説明

ウィンドウ制御を行うWebページを生成するWebサーバ及び方法

【課題】リンク先ページを元のウィンドウに遷移表示し、新たなウィンドウにリンク元ページを表示するウィンドウ制御を実現するWebサーバ及び方法を提供すること。
【解決手段】Webサーバ10は、他のWebページへのリンク情報を含む複数の選択操作受付手段211と、選択操作受付手段211がユーザからの選択操作を受け付けたことに応じて、当該選択操作受付手段211が含むリンク情報に基づいてリンク先の他のWebページへのページ遷移要求を端末20のWebブラウザ(元ウィンドウ)220に送信するページ遷移手段2121と、更に、表示中の当該リンクリストページを別ウィンドウで表示させるポップアップ再表示要求を端末20のWebブラウザ(元ウィンドウ)220に送信するポップアップ再表示手段2122と、を備えるリンクリストページ210を生成して端末20に送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、端末上でウィンドウ制御を行うWebページを生成するWebサーバ及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、端末のWebブラウザによるウィンドウ制御方法として、新たにウィンドウを起動してリンク先ページを表示するウィンドウ制御方法が知られている(例えば、特許文献1の0008段落等)。この動作はHTMLのアンカータグのターゲット属性の指定(<a href=“xxx.html” target=“○○”>)により簡易に実現出来る。
【0003】
このようなウィンドウ制御方法によれば、表示していたウィンドウにリンク元ページを残して、リンク先ページを新たなウィンドウに表示することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−018631号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、リンク元ページが検索結果画面や、リンクリスト等、一時的に表示させるリンク情報画面である場合、それまでユーザが表示させていたウィンドウは閲覧に適した位置に、適した大きさで表示されている可能性が高いので、リンク先ページは新たなウィンドウより、このウィンドウに表示する方が適切な場合がある。一方リンク先ページをこのウィンドウで遷移表示するだけであると、元のリンクリスト等のページが表示されなくなり、当該ページを表示させるためにブラウザの「戻る」等のボタン操作が必要になり、特に元のページが逐次更新されるページの場合、「戻る」等のボタン操作で表示させるまでの間、逐次閲覧が中断する。この様なページはリンク先ページの横断的な閲覧の際に逐次選択操作の対象となるので、適当な大きさの別ウィンドウに移動させて、画面上のいずれかの位置に表示を残すことが好適であることも多い。
【0006】
そこで本発明は、端末上でリンク先ページを元のウィンドウに遷移表示し、新たなウィンドウにリンク元ページを表示するウィンドウ制御を実現するWebページを生成するWebサーバ及び方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、具体的には以下のようなものを提供する。
【0008】
(1) 通信ネットワークを通じて接続可能な端末が表示するリンクリストページを送信するWebサーバであって、他のWebページへのリンク情報を含む複数の選択操作受付手段と、前記選択操作受付手段がユーザからの選択操作を受け付けたことに応じて、当該選択操作受付手段が含む前記リンク情報に基づいてリンク先の他のWebページへのページ遷移要求を前記端末のWebブラウザに送信するページ遷移手段と、更に、表示中の当該リンクリストページを別ウィンドウで表示させるポップアップ再表示要求を前記端末のWebブラウザに送信するポップアップ再表示手段と、を備えるリンクリストページを生成するページ生成手段と、前記端末のWebブラウザからのページ要求を受け付けるページ要求受付手段と、前記リンクリストページを前記端末に送信するページ送信手段と、を備えるWebサーバ。
【0009】
(1)に記載するWebサーバは、他のWebページへのリンク情報を含む複数の選択操作受付手段と、選択操作受付手段がユーザからの選択操作を受け付けたことに応じて、当該選択操作受付手段が含むリンク情報に基づいてリンク先の他のWebページへのページ遷移要求を端末のWebブラウザに送信するページ遷移手段と、更に、表示中の当該リンクリストページを別ウィンドウで表示させるポップアップ再表示要求を端末のWebブラウザに送信するポップアップ再表示手段と、を備えるリンクリストページを生成して端末に送信する。
