説明

カット原型(cuttingmodel)製造プロセス用に特に適した、充填剤を有するおよび有しない、メタロセン触媒によるポリオレフィンを含むワックスおよびポリマー処方物ならびにまた、精密鋳造プロセス、ホローコア(hollowcore)製造用の、特に歯科、宝石類および精密工学部門におけるそれらの使用

【課題】
精密鋳造プロセスおよびホローコア製造において使用するために特に適した、充填剤を有するおよび有しない、メタロセン触媒によるポリオレフィンを含むワックスおよびポリマー処方物を提供する。
【解決手段】
下記:
a) 融点80℃〜150℃、140℃における粘度60〜20 000 mPa・sならびに荷重2.16 kg下および試験温度230℃でメルトフローインデックス (MFI) 30〜3 000 g/10 minを有するメタロセン触媒によるポリオレフィン
b) 融点80℃〜165℃および140℃における粘度50〜30 000 mPa・sを有するワックスおよびワックス誘導体、
・ 融点80℃〜150℃ ならびに荷重2.16 kg下および試験温度230℃で測定してメルトフローインデックス (MFI) 30 g/10 min〜3 000 g/10 minを有する低密度ポリオレフィン (LDPE)
を含むワックス処方物。
ワックス処方物は、特に、歯科、宝石類および精密工学部門において切削原型製造プロセスおよびホローコア製造用に使用する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鋳物を製造するための精密鋳造プロセス/ロストワックスプロセスによって製造される、充填剤を有するおよび有しないメタロセン触媒によるポリオレフィンを含むワックスおよびポリマー処方物に関する。原型(model)(雄型ワックス原型)は、穴明け、旋削、やすり仕上げ、微粉砕、平削り(形削り盤上の成形)、すり削り、リーマ仕上げ、摩擦、のこ引きおよび掻き取りのような成形(切削)製造プロセス(原型製造プロセス)によって製造されおよびまた、ホーニング仕上げ、吹き付け加工(ラップ仕上げ)、研削および彫刻によっても製造される。
【背景技術】
【0002】
精密鋳造プロセスは、また、“ロストワックス”プロセスなる名称でも知られており、何世紀もの間使用されてきた。精密鋳造プロセスでは、耐火性の注型用金型をワックス原型の回りに設ける。注型用金型を、建設しそして乾燥した後に、ワックスが融解しそして流出するように加熱する。得られた注型用金型を焼成しそして次いで、鋳造用雌型として使用する。精密鋳造プロセスは、サブステップ(雄型の製造)を含むのが普通である。原型は、一変法では、ワックスを道具(原型)の中に注入することによって製造することができる。この場合、道具は、製造すべき製品の負の表現である。このようにして、ワックス複製は、正として製造すべき製品の原型として製造する。別法として、原型(個々のまたは大量生産される原型)は、固体材料から切削機械加工プロセスのような成形製造技術によって製造することができる。
【0003】
引き続いてのプロセス工程は、ワックス原型の回りに耐火性の注型用金型を製造する役割を果たす。
【0004】
サブステップは、ワックス原型または棒に接着接合された多くのワックス原型をセラミックスラリー中に浸漬し、引き続いてのサンダー仕上げ、乾燥およびシェルの所望の層厚さが達成されるまでのこれらの手順の反復である。
【0005】
シェルを乾燥した後に、次いで、ワックスを加熱することによって除く。注型用金型は、オートクレーブ中で融解ワックスが流出することができるように、加圧スチームによって加熱するのが普通である。他の加熱方法を用いた大気圧プロセスもまた、知られている。ワックスを除いた後に、セラミックを焼成しおよびこうして高温で硬化させる。ワックスの残査もまた、焼却した後に、金属を流し込む。鋳造上の欠陥を避けるために、セラミック注型用金型 からワックス処方物 の構成成分の痕跡すべてを除くことを確実にしなければならない。次の工程として、融解金属または金属合金を高温の注型用金型の中に流し込む。金属を冷却しそして固まらせた後に、セラミック注型用金型を流し込んでいた物体から取り去る。次いで、粗製鋳物は、型押し、ばり取りおよびスプルーの除去を含む更なる 仕上げプロセスを受ける。
【0006】
切削機械加工プロセスによる、例えば微粉砕による雄型の製造では、特定のワックス処方物 を有するワックス(フライス削りワックス)が、機械的強度および物質の除去に関して不満足な加工性を有するならば、製造中の問題が起こり得る。CNC-制御式(コンピューターによる数値制御)フライス盤によるワックス原型の加工性または製造は、記載されている(例えば特許文献1を参照)。ここで、従来技術に従えば、電子位相設計データをCAD(コンピュータ支援設計)またはCAM(コンピュータ支援製造)によって組み立て、処理しそして原型製造用CNC-制御式(コンピューターによる数値制御)成形機(フライス盤 、旋盤、等)用に利用可能にする。ワックス原型は、機械によって単一の原型として長時間運転にまで製造されるのが普通である。加えて、ワックス原型(通常、個々の原型および短時間運転だけ)は、また、切削機械加工によって手動で製造することもできる。ワックス処方物は、良好な切削機械加工性を示さなければならないばかりでなく、また、多数の要件を満足しなければならないのが普通である。
【0007】
