説明

オイル濾過用フィルタ部材

【課題】濾過タンク内にオイルフィルタの胴体を設置または分離する場合、濾過タンクの内部の支持プレートに簡単に着脱可能に結合または分離作業を行うことができるオイル濾過用フィルタ部材を提供する。
【解決手段】フィルタ部材が積層される公知の支持コア12の上端部に雄コネクタ200を螺合させ、支持プレート2の結合22孔に雌コネクタ100を螺合させ、雌・雄コネクタを嵌合させる。前記雄コネクタは、一対の突出具212を有した雄コネクタワッシャー210と、前記突出具が挟まれる嵌込孔222を有し、外周面に一対の結合突部224を有し、上端面に環状溝226を有する雄コネクタ胴体220とからなる。前記雌コネクタは、外周面に垂直溝112と水平溝114からなる結合溝110を有し、下端面に等間隔をなす係止溝120を多数形成し、上端面の中央に支持コアの内径と同一の直径を有した結合部130からなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、オイル 濾過用フィルタ部材に関し、より詳しくは、作業者が濾過タンク内にオイルフィルタの胴体を設置または分離する場合、濾過タンクの内部の支持プレートに簡単に着脱可能に結合または分離作業を行うことができるオイル濾過用フィルタ部材に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、工作機械は、広義で、鍛造・圧延・プレス・せん断等の加工機械の通称であると知られており、このような工作機械は、作業片を加工する場合、必然として摩擦熱が発生し、その摩擦熱を冷却させるための潤滑油または冷却流体(以下「冷却油」という)を使用することになる。この際、作業片を加工する過程で、摩擦熱が発生するだけでなく、微細な金属屑が発生して冷却油に含まれるようになり、この金属屑を含有した冷却油をそのまま再使用する場合、作業片の加工による商品性を低下させるようになる。これらの点を考慮して、一旦使用された冷却油は、濾過過程を経て再使用されているのが実情である。
ここで、本発明の具体的な説明のために、多様な工作機械のうち圧延機を挙げて説明する。
前記圧延機は、金属の可塑性を用いて高温または常温で、金属材料を回転する二つのロール間に通過させ、様々な形態に作り出す工作機械を指す。ここで、圧延とは、製鉄所で原鉱の溶解及び精錬過程を経て得られる1次生産品を、圧延機を通じて、鋼板、パイプ管、コイル等として生産する2次加工作業を意味し、このような圧延方式は、冷間圧延方式と熱間圧延方式に大別される。
前記冷間圧延方式には、2段、4段、6段、12段、20段の圧延機のような多段圧延機が用いられており、この圧延機は、複数の連続的な圧延ロールを通じて、作業片(被加工物)の厚さ及び幅を消費者が所望の規格として生産することができる。
このような圧延機を通じて剛質の材料を薄い厚さに圧延するためには、相当高いロール圧力が必要となり、圧延作業中にこのロール圧力により、圧延材との表面摩擦により高温の摩擦熱が発生し、このような摩擦を減少させ、摩擦により発生した高温の摩擦熱を冷却させるために、冷却潤滑装置が必須に設置される。
前記冷却潤滑装置に用いられる冷却油を圧延機に供給して用いる場合、圧延時の高圧と高熱により、圧延ロールを通過する圧延材の表面には剥離現象が生じ、数多くの異物及び微粒子が金属屑の形態で冷却油と混合されるので、冷却油を汚染させるようになる。
前記汚染した冷却油をそのまま圧延ロールの表面に供給すると、圧延ロールの表面を損傷させることはもとより、圧延作業時、生産品の表面欠陥を引き起こす直接的な原因を提供するようになる。このような問題を解消するために、前記圧延機に連結されたシステムには、冷却油濾過装置を設置し、汚染した冷却油を精製させて再使用することができるようにしている。前記冷却油濾過装置には、数千乃至数万個のフィルタ部材が設置され、汚染した冷却油をフィルタリングするようになっている。
ところが、従来の冷却油濾過装置は、いくつかの問題を持っている。
