ウエブ巻取機
【課題】任意の位置でウエブを切断でき、振動も発生せず、きれいな巻姿にロール製品を巻き取れるウエブ巻取機を提供する。
【解決手段】第1巻取ロール10、第2巻取ロール20および第3巻取ロール30で囲まれた巻取空間に紙管cを供給し、この巻取空間内で紙管cを回転させて連続したウエブWを巻き取らせるウエブ巻取機であって、第1巻取ロール10は、そのロール外周の一部にウエブWを巻き掛けて紙管cにウエブWを供給するロールであり、第1巻取ロール10におけるウエブWの巻き掛け部分に近接した位置に、第4ロール40が配設されており、第4ロール40を第1ロール10のロール外周上のウエブWに接触する接触位置と、そこから離間した退避位置との間で移動させる移動手段とを設けており、第4ロール40のロール表面の回転速度は、第1巻取ロール10のロール表面の回転速度よりも大きくなっている。
【解決手段】第1巻取ロール10、第2巻取ロール20および第3巻取ロール30で囲まれた巻取空間に紙管cを供給し、この巻取空間内で紙管cを回転させて連続したウエブWを巻き取らせるウエブ巻取機であって、第1巻取ロール10は、そのロール外周の一部にウエブWを巻き掛けて紙管cにウエブWを供給するロールであり、第1巻取ロール10におけるウエブWの巻き掛け部分に近接した位置に、第4ロール40が配設されており、第4ロール40を第1ロール10のロール外周上のウエブWに接触する接触位置と、そこから離間した退避位置との間で移動させる移動手段とを設けており、第4ロール40のロール表面の回転速度は、第1巻取ロール10のロール表面の回転速度よりも大きくなっている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ウエブ巻取機に関する。さらに詳しくは、トイレットペーパーやキッチンペーパーになるウエブを巻き取って、トイレットロールやキッチンロールを製造するためのウエブ巻取機に関する。
ウエブの巻取方法には、紙管を用いる方法と紙管を用いない方法がある。紙管とは厚紙製の円筒状の巻芯であり、この紙管にペーパーを巻付けたものが最も一般的なトイレットロールであり、紙管を用いず金属製の巻軸にペーパーを巻付け、巻取り完了後に巻軸を抜き取ったものが芯なしトイレットロールとなる。
本発明は、前者の紙管を用いてトイレットロールやキッチンロール等のロール製品を製造するウエブ(紙や不織布などの薄物帯状物をいう)の巻取機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
紙管を用いるウエブ巻取機の従来例として、特許文献1および特許文献2に記載の技術がある。
これらの従来技術は、いずれも3本の巻取ロールで囲んだ巻取空間に紙管を置き、3本の巻取ロールで紙管を回転させて、紙管に連続した長いウエブを巻付けてロール製品にすることを基本としている。
そして、ロール製品の巻径が所定の寸法(例えば、100mm〜200mm)になると、ウエブを切断して巻取りを終了し、巻取空間から取り出すとロール製品が出来上る。そして、新しい紙管を巻取空間に導入して次のウエブを巻き取っていく。
以上のように、1本のロール製品を作る度に、連続した長いウエブを切断する必要があるが、この切断方法は、つぎのように行われている。
【0003】
図8に示す特許文献1では、3本の巻取りドラム141,195,177で巻取空間を形成し、この巻取空間でロール製品190を巻き取るようになっている。そして、前記巻取りドラム141と同期して回転するウエブ分離ロール143を更に備えている。前記巻取りドラム141の表面には面長方向の溝146が形成され、前記ウエブ分離ロール143は、その表面から突出するウエブ分離器145を有しており、前記溝146および前記ウエブ分離器145は、巻取りドラム141とウエブ分離ロール143の同期回転における選択された時点で、前記ウエブ分離器145が前記溝146に突入するように構成されている。
そして、前記ウエブ分離器145が、前記溝146の中にウエブ129を押し入れる剛い部材を有し、前記ウエブ分離器145は、このウエブ分離器が前記溝146に突入したときに、前記ウエブが、このウエブの伸びおよび引張りの限界を超える距離だけ前記溝146の中に突入して、前記溝146の中で前記ウエブ129が引裂かれるようになっている。
【0004】
図9に示す特許文献2では、ウエブNを半巻き状態に巻き掛けて紙管AにウエブNを供給する第1巻取ロール115と、紙管Aを支えながら回転させる第2巻取ロール117と、この第2巻取ロール117と共に紙管Aを挟んで回転させる第3巻取ロール121とを備えている。そして、押え部材143が第1巻取ロール115の下方で回転自在に取付けられており、この押え部材143が下方から上方に回転すると、第1巻取ロール115上のウエブNに接触し強い摩擦力を生ずるようになっている。この摩擦力によってウエブNが切断される。
【0005】
ところで上記従来例では、つぎのような問題がある。
(特許文献1の問題点)
