エアレススプレー塗装装置
【課題】微粒化程度の向上に寄与することはもちろん、微粒化の均一性の確保にも大きく寄与するエアレススプレー塗装装置を提供する。
【解決手段】ノズルヘッド1の前壁に、口径0.02〜0.10mmの微小な塗料ノズル2を直線状に複数配列し、塗料供給装置3からノズルヘッド1へ1〜3MPa程度の低い圧力で塗料Mを送って複数の塗料ノズル2から吐出させる。塗料ノズル2を複数設けるので、塗料ノズル2の口径を小さくしかつ塗料圧力を下げても所望の塗料吐出量を確保することができる。そして、各塗料ノズル2の口径を小さくすることで、該塗料ノズル2から吐出される液糸が細くなって微粒化が促進され、また、塗料圧力を下げる分、ノズル出口付近での乱流が抑えられて微粒化の均一性が高まる。
【解決手段】ノズルヘッド1の前壁に、口径0.02〜0.10mmの微小な塗料ノズル2を直線状に複数配列し、塗料供給装置3からノズルヘッド1へ1〜3MPa程度の低い圧力で塗料Mを送って複数の塗料ノズル2から吐出させる。塗料ノズル2を複数設けるので、塗料ノズル2の口径を小さくしかつ塗料圧力を下げても所望の塗料吐出量を確保することができる。そして、各塗料ノズル2の口径を小さくすることで、該塗料ノズル2から吐出される液糸が細くなって微粒化が促進され、また、塗料圧力を下げる分、ノズル出口付近での乱流が抑えられて微粒化の均一性が高まる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、塗料を加圧して塗料ノズルから吐出させるエアレススプレー塗装装置に関する。
【背景技術】
【0002】
エアレススプレー塗装は、圧縮エアの力で塗料を霧化するエア霧化塗装や機械的な高速回転力によって塗料を霧化する回転霧化塗装に比べて、微粒化程度が劣るが、高い塗着効率が得られる利点があり、シーラー、塩ビゾル等の高粘性塗料の塗装に多用されている。ところで、従来のエアレススプレー塗装装置は、一般に口径1〜3mm程度の塗料ノズルを1個もつノズルヘッドに加圧塗料を送って吐出させる構造となっていた。この場合、所望の塗料吐出量を確保すると共に、テール(両端の粗粒部分)の発生を防止するため、塗料圧力を10〜30MPaと高めに設定していた。しかし、このように塗料圧力を高めに設定すると、ノズル出口付近で液流に乱流(拡散)が発生し、均一に微粒化させることが困難である、という問題があった。
【0003】
そこで、たとえば、特許文献1に記載のものでは、噴霧開口部(ノズル口部)に塗料を導入する導入流路をV字状交差流路とし、該ノズル口部から噴射される液流の速度成分を均一化させて、微粒化の均一性を高めるようにしている。
【0004】
【特許文献1】特開平10−286495号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上記特許文献に記載されるものでも、塗料ノズルを1個もつノズルヘッドの基本構造に変更がないため、所望の塗料吐出量を確保するには、依然として塗料圧力を高めに設定しなければならず、前記したノズル出口付近における乱流発生が避けられず、均一微粒化対策として不十分である。
【0006】
なお、塗料吐出量は、塗料ノズルの開口面積(口径)と塗料圧力とによって決まるので、ノズル口径を大きくすることで塗料圧力を低くすることができるが、ノズル口径を大きくすると、塗料ノズルから吐出される液糸が太くなって微粒化が困難になり、根本的な解決に至らない。
【0007】
本発明は、上記した従来の問題点に鑑みてなされたもので、その課題とするところは、微粒化程度の向上に寄与することはもちろん、微粒化の均一性の確保にも大きく寄与するエアレススプレー塗装装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、本発明は、加圧塗料が供給されるノズルヘッドに塗料ノズルを複数設けたことを特徴とする。このように塗料ノズルを複数設けることで、塗料ノズルの口径を小さくしかつ塗料圧力を下げても所望の塗料吐出量を確保することができる。
以下に、本発明の態様をいくつか例示し、それらについて項分けして説明する。
【0009】
(1)塗料供給源から加圧塗料をノズルヘッドへ送り、該ノズルヘッドに設けられた塗料ノズルから吐出させるエアレススプレー塗装装置において、前記塗料ノズルを複数設けると共に、該複数の塗料ノズルを所定のパターンで前記ノズルヘッドに配列したことを特徴とするエアレススプレー塗装装置。
【0010】
本(1)項記載のエアレススプレー塗装装置においては、塗料ノズルを複数設けるので、塗料ノズルの口径を小さくしかつ塗料圧力を下げても所望の塗料吐出量を確保することができる。そして、各塗料ノズルの口径を小さくすることで、該塗料ノズルから吐出される液糸が細くなって微粒化が促進され、また、塗料圧力を下げる分、ノズル出口付近での乱流が抑えられて微粒化の均一性が高まる。
【0011】
(2)前記塗料ノズルの口径を0.02〜0.10mmに設定した、(1)項に記載のエアレススプレー塗装装置。
【0012】
本(2)項記載のエアレススプレー塗装装置においては、塗料ノズルの口径を0.02〜0.10mmと微小にすることで、塗料ノズルから吐出される液糸が極めて細くなり、微粒化が著しく促進される。ここで、前記口径の範囲は、所望の微粒化程度に応じて設定するが、あまり小さいと工業的に穴明け加工が不能となり、また、あまり大きいと液糸が太くなって、微粒化程度が悪化するので、前記範囲0.02〜0.10mmとした。
