説明

オーディオシステム

本発明は、復号されたステレオ信号のステレオ効果向上するオーディオシステム及び方法に関する。ステレオ信号は、復号されるとステレオ効果向上され、アーティファクトがアンマスクされ可聴なものとなる。本発明は、復号されたステレオ信号のステレオ効果向上であって、制約がなく、アーティファクトが可聴なものにならないものを達成しようとするものである。ステレオ効果向上によりアーティファクトがアンマスクされるステレオ信号の周波数範囲を画成することが示唆されている。ステレオ信号が構成されている2つのモノラル信号の第1のもの(例えば、中央/側方表現の場合はS信号)に適用されるブーストを、アーティファクト除去器が決定する。これにより、上記の周波数範囲に入る第1のモノラル信号Sを減衰することができる。正味の結果として、第1のモノラル信号Sはこの周波数範囲ではブーストされず、アーティファクトはアンマスクされない。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
本発明は、復号されたステレオ信号のステレオ効果向上をするオーディオシステムと、復号されたステレオ信号をステレオ効果向上する方法とに関する。
【0002】
ステレオクオリティのオーディオ信号を後処理してユーザの音響的印象を改善することは多く行われている。後処理では、3次元的印象すなわちオーディオ信号の奥行きを改善したり、オーディオ信号の拡張をする。
【0003】
楽曲は、コンピュータ間でインターネットを用いて交換される時、符号化されて圧縮オーディオ信号にされるのが普通である。このため、MP3、WMA、AACなどの符号化オーディオフォーマットが今日では広く普及している。符号化信号を聴くには復号しなければならない。ということは、復号されたステレオ信号が後処理されることが非常に多いことを意味する。
【0004】
オーディオ信号の符号化と復号にはロスが伴い、復号信号に含まれる情報は元の信号に含まれる情報より少ないので、復号信号の後処理により可聴アーティファクトが生じることが多い。この可聴アーティファクトは符号化手順のロスにより生じるものである。
【0005】
本出願人は、特許出願(第PHNL020597)において、オーディオ信号を後処理するオーディオシステムを開示した。このオーディオシステムは、後処理後に可聴ノイズを検出し、後処理の程度を調節してこのノイズが可聴なものになることを防止することを目的としている。このアプローチには、後処理を完全に実行できないという短所があり、オーディオ信号のクオリティが望むほど良くならない。
【0006】
本発明の目的は、復号されたステレオ信号をステレオ効果向上するオーディオシステムと方法であって、任意のステレオ効果向上を制約なく、可聴アーティファクトの発生なしに実行することができるオーディオシステムと方法を提供することである。
【0007】
本発明によると、上記目的は、独立クレームに記載した特徴を備えることにより達成される。本発明による好ましい実施形態はさらに従属クレームの特徴を有する。
【0008】
本発明は次のアイデアに基づくものである。すなわち、多くの場合、ステレオ信号は、その左チャンネル(L)と右チャンネル(R)が符号化または復号されるように符号化とその後の復号がされていない。むしろ、ほとんどのコーデック(codecs)はステレオ信号のその他の表現を用いる。一般的に、エンコーダのステレオ入力は、第1のモノラル信号と第2のモノラル信号とに分離されるが、これらは左チャンネルと右チャンネルとは異なる。第1のモノラル信号と第2のモノラル信号はエンコーダで別々に符号化され、符号化ステレオ信号が出力される。これに対応して、デコーダは符号化ステレオ信号を受信し、復号した第1の信号と復号した第2の信号とを生成して、復号したステレオ信号を出力する。
【0009】
例として、ステレオ信号は、次式で表せる中央/側方フォーマット(mide/side format)で表現することができる。
【0010】
【数1】

従って、エンコーダは、内部的にSとMを発生し、SとMを別々に符号化し、符号化ステレオ信号を出力する。これに対応して、デコーダは、内部的にSとMを別々に復号して、復号ステレオ信号を出力する。このアプローチの根本的な理由は、このようにすれば符号化プロセスにおいてより高いクオリティが達成できるということである。
【0011】