1)巻取りドラム141にウエブ分離器145を挿入する溝146があるので、巻取り中にロール製品が振動しやすくなり、ロール製品の巻姿が悪くなる。
2)ウエブ切断時にはウエブ分離ロール143が巻取りドラム141を押えることになり、これが振動の元になるので、ロール製品の巻姿が悪くなる。
3)巻取りドラム141に溝を1ヵ所設けているが、そのためウエブのカット長さは巻取りドラム141におけるロール1周ピッチにしかならない。
【0006】
(特許文献2の問題点)
1)ウエブ切断時に押え部材143が上方に回転していって、第1巻取ロール115の表面に接触するが、押え部材143は第1巻取ロール115より遅く動く。そして、ウエブNは第1巻取ロール115の下面に接触した位置と第3巻取ロール121がロール製品Lを押えている位置との間で切れるが、この間にウエブNに切断用のミシン目等が2〜3カ所あると、ウエブNの幅方向の部分部分で異なるミシン目に沿って切れることがあり、この場合、ウエブNの端部が乱れた形で破れてしまう。このため、ロール製品の尾端の再カット等の後処理が必要となる。
2)押え部材143の回転中心は固定されているので、摩擦力の調整は不可能であり、ウエブの厚さや強度、エンボス加工の有無などによる要因に対処できない。
【0007】
【特許文献1】特公平1−22186号公報
【特許文献2】特表平11−503397号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は上記事情に鑑み、任意の位置でウエブを切断でき、ウエブの厚さや強度などの物理的性質が様々であっても、ウエブの切断が可能であり、しかもウエブの尾端の切り口がきれいに揃い、かつ、きれいな巻姿にロール製品を巻き取れるウエブ巻取機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
第1発明のウエブ巻取機は、第1巻取ロール、第2巻取ロールおよび第3巻取ロールで囲まれた巻取空間に紙管を供給し、該巻取空間内で前記紙管を回転させて連続したウエブを巻き取らせるウエブ巻取機であって、前記第1巻取ロールは、そのロール外周の一部に前記ウエブを巻き掛けて前記紙管にウエブを供給するロールであり、前記第1巻取ロールにおける前記ウエブの巻き掛けた部分に近接した位置に、第4ロールが配設されており、該第4ロールを前記第1ロールのロール外周上のウエブに接触する接触位置と、そこから離間した退避位置との間で移動させる移動手段とを設けており、該第4ロールのロール表面の回転速度は、前記第1巻取ロールのロール表面の回転速度よりも大きいことを特徴とする。
第2発明のウエブ巻取機は、第1発明において、前記第1巻取ロールのロール外周には、輪状の粗面加工部と輪状の平滑加工部とが交互に形成されていることを特徴とする。
第3発明のウエブ巻取機は、第2発明において、前記第1巻取ロールのロール外周には、軸方向に延びる複数のウエブ吸引溝が、ロールの円周方向に等間隔に形成されていることを特徴とする。
第4発明のウエブ巻取機は、第1発明において、前記第2巻取ロールのロール外周には、弾性材料からなる筒状の高摩擦部材が外挿されていることを特徴とする。
第5発明のウエブ巻取機は、第4発明において、前記高摩擦部材の外周部には、環状の突条と環状の凹溝が軸方向において交互に形成されており、かつ前記突条には円周方向において間隔をあけて溝が形成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
第1発明によれば、次の効果を奏する。
a)第4ロールを回転中の第1巻取ロールのウエブ巻き掛け部分に接触させると、第4ロールのロール表面速度は、第1巻取ロールのロール表面速度より大きいので、第1巻取ロールのロール表面上のウエブは、第4ロールによって引っ張られて、素早く切断される。
b)第4ロールを第1巻取ロールに接触させるタイミングは移動手段の駆動を任意のタイミングで動作させることにより制御でき、しかも第4巻取ロールの移動量はウエブの厚さに相当するわずかな量でよいので、ウエブの切断位置を自由に正確に選択できる。
c)第1巻取ロールと第4ロールのいずれも回転しているので、ウエブに対するコスレ現象はほとんど発生せず、2本のロールの速度差でウエブを切断するので瞬間的に切れ、切り口も綺麗に揃うことになる。
d)4本のロールは、いずれも互いに干渉する部材がないので、振動も生じず、ロール製品の巻姿が綺麗に仕上がる。
第2発明によれば、第1巻取ロールの粗面加工部がウエブに対して摩擦力が発揮するので、ウエブのロール表面上でのズレが生じにくく、第4ロールを接触させた位置で確実にウエブの切断が行える。
第3発明によれば、ウエブを切断したとき後続するウエブの先端縁を吸引して保持する吸引溝が複数あるので、第1巻取ロールの外周長の途中でのウエブ切断が可能であり、ウエブ切断長を自由に選ぶことができる。
第4発明によれば、第4ロールの高摩擦部材がウエブに対して摩擦力を発揮するので、ウエブに張力をかけることができ、第4ロールを接触させた位置で確実にウエブを切断することができる。
