インフォメーションシステム
【課題】 複数の商品提供業者が同時に利用できるＩＣチップ付き広告媒体およびリーダライタを利用したインフォメーションシステムを提供すること。
【解決手段】 広告媒体添付ＩＣチップ内の各アドレスに書く情報書き込み手段と、当該ＩＣチップ内の情報を携帯端末に接続または内蔵されたリーダライタで読み取る情報読み取り手段と、携帯端末の表示画面に当該情報を表示させる情報表示手段と、リーダライタで読み込んだＩＣチップ内の情報と消費者の個人情報あるいはリクエストデータを携帯端末を介して商品販売業者のサーバへ送る情報送信手段とを含み、消費者が当該商品の情報入手や注文を行うと同時に商品販売業者が当該消費者からサーバへ送信されたデータをもとに情報分析を行えるインフォメーションシステムを提供する。
【解決手段】 広告媒体添付ＩＣチップ内の各アドレスに書く情報書き込み手段と、当該ＩＣチップ内の情報を携帯端末に接続または内蔵されたリーダライタで読み取る情報読み取り手段と、携帯端末の表示画面に当該情報を表示させる情報表示手段と、リーダライタで読み込んだＩＣチップ内の情報と消費者の個人情報あるいはリクエストデータを携帯端末を介して商品販売業者のサーバへ送る情報送信手段とを含み、消費者が当該商品の情報入手や注文を行うと同時に商品販売業者が当該消費者からサーバへ送信されたデータをもとに情報分析を行えるインフォメーションシステムを提供する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、ＩＣチップ付きの広告媒体およびリーダライタ接続型携帯電話を用いた情報交換の方法およびシステムに関する。
【背景技術】
【０００２】
非接触ＩＣチップを内蔵したＩＣタグやＩＣカードは、現在交通や電子決済などのさまざまな生活上の場面で利用され、携帯電話に組み込まれるなどいろいろな態様で使用されているが、生活上の利便性や効率化だけでなく、ＩＣタグ内に格納されたデータを利用して多様な情報を分析する手段としての利用価値も高い。最近では、ＩＣチップが添付または内蔵されたポスターなどの広告媒体に、携帯電話付属のリーダライタをかざしてＩＣチップ内の情報を読み取り、消費者が自らの個人情報を付加して特定のサイトに送信することによりポスターに掲載された商品が注文できると同時に、商品販売業者側からみると個人情報をマーケティングツールとして利用できるビジネスモデルも提案されている（特許文献１、参照）。
【特許文献１】特開２００２−３３４２７０号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００３】
しかしながら、上記のビジネスモデルの場合、ＩＣチップ内のユニークＩＤと１つのアプリケーションが連動している１対１の閉鎖的な関係であるため、ＩＣチップを搭載した広告媒体を利用する１つの商品販売業者のみが上記ビジネスモデルを利用することが可能である。これは消費者側から見れば、当該広告媒体のＩＣチップおよび携帯電話付属のリーダライタを通じて可能なことは、広告媒体上の商品を予約する、チケットを購入するなど商品販売業者が決定した特定の事柄に限定されてしまうのである。
結果的に消費者にとっては多様なサービスの提供が困難であり、商品販売業者にとっては上記ビジネスモデルから得られる消費者の動向や嗜好に関する情報が限定されるといった課題が生じている。
【０００４】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、１つの広告媒体を複数の商品販売業者が利用できることにより、消費者が簡易で多様な商品購入あるいはサービス提供あるいは情報収集のために様々なアプリケーションを利用でき、当該消費者が送信した多様な情報をもとに商品販売業者がマーケティング分析をすることができるためのＩＣチップ付きの広告媒体およびリーダライタ接続型携帯電話を用いた情報交換の方法およびシステムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【０００５】
本発明では、広告媒体表面に記載あるいは媒体内部に記憶された商品およびサービスに関する情報が当該商品およびサービスを提供する商品販売業者により媒体に搭載されたＩＣチップ内の各アドレスに業者ごとに書き込まれあるいは書き換えられる情報書き込み手段と、当該ＩＣチップ内の情報を携帯端末に接続あるいは内蔵されたリーダライタで読み取る情報読み取り手段と、携帯端末の表示画面に当該情報を表示させる情報表示手段と、表示された情報をもとに消費者が商品発注あるいは予約あるいは詳細情報の入手のために当該リーダライタで読み込んだＩＣチップ内の情報とともに消費者の個人情報あるいはリクエストデータを携帯端末を介して商品販売業者のサーバへ送る情報送信手段とを含み、消費者が当該媒体に記載された商品についての情報入手や注文を行うことならびに商品販売業者が当該消費者からサーバへ送信されたデータをもとに情報分析を行うことができることを特徴としたインフォメーションシステムを提供することにより、上記課題を解決する。
