説明

エネルギー付与可能なシールを有するねじ接合部

ねじ接合部は、ピン(3)とボックス(2)の間に間挿され、該ピンのねじセクションの端部の後で該ピンの表面の1部分に位置付けられたシール用リング(11)を具備する。該シール用リングは縦軸線に対し傾けられた角度で位置付けられた2つの突出する環状リップ(15,16)、外側円柱面上の2つ以上の環状リブ(18)、そして該シール用リング(11)内に埋め込まれた強化リング(14)を備え、該環状リブ(18)により、該ボックスの環状溝(10)の内面と緊密にシール接触をする。該シール用リング(11)の内面(19)は急な変動の無いよう作られ、均一な直径を有するか又は突出する環状リブ(13)を有してもよい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はねじ接合部に関し、特定すると炭化水素産業で使われ、特にオーシーテージー(OCTG)(産油地チューブ品)及び海底採掘適用設備のパイプラインの分野で使う掘削パイプを作るため予め規定された長さのチューブを連結するねじ接合部に関する。
【背景技術】
【0002】
石油、もっと一般的には炭化水素の探索は近年ハードウエア及びデバイスの意味で益々厳しくなっているが、それは油田及びガス田又はリザーバーがより深く、又は到達し難い場所に、そして海底下に位置しているからである。炭化水素産地の期待と開発は、過去には余り重要でなかった高負荷及び腐食の様な環境的挑戦にもっと耐えるハードウエアを使用することを必要とさせる。
【0003】
近代的接合は一般に、通常、該接合部の一端又は両端のねじ部分の、適当な応力大きさ用の弾性係数の弾性範囲で締める、2面間の接触により作られる金属対金属のシールを用いて設計される。しかしながら、特定の状況では、ねじの隙間内への外部流体の貫入を防止するため、金属シールの代わり、又は金属シールと組み合わせた弾性シールが必要となる。
【0004】
従って、腐食速度を減ずるために、該接合部シールが外部又は内部流体の貫入に抵抗すること、又は少なくとも、既に貫入した流体の周囲流体との連続した交換をさせないことが設計要求である。
【0005】
述べられた問題を解決するために、種々の解決策が提供されて来たが、該解決策の1つは該ねじ部分の外側で該接合部端部へのプスチック材料製のシールリング、例えばO−リングの挿入から成る。
【0006】
ボックス上に予め設置されるO−リングを使うことは普及した慣行であるが、この慣行は2つの欠点を有し、1つは該リングの設置時及び/又は組み込み時に該シールリングが破損され得ることであり、もう1つは単純断面のO−リングは非常に豊富なシール機能は提供出来ないことである。
【0007】
効率を上げ、外部流体が接合部のギャップ内に貫入するのを防止するために、より複雑な形状を有するシールリングも提案されて来た。しかしながら、この様なシールリングは最初の組み込み操作時及び動作寿命中の両者で、大きな応力と不利な環境条件に供されるので、或る時間後それらの効率は遙かに減じられる。
【0008】
この様な弾性シールリングのもう1つの欠点は組み込み操作時に引き起こされる損傷から成るが、それは現地の操作者がチューブ間の打撃を引き起こすためである。シールリングはかくして破られたり、永久変形を受け、それは後で動作寿命中シール効率を危うくする。
【0009】
特許文献1はテーパ付き雄ねじ及び雌ねじで炭化水素井戸用パイプを連結するねじ結合を開示しており、該ねじ結合では、該雌ねじ要素の自由端近傍に環状ハウジングが設けられ、該ハウジングは変形可能なシール用リングの半径方向に圧縮される部分を受け、一方、該リングの保持リップは該雌ねじ要素の更に環状のハウジング内で該雄ねじ要素上のリブにより静止させられる。しかしながら、この様なリップはその小さな断面のために弱く、壊れやすい要素であり、その形状は高い摺動可能性を有する材料での製造を要する。そ
れは容易に破壊し、軸方向に移動するのに未保持で自由なシールリングを残す。更に、該シールリングは低摩擦係数を有する材料で作られ、使用される入手可能な材料範囲を減ずる。
【0010】
この様なシールリングは全体で作用する多数シール機構付きシールと考えられてもよい。この解決策のもう1つの欠点は、シールリングを位置付けるためにピン及びボックス上に専用環状リブ及び/又は溝を加工する必要があり、その必要性が高価で長い操作を課すことである。リブ及び/又は溝の作成は、組み込み後にボックスのノーズに対する正しい相対的軸方向位置を決めるために高精度の機械加工を要する。更に、シールリングは組み込み時に捻れを起こしがちで、それは操作を難しくする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】国際公開第WO2004053376号公報