上述した従来の濾過装置は、一般に、大きく冷却油貯蔵部と、濾過部と、高圧エア部とからなっている。図5は、従来の濾過装置を一部切開した概略図である。ここで、従来の濾過装置は、図5に示すように、濾過タンク1の内部に多数の濾過手段を取り付けているが、上部に支持プレート2が設置され、前記支持プレート2には、多数のオイルフィルタ部材9が前後左右方向に等間隔をなして螺合されている。また、従来の濾過装置は、前記支持プレート2の下部に形成された供給管3と、前記支持プレート2の上部に形成された排出管4とを有しているが、汚染したオイルは、前記供給管3から濾過タンク1の内部に流入され、汚染したオイルが前記オイルフィルタ部材9により精製された後、前記排出管4から濾過タンク1の外部に流出されるようになる。また、従来の濾過装置は、その下端部にホッパー状のドレン弁5を有しており、その上部には、高圧のエア供給管6とエアノズル管7を有したエア供給部8が設置されている。
この際、前記支持プレート2は、前記オイルフィルタ部材9との螺合のために、前後左右に等間隔をなす螺合孔が形成され、前記螺合孔の内周面には、ねじ山が形成されており、オイルフィルタ部材9の上端部は、支持ナット10が設置された状態で、前記支持プレート2に螺合をなすようになっている。
図6は、従来のオイルフィルタ部材9に関する概略的な分解状態斜視図である。前記オイルフィルタ部材9は、外周面に多数の貫通孔11が形成されたパイプ状の支持コア12と、支持コア12の上部と下部にそれぞれ螺合される上部プレート13及び下部プレート14と、前記上部プレート13と下部プレート14との間に圧着状態で積層される濾過手段15と、前記上部プレート13の上部に設置される支持ナット10とからなっている。
図7は、従来のオイルフィルタ部材9と支持プレート2が結合された状態での断面図であって、前記オイルフィルタ部材9の汚染物質の精製方式を説明するための概念図である。圧延機等の工作機械において、作業を終えた冷却油は、濾過タンク1の供給管3から支持プレート2の下部空間に供給され、汚染した冷却油は、濾過手段15を通過しながら精製され、支持コア12の貫通孔11から支持プレート2の上部空間から排出管4に排出される。
このように汚染した冷却油がオイルフィルタ部材9を通じて精製され、排出管4に排出される過程で、冷却油に含有されていた異物や金属成分の微粒子は、前記オイルフィルタ部材9の外周面にかけ、または濾過手段15に浸透しているようになり、このような状態が持続すると、オイルフィルタ部材9のフィルタリング機能が劣るようになる。前記オイルフィルタ部材9のフィルタリング機能が劣ると、オイルの濾過作業を中止させた後、エア供給管6から高圧のエアを供給することにより、エアノズル管7を通じて高圧のエアをオイルフィルタ部材9の内側から外側に瞬間的に噴射させる。この際、オイルフィルタ部材9の内部と外周面に浸透または吸着されていた異物と金属成分の微粒子は、瞬間的なエア圧力によりこれらから分離され、分離された異物は、自然に下方に徐々に移動するようになるので、ホッパー状をなしている濾過タンク1の下側への沈殿を誘導し、ドレイン弁5から外部に排出させるようにする。
このように圧延機等で用いられてから汚染した冷却油は、濾過タンク1の内部に設置された多数のオイルフィルタ部材9により精製された後、オイルタンクに送られ、オイルタンク1の精製された冷却油は、再度圧延機等に供給され、圧延過程で発生する高温の摩擦熱を冷却させ、その過程で再度微細な金属汚染物を含むようになる。汚染した冷却油は、再度前記供給管3から濾過タンク1の内部に供給され、そこでさらに精製された後、前記排出管4から外部に排出される過程を循環するようになる。したがって、圧延機等で用いられる冷却油は、前記濾過タンク1を通過しながら精製された冷却油を再使用可能になるので、圧延機により生産される金属製品の商品性を確保することができるものである。
しかしながら、従来のオイルフィルタ部材9は、前記濾過タンク1の内部にある支持プレート2と単純に螺合されているので、いくつかの問題を抱えている。それらのいくつかを挙げると以下の通りである。
