オーダーエントリーシステム、オーダー方法および移動端末装置
【課題】移動端末装置を操作するユーザが、客が案内された位置を認識しなくても、位置識別情報を移動端末装置に正確に入力することができるとともに、同一のテーブルの客を正確に区別することができるオーダーエントリーシステム、オーダー方法および移動端末装置を提供する。
【解決手段】移動端末装置を備えたオーダーエントリーシステムが、客が案内される位置毎に予め設置され、設置された位置を識別する位置識別情報を含む識別情報を記憶する記憶手段と、記憶手段に記憶している識別情報を近距離無線通信によって送信する第1の近距離無線通信手段と、各構成要素を制御する制御手段と、を具備した複数の情報記憶通信装置を備え、移動端末装置は、さらに、近距離無線通信によって情報記憶通信装置から送信された識別情報を受信する第2の近距離無線通信手段を備える。
【解決手段】移動端末装置を備えたオーダーエントリーシステムが、客が案内される位置毎に予め設置され、設置された位置を識別する位置識別情報を含む識別情報を記憶する記憶手段と、記憶手段に記憶している識別情報を近距離無線通信によって送信する第1の近距離無線通信手段と、各構成要素を制御する制御手段と、を具備した複数の情報記憶通信装置を備え、移動端末装置は、さらに、近距離無線通信によって情報記憶通信装置から送信された識別情報を受信する第2の近距離無線通信手段を備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、オーダーエントリーシステム、オーダー方法および移動端末装置に関する。
【背景技術】
【0002】
レストランや居酒屋などの飲食店において、従業員が移動端末装置(注文入力端末、以下、「ハンディーターミナル装置」という)を操作して、客からオーダー(注文)された料理を入力するオーダーエントリーシステムが導入されている。
このオーダーエントリーシステムでは、オーダリングコントローラ装置にオーダー情報を送信するハンディーターミナル装置を従業員が携帯し、客から伝えられたオーダーをハンディーターミナル装置に入力することによってオーダー情報の管理をしている。このハンディーターミナル装置に入力されたオーダー情報は、無線通信によって送信され、通信ネットワークを介してオーダリングコントローラ装置が受信する。なお、ハンディーターミナル装置から無線通信によって送信されたオーダー情報を、無線ステーション装置が受信し、受信したオーダー情報を無線ステーション装置からオーダリングコントローラ装置に転送するオーダーエントリーシステムもある。また、オーダーエントリーシステムは、他にオーダー情報をプリントアウトする無線プリンタ装置などを有している。
【0003】
このようなオーダーエントリーシステムでは、ハンディーターミナル装置から無線通信によって送信されたオーダー情報に基づいて、客からのオーダーが管理されている。このようなオーダーの管理では、客からオーダーされた料理の情報のほかに、客が案内されているテーブル番号の情報を用いてオーダーの管理をしている。このテーブル番号の情報は、オーダーされた料理を配膳する際の配膳先の情報として用いられる。このため、従業員が客から受けたオーダーをハンディーターミナル装置に入力する際には、テーブル番号の入力が必須の項目となる。
しかしながら、オーダー入力時にテーブル番号を従業員が入力するときに、テーブル番号の入力ミスが発生する可能性がある。そして、テーブル番号の入力ミスが発生した場合には、実際に料理をオーダーした客を確認することが必要となり、客の確認が遅れた場合には、実際に料理をオーダーした客への料理の配膳が遅れてしまい、飲食店のサービスに大きな影響を与えてしまう。
【0004】
このため、テーブル番号の入力ミスを防止する方法として、例えば、特許文献1に示すような技術が考案されている。特許文献1には、ハンディーターミナル装置の表示画面にテーブルの一覧を表示し、表示されたテーブルの一覧から該当するテーブルを従業員が選択するという技術である。特許文献1に開示されている技術では、ハンディーターミナル装置に備えた表示装置がタッチパネルになっており、従業員がタッチパネルの画面をタッチすることによってテーブル番号を選択(入力)する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006−107529号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
市場の要望としては、誰でも、すばやく、正確にテーブル番号を入力する機能が求められている。しかし、従業員がテーブル番号を誤って認識しているような場合や、そもそも該当するテーブル番号がわからない場合などには、特許文献1で開示されている技術のようにテーブル番号の一覧を表示する方法では、テーブル番号を正しく選択(入力)できないこともある。特に、経験の浅い従業員などが、該当するテーブル番号をまだ覚えていないことはよくあることである。
【0007】
また、特許文献1で開示されている技術では、テーブルの一覧を表示するため、従業員のキー入力によってテーブル番号を入力する方法に比べて、キー入力の間違いを防止することができるが、テーブル一覧に表示されたほかのテーブルを選択(タッチ)してしまうという可能性が残されている。
【0008】
このように、従来のオーダーエントリーシステムにおいては、従業員がテーブル番号を認識し、ハンディーターミナル装置を操作してテーブル番号を入力していたため、完全にテーブル番号の入力ミスを防止することができないという問題がある。
【0009】
また、飲食店がオーダーエントリーシステムを導入している場合、テーブル番号を客の識別キーとして用いて、オーダー入力や会計処理を行うことも多い。例えば、ランチタイムのような繁忙時間帯に、前の客がレジに並んで会計が終了していない状態で、次の客を案内することがよくある。この状態で、次の客がテーブルに案内された後すぐにオーダーした場合には、テーブル番号を客の識別キーとしていると、次の客のオーダーが、会計のためにレジに並んでいる前の客の追加オーダーとして誤って入力されてしまう可能性がある。
【0010】
本発明は、上記の課題認識に基づいてなされたものであり、移動端末装置を操作するユーザが、客が案内された位置を認識しなくても、位置識別情報を移動端末装置に正確に入力することができるとともに、同一のテーブルの客を正確に区別することができるオーダーエントリーシステム、オーダー方法および移動端末装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記の課題を解決するため、本発明のオーダーエントリーシステム(例えば、実施形態におけるオーダーエントリーシステム1)は、第1の記憶手段(例えば、実施形態におけるメモリ部150)に記憶されている情報を画面に表示する表示手段(例えば、実施形態におけるLCD表示部160)と、前記表示手段に表示された画面内の情報を選択するユーザの操作によって、客から受けた注文に関する情報の入力を受ける入力手段(例えば、実施形態における入力インタフェース部140)と、前記入力手段から入力された前記注文に関する情報を無線通信によって外部に送信する無線通信手段(例えば、実施形態における無線通信部120)と、前記の各構成要素を制御する第1の制御手段(例えば、実施形態における制御部110)とを具備した移動端末装置(例えば、実施形態におけるハンディーターミナル装置10)と、前記客が案内される位置毎に予め設置される複数の情報記憶通信装置(例えば、実施形態におけるICタグ40)とを備えたオーダーエントリーシステムであって、前記情報記憶通信装置は、設置された位置を識別する位置識別情報(例えば、実施形態におけるテーブル番号)を含む識別情報(例えば、実施形態におけるテーブル情報)を記憶する第2の記憶手段(例えば、実施形態におけるメモリ部430)と、前記第2の記憶手段に記憶している前記識別情報を近距離無線通信によって送信する第1の近距離無線通信手段(例えば、実施形態における近距離無線通信部420)と、前記の各構成要素を制御する第2の制御手段(例えば、実施形態における制御部410)とを備え、前記移動端末装置は、前記近距離無線通信によって前記情報記憶通信装置から送信された前記識別情報を受信する第2の近距離無線通信手段(例えば、実施形態におけるICタグリーダライタ130)を備えることを特徴とする。
【0012】
この発明によれば、移動端末装置が、情報記憶通信装置が設置された位置の情報を、第2の近距離無線通信によって容易に確実に取得することができる。これにより、ユーザは、情報記憶通信装置が設置された位置を認識せずに、位置識別情報を正しく移動端末装置に入力することができる。
【0013】
また、さらに、本発明の前記移動端末装置の前記第1の制御手段は、前記入力手段から入力された前記注文に関する情報と前記第2の近距離無線通信手段が受信した前記識別情報に含まれる前記位置識別情報とを関連付けた情報を、前記無線通信手段に送出し、前記移動端末装置の前記無線通信手段が、前記第1の制御手段が送出した情報を取得して外部に送信することを特徴とする。
【0014】
この発明によれば、移動端末装置は、第2の近距離無線通信によって容易に確実に取得した、情報記憶通信装置が設置された位置の情報を、前記入力手段から入力された前記注文に関する情報に関連付けて外部に送出することができる。これにより、ユーザは、入力手段から入力した情報について、その情報を識別する情報(位置の情報)を入力することなく、外部への送信を実現することができる。
【0015】
また、本発明の前記識別情報は、さらに、当該識別情報を記憶している前記情報記憶通信装置が設置されている位置に案内された、前記客の注文の状態を表す注文状態識別情報(例えば、実施形態におけるテーブルモード)を含み、前記移動端末装置の前記第1の制御手段が、前記第2の近距離無線通信手段が受信した前記識別情報に含まれる前記注文状態識別情報に基づいて、前記表示手段の画面を、前記客の注文の状態に応じた情報を入力するための情報入力画面(例えば、実施形態における新規客情報入力画面、新規オーダー選択画面、新規オーダー入力画面、提供チェック選択画面、未提供オーダー一覧、追加オーダー入力画面、追加オーダー選択画面、片付け完了チェック画面)に切り替えるとともに、前記情報入力画面に基づいて前記入力手段から入力された入力情報に応じて、受信した前記識別情報に含まれる前記注文状態識別情報を更新し、前記移動端末装置の前記第2の近距離無線通信手段が、前記情報記憶通信装置へ、前記更新した注文状態識別情報を送信し、前記情報記憶通信装置の前記第1の近距離無線通信手段が、前記移動端末装置から、前記更新した注文状態識別情報を受信し、前記情報記憶通信装置の前記第2の制御手段が、受信した前記更新した注文状態情報を、前記識別情報に含まれる前記注文状態識別情報として前記第2の記憶手段に記憶させることを特徴とする。
【0016】
この発明によれば、移動端末装置が注文状態識別情報を情報記憶通信装置に記憶させ、且つ、注文状態識別情報を情報記憶通信装置から取得するため、情報記憶通信装置が設置された位置に案内された客の注文の状態が現在どのような状態であるかを、異なる移動端末装置でも容易に判別することができる。そして、移動端末装置は、判別した客の注文の状態に応じて、適切な情報入力画面を表示手段に表示することができる。これにより、移動端末装置のユーザは、客のその時の状態に応じて、容易に客から受けた注文などの情報を移動端末装置に入力することができる。
【0017】
また、本発明の前記識別情報は、さらに、当該識別情報を記憶している前記情報記憶通信装置が設置されている位置に案内された、前記客に関する情報を表す客情報(例えば、実施形態における客情報)を含み、前記移動端末装置の前記第1の制御手段が、前記第2の近距離無線通信手段が受信した前記識別情報に含まれる前記注文状態識別情報に基づいて、前記表示手段の画面を、前記客情報を入力するための客情報入力画面(例えば、実施形態における新規客情報入力画面)に切り替えるとともに、前記客情報入力画面に基づいて前記入力手段から入力された前記客の情報に応じて、受信した前記識別情報に含まれる前記客情報を更新し、前記移動端末装置の前記第2の近距離無線通信手段が、前記情報記憶通信装置へ、前記更新した客情報を送信し、前記情報記憶通信装置の前記第1の近距離無線通信手段が、前記移動端末装置から、前記更新した客情報を受信し、前記情報記憶通信装置の前記第2の制御手段が、受信した前記更新した客情報を、前記識別情報に含まれる前記客情報として前記第2の記憶手段に記憶させることを特徴とする。
【0018】
この発明によれば、移動端末装置が客情報を情報記憶通信装置に記憶させ、且つ、客情報を情報記憶通信装置から取得するため、情報記憶通信装置が設置された位置に案内された客の情報を、異なる移動端末装置でも容易に取得し、また更新することができる。これにより、客の情報を、移動端末装置を使用している複数のユーザで共有することができるため、客に対するサービスを向上することができる。
【0019】
また、本発明の前記識別情報は、さらに、当該識別情報を記憶している前記情報記憶通信装置が設置されている位置に案内された、前記客から受けた注文の内容に関する情報を表す注文内容情報(例えば、実施形態におけるオーダー情報)を含み、前記移動端末装置の前記第1の制御手段が、前記第2の近距離無線通信手段が受信した前記識別情報に含まれる前記注文状態識別情報に基づいて、前記表示手段の画面を、前記客の注文内容情報を入力するための注文入力画面(例えば、実施形態における新規オーダー選択画面、新規オーダー入力画面、追加オーダー入力画面、追加オーダー選択画面)に切り替えるとともに、前記注文入力画面に基づいて前記入力手段から入力された前記客の注文内容の情報に応じて、受信した前記識別情報に含まれる前記注文内容情報を更新し、前記移動端末装置の前記第2の近距離無線通信手段が、前記情報記憶通信装置へ、前記更新した注文内容情報を送信し、前記情報記憶通信装置の前記第1の近距離無線通信手段が、前記移動端末装置から、前記更新した注文内容情報を受信し、前記情報記憶通信装置の前記第2の制御手段が、受信した前記更新した注文内容情報を、前記識別情報に含まれる前記注文内容情報として前記第2の記憶手段に記憶させることを特徴とする。
【0020】
この発明によれば、移動端末装置が注文内容情報を情報記憶通信装置に記憶させ、且つ、注文内容情報を情報記憶通信装置から取得するため、情報記憶通信装置が設置された位置に案内された客の注文内容を、異なる移動端末装置でも容易に取得することができる。これにより、客の注文内容を、移動端末装置を使用している複数のユーザで共有することができるため、例えば、客から追加注文を受けて注文内容を更新する際にも、容易に追加注文の内容を移動端末装置に入力することができる。
【0021】
また、本発明の前記注文内容情報は、当該注文内容情報に含まれる前記客の注文に応じた対応が完了したか否かを表す対応識別情報(例えば、実施形態における提供済みフラグ)を含み、前記移動端末装置の前記第1の制御手段が、前記第2の近距離無線通信手段が受信した前記識別情報に含まれる前記注文状態識別情報に基づいて、前記表示手段の画面を、前記客の対応識別情報を入力するための対応入力画面(例えば、実施形態における提供チェック選択画面、未提供オーダー一覧)に切り替えるとともに、前記対応入力画面に基づいて前記入力手段から入力された前記客の注文に応じた対応が完了したか否かの情報に応じて、受信した前記識別情報に含まれる前記注文内容情報内の前記対応識別情報を更新し、前記移動端末装置の前記第2の近距離無線通信手段が、前記情報記憶通信装置へ、前記更新した対応識別情報を含む注文内容情報を送信し、前記情報記憶通信装置の前記第1の近距離無線通信手段が、前記移動端末装置から、前記更新した対応識別情報を含む注文内容情報を受信し、前記情報記憶通信装置の前記第2の制御手段が、受信した前記更新した対応識別情報を含む注文内容情報を、前記識別情報に含まれる前記注文内容情報として前記第2の記憶手段に記憶させることを特徴とする。
【0022】
この発明によれば、移動端末装置が注文内容情報を情報記憶通信装置に記憶させ、且つ、注文内容情報を情報記憶通信装置から取得するため、情報記憶通信装置が設置された位置に案内された客の注文に対して、対応が完了していない注文の内容を、異なる移動端末装置でも容易に取得することができる。これにより、移動端末装置のユーザは、現在対応している注文の内容を対応が完了した状態に、容易に更新することができる。
【0023】
また、本発明の前記移動端末装置の前記第1の制御手段は、前記第2の近距離無線通信手段が前記情報記憶通信装置から前記識別情報を受信した場合、前記識別情報に含まれる前記位置識別情報のほかに前記無線送信手段から外部に送信する際に必要な情報が、前記入力手段から入力済みの情報の中に存在するか否かを判断し、前記入力手段から入力済みの情報の中に前記必要な情報が含まれていると判断した場合、前記入力手段から入力済みである前記必要な情報と前記第2の近距離無線通信手段が受信した前記識別情報に含まれる前記位置識別情報とを関連付けた情報を、前記無線通信手段に送出することを特徴とする。
【0024】
この発明によれば、入力手段から何らかの情報を入力した後に、第2の近距離無線通信手段によって識別情報を受信した場合に、外部に送信すべき情報が入力済みの情報の中に含まれていると判断された場合、その情報を送信することができる。これにより、ユーザは、移動端末装置に、客からのオーダーなどの情報を入力した後、情報記憶通信装置から識別情報を取得させるだけで、送信すべき情報が揃っていると判断されれば、その情報についての送信操作をすることなく、すぐに、その情報を外部に送信することができる。よって、迅速なオーダー処理を実施することができる。
【0025】
また、本発明のオーダー方法は、第1の記憶手段に記憶されている情報を画面に表示する表示手段と、前記表示手段に表示された画面内の情報を選択するユーザの操作によって、客から受けた注文に関する情報の入力を受ける入力手段と、前記入力手段から入力された前記注文に関する情報を無線通信によって外部に送信する無線通信手段と、前記の各構成要素を制御する第1の制御手段とを具備した移動端末装置と、前記客が案内される位置毎に予め設置される複数の情報記憶通信装置とを備えたオーダーエントリーシステムにおける、オーダー方法であって、前記複数の情報記憶通信装置が、さらに、設置された位置を識別する位置識別情報を含む識別情報を記憶する第2の記憶手段と、近距離無線通信によって情報を送信する第1の近距離無線通信手段と、前記の各構成要素を制御する第2の制御手段とを具備し、前記移動端末装置が、さらに、前記近距離無線通信によって情報を受信する第2の近距離無線通信手段を具備しており、前記オーダー方法は、前記複数の情報記憶通信装置の前記第1の近距離無線通信手段が、前記第2の記憶手段に記憶している前記識別情報を送信する手順と、前記移動端末装置の前記第2の近距離無線通信手段が、前記識別情報を受信する手順と、前記移動端末装置の前記第1の制御手段が、前記入力手段から入力された前記客の注文に関する情報と前記第2の近距離無線通信手段が受信した前記識別情報に含まれる前記位置識別情報とを関連付けた情報を、前記無線通信手段に送出する手順と、前記移動端末装置の前記無線通信手段が、前記第1の制御手段が送出した情報を取得して外部に送信する手順とを含むことを特徴とする。
【0026】
また、本発明の移動端末装置は、第1の記憶手段に記憶されている情報を画面に表示する表示手段と、前記表示手段に表示された画面内の情報を選択するユーザの操作によって、客から受けた注文に関する情報の入力を受ける入力手段と、前記入力手段から入力された前記注文に関する情報を無線通信によって外部に送信する無線通信手段と、前記の各構成要素を制御する第1の制御手段とを具備した移動端末装置と、前記客が案内される位置毎に予め設置され、設置された位置を識別する位置識別情報を含む識別情報を記憶する第2の記憶手段と、前記第2の記憶手段に記憶している前記識別情報を近距離無線通信によって送信する第1の近距離無線通信手段と、前記の各構成要素を制御する第2の制御手段とを具備した複数の情報記憶通信装置とを備えたオーダーエントリーシステムにおける、移動端末装置であって、前記情報記憶通信装置が第1の近距離無線通信手段によって送信した前記識別情報を受信する第2の近距離無線通信手段を備え、前記第1の制御手段が、前記入力手段から入力されて前記第1の記憶手段に記憶された前記客の注文に関する情報と前記第2の近距離無線通信手段が受信した前記識別情報に含まれる前記位置識別情報とを関連付けた情報を、前記無線通信手段に送出し、前記無線通信手段が、前記第1の制御手段が送出した情報を取得して外部に送信することを特徴とする。
【発明の効果】
【0027】
本発明によれば、移動端末装置を操作するユーザが、客が案内された位置を認識しなくても、位置識別情報を移動端末装置に正確に入力することができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の実施形態によるオーダーエントリーシステムの構成の例を示した概略構成図である。
【図2】本発明の実施形態のオーダーエントリーシステムにおけるハンディーターミナル装置および非接触ICタグの概略構成を示したブロック図である。
【図3】本発明の実施形態のオーダーエントリーシステムにおけるテーブル情報のデータ構成の一例を示した図である。
【図4】本発明の実施形態のオーダーエントリーシステムにおけるテーブルモードの確認処理の処理手順を示したフローチャートである。
【図5】本発明の実施形態のオーダーエントリーシステムにおける空席状態のオーダー処理の処理手順を示したフローチャートである。
【図6】本発明の実施形態のオーダーエントリーシステムにおける案内済み状態のオーダー処理の処理手順を示したフローチャートである。
【図7】本発明の実施形態のオーダーエントリーシステムにおけるオーダー済み状態のオーダー処理の処理手順を示したフローチャートである。
【図8】本発明の実施形態のオーダーエントリーシステムにおける提供完了状態のオーダー処理の処理手順を示したフローチャートである。
【図9】本発明の実施形態のオーダーエントリーシステムにおけるハンディーターミナル装置の表示画面の一例を示した図である。
【図10】本発明の実施形態のオーダーエントリーシステムにおける、オーダー入力処理の応用例の処理手順を示したフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。図1は、本実施形態によるオーダーエントリーシステムの構成の例を示した概略構成図である。なお、図1に示したオーダーエントリーシステム1は、飲食店に導入されているものとして説明する。
