説明

エレベーターのリニューアル工法

【課題】リニューアル作業の開始から終了に至るまでの時間を短縮させ、効率の良いリニューアル作業を実現させることができるエレベーターのリニューアル工法の提供。
【解決手段】本発明は、機器の取り替え作業を行う本作業工程(SS)を、既設テールコード6aに新テールコード6bを並設し、既設モータ11aを新モータ11bに取り替え、既設制御盤5aを新制御盤5bに取り替える機械室作業工程(SSa)と、既設器具Box9aを新器具Box9bに取り替え、既設ドアモータ13aを新ドアモータ13bに取り替えるかご・昇降路作業工程(SSb)と、機器を該当する階床に対して搬入・搬出し、搬入・搬出に伴って生じたゴミを清掃する搬入・搬出・清掃作業工程(SSc)とに分割し、これらの機械室作業工程(SSa)と、かご・昇降路作業工程(SSb)と、搬入・搬出・清掃作業工程(SSc)を互いに並行して実施させるようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エレベーターのリニューアル工法に係り、特に、インバータ制御エレベーターへのリニューアルに好適なエレベーターのリニューアル工法に関する。
【背景技術】
【0002】
エレベーターの停止時間を極力短くして行うエレベーターのリニューアル工法として、夜間に、旧機器は残して旧機器による運転を可能にしたまま、新機器のうち旧機器に対し、併設可能なかご内の操作盤等の新機器を取り付け、併設可能新機器を互いにケーブルで接続する第1の行程と、昼間に、乗客に旧機器による運転を供する第2の行程と、夜間に、旧機器を新機器の中で旧機器と併設不可能な併設不可能新機器で置き換え、新機器による運転を可能にする第3の行程とを備え、昼間はエレベーターの利用を可能とし、主なリニューアル作業を夜間に行うようにしたエレベーターのリニューアル工法が提案されている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−179998号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような従来のエレベーターのリニューアル工法においては、作業を第1及び第3の工程として夜間に分割して行うようにしたため、夜間にエレベーターを利用する顧客に対しては、エレベーターを使うことができない日が最低でも2日発生することとなる。
【0005】
また、夜間作業を2日連続で設定することができなかった場合は、第2の工程でエレベーターが稼働するので、その間エレベーターの利用者には迷惑が掛らないが、作業完成までの期日が延びるという問題も発生する。
【0006】
特に、インバータ制御エレベーターへのリニューアルを行う場合、モータ制御方式を変えるため、機械室作業ではモータと制御盤等の交換、昇降路作業ではテールコードの交換が必須となり、夜間作業の日数が増える可能性が高くなり、アパートやマンションに納入されたエレベーターのリニューアル作業を夜間に行う場合、作業中発生する騒音の問題で、採用されない場合が多い。
【0007】
本発明の目的は、リニューアル作業の開始から終了に至るまでの時間を短縮させ、効率の良いリニューアル作業を実現させることができるエレベーターのリニューアル工法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記目的を達成するために、本発明に係るエレベーターのリニューアル工法は、既設エレベーターをインバータ制御エレベーターへリニューアルするエレベーターのリニューアル工法において、リニューアル作業工程を、機器の取り替えの準備作業を行う前作業工程と、機器の取り替え作業を行う本作業工程と、取り替えられた既設機器の撤収作業を行う整理作業工程とに分割し、前記本作業工程を、既設テールコードに新テールコードを並設し、既設モータを新モータに取り替え、既設制御盤を新制御盤に取り替える機械室作業工程と、既設かご用制御盤を新かご用制御盤に取り替え、既設ドアモータを新ドアモータに取り替えるかご・昇降路作業工程と、機器を該当する階床に対して搬入・搬出し、搬入・搬出に伴って生じたゴミを清掃する搬入・搬出・清掃作業工程とに分割し、これらの機械室作業工程と、かご・昇降路作業工程と、搬入・搬出・清掃作業工程を互いに並行して実施することを特徴としている。
【0009】
このように構成した本発明は、本作業工程において実施される第1の主作業である既設テールコードに新テールコードを併設する作業、既設モータを新モータに取り替える作業、及び既設制御盤を新制御盤に取り替える作業を機械室作業工程において実施させ、また第2の主作業である既設かご用制御盤を新かご用制御盤に取り替える作業、既設かご用操作盤を新かご用操作盤に取り替える作業、及び既設ドアモータを新ドアモータに取り替える作業をかご・昇降路作業工程において実施させ、機械室作業工程と、昇降路作業工程とを並行して実施させるので、機器の取り替えに要する時間を短縮させることができる。