第一に、従来のオイルフィルタ部材9は、支持コア12の上端部に雄ねじ山を形成し、前記支持プレート2の結合孔に雌ねじ山を形成し、前記支持コア12の雄ねじ山と前記結合孔の雌ねじ山を互いに直接螺合させなければならなかった。したがって、作業者が従来のオイルフィルタ部材9を前記支持コア12に結合させ、または、前記支持コア12から分離させるためには、作業者が、オイルフィルタ部材9の下部プレート14を取って、一方向に数十回にわたって回転させ続けなければならなかったので、結合または分離作業に多く時間を要求するという短所があった。これは、濾過タンクの内部に少なくは数百個から多くは数千個のオイルフィルタ部材9を結合または分離させなければならないので、作業時間の過多は、最も解決すべき問題の一つであった。
第二に、従来のオイルフィルタ部材9は、作業者の熟練度により、結合分離作業の際に製品損傷の可能性があった。実際、作業者がオイルフィルタ部材9の下部プレート14を取って結合させる場合、作業者の熟練度により、オイルフィルタ部材9を結合させるときに加えられる力が一定ではないので、不完全な結合をなすことが生じており、特に、過多な力を加えて結合させる場合、支持コア12の上端部に形成されている雄ねじ山が損傷したり、支持プレート2の結合孔に形成されている雌ねじ山が損傷したりする。これは、多数のオイルフィルタ部材9を退屈に結合させ続ける場合、多く発生する現象の一つである。
第三に、汚染したオイルフィルタ部材は、冷却油を吸収した状態であるので、これを迅速に結合または分離させない場合、オイルフィルタ部材に吸収されていた冷却油が外部に流れ出続け、作業地域を汚染させるという問題があった。特に、作業地域に汚染した冷却油は、金属性スラッジを含んでおり、一般の洗剤では落とし難いため、交替作業以降、作業地域を復旧するのに多くの手間を必要とするという問題もあった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、上記問題点に鑑みなされたものであり、作業者が濾過タンク内にオイルフィルタの胴体を設置または分離する場合、濾過タンクの内部の支持プレートに簡単に着脱可能に結合または分離作業を行うことができるオイル濾過用フィルタ部材を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記の目的を達成するため、本発明は、濾過タンク内に設置される支持プレートに雌コネクタを設置し、支持プレートとの結合の際に一体型をなし、一方、オイルフィルタ部材の支持コアの上端部に雄コネクタを設置し、オイルフィルタ部材との結合の際に、これらが互いに一体型をなすようにし、前記支持プレートの雌コネクタと前記オイルフィルタ部材の雄コネクタとを互いに嵌合されるようにしている。
本発明において、前記雌コネクタは、その外周面には、垂直溝と水平溝からなる結合溝を有し、前記結合溝の下方には、前記水平溝で断絶されており、その反対側から連結される係止保持部を有しており、上端面の中央には、前記支持コアの内径と同一の直径を有し、その外面にねじ山を形成した結合部が設けられている。前記雌コネクタは、結合部により前記支持プレートの結合溝に螺合される。
本発明において、前記雄コネクタは、多数の突出具を有した雄コネクタワッシャーと、前記雄コネクタワッシャーの上方に結合される雄コネクタ胴体とで構成されている。前記雄コネクタ胴体は、前記突出具を嵌め込む嵌込孔と、前記雌コネクタの結合溝に嵌合される結合突部とを有している。
また、本発明において、前記雄コネクタは、その上端面に形成された環状溝に前記雌コネクタと前記雄コネクタとを嵌合させる場合、これらの間の気密性を確保するために、Oリングを設置することが好ましい。また、前記支持コアの下端部に設置される下部プレートの外周面を凹凸部に形成し、その下端部の中央には、ボルト頭状の六角突出部を形成することが好ましい。
【発明の効果】
【0005】
本発明によると、濾過タンクの内部の支持プレートにオイルフィルタ部材を結合し、またはそれから分離させる場合、作業者が簡単且つ迅速に作業することができるという長所がある。これは、作業者がオイルフィルタ部材を手に取って、前記雄コネクタを支持プレートに結合されている前記雌コネクタに挟み込んだ状態で、一方向に若干回すと、オイルフィルタ部材を支持プレートに容易に結合させ、また、前記一方向の反対側方向に若干回すと、オイルフィルタ部材を前記支持プレートから容易に分離させることができるからである。