【0030】
図1(a)において、オーダーエントリーシステム1は、注文入力用の移動端末装置である複数のハンディーターミナル装置10、オーダリングコントローラ装置20、無線プリンタ装置30から構成される。図1(a)において、各ハンディーターミナル装置10と、オーダリングコントローラ装置20と、無線プリンタ装置30とは、無線通信によって互いに接続されている。
【0031】
また、図1(b)に示すように、飲食店内には、テーブルを識別するテーブル番号、テーブルの状態を示すテーブルモード、テーブルについている客に関する客情報、テーブルについている客が注文したオーダーに関するオーダー情報などを含むテーブル情報が記憶された非接触ICタグ(以下、「ICタグ」という)40が取り付けられているテーブルが複数配置されている。このICタグ40は、例えば、カード、紙、またはシールに内蔵され、各テーブルのテーブル番号札としてテーブルの上面もしくは側面に貼り付けられている。
【0032】
なお、オーダーエントリーシステムでは、ハンディーターミナル装置10から無線通信によって送信された情報を、無線ステーション装置が受信し、受信した情報を無線ステーション装置からオーダリングコントローラ装置20に転送する構成も考えられる。この構成における無線ステーション装置は、本発明と直接関係しないため、本実施形態においては、図1(a)に示したように、無線ステーション装置を含まないオーダーエントリーシステムの構成を例として説明する。
【0033】
また、図1(a)においては、ハンディーターミナル装置10を3台備えた例を示している。本発明においては、オーダーエントリーシステム1を構成するハンディーターミナル装置10、オーダリングコントローラ装置20、無線プリンタ装置30のそれぞれの台数に関しての規定はなく、例えば、ハンディーターミナル装置10は、2台以下であっても4台以上であってもよい。
【0034】
ハンディーターミナル装置10は、例えば、電池などの電源によって駆動される装置である。ハンディーターミナル装置10は、例えば、飲食店の従業員(ユーザ)に携帯され、ユーザによるオーダーの入力や客の情報入力の操作を受けて、その操作により検出したオーダー情報や客情報を取り込む。また、ユーザによるテーブル情報の読み込み動作を受けて、テーブルに取り付けられたICタグ40に記憶されているテーブル情報を、近距離無線通信によってICタグ40から受信し、受信したテーブル情報を取り込む。また、取り込んだテーブル情報に基づいて、次にユーザが対応する操作を表す表示画面を表示する。
【0035】
また、ハンディーターミナル装置10は、ユーザによるオーダーの入力、客の情報の入力、テーブルの状態を示す情報の更新等の操作を受けて、ICタグ40から取り込んだテーブル情報に含まれていたオーダー情報、客情報、テーブルモード等の情報を更新する。また、ハンディーターミナル装置10は、特定のテーブル番号に関して更新したオーダー情報、客情報、テーブルモード等の情報をそのテーブル番号とともに、無線通信によってオーダリングコントローラ装置20に送信する。また、ハンディーターミナル装置10は、ユーザによるテーブル情報の書き込み動作を受けて、特定のテーブル番号に関して更新したオーダー情報、客情報、テーブルモード等の情報を、近距離無線通信によってそのテーブル番号で識別されるICタグ40に送信し、ICタグ40に記憶させる。
【0036】
なお、ハンディーターミナル装置10におけるオーダーの入力操作、客の情報の入力操作は、従来のハンディーターミナル装置と同等の操作であるため、説明を省略する。また、ハンディーターミナル装置10におけるICタグ40に記憶されているテーブル情報の読み込み動作および書き込み動作に関しては、後述する。
【0037】
オーダリングコントローラ装置20は、従来のオーダリングコントローラ装置と同等の機能をもつ、オーダーエントリーシステム1におけるコントローラ装置である。オーダリングコントローラ装置20は、例えば、飲食店の厨房等に設置され、無線通信によってハンディーターミナル装置10から送信されてきたオーダー情報、客情報、テーブル番号等の情報を含む注文データを受信し、記憶する。オーダリングコントローラ装置20は、例えば、オーダーの情報を厨房の料理人に知らせるための調理指示情報や配膳指示情報を作成し、作成した調理指示情報や配膳指示情報を無線通信によって厨房や配膳場所に設置された無線プリンタ装置30などに送信する。また、オーダリングコントローラ装置20は、例えば、オーダーの情報に基づいて客から支払いを受ける金額の情報などの会計情報を作成し、作成した会計情報を無線通信によって、会計伝票を出力する無線プリンタ装置30や会計などを行う図示しないレジスターに送信する。
【0038】
無線プリンタ装置30は、従来の無線プリンタ装置と同等の機能をもつ、オーダーエントリーシステム1におけるプリンタ装置である。無線プリンタ装置30は、例えば、飲食店の会計エリアに設置され、オーダリングコントローラ装置20から送信されてきた会計情報を受信し、その受信した会計情報を紙媒体などに出力する。また、無線プリンタ装置30は、例えば、飲食店の厨房内に設置され、オーダリングコントローラ装置20から送信されてきた調理指示情報を受信し、その受信した調理指示情報を紙媒体などに出力する。
【0039】
ICタグ40は、上述のように、例えば、カード、紙、またはシールに内蔵されたテーブル番号札としてテーブルに貼り付けられている。そして、ICタグ40には、予め設定されたテーブル番号が記憶されている。このテーブル番号が、テーブルに案内された客を識別する情報となる。また、ICタグ40は、ユーザがハンディーターミナル装置10を操作することによって更新した、テーブルモード、客情報、およびオーダー情報を記憶している。
【0040】
また、ICタグ40は、近距離無線通信によってハンディーターミナル装置10と通信し、記憶しているテーブル番号、テーブルモード、客情報、およびオーダー情報をハンディーターミナル装置10に送信する。また、ICタグ40は、近距離無線通信によってハンディーターミナル装置10から送信されてきたテーブルモード、客情報、およびオーダー情報を記憶する。
【0041】
なお、図1(a)に示したオーダーエントリーシステム1においては、オーダリングコントローラ装置20と、無線プリンタ装置30とをそれぞれ異なる装置として表しているが、図1(a)に示したオーダリングコントローラ装置20と無線プリンタ装置30とを合わせて1つの装置とする構成とすることもできる。
【0042】
次に、本実施形態のオーダーエントリーシステムにおけるハンディーターミナル装置および非接触ICタグの構成について説明する。図2は、本実施形態のオーダーエントリーシステム1におけるハンディーターミナル装置10およびICタグ40の概略構成を示したブロック図である。図2(a)に示すように、ハンディーターミナル装置10は、制御部110、無線通信部120、アンテナ121、ICタグリーダライタ130、入力インタフェース部140、メモリ部150、LCD表示部160、LED表示部170を備えている。また、図2(b)に示すように、ICタグ40は、制御部410、近距離無線通信部420、アンテナ421、メモリ部430を備えている。
【0043】
図2(a)において、ハンディーターミナル装置10の制御部110は、ハンディーターミナル装置10の全体を制御する。入力インタフェース部140は、例えば、キーボードやスイッチ、タッチパネルなどのインタフェースであり、ユーザの操作を受けて取り込んだオーダー情報および客情報を出力する。
【0044】
無線通信部120は、アンテナ121を介してオーダリングコントローラ装置20との間で無線通信を行って、ハンディーターミナル装置10に取り込んだテーブル番号のほか、テーブルモード、客情報、およびオーダー情報を外部に送信する。
【0045】
ICタグリーダライタ130は、例えば、NFC(Near Field Communication)インタフェースなどの近距離無線インタフェースによって、テーブルに取り付けられたICタグ40のアンテナ421を介して近距離無線通信部420と通信し、ICタグ40のメモリ部430に記憶しているデータの読み出しおよびICタグ40のメモリ部430へのデータの書き込みを行う。
また、この近距離無線通信によって、ICタグ40の情報の読み出しや書き込みのほか、ICタグ40が動作するための電力も供給する。
【0046】
メモリ部150は、例えば、RAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)などのメモリであり、予め登録したメニュー情報、ユーザからの入力を受けて入力インタフェース部140から取得したオーダーの情報および客の情報、ICタグリーダライタ130を介してICタグ40のメモリ部430から読み出したテーブル情報などのデータを記憶する。
【0047】
LCD表示部160は、LCD(液晶ディスプレイ:Liquid Crystal Display)を備えており、メモリ部150に記憶している情報やデータを表示する。LED表示部170は、LED(発光ダイオード:Light Emitting Diode)を備えており、LEDの点灯状態によって、例えば、無線通信部120による無線通信の状態や、ICタグリーダライタ130による近距離無線通信の状態など、ハンディーターミナル装置10の動作状態をユーザに通知する。
【0048】
図2(b)において、ICタグ40の制御部410は、ICタグ40の全体を制御する。近距離無線通信部420は、アンテナ421を介したNFCインタフェースなどの近距離無線インタフェースによって、ハンディーターミナル装置10のICタグリーダライタ130との間で通信する。メモリ部430は、例えば、フラッシュメモリなどの不揮発性のメモリであり、予め登録したテーブル番号などを含むテーブル情報や、近距離無線通信部420を介してICタグリーダライタ130から送信されてきたデータを記憶する。
【0049】
ICタグ40は、ハンディーターミナル装置10からの、情報の読み出しまたは情報の書き込みのための近距離無線通信から、電力供給も受け、動作をする。
ICタグ40からのデータの読み出し動作は、まず、制御部410が、メモリ部430に記憶されているデータを読み出して近距離無線通信部420に転送する。そして、近距離無線通信部420が、制御部410によって転送されたメモリ部430のデータを近距離無線通信によってICタグリーダライタ130に送信する。
【0050】
また、ICタグ40へのデータの書き込み動作は、まず、近距離無線通信部420がICタグリーダライタ130から送信されたデータを受信する。そして、制御部410が、近距離無線通信部420が受信したデータをメモリ部430に書き込む。
【0051】
このように、ICタグ40内のそれぞれの構成要素が動作することによって、ICタグ40の読み出し動作および書き込み動作が行われるが、ICタグ40の動作は、従来のICタグと同様であるため、以下の説明においては、ICタグ40内の各構成要素の詳細な動作を省略する。
【0052】
次に、本実施形態のオーダーエントリーシステムにおけるICタグ40に記憶されるテーブル情報について説明する。図3は、本実施形態のオーダーエントリーシステムにおけるテーブル情報のデータ構成の一例を示した図である。図3に示すように、ICタグ40に記憶されたテーブル情報には、テーブル番号、テーブルモード、客情報、オーダー情報が含まれている。
【0053】
テーブル番号は、ICタグ40が貼り付けられているテーブルを識別する番号を示しており、飲食店のフロアにおけるテーブルの配置に応じて予め記憶された番号である。
【0054】
テーブルモードは、ICタグ40が貼り付けられているテーブルの状態を表す情報である。テーブルモードには、下記に示すような「片付け済み」、「案内済み」、「オーダー済み」、「提供完了」の状態がある。
「片付け済み」:テーブルが片付けられている状態を表す。これは、テーブルに案内されていた前の客に配膳された料理の食器などが片付けられ、その後テーブルに客が案内されていない空席の状態である。
「案内済み」:テーブルに客が案内されている状態を表す。これは、テーブルに客が案内され、客が注文する料理を選んでいる状態である。
「オーダー済み」:テーブルに案内されている客のオーダーが済んでいる状態を表す。これは、テーブルに案内された客が料理を注文し、注文した料理が配膳されるのを待っている状態である。
「提供完了」:客にオーダーされた全ての料理がテーブルに配膳(提供)されている状態を表す。これは、客が注文した全ての料理の配膳が完了した状態である。
【0055】
客情報は、テーブルに案内された客の情報である。この客情報には、客の人数や客層などの情報が含まれている。図3に示すように、例えば、人数の情報には、大人と子供とのそれぞれについて性別毎の人数が記録される。また、例えば、客層の情報には、ファミリー、グループ、アダルト、若者、学生など、テーブルに案内された客の客層が記録される。また、客情報には、「客が席の移動を希望している」、「クレームを受けた」、「会員である」など、飲食店のサービス向上に有用な情報を記録することもできる。
【0056】
オーダー情報は、テーブルに案内された客から受けたオーダーに関する情報である。このオーダー情報には、客がオーダーした料理名、オーダーした数など、客がオーダーした料理に関する情報が含まれている。また、オーダー情報には、客がオーダーした料理が配膳(提供)されたか否かを表す提供済みの情報として、例えば、提供済みフラグが料理名に関連付けられている。
【0057】
次に、本実施形態のオーダーエントリーシステムにおけるオーダー方法について説明する。図4〜図7は、本実施形態のオーダーエントリーシステム1におけるオーダー方法の処理手順を示したフローチャートである。なお、オーダー方法の処理手順の説明においては、図3に示したテーブル情報がICタグ40に記録されるものとして説明する。
【0058】
まず、本実施形態のオーダーエントリーシステムにおけるテーブルの状態の確認処理の手順について説明する。図4は、本実施形態のオーダーエントリーシステム1のハンディーターミナル装置10によるテーブルモードの確認処理の処理手順を示したフローチャートである。本実施形態のオーダーエントリーシステム1におけるテーブルモードの確認処理では、テーブルに取り付けられたICタグ40に記憶されているテーブル情報に基づいて、該テーブルの状態が判断され、その判断結果に応じて対応したオーダー処理が行われる。
【0059】
なお、ハンディーターミナル装置10は、自ハンディーターミナル装置10を駆動する電源の消費電力を抑えるため、ユーザがハンディーターミナル装置10を予め定められた時間以上操作していないときには、サスペンド(動作保留)状態となっている。また、ハンディーターミナル装置10は、ユーザがハンディーターミナル装置10を操作することによってサスペンド状態から動作状態に復帰する。
また、図4に示したテーブルモードの確認処理は、ユーザが客をテーブルに案内したとき、客から呼ばれてユーザがテーブルに出向いたとき、ユーザが料理をテーブルに配膳するときなど、テーブル情報に含まれるテーブルモードの変更や、客情報およびオーダー情報の入力、更新を行う前に、ユーザがテーブル情報の読み込みを行うことによって処理が開始される。
【0060】
まず、ステップS100において、ユーザがハンディーターミナル装置10の入力インタフェース部140を操作し、ハンディーターミナル装置10を、ICタグ40に記憶されているテーブル情報を読み出すICタグ読み込みモードに設定する。これにより、ステップS110において、ハンディーターミナル装置10は、サスペンド状態から動作状態に復帰する。
【0061】
その後、ユーザによって、ICタグ40の読み込み動作が行われる。このICタグ40の読み込み動作では、例えば、ユーザがICタグ読み込みモードに設定されているハンディーターミナル装置10をICタグ40に近づけることによって、ハンディーターミナル装置10内のICタグリーダライタ130とICタグ40との間で近距離無線通信が行われる。そして、ステップS120において、ハンディーターミナル装置10内の制御部110は、ICタグリーダライタ130を介して、ICタグ40に記憶されているテーブル情報を読み出し、ICタグ40から読み出したテーブル情報をメモリ部150に一時記憶する。これにより、ICタグ40に予め設定されたテーブル番号を正確に取得することができる。
【0062】
続いて、ステップS130において、制御部110は、メモリ部150に一時記憶したテーブル情報に含まれるテーブルモードが「片付け済み」であるか否かを確認する。なお、テーブルモードが「片付け済み」であるときのテーブル情報には、客情報およびオーダー情報が記録されていない。
テーブルモードが「片付け済み」でない場合には、ステップS140に進む。また、テーブルモードが「片付け済み」である場合には、ステップS200に進んで、空席状態におけるオーダー処理を行い、ステップS100に戻る。なお、ステップS200における空席状態におけるオーダー処理に関しては、後述する。
【0063】
続いて、ステップS140において、制御部110は、テーブルモードが「案内済み」であるか否かを確認する。なお、テーブルモードが「案内済み」であるときのテーブル情報には、客情報が記録されているが、オーダー情報が記録されていない。
テーブルモードが「案内済み」でない場合には、ステップS150に進む。また、テーブルモードが「案内済み」である場合には、ステップS300に進んで、案内済み状態におけるオーダー処理を行い、ステップS100に戻る。なお、ステップS300における案内済み状態におけるオーダー処理に関しては、後述する。
【0064】
続いて、ステップS150において、制御部110は、テーブルモードが「オーダー済み」であるか否かを確認する。なお、テーブルモードが「オーダー済み」であるときのテーブル情報には、客情報およびオーダー情報が記録されている。ただし、オーダー情報内の各料理名に関連付けられた提供済みフラグのいずれかが、提供済みでない状態となっている。テーブルモードが「オーダー済み」である場合には、ステップS400に進んで、オーダー済み状態におけるオーダー処理を行い、ステップS100に戻る。
【0065】
また、テーブルモードが「オーダー済み」でない場合には、テーブルモードが「提供完了」であると判断し、ステップS500に進んで、提供完了状態におけるオーダー処理を行い、ステップS100に戻る。なお、テーブルモードが「提供完了」であるときのテーブル情報には、客情報およびオーダー情報が記録されている。さらに、オーダー情報内の各料理名に関連付けられた提供済みフラグの全てが提供済みである状態となっている。なお、ステップS400におけるオーダー済み状態におけるオーダー処理、およびステップS500における提供完了状態におけるオーダー処理に関しては、後述する。
【0066】
次に、本実施形態のオーダーエントリーシステムにおける空席状態のオーダー処理について説明する。図5は、本実施形態のオーダーエントリーシステムにおける空席状態のオーダー処理の処理手順を示したフローチャートである。なお、図5に示した空席状態のオーダー処理は、ユーザが客をテーブルに案内したときに行われる処理である。
【0067】
まず、ハンディーターミナル装置10に取り込んだICタグ40のテーブルモードが「片付け済み」である場合(図4に示したステップS130においてYesの場合)、ステップS210において、ハンディーターミナル装置10内の制御部110は、LCD表示部160に新たな客情報を入力するための新規客情報入力画面を表示させる。
【0068】
続いて、ステップS220において、ユーザがハンディーターミナル装置10の入力インタフェース部140を操作し、テーブルに案内した客の情報(例えは、人数、性別、客層)を客情報として入力する。そして、全ての客情報を入力した後、ユーザは入力インタフェース部140によって入力完了の操作を行う。これにより、制御部110は、ユーザの操作によって入力された客情報を、メモリ部150に一時記憶しているテーブル情報に追加して、新たなテーブル情報とする。
【0069】
続いて、ステップS230において、制御部110は、LCD表示部160に新たなオーダーの入力を選択するための新規オーダー選択画面を表示させる。この新規オーダー選択画面は、例えば、引き続きオーダー入力を行う「オーダー入力ボタン」と、オーダーの入力をキャンセルする「オーダー入力終了ボタン」とが表示された画面である。そして、ユーザがハンディーターミナル装置10の入力インタフェース部140を操作して、「オーダー入力ボタン」または「オーダー入力終了ボタン」のいずれかを選択する。
【0070】
続いて、ステップS240において、制御部110は、引き続きオーダーの入力を行うか否かを確認する。このオーダーの入力を行うか否かの判断は、この状態で、例えば、ユーザによって、「オーダー入力ボタン」が選択されたか、または「オーダー入力終了ボタン」が選択されたかによって判断される。そして、「オーダー入力終了ボタン」が選択された場合は、ステップS250に進む。また、「オーダー入力ボタン」が選択された場合は、ステップS260に進む。
【0071】
ステップS240において、「オーダー入力終了ボタン」が選択された場合、オーダー情報(例えば、客がオーダーした料理名、オーダーした数)が、1件も入力されていないので、ステップS250において、制御部110は、メモリ部150に一時記憶されているテーブルモードを「案内済み」の状態に変更する。
【0072】
続いて、ステップS251において、ユーザによるICタグ40の書き込み動作が行われる。このICタグ40の書き込み動作では、例えば、ユーザがハンディーターミナル装置10をICタグ40に近づけることによって、ハンディーターミナル装置10内のICタグリーダライタ130とICタグ40との間での近距離無線通信によって行われる。そして、制御部110は、メモリ部150に一時記憶されているテーブル情報内のテーブルモードおよび客情報を、ICタグリーダライタ130を介して、ICタグ40に送信する。これにより、ICタグ40に記憶されているテーブルモードおよび客情報が更新される。
【0073】
続いて、ステップS252において、制御部110は、メモリ部150に一時記憶されているテーブル情報の内、少なくともテーブル番号とテーブルモードと客情報とを、無線通信部120およびアンテナ121を介した無線通信によってオーダリングコントローラ装置20に送信する。そして、制御部110は、メモリ部150に一時記憶されているテーブル情報を消去し、ハンディーターミナル装置10がサスペンド状態となる。