【0010】
また、第1の主作業を実施する機械室作業工程、及び第2の主作業を実施するかご・昇降路作業工程とは独立させて、しかもこれらの機械室作業工程及びかご・昇降路作業工程と並行して、機器を該当する階床に搬入・搬出し、機器の搬入・搬出に伴って生じるゴミを清掃する搬入・搬出・清掃作業を実施させるので、機器の取り替えに携わる作業者を、機器の搬入・搬出作業、及び清掃作業に煩わされることなく、当該機器の取り替え作業に専念させることができる。このことによっても、機器の取り替えに要する時間を短縮させることができる。
【0011】
すなわち本発明は、前作業工程、本作業工程、及び整理作業工程を含めたリニューアル作業の開始から終了に至るまでの時間を短縮させ、効率の良いリニューアル作業を実施させることができる。
【0012】
また本発明は、前記発明において、前記前作業工程を、機械室、及びかご・昇降路内における機器の敷設・撤去作業を行う機械室,かご・昇降路作業工程と、養生、及び機器の搬入、撤去された既設機器の搬出を行う養生・搬入・搬出作業工程とに分割し、これらの機械室,かご・昇降路作業工程と、養生・搬入・搬出作業工程を互いに並行して実施することを特徴としている。
【0013】
このように構成した本発明は、前作業工程に要する時間も短縮させることができ、リニューアル作業の開始から終了に至るまでの時間をより短縮させることができる。
【0014】
また本発明は、前記発明において、前記インバータ制御エレベーターが設置される建物内に、前記撤去された既設機器を保管するストックヤードを設け、このストックヤードに前記撤去された既設機器を保管するようにしたことを特徴としている。
【0015】
このように構成した本発明は、インバータ制御エレベーターが設置される建物の周囲に、撤去された既設機器を運搬するトラックを待機させる駐車場が存在しない場合でも、ストックヤードに保管されている撤去された既設機器の搬出時間に合わせてトラックを到着させることにより、撤去された既設機器を支障を生じることなくトラックに搬出させることができる。
【0016】
また本発明は、前記発明において、前記整理作業工程を、前記本作業工程の機械室作業工程を実施していた作業者によって行われ、前記機械室内の工器具・機材をトラックに搬出し、前記ストックヤードに保管されている前記撤去された既設機器をトラックに搬出する機械室作業工程と、前記本作業工程の前記かご・昇降路作業工程を実施していた作業者によって行われ、前記ストックヤードに保管されている前記撤去された既設機器をトラックに搬出するかご・昇降路作業工程と、前記本作業工程の搬入・搬出・清掃作業工程を実施していた作業者によって行われ、前記ストックヤードに保管されている前記撤去された既設機器をトラックに搬出し、前記養生を解体し、全体を清掃する搬入・搬出・清掃作業工程とに分割し、これらの機械室作業工程と、かご・昇降路作業工程と、搬入・搬出・清掃作業工程を互いに並行して実施することを特徴としている。
【0017】
このように構成した本発明は、整理作業工程に要する時間も短縮させることができ、リニューアル作業の開始から終了に至るまでの時間をさらに短縮させることができる。
【0018】
また本発明は、前記発明において、顧客の要望に応じて実施される当該エレベーターに係るオプション作業のうちの電気回路に関係するオプション作業を行うオプション作業工程を、前記リニューアル作業工程の前記前作業工程よりも以前に実施することを特徴としている。
【0019】
このように構成した本発明は、インバータ制御エレベーターへのリニューアルを、オプション作業によって設定された電気回路を考慮した上で行うことができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、機械室作業工程と、かご・昇降路作業工程とを並行して実施させるので、機器の取り替えに要する時間を短縮でき、また、機器の取り替えに携わる作業者を、機器の搬入・搬出作業、及び清掃作業に煩わされることなく、当該機器の取り替え作業に専念させることができ、これによっても機器の取り替えに要する時間を短縮させることができる。すなわち本発明は、前作業工程、本作業工程、及び整理作業工程を含めたリニューアル作業の開始から終了に至るまでの時間を短縮させ、効率の良いリニューアル作業を実施させることができる。これにより、エレベーターの利用者に対するリニューアルに伴うサービス性の低下を従来よりも少なく抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明のエレベーターのリニューアル工法の一実施形態の概要を示す説明図である。
【図2】図1に示す前作業工程の要部を示すフローチャートである。
【図3】図1に示す本作業工程の要部を示すフローチャートである。
【図4】図1に示す本作業工程の要部を示すフローチャートである。
【図5】図1に示す本作業工程の要部を示すフローチャートである。
