説明

エレクトロクロミック装置、記憶装置及びその製造方法

【課題】本発明の主な目的は、エレクトロクロミック装置、記憶装置及びその製造方法を提供することにより、メモリ機能を有しており、記憶装置は、2個以上のメモリ構成を有して、メモリ密度を大幅に向上させることができる。
【解決手段】本発明は、エレクトロクロミック装置を提供する。前記エレクトロクロミック装置は、第一基板と、エレクトロクロミック層と、電極と、電解質層と、第二基板と、を含む。前記エレクトロクロミック層は、前記第一基板に形成される。前記電極は、前記エレクトロクロミック層に配置される。前記電解質層は、前記電極と前記第二基板との間に配置される。

【発明の詳細な説明】
【関連出願と優先権主張の相互参照】
【0001】
本出願は、台湾知的財産局での2011年1月10日に出願された特許出願第100100873号に基づく利益を主張し、当該特許出願の開示は、参照によって本明細書に組み込まれる。
【技術分野】
【0002】
本発明は、エレクトロクロミック装置、記憶装置及びその製造方法に関し、特に、複数の抵抗状態及び複数の透過状態を有するエレクトロクロミック装置、記憶装置及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0003】
エレクトロクロミック技術は、最近20年間、光電子産業における新たな開発技術である。例えば、ジェンテックス(Gentex)社のバックミラーとニコン(Nikon)のエレクトロクロミックサングラスなどの市販品があった。現在、多くの科学者や技術者が克服したい技術のボトルネックの一つは、一般的なガラスをエレクトロクロミックガラスに置換して使用し、スマートウィンドウ(smart window)というエレクトロクロミック技術を開発することである。上記の技術には、最も重要な利点が省電力である。エレクトロクロミックシステムは、手動で操作でき、熱エネルギーと可視光を遮断するため、夏の暑い日光の迫害を阻止することができ、エアコンの使用を削減することで、省電力効果を達成する。上記目的を達成するためには、エレクトロクロミック技術の更なる促進により、異なる季節に応じて使用者の要求を満たすように様々な製品を製造する。
【0004】
一方、抵抗メモリは、バイアスを印加することによって、二つの異なる抵抗率を有することができる。抵抗メモリは、単純な構造を有し、直接に半導体プロセスに適用することができるので、将来的に最も発展性があるメモリと考えられる。また、情報量が連続的に増加するとともに、高解像度イメージとボリュームの容量も驚くほど増加するので、より高いメモリ容量とより高いメモリ密度の要求を満たすために、より良い技術を必要とする。
【0005】
上記の要求を満たすために、本願の発明者は、研究、分析、多くの実験及び改良を通じて、新規のエレクトロクロミック装置、記憶装置及びその製造方法を開発し、製品の性能と品質を実質的に向上させ、無数の人々に利益を与える。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、エレクトロクロミック装置、記憶装置及びその製造方法を提供する。エレクトロクロミック装置は、メモリ機能を有しており、記憶装置は、2個以上のメモリ構成を有して、メモリ密度を大幅に向上させることができる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述の目的を達成するために、エレクトロクロミック装置を提供する。前記エレクトロクロミック装置は、第一基板と、前記第一基板に形成されるエレクトロクロミック層と、前記エレクトロクロミック層に配置される電極と、第二基板と、前記電極と前記第二基板との間に配置される電解質層と、を含むことを特徴とする。
【0008】
上述の目的を達成するために、記憶装置を提供する。前記記憶装置は、第一基板と、前記第一基板に形成されるエレクトロクロミック層と、前記エレクトロクロミック層に配置される電極と、第二基板と、前記電極と前記第二基板との間に配置される電解質層と、を含むことを特徴とする。
【0009】
上述の目的を達成するために、記憶装置の製造方法をさらに提供する。前記記憶装置の製造方法は、第一基板を提供する工程と、前記第一基板にエレクトロクロミック層を形成する工程と、前記エレクトロクロミック層に電極を配置する工程と、第二基板を提供する工程と、前記第二基板と前記エレクトロクロミック層との間に電解質層を配置する工程と、を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明の主な目的は、エレクトロクロミック装置、記憶装置及びその製造方法を提供することにより、メモリ機能を有しており、記憶装置は、2個以上のメモリ構成を有して、メモリ密度を大幅に向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下のように、本発明を実施例に基づいて詳述するが、あくまでも例示であって、本発明の範囲はこれらの実施形態に限定されない。本発明の範囲は、特許請求の範囲に記載されており、さらに特許請求の範囲の記載と均等な意味及び範囲内での全ての変更を含んでいる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の第一実施形態に係る記憶装置を示す断面図である。
