説明

カウンタ回路、及びその方法

【課題】デジタル論理回路で扱い易く、回路の実装面積を小さくすることができるカウンタ回路、及びその方法を提供する。
【解決手段】カウンタ回路であって、複数のフリップフロップ回路と、自身に入力される入力信号、ロー信号、及びハイ信号のうち、何れか1つを選択して出力する複数のスイッチ回路とを交互に接続する。第1のパルス列と第2のパルス列のパルス数をカウントする期間の場合は、前記入力信号を出力するようにスイッチ回路を制御する。第1のパルスから第2のパルスに切り替わる場合は、ロー信号を出力してからハイ信号を出力するようにスイッチ回路を制御することで、現在のカウント値を1の補数に変換させる。第2のパルス列をカウントする期間に入ると、1パルスをカウンタ回路に入力させることで、2の補数に変換してから第2のパルス列のパルス数をカウントする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カウンタ回路、及びその方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、画素部から読み出されたアナログの画素信号は、AD変換器でデジタルの画素信号に変換される。ここで、アナログの画素信号は、画素のリセット成分(黒レベル)に、本来の画素の信号成分(信号レベル)が加わった電圧で出力されるので、リセット成分に応じた信号電圧と、画素信号に応じた信号電圧との差をとることで、有効な画素の信号成分(信号レベル)を得ることができる。特に、積分型AD変換器では、まず、アナログの画素信号電圧を、スロープ型の参照電圧と比較することでアナログの画素信号電圧に応じたパルス幅(時間幅)に変換し、その後パルス幅(時間幅)に応じた連続するパルス列をカウンタ回路でカウントすることでAD変換を行う。すなわちリセット成分に応じた連続するパルス列をダウンカウントして、その後、画素からの画素信号に応じた連続するパルス列をアップカウントすることで、デジタルの画素の信号レベルを得る。
【0003】
このアップダウンカウントを行う方法として、非同期カウンタを用いてアップカウンタだけを行い、非同期カウンタの各フリップフロップの状態値を反転させることで、結果的にアップカウント、ダウンカウントを行うという技術がある(特許文献1)。
【0004】
また、アップダウンカウントを行う方法として、処理モードを切り替えることで、非同期カウンタにアップカウンタとダウンカウンタの両方の機能を持たせることで、アップカウント、及びダウンカウントを行うという技術がある(特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平06−216762
【特許文献2】特開2005−311933
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記特許文献1に記載の技術では、1の補数を用いた差分計算を行っているため、2進数を取り扱うデジタル回路では扱い難い。例えば、画素の黒レベル信号をxとし、画素の信号レベルをyとすると、−x+yによって差分を求める場合、y>xの場合は問題ないが、y<xの場合は、1の補数で負の値が生じてしまい、デジタル論理回路で扱い難い。例えば、上記非同期カウンタ回路で画素値を加算する場合は、x1、y1を第1の画素の黒レベルと信号レベル、x2、y2を第2の画素の黒レベルと信号レベルとすると、−x1+y1−x2+y2+…、というように、連続的に累算することで実現できるが、負が1の補数表現だと、このカウンタでの加算処理ができない。
【0007】
また、上記特許文献2に記載の技術では、アップダウンのカウントが補数を含んだ計算により算出する方法(上記特許文献1の技術)は直接的でない欠点を有するとして、補数を含んだ計算を用いない手法でアップダウンカウンタ回路構成を実現している。
【0008】
しかしながら、上記特許文献2の手法だと、3−1セレクタを用いて、カウンタ回路の構成をアップカウンタとダウンカウンタに切り替えるため、制御信号が複雑化し、ひいては制御信号を生成するシーケンサに余分なレジスタが必要となるため、回路の実装面積が大きくなってしまう。
【0009】
そこで本発明は、係る従来の問題点に鑑みてなされたものであり、デジタル論理回路で扱い易く、素子数を少なくすることができ、回路の実装面積を小さくすることができるカウンタ回路、及びその方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために、本発明は、カウンタ回路であって、入力データに応じて生成された第1のパルス列と第2のパルス列のパルス数をアップカウントする、複数段にカスケード接続された複数のフリップフロップ回路と、前記複数のフリップフロップ回路の前段に接続され、自身に入力される入力信号、ロー信号、及びハイ信号のうち、何れか1つを選択して出力信号として後段の前記フリップフロップ回路のクロック端子にそれぞれ出力する、2−1セレクタで構成された複数のスイッチ回路と、前記入力信号、