説明

エステティック療法、理学療法及び温泉療法の施術用装置

【解決手段】
発明は、患者の身体のあらゆる部分、局部または全身を問わず、手動モードまたは療法が予めプログラムされた自動モードでも、患者が蒸気若しくは流動体またはその両方との接触せずに、高速度で、不特定数の療法を実施することが可能な装置であり、この施術にあたり交互浴療法をその基本療法として利用する。患者は、ここで言うところのコントラストモジュール(17)を用いて交互浴療法を受けるが、このモジュールは防水性があり柔軟かつ熱を伝導する素材で作られ、施術する患者の身体各部位に適合するように設計されている。コントラストモジュールの中を、適温に予め加熱または冷却された流動体が循環し、モジュールを通じて様々な温度が伝わる(寒冷療法と温熱療法)。装置には、1、2、3回路またはそれ以上の独立回路が備わったサーモスタットモジュールが装備され作動している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エステティック療法、理学療法及び温泉療法を行うため、交互浴療法を基本に、これを高速で行い、身体のあらゆる部位、局部または全身にかかわらず、患者が蒸気や流動体との接触を受けず、施術を行うために特別に考案された装置である。
【0002】
本発明の装置を用いて実施が可能な施術や治療の一部は、次の通りである。
−顔面:特に、保湿、酸素供給、栄養補給、引締め、肌の衛生、スクラブ洗顔、顔面の若返り、しわ防止等。
−身体部:特に、セルライト解消、引締め療法、血行障害療法、ドレナージュ、痩身療法、ボディスクラブ、全身保湿、全身若返り、疲労回復、脚エステ等。
−調整療法と温泉療法:ストレス解消療法、血行障害治療、ミネラル療法、デトックス療法等。
−交互浴を利用したファンゴ療法:泥を使ったフェイスパック、泥パック、泥の局所パック等。
−理学療法:凝りや筋肉の痛みなどをはじめとする各症状の治療。
【背景技術】
【0003】
今日において、交互浴を主な施術法として利用する全ての療法では、次のような処置が行われている。
●温熱療法:
○サウナ(乾燥した熱)
○トルコ式サウナ(スチームルームに患者が入り、熱気を受ける)
○温水(浴槽につかる、または温水ジェットを浴びる)
●寒冷療法:
○冷水:冷水ジェット、シャワー、または浴槽につかる。
○冷却室、患者を低温に保った部屋に入れる。
【0004】
温熱・寒冷療法の施術用にペルチェ素子を使った療法もあるが、本発明とは本質的な違いがあり、とくに以下の相違点が特筆される。
○1.− 交互浴は、ペルチェ効果を生むモジュールを内蔵した金属製ブロックを直接患者に当てて施術されるため、このブロックを利用者に適合させるのが困難であったり、操作しにくいことが想定される他に、流動体が適温で循環しないことも考えられる。つまり、温度調整が予め処理されるのではなく、前述のブロック内で直接行われている。
○理学療法用として温熱・寒冷用電気毛布の使用が知られているが、そのサイズは、およそ150cm2と非常に制限され、12cm2(局所療法)から約20,000cm2以上(全身療法)の範囲内で、温熱・寒冷療法を同時に施術することができない。
【0005】
概して、交互浴を利用した既存の治療用施術には、以下のような問題点がある。
●温冷の温度コントラストが激しく、患者に対して予備的な準備もなく、段階的な温度調整もされずに、温熱から寒冷またはその逆への温度切り替えが行われる(浴療法やジェット水などによる療法)。
●交互浴が、全身へ段階的に適用されるのではなく、温冷の交代が全身に一斉に生じる。考慮しなければならないのは、身体の各部位が、急激な温度変化に同じように耐えられるわけではなく、特に寒冷療法について、このことが言える。
●交互浴は、不快であまり気持ちのいいものではない。したがって、冷水との接触は、患者にとってはさらに我慢しにくいものとなる。
●一般的には、全身療法なので局所療法ができず、または局所療法が可能だとしても1つの局部に限られており、異なる療法を使用して同時に複数の局部に施術することが不可能である。
【発明の概要】
【0006】
本発明は、不特定数の治療を、局部または全身を問わず、患者の身体のどの部分(12cm2の部位から全身までの範囲)に対しても高速で行うことが可能な装置を用いることにより、これまでの技術的な問題点を解決しようというのもので、患者は蒸気若しくは水、またはその両方を浴びずに、手動式(利用者は、施術部を一つまたは数ヶ所選択することに始まり、交互浴の施術回数、温冷それぞれの温度、温度切替えの間隔等まで、装置の施術用パラメータ全てを設定する)、または自動式でこれを操作でき、治療の根本として交互浴を用いるエステティックの他に、温泉療法や理学療法等、データベースに予めプログラミングし設定された各種療法を利用するものである。患者は、所謂コントラストモジュールにより交互浴療法を受けるが、このモジュールは、防水性があり柔軟に熱を伝える素材で作られ、施術する患者の身体各部位に適合するように設計されており、腕、脚、腹部、背中、顔面等を包むか覆う方法で、これらの部位に直接装着される。
【0007】
サーモスタットモジュールによって予め適温に加熱または冷却された流動体はコントラストモジュール内を循環し、さらに患者を直接流動体に触れさせることなく、様々多様な温度がモジュールを通じて伝わる(寒冷療法と温熱療法)。装置には、1、2、3回路またはそれ以上の独立回路が備わったサーモスタットモジュールが装備され機能している。これら回路の一つ一つには、熱抵抗によるヒートモジュール(温熱モジュール)及びペルチェ効果素子によるクーリングモジュール(優れた効率の寒冷モジュール)が1つずつ備わり、ヒートモジュールもクーリングモジュールも各種独立回路に共通または非共通となっていて、両システムの組合せが制御・プログラミングモジュールと共に動作することにより、温度コントラストが、非常に短い時間(ほんの数秒)で行われるようになっており(温熱から寒冷またはその逆への切替え)、この特性が、各治療における非常に高い効果をもたらしている。
【0008】
本発明は、交互浴を行う1ヶ所または数ヶ所の部位において制御することが可能である(異なる温度、適用時間、間隔等で様々な施術部に交互浴療法を施し、しかもこれを同時に行うことが可能)。本発明の装置は、各療法の適用時間と同様に、交互浴の各適用時間(温熱と寒冷の適用時間)も別々に制御することが可能である。同様に、異なる施術部位において、使用者が選択できる範囲内での温度切替え間隔の他に、各施術の温度を制御することが可能であり、寒冷療法では、療法と施術部またはそのいずれかに応じて2℃から35℃、温熱療法では、療法と施術部またはそのいずれかに応じて35℃から50℃までの温度幅がある。装置は、温熱から寒冷またはその逆への切替えを非常に短時間(数秒)で行うことが可能であり、温熱または冷却の施術を、例えば脚部から背中、腹部、腕へと徐々に移動させて、段階的に行うことができる。本発明は、同様に、片脚または両脚、背中、腹部、腕、顔面の全部位またはいずれかの局部的な治療や交互浴を実施することが可能であり、使用者の判断でこれらの部位を組み合せることも可能である。
【0009】
本発明の装置はケーシングから構成され、その内部には以下を装備する。
-制御・プログラミングモジュール(制御エレクトロニクス)、またこれには以下が含まれる。
-アラームモジュール
-ミュージックモジュール
-サーモスタットモジュール
-流動体出入口
-タッチパネル用差込口
-外部プリンタ用差込口
-1、2、3回路またはそれ以上の独立した冷却/加熱回路付きサーモスタットモジュール。冷却完全回路及び加熱完全回路。これらの各回路には、抵抗加熱器(ボイラ)によるヒートモジュール(温熱モジュール)及びベルチェ効果を用いた素子によるクーリングモジュール(高効率クーリングモジュール)が備わっている。
【0010】
温熱・寒冷それぞれの温度レベルは、治療法や施術部などにより調整可能で、特に次のような温度幅で動作する。
●寒冷療法:2℃から35℃
●温熱療法:35℃から50℃
