説明

エンジン

【解決手段】 エンジン本体1の外部に伝熱手段25が配置されており、この伝熱手段25は、熱交換器26と複数のヒートパイプ27とを備えている。熱交換器26内は、バイパス通路24を介して冷却水通路17内で温められた冷却水Wが流通するようになっている。暖機時においては、熱交換器26と各ヒートパイプ27を介して冷却水Wの熱がベアリングキャップ11へ伝熱されるので、各クランクジャーナル部7Aの潤滑油が速やかに昇温される。
【効果】 クランクシャフト7の摺動部分のフリクションロスが低減され、エンジンの燃費を向上させることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はエンジンに関し、より詳しくは、暖機時にエンジン本体からラジエータへ戻される冷却水の熱を利用して潤滑油を昇温させるようにしたエンジンに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、暖機時にエンジン本体からラジエータへ戻される冷却水の熱を利用して潤滑油を昇温させるようにしたエンジンは公知である(例えば特許文献1)。この特許文献1のエンジンは、暖機時においてはエンジン本体からラジエータへ流れる冷却水をオイルクーラーに流通させ、それにより熱交換器としてのオイルクーラーを介して潤滑油を昇温させるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−271644号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、従来、エンジンの暖機時においては、エンジン内の摺動部の摩擦を低減させるためにオイルパン内の潤滑油を速やかに昇温させることが要望されている。
そこで、前述した特許文献1の装置においては、暖機時にオイルクーラーを介してオイルパン内の潤滑油を昇温させるように構成しているが、オイルパン内の潤滑油の温度が上昇するまでに時間が掛かるという欠点があった。したがって、上記従来のエンジンにおいては暖機時のフリクションロスが大きくなり、ひいてはエンジンの燃費が低下するという欠点があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述した事情に鑑み、本発明は、クランクシャフトの複数のジャーナル部を軸支する複数のメインベアリング部およびそこに連結された複数のベアリングキャップとを有するエンジン本体と、潤滑油を貯溜するオイルパンと、上記エンジン本体に形成されて潤滑油が流通する潤滑油供給通路と、上記エンジン本体に形成されて冷却水が流通することによりエンジン本体を冷却する冷却水通路と、上記冷却水通路の入口とラジエータの冷却水出口とを接続して、冷却水をラジエータから冷却水通路へ流通させる供給通路と、上記冷却水通路の出口とラジエータの冷却水入口とを接続して、冷却水通路内で温度が上昇した冷却水をラジエータへ戻す還流通路とを備えて、エンジンの作動中においては、上記オイルパン内の潤滑油を潤滑油供給通路を介して上記クランクシャフトの摺動部分へ供給するようにしたエンジンにおいて、
上記冷却水通路を流通して温度が上昇した冷却水の熱を上記ベアリングキャップへ伝達する伝熱手段を設けて、エンジンの暖機時においては、上記伝熱手段を介して冷却水の熱を上記ベアリングキャップへ伝熱させて、クランクシャフトの各ジャーナル部の潤滑油を昇温させるようにしたものである。
【発明の効果】
【0006】
このような構成によれば、エンジンの暖機時においては、温度が上昇した冷却水の熱が伝熱手段を介してベアリングキャップへ伝熱されるので、クランクシャフトのジャーナル部の潤滑油を速やかに昇温させることができる。そのため、暖機時におけるフリクションロスを低減させることができ、燃費が良好なエンジンを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本発明の一実施例を示す構成図。
【図2】図1のII―II線に沿う要部の断面図。
【図3】本発明の第2実施例を示す構成図。