加工物を高い寸法精度で再現することができるためには、フィリグリー建造物および対応して要求されるホローコアのような表面プロフィルを細部の忠実な再現性を持って達成することができるために、ワックス処方物は、十分な機械的強度(硬度、弾性率、等)を、良好な〜非常に良好な切削機械加工性と共に有しなければならない。加えて、ワックス処方物は、脱ろうする間に、非常に低い粘度を有しそして雌型から残渣を残さないで融出する必要がある。これは、ワックス処方物の残渣が雌型内に残りそして完成部分(注型)の欠陥(変形)に至らないようにするためである。ワックス処方物は、100℃を超える温度で融出させるのが普通である。雌型(セラミックシェル)の焼成および 硬化は、250℃を超える、好ましくは 500℃を超える、特に 好ましくは 750℃を超える温度で実施する。ワックス原型(雄型)は、製造すべき融解注型の一対一の原型であるのが普通であるので、最終製品において、誤差および欠陥が再現される。従って、ワックス処方物は、残渣を残さないでおよび灰を形成しないで焼かなければならないかまたは別の方法で雌型から取り出さなければならない。既知のワックス処方物では、満足すべき機械的強度および良好な切削機械加工性のような性質は、良好なおよび残渣の存在しない脱ろう挙動、小さな熱容積変化および 滑らかな細部に忠実な表面のような性質とは逆行するのが普通である。当業者にとり、ワックス処方物の最適を見出すことは、常に挑戦である。
【0008】
一つの解決策は、種々のワックスおよびポリマーを加えることによりならびに充填剤および強化材を加えることによって、通常パラフィン-ベースのワックス処方物の機械的強度を増大させおよび切削機械加工性を改良することであった。充填剤および強化材の使用は、精密鋳造用ワックス処方物のいくつかの性質を改良してきたとは言え、しかしいくつかの既存の問題を解決することができておらずそしてまた、新しい問題ももたらしてきた。これらのワックス処方物の内のいくつかは、微粉砕する間に依然汚れる傾向にあったしそして充填剤および強化材を有しないワックス処方物に比べて一層悪い脱ろう挙動を示す傾向にある。
【0009】
精密鋳造ワックス処方物用充填剤として使用するために提案された種々の材料の中で、例として、架橋ポリスチレンおよびポリエチレンテレフタラート、チョーク、カーボンブラック、砂を挙げることができる。すべてがすべての関係する物理的性質を正しい方向に変えるわけではない。こうして、ポリスチレン充填剤は、脱ろうする間に、初めにワックスが流出してキャビティ内にポリスチレン充填剤が残る傾向を有し、その結果、注型用金型が壊れて開く傾向にある(例えば特許文献2を参照)。
【0010】
反応性充填剤(例えばテレフタル酸)を使用することの主たる不利は、例えば酸が注型用金型の構成成分と反応しそしてこれより鋳物の表面品質およびまた、寸法精度に悪影響を与えることの可能性である。その上に、高い熱膨張率により、脱ろうする間に、ワックスが過度に急速な熱膨張を受けそして従って、注型用金型のシェルが割れるという結果になり得る。
【0011】
不活性な、高分子充填剤および添加剤は、注型用金型の構成成分と反応しないとは言え、それらは低い熱伝導率を有しおよび脱ろうする間に、注型用金型から除くのが困難である。従って、残留物質を焼く際に、相当の灰残査が注型用金型内に残りそしてこれらは、次いで、鋳物の表面上に欠陥を生じる。ポリスチレン、アクリル系、ポリウレタンポリマーおよびポリプレンが不活性な高分子充填剤としてしばしば使用される。これらの充填剤の密度は、1 kg/dm3を超えるのが普通でありおよび精密鋳造ワックス処方物の残留成分の密度に比べて相当に高いのが普通である。その結果、沈降プロセスが増大される程度に起きそして精密鋳造ワックス処方物の品質に悪影響を与える。
【特許文献1】US 2006/0 004 477 A1
【特許文献2】US-A-3,465,808
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
従って、本発明の目的は、上述した不利、例えば切削機械加工性不良、不満足な機械的強度および脱ろう挙動不良、高い残留灰分、ワックスベースと非常に異なる熱伝導率および化学基と注型用金型の構成成分との反応の可能性、を有しない精密鋳造プロセス用ワックス処方物を提供するにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
驚くべきことに、本目的は、下記:
a) 下記:
・140℃における粘度< 400 mPa・sで融点80〜165℃の範囲
・50〜165 ℃の範囲の環/球軟化点、
・温度140℃で測定した溶融粘度、30〜40,000 mPa・sの範囲および
・-10℃より高くないガラス転移温度、
を有するポリオレフィンを一種以上含むワックス処方物
好ましいのは、メタロセン触媒による重合によって製造されたポリオレフィンの少なくとも一種であり
ならびに
b) 適切な場合、一種以上の充填剤
を含む組成物であって、140℃における粘度< 10,000 mPa・sで、融点が< 165℃、好ましくは< 100℃である組成物によって達成される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明の組成物の融点は、140℃における粘度< 5,000 mPa・s、特に好ましくは140℃における粘度< 10,000 mPa・s で、好ましくは< 80℃ である。使用するポリオレフィンの融点は、80〜165℃の範囲であるのが好ましくおよびメタロセン触媒によるポリオレフィンの場合には、140℃における粘度< 400 mPa・sで、90〜150℃の範囲であるのが特に好ましい。
【0015】
使用するポリオレフィンは、密度0.9 kg/dm3〜0.97kg/m3において70〜280J/gの範囲の非常に高い融解エンタルピーを有する。
【0016】
好適な実施態様では、ワックス処方物 a) は、滴点< 135℃および140℃における粘度350 mPa・sを有するメタロセン触媒によるポリエチレンの一種以上ならびにまた、融点範囲100℃〜150℃ および荷重2.16 kgおよび試験温度190℃においてメルトフローインデックス (MFI) 50 g/10 min〜1,000 g/10 minを有するポリオレフィン(例えばLDPE =低い密度を有するポリオレフィン)の少なくとも一種を含有する。特に、ポリオレフィンに代えてまたはに加えて、融点範囲100℃〜150℃ ならびに荷重2.16 kg下でおよび試験温度230℃においてメルトフローインデックス (MFI) 30 g/10 min〜3 000 g/10 minを有するメタロセン触媒によるポリオレフィンの一種以上を使用する。