-熱流動体回路:基本的な加熱回路は、熱流動体容器と、ボイラ(抵抗加熱器)と、ボイラの出口側及びコントラストモジュールへの流動体注入口の手前側に少なくとも2個の温度プローブと、回路全体に流動体を送り込むポンプと、コントラストモジュール出口側において流動体温度を下げ、これにより熱による最初の衝撃を抑え、流動体を25℃/30℃前後の適温、即ち流動体温度を次の施術用にプログラムされ調整するボイラに注入するのに適した温度にするラジエータと、不特定数の電動バルブと、冷却水の充填前のコントラストモジュールから水を排出させ熱が逃げるのを最大限に抑え熱切替えを最適化するためのバキュームポンプとから、構成されている。
【0011】
加熱完全回路には、様々な独立回路の共通要素として、熱流動体容器と、ラジエータとポンプが備わっており、各独立回路には、各種冷却用回路が使うものと共通または非共通である抵抗加熱モジュール(ボイラ)と、各種冷却用回路が使うものと共通または非共通であるバキュームポンプの他に、回路ごとに個別で、同様に各種冷却用回路が使うモジュールと共通または非共通である温度プローブ、とを内蔵する。
-冷却流動回路:基本的な冷却回路は、冷却水容器と、回路全体に流動体を送り込むポンプと、冷却回路の温度の制御を促すボイラ(抵抗加熱器)と、冷却水容器及びコントラストモジュールへの流動体注入口の手前側に取付ける少なくとも2個の温度プローブとにより、構成されている。この温度プローブは、加熱及び冷却用の2回路と、後に機能について詳述するペルチェ素子を用いた高効率クーリングモジュールと、不特定数の電動バルブと、加熱及び冷却用の2回路に共有であるバキュームポンプに共通である。
【0012】
冷却完全回路には、様々な独立回路の共通要素として、冷却流動体容器と、高効率クーリングモジュールとポンプを備え、各独立回路には、各種加熱用回路が使うモジュールと共通または非共通である抵抗加熱モジュール(ボイラ)と、各種加熱用回路が使うモジュールと共通または非共通であるバキュームポンプと、回路ごとに個別で、各種加熱用回路が使うモジュールと共通または非共通な温度プローブ、とを内蔵する。
【0013】
本発明には、1、2、3回路またはそれ以上の独立した温度回路を取り付けることも可能で、各回路は制御・プログラミングモジュールから独立して制御される。これらはいずれも、冷却水容器及び温水容器、クーリングモジュールを共通要素として利用している。また、3回路のそれぞれには、プログラミング温度を制御し設定温度に達するよう個別にボイラ(抵抗加熱器)、冷却用並びに加熱用回路に当該温度プローブ、さらに冷却用並びに加熱用にそれぞれ注水ポンプ及びバキュームポンプが備わる。
【0014】
高効率クーリングモジュールは、熱電気システム、ペルチェ素子を基本としており、装置全体を保護することを目的とするシステムの一部であるものの、エステティック、美容、理学療法若しくは温泉療法またはこれら全ての療法を行う上で、流動体の冷却若しくは加熱またはその両方をするためにこのモジュールを使用することは、それ自体、一つの革新であると思われる。これは、あらゆる要素または装置、この場合所謂コントラストモジュール、を冷却若しくは加熱またはその両方の状態で後に使用し、エステティック療法、理学療法若しくは温泉療法またはこれら全ての療法の施術するために、空気か液体を問わず、循環中の流動体を冷却できる装置を用いて、これまでの技術的な問題点を解決することを目的としている。
【0015】
さらに、制御・プログラミングモジュール(制御用エレクトロニクス)が設定されている。これは、温熱・寒冷それぞれの温度、交互浴の適用回数、温度切替えの間隔、各処置を適用する施術部等、本装置の様々な機能パラメータを制御するよう設計されている。同様に、柔軟な対応ができると同時に、強力で極めて正確、かつ安全なツールを使用者に提供している。簡単で直感的に操作ができるタッチパネルにより、一つには、本装置の様々なパラメータや起動プログラムを設定・制御でき、また他にも、装置及び施術の実際の状態を知るために必要なデータをいつでも目視確認することができる。制御用エレクトロニクスには、本装置の各要素と、ポンプと、電動バルブと、温度プローブと、抵抗加熱器と、クーリングモジュール等を制御するために必要な要素が、内蔵される。該モジュールは、タッチパネルによる対応で、使用者と装置間のインターフェースである。このパネルには、装置の電源ボタンと、装置を手動または自動で操作するコントロール装置と、療法の種別と、患者に適合させるために行う設定変更と、交互浴の処置回数と、各処置の温度や施術時間等を設定するコントロール装置が備わる。同様に、このパネルを通じて、使用者は装置の状態、アラームが作動した場合そのアラーム、治療の残り時間、施術している流動体のリアルタイムの温度等を知ることができる。一方、タッチパネルは、パネル上に表示されるタッチキーを使って、患者データ用に設定されたデータベースにデータ入力をしたり、または、患者の病歴を調べる等のために、使用者が利用することもできる。
【0016】
装置は、保護・アラームモジュールが補完されており、不測の事態に備え必要な安全性を装置にもたらし、異常温度警報、装置不具合による加熱電源停止、コントラストモジュールの圧力不足警報、液体不足警報、施術終了を表示する警報の他、過度の寒冷若しくは温熱療法または装置の誤操作を表示する警報も備わっている。
【0017】
コントラストモジュールについては、施術部によって、これら各モジュールの大きさが異なり、患者の治療部位を覆う。また防水性があり柔軟に熱を伝える素材でできており、このモジュール内を、予め設定された温度の流動体が循環する。コントラストモジュールが、患者に装着される部分となる(個別使用の使い捨てフィルム上から適用。衛生上の措置として、温・冷モジュールと患者の皮膚の間にフィルムが使用される)。コントラストモジュールが、患者に交互浴処置をもたらす役目を果たす。該モジュールは、サーモスタットモジュールと連結し、モジュール間は、流動体の供給及びリターンチューブにより、つながっている。本発明で使用できるコントラストモジュールは、サイズや形状が異なり、各症状における必要性と施術部位の面に従い、設計されている。
【0018】
本発明は、温冷交互浴を直接施す器具を装着することもできる。これは手動装置で、小さい部位(12cm2未満)の局部治療用に特別に設計されている。この装置は、施術部に従い形状やサイズが異なり、その素材に関しては、十分な熱伝導性のある素材ならどれでもよい。
【0019】
装置は、電圧100Vから240V、周波数47Hzから62Hzの電力網への接続が可能であり、したがって世界の大部分の地域で仕様変更せずに使用することができる。
【0020】
本発明は、手動式と自動式の二つの基本機能がある。
【0021】
手動式または自動式においても、この療法を行う専門技術者は、各種機能を利用したり、エステティック(フェイシャルや全身)の他に調整療法や温泉療法等といった療法類型を選択したり、また患者の必要性に応じて療法の修正をしたり、チェックを行ったり、修正または追加等の目的に係らずデータベースや関連データ、特定患者の施術歴などの各種データを検索したり、または、「コントラストダイレクトアプリケーター」を使用する療法と同時に装置を使用することができる。
【0022】
自動機能は、制御用エレクトロニクスにより、柔軟であると同時に強力で極めて正確で安全なツールを制御し、専門技術者にこのツールを提供できるよう設計されている。
【0023】
したがって、上記に述べた構造により、以下の利点が生じる。
●設計された本装置の本質的な利点の一つは、ほんの数秒で寒冷から温熱またはその逆へ切替わる交互浴を施術し、療法の施術の間、常に、施術部1カ所または複数ヶ所に応じて、施術時間、施術温度や各種療法の施術間隔の制御が実行できる性能である。
●施術部の大きさに合わせたサイズのコントラストモジュールを使用することにより、一つには施術部や療法によっては治療能力がより一層高まる共に(寒冷及び温熱療法がより集中的に長時間行える)、一方では、局所寒冷療法は、患者にとっても全身を一気に冷却するのに比べて、はるかに我慢しやすいものとなる。この全身寒冷法はインパクトが強く、はるかに「人気」が劣る療法である。