第5発明によれば、高摩擦部材の外周部に面積の狭い突条が設けられ、ウエブに対する面圧が高くなっていることと、突条自体が溝によって切れており弾性変形しやすいことから、ウエブに対して張力をかけやすいので、ごく短い時間での接触でも確実にウエブを切断することができる。よって、高速運転が可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
つぎに、本発明の実施形態を図面に基づき説明する。
図1は本発明の第1実施形態に係るウエブ巻取機の全体概略図である。まず、図1に基づき、本発明のウエブ巻取機の全体構成を説明する。
同図に示すように、第1巻取ロール10、第2巻取ロール20、第3巻取ロール30の3本のロールによって、巻取空間が構成されている。この巻取空間の中に紙管cが入れられ、紙管cを巻芯としてウエブを巻き取っていくと、ロール製品Rが巻き上がる。この巻取空間の上方には、一対のミシン目ロールユニット5が配置されている。ミシン目ロールユニット5は固定ロール5aと回転ロール5bとからなり、それぞれミシン目穿孔用の刃を有している。
【0012】
適当な個所に配置されたガイドロール1,2,3を経て、連続した長いウエブWが、前記ミシン目ロールユニット5を通って第1巻取ロール10に巻き掛けられる。6はガイドロールで、ウエブWを第1巻取ロール10のロール外周面に半周以上巻き掛けるように配置されている。このように送られてきたウエブWは、ミシン目穿孔ロールユニット5で適宜の間隔をあけてミシン目加工され、第1巻取ロール10、第2巻取ロール20および第3巻取ロール30で囲まれた巻取空間で、紙管cの周面に巻き取られるようになっている。
【0013】
7は巻取空間の下方に配置されたガイド板で、紙管cの導入をガイドし、巻き上がったロール製品Rの送り出しをガイドする。
第1巻取ロール10を中心として、巻取空間の反対側には、紙管cの供給装置が設けられている。この供給装置は数個の紙管cをストックしておき、糊付装置8で紙管cの外周に糊を付け、コンベア9等で適切なタイミングで巻取空間に送り込まれるようになっている。
なお、前記ミシン目穿孔ロールユニット5は無くてもよく、この場合ウエブはミシン目の無い分で切断されることになる。
【0014】
つぎに、本発明の特徴部分の詳細を説明する。
40は本発明において重要な第4ロールである。
この第4ロール40はウエブWの切断用であり、第1巻取ロール10におけるウエブ巻き掛け部分のウエブWに対して接触する接触位置と、そこから離間した退避位置との間で移動されるようになっている。移動手段としては、リンクとシリンダの組合せなど任意の手段を採用できる。また、この第4ロール40のロール表面速度は、第1巻取ロール10の表面速度より早くなるよう設定されている。
【0015】
つぎに、図2および図3に基づき、第1巻取ロール10の詳細を説明する。
図2は第1巻取ロールと第4ロールの斜視図である。図3は第1巻取ロールの断面図と部分平面図である。
図2に示す第1巻取ロール10は円筒状のロール本体11からなるもので、そのロール表面には、吸引溝12が開口しており、また輪状の粗面加工部16が形成されている。
図3の(A)図に示すように、吸引溝12は3本が円周方向において等間隔に形成されている。また、ロール本体11の内部であって、吸引溝12に通ずる位置には吸引パイプ13が固定されている。そして、この吸引パイプ13は図示しない負圧源に接続されていて、吸引溝12は第1巻取ロール10に巻き掛けたウエブWを吸引するようになっている。
【0016】
また、前記ロール本体11の表面には、輪状の粗面加工部16が複数個所ロール軸方向において等間隔に形成されている。
この粗面加工部16は、例えば、ローレット加工などで形成できるが、ローレット加工以外の方法で形成してもよい。
そして、粗面加工部16の隣りには、ロール表面が平滑に仕上げられた平滑加工部17が形成されており、粗面加工部16と平滑加工部17は、ロール軸方向において交互に設けられている。
上記の構成の第1巻取ロール10の粗面加工部16がウエブに対して摩擦力が発揮するので、ウエブのロール表面上でのズレが生じにくく、第4ロール40を接触させた位置で確実にウエブの切断が行えることになる。
【0017】
図4は第4ロールの断面図と部分拡大図である。
図2に示す第4ロール40は、円筒状のロール本体41からなり、そのロール表面には、ゴム等からなる高摩擦部材42が巻回されている。
また、この高摩擦部材42の表面側には高摩擦部43と非摩擦部44がロール軸方向において交互に形成されている。
そして、高摩擦部43は、環状の突条45と環状の凹溝46からなり、それらがロール軸方向において交互に形成されている。
さらに、前記突条45は、円周方向において間隔をあけて形成した複数個所の溝47により、複数個のブロック状に区分けされている。
【0018】
つぎに、第1実施形態のウエブ巻取機におけるウエブ切断作用を説明する。
図5は本発明のエブ巻取機におけるウエブ切断前の動作説明図である。図6は本発明のウエブ巻取機におけるウエブ切断時の動作説明図である。図7は本発明のウエブ巻取機におけるウエブ切断後の動作説明図である。
