説明

ウェブの搬送制御方法、滑り量測定手段、及び搬送制御装置

【課題】ウェブの滑りを精度よく制御して、ウェブの横位置のずれを低減することができるウェブの搬送制御方法、滑り量測定手段、及び搬送制御装置を提案することを目的とする。
【解決手段】搬送中のウェブ2の搬送速度V及び張力Tを測定するウェブ測定工程と、ウェブ測定工程により測定されたウェブ2の搬送速度V及び張力Tからガイドロール14に対するウェブ2の滑り量Wを算出する滑り量算出工程と、前記滑り量算出工程により算出されたガイドロール14に対するウェブ2の滑り量Wが、予め設定された目標滑り量W1となるように、搬送中のウェブ2の張力を制御するウェブ制御工程とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ウェブの搬送制御方法、滑り量測定手段、及び搬送制御装置に関し、より詳細には、搬送ラインに設けられたロールに対するウェブの滑りを制御しながらウェブを連続搬送させるウェブの搬送制御方法、滑り量測定手段、及び搬送制御装置の技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、二次電池に使用される電極部材などの長尺物(ウェブ)を連続搬送する搬送ライン及びその搬送制御方法が公知である。このような搬送ラインにおいては、搬送ラインに設けられた各種ロールの駆動等が制御されることで、ウェブの搬送速度及び張力がフィードバック制御(ウェブの搬送速度制御及び張力制御)されて、ウェブが安定して搬送されるように構成されている。
【0003】
ところで、このような搬送ラインでは、搬送ラインに設けられた各種ロールのミスアライメントや速度制御不良などの「外乱」によって、ウェブの横位置(搬送ラインに対するウェブの幅方向位置)のずれが生じる。特に、近年では、ウェブの搬送ラインにおいて、生産コストの低減を図るために、ウェブ搬送の高速化が要請されているが、ウェブの搬送速度が早められると、各種ロールに対してウェブの滑りが発生し易いといった問題があった。
【0004】
ロールに対するウェブの滑りを抑制するという観点から、例えば、特許文献1には、連続走行されるウェブの張力に関し、ブライドルセクションに設けられたダンサロールによって付与されるウェブの張力を、前後のセクションのウェブの張力に基づいて、ブライドルセクションのブライドルロールの張力カット比が同じとする張力となるように制御する方法が提案されている(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2000−143053号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述した特許文献1に開示されるように、従来のウェブの搬送制御方法では、主にウェブの張力変化を制御することでウェブの滑りを制御する方法であったが、上述した「外乱」によって搬送速度が変化する場合には、ウェブの張力変化だけでは、ウェブの滑りを精度よく制御することができなかった。特に、ロールに対するウェブの横位置のずれは、主にウェブの搬送速度と張力の影響を受けるため、「外乱」によって搬送速度が変化した場合に、ウェブの張力制御による滑りの抑制だけでは、ウェブの横位置の制御性能を保持することが困難であった。
【0006】
また、通常、搬送ラインには、ウェブの横位置を制御するためのガイドロールが設けられており、このガイドロールによってウェブの横位置が高度に制御され、搬送中のウェブの品質が確保されている。ガイドロールは、搬送ラインの中間位置に据え付けられており、配置場所に応じてセンタピボット型やエンドピボット型が用いられ、ピボット軸を中心に搬送ラインに対する相対角度が変更可能に構成されている。このようなガイドロールによって、ガイドロールにウェブが蛇行して搬送された際に、「外乱」によるずれを打ち消す方向に搬送ラインに対する相対角度が変更されて、ウェブの横位置が制御されて蛇行が修正される。
【0007】
しかし、ガイドロールを用いたウェブの横位置制御において、上述したウェブの滑りが発生すると、ガイドロールの相対角度を変更させてもウェブが滑ってしまい、ウェブが所定の横位置となるように制御することができない。そして、従来のウェブの搬送制御方法では、「外乱」によるウェブの搬送速度の変化を伴う場合に、ウェブの滑りを制御することができなかったため、ガイドロールを用いたウェブの横位置制御の際に、ウェブの張力が高くガイドロールとウェブとの間で座屈が生じてウェブに皺が生じ、またはウェブの張力が低くガイドロールの相対角度を変更させてもウェブが滑ってウェブの横位置を制御することができないといった場合があった。
【0008】
そこで、本発明においては、ウェブの搬送制御方法、滑り量測定手段、及び搬送制御装置に関し、前記問題に鑑み、ウェブの滑りを精度よく制御して、ウェブの横位置のずれを低減することができるウェブの搬送制御方法、滑り量測定手段、及び搬送制御装置を提案することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