【図2A】本発明の第一実施形態に係る記憶装置の光学密度と徐々に増加している第一基板電量との相対的な関係を示す座標系である。
【図2B】本発明の第一実施形態に係る記憶装置の光学密度と徐々に減少している第一基板電量との相対的な関係を示す座標系である。
【図3】本発明の第一実施形態に係る記憶装置の複数のメモリ構成を示す図である。
【図4】本発明の第二実施形態に係る記憶装置を示す断面図である。
【図5】本発明の第三実施形態に係るエレクトロクロミック装置を示す断面図である。
【図6】本発明の第四実施形態に係るエレクトロクロミック装置の三次元構造を示す図である。
【詳細な説明】
【0013】
(第一実施形態)
図1は、本発明の第一実施形態に係る記憶装置を示す断面図である。記憶装置100は、第一基板1に形成されるエレクトロクロミック層4と、エレクトロクロミック層4に配置される電極6と、電極6と第二基板2との間に配置される電解質層8と、を含む。
【0014】
上記実施形態によると、第一基板1及び第二基板2のそれぞれは、透明導電層が被覆された透明基板であってもよい。透明導電層は、透明導電性材料を有し、前記透明導電性材料は、例えばインジウムスズ酸化物、酸化スズ、フッ素ドープ酸化スズ、酸化亜鉛、アルミニウムドープ酸化亜鉛、ガリウムドープ酸化亜鉛又は窒化チタン等である。
【0015】
エレクトロクロミック層4は、無機材料や有機材料を含むことができる。前記無機材料は、酸化タングステン、酸化ニッケル、酸化チタン、酸化ニオブ、酸化亜鉛、酸化タンタル、酸化鉄、酸化クロム、酸化マンガン、酸化イリジウム、酸化バナジウム、酸化ロジウム、酸化モリブデン、酸化コバルト、酸化セリウム、酸化ルテニウム及びそれらの組み合わせからなる群から選ばれる一つを含み、前記有機材料は、ポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン)、ポリアニリン、ビオロゲン、KFe[Fe(CN)6], Fe4[Fe(CN)6]3, Fe4[Ru(CN)6]3, CoFe(CN)6, InFe(CN)6、ピラゾリン、テトラチアフルバレン及びそれらの組み合わせからなる群から選ばれる一つを含む。
【0016】
電極6は、金属材料や透明導電性材料を含むことができる。前記金属材料は、アルミニウム、金、プラチナ、銀、チタン、銅、タングステン、モリブデン、ジルコニウム、クロム、ハフニウム及びこれらの組合せからなる群から選ばれる一つを含むことができる。前記透明導電材料は、インジウムスズ酸化物、酸化スズ、フッ素ドープ酸化スズ、酸化亜鉛、アルミニウムドープ酸化亜鉛、ガリウムドープ酸化亜鉛、窒化チタン及びそれらの組み合わせからなる群から選ばれる一つを含むことができる。
【0017】
電解質層8は、電解液や固体電解質を含むことができる。前記電解液は、水素イオン、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン及びそれらの組み合わせからなる群から選択される少なくとも一つのイオンを含むことができる。前記固体電解質は、少なくともイオンと物質を含み、前記イオンは、水素イオン、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン及びそれらの組み合わせからなる群から選ばれる一つを含み、前記物質は、ポリ(パーフルオロスルホン酸)、ポリ(2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸)、ポリ(エチレンスルホン酸)、ポリ(メチルメタクリレート)、ポリ(スチレンスルホン酸)、ポリ(ビニルスルホン酸)、ポリ(エチレンオキシド)、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(ビニルピペリジン)、架橋ポリエーテル、五酸化タンタル、ジルコニア、酸化クロム、金属を有する二酸化ケイ素、水ガラス、フッ化マグネシウム、窒化リチウム、リンタングステン酸(H3PW12O40)、四フッ化アルミニウムリチウム、ニオブ酸リチウム及びそれらの組み合わせからなる群から選ばれる一つを含むことができる。
【0018】
上記実施形態にとると、エレクトロクロミック層4は、第一部と第二部を有する接触面(図示せず)を含むことができ、電極6は、前記第一部を覆い、エレクトロクロミック層4の前記第二部は、電極6によって覆わなく、電解質層8と接触する。電圧が第一基板1と第二基板2との間に印加されると、電界が発生することができる。例えば、正電圧が第二基板2に印加され、負電圧が第一基板1に印加されると、電解質層8にある正イオン(例えばリチウムイオン(Li))は、負電圧の第一基板1に向かって移動することにより、リチウムイオンがエレクトロクロミック層4に入ってエレクトロクロミック効果を生成する。例えば、エレクトロクロミック層4はWO3を含んでいれば、Liがエレクトロクロミック層4に入った時、エレクトロクロミック層4の色が透明から青黒色に変更される。色の濃淡とエレクトロクロミック層4にあるLiの数や濃度とは正比例であるので、その化学反応式は、次のように表す。
【数1】

【0019】