図5に示すように、ガイドロール6を経たウエブWは第1巻取ロール10の約3/4周面に巻き掛けられ、紙管c上で巻き取られているロール製品Rに続いている。紙管cを巻芯とするロール製品Rは、第1巻取ロール10、第2巻取ロール20および第3巻取ロール30で囲まれた巻取空間で、回転させられ、紙管cの周面に所定の長さのウエブWが巻取られると、ウエブ切断動作に入る。なお、このとき、第4ロール40は第1巻取ロール10から離れている。
【0019】
図6に示すように、ウエブWの切断時には、第4ロール40を第1巻取りロール10におけるウエブ巻き掛け部分に近づけ接触させる。第4ロール40のロール周面速度は第1巻取ロール10のロール周面速度より早いので、ウエブWに張力が作用してミシン目のある部分より切断される。
【0020】
このときの切断作用の利点は、次のとおりである。
a)第4ロール40の高摩擦部材42がウエブWに対して摩擦力を発揮するので、ウエブWに張力をかけることができ、任意の位置で確実にウエブWを切断することができる。さらに、高摩擦部材42が面積の狭い突条45になって、ウエブWに対する面圧が高くなっていることと、突条45自体が溝47によって切れており弾性変形しやすいことから、ウエブWに対して張力をかけやすいので、ごく短い時間での接触でも確実にウエブWを切断することができる。
b)第4ロール40を第1巻取ロール10に接触させるタイミングは移動手段の駆動を任意のタイミングで動作させることにより制御でき、しかも第4巻取ロール40の移動量はウエブWの厚さに相当するわずかな量でよいので、ウエブWの切断位置を自由に正確に選択できる。
c)第1巻取ロール10と第4ロール40のいずれも回転しているので、ウエブWに対するコスレ現象はほとんど発生せず、2本のロール10,40の速度差でウエブWを切断するので瞬間的に切れ、切り口も綺麗に揃うことになる。
d)4本のロール10,20,30,40は、いずれも互いに干渉する部材がないので、振動も生じず、ロール製品の巻姿が綺麗に仕上がる。
【0021】
なお、切断されたことにより後続するウエブWの先端となった部分は、第1巻取ロール10の吸引溝12に吸着されるので、次の紙管cに巻き付けるまで、確実に搬送できる。
【0022】
ウエブWが切断されると、図7に示すように、第4ロール40は第1巻取ロール10から離れて退避位置へ戻る。一方、新しい紙管cがコンベヤ9でガイド板7上に供給され、この紙管cに後続のウエブWが巻き取られていく。
巻取り完了したロール製品Rは、第3巻取ロール30を増速する等の方法によって、ガイド板7上に払い出されていく。
【0023】
上記のごとき工程が繰り返され、連続的に順々と紙管cにウエブWを巻き取ってロール製品Rを作ることができるのである。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の第1実施形態に係るウエブ巻取機の全体概略図である。
【図2】第1巻取ロールと第4ロールの斜視図である。
【図3】第1巻取ロールの断面図と部分平面図である。
【図4】第4ロールの断面図と部分拡大図である。
【図5】本発明のエブ巻取機におけるウエブ切断前の動作説明図である。
【図6】本発明のウエブ巻取機におけるウエブ切断時の動作説明図である。
【図7】本発明のウエブ巻取機におけるウエブ切断後の動作説明図である。
【図8】従来のウエブ巻取機の説明図である。
【図9】従来のウエブ巻取機の説明図である。
【符号の説明】
【0025】
10 第1巻取ロール
11 ロール本体
12 吸引溝
20 第2巻取ロール
30 第3巻取ロール
40 第4ロール
c 紙管
W ウエブ
R ロール製品
【技術分野】
【0001】
本発明は、ウエブ巻取機に関する。さらに詳しくは、トイレットペーパーやキッチンペーパーになるウエブを巻き取って、トイレットロールやキッチンロールを製造するためのウエブ巻取機に関する。
ウエブの巻取方法には、紙管を用いる方法と紙管を用いない方法がある。紙管とは厚紙製の円筒状の巻芯であり、この紙管にペーパーを巻付けたものが最も一般的なトイレットロールであり、紙管を用いず金属製の巻軸にペーパーを巻付け、巻取り完了後に巻軸を抜き取ったものが芯なしトイレットロールとなる。
本発明は、前者の紙管を用いてトイレットロールやキッチンロール等のロール製品を製造するウエブ(紙や不織布などの薄物帯状物をいう)の巻取機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
紙管を用いるウエブ巻取機の従来例として、特許文献1および特許文献2に記載の技術がある。
これらの従来技術は、いずれも3本の巻取ロールで囲んだ巻取空間に紙管を置き、3本の巻取ロールで紙管を回転させて、紙管に連続した長いウエブを巻付けてロール製品にすることを基本としている。