【図4】本発明の第3実施例を示す要部の断面図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図示実施例について本発明を説明すると、図1ないし図2は自動車用エンジンの要部の構成を示したものである。図1ないし図2において、本実施例のエンジンのエンジン本体1は、シリンダブロック2とシリンダヘッド3とを備えており、シリンダブロック2の下部にクランクケース4が連結されており、さらにクランクケース4の下部にオイルパン5が連結されている。このオイルパン5内にエンジンオイルとしての潤滑油6が貯溜されている。
【0009】
クランクケース4およびシリンダブロック2内にクランクシャフト7が設けられている。このクランクシャフト7の各ジャーナル部7Aは、シリンダブロック2の各メインベアリング部2Aとそこに連結されたベアリングキャップ11およびそれら各部の内周面に装着されたすべり軸受12によって回転自在に軸支されている。クランクシャフト7の各ピン部7Bにはコンロッド13を介してピストン14が連結されている。
本実施例のエンジンはシリンダ15を4つ備えた4気筒のエンジンであり、従ってクランクシャフト7は、4箇所のピン部7Bと5箇所のジャーナル部7Aを備えている。上記クランクシャフト7の各ジャーナル部7Aを軸支するために、上記メインベアリング部2Aは5箇所形成されており、それらの各箇所にベアリングキャップ11が合計5個連結されている。
クランクシャフト7における各ジャーナル部7Aと隣接位置の各ピン部7Bおよび各すべり軸受12とにわたって、各部の軸心に対して傾斜させた図示しない給油通路が形成されている。
【0010】
シリンダブロック2には、上記クランクシャフト7の摺動部であるジャーナル部7Aおよびピン部7Bに潤滑油6を供給するための潤滑油供給通路16が形成されている。図2に示すように、この潤滑油供給通路16は、クランクシャフト7の長手方向に沿ってシリンダブロック2に形成された主供給通路16Aと、この主供給通路16Aから分岐して各メインベアリング部2Aの内周面に開口する分岐通路16Bと、上記主供給通路16Aと上記オイルパン5内とを連通させ、かつ図示しないオイルポンプが設けられる導入通路とを備えている。なお、オイルポンプの駆動時においては、潤滑油供給通路16内に潤滑油6が常時導入された状態となっている。
そして、クランクシャフト7が回転されるエンジンの暖機時(作動時)においては、オイルパン5内の潤滑油6は、図示しないオイルポンプにより潤滑油供給通路16の主供給通路16A及び分岐通路16Bを介してクランクシャフト7の摺動部となる各ジャーナル部7Aへ供給されるとともに、前述したクランクシャフト7内の図示しない給油通路を経由してピン部7Bへ供給されるようになっている。
【0011】
さらに、シリンダブロック2とシリンダヘッド3とにわたって冷却水通路17が設けられており、この冷却水通路17に冷却水Wを流通させることでエンジン本体1を冷却するようになっている。
冷却水通路27は、シリンダブロック2に形成されたウォータージャケット17aとシリンダヘッド3に形成されたヘッド側通路17bおよびそれらを連通させるための図示しないガスケットに穿設された複数の連通孔とから構成されている。そして、シリンダブロック2の側面に開口するウォータージャケット17aの端部が冷却水通路17の入口17Aとなっており、シリンダヘッド3の側面に開口するヘッド側通路17bの一端が冷却水通路17の出口17Bとなっている。
冷却水通路17の入口17Aは、供給通路21を介してラジエータ22側の冷却水Wの吐出口22Aに接続されており、他方、冷却水通路17の出口17Bは、還流通路23を介してラジエータ22側の冷却水Wの吸入口22Bへ接続されている。
【0012】
また、シリンダブロック2に近い供給通路21の途中には、エンジン作動時に作動されるウォータポンプPが設けられている。そのため、エンジンが作動中にはウォータポンプPも作動されるので、ラジエータ22内に貯溜された冷却水Wは供給通路21を介してエンジン本体1の上記冷却水通路17へ給送され、その後、該冷却水通路17内をウォータージャケット17aおよびヘッド側通路17bの順番で流通した後に出口17Bから還流通路23を介してラジエータ22へ戻されるようになっている。