以下の説明では、エンコーダとデコーダが中央/側方表現を使用する場合を参照することが多い。この場合、第1のモノラル信号はS信号であり、第2のモノラル信号はM信号である。しかし、ここで強調しておくが、これは単なる特別な場合であり、本発明はこの表現に限定されるものではない。また、可能性として、例えば、デコーダとエンコーダは、1チャンネルステレオ符号化/復号を実行することもできる。
【0012】
ステレオ効果向上を復号ステレオ信号に適用することにより、可聴アーティファクトが発生する。これは、復号信号が含む情報量と元の信号が含む情報量とに差があるからである。より具体的に、多くのアーティファクトは復号されたS信号のみに由来するものである。ステレオ効果向上により、アーティファクトが可聴なものになる。
【0013】
復号ステレオ信号のステレオ効果向上により可聴なものになるアーティファクトの問題を解消するために示唆されたオーディオシステムは、まず、ステレオ信号Aを伝達可能なステレオ効果向上器を有する。そのステレオ効果向上器は、修正ステレオ信号A′を出力するように構成されている。
【0014】
さらに、そのオーディオシステムはアーティファクト除去器を有する。そのアーティファクト除去器は、ステレオ信号Aを受け取るように構成され、修正ステレオ信号A′を受け取るように構成されている。アーティファクト除去器は、ステレオ信号AのパラメータPの値E1を決定し、修正ステレオ信号A′の同じパラメータPの値E2を決定する。アーティファクト除去器は、パラメータPの2つの値E1とE2を使用して、アーティファクトのないステレオ信号A′′を出力する。
【0015】
パラメータPは、アーティファクト除去器により決定される2つの値E1とE2を用いて第2のパラメータP′の値E3を計算するように選択する。この第2のパラメータP′は、修正ステレオ信号A′がさらされるステレオ効果向上を表す。
【0016】
本発明の場合、任意のステレオ効果向上器を選択することができる。多くの場合、かかるステレオ効果向上器は、上記の通り、入力ステレオ信号AをS信号とM信号に分離するように構成されている。ステレオ効果向上器は、ステレオ信号Aの音響面を改善するために、S信号を修正し、可能性としてはM信号も修正し、修正ステレオ信号A′を出力する。最も簡単な場合、S信号は線形利得を受ける。この場合、第2のパラメータP′は、S信号が受ける利得であるとすることができる。
【0017】
これを考慮するために、アーティファクト除去器は、好ましくは、ステレオ信号Aを第1のモノラル信号Sと第2のモノラル信号Mとに分離するように構成され、これに対応して、修正ステレオ信号A′を第1のモノラル信号S′と第2のモノラル信号M′とに分離するように構成されている。
【0018】
パラメータPは、所定の周波数範囲に入る全ての周波数の第1のモノラル信号のエネルギーであるとすることができる。アーティファクト除去器がステレオ信号Aを第1のモノラル信号Sと第2のモノラル信号Mに分離する場合、パラメータPは所定周波数範囲に入る全ての周波数の第1のモノラル信号Sのエネルギーであるとすることができる。ここで、所定周波数範囲とは、所定閾値周波数より高いすべての周波数との意味も含む。
【0019】
パラメータPをかかるエネルギーであるとした場合、ステレオ信号Aの第1のモノラル信号Sのこのエネルギーの値がE1であり、修正ステレオ信号A′の第1のモノラル信号S′のエネルギーの値がE2である。この場合、比率E2/E1が第2のパラメータP′の値E3を表す。P′は、修正ステレオ信号A′がさらされるステレオ効果向上を特徴づける。その理由は、上記の所定周波数範囲に入る第1のモノラル信号Sの全ての周波数にステレオ効果向上器により適用された利得をP′が表し、E3がこの利得の値である。
【0020】
上記の説明では単一周波数範囲のみの場合を説明したが、複数の周波数範囲を定めることも可能である。この場合、対応する信号の周波数スペクトルを多数の周波数範囲に分解する。各周波数範囲について、対応する信号のエネルギーを決定する。この場合、第1のモノラル信号S′に適用された利得が全ての周波数で一定でなく周波数に依存するものであることを考慮にいれることができる。これにより利得をより正確に決定することができ、音響的印象をよりよくすることができる。
【0021】
