説明

エマルション重合用乳化剤としての非イオン性界面活性剤の使用

本発明は、エマルション重合用の非イオン性乳化剤として非常に適した、アビエチルアルコール、ジヒドロアビエチルアルコール、テトラヒドロアビエチルアルコールおよびデヒドロアビエチルアルコールからなる群から選択されるジテルペンアルコール1モルへの3〜20モルのエチレンオキシドおよび/またはプロピレンオキシド付加生成物に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エマルション重合用乳化剤としての特定の非イオン性界面活性剤の使用に関する。これらの界面活性剤は、アビエチルアルコール、ジヒドロアビエチルアルコール、テトラヒドロアビエチルアルコールおよびデヒドロアビエチルアルコールからなる群から選択されるジテルペンアルコールのエチレンおよび/またはプロピレン付加生成物である。
【背景技術】
【0002】
エマルション重合は、水難溶性モノマーを水中で乳化剤を用いて乳化し、過硫酸カリウムまたはレドックス開始剤のような水溶性開始剤を用いて重合する特定の重合方法である。この方法において、陰イオン性界面活性剤および/または非イオン性界面活性剤は、重要な成分である。水溶液でのミセルの増強を介して、エマルション重合方法を確かなものにする。
【0003】
環境により優しい製品の問題がますます取り上げられているにもかかわらず、アルキルフェノール系生成物(例えば、対応するエトキシレートおよびエーテル硫酸塩)は、この議論の下、エマルション重合方法においてまだ標準であると考えられる。しかしながら、エマルション重合用の新しい、改善された乳化剤への一定の要求がある。
【0004】
DE−A−1595393には、特に革の手入れに適当である特定の水性三成分系アクロレイン/アクリロニトリル/アクリル酸エチル共重合体の安定した水性エマルションが記載されている。これらの共重合体は、水性溶媒中でラウリル硫酸ナトリウムのような従来の乳化剤を使用し、特定のレドックス工程、すなわち必要に応じて鉄(II)の塩を加えた、過酸化水素およびアスコルビン酸の存在下での共重合によって得られる。実施例1において、30モルのエチレンオキシドでエトキシ化したヒドロアビエチルアルコールをエマルション重合の終了時に加える;すなわち、特にラテックスのその後の安定化のためにエマルション自体に加える。
【0005】
US−A−2,606,178は、エマルション重合によるスチレンの重合に関する。特に、非イオン性乳化剤がこの目的に不適当であることが述べられている(第2頁、48〜50行目参照)。この発明は、下記により得られる特定の陰イオン性乳化剤を提案する:炭化水素酸またはアルコール、例えばトールオイル、Lorolまたはヒドロアビエチルアルコールによるエチレンオキシドまたはプロピレンオキシド付加物を調製後、硫酸化またはスルホン酸化する。対応する硫酸塩またはスルホン酸塩は、陰イオン性乳化剤として使用される。
【0006】
WO−A−2004/065518には、式(I)で示される特定の窒素含有物質が記載されている。これらは置換基Rとして、シクロ脂肪族ヒドロカルビル基、特にアビエチル基、ヒドロアビエチル基、ジヒドロアビエチル基およびテトラヒドロアビエチル基を含有する。化合物(I)は、上述したシクロ脂肪族ヒドロカルビル基を有するアミンのアルコキシル化により得られる。化合物(I)は、地下形成由来の油およびガスの回復に使用される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】独国特許出願公開第1595393号明細書
【特許文献2】米国特許出願公開第2606178号明細書
【特許文献3】国際公開第2004/065518号パンフレット
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明により取り組む課題は、エマルション重合用の乳化剤として適当な(それ自体または他の化合物との混合物として)化合物を提供することである。エマルション重合用の乳化剤として使用した場合、当該化合物は特に、凝固形成をほとんど生じないということを確保する。
【0009】
本発明により取り組む他の課題は、エマルション重合用の乳化剤として使用した場合に、高い凍結/解凍安定性を有する重合分散体(水性ラテックス)をもたらす化合物を提供することである。
【0010】
本発明により取り組むさらなる課題は、エマルション重合用の乳化剤として使用した場合に、高い電解質安定性を有する重合分散体(水性ラテックス)をもたらす化合物を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
驚くべきことに、アビエチルアルコール、ジヒドロアビエチルアルコール、テトラヒドロアビエチルアルコールおよびデヒドロアビエチルアルコールからなる群から選択されるジテルペンアルコール1モルへの3〜20モルのエチレンオキシドおよび/またはプロピレンオキシド付加生成物が、エマルション重合用の(非イオン性)乳化剤として著しく安定であることがわかった。
【0012】
したがって、本発明は、アビエチルアルコール、ジヒドロアビエチルアルコール、テトラヒドロアビエチルアルコールおよびデヒドロアビエチルアルコールからなる群から選択されるジテルペンアルコール1モルへの3〜20モルのエチレンオキシドおよび/またはプロピレンオキシド付加生成物の、エマルション重合用の(非イオン性)乳化剤としての使用に関する。
【発明を実施するための形態】
【0013】
〔本発明に使用する物質〕
アビエチン酸(C2030)は、ジテルペンに属し、下記構造式を有することが知られている樹脂酸である。
【化1】