【0074】
ステップS240において、「オーダー入力ボタン」が選択された場合、ステップS260において、制御部110は、LCD表示部160に新たなオーダーを入力するための新規オーダー入力画面を表示させる。
【0075】
続いて、ステップS261において、ユーザがハンディーターミナル装置10の入力インタフェース部140を操作し、客のオーダー情報を入力する。そして、全てのオーダー情報を入力した後、ユーザは入力インタフェース部140によって「オーダー入力終了ボタン」を選択して、入力完了の操作を行う。これにより、制御部110は、ユーザの操作によって入力されたオーダー情報を、メモリ部150に一時記憶しているテーブル情報に追加して、新たなテーブル情報とする。
【0076】
続いて、ステップS262において、制御部110は、メモリ部150に一時記憶されているテーブルモードを「オーダー済み」の状態に変更する。
【0077】
続いて、ステップS263において、ユーザによるICタグ40の書き込み動作が行われる。このICタグ40の書き込み動作は、ステップS251と同様である。ただし、ICタグ40に送信するテーブル情報は、テーブルモードと客情報とオーダー情報である。これにより、ICタグ40に記憶されているテーブルモード、客情報、およびオーダー情報が更新される。
【0078】
続いて、ステップS264において、制御部110は、メモリ部150に一時記憶されているテーブル情報の内、少なくともテーブル番号とテーブルモードと客情報とオーダー情報とを、無線通信によってオーダリングコントローラ装置20に送信する。そして、制御部110は、メモリ部150に一時記憶されているテーブル情報を消去し、ハンディーターミナル装置10がサスペンド状態となる。
【0079】
次に、本実施形態のオーダーエントリーシステムにおける案内済み状態のオーダー処理について説明する。図6は、本実施形態のオーダーエントリーシステムにおける案内済み状態のオーダー処理の処理手順を示したフローチャートである。なお、図6に示した案内済み状態のオーダー処理は、ユーザが客から呼ばれてテーブルに出向いたときに行われる処理である。
【0080】
まず、ハンディーターミナル装置10に取り込んだICタグ40のテーブルモードが「案内済み」である場合(図4に示したステップS140においてYesの場合)、ステップS310において、ハンディーターミナル装置10内の制御部110は、新規オーダーの入力であると判断するとともに、客の情報をICタグ40よりハンディーターミナル装置10に取り込む、さらに、LCD表示部160に新たなオーダーを入力するための新規オーダー入力画面を表示させる。
【0081】
続いて、ステップS320において、ユーザがハンディーターミナル装置10の入力インタフェース部140を操作し、オーダー情報を入力する。そして、全てのオーダー情報を入力した後、ユーザは入力インタフェース部140によって「オーダー入力終了ボタン」を選択して、入力完了の操作を行う。これにより、制御部110は、ユーザの操作によって入力されたオーダー情報を、メモリ部150に一時記憶しているテーブル情報に追加して、新たなテーブル情報とする。
【0082】
続いて、ステップS330において、制御部110は、メモリ部150に一時記憶されているテーブルモードを「オーダー済み」の状態に変更する。
【0083】
続いて、ステップS340において、ユーザによるICタグ40の書き込み動作が行われる。このICタグ40の書き込み動作は、図5に示したステップS263と同様である。ただし、ICタグ40に送信するテーブル情報は、テーブルモードとオーダー情報である。これにより、ICタグ40に記憶されているテーブルモードおよびオーダー情報が更新される。
【0084】
続いて、ステップS350において、制御部110は、メモリ部150に一時記憶されているテーブル情報の内、少なくともテーブル番号とテーブルモードとオーダー情報とを、無線通信によってオーダリングコントローラ装置20に送信する。そして、制御部110は、メモリ部150に一時記憶されているテーブル情報を消去し、ハンディーターミナル装置10がサスペンド状態となる。
【0085】
次に、本実施形態のオーダーエントリーシステムにおけるオーダー済み状態のオーダー処理について説明する。図7は、本実施形態のオーダーエントリーシステムにおけるオーダー済み状態のオーダー処理の処理手順を示したフローチャートである。なお、図7に示したオーダー済み状態のオーダー処理は、ユーザが客から呼ばれてテーブルに出向いたときや、ユーザが料理をテーブルに配膳するときに行われる処理である。
【0086】
まず、ハンディーターミナル装置10に取り込んだICタグ40のテーブルモードが「オーダー済み」である場合(図4に示したステップS150においてYesの場合)、ステップS410において、ハンディーターミナル装置10内の制御部110は、LCD表示部160に提供チェック選択画面を表示させる。この提供チェック選択画面は、例えば、配膳した料理のチェックを行う「提供チェックボタン」と、オーダーの追加入力を行う「追加オーダー入力ボタン」とが表示された画面である。そして、ユーザがハンディーターミナル装置10の入力インタフェース部140を操作して、「提供チェックボタン」または「追加オーダー入力ボタン」のいずれかを選択する。
【0087】
続いて、ステップS420において、制御部110は、配膳した料理の提供チェックであるか、客のオーダーを追加するときの追加オーダーであるかを確認する。この料理の提供チェックであるかまたは追加オーダーであるかの判断は、例えば、ユーザによって、「提供チェックボタン」が選択されたか、または「追加オーダー入力ボタン」が選択されたかによって判断される。そして、「提供チェックボタン」が選択された場合は、ステップS430に進む。また、「追加オーダー入力ボタン」が選択された場合は、ステップS440に進む。
【0088】
ステップS420において、「提供チェックボタン」が選択された場合、ステップS430において、制御部110は、LCD表示部160に配膳が完了していない料理名のリストである未提供オーダー一覧を表示させる。この未提供オーダー一覧は、例えば、メモリ部150に一時記憶しているテーブル情報内のオーダー情報において、料理名に関連付けられた提供済みフラグが、提供済みでない状態となっている料理名を列挙するなどの方法で表示される。
【0089】
続いて、ステップS431において、ユーザがハンディーターミナル装置10の入力インタフェース部140を操作し、客に配膳したオーダーをチェックする。そして、全ての提供チェックを入力した後、ユーザは入力インタフェース部140によってチェック完了の操作を行う。これにより、制御部110は、ユーザの操作によってチェックされたオーダー情報の料理名に関連付けられた提供済みフラグを、提供済みである状態に変更する。
【0090】
続いて、ステップS432において、制御部110は、全てのオーダーの配膳が完了したか否かを確認する。この全てのオーダーの配膳が完了したか否かの確認は、例えば、メモリ部150に一時記憶しているテーブル情報内のオーダー情報において、料理名に関連付けられた提供済みフラグが、全て提供済みである状態であるか否かによって判断する。全てのオーダーの配膳が完了していない、すなわち、オーダー情報において、各料理名に関連付けられた提供済みフラグのいずれかが、提供済みでない状態となっている場合には、ステップS434に進む。
【0091】
また、ステップS432において、全てのオーダーの配膳が完了している、すなわち、オーダー情報内の各料理名に関連付けられた提供済みフラグの全てが提供済みである状態となっている場合、ステップS433において、制御部110は、メモリ部150に一時記憶されているテーブルモードを「提供完了」の状態に変更する。
【0092】
続いて、ステップS434において、ユーザによるICタグ40の書き込み動作が行われる。このICタグ40の書き込み動作は、図6に示したステップS340と同様である。ただし、ICタグ40に送信するテーブル情報は、テーブルモードと、提供済みフラグが変更されたオーダー情報である。これにより、ICタグ40に記憶されているテーブルモードおよびオーダー情報が更新される。
【0093】
続いて、ステップS435において、制御部110は、メモリ部150に一時記憶されているテーブル情報の内、少なくともテーブル番号とテーブルモードと提供済みフラグが変更されたオーダー情報とを、無線通信によってオーダリングコントローラ装置20に送信する。この際、送信するオーダー情報は、提供済みフラグが変更された特定のオーダーに関するオーダー情報だけとしてもよい。そして、制御部110は、メモリ部150に一時記憶されているテーブル情報を消去し、ハンディーターミナル装置10がサスペンド状態となる。
【0094】
ステップS420において、「追加オーダー入力ボタン」が選択された場合、ステップS440において、制御部110は、自ハンディーターミナル装置10を、客のオーダーの追加入力を行う追加オーダー入力モードに切り替える。そして、ステップS441において、LCD表示部160に追加オーダーを入力するための追加オーダー入力画面を表示させる。この追加オーダー入力画面は、例えば、客が前回までにオーダーしたオーダー情報、すなわち、メモリ部150に一時記憶しているテーブル情報内のオーダー情報を、オーダー表示画面の上位に表示するなど、過去のオーダー履歴を優先して表示した画面である。これにより、同じ料理の追加オーダーに迅速に対応することができる。
【0095】
続いて、ステップS442において、ユーザがハンディーターミナル装置10の入力インタフェース部140を操作し、客の追加オーダーの情報(例えば、客が追加オーダーした料理名、追加オーダーした数)をオーダー情報として入力する。そして、追加する全てのオーダー情報を入力した後、ユーザは入力インタフェース部140によって「オーダー入力終了ボタン」を選択して、追加入力完了の操作を行う。これにより、制御部110は、ユーザの操作によって入力されたオーダー情報を、メモリ部150に一時記憶しているテーブル情報に追加して、新たなテーブル情報とする。
【0096】
続いて、ステップS443において、ユーザによるICタグ40の書き込み動作が行われる。このICタグ40の書き込み動作は、ステップS434と同様である。ただし、ICタグ40に送信するテーブル情報は、新たに追加されたオーダー情報、または、既にオーダー入力済みのオーダーと追加されたオーダーとの両方を含むオーダー情報である。これにより、ICタグ40に記憶されているオーダー情報が更新される。
【0097】
続いて、ステップS444において、制御部110は、メモリ部150に一時記憶されているテーブル情報の内、少なくともテーブル番号と追加されたオーダー情報とを、無線通信によってオーダリングコントローラ装置20に送信する。なお、ここで、テーブルモードに変更はないが、テーブルモードの送信も一緒に行ってもよい。そして、制御部110は、メモリ部150に一時記憶されているテーブル情報を消去し、ハンディーターミナル装置10がサスペンド状態となる。
【0098】
次に、本実施形態のオーダーエントリーシステムにおける提供完了状態のオーダー処理について説明する。図8は、本実施形態のオーダーエントリーシステムにおける提供完了状態のオーダー処理の処理手順を示したフローチャートである。なお、図8に示した提供完了状態のオーダー処理は、全てのオーダーが提供済みの状態において、ユーザが客から呼ばれてテーブルに出向いたとき、および客が帰った後にテーブル配膳された料理の食器などを片付けるときに行われる処理である。
【0099】
まず、ハンディーターミナル装置10に取り込んだICタグ40のテーブルモードが「オーダー済み」でない場合(図4に示したステップS150においてNoの場合)、ICタグ40のテーブルモードは「提供完了」であり、ステップS510において、ハンディーターミナル装置10内の制御部110は、LCD表示部160に追加オーダー選択画面を表示させる。この追加オーダー選択画面は、例えば、オーダーの追加入力を行う「追加オーダー入力ボタン」と、テーブルの片付けを行う「片付けボタン」と、が表示された画面である。そして、ユーザがハンディーターミナル装置10の入力インタフェース部140を操作して、「追加オーダー入力ボタン」または「片付けボタン」のいずれかを選択する。
【0100】
続いて、ステップS520において、制御部110は、客のオーダーを追加するときの追加オーダーであるか、客に配膳された料理の食器などを片付けるテーブルの片付けであるかを確認する。この追加オーダーであるかまたはテーブルの片付けであるかの判断は、例えば、ユーザによって、「追加オーダー入力ボタン」が選択されたか、または「片付けボタン」が選択されたかによって判断される。そして、「追加オーダー入力ボタン」が選択された場合は、ステップS530に進む。また、「片付けボタン」が選択された場合は、ステップS540に進む。
【0101】
ステップS520において、「追加オーダー入力ボタン」が選択された場合、ステップS530において、制御部110は、LCD表示部160に追加オーダーを入力するための追加オーダー入力画面を表示させる。
【0102】
続いて、ステップS531において、ユーザがハンディーターミナル装置10の入力インタフェース部140を操作し、客の追加オーダーのオーダー情報を入力する。そして、追加する全てのオーダー情報を入力した後、ユーザは入力インタフェース部140によって追加入力完了の操作を行う。これにより、制御部110は、ユーザの操作によって入力されたオーダー情報を、メモリ部150に一時記憶しているテーブル情報に追加して、新たなテーブル情報とする。
【0103】
続いて、ステップS532において、制御部110は、メモリ部150に一時記憶されているテーブルモードを「オーダー済み」の状態に変更する。
【0104】
続いて、ステップS533において、ユーザによるICタグ40の書き込み動作が行われる。このICタグ40の書き込み動作は、図7に示したステップS443と同様である。ただし、ICタグ40に送信するテーブル情報は、新たに追加されたオーダー情報(または、既にオーダー入力済みのオーダーと追加されたオーダーとの両方を含むオーダー情報)とテーブルモードとである。これにより、ICタグ40に記憶されているテーブルモードおよびオーダー情報が更新される。
【0105】
続いて、ステップS534において、制御部110は、メモリ部150に一時記憶されているテーブル情報の内、少なくともテーブル番号と、テーブルモードと、追加されたオーダー情報とを、無線通信によってオーダリングコントローラ装置20に送信する。そして、制御部110は、メモリ部150に一時記憶されているテーブル情報を消去し、ハンディーターミナル装置10がサスペンド状態となる。
【0106】
ステップS520において、「片付けボタン」が選択された場合、ステップS540において、制御部110は、自ハンディーターミナル装置10を、テーブルの片付けを行う片付け処理モードに切り替える。そして、ステップS541において、LCD表示部160にテーブルの片付け完了を確認するための片付け完了チェック画面を表示させる。この片付け完了チェック画面は、例えば、片付けが完了したことを通知する「片付け完了ボタン」が表示された画面である。
【0107】
続いて、ステップS542において、ユーザがハンディーターミナル装置10の入力インタフェース部140を操作し、「片付け完了ボタン」を選択する。これにより、制御部110は、テーブルの片付けが完了したと判断する。そして、ステップS543において、制御部110は、メモリ部150に一時記憶されているテーブルモードを「片付け済み」の状態に変更する。
【0108】
続いて、ステップS544において、ユーザによるICタグ40の書き込み動作が行われる。このICタグ40の書き込み動作は、ステップS533と同様である。ただし、ICタグ40に送信する情報は、「片付け済み」の状態にテーブルモードが変更されたテーブル情報のみが送信される。また、制御部110は、ICタグリーダライタ170を介して、ICタグ40に記憶されているテーブル情報内の客情報とオーダー情報との消去指示を送信する。これにより、ICタグ40に記憶されているテーブルモードが更新され、客情報とオーダー情報とが消去される。
【0109】
続いて、ステップS545において、制御部110は、メモリ部150に一時記憶されているテーブル情報の内、少なくともテーブル番号とテーブルモードとを、無線通信によってオーダリングコントローラ装置20に送信する。そして、制御部110は、メモリ部150に一時記憶されているテーブル情報を消去し、ハンディーターミナル装置10がサスペンド状態となる。
【0110】
また、飲食店の混雑時で、テーブルの片付けが間に合わない場合、ICタグ40のテーブルモードが、「片付け済み」の状態となっておらず「提供完了」の状態のままで、テーブルに新規の客を案内することがあり得る。このような場合は、例えば、以下のような対応が考えられる。
まず、「追加オーダー入力画面」には、「新規/追加切り替えボタン」もしくは「相席ボタン」が用意されているものとする。
「提供完了」状態の席に新規の客を案内した場合、フロア担当者は、ハンディーターミナル装置10を使用し、ステップS520において「追加オーダー入力ボタン」を選択する。その後、ステップS530の追加オーダー入力画面において、「新規/追加切り替えボタン」、もしくは、「相席ボタン」を選択する。
このようにすることで、ハンディーターミナル装置10は、読み込んだテーブル番号を保持したまま、追加オーダー入力画面から、新規オーダー入力画面に切り替わる。また、テーブルモードを、「片付け済み」の状態に強制的に変更し、図5に示す、オーダーエントリーシステムにおける空席状態のオーダー処理の処理手順を示したフローチャートの処理を行うようになる。
よって、テーブルに取り付けられたICタグ40は、新規の客の情報に切り替わり、その後の操作に応じてテーブルモードを「案内済み」の状態、もしくは、そのままオーダー情報も入力された場合には「オーダー済み」の状態に変更するとともに、入力された情報を、無線通信によってオーダリングコントローラ装置20に送信する。
オーダリングコントローラ装置20では、「提供完了」状態であった最初のオーダー情報、後から切り替え操作を行って入力をしたオーダー情報の、いずれか一方のオーダー情報が会計処理されるまで、該当テーブルを相席状態として管理する。
【0111】
上記に述べたとおり、本発明では、予め設定されたテーブル番号を記憶したICタグをテーブルに貼り付けておくため、ハンディーターミナル装置によってICタグに記憶しているテーブル番号を読み出すことができる。これにより、従業員の誰もが、すばやく、正確にテーブル番号をハンディーターミナル装置に入力することができる。また、テーブル番号をまだ覚えていない従業員でもすばやく、正確にテーブル番号をハンディーターミナル装置に入力することができる。
【0112】
また、ICタグにテーブルの状態を表すテーブル情報を記憶しておく。そして、ハンディーターミナル装置でICタグに記憶しているテーブル情報を読み出すことによって、常に最新のテーブルの状態を確認することができる。これにより、このテーブルで行われる次の処理を判別することができるので、次に行われる処理に応じた入力画面の表示をハンディーターミナル装置に表示することができる。
【0113】
また、ICタグにテーブルに案内された客の客情報およびオーダー情報を記憶しておき、ハンディーターミナル装置でICタグに記憶している客の客情報およびオーダー情報を読み出すことができる。そして、従業員の誰もが、テーブルに案内された客の情報を取得することができる。これにより、異なる従業員が同じ情報を共有することができ、サービスを向上することができる。
【0114】
例えば、本実施形態において図3に示したテーブル情報内の客情報に、「クレームを受けた」という情報が記憶されていた場合には、ステップS120でテーブル情報を読み出した後に、その情報をハンディーターミナル装置10のLCD表示部160の一部に表示させた上で、各種処理画面を表示するようにしてもよい。図9(a)は、テーブルモードがオーダー済みである場合の提供チェック選択画面の例であり、提供チェックをするか、追加オーダー入力するか、の選択画面内に、客情報(クレーム)を表示している。これにより、クレームを受けた従業員以外の従業員が、オーダー処理(ステップS200、ステップS300、ステップS400、ステップS500)を実施する前に、客情報を知ることができ、客のクレームに対応することや、他の従業員も同じクレームを受けないように注意することなどができる。
【0115】
また、例えば、本実施形態において図3に示したテーブル情報内の客情報に、「客が席の移動を希望している」という情報が記憶されていた場合には、席の移動希望を伝えられた従業員以外の従業員でも客の席の移動希望を知ることができ、客の席の移動希望に対応することができる。
この場合、既にメモリ部150に一時記憶されている現在のテーブル情報のうち、客情報に記憶された「客が席の移動を希望している」ことを表す情報を自動的に消去したテーブル情報を、移動先のテーブルに貼り付けられたICタグ40に記憶させ、テーブルモードが「片付け済み」であるテーブル情報を、移動前のテーブルに貼り付けられたICタグ40に記憶させる、という手順が考えられる。
なお、テーブル移動に対応する上記手順を実施させるための画面を、LCD表示部160に表示させる構成とすることも可能である。図9(b)は、テーブルモードが案内済みである場合の新規オーダー入力画面の例であり、画面内に客情報(席移動希望)を表示し、さらに、新規オーダー入力とテーブル情報の移動とが選択できる画面となっている。これにより、席の移動希望を伝えられた従業員以外の従業員が、オーダー処理(ステップS200、ステップS300、ステップS400、ステップS500)を実施する前に、客情報を知ることができ、客の席の移動希望に対する処理も、ハンディーターミナル装置10のLCD表示部160に従い、速やかに実行することができる。
【0116】
なお、本実施形態においては、1つのテーブルに対するオーダー処理について説明したが、例えば、客の人数が多く、複数のテーブルに分かれて案内した場合には、複数のテーブルに貼り付けられたICタグ40から順次テーブル情報を読み出すことによって、複数のテーブル情報を関連付けることが可能なシステムを構築することもできる。