ロー信号、及びハイ信号のうち、何れか1つを選択するように前記スイッチ回路を制御するスイッチ回路制御信号を生成する制御信号生成回路と、前記第1のパルス列をカウントする第1期間から、前記第2のパルス列をカウントする第2期間に切り替わる場合に、カウンタ値を2の補数に変換するための1パルスを生成するパルス生成回路と、を備え、前記複数のスイッチ回路のうち、初段のスイッチ回路には、前記パルス列が前記入力信号として入力され、前記初段のスイッチ回路以外の他のスイッチ回路には、前段のフリップフロップ回路の反転出力信号が前記入力信号として入力され、前記制御信号生成回路は、前記第1期間及び前記第2期間は、前記入力信号を出力するように前記複数のスイッチ回路を制御して、前記複数のフリップフロップ回路に、前記パルス列のパルス数をアップカウントさせ、前記第1期間から前記第2期間に切り替わる期間は、該期間中に出力する信号を1回反転させるように前記複数のスイッチ回路を制御することで、前記ロー信号及び前記ハイ信号を出力させて前記第1期間にカウントされたカウント値を1の補数に変換し、前記パルス生成回路は、前記第2の期間に切り替わった後、前記第2のパルス列が入力される前に、生成した前記1パルスを前記初段のスイッチ回路に入力させることで、前記第1期間にカウントされたカウンタ値を前記2の補数に変換させることを特徴とする。
【0011】
前記複数のフリップフロップ回路のうち、最終段のフリップフロップ回路は、符号ビットとして機能してもよい。
【0012】
前記スイッチ回路は、第1トランスファーゲートと、第2トランスファーゲートとを有してよく、前記スイッチ回路制御信号は、前記第1トランスファーゲートに入力される、カウント値を前記1の補数に変換させる第1制御信号と、前記第1トランスファーゲート及び前記第2トランスファーゲートのオンオフを制御する第2制御信号とを有し、前記第2トランスファーゲートには、前記入力信号が入力されてよい。
【0013】
前記制御信号生成回路は、前記第2制御信号を所定時間遅延させて前記第1制御信号を生成してよい。
【0014】
前記第1トランスファーゲート及び前記第2トランスファーゲートは、前記第2制御信号が印加されることで、オンオフが互いに逆になってよい。
【0015】
前記スイッチ回路から前記入力信号を前記出力信号として出力させる場合は、前記第2制御信号により前記第1トランスファーゲートをオフ、前記第2トランスファーゲートをオンにさせ、前記スイッチ回路から前記ロー信号を前記出力信号として出力させる場合は、前記第2制御信号により前記第1トランスファーゲートをオン、前記第2トランスファーゲートをオフさせ、前記第1制御信号をロー信号にし、前記スイッチ回路から前記ハイ信号を前記出力信号として出力させる場合は、前記第2制御信号により前記第1トランスファーゲートをオン、前記第2トランスファーゲートをオフさせ、前記第1制御信号をハイ信号にしてよい。
【0016】
前記第1トランスファーゲート及び前記第2トランスファーゲートは、Nチャネル型のトランジスタあるいはPチャネル型のトランジスタを有するスイッチであってよく、前記第1トランスファーゲート及び第2トランスファーゲートは、互いに異なるチャネル型のトランジスタであり、前記第2制御信号がそれぞれ直接印加されてよい。
【0017】
前記第1トランスファーゲート及び前記第2トランスファーゲートは、Nチャネル型のトランジスタあるいはPチャネル型のトランジスタを有するスイッチであってよく、前記第1トランスファーゲート及び前記第2トランスファーゲートは、同一チャネル型のトランジスタであり、前記第2制御信号と前記第2制御信号を反転させた信号とがそれぞれ直接印加されてよい。
【0018】
上記目的を達成するために、本発明は、入力データに応じて生成された第1のパルス列と第2のパルス列のパルス数をアップカウントする、複数段にカスケード接続された複数のフリップフロップ回路と、前記複数のフリップフロップ回路の前段に接続され、自身に入力される入力信号、ロー信号、及びハイ信号のうち、何れか1つを選択して出力信号として後段の前記フリップフロップ回路のクロック端子にそれぞれ出力する、2−1セレクタで構成された複数のスイッチ回路と、を備えたカウンタ回路がパルス列のパルス数をカウントする方法であって、前記複数のスイッチ回路のうち、初段のスイッチ回路には、前記パルス列が前記入力信号として入力され、前記初段のスイッチ回路以外の他のスイッチ回路には、前段のフリップフロップ回路の反転出力信号が前記入力信号として入力され、前記第1のパルス列のパルス数をカウントする期間は、前記入力信号を出力するように前記複数のスイッチ回路を制御して、前記複数のフリップフロップ回路に、前記第1のパルス列のパルス数をアップカウントさせる工程と、前記第1期間から前記第2のパルス列のパルス数をカウントする期間に切り替わる期間は、該期間中に出力する信号を1回反転させるように前記複数のスイッチ回路を制御することで、前記ロー信号及び前記ハイ信号を出力させて前記第1期間にカウントされたカウント値を1の補数に変換する工程と、前記第2の期間に切り替わった後、前記入力信号を出力するように前記複数のスイッチ回路を制御して、前記複数のフリップフロップ回路に、前記第1のパルス列のパルス数をアップカウントさせる工程と、前記第2のパルス列が入力される前に、1パルスを前記初段のスイッチ回路に入力させることで、前記第1期間にカウントされたカウンタ値を前記2の補数に変換させるステップと、を備えることを特徴とする方法。