上記式は可逆反応である。つまり、電圧が逆方向に印加されたと、Liがエレクトロクロミック層4から離れて電解質層8に戻る。この際、エレクトロクロミック層4の色は透明状態に戻る。エレクトロクロミック層4に入るLiの数又はエレクトロクロミック層4にあるLiの濃度と、印加電圧の大きさ(第一基板1及び第二基板2における電量で表す)とは正比例であるので、第一基板1と第二基板2と間の電圧の大きさ及び正負値を制御する(即ち、第一基板1及び第二基板2における電量を制御する)ことにより、エレクトロクロミック層4の透過率を制御できる。透過率は、吸光度又は光学密度を用いて定量的に測定することができる。
【0020】
図2Aは、本発明の第一実施形態に係る記憶装置の光学密度と徐々に増加している第一基板1の電量との相対的な関係を示す座標系である。図2Aによると、第一基板1(横軸で示される)の電量が徐々に増加した時、光学密度(縦軸で示される)はそれに対応して増加する。図2Bは、本発明の第一実施形態に係る記憶装置の光学密度と徐々に減少している第一基板1の電量との相対的な関係を示す座標系である。図2Bによると、第二基板2(横軸で示される)の電量が徐々に増加した時、光学密度(縦軸で示される)はそれに対応して減少し、最小値に戻る。
【0021】
一方、第一基板1と電極6との間に印加された電圧がしきい値よりも高い時、エレクトロクロミック層4の抵抗値が減少して低抵抗になる。印加された電圧がしきい値より低い値に減少すると、エレクトロクロミック層4の抵抗は再び高抵抗に戻る。すなわち、第一基板1と電極6との間に印加された電圧を制御することにより、エレクトロクロミック層4は、二種類の抵抗状態を有する。
【0022】
上記説明及び図2A、2Bによると、透過率と、第一基板1と第二基板2との間の印加電圧とは連続的に正比例関係を有する。したがって、透過率が分解できるという条件で、透過率は、複数の透過状態を含み、例えば五つの異なる透過状態を含む。
【0023】
上記実施形態によれば、五つの透過率状態とエレクトロクロミック層4の二つの抵抗状態との組み合わせは、十種類(5*2=10)のメモリ構成を生成する。図3は、本発明の上記実施形態に係る記憶装置の複数のメモリ構成を示す図である。図3によると、第一メモリ構成は、第一透過率(即ち最も明るい透過率)と低抵抗状態から成り、第二メモリ構成は、第一透過率(即ち最も明るい透過率)と高抵抗状態から成り、第三メモリ構成は、第二透過率(即ち二番目に明るい透過率)と低抵抗状態から成り、第四メモリ構成は、第二透過率(即ち二番目に明るい透過率)と高抵抗状態から成り、第五メモリ構成は、第三透過率(即ち三番目に明るい透過率)と低抵抗状態から成り、第六メモリ構成は、第三透過率(即ち三番目に明るい透過率)と高抵抗状態から成り、第七メモリ構成は、第四透過率(即ち四番目に明るい透過率)と低抵抗状態から成り、第八メモリ構成は、第四透過率(即ち四番目に明るい透過率)と高抵抗状態から成り、第九メモリ構成は、第五透過率(即ち最も暗い透過率)と低抵抗状態から成り、第十メモリ構成は、第五透過率(即ち最も暗い透過率)と高抵抗状態から成る。
【0024】
図3は、透過率が再び増大して高いや低い抵抗状態に配置される時、記憶装置は、メモリ構成のいずれかに戻って得ることを示す。上記実施形態では、単一記憶ユニットは、十種類のメモリ構成を生成できる。しかしながら、本発明の発明概念に基づいて、透過率を正しく分析できる限り、透過率は、上記実施形態で説明する五つの透過率状態に加えて、他の数の状態に分けることができる。例えば、透過率が八つの異なる透過率状態に分ける時、本発明の記憶装置の単一記憶ユニットは、十六種類(8*2=16)のメモリ構成を生成することができる。即ち、透過率をN個の状態に分ける時、記憶装置は、2Nのメモリ構成を有する。従来のメモリでは、各メモリユニットは、ただ二種類のメモリ構成、すなわち0と1だけを有する。したがって、従来のメモリと比較して、本発明で提供される記憶装置の各ユニットのメモリ度は著しく向上する。
【0025】
(第二実施形態)
記憶装置は、本実施形態に開示されており、その断面図は、図4のように示されている。記憶装置200は、第一基板21に形成されたエレクトロクロミック層24と、エレクトロクロミック層24に配置される電極26と、第一基板21に対向して配置される第二基板22と、電極26と第二基板22との間に配置される電解質層28と、第一基板21においてエレクトロクロミック層24と第一基板21との接触面の対向面に配置された発光素子23と、第二基板22において、電解質層28と第二基板22との接触面の対向面に配置される光検出素子25と、を含む。
【0026】
本実施形態では、エレクトロクロミック層24は、第一部と第二部を有する接触面(図示せず)を含み、電極26は、第一部を覆い、電極26が覆わないエレクトロクロミック層24の前記第二部は、電解質層28と接触する。本実施形態では、記憶装置200の透過率は、第一基板21と第二基板22との間に印加される電圧(すなわち第一基板21と第二基板22の電量)によって制御することができる。発光素子23は、光検出素子25に対向して配置されているので、発光素子23から放出される光は、第一基板21、エレクトロクロミック層24、電解質層28と第二基板22を介して、透過率の値を取得するように光検出素子25により受信される。第一実施形態に記載されるように、透過率はN個の状態に分けることができるため、データは、発光素子23と光検出素子25により読み取ることができる。