このようにエンジンが作動されるウォータポンプPの作動時には、両通路21、23を介してラジエータ22と冷却水通路17との間で冷却水Wが循環されることにより、エンジン本体1が冷却水Wによって冷却されるようになっている。この冷却水Wは冷却水通路17を流通する際にエンジン本体1の熱が伝熱されることで温度が上昇し、このように温度が上昇した冷却水Wが出口17Bから還流通路23を介してラジエータ22へ戻されるようになっている。
【0013】
しかして、本実施例は上述した構成を前提として、エンジン本体1の暖機時において潤滑油6の温度を速やかに上昇させるためにバイパス通路24と伝熱手段25を追加したことが特徴である。本実施例においては、冷却水通路17内で温度が上昇した冷却水Wの熱を伝熱手段25により各ベアリングキャップ11へ伝熱することで、その位置の潤滑油6を昇温させるようになっている。
より詳細には、バイパス通路24の一端24Aは冷却水通路17の出口17Bに接続されており、他方、バイパス通路24の他端24BはウォータポンプPよりも上流となる供給通路21の途中に接続されている。ウォータポンプPが作動される際には、上記冷却水通路17の出口17Bから排出される冷却水Wはバイパス通路24を介して供給通路21へ再度給送されるようになっている。
つまり、エンジン作動時のウォータポンプPの作動中においては、両通路21、23とラジエータ22および冷却水通路17内を循環して流通する第1循環ルートR1で冷却水Wが循環する。また、それと同時に、バイパス通路24と、その他端24Bより下流の供給通路21および冷却水通路17を介して流通する第2循環ルートR2で冷却水Wが循環するようになっている。このように、本実施例においては、エンジン作動中においては、上記第1循環ルートR1および第2循環ルートR2の両方の流通経路で冷却水Wが循環するようになっている。
そして、本実施例においては、上記バイパス通路24と上記各ベアリングキャップ11とにわたって伝熱手段25が設けられている。バイパス通路24内には、冷却水通路17内部で温度が上昇した冷却水Wが流通するので、この冷却水Wの熱が伝熱手段25によって各ベアリングキャップ11へ伝熱されるようになっている。
【0014】
本実施例の伝熱手段25は、上記バイパス通路24の途中に配置された箱型の熱交換器26と、この熱交換器26と各ベアリングキャップ11とにわたって配置された複数のヒートパイプ27とを備えている。熱交換器26はクランクケース4の側壁に鉛直方向に連結されている。バイパス通路24を流通する温まった冷却水Wは、この熱交換器26内を流通するようになっている。
【0015】
各ヒートパイプ27は、その内部が真空となった銅製で中空のパイプであり、受熱部としての外方端27Aは液密を保持して上記熱交換器26内に挿入されている。各ヒートパイプ27はクランクケース4の側壁を貫通させてクランクケース4内へ挿入されており、各ヒートパイプ27の内方端27Bとその隣接位置の放熱部27Cは、略水平な状態で各ベアリングキャップ11の下面11Aに接合されている(図2参照)。なお、ヒートパイプ27の内方端27Bを含めた放熱部27Cをベアリングキャップ11の下面11Aに接合する方法としては、ロウ付けが好ましい。また、各ヒートパイプ27を貫通させた箇所のクランクケース4の側壁には断熱シール部材31が設けられている。
図2からも明らかなように、ヒートパイプ27における受熱部としての外方端27Aの高さが、放熱部27Cおよび内方端27Bよりも高さが低い状態に維持されている。つまり、各ヒートパイプ27は、いわゆる「ボトムヒート」の配置となっている。
このような構成の伝熱手段25によれば、バイパス通路24内を温まった冷却水Wが流通する際には、該冷却水Wによって各ヒートパイプ27の外方端27Aが加熱され、さらに各ヒートパイプ27を介して各ベアリングキャップ11が加熱されることで、その位置の潤滑油6が昇温されるようになっている。
【0016】
以上の構成において、エンジンが作動されて暖機運転が開始されると、オイルパン5内の潤滑油6は図示しないポンプによって潤滑油通路16を介してクランクシャフト7の摺動部であるジャーナル部7A、ピン部7Bへ供給される。