【発明の効果】
【0019】
本願発明によれば、カウンタ回路の素子数を少なくすることができ、カウンタ回路とカウンタ回路を制御するシーケンサの実装面積を小さくすることができるとともに、デジタル論理回路で扱い易くなる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】実施の形態にかかるカウンタ回路10を示す回路ブロック図である。
【図2】図1で示したスイッチ回路14の回路構成の一例を示す図である。
【図3】スイッチ回路制御信号BRによってスイッチ回路14から出力される信号Outの波形を示す図である。
【図4】図1で示したカウンタ回路10の動作を説明するためのタイミングチャート図である。
【図5】複数のカウンタ回路10が並列に配置された様子の一例を示す図である。
【図6】制御信号生成回路16を示す回路図である。
【図7】図6の制御信号生成回路16から出力される第1制御信号BR0及び第2制御信号BR1の波形を示す図である。
【図8】遅延回路32の一例を示す図である。
【図9】遅延回路32の他の例を示す図である。
【図10】図9で示す遅延回路32から出力される第1制御信号BROの波形を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明に係るカウンタ回路、AD変換器、並びに撮像素子について、好適な実施の形態を掲げ、添付の図面を参照しながら以下、詳細に説明する。
【0022】
図1は、実施の形態にかかるカウンタ回路10を示す回路ブロック図である。カウンタ回路10は、ビット反転機能付き非同期カウンタ回路である。カウンタ回路10は、複数のフリップフロップ回路(ポジティブエッジ型)12と、複数のスイッチ回路14、制御信号生成回路16、及びパルス生成回路18を備える。
【0023】
複数のフリップフロップ回路12は、パルス列のパルス数をアップカウントする。複数のスイッチ回路14と複数のフリップフロップ回路12とは交互に接続される。複数のフリップフロップ回路12は、D型フリップフロップ回路であってよい。複数のフリップフロップ回路12は、スイッチ回路14を介してカスケード接続されている。フリップフロップ回路12は、反転出力端子Qバーの出力が自身の入力端子Dに入力されるように接続されている。フリップフロップ回路12の反転出力端子Qバーからの出力信号は、後続のスイッチ回路14に入力される。
【0024】
フリップフロップ回路12の出力端子Qからの出力信号は、該スイッチ回路14に出力される。それぞれのフリップフロップ回路12の出力端子Qからの出力信号は、カウント値の1ビット分を構成する。ここでは、初段のフリップフロップ回路12の出力端子Qからの出力信号をQ0、次段のフリップフロップ回路12の出力端子Qからの出力信号をQ1、3段のフリップフロップ回路12の出力端子Qからの出力信号をQ2、最終段のフリップフロップ回路12の出力端子Qからの出力信号をQ3とする。
【0025】
フリップフロップ回路12及びスイッチ回路14の数は、ビット数分だけ設けられる。図1では、フリップフロップ回路12及びスイッチ回路14は4段階構成となっているので、4ビットとなる。なお、最終段のフリップフロップ回路12は、符号ビットとしても機能する。
【0026】
複数のスイッチ回路14は、複数のフリップフロップ回路12の前段にそれぞれ接続される。スイッチ回路14は、自身に入力される入力信号In、Low信号(0)、High信号(1)のうち、何れか1つを選択して出力信号Outとして出力する。スイッチ回路14から出力される出力信号Outは、後続のフリップフロップ回路12のクロック端子CKに入力される。初段のスイッチ回路14には、カウントすべきパルス列が入力信号Inとして入力され、初段のスイッチ回路14以外のスイッチ回路14には、前段のフリップフロップの反転出力端子Qバーからの信号が入力信号として入力される。スイッチ回路14は、2−1セレクタ回路である。スイッチ回路14の構成については後述する。
【0027】
制御信号生成回路16は、入力信号In、Low(ロー)信号、及びHigh(ハイ)信号のうち、何れか1つを選択するようにスイッチ回路14を制御するスイッチ回路制御信号BRを生成する。制御信号生成回路16は、基準クロック信号又は基準クロック信号から生成されたクロック信号を用いて、スイッチ回路制御信号BRを生成する。複数のスイッチ回路14は、制御信号生成回路16が生成したスイッチ回路制御信号BRにしたがって、入力信号In、Low信号、及びHigh信号のうち、何れか1つを選択し、該選択した信号を出力信号Outとして出力する。
