説明

カップ容器の連結体

【課題】複数のカップ容器の全ての口部を一枚の閉塞用シートで気密に閉塞したカップ容器の連結体において、閉塞用シートの変形を小さく抑え、かつ閉塞用シートとカップ容器の口部との貼り付け部分に剥離が生じ難くする。
【解決手段】複数のカップ容器101の全ての口部に一枚の気密性の閉塞用シート103の裏面が貼り付けられて気密状態に閉塞されてなるカップ容器の連結体102であり、口部には、外方に突出するフランジ101aが一体的に形成され、該フランジに閉塞用シートの裏面が貼り付けられ、該裏面には閉塞用シートを補強する補強用シート105が貼り付けられ、該補強用シートには、カップ容器の各口部毎に穴105aが開口形成され、該穴の内側に前記口部が位置するとともに、該穴の内縁部には、内方に突出して口部のフランジ下面に当接して係合する係合片105cが周方向に沿って所定長に亘って一体的に形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のカップ容器の全ての口部に亘って一枚の閉塞用シートの裏面が貼り付けられて前記口部が閉塞されてなるカップ容器の連結体、その製造方法、及び、その製造装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ヨーグルト等の食品や種苗等の物品を商品として販売すべく、これら商品を収容する容器として、口部を閉塞用シートにて蓋されたカップ容器が広く使用されている(例えば、特許文献1を参照)。
【0003】
そして、これらを店頭に陳列する際には、通常、複数個のカップ容器をまとめて1パックとし、当該1パック単位で販売する形態が採られている。
【0004】
図1に1パック単位にまとめられたカップ容器201の一例の分解斜視図を示す。図示例のカップ容器201は、いわゆる4連パックと称されるものであり、4つのカップ容器201が1つにまとめられて1パックになっている。
【0005】
各カップ容器201は樹脂製であり、その口部201aには側方へと一体にフランジ201aが延出形成されている。そして、当該フランジ201aによって4つのカップ容器201が連結一体化され、また、これら4つのカップ容器201の口部201aに閉塞用シート203が蓋部として貼り付けられて、4つのカップ容器201からなるカップ容器の連結体202となっている。
【0006】
但し、このように口部のフランジ201aでカップ容器201,201同士を連結一体化する場合には、連結可能な位置まで前記フランジ201aを大きく延出しなければならず、フランジ201aの形成に要する樹脂量が多くなって、コストダウンを阻む一因となる。
【0007】
また、最近では環境保護の観点から、リサイクル性に優れた紙製カップ容器の使用頻度が増えているが、この紙製カップ容器の場合には、上述の樹脂製カップ容器にて可能であった前記口部のフランジ201aによるカップ容器201,201同士の連結一体化は困難である。
【0008】
ここで、これらの問題を解決する1つの方策として、図2の分解斜視図に示すように、カップ容器101の口部101aを閉塞する蓋部としての閉塞用シート103を複数のカップ容器101に亘って貼り付けて、これにより、当該複数のカップ容器101を連結一体化してカップ容器の連結体302とすることが考えられる。
【0009】
ところが、閉塞用シート103によって複数のカップ容器101を連結一体化した場合には、閉塞用シート103において剛性不足の部分を生じるという問題が有る。図3は、この剛性不足の部分の説明図であって、カップ容器の連結体302を表面側から見た平面図であるが、同図中の斜線で示すように、閉塞用シート103における前記カップ容器101の口部101aを閉塞していない部分が上述の剛性不足の部分になる。そして、閉塞用シート103を摘んで前記カップ容器の連結体302を持ち上げた際には、前記剛性不足の部分にて閉塞用シート103が曲がったり捻れたりなどして、全体としてカップ容器の連結体302が大きく変形する虞があり、取り扱い上不便である。
【0010】
そこで、本出願人は上記のような剛性不足に起因して発生する変形を全体として可及的に小さく抑えるべく、図4乃至図5Cに示すようなカップ容器の連結体402を先に開発した(特許文献2を参照)。ここで、図4はカップ容器の連結体402の分解斜視図である。図5Aは表面側から見たカップ容器の連結体402の平面図であり、図5Bは裏面側から見た同平面図であり、図5Cは同側面図である。
【0011】
即ち、図4に示すように、当該カップ容器の連結体402は、食品等の商品を収容するための有底筒体状の複数のカップ容器101と、これら複数のカップ容器101の全ての口部101aを閉塞する一枚の閉塞用シート103と、この閉塞用シート103を補強するための補強用シート105とを有している。
【0012】
前記カップ容器101には、その上端の口部全周に亘って径方向外方に向かって突出する円環状のフランジ101aが一体的に形成されており、図5B及び図5Cに示すように、このフランジ101aの上面に閉塞用シート103が貼着されて、カップ容器101の口部が気密状態に閉塞される。ここで、当該閉塞用シート103は、その裏面が複数のカップ容器101の全ての口部のフランジ101aに貼り付けられて各カップ容器101の口部を閉塞しており、もって当該閉塞用シート103は蓋部材として機能すると同時に、これら複数のカップ容器101を連結一体化する連結部材としても機能している。
【0013】
図4と図5に示した従来例のカップ容器の連結体402にあって、4つのカップ容器101の全ての口部101aを一枚の閉塞用シート103で閉塞して、各カップ容器101を相互に連結一体化させた形態とされており、いわゆる4連パックのカップ容器連結体となっている。
【0014】
そして、補強用シート105は、図5Bに示すように、前記カップ容器の連結体402の状態において、前記閉塞用シート103における変形し易い低剛性の部分を選択的に補強するようになっている。即ち、この低剛性の部分というのは、図3に示してあるように、閉塞用シート103がカップ容器101の口部を閉塞していない部分のことであり、当該低剛性な領域に対して、補強用シート105を選択的に貼り付けて補強している。つまり、閉塞用シート103の低剛性な部分の裏面に、補強用シート105を貼り付けてその剛性を高めることにより、その剛性不足に起因して発生する変形を可及的に小さく抑えるようにしている。なお、この貼り付けは、前記閉塞用シート103の裏面に塗布されたホットメルト接着剤等により行われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0015】
【特許文献1】特開2006−240630号公報
【特許文献2】特許第4078379号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
ところで、前記閉塞用シート103を補強用シート105で補強したカップ容器の連結体402に関し、本願出願人が更に引き続いて開発を進めていったところ、以下のような不具合が発生する虞があることに気づいた。
【0017】
即ち、上述した図4と図5に示したようなカップ容器の連結体402であると、特に各カップ容器101内に重量の重い内容物(例えば、納豆やヨーグルト等)を収容していた場合に、その配送時や陳列時等において、例えば落下等による衝撃力を受けると、閉塞用シート103とカップ容器101の口部のフランジ101aとの貼り付け部に剥離が生じてしまいその密封生が損なわれてしまうという懸念がある。
【0018】