【0027】
本発明の発明概念に基づいて、発光素子23と光検出素子25のそれぞれは、エレクトロクロミック層24の両側に配置され、互いに対向して配置されている必要がある。又、それらの配置位置は相互に変更することができる。つまり、エレクトロクロミック層24の透過率を測定できる限り、発光素子23や光検出素子25は、必ずしも第一基板21または第二基板22の外側に配置される必要はない。
【0028】
さらに、本実施形態での第一基板21と第二基板22のそれぞれは、第一実施形態に記載されるような透明導電性材料を有する導電層を含み、ここでは記載を繰り返さない。又、エレクトロクロミック層24、電極26および電解質層28のそれぞれの材料も、第一実施形態のように記載され、ここでは記載を繰り返さない。
【0029】
(第三実施形態)
エレクトロクロミック装置は、本実施形態に開示されており、その断面図は、図4のように示されている。エレクトロクロミック装置300は、第一基板31に形成されたエレクトロクロミック層34と、エレクトロクロミック層34に配置される電極36と、第一基板31に対向して配置される第二基板32と、電極36と第二基板32との間に配置される電解質層38と、を含む。本実施形態では、電極36は、エレクトロクロミック層34の一部を覆い、電極36によって覆われない他部は電解質層38と接触することができる。本実施形態での第一基板31と第二基板32のそれぞれは、第一実施形態に記載されるような透明導電性材料を有する導電層を含み、ここでは記載を繰り返さない。又、エレクトロクロミック層34、電極36および電解質層38のそれぞれの材料も、第一実施形態のように記載され、ここでは記載を繰り返さない。
【0030】
本実施形態では、エレクトロクロミック装置300の透過率は、第一基板31と第二基板32との間に印加される電圧(すなわち第一基板31と第二基板32の電量)によって制御することができる。エレクトロクロミック装置300は、変色ガラス、インテリジェントカーテン及び電子ペーパーなどの分野に使用できる。第一実施形態に述べるように、本実施形態でのエレクトロクロミック層34の抵抗値は、電極36と第一基板31との間の印加電圧を調整することによって、二種類の抵抗状態を有する。したがって、本実施形態におけるエレクトロクロミック装置300は、メモリ機能や設定機能を有し、使用者の要求に応じてメモリデータを保存又は設定することができる。
【0031】
(第四実施形態)
図6は、本実施形態におけるエレクトロクロミック装置の三次元構造を示す図である。図6に示すように、エレクトロクロミック装置400は、第一基板41に形成されるエレクトロクロミック層44と、エレクトロクロミック層44に配置される複数のストリップ状電極46と、第一基板41に対向して配置される第二基板42と、電極46と第二基板42との間に配置される電解質層48と、を含む。本実施形態では、電極46は、エレクトロクロミック層44の一部を覆い、電極46によって覆われない他部は電解質層48と接触することができる。
【0032】
同様に、本実施形態では、エレクトロクロミック装置400の透過率は、第一基板41と第二基板42との間に印加される電圧(すなわち第一基板41と第二基板42の電量)によって制御することができる。エレクトロクロミック装置400は、変色ガラス、インテリジェントカーテン及び電子ペーパーなどの分野に使用できる。第三実施形態に述べるように、本実施形態でのエレクトロクロミック層44の抵抗値は、電極46と第一基板41との間の印加電圧を調整することによって、二種類の抵抗状態を有する。したがって、本実施形態におけるエレクトロクロミック装置400は、メモリ機能や設定機能を有し、使用者の要求に応じてメモリデータを保存又は設定することができる。
【0033】
本発明の実施形態も以下に提供される。
【0034】
1、エレクトロクロミック装置は、第一基板と、前記第一基板に形成されるエレクトロクロミック層と、前記エレクトロクロミック層に配置される電極と、第二基板と、前記電極と前記第二基板との間に配置される電解質層と、を含む。
【0035】
2、第一実施形態の装置において、前記エレクトロクロミック層は、第一部と第二部を有する接触面を含み、前記電極は、前記第一部を覆い、前記第二部は、前記電解質層と接触する。
【0036】
3、前述の実施形態のいずれかの装置において、前記第一基板及び前記第二基板のそれぞれは、透明基板と、前記透明基板に透明導電材料を有する透明導電層と、を含む。
【0037】
4、前述の実施形態のいずれかの装置において、前記透明導電材料は、インジウムスズ酸化物、酸化スズ、フッ素ドープ酸化スズ、酸化亜鉛、アルミニウムドープ酸化亜鉛、ガリウムドープ酸化亜鉛、窒化チタン及びそれらの組み合わせからなる群から選ばれる一つを含む。
【0038】
5、前述の実施形態のいずれかの装置において、前記電極は、金属材料と透明導電材料のいずれかを含む。
【0039】