【図6】図1に示す整理作業工程の要部を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明に係るエレベーターのリニューアル工法の実施の形態を図に基づいて説明する。
【0023】
図1は本発明のエレベーターのリニューアル工法の一実施形態の概要を示す説明図、図2は図1に示す前作業工程の要部を示すフローチャート、図3〜図5は図1に示す本作業工程の要部を示すフローチャート、図6は図1に示す整理作業工程の要部を示すフローチャートである。
【0024】
図1に示す例えば7階床の既設エレベーターAの制御方式を、インバータ制御方式のエレベーターBに6人の作業者でリニューアルする場合、同図1に示すように、制御方式のリニューアル化とは直接には関連が無く、このリニューアル作業に合わせて顧客の要望により改造修理を行う乗場表示装置の交換や地震慣性システムの導入等の電気回路に関係する作業を行うオプション作業工程(SA1)を、例えば制御方式リニューアルの作業日の前に行う。また例えば、他のオプション作業である昇降路の耐震構造化とか、ロープ交換等のオプション作業工程(SA2)を本体作業の後日に行う。
【0025】
また、同図1に示すように、本体作業工程(S)すなわちリニューアル作業工程は、機器の取り替えの準備作業を行う前作業工程(SR)と、機器の取り替え作業を行う本作業工程(SS)と、取り替えられた既設機器の撤収作業を行う整理作業工程(ST)とに分割してある。
【0026】
前作業工程(SR)は、図1に示すように、エレベーターの機械室1及びかご2と昇降路3において、後述する機械室1とかご2及び昇降路3の並行作業を、効率的に行う段取り作業を実施する4人の作業者が携わる機械室,かご・昇降路作業工程(SRa)と、顧客との事前打ち合わせで定めた当該エレベーターが設置される建物内に設けられるリニューアル部品や撤去品の一時保管場所である図示しないストックヤード、工器具や部品の搬入・搬出に使う図示しない通路及び図示しない階段、エレベーターの乗場4、機械室1の養生の実施や、リニューアルに使用する図示しない部品や図示しない工器具を、図示しないストックヤード、機械室1、かご2、乗場4への搬入や、ステップSRaで撤去した図示しない部品を図示しないストックヤードへの搬出を行う2人の作業者が携わる養生・搬入・搬出作業工程(SRb)とに分割してある。これらの機械室・かご・昇降路作業工程(SRa)と、養生・搬入・搬出作業工程(SRb)とを互いに並行して実施するようにしてある。
【0027】
ここで、図示しないストックヤードは、モータや制御盤等の機械室1に用いるものは機械室1への設置、昇降路3やかご2内やかご上部2Aに用いるものは最下階の次階床への設置、かご下部2Bや昇降路底部3Aに用いるものは最下階への設置が望ましい。
【0028】
次に、本作業工程(SS)は、エレベーターの機械室1に設置される機器に対するリニューアル作業を行う2人の作業者が携わる機械室作業工程(SSa)と、エレベーターのかご2及び昇降路3に設置される機器に対するリニューアル作業を行う別の2人の作業者が携わるかご・昇降路作業工程(SSb)と、リニューアル作業で使う部品を図示しないストックヤードから機械室1や乗場4へ搬入したり、撤去した部品を機械室1や乗場4から図示しないストックヤードへ搬出したり、部品撤去後の乗場4の清掃や乗場4での人の誘導を行うさらに別の2人の作業者が携わる搬入・搬出・清掃作業工程(SSc)とに分割してある。これらの機械室作業工程(SSa)と、かご・昇降路作業工程(SSb)と、搬入・搬出・清掃作業工程(SSc)を互いに並行して実施するようにしてある。
【0029】
次に、整理作業工程(ST)は、例えば本作業工程(SS)の機械室作業工程(SSa)を実施していた2人の作業者によって行われ、機械室1内の工具、機械をトラックに搬出し、図示しないストックヤードに保管されている撤去された既設機器をトラックに搬出する機械室作業工程(SSa)と、例えば本作業工程(SS)のかご・昇降路作業工程(SSb)を実施していた2人の作業者によって行われ、図示しないストックヤードに保管されている撤去された既設機器をトラックに搬出するかご・昇降路作業工程(SSb)と、例えば本作業工程(SS)の搬入・搬出・清掃作業工程(SSc)を実施していた作業者によって行われ、図示しないストックヤードに保管されている撤去された既設機器をトラックに搬出し、養生を解体し、全体を清掃する搬入・搬出・清掃作業工程(SSc)とに分割してある。これらの機械室作業工程(SSa)と、かご・昇降路作業工程(SSb)と、搬入・搬出・清掃作業工程(SSc)とを互いに並行して実施するようにしてある。
【0030】
次に、前述した前作業工程(SR)の詳細を、図2を用いて説明する。
【0031】
まず、養生・搬入・搬出作業工程(SRb)を行う2人の作業者は、リニューアル部品や撤去品の一時保管場所とした図示しないストックヤードの養生、工器具や部品の搬入・搬出に使う図示しない通路及び図示しない階段の養生、エレベーターの乗場4等の養生作業を実施するとともに、作業中の掲示を行う(ステップSRb1)。