●本発明による装置を使えば、温冷交代や変化が段階的に、身体の末端から始まり、腹部、背中などに向かって少しずつ連鎖的に行われるため、温度差異にうまく適合でき、心地よく効果的に施術できる。
●温度は、施術部、施術時間及び施術温度に従って調節される。
●もう一つの本質的な利点は、局所治療でも全身治療でも、本装置は、エステティシャンや理学療法士を問わず、専門技術者が、エステティック、リハビリテーション等を問わず、実施する治療の効果を高め最良の治療結果が得られるよう、必要な徒手療法と交互浴を組合せることもできる。これは、徒手療法と交互浴を交互に、必要と判断する回数や間隔、施術時間で、実施することも可能である。
●各患者に対応した治療ができることも、この装置の主な利点の一つである。実際には、施術回数の他、施術時間や間隔、各治療の温度等を、患者別に設定することが可能である。各患者に対して調整した治療法を考案したり、また患者ごとの施術歴等を保存することもできる。
●その他の利点は、優れた操作性とプログラミングの簡単さであるが、これは極めて柔軟な対応ができる高性能マイクロプロセッサを搭載しているだけでなく、本装置が、大容量メモリも装備しているためであり、これにより、かなりの大量の療法類型を保存でき、専門技術者は直接これらの療法を施術したり、これを療法の基本とし、顧客に合ったプログラム設計するために利用することが可能となる。このような使い易さにより、経験の浅いエステティシャンや理学療法士等、誰でも患者へ大変効果的に施術を行うことができる。
●本装置の別の大きな利点として挙げられるのは、患者が濡れないことであり、実際は水の恩恵を受けている装置にもかかわらず(交互浴)、直接水に触れている不便さがないことである。
【0024】
上記説明を補完し、本発明の特徴のより良い理解を促すことを目的とし、発明を実施をするための好ましい形態の一例に従い、上記説明の一部として、図面一式を添付する。これは限定的でなく例示の目的により、以下が提出される。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】装置全体のブロック概略図を示し、エステティック療法、理学療法、温泉療法施術用本発明装置の図である。
【図2】診察台下部に据え付けた前述の様々な要素のあるケーシングを含む、装置全体の正面図及び側面図である様々。
【図3】流動体の配置及びフロー方向を示すブロック略図である。
【図4】電気配線ブロック及び図1−3の装置の制御に関する略図である。
【図5】クーリングモジュールの平面図である。
【図6】クーリングモジュールのサーキュレータ一式の詳細図である。
【図7】サーキュレータの一部断面の正面図、右側面図、左側面図及び平面図である。
【図8】加熱/冷却の基本回路に関する各要素のブロック略図である。
【図9】類型コントラストモジュールの図である。
【図10】コントラストダイレクトアプリケーター縦切断面図である。
【図11】加熱/冷却の完全回路に関する機能及び要素のブロック略図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
図を参照することにより、特に図1及び図2により、本発明の装置は、ケーシング(1)と、その内部に、アラームモジュール(3)及びミュージックモジュール(4)を内蔵し、該当する流動体出入口(5a、5a1、5b、5b1、5c、5c1、5d、5d1、5e及び5e1)を有するサーモスタットモジュール(5)と連結された要素である制御・プログラミングモジュール(2)とから構成され、また前記制御・プログラミングモジュール(2)は、タッチパネル(6)用の差込口(10)並びに外部プリンタ(7)用の別の差込口(11)を含むことがわかる。
【0027】
一方、サーモスタットモジュール(5)は、1、2、3回路またはそれ以上の独立した冷却(8)/加熱回路(9)回路を含んでおり、これは図11にて詳細に示されている。各回路は、抵抗加熱器(ボイラ)を用いたヒートモジュール(12)及びベルチェ効果を利用した素子によるクーリングモジュール(13)(高効率クーリングモジュール)が備わり、該当する冷却用ポンプ(14)と接続されている。
【0028】
温熱・寒冷それぞれの温度レベルは、治療法や施術部などにより調整可能で、特に次のような温度幅で動作する。
●寒冷療法:2℃から35℃
●温熱療法:35℃から50℃
【0029】
図8及び図11に相当する熱流動体回路に関して、基本的な加熱回路(図8)は、熱流動体容器(15)と、抵抗加熱器(12)と、抵抗加熱器(12)出口側に1個、コントラストモジュール(17)への流動体注入口手前側に1個、それからオプションとして冷却水容器(20)内部に1個取り付けられる温度プローブ計3個(16a、16b、16c)と、回路全体に流動体を送り込むヒートポンプ(18)と、コントラストモジュール出口側での流動体温度を下げ、熱による最初の衝撃を抑え、次の施術用にプログラムされた温度に流動体温度を調整する抵抗加熱器(12)つまりボイラへの注入に適した25℃から30℃前後に流動体温度を調整するラジエータ(19)と、不特定数の電動バルブ(21)と、冷却水の充填前、コントラストモジュールから水を排出させ、熱が逃げるのを最大限抑え、熱切替えを最適化するために用いられるバキュームポンプ(22a)とから構成されている。
【0030】
一方、加熱完全回路(図11)には、各種独立回路の共通要素として、熱流動体容器(15)と、ラジエータ(19)と、ヒートポンプ(18)が備わっており、各々の独立回路には以下が内蔵される。つまり、ボイラ、各種冷却用回路が使うものと共通または非共通な抵抗加熱モジュール(12)と、各種冷却用回路が使うものと共通または非共通なバキュームポンプ(22a)と、回路ごとに個別で同様に各種冷却用回路が使うものと共通または非共通な温度プローブ(16a、16b、16c)、である。
【0031】
冷却流動体回路に関し、発明を実施するための形態で選択された例では、要素の重複を避ける目的から加熱回路と関連付けられている。しかし、発明の本質に影響を与えず、独立回路を構築することも可能で、これは冷却水用容器(20)と、冷却回路を通じて流動体を送り込む冷却用ポンプ(14)と、冷却回路の温度調整を促すための抵抗加熱器(12)またはボイラと、加熱回路と冷却回路の2回路に共通であるため前述と一致する少なくとも2つの温度プローブと、その機能が後述されるペルチェ素子を基本とする高効率クーリングモジュール(13)と、不特定数の電動バルブ(21)と、加熱回路と冷却回路に共通なバキュームポンプ(22a)とから構成される。
【0032】
次に、冷却完全回路の分析に移るが、これは様々な独立回路の共通要素として、冷却流動体容器(20)と、高効率クーリングモジュール(13)と、冷却用ポンプ(14)とを備え、各独立回路には以下を内蔵する。即ち、各種加熱用回路が使うものと共通または非共通な抵抗加熱モジュール(12)と、各種加熱用回路が使うものと共通または非共通なバキュームポンプ(22a)、並びに各回路の個別の温度で、各種加熱用回路が使うものと共通または非共通なプローブである。
【0033】
オプションとして、高効率クーリングモジュール(13)は、従来型冷却コンプレッサが代用される。
【0034】
基本的な加熱回路の機能は、図8にて示され、以下の通りである。即ち、サーモスタットモジュール(5)が加熱の指令を受け、バキュームポンプ(22a)を使って予め回路を空にすると、バルブ(21b及び21a)が閉まり、続いてバルブ(21e)が開き、冷却用ポンプ(14)はクーリングモジュール(13)を通じ、閉鎖回路内で冷却流動体を循環させながら作動を続け、冷却用容器(20)内の温度を設定温度に保つ。バルブ(21f)が、熱流動体の逆流を防ぐために閉まり、バルブ(21d)及びバルブ(21c)が開き、流動体が回路を循環するようヒートポンプ(18)が作動し、抵抗加熱器(12)を通過すると設定温度に温められ、コントラストモジュール(17)を循環し、このモジュールから出ると最初の熱による衝撃を抑えるラジエータ(19)を通過し、流動体温度を25/30℃前後にし、これにより、コントラストモジュール(17)による次の流動体循環用に設定された温度に調整されるよう、再度、抵抗加熱器(12)にかけられた状態となる。装置は、温熱療法用に設定された時間の間、その状態が続く。温熱療法が終了し寒冷療法の前に、バルブ(21d)が閉まり、ヒートポンプ(18)が停止し、コントラストモジュール(17)から水を排出させ、その水を温水用容器(15)に貯蔵させるバキュームポンプ(22a)が作動し、コントラストモジュール(17)の排水が終了すると、バルブ(21c)が閉まり、それからバキュームポンプ(22a)が停止して、冷却工程が開始する。