【0017】
充填剤を有するまたはを有しない本発明の組成物は、切削原型製造プロセス用のならびに精密鋳造プロセス用の、特に歯科、宝石類および精密工学部門におけるそれらの使用用に特に適している。本発明の組成物は、好ましくは少なくとも一種のメタロセン触媒によるポリオレフィン、特にポリエチレンを、処方物の総重量に基づいて、好ましくは5〜100重量%の割合で、特に好ましくは10〜80重量%の割合で、非常に特に好ましくは25〜70重量%含有する。
【0018】
ポリオレフィンは、触媒としてメタロセンの存在においてエチレンを重合させることによって製造するのが好ましくそしてISO 1133に従って、温度230 ℃において荷重2.16 kg下で測定して、30 g/10 minより大きいメルトインデックス MFI を有するのが好ましい。
【0019】
本発明に従って使用するワックス処方物は、温度170℃で測定して、50〜30 000 mPa・s、特に好ましくは50〜20 000 mPa・s、特に好ましくは温度140℃で測定して、50〜400 mPa・sの溶融粘度を有するポリオレフィンを含むのが好ましい。
【0020】
好適な実施態様では、数平均分子質量Mn 500〜20 000 g/モルの範囲、好ましくは800〜10 000 g/モルの範囲、特に好ましくは1000〜5000 g/モルの範囲、および重量平均分子質量Mw 1000〜40 000 g/モルの範囲、好ましくは1600〜30 000 g/モルの範囲、特に好ましくは1 000〜20 000 g/モルの範囲を有するポリオレフィンを使用する。モル質量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによって求める。
【0021】
本発明に従って使用する処方物は、相当に一層良好な切削機械加工性(フライス盤上で微粉砕する能力)を有し、脆性にならないで適切な硬度で良好な引張強度(引張N)および剛性(伸び)を示し、同時に雌型からワックスが融出する間に、好都合な粘度挙動を有しおよびまた、毒物学的におよび生態学的に許容し得および簡単な様式で取り扱うことができる点で、従来技術から知られているワックス処方物に勝る利点を有する。
【0022】
記載する組成物を、融点、粘度、収縮およびまた、硬度および脆性に関して精密鋳造ワックス処方物の使用の精密な分野に従う当業者に知られている方法によって、調節しおよび調和させる。
【0023】
パラフィン、樹脂または他の機能化された炭化水素を組成物中に存在する処方物中に混入することが可能である。
【0024】
少なくとも一種の無機充填剤を本発明の組成物に加えることができる。これらは、多くの無機塩およびミネラルの中から選ぶことができ、好ましいのは、砂、チョーク、天然の粉砕もしくは沈降炭酸カルシウム、カルシウム−マグネシウム炭酸塩、酸化カルシウム、ケイ酸塩、バライト、グラファイトおよびカーボンブラックである。蛭石、雲母、タルクまたは同様の層状ケイ酸塩のような血小板様充填剤もまた、充填剤として適している。
【0025】
有機充填剤も、同様に多くの有機化合物(ポリマー)の中から選ぶことができ、好ましいのは、ポリスチレン(PS)、ポリメチル・メタクリラート (PMMA)、ポリウレタン(PUR)、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン(ABS) およびポリカーボネート(PC)であり、これらは、粒度が500 μmより小さい微粉として充填剤として適切であるのが普通である。
【0026】
充填剤および強化材は、機械的および熱的性質に目標とされる方法で影響を与えおよびワックス処方物について材料および費用節減を達成する役割を果たすのが普通である。しかし、充填剤が脱ろう挙動に与える負の影響およびワックス処方物の残留灰含有量の増大は、無視すべきでない不利である。
【0027】
好適な実施態様では、ワックス処方物は、プロピレンのホモポリマーおよびプロピレンとエチレンとのコポリマーの中から選ぶポリオレフィン、特にメタロセン触媒によるポリオレフィンを含み、コポリマーは、オレフィンの一種のタイプを70〜99.9重量%含むのが好ましく、80〜99重量%含むのが特に好ましい。
【0028】
その上に、他のワックス、樹脂またはポリオレフィン、例えば高圧ポリエチレン(LDPE)、例えば、Basellから''Lupolen(登録商標)''; Polymeri Europa(登録商標)から''Riblene(登録商標)''、Slovnaft/TVKから''Bralen(登録商標)''、等なる名前で入手し得るようなものが存在することができる。更なる可能性は、極性コモノマーを含有するもの、例えばエチレン-ビニルアセテートを含む高圧ポリエチレンである。メタロセン触媒重合によって製造された好適なポリオレフィンは、例えば、Basellから''Metocene(登録商標)''なる名前で入手し得るものである。このようにして製造した処方物は、140℃における粘度80〜10 000 mPa・sの範囲を有し、140℃における粘度100〜9 000 mPa・sの範囲を有するのが好ましく、140℃における粘度120〜8 000 mPa・sの範囲を有するのが特に好ましい。
【0029】
適切な場合には、顔料、染料、酸化防止剤、臭気結合剤(odor binders)、抗菌活性物質、光安定剤、芳香および香料、離型剤および熱伝導率を増大させる/低下させるおよび/または電気伝導度を増大させる/低下させるための添加剤(例えば、銅、グラファイト)もまた存在することができる。
【0030】
本発明に従って使用するワックス処方物中に存在するようなメタロセン触媒によるポリオレフィンを製造するには、ポリオレフィンを触媒としての式 Iのメタロセン化合物と反応させる。
【0031】
【化1】