【0010】
すなわち、請求項1においては、搬送ラインに設けられたロールに対するウェブの滑りを制御しながらウェブを連続搬送させるウェブの搬送制御方法であって、搬送中のウェブの搬送速度及び張力を測定するウェブ測定工程と、前記ウェブ測定工程により測定されたウェブの搬送速度及び張力からロールに対するウェブの滑り量を算出する滑り量算出工程と、前記滑り量算出工程により算出されたロールに対するウェブの滑り量が、予め設定された目標滑り量となるように、搬送中のウェブの搬送速度及び/又は張力を制御するウェブ制御工程とを有するものである。
【0011】
請求項2においては、前記ウェブ制御工程は、前記滑り量算出工程により算出されたウェブの滑り量と予め設定された目標滑り量との差が設定閾値内にあるか否かを判定し、設定閾値より大きいと判定した場合に、ウェブの搬送速度又は張力を一定とした場合の目標滑り量に対するウェブの理想搬送速度又は理想張力を演算し、演算された理想搬送速度又は理想張力となるように、搬送中のウェブの搬送速度及び/又は張力を制御するものである。
【0012】
請求項3においては、前記請求項1又は請求項2に記載のウェブの搬送制御方法に用いられるウェブの滑り量測定方法であって、ガイド側のロールの回転速度を測定するガイド側測定工程を有し、前記ウェブ測定工程により測定されたウェブの搬送速度と、前記ガイド側測定工程により測定されたガイド側のロールの回転速度との差に基づいて、ガイド側のロールに対するウェブの滑り量を測定するものである。
【0013】
請求項4においては、前記請求項1又は請求項2に記載のウェブの搬送制御方法に用いられるウェブの滑り量測定方法であって、ウェブを駆動搬送する駆動ロールの回転速度を測定する駆動側測定工程と、ガイド側のロールの回転速度を測定するガイド側測定工程とを有し、前記駆動側測定工程により測定された駆動ロールの回転速度と、前記ガイド側測定工程により測定されたガイド側のロールの回転速度との差に基づいて、ガイド側のロールに対するウェブの滑り量を測定するものである。
【0014】
請求項5においては、前記請求項1又は請求項2に記載のウェブの搬送制御方法に用いられるウェブの滑り量測定方法であって、ロールのロール表面からのウェブの浮き量を検出する浮き量検出工程を有し、前記浮き量検出工程により検出されたウェブの浮き量に基づいて、ロールに対するウェブの滑り量を測定するものである。
【0015】
請求項6においては、搬送ラインに設けられたロールに対するウェブの滑りを制御しながらウェブを連続搬送させるウェブの搬送制御装置であって、搬送中のウェブの搬送速度及び張力を測定するウェブ測定手段と、前記ウェブ測定手段により測定されたウェブの搬送速度及び張力からロールに対するウェブの滑り量を算出する滑り量算出手段と、前記滑り量算出手段により算出されたロールに対するウェブの滑り量が、予め設定された目標滑り量となるように、搬送中のウェブの搬送速度及び/又は張力を制御するウェブ制御手段とを具備してなるものである。
【0016】
請求項7においては、前記ウェブ制御手段は、前記滑り量算出手段により算出されたウェブの滑り量と予め設定された目標滑り量との差が設定閾値内にあるか否かを判定する閾値判定手段と、前記閾値判定手段により設定閾値より大きいと判定した場合に、ウェブの搬送速度又は張力を一定とした場合の目標滑り量に対するウェブの理想搬送速度又は理想張力を演算する演算手段とを具備してなり、前記演算手段により演算された理想搬送速度又は理想張力となるように、搬送中のウェブの搬送速度及び/又は張力を制御するものである。
【0017】
請求項8においては、ガイド側のロールの回転速度を測定するガイド側測定手段と、前記ウェブ測定手段により測定されたウェブの搬送速度と、前記ガイド側測定手段により測定されたガイド側のロールの回転速度との差に基づいて、ガイド側のロールに対するウェブの滑り量を測定するウェブ滑り量測定手段とを具備してなるものである。
【0018】
請求項9においては、ウェブを駆動搬送する駆動ロールの回転速度を測定する駆動側測定手段と、ガイド側のロールの回転速度を測定するガイド側測定手段と、前記駆動側測定手段により測定された駆動ロールの回転速度と、前記ガイド側測定手段により測定されたガイド側のロールの回転速度との差に基づいて、ガイド側のロールに対するウェブの滑り量を測定するウェブ滑り量測定手段とを具備してなるものである。
【0019】
請求項10においては、ロールのロール表面からのウェブの浮き量を検出する浮き量検出手段と、前記浮き量検出手段により検出されたウェブの浮き量に基づいて、ロールに対するウェブの滑り量を測定するウェブ滑り量測定手段とを具備してなるものである。
【発明の効果】
【0020】
