説明

エキゾーストブレーキ装置

【課題】 簡単かつ低コストな構成でありながら、エキゾーストブレーキ装置を着脱する際に他部品との干渉等を回避して作業性良く円滑にエンジンの排気通路に着脱することができると共に、車両側部品等との干渉のおそれや搭載レイアウトの変更等を回避しつつエンジンに取り付けることができるエキゾーストブレーキ装置を提供する。
【解決手段】 本発明に係るエキゾーストブレーキ装置500は、エキゾーストブレーキ装置500のフランジ部540に開口される締結ボルト用の貫通穴550が排気通路の長手方向軸廻りに長穴状に開口され、エキゾーストブレーキ装置500の排気通路への着脱の際に前記長穴状の貫通穴550に沿ってエキゾーストブレーキ装置500を排気通路の長手方向軸廻りに回動可能に構成し、搭載軌跡上の他部品210との干渉を抑制しつつ排気通路へ着脱可能に構成したことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、内燃機関(エンジン)に搭載されるエキゾーストブレーキ(排気ブレーキ)装置の取り付け構造に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、商用ディーゼルエンジンなどを駆動源として搭載した車両においては、制動時などの減速時には、ディーゼルエンジンは吸気通路にスロットル弁がなく減速時におけるエンジンの回転抵抗(所謂エンジンブレーキ力)がガソリンエンジン等に比べて弱い一方で、車両重量も大きいことから、車両のサービスブレーキシステムへの負担が大きくなるといった実情がある。
【0003】
このため、例えば、減速時において、ディーゼルエンジンの排気通路を開閉弁(例えば、ゲートバルブ或いはスライドバルブ、バタフライバルブ等)を用いて閉じるといった所謂エキゾーストブレーキ(排気ブレーキ)装置を搭載してエンジンブレーキ力(減速エネルギ)を高め、車両のサービスブレーキシステムへの負担を軽減することなどが、ディーゼルエンジンを搭載した車両などにおいて一般的に行われている。
【0004】
特許文献1、特許文献2にはゲートバルブタイプのエキゾーストブレーキ装置が記載され、特許文献3にはバタフライバルブタイプのエキゾーストブレーキ装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平7−301132号公報
【特許文献2】特開2002−180853号公報
【特許文献3】特開2005−220840号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ここで、上述したようなエキゾーストブレーキ(排気ブレーキ)装置は、減速時において排気通路を開閉弁により閉じることで排気圧力を増大させて、エンジンブレーキ力を高めるものであるため、この開閉弁は排気通路上流側(エンジンに近い位置)に配設することが望ましい。
【0007】
すなわち、かかる開閉弁を排気通路下流側(エンジンから離れた位置)に取り付けた場合には、開閉弁を閉じた際にエンジン側との間で形成される閉空間の容積が大きくなるため、減速時に閉空間で圧縮される排気の容積が増えることとなって、効率良く排気圧力を増大させてエンジンブレーキ力(減速エネルギ)を効果的に高めることができなくなるため、エキゾーストブレーキ(排気ブレーキ)装置の開閉弁は、できるだけ排気通路の上流側に配設することが望まれる。
【0008】
このようなことから、排気ターボチャージャ(排気過給機)を排気通路に備える場合(特許文献2等参照)には、排気ターボチャージャの排気タービンの排気出口付近に取り付けるといった構成が採用されている。
【0009】
しかしながら、例えば特許文献1〜3に記載されているようなエキゾーストブレーキ(排気ブレーキ)装置を排気ターボチャージャの排気タービンの排気出口付近に取り付ける場合、図6や図7に示すように、A方向からエキゾーストブレーキ(排気ブレーキ)装置100を搭載する際の搭載軌跡上に、他部品210が存在する場合があり、そのままでは取り付けることができない場合が想定される。なお、かかる問題は、エキゾーストブレーキ(排気ブレーキ)装置を取り外す場合も同様に、簡単には取り外すことができなくなるおそれがある。
【0010】