上記のエネルギーを決定するため、アーティファクト除去器は、所定周波数範囲に入り、例えば所定閾値周波数より高い、対応する信号の全ての周波数のエネルギーを決定するように構成された2つのユニットを有する。このエネルギー決定部(ユニット)は、例えば、RMS(二乗平均平方根)ブロックまたはそれと同等な装置である。
【0022】
実験によれば、約4kHzと約8kHzの間の値を有する閾値周波数を用いることにより、良い結果が得られた。
【0023】
第1のパラメータPの値E1とE2により第2のパラメータP′の値E3を計算することができるので、第2のパラメータP′はステレオ信号A′がさらされるステレオ効果向上を特徴づける。アーティファクト除去器は、このパラメータP′の値E3を用いることにより、言い換えると、第1のエネルギー決定部により得られた値E1と第2のエネルギー決定部により得られた値E2とを用いて、アーティファクトのないステレオ信号A′′を発生することができる。
【0024】
所定周波数範囲に入る全ての周波数の第1のモノラル信号Sにステレオ効果向上器により利得(例えば、線形利得)が適用された場合、アーティファクト除去器は、減衰器を用いて、同じ周波数範囲に入る第1のモノラル信号S′の全ての周波数をあるファクタだけ減衰することができる。このファクタを比率E2/E1であるとする。このアプローチにより、第1のモノラル信号S′の同じ周波数に適当な減衰を適用することにより、第1のモノラル信号Sの所定の周波数範囲の全ての周波数に適用される利得を補償することができる。例えば、第1のモノラル信号Sのこの周波数範囲に、ステレオ効果向上器により5dBの利得が適用されている場合、この修正モノラル信号S′の周波数範囲を−5dBだけ減衰する。正味の結果として、第1のモノラル信号Sのこの周波数範囲は、まったく変わっておらず、アーティファクトのアンマスキング(unmasking)を避ける。
【0025】
その減衰器を、閾値周波数まで第1のモノラル信号Sのすべての周波数に単一の線形利得を適用し、閾値周波数において利得が低下する緩勾配フィルタ(shelving filter)とすることができる。
【0026】
本発明の上記その他の態様を、以下に説明する実施形態を参照して明らかにし、説明する。
【0027】
図1は、先行技術によるステレオ効果向上器1を示す。デコーダ6は、分離部7の入力となるステレオオーディオ信号Aを出力する。分離部7において、ステレオ信号Aは中央/側方信号(mid/side signals)、すなわち信号Sと信号Mに分離される。信号Sは線形利得Gを受けるが、一方信号Mはブースト(boost)されない。第2の分離部7′は、ブーストされたS信号と、M信号とを再結合して、修正ステレオオーディオ信号A′を生成する。この修正ステレオ信号A′は出力3に送られる。この出力3は、例えば、ラウドスピーカ、記憶装置等に接続されている。
【0028】
図2は、本発明の一般的なコンセプトを示すブロック図である。復号されたステレオ信号Aは、ステレオ効果向上器1に転送される。ステレオ効果向上器1は、2つのモノラル信号SとMを発生する分離部7(図示せず)を含む。モノラル信号の1つだけを修正して、ステレオ出力信号A′が、変化しないモノラル信号Mと修正されるモノラル信号S′から構成されるようにする。
【0029】
アーティファクト除去器2は2つの入力を有する:第1の入力は修正されたステレオ信号A′であり、第2の入力はステレオ信号Aである。アーティファクト除去器2は、所定パラメータPの2つの値E1とE2を決定する:ステレオ信号Aの値E1と修正ステレオ信号A′の値E2である。これら2つの値E1とE2は、アーティファクト除去器2により使用され、アーティファクトのない信号A′′を発生する。オーディオシステムは出力3を有し、A′′を出力する。
【0030】
図3は、アーティファクト除去器2の詳細なブロック図である。復号されたステレオ信号Aは、分離部7′′の入力となる。ステレオ信号Aは、ステレオ効果向上プロセスをまだ受けていない。分離部7′′は、ステレオ信号AをM信号とS信号に分離する。分離部7′′はS信号を出力する。分離部7′′により生成されたM信号は、アーティファクトのないステレオ信号を発生する目的では使用されないので、これ以上は説明しない。
【0031】
復号ステレオ信号A′は、前にステレオ効果向上されており(図示せず)、分離部7に入力される。分離部7は、可聴アーティファクトを有する信号S′を発生する。さらに、分離部7はM信号を発生し、そのM信号は分離部7′に直接入力され、分離部7′がM信号を対応する信号S′′と再結合する。これについては以下に説明する。