【0010】
このことにより、当該Webサーバは、端末上でウィンドウ制御を行うWebページを生成し送信することができる。その結果、端末において、リンク先ページを元のウィンドウで遷移表示すると共に、新たなウィンドウにリンク元ページを表示するウィンドウ制御を実現することができる。
【0011】
従って、Webサーバは、ユーザが選択操作を行った場合、元のウィンドウからはリンク先ページ、新たなウィンドウからはリンク元ページの送信要求を受け付け、それぞれの要求に応じてページを送信することができる。
【0012】
その結果、ユーザは、選択操作を行った際に閲覧していたウィンドウでリンク先ページを引き続き閲覧できると共に、他のWebページへのリンク情報を含む複数の選択操作受付手段を備えたリンクリストページも引き続き新たなウィンドウで継続して閲覧操作をすることができる。
【0013】
従って、ユーザは、リンク先のページを閲覧しつつも、従来のように、ブラウザの「戻る」等のボタン操作を行うことなく、当該リンク元ページのリンクリストページの閲覧を中断することなく継続することができる。
【0014】
(2) 前記リンクリストページは、前記ユーザからの選択操作を受け付けた前記選択操作受付手段を特定して、前記別ウィンドウが表示する前記リンクリストページの表示位置を、前記特定した前記選択操作受付手段が表示される位置とするための情報を前記ポップアップ再表示要求に含めて前記Webブラウザに送信する表示位置反映手段を更に備える(1)に記載のWebサーバ。
【0015】
(2)に記載するWebサーバは、ユーザからの選択操作を受け付けた選択操作受付手段を特定して、別ウィンドウが表示するリンクリストページの表示位置を、特定した選択操作受付手段が表示される位置とするための情報をポップアップ再表示要求に含めてWebブラウザに送信する表示位置反映手段を更に備えるリンクリストページを生成して端末に送信する。
【0016】
このことにより、端末において、リンク元ページにおいてユーザから選択操作を受け付けた選択操作受付手段を、必ずポップアップした新たなウィンドウにおいても表示させることができるウィンドウ制御を実現することができる。
【0017】
従って、端末は、ユーザが選択操作を行った場合、Webサーバからリンク元ページを受信して、新たなウィンドウにおいて、当該選択操作を受け付けた選択操作受付手段を表示させる位置にページ表示位置を調整して表示することができる。
【0018】
その結果、ユーザは、その後リンクリストページのリンク先を横断的に閲覧する際に、現在閲覧しているリンク先のページのリンク元を示す選択操作受付手段を当該新たなウィンドウで必ず視認して次の操作をスムーズに開始することができる。具体的には、大きなリンクリストページの右下部を元のウィンドウでスクロールして表示させていた場合でも、その部分を新たなウィンドウで再度スクロール操作すること無く閲覧することができる。
【0019】
従って、ユーザは、当該リンク元ページのリンクリストページの閲覧・選択操作をスクロール操作により中断することなく、継続することができる。
【0020】
(3) 前記リンクリストページは、前記端末が表示を開始した後、所定のタイミングで新たな他のWebページへのリンク情報を前記Webサーバから受信して、新たな前記選択操作受付手段を構成して表示内容を逐次更新する表示内容更新手段を更に備える(1)又は(2)に記載のWebサーバ。
【0021】
(3)に記載するWebサーバは、端末が表示を開始した後、所定のタイミングで新たな他のWebページへのリンク情報をWebサーバから受信して、新たな選択操作受付手段を構成して表示内容を逐次更新する表示内容更新手段を更に備えるリンクリストページを生成して端末に送信する。
【0022】
このことにより、ユーザは逐次更新されるリンク元ページの逐次閲覧を、中断することなく新たなウィンドウで継続することができる。その結果ユーザはリンクリストページに一定時間のみ表示される情報を見逃すことが無い。
【0023】