【0117】
また、本実施形態においては、ICタグ40に予めテーブル番号が設定されている場合について説明したが、例えば、飲食店のフロア変更に伴ってテーブル番号の変更が必要になった場合など、ハンディーターミナル装置10のようなICタグリーダライタ130を有する装置を使用して新たなテーブル番号をICタグ40に記憶させて再設定する構成とすることすることもできる。
このように、本実施形態のオーダーエントリーシステムは、各飲食店のテーブル管理方法に柔軟且つ簡単に対応することができる。
【0118】
なお、本実施形態においては、ハンディーターミナル装置10の形状に関して特に規定していないが、例えば、ハンディーターミナル装置10が蓋を開閉する形状である場合には、例えば蓋に開閉を検知する開閉センサを設け、その開閉センサの情報を利用して、蓋が閉じているときのみICタグ40との近距離無線通信を行う構成とすることもできる。これにより、近距離無線通信の誤操作防止することが可能となる。
【0119】
また、例えば、片付け専門の従業員がいる飲食店においては、片付け専用のハンディーターミナル装置を用意することによって、図8に示した提供完了状態のオーダー処理の処理手順におけるステップS510およびステップS520の処理をスキップし、さらに、ステップS540の処理をスキップすることができる。これにより、従業員の作業効率を向上することができる。また、片付け専用のハンディーターミナル装置を、ICタグ40に近づけることによって、図8に示した提供完了状態のオーダー処理の処理手順におけるステップS543のみを行う構成とした場合には、さらに、従業員の作業効率を向上することができる。
【0120】
なお、本実施形態においては、ICタグ40に1つのテーブル情報を記憶し、テーブルモードを「片付け済み」の状態に変更した後に、ICタグ40に記憶されている客情報とオーダー情報とを消去する場合について説明したが、ICタグ40内に複数のテーブル情報を記憶する構成とすることもできる。例えば、ICタグ40において、テーブル情報内の客情報とオーダー情報とを記憶する記憶領域を複数備え、テーブルモードを「片付け済み」の状態にすることによって、異なる記憶領域を使用するように切り替える構成とすることができる。この場合、ICタグ40内に、例えば、1日の営業におけるテーブル情報を記憶しておき、営業時間終了後にICタグ40に記憶された全てのテーブル情報をハンディーターミナル装置10で読み出して、その場において分析し、さらなるサービス向上のための情報とすることもできる。また、仮にオーダリングコントローラ装置20が故障してしまったような場合、ICタグ40内に、例えば、1日の営業におけるテーブル情報を記憶しておくことで、オーダリングコントローラ装置20が復旧後、ICタグ40に記憶された全てのテーブル情報をハンディーターミナル装置10で読み取って、再送信することで、売り上げ集計のための当日分のオーダー情報を復旧させることも可能である。
【0121】
また、本実施形態においては、ICタグ40をテーブルに貼り付けた場合について説明したが、ICタグ40を別の場所にも貼り付けた構成とすることもできる。例えば、紙媒体などに出力されたオーダーの情報や、会計情報を客に提示する際に用いるバインダーにもICタグ40を貼り付け、テーブル番号の代わりにバインダー番号をICタグ40に設定し、このバインダー番号を、客を識別する情報とすることもできる。
【0122】
この場合、最初に客をテーブルに案内したときに、バインダー番号とテーブル番号とをハンディーターミナル装置10で読み込み、客が案内された位置を表すテーブル番号と客を識別するバインダー番号とを関連付ける。そして、テーブルに貼り付けられたICタグ40は、読み取り専用のICタグとし、バインダーに貼り付けられたICタグ40にテーブルモード、客情報、オーダー情報を記憶する。なお、バインダーに貼り付けられたICタグ40とハンディーターミナル装置10との近距離無線通信に関しては、本実施形態と同様である。このような構成とすることによって、例えば、客の席の移動希望に対応する場合、バインダー自体を移動し、移動先のテーブル番号を読み込んでテーブル番号とバインダー番号との関連付けを変更するのみで対応することができる。
【0123】
なお、これまでは、ハンディーターミナル装置10において、最初にICタグ40からテーブル情報を取得し、テーブル情報に含まれるテーブルモードに合わせた入力画面を表示させ、入力を促す例を示してきた。しかし、入力したいオーダー情報があらかじめ分かっている場合、先にオーダー情報を入力してから、テーブル情報を入力することも考えられる。例えば、客から新規オーダーまたは追加オーダーを受ける場合、ICタグ40からテーブル情報を読み取る前に、オーダー情報の入力を行ってもよい。
また、オーダー情報の入力後、ICタグ40からテーブル情報を読み取ったことで、必要な情報が整ったと判断できた場合には、即、オーダー情報をオーダリングコントローラ装置20に送信することも可能である。
【0124】
図10は、本発明の実施形態のオーダーエントリーシステムにおける、オーダー入力処理の応用例の処理手順を示したフローチャートであり、ICタグ40からテーブル情報を取得する前に、オーダー入力をする場合の例である。
例えば、ハンディーターミナル装置10は、蓋を有して構成されるものが多い。よって、ハンディーターミナル装置10を操作する際の蓋のオープンや、LCD表示部160とともに設置されるタッチパネルのような入力インタフェース部140に対する操作をきっかけに、自動的にサスペンド状態から復帰する機能を盛り込ませると、蓋を開いただけで、または何らかの操作をしただけで、いきなり何らかの画面(オーダー入力のためのメニュー選択画面など)を表示させることが可能になる。
ここでは、ハンディーターミナル装置10に、蓋がオープンされたことを検知するセンサを設けておき、そのセンサ出力を分析することで蓋がオープンされたことを検知するものとする。そして、ハンディーターミナル装置10は、蓋がオープンされたことによりサスペンド状態から復帰し、オーダー入力画面を表示する(ステップS610)。
【0125】
なお、現在のテーブルモードが「片付け済み」の場合、客をテーブルに案内した後すぐに、新規注文に関するオーダー情報を入力する場合がある。また、現在のテーブルモードが「案内済み」の場合、次に行う処理は、客の新規オーダー情報の入力である。また、テーブルモードが「オーダー済み」の場合、次に行う可能性のある処理に、追加オーダー情報の入力がある。また、テーブルモードが「提供済み」の場合にも、次に行う可能性のある処理に、追加オーダー情報の入力がある。このように、現在のテーブルモードは様々であっても、次にオーダー情報の入力を行うケースは非常に多い。よって、ここでは、ハンディーターミナル装置10は、ユーザの作業性や操作性を考慮して、サスペンドモードからの復帰後に、即、オーダー入力画面を表示するものとする。
【0126】
次に、このオーダー入力画面において、LCD表示部160と入力インタフェース部140によって操作可能に表示されたメニューキー、または、蓋側に設置されているメニューキーが押下されることで、オーダー情報の入力を受け付ける(ステップS620)。
オーダー情報が全て入力されたら、最後に、ICタグ40からテーブル情報を読み取る(ステップS630)。
【0127】
ハンディーターミナル装置10がオーダリングコントローラ装置20に送信するために必要な情報は、ICタグ40から読み取ったテーブル情報に含まれる現在のテーブルモードが「案内済み」、「オーダー済み」、「提供完了」の場合には、テーブル番号、オーダー情報、および、「オーダー済み」に変更したテーブルモードである(ステップS350、ステップS444、ステップS534を参照)。また、現在のテーブルモードが「片付け済み」の場合には、テーブル番号、客情報、オーダー情報、および、「オーダー済み」に変更したテーブルモードである(ステップS264を参照)。
よって、ハンディーターミナル装置10は、ICタグ40から読み取ったテーブル情報に含まれる現在のテーブルモードを参照し、ハンディーターミナル装置10の中にオーダリングコントローラ装置20に送信するために必要な情報が揃っているかを判断するとともに、このテーブルモードを「オーダー済み」に変更する(ステップS640)。
そして、必要な情報が揃っていると判断できた場合には、オーダリングコントローラ装置20へそれらの情報を送信する(ステップS650)。
【0128】
なお、オーダリングコントローラ装置20は、ハンディーターミナル装置10から受信したテーブル番号をキーとして、当該テーブルのオーダーが既に登録済みか否かによって、『新規オーダー』か『追加オーダー』かを自動判別することも可能である。
また、オーダー情報をオーダリングコントローラ装置20へ送信するということは、そのテーブルのテーブルモードが「オーダー済み」となることは当然のことである。よって、オーダリングコントローラ装置20へ送信するために必要な情報から「テーブルモード」を削除し、テーブルモードの送信を省略してもよい。
【0129】
このように、ICタグ40からのテーブル情報の読み取り操作によって、ハンディーターミナル装置10は、テーブル情報の操作入力の省略のみならず、オーダリングコントローラ装置20への情報送信のための送信ボタン操作をも省略できる。
よって、オーダー情報の入力を行う場合のハンディーターミナル装置10の画面操作は、まさにメニューを選択入力する操作だけとなりうる。これにより、ハンディーターミナル装置10でのオーダー情報の入力操作のさらなる高速化が図れるとともに、従業員には、より容易な操作性や作業性を提供することができる。
【0130】
なお、ステップ650において、オーダリングコントローラ装置20に情報送信を行ったが、その前またはその後に、ICタグ40に、オーダリングコントローラ装置20に送信した情報と同様の情報を送信して、ICタグ40内の情報を更新させるようにすることは、もちろん可能である。
【0131】
また、ステップ640において、ICタグ40から読み取ったテーブル情報に含まれる現在のテーブルモードを参照し、ハンディーターミナル装置10の中にオーダリングコントローラ装置20に送信するために必要な情報が揃っているかを判断したが、例えば、客情報の入力を必要としない店舗であれば、先にオーダー情報の入力を受けている場合、テーブルモードの参照を省略し、必要な情報は「オーダー情報」と「テーブル番号」であると自動的に判断してしまうことも可能である。すなわち、ICタグ40からテーブル情報を読み取った際、オーダー情報が入力済みであれば、当該オーダー情報と、テーブル情報に含まれるテーブル番号とをあわせて、即、オーダリングコントローラ装置20に送信するようにしてもよい。
これは、上述のように、多くのテーブルモードにおいてオーダー情報をオーダリングコントローラ装置20に送信する機会があるのだが、ほとんどの場合、送信する情報は、「オーダー情報」と「テーブル番号」と「テーブルモード」であるためであり、さらに、上述のように、コントローラへの「テーブルモード」の送信は省略可能であるためである。また、テーブルモードが「片付け済み」の場合、通常、送信する情報には「客情報」が含まれるのだが、「客情報の入力を必要としない」と決めてしまえば、送信する情報から「客情報」を除くことができ、すなわち、送信する情報を「オーダー情報」と「テーブル番号」にすることができるためである。
よって、客情報の入力を必要としない店舗であれば、送信する情報をオーダー情報とテーブル番号とに決めてしまい、ICタグ40からの情報の読み取り後、すぐにそれらの情報の送信を行うようにしてもよい。
【0132】
なお、本実施形態においては、飲食店にオーダーエントリーシステム1を導入した場合について説明したが、本発明は、飲食店に導入されるオーダーエントリーシステム以外にも、ハンディーターミナル装置とICタグとの構成によって情報を共有するシステムであれば、いかなるシステムにも適用することができる。また、本実施形態においては、ハンディーターミナル装置に備えた非接触の近距離無線通信手段としてICタグリーダライタ130を備えた構成について説明したが、本発明は、その他の通信手段によって情報を共有する構成とすることもできる。ただし、共有する情報を高速で読み出し、書き込みが行える通信手段であることが望ましい。
【0133】
以上、本発明の実施形態について、図面を参照して説明してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲においての種々の変更も含まれる。
【符号の説明】
【0134】
1・・・オーダーエントリーシステム
10・・・ハンディーターミナル装置
110・・・制御部
120・・・無線通信部
121・・・アンテナ
130・・・ICタグリーダライタ
140・・・入力インタフェース部
150・・・メモリ部
160・・・LCD表示部
170・・・LED表示部
20・・・オーダリングコントローラ装置
30・・・無線プリンタ装置
40・・・ICタグ
【技術分野】
【0001】
本発明は、オーダーエントリーシステム、オーダー方法および移動端末装置に関する。
【背景技術】
【0002】
レストランや居酒屋などの飲食店において、従業員が移動端末装置(注文入力端末、以下、「ハンディーターミナル装置」という)を操作して、客からオーダー(注文)された料理を入力するオーダーエントリーシステムが導入されている。
このオーダーエントリーシステムでは、オーダリングコントローラ装置にオーダー情報を送信するハンディーターミナル装置を従業員が携帯し、客から伝えられたオーダーをハンディーターミナル装置に入力することによってオーダー情報の管理をしている。このハンディーターミナル装置に入力されたオーダー情報は、無線通信によって送信され、通信ネットワークを介してオーダリングコントローラ装置が受信する。なお、ハンディーターミナル装置から無線通信によって送信されたオーダー情報を、無線ステーション装置が受信し、受信したオーダー情報を無線ステーション装置からオーダリングコントローラ装置に転送するオーダーエントリーシステムもある。また、オーダーエントリーシステムは、他にオーダー情報をプリントアウトする無線プリンタ装置などを有している。
【0003】
このようなオーダーエントリーシステムでは、ハンディーターミナル装置から無線通信によって送信されたオーダー情報に基づいて、客からのオーダーが管理されている。このようなオーダーの管理では、客からオーダーされた料理の情報のほかに、客が案内されているテーブル番号の情報を用いてオーダーの管理をしている。このテーブル番号の情報は、オーダーされた料理を配膳する際の配膳先の情報として用いられる。このため、従業員が客から受けたオーダーをハンディーターミナル装置に入力する際には、テーブル番号の入力が必須の項目となる。
しかしながら、オーダー入力時にテーブル番号を従業員が入力するときに、テーブル番号の入力ミスが発生する可能性がある。そして、テーブル番号の入力ミスが発生した場合には、実際に料理をオーダーした客を確認することが必要となり、客の確認が遅れた場合には、実際に料理をオーダーした客への料理の配膳が遅れてしまい、飲食店のサービスに大きな影響を与えてしまう。
【0004】
このため、テーブル番号の入力ミスを防止する方法として、例えば、特許文献1に示すような技術が考案されている。特許文献1には、ハンディーターミナル装置の表示画面にテーブルの一覧を表示し、表示されたテーブルの一覧から該当するテーブルを従業員が選択するという技術である。特許文献1に開示されている技術では、ハンディーターミナル装置に備えた表示装置がタッチパネルになっており、従業員がタッチパネルの画面をタッチすることによってテーブル番号を選択(入力)する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006−107529号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
市場の要望としては、誰でも、すばやく、正確にテーブル番号を入力する機能が求められている。しかし、従業員がテーブル番号を誤って認識しているような場合や、そもそも該当するテーブル番号がわからない場合などには、特許文献1で開示されている技術のようにテーブル番号の一覧を表示する方法では、テーブル番号を正しく選択(入力)できないこともある。特に、経験の浅い従業員などが、該当するテーブル番号をまだ覚えていないことはよくあることである。
【0007】
また、特許文献1で開示されている技術では、テーブルの一覧を表示するため、従業員のキー入力によってテーブル番号を入力する方法に比べて、キー入力の間違いを防止することができるが、テーブル一覧に表示されたほかのテーブルを選択(タッチ)してしまうという可能性が残されている。
【0008】
このように、従来のオーダーエントリーシステムにおいては、従業員がテーブル番号を認識し、ハンディーターミナル装置を操作してテーブル番号を入力していたため、完全にテーブル番号の入力ミスを防止することができないという問題がある。
【0009】
また、飲食店がオーダーエントリーシステムを導入している場合、テーブル番号を客の識別キーとして用いて、オーダー入力や会計処理を行うことも多い。例えば、ランチタイムのような繁忙時間帯に、前の客がレジに並んで会計が終了していない状態で、次の客を案内することがよくある。この状態で、次の客がテーブルに案内された後すぐにオーダーした場合には、テーブル番号を客の識別キーとしていると、次の客のオーダーが、会計のためにレジに並んでいる前の客の追加オーダーとして誤って入力されてしまう可能性がある。
【0010】
本発明は、上記の課題認識に基づいてなされたものであり、移動端末装置を操作するユーザが、客が案内された位置を認識しなくても、位置識別情報を移動端末装置に正確に入力することができるとともに、同一のテーブルの客を正確に区別することができるオーダーエントリーシステム、オーダー方法および移動端末装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記の課題を解決するため、本発明のオーダーエントリーシステム(例えば、実施形態におけるオーダーエントリーシステム1)は、第1の記憶手段(例えば、実施形態におけるメモリ部150)に記憶されている情報を画面に表示する表示手段(例えば、実施形態におけるLCD表示部160)と、前記表示手段に表示された画面内の情報を選択するユーザの操作によって、客から受けた注文に関する情報の入力を受ける入力手段(例えば、実施形態における入力インタフェース部140)と、前記入力手段から入力された前記注文に関する情報を無線通信によって外部に送信する無線通信手段(例えば、実施形態における無線通信部120)と、前記の各構成要素を制御する第1の制御手段(例えば、実施形態における制御部110)とを具備した移動端末装置(例えば、実施形態におけるハンディーターミナル装置10)と、前記客が案内される位置毎に予め設置される複数の情報記憶通信装置(例えば、実施形態におけるICタグ40)とを備えたオーダーエントリーシステムであって、前記情報記憶通信装置は、設置された位置を識別する位置識別情報(例えば、実施形態におけるテーブル番号)を含む識別情報(例えば、実施形態におけるテーブル情報)を記憶する第2の記憶手段(例えば、実施形態におけるメモリ部430)と、前記第2の記憶手段に記憶している前記識別情報を近距離無線通信によって送信する第1の近距離無線通信手段(例えば、実施形態における近距離無線通信部420)と、前記の各構成要素を制御する第2の制御手段(例えば、実施形態における制御部410)とを備え、前記移動端末装置は、前記近距離無線通信によって前記情報記憶通信装置から送信された前記識別情報を受信する第2の近距離無線通信手段(例えば、実施形態におけるICタグリーダライタ130)を備えることを特徴とする。
【0012】
この発明によれば、移動端末装置が、情報記憶通信装置が設置された位置の情報を、第2の近距離無線通信によって容易に確実に取得することができる。これにより、ユーザは、情報記憶通信装置が設置された位置を認識せずに、位置識別情報を正しく移動端末装置に入力することができる。
【0013】
また、さらに、本発明の前記移動端末装置の前記第1の制御手段は、前記入力手段から入力された前記注文に関する情報と前記第2の近距離無線通信手段が受信した前記識別情報に含まれる前記位置識別情報とを関連付けた情報を、前記無線通信手段に送出し、前記移動端末装置の前記無線通信手段が、前記第1の制御手段が送出した情報を取得して外部に送信することを特徴とする。
【0014】
この発明によれば、移動端末装置は、第2の近距離無線通信によって容易に確実に取得した、情報記憶通信装置が設置された位置の情報を、前記入力手段から入力された前記注文に関する情報に関連付けて外部に送出することができる。これにより、ユーザは、入力手段から入力した情報について、その情報を識別する情報(位置の情報)を入力することなく、外部への送信を実現することができる。
【0015】
また、本発明の前記識別情報は、さらに、当該識別情報を記憶している前記情報記憶通信装置が設置されている位置に案内された、前記客の注文の状態を表す注文状態識別情報(例えば、実施形態におけるテーブルモード)を含み、前記移動端末装置の前記第1の制御手段が、前記第2の近距離無線通信手段が受信した前記識別情報に含まれる前記注文状態識別情報に基づいて、前記表示手段の画面を、前記客の注文の状態に応じた情報を入力するための情報入力画面(例えば、実施形態における新規客情報入力画面、新規オーダー選択画面、新規オーダー入力画面、提供チェック選択画面、未提供オーダー一覧、追加オーダー入力画面、追加オーダー選択画面、片付け完了チェック画面)に切り替えるとともに、前記情報入力画面に基づいて前記入力手段から入力された入力情報に応じて、受信した前記識別情報に含まれる前記注文状態識別情報を更新し、前記移動端末装置の前記第2の近距離無線通信手段が、前記情報記憶通信装置へ、前記更新した注文状態識別情報を送信し、前記情報記憶通信装置の前記第1の近距離無線通信手段が、前記移動端末装置から、前記更新した注文状態識別情報を受信し、前記情報記憶通信装置の前記第2の制御手段が、受信した前記更新した注文状態情報を、前記識別情報に含まれる前記注文状態識別情報として前記第2の記憶手段に記憶させることを特徴とする。
【0016】