【発明の効果】
【０００６】
以上の説明からわかるように、本発明によるインフォメーションシステムを利用することにより、一つの広告媒体から複数の商品販売者が様々なアプリケーションを構築することが可能になり、消費者は手軽で多様なサービスを得ることができると同時に、商品販売者側は当該消費者からの情報を手がかりとした消費者行動の分析を通じて新たなサービスを提供することができる。
【０００７】
またこの時、各商品販売業者が協賛して情報収集、分析を行うことでより多角的および効果的な広告分析をすることが可能になるため、従来のＩＣチップを搭載した広告が一つの商品販売業者のみが主体になっていたことと比較すると、本発明では一つの広告媒体で複数の商品販売業者が利用することができるため、消費者個人にとっても選択の幅が広がると同時に、より効果的な広告媒体分析の手段として位置付けることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【０００８】
以下に本発明の実施形態について、代表的な広告媒体として、ポスターにＩＣチップが搭載されている場合（実施の形態１）およびＣＤにＩＣチップが搭載されている場合（実施の形態２）について図面を用いて詳細に説明する。
【０００９】
（実施の形態１）
図１は、本発明のインフォメーションシステムを利用した実施の形態１における構成要素を示した図であり、ＩＣチップ２が搭載された街頭や店頭に貼るポスター１および当該ＩＣチップ２の内蔵データを読み取ることができるリーダライタ３、当該リーダライタ３を接続させることができる携帯端末４、当該携帯端末４に希望の情報を取り入れまたは必要な情報を送信するための各アプリケーション対応サーバ５から構成されている。
【００１０】
上記ＩＣチップ２には当該ＩＣチップ特有のユニークＩＤが予め書き込まれており、同じポスターでも他の場所に設置されているものと区別されている。またＩＣチップ２の内部にはメモリが搭載されており、メモリ内のアドレス毎にポスター１に掲載されている商品の販売業者や情報の発信主に情報を求めたり商品を予約したりできるサイトに辿りつくためのキーアドレスが割り振られている。図１におけるポスター１の場合には、ポスターに掲載されている女性が歌手である場合には当該女性がリリースする新曲が入ったＣＤやＤＶＤを予約したり視聴できる音楽配信業者のサイトや、女性が手にしている音楽再生機器を購入したり仕様を確認したりできる当該音楽再生機器を生産および販売するメーカーのサイトや、背景の観光地に行くための情報やパッケージツアーの催行をしている旅行会社のサイトや、女性が身につけている洋服や時計やアクセサリーを販売している店舗のサイトなどがＩＣチップ２のメモリ内の各アドレスに割り振られている。
【００１１】
上記ポスターを閲覧した各消費者は以下に示す手順に従って希望の商品を予約したり情報を入手することができる。まず、消費者個人の所有する携帯電話やＰＤＡなどの携帯端末４にリーダライタ３を接続し、ポスター表面のＩＣチップ２が搭載されている部分に当該リーダライタ３をかざしてＩＣチップ２内の情報を読み取る。読み取られた情報はリーダライタ３あるいは携帯端末４に表出している表示画面に表示される。但し、この時リーダーライタ３に表示画面および操作ボタンが設置されている場合は、リーダライタ３でＩＣチップ２内の情報を読み取った後にリーダライタ３と携帯端末４を接続し、携帯端末４を情報送信手段としてのみ利用することもできる。
【００１２】
図２に示したのはこの時表示される画面の一例である。最初にリーダライタ３でＩＣチップ２のユニークＩＤを読み取り、読み取ったユニークＩＤを消費者個人の携帯端末４を通じて各アプリケーション対応サーバ５に送信すると、当該ポスターに情報や商品を提供する形で協賛している各商品販売業者の一覧が携帯端末４表示されるので、希望する商品販売業者を選択する。次に選択した商品販売業者の画面が表示され、希望の商品に関する情報や商品の予約購入あるいはサービス内容の確認などの選択一覧が表示されるので、希望の項目を選択する。次に消費者の個人情報を入力する画面が表示されるので、必要事項を入力した後それらのデータを各商品販売業者の特定アドレスへ送信する。送信時には当該個人情報とあわせてアクセスが行われたポスター１のユニークＩＤが送信される。その後しばらくすると上記データを受信した商品販売業者から予約確認や情報の授受など個人のアクションに対する反応が電子メールや電話などの手段を通じて携帯端末４に返ってきて、一連の操作が終了する。
【００１３】