【0028】
複数のスイッチ回路14が、入力信号Inを出力信号Outとして、出力している場合は、複数のフリップフロップ回路12は、初段のスイッチ回路14に入力されたパルス列のパルス数をカウントしている状態となる。その後、制御信号生成回路がLow信号を出力するように複数のスイッチ回路14を制御した後、High信号に出力するように複数のスイッチ回路14を制御すると、複数のフリップフロップ回路12がカウントしたカウント値が1の補数に変換される。つまり、カウントしたカウント値の1の補数がフリップフロップ回路12に記憶される。
【0029】
パルス生成回路18は、複数のフリップフロップ回路12でカウントされたカウント値を2の補数に変換するための1パルスを生成して、初段のスイッチ回路14に入力する。この1パルスは、1の補数に変換後、再びスイッチ回路14が入力信号Inを出力信号Outとして出力する状態となった後に、初段のスイッチ回路14に入力されることで、2の補数に変換される。つまり、2の補数がフリップフロップ回路12に記憶される。
【0030】
図2は、図1で示したスイッチ回路14の回路構成の一例を示す図である。スイッチ回路14は、上述したように、入力信号In、Low信号(0)、High信号(1)のうち、何れか1つを選択して出力することから、3−1セレクタとして機能する。しかし、構成は、2−1セレクタ回路である。したがって、回路がシンプルで、チップ占有面積を小さくすることができる。スイッチ回路14は、第1トランスファーゲート20、及び第2トランスファーゲート22を有する。スイッチ回路制御信号BRは、第1トランスファーゲート20に入力され、複数のフリップフロップ回路12のカウント値を第1の補数に変換させる第1制御信号BR0と、第1トランスファーゲート20及び第2トランスファーゲート22のオン・オフを制御する第2制御信号BR1とを有する。第1トランスファーゲート20及び第2トランスファーゲート22は、第2制御信号BR1が印加されることで、オン・オフが互いに逆になる。例えば、第1トランスファーゲート20がオンの場合は、第2トランスファーゲート22はオフになる。第2トランスファーゲート22には、入力信号Inが入力される。
【0031】
第1トランスファーゲート20及び第2トランスファーゲート22は、Nチャネル型のトランジスタNとPチャネル型のトランジスタPとからなるCMOSスイッチで構成される。第1トランスファーゲート20のトランジスタN、及び、第2トランスファーゲート22のトランジスタPの各ゲートに、第2制御信号BR1が直接印加される。また、第1トランスファーゲート20のトランジスタP、及び、第2トランスファーゲート22のトランジスタNの各ゲートに、第2制御信号BR1を反転させた信号が直接印加される。これにより、第1トランスファーゲート及び第2トランスファーゲートのオン・オフが互いに逆になる。この第1制御信号BR0及び第2制御信号BR1によって、スイッチ回路14から出力される出力信号Outが制御される。
【0032】
図3は、スイッチ回路制御信号BRによってスイッチ回路14から出力される信号Outの波形を示す図である。ここで、第1制御信号BR0及び第2制御信号BR1がLowの場合は、第1トランスファーゲート20がオフ、第2トランスファーゲート22がオンとなり、第2トランスファーゲート22に入力信号Inが入力されている場合は、該入力信号Inが出力信号Outとしてそのまま出力される。ここでは、第1制御信号BR0及び第2制御信号BR1がLowの状態を状態aと呼ぶ。
【0033】
状態aのときは、スイッチ回路制御信号BRによって、それぞれのスイッチ回路14から、後続するフリップフロップ回路12のクロック端子CKに入力信号Inがそれぞれ入力可能な状態となる。
【0034】
次に、第1制御信号BR0がLowの状態のまま、第2制御信号BR1がHighとなる。この場合は、第1トランスファーゲート20がオン、第2トランスファーゲート22がオフとなるので、第1トランスファーゲート20に入力された第1制御信号BR0がスイッチ回路14の出力信号Outとして出力される。第1トランスファーゲート20に入力される第1制御信号BR0は、Lowなので、出力信号OutはLowとなる。ここでは、第1制御信号BR0がLow、第2制御信号BR1がHighの状態を状態bと呼ぶ。状態bのときは、スイッチ回路制御信号BRによって、それぞれのスイッチ回路14から、後続するフリップフロップ回路12のクロック端子CKにLowの出力信号Outがそれぞれ入力される。
【0035】