そして、ロール製品の巻径が所定の寸法(例えば、100mm〜200mm)になると、ウエブを切断して巻取りを終了し、巻取空間から取り出すとロール製品が出来上る。そして、新しい紙管を巻取空間に導入して次のウエブを巻き取っていく。
以上のように、1本のロール製品を作る度に、連続した長いウエブを切断する必要があるが、この切断方法は、つぎのように行われている。
【0003】
図8に示す特許文献1では、3本の巻取りドラム141,195,177で巻取空間を形成し、この巻取空間でロール製品190を巻き取るようになっている。そして、前記巻取りドラム141と同期して回転するウエブ分離ロール143を更に備えている。前記巻取りドラム141の表面には面長方向の溝146が形成され、前記ウエブ分離ロール143は、その表面から突出するウエブ分離器145を有しており、前記溝146および前記ウエブ分離器145は、巻取りドラム141とウエブ分離ロール143の同期回転における選択された時点で、前記ウエブ分離器145が前記溝146に突入するように構成されている。
そして、前記ウエブ分離器145が、前記溝146の中にウエブ129を押し入れる剛い部材を有し、前記ウエブ分離器145は、このウエブ分離器が前記溝146に突入したときに、前記ウエブが、このウエブの伸びおよび引張りの限界を超える距離だけ前記溝146の中に突入して、前記溝146の中で前記ウエブ129が引裂かれるようになっている。
【0004】
図9に示す特許文献2では、ウエブNを半巻き状態に巻き掛けて紙管AにウエブNを供給する第1巻取ロール115と、紙管Aを支えながら回転させる第2巻取ロール117と、この第2巻取ロール117と共に紙管Aを挟んで回転させる第3巻取ロール121とを備えている。そして、押え部材143が第1巻取ロール115の下方で回転自在に取付けられており、この押え部材143が下方から上方に回転すると、第1巻取ロール115上のウエブNに接触し強い摩擦力を生ずるようになっている。この摩擦力によってウエブNが切断される。
【0005】
ところで上記従来例では、つぎのような問題がある。
(特許文献1の問題点)
1)巻取りドラム141にウエブ分離器145を挿入する溝146があるので、巻取り中にロール製品が振動しやすくなり、ロール製品の巻姿が悪くなる。
2)ウエブ切断時にはウエブ分離ロール143が巻取りドラム141を押えることになり、これが振動の元になるので、ロール製品の巻姿が悪くなる。
3)巻取りドラム141に溝を1ヵ所設けているが、そのためウエブのカット長さは巻取りドラム141におけるロール1周ピッチにしかならない。
【0006】
(特許文献2の問題点)
1)ウエブ切断時に押え部材143が上方に回転していって、第1巻取ロール115の表面に接触するが、押え部材143は第1巻取ロール115より遅く動く。そして、ウエブNは第1巻取ロール115の下面に接触した位置と第3巻取ロール121がロール製品Lを押えている位置との間で切れるが、この間にウエブNに切断用のミシン目等が2〜3カ所あると、ウエブNの幅方向の部分部分で異なるミシン目に沿って切れることがあり、この場合、ウエブNの端部が乱れた形で破れてしまう。このため、ロール製品の尾端の再カット等の後処理が必要となる。
2)押え部材143の回転中心は固定されているので、摩擦力の調整は不可能であり、ウエブの厚さや強度、エンボス加工の有無などによる要因に対処できない。
【0007】
【特許文献1】特公平1−22186号公報
【特許文献2】特表平11−503397号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は上記事情に鑑み、任意の位置でウエブを切断でき、ウエブの厚さや強度などの物理的性質が様々であっても、ウエブの切断が可能であり、しかもウエブの尾端の切り口がきれいに揃い、かつ、きれいな巻姿にロール製品を巻き取れるウエブ巻取機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
第1発明のウエブ巻取機は、第1巻取ロール、第2巻取ロールおよび第3巻取ロールで囲まれた巻取空間に紙管を供給し、該巻取空間内で前記紙管を回転させて連続したウエブを巻き取らせるウエブ巻取機であって、前記第1巻取ロールは、そのロール外周の一部に前記ウエブを巻き掛けて前記紙管にウエブを供給するロールであり、前記第1巻取ロールにおける前記ウエブの巻き掛けた部分に近接した位置に、第4ロールが配設されており、該第4ロールを前記第1ロールのロール外周上のウエブに接触する接触位置と、そこから離間した退避位置との間で移動させる移動手段とを設けており、該第4ロールのロール表面の回転速度は、前記第1巻取ロールのロール表面の回転速度よりも大きいことを特徴とする。
第2発明のウエブ巻取機は、第1発明において、前記第1巻取ロールのロール外周には、輪状の粗面加工部と輪状の平滑加工部とが交互に形成されていることを特徴とする。
第3発明のウエブ巻取機は、第2発明において、前記第1巻取ロールのロール外周には、軸方向に延びる複数のウエブ吸引溝が、ロールの円周方向に等間隔に形成されていることを特徴とする。