また、本発明は、嵌合を簡単にすることにより、汚染したオイルフィルタを廃棄し、新たな濾過タンクに交替設置するのにかかる時間を短縮させるので、作業性をさらに向上させることができ、また、迅速な交替作業により作業場の汚染を最小化することができるという長所がある。
また、本発明は、作業者の熟練度にかかわらず作業することができ、作業者が特別な工具無しにも結合及び分離することができる。特に雌コネクタと雄コネクタを結合させるとき、雄コネクタと雌コネクタの接触面間にOリングを設置することにより、気密性を確保することができ、雌コネクタの結合溝をなす水平溝を傾斜面とすることにより、結合力をさらに確保することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
以下、添付した図面に基づき、本発明の好適な実施例について詳述する。
図1は、本発明によるオイルフィルタ部材の設置状態を示す部分切開斜視図であり、図2は、本発明によるオイルフィルタ部材の分解斜視図であり、図3は、本発明の要旨である雌コネクタと雄コネクタの要部を示す一部切開分解斜視図であり、図4は、本発明によるオイルフィルタ部材を結合した組立状態断面図である。
本発明は、濾過タンク1の内部に設置される支持プレート2に雌コネクタ100を設置し、支持プレートとの結合の際に一体型をなし、一方、オイルフィルタ部材の支持コア12の上端部に雄コネクタ200を設置し、オイルフィルタ部材との結合の際に、これらが互いに一体型をなすようにし、前記支持プレートの雌コネクタ100と前記オイルフィルタ部材の雄コネクタ200とを互いに嵌合させるようにしている。
本発明において、前記雌コネクタ100は、その外周面には、垂直溝112と水平溝114からなる結合溝110を有し、前記結合溝110の下方には、前記水平溝114で断絶されており、その反対側から連結される係止保持部120を有しており、上端面の中央には、前記支持コア12の内径と同一の直径を有し、その外面にねじ山を形成した結合部130が設けられている。前記雌コネクタ100は、結合部130により前記支持プレート2の螺合溝22に螺合されることにより、前記支持プレート2と一体型をなすようになる。
本発明において、前記雄コネクタ200は、多数の突出具212を有した雄コネクタワッシャー210と、前記雄コネクタワッシャー210の上方に結合される雄コネクタ胴体220とで構成されている。前記雄コネクタ胴体220は、前記突出具212を嵌め込む嵌込孔222と、前記雌コネクタ100の結合溝110に嵌合される結合突部224とを有している。前記雄コネクタの突出具212は、前記雌コネクタの嵌込孔222に嵌め込まれることにより、前記雄コネクタ200が前記雌コネクタ100に嵌合された状態から解放されることを防止するようになる。この際、前記雄コネクタの突出具212は、前記雄コネクタ200の下方に存在する濾過手段15による弾性力により、上方に力を受けるようになるので、一旦締め付けられた前記突出具212及び嵌込孔222は、外部から強力な力が作用しない限り、互いに離脱しないようになる。
また、本発明において、前記雄コネクタ200は、その上端面に形成された環状溝226に前記雌コネクタ100と前記雄コネクタ200とを嵌合させる場合、これらの間の気密性を確保するために、Oリング300を設置することが好ましい。この際、前記Oリング300は、雄コネクタ200の上端面に形成された環状溝226の深さよりもその直径を大きくし、雌コネクタ100と雄コネクタ200を互いに結合させる場合、Oリング300が圧縮されることを特徴とする。
また、本発明において、前記支持コア12の下端部に設置される下部プレート400は、その外周面を凹凸部410に形成し、その下端部の中央には、ボルト頭状の六角突出部420を形成することが好ましい。 これは、前記支持プレート2と前記オイルフィルタ部材9との着脱を容易にするためのものである。
また、本発明において、前記雌コネクタ100の結合溝110をなす水平溝114は、反時計方向に移動するほど上り傾斜面として、雄コネクタ200の結合突部224が傾斜面を移動することにより、結合力が増加するようになることを特徴とする。