【0032】
一方、機械室,かご・昇降路作業工程(SRa)を行う4人の作業者は、機械室1に設けた既設制御盤5aとかご2を電気的に接続する既設テールコード6aに新テールコード6bを併設させ、新テールコード6bの一端を機械室1へ立ち上げる(ステップSRa1)。
【0033】
また、養生・搬入・搬出作業工程(SRb)を行う作業者は、ステップSRb1の各所の養生作業を終了すると、図示しないリニューアル部品を図示しないストックヤードへ搬入したり、リニューアル作業に使用する図示しない工器具類を機械室1やかご2及び乗場4への搬入を行う(ステップSRb2)。
【0034】
また、機械室,かご・昇降路作業工程(SRa)を行う作業者は、かご2のかご上部2Aに乗込み、昇降路3にエレベーターの停止階床分設けられ、かご2の位置を検出するとともに、エレベーターの減速制御に用いられる図示しない既設遮蔽板と、この図示しない既設遮蔽板を取付ける図示しない既設ブラケットとの撤去作業を、かご上運転を行って実施する(ステップSRa2)。ここで、撤去した図示しない既設遮蔽板と図示しない既設ブラケットは各階床の乗場4に置いておく。
【0035】
次に、機械室,かご・昇降路作業工程(SRa)を行う作業者は、かご2の昇降を縮尺してかご位置を表示する信号を出力するフロアコントローラ7に設けられる図示しないプーリと、昇降路底部3Aに設けられる図示しないプーリとに巻き掛けられ、かご2に両端が取付けられる図示しないスチールテープの撤去作業を実施する(ステップSRa3)。ここで、撤去した図示しないスチールテープは最下階の乗場4に置いておく。
【0036】
また、養生・搬入・搬出作業工程(SRb)を行う作業者は、ステップSRa3の図示しないスチールテープの撤去作業が終了すると、機械室1の床に設けられる図示しない開口部を塞ぐ養生を行い(ステップSRb3)、リニューアル作業における本作業工程(SS)で、機械室作業工程(SSa)とかご・昇降路作業工程(SSb)との上下並行作業を実施するときの機械室1から昇降路3への落下物の排除を図る。
【0037】
次に、養生・搬入・搬出作業工程(SRb)を行う作業者は、各階床の乗場4に置かれた図示しない既設遮蔽板及び図示しない既設ブラケット、最下階の乗場4に置かれた図示しないスチールテープを図示しないストックヤードへ搬出する(ステップSRb4)。
【0038】
また、機械室,かご・昇降路作業工程(SRa)のかご・昇降路作業を行う作業者は、最下階の乗場ドア8を開いて昇降路底部3Aへ降りることが可能で、最下階の次階床の乗場ドア8からかご上部2Aに乗ることができる位置へ、かご2を停止させる(ステップSRa4)。ここで、ステップSRa4におけるかご2の停止位置は、建物によって異なるが、かご2の床が最下階の乗場4より約700mm高くするのが一般的である。
【0039】
また、機械室,かご・昇降路作業工程(SRa)の機械室作業を行う作業者は、ステップSRa4のかご2の停止を確認すると、エレベーターの電源を遮断する(ステップSRa5)。
【0040】
次に、本作業工程(SS)の詳細を、図3〜図5を用いて説明する。
【0041】
かご・昇降路作業工程(SSb)を行う作業者は、かご上部2Aに設置された既設かご用制御盤、すなわち既設器具Box9a内に、既設テールコード6aやかご2の図示しない各機器から接続される配線を、リニューアル後も利用する既設流用線を確認チェックした後に外し、既設器具Box9aを撤去する(ステップSSb1)。ここで、撤去した既設器具Box9aは最下階の次階床の乗場4に置いておく。
【0042】
また、搬入・搬出・清掃作業工程(SSc)を行う2人の作業者は、図示しないストックヤードからインバータ制御用の新モータ11bや、この新モータ11bに接続するロータリエンコーダ12を機械室1へ搬入し(ステップSSc1)、図示しないストックヤードから新ドアモータ13b、及び新かご用制御盤すなわち新器具Box9bを、かご上部2Aへ乗降が可能な階床である最下階の次階床の乗場4へ搬入するとともに、かご2の意匠部品である図示しない新操作盤、図示しない新OPB側板(運転盤を取付ける側板)、図示しない新CPI(かご位置表示灯)、図示しない新天枠等を、かご2内に乗込み可能な最下階の乗場4へ搬入し(ステップSSc2)、機械室作業工程(SSa)を行う作業者及びかご・昇降路作業工程(SSb)を行う作業者が機械室1やかご2及び昇降路3で作業中のときは、乗場4で人の誘導や簡単な清掃を行う(ステップSSc3)。
【0043】
また、機械室作業工程(SSa)を行う2人の作業者は、フロアコントローラ7に接続される配線を外した後、フロアコントローラ7の撤去を行うとともに(ステップSSa1)、既設モータ11aを新モータ11bへ取替える作業を行う(ステップSSa2)。
【0044】