6、前述の実施形態のいずれかの装置において、前記金属材料は、アルミニウム、金、プラチナ、銀、チタン、銅、タングステン、モリブデン、ジルコニウム、クロム、ハフニウム及びこれらの組合せからなる群から選ばれる一つを含み、前記透明導電材料は、インジウムスズ酸化物、酸化スズ、フッ素ドープ酸化スズ、酸化亜鉛、アルミニウムドープ酸化亜鉛、ガリウムドープ酸化亜鉛、窒化チタン及びそれらの組み合わせからなる群から選ばれる一つを含む。
【0040】
7、前述の実施形態のいずれかの装置において、前記電解質層は、電解液と固体電解質のいずれかを含む。
【0041】
8、前述の実施形態のいずれかの装置において、前記電解液は、少なくとも第一イオンを含み、前記第一イオンは、水素イオン、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン及びそれらの組み合わせからなる群から選択される一つであり、前記固体電解質は、少なくとも第二イオンと物質を含み、前記第二イオンは、水素イオン、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン及びそれらの組み合わせからなる群から選ばれる一つを含み、前記物質は、ポリ(パーフルオロスルホン酸)、ポリ(2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸)、ポリ(エチレンスルホン酸)、ポリ(メチルメタクリレート)、ポリ(スチレンスルホン酸)、ポリ(ビニルスルホン酸)、ポリ(エチレンオキシド)、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(ビニルピペリジン)、架橋ポリエーテル、五酸化タンタル、ジルコニア、酸化クロム、金属を有する二酸化ケイ素、水ガラス、フッ化マグネシウム、窒化リチウム、リンタングステン酸(H3PW12O40)、四フッ化アルミニウムリチウム、ニオブ酸リチウム及びそれらの組み合わせからなる群から選ばれる一つを含む。
【0042】
9、前述の実施形態のいずれかの装置において、前記エレクトロクロミック層は、無機材料と有機材料のいずれかを含む。
【0043】
10、前述の実施形態のいずれかの装置において、前記無機材料は、酸化タングステン、酸化ニッケル、酸化チタン、酸化ニオブ、酸化亜鉛、酸化タンタル、酸化鉄、酸化クロム、酸化マンガン、酸化イリジウム、酸化バナジウム、酸化ロジウム、酸化モリブデン、酸化コバルト、酸化セリウム、酸化ルテニウム及びそれらの組み合わせからなる群から選ばれる一つを含み、前記有機材料は、ポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン)、ポリアニリン、ビオロゲン、KFe[Fe(CN)6], Fe4[Fe(CN)6]3, Fe4[Ru(CN)6]3, CoFe(CN)6, InFe(CN)6、ピラゾリン、テトラチアフルバレン及びそれらの組み合わせからなる群から選ばれる一つを含む。
【0044】
11、記憶装置は、第一基板と、前記第一基板に形成されるエレクトロクロミック層と、前記エレクトロクロミック層に配置される電極と、第二基板と、前記電極と前記第二基板との間に配置される電解質層と、を含む。
【0045】
12、前述の実施形態のいずれかの装置において、前記エレクトロクロミック層は、第一部と第二部を有する接触面を含み、前記電極は、前記第一部を覆い、前記第二部は、前記電解質層と接触し、前記第一基板及び前記第二基板のそれぞれは、透明基板と、前記透明基板に透明導電材料を有する透明導電層と、を含み、前記電極は、金属材料と透明導電材料のいずれかを含み、前記電解質層は、電解液と固体電解質のいずれかを含み、前記エレクトロクロミック層は、無機材料と有機材料のいずれかを含む。
【0046】
13、前述の実施形態のいずれかの装置において、前記透明導電材料は、インジウムスズ酸化物、酸化スズ、フッ素ドープ酸化スズ、酸化亜鉛、アルミニウムドープ酸化亜鉛、ガリウムドープ酸化亜鉛、窒化チタン及びそれらの組み合わせからなる群から選ばれる一つを含み、前記金属材料は、アルミニウム、金、プラチナ、銀、チタン、銅、タングステン、モリブデン、ジルコニウム、クロム、ハフニウム及びこれらの組合せからなる群から選ばれる一つを含み、前記電解液は、少なくとも第一イオンを含み、前記第一イオンは、水素イオン、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン及びそれらの組み合わせからなる群から選択される一つであり、前記固体電解質は、少なくとも第二イオンと物質を含み、前記第二イオンは、水素イオン、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン及びそれらの組み合わせからなる群から選ばれる一つを含み、前記物質は、ポリ(パーフルオロスルホン酸)、ポリ(2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸)、ポリ(エチレンスルホン酸)、ポリ(メチルメタクリレート)、ポリ(スチレンスルホン酸)、ポリ(ビニルスルホン酸)、ポリ(エチレンオキシド)、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(ビニルピペリジン)、架橋ポリエーテル、