【発明の概要】
【0012】
従って、本発明の主な目的は前記欠点を克服し、操作時簡単で確実な初期組み込み操作と、高いシール効率と、を共に保証する革新的なシールリングを有するねじ接合部を提供することである。
【0013】
上記目的は、軸線を規定しており、ピンとして規定される雄ねじチューブと、ボックスとして規定される雌ねじチューブと、そしてシール用リングと、を具備しており、該ピンは該ボックス内に組み込まれるよう適合されており、該シール用リングは第1ベースと、該第1ベースに対し軸線方向に相対する第2面と、該第2面上で該軸線に或る角度で置かれる少なくとも2つの突出する環状リップと、少なくとも2つの環状リブを有する外側円柱面と、そして該シール用リング内に少なくとも部分的に埋め込まれた強化リングと、を備えており、該シール用リングは該ピンと該ボックスの間に間挿され、該ピンのねじセクションの端部の後ろで該ピンの表面の1部分内に置かれ、該環状リブにより該ボックスの環状溝の内面と緊密にシール接触をしており、そして内面により該ピンの外面と緊密にシール接触をしている、ねじ接合部に依る本発明により達成される。
【0014】
ねじ接合部の改良に寄与する本発明の革新的組み合わせの特徴はかくして、V字断面のマウスであり、該マウスは、外部流体からの圧力がその端部に印加された時、リング端部のピン及びボックスの面とのより良い接触を保証する。該外部に突出するリブは、それらが接着するピン及びボックスの面上へのより良い特定圧力を保証する。該シール用内面は該ピン外面に作られたリングハウジング内の良い位置付けと接触を保証する。強化リングの提供は該シールリングがピン上に緊密性を保持することを保証する。
【0015】
本発明のシールリングは該ピン上に予め搭載され、かくして組み込み時の該シールリングの損傷を避けるので有利である。その上、該シールリングは追加的な重なり合った又は非常に豊富なシール機能を誇るが、該機能は、たとえ、該機能の1つが外部流体により異常に破られても、接合部全体への緊密性を確保する。組み込みの完了後、該シールリングは仕上げ層及びコーティング層が設けられたボックスの内面とピンの外面とにより環状ハウジング内に保持される。該ハウジングは該シールと一緒に協力するよう特に設計された形状を有する。該コーティングは又ピン及びボックスの両者の加工面を保護する。
【0016】
本発明の接合部は共通のねじ加工操作から離れた追加の加工操作を要しない。好ましくは、シール用リング内に埋め込まれるのがよい強化リングの提供は、該リングのねじれを防止し、組み込み操作を容易化し、該シールリング自身のより容易な取り扱いと組み込みを大幅に保証する。
【0017】
従来技術のリング用に共通に使われると等しい巻回力の存在下で、該シール用リングの外面に存在する突出リブにより、ピンとボックスの間のシール用リングの圧縮により引き起こされる応力の集中と一層高い局所的接触圧力が作られ、それは該接合部のシール能力を高める。
【0018】
該シールリング接触面上へのコーティングの提供は該ハウジング用に必要な摺動可能性を保証し、該シールリングは容易に巻く、割り込む又は動くことが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0019】
上記及び他の目的は下記の詳細説明と付置する図面を参照することにより更に容易に明らかになる。
【図1】本発明による接合部の縦軸方向面上の断面図を示す。
【図1a】本発明による接合部のもう1つの実施例の縦軸方向面上の断面図を示す。
【図2a】図1の接合部の特定の実施例の拡大断面図を示す。
【図2b】図1の接合部の特定のもう1つの実施例の拡大断面図を示す。
【図3】図1の接合部の特定のもう1つの実施例の拡大断面図を示す。
【図4a−4c】本発明による接合部の特定の他の実施例を示す。
【実施例1】
【0020】
特に図を参照すると、公称外径Dを有する雄のチューブ、すなわちピン3と、外径D1の雌のチューブ、すなわちボックス2と、の2本のチューブを連結する参照数字1で大局的に指示されるねじ接合部が示されている。
【0021】
該ピン3は適当な形状、例えば台形、の雄ねじを有するねじ部分5を備え、ボックス2は雌ねじを有する雌ねじ部分4を備える。該チューブ、ピン及びボックスの共通軸線はAで指示される。
【0022】
該ボックス2のノーズ6に近い部分にねじのない面7を有する。有利であるが必ずしも必要でないことであるが、環状溝10の形のハウジングがボックス2の内面上に作られ、ねじ4の端部及びノーズ6の間に含まれる。このハウジングはシール用リング11を収容する。図1に示される実施例では、ボックス2の内面に作られるハウジング10は好ましくは円柱面を有するのがよい。