このような場合に、搭載軌跡上の他部品210等との干渉を避けるために、例えば、図8に示すように、エキゾーストブレーキ(排気ブレーキ)装置100の排気ターボチャージャ3の排気タービン3Bの排気出口フランジ部4に対する取付角度を変更することなども考えられるが、このような変更後の搭載位置では車両側の部品等との干渉が新たに発生するおそれがあるなど、大幅な設計変更や仕様変更などが必要になるなどの問題が生じるおそれがある。
【0011】
本発明は、かかる実情に鑑みなされたもので、簡単かつ低コストな構成でありながら、エキゾーストブレーキ(排気ブレーキ)装置を着脱する際に他部品との干渉等を回避して作業性良く円滑にエンジンの排気通路に着脱することができると共に、車両側部品等との干渉のおそれや搭載レイアウトの変更等を回避しつつエンジンに取り付けることができるエキゾーストブレーキ(排気ブレーキ)装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
このため、本発明に係るエキゾーストブレーキ装置は、
エンジンの排気通路に介装され、少なくとも減速時に開閉弁により内燃機関の排気通路を閉じて減速エネルギを増大させるようにしたエキゾーストブレーキ装置であって、
排気通路に介装されるエキゾーストブレーキ装置のフランジ部に開口される締結ボルト用の貫通穴が、排気通路の長手方向軸廻りに長穴状に開口され、
エキゾーストブレーキ装置の排気通路への着脱の際に、当該長穴状の貫通穴に沿ってエキゾーストブレーキ装置を排気通路の長手方向軸廻りに回動可能に構成し、搭載軌跡上の他部品との干渉を抑制しつつ排気通路へ着脱可能に構成したことを特徴とする。
【0013】
本発明において、前記締結ボルトは、排気通路側に設けられるフランジ部から立設されるスタッドボルトであることを特徴とすることができる。
【0014】
本発明において、前記スタッドボルトは、排気通路側に設けられるフランジ部から少なくとも2つ立設されることを特徴とすることができる。
【0015】
本発明において、前記排気通路側に設けられるフランジ部は、排気ターボチャージャの排気タービンの排気出口フランジ部であることを特徴とすることができる。
【0016】
本発明において、前記搭載軌跡上の他部品がEGRパイプの一部であることを特徴とすることができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、簡単かつ低コストな構成でありながら、エキゾーストブレーキ(排気ブレーキ)装置を着脱する際に他部品との干渉等を回避して作業性良く円滑にエンジンの排気通路に着脱することができると共に、車両側部品等との干渉のおそれや搭載レイアウトの変更等を回避しつつエンジンに取り付けることができるエキゾーストブレーキ(排気ブレーキ)装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の一実施の形態に係るエキゾーストブレーキ(排気ブレーキ)装置を備えたエンジンの全体構成の一例を示す後方やや上方からの斜視図である。
【図2】同上実施の形態に係るエキゾーストブレーキ(排気ブレーキ)装置を取り付ける排気ターボチャージャの排気出口フランジ部を示す後方やや上方からの斜視図である。
【図3】同上実施の形態に係るエキゾーストブレーキ(排気ブレーキ)装置を他部品との干渉を避けつつ排気ターボチャージャの排気出口フランジ部のスタッドボルトに挿通した状態を図1のX方向から見た図である(閉弁状態を示している)。
【図4】図3の状態からエキゾーストブレーキ(排気ブレーキ)装置を回転させて排気ターボチャージャの排気出口フランジ部に対する正規の取付位置へ持ち来した状態を図1のX方向から見た図である。
【図5】図4の状態からエキゾーストブレーキ(排気ブレーキ)装置の排気下流側にエキゾーストパイプを接続した状態を図1のX方向から見た図である。
【図6】従来のエキゾーストブレーキ(排気ブレーキ)装置の搭載時における問題を説明するためにエンジンの全体構成を後方やや上方から見た斜視図である。
【図7】従来のエキゾーストブレーキ(排気ブレーキ)装置の搭載時における他部品との干渉を説明するためにエキゾーストブレーキ(排気ブレーキ)装置を図6のX方向から見た図である。