【0032】
分離部7と7′′により生成されるS信号S′とSは、同一のハイパスフィルタ8′と8にそれぞれ入力される。これらのフィルタ8と8′は、それぞれ6kHzの閾値周波数を有する。その後、2つのS信号はRMSブロック4と4′により分析される。
【0033】
RMSブロック4は、6kHzの閾値周波数より高いすべての周波数のステレオ効果向上信号S′のエネルギーE2を決定する。対応して、RMSブロック4′は、同じ6kHzの閾値周波数より高いすべての周波数のステレオ信号Aに由来する信号SのエネルギーE1を決定する。
【0034】
比較部9は、ステレオ信号A′が受けたステレオ効果向上プロセスを表す別のパラメータP′の値E3を計算するため、2つの値E1とE2を有する。この場合、E3は信号Aにステレオ効果向上器により適用された利得を表す比率E2/E1に等しい。比率E2/E1を計算して、減衰器5により信号S′を減衰するのに必要な減衰率を決定することができる。減衰器5は減衰されたS信号S′′を発生する。
【0035】
減衰器5による減衰後の正味の結果は、復号されたステレオ信号の信号Sが、信号S′′と、6kHzを越えるすべての周波数で同じであることである。これにより、確実に、S信号の増幅によりアーティファクトのアンマスキング(unmasking)が可聴なものとならないようにする。
【0036】
任意的な高音域補償部10を追加して、S′を利得Gだけ増幅する。ステレオシステムの一部である高音域補償部10は、アーティファクトのないステレオ信号A′′の出力3を有する。そのステレオ信号A′′は変化しないM信号とS′′により構成されている。
【0037】
図4は、図1に対応する、アーティファクトのないステレオ効果向上器のブロック図である。デコーダ6は、ステレオ効果向上器1に入力されるステレオ信号Aを出力する。ステレオ効果向上器1は、2つのモノラル信号MとSを発生する分離部7′を有する。Sに適用される線形利得ではなく、このモノラル信号はシェルビングフィルタ(shelving filter)11に入力される。このフィルタ11は、閾値周波数より低い全ての周波数に線形利得を適用する。この場合、この閾値周波数は6kHzである。さらに、フィルタ11は、閾値周波数より高い周波数に対して、ブーストが急に減少する。第2の分離部7′はモノラル信号S′とMとを用い、アーティファクトのないステレオ信号A′を発生し、出力3から出力する。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】線形利得をS信号に適用する、先行技術で知られたステレオ効果向上器を示す。
【図2】一般的なソリューションのブロック図である。
【図3】アーティファクト除去器の詳細なブロック図である。
【図4】アーティファクトのないステレオ効果向上器のブロック図である。
【符号の説明】
【0039】
1 ステレオ効果向上器
2 アーティファクト除去器
3 出力
4 エネルギー決定部
5 減衰器
6 デコーダ
7 分離部
8 ハイパスフィルタ
9 比較部
10 高音域補償部
11 ステレオ効果向上シェルビングフィルタ
A 復号されたステレオ信号
A′ 修正されたステレオ信号
Sオーディオ信号Aが分離される第1のモノラル信号
M オーディオ信号Aが分離される第2のモノラル信号
S′ オーディオ信号A′が分離される第1のモノラル信号
M′ オーディオ信号A′が分離される第2のモノラル信号
G 利得

【特許請求の範囲】
【請求項1】
復号されたステレオ信号をステレオ効果向上するオーディオシステムであって、
ステレオ信号を転送可能なステレオ効果向上器であって、修正されたステレオ信号を出力するように構成されたステレオ効果向上器と、
前記ステレオ信号を受け取り、前記修正されたステレオ信号を受け取るように構成されたアーティファクト除去器であって、前記ステレオ信号のパラメータの値を決定し、前記修正されたステレオ信号の同じパラメータの値を決定するように構成され、前記パラメータの2つの前記値を使用して、アーティファクトのないステレオ信号を出力するように構成されたアーティファクト除去器と、を有することを特徴とするオーディオシステム。
【請求項2】
請求項1に記載のオーディオシステムであって、