【0023】
シール用リング11は主ボデイを有し、該主ボデイ上には外側に環状溝17で分離される1つ以上の環状リブ18がある。ねじ部分4,5により近い端部に、シール用リング11は、これに限らないが、実質的に平坦なベース21を有する。
【0024】
このベース21に近く、もう1つの材料の強化リング14が設けられるが、該材料はより大きな堅さの、アルミニウム、銅、銀、ニッケル、鋼又はステンレス鋼の様な金属が好ましいが、これに限らない、金属を有する。或る強化リング14はカドミウム、銅、ニッケル、銀、金、又はインジウムでメッキされるか又はコーティングされる。他のものは熱処理、時効硬化又は焼鈍される。
【0025】
強化リング14はシール用リング11内に完全に埋め込まれるか、又はシーリングリング11の外部に、ベース21と同一面か又は突出しているかの何れかの露出された面の1つを有してもよい。強化リングは種々の断面形状、例えば図4a、4b、4cの例により示される様に、円形14’、方形14”、長方形又は多角形又はT字形14'”、を有してもよい。ピンとボックスの間の空間内で圧縮された時、エラストマーの変形を可能にするように、強化リング14の半径方向の厚さはエラストマーシールリング11の半径方向の厚さより常に小さくなければならない。
【0026】
シール用リング11は縦方向の反対端に2つの環状リップ15,16を有し、これらリップは負荷のない位置では軸線Aに対してそれぞれ傾いた方向で該シール用リング11の境界線を超えてそれぞれ突出する。2つの環状リップ15及び16により規定された空間内において、環状溝は規定されており、この環状溝は軸方向断面内ではV形マウス12の様に見える。
【0027】
第1実施例で、シール用リング11の内面は図1に示され、この内面は軸線方向に波打ち、軸方向平面に沿う断面で見た時、環状溝20で分離された複数の環状リブ13を有する。
【0028】
もう1つ別の実施例では、シール用リングの内面19は急激な変動を有していない。この場合に図2に示す様に単なる円柱形を有してもよく、或いは代わりに丸形又はドーナッツ形又は円錐台形を有してもよい。この実施例で、軸線Aに対する面19の円錐角βは約3度である。これはピン上のシール用リングの搭載を容易にする。
【0029】
図2a、2bの実施例では、内面19は環状リップ15から適当な半径の溝19’により分離される。
【0030】
強化リング14により、シール用リング11の全ての実施例では巻回力を印加するが、この巻回力はシール用リングの内面を外側ピン面に対して押し付け、シール用リング11とピンの外面の間の緊密性を向上する。シール用リング11により印加されるこの巻回力は、組み込み完了後、シール用リングのために設計された領域のピン面の小さなテーパーにより更に高められる。シール用リング11が設置位置で静止するピン3の面26は、15度より小さい、好ましくは3度の角αだけ軸線Aに対し傾斜している。これはシールリング11が、動作時、増加した把持力の抵抗によりその位置から滑り離れるのを防止する機能を有する。この場合、シール用リング11は、摩擦力と、円錐状のピン面26により増加するフープ応力と、の両者により所定位置に保たれる。
【0031】
図1aのねじ接合部の実施例を特に参照すると、代わりに、組み込み完了時にシール用リング11が静止する面24の部分は、円柱状にされてもよい。この特定の実施例では、ピン3上でのボックス2の組み込み時に、シール用リング11のねじ部分5に近い初期位置付け面27から面24上の最終位置の方へピン3に沿って滑ることを容易にするために円錐台面25が設けられるので有利である。
【0032】
この実施例では、ピンは15度より小さい円錐性を有する円錐台面25を設けており、2つの円柱面24と27の間に挿入される。この場合、円柱面24は組み込み後のシール用リングのハウジングであり、シールリングは一定のフープ応力又は巻回力により作られる軸方向摩擦力により面24上の所定位置に保たれる。
【0033】
有利なことに、図3の実施例で示される様に、シール作用の有効性を改善するため、シール用リングのこの内面は又、円柱部分19を有する部分と環状溝20により挿入される1つ以上の突出リブ13を有する部分と、の組み合わせであってもよい。
【0034】