あるいは、標高が低い地域等で気圧の高い状況下で閉塞用シート103とカップ容器101の口部のフランジ101aとの貼り付け作業が行われた場合には、内容物が軽量であっても、標高が高い地域等の低気圧な状況下に置かれると、その気圧差により閉塞用シート103がカップ容器101の口部のフランジ101aから膨れ上がってしまうので、上記剥離が発生し易くなる懸念がある。
【0019】
本発明は、かかる従来の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、複数のカップ容器の全ての口部に亘って一枚の気密性の閉塞用シートの裏面が貼り付けられて前記口部が気密状態に閉塞されたカップ容器の連結体において、その閉塞用シートの変形を全体として小さく抑えることが可能で、かつ閉塞用シートとカップ容器の口部のフランジとの貼り付け部分に剥離が生じ難いカップ容器の連結体、その製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0020】
上記目的を達成するための主たる発明は、
複数のカップ容器の全ての口部に亘って、一枚の気密性の閉塞用シートの裏面が貼り付けられて前記口部が気密状態に閉塞されてなるカップ容器の連結体であって、
前記カップ容器の口部には、外方に突出するフランジが一体的に形成されて、該フランジに前記閉塞用シートの裏面が貼り付けられ、
該閉塞用シートの裏面には、前記閉塞用シートを補強するための補強用シートが貼り付けられ、
該補強用シートには、前記カップ容器の各口部毎に穴が開口形成されていて、該穴の内側に前記口部のフランジが位置するとともに、該穴の内縁部には、内方に突出して該フランジの下面に当接して係合する係合片が周方向に沿って所定長に亘って一体的に形成されている、
ことを特徴とする。
【0021】
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、複数のカップ容器の全ての口部に亘って一枚の気密性の閉塞用シートの裏面が貼り付けられて前記口部が気密状態に閉塞されたカップ容器の連結体であって、その変形を全体として小さく抑えることが可能で、かつ閉塞用シートとカップ容器の口部のフランジとの貼り付け部分に剥離が生じ難いカップ容器の連結体、その製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】1パック単位にまとめられたカップ容器201の従来例の分解斜視図である。
【図2】従来例の問題を解決するカップ容器の連結体302の分解斜視図である。
【図3】カップ容器の連結体302の閉塞用シート103における剛性不足の部分の説明図である。
【図4】別の従来例に係るカップ容器の連結体402の分解斜視図である。
【図5】図5Aは表面側から見たカップ容器の連結体402の平面図であり、図5Bは裏面側から見た同平面図であり、図5Cは同側面図である。
【図6】本実施形態に係るカップ容器の連結体102の分解斜視図である。
【図7】図7Aは表面側から見たカップ容器の連結体102の平面図であり、図7Bは裏面側から見た同平面図であり、図7Cは図7B中に示すC−C線矢視断面図である。
【図8】図8Aは図6中に示した補強用シート105の平面図であり、図8Bはその補強用シート105の第1変形例の平面図、図8Cはその補強用シート105の第2変形例の平面図である。
【図9】図9Aはカップ容器の連結体102の製造装置1の側面図であり、図9Bは、図9A中のB−B断面図である。
【図10】スラット13を前方から見た斜視図である。
【図11】スラット13の平面図である。
【図12】図12Aは、図11中のXII−XII断面図であり、図12Bは、スラット13が補強用シート105を支持した状態の前記XII−XII断面図であり、図12Cは、図12Bの補強用シート105に加えて更にスラット13がカップ容器101も支持した状態の前記XII−XII断面図である。
【図13】図13A及び図13Bは、貼り付け装置41の一部を拡大した縦断面図であって、図13Aには口部101aを閉塞前の状態を示し、図13Bには閉塞後の状態を示している。
【図14】図14A及び図14Bは、図11中のXIV−XIV部位に相当する貼り付け装置41の一部を拡大した縦断面図であって、図14Aには口部101aを閉塞前の状態を示し、図13Bには閉塞後の状態を示している。
【図15】図15A及び図15Bは、押圧装置51の一部を拡大して示す縦断面図であって、図15Aは打ち抜き前の状態を示し、図15Bは打ち抜き時の状態を示している。
【図16】押圧装置51の一部を拡大して示す縦断面図であって、打ち抜き後の状態を示している。
【図17】図17A及び図17Bは、第1変形例の貼り付け装置41の一部を拡大した縦断面図であって、図17Aには口部101aを閉塞前の状態を示し、図17Bには閉塞後の状態を示している。
【図18】図17に示す第1変形例に係る加熱板43の下面図である。
【図19】図19A及び図19Bは、第2変形例の貼り付け装置41の一部を拡大した縦断面図であって、図19Aには口部101aを閉塞前の状態を示し、図19Bには閉塞後の状態を示している。
【図20】図19に示す第2変形例に係る加熱板43の下面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも、以下の事項が明らかとなる。
【0025】
複数のカップ容器の全ての口部に亘って、一枚の気密性の閉塞用シートの裏面が貼り付けられて前記口部が気密状態に閉塞されてなるカップ容器の連結体であって、
前記カップ容器の口部には、外方に突出するフランジが一体的に形成されて、該フランジに前記閉塞用シートの裏面が貼り付けられ、
該閉塞用シートの裏面には、前記閉塞用シートを補強するための補強用シートが貼り付けられ、
該補強用シートには、前記カップ容器の各口部毎に穴が開口形成されていて、該穴の内側に前記口部のフランジが位置するとともに、該穴の内縁部には、内方に突出して該フランジの下面に当接して係合する係合片が周方向に沿って所定長に亘って一体的に形成されている、
ことを特徴とするカップ容器の連結体。
【0026】
このようなカップ容器の連結体によれば、前記閉塞用シートにおいて変形し易い部分、つまり、前記口部を閉塞していない部分については、補強用シートが選択的に貼り付けられて補強されることにより、前記部分の剛性は高まって、その変形は小さく抑えられ、もって、前記カップ容器の連結体の変形は全体として小さく抑えられる。その結果、当該カップ容器の連結体は、持ち易くなるなど取り扱い性に優れたものとなる。
【0027】
また、前記補強用シートは一枚ものであり、且つ、前記補強用シートの穴の内側には、各カップ容器のフランジが位置している。よって、前記補強用シートは、前記閉塞用シートにおいて補強すべき部分であるところの、前記裏面における前記口部を閉塞していない領域のほぼ全体に亘って補強していることとなり、その結果として、前記カップ容器の連結体の変形は、より一層小さく抑制される。
【0028】
また更に、前記補強用シートの穴の内縁部には、内方に突出して前記フランジの下面に当接して係合する係合片が周方向に沿って所定長に亘って一体的に形成されているので、各カップ容器はそのフランジが閉塞用シートとその裏面に貼り付けられた補強用シートの係合片とに挟まれた状態となる。つまり、当該係止片はカップ容器のフランジの下面に当接して、当該フランジと閉塞用シートとの貼り付け部に生じる剥離力を補強用シートに伝えて軽減させる剥離力軽減部として、若しくは当該貼り付け部の貼着力保持部として機能することになる。このため、カップ容器の連結体が落下する等して閉塞用シートとフランジとの貼り付け部に衝撃力が作用しても、その衝撃力による剥離力は軽減されるので、その貼り付け部に剥離が生じることを可及的に防止できるようになる。あるいは、標高が低い地域等で気圧の高い状況下で閉塞用シートとカップ容器のフランジとの貼り付け作業が行われて、爾後に標高が高い地域等の低気圧な状況下に置かれて、その気圧差により閉塞用シートがカップ容器のフランジから膨れ上がってしまっても、その貼り付け部に作用する剥離力は軽減されて当該部位に剥離が生じてしまうことを可及的に防止できるようになる。