本発明の効果として、ウェブの搬送制御の際に、ウェブの滑りを精度よく制御して、ウェブの横位置のずれを低減することができる。すなわち、ウェブの搬送制御の際に、「外乱」が起こってウェブの搬送速度及び張力が変化してしまった場合であっても、ロールに対するウェブの滑り量を基準として搬送速度及び張力を制御するため、ウェブの滑りを精度よく制御することができ、結果としてロールに対するウェブの(横位置の)ずれも低減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
次に、発明を実施するための最良の形態を説明する。
図1は本発明の第一実施例の搬送制御装置を備えた搬送ラインの全体的な構成を示した側面図、図2は搬送制御装置の構成を示した機能ブロック図、図3は相関テーブルの内容を示した図、図4は搬送制御装置を用いたウェブの搬送制御方法を示したフローチャート、図5は第二実施例の搬送制御装置を備えた搬送ラインの全体的な構成を示した側面図、図6は第三実施例の搬送制御装置を備えた搬送ラインの全体的な構成を示した側面図である。
【0022】
まず、ウェブ2の搬送ライン1の全体構成について、以下に説明する。
図1に示すように、本実施例の搬送ライン1は、ウェブ2の搬送方向の上流側に基準ロール10が、ウェブ2の搬送方向の下流側にフィードロール11がそれぞれ配設されており、基準ロール10から下流側(フィードロール11)に向けて順に、ガイドロール12・13・14・15と、ダンサロール16等とが配設されており、ウェブ2は、これら各ガイドロール12等に所定抱き角で巻き付けられ搬送される。
【0023】
基準ロール10及びフィードロール11上には、ニップロール17・18がそれぞれ設置されている。ニップロール17・18は、図示せぬエアーシリンダー等によって基準ロール10及びフィードロール11にそれぞれ圧着可能に構成されており、ウェブ2が基準ロール10及びフィードロール11上でスリップするのを防ぐ役目を果たす。ウェブ2は、基準ロール10及びフィードロール11と同期するように送り出される。
【0024】
基準ロール10は、基準ロールモータ10aが接続されており、この基準ロールモータ10aが後述する制御部30に接続されている。また、フィードロール11は、フィードロールモータ11aに接続されており、このフィードロールモータ11aが後述する制御部30に接続されている。
【0025】
ガイドロール12・13・14・15は、回転軸に対してロール本体が回転自在に軸支されており、搬送ライン1に沿って搬送されるウェブ2に連動して回転される。ガイドロール12・13・14・15のうち、一のガイドロール14は、搬送ライン1の略中間位置に据え付けられており、ピボット軸(図略)を中心に搬送ライン1に対する相対角度が変更可能に構成されている(エンドピボット型)。このガイドロール14によって、ガイドロール14にウェブ2が蛇行して搬送された際に、ウェブ2の横位置のずれを打ち消す方向に搬送ラインに対する相対角度が変更されることで、ウェブ2の横位置が制御され、蛇行が修正される。
【0026】
ダンサロール16は、一対の固定ロール19・19の離間に配設された支点であって、一端が支点16bに揺動自在に軸支されたダンサアーム16aの他端側に回転自在に取り付けられている。ダンサアーム16aは、ダンサアームモータ16cに接続されており、このダンサアームモータ16cが後述する制御部30に接続されて、揺動制御される。
【0027】
以上のような搬送ライン1において、ウェブ2は、ニップロール17で圧着された基準ロール10→ガイドロール12・13・14・15→固定ロール19→ダンサロール16→固定ロール19→ニップロール18で圧着されたフィードロール11を各々通過しながら搬送される。
【0028】
次に、第一実施例のウェブ2の搬送制御装置3について、以下に説明する。
本実施例の搬送制御装置3は、搬送ライン1に沿ってウェブ2を安定して搬送させるために、基準ロール10及びフィードロール11の駆動を制御してウェブ2の搬送速度を制御するとともに、ダンサアーム16aを制御してダンサロール16によるウェブ2の張力を制御するように構成されている。特に、本実施例の搬送制御装置3は、搬送ライン1に設けられたガイドロール14に対するウェブ2の滑り量を基準に、ウェブ2の搬送速度と張力を制御することで、ガイドロール14に対するウェブ2の滑りを容易に制御して、横位置のずれも低減することができるように構成されている。
【0029】
図1に示したように、搬送制御装置3は、基準ロールモータ10a等を制御してウェブ2の搬送速度や張力等を制御するウェブ制御手段としての制御部30と、ウェブ2を駆動搬送する基準ロール10の回転速度を測定する駆動側測定手段としてのエンコーダ31と、搬送中のウェブ2の搬送速度を測定する搬送速度測定手段としての速度測定器32と、搬送中のウェブ2の張力を測定する張力測定器33と、ガイドロール14の回転速度を測定するガイド側測定手段としてのエンコーダ34と、ガイドロール14の搬送ライン1に対する相対角度を制御するガイドコントローラ36等とで構成されている。エンコーダ31、速度測定器32、張力測定器33、エンコーダ34、及びガイドコントローラ36は、それぞれ制御部30に接続されている。