シール用リング11は種々のエラストマー材料、例えば、アクリロニトリルブタヂエン{エヌビーアール(NBR)}、カーボキシレーテッドニトリル{エックスエヌビーアール(XNBR)}、エチレンアクリレート{エイイーエム(AEM)}、エチレンプロピレンゴム{イーピーエム(EPM)、イーデーピーエム(EPDM)}、ブチルゴム{アイアイアール(IIR)}、ブタヂエンゴム{ビーアール(BR)}、クロロブチルゴム{シーアイアイアール(CIIR)}、クロロプレンゴム{シーアール(CR)}、クロロスルホン化ポリエチレン{シーエスエム(CSM)}、エピクロロヒドリン{シーオー(CO)、イーシーオー(ECO)}、フルオロカーボン{エフケーエム(FKM)}、フルオロシリコーン{エフブイエムキュー(FVMQ)}、水素化ニトリル{エイチエヌビーアール(HNBR)}、パーフルオロエラストマー{エフエフケーエム(FFKM)}、ポリアクリレート{エイシーエム(ACM)}、ポリウレタン{エイユー(AU)、イーユー(EU)}、シリコーンゴム{キュー(Q)、エムキュー(MQ)、ブイエムキュー(VMQ)、ピーブイエムキュー(PVMQ)}、スチレンブタヂエン{エスビーアール(SBR)}、テトラフルオロエチレン−プロピレン{エイエフエルエイエスアール(AFLAS(R))}、で作られてもよい。
【0035】
ねじ接合部1は、ピン3及びボックス2の軸線Aを含み、中を流体、例えば、天然ガス、又は石油の様な炭化水素、又は他の同様な流体が流れる内部空間又はダクト9と、特定の応用品に於ける海水の様な種々の種類の流体と接触してもよい外側空間8と、を規定する。シール用リング11はねじ接合部1に追加のシール容量を提供するが、このシール容量はねじ接合部の外側にある外部流体がねじ接合部のねじの隙間23内に漏れることを防止する。
【0036】
ピン3とボックス2の間の接合部から遠い範囲で、チューブの公称外径Dはスリーブ接合の場合のボックス2の端部部分の外径D1より小さくてもよく、或いは一体の“フラッシュ”型接合の場合には等しくてもよい。
【0037】
上記の様に、このシール用リング11は1つより多いシール機能を誇りにする。これら機能の1つは環状溝12により行われるが、環状溝は外圧の作用下で半径方向に開き、この様な圧力に比例的に反応することによりエネルギー自給可能なシールを構成し、環状溝の内側及び外側リップ15,16のそれぞれがピン3及びボックス2の面への接着性を増す。
【0038】
なおもう1つのシール機能は、半径方向に突出し、多数のO−リングとして動作する外側環状リブ18により行われ、シール用リングと、ボックス2の内面の間の緊密性を保証する。
【0039】
本発明のシール用リング11を有するねじ接合部の搭載方法は次の様である。結合の組み込みの前に、このシール用リング11はねじ部分5上のピン3上に予め搭載され、面27上に置かれる。シール用リングの位置への設置は組み込み時のシール用リング11の損傷を避けるが、この回避は、ボックス上に予め搭載され、ピンのねじを横切るよう引きずることを強いられる大抵の従来技術のシール用リングに優る利点である。シールリング11がピン3上に搭載された後、標準の組み込み操作が行われる。組み込みが終了に近付くと、シール用リングはベース21上のボックス2の当接部28により最終位置へ僅かに押される。組み込みのこの最終部分で、シール用リング11は最終休止面、ねじ接合部の実施例により24か又は26の何れか、に対し押され、それによりピン3上のシール用リング11の接着性を徐々に増加させる。反対側では、シール用リング11は、もしこの溝が存在すれば、ボックス上のハウジング10内に入るが、ハウジング10はシール用リングが内圧か又は外圧か何れかの下で軸線方向に摺動しないことを保証する。
【0040】
接合部1が最終組み込み位置に達すると、シールリング11は最終形状を取り、最終設計応力と変形に達する。シール用リング11は次いで上述の3つのシール機能を果たし、組み込み操作が完了した後、作用レベルまでエネルギー付与され、そしてシール用リング11は流体圧力下での更に進んだ変形をする用意が出来上がる。
【0041】
シール用リング11は1レベルの保護だけを提供する古典的O−リングの使用に対する改良された代替えである。これはねじ接合部に幾つかの利点を与えるが、それらは
−シール用リング11により提供される多数シール機能のお陰で、漏れに対する成功裡の障害を提供する能力、
−エネルギー自給可能なV字形環状溝12、外部に突出するリブ18、そしてシール用リング11内部に又は部分的に外部に完全に埋め込まれた強化リング14、の組み合わせのお陰で、たとえこれら部品の1つが破損しても緊密性を保持する、追加的に重なり合う、非常に豊富な機能、である。
【0042】
本発明のなおもう1つ有利な実施例では、シール用リング11は図2示す様に、完全に円柱形の内面19を有してもよく、或いは代わりに内面19の1部が内側の突出するリブ13を有してもよい。