次に、第2制御信号BR1がHighのまま、第1制御信号BR0がHighとなる。この場合は、第1トランスファーゲート20がオン、第2トランスファーゲート22がオフのままであり、第1トランスファーゲート20に入力される第1制御信号BR0がスイッチ回路14の出力信号Outとして出力される。第1トランスファーゲート20に入力される第1制御信号BR0は、Highなので、出力信号OutはHighとなる。ここでは、第1制御信号BR0及び第2制御信号BR1がHighの状態を状態cと呼ぶ。状態cのときは、スイッチ回路制御信号BRによって、それぞれのスイッチ回路14から、後続するフリップフロップ回路12のクロック端子CKにHighの出力信号Outがそれぞれ入力される。スイッチ回路14出力信号Outは、状態bから状態cに切り替わるときに、LowからHighに切り替わるので、各フリップフロップ回路12の状態値を反転させることができる。つまり、1の補数に変換される。
【0036】
スイッチ回路14は、状態a、状態b、状態cのように遷移していき、再び状態aに戻る。状態cから状態aに戻るときには、出力信号Outのハザードを防止するために、第1制御信号BR0をHighからLowにするタイミングを、第2制御信号BR1がHighからLowにするタイミングより遅らせる。
【0037】
このように、スイッチ回路14は、2−1セレクタの回路であるが、スイッチ回路制御信号により、3−1セレクタの機能を実現することができる。また、2−1セレクタで済むので、スイッチ回路14の実装面積を小さくすることができる。
【0038】
図4は、図1で示したカウンタ回路10の動作を説明するためのタイミングチャート図である。図4では、第1のパルス列と、第2のパルス列が、初段のスイッチ回路14に入力される場合を例にして説明する。第1のパルス列及び第2のパルス列は、入力データに応じたパルス列であってもよい。第1のパルス列は、ダウンカウントの対象となるパルス列であり、例えば、画素のリセット成分に応じたパルス列である。すなわち画素のリセット成分の電圧に応じて、第1のパルス列のパルス数は決まる。また、第2のパルス列は、アップカウントの対象となるパルス列であり、画素信号に応じたパルス列である。この場合も、画素信号の電圧に応じて第2のパルス列のパルス数は決まる。
【0039】
第1のパルス列のパルス数をカウントする第1期間は、スイッチ回路制御信号BRによりスイッチ回路14が状態aにされる。第1のパルス列が初段にスイッチ回路14に入力される。なお、カウンタ回路10は、第1パルス列のパルス数をカウントする前に、出力端子Qから出力される信号がLowとなるように初期化される。つまり、全てのフリップフロップ回路12をリセットして出力端子Qを‘0’に設定する。
【0040】
第1のパルス列が初段のスイッチ回路14に入力されると、第1のパルス列のパルス数がカウンタ回路10によってカウントされる。例えば、パルスが1つ入力されると、出力信号Q0の値が‘1’、出力信号Q1、Q2、及びQ3の値が‘0’となるので、カウンタ値は、‘0001’(1)、となる。また、パルスがさらに入力されていくと、カウンタ値は、‘0010’(2)→‘0011’(3)→‘0100’(4)、という具合にアップカウントされていく。カウンタ値の後に括弧書きで示す値は、十進法で表したカウント値となる。
【0041】
第1期間が経過すると、スイッチ回路制御信号BRによって、スイッチ回路14を状態bにしてから、状態cにすると、それぞれのフリップフロップ回路12に保持されている状態値が反転する。つまり、現在のカウント値の1の補数に変換される。図4は、カウンタ値が、‘0100’、となった後に状態値を反転させているので、反転後のカウント値は、‘1011’(11)、となる。しかし、最終段のフリップフロップ回路12は、符号ビットとしても機能し、出力信号Q3の値が「0」のときはプラスを示し、「1」の時はマイナスを示すので、カウント値‘1011’を2の補数表現として十進法で示すと、−5となる。
【0042】
そして、1の補数への変換後、第2のパルス列のパルス数をカウントする第2期間に入いると、スイッチ回路制御信号BRによって、スイッチ回路14は状態aにされる。第2の期間に入ると、パルス生成回路18は、前記第2のパルス列が入力される前に、生成した1パルスを初段のスイッチ回路14に入力する。これにより、第1期間にカウントされたカウンタ値が2の補数に変換される。この1パルスが初段のスイッチ回路14に入力されることで、カウント値が1の補数である‘1011’に+1する。つまり、第1の期間にカウントしたカウント値を2の補数に変換することになる。2の補数に変換された後の値は、‘1100’(−4)となる。その後、第2のパルス列が初段のスイッチ回路14に入力されることで、第2のパルス列のパルス数を−4からカウントすることになる。
【0043】
このように、第1のパルス列のパルス数をカウントしたカウント値の1の補数を取ってから、2の補数をとることで、第1のパルス列のパルス数をアップカウントしても、結果的に第1のパルス列のパルス数をダウンカウントしたのと同じ結果となる。したがって、例えば、第1のパルスが、画素のリセット成分に応じたパルス列であり、第2のパルス列が画素信号に応じたパルス列の場合は、「−リセット成分+画素信号」となり、本来の画素の信号成分(信号レベル)を得ることができる。
【0044】