【0029】
かかるカップ容器の連結体であって、前記係合片が所定間隔を空けて複数形成されていることが望ましい。
このようなカップ容器の連結体によれば、閉塞用シートとフランジとの貼り付け部に作用する剥離力が全周に亘って可及的に均等化されるようになるので、衝撃力や気圧差による耐剥離性により優れたものとなる。
【0030】
かかるカップ容器の連結体であって、前記係合片の突出端が前記カップ容器の外周面に当接されていることが望ましい。
このようなカップ容器の連結体によれば、閉塞用シートとフランジとの貼り付け部に作用する剥離力が、カップ容器の外周面に当接した補強用シートの係合片の突出端から当該補強用シートの全体に更に分散されて伝えられるようになるので、衝撃力や気圧差による耐剥離性により一層優れたものとなる。
【0031】
かかるカップ容器の連結体であって、前記カップ容器は紙製であり、前記補強用シートは厚紙であるのが望ましい。
このようなカップ容器の連結体によれば、少なくとも前記閉塞用シート以外は紙製なので、リサイクル性に優れたものとなる。
【0032】
かかるカップ容器の連結体であって、前記閉塞用シート及び前記補強用シートにおける前記カップ容器同士の間の部分には、前記カップ容器毎に前記閉塞用シート及び前記補強用シートを分断するためのミシン目が形成されているのが望ましい。
このようなカップ容器の連結体によれば、前記カップ容器毎に前記閉塞用シート及び前記補強用シートを分断できる。よって、前記カップ容器の連結体を、カップ容器単位に分断後にも、前記カップ容器の口部が閉塞された状態を維持できて、容器として使い易いものとなる。
【0033】
===本実施形態に係るカップ容器の連結体102===
図6乃至図7Cに、本実施形態に係るカップ容器の連結体102の説明図を示す。図6はカップ容器の連結体102の分解斜視図である。図7Aは表面側から見たカップ容器の連結体102の平面図であり、図7Bは裏面側から見た同平面図であり、図7Cは図7B中に示すC−C線矢視断面図である。ここで、本実施形態に係るカップ容器の連結体102は、図4と図5とに示した従来例のカップ容器の連結体402を改良したものであり、その主たる構成部材は共通したものとなっている。よって、以下にはその共通する構成部材には同一の符合を付して説明する。
【0034】
図6に示すように本実施形態のカップ容器の連結体102は、食品等の商品を収容するための複数のカップ容器101と、これら複数のカップ容器101の全ての口部101aを閉塞する一枚の閉塞用シート103と、この閉塞用シート103を補強するための補強用シート105と、を備えている。以下に、その各構成要素について逐次に説明する。
【0035】
<カップ容器101>
カップ容器101は、所定厚みのテーパー円筒形状の紙管を胴部101bとしており、上端から下端に向かうに従ってその外径は小径になっている。この紙管の材料としては、例えば気密性を備えるべくシリカ(SiO2)蒸着された紙(以下、シリカ蒸着紙とも言う)やポリエチレンコーティングされた紙(以下、ポリエチレンコーティング紙とも言う)等が使用され、そして、そのシリカ蒸着面又はポリエチレンコーティング面を内周側に向けながらテーパー円筒状に巻かれ、これにより前記胴部101bが形成されている。
【0036】
この胴部101bの下端部には、シリカ蒸着紙やポリエチレンコーティング紙等からなる気密性の円形の底部101cが固着され、これにより、当該胴部101bの下端部は気密状態に閉塞されて有底円筒体状に形成されている。
【0037】
一方、前記胴部101bの上端にはカップ容器101の口部101aがあり、当該口部101aには、その全周に亘ってその径方向の外方に向かって延出する円環状のフランジ101aが形成されている。そして、この口部たるフランジ101aの上面には、図7Bに示すように、後述する閉塞用シート103が貼着されて、カップ容器101の口部101aは気密状態に閉塞される。なお、このフランジ101aも、上述のシリカ蒸着紙やポリエチレンコーティング紙等を素材として形成されている。
【0038】
<閉塞用シート103>
図7B及び図7Cに示すように、閉塞用シート103は、複数のカップ容器101の口部101aを全ての口部101aに亘って閉塞する蓋部であると同時に、前記複数のカップ容器101を連結一体化する連結部材でもあり、当該閉塞用シート103の裏面が前記口部101aに貼り付けられている。この例では、図6に示すように、4つのカップ容器101が、隣り合うカップ容器101の口部101aとの間に所定間隔を隔てつつ前後左右に1つずつ並べられた状態で、4つの全ての口部101aが一枚の閉塞用シート103の裏面に貼り付けられて閉塞されている。そして、これにより、図7B及び図7Cに示すように、4つのカップ容器101は連結一体化されて、いわゆる4連パックのカップ容器の連結体102になっている。
【0039】
この閉塞用シート103は、カップ容器の口部を密閉する際に広く一般的に用いられる既存のシートであり、例えば、前記カップ容器101と同じく裏面にシリカ蒸着又はポリエチレンコーティング等が施された紙等の気密性シートである。
【0040】
なお、その外形形状は、前記カップ容器の連結体102を構成する4つのカップ容器101の配置状態に応じて定まる。ここでは、図7Bに示すように、4つのカップ容器101を前後左右に1つずつ配置しているので、前記カップ容器の連結体102の蓋部としての閉塞用シート103の外形輪郭は、図7Aに示すように略正方形形状になっている。そして、この閉塞用シート103の裏面の全面に亘って塗布されたホットメルト接着剤等によって、図7Bに示すように当該閉塞用シート103の裏面が各カップ容器101の口部たるフランジ101aに貼り付けられる。
【0041】
<補強用シート105>
補強用シート105は、図7Bに示すように、前記カップ容器の連結体102の状態において、前記閉塞用シート103における変形し易い低剛性の部分を選択的に補強するためのものである。この低剛性の部分というのは、前記閉塞用シート103における前記口部101aを閉塞していない部分のことであり(図3参照)、もって、当該閉塞用シート103の裏面における前記口部101aを閉塞していない領域に対して、選択的に前記補強用シート105が貼り付けられる。なお、この貼り付けは、前記閉塞用シート103の裏面に塗布されたホットメルト接着剤等により行われる。
【0042】
ここで、本実施形態では、図6に示すように前記閉塞用シート103の裏面に対して補強用シート105が一枚だけ貼り付けられるとともに、図7Bに示すように、当該一枚の補強用シート105は、前記口部101aを閉塞していない領域における前記全ての口部101aの周囲の部分を、それぞれ、全周に亘って覆っている。換言すると、この一枚の補強用シート105は、その外形輪郭が前記閉塞用シート103よりも若干小さい相似形状の略正方形のシートであるとともに、当該補強用シート105には、4つのカップ容器101の全ての口部101aに対応させて前記口部101aよりも若干大径の穴105aが形成されており、そして、閉塞用シート103に貼り付けられた際には、前記補強用シート105の前記穴105aの内側には、それぞれに、対応するカップ容器101の口部101aが位置している。