【0013】
(3)前記塗料の圧力を1〜3MPaに設定した、(1)または(2)項に記載のエアレススプレー塗装装置。
【0014】
本(3)項記載のエアレススプレー塗装装置においては、塗料の圧力を1〜3MPaと大きく低下させることで、ノズル出口付近での乱流が確実に抑えられ、微粒化の均一性が著しく高まるようになる。また、塗料の圧力を大きく低下させることで、被塗物表面での塗料の跳ね返りがほとんどなくなり、塗着効率が著しく高まる。
【0015】
(4)前記複数の塗料ノズルを直線状に配列した、(1)乃至(3)項の何れか1項に記載のエアレススプレー塗装装置。
【0016】
本(4)項記載のエアレススプレー塗装装置においては、複数の塗料ノズルを直線状に配列したことで、塗布幅を最大限に拡大することができる。
【0017】
(5)前記複数の塗料ノズルを平行に複数列配列した、(4)項に記載のエアレススプレー塗装装置。
【0018】
本(5)項記載のエアレススプレー塗装装置においては、複数の塗料ノズルを平行に複数列配列したことで、塗布幅当りの塗料吐出量を高めることができ、生産性が向上する。
【0019】
(6)前記塗料ノズルの吐出向きを列毎に異ならせた、(5)項に記載のエアレススプレー塗装装置。
【0020】
本(6)項記載のエアレススプレー塗装装置においては、塗料ノズルの吐出向きを列ごとに異ならせることで、塗布パターンを拡大することができる。
【0021】
(7)前記ノズルヘッド内を直列に複数のチャンバーに仕切り、各チャンバーごとに複数の塗料ノズルを配列すると共に、各チャンバーを切替弁を介して塗料供給源に接続した、(4)乃至(6)項の何れか1項に記載のエアレススプレー塗装装置。
【0022】
本(7)項記載のエアレススプレー塗装装置においては、各チャンバーに対する切替弁を選択的に開閉することで、塗布パターンを任意に変更することができる。
【0023】
(8)前記複数の塗料ノズルを円環状に配列した、(1)乃至(3)項の何れか1項に
記載のエアレススプレー塗装装置。
【0024】
本(8)項記載のエアレススプレー塗装装置においては、塗料ノズルを円環状に配列したことで、円形の塗布パターンを得ることができる。
【0025】
(9)前記複数の塗料ノズルを同心に複数列配列した、(8)項に記載のエアレススプレー塗装装置。
【0026】
本(9)項記載のエアレススプレー塗装装置においては、塗料ノズルを複数列配列したことで、塗布幅当りの塗料吐出量を高めることができ、生産性が向上する。
【0027】
(10)前記塗料ノズルの吐出向きを列毎に異ならせた、(9)項に記載のエアレススプレー塗装装置。
【0028】
本(10)項記載のエアレススプレー塗装装置においては、塗料ノズルの吐出向きを列ごとに異ならせることで、円形の塗布パターンを拡大させることができる。
【0029】
(11)前記ノズルヘッド内を同心に複数のチャンバーに仕切り、各チャンバーごとに複数の塗料ノズルを配列すると共に、各チャンバーを切替弁を介して塗料供給源に接続した、(1)乃至(3)項の何れか1項に記載のエアレススプレー塗装装置。
【0030】
本(11)項記載のエアレススプレー塗装装置においては、各チャンバーに対する切替弁を選択的に開閉することで、塗布パターンを任意に変更することができる。
【発明の効果】
【0031】
本発明に係るエアレススプレー塗装装置によれば、塗料ノズルの口径を小さくしかつ塗料圧力を下げても所望の塗料吐出量を確保することができるので、該塗料ノズルから吐出される塗料の微粒化が促進されると共に、微粒化の均一性が高められ、塗装品質の向上に大きく寄与するものとなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
以下、本発明を実施するための最良の形態を添付図面に基づいて説明する。
【0033】
図1および2は、本発明に係るエアレススプレー塗装装置の第1の実施形態を示したものである。両図において、1は、前壁に複数の塗料ノズル2を直線状に配列してなる矩形箱状のノズルヘッド、3は、塗料Mを加圧して前記ノズルヘッド1へ送る塗料供給装置(塗料供給源)、4は、塗料供給装置3からノズルヘッド1へ送られる塗料M中から粗粒子を除去するフィルタである。塗料供給装置3は、塗料Mを蓄える塗料タンク5と、この塗料タンク5内の塗料Mを汲み上げ、管路6を介して前記ノズルヘッド1へ圧送するポンプ7と、前記管路6を開閉する開閉弁8とを備えている。
【0034】
上記ポンプ7は、吐出圧可変の機能を有しており、ここでは、1〜3MPa範囲の任意の圧力に塗料Mを加圧できるようになっている。また、ノズルヘッド1に設けられた塗料ノズル2は、その口径が0.02〜0.10mm範囲の任意の大きさに設定されている。一方、塗料ノズル2の数は、前記した圧力範囲から選択された塗料圧力と前記寸法範囲から選択されたノズル口径とに基づいて、必要な塗料吐出量を確保できる数とする。本第1の実施形態において、前記塗料圧力は、使用する塗料Mの種類、粘度等に基づいて決定し、一方、塗料ノズル2の口径は、目標とする微粒化程度(塗装品質)に基づいて決定する。
【0035】