【0030】
本実施例の制御部30は、上述したエンコーダ31等からの信号を受信可能に構成されており、各種処理が実行されるCPUや、各種処理プログラム等が格納されるメモリや、CPUに対する操作入力手段としての入力部や、CRT若しくは液晶ディスプレイなどで構成される表示部等とにより構成されている。
【0031】
図2に示すように、制御部30は、ウェブ2の搬送速度を制御する搬送速度制御部30aと、ウェブ2の張力を制御する張力制御部30bと、ウェブ2の滑り量を測定する滑り量測定手段としての滑り量測定部30cと、ウェブ2の実搬送速度及び実張力からウェブの実滑り量を算出する滑り量算出手段としての滑り量算出部30dと、滑り量算出部30dにて算出されたウェブ2の実滑り量と予め設定された目標滑り量との差が設定閾値内にあるか否かを判定する閾値判定手段としての閾値判定部30eと、ウェブ2の搬送速度を一定とした場合の目標滑り量に対するウェブ2の理想張力を演算する演算手段としての演算部30f等とで構成されている。
【0032】
搬送速度制御部30aでは、制御部30に接続された基準ロールモータ10a及びフィードロールモータ11aが制御されて、基準ロール10及びフィードロールが予め設定された目標速度(目標回転数)にて回転駆動される。特に、基準ロール10では、駆動軸にエンコーダ31が設けられており、基準ロール10の回転速度(回転数)が検出される。エンコーダ31により検出された検出信号が制御部30に送られ、搬送速度制御部30aによって、受信した検出信号を元に、基準ロール10が目標速度となるように基準ロールモータ10aが制御される。また、本実施例では、搬送速度制御部30aにより、フィードロール11の回転速度が基準ロ−ル10と同期されるように制御される。
【0033】
このように、本実施例では、搬送速度制御部30aによって、基準ロール10及びフィードロール11の回転駆動が制御されることによって、搬送ライン1におけるウェブ2の搬送速度(目標速度)が制御される。
【0034】
張力制御部30bでは、制御部30に接続されたダンサアーム16aのダンサアームモータ16cが制御されて、ダンサアーム16aが所定角度θとなるように揺動される。「所定角度θ」とは、支点16bから見た垂線に対するダンサアーム16aの角度θであって、このダンサアーム16aの角度に応じて搬送ライン1におけるウェブ2が所定の張力となるように予め設定されている(図1参照)。
【0035】
具体的には、支点16bの近傍位置には、支点16bから見た垂線に対するダンサアーム16aの角度θを検出する図示せぬ角度検出装置が設けられており、この角度検出装置により検出された検出信号が制御部30に送られる。そして、張力制御部30bによって、受信した検出信号を元に、ダンサアーム16aの角度θが所定角度θとなるようにダンサアームモータ16cが制御される。
【0036】
このように、本実施例では、張力制御部30bによって、ダンサアーム16aが揺動操作されて、固定ロール19・19に対するダンサロール16の離間が変更されることで、ウェブ2が所定の張力(目標張力)となるように制御される。
【0037】
ここで、上述した搬送速度制御部30aによって制御されたウェブ2の搬送速度は、上述した速度測定器32(例えば、ドップラ速度計など)によってその実測値が測定される。また、張力制御部30bによって制御されたウェブ2の張力は、張力測定器33(例えば、テンションセンサなど)によってその実測値が測定される。
【0038】
具体的には、速度測定器32は、例えば、レーザー式のドップラ速度計などが用いられ、ガイドロール14の近傍位置であって、ガイドロール14のロール表面に対向してウェブ2を挟む位置に配設される。速度測定器32は、制御部30に接続されており、検出された検出信号が制御部30に送られる。この速度測定器32で測定されたウェブ2の搬送速度は、搬送ライン1を搬送されるウェブ2の実際の搬送速度(実搬送速度)に相当する。
【0039】
張力測定器33は、例えば、接触式のテンションセンサなどが用いられ、ガイドロール14の近傍位置であって、搬送ライン1のウェブ2に当接するようにして配設される。速度測定器32は、制御部30に接続されており、検出された検出信号が制御部30に送られる。この張力測定器33で測定されたウェブ2の張力は、搬送ライン1を搬送されるウェブ2の実際の張力(実張力)に相当する。
【0040】