【0043】
さらに加えて、その穴105aの内縁部には、図7Bと図7Cとに示すように、内方に突出して該カップ容器101の口部をなすフランジ101aの下面に当接して係合する係合片105cが、当該穴105aの周方向に沿って所定長に亘って一体的に形成されている。ここで、図8Aは上記補強用シート105の平面図である。同図に示すように、補強用シート105の穴105aはその内縁部が部分的に所定長に亘って径方向内方に突出されて係合片105cとして形成される。この図8Aの図示例では係合片105cは弦状に突出されて、180度の間隔を空けて対向する2カ所に配置形成されている。なお、その弦部の長さ(換言すれば係合片105cとフランジ101aとの係合面積)はカップ容器101内に収容する収容物の重量、および閉塞用シート103による密閉後の内外の気圧差に伴う膨れ、並びに開封操作時における開封必要力が過大にならないように、それらを勘案して適宜に設定される。
【0044】
即ち、前記閉塞用シート103において補強すべき低剛性の部分であるところの、前記閉塞用シート103の裏面における前記口部101aを閉塞していない部分(図3の斜線部を参照)については、図7Bに示すように、ほぼ前記部分の全体に亘って補強用シート105にて補強され、その結果として、前記カップ容器の連結体102の変形はより一層小さく抑制されるばかりか、補強シート105の係合片105cがフランジ101aの下面に係合して当接されることにより、閉塞用シート103とフランジ101aとの貼り付け部の耐剥離性が向上されることになる。
【0045】
また、本実施形態では、閉塞用シート103を、その裏面にて補強しているので、当該閉塞用シート103の表面に施される商品名やデザイン等の表記を一切損なうことなく、前記閉塞用シート103は補強されるという作用効果も奏する。
【0046】
このような補強用シート105の材料としては、リサイクル性を考慮して紙製のシートを用いるのが望ましく、より好ましくは、190〜450g/m2の坪量の厚紙を用いると良い。一例を挙げると、日本大昭和板紙株式会社製のコートボール紙たる、NEW ULTRA−H(商品名)や、REFINE(商品名)、JET−ACE−W(商品名)、JET・STAR(商品名)等が適用可能である。なお、上記範囲のうちの何れの坪量の厚紙を用いるかについては、内容物の重量等によって適宜選択されるのは言うまでもない。
【0047】
また、望ましくは、図6、図7A、及び図7Bに示すように、閉塞用シート103及び補強用シート105における前記カップ容器101,101同士の間の部分に、これら閉塞用シート103及び補強用シート105をカップ容器101毎に分断するためのミシン目103b,105bを形成すると良い。図示例では、略正方形形状の閉塞用シート103及び補強用シート105を、それぞれ4つに等分割すべく十字型にミシン目103b,105bが形成されている。そして、このようなミシン目103b,105bを形成すれば、前記口部101aが閉塞された状態を維持しながらも、購入者の手によって簡単に前記カップ容器の連結体102をカップ容器101毎に分断可能となり、もって、カップ容器101として使い易いものとなる。
【0048】
===本実施形態に係るカップ容器の連結体102の製造装置1及び製造方法===
図9A及び図9Bは、上述のカップ容器の連結体102の製造装置1及び製造方法の説明図である。図9Aはカップ容器の連結体102の製造装置1の側面図であり、図9Bは、図9A中のB−B断面図である。
【0049】
この製造装置1は、コンベヤ11の走行方向の後方から前方へとカップ容器101を水平に搬送する間に、コンベヤ11に沿って設定された複数の処理ポジションP1,P2,…P7において定められた各種処理を行うことによって、上述の4連パックのカップ容器の連結体102を製造するものである。
【0050】
コンベヤ11は、エンドレスチェーン12上に複数の水平なスラット(小割板)13が配されてなるスラットコンベヤである。そして、これらスラット13を前記処理ポジション毎に、各処理に必要な時間だけ停留するという間欠走行を行うようになっている。
【0051】
すなわち、このコンベヤ11には、前記複数の処理ポジションとして、上記スラット13上に1枚の補強用シート105を供給する補強用シート供給ポジションP1と、前工程にて成形されたカップ容器101を4つ単位で当該コンベヤ11のスラット13に投入するカップ容器投入ポジションP2と、前記4つのカップ容器101内に内容物としての食品等の商品を充填する商品充填ポジションP3と、閉塞用シートロール103rから連続的に繰り出された閉塞用シートの連続体103eを前記4つのカップ容器101の口部101aにあてがって供給する閉塞用シート供給ポジションP4と、このあてがわれた閉塞用シートの連続体103eを、前記4つのカップ容器101の口部101aに貼り付けて各口部101aを閉塞するとともに前記閉塞用シートの連続体103eに補強用シート105を貼り付ける閉塞用シート貼り付けポジションP5と、この貼り付けられた閉塞用シートの連続体103eから前記カップ容器の連結体102の蓋部103を打ち抜く蓋部打ち抜きポジションP6と、このカップ容器の連結体102を次工程へ搬出するための搬出ポジションP7とが設定されている。
【0052】
以下、コンベヤ11での各処理ポジションP1,P2,…P7について説明する。
図10乃至図12Cに、スラット13の説明図を示す。図10はスラット13を前方から見た斜視図である。図11はスラット13の平面図である。図12Aは、図11中のXII−XII断面図である。図12Bは、スラット13が補強シート105を支持した状態の前記XII−XII断面図である。図12Cは、図9Bの補強シート105に加えて更にスラット13がカップ容器101も支持した状態の前記XII−XII断面図である。
【0053】
図10乃至図12Cに示すスラット13は、補強シート105及びカップ容器101を支持するための載置台として機能する。その材料としては、前記一連の処理時において曲がらない程度の剛性を有する矩形板等が用いられる。また、各処理を安定して実行すべく、各処理ポジションP1,P2,…P7における上下方向のスラット13の移動は不可能に拘束されている。
【0054】
このようなスラット13には、図10及び図11に示すように、これを、厚み方向である上下方向に貫通する貫通孔13a(嵌め込み孔に相当)が、前後の走行方向及びこれと直交する左右の幅方向のそれぞれに二箇所ずつの計4つ形成されている。
【0055】
図12Cに示すように、各貫通孔13aは、それぞれに、前記カップ容器101を挿入して支持するためのものであり、カップ容器101を抵抗無く抜き差し可能にすべく、前記テーパー形状のカップ容器101の胴部101bの最大径(ここでは胴部101bの上端の外径)よりも若干大径の円孔に形成されている。そして、この貫通孔13aにカップ容器101が挿入された状態では、カップ容器101の口部たるフランジ101aの下面はスラット13上に先行して載置される補強用シート105の係合片105cを介して貫通孔13aの周縁部に沿って敷設された後述の第1支持部材55に支持され、これにより、前記カップ容器101は下方へ抜け落ちること無く、その口部101aを上に向けた鉛直姿勢のままスラット13に首受け状態で支持されることになる。なお、図12Cでは、補強用シート105の係合片105cが形成されていない部分の断面を示しているため、カップ容器101は浮いた状態に描かれている。