第4発明のウエブ巻取機は、第1発明において、前記第2巻取ロールのロール外周には、弾性材料からなる筒状の高摩擦部材が外挿されていることを特徴とする。
第5発明のウエブ巻取機は、第4発明において、前記高摩擦部材の外周部には、環状の突条と環状の凹溝が軸方向において交互に形成されており、かつ前記突条には円周方向において間隔をあけて溝が形成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
第1発明によれば、次の効果を奏する。
a)第4ロールを回転中の第1巻取ロールのウエブ巻き掛け部分に接触させると、第4ロールのロール表面速度は、第1巻取ロールのロール表面速度より大きいので、第1巻取ロールのロール表面上のウエブは、第4ロールによって引っ張られて、素早く切断される。
b)第4ロールを第1巻取ロールに接触させるタイミングは移動手段の駆動を任意のタイミングで動作させることにより制御でき、しかも第4巻取ロールの移動量はウエブの厚さに相当するわずかな量でよいので、ウエブの切断位置を自由に正確に選択できる。
c)第1巻取ロールと第4ロールのいずれも回転しているので、ウエブに対するコスレ現象はほとんど発生せず、2本のロールの速度差でウエブを切断するので瞬間的に切れ、切り口も綺麗に揃うことになる。
d)4本のロールは、いずれも互いに干渉する部材がないので、振動も生じず、ロール製品の巻姿が綺麗に仕上がる。
第2発明によれば、第1巻取ロールの粗面加工部がウエブに対して摩擦力が発揮するので、ウエブのロール表面上でのズレが生じにくく、第4ロールを接触させた位置で確実にウエブの切断が行える。
第3発明によれば、ウエブを切断したとき後続するウエブの先端縁を吸引して保持する吸引溝が複数あるので、第1巻取ロールの外周長の途中でのウエブ切断が可能であり、ウエブ切断長を自由に選ぶことができる。
第4発明によれば、第4ロールの高摩擦部材がウエブに対して摩擦力を発揮するので、ウエブに張力をかけることができ、第4ロールを接触させた位置で確実にウエブを切断することができる。
第5発明によれば、高摩擦部材の外周部に面積の狭い突条が設けられ、ウエブに対する面圧が高くなっていることと、突条自体が溝によって切れており弾性変形しやすいことから、ウエブに対して張力をかけやすいので、ごく短い時間での接触でも確実にウエブを切断することができる。よって、高速運転が可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
つぎに、本発明の実施形態を図面に基づき説明する。
図1は本発明の第1実施形態に係るウエブ巻取機の全体概略図である。まず、図1に基づき、本発明のウエブ巻取機の全体構成を説明する。
同図に示すように、第1巻取ロール10、第2巻取ロール20、第3巻取ロール30の3本のロールによって、巻取空間が構成されている。この巻取空間の中に紙管cが入れられ、紙管cを巻芯としてウエブを巻き取っていくと、ロール製品Rが巻き上がる。この巻取空間の上方には、一対のミシン目ロールユニット5が配置されている。ミシン目ロールユニット5は固定ロール5aと回転ロール5bとからなり、それぞれミシン目穿孔用の刃を有している。
【0012】
適当な個所に配置されたガイドロール1,2,3を経て、連続した長いウエブWが、前記ミシン目ロールユニット5を通って第1巻取ロール10に巻き掛けられる。6はガイドロールで、ウエブWを第1巻取ロール10のロール外周面に半周以上巻き掛けるように配置されている。このように送られてきたウエブWは、ミシン目穿孔ロールユニット5で適宜の間隔をあけてミシン目加工され、第1巻取ロール10、第2巻取ロール20および第3巻取ロール30で囲まれた巻取空間で、紙管cの周面に巻き取られるようになっている。
【0013】
7は巻取空間の下方に配置されたガイド板で、紙管cの導入をガイドし、巻き上がったロール製品Rの送り出しをガイドする。
第1巻取ロール10を中心として、巻取空間の反対側には、紙管cの供給装置が設けられている。この供給装置は数個の紙管cをストックしておき、糊付装置8で紙管cの外周に糊を付け、コンベア9等で適切なタイミングで巻取空間に送り込まれるようになっている。
なお、前記ミシン目穿孔ロールユニット5は無くてもよく、この場合ウエブはミシン目の無い分で切断されることになる。
【0014】
つぎに、本発明の特徴部分の詳細を説明する。
40は本発明において重要な第4ロールである。
この第4ロール40はウエブWの切断用であり、第1巻取ロール10におけるウエブ巻き掛け部分のウエブWに対して接触する接触位置と、そこから離間した退避位置との間で移動されるようになっている。移動手段としては、リンクとシリンダの組合せなど任意の手段を採用できる。また、この第4ロール40のロール表面速度は、第1巻取ロール10の表面速度より早くなるよう設定されている。
【0015】
つぎに、図2および図3に基づき、第1巻取ロール10の詳細を説明する。
図2は第1巻取ロールと第4ロールの斜視図である。図3は第1巻取ロールの断面図と部分平面図である。