【0035】
基本的な冷却回路の機能は、以下の通りである。即ち、熱流動体の排出が終了すると、バキュームポンプ(22a)は停止、バルブ(21c)が閉まり、冷却流動体の再循環を防ぐためバルブ(21e)が閉まる。バルブ(21a)及び(21b)が開き、冷却用ポンプ(14)の作動が維持され、冷却用タンクからコントラストモジュール(17)へわずか数秒間で流動体が一気に流れ込んでいく。冷却流動体の温度は、冷却用ポンプ(14)の出口側に設置された抵抗加熱器(12)で制御され、コントラストモジュール(17)に到達前に流動体の温度を設定温度に調整する。このようにして、クーリングモジュールを通り、温度を制御し処置用温度として設定された温度に流動体温度を調整する抵抗加熱器(12)を通過しながら、コントラストモジュールに達する冷却流動体の再循環が開始する。この再循環は、寒冷療法用に設定された時間の間、常時行われることになる。寒冷療法の時間が終了すると、冷却用ポンプ(14)のスイッチが切れ、コントラストモジュール(17)の排水工程中の乱流や再循環を避けるため、バルブ(21b)が閉まり、バルブ(21a)によって冷却流動体をコントラストモジュールから冷却水容器(15)に空けるバキュームポンプ(22a)が作動し、コントラストモジュールの排水が終了すると、バキュームポンプ(22a)のスイッチが切れ、バルブ(21a)の閉鎖が始まり、バルブ(21e)が開き冷却用ポンプ(14)が作動し、クーリングモジュール(13)を通じて冷却流動体が閉鎖回路内の再循環を開始し、流動体を次の寒冷療法用に備えた温度にする。この時点では、二つの場合があり得る。一つには新たな温冷療法の開始であり、その場合、加熱回路の作動工程が再び始まることになる。別の場合として挙げられるのは、施術の終了で、これにより装置は適正状態、即ち冷却流動体を再循環させ、流動体をプログラム設定温度以外の温度に保ち、次の治療の開始待ちとなる。ただし装置のスイッチを切る場合を除き、この場合には全装置の電源が切断され停止状態になる。
【0036】
上述のように、発明はオプションとして独立した加熱回路を取り付けることができる。つまり、本発明には、1、2、3回路またはそれ以上の独立温度回路を取り付けることも可能で、本発明の説明には、3つの加熱回路を有し、各回路が制御・プログラミングモジュール(2)から個別に制御されている実施形態が採用された。
【0037】
同様に、上記回路は、コントラストモジュール(17)への追加として、顔面用モジュール(23)またはコントラストダイレクトアプリケーター(24)を接続することもできる。
【0038】
これらは、いずれも、冷却水容器及び温水容器、クーリングモジュールを共通要素として利用している。また、3回路のそれぞれには、プログラミング温度を制御し設定温度に達するよう個別に抵抗加熱器(12)と、冷却用並びに加熱用回路に当該の温度プローブ(16c、16d、16e)と、冷却用並びに加熱用の独立した注水ポンプ及びバキュームポンプ(22a、22b及び22c)とが備わる。
【0039】
高効率のクーリングモジュール(13)についてだが、これは熱電気システム、ペルチェ素子を基本としており、装置全体を保護することを目的とするシステムの一部であるものの、エステティック、美容、理学療法若しくは温泉療法またはこれら全ての療法を行う上で、流動体の冷却若しくは加熱またはその両方をするためにこのモジュールを使用することは、それ自体、一つの革新であると思われる。これは、あらゆる要素または装置、この場合所謂コントラストモジュールを冷却若しくは加熱またはその両方の状態で後に使用し、エステティック療法、理学療法若しくは温泉療法またはこれら全ての療法の施術するために、空気か液体を問わず、循環中の流動体を冷却できる装置を用いて、これまでの技術的な問題点を解決することを目的としている。
【0040】
その目的は、ペルチェ素子を基にした、効率の高い冷却発生装置を開発し、達成される。
【0041】
一方、装置は、図6で詳細を示した「サーキュレータ一式」からなり、その内部には冷却流動体が循環し、ペルチェ効果を利用した素子により冷却される。サーキュレータ一式は、少なくとも一つのサーキュレータ要素(25)から構成され、熱を伝える物質で作られているが、熱伝導性という特徴及び加熱及び冷却の便宜上の理由から、特に適した素材はアルミニウムである。
【0042】
本発明のクーリングモジュール(13)は、既に述べたとおり、1、2、3個またはそれ以上のサーキュレータ要素 (25a、25b、25c及び25d)が備わり、前述の図6に示すように要素同士が接続されている。本発明の実施形態では、独立したサーキュレータモジュール4つ(25a、25b、25c及び25d)を接続した構成を採用した。モジュールは熱を伝える物質で作られ、図7に示すとおり、内部は蛇管状(26)のメカニズムとなっており、循環中の冷却される流動体が各サーキュレータモジュール(25a、25b、25c及び25d)の蛇管を伝わって流れ、後述する経路と計器を通過していく。
【0043】
各サーキュレータ要素を冷却するためには、この要素に密着するペルチェ素子(27)が使用され、後述する方法で固定されている。ペルチェ素子が有する特徴により、そこに流される直流の極性次第で、その片面を発熱しその反対の面に冷却放熱を発生させ、逆に電源から素子への直流の極性を変えると、その逆が発生する。本願発明は、電源からペルチェ素子(27)への直流の極性を変えることができ、装置の制御・プログラミングモジュール(2)に内蔵される、適切な媒体によって、冷却のみ或いは加熱のみ、または冷却と加熱を行うことが可能である。各サーキュレータ要素(25)は、ペルチェ素子(27)ユニットの種類が異なり、またペルチェ素子には、従来型またはスケルトン構造がある。本発明の実施形態には、各サーキュレータ要素にスケルトン構造の4個のペルチェ素子(27)を各面に2個ずつ用いた構造を採用しており、なおこれらの面は冷却側であり、4つのサーキュレータモジュール(25)の各面にペルチェ素子が2個ずつ取付けられ「サーキュレータ一式」を構成している。これら素子と前述のサーキュレータを接続するには、サイズ42x42mm、厚さ10mm以上である熱伝導物質性の仕切り材(28)を使用することも可能であり、ペルチェ素子(27)は、熱伝導性ペーストを使って冷却側がこれら仕切り材と接合され、仕切り材は同様に熱伝導性ペーストでそれぞれのサーキュレータと接合され、循環している流動体を冷却する目的でサーキュレータ上に冷却放熱が行われる。前述の仕切り材を使用しない場合、ペルチェ素子(27)は、熱伝導性ペーストでそれぞれのサーキュレータと直接接合されることになる。一方、ペルチェ素子(27)は、加熱側では熱伝導性ペーストでそれぞれのラジエータ(19)と接合している。ペルチェ素子の取付け方法だが、一方は仕切り材があれば仕切り材及びサーキュレータ、もう一方は独自の熱交換器と接合され、各サーキュレータに3本のボルト(29)を使用し、ボルトが当該サーキュレータを貫通するために、ボルトとサーキュレータの接触を避ける絶縁材を使用して、熱移動や冷却放熱の無駄を防ぐようになっている。サーキュレータに施した3ヶ所のボルト穴(31)にボルトが貫通し、それぞれのラジエータ基部にはナットを使って固定される。したがって、サンドイッチのように、ラジエータとラジエータの間に各々のペルチェ素子、仕切り材、その真ん中にサーキュレータを挟んで固定され、サーキュレータ一式の固定と、ペルチェ素子と該当するサーキュレータ同士及び該当する高効率熱交換器(フィン式ラジエータ)との密着をしっかりと行い、サーキュレータへの最大冷却放熱と各ペルチェ素子の適切な冷却を行い、加熱面では該当するラジエータとの完全密着による発熱を保証している。