【0014】
アビエチン酸のカルボキシル基(COH)がアルコール基(CHOH)に還元される場合に、対応するアルコールが得られる。したがって、アビエチルアルコール(C2032O)は、下記の構造により特徴付けられる。
【化2】

【0015】
アビエチルアルコールの二重結合が部分的にまたは全て水素化された場合、ジヒドロアビエチルアルコールC2034O(水素化された二重結合に起因した2つの異性体)またはテトラヒドロアビエチルアルコールC2036Oが得られる。アビエチルアルコールが脱水素化された場合に、デヒドロアビエチルアルコールが得られる。
【0016】
上述した全ての種、すなわち、アビエチルアルコール、ジヒドロアビエチルアルコール、テトラヒドロアビエチルアルコールおよびデヒドロアビエチルアルコールは、アルコール基でエトキシ化またはプロポキシ化されやすい。
【0017】
すでに述べたように、本発明によれば、アビエチルアルコール、ジヒドロアビエチルアルコール、テトラヒドロアビエチルアルコールおよびデヒドロアビエチルアルコールからなる群から選択されるジテルペンアルコール1モルへの3〜20モルのエチレンオキシドおよび/またはプロピレンオキシド付加生成物は、エマルション重合用の(非イオン性)乳化剤として使用される。
【0018】
上述した化合物は、個々にまたは混合した状態で使用し得る。特に安定な混合物の一例は、主にアビエチルアルコールの水素化形態を含む工業用混合物への3〜20モルのエチレンオキシド付加生成物である。Abitol(登録商標)E(Eastmanから入手可能)への5〜15モルのエチレンオキシド付加生成物が、最も特に好ましい。
【0019】
本発明に使用する化合物を、エマルション重合における唯一の乳化剤(第1乳化剤)として使用してもよい。しかしながら、本発明の化合物は、陰イオン性、(他の)非イオン性または陽イオン性乳化剤と一緒に使用してもよい。1つの好ましい実施態様において、本発明の非イオン性乳化剤は、陰イオン性乳化剤、特に脂肪アルコール硫酸塩、脂肪アルコールエーテル硫酸塩およびスルホコハク酸塩の群から選択される陰イオン性乳化剤と組み合わせて使用される。
【0020】
エマルション重合における乳化剤として、本発明に使用する化合物は、エマルション重合で使用されるモノマーの総量に基づいて、0.5〜10重量%の量で、好ましくは1〜5重量%の量で、より特には1〜3重量%の量で用いられる。
【0021】
本発明に使用する化合物は、一般に、水性エマルションまたは通常エマルション重合により入手可能な重合体および/または共重合体の分散体を意味する水性ラテックスの製造における乳化剤としての使用に適当である。基本的には、これらの水性ラテックスにおける重合体または共重合体の種類に特に制限はない。しかしながら、下記のモノマー単位に基づく重合体または共重合体が特に好ましい:アクリル酸、アクリレート、ブタジエン、メタクリル酸、メタクリレート、スチレン、酢酸ビニルおよびベルサチン酸ビニルエステル。
【0022】
本発明に使用する化合物は、特に高い凍結/解凍安定性を有する水性ラテックスを提供する。本発明に使用する化合物の他の効果は、ラテックスから製造されるプラスチックフィルムがアルカリに対する高い耐性により区別されることである。
【0023】
「凍結/解凍」安定性は、関連する当業者にとって身近なパラメーターである。凍結/解凍安定性の測定方式は、ISO1147で見出せる。ISO1147による水性ラテックスの凍結/解凍安定性の測定は、様々な最低温度(特に−5℃、−10℃および−15℃)まで水性ラテックスを冷却し、それらの温度を16時間維持することにより測定される。その後、ラテックスを室温(約+23℃)まで加熱し、その温度を8時間維持する。その後、凝固形成を試験する。凝固形成がない場合、すなわち、ラテックス分散体が凝固形成に対して安定な場合には、前述した周期(冷却および解凍)を繰り返し、ラテックスを凝固形成に対して再試験する。この凍結/解凍周期を、凝固形成が確認されるまでまたは凝固せずに最大5周期に達するまでのいずれかまで繰り返す。分散体が、冷却を5回した後でも安定な場合には、次のより低い温度により試験を繰り返す。