以下、従来の構成要素と同一である本発明の構成要素については、同一の符号を使用して、本発明の作用について説明する。
本発明は、円筒状からなる濾過タンク1の内部に支持プレート2が設置され、前記支持プレート2により、前記濾過タンク1は上下に分けられ、前記支持プレート2の下部に供給管3が設置され、前記支持プレート2の上部に排出管4が設置される。汚染した冷却油は、圧力ポンプ(図示せず)により、前記供給管3から濾過タンク1の内部に流入される。
前記濾過タンク1に流入された汚染した冷却油は、オイルフィルタ部材9の濾過手段15を外部から内側に通過しながら精製され、精製された冷却油は、支持コア12の貫通孔11を経て、前記支持プレート2の上部に流入された後、前記排出管4から排出される。前記オイルフィルタ部材9が汚染した冷却油を精製する作用については、従来技術において上述した内容と同一であるので、詳細な説明は省略する(図1参照)。
前記オイルフィルタ部材9が支持プレート2に設置される構造は、図5に示すようである。言い換えると、濾過タンク1の内部に設置されている支持プレート2には、前後左右に等間隔をなす多数の螺合孔22が形成されており、前記螺合孔22に雌コネクタ100の結合部130が螺合される。
前記精製過程において、冷却油に含有されていた異物である金属微粒子のうち大きな微粒子は、オイルフィルタ部材9の外周面で吸着され、より小さな微粒子は、オイルフィルタ部材9の濾過手段15に浸透されてかけられるようになる。前記オイルフィルタ部材9を再生するためには、エアノズル管7により逆洗浄過程を行うようになる。すなわち、オイルフィルタ部材9の外周面に吸着され、または、濾過手段15に浸透されてかけられた微粒子は、従来の濾過装置において説明したように、エアノズル管7から噴射される高圧のエアにより、オイルフィルタ部材9の外部に落とされ、重力により濾過タンク1の下部に下がり、下部に設置されているドレイン弁5により収去される。
このように汚染した冷却油を精製するオイルフィルタ部材9は、図1乃至図3に示すように、多数の貫通孔11が形成された支持コア12の上部には、雄コネクタ200が設置され、下部には、下部プレート400が一体をなして結合され、濾過タンク1を上下に分離している支持プレート2の螺合孔22には、結合溝110と係止保持部120と結合部130を有した雌コネクタ100が設置される。
前記雄コネクタ200は、雄コネクタ胴体220と雄コネクタワッシャー210とからなり、下部プレート400は、その外周面が凹凸部410で形成されており、作業者が手に取って容易に組み立てることができ、また、その下面には、六角ボルト状の六角突出部420が形成されており、ボックスレンチのような工具を用いてオイルフィルタを設置することができる。
前記雌コネクタ100は、上部の支持プレート2に等間隔で多数形成された螺合孔22の内径と同一の外径を有した結合部130が形成されており、支持プレート2と一体をなすことができ、外周面には対向する位置に、垂直溝112と水平溝114からなる結合溝110が形成され、下面には、等間隔をなす係止保持部120が形成され、下面から内側に一定の空間が形成されており、雄コネクタ200の上部が挟まれ得る。
前記雄コネクタ200の雄コネクタワッシャー210は、平板の環状に形成され、その上面に一対の突出具212が形成され、雄コネクタ胴体220は、その上端面に環状溝226が形成されている。
前記雄コネクタ胴体220は、その外周面に雌コネクタ100の結合溝110に挟まれる結合突部224が形成され、下部に多数の嵌込溝222が形成されており、雄コネクタワッシャー200の突出具212が挟まれ、突出具212の上端部が突出した状態で結合されるようになる。前記突出具212と嵌込溝222の結合関係は、前記結合突部224と前記結合溝110の結合状態が容易に解放されることを防止する機能を行う。
前記雄コネクタ200の上端面に形成された環状溝226には、Oリング300が設置されるが、前記Oリング300は、その直径が環状溝226の深さよりも大きいことが好ましく、前記Oリング300により、雌コネクタ100に雄コネクタ200が結合されるとき、気密性(水密性)を確保することができるようになる。