【0044】
前述したとおり、ペルチェ素子(27)は、発熱側では、同様に熱伝導性ペーストを使って高効率熱交換器若しくはラジエータ(19)と接合し、これらは、フィン式ラジエータと各ラジエータ用ベンチレータ(30)により構成されており、空気を強制的に巡回させることにより、ペルチェ素子から発生した熱風やフィン式ラジエータが集めた熱風をサーキュレータ一式から外部へ放出する。本発明には、1、2、3回路またはそれ以上の数の高効率熱交換器が含まれ、それぞれラジエータ(19)とベンチレータ(30)で構成されている。本発明の実施形態においては、上記の熱交換器4個を使用した構成を採用しており、図5に示すように、熱交換器は独立型であり、各ベンチレータは送風を行い、風が該当するラジエータのフィンを通って循環し、ラジエータが冷却されるようにするため、風は熱交換器同士で混ざることはなく、そのため、装置やペルチェ素子の冷却システムの効果や効率を下げる空気の乱流が避けられている。
【0045】
オプションとして、ラジエータ(16)とペンチレータ(30)で構成される所謂熱交換器は、流動体冷却システムに変えることが可能である。
【0046】
スケルトン構造のペルチェ素子(27)16個が、前述したとおり、サーキュレータモジュール(25a、25b、25c及び25d)の各面に2つずつ(サーキュレータごとにペルチェ素子4個)が接合されて構成される「サーキュレータ一式」、これに加えてフィン式ラジエータ(19)と該当するペンチレータ(30)で構成される4個の高効率熱交換器から構成される、集合体の配置は、次の通りである。図5の所見からわかるのは、サーキュレータ(25a及び25b)とそれに取り付けられた8個のペルチェ素子(27)一式は、上記に述べられた方法で、それぞれ熱交換器(ラジエータ+ベンチレータ)と接合されていることである。同様に、サーキュレータ(25c及び25d)とそれに取り付けられた8個のペルチェ素子(27)一式は、既に詳述の方法で、ラジエータとベンチレータで構成される熱交換器それぞれと接合されている。
【0047】
再び循環中の流動体冷却にもどるが、これは次の通りである。即ち、先ず図6にて示される「サーキュレータ一式」があり、これはサーキュレータに取り付けられたスケルトン構造の16個のペルチェ素子(27)で冷却され、このペルチェ素子は、4個の熱交換器(ラジエータ+ベンチレーター)によって冷却され、動作温度の最適範囲で温度が維持される。一方、施術用流動体が、サーキュレータ(25a)から継手(32)と管を通って流入、なおサーキュレータはチューブ装置(サーキュレータ内の流動体の循環経路に取り付けられるプロペラ上の装置)を内蔵してもしなくても良い。この装置は、サーキュレータ(25a、25b、25c及び25d)に取り付けても取り付けなくても良い。取り付ける場合は、流動体が強制的に回転しながら循環を行い、サーキュレータモジュールを通る導管壁と流動体の摩擦が増加し、このようにして素子と冷却装置(サーキュレータ)の接触が増し、サーキュレータ一式に最高レベルの効率をもたらすことができる。流動体は、サーキュレータ(25a)内を通過すると、該サーキュレータから排水口(33)を通じて排出される。同様に、継手と管を通って、その排水口からサーキュレータ(25b)にある注入口(34)まで冷却流動体を循環させて、流動体はサーキュレータ内に入り、該当するチューブ装置を使用またはそれを使用せずに、その内部を流れ排水口(35)から排出する。同様に、継手と管を通って、その排水口からサーキュレータ(25c)の注入口(36)まで冷却流動体を循環させるため、流動体がこのサーキュレータ内に入り、該当するチューブ装置を使用またはそれを使用せずに、その内部を流れ排水口(37)から排出する。同様に、継手と管を通って、その排水口からサーキュレータ(25d)の注入口(38)まで冷却流動体を循環させるため、流動体がこのサーキュレータ内に入り、該当するチューブ装置を使用またはそれを使用せずに、その内部を流れ排水口(39)から排出する。この時点で、既に冷却された流動体があり、この一式からこれを排出し、該当する療法(この場合コントラストモジュールの寒冷療法)で使用するためには、管・継手系統が用いられ、これにより、装置は、図8にて示される、当該流動体回路と接合されている。
【0048】
流動体を0℃以下に冷却したいとき、空気の場合は空気を予め乾燥させる必要があり、また液体の場合は使用する液体が「不凍液」タイプで、適用される温度でも凍結せずにその温度に耐えらなければならない。
【0049】
この一式の絶縁に関しては、次のとおりである。この場合4個のサーキュレータの他に、継手や管によるサーキュレータ間の各種接続と該当する熱交換器から構成される集合体は、金属製プレートまたはその他の素材で作られたボックス内に格納され、外部及びボックス間はウレタンフォーム等の絶縁材で隔離されるため、この一式の冷却放熱の漏れは事実上殆どないといえる。
【0050】
装置出口での流動体温度の制御について以下の通りである。これは、温度プローブ(16b)、及び該当する制御モジュールによって行われる。
【0051】
まず、高効率クーリングモジュールの外部電力の供給と接続についてだが、この集合体、即ちペルチェ素子(27)装置一式と冷却用ベンチレータ(30)一式のモジュールの電源供給は、制御・プログラミングモジュール(1)及びこの集合体に内蔵される供給電源(40)により行われ、24V、13Aの他に、12V、26Aや36V、9Aが可能で、コンセント(41)につながっている。本発明は、上述の独立した供給電源並びに装置の制御・プログラミングモジュールへの接続準備がされている。
【0052】
本発明には、装置不具合による加熱電源停止メカニズムを内蔵している。このシステムは、装置に据え付ける制御エレクトロニクス機能とは完全に独立しており、万が一、何らかの理由で本装置のエレクトロニクスが、温度上昇に対し相応の警報によって反応せず、温度が上昇し続ける場合に備え、装置には、4つの熱交換器に自動リセット式安全用熱装置(42)を1個ずつ、別々に取り付けられている。制御できない温度上昇が発生した場合、その供給回路を開くため、ペルチェ素子(27)とモジュール全体が、安全水準として製造メーカーであらかじめ設定する諸水準以上に達することがない。温度が正常値に戻ると直ちに、サーモスタットが作動態勢に入り、ペルチェ素子への電源供給が回復する。
【0053】
制御・プログラミングモジュール(2)に改めて戻るが、これは、温熱・寒冷それぞれの温度、交互浴の適用回数、温度切替えの間隔、各処置を適用する施術部等、本装置の様々な機能パラメータを制御するよう設計されている。同様に、柔軟な対応ができると同時に、強力で極めて正確、かつ安全なツールを使用者に提供している。簡単で直感的に操作ができるタッチパネル(6)により、一つには本装置の様々なパラメータや起動プログラムを設定・制御でき、また他方では、装置及び施術の実際の状態を知るために必要なデータをいつでも目視確認することができる。制御用エレクトロニクスには、本装置の各要素、ポンプ、電動バルブ、温度プローブ、抵抗加熱器、クーリングモジュール等を制御するために必要な要素が内蔵される。
【0054】
タッチパネル(6)は、使用者と装置間のインターフェースであり、このパネルには、装置の電源ボタン、装置を手動または自動で操作するコントロール装置、療法の種別、患者に適合させるために行う設定変更、交互浴の処置回数、各施術の温度や施術時間等を設定するコントロール装置が備わる。同様に、このパネルを通じて、使用者は装置の状態、アラームが作動した場合にそのアラーム、治療の残り時間、適応している流動体のリアルタイムの温度等を知ることができる。一方、タッチパネルは、パネル上に表示されるタッチキーを使って、患者データ用に設定されたデータベースにデータ入力をしたり、または、患者の病歴を調べる等のために、使用者が利用することもできる。
【0055】