以上の商品あるいはサービスの購入や情報提供を望む個人の操作を受けて商品販売業者は、以下の操作を行う。即ち、消費者から送信されてきた個人情報や商品の購入、予約あるいは情報送信依頼などのリクエスト内容により、当該内容に見合った操作を行う。例えば、ポスター１に掲載された歌手の新曲ＣＤを予約希望という消費者に対しては、予約確認や後日発送完了などのお知らせを当該消費者個人の携帯端末に送信する。これらの手順は予め商品販売業者のサーバーコンテンツに自動手続の機能を設けておくことも可能である。
【００１４】
次に商品販売業者は、消費者の個人情報と同時に送信されてきたポスター１のユニークＩＤをもとに今後の商品販売の方法について検討することができる。当該ユニークＩＤをもとにポスター１の設置場所が識別できるため、どのような年齢や性別の個人が、どのようなリクエストを、いつ送信してきたかなどの情報を収集することにより、ポスター２による広告効果を分析することが可能になる。そして、その分析結果をもとに今後のポスター設置場所や広告内容を検討することができる。
【００１５】
（実施の形態２）
図３は、本発明のインフォメーションシステムを利用した実施の形態２における構成要素を示した図であり、ＩＣチップ２が搭載されたＣＤあるいはＤＶＤ６と実施の形態１と同様に、当該ＩＣチップ２の内蔵データを読み取ることができるリーダライタ３、当該リーダライタ３を接続させることができる携帯端末４、当該携帯端末４に希望の情報を取り入れまたは必要な情報を送信するための各アプリケーション対応サーバ５から構成されている。
【００１６】
上記ＩＣチップ２には当該ＩＣチップ特有のユニークＩＤが予め書き込まれており、同じ楽曲や映像が内蔵されているＣＤあるいはＤＶＤ６でもユニークＩＤによって個別化されていて、当該ユニークＩＤを手がかりに販売店舗を特定することができる。またＩＣチップ２の内部にはメモリが搭載されており、メモリ内のアドレス毎にＣＤあるいはＤＶＤ６に内蔵されている楽曲や映像の製造販売業者や情報の発信主に情報を求めたり、ＣＤあるいはＤＶＤ６を購入した消費者限定の特典商品あるいはサービスを受領あるいは予約したりできるサイトに辿りつくためのキーアドレスが割り振られている。図３におけるＣＤあるいはＤＶＤ６の場合には、ＣＤあるいはＤＶＤ６に内蔵されているデータが女性歌手の楽曲および映像である場合には当該女性歌手の肉声メッセージや未配信の楽曲などのＣＤあるいはＤＶＤ６を購入した消費者限定特典を上記キーアドレスを各アプリケーション対応サーバ５に送信することにより消費者個人の携帯端末内にダウンロードして格納することができる。また同時に、当該女性歌手が主演した映画の情報を得たり試写会に応募あるいは前売り券を購入できる映画配給業者のサイトや、当該女性歌手の出身地の観光地宣伝広告やご当地への交通あるいは宿泊の手配ができる旅行業者のサイトや、当該女性歌手と提携しているブランド商品を販売している店舗のサイトなどがＩＣチップ２のメモリ内の各アドレスに割り振られている。
【００１７】
上記ＣＤあるいはＤＶＤ６を視聴した各消費者は以下に示す手順に従って希望の商品あるいはサービスをダウンロードしたり情報を入手することができる。まず、消費者個人の所有する携帯電話やＰＤＡなどの携帯端末４にリーダライタ３を接続し、ＣＤあるいはＤＶＤ６表面のＩＣチップ２が搭載されている部分に当該リーダライタ３をかざしてＩＣチップ２内の情報を読み取る。読み取られた情報はリーダライタ３あるいは携帯端末４に表出している表示画面に表示される。但し、この時リーダーライタ３に表示画面および操作ボタンが設置されている場合は、リーダライタ３でＩＣチップ２内の情報を読み取った後にリーダライタ３と携帯端末４を接続し、携帯端末４を情報送信手段としてのみ利用することもできる。
【００１８】
実施の形態２においても実施の形態１と同様、図２に示したような画面が表示される。最初にリーダライタ３でＩＣチップ２のユニークＩＤを読み取り、読み取ったユニークＩＤを消費者個人の携帯端末４を通じて各アプリケーション対応サーバ５に送信すると、ＣＤあるいはＤＶＤ６に楽曲や映像あるいはその他の情報や商品を提供する形で協賛している各商品販売業者の一覧が表示されるので、アクセスしたい商品販売業者を選択すると次に選択した業者の画面が表示され、希望の商品に関する情報や商品の予約購入あるいはサービス内容の確認などの選択一覧が表示されるので、希望項目を選択する。次に消費者の個人情報を入力する画面が表示されるので、必要事項を入力した後それらのデータを各商品販売業者の特定アドレスへ送信する。送信時には当該個人情報とあわせてアクセスが行われたＣＤあるいはＤＶＤ６のユニークＩＤが送信される。その後しばらくすると上記データを受信した商品販売業者から予約確認や情報の授受など個人のアクションに対する反応が電子メールや電話などの手段を通じて携帯端末４に返ってきて、一連の操作が終了する。
【００１９】