(4) 通信ネットワークを通じて接続可能な端末が表示するリンクリストページを送信するWebサーバが実行する方法であって、前記Webサーバが、前記端末のWebブラウザからのページ要求を受け付けるページ要求受付ステップと、他のWebページへのリンク情報を含む複数の選択操作受付手段と、前記選択操作受付手段がユーザからの選択操作を受け付けたことに応じて、当該選択操作受付手段が含む前記リンク情報に基づいてリンク先の他のWebページへのページ遷移要求を前記端末のWebブラウザに送信するページ遷移手段と、更に、表示中の当該リンクリストページを別ウィンドウで表示させるポップアップ再表示要求を前記端末のWebブラウザに送信するポップアップ再表示手段と、を備えるリンクリストページを生成するページ生成ステップと、前記ページ生成ステップにおいて生成したリンクリストページを前記端末に送信するページ送信ステップと、
を実行する方法。
【0024】
(4)に記載の方法を実施することにより、(1)と同様の作用・効果が期待できる。
【発明の効果】
【0025】
本発明によれば、端末上でウィンドウ制御を行うWebページをWebサーバで生成し送信することができ、端末において、リンク先ページを元のウィンドウに遷移表示し、新たなウィンドウにリンク元ページを表示することができる。その結果、リンク先ページは閲覧に適している可能性が高い位置、大きさを有する元のウィンドウに表示される一方、元のページは別ウィンドウに移動させて、画面上に表示を残すことが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本実施形態に係るWebサーバと端末の全体構成を示す図である。
【図2】本実施形態の端末画面上の動作を示す図である。
【図3】本実施形態に係る端末のポップアップ再表示処理(1)の手順を示すフローチャートである。
【図4】図3のポップアップ再表示処理(1)の処理手順に従って本実施形態に係る端末で動作するウィンドウ制御プログラムの一例を示す図である。
【図5】本実施形態に係る端末のポップアップ再表示処理(2)の手順を示すフローチャートである。
【図6】図5のポップアップ再表示処理(2)の処理手順に従って本実施形態に係る端末で動作するウィンドウ制御プログラムの一例を示す図である。
【図7】本実施形態に係るウィンドウ終了イベント発生時の端末のウィンドウ配置調整処理の手順を示すフローチャートである。
【図8】本実施形態に係るウィンドウ終了メッセージ受信時のWebサーバのウィンドウ配置状態更新処理の手順を示すフローチャートである。
【図9】本実施形態に係るウィンドウ配置状態DBの概略を示す図である。
【図10】本実施形態に係るリンク元ページ要求受信時のWebサーバのリンク元ページ生成処理の手順を示すフローチャートである。
【図11】本実施形態に係る端末で動作するウィンドウ制御プログラムの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本発明の実施形態について図を参照しながら説明する。なお、これはあくまでも一例であって、本発明の技術的範囲はこれに限られるものではない。
【0028】
[Webサーバ10と端末20の全体構成]
図1は、本実施形態に係るWebサーバ10と端末20の全体構成を示す図である。
本実施形態に係る端末20は、通信ネットワーク30を介してWebサーバ10にアクセスすることができる。
【0029】
Webサーバ10は、ページ要求受付手段110と、ページ生成手段120と、ページ送信手段130と、ウィンドウ配置状態受付手段140と、ウィンドウ配置状態DB150と、を備える。
【0030】
端末20は、ブラウザ(元ウィンドウ)220及びブラウザ(ポップアップウィンドウ)230を備える。
ブラウザ(元ウィンドウ)220及びブラウザ(ポップアップウィンドウ)230は、リンクリストページ210をWebサーバ10から受信して管理する。なお、図1は、説明のため、ブラウザ(元ウィンドウ)220がリンクリストページ210を管理して表示している状態を示している。詳しくは後述するが、ユーザから選択操作を受け付けると、リンクリストページ210はブラウザ(ポップアップウィンドウ)230が引き続き管理して表示することになる。
【0031】
リンクリストページ210は、選択操作受付手段211と、ウィンドウ制御プログラム212とを備える。ウィンドウ制御プログラム212は、ページ遷移手段2121と、ポップアップ再表示手段2122と、表示位置反映手段2123と、ウィンドウ配置調整手段2124と、表示内容更新手段2125と、を備える。
【0032】