図2に示す第1巻取ロール10は円筒状のロール本体11からなるもので、そのロール表面には、吸引溝12が開口しており、また輪状の粗面加工部16が形成されている。
図3の(A)図に示すように、吸引溝12は3本が円周方向において等間隔に形成されている。また、ロール本体11の内部であって、吸引溝12に通ずる位置には吸引パイプ13が固定されている。そして、この吸引パイプ13は図示しない負圧源に接続されていて、吸引溝12は第1巻取ロール10に巻き掛けたウエブWを吸引するようになっている。
【0016】
また、前記ロール本体11の表面には、輪状の粗面加工部16が複数個所ロール軸方向において等間隔に形成されている。
この粗面加工部16は、例えば、ローレット加工などで形成できるが、ローレット加工以外の方法で形成してもよい。
そして、粗面加工部16の隣りには、ロール表面が平滑に仕上げられた平滑加工部17が形成されており、粗面加工部16と平滑加工部17は、ロール軸方向において交互に設けられている。
上記の構成の第1巻取ロール10の粗面加工部16がウエブに対して摩擦力が発揮するので、ウエブのロール表面上でのズレが生じにくく、第4ロール40を接触させた位置で確実にウエブの切断が行えることになる。
【0017】
図4は第4ロールの断面図と部分拡大図である。
図2に示す第4ロール40は、円筒状のロール本体41からなり、そのロール表面には、ゴム等からなる高摩擦部材42が巻回されている。
また、この高摩擦部材42の表面側には高摩擦部43と非摩擦部44がロール軸方向において交互に形成されている。
そして、高摩擦部43は、環状の突条45と環状の凹溝46からなり、それらがロール軸方向において交互に形成されている。
さらに、前記突条45は、円周方向において間隔をあけて形成した複数個所の溝47により、複数個のブロック状に区分けされている。
【0018】
つぎに、第1実施形態のウエブ巻取機におけるウエブ切断作用を説明する。
図5は本発明のエブ巻取機におけるウエブ切断前の動作説明図である。図6は本発明のウエブ巻取機におけるウエブ切断時の動作説明図である。図7は本発明のウエブ巻取機におけるウエブ切断後の動作説明図である。
図5に示すように、ガイドロール6を経たウエブWは第1巻取ロール10の約3/4周面に巻き掛けられ、紙管c上で巻き取られているロール製品Rに続いている。紙管cを巻芯とするロール製品Rは、第1巻取ロール10、第2巻取ロール20および第3巻取ロール30で囲まれた巻取空間で、回転させられ、紙管cの周面に所定の長さのウエブWが巻取られると、ウエブ切断動作に入る。なお、このとき、第4ロール40は第1巻取ロール10から離れている。
【0019】
図6に示すように、ウエブWの切断時には、第4ロール40を第1巻取りロール10におけるウエブ巻き掛け部分に近づけ接触させる。第4ロール40のロール周面速度は第1巻取ロール10のロール周面速度より早いので、ウエブWに張力が作用してミシン目のある部分より切断される。
【0020】
このときの切断作用の利点は、次のとおりである。
a)第4ロール40の高摩擦部材42がウエブWに対して摩擦力を発揮するので、ウエブWに張力をかけることができ、任意の位置で確実にウエブWを切断することができる。さらに、高摩擦部材42が面積の狭い突条45になって、ウエブWに対する面圧が高くなっていることと、突条45自体が溝47によって切れており弾性変形しやすいことから、ウエブWに対して張力をかけやすいので、ごく短い時間での接触でも確実にウエブWを切断することができる。
b)第4ロール40を第1巻取ロール10に接触させるタイミングは移動手段の駆動を任意のタイミングで動作させることにより制御でき、しかも第4巻取ロール40の移動量はウエブWの厚さに相当するわずかな量でよいので、ウエブWの切断位置を自由に正確に選択できる。
c)第1巻取ロール10と第4ロール40のいずれも回転しているので、ウエブWに対するコスレ現象はほとんど発生せず、2本のロール10,40の速度差でウエブWを切断するので瞬間的に切れ、切り口も綺麗に揃うことになる。
d)4本のロール10,20,30,40は、いずれも互いに干渉する部材がないので、振動も生じず、ロール製品の巻姿が綺麗に仕上がる。
【0021】
なお、切断されたことにより後続するウエブWの先端となった部分は、第1巻取ロール10の吸引溝12に吸着されるので、次の紙管cに巻き付けるまで、確実に搬送できる。
【0022】
ウエブWが切断されると、図7に示すように、第4ロール40は第1巻取ロール10から離れて退避位置へ戻る。一方、新しい紙管cがコンベヤ9でガイド板7上に供給され、この紙管cに後続のウエブWが巻き取られていく。
巻取り完了したロール製品Rは、第3巻取ロール30を増速する等の方法によって、ガイド板7上に払い出されていく。
【0023】
上記のごとき工程が繰り返され、連続的に順々と紙管cにウエブWを巻き取ってロール製品Rを作ることができるのである。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の第1実施形態に係るウエブ巻取機の全体概略図である。