【0024】
凍結/解凍安定性の測定のために、水性ラテックスを好ましくは50〜100gの量で使用する。
【0025】
本発明において「電解質安定性」は、1価〜3価のカチオン(例えばNaCl、CaCl、またはAl(SO)を体積比50:50(重合分散体:塩溶液)で有する無機塩の水溶液を1重量%〜10重量%加えた後、重合分散体が凝固しないことを意味する。本発明において凝固とは、凝固に対して安定性が不十分なラテックス粒子の凝集を意味する。凝固形成は、視覚的に評価を行う。
【0026】
本発明において「耐アルカリ性」とは、4%NaOH溶液中での貯蔵において、乾燥したプラスチックフィルムまたは被膜が、あるとしてもほとんど曇りを示さないことを意味する。
【0027】
水性ラテックスからのプラスチックフィルムの製造は、既知の方法により行われる。水性ラテックスを薄層状に広げ、形成された層を乾燥させる。ラテックスは、通常、硬表面上に、例えばナイフコーティングにより広げられる。通常、厚さ100〜2,000μmの層が形成される。層は、ナイフコーティング以外の別の既知の方法、例えば噴霧塗装、ハケ塗りおよび浸漬塗装によっても形成され得る。
【0028】
1つの実施態様において、通常塗布目的で使用されるタイプの添加剤が、水性ラテックスが広げられる前に加えられる。そのような添加剤の例には、無機および有機顔料、フィラー、例えば炭酸塩、二酸化ケイ素、シリカ、ケイ酸塩および硫酸塩が含まれる。
【実施例】
【0029】
〔使用した物質〕
以下で、Abitol−5EO、Abitol−10EOおよびAbitol−15EOと呼ばれる物質は、商業的に入手可能な製品Abitol(登録商標)E(Eastman)への、それぞれ5、10および15モルのエチレンオキシド(EO)の付加により作製した。該物質は以下のように特徴付けられる:
Abitol−5EO:ヒドロキシル価99.0;融解範囲24〜27℃;比重1.013g/cm
Abitol−10EO:ヒドロキシル価71.8;融解範囲28〜31℃;比重1.038g/cm
Abitol−15EO:ヒドロキシル価57.1;融解範囲31〜33℃;比重1.045g/cm
Disponil(登録商標)FES32:脂肪アルコールエーテル硫酸塩=4EO;ナトリウム塩(Cognis)
【0030】
〔使用した試験方法〕
〈凝固〉
該方法は、重合工程中で形成された凝固量を測定するために使用される。
重合後、得られた分散体を既知の風袋重量のレフラー80μmメッシュふるい器を通して濾過する。乾燥後、ふるい器を再計量し、その差異が凝固した重量を表す。
【0031】
凝固量は、分散体の理論上の固形分に基づいてパーセンテージで表す。理論上の固形分は、150℃以下の温度で蒸発しない全ての固形成分の総量の合計から計算される。
【0032】
〈固形分〉
該方法は、生成物または生成溶液/分散体の固形分を測定するために使用される。多くの場合に、活性物質に対する、したがって、特定生成物の有効性および安価に関して結論を出し得る。この実験的に決定した固形分は、理論上のものとは異なる。さらに、実験的に決定した固形分と理論上計算された固形分とを比較すると、換算の指標が得られる。
【0033】
実験的に固形分を決定するために、5g(±0.2g)の試験すべき物質をザリトリウス型709301乾燥残分天秤で慎重に計量し、150℃で20分間乾燥させる。
結果を、乾燥残分(%)として表す。
【0034】
〈粘度〉
該方法は、ラテックスの生成物、取り扱いおよび処理に関する特性を決定するために使用する。
試験すべきラテックスを400mlガラス製浅型ビーカーに注ぎ、測定温度まで加熱する。測定は、測定用素子より下に閉じこめられる気泡ができないように、サンプル中に回転しながら斜めに挿入される、測定範囲に必要なスピンドルを使用して行われる。くぼみがラッテクス表面と同じ高さになるまで、スピンドルを挿入する。測定は20rpmで行う。60秒後、目盛り値を読み取り、粘度を計算するために用いる。