滑り量測定部30cでは、速度測定器32より測定されたウェブ2の搬送速度と、エンコーダ34より検出されたガイドロール14の回転速度との差のから「ウェブ2の滑り量」が測定される(次式1参照)。すなわち、ガイドロール14に対してウェブ2の滑りがない場合には、ウェブ2の搬送速度とガイドロール14の回転速度が一致するはずである。実際には、ウェブ2とガイドロール14のロール表面との間に空気が混入すること等によって、両者は一致しない。そこで、本実施例では、ウェブ2の搬送速度とガイドロール14の回転速度との差をウェブ2の滑り量と推定するものである。
【0041】
滑り量=│ウェブの搬送速度−ガイドロールの回転速度│ ・・・ 式1
【0042】
エンコーダ34は、ガイドロール14の駆動軸に配設され、ガイドロール14の回転速度(回転数)が検出されて、検出された検出信号が制御部30に送られる。そして、滑り量測定部30cでは、速度測定器32及びエンコーダ34より受信した検出信号を元に、上述した式1に基づいてウェブ2の滑り量が測定される。
【0043】
また、図3に示すように、本実施例の滑り量測定部30cでは、予め、ウェブ2の搬送速度V(一定)ごとに、ウェブ2の滑り量Wに対するウェブ2の張力Tの関係性を表した相関テーブル35が作成される。相関テーブル35は、ウェブ2の搬送速度Vが一定(例えば、図3において「v2」参照)の場合には、ウェブ2の張力Tが大きくなるにつれてウェブ2の滑り量Wが低減し、ウェブ2の張力Tが一定の場合には、ウェブ2の搬送速度Vが大きくなるにつれて(v1<v2<v3)、ウェブ2の滑り量Wが増加する。なお、この相関テーブル35は、搬送ライン1にウェブ2を搬送する前に予め測定されており、制御部30の図示せぬメモリに格納される。
【0044】
また、滑り量測定部30cでは、上述した相関テーブル35において、ガイドロール14に対してウェブ2の滑りが発生しない滑り量として「目標滑り量(図3において「w1」参照)が同時に設定される。通常、搬送速度制御部30a及び張力制御部30bによって、滑り量測定部30cで設定された目標滑り量となるようにウェブ2の搬送速度(目標搬送速度)及び張力(目標張力)が制御される。
【0045】
滑り量算出部30dでは、速度測定器32及び張力測定器33により測定された搬送中のウェブ2の実搬送速度及び実張力が、上述した滑り量測定部30cにて測定された相関テーブル35に当てはめられて、ガイドロール14に対するウェブ2の実際の滑り量(実滑り量)が算出される。
【0046】
閾値判定部30eでは、滑り量算出部30dにて算出されたウェブ2の実滑り量と、上述した滑り量測定部30cにて設定された目標滑り量との差が、設定閾値の範囲内にあるか否かが判定される。なお、設定閾値の範囲とは、ガイドロール14に対するウェブ2の滑りが生じない範囲のことをいう。
【0047】
演算部30fでは、閾値判定部30eにより、実滑り量と目標滑り量との差が設定閾値より大きいと判定された場合に、ウェブ2の搬送速度を一定とした場合のウェブ2の理想張力が演算される。なお、閾値判定部30eにより、実滑り量と目標滑り量との差が設定閾値内であると判定された場合には、ウェブ2の理想張力は演算されない。
【0048】
また、ガイドコントローラ36は、ガイドロール14を構成する図示せぬ駆動モータを駆動制御することで、ピボット軸を中心にロール本体を揺動操作させて、搬送ライン1に対するロール本体の相対角度を制御するものである。特に、本実施例では、後述するように、ウェブ2の搬送速度及び張力が制御されることによって滑り量が制御されるとともに、さらに、ガイドコントローラ36によりウェブ2の横位置のずれを打ち消す方向に搬送ラインに対する相対角度が変更されることで、ウェブ2の横位置が制御される。
なお、このガイドコントローラ36は、上述した搬送制御部3を構成する制御部30に構成されてもよい。
【0049】
以上のような構成において、本実施例の搬送制御装置3においては、閾値判定部30e及び演算部30fの結果に基づいて、ウェブ2の目標搬送速度と目標張力とが更新されて、フィードバック制御される。すなわち、閾値判定部30eにて実滑り量と目標滑り量との差が設定閾値より大きいと判定されて、演算部30fにて理想張力が演算された場合には、理想張力が目標張力に設定され、張力制御部30bによりウェブ2の張力が目標張力となるように制御される。一方で、閾値判定部30eにて実滑り量と目標滑り量との差が設定閾値内であると判定されて、演算部30fにて理想張力が演算されない場合には、上述した目標張力の設定が維持され、同様に張力制御部30bによりウェブ2の張力が制御される。そして、ウェブ2の搬送速度は、常時目標速度となるように搬送速度制御部30aにより制御される。
【0050】
次に、本実施例におけるウェブ2の搬送制御方法について、以下に説明する。
図3及び図4に示すように、本実施例では、以上のように構成された搬送制御装置3を用いて搬送ライン1に設けられたガイドロール14に対するウェブ2の滑りを制御しながらウェブ2を連続搬送させる方法であって、次の工程(ステップ)によって実行される
【0051】