前記支持コア12の外周面を取り囲んでいる濾過手段15は、添付の図7に示すように、ドーナツ状の濾過材を、前記支持コア12に複数積層して圧縮された状態を維持するようになるが、前記濾過手段15を上方に押し上げる圧縮力は、雄コネクタ200の雌ねじ228と支持コア12の雄ねじ18を螺合させる場合、前記雄コネクタ200が前記支持コア12の下方へ移動しながら、前記濾過手段15を圧着する程度に応じて相対的に上昇するようになる。
この際、圧縮された濾過手段15の反発力により、雄コネクタ200の構成要素である雄コネクタワッシャー210は、雄コネクタ胴体220と密着した状態をなしているので、雄コネクタワッシャー210に垂直上方向へ突出している突出具212は、雄コネクタ胴体220の下部に形成されている嵌込溝222に挟まれた状態で上方に突出し、前記突出具212と前記嵌込孔222とは嵌合を形成し、相当な外部の力が無理やりに加えられない限り、前記嵌合は絶対に解除されないようになる。
一方、前記突出した突出具212の端部は、雌コネクタ100の下面に形成された係止保持部120に係止された状態となり、雌コネクタ100と雄コネクタ200は、安定した結合状態をなすようになる。
これは、外部の衝撃や圧縮空気を用いて濾過手段15を掃除する逆先工程の際に、圧縮空気により、支持コア12が回転して分離されることを防止し、雄コネクタ200の上面に形成された環状溝226に挟まれたOリング300は、雌コネクタ100の内部空間の下面に密着して圧縮された状態となり、前記圧縮されたOリング300の反発力の方向は、下側方向に作用するようになり、オイルフィルタ部材9が雌コネクタ100と堅固に一体をなすようになる。
ここで、前記Oリング300を圧縮する圧縮力は、前記結合突部224と前記結合溝110の結合過程で発生する。詳細には、前記雄コネクタ胴体220の外周面に形成された一対の結合突部224が、雌コネクタ100の結合溝110の垂直溝112から挟まれた後、前記水平溝114に沿って回転する場合、前記水平溝114が時計方向または反時計方向に回転するほど、上り傾斜面をなしているので、前記雄コネクタ200が回転しながら、前記結合突部224が上方に押し上げられ、結局として、前記雌コネクタ100の内部空間の下面に密着するようになる。したがって、前記Oリング300は、前記雄コネクタ胴体220と前記雌コネクタ100との間で強い圧縮力を受けるようになる。
特に、支持プレート2の螺合孔22と螺合により一体をなしている雌コネクタ100は、結合部130の外周面には、ねじ山が形成されており、螺合孔22と螺合されると、雌コネクタ100の上面と支持プレート2の下面が面接触するようになる。
この際、雌コネクタ100の上面には、雌コネクタ100が振動や外部圧力により自然的に緩んでしまう弛緩防止のために、図示してはいないが、鋸歯状突起が形成されていることが好ましい。これは、支持プレート2の下面との摩擦力が増大されて、人為的な力が加えられない限り、緩まない安定した結合状態をなし、結果として、オイルフィルタ部材9は、支持プレート2と堅固に一体をなすようになる。
以上のように、雌コネクタ100は、支持プレート2と堅固に一体をなした状態であるので、濾過タンク1内に設置されているオイルフィルタ部材9を交換するとき、作業者が、オイルフィルタ部材9の下端部である下部プレート400の凹凸部410を取って、時計方向に回転させると、雄コネクタワッシャー210の突出具212が雌コネクタ100の下面に形成された係止保持部120を外れながら、雄コネクタ胴体220の外周面に形成された結合突部224が、雌コネクタ100の結合溝110に沿って回転し、雌コネクタ100から雄コネクタ200が分離される。
このようにオイルフィルタ部材9の下端部である下部プレート400を手に取って時計方向または反時計方向へ90°回転させることにより、オイルフィルタ部材9を濾過タンク1の支持プレート2に結合または分離させることができるようになる。