塗装に際しては、ポンプ7を起動させた後、開閉弁8を開く。すると、塗料タンク5内の塗料Mが所定の圧力でノズルヘッド1へ送られ、該ノズルヘッド1の前面の複数の塗料ノズル2から噴霧状態で吐出される。このとき、図1、2に示したように塗料ノズル2の配列方向を縦向きとした状態でノズルヘッド1を被塗物へ向け、この状態でノズルヘッド1を横方向へ平行移動させる(被塗物と相対移動させる)と、被塗物表面には、塗料ノズル2の配列長さにほぼ等しい広い幅(塗布幅)の塗膜が形成される。
【0036】
ところで、エアレススプレー塗装における塗料の微粒化メカニズムは、図3に示されるように、最初に塗料ノズル2から塗料Mが液糸状に吐出され、この液糸Maが途中で分断されて、表面張力で球状化する。この場合、同図(a)〜(c)に示すように液糸Maが細いほど、微粒化が進むようになるが、この液糸Maの太さは、塗料ノズル2の口径に依存する。
【0037】
本実施形態においては、上記したように塗料ノズル2の口径を0.02〜0.10mm範囲の微小な値に設定しているので、前記した液糸Maは著しく細くなり、これによって微粒化が著しく進む。また、前記したように塗料圧力を1〜3MPa範囲の低い値に設定しているので、塗料ノズル2の出口付近での乱流が抑えられ、これによって微粒化の均一性が著しく高まるようになる。また、塗料圧力を低めに設定していることで、被塗物表面での塗料の跳ね返りがほとんどなくなり、塗着効率が著しく(100%近く)高まる。本実施形態においては特に、フィルタ4によってノズルヘッド1内への粗粒子の侵入が抑えられているので、塗料ノズル2のノズル径を前記したように微細に設定しても該塗料ノズル2の目詰まりが抑制され、長時間にわたって安定して塗装を行うことができる。
【0038】
なお、上記ノズルヘッド1は、多色塗装に利用することも可能であり、この場合は、図4に示すようにノズルヘッド1に対して色替バルブ装置10が前記管路6により接続される。色替バルブ装置10は、各塗色(ここでは、4色)を供給する複数の塗料バルブ11と、洗浄液(シンナー)を供給する液バルブ12と洗浄エア(圧縮エア)を供給するエアバルブ13とを備えている。各塗料バルブ11には上記した塗料供給装置3と実質的に同じ塗料供給装置から、対応する塗色の塗料が供給されるようになっており、塗装時には、所定の塗色の塗料バルブ11が選択的に開かれてノズルヘッド1に所定の塗色の塗料が供給される。また、洗浄時には、液バルブ12とエアバルブ13とが交互に開かれて、ノズルヘッド1に洗浄液と洗浄エアとが交互に供給される。
【0039】
また、上記第1の実施形態においては、複数の塗料ノズル2を直線状に一列に配列したが、この塗料ノズル2は、図5に示すように平行に複数列(ここでは、3列)配列しても、あるいは図6に示すように隣接する同士で千鳥配置となるように複数列(ここでは、4列)配列してもよいものである。このように複数の塗料ノズル2を複数列配列した場合は、塗布幅当りの塗料吐出量が増大するので、ノズルヘッド1と被塗物との相対移動速度(塗装速度)を高めることができ、生産性の向上を達成できる。特に、図6に示すように隣接する同士で千鳥配置となるように複数の塗料ノズル2を配列した場合は、塗料ノズル2がより密集して配列されるので、塗布幅当りの塗料吐出量はより一層増大する。
【0040】
さらに、上記したように塗料ノズル2を直線状に複数列配列する場合は、図7に示すように塗料ノズル2の吐出向きを列毎に異ならせるようにしてもよい。このように塗料ノズル2の吐出向きを変えることで、塗布パターンが拡大し、より広い範囲を一度に塗装できるようになる。
【0041】
図8は、本発明に係るエアレススプレー塗装装置の第2の実施形態を示したものである。本第2の実施形態の特徴とするところは、上記第1の実施形態におけるノズルヘッド1の長さを延長して、その内部を隔壁15により直列に複数(ここでは、5つ)のチャンバ
ー16に仕切り、各チャンバー16に前記色替バルブ装置10に一端が接続された管路6(図4参照)から分岐した分岐管17、17・・・を接続し、かつ各分岐管17に開閉弁18を配設した点にある。本第2の実施形態においては、各分岐管17中の開閉弁18を選択的に開閉操作することで、各塗色ごとに塗布パターンを変えることができ、より多様な塗装を行うことができる。なお、この色替バルブ装置10は、前記塗料供給装置3(図1)に代えてもよいことはもちろんである。
【0042】
図9は、本発明に係るエアレススプレー塗装装置の第3の実施形態を示したものである。本第3の実施形態の特徴とするところは、前記第1の実施形態における矩形箱状のノズルヘッド1(図1)に代えて円形箱状のノズルヘッド21を用い、このノズルヘッド21の前壁に複数の塗料ノズル22を円環状に一列に配列した点にある。本第3の実施形態においては、ノズルヘッド21から円環状に塗料Mが吐出されるので、円形の塗布パターンが得られる。したがって、ノズルヘッド21と被塗物との相対移動を繰返して、塗布パターンの端部を重ね塗りする場合でも、塗膜の膜厚を一定とすることができる。また、本実施形態においては特に、塗料ノズル22の吐出向きを外向きに設定しているので、塗布パターンが拡大し、より広い範囲を一度に塗装できる。
【0043】