【0035】
結果を、粘度(mPas)で表し、同時にスピンドルナンバーおよび回転速度を記載する。
η=粘度(mPas)
F=20rpmでのスピンドル因子
S=目盛り値
【0036】
〈pH値〉
該方法は、重合分散体のpH値を測定するために使用する。あらかじめ調整されたpHメーターを不希釈の分散体で行われる測定のために使用する。
【0037】
〈粒子径〉
該方法は、自動測定によりコロイド粒子系の平均粒子径を測定するために使用する。測定は、ベックマンコールターN5により行う。標準測定角度は90°である。試験すべき1または2個の液滴をガラス製ビーカーに入れ、脱塩水により測定濃度に調整する。脱塩水は再利用不可のPEシリンジでフィルター(ブルー、細孔径0.2μm)を通して加える。
【0038】
このようにして希釈されたサンプルをセルにのせ、分析器のテストスロットに挿入する。指紋は間違った結果につながるため、セルの下部に触れないよう注意しなければならない。測定を始める前に、セルを3分間、分析器中に設置したまま放置すべきである。
【0039】
測定は、200秒続ける。基本的に、2回の測定を行わなければならない。結果を、平均粒子径(nm)として表す。
【0040】
〔耐アルカリ性〕
該方法は、重合体膜のアルカリ性媒体に対する感受性の情報を提供する。製図基準(間隔高さ100μm)を使用し、湿潤膜をガラス標本ホルダーに引き出す。湿潤膜を72時間室温で、水平表面にて乾燥させる。その後、乾燥した膜を有する標本ホルダーを4%水酸化ナトリウム溶液に直立に設置し、3、6、24、48時間またはx時間後に評価に使用する。
【0041】
評価は、6ポイントスケールに基づき行う。結果を、対応ナンバーとして表す。
【0042】
ポイントスケールは以下の通りである:
0=膜が、透明であり、変化なし
1=膜が、部分的にわずかに曇る
2=膜が、わずかに曇る
3=膜が、曇るが透明である
4=膜が、部分的に白化する
5=膜が、白化する
【0043】
〔凍結/解凍安定性〕
該方法は、様々な温度での重合分散体の貯蔵性についての情報を提供するためのものである。
試験すべき分散体50gを、125mlの広口ネジ蓋付き容器に注ぎ入れ、調整室内に設置し−5℃まで16時間にわたり冷却する。その後、分散体を8時間にわたり室温まで再加熱する。室温に達したら、分散体の安定性(1周期目)を視覚的に評価する。分散体が安定している場合、この工程を分散体が不安定な状態になるまで、最大4回繰り返す。
【0044】
冷却を5回行った後も安定であった分散体は、最低温度を5℃下げて、最大−20℃まで、同様にして試験を行う。
【0045】
結果は、分散体が不安定になった温度での周期数、または5回周期後も安定な場合には「チェックマーク」として表す。
【0046】
〔電解質安定性〕
下記の表1は、とりわけ、分散体に様々な塩溶液を加えた場合に観察される効果を示す。これらの効果は電解質安定性試験の結果を表す。このために下記の検討を行った。
【0047】
10mlの量の各分散体(表1参照)を、10mlの下記塩水溶液と混合した:
1% NaCl
10% NaCl
1% CaCl
10% CaCl
1% Al(SO
10% Al(SO
分散体が安定性を保っている(視覚的評価)場合、すなわち、電解質安定性が達成された場合、表1に「チェックマーク」を表記する。分散体が凝固形成(視覚的評価)し不安定であった場合、「×」を表記する。
【0048】
〔エマルション重合例〕
実施例1(比較例)において、非イオン性乳化剤は使用しなかった。
実施例2(比較例)において、NP10(アルキルフェノールへの10モルエチレンオキシド付加生成物)を非イオン性乳化剤として使用した。
実施例3〜5(本発明の実施例)は、非イオン性乳化剤として本発明の化合物Abitol−5EO、Abitol−10EOおよびAbitol−15EOの使用を例示する。
「DI水」は脱イオン水を表す。「DR」は乾燥残分を表す。実施例の第2欄の量は、重量部であり、第3欄は関連構成成分を示す。
【0049】
〈実施例1〉
【表1】