本実施形態のWebサーバ10及び端末20は、コンピュータ及びその周辺装置に適用される。本実施形態における各部は、コンピュータ及びその周辺装置が備えるハードウェア並びに該ハードウェアを制御するソフトウェアによって構成される。
【0033】
上記ハードウェアには、制御部としてのCPU(Central Processing Unit)の他、記憶部、通信装置、表示装置及び入力装置が含まれる。記憶部としては、例えば、メモリ(RAM:Random Access Memory、ROM:Read Only Memory等)、ハードディスクドライブ(HDD:Hard Disk Drive)及び光ディスク(CD:Compact Disk、DVD:Digital Versatile Disk等)ドライブが挙げられる。通信装置としては、例えば、各種有線及び無線インターフェース装置が挙げられる。表示装置としては、例えば、液晶ディスプレイやプラズマディスプレイ等の各種ディスプレイが挙げられる。入力装置としては、例えば、キーボード及びポインティング・デバイス(マウス、トラッキングボール等)が挙げられる。
【0034】
上記ソフトウェアには、上記ハードウェアを制御するコンピュータ・プログラムやデータが含まれる。コンピュータ・プログラムやデータは、記憶部により記憶され、制御部により適宜実行、参照される。また、コンピュータ・プログラムやデータは、通信回線を介して配布されることも可能であり、CD−ROM等のコンピュータ可読媒体に記録して配布されることも可能である。
【0035】
[Webサーバ10の機能構成]
ページ要求受付手段110は、端末20からのページ要求を受け付ける。
【0036】
ページ生成手段120は、ページ要求受付手段110がページ要求を受け付けると、ページ要求に応じて、送信ページを生成する。ページ生成手段120は、送信ページとしてリンクリストページ210を生成する場合には、更に、ウィンドウ配置状態DB150を参照して、リンクリストページ210に埋め込むウィンドウ制御プログラム212を生成する。ウィンドウ制御プログラム212にはJavaScript(登録商標)等の技術が利用できる。
【0037】
ページ送信手段130は、ページ生成手段120が生成した送信ページを端末20に送信する。
【0038】
ウィンドウ配置状態受付手段140は、ウィンドウの位置及び大きさを含むウィンドウ配置状態情報を端末20から受信して、ウィンドウ配置状態DB150に当該ウィンドウの位置及び大きさ等を含むウィンドウ配置状態情報を記憶させる。
【0039】
[端末20の機能構成]
選択操作受付手段211は、ユーザの選択操作を受け付ける。具体的にはアンカーテキスト、アンカーイメージ、ボタン等が該当する。
【0040】
ページ遷移手段2121は、選択操作受付手段211が選択操作を受け付けると、このウィンドウの表示について、この選択操作受付手段211が含む他のWebページへのページ遷移要求をWebブラウザ(元ウィンドウ)220に送信する。選択操作は具体的にはマウスクリック、フォーカスを受けた状態でのEnterキー押下等が該当する。
【0041】
Webブラウザ(元ウィンドウ)220は他のWebページへのページ遷移要求を受け付けると、Webサーバ10にリンク先ページの要求を送信する。Webサーバ10は要求に応じてリンク先ページを端末20のこのWebブラウザ(元ウィンドウ)220に送信する。Webブラウザ(元ウィンドウ)220はリンク先ページに表示を遷移する。
【0042】
ポップアップ再表示手段2122は、選択操作受付手段211が選択操作を受け付けると、表示中のリンクリストページ210を別ウィンドウで表示させるポップアップ再表示要求をWebブラウザ(元ウィンドウ)220に送信する。
【0043】
Webブラウザ(元ウィンドウ)220はポップアップ再表示要求を受け付けると、表示中のリンクリストページ210のURLを指定して新たにウィンドウを起動する。新たなウィンドウのWebブラウザ(ポップアップウィンドウ)230は、Webサーバ10にリンク元ページの要求を送信する。Webサーバ10は要求に応じてリンク元ページを端末20のこの新たなウィンドウのWebブラウザ(ポップアップウィンドウ)230に送信する。新たなウィンドウのWebブラウザ(ポップアップウィンドウ)230はリンク元ページを表示する。
【0044】