まず、ウェブ2の搬送制御が行われる前に、予め、ウェブ2の搬送速度V(一定)ごとに、ウェブ2の滑り量Wに対するウェブ2の張力Tの関係性を表した相関テーブル35が作成される。作成された相関テーブル35は、制御部30の図示せぬメモリに記憶される。以下、本実施例では、目標搬送速度を一定(v2)とし、目標張力t1のときに、対応する目標滑り量w1となるように設定されている。
【0052】
実際にウェブ2の搬送制御が行われる際には、搬送中のウェブ2の実搬送速度及び実張力が測定される(S100)。ここで、本実施例においては、速度測定器32及び張力測定器33による測定の結果、実搬送速度がv3(v3<v2)、実張力がt2(t2<t1)であったとする。そして、測定されたウェブ2の実搬送速度v3及び実張力t2から、相関テーブル35に基づいて、対応するウェブ2の実滑り量w2が測定される(S101)。
【0053】
次いで、上記工程で算出されたウェブ2の実滑り量W2と予め設定された目標滑り量w1との差が設定閾値内にあるか否かが判定される(S102)。その結果、ウェブ2の実滑り量W2と予め設定された目標滑り量w1との差が、設定閾値より大きいと判定した場合に、ウェブ2を実搬送速度v3で一定とした場合の目標滑り量w1に対するウェブ2の理想張力t3が演算される(S103)。
【0054】
そして、上記工程で演算された理想張力が搬送中のウェブ2の目標張力に設定され(S104)、搬送中のウェブ2が理想張力t3となるように制御される(S106)。なお、このとき、搬送中のウェブ2の搬送速度も、目標搬送速度v2となるように同時に制御されており、最終的に、ウェブ2は、目標搬送速度v2であってかつ目標張力t1で搬送されるように制御される。
【0055】
一方、上記工程で算出されたウェブ2の実滑り量W2と予め設定された目標滑り量w1との差が設定閾値内にあるか否かが判定された結果(S102)、ウェブ2の実滑り量W2と予め設定された目標滑り量w1との差が、設定閾値内であると判定した場合には、目標張力t1に設定されて(S105)、搬送中のウェブ2が目標張力t1となるように制御される(S106)。
【0056】
そして、ガイドコントローラ36によってガイドロール14の搬送ライン1に対する相対角度が制御されて、ウェブ2の横位置制御が行われる(S107)。
【0057】
以上のように、本実施例のウェブ2の搬送制御方法では、搬送中のウェブ2の搬送速度V及び張力Tを測定するウェブ測定工程と、ウェブ測定工程により測定されたウェブ2の搬送速度V及び張力Tからガイドロール14に対するウェブ2の滑り量Wを算出する滑り量算出工程と、前記滑り量算出工程により算出されたガイドロール14に対するウェブ2の滑り量Wが、予め設定された目標滑り量W1となるように、搬送中のウェブ2の張力を制御するウェブ制御工程とを有するものであるため、ウェブ2の滑りを精度よく制御して、ウェブ2の横位置のずれを低減することができる。
【0058】
すなわち、本実施例の制御方法によれば、ガイドロール14に対するウェブ2の滑り量を基準として、ウェブ2の搬送速度や張力を制御するものであるため、「外乱」が起こって、ウェブ2の搬送速度及び張力が変化した場合であっても、ガイドロール14に対するウェブ2の滑り量を基準として搬送速度及び張力を制御するため、ウェブ2の滑りを精度よく制御することができる。また、このようにウェブ2の滑りを制御可能とすることで、結果として、ガイドロール14に対するウェブ2の(横位置の)ずれを低減することができる。さらに、ガイドロール14を稼働させれば、ウェブ2の横位置制御を安定して行うことができ、ガイドロール14による横位置精度をより向上できるのである。
【0059】
特に、本実施例では、上述したウェブ制御工程は、前記滑り量算出工程にて算出されたウェブ2の滑り量Wと予め設定された目標滑り量W1との差が設定閾値内にあるか否かを判定し、設定閾値より大きいと判定した場合に、ウェブ2の搬送速度を一定とした場合の目標滑り量W1に対するウェブ2の理想張力を演算し、演算された理想張力となるように、搬送中のウェブ2の張力を制御するものであるため、搬送速度又は張力のいずれかを制御することで、ガイドロール14に対してウェブ2が滑らない状態に容易に制御することができる。
【0060】
なお、本実施例では、ウェブ2の滑り量測定方法として、ガイドロール14の回転速度を測定するガイド側測定工程を有し、ウェブ2の搬送速度と、前記ガイド側測定工程により測定された駆動モータの回転速度との差に基づいて、ガイドロール14に対するウェブ2の滑り量Wを測定するものである。このような滑り量の測定方法は、ウェブ2の搬送速度とガイドロール14の回転速度との相対誤差が少ないことから、ウェブ2の滑りの制御等の精度をより向上できる。
【0061】
なお、本実施例のウェブ2の搬送制御方法及び搬送制御装置3の構成は、上述した実施例に限定されない。
以下の実施例において、上述した実施例と同じ構成のものには同符号を付して詳細な説明は省略する。
【0062】