【0032】
この式は、また、式 Iaの化合物、
【0033】
【化2】

【0034】
式 Ibの化合物、
【0035】
【化3】

【0036】
および式 Icの化合物、
【0037】
【化4】

【0038】
も包含する。
【0039】
式 I、IaおよびIbにおいて、M1は、周期表のIVb、VbまたはVIb族の金属、例えば、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、バナジウム、ニオブ、タンタル、クロム、モリブデン、タングステンであり、好ましくは、チタン、ジルコニウムおよびハフニウムである。
【0040】
R1 およびR2 は、同一であるかまたは異なりそして各々、水素原子、C1-C10-、好ましくはC1-C3-アルキル基、特にメチル、C1-C10-、好ましくはC1-C3-アルコキシ基、C6-C10-、好ましくはC6-C8-アリール基、C6-C10-、好ましくはC6-C8-アリールオキシ基、C2-C10-、好ましくはC2-C4-アルケニル基、C7-C40-、好ましくはC7-C10-アリールアルキル基、C7-C40-、好ましくはC7-C12-アルキルアリール基、C8-C40-、好ましくはC8-C12-アリールアルケニル基またはハロゲン原子、好ましくは塩素原子である。
【0041】
R3 およびR4は、同一であるかまたは異なりそして各々、単環式または多環式炭化水素ラジカルであり、中心原子 M1と一緒に、サンドイッチ構造を形成することができる。R3 およびR4は、好ましくは、シクロペンタジエニル、インデニル、テトラヒドロインデニル、ベンゾインデニルまたはフルオレニルであり、ここで、基本分子は、更なる置換基を持つかまたは互いに結合されることができる。加えて、ラジカルR3 およびR4の内の一つは、置換された窒素原子になることができ、ここで、R24は、R17の意味の内の一つを有しそして好ましくは、メチル、tert-ブチルまたはシクロヘキシルである。
【0042】
R5、R6、R7、R8、R9 およびR10は、同一であるかまたは異なりそして各々、水素原子、ハロゲン原子、好ましくは、フッ素、塩素または臭素原子、C1-C10-、好ましくは C1-C4-アルキル基、C6-C10-、好ましくはC6-C8-アリール基、C1-C10-、好ましくはC1-C3-アルコキシ基、-NR162-, -SR16-, -OSiR163-, -SiR163- または -PR162ラジカルであり、ここで、R16は、C1-C10-、好ましくはC1-C3-アルキル基またはC6-C10-、好ましくはC6-C8-アリール基またはSiもしくはPを含有するラジカルの場合には、また、ハロゲン原子、好ましくは塩素原子であってもよく、または2つの隣接するラジカル R5、R6、R7、R8、R9 またはR10 は、それらを接続する炭素原子と一緒に、環を形成する。特に好適な配位子は、基本分子であるシクロペンタジエニル、インデニル、テトラヒドロインデニル、ベンゾインデニルまたはフルオレニルの置換された化合物である。
【0043】
R13は、
【0044】
【化5】