【0043】
シール用リングはボックスの内面とピンの外面の間の接合部の外部で使われるのが好ましい。この様な接合部は又ピンのノーズの近くで内部の金属対金属のシールを有してもよい。
【0044】
これらの特徴のお陰で、本発明の接合部は漏れを殆ど完全に阻止し、充分な緊密性を提供する。
【0045】
本発明は特に海底採掘適用設備に於ける、石油及びガス産業用のオーシーテージー及びパイプライン接続の分野で使われるのが好ましい。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
軸線(A)を規定しており、ピンとして規定された雄ねじチューブ(3)と、ボックスとして規定された雌ねじチューブ(2)と、そしてシール用リング(11)と、を具備しており、該ピンは該ボックス内に組み込まれるよう適合されており、該シール用リングは第1ベース(21)と、該第1ベースと軸方向に相対する第2面と、該第2面上で該軸線(A)に対し傾けられた角度で位置付けられた少なくとも2つの突出する環状リップ(15,16)と、少なくとも2つの環状リブ(18)を有する外側円柱面と、そして該シール用リング(11)内に少なくとも部分的に埋め込まれた強化リング(14)と、を備えており、該シール用リングは該ピンと該ボックスとの間に間挿され、該ピンのねじ部分の端部の後で該ピンの表面の1部分内に位置付けられ、該環状リブ(18)により該ボックスの内面と緊密にシール接触しており、そして内面(13,19,20)により該ピンの外面(22)と緊密にシール接触をしているねじ接合部。
【請求項2】
シール用リング(11)が急な変動のない規則的な形状の内面(19)を有する請求項1記載のねじ接合部。
【請求項3】
内面(19)が一定直径を有する円柱状である請求項2記載のねじ接合部。
【請求項4】
内面(19)が円形である請求項2記載のねじ接合部。
【請求項5】
内面(19)が約3度のテーパーを有する円錐台形状である請求項2記載のねじ接合部。
【請求項6】
シール用リング(11)が内面上に突出する環状リブ(13)を有する請求項1記載のねじ接合部。
【請求項7】
シール用リング(11)がエラストマー材料で作られる請求項1記載のねじ接合部。
【請求項8】
第1ベース(21)が実質的に平面である請求項1乃至7の何れか1項に記載のねじ接合部。
【請求項9】
接合部が組み込まれた後、シールリングが上に静止するピンの外面(22)の1部分が10度より小さい角度で軸線(A)の方へテーパーが付けられている請求項1記載のねじ接合部。
【請求項10】
接合部が組み込まれた後、シールリングが上に静止するピンの外面(22)の1部分が軸線(A)に平行である請求項1記載のねじ接合部。
【請求項11】
ボックスの内面が、接合部が組み込まれた後、シール用リング(11)の外側部分を収容するよう適合された環状溝(10)を有する請求項1記載のねじ接合部。
【請求項12】
強化リング(14’)が方形断面(14)を有する請求項1記載のねじ接合部。
【請求項13】
強化リング(14”)が長方形断面を有する請求項1記載のねじ接合部。
【請求項14】
強化リング(14’”)が多角形又はT字型断面を有する請求項1記載のねじ接合部。
【請求項15】
強化リング(14)がリングボデイ(11)から縦方向に部分的に突出する請求項11乃至14の何れか1項に記載のねじ接合部。
【請求項16】
コーティングがシールリング接触面(24,25,26,27)上に設けられ、これによって、シールリングの摺動性が増加される請求項1乃至15の何れか1項に記載のねじ接合部。

【図1】
image rotate

【図1a】
image rotate

【図2a】
image rotate

【図2b】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4a)】
image rotate

【図4b)】
image rotate

【図4c)】
image rotate


【公表番号】特表2010−530943(P2010−530943A)
【公表日】平成22年9月16日(2010.9.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−512701(P2010−512701)
【出願日】平成20年6月20日(2008.6.20)
【国際出願番号】PCT/EP2008/057861
【国際公開番号】WO2009/000766
【国際公開日】平成20年12月31日(2008.12.31)
【出願人】(504415946)テナリス・コネクシヨンズ・アクチエンゲゼルシヤフト (15)
【Fターム(参考)】