【図8】従来のエキゾーストブレーキ(排気ブレーキ)装置の搭載時における他部品との干渉を避けた場合のエキゾーストブレーキ(排気ブレーキ)装置の取付状態を図6のX方向から見た図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明に係る一実施の形態を、添付の図面を参照しつつ説明する。なお、以下で説明する実施の形態により、本発明が限定されるものではない。
【0020】
本実施の形態に係るエキゾーストブレーキ(排気ブレーキ)装置500は、図1に示すように、エンジン1の排気マニホールド(排気通路)2に介装される排気ターボチャージャ3の排気タービン3Bの排気出口フランジ部4と、各種触媒やディーゼルパティキュレートフィルタ、消音装置(マフラー)などが介装されるエキゾーストパイプ7(図5参照)と、の間に配設されるようになっている。
【0021】
なお、本実施の形態に係るエキゾーストブレーキ(排気ブレーキ)装置500の一例を、図3(閉弁状態を示している)に示すが、圧縮エアを供給することでダイアフラムに連結されたリンク機構530等を介してバタフライ式の開閉弁510を開閉駆動するダイアフラム式駆動アクチュエータ520を備えて構成されている。但し、ダイアフラム式駆動アクチュエータ520に限らず、電動モータ式、エアシリンダ式、電磁式の駆動アクチュエータとすることができると共に、開閉弁510は、バタフライ式の開閉弁に限らず、ゲート弁或いはスライド弁などを採用することができる。
【0022】
ここで、図2に示すように、排気ターボチャージャ3の排気タービン3Bの排気出口フランジ部4には、フランジ面に略垂直にスタッドボルト5Aが立設されており、このスタッドボルト5Aに、図3に示すようなエキゾーストブレーキ(排気ブレーキ)装置500のフランジ部540に開口された貫通穴550を挿通して、排気下流側のエキゾーストパイプ7(図5参照)のフランジ部と共にボルト等により締結固定するが、図7で説明したように、例えば、EGR(Exhaust Gas Recirculation:排気再循環)装置200のEGRパイプ210等と干渉して、エキゾーストブレーキ(排気ブレーキ)装置500を所定位置に取り付けることができない場合がある。
なお、図中符号3Aは、排気ターボチャージャ3の排気タービン3Bにより回転駆動されて吸気を圧縮するコンプレッサである。
【0023】
すなわち、本実施の形態では、図2に示したようなスタッドボルト5Aを、エキゾーストブレーキ(排気ブレーキ)装置500の貫通穴550に挿し通して、所定の取り付け位置にエキゾーストブレーキ(排気ブレーキ)装置500を搭載するが、このエキゾーストブレーキ(排気ブレーキ)装置500の貫通穴550にスタッドボルト5Aを図1中A方向から挿し通す際の搭載軌跡上に、例えばEGRパイプ210などの障害物が存在しこれらとの干渉等により、エキゾーストブレーキ(排気ブレーキ)装置500を所定の取り付け位置に取り付けることができない場合がある(図7等参照)。
【0024】
なお、EGR装置200は、内燃機関からの排気の一部を燃焼室内に還流させて再燃焼させることで燃焼温度を下げ、排気中の窒素酸化物(以下、NOxという)の濃度(排出量)を低減するためのシステムである。
かかるEGRシステムにおいては、例えば、図1に示したような排気マニホールド(排気通路)2と吸気通路とを接続するEGRパイプ210を介して、エンジン1の排気の一部を燃焼室内に還流させるようになっている。
【0025】
ここで、例えば、図8に示したように、EGRパイプ210との干渉を避けるように、エキゾーストブレーキ(排気ブレーキ)装置500の搭載角度を変更することも想定されるが、かかる場合には、他の部品(近接部品品との相対位置に変更が生じ、隙間が減少して干渉が生じたり、他部品(例えばエキゾーストブレーキ(排気ブレーキ)装置500の開閉弁510を開閉駆動する駆動アクチュエータ520に圧縮エアを供給する供給パイプ6)等との接続位置にズレが生じるため、大幅な設計変更や仕様変更等の必要が生じるなどのおそれがある。
【0026】
このため、本実施の形態に係るエキゾーストブレーキ(排気ブレーキ)装置500では、図3に示したように、開閉弁510の略中心を回転中心軸としてエキゾーストブレーキ(排気ブレーキ)装置500を所定範囲で回転させることができるように、スタッドボルト5Aに挿通されるそれぞれの貫通穴550を、開閉弁510の略中心を中心とする半径Rに沿って延在される長穴状の貫通穴とした。
【0027】