なお、上記第3の実施形態においては、複数の塗料ノズル22を円環状に一列に配列したが、この塗料ノズル22は、図10に示すように同心に複数列(ここでは、3列)配列してもよいものである。このように複数の塗料ノズル2を複数列配列した場合は、塗布幅当りの塗料吐出量が増大するので、ノズルヘッド1と被塗物との相対移動速度(塗装速度)を高めることができ、生産性の向上を達成できる。
【0044】
図11は、本発明に係るエアレススプレー塗装装置の第4の実施形態を示したものである。本第4の実施形態の特徴とするところは、上記第3の実施形態の変形構造のノズルヘッド21(図10)において、その内部を円筒状の隔壁25により同心に複数(ここでは、5つ)のチャンバー26に仕切り、各チャンバー26に前記色替バルブ装置10に一端が接続された管路6(図4参照)から分岐した分岐管27、27・・・を接続し、かつ各分岐管27に開閉弁28を配設した点にある。本第4の実施形態においては、各分岐管27中の開閉弁28を選択的に開閉操作することで、各塗色ごとに塗布パターンを変えることができ、より多様な塗装を行うことができる。なお、この色替バルブ装置10は、前記塗料供給装置3(図1)に代えてもよいことはもちろんである。
【実施例1】
【0045】
図1に示したエアレススプレー塗装装置において、塗料ノズル2の口径を0.05mm、0.07mm、0.10mmの3サイズに設定すると共に、その数を21個に設定し、塗料として、粘度が30秒/フォードカップ♯4/20℃のエポキシ系塗料を用い、該塗料を2MPaの圧力でノズルヘッド1へ送って、塗料吐出状態(微粒化状態)を観察した。
【0046】
図12は、上記塗料吐出状態をカメラにてストロボ撮影した画像であり、各ノズル径で塗料が均一かつ微細に粒状化されている様子が明らかである。この微粒化状態は、ベルカップによる回転霧化塗装における微粒化程度に匹敵し、ノズル径を0.10mm以下に設定しかつ塗料圧力を低めに設定することが、塗料の均一微粒化に極めて有効であることが明らかとなった。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明に係るエアレススプレー塗装装置の第1の実施形態を模式的に示す断面図である。
【図2】本第1の実施形態におけるノズルヘッドの構造を示す正面図である。
【図3】エアレススプレー塗装における塗料の微粒化メカニズムを示す模式図である。
【図4】本エアレススプレー塗装装置を多色塗装に利用する場合の実施形態を模式的に示す断面図である。
【図5】第1の実施形態で用いるノズルヘッドの変形構造を示したもので、(A)は正面図、(B)は断面図である。
【図6】第1の実施形態で用いるノズルヘッドの他の変形構造を示したもので、(A)は正面図、(B)は断面図である。
【図7】第1の実施形態で用いるノズルヘッドの、さらに他の変形構造を示す断面図である。
【図8】本発明に係るエアレススプレー塗装装置の第2の実施形態を模式的に示す断面図である。
【図9】本発明に係るエアレススプレー塗装装置の第3の実施形態を示したもので、(A)は正面図、(B)は断面図である。
【図10】第3の実施形態で用いるノズルヘッドの変形構造を示したもので、(A)は正面図、(B)は断面図である。
【図11】本発明に係るエアレススプレー塗装装置の第4の実施形態を模式的に示したもので、(A)は正面図、(B)は断面図である。
【図12】ノズルヘッドに設ける塗料ノズルの口径を変えて実施した塗料微粒化状態を図として示す写真である。
【符号の説明】
【0048】
1,21 ノズルヘッド
2、22 塗料ノズル
3 塗料供給装置(塗料供給源)
4 フィルタ
10 色替バルブ装置
16、26 チャンバー
M 塗料
【技術分野】
【0001】
本発明は、塗料を加圧して塗料ノズルから吐出させるエアレススプレー塗装装置に関する。
【背景技術】
【0002】
エアレススプレー塗装は、圧縮エアの力で塗料を霧化するエア霧化塗装や機械的な高速回転力によって塗料を霧化する回転霧化塗装に比べて、微粒化程度が劣るが、高い塗着効率が得られる利点があり、シーラー、塩ビゾル等の高粘性塗料の塗装に多用されている。ところで、従来のエアレススプレー塗装装置は、一般に口径1〜3mm程度の塗料ノズルを1個もつノズルヘッドに加圧塗料を送って吐出させる構造となっていた。この場合、所望の塗料吐出量を確保すると共に、テール(両端の粗粒部分)の発生を防止するため、塗料圧力を10〜30MPaと高めに設定していた。しかし、このように塗料圧力を高めに設定すると、ノズル出口付近で液流に乱流(拡散)が発生し、均一に微粒化させることが困難である、という問題があった。
【0003】
そこで、たとえば、特許文献1に記載のものでは、噴霧開口部(ノズル口部)に塗料を導入する導入流路をV字状交差流路とし、該ノズル口部から噴射される液流の速度成分を均一化させて、微粒化の均一性を高めるようにしている。
【0004】
【特許文献1】特開平10−286495号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上記特許文献に記載されるものでも、塗料ノズルを1個もつノズルヘッドの基本構造に変更がないため、所望の塗料吐出量を確保するには、依然として塗料圧力を高めに設定しなければならず、前記したノズル出口付近における乱流発生が避けられず、均一微粒化対策として不十分である。
【0006】