保護・アラームモジュール(3)は、不測の事態に備え必要な安全性を装置にもたらす。過熱警報は特筆するに値する。万が一、何らかの理由により、サーモスタットモジュール(5)または循環中の流動体の温度が既定の安全値を超える場合、過熱警報が作動し、断続的な警告音が鳴り、モニターにメッセージを送り、同時に加熱構造部品に流れる電流を下げる。
【0056】
この警報は、手動で解除するかまたはモジュールの温度が正常値に戻るまで作動し続けるが、後者の場合、警報は自動的に解除される。
【0057】
本警報は、次に述べる警報と共に最優先され、他のどの警報よりも優先されることになる。
【0058】
同様に、装置の不具合による加熱電源停止システムを内蔵することが予見されている。これにより、万が一、何らかの理由で、クーリングモジュール(13)の温度上昇に対し、装置の電子機器が相当する警報による反応をせず、温度が上昇し続ける場合に備え、装置には、サーモスタットまたは4個の自動リセット式安全用熱装置(42)が取り付けられている。制御されていない温度上昇の発生の場合、その供給回路を開くため、熱を発生させる要素が、安全水準として製造メーカーにてあらかじめ設定された諸水準に達することがない。これらのサーモスタットは、装置のエレクトロニクスとは完全に独立して機能するものである。温度が正常値に戻ると直ちに、サーモスタットが作動態勢に入り、ヒートモジュールへの供給が回復する。このような不測の事態が起きると、前述と同様に、過熱警報が作動し、モニターにメッセージを送り、断続的な警告音が鳴る。
【0059】
補完的に、コントラストモジュールのいずれかにおける、圧力不足警報の内蔵も予見されている。万が一、システムが、コントラストモジュールのいずれかで圧力が不足していることを感知した場合、原因が流動体漏れまたはいかなる不測の事態かを問わず、装置は「圧力不足」警報を作動させ、モニターにメッセージを送り、断続的な警告音を鳴らし、同時に、ヒートモジュールからの供給を遮断し、装置の電源を停止する。
【0060】
他の警報は、液体不足に関連するものである。装置が、流動体充填容器のいずれかで低水準を感知すると、液体不足警報を作動させて警報を発し、モニターにメッセージを送り、断続的な警告音を鳴らし、同時に問題が解決されないうちは、治療が開始できないようにする。
【0061】
さらに、施術終了を表示する警報を含むことも予見され、これにより、施術が終了すると、モニターにメッセージを送り、装置は施術が終了したことを表示する。
【0062】
最後に、装置は、自動的に施術時間を制御し、所謂安全時間以上の時間設定を行うことも、例えば温熱療法を予め実施せず寒冷療法を施す等の療法に危険が生じる操作をすることもできないとはいえ、過度の寒冷若しくは温熱療法、または装置の誤操作を表示する警報も備えている。さらに、装置は追加保護システムを装備する。これは寒冷若しくは温熱療法の超過を生じさせる誤った使用、または療法に危険を生じさせるその他あらゆる操作を感知するシステムで、これを感知すると、装置はモニターにエラーを警告するメッセージを送り、設定された動作の実行を阻止する。
【0063】
コントラストモジュール(17)にあらためて着目すると、これらのモジュールは、施術部により大きさが異なり、患者の治療部位1ヶ所若しくは複数ヶ所を覆う。防水性があり柔軟に熱を伝える素材でできており、このモジュール内を予め設定された温度の流動体が循環する。コントラストモジュールが、患者に装着される部分となる(個別使用の使い捨てフィルム上から適用。衛生上の措置として、温・冷モジュールと患者の皮膚の間にフィルムが使用される)。コントラストモジュールが、患者に交互浴療法をもたらす役目を果たす。
【0064】
コントラストモジュールは、サーモスタットモジュール(5)と連結し、この場合、モジュール間は、流動体の供給・リターンチューブ(43)によりつながっている。
【0065】
本発明で使用できるコントラストモジュールは、サイズや形状が異なり、各施術におけるニーズと施術部位の面に従い、設計されている。発明の説明にあたり、以下のコントラストモジュールを使用した実施形態を採用した。即ち、
●腕用モジュール(17a) 2個
●脚用モジュール(17b) 2個
●腹部・胸部用モジュール(17c) 1個
●背中・臀部用モジュール(17d) 1個
●顔面・デコルテ用モジュール(23) 1個
【0066】
図9では、類型のコントラストモジュール(17)を詳細に示しているが、このモジュールは、蛇管状に内部パネル(44)を巡るよう設計され、様々なサイズ、数、形状が可能である。本発明の実施形態には、直径0.5mmの蛇管を0.5mm間隔で配置する形態の経路を構成する形態を採用した。流動体は、逆流防止弁付き継手(45)を通ってコントラストモジュールに入り、流動体は上述の経路を通って出口(46)まで循環し、この出口には別の逆流防止弁付き継手が備わり、別のコントラストモジュールと接続するか、または回路を閉じるために用いられる。後者の場合、コントラストモジュールの逆流防止弁付き継手(47)と接続され、この連結は、屈折管継手(48)によって行われる。これが連結され循環回路が閉じられると、流動体はリターン用導管(57)を通ってコントラストモジュール内を循環し、逆流防止弁付き継手(49)から出る。前述のモジュールには、相応の固定バンドまたは媒体(56)がある。
【0067】
オプションとして、コントラストモジュール内を通る経路は、形状及び寸法的にも適切なステンレス製若しくはその他の素材のコイル、または経路の閉塞を避けるために適したその他の要素や装置をその管内に内蔵することもできる。
【0068】
モジュールの差込口は、装置の流動体出入口(5a、5a1、5b、5b1、5c、5c1、5d、5d1、5e及び5e1)とそれぞれ接合される。
【0069】
コントラストモジュールは、その構造上、接続口(46及び47)をつけるか否か選ぶことができる。つまり、注入口(45)から流動体が入り、排出口(49)から排出し、他のコントラストモジュールとの相互接続の可能性がない閉鎖モジュール、または図9のように他のモジュールとの相互接続口のある構造も可能である。
【0070】
本発明では、各種モジュール間の接合によりあらゆる構成が可能で、また療法が患者のどの施術部に及ぶかによって、モジュールを選択して接合が行われることになる。本発明の実施形態にあたり、全身、即ち、両腕、両脚、腹部、背中を施術する全身療法の他に、フェイシャル療法及びコントラストダイレクトアプリケーターを用いた療法を実施するための構造が選択され、採用された構成は、図1にて例示されるものとなる。
【0071】
交互浴療法の施術時間のバランスをとるために、背中用モジュール(17d)に相当する接続口には、流量減量器を取り付け、腕の施術や残りの身体の施術が同様の施術時間となるようにする。
【0072】
図10に詳細に表示されたコントラストダイレクトアプリケーター(24)について言及すると、これは手動装置であり、小さい部位(12cm2未満)の局部治療用に特別に設計されている。この装置は、施術部に従い形状やサイズが異なり、その素材に関しては、十分な熱伝導性のある素材ならどれであってもよい。本発明の実施形態のために、アルミニウムまたはステンレス製、シリンダー状の器具を採用した。これは流動体が循環する回路(50)が器具内を通っており、この回路により患者との接触部(51)にある装置の温度を自動的に調整を行い、また該回路は一つは注入用、もう一つは注出用という2通りの経路が定められており、その基部即ち施術部には空洞があり、循環中の流動体によりその表面全体は潤っている。
【0073】
あらためてこの装置の流動体出入口についてだが、装置には不特定数の流動体注入口があり、本発明の実施形態にあたり、以下に説明する注入口を使う形態を選択した。
○出入口:5a及び5a1:左脚及び背中・臀部用コントラストモジュールの供給及びリターン用。
○出入口5b及び5b1:右脚及び腹部・胸部用コントラストモジュールの供給及びリターン用。
○出入口5c及び5c1:右腕及び左腕用コントラストモジュールの供給及びリターン用。(両腕の供給用注入口は内部で一体化し、両腕のリターン用注出口も同様に内部で一体化する)