これにより、本実施の形態に係るエキゾーストブレーキ(排気ブレーキ)装置500は、エキゾーストブレーキ(排気ブレーキ)装置500の貫通穴550を排気ターボチャージャ3の排気タービン3Bの排気出口フランジ部4に立設されているスタッドボルト5Aに挿通した状態において、図3の平面内において長穴状の貫通穴550に沿って回転させることができるため、図3に示す状態とすることにより(搭載時に一時的に図8の状態として)搭載軌跡上にあるEGRパイプ210との干渉を避けつつエキゾーストブレーキ(排気ブレーキ)装置500を図3平面に略直交する方向における所定の取付位置まで持ち来たすことができ、以ってエキゾーストブレーキ(排気ブレーキ)装置500のフランジ部540を排気ターボチャージャ3の排気タービン3Bの排気出口フランジ部4に当接させることができる。
【0028】
そして、その後は、図4に示すように、図4の平面内において長穴状の貫通穴550に沿ってエキゾーストブレーキ(排気ブレーキ)装置500を時計廻りに回転させることで、図3の位置からエキゾーストブレーキ(排気ブレーキ)装置500を図4に示す正規の取り付け位置へ持ち来す。
【0029】
この状態で、ボルト穴560にボルト570(図5参照)を挿通して、当該ボルト570を排気ターボチャージャ3の排気タービン3Bの排気出口フランジ部4に設けられているねじ穴5B(図2参照)に螺合させることにより、エキゾーストブレーキ(排気ブレーキ)装置500を、図5に示すように、エキゾーストパイプ7と共に、排気ターボチャージャ3の排気タービン3Bの排気出口フランジ部4に締結固定する。
【0030】
なお、スタッドボルト5Aにはナット(図5参照)が螺合され、これによってエキゾーストブレーキ(排気ブレーキ)装置500は、エキゾーストパイプ7と共に、排気ターボチャージャ3の排気タービン3Bの排気出口フランジ部4に締結固定されるようになっている。
【0031】
このように、本実施の形態では、エキゾーストブレーキ(排気ブレーキ)装置500を、エキゾーストパイプ7と共に、排気ターボチャージャ3の排気タービン3Bの排気出口フランジ部4に締結固定する際には、図4の位置の正規の取付位置において締結固定することができるので、他部品との隙間を従来と同様に維持することができるので、大幅な設計変更等を回避することができ、以って低コストなエキゾーストブレーキ(排気ブレーキ)装置500のエンジンへの搭載方法を提供することができる。
【0032】
すなわち、本実施の形態によれば、エキゾーストブレーキ(排気ブレーキ)装置500をエンジン1に搭載する場合において、エキゾーストブレーキ(排気ブレーキ)装置500の貫通穴550を排気ターボチャージャ3の排気タービン3Bの排気出口フランジ部4に立設されているスタッドボルト5Aに挿通させた状態で、長穴状の貫通穴550に沿ってエキゾーストブレーキ(排気ブレーキ)装置500を回転させることができるため、搭載軌跡上にあるEGRパイプ210等との干渉を避けつつエキゾーストブレーキ(排気ブレーキ)装置500のフランジ部540を排気ターボチャージャ3の排気タービン3Bの排気出口フランジ部4に当接させることができ、その後において、図4に示すように、長穴状の貫通穴550に沿ってエキゾーストブレーキ(排気ブレーキ)装置500を時計廻りに回転させることで、エキゾーストブレーキ(排気ブレーキ)装置500を正規の取り付け位置へ持ち来し、エキゾーストブレーキ(排気ブレーキ)装置500を、排気ターボチャージャ3の排気タービン3Bの排気出口フランジ部4に締結固定することができる。
なお、エキゾーストブレーキ(排気ブレーキ)装置500を取り外す際にも、搭載時と逆の手順によって容易に取り外すことができる。
【0033】
このように、本実施の形態に係るエキゾーストブレーキ(排気ブレーキ)装置500によれば、簡単かつ低コストな構成でありながら、エキゾーストブレーキ(排気ブレーキ)装置を着脱する際に他部品との干渉等を回避して作業性良く円滑にエンジンの排気通路に着脱することができると共に、車両側部品等との干渉のおそれや搭載レイアウトの変更等を回避しつつエンジンに取り付けることができるエキゾーストブレーキ(排気ブレーキ)装置を提供することができる。
【0034】