【0056】
前記第1支持部材55は、図10、図11、及び図12Cに示すように、前記カップ容器101のフランジ101aと概ね同じ平面形状のリング状部材であり、スラット13の上面に固定されている。当該第1支持部材55は、図12Aに示すように下層部55bと上層部55aとからなる二層構造の部材であり、下層部55bは、付与される力に応じて柔軟に弾性圧縮変形する例えばウレタンゴム等の弾性材料からなり、また、上層部55aは、前記下層部55bよりも硬質な例えばナイロン樹脂等の硬質材料からなる。
【0057】
よって、図12Cに示すように貫通孔13aに挿入されたカップ容器101に対して下方への押し力が作用すると、この押し力に応じて前記第1支持部材55の下層部55bが圧縮変形して、カップ容器101は貫通孔13aの奥側たる下方に移動する一方、この押し力が無くなれば、前記下層部55bの圧縮変形は解消されてカップ容器10は上方へ移動し、その結果、前記押し力の作用前の原位置まで復帰する。
【0058】
図10に示すように、スラット13の上面における、これら4つの全ての貫通孔13aを囲む位置には、図9Aの蓋部打ち抜きポジションP6にて前記閉塞用シートの連続体103eをカップ容器の連結体102の蓋部103の形状たる前記略正方形形状に打ち抜くための抜刃53が、その刃先53aを鉛直上方に向けて立設固定されている。この刃先53aの高さは、図12Cに示すように、前記原位置に位置するカップ容器101の口部101aの上面及び後述の第2支持部材56上に載置された補強用シート105の上面よりも低く設定されている。これは、図9Aの閉塞用シート貼り付けポジションP4にて口部101a上面に貼り付けられた閉塞用シートの連続体103eが、蓋部打ち抜きポジションP6で打ち抜かれるよりも前に刃先53aと接触して、閉塞用シートの連続体103eが傷つけられたり中途半端に切断されてしまうのを防ぐためである。
【0059】
また、図10及び図11に示すように、スラット13の上面における、抜刃53の内周縁から第1支持部材55の外周縁までに亘る領域には、そのほぼ全体に亘って第2支持部材56が敷設されている。この第2支持部材56は、図9Aの閉塞用シート貼り付けポジションP5にて補強用シート105を閉塞用シート103の裏面に貼り付ける際に補強用シート105を支持するものであり、前述の第1支持部材55と同様に、上層部56a及び下層部56bからなる二層構造の部材である。すなわち、図12A乃至図12Cに示すように、下層部56bは、付与される力に応じて柔軟に弾性圧縮変形する例えばウレタンゴム等の弾性材料からなり、上層部56aは、前記下層部56bよりも硬質な例えばナイロン樹脂等の硬質材料からなる。
【0060】
よって、この第2支持部材56は前記補強用シート105を介して下方への押し力が作用されると、この押し力に応じて前記第2支持部材56の下層部56bが圧縮変形して、補強用シート105は下方へと移動する一方、この押し力が無くなれば、前記下層部56bの圧縮変形は解消されて補強用シート105は上方へ移動し、その結果、前記押し力の作用前の原位置まで概ね復帰する。
【0061】
なお、この第2支持部材56の厚みは、その上面高さと、前記第1支持部材55に補強シート105の係合片105cを介して支持されたカップ容器101の口部101aの上面高さとの位置関係によって決められる。すなわち、図12Cに示すように、前記口部101aの上面高さよりも当該第2支持部材56の上面高さの方が低くなるような厚みに決定される。
【0062】
また、図10乃至図12Aに示すように、スラット13の上面には、閉塞用シート103及び補強用シート105に前述のミシン目103b、105bを形成するための十字型のミシン刃71が立設されている。すなわち、図10に示すように、スラット13の前後の貫通孔13a,13a同士の間に位置しつつ、左右方向に沿って一方のミシン刃71が横断して立設されているとともに、スラット13の左右の貫通孔13a,13a同士の間に位置しつつ、前後方向に沿って他方のミシン刃71が横断して立設されており、もって、ミシン刃71は平面視十字型に設けられている。このミシン刃71の刃先71aの高さは、図12Aに示すように、抜刃53と同高に設定されている。よって、図9Aの蓋部打ち抜きポジションP6において、抜刃53による打ち抜き動作と同時に閉塞用シート103及び補強用シート105には、それぞれ、十字型にミシン目103b,105bが形成される。
【0063】
<補強用シート供給ポジションP1>
図9Aの補強用シート供給ポジションP1には、スラット13の第2支持部材56の上に補強用シート105を載置する補強用シート供給装置23が配置されている。すなわち、このポジションP1にスラット13が停留している間に、補強用シート供給装置23からは、その下方に位置するスラット13の前記第2支持部材56に向けて、図6に示す一枚の補強用シート105が投じられる。そして、補強用シート105は、図12Bに示すように、その4つの各穴105aの内側に、対応するカップ容器101の口部101aを位置させながら前記第2支持部材56の上方に配設される。即ち、この配設の際には、補強用シートの各穴105aの内縁部には係合片105cが径方向内方に突出形成されているので、当該係合片105が第1支持部材55上に載置された状態となり、補強用シート105はその全体としては、前記第2支持部材56の上面からは若干浮いた状態となる。
【0064】
<カップ容器投入ポジションP2>
図9Aのカップ容器投入ポジションP2には、スラット13の各貫通孔13aにカップ容器101を投入するカップ容器投入装置19が配置されている。すなわち、このポジションP1にスラット13が停留している間に、カップ容器投入装置19からは、その下方に位置するスラット13の4つの貫通孔13aに向けて、それぞれ、カップ容器101が投じられる。そして、図12Cに示すように、カップ容器101は各貫通孔13aに挿入されて、その口部たるフランジ101aの下面が補強シート105の係合片105cを介して第1支持部材55上に支持される。なお、補強用シート105に位置ズレが生じていても、カップ容器が101が挿入されることによって、その位置ズレはカップ容器の胴部の外周面に補強用シート105の係合片105cの突出端が当接して自動的に適切な位置に位置合わせされることになる。
【0065】
<商品充填ポジションP3>
図9Aの商品充填ポジションP3には、商品充填装置21が配置されている。すなわち、このポジションP3にスラット13が停留している間に、商品充填装置21からは、その下方に位置するスラット13に支持された各カップ容器101に向けて、それぞれ、計量された所定量の商品が投じられる。
【0066】
<閉塞用シート供給ポジションP4>
図9Aの閉塞用シート供給ポジションP4には、閉塞用シートの連続体103eをロール状に巻き取ってなる閉塞用シートロール103r用のリール33と、このリール33から繰り出された閉塞用シートの連続体103eを案内する複数の案内ロール35とが配置されている。そして、リール33からは、スラット13の間欠走行に同期させつつ閉塞用シートの連続体103eが繰り出されるとともに、繰り出された閉塞用シートの連続体103eは、前記案内ロール35に案内されて、カップ容器101の口部101aの上面にあてがわれる(図13Aを参照)。
【0067】
なお、このあてがわれた閉塞用シートの連続体103eは、この後の閉塞用シート貼り付けポジションP5や蓋部打ち抜きポジションP6を通過後には、カップ容器の連結体102の蓋部103が打ち抜かれた打ち抜き屑の連続体103eとなるが、この打ち抜き屑の連続体103eは、蓋部打ち抜きポジションP6の後に配された巻き取り用リール37によって連続的に巻き取られて廃棄される。