表示位置反映手段2123は、新たなウィンドウ(ブラウザ(ポップアップウィンドウ)230)が表示するリンクリストページ210の表示位置を、特定した選択操作受付手段211が表示される位置とするための情報をポップアップ再表示要求に含めてWebブラウザ(元ウィンドウ)220に送信する。
【0045】
Webブラウザ(元ウィンドウ)220は、表示位置を特定した選択操作受付手段211が表示される位置とするための情報を含むポップアップ再表示要求を受け付けると、表示中のリンクリストページ210のURLに位置情報を付加して指定して新たにウィンドウを起動する。新たなウィンドウのWebブラウザ(ポップアップウィンドウ)230は、Webサーバ10にリンク元ページの要求を送信する。Webサーバ10は要求に応じてリンク元ページを端末20のこの新たなウィンドウのWebブラウザ(ポップアップウィンドウ)230に送信する。新たなウィンドウのWebブラウザ(ポップアップウィンドウ)230はリンク元ページの特定した選択操作受付手段211が表示される位置を表示する。
【0046】
ウィンドウ配置調整手段2124は、リンクリストページ210を表示しているWebブラウザ(ポップアップウィンドウ)230を介して、当該ウィンドウを終了させる操作を検出すると、このウィンドウの位置及び大きさを取得して、ユーザID及びウィンドウ番号と共に、このウィンドウの位置及び大きさを含むウィンドウ配置状態情報としてWebサーバ10に送信する。
【0047】
表示内容更新手段2125は、リンクリストページ210を表示しているWebブラウザ(Webブラウザ(元ウィンドウ)220又はWebブラウザ(ポップアップウィンドウ)230)を介して、表示中のリンクリストページ210の更新要求を、定期的にWebサーバ10に送信する。リンクリストページ210の更新要求を受信したWebサーバ10は、リンクリストページ210を当該Webブラウザ(Webブラウザ(元ウィンドウ)220又はWebブラウザ(ポップアップウィンドウ)230)に送信する。
【0048】
[端末20画面上の動作]
図2は、本実施形態の端末画面上の動作を示す図である。図2(a)は、ウィンドウ制御プログラム212を含むリンクリストページ210が、予めWebサーバ10で生成され、端末20に送信され、ブラウザ(元ウィンドウ)220により表示されている。
【0049】
図2(b)は、図2(a)の状態でユーザから、リンクリストページ210に含まれるリンクの選択操作を受け付けたことにより、もう1つ新たなウィンドウ(ブラウザ(ポップアップウィンドウ)230)が表示され、ブラウザ(元ウィンドウ)220の表示がリンク先ページに遷移して、(ブラウザ(ポップアップウィンドウ)230)には引き続きリンクリストページ210が表示されることを示している。
【0050】
図2の左上の右上向き矢印は、元のウィンドウ(ブラウザ(元ウィンドウ)220)のリンクリストページ210のアンカーテキスト「#2へのリンク」をクリック操作したことにより、このアンカーテキストが示すリンク先ページ「http://#2」に元のウィンドウ(ブラウザ(元ウィンドウ)220)の表示が遷移したことを示している。
【0051】
図2の右下の下半弧状右向き矢印は、新たなウィンドウ(ブラウザ(ポップアップウィンドウ)230)に表示されたリンクリストページ210が、元のウィンドウ(ブラウザ(元ウィンドウ)220)のリンクリストページ210と同じページ「http://#1」であることを示している。また更に、元のウィンドウ(ブラウザ(元ウィンドウ)220)で下スクロール操作を行って表示していた位置と同一の位置が、新たなウィンドウ(ブラウザ(ポップアップウィンドウ)230)の最初の表示位置であることも示している。
【0052】
[クリックイベント発生時の端末20の処理手順1と端末20で動作するウィンドウ制御プログラム212の例1]
図3は、本実施形態に係る端末20のポップアップ再表示処理(1)の手順を示すフローチャートである。
図4は、図3のポップアップ再表示処理(1)の手順に従って本実施形態に係る端末で動作するウィンドウ制御プログラム212の一例を示す図である。具体的には、JavaScript(登録商標)を用いて記述した場合の例である。
【0053】
ステップS110において、まず端末20は、クリックイベントの発生を検知する。「クリックイベント」とは、端末20がユーザからの所定の操作を受け付けることにより発生するイベントで、JavaScript(登録商標)を利用してHTMLの<a>タグ中に「ONCLICK=“newwindow1()”」の様に記述することで検出することが出来る。この記載例の場合は、例えば