なお、2つのスタッドボルト5Aを2つ設け、これらに対応させてエキゾーストブレーキ(排気ブレーキ)装置500のフランジ部540に長穴状の貫通穴550を設けてこれらを挿通させる構成としたが、これにより着脱作業中にスタッドボルト5Aにエキゾーストブレーキ(排気ブレーキ)装置500を仮支持させることができるため、着脱作業中において比較的重量の嵩むエキゾーストブレーキ(排気ブレーキ)装置500を作業者が自らの力で支持しなければならないといった不便を解消して、作業者への作業負担を大幅に軽減することができる。
【0035】
また、干渉する他部品としてEGRパイプ210を例示したがこれに限定されるものではなく、エキゾーストブレーキ(排気ブレーキ)装置500付近に配設される部品であれば他の部品であっても良いものである。
【0036】
ところで、本実施の形態に係るエキゾーストブレーキ(排気ブレーキ)装置が用いられるエンジンは、ディーゼルエンジンに適用可能であるが、本発明はこれに限定されるものではなく、ガソリンその他の燃料を使用するエンジンに適用可能であると共に、例えば電動モータとエンジンとを組み合わせたものを駆動源とするハイブリッド車両のエンジンにも適用することが可能である。
【0037】
以上で説明した本発明に係る一実施の形態は、本発明を説明するための例示に過ぎず、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々変更を加え得ることは可能である。
【産業上の利用可能性】
【0038】
本発明は、簡単かつ低コストな構成でありながら、エキゾーストブレーキ(排気ブレーキ)装置を着脱する際に他部品との干渉等を回避して作業性良く円滑にエンジンの排気通路に着脱することができると共に、車両側部品等との干渉のおそれや搭載レイアウトの変更等を回避しつつエンジンに取り付けることができるエキゾーストブレーキ(排気ブレーキ)装置を提供することができる点で内燃機関において有益であり、産業上の利用可能性がある。
【符号の説明】
【0039】
1 エンジン
2 排気マニホールド(排気通路)
3 排気ターボチャージャ
4 排気出口フランジ部
5A スタッドボルト(締結ボルト)
5B ねじ穴
7 エキゾーストパイプ
200 EGR装置
210 EGRパイプ
500 エキゾーストブレーキ(排気ブレーキ)装置
510 開閉弁
520 ダイアフラム式駆動アクチュエータ
530 リンク機構
540 フランジ部
550 貫通穴(長穴状)
560 ボルト穴
570 ボルト

【特許請求の範囲】
【請求項1】
エンジンの排気通路に介装され、少なくとも減速時に開閉弁により内燃機関の排気通路を閉じて減速エネルギを増大させるようにしたエキゾーストブレーキ装置であって、
排気通路に介装されるエキゾーストブレーキ装置のフランジ部に開口される締結ボルト用の貫通穴が、排気通路の長手方向軸廻りに長穴状に開口され、
エキゾーストブレーキ装置の排気通路への着脱の際に、当該長穴状の貫通穴に沿ってエキゾーストブレーキ装置を排気通路の長手方向軸廻りに回動可能に構成し、搭載軌跡上の他部品との干渉を抑制しつつ排気通路へ着脱可能に構成したことを特徴とするエキゾーストブレーキ装置。
【請求項2】
前記締結ボルトは、排気通路側に設けられるフランジ部から立設されるスタッドボルトであることを特徴とする請求項1に記載のエキゾーストブレーキ装置。
【請求項3】
前記スタッドボルトは、排気通路側に設けられるフランジ部から少なくとも2つ立設されることを特徴とする請求項2に記載のエキゾーストブレーキ装置。
【請求項4】
前記排気通路側に設けられるフランジ部は、排気ターボチャージャの排気タービンの排気出口フランジ部であることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載のエキゾーストブレーキ装置。
【請求項5】
前記搭載軌跡上の他部品が、EGRパイプの一部であることを特徴とする請求項1〜請求項4の何れか1つに記載のエキゾーストブレーキ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−229658(P2012−229658A)
【公開日】平成24年11月22日(2012.11.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−98616(P2011−98616)
【出願日】平成23年4月26日(2011.4.26)
【出願人】(000005463)日野自動車株式会社 (1,484)
【Fターム(参考)】