【図2】第1巻取ロールと第4ロールの斜視図である。
【図3】第1巻取ロールの断面図と部分平面図である。
【図4】第4ロールの断面図と部分拡大図である。
【図5】本発明のエブ巻取機におけるウエブ切断前の動作説明図である。
【図6】本発明のウエブ巻取機におけるウエブ切断時の動作説明図である。
【図7】本発明のウエブ巻取機におけるウエブ切断後の動作説明図である。
【図8】従来のウエブ巻取機の説明図である。
【図9】従来のウエブ巻取機の説明図である。
【符号の説明】
【0025】
10 第1巻取ロール
11 ロール本体
12 吸引溝
20 第2巻取ロール
30 第3巻取ロール
40 第4ロール
c 紙管
W ウエブ
R ロール製品
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1巻取ロール、第2巻取ロールおよび第3巻取ロールで囲まれた巻取空間に紙管を供給し、該巻取空間内で前記紙管を回転させて連続したウエブを巻き取らせるウエブ巻取機であって、
前記第1巻取ロールは、そのロール外周の一部に前記ウエブを巻き掛けて前記紙管にウエブを供給するロールであり、
前記第1巻取ロールにおける前記ウエブの巻き掛けた部分に近接した位置に、第4ロールが配設されており、
該第4ロールを前記第1ロールのロール外周上のウエブに接触する接触位置と、そこから離間した退避位置との間で移動させる移動手段とを設けており、
該第4ロールのロール表面の回転速度は、前記第1巻取ロールのロール表面の回転速度よりも大きい
ことを特徴とするウエブ巻取機。
【請求項2】
前記第1巻取ロールのロール外周には、輪状の粗面加工部と輪状の平滑加工部とが交互に形成されている
ことを特徴とする請求項1記載のウエブ巻取機。
【請求項3】
前記第1巻取ロールのロール外周には、軸方向に延びる複数のウエブ吸引溝が、ロールの円周方向に等間隔に形成されている
ことを特徴とする請求項2記載のウエブ巻取機。
【請求項4】
前記第2巻取ロールのロール外周には、弾性材料からなる筒状の高摩擦部材が外挿されている
ことを特徴とする請求項1記載のウエブ巻取機。
【請求項5】
前記高摩擦部材の外周部には、環状の突条と環状の凹溝が軸方向において交互に形成されており、
かつ前記突条には円周方向において間隔をあけて溝が形成されている
ことを特徴とする請求項4記載のウエブ巻取機。
【請求項1】
第1巻取ロール、第2巻取ロールおよび第3巻取ロールで囲まれた巻取空間に紙管を供給し、該巻取空間内で前記紙管を回転させて連続したウエブを巻き取らせるウエブ巻取機であって、
前記第1巻取ロールは、そのロール外周の一部に前記ウエブを巻き掛けて前記紙管にウエブを供給するロールであり、
前記第1巻取ロールにおける前記ウエブの巻き掛けた部分に近接した位置に、第4ロールが配設されており、
該第4ロールを前記第1ロールのロール外周上のウエブに接触する接触位置と、そこから離間した退避位置との間で移動させる移動手段とを設けており、
該第4ロールのロール表面の回転速度は、前記第1巻取ロールのロール表面の回転速度よりも大きい
ことを特徴とするウエブ巻取機。
【請求項2】
前記第1巻取ロールのロール外周には、輪状の粗面加工部と輪状の平滑加工部とが交互に形成されている
ことを特徴とする請求項1記載のウエブ巻取機。
【請求項3】
前記第1巻取ロールのロール外周には、軸方向に延びる複数のウエブ吸引溝が、ロールの円周方向に等間隔に形成されている
ことを特徴とする請求項2記載のウエブ巻取機。
【請求項4】
前記第2巻取ロールのロール外周には、弾性材料からなる筒状の高摩擦部材が外挿されている
ことを特徴とする請求項1記載のウエブ巻取機。
【請求項5】
前記高摩擦部材の外周部には、環状の突条と環状の凹溝が軸方向において交互に形成されており、
かつ前記突条には円周方向において間隔をあけて溝が形成されている
ことを特徴とする請求項4記載のウエブ巻取機。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【公開番号】特開2008−37511(P2008−37511A)
【公開日】平成20年2月21日(2008.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−209931(P2006−209931)
【出願日】平成18年8月1日(2006.8.1)
【出願人】(391054453)川之江造機株式会社 (10)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年2月21日(2008.2.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年8月1日(2006.8.1)
【出願人】(391054453)川之江造機株式会社 (10)
【Fターム(参考)】
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