また、かご・昇降路作業工程(SSb)を行う作業者は、既設ドアモータ13aを取外し(ステップSSb2)、ステップSRa2で撤去した図示しない既設遮蔽板の間挿で、エレベーターの減速制御を指令する図示しない既設ポジテクタを撤去し(ステップSSb3)、新器具Box9bの取付けを行う(ステップSSb4)。ここで、取外した既設ドアモータ13aや図示しない既設ポジテクタは、最下階の次階床の乗場4に置いておく。
【0045】
また、搬入・搬出・清掃作業工程(SSc)を行う作業者は、かご・昇降路作業工程(SSb)を行う作業者がステップSSb1,ステップSSb2,ステップSSb3で撤去し、最下階の次階床の乗場4に置いた既設器具Box9a、既設ドアモータ13a、図示しない既設ポジテクタを、図示しないスットクヤードへ搬出し(ステップSSc4)、機械室作業SSaを行う作業者及びかご・昇降路作業SSbを行う作業者が機械室1やかご2及び昇降路3で作業中のときは、再度、乗場4で人の誘導や簡単な清掃を行う(ステップSSc5)。
【0046】
また、機械室作業工程(SSa)を行う作業者は、既設制御盤5aの配線からリニューアル後も利用する既設流用線を確認チェックし、不要な配線を撤去した後、既設制御盤5aを解体する(スッテップSSa3)。
【0047】
また、かご・昇降路作業工程(SSb)を行う作業者は、新ドアモータ13bを取付け、新ドアモータ13bの配線を新器具Box9bへ接続するとともに(ステップSSb5)、ステップSSb1で確認チェックした既設流用線を新器具Box9bへ結線する(ステップSSb6)。
【0048】
また、機械室作業工程(SSa)を行う作業者は、新モータ11bへロータリエンコーダ12を取付けるとともに、新制御盤5bに接続する配線を敷設するとともに(ステップSSa4)、新制御盤5を組み立てる(ステップSSa5)。
【0049】
また、かご・昇降路作業工程(SSb)を行う作業者は、ステップSRa1にて既設テールコード6aに併設した新テールコード6bの他端を、かご下部2Bに設けられる複数の端子台を収納する図示しないかご下ジャンクションBoxへ接続する配線と、かご上部2Aへ結線する配線とに分割した後、かご上部2Aへ結線する配線をかご上部2Aに立ち上げる(ステップSSb7)。
【0050】
次に、かご・昇降路作業工程(SSb)を行う作業者は、かご2の中に移動し、図示しない既設操作盤、図示しない既設OPB側板(運転盤を取付ける側板)、図示しない既設CPI(かご位置表示灯)、図示しない既設天枠を撤去し(ステップSRb8)、かご廻りの配線敷設を行う(ステップSRb9)。ここで、撤去した図示しない既設操作盤、図示しない既設OPB側板、図示しない既設CPI、図示しない既設天枠は、最下階の次階床の乗場4に置いておく。
【0051】
次に、かご・昇降路作業工程(SSb)を行う作業者は、図示しない新操作盤、図示しない新OPB側板、図示しない新CPI、図示しない新天枠を取付けるとともに、新器具Box9bへの結線を行う(ステップSRb10)。
【0052】
また、搬入・搬出・清掃作業工程(SSc)を行う作業者は、かご・昇降路作業工程(SSb)を行う作業者がステップSSb8で撤去し、最下階の次階床の乗場4に置いた図示しない既設操作盤、図示しない既設OPB側板、図示しない既設CPI、図示しない既設天枠を、図示しないスットクヤードへ搬出し(ステップSSc6)、図示しない新ポジテクタ、図示しない新照明装置を、最下階の次階床の乗場4へ搬入するとともに(ステップSSc7)、図示しない新秤装置、下部リミットスイッチ14Dを、最下階の乗場4へ搬入し(ステップSSc8)、乗場4にて人の誘導や簡単な清掃を行う(ステップSSc9)。
【0053】
また、機械室作業工程(SSa)を行う作業者は、新モータ11b、ロータリエンコーダ12、下部リミットスイッチ14D及び上部リミットスイッチ14U用の配線を、新制御盤5bへ結線し(ステップSSa6)、ステップSSa3で確認チェックした既設流用線を新制御盤5bへ結線する(ステップSSa7)。
【0054】
また、かご・昇降路作業工程(SSb)を行う作業者は、かご上部2Aへ乗込み、図示しない新ポジテクタを取付け、新器具Box9bへの結線を行うとともに(ステップSSb11)、図示しない新照明装置を取付け、新器具Box9bへの結線を行った後(ステップSSb12)、かご上部2Aの配線の整理行う(ステップSSb13)。
【0055】
次に、かご・昇降路作業工程(SSb)を行う作業者は、昇降路底部3Aへ降りて、かご下2Bの図示しない既設秤装置を図示しない新秤装置に取替え、かご下2Bに設けられる図示しないかご下ジャンクションBoxへの結線を行うとともに(ステップSSb14)、かご下2Bの配線整理を行う(ステップSSb15)。ここで、ステップSSb14で取替えた既設秤装置は、最下階の乗場4に置いておく。
【0056】
次に、かご・昇降路作業工程(SSb)を行う作業者は、昇降路底部3Aに設けられる下部リミットスイッチ14Dを取替えた後、図示しない流用線との結線を行う(ステップSSb16)。ここで、ステップSSb16で取替えた下部リミットスイッチ14Dは、最下階の乗場4に置いておく。