【0045】
=BR17、=AlR17、-Ge-、-Sn-、-O-、-S-、=SO、=SO2、=NR17、=CO、=PR17 または=P(O)R17であり、ここで、R17、R18 およびR19 は、同一であるかまたは異なりそして各々、水素原子、ハロゲン原子、好ましくは、フッ素、塩素または臭素原子、C1-C30-、好ましくは C1-C4-アルキル基、特にメチル基、C1-C10-フルオロアルキル基、好ましくはCF3基、C6-C10-フルオロアリール基、好ましくはペンタフルオロフェニル基、C6-C10-、好ましくは C6-C8-アリール基、C1-C10-、好ましくはC1-C4-アルコキシ基、特にメトキシ基、C2-C10-、好ましくはC2-C4-アルケニル基、C7-C40-、好ましくはC7-C10-アラルキル基、C8-C40-、好ましくはC8-C12-アリールアルケニル基またはC7-C40-、好ましくはC7-C12-アルキルアリール基、あるいはR17 およびR18 またはR17 およびR19 は、各々の場合において、それらを接続する原子と一緒に、環を形成する。
【0046】
M2は、ケイ素、ゲルマニウムまたはスズであり、好ましくはケイ素またはゲルマニウムである。R13は、好ましくは=CR17R18, =SiR17R18, =GeR17R18, -O-, -S-, =SO, =PR17または=P(O)R17である。
【0047】
R11 およびR12は、同一であるかまたは異なりそしてR17の意味の内の一つを有する。m および nは、同一であるかまたは異なりそして各々、ゼロ、1または2であり、好ましくはゼロまたは1であり、m+nは、ゼロ、1または2であり、好ましくはゼロまたは1である
R14 および R15は、R17 および R18の意味を有する。
【0048】
適したメタロセンの具体例は、下記である:
ビス(1,2,3-トリメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、
ビス(1,2,4-トリメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、
ビス(1,2-ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、
ビス(1,3-ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、
ビス(1-メチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、
ビス(1-n-ブチル-3-メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、
ビス(2-メチル-4,6-ジ-i-プロピルインデニル)ジルコニウムジクロリド、
ビス(2-メチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、
ビス(4-メチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、
ビス(5-メチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、
ビス(アルキルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、
ビス(アルキルインデニル)ジルコニウムジクロリド、
ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、
ビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、
ビス(メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、
ビス(n-ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、
ビス(オクタデルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、
ビス(ペンタメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、
ビス(トリメチルシリルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、
ビスシクロペンタジエニルジルコニウムジベンジル、
ビスシクロペンタジエニルジルコニウムジメチル、
ビステトラヒドロインデニルジルコニウムジクロリド、
ジメチルシリル-9-フルオレニルシクロペンタジエニルジルコニウムジクロリド、
ジメチルシリルビス-1-(2,3,5-トリメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、
ジメチルシリルビス-1-(2,4-ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、
ジメチルシリルビス-1-(2-メチル-4,5-ベンゾインデニル)ジルコニウムジクロリド、
ジメチルシリルビス-1-(2-メチル-4-エチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、
ジメチルシリルビス-1-(2-メチル-4-i-プロピルインデニル)ジルコニウムジクロリド、
ジメチルシリルビス-1-(2-メチル-4-フェニルインデニル)ジルコニウムジクロリド、
ジメチルシリルビス-1-(2-メチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、
ジメチルシリルビス-1-(2-メチルテトラヒドロインデニル)ジルコニウムジクロリド、
ジメチルシリルビス-1-インデニルジルコニウムジクロリド、
ジメチルシリルビス-1-インデニルジルコニウムジメチル、
ジメチルシリルビス-1-テトラヒドロインデニルジルコニウムジクロリド、
ジフェニルメチレン-9-フルオレニルシクロペンタジエニルジルコニウムジクロリド、
ジフェニルシリルビス-1-インデニルジルコニウムジクロリド、
エチレンビス-1-(2-メチル-4,5-ベンゾインデニル)ジルコニウムジクロリド、
エチレンビス-1-(2-メチル-4-フェニルインデニル)ジルコニウムジクロリド、
エチレンビス-1-(2-メチルテトラヒドロインデニル)ジルコニウムジクロリド、
エチレンビス-1-(4,7-ジメチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、
エチレンビス-1-インデニルジルコニウムジクロリド、
エチレンビス-1-テトラヒドロインデニルジルコニウムジクロリド、
インデニルシクロペンタジエニルジルコニウムジクロリド
イソプロピリデン(1-インデニル)(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、
イソプロピリデン(9-フルオレニル)(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、
フェニルメチルシリルビス-1-(2-メチル-インデニル)ジルコニウムジクロリド、
およびまた、これらのメタロセンジクロリドの各々のアルキルまたはアリール誘導体。
【0049】