なお、最終段のフリップフロップ回路12は、符号ビットとして機能するので、カウントできる最大ビット数は、最終段のフリップフロップ回路12を除いたフリップフロップ回路12の数となる。したがって、カウントする値に応じて、フリップフロップ回路12の数を変えることは言うまでもない。また、フリップフロップ回路12がネガティブエッジ型の場合は、図3に示す第1制御信号BR0の波形を反転した波形が第1制御信号BR0として第1トランスファーゲート20に入力される。このように、フリップフロップ回路12の構成に応じて、スイッチ回路14が出力する信号は適宜変更可能である。つまり、第1期間から第2期間に切り替わるときに、各フリップフロップ回路12の状態値を反転させるようにすればよい。
【0045】
図5は、複数のカウンタ回路10が並列に配置された様子の一例を示す図である。複数のカウンタ回路10は、例えば、撮像素子の画素の列毎に配置される。図5を見るとわかるように、ビット数が多いカウンタ回路10を複数配置する場合、スイッチ回路14の大きさを小さくさせれば、結果的に複数のカウンタ回路10の実装面積をかなり小さくすることができる。本願発明は、2−1セレクタ回路で構成されたスイッチ回路14を、3−1セレクタとして機能させるので、3−1セレクタ回路を用いるより、スイッチ回路14を小さくすることができ、カウンタ回路10の実装面積を小さくすることができる。なお、図5では、制御信号生成回路16及びパルス生成回路18は、省略している。また、フリップフロップ回路12に入力されるrstは、リセット信号である。このリセット信号によりフリップフロップ回路12は、初期化されて、値が‘0’となる。
【0046】
このように、複数のフリップフロップ回路12でカウントされたカウンタ値を1の補数、2の補数に変換することで、アップカウントのみを行うカウンタ回路10を、アップダウンカウントするカウンタ回路として機能させることができる。また、カウンタ回路10をアップカウントのみとしたので、回路動作が簡易になり、スイッチ回路14の構成を簡易化することができ、カウンタ回路10の実装面積を小さくすることができる。また、カウンタ値を2の補数で表現するので、デジタル論理回路で扱い易くなり、複数の画素値をカウンタ加算する場合でも、対応することができる。
【0047】
なお、上記実施の形態は以下のように変形してもよい。
【0048】
(1)上記したスイッチ回路14は、第1トランスファーゲート20をトランジスタNのゲートのみで構成し、第2制御信号BR1を直接印加し、第2トランスファーゲート22をトランジスタNのゲートのみで構成し、第2制御信号BR1を反転させた信号を直接印加する。この場合は、図3に示す第1制御信号BR0、第2制御信号BR1で、図3に示す出力信号Outを出力することができる。
【0049】
(2)上記したスイッチ回路14は、第1トランスファーゲート20をトランジスタPのゲートのみで構成し、第2制御信号を反転させた信号を直接印加して、第2トランスファーゲート22はトランジスタPのゲートのみで構成し、第2制御信号を直接印加してよい。つまり、第1トランスファーゲート20及び第2トランスファーゲート22には、同一チャネル型のトランジスタに、第2制御信号と第2制御信号を反転させた信号とがそれぞれ直接印加されればよい。この場合は、図3に示す第1制御信号BR0、第2制御信号BR1を反転させた信号で、図3に示す出力信号Outを出力することができる。
【0050】
(3)上記したスイッチ回路14は、第1トランスファーゲート20をトランジスタNのゲート、及び、第2トランスファーゲート22をトランジスタPゲートのみで構成し、第2制御信号をそれぞれ直接印加してよい。この場合は、図3に示す第1制御信号BR0、第2制御信号BR1で、図3に示す出力信号Outを出力することができる。要は、図3に示す出力信号Outが出力されるように、第1制御信号及び第2制御信号の波形、第1制御信号及び第2制御信号を直接印加する場所を適宜変形してもよい。スイッチ回路14を、図6〜図8の構成とすることで、さらに、スイッチ回路14の面積を小さくすることができる。
【0051】
(4)また、制御信号生成回路16は、第1制御信号BR0を、第2制御信号BR1から生成するようにしてもよい。図6は、制御信号生成回路16を示す回路図である。制御信号生成回路16は、第2制御信号生成回路30及び遅延回路32を有する。第2制御信号生成回路30は、第2制御信号BR1を生成する。第2制御信号生成回路30が生成した第2制御信号BR1は、遅延回路32に入力される。遅延回路32は、入力された第2制御信号BR1を所定時間遅延させる。この遅延された信号が第1制御信号BR0となる。制御信号生成回路16は、第2制御信号生成回路30が生成した第2制御信号BR1と、遅延回路32から出力された信号、つまり、第1制御信号BR0とを出力する。これにより、シーケンサで2つの制御信号を生成する必要はなくなり、シーケンサの回路を小さくさせることができる。
【0052】