この発明によれば、移動端末装置が注文状態識別情報を情報記憶通信装置に記憶させ、且つ、注文状態識別情報を情報記憶通信装置から取得するため、情報記憶通信装置が設置された位置に案内された客の注文の状態が現在どのような状態であるかを、異なる移動端末装置でも容易に判別することができる。そして、移動端末装置は、判別した客の注文の状態に応じて、適切な情報入力画面を表示手段に表示することができる。これにより、移動端末装置のユーザは、客のその時の状態に応じて、容易に客から受けた注文などの情報を移動端末装置に入力することができる。
【0017】
また、本発明の前記識別情報は、さらに、当該識別情報を記憶している前記情報記憶通信装置が設置されている位置に案内された、前記客に関する情報を表す客情報(例えば、実施形態における客情報)を含み、前記移動端末装置の前記第1の制御手段が、前記第2の近距離無線通信手段が受信した前記識別情報に含まれる前記注文状態識別情報に基づいて、前記表示手段の画面を、前記客情報を入力するための客情報入力画面(例えば、実施形態における新規客情報入力画面)に切り替えるとともに、前記客情報入力画面に基づいて前記入力手段から入力された前記客の情報に応じて、受信した前記識別情報に含まれる前記客情報を更新し、前記移動端末装置の前記第2の近距離無線通信手段が、前記情報記憶通信装置へ、前記更新した客情報を送信し、前記情報記憶通信装置の前記第1の近距離無線通信手段が、前記移動端末装置から、前記更新した客情報を受信し、前記情報記憶通信装置の前記第2の制御手段が、受信した前記更新した客情報を、前記識別情報に含まれる前記客情報として前記第2の記憶手段に記憶させることを特徴とする。
【0018】
この発明によれば、移動端末装置が客情報を情報記憶通信装置に記憶させ、且つ、客情報を情報記憶通信装置から取得するため、情報記憶通信装置が設置された位置に案内された客の情報を、異なる移動端末装置でも容易に取得し、また更新することができる。これにより、客の情報を、移動端末装置を使用している複数のユーザで共有することができるため、客に対するサービスを向上することができる。
【0019】
また、本発明の前記識別情報は、さらに、当該識別情報を記憶している前記情報記憶通信装置が設置されている位置に案内された、前記客から受けた注文の内容に関する情報を表す注文内容情報(例えば、実施形態におけるオーダー情報)を含み、前記移動端末装置の前記第1の制御手段が、前記第2の近距離無線通信手段が受信した前記識別情報に含まれる前記注文状態識別情報に基づいて、前記表示手段の画面を、前記客の注文内容情報を入力するための注文入力画面(例えば、実施形態における新規オーダー選択画面、新規オーダー入力画面、追加オーダー入力画面、追加オーダー選択画面)に切り替えるとともに、前記注文入力画面に基づいて前記入力手段から入力された前記客の注文内容の情報に応じて、受信した前記識別情報に含まれる前記注文内容情報を更新し、前記移動端末装置の前記第2の近距離無線通信手段が、前記情報記憶通信装置へ、前記更新した注文内容情報を送信し、前記情報記憶通信装置の前記第1の近距離無線通信手段が、前記移動端末装置から、前記更新した注文内容情報を受信し、前記情報記憶通信装置の前記第2の制御手段が、受信した前記更新した注文内容情報を、前記識別情報に含まれる前記注文内容情報として前記第2の記憶手段に記憶させることを特徴とする。
【0020】
この発明によれば、移動端末装置が注文内容情報を情報記憶通信装置に記憶させ、且つ、注文内容情報を情報記憶通信装置から取得するため、情報記憶通信装置が設置された位置に案内された客の注文内容を、異なる移動端末装置でも容易に取得することができる。これにより、客の注文内容を、移動端末装置を使用している複数のユーザで共有することができるため、例えば、客から追加注文を受けて注文内容を更新する際にも、容易に追加注文の内容を移動端末装置に入力することができる。
【0021】
また、本発明の前記注文内容情報は、当該注文内容情報に含まれる前記客の注文に応じた対応が完了したか否かを表す対応識別情報(例えば、実施形態における提供済みフラグ)を含み、前記移動端末装置の前記第1の制御手段が、前記第2の近距離無線通信手段が受信した前記識別情報に含まれる前記注文状態識別情報に基づいて、前記表示手段の画面を、前記客の対応識別情報を入力するための対応入力画面(例えば、実施形態における提供チェック選択画面、未提供オーダー一覧)に切り替えるとともに、前記対応入力画面に基づいて前記入力手段から入力された前記客の注文に応じた対応が完了したか否かの情報に応じて、受信した前記識別情報に含まれる前記注文内容情報内の前記対応識別情報を更新し、前記移動端末装置の前記第2の近距離無線通信手段が、前記情報記憶通信装置へ、前記更新した対応識別情報を含む注文内容情報を送信し、前記情報記憶通信装置の前記第1の近距離無線通信手段が、前記移動端末装置から、前記更新した対応識別情報を含む注文内容情報を受信し、前記情報記憶通信装置の前記第2の制御手段が、受信した前記更新した対応識別情報を含む注文内容情報を、前記識別情報に含まれる前記注文内容情報として前記第2の記憶手段に記憶させることを特徴とする。
【0022】
この発明によれば、移動端末装置が注文内容情報を情報記憶通信装置に記憶させ、且つ、注文内容情報を情報記憶通信装置から取得するため、情報記憶通信装置が設置された位置に案内された客の注文に対して、対応が完了していない注文の内容を、異なる移動端末装置でも容易に取得することができる。これにより、移動端末装置のユーザは、現在対応している注文の内容を対応が完了した状態に、容易に更新することができる。
【0023】
また、本発明の前記移動端末装置の前記第1の制御手段は、前記第2の近距離無線通信手段が前記情報記憶通信装置から前記識別情報を受信した場合、前記識別情報に含まれる前記位置識別情報のほかに前記無線送信手段から外部に送信する際に必要な情報が、前記入力手段から入力済みの情報の中に存在するか否かを判断し、前記入力手段から入力済みの情報の中に前記必要な情報が含まれていると判断した場合、前記入力手段から入力済みである前記必要な情報と前記第2の近距離無線通信手段が受信した前記識別情報に含まれる前記位置識別情報とを関連付けた情報を、前記無線通信手段に送出することを特徴とする。
【0024】
この発明によれば、入力手段から何らかの情報を入力した後に、第2の近距離無線通信手段によって識別情報を受信した場合に、外部に送信すべき情報が入力済みの情報の中に含まれていると判断された場合、その情報を送信することができる。これにより、ユーザは、移動端末装置に、客からのオーダーなどの情報を入力した後、情報記憶通信装置から識別情報を取得させるだけで、送信すべき情報が揃っていると判断されれば、その情報についての送信操作をすることなく、すぐに、その情報を外部に送信することができる。よって、迅速なオーダー処理を実施することができる。
【0025】
また、本発明のオーダー方法は、第1の記憶手段に記憶されている情報を画面に表示する表示手段と、前記表示手段に表示された画面内の情報を選択するユーザの操作によって、客から受けた注文に関する情報の入力を受ける入力手段と、前記入力手段から入力された前記注文に関する情報を無線通信によって外部に送信する無線通信手段と、前記の各構成要素を制御する第1の制御手段とを具備した移動端末装置と、前記客が案内される位置毎に予め設置される複数の情報記憶通信装置とを備えたオーダーエントリーシステムにおける、オーダー方法であって、前記複数の情報記憶通信装置が、さらに、設置された位置を識別する位置識別情報を含む識別情報を記憶する第2の記憶手段と、近距離無線通信によって情報を送信する第1の近距離無線通信手段と、前記の各構成要素を制御する第2の制御手段とを具備し、前記移動端末装置が、さらに、前記近距離無線通信によって情報を受信する第2の近距離無線通信手段を具備しており、前記オーダー方法は、前記複数の情報記憶通信装置の前記第1の近距離無線通信手段が、前記第2の記憶手段に記憶している前記識別情報を送信する手順と、前記移動端末装置の前記第2の近距離無線通信手段が、前記識別情報を受信する手順と、前記移動端末装置の前記第1の制御手段が、前記入力手段から入力された前記客の注文に関する情報と前記第2の近距離無線通信手段が受信した前記識別情報に含まれる前記位置識別情報とを関連付けた情報を、前記無線通信手段に送出する手順と、前記移動端末装置の前記無線通信手段が、前記第1の制御手段が送出した情報を取得して外部に送信する手順とを含むことを特徴とする。
【0026】
また、本発明の移動端末装置は、第1の記憶手段に記憶されている情報を画面に表示する表示手段と、前記表示手段に表示された画面内の情報を選択するユーザの操作によって、客から受けた注文に関する情報の入力を受ける入力手段と、前記入力手段から入力された前記注文に関する情報を無線通信によって外部に送信する無線通信手段と、前記の各構成要素を制御する第1の制御手段とを具備した移動端末装置と、前記客が案内される位置毎に予め設置され、設置された位置を識別する位置識別情報を含む識別情報を記憶する第2の記憶手段と、前記第2の記憶手段に記憶している前記識別情報を近距離無線通信によって送信する第1の近距離無線通信手段と、前記の各構成要素を制御する第2の制御手段とを具備した複数の情報記憶通信装置とを備えたオーダーエントリーシステムにおける、移動端末装置であって、前記情報記憶通信装置が第1の近距離無線通信手段によって送信した前記識別情報を受信する第2の近距離無線通信手段を備え、前記第1の制御手段が、前記入力手段から入力されて前記第1の記憶手段に記憶された前記客の注文に関する情報と前記第2の近距離無線通信手段が受信した前記識別情報に含まれる前記位置識別情報とを関連付けた情報を、前記無線通信手段に送出し、前記無線通信手段が、前記第1の制御手段が送出した情報を取得して外部に送信することを特徴とする。
【発明の効果】
【0027】
本発明によれば、移動端末装置を操作するユーザが、客が案内された位置を認識しなくても、位置識別情報を移動端末装置に正確に入力することができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の実施形態によるオーダーエントリーシステムの構成の例を示した概略構成図である。
【図2】本発明の実施形態のオーダーエントリーシステムにおけるハンディーターミナル装置および非接触ICタグの概略構成を示したブロック図である。
【図3】本発明の実施形態のオーダーエントリーシステムにおけるテーブル情報のデータ構成の一例を示した図である。
【図4】本発明の実施形態のオーダーエントリーシステムにおけるテーブルモードの確認処理の処理手順を示したフローチャートである。
【図5】本発明の実施形態のオーダーエントリーシステムにおける空席状態のオーダー処理の処理手順を示したフローチャートである。
【図6】本発明の実施形態のオーダーエントリーシステムにおける案内済み状態のオーダー処理の処理手順を示したフローチャートである。
【図7】本発明の実施形態のオーダーエントリーシステムにおけるオーダー済み状態のオーダー処理の処理手順を示したフローチャートである。
【図8】本発明の実施形態のオーダーエントリーシステムにおける提供完了状態のオーダー処理の処理手順を示したフローチャートである。
【図9】本発明の実施形態のオーダーエントリーシステムにおけるハンディーターミナル装置の表示画面の一例を示した図である。
【図10】本発明の実施形態のオーダーエントリーシステムにおける、オーダー入力処理の応用例の処理手順を示したフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。図1は、本実施形態によるオーダーエントリーシステムの構成の例を示した概略構成図である。なお、図1に示したオーダーエントリーシステム1は、飲食店に導入されているものとして説明する。
【0030】
図1(a)において、オーダーエントリーシステム1は、注文入力用の移動端末装置である複数のハンディーターミナル装置10、オーダリングコントローラ装置20、無線プリンタ装置30から構成される。図1(a)において、各ハンディーターミナル装置10と、オーダリングコントローラ装置20と、無線プリンタ装置30とは、無線通信によって互いに接続されている。
【0031】
また、図1(b)に示すように、飲食店内には、テーブルを識別するテーブル番号、テーブルの状態を示すテーブルモード、テーブルについている客に関する客情報、テーブルについている客が注文したオーダーに関するオーダー情報などを含むテーブル情報が記憶された非接触ICタグ(以下、「ICタグ」という)40が取り付けられているテーブルが複数配置されている。このICタグ40は、例えば、カード、紙、またはシールに内蔵され、各テーブルのテーブル番号札としてテーブルの上面もしくは側面に貼り付けられている。
【0032】
なお、オーダーエントリーシステムでは、ハンディーターミナル装置10から無線通信によって送信された情報を、無線ステーション装置が受信し、受信した情報を無線ステーション装置からオーダリングコントローラ装置20に転送する構成も考えられる。この構成における無線ステーション装置は、本発明と直接関係しないため、本実施形態においては、図1(a)に示したように、無線ステーション装置を含まないオーダーエントリーシステムの構成を例として説明する。
【0033】
また、図1(a)においては、ハンディーターミナル装置10を3台備えた例を示している。本発明においては、オーダーエントリーシステム1を構成するハンディーターミナル装置10、オーダリングコントローラ装置20、無線プリンタ装置30のそれぞれの台数に関しての規定はなく、例えば、ハンディーターミナル装置10は、2台以下であっても4台以上であってもよい。
【0034】
ハンディーターミナル装置10は、例えば、電池などの電源によって駆動される装置である。ハンディーターミナル装置10は、例えば、飲食店の従業員(ユーザ)に携帯され、ユーザによるオーダーの入力や客の情報入力の操作を受けて、その操作により検出したオーダー情報や客情報を取り込む。また、ユーザによるテーブル情報の読み込み動作を受けて、テーブルに取り付けられたICタグ40に記憶されているテーブル情報を、近距離無線通信によってICタグ40から受信し、受信したテーブル情報を取り込む。また、取り込んだテーブル情報に基づいて、次にユーザが対応する操作を表す表示画面を表示する。
【0035】
また、ハンディーターミナル装置10は、ユーザによるオーダーの入力、客の情報の入力、テーブルの状態を示す情報の更新等の操作を受けて、ICタグ40から取り込んだテーブル情報に含まれていたオーダー情報、客情報、テーブルモード等の情報を更新する。また、ハンディーターミナル装置10は、特定のテーブル番号に関して更新したオーダー情報、客情報、テーブルモード等の情報をそのテーブル番号とともに、無線通信によってオーダリングコントローラ装置20に送信する。また、ハンディーターミナル装置10は、ユーザによるテーブル情報の書き込み動作を受けて、特定のテーブル番号に関して更新したオーダー情報、客情報、テーブルモード等の情報を、近距離無線通信によってそのテーブル番号で識別されるICタグ40に送信し、ICタグ40に記憶させる。
【0036】
なお、ハンディーターミナル装置10におけるオーダーの入力操作、客の情報の入力操作は、従来のハンディーターミナル装置と同等の操作であるため、説明を省略する。また、ハンディーターミナル装置10におけるICタグ40に記憶されているテーブル情報の読み込み動作および書き込み動作に関しては、後述する。
【0037】
オーダリングコントローラ装置20は、従来のオーダリングコントローラ装置と同等の機能をもつ、オーダーエントリーシステム1におけるコントローラ装置である。オーダリングコントローラ装置20は、例えば、飲食店の厨房等に設置され、無線通信によってハンディーターミナル装置10から送信されてきたオーダー情報、客情報、テーブル番号等の情報を含む注文データを受信し、記憶する。オーダリングコントローラ装置20は、例えば、オーダーの情報を厨房の料理人に知らせるための調理指示情報や配膳指示情報を作成し、作成した調理指示情報や配膳指示情報を無線通信によって厨房や配膳場所に設置された無線プリンタ装置30などに送信する。また、オーダリングコントローラ装置20は、例えば、オーダーの情報に基づいて客から支払いを受ける金額の情報などの会計情報を作成し、作成した会計情報を無線通信によって、会計伝票を出力する無線プリンタ装置30や会計などを行う図示しないレジスターに送信する。
【0038】
無線プリンタ装置30は、従来の無線プリンタ装置と同等の機能をもつ、オーダーエントリーシステム1におけるプリンタ装置である。無線プリンタ装置30は、例えば、飲食店の会計エリアに設置され、オーダリングコントローラ装置20から送信されてきた会計情報を受信し、その受信した会計情報を紙媒体などに出力する。また、無線プリンタ装置30は、例えば、飲食店の厨房内に設置され、オーダリングコントローラ装置20から送信されてきた調理指示情報を受信し、その受信した調理指示情報を紙媒体などに出力する。
【0039】
ICタグ40は、上述のように、例えば、カード、紙、またはシールに内蔵されたテーブル番号札としてテーブルに貼り付けられている。そして、ICタグ40には、予め設定されたテーブル番号が記憶されている。このテーブル番号が、テーブルに案内された客を識別する情報となる。また、ICタグ40は、ユーザがハンディーターミナル装置10を操作することによって更新した、テーブルモード、客情報、およびオーダー情報を記憶している。
【0040】
また、ICタグ40は、近距離無線通信によってハンディーターミナル装置10と通信し、記憶しているテーブル番号、テーブルモード、客情報、およびオーダー情報をハンディーターミナル装置10に送信する。また、ICタグ40は、近距離無線通信によってハンディーターミナル装置10から送信されてきたテーブルモード、客情報、およびオーダー情報を記憶する。
【0041】
なお、図1(a)に示したオーダーエントリーシステム1においては、オーダリングコントローラ装置20と、無線プリンタ装置30とをそれぞれ異なる装置として表しているが、図1(a)に示したオーダリングコントローラ装置20と無線プリンタ装置30とを合わせて1つの装置とする構成とすることもできる。
【0042】
次に、本実施形態のオーダーエントリーシステムにおけるハンディーターミナル装置および非接触ICタグの構成について説明する。図2は、本実施形態のオーダーエントリーシステム1におけるハンディーターミナル装置10およびICタグ40の概略構成を示したブロック図である。図2(a)に示すように、ハンディーターミナル装置10は、制御部110、無線通信部120、アンテナ121、ICタグリーダライタ130、入力インタフェース部140、メモリ部150、LCD表示部160、LED表示部170を備えている。また、図2(b)に示すように、ICタグ40は、制御部410、近距離無線通信部420、アンテナ421、メモリ部430を備えている。
【0043】
図2(a)において、ハンディーターミナル装置10の制御部110は、ハンディーターミナル装置10の全体を制御する。入力インタフェース部140は、例えば、キーボードやスイッチ、タッチパネルなどのインタフェースであり、ユーザの操作を受けて取り込んだオーダー情報および客情報を出力する。
【0044】
無線通信部120は、アンテナ121を介してオーダリングコントローラ装置20との間で無線通信を行って、ハンディーターミナル装置10に取り込んだテーブル番号のほか、テーブルモード、客情報、およびオーダー情報を外部に送信する。
【0045】
ICタグリーダライタ130は、例えば、NFC(Near Field Communication)インタフェースなどの近距離無線インタフェースによって、テーブルに取り付けられたICタグ40のアンテナ421を介して近距離無線通信部420と通信し、ICタグ40のメモリ部430に記憶しているデータの読み出しおよびICタグ40のメモリ部430へのデータの書き込みを行う。
また、この近距離無線通信によって、ICタグ40の情報の読み出しや書き込みのほか、ICタグ40が動作するための電力も供給する。
【0046】
メモリ部150は、例えば、RAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)などのメモリであり、予め登録したメニュー情報、ユーザからの入力を受けて入力インタフェース部140から取得したオーダーの情報および客の情報、ICタグリーダライタ130を介してICタグ40のメモリ部430から読み出したテーブル情報などのデータを記憶する。
【0047】
LCD表示部160は、LCD(液晶ディスプレイ:Liquid Crystal Display)を備えており、メモリ部150に記憶している情報やデータを表示する。LED表示部170は、LED(発光ダイオード:Light Emitting Diode)を備えており、LEDの点灯状態によって、例えば、無線通信部120による無線通信の状態や、ICタグリーダライタ130による近距離無線通信の状態など、ハンディーターミナル装置10の動作状態をユーザに通知する。
【0048】
図2(b)において、ICタグ40の制御部410は、ICタグ40の全体を制御する。近距離無線通信部420は、アンテナ421を介したNFCインタフェースなどの近距離無線インタフェースによって、ハンディーターミナル装置10のICタグリーダライタ130との間で通信する。メモリ部430は、例えば、フラッシュメモリなどの不揮発性のメモリであり、予め登録したテーブル番号などを含むテーブル情報や、近距離無線通信部420を介してICタグリーダライタ130から送信されてきたデータを記憶する。
【0049】
ICタグ40は、ハンディーターミナル装置10からの、情報の読み出しまたは情報の書き込みのための近距離無線通信から、電力供給も受け、動作をする。
ICタグ40からのデータの読み出し動作は、まず、制御部410が、メモリ部430に記憶されているデータを読み出して近距離無線通信部420に転送する。そして、近距離無線通信部420が、制御部410によって転送されたメモリ部430のデータを近距離無線通信によってICタグリーダライタ130に送信する。
【0050】
また、ICタグ40へのデータの書き込み動作は、まず、近距離無線通信部420がICタグリーダライタ130から送信されたデータを受信する。そして、制御部410が、近距離無線通信部420が受信したデータをメモリ部430に書き込む。
【0051】