また、エンジン作動中にはウォータポンプPも作動されるので、冷却水Wは、ラジエータ22と両通路21、23および冷却水通路17を流通する第1循環ルートR1で循環するとともに、バイパス通路24と供給通路21の一部および冷却水通路17を経由する第2循環ルートR2で循環される。
エンジン本体1の熱によって冷却水通路17内の冷却水Wの温度は上昇し、該温まった冷却水Wはバイパス通路24と伝熱手段25の熱交換器26内を流通する。このように、温まった冷却水Wが熱交換器26内を流通することにより、各ヒートパイプ27が加熱されるので、その放熱部27Cからベアリングキャップ11を経由して各ジャーナル部7Aの潤滑油6へ冷却水Wの熱が伝熱される。
そのため、クランクシャフト7における各ジャーナル部7Aの潤滑油が速やかに昇温され、該昇温された潤滑油6がクランクシャフト7の摺動部である各ジャーナル部7A、ピン部7Bへ供給される。
【0017】
前述した特許文献1の装置では、オイルパン内の潤滑油を加熱して、それをクランクシャフト等へ供給している。これに対して、本実施例においては、各ジャーナル部7Aに近接した位置で潤滑油を加熱し、それを各ジャーナル部7Aへ供給するようにしている。そのため、クランクシャフト7における各ジャーナル部7Aの潤滑油が速やかに昇温され、該昇温された潤滑油6がクランクシャフト7へ供給される。そのため、本実施例によれば、上記特許文献1の装置よりも暖機時のフリクションロスを低減させることができ、燃費も向上させることができる。
なお、本実施例は、暖機運転が終了してからもエンジン作動中においては上記第1循環ルートR1および第2循環ルートR2で冷却水Wが循環するようになっている。そして、暖機後の作動中においては、伝熱手段25のヒートパイプ27がオイルクーラーとして機能するので、ベアリングキャップ11とその周辺が過剰に温度上昇されることはない。
【0018】
次に、図3は本発明の第2実施例を示したものである。この第2実施例においては、バイパス通路24の他端24Bと供給通路21の接続箇所にサーモスタット41を設けたものである。その他の構成は上記第1実施例と同じ構成であり、第1実施例と対応する各部材には同一番号を付している。また、この第2実施例においては、エンジン本体1の概略の構成だけを示してあり、エンジン本体1内の詳細な構成は省略している。
この第2実施例において、エンジンが作動されて暖機運転が開始されると、サーモスタット41は第1位置となっている。つまり、冷却水Wの温度が所定温度よりも低い状態では、サーモスタット41は第1位置となっているので、該サーモスタット41の前後の供給通路21の連通が阻止される一方、サーモスタット41より下流の供給通路21とバイパス通路24が連通する。そのため、ウォータポンプPの作動に伴って、冷却水Wは、冷却水通路17、バイパス通路24およびサーモスタット41より下流の供給通路21を流通する第2循環ルートR2のみで循環する。つまり、暖機時においては、両通路21、23とラジエータ22を介する第1循環ルートR1では冷却水Wは循環しないようになっている。
そして、エンジンが作動中のエンジン本体1の熱によって冷却水通路1A内の冷却水Wの温度が上昇し、該温まった冷却水Wが第2循環ルートR2で循環するので、熱交換器26と各ヒートパイプ27を介してベアリングキャップ11が冷却水Wの熱により温度が上昇する。そのため、クランククシャフト11における各ジャーナル部11Aの潤滑油が速やかに昇温されることになる。
なお、この第2実施例においては、暖機が終了して冷却水Wの温度が所定温度まで上昇すると、サーモスタット41が第2位置に切り換えられる。それにより、サーモスタット41の前後の供給通路21が連通する一方、供給通路21とバイパス通路24の他端24Bとの連通が阻止される。そのため、暖機終了後においては、冷却水Wは第1循環ルートR1のみで循環し、第2循環ルートR2では循環しないようになっている。
この第2実施例においても、上述した第1実施例と同様の作用・効果を得ることができる。また、この第2実施例において、バイパス通路24における熱交換器26よりも上流側又は下流側に自動車内の暖房用の熱源となるヒーターコア42を設けてもよい(図3の想像線参照)。さらに、上記バイパス通路24にヒータコア42を設ける代わりに、上記バイパス通路24と並列に第2バイパス通路を設けて、該第2バイパス通路にヒータコア42を設けても良い。