単一サイト触媒系を活性化するのに、適した助触媒を使用する。式 Iのメタロセン用に適した助触媒は、オルガノアルミニウム化合物、特にアルミノキサン、または他に、アルミニウムの入っていない系、例えば、R20xNH4-xBR214、R20xPH4-xBR214、R203CBR214 または BR213である。これらの式において、xは、1〜4であり、ラジカルR20は、同一であるかまたは異なり、好ましくは同一であり、そして各々C1-C10-アルキルまたはC6-C18-アリールであるかまたは2個のラジカルR20 は、それらを接続する原子と一緒に、環を形成し、そしてラジカルR21 は、同一であるかまたは異なり、好ましくは同一であり、そして各々C6-C18-アリールであり、これは、アルキル、ハロアルキルまたはフッ素によって置換されてよい。特に、R20は、エチル、プロピル、ブチルまたはフェニルでありそしてR21は、フェニル、ペンタフルオロフェニル、3,5-ビス-トリフルオロメチルフェニル、メシチル、キシリルまたはトリルである。
【0050】
加えて、第三成分が極性触媒毒に対して保護を保つのに必要であることがよくある。トリエチルアルミニウム、トリブチルアルミニウム等のようなオルガノアルミニウム化合物およびまた、これらの混合物もこの目的に適している。
【0051】
プロセスに応じて、また、担持された単一サイト触媒を使用することもできる。好ましいのは、生成物中の担体材料および助触媒の残留含有量が、濃度100 ppmを超えない触媒系である。
【0052】
そのようなメタロセン触媒によるポリオレフィンを調製するプロセスは、例えば、従来技術、例えばEP-A-0 321 851、EP-A-0 321 852、EP-A-0 384 264、EP-A-0 571 882 およびEP-A-0 890 584に記載されている。
【0053】
メタロセン触媒によるポリオレフィンの合成は、気相中圧力0.1〜10 MPa下でまたは適した懸濁媒体/溶媒中懸濁状態または溶解状態で、既知の技術に従って実施することができる。
【0054】
メタロセン触媒によるポリオレフィンを調製するためのメタロセン触媒は、式M1Lxのキラルまたはアキラル遷移金属化合物である。遷移金属化合物M1Lxは、少なくとも1個の中心金属原子M1を含有し、それに少なくとも1つのp-配位子、例えばシクロペンタジエニル配位子、が結合される。加えて、ハロゲン、アルキル、アルコキシまたはアリール基のような置換基が中心金属原子M1に結合されることができる。M1は、元素周期表の主族III、IV、VまたはVIの元素、例えば、Ti、ZrまたはHfであるのが好ましい。シクロペンタジエニル配位子なる用語は、非置換のシクロペンタジエニルラジカルおよび置換されたシクロペンタジエニルラジカル、例えば、メチルシクロペンタジエニル、インデニル、2-メチルインデニル、2-メチル-4-フェニルインデニル、テトラヒドロインデニルまたはオクタヒドロフルオレニルラジカルを包含する。p-配位子は、橋かけするかまたは非橋かけにすることができ、環系を含む、単一のおよび複数の橋が可能である。メタロセンなる用語は、また、多核メタロセンとして知られているメタロセン断片(fragment)を1つより多く有する化合物も包含する。これは、任意の置換パターンおよび橋かけ変種を有することができる。そのような多核メタロセンの個々のメタロセン断片は、同じタイプのものにするかまたは互いに異なることができる。そのような多核メタロセンの例は、例えば、EP-A-0 632 063に記載されている。
【0055】
メタロセンの一般構造式および助触媒を用いたそれらの活性化の例は、とりわけ、EP-A-0 571 882に挙げられている。
【0056】
本発明に従って存在するワックス処方物は、反応性化学基を何ら含有しないので、それらは化学的に不活性であり、それで、金属およびプラスチックのような他の商用材料との化学反応が起きず、このことは、部品および道具の設計および寿命に関して望ましいことである。
【0057】
ワックス処方物は、ペレット化した材料または粉末の形態で使用するのが好ましい。これから、予備成形物、ブランク、板、プロフィルおよびブロックのような三次元体を、問題無く成形することができる。
【0058】
下記の例は、本発明を例示するが、本発明を記載した具体的な実施態様に限定しない。パーセンテージは、別の方法で示さない場合には、重量によるパーセンテージである。
【実施例】
【0059】
溶融粘度は、DIN 53019に従って、回転式粘度計を使用して求め、滴点は、ASTM D3954に従って求め、環/球軟化点は、純Licocene(登録商標)Performance Polymerの場合に、ASTM D3104に従って求めた。重量平均分子質量Mwおよび数平均モル質量Mnは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより、1,2-ジクロロベンゼン中温度135 ℃で求めた。
【0060】
本発明に従って使用したメタロセン触媒によるポリオレフィン (Licocene(登録商標)Performance Polymer)は、従来技術(EP 0 384 264)に報告されている方法によって調製した。
【0061】
上述したワックスおよびメタロセン触媒によるポリオレフィン(Licocene(登録商標)Performance Polymers)の製造業者は、Clariant Produkte(ドイツ国)GmbHである。
パラフィン:
C20以上の側鎖を有するパラフィン
ミクロ結晶性パラフィン
マクロ結晶性パラフィン
FT パラフィン(Fischer-Tropsch)
樹脂:
天然樹脂
合成樹脂
メタロセン触媒によるポリオレフィン:
Licocene(登録商標)PE 4201 TP
Licocene(登録商標)PE 5301 TP
Licocene(登録商標)PP 6102 TP
Licocene(登録商標)PP 6502 TP
Licocene(登録商標)PP 7502 TP
Basell からのMetocene(登録商標)
ワックス:
非極性ポリエチレンワックス:
Licowax(登録商標)PE 130
Licowax(登録商標)PE 190
Licowax(登録商標)PE 520
非極性ポリプレンワックス:
Licowax(登録商標)PP 220
Licowax(登録商標)PP 230
極性ポリエチレンワックス:
Licowax(登録商標)PED 121
Licowax(登録商標)PED 153
Licowax(登録商標)PED 522
脂肪酸と多官能性ジアミンとの反応生成物(アミドワックス)、例えば:
エチレンビスステアルミド
Licowax(登録商標)C
モンタン酸およびモンタン酸エステル:
Licowax(登録商標)E
Licowax(登録商標)S
Licowax(登録商標)OP
Licowax(登録商標)LP
Licowax(登録商標)KP
低密度ポリオレフィン (LDPE):
Slovnaft /TVKからのBralen(登録商標)
BasellからのLupolen(登録商標)
Polimeri EuropaからのRiblene(登録商標)
溶融粘度は、DIN 53019に従って、回転式粘度計を使用して求め、滴点は、ASTM D3954に従って求め、環/球軟化点は、ASTM D3104に従って求めた。重量平均分子質量Mwおよび数平均モル質量Mnは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより、1,2-ジクロロベンゼン中温度135 ℃で求めた(Licocene(登録商標)Performance Polymerの場合)。
【0062】
例 1
下記の成分から、精密鋳造ワックス処方物を製造した:
Licocene(登録商標)PE 4201(メタロセン触媒によるポリオレフィン)70%
Riblenene(登録商標)FL 30(低密度ポリオレフィン 、LDPE)30%
材料は、軟化点約150℃および140℃における動的粘度約 4 000 mPa・sを特徴とする。標準の供試体に関する機械的試験は、下記の測定された値をもたらした:
【0063】
【表1】