このように、ICタグ40内のそれぞれの構成要素が動作することによって、ICタグ40の読み出し動作および書き込み動作が行われるが、ICタグ40の動作は、従来のICタグと同様であるため、以下の説明においては、ICタグ40内の各構成要素の詳細な動作を省略する。
【0052】
次に、本実施形態のオーダーエントリーシステムにおけるICタグ40に記憶されるテーブル情報について説明する。図3は、本実施形態のオーダーエントリーシステムにおけるテーブル情報のデータ構成の一例を示した図である。図3に示すように、ICタグ40に記憶されたテーブル情報には、テーブル番号、テーブルモード、客情報、オーダー情報が含まれている。
【0053】
テーブル番号は、ICタグ40が貼り付けられているテーブルを識別する番号を示しており、飲食店のフロアにおけるテーブルの配置に応じて予め記憶された番号である。
【0054】
テーブルモードは、ICタグ40が貼り付けられているテーブルの状態を表す情報である。テーブルモードには、下記に示すような「片付け済み」、「案内済み」、「オーダー済み」、「提供完了」の状態がある。
「片付け済み」:テーブルが片付けられている状態を表す。これは、テーブルに案内されていた前の客に配膳された料理の食器などが片付けられ、その後テーブルに客が案内されていない空席の状態である。
「案内済み」:テーブルに客が案内されている状態を表す。これは、テーブルに客が案内され、客が注文する料理を選んでいる状態である。
「オーダー済み」:テーブルに案内されている客のオーダーが済んでいる状態を表す。これは、テーブルに案内された客が料理を注文し、注文した料理が配膳されるのを待っている状態である。
「提供完了」:客にオーダーされた全ての料理がテーブルに配膳(提供)されている状態を表す。これは、客が注文した全ての料理の配膳が完了した状態である。
【0055】
客情報は、テーブルに案内された客の情報である。この客情報には、客の人数や客層などの情報が含まれている。図3に示すように、例えば、人数の情報には、大人と子供とのそれぞれについて性別毎の人数が記録される。また、例えば、客層の情報には、ファミリー、グループ、アダルト、若者、学生など、テーブルに案内された客の客層が記録される。また、客情報には、「客が席の移動を希望している」、「クレームを受けた」、「会員である」など、飲食店のサービス向上に有用な情報を記録することもできる。
【0056】
オーダー情報は、テーブルに案内された客から受けたオーダーに関する情報である。このオーダー情報には、客がオーダーした料理名、オーダーした数など、客がオーダーした料理に関する情報が含まれている。また、オーダー情報には、客がオーダーした料理が配膳(提供)されたか否かを表す提供済みの情報として、例えば、提供済みフラグが料理名に関連付けられている。
【0057】
次に、本実施形態のオーダーエントリーシステムにおけるオーダー方法について説明する。図4〜図7は、本実施形態のオーダーエントリーシステム1におけるオーダー方法の処理手順を示したフローチャートである。なお、オーダー方法の処理手順の説明においては、図3に示したテーブル情報がICタグ40に記録されるものとして説明する。
【0058】
まず、本実施形態のオーダーエントリーシステムにおけるテーブルの状態の確認処理の手順について説明する。図4は、本実施形態のオーダーエントリーシステム1のハンディーターミナル装置10によるテーブルモードの確認処理の処理手順を示したフローチャートである。本実施形態のオーダーエントリーシステム1におけるテーブルモードの確認処理では、テーブルに取り付けられたICタグ40に記憶されているテーブル情報に基づいて、該テーブルの状態が判断され、その判断結果に応じて対応したオーダー処理が行われる。
【0059】
なお、ハンディーターミナル装置10は、自ハンディーターミナル装置10を駆動する電源の消費電力を抑えるため、ユーザがハンディーターミナル装置10を予め定められた時間以上操作していないときには、サスペンド(動作保留)状態となっている。また、ハンディーターミナル装置10は、ユーザがハンディーターミナル装置10を操作することによってサスペンド状態から動作状態に復帰する。
また、図4に示したテーブルモードの確認処理は、ユーザが客をテーブルに案内したとき、客から呼ばれてユーザがテーブルに出向いたとき、ユーザが料理をテーブルに配膳するときなど、テーブル情報に含まれるテーブルモードの変更や、客情報およびオーダー情報の入力、更新を行う前に、ユーザがテーブル情報の読み込みを行うことによって処理が開始される。
【0060】
まず、ステップS100において、ユーザがハンディーターミナル装置10の入力インタフェース部140を操作し、ハンディーターミナル装置10を、ICタグ40に記憶されているテーブル情報を読み出すICタグ読み込みモードに設定する。これにより、ステップS110において、ハンディーターミナル装置10は、サスペンド状態から動作状態に復帰する。
【0061】
その後、ユーザによって、ICタグ40の読み込み動作が行われる。このICタグ40の読み込み動作では、例えば、ユーザがICタグ読み込みモードに設定されているハンディーターミナル装置10をICタグ40に近づけることによって、ハンディーターミナル装置10内のICタグリーダライタ130とICタグ40との間で近距離無線通信が行われる。そして、ステップS120において、ハンディーターミナル装置10内の制御部110は、ICタグリーダライタ130を介して、ICタグ40に記憶されているテーブル情報を読み出し、ICタグ40から読み出したテーブル情報をメモリ部150に一時記憶する。これにより、ICタグ40に予め設定されたテーブル番号を正確に取得することができる。
【0062】
続いて、ステップS130において、制御部110は、メモリ部150に一時記憶したテーブル情報に含まれるテーブルモードが「片付け済み」であるか否かを確認する。なお、テーブルモードが「片付け済み」であるときのテーブル情報には、客情報およびオーダー情報が記録されていない。
テーブルモードが「片付け済み」でない場合には、ステップS140に進む。また、テーブルモードが「片付け済み」である場合には、ステップS200に進んで、空席状態におけるオーダー処理を行い、ステップS100に戻る。なお、ステップS200における空席状態におけるオーダー処理に関しては、後述する。
【0063】
続いて、ステップS140において、制御部110は、テーブルモードが「案内済み」であるか否かを確認する。なお、テーブルモードが「案内済み」であるときのテーブル情報には、客情報が記録されているが、オーダー情報が記録されていない。
テーブルモードが「案内済み」でない場合には、ステップS150に進む。また、テーブルモードが「案内済み」である場合には、ステップS300に進んで、案内済み状態におけるオーダー処理を行い、ステップS100に戻る。なお、ステップS300における案内済み状態におけるオーダー処理に関しては、後述する。
【0064】
続いて、ステップS150において、制御部110は、テーブルモードが「オーダー済み」であるか否かを確認する。なお、テーブルモードが「オーダー済み」であるときのテーブル情報には、客情報およびオーダー情報が記録されている。ただし、オーダー情報内の各料理名に関連付けられた提供済みフラグのいずれかが、提供済みでない状態となっている。テーブルモードが「オーダー済み」である場合には、ステップS400に進んで、オーダー済み状態におけるオーダー処理を行い、ステップS100に戻る。
【0065】
また、テーブルモードが「オーダー済み」でない場合には、テーブルモードが「提供完了」であると判断し、ステップS500に進んで、提供完了状態におけるオーダー処理を行い、ステップS100に戻る。なお、テーブルモードが「提供完了」であるときのテーブル情報には、客情報およびオーダー情報が記録されている。さらに、オーダー情報内の各料理名に関連付けられた提供済みフラグの全てが提供済みである状態となっている。なお、ステップS400におけるオーダー済み状態におけるオーダー処理、およびステップS500における提供完了状態におけるオーダー処理に関しては、後述する。
【0066】
次に、本実施形態のオーダーエントリーシステムにおける空席状態のオーダー処理について説明する。図5は、本実施形態のオーダーエントリーシステムにおける空席状態のオーダー処理の処理手順を示したフローチャートである。なお、図5に示した空席状態のオーダー処理は、ユーザが客をテーブルに案内したときに行われる処理である。
【0067】
まず、ハンディーターミナル装置10に取り込んだICタグ40のテーブルモードが「片付け済み」である場合(図4に示したステップS130においてYesの場合)、ステップS210において、ハンディーターミナル装置10内の制御部110は、LCD表示部160に新たな客情報を入力するための新規客情報入力画面を表示させる。
【0068】
続いて、ステップS220において、ユーザがハンディーターミナル装置10の入力インタフェース部140を操作し、テーブルに案内した客の情報(例えは、人数、性別、客層)を客情報として入力する。そして、全ての客情報を入力した後、ユーザは入力インタフェース部140によって入力完了の操作を行う。これにより、制御部110は、ユーザの操作によって入力された客情報を、メモリ部150に一時記憶しているテーブル情報に追加して、新たなテーブル情報とする。
【0069】
続いて、ステップS230において、制御部110は、LCD表示部160に新たなオーダーの入力を選択するための新規オーダー選択画面を表示させる。この新規オーダー選択画面は、例えば、引き続きオーダー入力を行う「オーダー入力ボタン」と、オーダーの入力をキャンセルする「オーダー入力終了ボタン」とが表示された画面である。そして、ユーザがハンディーターミナル装置10の入力インタフェース部140を操作して、「オーダー入力ボタン」または「オーダー入力終了ボタン」のいずれかを選択する。
【0070】
続いて、ステップS240において、制御部110は、引き続きオーダーの入力を行うか否かを確認する。このオーダーの入力を行うか否かの判断は、この状態で、例えば、ユーザによって、「オーダー入力ボタン」が選択されたか、または「オーダー入力終了ボタン」が選択されたかによって判断される。そして、「オーダー入力終了ボタン」が選択された場合は、ステップS250に進む。また、「オーダー入力ボタン」が選択された場合は、ステップS260に進む。
【0071】
ステップS240において、「オーダー入力終了ボタン」が選択された場合、オーダー情報(例えば、客がオーダーした料理名、オーダーした数)が、1件も入力されていないので、ステップS250において、制御部110は、メモリ部150に一時記憶されているテーブルモードを「案内済み」の状態に変更する。
【0072】
続いて、ステップS251において、ユーザによるICタグ40の書き込み動作が行われる。このICタグ40の書き込み動作では、例えば、ユーザがハンディーターミナル装置10をICタグ40に近づけることによって、ハンディーターミナル装置10内のICタグリーダライタ130とICタグ40との間での近距離無線通信によって行われる。そして、制御部110は、メモリ部150に一時記憶されているテーブル情報内のテーブルモードおよび客情報を、ICタグリーダライタ130を介して、ICタグ40に送信する。これにより、ICタグ40に記憶されているテーブルモードおよび客情報が更新される。
【0073】
続いて、ステップS252において、制御部110は、メモリ部150に一時記憶されているテーブル情報の内、少なくともテーブル番号とテーブルモードと客情報とを、無線通信部120およびアンテナ121を介した無線通信によってオーダリングコントローラ装置20に送信する。そして、制御部110は、メモリ部150に一時記憶されているテーブル情報を消去し、ハンディーターミナル装置10がサスペンド状態となる。
【0074】
ステップS240において、「オーダー入力ボタン」が選択された場合、ステップS260において、制御部110は、LCD表示部160に新たなオーダーを入力するための新規オーダー入力画面を表示させる。
【0075】
続いて、ステップS261において、ユーザがハンディーターミナル装置10の入力インタフェース部140を操作し、客のオーダー情報を入力する。そして、全てのオーダー情報を入力した後、ユーザは入力インタフェース部140によって「オーダー入力終了ボタン」を選択して、入力完了の操作を行う。これにより、制御部110は、ユーザの操作によって入力されたオーダー情報を、メモリ部150に一時記憶しているテーブル情報に追加して、新たなテーブル情報とする。
【0076】
続いて、ステップS262において、制御部110は、メモリ部150に一時記憶されているテーブルモードを「オーダー済み」の状態に変更する。
【0077】
続いて、ステップS263において、ユーザによるICタグ40の書き込み動作が行われる。このICタグ40の書き込み動作は、ステップS251と同様である。ただし、ICタグ40に送信するテーブル情報は、テーブルモードと客情報とオーダー情報である。これにより、ICタグ40に記憶されているテーブルモード、客情報、およびオーダー情報が更新される。
【0078】
続いて、ステップS264において、制御部110は、メモリ部150に一時記憶されているテーブル情報の内、少なくともテーブル番号とテーブルモードと客情報とオーダー情報とを、無線通信によってオーダリングコントローラ装置20に送信する。そして、制御部110は、メモリ部150に一時記憶されているテーブル情報を消去し、ハンディーターミナル装置10がサスペンド状態となる。
【0079】
次に、本実施形態のオーダーエントリーシステムにおける案内済み状態のオーダー処理について説明する。図6は、本実施形態のオーダーエントリーシステムにおける案内済み状態のオーダー処理の処理手順を示したフローチャートである。なお、図6に示した案内済み状態のオーダー処理は、ユーザが客から呼ばれてテーブルに出向いたときに行われる処理である。
【0080】
まず、ハンディーターミナル装置10に取り込んだICタグ40のテーブルモードが「案内済み」である場合(図4に示したステップS140においてYesの場合)、ステップS310において、ハンディーターミナル装置10内の制御部110は、新規オーダーの入力であると判断するとともに、客の情報をICタグ40よりハンディーターミナル装置10に取り込む、さらに、LCD表示部160に新たなオーダーを入力するための新規オーダー入力画面を表示させる。
【0081】
続いて、ステップS320において、ユーザがハンディーターミナル装置10の入力インタフェース部140を操作し、オーダー情報を入力する。そして、全てのオーダー情報を入力した後、ユーザは入力インタフェース部140によって「オーダー入力終了ボタン」を選択して、入力完了の操作を行う。これにより、制御部110は、ユーザの操作によって入力されたオーダー情報を、メモリ部150に一時記憶しているテーブル情報に追加して、新たなテーブル情報とする。
【0082】
続いて、ステップS330において、制御部110は、メモリ部150に一時記憶されているテーブルモードを「オーダー済み」の状態に変更する。
【0083】
続いて、ステップS340において、ユーザによるICタグ40の書き込み動作が行われる。このICタグ40の書き込み動作は、図5に示したステップS263と同様である。ただし、ICタグ40に送信するテーブル情報は、テーブルモードとオーダー情報である。これにより、ICタグ40に記憶されているテーブルモードおよびオーダー情報が更新される。
【0084】
続いて、ステップS350において、制御部110は、メモリ部150に一時記憶されているテーブル情報の内、少なくともテーブル番号とテーブルモードとオーダー情報とを、無線通信によってオーダリングコントローラ装置20に送信する。そして、制御部110は、メモリ部150に一時記憶されているテーブル情報を消去し、ハンディーターミナル装置10がサスペンド状態となる。
【0085】
次に、本実施形態のオーダーエントリーシステムにおけるオーダー済み状態のオーダー処理について説明する。図7は、本実施形態のオーダーエントリーシステムにおけるオーダー済み状態のオーダー処理の処理手順を示したフローチャートである。なお、図7に示したオーダー済み状態のオーダー処理は、ユーザが客から呼ばれてテーブルに出向いたときや、ユーザが料理をテーブルに配膳するときに行われる処理である。
【0086】
まず、ハンディーターミナル装置10に取り込んだICタグ40のテーブルモードが「オーダー済み」である場合(図4に示したステップS150においてYesの場合)、ステップS410において、ハンディーターミナル装置10内の制御部110は、LCD表示部160に提供チェック選択画面を表示させる。この提供チェック選択画面は、例えば、配膳した料理のチェックを行う「提供チェックボタン」と、オーダーの追加入力を行う「追加オーダー入力ボタン」とが表示された画面である。そして、ユーザがハンディーターミナル装置10の入力インタフェース部140を操作して、「提供チェックボタン」または「追加オーダー入力ボタン」のいずれかを選択する。
【0087】
続いて、ステップS420において、制御部110は、配膳した料理の提供チェックであるか、客のオーダーを追加するときの追加オーダーであるかを確認する。この料理の提供チェックであるかまたは追加オーダーであるかの判断は、例えば、ユーザによって、「提供チェックボタン」が選択されたか、または「追加オーダー入力ボタン」が選択されたかによって判断される。そして、「提供チェックボタン」が選択された場合は、ステップS430に進む。また、「追加オーダー入力ボタン」が選択された場合は、ステップS440に進む。
【0088】
ステップS420において、「提供チェックボタン」が選択された場合、ステップS430において、制御部110は、LCD表示部160に配膳が完了していない料理名のリストである未提供オーダー一覧を表示させる。この未提供オーダー一覧は、例えば、メモリ部150に一時記憶しているテーブル情報内のオーダー情報において、料理名に関連付けられた提供済みフラグが、提供済みでない状態となっている料理名を列挙するなどの方法で表示される。
【0089】
続いて、ステップS431において、ユーザがハンディーターミナル装置10の入力インタフェース部140を操作し、客に配膳したオーダーをチェックする。そして、全ての提供チェックを入力した後、ユーザは入力インタフェース部140によってチェック完了の操作を行う。これにより、制御部110は、ユーザの操作によってチェックされたオーダー情報の料理名に関連付けられた提供済みフラグを、提供済みである状態に変更する。
【0090】
続いて、ステップS432において、制御部110は、全てのオーダーの配膳が完了したか否かを確認する。この全てのオーダーの配膳が完了したか否かの確認は、例えば、メモリ部150に一時記憶しているテーブル情報内のオーダー情報において、料理名に関連付けられた提供済みフラグが、全て提供済みである状態であるか否かによって判断する。全てのオーダーの配膳が完了していない、すなわち、オーダー情報において、各料理名に関連付けられた提供済みフラグのいずれかが、提供済みでない状態となっている場合には、ステップS434に進む。
【0091】
また、ステップS432において、全てのオーダーの配膳が完了している、すなわち、オーダー情報内の各料理名に関連付けられた提供済みフラグの全てが提供済みである状態となっている場合、ステップS433において、制御部110は、メモリ部150に一時記憶されているテーブルモードを「提供完了」の状態に変更する。
【0092】
続いて、ステップS434において、ユーザによるICタグ40の書き込み動作が行われる。このICタグ40の書き込み動作は、図6に示したステップS340と同様である。ただし、ICタグ40に送信するテーブル情報は、テーブルモードと、提供済みフラグが変更されたオーダー情報である。これにより、ICタグ40に記憶されているテーブルモードおよびオーダー情報が更新される。
【0093】
続いて、ステップS435において、制御部110は、メモリ部150に一時記憶されているテーブル情報の内、少なくともテーブル番号とテーブルモードと提供済みフラグが変更されたオーダー情報とを、無線通信によってオーダリングコントローラ装置20に送信する。この際、送信するオーダー情報は、提供済みフラグが変更された特定のオーダーに関するオーダー情報だけとしてもよい。そして、制御部110は、メモリ部150に一時記憶されているテーブル情報を消去し、ハンディーターミナル装置10がサスペンド状態となる。
【0094】
ステップS420において、「追加オーダー入力ボタン」が選択された場合、ステップS440において、制御部110は、自ハンディーターミナル装置10を、客のオーダーの追加入力を行う追加オーダー入力モードに切り替える。そして、ステップS441において、LCD表示部160に追加オーダーを入力するための追加オーダー入力画面を表示させる。この追加オーダー入力画面は、例えば、客が前回までにオーダーしたオーダー情報、すなわち、メモリ部150に一時記憶しているテーブル情報内のオーダー情報を、オーダー表示画面の上位に表示するなど、過去のオーダー履歴を優先して表示した画面である。これにより、同じ料理の追加オーダーに迅速に対応することができる。
【0095】
続いて、ステップS442において、ユーザがハンディーターミナル装置10の入力インタフェース部140を操作し、客の追加オーダーの情報(例えば、客が追加オーダーした料理名、追加オーダーした数)をオーダー情報として入力する。そして、追加する全てのオーダー情報を入力した後、ユーザは入力インタフェース部140によって「オーダー入力終了ボタン」を選択して、追加入力完了の操作を行う。これにより、制御部110は、ユーザの操作によって入力されたオーダー情報を、メモリ部150に一時記憶しているテーブル情報に追加して、新たなテーブル情報とする。
【0096】
続いて、ステップS443において、ユーザによるICタグ40の書き込み動作が行われる。このICタグ40の書き込み動作は、ステップS434と同様である。ただし、ICタグ40に送信するテーブル情報は、新たに追加されたオーダー情報、または、既にオーダー入力済みのオーダーと追加されたオーダーとの両方を含むオーダー情報である。これにより、ICタグ40に記憶されているオーダー情報が更新される。
【0097】