五酸化タンタル、ジルコニア、酸化クロム、金属を有する二酸化ケイ素、水ガラス、フッ化マグネシウム、窒化リチウム、リンタングステン酸(H3PW12O40)、四フッ化アルミニウムリチウム、ニオブ酸リチウム及びそれらの組み合わせからなる群から選ばれる一つを含み、前記無機材料は、酸化タングステン、酸化ニッケル、酸化チタン、酸化ニオブ、酸化亜鉛、酸化タンタル、酸化鉄、酸化クロム、酸化マンガン、酸化イリジウム、酸化バナジウム、酸化ロジウム、酸化モリブデン、酸化コバルト、酸化セリウム、酸化ルテニウム及びそれらの組み合わせからなる群から選ばれる一つを含み、前記有機材料は、ポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン)、ポリアニリン、ビオロゲン、KFe[Fe(CN)6], Fe4[Fe(CN)6]3, Fe4[Ru(CN)6]3, CoFe(CN)6, InFe(CN)6、ピラゾリン、テトラチアフルバレン及びそれらの組み合わせからなる群から選ばれる一つを含む。
【0047】
14、前述の実施形態のいずれかの装置において、前記第一基板と前記電極との間の抵抗をさらに含み、前記抵抗は、少なくとも低抵抗状態と高抵抗状態を有するように第一電圧によって調整される。
【0048】
15、前述の実施形態のいずれかの装置において、前記第一基板と前記第二基板との間の第一電圧と、第二電圧とを更に備え、前記第一電圧は、前記エレクトロクロミック層がN個の異なる且つ分解できる透過率を含むように第二電圧によって制御され、前記Nは、2に等しい又はより大きい整数であり、前記装置は、少なくとも2N個のメモリ構成を更に有する。
【0049】
16、前述の実施形態のいずれかの装置において、前記エレクトロクロミック層は、第一側と、前記第一側に反対する第二側と、を含み、前記記憶装置は、前記第一側に配置される発光素子と、前記第二側に配置され、前記発光素子と反対する光検出素子と、更に含んで、前記エレクトロクロミック層は透明層及び半透明層のいずれかである時、前記発光素子は、前記エレクトロクロミック層を介して光を放射して前記光検出素子によって受信される。
【0050】
17、前述の実施形態のいずれかの装置において、前記第一基板は、前記エレクトロクロミック層から比較的に遠く離れた第一面を含み、前記第二基板は、前記電解質層から比較的に遠く離れた第二面を含み、前記光検出素子は、前記第一面に配置され、前記発光素子は、第二面に配置される。
【0051】
18、記憶装置の製造方法は、第一基板を提供する工程と、前記第一基板にエレクトロクロミック層を形成する工程と、前記エレクトロクロミック層に電極を配置する工程と、第二基板を提供する工程と、前記第二基板と前記エレクトロクロミック層との間に電解質層を配置する工程と、を含む。
【0052】
19、第十八実施形態の方法において、前記エレクトロクロミック層は、第一部と第二部を有する接触面と、第一側と、前記第一側に反対する第二側と、を含み、前記方法は、前記電極を前記第一部を覆い、前記第二部を前記電解質層と接触する工程と、前記第一側に発光素子を配置する工程と、光検出素子を前記第二側に配置し、前記発光素子と反対する工程と、を更に含んで、前記エレクトロクロミック層は透明層及び半透明層のいずれかである時、前記発光素子は、前記エレクトロクロミック層を介して光を放射して前記光検出素子によって受信される。
【0053】
20、第十八、十九実施形態の方法において、前記第一基板は、前記エレクトロクロミック層から比較的に遠く離れた第一面を含み、前記第二基板は、前記電解質層から比較的に遠く離れた第二面を含み、前記方法は、前記第一面に前記光検出素子を配置する工程と、第二面に前記発光素子を配置する工程と、を含む。
【0054】
以上の説明によると、当業者であれば本発明の技術思想を逸脱しない範囲で、多様な変更及び修正が可能であることが分かる。従って、本発明の技術的な範囲は、明細書の詳細な説明に記載された内容に限らず、特許請求の範囲によって定めなければならない。
【符号の説明】
【0055】
1,21,31,41…第一基板、2,22,32,42…第二基板、4,24,34,44…エレクトロクロミック、6,26,36,46…電極、8,28,38,48…電解質層、23…発光素子、25…光検出素子、100,200…記憶装置、300,400…エレクトロクロミック装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第一基板と、
前記第一基板に形成されるエレクトロクロミック層と、
前記エレクトロクロミック層に配置される電極と、
第二基板と、
前記電極と前記第二基板との間に配置される電解質層と、を含むことを特徴とするエレクトロクロミック装置。
【請求項2】
前記エレクトロクロミック層は、第一部と第二部を有する接触面を含み、
前記電極は、前記第一部を覆い、
前記第二部は、前記電解質層と接触することを特徴とする請求項1に記載のエレクトロクロミック装置。
【請求項3】
前記第一基板及び前記第二基板のそれぞれは、透明基板と、前記透明基板に透明導電材料を有する透明導電層と、を含むことを特徴とする請求項1に記載のエレクトロクロミック装置。
【請求項4】