また、前記下部プレート400の下端部に形成された六角突出部420を用いて結合・分離しようとする場合は、前記六角突出部420に挟まれる工具(例えば、ボックススパナ)を用いると、より容易に分離・結合させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本発明によるオイルフィルタの設置状態を示す部分切開斜視図である。
【図2】本発明によるオイルフィルタの分解斜視図である。
【図3】本発明の要旨である雌コネクタと雄コネクタの要部を示す一部切開分解斜視図である。
【図4】本発明によるオイルフィルタの組立状態を示す断面図である。
【図5】従来のオイルフィルタが設置された濾過タンクを一部切開して部分拡大した斜視図である。
【図6】従来のオイルフィルタの設置状態を示すための一部切開分解斜視図である。
【図7】従来のオイルフィルタが濾過タンクに設置された状態を示す縦断面図である。
【符号の説明】
【0008】
100 雌コネクタ
110 結合溝
112 垂直溝
114 水平溝
120 係止保持部
130 結合部
200 雄コネクタ
210 雄コネクタワッシャー
212 突出具
220 雄コネクタ胴体
222 嵌込孔
224 結合突部
226 環状溝
300 Oリング
400 下部プレート
410 凹凸部
420 六角突出部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
濾過タンク1の内部に設置され、濾過タンク1を上下に分ける支持プレート2に結合されているオイルフィルタ部材において、
前記支持プレート2に螺合され一体型をなす雌コネクタ100と、オイルフィルタ部材の支持コア12の上端部に螺合される雄コネクタ200とで構成されており、前記雌コネクタ100と前記雄コネクタ200を互いに嵌合させ、
前記雌コネクタ100は、その外周面には、垂直溝112と水平溝114からなる結合溝110を有しており、前記結合溝110の下方には、前記水平溝114で断絶されており、その反対側から連結される係止保持部120を有しており、上端面の中央には、前記支持コア12の内径と同一の直径を有し、その外面にねじ山を形成した結合部130を有しており、
前記雄コネクタ200は、多数の突出具212を有した雄コネクタワッシャー210と、前記雄コネクタワッシャー210の上方に結合される雄コネクタ胴体220とで構成されており、前記雄コネクタ胴体220は、前記突出具212を嵌め込む嵌込孔222と、前記雌コネクタ100の結合溝110に嵌合される結合突部224とを有しており、前記雌コネクタの突出具212は、前記雄コネクタ200の下方に存在する濾過手段15による弾性力により、上方に力を受けるようになり、前記雄コネクタ200の上端面に形成した環状溝226にOリング300を設置する
ことを特徴とするオイル濾過用フィルタ部材。
【請求項2】
前記雌コネクタ100の結合溝110をなす水平溝114は、反時計方向に移動するほど上り傾斜面をなし、雄コネクタ200の結合突部224が、前記水平溝114の傾斜面を移動することにより、結合力が増加するようになることを特徴とする請求項1に記載のオイル濾過用フィルタ部材。
【請求項3】
前記Oリング300は、雄コネクタ200の上端面に形成された環状溝226の深さよりもその直径を大きくし、雌コネクタ100と雄コネクタ200を結合するとき、Oリング300が圧縮されることを特徴とする請求項1に記載のオイル濾過用フィルタ部材。
【請求項4】
支持コア12の下部に結合される下部プレート400は、外周面に凹凸部410を形成し、下面の中央に六角ボルト状の六角突出部420を形成し、オイルフィルタ部材9の着脱を容易にすることを特徴とする請求項1に記載のオイル濾過用フィルタ部材。

【図1】
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【図3】
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【図2】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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