続いて、ステップS444において、制御部110は、メモリ部150に一時記憶されているテーブル情報の内、少なくともテーブル番号と追加されたオーダー情報とを、無線通信によってオーダリングコントローラ装置20に送信する。なお、ここで、テーブルモードに変更はないが、テーブルモードの送信も一緒に行ってもよい。そして、制御部110は、メモリ部150に一時記憶されているテーブル情報を消去し、ハンディーターミナル装置10がサスペンド状態となる。
【0098】
次に、本実施形態のオーダーエントリーシステムにおける提供完了状態のオーダー処理について説明する。図8は、本実施形態のオーダーエントリーシステムにおける提供完了状態のオーダー処理の処理手順を示したフローチャートである。なお、図8に示した提供完了状態のオーダー処理は、全てのオーダーが提供済みの状態において、ユーザが客から呼ばれてテーブルに出向いたとき、および客が帰った後にテーブル配膳された料理の食器などを片付けるときに行われる処理である。
【0099】
まず、ハンディーターミナル装置10に取り込んだICタグ40のテーブルモードが「オーダー済み」でない場合(図4に示したステップS150においてNoの場合)、ICタグ40のテーブルモードは「提供完了」であり、ステップS510において、ハンディーターミナル装置10内の制御部110は、LCD表示部160に追加オーダー選択画面を表示させる。この追加オーダー選択画面は、例えば、オーダーの追加入力を行う「追加オーダー入力ボタン」と、テーブルの片付けを行う「片付けボタン」と、が表示された画面である。そして、ユーザがハンディーターミナル装置10の入力インタフェース部140を操作して、「追加オーダー入力ボタン」または「片付けボタン」のいずれかを選択する。
【0100】
続いて、ステップS520において、制御部110は、客のオーダーを追加するときの追加オーダーであるか、客に配膳された料理の食器などを片付けるテーブルの片付けであるかを確認する。この追加オーダーであるかまたはテーブルの片付けであるかの判断は、例えば、ユーザによって、「追加オーダー入力ボタン」が選択されたか、または「片付けボタン」が選択されたかによって判断される。そして、「追加オーダー入力ボタン」が選択された場合は、ステップS530に進む。また、「片付けボタン」が選択された場合は、ステップS540に進む。
【0101】
ステップS520において、「追加オーダー入力ボタン」が選択された場合、ステップS530において、制御部110は、LCD表示部160に追加オーダーを入力するための追加オーダー入力画面を表示させる。
【0102】
続いて、ステップS531において、ユーザがハンディーターミナル装置10の入力インタフェース部140を操作し、客の追加オーダーのオーダー情報を入力する。そして、追加する全てのオーダー情報を入力した後、ユーザは入力インタフェース部140によって追加入力完了の操作を行う。これにより、制御部110は、ユーザの操作によって入力されたオーダー情報を、メモリ部150に一時記憶しているテーブル情報に追加して、新たなテーブル情報とする。
【0103】
続いて、ステップS532において、制御部110は、メモリ部150に一時記憶されているテーブルモードを「オーダー済み」の状態に変更する。
【0104】
続いて、ステップS533において、ユーザによるICタグ40の書き込み動作が行われる。このICタグ40の書き込み動作は、図7に示したステップS443と同様である。ただし、ICタグ40に送信するテーブル情報は、新たに追加されたオーダー情報(または、既にオーダー入力済みのオーダーと追加されたオーダーとの両方を含むオーダー情報)とテーブルモードとである。これにより、ICタグ40に記憶されているテーブルモードおよびオーダー情報が更新される。
【0105】
続いて、ステップS534において、制御部110は、メモリ部150に一時記憶されているテーブル情報の内、少なくともテーブル番号と、テーブルモードと、追加されたオーダー情報とを、無線通信によってオーダリングコントローラ装置20に送信する。そして、制御部110は、メモリ部150に一時記憶されているテーブル情報を消去し、ハンディーターミナル装置10がサスペンド状態となる。
【0106】
ステップS520において、「片付けボタン」が選択された場合、ステップS540において、制御部110は、自ハンディーターミナル装置10を、テーブルの片付けを行う片付け処理モードに切り替える。そして、ステップS541において、LCD表示部160にテーブルの片付け完了を確認するための片付け完了チェック画面を表示させる。この片付け完了チェック画面は、例えば、片付けが完了したことを通知する「片付け完了ボタン」が表示された画面である。
【0107】
続いて、ステップS542において、ユーザがハンディーターミナル装置10の入力インタフェース部140を操作し、「片付け完了ボタン」を選択する。これにより、制御部110は、テーブルの片付けが完了したと判断する。そして、ステップS543において、制御部110は、メモリ部150に一時記憶されているテーブルモードを「片付け済み」の状態に変更する。
【0108】
続いて、ステップS544において、ユーザによるICタグ40の書き込み動作が行われる。このICタグ40の書き込み動作は、ステップS533と同様である。ただし、ICタグ40に送信する情報は、「片付け済み」の状態にテーブルモードが変更されたテーブル情報のみが送信される。また、制御部110は、ICタグリーダライタ170を介して、ICタグ40に記憶されているテーブル情報内の客情報とオーダー情報との消去指示を送信する。これにより、ICタグ40に記憶されているテーブルモードが更新され、客情報とオーダー情報とが消去される。
【0109】
続いて、ステップS545において、制御部110は、メモリ部150に一時記憶されているテーブル情報の内、少なくともテーブル番号とテーブルモードとを、無線通信によってオーダリングコントローラ装置20に送信する。そして、制御部110は、メモリ部150に一時記憶されているテーブル情報を消去し、ハンディーターミナル装置10がサスペンド状態となる。
【0110】
また、飲食店の混雑時で、テーブルの片付けが間に合わない場合、ICタグ40のテーブルモードが、「片付け済み」の状態となっておらず「提供完了」の状態のままで、テーブルに新規の客を案内することがあり得る。このような場合は、例えば、以下のような対応が考えられる。
まず、「追加オーダー入力画面」には、「新規/追加切り替えボタン」もしくは「相席ボタン」が用意されているものとする。
「提供完了」状態の席に新規の客を案内した場合、フロア担当者は、ハンディーターミナル装置10を使用し、ステップS520において「追加オーダー入力ボタン」を選択する。その後、ステップS530の追加オーダー入力画面において、「新規/追加切り替えボタン」、もしくは、「相席ボタン」を選択する。
このようにすることで、ハンディーターミナル装置10は、読み込んだテーブル番号を保持したまま、追加オーダー入力画面から、新規オーダー入力画面に切り替わる。また、テーブルモードを、「片付け済み」の状態に強制的に変更し、図5に示す、オーダーエントリーシステムにおける空席状態のオーダー処理の処理手順を示したフローチャートの処理を行うようになる。
よって、テーブルに取り付けられたICタグ40は、新規の客の情報に切り替わり、その後の操作に応じてテーブルモードを「案内済み」の状態、もしくは、そのままオーダー情報も入力された場合には「オーダー済み」の状態に変更するとともに、入力された情報を、無線通信によってオーダリングコントローラ装置20に送信する。
オーダリングコントローラ装置20では、「提供完了」状態であった最初のオーダー情報、後から切り替え操作を行って入力をしたオーダー情報の、いずれか一方のオーダー情報が会計処理されるまで、該当テーブルを相席状態として管理する。
【0111】
上記に述べたとおり、本発明では、予め設定されたテーブル番号を記憶したICタグをテーブルに貼り付けておくため、ハンディーターミナル装置によってICタグに記憶しているテーブル番号を読み出すことができる。これにより、従業員の誰もが、すばやく、正確にテーブル番号をハンディーターミナル装置に入力することができる。また、テーブル番号をまだ覚えていない従業員でもすばやく、正確にテーブル番号をハンディーターミナル装置に入力することができる。
【0112】
また、ICタグにテーブルの状態を表すテーブル情報を記憶しておく。そして、ハンディーターミナル装置でICタグに記憶しているテーブル情報を読み出すことによって、常に最新のテーブルの状態を確認することができる。これにより、このテーブルで行われる次の処理を判別することができるので、次に行われる処理に応じた入力画面の表示をハンディーターミナル装置に表示することができる。
【0113】
また、ICタグにテーブルに案内された客の客情報およびオーダー情報を記憶しておき、ハンディーターミナル装置でICタグに記憶している客の客情報およびオーダー情報を読み出すことができる。そして、従業員の誰もが、テーブルに案内された客の情報を取得することができる。これにより、異なる従業員が同じ情報を共有することができ、サービスを向上することができる。
【0114】
例えば、本実施形態において図3に示したテーブル情報内の客情報に、「クレームを受けた」という情報が記憶されていた場合には、ステップS120でテーブル情報を読み出した後に、その情報をハンディーターミナル装置10のLCD表示部160の一部に表示させた上で、各種処理画面を表示するようにしてもよい。図9(a)は、テーブルモードがオーダー済みである場合の提供チェック選択画面の例であり、提供チェックをするか、追加オーダー入力するか、の選択画面内に、客情報(クレーム)を表示している。これにより、クレームを受けた従業員以外の従業員が、オーダー処理(ステップS200、ステップS300、ステップS400、ステップS500)を実施する前に、客情報を知ることができ、客のクレームに対応することや、他の従業員も同じクレームを受けないように注意することなどができる。
【0115】
また、例えば、本実施形態において図3に示したテーブル情報内の客情報に、「客が席の移動を希望している」という情報が記憶されていた場合には、席の移動希望を伝えられた従業員以外の従業員でも客の席の移動希望を知ることができ、客の席の移動希望に対応することができる。
この場合、既にメモリ部150に一時記憶されている現在のテーブル情報のうち、客情報に記憶された「客が席の移動を希望している」ことを表す情報を自動的に消去したテーブル情報を、移動先のテーブルに貼り付けられたICタグ40に記憶させ、テーブルモードが「片付け済み」であるテーブル情報を、移動前のテーブルに貼り付けられたICタグ40に記憶させる、という手順が考えられる。
なお、テーブル移動に対応する上記手順を実施させるための画面を、LCD表示部160に表示させる構成とすることも可能である。図9(b)は、テーブルモードが案内済みである場合の新規オーダー入力画面の例であり、画面内に客情報(席移動希望)を表示し、さらに、新規オーダー入力とテーブル情報の移動とが選択できる画面となっている。これにより、席の移動希望を伝えられた従業員以外の従業員が、オーダー処理(ステップS200、ステップS300、ステップS400、ステップS500)を実施する前に、客情報を知ることができ、客の席の移動希望に対する処理も、ハンディーターミナル装置10のLCD表示部160に従い、速やかに実行することができる。
【0116】
なお、本実施形態においては、1つのテーブルに対するオーダー処理について説明したが、例えば、客の人数が多く、複数のテーブルに分かれて案内した場合には、複数のテーブルに貼り付けられたICタグ40から順次テーブル情報を読み出すことによって、複数のテーブル情報を関連付けることが可能なシステムを構築することもできる。
【0117】
また、本実施形態においては、ICタグ40に予めテーブル番号が設定されている場合について説明したが、例えば、飲食店のフロア変更に伴ってテーブル番号の変更が必要になった場合など、ハンディーターミナル装置10のようなICタグリーダライタ130を有する装置を使用して新たなテーブル番号をICタグ40に記憶させて再設定する構成とすることすることもできる。
このように、本実施形態のオーダーエントリーシステムは、各飲食店のテーブル管理方法に柔軟且つ簡単に対応することができる。
【0118】
なお、本実施形態においては、ハンディーターミナル装置10の形状に関して特に規定していないが、例えば、ハンディーターミナル装置10が蓋を開閉する形状である場合には、例えば蓋に開閉を検知する開閉センサを設け、その開閉センサの情報を利用して、蓋が閉じているときのみICタグ40との近距離無線通信を行う構成とすることもできる。これにより、近距離無線通信の誤操作防止することが可能となる。
【0119】
また、例えば、片付け専門の従業員がいる飲食店においては、片付け専用のハンディーターミナル装置を用意することによって、図8に示した提供完了状態のオーダー処理の処理手順におけるステップS510およびステップS520の処理をスキップし、さらに、ステップS540の処理をスキップすることができる。これにより、従業員の作業効率を向上することができる。また、片付け専用のハンディーターミナル装置を、ICタグ40に近づけることによって、図8に示した提供完了状態のオーダー処理の処理手順におけるステップS543のみを行う構成とした場合には、さらに、従業員の作業効率を向上することができる。
【0120】
なお、本実施形態においては、ICタグ40に1つのテーブル情報を記憶し、テーブルモードを「片付け済み」の状態に変更した後に、ICタグ40に記憶されている客情報とオーダー情報とを消去する場合について説明したが、ICタグ40内に複数のテーブル情報を記憶する構成とすることもできる。例えば、ICタグ40において、テーブル情報内の客情報とオーダー情報とを記憶する記憶領域を複数備え、テーブルモードを「片付け済み」の状態にすることによって、異なる記憶領域を使用するように切り替える構成とすることができる。この場合、ICタグ40内に、例えば、1日の営業におけるテーブル情報を記憶しておき、営業時間終了後にICタグ40に記憶された全てのテーブル情報をハンディーターミナル装置10で読み出して、その場において分析し、さらなるサービス向上のための情報とすることもできる。また、仮にオーダリングコントローラ装置20が故障してしまったような場合、ICタグ40内に、例えば、1日の営業におけるテーブル情報を記憶しておくことで、オーダリングコントローラ装置20が復旧後、ICタグ40に記憶された全てのテーブル情報をハンディーターミナル装置10で読み取って、再送信することで、売り上げ集計のための当日分のオーダー情報を復旧させることも可能である。
【0121】
また、本実施形態においては、ICタグ40をテーブルに貼り付けた場合について説明したが、ICタグ40を別の場所にも貼り付けた構成とすることもできる。例えば、紙媒体などに出力されたオーダーの情報や、会計情報を客に提示する際に用いるバインダーにもICタグ40を貼り付け、テーブル番号の代わりにバインダー番号をICタグ40に設定し、このバインダー番号を、客を識別する情報とすることもできる。
【0122】
この場合、最初に客をテーブルに案内したときに、バインダー番号とテーブル番号とをハンディーターミナル装置10で読み込み、客が案内された位置を表すテーブル番号と客を識別するバインダー番号とを関連付ける。そして、テーブルに貼り付けられたICタグ40は、読み取り専用のICタグとし、バインダーに貼り付けられたICタグ40にテーブルモード、客情報、オーダー情報を記憶する。なお、バインダーに貼り付けられたICタグ40とハンディーターミナル装置10との近距離無線通信に関しては、本実施形態と同様である。このような構成とすることによって、例えば、客の席の移動希望に対応する場合、バインダー自体を移動し、移動先のテーブル番号を読み込んでテーブル番号とバインダー番号との関連付けを変更するのみで対応することができる。
【0123】
なお、これまでは、ハンディーターミナル装置10において、最初にICタグ40からテーブル情報を取得し、テーブル情報に含まれるテーブルモードに合わせた入力画面を表示させ、入力を促す例を示してきた。しかし、入力したいオーダー情報があらかじめ分かっている場合、先にオーダー情報を入力してから、テーブル情報を入力することも考えられる。例えば、客から新規オーダーまたは追加オーダーを受ける場合、ICタグ40からテーブル情報を読み取る前に、オーダー情報の入力を行ってもよい。
また、オーダー情報の入力後、ICタグ40からテーブル情報を読み取ったことで、必要な情報が整ったと判断できた場合には、即、オーダー情報をオーダリングコントローラ装置20に送信することも可能である。
【0124】
図10は、本発明の実施形態のオーダーエントリーシステムにおける、オーダー入力処理の応用例の処理手順を示したフローチャートであり、ICタグ40からテーブル情報を取得する前に、オーダー入力をする場合の例である。
例えば、ハンディーターミナル装置10は、蓋を有して構成されるものが多い。よって、ハンディーターミナル装置10を操作する際の蓋のオープンや、LCD表示部160とともに設置されるタッチパネルのような入力インタフェース部140に対する操作をきっかけに、自動的にサスペンド状態から復帰する機能を盛り込ませると、蓋を開いただけで、または何らかの操作をしただけで、いきなり何らかの画面(オーダー入力のためのメニュー選択画面など)を表示させることが可能になる。
ここでは、ハンディーターミナル装置10に、蓋がオープンされたことを検知するセンサを設けておき、そのセンサ出力を分析することで蓋がオープンされたことを検知するものとする。そして、ハンディーターミナル装置10は、蓋がオープンされたことによりサスペンド状態から復帰し、オーダー入力画面を表示する(ステップS610)。
【0125】
なお、現在のテーブルモードが「片付け済み」の場合、客をテーブルに案内した後すぐに、新規注文に関するオーダー情報を入力する場合がある。また、現在のテーブルモードが「案内済み」の場合、次に行う処理は、客の新規オーダー情報の入力である。また、テーブルモードが「オーダー済み」の場合、次に行う可能性のある処理に、追加オーダー情報の入力がある。また、テーブルモードが「提供済み」の場合にも、次に行う可能性のある処理に、追加オーダー情報の入力がある。このように、現在のテーブルモードは様々であっても、次にオーダー情報の入力を行うケースは非常に多い。よって、ここでは、ハンディーターミナル装置10は、ユーザの作業性や操作性を考慮して、サスペンドモードからの復帰後に、即、オーダー入力画面を表示するものとする。
【0126】
次に、このオーダー入力画面において、LCD表示部160と入力インタフェース部140によって操作可能に表示されたメニューキー、または、蓋側に設置されているメニューキーが押下されることで、オーダー情報の入力を受け付ける(ステップS620)。
オーダー情報が全て入力されたら、最後に、ICタグ40からテーブル情報を読み取る(ステップS630)。
【0127】
ハンディーターミナル装置10がオーダリングコントローラ装置20に送信するために必要な情報は、ICタグ40から読み取ったテーブル情報に含まれる現在のテーブルモードが「案内済み」、「オーダー済み」、「提供完了」の場合には、テーブル番号、オーダー情報、および、「オーダー済み」に変更したテーブルモードである(ステップS350、ステップS444、ステップS534を参照)。また、現在のテーブルモードが「片付け済み」の場合には、テーブル番号、客情報、オーダー情報、および、「オーダー済み」に変更したテーブルモードである(ステップS264を参照)。
よって、ハンディーターミナル装置10は、ICタグ40から読み取ったテーブル情報に含まれる現在のテーブルモードを参照し、ハンディーターミナル装置10の中にオーダリングコントローラ装置20に送信するために必要な情報が揃っているかを判断するとともに、このテーブルモードを「オーダー済み」に変更する(ステップS640)。
そして、必要な情報が揃っていると判断できた場合には、オーダリングコントローラ装置20へそれらの情報を送信する(ステップS650)。
【0128】
なお、オーダリングコントローラ装置20は、ハンディーターミナル装置10から受信したテーブル番号をキーとして、当該テーブルのオーダーが既に登録済みか否かによって、『新規オーダー』か『追加オーダー』かを自動判別することも可能である。
また、オーダー情報をオーダリングコントローラ装置20へ送信するということは、そのテーブルのテーブルモードが「オーダー済み」となることは当然のことである。よって、オーダリングコントローラ装置20へ送信するために必要な情報から「テーブルモード」を削除し、テーブルモードの送信を省略してもよい。
【0129】
このように、ICタグ40からのテーブル情報の読み取り操作によって、ハンディーターミナル装置10は、テーブル情報の操作入力の省略のみならず、オーダリングコントローラ装置20への情報送信のための送信ボタン操作をも省略できる。
よって、オーダー情報の入力を行う場合のハンディーターミナル装置10の画面操作は、まさにメニューを選択入力する操作だけとなりうる。これにより、ハンディーターミナル装置10でのオーダー情報の入力操作のさらなる高速化が図れるとともに、従業員には、より容易な操作性や作業性を提供することができる。
【0130】
なお、ステップ650において、オーダリングコントローラ装置20に情報送信を行ったが、その前またはその後に、ICタグ40に、オーダリングコントローラ装置20に送信した情報と同様の情報を送信して、ICタグ40内の情報を更新させるようにすることは、もちろん可能である。
【0131】
また、ステップ640において、ICタグ40から読み取ったテーブル情報に含まれる現在のテーブルモードを参照し、ハンディーターミナル装置10の中にオーダリングコントローラ装置20に送信するために必要な情報が揃っているかを判断したが、例えば、客情報の入力を必要としない店舗であれば、先にオーダー情報の入力を受けている場合、テーブルモードの参照を省略し、必要な情報は「オーダー情報」と「テーブル番号」であると自動的に判断してしまうことも可能である。すなわち、ICタグ40からテーブル情報を読み取った際、オーダー情報が入力済みであれば、当該オーダー情報と、テーブル情報に含まれるテーブル番号とをあわせて、即、オーダリングコントローラ装置20に送信するようにしてもよい。