以上の商品あるいはサービスの購入や情報提供を望む個人の操作を受けて商品販売業者は、以下の操作を行う。即ち、消費者から送信されてきた個人情報や商品の購入、予約あるいは情報送信依頼などのリクエスト内容により、当該内容に見合った操作を行う。例えば、ＣＤあるいはＤＶＤ６に内蔵された女性歌手の限定商品などの予約希望という消費者に対しては、予約確認や後日発送完了などのお知らせを当該消費者個人の携帯端末４に送信する。これらの手順は予め当該商品販売業者のサーバーコンテンツに自動手続の機能を設けておくことも可能である。
【００２０】
次に商品販売業者は、消費者の個人情報と同時に送信されてきたＣＤあるいはＤＶＤ６のユニークＩＤをもとに今後の商品販売の方法について検討することができる。当該ユニークＩＤをもとにＣＤあるいはＤＶＤ６の販売店舗が識別できるため、どのような年齢や性別の個人が、当該商品をどこで購入し、どのようなリクエストを、いつ送信してきたかなどの情報を収集することにより、各販売店舗における広告効果を分析することが可能になる。そして、その分析結果をもとに今後の各販売店舗への商品配布割合や広告あるいは特典内容を検討することができる。
【００２１】
実施の形態１および２のいずれにおいても、ポスター１に添付もしくはＣＤあるいはＤＶＤ６の表面に添付されているＩＣチップ２内のユニークＩＤはそれぞれのアイテムに固有のものであるため、実施の形態１および２でも説明したように当該ユニークＩＤをもとにさまざまな情報分析を行うことができる。またこの時、各商品販売業者が協賛して情報収集、分析を行うことで多角的および効果的な広告分析を行い新たな広告戦略をたてることは、消費者個人にとっても選択の幅が広がるという効果も生じる。
【００２２】
尚、本発明のインフォメーションシステムは実施の形態１および２で説明した形態に限定されるものではなく、ＩＣチップが添付あるいは内蔵された広告媒体およびリーダライタおよび携帯端末および各アプリケーション対応サーバといった構成要素を備え、ＩＣチップ内データをリーダライタで読み取り、携帯端末を介して当該データおよび消費者個人の情報を消費者個人が各アプリケーション対応サーバを経由して商品販売業者に送信し、当該個人は希望の商品やサービスの提供を受けると同時に当該商品販売業者は受信したデータをもとに広告効果を分析することを目的としたシステムが含まれる。
【図面の簡単な説明】
【００２３】
【図１】図１は本発明のインフォメーションシステムを利用した実施の形態１における構成要素を示した図である。
【図２】図２は本発明のインフォメーションシステムを利用した実施の形態１および２における表示画面を例示した図である。
【図３】図３は本発明のインフォメーションシステムを利用した実施の形態２における構成要素を示した図である。
【符号の説明】
【００２４】
１ ポスター
２ ＩＣチップ
３ リーダライタ
４ 携帯端末
５ 各アプリケーション対応サーバ
６ ＣＤあるいはＤＶＤ
【技術分野】
【０００１】
本発明は、ＩＣチップ付きの広告媒体およびリーダライタ接続型携帯電話を用いた情報交換の方法およびシステムに関する。
【背景技術】
【０００２】
非接触ＩＣチップを内蔵したＩＣタグやＩＣカードは、現在交通や電子決済などのさまざまな生活上の場面で利用され、携帯電話に組み込まれるなどいろいろな態様で使用されているが、生活上の利便性や効率化だけでなく、ＩＣタグ内に格納されたデータを利用して多様な情報を分析する手段としての利用価値も高い。最近では、ＩＣチップが添付または内蔵されたポスターなどの広告媒体に、携帯電話付属のリーダライタをかざしてＩＣチップ内の情報を読み取り、消費者が自らの個人情報を付加して特定のサイトに送信することによりポスターに掲載された商品が注文できると同時に、商品販売業者側からみると個人情報をマーケティングツールとして利用できるビジネスモデルも提案されている（特許文献１、参照）。
【特許文献１】特開２００２−３３４２７０号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００３】
しかしながら、上記のビジネスモデルの場合、ＩＣチップ内のユニークＩＤと１つのアプリケーションが連動している１対１の閉鎖的な関係であるため、ＩＣチップを搭載した広告媒体を利用する１つの商品販売業者のみが上記ビジネスモデルを利用することが可能である。これは消費者側から見れば、当該広告媒体のＩＣチップおよび携帯電話付属のリーダライタを通じて可能なことは、広告媒体上の商品を予約する、チケットを購入するなど商品販売業者が決定した特定の事柄に限定されてしまうのである。
結果的に消費者にとっては多様なサービスの提供が困難であり、商品販売業者にとっては上記ビジネスモデルから得られる消費者の動向や嗜好に関する情報が限定されるといった課題が生じている。