前記透明導電材料は、インジウムスズ酸化物、酸化スズ、フッ素ドープ酸化スズ、酸化亜鉛、アルミニウムドープ酸化亜鉛、ガリウムドープ酸化亜鉛、窒化チタン及びそれらの組み合わせからなる群から選ばれる一つを含むことを特徴とする請求項3に記載のエレクトロクロミック装置。
【請求項5】
前記電極は、金属材料と透明導電材料のいずれかを含むことを特徴とする請求項1に記載のエレクトロクロミック装置。
【請求項6】
前記金属材料は、アルミニウム、金、プラチナ、銀、チタン、銅、タングステン、モリブデン、ジルコニウム、クロム、ハフニウム及びこれらの組合せからなる群から選ばれる一つを含み、
前記透明導電材料は、インジウムスズ酸化物、酸化スズ、フッ素ドープ酸化スズ、酸化亜鉛、アルミニウムドープ酸化亜鉛、ガリウムドープ酸化亜鉛、窒化チタン及びそれらの組み合わせからなる群から選ばれる一つを含むことを特徴とする請求項5に記載のエレクトロクロミック装置。
【請求項7】
前記電解質層は、電解液と固体電解質のいずれかを含むことを特徴とする請求項1に記載のエレクトロクロミック装置。
【請求項8】
前記電解液は、少なくとも第一イオンを含み、
前記第一イオンは、水素イオン、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン及びそれらの組み合わせからなる群から選択される一つであり、
前記固体電解質は、少なくとも第二イオンと物質を含み、
前記第二イオンは、水素イオン、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン及びそれらの組み合わせからなる群から選ばれる一つを含み、
前記物質は、ポリ(パーフルオロスルホン酸)、ポリ(2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸)、ポリ(エチレンスルホン酸)、ポリ(メチルメタクリレート)、ポリ(スチレンスルホン酸)、ポリ(ビニルスルホン酸)、ポリ(エチレンオキシド)、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(ビニルピペリジン)、架橋ポリエーテル、五酸化タンタル、ジルコニア、酸化クロム、金属を有する二酸化ケイ素、水ガラス、フッ化マグネシウム、窒化リチウム、リンタングステン酸(H3PW12O40)、四フッ化アルミニウムリチウム、ニオブ酸リチウム及びそれらの組み合わせからなる群から選ばれる一つを含むことを特徴とする請求項7に記載のエレクトロクロミック装置。
【請求項9】
前記エレクトロクロミック層は、無機材料と有機材料のいずれかを含むことを特徴とする請求項1に記載のエレクトロクロミック装置。
【請求項10】
前記無機材料は、酸化タングステン、酸化ニッケル、酸化チタン、酸化ニオブ、酸化亜鉛、酸化タンタル、酸化鉄、酸化クロム、酸化マンガン、酸化イリジウム、酸化バナジウム、酸化ロジウム、酸化モリブデン、酸化コバルト、酸化セリウム、酸化ルテニウム及びそれらの組み合わせからなる群から選ばれる一つを含み、
前記有機材料は、ポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン)、ポリアニリン、ビオロゲン、KFe[Fe(CN)6], Fe4[Fe(CN)6]3, Fe4[Ru(CN)6]3, CoFe(CN)6, InFe(CN)6、ピラゾリン、テトラチアフルバレン及びそれらの組み合わせからなる群から選ばれる一つを含むことを特徴とする請求項9に記載のエレクトロクロミック装置。
【請求項11】
第一基板と、
前記第一基板に形成されるエレクトロクロミック層と、
前記エレクトロクロミック層に配置される電極と、
第二基板と、
前記電極と前記第二基板との間に配置される電解質層と、を含むことを特徴とする記憶装置。
【請求項12】
前記エレクトロクロミック層は、第一部と第二部を有する接触面を含み、
前記電極は、前記第一部を覆い、
前記第二部は、前記電解質層と接触し、
前記第一基板及び前記第二基板のそれぞれは、透明基板と、前記透明基板に透明導電材料を有する透明導電層と、を含み、
前記電極は、金属材料と透明導電材料のいずれかを含み、
前記電解質層は、電解液と固体電解質のいずれかを含み、
前記エレクトロクロミック層は、無機材料と有機材料のいずれかを含むことを特徴とする請求項11に記載の記憶装置。
【請求項13】
前記透明導電材料は、インジウムスズ酸化物、酸化スズ、フッ素ドープ酸化スズ、酸化亜鉛、アルミニウムドープ酸化亜鉛、ガリウムドープ酸化亜鉛、窒化チタン及びそれらの組み合わせからなる群から選ばれる一つを含み、
前記金属材料は、アルミニウム、金、プラチナ、銀、チタン、銅、タングステン、モリブデン、ジルコニウム、クロム、ハフニウム及びこれらの組合せからなる群から選ばれる一つを含み、
前記電解液は、少なくとも第一イオンを含み、
前記第一イオンは、水素イオン、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン及びそれらの組み合わせからなる群から選択される一つであり、
前記固体電解質は、少なくとも第二イオンと物質を含み、
前記第二イオンは、水素イオン、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン及びそれらの組み合わせからなる群から選ばれる一つを含み、