図7は、図6の制御信号生成回路16から出力される第1制御信号BR0及び第2制御信号BR1の波形を示す図である。図を見るとわかるように、第1制御信号BR0の波形は、第2制御信号BR1の波形を、所定時間だけ遅延させた波形であることがわかる。また、上述したように、第1制御信号BR0及び第2制御信号BR1がLowの場合は状態aとなる。また、第1制御信号BR0がLow、及び第2制御信号BR1がHighの場合は状態bとなる。そして、第1制御信号BR0及び第2制御信号BR1がHighの場合は状態cとなる。
【0053】
図8は、遅延回路32の一例を示す図である。遅延回路32は、複数の遅延バッファ(例えば、ノット回路)40を直列接続させた回路である。遅延バッファ40がノット回路の場合は、複数の遅延バッファ40の数は偶数となる。この遅延バッファ40の数によって、遅延させる時間を調整することができる。
【0054】
図9は、遅延回路32の他の例を示す図である。遅延回路32は、フリップフロップ回路(例えば、ポジティブエッジ型)42であってもよい。フリップフロップ回路42の入力端子Dに第2制御信号BR1が入力され、フリップフロップ回路42のクロック端子にクロック信号が入力される。出力端子Qは、第1制御信号BR0を出力する。図10に示すようなクロック信号及び第2制御信号BR1が入力されると、フリップフロップ回路42は、図10に示すような、第2制御信号BR1を遅延させた第1制御信号BR0を出力端子Qから出力する。つまり、フリップフロップ回路42は、入力されたクロック信号の立ち上がり時に、入力された第2制御信号BR1がLowの場合はLow信号を出力し、入力されたクロック信号の立ち上がり時に、入力された第2制御信号BR1がHighの場合はHigh信号を出力することで、第2制御信号BR1を遅延させた第1制御信号BR0を出力する。クロック信号は、基準クロック信号であってもよく、基準クロックから生成されたクロック信号であってもよい。また、第2制御信号BR1は、基準クロックに基づいて生成された信号である。入力させるクロック信号に応じて遅延させる時間を調整することができる。また、複数のフリップフロップ回路42を直列接続させ、接続させるフリップフロップ回路42の数によっても遅延させる時間を調整することができる。複数段のフリップフロップ回路42を接続させる場合は、初段のフリップフロップ回路42の入力端子Dには、第2制御信号BR1が入力され、2段目以降のフリップフロップ回路42の入力端子Dには、前段の出力端子Qからの信号が入力される。クロック信号は、全てのフリップフロップ回路42のクロック端子に入力される。
【0055】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【符号の説明】
【0056】
10…カウンタ回路 12、42…フリップフロップ回路
14…スイッチ回路 16…制御信号生成回路
18…パルス生成回路 20…トランスファーゲート
22…トランスファーゲート 30…第2制御信号生成回路
32…遅延回路 40…遅延バッファ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のパルス列と第2のパルス列のパルス数をアップカウントする、複数段にカスケード接続された複数のフリップフロップ回路と、
前記複数のフリップフロップ回路の前段に接続され、自身に入力される入力信号、ロー信号、及びハイ信号のうち、何れか1つを選択して出力信号として後段の前記フリップフロップ回路のクロック端子にそれぞれ出力する、2−1セレクタで構成された複数のスイッチ回路と、
前記入力信号、ロー信号、及びハイ信号のうち、何れか1つを選択するように前記スイッチ回路を制御するスイッチ回路制御信号を生成する制御信号生成回路と、
前記第1のパルス列をカウントする第1期間から、前記第2のパルス列をカウントする第2期間に切り替わる場合に、カウンタ値を2の補数に変換するための1パルスを生成するパルス生成回路と、
を備え、
前記複数のスイッチ回路のうち、初段のスイッチ回路には、前記パルス列が前記入力信号として入力され、前記初段のスイッチ回路以外の他のスイッチ回路には、前段のフリップフロップ回路の反転出力信号が前記入力信号として入力され、
前記制御信号生成回路は、
前記第1期間及び前記第2期間は、前記入力信号を出力するように前記複数のスイッチ回路を制御して、前記複数のフリップフロップ回路に、前記パルス列のパルス数をアップカウントさせ、
前記第1期間から前記第2期間に切り替わる期間は、該期間中に出力する信号を1回反転させるように前記複数のスイッチ回路を制御することで、前記ロー信号及び前記ハイ信号を出力させて前記第1期間にカウントされたカウント値を1の補数に変換し、
前記パルス生成回路は、
前記第2の期間に切り替わった後、前記第2のパルス列が入力される前に、生成した前記1パルスを前記初段のスイッチ回路に入力させることで、前記第1期間にカウントされたカウンタ値を前記2の補数に変換させることを特徴とするカウンタ回路。
【請求項2】
請求項1に記載のカウンタ回路であって、
前記複数のフリップフロップ回路のうち、最終段のフリップフロップ回路は、符号ビットとして機能することを特徴とするカウンタ回路。