【０００４】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、１つの広告媒体を複数の商品販売業者が利用できることにより、消費者が簡易で多様な商品購入あるいはサービス提供あるいは情報収集のために様々なアプリケーションを利用でき、当該消費者が送信した多様な情報をもとに商品販売業者がマーケティング分析をすることができるためのＩＣチップ付きの広告媒体およびリーダライタ接続型携帯電話を用いた情報交換の方法およびシステムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【０００５】
本発明では、広告媒体表面に記載あるいは媒体内部に記憶された商品およびサービスに関する情報が当該商品およびサービスを提供する商品販売業者により媒体に搭載されたＩＣチップ内の各アドレスに業者ごとに書き込まれあるいは書き換えられる情報書き込み手段と、当該ＩＣチップ内の情報を携帯端末に接続あるいは内蔵されたリーダライタで読み取る情報読み取り手段と、携帯端末の表示画面に当該情報を表示させる情報表示手段と、表示された情報をもとに消費者が商品発注あるいは予約あるいは詳細情報の入手のために当該リーダライタで読み込んだＩＣチップ内の情報とともに消費者の個人情報あるいはリクエストデータを携帯端末を介して商品販売業者のサーバへ送る情報送信手段とを含み、消費者が当該媒体に記載された商品についての情報入手や注文を行うことならびに商品販売業者が当該消費者からサーバへ送信されたデータをもとに情報分析を行うことができることを特徴としたインフォメーションシステムを提供することにより、上記課題を解決する。
【発明の効果】
【０００６】
以上の説明からわかるように、本発明によるインフォメーションシステムを利用することにより、一つの広告媒体から複数の商品販売者が様々なアプリケーションを構築することが可能になり、消費者は手軽で多様なサービスを得ることができると同時に、商品販売者側は当該消費者からの情報を手がかりとした消費者行動の分析を通じて新たなサービスを提供することができる。
【０００７】
またこの時、各商品販売業者が協賛して情報収集、分析を行うことでより多角的および効果的な広告分析をすることが可能になるため、従来のＩＣチップを搭載した広告が一つの商品販売業者のみが主体になっていたことと比較すると、本発明では一つの広告媒体で複数の商品販売業者が利用することができるため、消費者個人にとっても選択の幅が広がると同時に、より効果的な広告媒体分析の手段として位置付けることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【０００８】
以下に本発明の実施形態について、代表的な広告媒体として、ポスターにＩＣチップが搭載されている場合（実施の形態１）およびＣＤにＩＣチップが搭載されている場合（実施の形態２）について図面を用いて詳細に説明する。
【０００９】
（実施の形態１）
図１は、本発明のインフォメーションシステムを利用した実施の形態１における構成要素を示した図であり、ＩＣチップ２が搭載された街頭や店頭に貼るポスター１および当該ＩＣチップ２の内蔵データを読み取ることができるリーダライタ３、当該リーダライタ３を接続させることができる携帯端末４、当該携帯端末４に希望の情報を取り入れまたは必要な情報を送信するための各アプリケーション対応サーバ５から構成されている。
【００１０】
上記ＩＣチップ２には当該ＩＣチップ特有のユニークＩＤが予め書き込まれており、同じポスターでも他の場所に設置されているものと区別されている。またＩＣチップ２の内部にはメモリが搭載されており、メモリ内のアドレス毎にポスター１に掲載されている商品の販売業者や情報の発信主に情報を求めたり商品を予約したりできるサイトに辿りつくためのキーアドレスが割り振られている。図１におけるポスター１の場合には、ポスターに掲載されている女性が歌手である場合には当該女性がリリースする新曲が入ったＣＤやＤＶＤを予約したり視聴できる音楽配信業者のサイトや、女性が手にしている音楽再生機器を購入したり仕様を確認したりできる当該音楽再生機器を生産および販売するメーカーのサイトや、背景の観光地に行くための情報やパッケージツアーの催行をしている旅行会社のサイトや、女性が身につけている洋服や時計やアクセサリーを販売している店舗のサイトなどがＩＣチップ２のメモリ内の各アドレスに割り振られている。
【００１１】
上記ポスターを閲覧した各消費者は以下に示す手順に従って希望の商品を予約したり情報を入手することができる。まず、消費者個人の所有する携帯電話やＰＤＡなどの携帯端末４にリーダライタ３を接続し、ポスター表面のＩＣチップ２が搭載されている部分に当該リーダライタ３をかざしてＩＣチップ２内の情報を読み取る。読み取られた情報はリーダライタ３あるいは携帯端末４に表出している表示画面に表示される。但し、この時リーダーライタ３に表示画面および操作ボタンが設置されている場合は、リーダライタ３でＩＣチップ２内の情報を読み取った後にリーダライタ３と携帯端末４を接続し、携帯端末４を情報送信手段としてのみ利用することもできる。
【００１２】