すなわち、上述した第一実施例においては、ウェブ2の滑り量測定方法として、ウェブ2の搬送速度と、前記ガイド側測定工程により測定されたガイドロール14の回転速度との差に基づいて測定されていたが、例えば、図5に示す第二実施例では、その測定方法が異なり、具体的には、エンコーダ31により検出された基準ロール10の回転速度と、エンコーダ34により検出されたガイドロール14の回転速度との差に基づいて、ウェブ2の滑り量が測定される(次式2参照)。
【0063】
滑り量=|基準ロールの回転速度−ガイドロールの回転速度| ・・・ 式2
【0064】
かかる実施例の場合には、上述した第一実施例のように、ガイドロール14に対するウェブ2の実速度を測定するための速度測定器32は特に設けなくてもよい。また、対象となる各ロールとしては、ガイドロール14と基準ロール10との回転速度の相対比だけでなく、例えば、ガイドロール14とこれに近いガイドロール13等との回転速度の相対比を測定するようにしてもよい。
【0065】
さらに、ウェブ2の滑り量測定方法として、図6に示す第三実施例では、ガイドロール14のロール表面からのウェブ2の浮き量を検出する浮き量検出手段としての浮き量検出器132を有し、検出されたウェブ2の浮き量に基づいて、ガイドロール14に対するウェブ2の滑り量を測定するものである(次式3参照)。この浮き量検出器132は、例えば非接触式のレーザセンサ等が用いられ、ロール表面とウェブ2との離間の変化が測定される。
【0066】
滑り量=│ウェブの浮き量│ ・・・ 式3
【0067】
すなわち、ロール表面とウェブ2との離間の変化は、ガイドロール14に対するウェブ2の「滑り」と相対的な関連性があり、ロール表面とウェブ2との離間が所定範囲の値以上になると、ガイドロール14に対してウェブ2が滑るのと同じ現象が生じる。なお、ガイドロール14のロール表面とウェブ2との離間が変化する要因としては、ウェブ2の搬送速度が速まって、ロール表面とウェブ2との離間の空気が混入ってしまうこと等が考えられる。また、かかる実施例の場合には、上述した第一実施例や第二実施例のように、ガイドロール14の回転速度を測定するためのエンコーダ34は特に設けなくてもよい。
【0068】
また、上述した搬送制御装置3では、予め、ウェブ2の搬送速度V(一定)ごとに、ウェブ2の滑り量Wに対するウェブ2の張力Tの関係性が示された相関テーブル35が作成されるが、この相関テーブル35の内容及びその作成方法はこれに限定されない。すなわち、例えば、ウェブ2の張力T(一定)ごとに、ウェブ2の滑り量Wに対するウェブ2の搬送速度Vの関係性が示された相関テーブルとしてもよい。かかる場合には、搬送制御方法において、ウェブ2の張力を一定にするので、搬送速度が目標搬送速度や理想搬送速度などに適宜設定されて制御される。
【0069】
また、搬送ライン1の各ロール構造は、特に限定されず、例えば、ニップロールやブライダルロール等が設けられてもよい。各測定器は上述した構成に限定されない。また、搬送ライン1に搬送されるウェブ2の種類としては、電極部材(シート)だけでなく連続搬送可能な長尺物であればよい。
【図面の簡単な説明】
【0070】
【図1】本発明の第一実施例の搬送制御装置を備えた搬送ラインの全体的な構成を示した側面図。
【図2】搬送制御装置の構成を示した機能ブロック図。
【図3】相関テーブルの内容を示した図。
【図4】搬送制御装置を用いたウェブの搬送制御方法を示したフローチャート。
【図5】第二実施例の搬送制御装置を備えた搬送ラインの全体的な構成を示した側面図。
【図6】第三実施例の搬送制御装置を備えた搬送ラインの全体的な構成を示した側面図。
【符号の説明】
【0071】
1 搬送ライン
2 ウェブ
3 搬送制御装置
10 基準ロール(駆動ロール)
11 フィードロール
14 ガイドロール(ガイド側のロール)
30 制御部
30a 搬送速度制御部(ウェブ制御手段)
30b 張力制御部(ウェブ制御手段)
30c 滑り量測定部
30d 滑り量算出部(滑り量算出手段)
30e 閾値判定部(閾値判定手段)
30f 演算部(演算手段)
31 エンコーダ(駆動側測定手段)
32 速度測定器(ウェブ測定手段)
33 張力測定器(ウェブ測定手段)
34 エンコーダ(ガイド側測定手段)
35 相関テーブル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
搬送ラインに設けられたロールに対するウェブの滑りを制御しながらウェブを連続搬送させるウェブの搬送制御方法であって、
搬送中のウェブの搬送速度及び張力を測定するウェブ測定工程と、
前記ウェブ測定工程により測定されたウェブの搬送速度及び張力からロールに対するウェブの滑り量を算出する滑り量算出工程と、
前記滑り量算出工程により算出されたロールに対するウェブの滑り量が、予め設定された目標滑り量となるように、搬送中のウェブの搬送速度及び/又は張力を制御するウェブ制御工程とを有することを特徴とするウェブの搬送制御方法。