【請求項3】
請求項1または2に記載のカウンタ回路であって、
前記スイッチ回路は、第1トランスファーゲートと、第2トランスファーゲートとを有し、
前記スイッチ回路制御信号は、前記第1トランスファーゲートに入力される、カウント値を前記1の補数に変換させる第1制御信号と、前記第1トランスファーゲート及び前記第2トランスファーゲートのオンオフを制御する第2制御信号とを有し、
前記第2トランスファーゲートには、前記入力信号が入力されることを特徴とするカウンタ回路。
【請求項4】
請求項3に記載のカウンタ回路であって、
前記制御信号生成回路は、前記第2制御信号を所定時間遅延させて前記第1制御信号を生成することを特徴とするカウンタ回路。
【請求項5】
請求項3または4に記載のカウンタ回路であって、
前記第1トランスファーゲート及び前記第2トランスファーゲートは、
前記第2制御信号が印加されることで、オンオフが互いに逆になることを特徴とするカウンタ回路。
【請求項6】
請求項5に記載のカウンタ回路であって、
前記スイッチ回路から前記入力信号を前記出力信号として出力させる場合は、前記第2制御信号により前記第1トランスファーゲートをオフ、前記第2トランスファーゲートをオンにさせ、
前記スイッチ回路から前記ロー信号を前記出力信号として出力させる場合は、前記第2制御信号により前記第1トランスファーゲートをオン、前記第2トランスファーゲートをオフさせ、前記第1制御信号をロー信号にし、
前記スイッチ回路から前記ハイ信号を前記出力信号として出力させる場合は、前記第2制御信号により前記第1トランスファーゲートをオン、前記第2トランスファーゲートをオフさせ、前記第1制御信号をハイ信号にすることを特徴とするカウンタ回路。
【請求項7】
請求項5または6に記載のカウンタ回路であって、
前記第1トランスファーゲート及び前記第2トランスファーゲートは、
Nチャネル型のトランジスタあるいはPチャネル型のトランジスタを有するスイッチであり、
前記第1トランスファーゲート及び第2トランスファーゲートは、
互いに異なるチャネル型のトランジスタであり、前記第2制御信号がそれぞれ直接印加されることを特徴とするカウンタ回路。
【請求項8】
請求項5または6に記載のカウンタ回路であって、
前記第1トランスファーゲート及び前記第2トランスファーゲートは、
Nチャネル型のトランジスタあるいはPチャネル型のトランジスタを有するスイッチであり、
前記第1トランスファーゲート及び前記第2トランスファーゲートは、
同一チャネル型のトランジスタであり、前記第2制御信号と前記第2制御信号を反転させた信号とがそれぞれ直接印加されることを特徴とするカウンタ回路。
【請求項9】
入力データに応じて生成された第1のパルス列と第2のパルス列のパルス数をアップカウントする、複数段にカスケード接続された複数のフリップフロップ回路と、
前記複数のフリップフロップ回路の前段に接続され、自身に入力される入力信号、ロー信号、及びハイ信号のうち、何れか1つを選択して出力信号として後段の前記フリップフロップ回路のクロック端子にそれぞれ出力する、2−1セレクタで構成された複数のスイッチ回路と、
を備えたカウンタ回路がパルス列のパルス数をカウントする方法であって、
前記複数のスイッチ回路のうち、初段のスイッチ回路には、前記パルス列が前記入力信号として入力され、前記初段のスイッチ回路以外の他のスイッチ回路には、前段のフリップフロップ回路の反転出力信号が前記入力信号として入力され、
前記第1のパルス列のパルス数をカウントする期間は、前記入力信号を出力するように前記複数のスイッチ回路を制御して、前記複数のフリップフロップ回路に、前記第1のパルス列のパルス数をアップカウントさせる工程と、
前記第1期間から前記第2のパルス列のパルス数をカウントする期間に切り替わる期間は、該期間中に出力する信号を1回反転させるように前記複数のスイッチ回路を制御することで、前記ロー信号及び前記ハイ信号を出力させて前記第1期間にカウントされたカウント値を1の補数に変換する工程と、
前記第2の期間に切り替わった後、前記入力信号を出力するように前記複数のスイッチ回路を制御して、前記複数のフリップフロップ回路に、前記第1のパルス列のパルス数をアップカウントさせる工程と、
前記第2のパルス列が入力される前に、1パルスを前記初段のスイッチ回路に入力させることで、前記第1期間にカウントされたカウンタ値を前記2の補数に変換させるステップと、
を備えることを特徴とする方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2011−66618(P2011−66618A)
【公開日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−214578(P2009−214578)
【出願日】平成21年9月16日(2009.9.16)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)