なお、塗料吐出量は、塗料ノズルの開口面積(口径)と塗料圧力とによって決まるので、ノズル口径を大きくすることで塗料圧力を低くすることができるが、ノズル口径を大きくすると、塗料ノズルから吐出される液糸が太くなって微粒化が困難になり、根本的な解決に至らない。
【0007】
本発明は、上記した従来の問題点に鑑みてなされたもので、その課題とするところは、微粒化程度の向上に寄与することはもちろん、微粒化の均一性の確保にも大きく寄与するエアレススプレー塗装装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、本発明は、加圧塗料が供給されるノズルヘッドに塗料ノズルを複数設けたことを特徴とする。このように塗料ノズルを複数設けることで、塗料ノズルの口径を小さくしかつ塗料圧力を下げても所望の塗料吐出量を確保することができる。
以下に、本発明の態様をいくつか例示し、それらについて項分けして説明する。
【0009】
(1)塗料供給源から加圧塗料をノズルヘッドへ送り、該ノズルヘッドに設けられた塗料ノズルから吐出させるエアレススプレー塗装装置において、前記塗料ノズルを複数設けると共に、該複数の塗料ノズルを所定のパターンで前記ノズルヘッドに配列したことを特徴とするエアレススプレー塗装装置。
【0010】
本(1)項記載のエアレススプレー塗装装置においては、塗料ノズルを複数設けるので、塗料ノズルの口径を小さくしかつ塗料圧力を下げても所望の塗料吐出量を確保することができる。そして、各塗料ノズルの口径を小さくすることで、該塗料ノズルから吐出される液糸が細くなって微粒化が促進され、また、塗料圧力を下げる分、ノズル出口付近での乱流が抑えられて微粒化の均一性が高まる。
【0011】
(2)前記塗料ノズルの口径を0.02〜0.10mmに設定した、(1)項に記載のエアレススプレー塗装装置。
【0012】
本(2)項記載のエアレススプレー塗装装置においては、塗料ノズルの口径を0.02〜0.10mmと微小にすることで、塗料ノズルから吐出される液糸が極めて細くなり、微粒化が著しく促進される。ここで、前記口径の範囲は、所望の微粒化程度に応じて設定するが、あまり小さいと工業的に穴明け加工が不能となり、また、あまり大きいと液糸が太くなって、微粒化程度が悪化するので、前記範囲0.02〜0.10mmとした。
【0013】
(3)前記塗料の圧力を1〜3MPaに設定した、(1)または(2)項に記載のエアレススプレー塗装装置。
【0014】
本(3)項記載のエアレススプレー塗装装置においては、塗料の圧力を1〜3MPaと大きく低下させることで、ノズル出口付近での乱流が確実に抑えられ、微粒化の均一性が著しく高まるようになる。また、塗料の圧力を大きく低下させることで、被塗物表面での塗料の跳ね返りがほとんどなくなり、塗着効率が著しく高まる。
【0015】
(4)前記複数の塗料ノズルを直線状に配列した、(1)乃至(3)項の何れか1項に記載のエアレススプレー塗装装置。
【0016】
本(4)項記載のエアレススプレー塗装装置においては、複数の塗料ノズルを直線状に配列したことで、塗布幅を最大限に拡大することができる。
【0017】
(5)前記複数の塗料ノズルを平行に複数列配列した、(4)項に記載のエアレススプレー塗装装置。
【0018】
本(5)項記載のエアレススプレー塗装装置においては、複数の塗料ノズルを平行に複数列配列したことで、塗布幅当りの塗料吐出量を高めることができ、生産性が向上する。
【0019】
(6)前記塗料ノズルの吐出向きを列毎に異ならせた、(5)項に記載のエアレススプレー塗装装置。
【0020】
本(6)項記載のエアレススプレー塗装装置においては、塗料ノズルの吐出向きを列ごとに異ならせることで、塗布パターンを拡大することができる。
【0021】
(7)前記ノズルヘッド内を直列に複数のチャンバーに仕切り、各チャンバーごとに複数の塗料ノズルを配列すると共に、各チャンバーを切替弁を介して塗料供給源に接続した、(4)乃至(6)項の何れか1項に記載のエアレススプレー塗装装置。
【0022】
本(7)項記載のエアレススプレー塗装装置においては、各チャンバーに対する切替弁を選択的に開閉することで、塗布パターンを任意に変更することができる。
【0023】
(8)前記複数の塗料ノズルを円環状に配列した、(1)乃至(3)項の何れか1項に
記載のエアレススプレー塗装装置。
【0024】
本(8)項記載のエアレススプレー塗装装置においては、塗料ノズルを円環状に配列したことで、円形の塗布パターンを得ることができる。
【0025】
(9)前記複数の塗料ノズルを同心に複数列配列した、(8)項に記載のエアレススプレー塗装装置。
【0026】
本(9)項記載のエアレススプレー塗装装置においては、塗料ノズルを複数列配列したことで、塗布幅当りの塗料吐出量を高めることができ、生産性が向上する。
【0027】
(10)前記塗料ノズルの吐出向きを列毎に異ならせた、(9)項に記載のエアレススプレー塗装装置。
【0028】
本(10)項記載のエアレススプレー塗装装置においては、塗料ノズルの吐出向きを列ごとに異ならせることで、円形の塗布パターンを拡大させることができる。
【0029】
(11)前記ノズルヘッド内を同心に複数のチャンバーに仕切り、各チャンバーごとに複数の塗料ノズルを配列すると共に、各チャンバーを切替弁を介して塗料供給源に接続した、(1)乃至(3)項の何れか1項に記載のエアレススプレー塗装装置。
【0030】