【請求項2】
前記ウェブ制御工程は、
前記滑り量算出工程により算出されたウェブの滑り量と予め設定された目標滑り量との差が設定閾値内にあるか否かを判定し、
設定閾値より大きいと判定した場合に、ウェブの搬送速度又は張力を一定とした場合の目標滑り量に対するウェブの理想搬送速度又は理想張力を演算し、
演算された理想搬送速度又は理想張力となるように、搬送中のウェブの搬送速度及び/又は張力を制御することを特徴とする請求項1に記載のウェブの搬送制御方法。
【請求項3】
前記請求項1又は請求項2に記載のウェブの搬送制御方法に用いられるウェブの滑り量測定方法であって、
ガイド側のロールの回転速度を測定するガイド側測定工程を有し、
前記ウェブ測定工程により測定されたウェブの搬送速度と、前記ガイド側測定工程により測定されたガイド側のロールの回転速度との差に基づいて、ガイド側のロールに対するウェブの滑り量を測定することを特徴とするウェブの滑り量測定方法。
【請求項4】
前記請求項1又は請求項2に記載のウェブの搬送制御方法に用いられるウェブの滑り量測定方法であって、
ウェブを駆動搬送する駆動ロールの回転速度を測定する駆動側測定工程と、
ガイド側のロールの回転速度を測定するガイド側測定工程とを有し、
前記駆動側測定工程により測定された駆動ロールの回転速度と、前記ガイド側測定工程により測定されたガイド側のロールの回転速度との差に基づいて、ガイド側のロールに対するウェブの滑り量を測定することを特徴とするウェブの滑り量測定方法。
【請求項5】
前記請求項1又は請求項2に記載のウェブの搬送制御方法に用いられるウェブの滑り量測定方法であって、
ロールのロール表面からのウェブの浮き量を検出する浮き量検出工程を有し、
前記浮き量検出工程により検出されたウェブの浮き量に基づいて、ロールに対するウェブの滑り量を測定することを特徴とするウェブの滑り量測定方法。
【請求項6】
搬送ラインに設けられたロールに対するウェブの滑りを制御しながらウェブを連続搬送させるウェブの搬送制御装置であって、
搬送中のウェブの搬送速度及び張力を測定するウェブ測定手段と、
前記ウェブ測定手段により測定されたウェブの搬送速度及び張力からロールに対するウェブの滑り量を算出する滑り量算出手段と、
前記滑り量算出手段により算出されたロールに対するウェブの滑り量が、予め設定された目標滑り量となるように、搬送中のウェブの搬送速度及び/又は張力を制御するウェブ制御手段とを具備してなることを特徴とするウェブの搬送制御装置。
【請求項7】
前記ウェブ制御手段は、
前記滑り量算出手段により算出されたウェブの滑り量と予め設定された目標滑り量との差が設定閾値内にあるか否かを判定する閾値判定手段と、
前記閾値判定手段により設定閾値より大きいと判定した場合に、ウェブの搬送速度又は張力を一定とした場合の目標滑り量に対するウェブの理想搬送速度又は理想張力を演算する演算手段とを具備してなり、
前記演算手段により演算された理想搬送速度又は理想張力となるように、搬送中のウェブの搬送速度及び/又は張力を制御することを特徴とする請求項6に記載のウェブの搬送制御装置。
【請求項8】
ガイド側のロールの回転速度を測定するガイド側測定手段と、
前記ウェブ測定手段により測定されたウェブの搬送速度と、前記ガイド側測定手段により測定されたガイド側のロールの回転速度との差に基づいて、ガイド側のロールに対するウェブの滑り量を測定するウェブ滑り量測定手段とを具備してなることを特徴とする請求項6又は請求項7に記載のウェブの搬送制御装置。
【請求項9】
ウェブを駆動搬送する駆動ロールの回転速度を測定する駆動側測定手段と、
ガイド側のロールの回転速度を測定するガイド側測定手段と、
前記駆動側測定手段により測定された駆動ロールの回転速度と、前記ガイド側測定手段により測定されたガイド側のロールの回転速度との差に基づいて、ガイド側のロールに対するウェブの滑り量を測定するウェブ滑り量測定手段とを具備してなることを特徴とする請求項6又は請求項7に記載のウェブの搬送制御装置。
【請求項10】
ロールのロール表面からのウェブの浮き量を検出する浮き量検出手段と、
前記浮き量検出手段により検出されたウェブの浮き量に基づいて、ロールに対するウェブの滑り量を測定するウェブ滑り量測定手段とを具備してなることを特徴とする請求項6又は請求項7に記載のウェブの搬送制御装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2008−273700(P2008−273700A)
【公開日】平成20年11月13日(2008.11.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−119877(P2007−119877)
【出願日】平成19年4月27日(2007.4.27)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】