【0068】
<閉塞用シート貼り付けポジションP5>
図9Aに示す閉塞用シート貼り付けポジションP5には、カップ容器101の口部101aの上面にあてがった閉塞用シートの連続体103eを前記口部101aの上面に貼り付けるとともに、前記閉塞用シートの連続体103eの裏面における前記口部101aを閉塞しない領域に前記補強用シート105を貼り付けるための貼り付け装置41が配置されている。
【0069】
図13A及び図13Bに、この貼り付け装置41の一部を拡大した縦断面図を示す。図13Aに示すように、この貼り付け装置41は、スラット13の上方に位置して上下に昇降可能な加熱板43(押し付け部材に相当)と、この加熱板43を昇降駆動するための不図示のクランク駆動機構とを備えている。
【0070】
加熱板43は内部に不図示の電熱コイル等の発熱体を有し、加熱板43の水平かつ平坦な下面43aの表面温度を、その全面に亘って概ね均一に上昇可能である。そして、図13Bに示すように、この加熱板43が、停留中のスラット13に向けて下降して閉塞用シートの連続体103eの表面に当接し、しかる後に、スラット13に支持された4つのカップ容器101の口部101aに閉塞用シートの連続体103eを押し付けながら加熱することによって、前記閉塞用シートの連続体103eの裏面に予め塗布されたホットメルト接着剤が溶融して口部101aに閉塞用シートの連続体103eが貼り付けられ、もって口部101aが閉塞される。
【0071】
また、この時、閉塞用シートの連続体103eにおける口部101aを閉塞しない部分は、図13Bに示すように加熱板43によって前記補強用シート105に押し付けられながら加熱され、これにより、前記口部101aを閉塞しない部分に予め塗布されたホットメルト接着剤が溶融して、当該部分には補強用シート105が貼り付けられる。この際、補強用シート105の係合片105cにはカップ容器101の口部をなすフランジ101aを介して上記押し付け力が作用することにより、下方に曲げ変形されてフランジ101aの下面に当接係合されることになる。
【0072】
なお、この押し付け時には、加熱板43の押し力によって、カップ容器101を支持する前記第1支持部材55及び補強用シート105を支持する前記第2支持部材56が圧縮変形するため、カップ容器101及び補強用シート105が下方へと移動されるが、ここで、第1支持部材55と第2支持部材56とは別部材である。よって、カップ容器101と補強用シート105との間で、前記閉塞用シートの連続体103eに対する配置関係上の不整合(例えば、カップ容器101の口部101aの上面高さと補強用シート105の上面高さとが異なるなど)が有ったとしても、その不整合は、第1支持部材55と第2支持部材56とが独立に弾性圧縮変形される過程で吸収される。その結果、補強用シート105の配置状態によらず、カップ容器101の口部101aは、閉塞用シートの連続体103eに確実に貼り付けられる一方、補強用シート105の方も、カップ容器101の口部101aの配置状態によらずに、閉塞用シートの連続体103eの下面に確実に貼り付けられる。
【0073】
但し、この押し付け時における閉塞用シートの連続体103eの下方への移動量が多くなると、閉塞用シートの連続体103eが抜刃53の刃先53aに接触して閉塞用シートの連続体103eを傷つけてしまう。そのため、この閉塞用シート貼り付けポジションP5には、閉塞用シートの連続体103eの下方への移動量を規制するための受け梁45が、カップ容器101の底部101cの下方に配置されている。詳しくは、図13A及び図14Aに示すように、加熱板43の押し力が閉塞用シートの連続体103eに作用していない状態において、カップ容器101の底部101cと受け梁45の上面との間に隙間hが形成される位置に受け梁45は配置されており、押し力が付与されてカップ容器101が下方へ移動されると、その口部101aの上面高さ及び補強用シート105の上面高さの少なくとも一方が、抜刃53の刃先53aの高さと同じ高さになる前に、図13B及び図14Bに示すように、底部101cが受け梁45に当接して、それ以上の押し込みを規制し、もって、口部101aの上面及び補強用シート105の上面の方が前記刃先53aよりも高くなるようにしている。よって、この閉塞用シート貼り付けポジションP5において閉塞用シートの連続体103eが傷付けられることは無い。
【0074】
なお、閉塞用シートの連続体103eの裏面のホットメルト接着剤は、溶融後、空冷でも短時間で固化するものではあるが、この冷却時間を更に短縮化するために、前記貼り付け装置41の直後に、不図示の冷却装置を追設しても良い。この冷却装置は、貼り付け装置41の発熱体に代えて冷却体としての冷却水通路を備える点でのみ異なり、その他の構成は貼り付け装置41と同じであるためその説明は省略する。
【0075】
<蓋部打ち抜きポジションP6>
図9Aに示す蓋部打ち抜きポジションP6には、スラット13の抜刃53と協同して、閉塞用シートの連続体103eからカップ容器の連結体102の蓋部103を打ち抜くための押圧装置51が配置されている。
【0076】
図15A乃至図16に、この押圧装置51の一部を拡大した縦断面図を示す。なお、当該図15A乃至図16は補強シート105の係合片105cが形成されていない部分での断面図となっている。即ち、前記押圧装置51は、スラット13の上方に位置して上下に昇降可能な押圧部材58と、この押圧部材58を昇降駆動するための不図示のカム駆動機構とを備えている。この押圧部材58は、水平な下面を備える鋼製部材であり、この下面には塩化ビニル等の樹脂板59が水平に敷設され、当該樹脂板59の下面も水平になっている。
【0077】
そして、図15Bに示すように、この押圧部材58が、停留中のスラット13に向けて下降して閉塞用シートの連続体103eの表面に当接し、しかる後、4つのカップ容器101を下方へ均等に移動して、スラット13に立設する抜刃53の刃先53aとで閉塞用シートの連続体103eを挟み込んで、図16に示すように、この連続体103eからカップ容器の連結体102の蓋部103を打ち抜くようになっている。
【0078】
ここで、打ち抜き時には、図15Bに示すように、押圧部材58による押し力によってカップ容器101を支持する前記第1支持部材55及び補強用シートを支持する前記第2支持部材56が圧縮変形するため、カップ容器101及び補強用シート105が下方へと移動し、もって口部101a及び補強用シート105の上面高さが抜刃53の刃先53aとほぼ面一に揃った状態で閉塞用シートの連続体103eが切断される。よって、図16に示すように綺麗な蓋部103を成形することができる。
【0079】
なお、押圧部材58の下面には樹脂板59が配されており、打ち抜き時に刃先53aが当接するのは当該樹脂板59であるため、刃先53aを痛めることは無い。
【0080】
また、この打ち抜きの際には、前記蓋部たる略正方形形状の閉塞用シート103及び前記補強用シート105には、十字型の前記ミシン目103b,105bが形成される。すなわち、前述したようにスラット13には、前記抜刃53と同じ刃先高さのミシン刃71が設けられているので、前記打ち抜きの際には、図15Bに示すように、前記閉塞用シート103及び前記補強用シート105は、前記押圧部材58とミシン刃71の刃先71aとに挟まれて、これにより、前記閉塞用シート103及び前記補強用シート105には、ミシン刃71の十字型にミシン目103b,105bが形成される。
【0081】