【0057】
また、搬入・搬出・清掃作業工程(SSc)を行う作業者は、最下階の乗場4に置かれ、ステップSSb14とステップSSb16で撤去した図示しない秤装置と下部リミットスイッチ14Dを、図示しないストックヤードへ搬出する(ステップSSc10)。
【0058】
また、かご・昇降路作業工程(SSb)を行う作業者は、各階の乗場に設けられる乗場操作盤15に設けられる図示しない既設の豆電球を、図示しないLED豆電球に付替える(ステップSSb17)。ここで、ステップSSb17のLED豆電球の付替え作業は、かご・昇降路作業工程(SSb)を行う作業者が行うことで説明したが、作業の進捗に応じて、機械室作業工程(SSa)を行う作業者が行っても良いし、かご・昇降路作業工程(SSb)を行う作業者と機械室作業工程(SSa)を行う作業者が共同で行っても良い。
【0059】
次に、かご・昇降路作業工程(SSb)を行う作業者は、図示しないかご下ジャンクションBox及び新器具Box9bへ新テールコード6bの他端の結線を行う(ステップSSb18)。
【0060】
また、機械室作業工程(SSa)を行う作業者は、新制御盤5bへ新テールコード6bの一端の結線を行う(ステップSSa8)。
【0061】
次に、機械室作業工程(SSa)を行う作業者及びかご・昇降路作業工程(SSb)を行う作業者は、例えば、図示しない各種安全スイッチを動作させてもエレベーターが動かないことの確認や、昇降路3に設けられる図示しない機器とかご2との間隙の確認等、エレベーターの低速運転の試験運転及び低速運転における機器動作の確認や各種寸法確認を、機械室1にて新制御盤5bや新モータ11bが動作中に観察したり(ステップSSa9)、かご上2Aにてエレベーターを低速運転しながら行う(ステップSSb19)。
【0062】
また、搬入・搬出・清掃作業工程(SSc)を行う作業者は、機械室1と図示しない管理人室に設置する2台の新インターホン16bを、機械室1へ搬入したり(ステップSSc11)、図示しない新遮蔽板及びこの図示しない新遮蔽板を取付ける図示しない新ブラケットの一組を、各階の乗場4へ搬入したり(ステップSSc12)、上部リミットスイッチ14Uを、最上階の乗場4へ搬入する(ステップSSc13)。
【0063】
また、かご・昇降路作業工程(SSb)を行う作業者は、ステップSSb19のかご上2Aでのエレベーター低速運転で昇降路3を移動中に、エレベーターの減速制御に用いられる図示しない新遮蔽板と、この図示しない新遮蔽板を取付ける図示しない新ブラケットの取付けとを、定められた位置に取付ける(ステップSSb20)。
【0064】
また、機械室作業工程(SSa)を行う作業者は、新インターホン16bを新制御盤5bの側面に取付けるとともに、図示しない管理人室に設置されている図示しない既設インターホンを新インターホン16b取替える(ステップSSa10)。ここで、ステップSSa10で撤去した図示しない管理人室の図示しない既設インターホンは機械室1へ置いておく。
【0065】
また、かご・昇降路作業工程(SSb)を行う作業者は、昇降路3の上部所定の位置に設けられる上部リミットスイッチ14Uを取替えた後、図示しない流用線との結線を行う(ステップSSb21)。ここで、ステップSSb21で取替えた既設上部リミットスイッチ14Uは、最上階の乗場4に置いておく。
【0066】
また、搬入・搬出・清掃作業工程(SSc)を行う作業者は、かご・昇降路作業工程(SSb)を行う作業者がステップSSb21で撤去し、最上階の乗場4に置いた既設上部リミットスイッチ14Uを、図示しないストックヤードへ搬出する(ステップSSc14)。
【0067】
また、機械室作業工程(SSa)を行う作業者は、機械室1の不要な図示しない開口部をモルタル等で閉鎖する(ステップSSa11)。
【0068】
また、かご・昇降路作業工程(SSb)を行う作業者は、既設テールコード6aを撤去する(ステップSSb22)。ここで、撤去した既設テールコード6aは、最下階の乗場4に置いておく。
【0069】
また、搬入・搬出・清掃作業工程(SSc)を行う作業者は、ステップSSb22で撤去した既設テールコード6aを、図示しないストックヤードへ搬出する(ステップSSc15)。
【0070】
次に、機械室作業工程(SSa)を行う作業者は、例えば機械室1にて、エレベーターの走行中の新モータ11bから発生する音や温度に異常はないか、エレベーターの起動や停止時に図示しない電磁ブレーキの動作状況に異常が無いか等、高速運転の試験や機器動作確認を行ない(ステップSSa12)、かご・昇降路作業工程(SSb)を行う作業者は、例えばかご2や乗場4にて、各階の乗場4に設けられる乗場操作盤15の図示しない乗場呼び釦の操作や、かご2内に設けた図示しない新操作盤の図示しないかご呼び釦の操作で、エレベーターが正しく走行するかを検証したり、エレベーターの走行で、各階の乗場に設けられる乗場操作盤15やかご2内に設けた図示しない新CPIが正しくかご位置を表示するか等、高速運転の試験や機器動作確認を行う(ステップSSb23)。