本(11)項記載のエアレススプレー塗装装置においては、各チャンバーに対する切替弁を選択的に開閉することで、塗布パターンを任意に変更することができる。
【発明の効果】
【0031】
本発明に係るエアレススプレー塗装装置によれば、塗料ノズルの口径を小さくしかつ塗料圧力を下げても所望の塗料吐出量を確保することができるので、該塗料ノズルから吐出される塗料の微粒化が促進されると共に、微粒化の均一性が高められ、塗装品質の向上に大きく寄与するものとなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
以下、本発明を実施するための最良の形態を添付図面に基づいて説明する。
【0033】
図1および2は、本発明に係るエアレススプレー塗装装置の第1の実施形態を示したものである。両図において、1は、前壁に複数の塗料ノズル2を直線状に配列してなる矩形箱状のノズルヘッド、3は、塗料Mを加圧して前記ノズルヘッド1へ送る塗料供給装置(塗料供給源)、4は、塗料供給装置3からノズルヘッド1へ送られる塗料M中から粗粒子を除去するフィルタである。塗料供給装置3は、塗料Mを蓄える塗料タンク5と、この塗料タンク5内の塗料Mを汲み上げ、管路6を介して前記ノズルヘッド1へ圧送するポンプ7と、前記管路6を開閉する開閉弁8とを備えている。
【0034】
上記ポンプ7は、吐出圧可変の機能を有しており、ここでは、1〜3MPa範囲の任意の圧力に塗料Mを加圧できるようになっている。また、ノズルヘッド1に設けられた塗料ノズル2は、その口径が0.02〜0.10mm範囲の任意の大きさに設定されている。一方、塗料ノズル2の数は、前記した圧力範囲から選択された塗料圧力と前記寸法範囲から選択されたノズル口径とに基づいて、必要な塗料吐出量を確保できる数とする。本第1の実施形態において、前記塗料圧力は、使用する塗料Mの種類、粘度等に基づいて決定し、一方、塗料ノズル2の口径は、目標とする微粒化程度(塗装品質)に基づいて決定する。
【0035】
塗装に際しては、ポンプ7を起動させた後、開閉弁8を開く。すると、塗料タンク5内の塗料Mが所定の圧力でノズルヘッド1へ送られ、該ノズルヘッド1の前面の複数の塗料ノズル2から噴霧状態で吐出される。このとき、図1、2に示したように塗料ノズル2の配列方向を縦向きとした状態でノズルヘッド1を被塗物へ向け、この状態でノズルヘッド1を横方向へ平行移動させる(被塗物と相対移動させる)と、被塗物表面には、塗料ノズル2の配列長さにほぼ等しい広い幅(塗布幅)の塗膜が形成される。
【0036】
ところで、エアレススプレー塗装における塗料の微粒化メカニズムは、図3に示されるように、最初に塗料ノズル2から塗料Mが液糸状に吐出され、この液糸Maが途中で分断されて、表面張力で球状化する。この場合、同図(a)〜(c)に示すように液糸Maが細いほど、微粒化が進むようになるが、この液糸Maの太さは、塗料ノズル2の口径に依存する。
【0037】
本実施形態においては、上記したように塗料ノズル2の口径を0.02〜0.10mm範囲の微小な値に設定しているので、前記した液糸Maは著しく細くなり、これによって微粒化が著しく進む。また、前記したように塗料圧力を1〜3MPa範囲の低い値に設定しているので、塗料ノズル2の出口付近での乱流が抑えられ、これによって微粒化の均一性が著しく高まるようになる。また、塗料圧力を低めに設定していることで、被塗物表面での塗料の跳ね返りがほとんどなくなり、塗着効率が著しく(100%近く)高まる。本実施形態においては特に、フィルタ4によってノズルヘッド1内への粗粒子の侵入が抑えられているので、塗料ノズル2のノズル径を前記したように微細に設定しても該塗料ノズル2の目詰まりが抑制され、長時間にわたって安定して塗装を行うことができる。
【0038】
なお、上記ノズルヘッド1は、多色塗装に利用することも可能であり、この場合は、図4に示すようにノズルヘッド1に対して色替バルブ装置10が前記管路6により接続される。色替バルブ装置10は、各塗色(ここでは、4色)を供給する複数の塗料バルブ11と、洗浄液(シンナー)を供給する液バルブ12と洗浄エア(圧縮エア)を供給するエアバルブ13とを備えている。各塗料バルブ11には上記した塗料供給装置3と実質的に同じ塗料供給装置から、対応する塗色の塗料が供給されるようになっており、塗装時には、所定の塗色の塗料バルブ11が選択的に開かれてノズルヘッド1に所定の塗色の塗料が供給される。また、洗浄時には、液バルブ12とエアバルブ13とが交互に開かれて、ノズルヘッド1に洗浄液と洗浄エアとが交互に供給される。
【0039】
また、上記第1の実施形態においては、複数の塗料ノズル2を直線状に一列に配列したが、この塗料ノズル2は、図5に示すように平行に複数列(ここでは、3列)配列しても、あるいは図6に示すように隣接する同士で千鳥配置となるように複数列(ここでは、4列)配列してもよいものである。このように複数の塗料ノズル2を複数列配列した場合は、塗布幅当りの塗料吐出量が増大するので、ノズルヘッド1と被塗物との相対移動速度(塗装速度)を高めることができ、生産性の向上を達成できる。特に、図6に示すように隣接する同士で千鳥配置となるように複数の塗料ノズル2を配列した場合は、塗料ノズル2がより密集して配列されるので、塗布幅当りの塗料吐出量はより一層増大する。
【0040】