図２に示したのはこの時表示される画面の一例である。最初にリーダライタ３でＩＣチップ２のユニークＩＤを読み取り、読み取ったユニークＩＤを消費者個人の携帯端末４を通じて各アプリケーション対応サーバ５に送信すると、当該ポスターに情報や商品を提供する形で協賛している各商品販売業者の一覧が携帯端末４表示されるので、希望する商品販売業者を選択する。次に選択した商品販売業者の画面が表示され、希望の商品に関する情報や商品の予約購入あるいはサービス内容の確認などの選択一覧が表示されるので、希望の項目を選択する。次に消費者の個人情報を入力する画面が表示されるので、必要事項を入力した後それらのデータを各商品販売業者の特定アドレスへ送信する。送信時には当該個人情報とあわせてアクセスが行われたポスター１のユニークＩＤが送信される。その後しばらくすると上記データを受信した商品販売業者から予約確認や情報の授受など個人のアクションに対する反応が電子メールや電話などの手段を通じて携帯端末４に返ってきて、一連の操作が終了する。
【００１３】
以上の商品あるいはサービスの購入や情報提供を望む個人の操作を受けて商品販売業者は、以下の操作を行う。即ち、消費者から送信されてきた個人情報や商品の購入、予約あるいは情報送信依頼などのリクエスト内容により、当該内容に見合った操作を行う。例えば、ポスター１に掲載された歌手の新曲ＣＤを予約希望という消費者に対しては、予約確認や後日発送完了などのお知らせを当該消費者個人の携帯端末に送信する。これらの手順は予め商品販売業者のサーバーコンテンツに自動手続の機能を設けておくことも可能である。
【００１４】
次に商品販売業者は、消費者の個人情報と同時に送信されてきたポスター１のユニークＩＤをもとに今後の商品販売の方法について検討することができる。当該ユニークＩＤをもとにポスター１の設置場所が識別できるため、どのような年齢や性別の個人が、どのようなリクエストを、いつ送信してきたかなどの情報を収集することにより、ポスター２による広告効果を分析することが可能になる。そして、その分析結果をもとに今後のポスター設置場所や広告内容を検討することができる。
【００１５】
（実施の形態２）
図３は、本発明のインフォメーションシステムを利用した実施の形態２における構成要素を示した図であり、ＩＣチップ２が搭載されたＣＤあるいはＤＶＤ６と実施の形態１と同様に、当該ＩＣチップ２の内蔵データを読み取ることができるリーダライタ３、当該リーダライタ３を接続させることができる携帯端末４、当該携帯端末４に希望の情報を取り入れまたは必要な情報を送信するための各アプリケーション対応サーバ５から構成されている。
【００１６】
上記ＩＣチップ２には当該ＩＣチップ特有のユニークＩＤが予め書き込まれており、同じ楽曲や映像が内蔵されているＣＤあるいはＤＶＤ６でもユニークＩＤによって個別化されていて、当該ユニークＩＤを手がかりに販売店舗を特定することができる。またＩＣチップ２の内部にはメモリが搭載されており、メモリ内のアドレス毎にＣＤあるいはＤＶＤ６に内蔵されている楽曲や映像の製造販売業者や情報の発信主に情報を求めたり、ＣＤあるいはＤＶＤ６を購入した消費者限定の特典商品あるいはサービスを受領あるいは予約したりできるサイトに辿りつくためのキーアドレスが割り振られている。図３におけるＣＤあるいはＤＶＤ６の場合には、ＣＤあるいはＤＶＤ６に内蔵されているデータが女性歌手の楽曲および映像である場合には当該女性歌手の肉声メッセージや未配信の楽曲などのＣＤあるいはＤＶＤ６を購入した消費者限定特典を上記キーアドレスを各アプリケーション対応サーバ５に送信することにより消費者個人の携帯端末内にダウンロードして格納することができる。また同時に、当該女性歌手が主演した映画の情報を得たり試写会に応募あるいは前売り券を購入できる映画配給業者のサイトや、当該女性歌手の出身地の観光地宣伝広告やご当地への交通あるいは宿泊の手配ができる旅行業者のサイトや、当該女性歌手と提携しているブランド商品を販売している店舗のサイトなどがＩＣチップ２のメモリ内の各アドレスに割り振られている。
【００１７】
上記ＣＤあるいはＤＶＤ６を視聴した各消費者は以下に示す手順に従って希望の商品あるいはサービスをダウンロードしたり情報を入手することができる。まず、消費者個人の所有する携帯電話やＰＤＡなどの携帯端末４にリーダライタ３を接続し、ＣＤあるいはＤＶＤ６表面のＩＣチップ２が搭載されている部分に当該リーダライタ３をかざしてＩＣチップ２内の情報を読み取る。読み取られた情報はリーダライタ３あるいは携帯端末４に表出している表示画面に表示される。但し、この時リーダーライタ３に表示画面および操作ボタンが設置されている場合は、リーダライタ３でＩＣチップ２内の情報を読み取った後にリーダライタ３と携帯端末４を接続し、携帯端末４を情報送信手段としてのみ利用することもできる。
【００１８】