これは、上述のように、多くのテーブルモードにおいてオーダー情報をオーダリングコントローラ装置20に送信する機会があるのだが、ほとんどの場合、送信する情報は、「オーダー情報」と「テーブル番号」と「テーブルモード」であるためであり、さらに、上述のように、コントローラへの「テーブルモード」の送信は省略可能であるためである。また、テーブルモードが「片付け済み」の場合、通常、送信する情報には「客情報」が含まれるのだが、「客情報の入力を必要としない」と決めてしまえば、送信する情報から「客情報」を除くことができ、すなわち、送信する情報を「オーダー情報」と「テーブル番号」にすることができるためである。
よって、客情報の入力を必要としない店舗であれば、送信する情報をオーダー情報とテーブル番号とに決めてしまい、ICタグ40からの情報の読み取り後、すぐにそれらの情報の送信を行うようにしてもよい。
【0132】
なお、本実施形態においては、飲食店にオーダーエントリーシステム1を導入した場合について説明したが、本発明は、飲食店に導入されるオーダーエントリーシステム以外にも、ハンディーターミナル装置とICタグとの構成によって情報を共有するシステムであれば、いかなるシステムにも適用することができる。また、本実施形態においては、ハンディーターミナル装置に備えた非接触の近距離無線通信手段としてICタグリーダライタ130を備えた構成について説明したが、本発明は、その他の通信手段によって情報を共有する構成とすることもできる。ただし、共有する情報を高速で読み出し、書き込みが行える通信手段であることが望ましい。
【0133】
以上、本発明の実施形態について、図面を参照して説明してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲においての種々の変更も含まれる。
【符号の説明】
【0134】
1・・・オーダーエントリーシステム
10・・・ハンディーターミナル装置
110・・・制御部
120・・・無線通信部
121・・・アンテナ
130・・・ICタグリーダライタ
140・・・入力インタフェース部
150・・・メモリ部
160・・・LCD表示部
170・・・LED表示部
20・・・オーダリングコントローラ装置
30・・・無線プリンタ装置
40・・・ICタグ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の記憶手段に記憶されている情報を画面に表示する表示手段と、前記表示手段に表示された画面内の情報を選択するユーザの操作によって、客から受けた注文に関する情報の入力を受ける入力手段と、前記入力手段から入力された前記注文に関する情報を無線通信によって外部に送信する無線通信手段と、前記の各構成要素を制御する第1の制御手段とを具備した移動端末装置と、前記客が案内される位置毎に予め設置される複数の情報記憶通信装置とを備えたオーダーエントリーシステムであって、
前記情報記憶通信装置は、
設置された位置を識別する位置識別情報を含む識別情報を記憶する第2の記憶手段と、
前記第2の記憶手段に記憶している前記識別情報を近距離無線通信によって送信する第1の近距離無線通信手段と、
前記の各構成要素を制御する第2の制御手段とを備え、
前記移動端末装置は、
前記近距離無線通信によって前記情報記憶通信装置から送信された前記識別情報を受信する第2の近距離無線通信手段を備える
ことを特徴とするオーダーエントリーシステム。
【請求項2】
前記移動端末装置の前記第1の制御手段が、前記入力手段から入力された前記注文に関する情報と前記第2の近距離無線通信手段が受信した前記識別情報に含まれる前記位置識別情報とを関連付けた情報を、前記無線通信手段に送出し、
前記移動端末装置の前記無線通信手段が、前記第1の制御手段が送出した情報を取得して外部に送信する、
請求項1に記載のオーダーエントリーシステム。
【請求項3】
前記識別情報が、さらに、当該識別情報を記憶している前記情報記憶通信装置が設置されている位置に案内された、前記客の注文の状態を表す注文状態識別情報を含み、
前記移動端末装置の前記第1の制御手段が、前記第2の近距離無線通信手段が受信した前記識別情報に含まれる前記注文状態識別情報に基づいて、前記表示手段の画面を、前記客の注文の状態に応じた情報を入力するための情報入力画面に切り替えるとともに、前記情報入力画面に基づいて前記入力手段から入力された入力情報に応じて、受信した前記識別情報に含まれる前記注文状態識別情報を更新し、
前記移動端末装置の前記第2の近距離無線通信手段が、前記情報記憶通信装置へ、前記更新した注文状態識別情報を送信し、
前記情報記憶通信装置の前記第1の近距離無線通信手段が、前記移動端末装置から、前記更新した注文状態識別情報を受信し、
前記情報記憶通信装置の前記第2の制御手段が、受信した前記更新した注文状態情報を、前記識別情報に含まれる前記注文状態識別情報として前記第2の記憶手段に記憶させる
ことを特徴とする請求項1または2に記載のオーダーエントリーシステム。
【請求項4】
前記識別情報が、さらに、当該識別情報を記憶している前記情報記憶通信装置が設置されている位置に案内された、前記客に関する情報を表す客情報を含み、
前記移動端末装置の前記第1の制御手段が、前記第2の近距離無線通信手段が受信した前記識別情報に含まれる前記注文状態識別情報に基づいて、前記表示手段の画面を、前記客情報を入力するための客情報入力画面に切り替えるとともに、前記客情報入力画面に基づいて前記入力手段から入力された前記客の情報に応じて、受信した前記識別情報に含まれる前記客情報を更新し、
前記移動端末装置の前記第2の近距離無線通信手段が、前記情報記憶通信装置へ、前記更新した客情報を送信し、
前記情報記憶通信装置の前記第1の近距離無線通信手段が、前記移動端末装置から、前記更新した客情報を受信し、
前記情報記憶通信装置の前記第2の制御手段が、受信した前記更新した客情報を、前記識別情報に含まれる前記客情報として前記第2の記憶手段に記憶させる、
ことを特徴とする請求項3に記載のオーダーエントリーシステム。
【請求項5】
前記識別情報が、さらに、当該識別情報を記憶している前記情報記憶通信装置が設置されている位置に案内された、前記客から受けた注文の内容に関する情報を表す注文内容情報を含み、
前記移動端末装置の前記第1の制御手段が、前記第2の近距離無線通信手段が受信した前記識別情報に含まれる前記注文状態識別情報に基づいて、前記表示手段の画面を、前記客の注文内容情報を入力するための注文入力画面に切り替えるとともに、前記注文入力画面に基づいて前記入力手段から入力された前記客の注文内容の情報に応じて、受信した前記識別情報に含まれる前記注文内容情報を更新し、
前記移動端末装置の前記第2の近距離無線通信手段が、前記情報記憶通信装置へ、前記更新した注文内容情報を送信し、
前記情報記憶通信装置の前記第1の近距離無線通信手段が、前記移動端末装置から、前記更新した注文内容情報を受信し、
前記情報記憶通信装置の前記第2の制御手段が、受信した前記更新した注文内容情報を、前記識別情報に含まれる前記注文内容情報として前記第2の記憶手段に記憶させる、
ことを特徴とする請求項3または請求項4に記載のオーダーエントリーシステム。
【請求項6】
前記注文内容情報が、さらに、当該注文内容情報に含まれる前記客の注文に応じた対応が完了したか否かを表す対応識別情報を含み、
前記移動端末装置の前記第1の制御手段が、前記第2の近距離無線通信手段が受信した前記識別情報に含まれる前記注文状態識別情報に基づいて、前記表示手段の画面を、前記客の対応識別情報を入力するための対応入力画面に切り替えるとともに、前記対応入力画面に基づいて前記入力手段から入力された前記客の注文に応じた対応が完了したか否かの情報に応じて、受信した前記識別情報に含まれる前記注文内容情報内の前記対応識別情報を更新し、
前記移動端末装置の前記第2の近距離無線通信手段が、前記情報記憶通信装置へ、前記更新した対応識別情報を含む注文内容情報を送信し、
前記情報記憶通信装置の前記第1の近距離無線通信手段が、前記移動端末装置から、前記更新した対応識別情報を含む注文内容情報を受信し、
前記情報記憶通信装置の前記第2の制御手段が、受信した前記更新した対応識別情報を含む注文内容情報を、前記識別情報に含まれる前記注文内容情報として前記第2の記憶手段に記憶させる
ことを特徴とする請求項5に記載のオーダーエントリーシステム。
【請求項7】
前記移動端末装置の前記第1の制御手段は、
前記第2の近距離無線通信手段が前記情報記憶通信装置から前記識別情報を受信した場合、前記識別情報に含まれる前記位置識別情報のほかに前記無線送信手段から外部に送信する際に必要な情報が、前記入力手段から入力済みの情報の中に存在するか否かを判断し、
前記入力手段から入力済みの情報の中に前記必要な情報が含まれていると判断した場合、前記入力手段から入力済みである前記必要な情報と前記第2の近距離無線通信手段が受信した前記識別情報に含まれる前記位置識別情報とを関連付けた情報を、前記無線通信手段に送出する
ことを特徴とする、請求項2から6のいずれかに記載のオーダーエントリーシステム。
【請求項8】
第1の記憶手段に記憶されている情報を画面に表示する表示手段と、前記表示手段に表示された画面内の情報を選択するユーザの操作によって、客から受けた注文に関する情報の入力を受ける入力手段と、前記入力手段から入力された前記注文に関する情報を無線通信によって外部に送信する無線通信手段と、前記の各構成要素を制御する第1の制御手段とを具備した移動端末装置と、前記客が案内される位置毎に予め設置される複数の情報記憶通信装置とを備えたオーダーエントリーシステムにおける、オーダー方法であって、
前記複数の情報記憶通信装置が、さらに、設置された位置を識別する位置識別情報を含む識別情報を記憶する第2の記憶手段と、近距離無線通信によって情報を送信する第1の近距離無線通信手段と、前記の各構成要素を制御する第2の制御手段とを具備し、
前記移動端末装置が、さらに、前記近距離無線通信によって情報を受信する第2の近距離無線通信手段を具備しており、
前記オーダー方法は、
前記複数の情報記憶通信装置の前記第1の近距離無線通信手段が、前記第2の記憶手段に記憶している前記識別情報を送信する手順と、
前記移動端末装置の前記第2の近距離無線通信手段が、前記識別情報を受信する手順と、
前記移動端末装置の前記第1の制御手段が、前記入力手段から入力された前記客の注文に関する情報と前記第2の近距離無線通信手段が受信した前記識別情報に含まれる前記位置識別情報とを関連付けた情報を、前記無線通信手段に送出する手順と、
前記移動端末装置の前記無線通信手段が、前記第1の制御手段が送出した情報を取得して外部に送信する手順と
を含むことを特徴とするオーダー方法。
【請求項9】
第1の記憶手段に記憶されている情報を画面に表示する表示手段と、前記表示手段に表示された画面内の情報を選択するユーザの操作によって、客から受けた注文に関する情報の入力を受ける入力手段と、前記入力手段から入力された前記注文に関する情報を無線通信によって外部に送信する無線通信手段と、前記の各構成要素を制御する第1の制御手段とを具備した移動端末装置と、前記客が案内される位置毎に予め設置され、設置された位置を識別する位置識別情報を含む識別情報を記憶する第2の記憶手段と、前記第2の記憶手段に記憶している前記識別情報を近距離無線通信によって送信する第1の近距離無線通信手段と、前記の各構成要素を制御する第2の制御手段とを具備した複数の情報記憶通信装置とを備えたオーダーエントリーシステムにおける、移動端末装置であって、
前記情報記憶通信装置が第1の近距離無線通信手段によって送信した前記識別情報を受信する第2の近距離無線通信手段を備え、
前記第1の制御手段が、前記入力手段から入力されて前記第1の記憶手段に記憶された前記客の注文に関する情報と前記第2の近距離無線通信手段が受信した前記識別情報に含まれる前記位置識別情報とを関連付けた情報を、前記無線通信手段に送出し、
前記無線通信手段が、前記第1の制御手段が送出した情報を取得して外部に送信する
ことを特徴とする移動端末装置。
【請求項1】
第1の記憶手段に記憶されている情報を画面に表示する表示手段と、前記表示手段に表示された画面内の情報を選択するユーザの操作によって、客から受けた注文に関する情報の入力を受ける入力手段と、前記入力手段から入力された前記注文に関する情報を無線通信によって外部に送信する無線通信手段と、前記の各構成要素を制御する第1の制御手段とを具備した移動端末装置と、前記客が案内される位置毎に予め設置される複数の情報記憶通信装置とを備えたオーダーエントリーシステムであって、
前記情報記憶通信装置は、
設置された位置を識別する位置識別情報を含む識別情報を記憶する第2の記憶手段と、
前記第2の記憶手段に記憶している前記識別情報を近距離無線通信によって送信する第1の近距離無線通信手段と、
前記の各構成要素を制御する第2の制御手段とを備え、
前記移動端末装置は、
前記近距離無線通信によって前記情報記憶通信装置から送信された前記識別情報を受信する第2の近距離無線通信手段を備える
ことを特徴とするオーダーエントリーシステム。
【請求項2】
前記移動端末装置の前記第1の制御手段が、前記入力手段から入力された前記注文に関する情報と前記第2の近距離無線通信手段が受信した前記識別情報に含まれる前記位置識別情報とを関連付けた情報を、前記無線通信手段に送出し、
前記移動端末装置の前記無線通信手段が、前記第1の制御手段が送出した情報を取得して外部に送信する、
請求項1に記載のオーダーエントリーシステム。
【請求項3】
前記識別情報が、さらに、当該識別情報を記憶している前記情報記憶通信装置が設置されている位置に案内された、前記客の注文の状態を表す注文状態識別情報を含み、
前記移動端末装置の前記第1の制御手段が、前記第2の近距離無線通信手段が受信した前記識別情報に含まれる前記注文状態識別情報に基づいて、前記表示手段の画面を、前記客の注文の状態に応じた情報を入力するための情報入力画面に切り替えるとともに、前記情報入力画面に基づいて前記入力手段から入力された入力情報に応じて、受信した前記識別情報に含まれる前記注文状態識別情報を更新し、
前記移動端末装置の前記第2の近距離無線通信手段が、前記情報記憶通信装置へ、前記更新した注文状態識別情報を送信し、
前記情報記憶通信装置の前記第1の近距離無線通信手段が、前記移動端末装置から、前記更新した注文状態識別情報を受信し、
前記情報記憶通信装置の前記第2の制御手段が、受信した前記更新した注文状態情報を、前記識別情報に含まれる前記注文状態識別情報として前記第2の記憶手段に記憶させる
ことを特徴とする請求項1または2に記載のオーダーエントリーシステム。
【請求項4】
前記識別情報が、さらに、当該識別情報を記憶している前記情報記憶通信装置が設置されている位置に案内された、前記客に関する情報を表す客情報を含み、
前記移動端末装置の前記第1の制御手段が、前記第2の近距離無線通信手段が受信した前記識別情報に含まれる前記注文状態識別情報に基づいて、前記表示手段の画面を、前記客情報を入力するための客情報入力画面に切り替えるとともに、前記客情報入力画面に基づいて前記入力手段から入力された前記客の情報に応じて、受信した前記識別情報に含まれる前記客情報を更新し、
前記移動端末装置の前記第2の近距離無線通信手段が、前記情報記憶通信装置へ、前記更新した客情報を送信し、
前記情報記憶通信装置の前記第1の近距離無線通信手段が、前記移動端末装置から、前記更新した客情報を受信し、
前記情報記憶通信装置の前記第2の制御手段が、受信した前記更新した客情報を、前記識別情報に含まれる前記客情報として前記第2の記憶手段に記憶させる、
ことを特徴とする請求項3に記載のオーダーエントリーシステム。
【請求項5】
前記識別情報が、さらに、当該識別情報を記憶している前記情報記憶通信装置が設置されている位置に案内された、前記客から受けた注文の内容に関する情報を表す注文内容情報を含み、
前記移動端末装置の前記第1の制御手段が、前記第2の近距離無線通信手段が受信した前記識別情報に含まれる前記注文状態識別情報に基づいて、前記表示手段の画面を、前記客の注文内容情報を入力するための注文入力画面に切り替えるとともに、前記注文入力画面に基づいて前記入力手段から入力された前記客の注文内容の情報に応じて、受信した前記識別情報に含まれる前記注文内容情報を更新し、
前記移動端末装置の前記第2の近距離無線通信手段が、前記情報記憶通信装置へ、前記更新した注文内容情報を送信し、
前記情報記憶通信装置の前記第1の近距離無線通信手段が、前記移動端末装置から、前記更新した注文内容情報を受信し、
前記情報記憶通信装置の前記第2の制御手段が、受信した前記更新した注文内容情報を、前記識別情報に含まれる前記注文内容情報として前記第2の記憶手段に記憶させる、
ことを特徴とする請求項3または請求項4に記載のオーダーエントリーシステム。
【請求項6】
前記注文内容情報が、さらに、当該注文内容情報に含まれる前記客の注文に応じた対応が完了したか否かを表す対応識別情報を含み、
前記移動端末装置の前記第1の制御手段が、前記第2の近距離無線通信手段が受信した前記識別情報に含まれる前記注文状態識別情報に基づいて、前記表示手段の画面を、前記客の対応識別情報を入力するための対応入力画面に切り替えるとともに、前記対応入力画面に基づいて前記入力手段から入力された前記客の注文に応じた対応が完了したか否かの情報に応じて、受信した前記識別情報に含まれる前記注文内容情報内の前記対応識別情報を更新し、
前記移動端末装置の前記第2の近距離無線通信手段が、前記情報記憶通信装置へ、前記更新した対応識別情報を含む注文内容情報を送信し、
前記情報記憶通信装置の前記第1の近距離無線通信手段が、前記移動端末装置から、前記更新した対応識別情報を含む注文内容情報を受信し、
前記情報記憶通信装置の前記第2の制御手段が、受信した前記更新した対応識別情報を含む注文内容情報を、前記識別情報に含まれる前記注文内容情報として前記第2の記憶手段に記憶させる
ことを特徴とする請求項5に記載のオーダーエントリーシステム。
【請求項7】
前記移動端末装置の前記第1の制御手段は、
前記第2の近距離無線通信手段が前記情報記憶通信装置から前記識別情報を受信した場合、前記識別情報に含まれる前記位置識別情報のほかに前記無線送信手段から外部に送信する際に必要な情報が、前記入力手段から入力済みの情報の中に存在するか否かを判断し、
前記入力手段から入力済みの情報の中に前記必要な情報が含まれていると判断した場合、前記入力手段から入力済みである前記必要な情報と前記第2の近距離無線通信手段が受信した前記識別情報に含まれる前記位置識別情報とを関連付けた情報を、前記無線通信手段に送出する
ことを特徴とする、請求項2から6のいずれかに記載のオーダーエントリーシステム。
【請求項8】
第1の記憶手段に記憶されている情報を画面に表示する表示手段と、前記表示手段に表示された画面内の情報を選択するユーザの操作によって、客から受けた注文に関する情報の入力を受ける入力手段と、前記入力手段から入力された前記注文に関する情報を無線通信によって外部に送信する無線通信手段と、前記の各構成要素を制御する第1の制御手段とを具備した移動端末装置と、前記客が案内される位置毎に予め設置される複数の情報記憶通信装置とを備えたオーダーエントリーシステムにおける、オーダー方法であって、
前記複数の情報記憶通信装置が、さらに、設置された位置を識別する位置識別情報を含む識別情報を記憶する第2の記憶手段と、近距離無線通信によって情報を送信する第1の近距離無線通信手段と、前記の各構成要素を制御する第2の制御手段とを具備し、
前記移動端末装置が、さらに、前記近距離無線通信によって情報を受信する第2の近距離無線通信手段を具備しており、
前記オーダー方法は、
前記複数の情報記憶通信装置の前記第1の近距離無線通信手段が、前記第2の記憶手段に記憶している前記識別情報を送信する手順と、
前記移動端末装置の前記第2の近距離無線通信手段が、前記識別情報を受信する手順と、
前記移動端末装置の前記第1の制御手段が、前記入力手段から入力された前記客の注文に関する情報と前記第2の近距離無線通信手段が受信した前記識別情報に含まれる前記位置識別情報とを関連付けた情報を、前記無線通信手段に送出する手順と、
前記移動端末装置の前記無線通信手段が、前記第1の制御手段が送出した情報を取得して外部に送信する手順と
を含むことを特徴とするオーダー方法。
【請求項9】
第1の記憶手段に記憶されている情報を画面に表示する表示手段と、前記表示手段に表示された画面内の情報を選択するユーザの操作によって、客から受けた注文に関する情報の入力を受ける入力手段と、前記入力手段から入力された前記注文に関する情報を無線通信によって外部に送信する無線通信手段と、前記の各構成要素を制御する第1の制御手段とを具備した移動端末装置と、前記客が案内される位置毎に予め設置され、設置された位置を識別する位置識別情報を含む識別情報を記憶する第2の記憶手段と、前記第2の記憶手段に記憶している前記識別情報を近距離無線通信によって送信する第1の近距離無線通信手段と、前記の各構成要素を制御する第2の制御手段とを具備した複数の情報記憶通信装置とを備えたオーダーエントリーシステムにおける、移動端末装置であって、
前記情報記憶通信装置が第1の近距離無線通信手段によって送信した前記識別情報を受信する第2の近距離無線通信手段を備え、
前記第1の制御手段が、前記入力手段から入力されて前記第1の記憶手段に記憶された前記客の注文に関する情報と前記第2の近距離無線通信手段が受信した前記識別情報に含まれる前記位置識別情報とを関連付けた情報を、前記無線通信手段に送出し、
前記無線通信手段が、前記第1の制御手段が送出した情報を取得して外部に送信する
ことを特徴とする移動端末装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【公開番号】特開2011−204227(P2011−204227A)
【公開日】平成23年10月13日(2011.10.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−25432(P2011−25432)
【出願日】平成23年2月8日(2011.2.8)
【出願人】(304048735)エスアイアイ・データサービス株式会社 (126)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年10月13日(2011.10.13)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年2月8日(2011.2.8)
【出願人】(304048735)エスアイアイ・データサービス株式会社 (126)
【Fターム(参考)】
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