<SCRIPT LANGUAGE=“JavaScript”>
function newwindow1() {
・・・・・・・・・・・・

</SCRIPT>
の様にJavaScript(登録商標)を利用して関数定義中に処理手順が記載できる。
【0054】
ステップS120において、端末20のポップアップ再表示手段2122は、リンクリストページ210のURLをブラウザ(元ウィンドウ)220自身から取得する。具体的には、例えばJavaScript(登録商標)の場合は、図4に示す様に「document.URL」を利用することが出来る。
【0055】
ステップS130において、端末20のポップアップ再表示手段2122は、取得したリンクリストページ210のURLにページ内位置情報を付加する。具体的には、HTMLの<a>タグ中に例えば「name=“pos1”」の様に記述されている場合、図4に示す様に「+“#pos1”」と記述する。
【0056】
ステップS140において、端末20のブラウザ(元ウィンドウ)220は、ページ内位置情報を付加したURLを指定して新たなウィンドウを起動する。具体的には、例えばJavaScript(登録商標)の場合は、図4に示す様に「window.open(document.URL+“#pos1”,“_blank”);」の様に記述することで実現出来る。
【0057】
[クリックイベント発生時の端末20の処理手順2と端末20で動作するウィンドウ制御プログラム212の例2]
図5は、図3と同様に本実施形態に係る端末のポップアップ再表示処理(2)の手順を示すフローチャートである。図3と重複する部分については説明を省略する。
図6は、図5のポップアップ再表示処理(2)の処理手順に従って本実施形態に係る端末20で動作するウィンドウ制御プログラム212の一例を示す図である。具体的には、JavaScript(登録商標)を用いて記述した場合の例である。
【0058】
ステップS210における処理は、上述のステップS110における処理と同様である。
ステップS220において、端末20のポップアップ再表示手段2122は、リンクリストページ210のURLとページ表示位置をブラウザ(元ウィンドウ)220自身から取得する。ページ表示位置の取得は具体的には、例えばJavaScript(登録商標)の場合は、図6に示す様に「document.body.scrollTop」、「document.body.scrollLeft」を利用することが出来る。
【0059】
ステップS230において、端末20のブラウザ(元ウィンドウ)220は、取得したリンクリストページ210のURLを指定して新たなウィンドウ(ブラウザ(ポップアップウィンドウ)230)を起動する。
【0060】
ステップS240において、ブラウザ(元ウィンドウ)220は、が新たなウィンドウ(ブラウザ(ポップアップウィンドウ)230)のページ表示位置をスクロールさせて親ウィンドウ(ブラウザ(元ウィンドウ)220)と同じ位置に調整する。具体的には、例えばJavaScript(登録商標)の場合は、図6に示す様に「subwin.scrollTo(document.body.scrollLeft, document.body.scrollTop)」を利用することが出来る(ここで「subwin」はwindow.open()で生成された、新たなウィンドウ(ブラウザ(ポップアップウィンドウ)230)のオブジェクトである)。
【0061】
[ウィンドウ終了イベント発生時の端末20の処理手順]
図7は、本実施形態に係るウィンドウ終了イベント発生時の端末20のウィンドウ配置調整処理の手順を示すフローチャートである。端末20においての次回ポップアップウィンドウ起動時に、同じ位置、大きさでポップアップウィンドウを表示する為に必要な情報をWebサーバ10に送信し、保存させる。
【0062】
ステップS310において、まず端末20は、ウィンドウ終了イベントの発生を検知する。「ウィンドウ終了イベント」とは、ブラウザのウィンドウを終了することにより発生するイベントで、HTMLの<BODY>タグ中に「onUnload=“savewinstatus()”」の様に記述することで検出することが出来る。
【0063】
ステップS320において、端末20のウィンドウ配置調整手段2124は、ユーザID、当該ポップアップウィンドウの番号、位置(Top、Left)、大きさ(Hight、Width)を含むウィンドウ終了メッセージをブラウザ(元ウィンドウ)220を介して、Webサーバ10に送信する。