実施の形態２においても実施の形態１と同様、図２に示したような画面が表示される。最初にリーダライタ３でＩＣチップ２のユニークＩＤを読み取り、読み取ったユニークＩＤを消費者個人の携帯端末４を通じて各アプリケーション対応サーバ５に送信すると、ＣＤあるいはＤＶＤ６に楽曲や映像あるいはその他の情報や商品を提供する形で協賛している各商品販売業者の一覧が表示されるので、アクセスしたい商品販売業者を選択すると次に選択した業者の画面が表示され、希望の商品に関する情報や商品の予約購入あるいはサービス内容の確認などの選択一覧が表示されるので、希望項目を選択する。次に消費者の個人情報を入力する画面が表示されるので、必要事項を入力した後それらのデータを各商品販売業者の特定アドレスへ送信する。送信時には当該個人情報とあわせてアクセスが行われたＣＤあるいはＤＶＤ６のユニークＩＤが送信される。その後しばらくすると上記データを受信した商品販売業者から予約確認や情報の授受など個人のアクションに対する反応が電子メールや電話などの手段を通じて携帯端末４に返ってきて、一連の操作が終了する。
【００１９】
以上の商品あるいはサービスの購入や情報提供を望む個人の操作を受けて商品販売業者は、以下の操作を行う。即ち、消費者から送信されてきた個人情報や商品の購入、予約あるいは情報送信依頼などのリクエスト内容により、当該内容に見合った操作を行う。例えば、ＣＤあるいはＤＶＤ６に内蔵された女性歌手の限定商品などの予約希望という消費者に対しては、予約確認や後日発送完了などのお知らせを当該消費者個人の携帯端末４に送信する。これらの手順は予め当該商品販売業者のサーバーコンテンツに自動手続の機能を設けておくことも可能である。
【００２０】
次に商品販売業者は、消費者の個人情報と同時に送信されてきたＣＤあるいはＤＶＤ６のユニークＩＤをもとに今後の商品販売の方法について検討することができる。当該ユニークＩＤをもとにＣＤあるいはＤＶＤ６の販売店舗が識別できるため、どのような年齢や性別の個人が、当該商品をどこで購入し、どのようなリクエストを、いつ送信してきたかなどの情報を収集することにより、各販売店舗における広告効果を分析することが可能になる。そして、その分析結果をもとに今後の各販売店舗への商品配布割合や広告あるいは特典内容を検討することができる。
【００２１】
実施の形態１および２のいずれにおいても、ポスター１に添付もしくはＣＤあるいはＤＶＤ６の表面に添付されているＩＣチップ２内のユニークＩＤはそれぞれのアイテムに固有のものであるため、実施の形態１および２でも説明したように当該ユニークＩＤをもとにさまざまな情報分析を行うことができる。またこの時、各商品販売業者が協賛して情報収集、分析を行うことで多角的および効果的な広告分析を行い新たな広告戦略をたてることは、消費者個人にとっても選択の幅が広がるという効果も生じる。
【００２２】
尚、本発明のインフォメーションシステムは実施の形態１および２で説明した形態に限定されるものではなく、ＩＣチップが添付あるいは内蔵された広告媒体およびリーダライタおよび携帯端末および各アプリケーション対応サーバといった構成要素を備え、ＩＣチップ内データをリーダライタで読み取り、携帯端末を介して当該データおよび消費者個人の情報を消費者個人が各アプリケーション対応サーバを経由して商品販売業者に送信し、当該個人は希望の商品やサービスの提供を受けると同時に当該商品販売業者は受信したデータをもとに広告効果を分析することを目的としたシステムが含まれる。
【図面の簡単な説明】
【００２３】
【図１】図１は本発明のインフォメーションシステムを利用した実施の形態１における構成要素を示した図である。
【図２】図２は本発明のインフォメーションシステムを利用した実施の形態１および２における表示画面を例示した図である。
【図３】図３は本発明のインフォメーションシステムを利用した実施の形態２における構成要素を示した図である。
【符号の説明】
【００２４】
１ ポスター
２ ＩＣチップ
３ リーダライタ
４ 携帯端末
５ 各アプリケーション対応サーバ
６ ＣＤあるいはＤＶＤ
【特許請求の範囲】
【請求項１】
消費者が商品販売業者との間で情報交換を行うためのインフォメーションシステムであって、媒体表面に記載あるいは媒体内部に記憶された商品およびサービスに関する情報が当該商品およびサービスを提供する商品販売業者により媒体に搭載されたＩＣチップ内の各アドレスに業者ごとに書き込まれあるいは書き換えられる情報書き込み手段と、当該ＩＣチップ内の情報を携帯端末に接続あるいは内蔵されたリーダライタで読み取る情報読み取り手段と、携帯端末の表示画面に当該情報を表示させる情報表示手段と、表示された情報をもとに消費者が商品発注あるいは予約あるいは詳細情報の入手のために当該リーダライタで読み込んだＩＣチップ内の情報とともに消費者の個人情報あるいはリクエストデータを携帯端末を介して商品販売業者のサーバへ送る情報送信手段とを含み、消費者が当該媒体に記載された商品についての情報入手や注文を行うことならびに商品販売業者が当該消費者からサーバへ送信されたデータをもとに情報分析を行うことができることを特徴としたインフォメーションシステム。