【0064】
密度: 0.92 g/ml
【0065】
例 2
下記の成分から、精密鋳造ワックス処方物を製造した:
Licocene(登録商標)PE 4201(メタロセン触媒によるポリオレフィン) 70%
Bralen(登録商標)SA 70-21(低密度ポリオレフィン 、LDPE) 30%
材料は、軟化点約130℃および140℃における動的粘度約2 300 mPa・sを特徴とする。標準の供試体に関する機械的試験は、下記の測定された値をもたらした:
【0066】
【表2】

【0067】
密度: 0.92 g/ml
【0068】
例 3
下記の成分から、精密鋳造ワックス処方物を製造した:
Licocene(登録商標)PE 4201(メタロセン触媒によるポリオレフィン) 70%
Bralen(登録商標)SA 200-22(低密度ポリオレフィン 、LDPE) 30%
材料は、軟化点約128℃および140℃における動的粘度約1 500 mPa・sを特徴とする。標準の供試体に関する機械的試験は、下記の測定された値をもたらした:
【0069】
【表3】

【0070】
密度: 0.93 g/ml
【0071】
例 4
下記の成分から、精密鋳造ワックス処方物を製造した:
Licocene(登録商標)PE 4201(メタロセン触媒によるポリオレフィン) 70%
Metocene(登録商標)HM 1423(メタロセン触媒によるポリオレフィン) 30%
材料は、軟化点約148℃および140℃における動的粘度約1 150 mPa・sを特徴とする。標準の供試体に関する機械的試験は、下記の測定された値をもたらした:
【0072】
【表4】

【0073】
密度: 0.94 g/ml
【0074】
例 5
下記の成分から、精密鋳造ワックス処方物を製造した:
Licocene(登録商標)PE 4201(メタロセン触媒によるポリオレフィン) 70%
Metocene(登録商標)HM 1425(メタロセン触媒によるポリオレフィン) 30%
材料は、軟化点約147℃および140℃における動的粘度約850 mPa・sを特徴とする。標準の供試体に関する機械的試験は、下記の測定された値をもたらした:
【0075】
【表5】