【0064】
[ウィンドウ終了メッセージ受信時のWebサーバ10の処理手順]
図8は、本実施形態に係るウィンドウ終了メッセージ受信時のWebサーバ10のウィンドウ配置状態更新処理の手順を示すフローチャートである。端末20において、次回ポップアップウィンドウ起動時に同じ位置、大きさでポップアップウィンドウ(ブラウザ(ポップアップウィンドウ)230)を表示する為に必要な情報を、受信したウィンドウ終了メッセージから抽出し、保存する。
【0065】
ステップS410において、まずWebサーバ10のウィンドウ配置状態受付手段140は、端末20が送信した上述のウィンドウ終了メッセージを受信する。
【0066】
ステップS420において、Webサーバ10のウィンドウ配置状態受付手段140は、ユーザID、ポップアップウィンドウ番号をキーとして、位置(Top、Left)、大きさ(Hight、Width)をウィンドウ配置状態DB150に保存する。
【0067】
[ウィンドウ配置状態DB150の概略]
図9は、本実施形態に係るウィンドウ配置状態DB150の概略を示す図である。ユーザIDとポップアップウィンドウ番号をキーとして、Top、Leftに当該ポップアップウィンドウの位置、Hight、Widthに当該ポップアップウィンドウの大きさの各数値を記憶することを示している。
【0068】
ここでは、ユーザID「user01」、「user02」について、それぞれ2つのウィンドウの位置及び大きさが記憶されていることが示されているが、記憶することの出来るウィンドウの数に制限は無く、また逆に1や2の様な、任意の数に制限してもよい。
【0069】
[リンク元ページ要求受信時のWebサーバ10の処理手順と端末20で動作するウィンドウ制御プログラム212の例3]
図10は、本実施形態に係るリンク元ページ要求受信時のWebサーバ10のリンク元ページ生成処理の手順を示すフローチャートである。
図11は、図10の処理手順に従って本実施形態に係る端末20で動作するウィンドウ制御プログラム212の一例を示す図である。具体的には、JavaScript(登録商標)を用いて記述した場合の例である。
【0070】
ステップS510において、まずWebサーバ10のページ要求受付手段110は、リンク元ページ(リンクリストページ210)のページ要求を受信する。
【0071】
ステップS520において、Webサーバ10のページ生成手段120は、端末20からのリンク元ページ(リンクリストページ210)のページ要求メッセージからリンク元ページ(リンクリストページ210)のURLとユーザIDとポップアップウィンドウ番号を取得する。
【0072】
ステップS530において、Webサーバ10のページ生成手段120は、ユーザIDとポップアップウィンドウ番号をキーにウィンドウ配置状態DB150を参照し、Top、Left、Hight、Widthの各数値を取得する。
【0073】
ステップS540において、Webサーバ10のページ生成手段120は、前回と同じ位置、大きさで新たなウィンドウ(ブラウザ(ポップアップウィンドウ)230)を起動させるウィンドウ制御プログラム212を生成する。具体的には、例えばJavaScript(登録商標)の場合は、図11に示す様に
<SCRIPT LANGUAGE=“JavaScript”>
function newwindow1() {
window.open(document.URL,“user01_1”,‘top=20,left=326,height=286,width=224’);

</SCRIPT>
の様に生成する。
【0074】
上記例のウィンドウ名称「user01_1」は、ユーザIDとポップアップウィンドウ番号の結合であり、リンク元ページ(リンクリストページ210)送信後に端末20においてユーザがクリック操作等をして新たなウィンドウ(ブラウザ(ポップアップウィンドウ)230)を表示した場合、この新たなウィンドウ(ブラウザ(ポップアップウィンドウ)230)が1番のポップアップウィンドウとなることを意味している。上記例のウィンドウ制御プログラム212は、1番のポップアップウィンドウとなるこの新たなウィンドウ(ブラウザ(ポップアップウィンドウ)230)を、前回の1番(ブラウザ(ポップアップウィンドウ)230)と同じ位置、大きさで起動する。
【0075】