【0071】
また、搬入・搬出・清掃作業工程(SSc)を行う作業者は、機械室作業工程(SSa)を行う作業者が機械室1のリニューアル作業で撤去し、機械室1に置いた図示しない撤去部品を、図示しないスットクヤードへ搬出する(ステップSSc16)。
【0072】
次に、整理作業工程(ST)の詳細を、図6を用いて説明する。
【0073】
まず、機械室作業工程(SSa)を行う作業者は、機械室1のリニューアル作業で使用した図示しない工器具や図示しない機材を、図示しないトラックへの搬出を行う(ステップSSa13)。
【0074】
また、かご・昇降路作業工程(SSb)を行う作業者は、図示しないストックヤードに置かれた撤去品を図示しないトラックへ搬出する(ステップSSb24)。
【0075】
また、搬入・搬出・清掃作業工程(SSc)を行う作業者は、ステップSSc16の機械室1から図示しないストックヤードへの搬出が終了すると、かご・昇降路作業工程(SSb)を行う作業者に合流し、図示しないストックヤードに置かれた撤去品を図示しないトラックへ搬出する(ステップSSc17)。
【0076】
また、機械室作業工程(SSa)を行う作業者は、ステップSSa13の図示しない工器具や図示しない機材の図示しないトラックへの搬出が終了すると、かご・昇降路作業工程(SSb)を行う作業者及び搬入・搬出・清掃作業工程(SSc)を行う作業者に合流し、図示しないストックヤードに置かれた撤去品を図示しないトラックへ搬出する(ステップSSa14)。
【0077】
また、搬入・搬出・清掃作業工程(SSc)を行う作業者は、ステップSSc17で行っている図示しないストックヤードに置かれた撤去品を図示しないトラックへの搬出作業に対し、作業終了の見通しがつくと、ステップSRb1で行った、図示しない通路や図示しない階段や各階の乗場4等の養生を解体し、全体の清掃を行ない、再度、図示しないストックヤードへ戻り、図示しないストックヤードに設けた養生の解体と清掃を行う(ステップSSc18)。これにより、 既設エレベーターAをインバータ制御方式のエレベーターBにリニューアルする作業が完了する。
【0078】
前述のようにしてリニューアル作業を実施する本実施形態によれば、本作業工程(SS)において実施されるリニューアル作業のうちの第1の主作業である既設テールコード6aに新テールコード6bを並設する作業、既設モータ11aを新モータ11bに取り使える作業、及び既設制御盤5aを新制御盤5bに取り換える作業等を、機械室作業工程(SSa)において実施させ、また第2の主作業である既設器具Boxを新器具Boxに取り替える作業、及び既設ドアモータ13aを新ドアモータ13bに取り替える作業等を、かご・昇降路作業工程(SSb)において実施させ、機械室作業工程(SSa)と、かご・昇降路作業工程(Ssb)とを並行して実施させるので、機器の取り替えに要する時間を短縮させることができる。
【0079】
また、第1の主作業を実施する機械室作業工程(SSa)、及び第2の主作業を実施するかご・昇降路作業工程(SSb)とは独立させて、しかもこれらの機械室作業工程(SSa)及びかご・昇降路作業工程(SSb)と並行して、機器を該当する階床に対して搬入・搬出し、機器の搬入・搬出に伴って生じたゴミを清掃する搬入・搬出・清掃作業工程(SSc)を実施させるので、機器の取り替えに携わる作業者を、機器の搬入・搬出・清掃作業に煩わされることなく、当該機器の取り替え作業に専念させることができる。これによっても、機器の取り替えに要する時間を短縮させることができる。
【0080】
すなわち本実施形態は、前作業工程(SR)、本作業工程(SS)、及び整理作業工程(ST)を含めたリニューアル作業の開始から終了に至るまでの時間を短縮させ、効率の良いリニューアル作業を実現させることができる。これにより、エレベーターの利用客に対するリニューアルに伴うサービス性の低下を少なく抑えることができる。
【0081】
また本実施形態は、前作業工程(SR)に要する時間も短縮させることができ、リニューアル作業の開始から終了に至るまでの時間をより短縮させることができる。また本実施形態は、整理作業工程(ST)に要する時間も短縮させることができ、リニューアル作業の開始から終了に至るまでの時間をさらに短縮させることができる。これらのことから本実施形態は、例えば7階床のエレベーターのリニューアル作業を、6人の作業者で行う場合には、7〜8時間でリニューアル作業を終えることができる。すなわち、1日でリニューアル作業を行うことができる。
【0082】
また本実施形態は、インバータ制御エレベーターが設置される建物の周囲に、撤去された既設機器を運搬するトラックを待機させる駐車場が存在しない場合でも、図示しないストックヤードに保管されている撤去された既設機器の搬出時間に合わせてトラックを到着させるようにすることにより、撤去された既設機器を支障を生じることなくトラックに搬出させることができる。