<搬出ポジションP7>
図9Aの搬出ポジションP7には、図16のように閉塞用シート103にて蓋されたカップ容器の連結体102をスラット13から取り出してコンベヤ11の外に搬出するための搬出装置61が配置されている。この搬出装置61は、図9Aに示すように、上下昇降移動および水平移動可能に支持された取り出しヘッド63を有する。この取り出しヘッド63には、真空ポンプ等によってカップ容器の連結体102の閉塞用シート103を吸着する吸盤65を備えている。そして、この取り出しヘッド63を、カップ容器の連結体102の蓋部たる閉塞用シート103上に下降させてから閉塞用シート103を吸盤65で吸着し、この吸着状態で取り出しヘッド63を上昇させてスラット13の貫通孔13aからカップ容器の連結体102を上方へ引き出し、この上昇位置で水平移動し、これにより、カップ容器の連結体102をコンベヤ11の外に取り出す。
【0082】
===カップ容器の連結体102の製造装置1の変形例===
図17A乃至図20は、カップ容器の連結体102の製造装置1の第1変形例及び第2変形例の説明図である。なお、何れの変形例も、上述の実施形態とは、閉塞用シート貼り付けポジションP5の貼り付け装置41の構成の点で相違する。
【0083】
<第1変形例>
図17A及び図17Bは、第1変形例の貼り付け装置41の一部を拡大した縦断面図である。上述の実施形態の貼り付け装置41では、図13A及び図13Bに示すように、加熱板43の下面43a(第1の面に相当)は、その全面に亘って凹部の無い平坦面であったが、図17Aに示すように、この第1変形例に係る加熱板43の下面43aには凹部44が形成されている。
【0084】
当該凹部44は、図17Bに示す閉塞用シートの連続体103eの貼り付け時に加熱板43の熱がカップ容器101内の商品(不図示)に伝わるのを防ぐためのものである。よって、図13Bに示すように、これら凹部44は、閉塞用シートの連続体103eへの加熱板43の押し付け時に当該加熱板43の下方に位置するカップ容器101の口部101aに対応されつつ、対応する口部101aよりも径方向の内側に相当する部分に形成されている。
【0085】
詳細には、各凹部44の内周面44aは、それぞれに、対応する口部101aの内周縁101dに沿わされつつ、少なくとも前記内周縁101dよりも径方向の内側に位置するように、前記凹部44は形成されている。この例では、口部101aの平面形状が円形なので、図18の加熱板43の下面図に示すように、凹部44の平面形状は、その直径D44が前記口部101aの内径Ddよりも小径の円形に形成されている。
【0086】
そして、このように凹部44の直径D44を、口部101aの内径Ddよりも小径にすれば、図17Bに示すように、加熱板43の下面43aによって閉塞用シートの連続体103eを口部101aに確実に押し付けることができる。
【0087】
また、この押し付け時には、閉塞用シートの連続体103eの裏面に塗布されたホットメルト接着剤を溶融すべく加熱板43の下面43aの表面温度が上昇しているが、この時には、前記凹部44内の空間Sの空気が断熱層として機能し、これにより、閉塞用シートの連続体103eにおける口部101aの内側の部分103fの加熱は抑えられる。よって、カップ容器101内に充填された商品の加熱は有効に抑えられて、その結果、当該商品の熱損傷を有効に防止可能となる。
【0088】
<第2変形例>
図19A及び図19Bは、第2変形例の貼り付け装置41の一部を拡大した縦断面図である。上述の第1変形例の貼り付け装置41では、図17Aに示すように、加熱板43の下面43aには一段の凹部44が形成されていたが、この第2変形例に係る加熱板43の下面43aには、上記凹部44に加えて更にこの凹部44に沿ってその外側に凸部47が形成されている。すなわち、当該凹部44は、上述の第1変形例の凹部44と同じものであり、カップ容器101内の商品の熱損傷を防ぐべく、第1変形例と同じ仕様で直径D48の円形状に形成されている。
【0089】
一方、この凹部44の外側を囲む凸部47は、閉塞用シートの連続体103eにカップ容器101のフランジ101aを確実に貼り付けるとともに、補強用シート105の係合片105cを確実に曲げ変形させてフランジ101a下面に当接係合させる目的で形成されている。詳しく説明すると、加熱板43によって閉塞用シートの連続体103eを口部101a及び補強用シート105に押し付ける際には、図13A及び図13Bを参照して前述したように、第1支持部材55及び第2支持部材56がそれぞれに弾性圧縮変形する。そして、第1支持部材55の弾性圧縮変形量に基づいて生じる押し付け圧力で、閉塞用シートの連続体103eは口部のフランジ101aに押し付けられる一方、第2支持部材56の弾性圧縮変形量に基づいて生じる押し付け圧力で、閉塞用シートの連続体103eは補強用シート105に押し付けられ、そして、これらの押し付け圧力の大きさに基づいて、閉塞用シートの連続体103eに対する口部101a及び補強用シート105のそれぞれの貼り付けの接着力が決まる。
【0090】
この点につき、図13Aの例のように、カップ容器101の口部101aの上面高さの方が補強用シート105の上面高さよりも少しだけ高い場合には、この高さの差に応じて第1支持部材55の弾性圧縮変形量よりも第2支持部材56の弾性圧縮変形量の方が少しだけ小さくなり、もって、図13Bの押し付け状態における閉塞用シートの連続体103eの押し付け圧力は、口部101aよりも補強用シート105の方が小さくなる。但し、この図13Aの例の場合には、上面高さの差が小さいので、押し付け圧力の差も小さくなり、もって、口部101aのみならず補強用シート105の方も適度な接着力で閉塞用シートの連続体103eに貼り付けられる。
【0091】
ところが、補強用シート105に形成する係合片105cの長さ(係合面積)が大きい場合には、当該係合片105cを確実に曲げ変形させつつ閉塞用シート103をフランジ101aに圧着させて貼り付ける為に、より大きな押し付け力が必要になる。そこで、この第2変形例の製造装置1では、閉塞用シート103の貼り付けと補強用シート105の係合片105cの曲げ変形をより確実にすべく、図19A乃至図20に示すように、フランジ101aの上面全体により強い押し付け力(圧着力)を作用させるための凸部47を加熱板43の下面43aに形成している。すなわち、図19Bに示すように、この凸部47の底面47aによって、閉塞用シートの連続体103eをフランジ101aに押し付けるとともに、加熱板43の下面43aによって閉塞用シートの連続体103eを補強用シート105に押し付けるようにしている。
【0092】
このような機能の凸部47は、図19Bに示すように、閉塞用シートの連続体103eへの加熱板43の押し付け時に当該加熱板43の下方に位置するカップ容器101の口部101aに対応されつつ、対応する口部101aを覆って形成されている。
【0093】
詳細には、図19A及び図20に示すように、凸部47の内周面は凹部44の内周面に一致され、かつ外周面はそれぞれに対応するフランジ101aの外周縁101eに沿わされつつ径方向の外側に位置するように、前記凸部47は形成されている。この例では、フランジ101aの平面形状が円環形なので、凸部47の平面形状も基本的にはそのフランジ101aの円環形状よりも若干大きな円環形状に形成される。即ち、フランジ101aを覆う円環状の凸部47はその外周側の直径D47が前記フランジ101aの外径Deよりも若干大きな大径の円形に形成されている。なお、当該図示例では、各円環状の凸部47は更に直近で隣り合う同士が相互に繋ぎ凸部47bで繋がれており、当該繋ぎ凸部47bにて閉塞用シート103と補強用シート105との貼り付け力も確実に得るようにしている。ここで、当該繋ぎ凸部47bによって4つの円環状の凸部47は更に相互に環状に繋がれており、これによりカップ容器の連結体102の変形はより一層小さく抑制されるようになる。なお、凸部47と繋ぎ凸部47bとの突出量は共に等しく0.5mm程度に設定される。