○出入口5d及び5d1:顔面モジュール用供給及びリターン用。
○出入口5e及び5e1:コントラストダイレクトアプリケーター用供給及びリターン用。
【0074】
装置の様々な流動体出入口は、交互浴療法の効果を最適化する目的により、順次に段階的に作動する。これは、完全自動式機能であり、システム設定パラメータに組み込まれており、それにより、一つには施術する療法種別、また一つには治療する患者の身体形態に装置を適応させることができる。
【0075】
フェイシャル療法用供給口(5d)もコントラストダイレクトアプリケーター用供給口(5e)も、別々に作動する。
【0076】
装置には、安全装置として、また交互浴の効果を下げずにより心地よい施術となるよう、脚若しくは腕またはその両方の療法を腹部の療法と組み合わせた施術手順においては、自動式に、温度設定、施術時間及び間隔のパラメータを設定し、敏感な部位では効果をそこなわずに寒冷療法の衝撃を和らげることができる。
【0077】
同様に、装置は、「寒冷療法終了」と同様に「温熱療法開始」でも安全許容範囲の制御を自動的に行い、一つには各療法の効果と安全性を、一方で同様に重要である(温熱療法による開始)患者に対する施術準備を整えることを保証する上で、温度曲線同様、時間曲線や連続曲線が、パラメータの基本となる。さらに、重要なのは施術終了である。施術が終了するとともに症状の緩和と「力が湧く」感じがするが、これは(寒冷療法による終了)によって、施術プロセスが完了した時に患者が抱く感覚である。
【0078】
図2にて理解できるように、装置は診察台(52)と一体となるか、若しくは、該当する熱流動体容器と冷却流動体容器につながる温熱流動体接続口(53)及び冷却流動体接続口(54)が備わる、独立した装置とすることもできる。
【0079】
最後に、動作モードに関し、発明は2つの基本的操作法が備わっている。即ち、
●手動操作。
●自動操作。
手動モードでは、専門技術者は特に次のような操作ができる。
●簡単で直感的に操作ができるメニューによって、顔面若しくは全身またはその両方のエステティック療法や、調整療法、温泉療法等の療法類型のどれかひとつを選択し、それを施術する患者の必要性応じて調整されるよう修正することができる。
●データベース、関連データ、その他にも特定の患者の施術歴などの各種データを検索する。その目的は情報チェック、修正または追加を問わない。
●「コントラストダイレクトアプリケーター」や、プログラミングされたその他機能を用いた療法と同時に使用する。
【0080】
自動操作は、制御・プログラミングモジュール(2)により支援され、これには、マイクロプロセッサ(54)のほか、抵抗加熱器(12)の電源供給用増幅器(55)を搭載する。制御・プログラミングモジュールは、柔軟であると同時に強力で極めて正確で安全なツールを制御し、専門技術者にそれを提供できるよう設計されている。
【0081】
自動モードでは、専門技術者は次のような操作ができる。
●簡単で直感的に操作ができるメニューによって、顔面若しくは全身またはその両方のエステティック療法や、調整療法、温泉療法等の療法類型のどれかひとつを選択することができる。
●「データベース、関連データ、その他にも特定の患者の施術歴などの各種データを検索する。その目的は情報チェック、修正または追加を問わない。
●「コントララストダイレクトアプリケーター」を使っている療法と同時に使用する。
●なかでも、予めプログラミングされた機能等
【0082】
自動モードで選択できる療法の中には、フェイシャル療法、全身療法、調整療法や水治療法、交互浴を用いたファンゴ療法等がある。
【0083】
手動操作でも自動操作でも、装置は、次のような動作データやパラメータを常時提供する。
●装置の状態:手動操作モードまたは自動操作モード
●施術中の療法種別
●設定された施術部位
●使用できる温度範囲及び選択した温度範囲
●設定された温度切替えの回数及び実施された回数
●設定された交互浴療法の時間、実施中の療法の現時点での施術経過時間並びに残り時間
●現時点で作動している流動体出入口のほか、リアルタイムで作業中の各流動体出入口の流動体温度
●コントラストダイレクトアプリケーターの温度
●施術時間、施術が開始した時間及びその終了までの残り時間
●患者の名前及び関連データ(専門技術者が予め入力)(このデータは、患者ファイル等のように、専門技術者が利用できるようプリンタポートへ送ることができる)
●施術中の療法種別に応じて、推奨施術回数、最良の結果を得るために行われるべき施術間隔について、装置が提案してくれる。同様に、患者がサロンでの療法を継続し、その効果を高められるよう自宅で使用する一連の基礎製品を勧めたり、次回の施術までに守るべき基本的アドバイスをする。(これらのデータがプログラミングされた上でメーカから出荷されるが、装置は専門技術者がアドバイスのフィールドの一部を補完したり、追加できるようになっている。)(このような情報は、プリンタポートへ送ることができる。)
●ミュージックモジュール(CDプレイヤー)の状態や動作データ等、なかでも予めプログラミングされたデータ等。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
交互浴療法、即ち、寒冷及び温熱療法を温熱から寒冷またその逆への切替えを高速で行い、身体のあらゆる部位、局部または全身を問わず、患者が蒸気や流動体との接触を受けず、施術を行うよう特別に考案されたエステティック療法、理学療法及び温泉療法施術用装置であって、ケーシング(1)と、その内部にアラームモジュール(3)及びミュージックモジュール(4)を含み、該当する流動体出入口(5a、5a1、5b、5b1、5c、5c1、5d、5d1、5e及び5e1)を有するサーモスタットモジュール(5)と連結した要素で、またタッチパネル(6)用接続口(10)の他、外部プリンタ(7)用に別の接続口(11)も含んでいる制御・プログラミングモジュール(2)とから構成され、また、サーモスタットモジュール(5)が1、2、3回路またはそれ以上の冷却(8)/加熱(9)回路を独立して内蔵しており、一方は抵抗加熱器(12)を用いた加熱回路、他方の冷却回路ではペルチェ素子(27)の採用をした構成であり、サーモスタットモジュール(5)には、一連の流動体供給・リターンチューブ(43)によって、選択的に複数のコントラストモジュール(17)が連結でき、その内部をサーモスタットモジュール(5)にて予め処理された流動体が内部を循環し、また、コントラストモジュール(17)が、装置が施術する部位、療法種別、施術時間や温冷を適用する間隔、または温冷それぞれの温度に従い各種コントラストモジュール(17)の供給を制御するためプログラムされたソフトウェアを搭載すると予見される、腕、脚、胸部、背中、臀部、顔面または小さな部位等の施術をする患者の各部位に形状及びサイズに適応し、防水性があり柔軟に熱を伝える素材で作られていることを特徴とするエステティック療法、理学療法及び温泉療法施術用装置。
【請求項2】
コントラストモジュール(17)が、蛇管状に一連の内部経路(44)を内蔵し、様々な大きさ、数、形状が可能で、流動体が逆流防止弁付き継手(45)を通ってコントラストモジュールに流入し出口(46)に至り、ここに別の逆流防止弁付き継手が取り付けられリターン用導管(57)に接合され、その両端は逆流防止弁付きリターン導管用継手(47)及び(49)で処理され、リターン導管(57)と内部経路(44)の前記流動体出入口用継手となっている、即ち、その他のコントラストモジュールの接続媒体または各種チューブ(43)との連結媒体となる要素で、該モジュールには回路を閉鎖するため屈折管継手(48)を連結することも可能であることを特徴とする請求項1に記載のエステティック療法、理学療法及び温泉療法施術用装置。
【請求項3】
コントラストモジュール内を循環する経路が、ステンレス製またはその他若しくはそれに類似した素材のコイルを内蔵することを特徴とする請求項2に記載のエステティック療法、理学療法及び温泉療法施術用装置。
【請求項4】
各種流動体出入口に流量減量器を装備し、これにより該当する交換器が取り入れる流動体量が適正となるよう調整することを特徴とする請求項1に記載のエステティック療法、理学療法及び温泉療法施術用装置。