前記物質は、ポリ(パーフルオロスルホン酸)、ポリ(2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸)、ポリ(エチレンスルホン酸)、ポリ(メチルメタクリレート)、ポリ(スチレンスルホン酸)、ポリ(ビニルスルホン酸)、ポリ(エチレンオキシド)、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(ビニルピペリジン)、架橋ポリエーテル、五酸化タンタル、ジルコニア、酸化クロム、金属を有する二酸化ケイ素、水ガラス、フッ化マグネシウム、窒化リチウム、リンタングステン酸(H3PW12O40)、四フッ化アルミニウムリチウム、ニオブ酸リチウム及びそれらの組み合わせからなる群から選ばれる一つを含み、
前記無機材料は、酸化タングステン、酸化ニッケル、酸化チタン、酸化ニオブ、酸化亜鉛、酸化タンタル、酸化鉄、酸化クロム、酸化マンガン、酸化イリジウム、酸化バナジウム、酸化ロジウム、酸化モリブデン、酸化コバルト、酸化セリウム、酸化ルテニウム及びそれらの組み合わせからなる群から選ばれる一つを含み、
前記有機材料は、ポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン)、ポリアニリン、ビオロゲン、KFe[Fe(CN)6], Fe4[Fe(CN)6]3, Fe4[Ru(CN)6]3, CoFe(CN)6, InFe(CN)6、ピラゾリン、テトラチアフルバレン及びそれらの組み合わせからなる群から選ばれる一つを含むことを特徴とする請求項12に記載の記憶装置。
【請求項14】
前記第一基板と前記電極との間の抵抗をさらに含み、
前記抵抗は、少なくとも低抵抗状態と高抵抗状態を有するように第一電圧によって調整されることを特徴とする請求項11に記載の記憶装置。
【請求項15】
前記第一基板と前記第二基板との間の第一電圧と、第二電圧とを更に備え、
前記第一電圧は、前記エレクトロクロミック層がN個の異なる且つ分解できる透過率を含むように第二電圧によって制御され、
前記Nは、2に等しい又はより大きい整数であり、
前記装置は、少なくとも2N個のメモリ構成を更に有することを特徴とする請求項11に記載の記憶装置。
【請求項16】
前記エレクトロクロミック層は、第一側と、前記第一側に反対する第二側と、を含み、
前記記憶装置は、
前記第一側に配置される発光素子と、
前記第二側に配置され、前記発光素子と反対する光検出素子と、を更に含んで、
前記エレクトロクロミック層は透明層及び半透明層のいずれかである時、前記発光素子は、前記エレクトロクロミック層を介して光を放射して前記光検出素子によって受信されることを特徴とする請求項11に記載の記憶装置。
【請求項17】
前記第一基板は、前記エレクトロクロミック層から比較的に遠く離れた第一面を含み、
前記第二基板は、前記電解質層から比較的に遠く離れた第二面を含み、
前記光検出素子は、前記第一面に配置され、
前記発光素子は、第二面に配置されることを特徴とする請求項16に記載の記憶装置。
【請求項18】
第一基板を提供する工程と、
前記第一基板にエレクトロクロミック層を形成する工程と、
前記エレクトロクロミック層に電極を配置する工程と、
第二基板を提供する工程と、
前記第二基板と前記エレクトロクロミック層との間に電解質層を配置する工程と、を含むことを特徴とする記憶装置の製造方法。
【請求項19】
前記エレクトロクロミック層は、第一部と第二部を有する接触面と、第一側と、前記第一側に反対する第二側と、を含み、
前記方法は、前記電極を前記第一部を覆い、前記第二部を前記電解質層と接触する工程と、
前記第一側に発光素子を配置する工程と、
光検出素子を前記第二側に配置し、前記発光素子と反対する工程と、を更に含んで、
前記エレクトロクロミック層は透明層及び半透明層のいずれかである時、前記発光素子は、前記エレクトロクロミック層を介して光を放射して前記光検出素子によって受信されることを特徴とする請求項18に記載の記憶装置の製造方法。
【請求項20】
前記第一基板は、前記エレクトロクロミック層から比較的に遠く離れた第一面を含み、
前記第二基板は、前記電解質層から比較的に遠く離れた第二面を含み、
前記方法は、前記第一面に前記光検出素子を配置する工程と、
第二面に前記発光素子を配置する工程と、を含むことを特徴とする請求項19に記載の記憶装置の製造方法。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−150471(P2012−150471A)
【公開日】平成24年8月9日(2012.8.9)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−1980(P2012−1980)
【出願日】平成24年1月10日(2012.1.10)
【出願人】(502250743)國立成功大學 (16)
【氏名又は名称原語表記】NATIONAL CHENG KUNG UNIVERSITY
【住所又は居所原語表記】No.1,Ta−Hsueh Road,East District,Tainan City,Taiwan(R.O.C.)
【Fターム(参考)】