前記アーティファクト除去器は、第1のステレオ信号を第1のモノラル信号と第2のモノラル信号とに分離するように構成され、前記修正されたステレオ信号を第1のモノラル信号と第2のモノラル信号とに分離するように構成されていることを特徴とするオーディオシステム。
【請求項3】
請求項2に記載のオーディオシステムであって、
前記パラメータの値は前記ステレオ信号の前記第1のモノラル信号と前記修正されたステレオ信号の前記第1のモノラル信号により決定されることを特徴とするオーディオシステム。
【請求項4】
請求項2または3に記載のオーディオシステムであって、
前記パラメータは、所定の周波数範囲に入るすべての周波数の第1のモノラル信号のエネルギーであることを特徴とするオーディオシステム。
【請求項5】
請求項1ないし4いずれか一項に記載のシステムであって、
前記アーティファクト除去器は、所定閾値周波数より高い周波数について前記ステレオ信号のエネルギーを決定するように構成された第1のユニットと、同じ閾値周波数より高い周波数について前記修正されたステレオ信号のエネルギーを決定するように構成された第2のユニットと、を有することを特徴とするオーディオシステム。
【請求項6】
請求項5に記載のオーディオシステムであって、
前記しきい値周波数は約4kHzと約8kHzの間の値を有することを特徴とするオーディオシステム。
【請求項7】
請求項1ないし6いずれか一項に記載のシステムであって、
前記アーティファクト除去器は、前記所定の周波数範囲に入る前記修正されたステレオ信号の全ての周波数を、前記値の比率だけ減衰する減衰器を有することを特徴とするオーディオシステム。
【請求項8】
請求項7に記載のオーディオシステムであって、
前記減衰器はシェルビングフィルタであることを特徴とするオーディオシステム。
【請求項9】
復号されたステレオ信号をステレオ効果向上する方法であって、
ステレオ信号をステレオ効果向上して、修正されたステレオ信号を発生する段階と、
所定のパラメータの2つの値を決定する段階であって、
前記第1の値は前記ステレオ信号から前記パラメータを決定することにより得られ、
前記第2の値は前記修正されたステレオ信号から同じパラメータを決定することにより得られるところの段階と、
前記パラメータの前記第1の値と前記第2の値を用いてアーティファクトのないステレオ信号を生成する段階と、を有することを特徴とする方法。
【請求項10】
請求項9に記載の方法であって、
前記アーティファクト除去器は、前記ステレオ信号を第1のモノラル信号と第2のモノラル信号とに分離し、前記修正されたステレオ信号を第1のモノラル信号と第2のモノラル信号とに分離することを特徴とする方法。
【請求項11】
請求項10に記載の方法であって、
前記パラメータの値は前記ステレオ信号の前記第1のモノラル信号と前記修正されたステレオ信号の前記第1のモノラル信号により決定されることを特徴とする方法。
【請求項12】
請求項9ないし11いずれか一項に記載の方法であって、
前記パラメータは、所定の周波数範囲に入るすべての周波数の第1のモノラル信号のエネルギーであることを特徴とする方法。
【請求項13】
請求項9ないし12いずれか一項に記載の方法であって、
前記所定の閾値より高い前記修正されたステレオ信号の前記第1のモノラル信号の全ての周波数を、前記第2のエネルギーと前記第1のエネルギーの比率だけ減衰することを特徴とする方法。
【請求項14】
請求項13に記載の方法であって、
約4kHzの閾値周波数から約8kHzの閾値周波数までの前記修正されたステレオ信号の全ての周波数が減衰されることを特徴とする方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2007−538284(P2007−538284A)
【公表日】平成19年12月27日(2007.12.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−517539(P2007−517539)
【出願日】平成17年5月10日(2005.5.10)
【国際出願番号】PCT/IB2005/051517
【国際公開番号】WO2005/112507
【国際公開日】平成17年11月24日(2005.11.24)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【Fターム(参考)】