さらに、上記したように塗料ノズル2を直線状に複数列配列する場合は、図7に示すように塗料ノズル2の吐出向きを列毎に異ならせるようにしてもよい。このように塗料ノズル2の吐出向きを変えることで、塗布パターンが拡大し、より広い範囲を一度に塗装できるようになる。
【0041】
図8は、本発明に係るエアレススプレー塗装装置の第2の実施形態を示したものである。本第2の実施形態の特徴とするところは、上記第1の実施形態におけるノズルヘッド1の長さを延長して、その内部を隔壁15により直列に複数(ここでは、5つ)のチャンバ
ー16に仕切り、各チャンバー16に前記色替バルブ装置10に一端が接続された管路6(図4参照)から分岐した分岐管17、17・・・を接続し、かつ各分岐管17に開閉弁18を配設した点にある。本第2の実施形態においては、各分岐管17中の開閉弁18を選択的に開閉操作することで、各塗色ごとに塗布パターンを変えることができ、より多様な塗装を行うことができる。なお、この色替バルブ装置10は、前記塗料供給装置3(図1)に代えてもよいことはもちろんである。
【0042】
図9は、本発明に係るエアレススプレー塗装装置の第3の実施形態を示したものである。本第3の実施形態の特徴とするところは、前記第1の実施形態における矩形箱状のノズルヘッド1(図1)に代えて円形箱状のノズルヘッド21を用い、このノズルヘッド21の前壁に複数の塗料ノズル22を円環状に一列に配列した点にある。本第3の実施形態においては、ノズルヘッド21から円環状に塗料Mが吐出されるので、円形の塗布パターンが得られる。したがって、ノズルヘッド21と被塗物との相対移動を繰返して、塗布パターンの端部を重ね塗りする場合でも、塗膜の膜厚を一定とすることができる。また、本実施形態においては特に、塗料ノズル22の吐出向きを外向きに設定しているので、塗布パターンが拡大し、より広い範囲を一度に塗装できる。
【0043】
なお、上記第3の実施形態においては、複数の塗料ノズル22を円環状に一列に配列したが、この塗料ノズル22は、図10に示すように同心に複数列(ここでは、3列)配列してもよいものである。このように複数の塗料ノズル2を複数列配列した場合は、塗布幅当りの塗料吐出量が増大するので、ノズルヘッド1と被塗物との相対移動速度(塗装速度)を高めることができ、生産性の向上を達成できる。
【0044】
図11は、本発明に係るエアレススプレー塗装装置の第4の実施形態を示したものである。本第4の実施形態の特徴とするところは、上記第3の実施形態の変形構造のノズルヘッド21(図10)において、その内部を円筒状の隔壁25により同心に複数(ここでは、5つ)のチャンバー26に仕切り、各チャンバー26に前記色替バルブ装置10に一端が接続された管路6(図4参照)から分岐した分岐管27、27・・・を接続し、かつ各分岐管27に開閉弁28を配設した点にある。本第4の実施形態においては、各分岐管27中の開閉弁28を選択的に開閉操作することで、各塗色ごとに塗布パターンを変えることができ、より多様な塗装を行うことができる。なお、この色替バルブ装置10は、前記塗料供給装置3(図1)に代えてもよいことはもちろんである。
【実施例1】
【0045】
図1に示したエアレススプレー塗装装置において、塗料ノズル2の口径を0.05mm、0.07mm、0.10mmの3サイズに設定すると共に、その数を21個に設定し、塗料として、粘度が30秒/フォードカップ♯4/20℃のエポキシ系塗料を用い、該塗料を2MPaの圧力でノズルヘッド1へ送って、塗料吐出状態(微粒化状態)を観察した。
【0046】
図12は、上記塗料吐出状態をカメラにてストロボ撮影した画像であり、各ノズル径で塗料が均一かつ微細に粒状化されている様子が明らかである。この微粒化状態は、ベルカップによる回転霧化塗装における微粒化程度に匹敵し、ノズル径を0.10mm以下に設定しかつ塗料圧力を低めに設定することが、塗料の均一微粒化に極めて有効であることが明らかとなった。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明に係るエアレススプレー塗装装置の第1の実施形態を模式的に示す断面図である。
【図2】本第1の実施形態におけるノズルヘッドの構造を示す正面図である。
【図3】エアレススプレー塗装における塗料の微粒化メカニズムを示す模式図である。
【図4】本エアレススプレー塗装装置を多色塗装に利用する場合の実施形態を模式的に示す断面図である。
【図5】第1の実施形態で用いるノズルヘッドの変形構造を示したもので、(A)は正面図、(B)は断面図である。
【図6】第1の実施形態で用いるノズルヘッドの他の変形構造を示したもので、(A)は正面図、(B)は断面図である。
【図7】第1の実施形態で用いるノズルヘッドの、さらに他の変形構造を示す断面図である。
【図8】本発明に係るエアレススプレー塗装装置の第2の実施形態を模式的に示す断面図である。
【図9】本発明に係るエアレススプレー塗装装置の第3の実施形態を示したもので、(A)は正面図、(B)は断面図である。
【図10】第3の実施形態で用いるノズルヘッドの変形構造を示したもので、(A)は正面図、(B)は断面図である。
【図11】本発明に係るエアレススプレー塗装装置の第4の実施形態を模式的に示したもので、(A)は正面図、(B)は断面図である。