【0050】
〔プレエマルションの生成〕
400mlガラス製ビーカーに乳化剤とともに脱塩水を量り入れ、マグネットスターラーで均質化した。モノマーは、800mlビーカーの排出口より下に量り入れた。
プレエマルションの水相は、プレエマルションフラスコに投入した。その後、モノマーを攪拌しながら該フラスコに投入した。
【0051】
〔反応準備〕
出発反応物を250mlガラス製ビーカーで混合し、反応器に移し替えた。その後、前器具を少なくとも15分間窒素により浄化した。窒素流は反応の間維持した。サーモスタットを85℃に設定し、循環なしで加熱した。
【0052】
〔手順〕
窒素により浄化した後、ヒーター回路を開いた。80℃の温度の反応器内で、15mlの開始溶液と40mlのプレエマルションを加え、その後80℃で15分間攪拌した。
その後、残りの開始溶液およびプレエマルションを加えた。付加時間は180分であり、続けてジャケット温度を3℃上昇させて30分間後重合した。
反応が完了次第、内容物を30℃以下まで冷却し、アンモニア溶液によりpH8.2〜8.8に調整した。
【0053】
〈実施例2〉
【表2】

【0054】
手順は、実施例1に記載されるものと同様である。
【0055】
〈実施例3〉
【表3】

【0056】
手順は、実施例1に記載されるものと同様である。
【0057】
〈実施例4〉
【表4】

【0058】
手順は、実施例1に記載されるものと同様である。
【0059】
〈実施例5〉
【表5】

【0060】
手順は、実施例1に記載されるものと同様である。
【0061】
上述した試験方法により行った実施例の実験データは、表1に示し得る。
【0062】
【表6】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
エマルション重合用非イオン性乳化剤としての、アビエチルアルコール、ジヒドロアビエチルアルコール、テトラヒドロアビエチルアルコールおよびデヒドロアビエチルアルコールからなる群から選択されるジテルペンアルコール1モルへの3〜20モルのエチレンオキシドおよび/またはプロピレンオキシド付加生成物の使用。
【請求項2】
アビエチルアルコール、ジヒドロアビエチルアルコール、テトラヒドロアビエチルアルコールおよびデヒドロアビエチルアルコールからなる群から選択されるジテルペンアルコール1モルへの5〜15モルのエチレンオキシド付加生成物を使用することを特徴とする、請求項1に記載の使用。
【請求項3】
非イオン性乳化剤を陰イオン性乳化剤と組み合わせて使用することを特徴とする請求項1または2に記載の使用。
【請求項4】
陰イオン性乳化剤が、脂肪アルコール硫酸塩、脂肪アルコールエーテル硫酸塩およびスルホコハク酸塩の群から選択されることを特徴とする、請求項3に記載の使用。

【公表番号】特表2010−525086(P2010−525086A)
【公表日】平成22年7月22日(2010.7.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−503382(P2010−503382)
【出願日】平成20年4月9日(2008.4.9)
【国際出願番号】PCT/EP2008/002788
【国際公開番号】WO2008/128646
【国際公開日】平成20年10月30日(2008.10.30)
【出願人】(505066718)コグニス・アイピー・マネージメント・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング (191)
【氏名又は名称原語表記】Cognis IP Management GmbH
【Fターム(参考)】