【請求項２】
前記ＩＣチップは各ＩＣチップ独自のＩＣおよびメモリ内部に複数のアドレスを有し、当該アドレス毎に各商品販売業者独自の情報あるいは情報にアクセスするためのアクセスキーを書き込みあるいは書き換え可能であり、当該情報およびアクセスキーが当該情報を提供する各商品販売業者が管理するサーバと連動していることを特徴とした請求項１記載のインフォメーションシステム。
【請求項３】
前記媒体とはポスター・チラシ・カタログ・看板・パッケージなど表面に商品あるいはサービスの表示がされていて不特定多数の消費者が閲覧可能なものおよびＣＤ・ＤＶＤ・ＦＤ・メモリスティックなどの情報記憶装置を有するものを含むことを特徴とした請求項１記載のインフォメーションシステム。
【請求項４】
請求項１に記載されたインフォメーションシステムの構成要素および方法を用いて、消費者が商品あるいはサービスの提供あるいは予約を各商品販売業者に伝達送信および実行することができることを特徴とした請求項１記載のインフォメーションシステム。
【請求項５】
請求項１に記載されたインフォメーションシステムの構成要素および方法を用いて、前記消費者から伝達送信された情報に基づき各商品販売業者が消費者動向あるいは商品の売上動向などを把握あるいは分析することができることを特徴とした請求項１記載のインフォメーションシステム。
【請求項１】
消費者が商品販売業者との間で情報交換を行うためのインフォメーションシステムであって、媒体表面に記載あるいは媒体内部に記憶された商品およびサービスに関する情報が当該商品およびサービスを提供する商品販売業者により媒体に搭載されたＩＣチップ内の各アドレスに業者ごとに書き込まれあるいは書き換えられる情報書き込み手段と、当該ＩＣチップ内の情報を携帯端末に接続あるいは内蔵されたリーダライタで読み取る情報読み取り手段と、携帯端末の表示画面に当該情報を表示させる情報表示手段と、表示された情報をもとに消費者が商品発注あるいは予約あるいは詳細情報の入手のために当該リーダライタで読み込んだＩＣチップ内の情報とともに消費者の個人情報あるいはリクエストデータを携帯端末を介して商品販売業者のサーバへ送る情報送信手段とを含み、消費者が当該媒体に記載された商品についての情報入手や注文を行うことならびに商品販売業者が当該消費者からサーバへ送信されたデータをもとに情報分析を行うことができることを特徴としたインフォメーションシステム。
【請求項２】
前記ＩＣチップは各ＩＣチップ独自のＩＣおよびメモリ内部に複数のアドレスを有し、当該アドレス毎に各商品販売業者独自の情報あるいは情報にアクセスするためのアクセスキーを書き込みあるいは書き換え可能であり、当該情報およびアクセスキーが当該情報を提供する各商品販売業者が管理するサーバと連動していることを特徴とした請求項１記載のインフォメーションシステム。
【請求項３】
前記媒体とはポスター・チラシ・カタログ・看板・パッケージなど表面に商品あるいはサービスの表示がされていて不特定多数の消費者が閲覧可能なものおよびＣＤ・ＤＶＤ・ＦＤ・メモリスティックなどの情報記憶装置を有するものを含むことを特徴とした請求項１記載のインフォメーションシステム。
【請求項４】
請求項１に記載されたインフォメーションシステムの構成要素および方法を用いて、消費者が商品あるいはサービスの提供あるいは予約を各商品販売業者に伝達送信および実行することができることを特徴とした請求項１記載のインフォメーションシステム。
【請求項５】
請求項１に記載されたインフォメーションシステムの構成要素および方法を用いて、前記消費者から伝達送信された情報に基づき各商品販売業者が消費者動向あるいは商品の売上動向などを把握あるいは分析することができることを特徴とした請求項１記載のインフォメーションシステム。
【図１】
【図２】
【図３】
【図２】
【図３】
【公開番号】特開２００６−２２１４９５（Ｐ２００６−２２１４９５Ａ）
【公開日】平成１８年８月２４日（２００６．８．２４）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００５−３５５１３（Ｐ２００５−３５５１３）
【出願日】平成１７年２月１４日（２００５．２．１４）
【出願人】（５０３１７２１３８）株式会社応用電子 (23)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成１８年８月２４日（２００６．８．２４）
【国際特許分類】
【出願日】平成１７年２月１４日（２００５．２．１４）
【出願人】（５０３１７２１３８）株式会社応用電子 (23)
【Ｆターム（参考）】
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