【0083】
また本実施形態は、インバータ制御エレベーターへのリニューアルを、オプション作業によって設定された電気回路を考慮に入れた上で行うことができる。
【0084】
なお、本実施形態では、機械室作業工程(SSa)を行う作業者と、かご・昇降路作業工程(SSb)を行う作業者と、搬入・搬出・清掃作業工程(SSc)を行う作業者との作業進捗度の連絡については説明を省略したが、携帯電話を使って互いに連絡しあっても良い。ただし、作業の熟練が増せば、連絡を頻繁に実施しなくとも効率良い作業を実施することができる。
【符号の説明】
【0085】
1 機械室
2 かご
2A かご上部
2B かご下部
3 昇降路
3A 昇降路底部
4 乗場
5a 既設制御盤
5b 新制御盤
6a 既設テールコード
6b 新テールコード
7 フロアコントローラ
8 乗場ドア
9a 既設器具Box(既設かご用制御盤)
9b 新器具Box(新かご用制御盤)
11a 既設モータ
11b 新モータ
12 ロータリエンコーダ
13a 既設ドアモータ
13b 新ドアモータ
14D 下部リミットスイッチ
14U 上部リミットスイッチ
15 乗場操作盤
16b 新インターホン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
既設エレベーターをインバータ制御エレベーターへリニューアルするエレベーターのリニューアル工法において、
リニューアル作業工程を、機器の取り替えの準備作業を行う前作業工程と、機器の取り替え作業を行う本作業工程と、取り替えられた既設機器の撤収作業を行う整理作業工程とに分割し、
前記本作業工程を、
既設テールコードに新テールコードを並設し、既設モータを新モータに取り替え、既設制御盤を新制御盤に取り替える機械室作業工程と、
既設かご用制御盤を新かご用制御盤に取り替え、既設ドアモータを新ドアモータに取り替えるかご・昇降路作業工程と、
機器を該当する階床に対して搬入・搬出し、搬入・搬出に伴って生じたゴミを清掃する搬入・搬出・清掃作業工程とに分割し、
これらの機械室作業工程と、かご・昇降路作業工程と、搬入・搬出・清掃作業工程を互いに並行して実施することを特徴とするエレベーターのリニューアル工法。
【請求項2】
請求項1に記載のエレベーターのリニューアル工法において、
前記前作業工程を、
機械室、及びかご・昇降路内における機器の敷設・撤去作業を行う機械室,かご・昇降路作業工程と、
養生、及び機器の搬入、撤去された既設機器の搬出を行う養生・搬入・搬出作業工程とに分割し、
これらの機械室,かご・昇降路作業工程と、養生・搬入・搬出作業工程を互いに並行して実施することを特徴とするエレベーターのリニューアル工法。
【請求項3】
請求項2に記載のエレベーターのリニューアル工法において、
前記インバータ制御エレベーターが設置される建物内に、前記撤去された既設機器を保管するストックヤードを設け、このストックヤードに前記撤去された既設機器を保管するようにしたことを特徴とするエレベーターのリニューアル工法。
【請求項4】
請求項3に記載のエレベーターのリニューアル工法において、
前記整理作業工程を、
前記本作業工程の機械室作業工程を実施していた作業者によって行われ、前記機械室内の工器具・機材をトラックに搬出し、前記ストックヤードに保管されている前記撤去された既設機器をトラックに搬出する機械室作業工程と、
前記本作業工程の前記かご・昇降路作業工程を実施していた作業者によって行われ、前記ストックヤードに保管されている前記撤去された既設機器をトラックに搬出するかご・昇降路作業工程と、
前記本作業工程の搬入・搬出・清掃作業工程を実施していた作業者によって行われ、前記ストックヤードに保管されている前記撤去された既設機器をトラックに搬出し、前記養生を解体し、全体を清掃する搬入・搬出・清掃作業工程とに分割し、
これらの機械室作業工程と、かご・昇降路作業工程と、搬入・搬出・清掃作業工程を互いに並行して実施することを特徴とするエレベーターのリニューアル工法。
【請求項5】
請求項4に記載のエレベーターのリニューアル工法において、
顧客の要望に応じて実施される当該エレベーターに係るオプション作業のうちの電気回路に関係するオプション作業を行うオプション作業工程を、前記リニューアル作業工程の前記前作業工程よりも以前に実施することを特徴とするエレベーターのリニューアル工法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−1493(P2013−1493A)
【公開日】平成25年1月7日(2013.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−133411(P2011−133411)
【出願日】平成23年6月15日(2011.6.15)
【出願人】(000232955)株式会社日立ビルシステム (895)
【Fターム(参考)】