【請求項5】
圧力センサーを装備することを特徴とする請求項1に記載のエステティック療法、理学療法及び温泉療法施術用装置。
【請求項6】
ヒートモジュール同様に、クーリングモジュールも、コントラストモジュール(17)の供給からは独立した各種温度回路と共通であることを特徴とする請求項1に記載のエステティック療法、理学療法及び温泉療法施術用装置。
【請求項7】
加熱回路が、熱流動体用のタンクまたはそれに類似する容器(15)と、抵抗加熱モジュール(12)と、加熱回路を通って流動体を送り込むためのヒートポンプ(18)と、バキュームポンプ(22)と、循環中の流動体の温度を常に制御するための1、2、3個またはそれ以上の温度プローブ(16a、16b、16c)と、少なくとも3個の電動バルブ(21)と、流動体の温度を35℃以下に下げることができるラジエータ(19)または同等の部品若しくは装置を含むことを特徴とする請求項1に記載のエステティック療法、理学療法及び温泉療法施術用装置。
【請求項8】
加熱回路が、熱流動体容器(15)や、ラジエータ(19)や、ヒートプンプ(18)等の各種独立回路に共通な要素を追加して含み、各独立回路には抵抗加熱モジュール(12)と、バキュームポンプ(22a、22b、22c)並びに回路ごとに独立した温度プローブ(16a、16b、16c)を装備することを特徴とする請求項7に記載のエステティック療法、理学療法及び温泉療法施術用装置。
【請求項9】
冷却回路が、冷却流動体容器(20)や、高効率クーリングモジュール(13)や、冷却プンプ(14)等の各種独立回路と共通な要素を追加として含み、各独立回路に抵抗加熱モジュール(12)と、バキュームポンプ(22a、22b、22c)並びに各回路に独立した温度プローブ(16a、16b、16c)を装備することを特徴とする請求項1に記載のエステティック療法、理学療法及び温泉療法施術用装置。
【請求項10】
抵抗加熱モジュール(12)と、バキュームポンプ(22a、22b、22c)並びに回路ごとに独立した温度プローブ(16a、16b、16c)が、冷却回路及び加熱回路に共通であることを特徴とする請求項8及び9に記載のエステティック療法、理学療法及び温泉療法施術用装置。
【請求項11】
冷却用流動体が内部を循環しペルチェ素子(27)により流動体が冷却される、サーキュレータ一式が設定されることが予見されるため、高効率クーリングモジュール(13)がペルチェ素子(27)に基づき、またサーキュレータ一式が熱伝導物質で作られ、内部に蛇管状メカニズムをもつ少なくとも一つのサーキュレータ要素(25)から構成される特徴を有し、分極反転媒体を備えた一連のペルチェ素子(27)が結合する要素であり、ベルチェ素子は従来型またはスケルトン構造型であってもよく、その接続方法は直列または並列が可能であることを特徴とする請求項9に記載のエステティック療法、理学療法及び温泉療法施術用装置。
【請求項12】
ペルチェ素子(27)が、冷却側サーキュレータモジュールの各面に2個ずつ取り付けられ、サーキュレータ一式を構成し、またこれらの素子と前述サーキュレータとの接合は、熱伝導性物質製の仕切り材(28)を媒体として行われ、一方、該ペルチェ素子(27)の発熱側は、各々のラジエータ(42)に熱伝導性ペーストを用いて接合され、その上に補助ベンチレータ(30)が取り付けられることを特徴とする請求項11に記載のエステティック療法、理学療法及び温泉療法施術用装置。
【請求項13】
一方を仕切り材を使用する場合は該当する仕切り材及びサーキュレータへ、またもう一方を熱交換器若しくは独自のラジエータ(19)へ接合する、ペルチェ素子(27)の取り付け方法が、各サーキュレータにつき3本のボルト(25)を使用するものとし、これらが該当するサーキュレータを貫通するため、ボルトとサーキュレータとの接触を避ける絶縁体を利用し、またボルトはサーキュレータに施された3ヶ所のボルト穴(31)を貫通し、各々のラジエータ(19)基部にナットを用いて固定されることを特徴とする請求項11及び12に記載のエステティック療法、理学療法及び温泉療法施術用装置。
【請求項14】
サーキュレータ(25)が、その内部にチューブ装置を内蔵することができることを特徴とする請求項11から13に記載のエステティック療法、理学療法及び温泉療法施術用装置。
【請求項15】
サーキュレータの熱交換器が、金属性プレートまたはその他の素材で作られたボックス内に格納され、外部及びボックス間はウレタンフォームで絶縁されていることを特徴とする請求項11から14に記載のエステティック療法、理学療法及び温泉療法施術用装置。
【請求項16】
小さな部位の局所治療用に特別に考案され、手動器具として実現されたコントラストダイレクトアプリケータ(24)を備えており、前記コントラストダイレクトアプリケータ(24)は施術を行う部位によって各種形状や大きさが可能であるが、好適に使用できるのはシリンダー状で、アルミニウムまたはステンレス製で、その内部を回路が巡り回路内を流動体が循環することにより患者との接触部に備わる装置の温度を自動的に調整し、この接触部は基部つまり施術部内にある空洞で、自動的に温度調整された循環中の流動体は全表面が潤っていると定義されることを特徴とする請求項1から3に記載のエステティック療法、理学療法及び温泉療法施術用装置。
【請求項17】
ラジエータ(16)及びベンチレータ(30)で構成される、所謂熱交換器はサーキュレータ(30)が、流動体による冷却システムに代用されることを特徴とする請求項11に記載のエステティック療法、理学療法及び温泉療法施術用装置。
【請求項18】
ケーシング(1)と、その内部にはアラームモジュール(3)及びミュージックモジュール(4)を含み、該当する流動体出入口(5a、5a1、5b、5b1、5c、5c1、5d、5d1、5e及び5e1)を有するサーモスタットモジュール(5)と連結した要素で、またタッチパネル(6)用接続口(10)の他、外部プリンタ(7)用に別の接続口(11)も含んでいる制御・プログラミングモジュール(2)とから構成され、また、サーモスタットモジュール(5)が、1、2、3回路またはそれ以上の冷却(8)/加熱(9)回路を独立して内蔵しており、一方は抵抗加熱器(12)を用いた加熱回路、他方の冷却回路では従来の冷却コンプレッサを内蔵する構成であり、サーモスタットモジュール(5)には、一連の流動体供給・リターンチューブ(43)によって、選択的に複数のコントラストモジュール(17)が連結でき、その内部をサーモスタットモジュール(5)にて予め処理された流動体が内部を循環し、また、コントラストモジュール(17)が、装置が施術する部位、療法種別、施術時間や温冷を適用する間隔、または温冷それぞれの温度に従い各種コントラストモジュール(17)の供給を制御するためプログラムされたソフトウェアを搭載すると予見されるため、腕、脚、胸部、背中、臀部、顔面または小さな部位等の施術をする患者の各部位に形状及び寸法的に適応し、防水性があり柔軟に熱を伝える素材で作られていることを特徴とするエステティック療法、理学療法及び温泉療法施術用装置。
【請求項19】
診察台が装備されることを特徴とする請求項1から18に記載のエステティック療法、理学療法及び温泉療法施術用装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate


【公表番号】特表2012−509695(P2012−509695A)
【公表日】平成24年4月26日(2012.4.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−536909(P2011−536909)
【出願日】平成21年11月5日(2009.11.5)
【国際出願番号】PCT/ES2009/000526
【国際公開番号】WO2010/058043
【国際公開日】平成22年5月27日(2010.5.27)
【出願人】(511120059)アーエルベー システムズ プロジェクトス エレクトロニコス ソシエダ リミタダ (1)
【Fターム(参考)】