【0019】
次に、図4は本発明の第3実施例を示したものである。上記第1実施例においては、ヒートパイプ27の内方端27Bが、外方端27Aよりも高さが高くなるように構成されていたが、この第3実施例においては、ヒートパイプ27全体を水平となるように配置して、その外方端27A(受熱部)と放熱部27Cの高さを同一にしたものである。その他の構成は、上記第1実施例と同じであり、この第3実施例においては上記第1実施例と対応する各部材に同じ部材番号を付している。
このような構成の第3実施例であっても、上述した第1実施例および第2実施例と略同等の作用・効果を得ることが可能である。
【符号の説明】
【0020】
1‥エンジン本体 2A‥メインベアリング部
5‥オイルパン 6‥潤滑油
7‥クランクシャフト 7A‥ジャーナル部
11‥ベアリングキャップ 16‥潤滑油供給通路
17‥冷却水通路 21‥供給通路
23‥還流通路 24‥伝熱手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
クランクシャフトの複数のジャーナル部を軸支する複数のメインベアリング部およびそこに連結された複数のベアリングキャップとを有するエンジン本体と、潤滑油を貯溜するオイルパンと、上記エンジン本体に形成されて潤滑油が流通する潤滑油供給通路と、上記エンジン本体に形成されて冷却水が流通することによりエンジン本体を冷却する冷却水通路と、上記冷却水通路の入口とラジエータの冷却水出口とを接続して、冷却水をラジエータから冷却水通路へ流通させる供給通路と、上記冷却水通路の出口とラジエータの冷却水入口とを接続して、冷却水通路内で温度が上昇した冷却水をラジエータへ戻す還流通路とを備えて、
エンジンの作動中においては、上記オイルパン内の潤滑油を潤滑油供給通路を介して上記クランクシャフトの摺動部分へ供給するようにしたエンジンにおいて、
上記冷却水通路を流通して温度が上昇した冷却水の熱を上記ベアリングキャップへ伝達する伝熱手段を設けて、エンジンの暖機時においては、上記伝熱手段を介して冷却水の熱を上記ベアリングキャップへ伝熱させて、クランクシャフトの各ジャーナル部の潤滑油を昇温させることを特徴とするエンジン。
【請求項2】
一端が上記冷却水通路の出口に接続されるとともに、他端が上記供給通路の途中に接続されて、冷却水通路からの冷却水が流通するバイパス通路を設け、
上記伝熱手段は、上記バイパス通路と上記ベアリング部とにわたって設けられており、また、伝熱手段は、バイパス通路の途中に配置されて冷却水が流通する熱交換器と、この熱交換器に一端を連結されるとともに他端を上記各ベアリングキャップに接合された複数のヒートパイプとを備えることを特徴とする請求項1に記載のエンジン。
【請求項3】
上記バイパス通路の他端と供給通路との接続部分に、冷却水の温度変化に応じて流路を切り換えるサーモスタットを設けて、
エンジンの暖機時においては、上記サーモスタットにより、その前後の供給通路の連通を阻止するとともにサーモスタットよりも下流側の供給通路とバイパス通路とを連通させて、冷却水は、上記冷却水通路、バイパス通路、上記サーモスタットよりも下流側の供給通路を介して循環することを特徴とする請求項2に記載のエンジン。
【請求項4】
上記バイパス通路の所要位置、または該バイパス通路と並列に配置される第2バイパス通路にヒーターコアが設けられていることを特徴とする請求項3に記載のエンジン。
【請求項5】
上記熱交換器と各ベアリングキャップとを接続する各ヒートパイプは、水平に配置されていることを特徴とする請求項2から請求項4のいずれかに記載のエンジン。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2013−108387(P2013−108387A)
【公開日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−252745(P2011−252745)
【出願日】平成23年11月18日(2011.11.18)
【出願人】(000207791)大豊工業株式会社 (152)
【Fターム(参考)】