【図12】ノズルヘッドに設ける塗料ノズルの口径を変えて実施した塗料微粒化状態を図として示す写真である。
【符号の説明】
【0048】
1,21 ノズルヘッド
2、22 塗料ノズル
3 塗料供給装置(塗料供給源)
4 フィルタ
10 色替バルブ装置
16、26 チャンバー
M 塗料
【特許請求の範囲】
【請求項1】
塗料供給源から加圧塗料をノズルヘッドへ送り、該ノズルヘッドに設けられた塗料ノズルから吐出させるエアレススプレー塗装装置において、前記塗料ノズルを複数設けると共に、該複数の塗料ノズルを所定のパターンで前記ノズルヘッドに配列したことを特徴とするエアレススプレー塗装装置。
【請求項2】
前記塗料ノズルの口径を0.02〜0.10mmに設定した、請求項1に記載のエアレススプレー塗装装置。
【請求項3】
前記塗料の圧力を1〜3MPaに設定した、請求項1または2に記載のエアレススプレー塗装装置。
【請求項4】
前記複数の塗料ノズルを直線状に配列した、請求項1乃至3の何れか1項に記載のエアレススプレー塗装装置。
【請求項5】
前記複数の塗料ノズルを平行に複数列配列した、請求項4に記載のエアレススプレー塗装装置。
【請求項6】
前記塗料ノズルの吐出向きを列毎に異ならせた、請求項5に記載のエアレススプレー塗装装置。
【請求項7】
前記ノズルヘッド内を直列に複数のチャンバーに仕切り、各チャンバーごとに複数の塗料ノズルを配列すると共に、各チャンバーを切替弁を介して塗料供給源に接続した、請求項4乃至6の何れか1項に記載のエアレススプレー塗装装置。
【請求項8】
前記複数の塗料ノズルを円環状に配列した、請求項1乃至3の何れか1項に記載のエアレススプレー塗装装置。
【請求項9】
前記複数の塗料ノズルを同心に複数列配列した、請求項8に記載のエアレススプレー塗装装置。
【請求項10】
前記塗料ノズルの吐出向きを列毎に異ならせた、請求項9に記載のエアレススプレー塗装装置。
【請求項11】
前記ノズルヘッド内を同心に複数のチャンバーに仕切り、各チャンバーごとに複数の塗料ノズルを配列すると共に、各チャンバーを切替弁を介して塗料供給源に接続した、請求項8乃至10の何れか1項に記載のエアレススプレー塗装装置。
【請求項1】
塗料供給源から加圧塗料をノズルヘッドへ送り、該ノズルヘッドに設けられた塗料ノズルから吐出させるエアレススプレー塗装装置において、前記塗料ノズルを複数設けると共に、該複数の塗料ノズルを所定のパターンで前記ノズルヘッドに配列したことを特徴とするエアレススプレー塗装装置。
【請求項2】
前記塗料ノズルの口径を0.02〜0.10mmに設定した、請求項1に記載のエアレススプレー塗装装置。
【請求項3】
前記塗料の圧力を1〜3MPaに設定した、請求項1または2に記載のエアレススプレー塗装装置。
【請求項4】
前記複数の塗料ノズルを直線状に配列した、請求項1乃至3の何れか1項に記載のエアレススプレー塗装装置。
【請求項5】
前記複数の塗料ノズルを平行に複数列配列した、請求項4に記載のエアレススプレー塗装装置。
【請求項6】
前記塗料ノズルの吐出向きを列毎に異ならせた、請求項5に記載のエアレススプレー塗装装置。
【請求項7】
前記ノズルヘッド内を直列に複数のチャンバーに仕切り、各チャンバーごとに複数の塗料ノズルを配列すると共に、各チャンバーを切替弁を介して塗料供給源に接続した、請求項4乃至6の何れか1項に記載のエアレススプレー塗装装置。
【請求項8】
前記複数の塗料ノズルを円環状に配列した、請求項1乃至3の何れか1項に記載のエアレススプレー塗装装置。
【請求項9】
前記複数の塗料ノズルを同心に複数列配列した、請求項8に記載のエアレススプレー塗装装置。
【請求項10】
前記塗料ノズルの吐出向きを列毎に異ならせた、請求項9に記載のエアレススプレー塗装装置。
【請求項11】
前記ノズルヘッド内を同心に複数のチャンバーに仕切り、各チャンバーごとに複数の塗料ノズルを配列すると共に、各チャンバーを切替弁を介して塗料供給源に接続した、請求項8乃至10の何れか1項に記載のエアレススプレー塗装装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2009−248020(P2009−248020A)
【公開日】平成21年10月29日(2009.10.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−100535(P2008−100535)
【出願日】平成20年4月8日(2008.4.8)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【出願人】(591274059)ランズバーグ・インダストリー株式会社 (38)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年10月29日(2009.10.29)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年4月8日(2008.4.8)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【出願人】(591274059)ランズバーグ・インダストリー株式会社 (38)
【Fターム(参考)】
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