ステップS550において、Webサーバ10のページ生成手段120は、取得したリンク元ページ(リンクリストページ210)のURLに基づいて、このウィンドウ制御プログラム212を埋め込んだリンク元ページ(リンクリストページ210)を生成する。具体的には、例えば上記例をHTML中に記述する他、図11に示す様に<a>タグ中において「ONCLICK=“newwindow1()”」の様に記述して、クリックイベント検出に応じて処理が開始される様に生成する。
【0076】
ステップS560において、Webサーバ10のページ送信手段130は、ウィンドウ制御プログラム212を埋め込んだこのリンクリストページ210を端末20に送信する。
【符号の説明】
【0077】
10 Webサーバ
110 ページ要求受付手段
120 ページ生成手段
130 ページ送信手段
140 ウィンドウ配置状態受付手段
150 ウィンドウ配置状態DB
20 端末
210 リンクリストページ
220 ブラウザ(元ウィンドウ)
230 ブラウザ(ポップアップウィンドウ)
211 選択操作受付手段
212 ウィンドウ制御プログラム
2121 ページ遷移手段
2122 ポップアップ再表示手段
2123 表示位置反映手段
2124 ウィンドウ配置調整手段
2125 表示内容更新手段
30 通信ネットワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信ネットワークを通じて接続可能な端末が表示するリンクリストページを送信するWebサーバであって、
前記端末のWebブラウザからのページ要求を受け付けるページ要求受付手段と、
他のWebページへのリンク情報を含む複数の選択操作受付手段と、前記選択操作受付手段がユーザからの選択操作を受け付けたことに応じて、当該選択操作受付手段が含む前記リンク情報に基づいてリンク先の他のWebページへのページ遷移要求を前記端末のWebブラウザに送信するページ遷移手段と、更に、表示中の当該リンクリストページを別ウィンドウで表示させるポップアップ再表示要求を前記端末のWebブラウザに送信するポップアップ再表示手段と、を備えるリンクリストページを生成するページ生成手段と、
前記リンクリストページを前記端末に送信するページ送信手段と、
を備えるWebサーバ。
【請求項2】
前記リンクリストページは、前記ユーザからの選択操作を受け付けた前記選択操作受付手段を特定して、前記別ウィンドウが表示する前記リンクリストページの表示位置を、前記特定した前記選択操作受付手段が表示される位置とするための情報を前記ポップアップ再表示要求に含めて前記Webブラウザに送信する表示位置反映手段を更に備える請求項1に記載のWebサーバ。
【請求項3】
前記リンクリストページは、前記端末が表示を開始した後、所定のタイミングで新たな他のWebページへのリンク情報を前記Webサーバから受信して、新たな前記選択操作受付手段を構成して表示内容を逐次更新する表示内容更新手段を更に備える請求項1又は2に記載のWebサーバ。
【請求項4】
通信ネットワークを通じて接続可能な端末が表示するリンクリストページを送信するWebサーバが実行する方法であって、
前記Webサーバが、前記端末のWebブラウザからのページ要求を受け付けるページ要求受付ステップと、
他のWebページへのリンク情報を含む複数の選択操作受付手段と、前記選択操作受付手段がユーザからの選択操作を受け付けたことに応じて、当該選択操作受付手段が含む前記リンク情報に基づいてリンク先の他のWebページへのページ遷移要求を前記端末のWebブラウザに送信するページ遷移手段と、更に、表示中の当該リンクリストページを別ウィンドウで表示させるポップアップ再表示要求を前記端末のWebブラウザに送信するポップアップ再表示手段と、を備えるリンクリストページを生成するページ生成ステップと、
前記ページ生成ステップにおいて生成したリンクリストページを前記端末に送信するページ送信ステップと、
を実行する方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2012−22497(P2012−22497A)
【公開日】平成24年2月2日(2012.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−159536(P2010−159536)
【出願日】平成22年7月14日(2010.7.14)
【出願人】(500257300)ヤフー株式会社 (1,128)
【Fターム(参考)】