【0076】
密度: 0.94 g/ml
【0077】
例 6
下記の成分から、精密鋳造ワックス処方物を製造した:
Licocene(登録商標)PE 4201(メタロセン触媒によるポリオレフィン) 70%
Metocene(登録商標)HM 1425(メタロセン触媒によるポリオレフィン) 20%
グラファイト粉末10%
材料は、軟化点約147℃および140℃における動的粘度約1 100 mPa・sを特徴とする。標準の供試体に関する機械的試験は、下記の測定された値をもたらした:
【0078】
【表6】

【0079】
密度: 1.01 g/ml
【0080】
例 7
下記の成分から、精密鋳造ワックス処方物を製造した:
Licocene(登録商標)PE 4201(メタロセン触媒によるポリオレフィン) 68%
Metocene(登録商標)HM 1425(メタロセン触媒によるポリオレフィン) 30%
Licocene(登録商標)PP 7502 微粉(メタロセン触媒によるポリオレフィン) 10%
材料は、軟化点約153℃および140℃における動的粘度約750 mPa・sを特徴とする。標準の供試体に関する機械的試験は、下記の測定された値をもたらした:
【0081】
【表7】

【0082】
密度: 0.94 g/ml

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記:
a) 下記:
140℃における粘度< 400 mPa・sで融点80〜165℃の範囲
50〜165 ℃の範囲の環/球軟化点、
温度140℃で測定した溶融粘度30〜40,000 mPa・sの範囲および
-10℃より高くないガラス転移温度、
を有するポリオレフィンを一種以上含むワックス処方物
好ましいのは、メタロセン触媒による重合によって製造されたポリオレフィンの少なくとも一種であり
ならびに
b) 適切な場合、 一種以上の充填剤
を含み、140℃における粘度< 10,000 mPa・sで、融点が< 165℃、好ましくは < 100℃である組成物。
【請求項2】
使用するポリオレフィンの融解エンタルピーが、密度0.90 kg/dm3〜0.97 kg/m3において70〜280 J/gの範囲である、請求項1記載の組成物。
【請求項3】
ワックス処方物 a)が、メタロセン触媒によるポリオレフィンを、ワックス処方物の総重量に基づいて、5〜100重量%の比率で含有する、請求項1または2記載の組成物。
【請求項4】
ポリオレフィンが温度170℃で、溶融粘度50〜30 000 mPa・s を有する、請求項1〜3のいずれか一に記載の組成物。
【請求項5】
ポリオレフィンが、数平均分子質量Mn 500〜20 000 g/モルの範囲および重量平均分子質量Mw 1000〜40 000 g/モルの範囲を有する、請求項1〜4のいずれか一に記載の組成物。
【請求項6】
下記の群:砂、チョーク、天然の粉砕もしくは沈降炭酸カルシウム、カルシウム−マグネシウム炭酸塩、酸化カルシウム、ケイ酸塩、バライト、グラファイト、カーボンブラック、蛭石、雲母、タルクおよび層状ケイ酸塩のような無機塩およびミネラルから選ぶ少なくとも一種の無機充填剤を含有する、請求項1〜5のいずれか一に記載の組成物。
【請求項7】
下記の群:ポリオレフィン (PO)、ポリスチレン(PS)、ポリメチルメタクリラート(PMMA)、ポリウレタン(PUR)、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン (ABS) および ポリカーボネート (PC) から選ぶ少なくとも一種の有機充填剤を含む、請求項1〜6のいずれか一に記載の組成物。
【請求項8】
ワックス処方物a) が、プロピレンのホモポリマーおよびプロピレンとエチレンとのコポリマーの中から選ぶメタロセン触媒によるポリオレフィンを含み、コポリマーが、オレフィンの一種のタイプを70〜99.9重量%含むのが好ましく、80〜99重量%含むのが特に好ましい、請求項1〜7のいずれか一に記載の組成物。
【請求項9】
他のワックス、樹脂、顔料、染料、酸化防止剤、臭気結合剤(odor binders)、抗菌活性物質、光安定剤、芳香および/または香料、離型剤および熱伝導率を増大させる/低下させるおよび/または電気伝導度を増大させる/低下させるための添加剤を更に含有する、請求項1〜8のいずれか一に記載の組成物。
【請求項10】
請求項1〜9のいずれか一に記載の組成物の、切削原型製造プロセス用の、精密鋳造プロセス用のまたはホローコア(hollow core)製造用の使用。

【公開番号】特開2009−120837(P2009−120837A)
【公開日】平成21年6月4日(2009.6.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−291610(P2008−291610)
【出願日】平成20年11月14日(2008.11.14)
【出願人】(398025878)クラリアント・インターナシヨナル・リミテッド (74)
【Fターム(参考)】