【0094】
===補強用シートの変形例===
図8B、図8Cは補強用シート105の第1変形例と第2変形例とを示している。図8Bの第1変形例並びに図8Cの第2変形例にあっても、図8Aの実施形態と同様に、穴105aの内縁部に沿わせてその対向する位置に2つの係合片105cを内方に突出形成する点では一致しているが、図8Bの第1変形例では係合片105cの突出端は穴105aの直径よりも曲率の小さい緩やかなカーブを描く形状となして、フランジ101aに対して図8Aの実施形態と比して長い周長距離で係合させる用にしている。この場合、突出端の突出量が大きいと、開封操作力が過大となってしまい易いので、その突出係合長は小さめにするのが好ましい。
【0095】
一方、図8Cの第2変形例では、係合片105cの突出端は穴105aの直径よりも曲率の大きい小さな円弧を描く形状となして、フランジ101aに対して図8Aの実施形態と比して短い周長距離で係合させる用にしている。この場合、係合片105cの突出端の突出量が小さいと、フランジ101aと閉塞用シート103との貼り付け部に生じる剥離力を補強用シート105に伝えて軽減させる剥離力軽減部としての機能が低くなってしまい易いので、その突出係合長は大きめめにするのが好ましい。
【0096】
なお、上記剥離力軽減部としての機能を強化したい場合には、係合片105cの突出係合長を大きくして、その各係合片105cの突出端をカップ容器101の胴部101bの外周面に当接係合させる様にしても良い。この様に各係合片105cの突出端をカップ容器101の胴部101bの外周面に当接係合させれば、カップ容器の連結体102が落下する等して閉塞用シート103とフランジ101aとの貼り付け部に衝撃力が作用しても、その衝撃力は各係合片105cの突出端を介してカップ容器101の胴部101b外周面から補強用シートに伝達されるようになるので、その剥離力が軽減されて貼り付け部に剥離が生じることを可及的に防止できるようになる。あるいは、カップ容器101の内外の気圧差により閉塞用シート103がカップ容器101のフランジ101aから膨れ上がってしまっても、その貼り付け部に作用する剥離力は軽減されて当該部位に剥離が生じてしまうことを可及的に防止できるようになる。
【0097】
また、図8A〜図8Cに示した例では、係合片105cはいずれも2つずつ形成してあるが、当該係合片は3つ以上の複数となしても良い。その場合には、各係合片は等間隔に配置するのが好ましい。
【0098】
===その他の実施の形態===
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、かかる実施形態に限定されるものではなく、以下に示すような変形が可能である。
【0099】
前述の実施形態では、カップ容器の連結体102の一例として、図6に示すような4つのカップ容器101が前後左右に1つずつ配置された態様を例示したが、カップ容器101の配置及び個数は何等これに限るものではなく、例えば、3つのカップ容器101を一列に配置したカップ容器の連結体102aとしても良い。
【0100】
前述の実施形態では、カップ容器101は紙製であったが、その素材は何等これに限るものではなく、樹脂製であっても良い。なお、その場合には、前述の実施形態によれば前記閉塞用シート103にてカップ容器101,101同士を連結一体化するので、口部たるフランジ101aにて連結一体化すべくフランジ101aを大きく延出せずに済み、その結果としてフランジ形成に要する樹脂量を減らすことができる。
【0101】
前述の実施形態では、閉塞用シート103としてシリカ蒸着紙又はポリエチレンコーティング紙等を例示したが、気密性を有する気密性シートであれば、何等これに限るものではない。例えば、ビニル等の樹脂製シートを用いても良い。但し、樹脂製シートを用いた場合には、紙製シートと比べてリサイクル性に劣るものとなる。
【0102】
前述の実施形態では、補強用シート105として厚紙を用いたが、閉塞用シート103の裏面における口部101aを閉塞していない領域にのみ貼り付け可能なシートであれば、何等これに限るものではなく、例えば、樹脂製シートであっても良い。但し、樹脂製シートを用いた場合には、紙製シートと比べてリサイクル性に劣るものとなる。
【0103】
前述の実施形態では、カップ容器101として、口部101aにフランジを有するカップ容器101を例示したが、当該フランジは口部101aの全周に亘って外側にカールしたカール部として形成したカップ容器101であっても良い。
【0104】
前述の実施形態では、カップ容器101の胴部101bがテーパー円筒形状の紙管である場合を例示したが、何等これに限るものではなく、カップ容器101の胴部101bの外径が高さ方向に亘って一定のストレート管であっても良い。また、カップ容器101の平面形状は円形に限るものではなく、矩形や多角形であっても良い。尚、この場合には、前記貫通孔13aは、このカップ容器101を嵌入可能にすべく、このカップ容器101の平面形状に対応した形状に貫通形成されるのは言うまでもない。
【0105】
前述の実施形態では、図7Bに示すように、補強用シート105として、その外形輪郭が閉塞用シート103よりも若干小さいものを例示したが、何等これに限るものではなく、例えば、この閉塞用シート103と同寸であっても良いし、更には、補強用シート105の外形輪郭が、閉塞用シート103よりも外にはみ出していても良い。但し、上記閉塞用シート103よりも外にはみ出すような大きさの補強用シート105を用いたとしても、上述の製造装置1を用いて処理した場合には、補強用シート105は、閉塞用シート103からはみ出すこと無く、当該閉塞用シート103の外形輪郭と同寸に切り揃えられることになる。これは、前記製造装置1の蓋部打ち抜きポジションP6において、図11の抜刃53が閉塞用シートの連続体103eから閉塞用シート103を打ち抜く際に、当該抜刃53によって、閉塞用シート103の外形輪郭よりも外にはみ出す部分は切除されるからである。
【符号の説明】
【0106】
1 製造装置、11 コンベヤ、12 エンドレスチェーン、
13 スラット、13a 貫通孔、19 容器投入装置、
21 商品充填装置、23 補強用シート供給装置、33 リール、
35 案内ロール、37 巻き取り用リール、41 貼り付け装置、
43 加熱板、43a 下面、45 受け梁、44 凹部、44a 内周面、
47 凸部、47a 底面、47b 繋ぎ凸部、
51 押圧装置、53 抜刃、53a 刃先、
55 第1支持部材、55a 上層部、55b 下層部、
56 第2支持部材、56a 上層部、56b 下層部、
58 押圧部材、59 樹脂板、61 搬出装置、
63 取り出しヘッド、65 吸盤、71 ミシン刃、71a 刃先、
101 カップ容器、101a 口部(フランジ)、101b 胴部、
101c 底部、101d 内周縁、101e 外周縁、
102 カップ容器の連結体、102a カップ容器の連結体、
102b カップ容器の連結体、102c カップ容器の連結体、
103 閉塞用シート(蓋部)、103b ミシン目、
103e 閉塞用シートの連続体、103r 閉塞用シートロール、
105 補強用シート、105a 穴、105b ミシン目、105c 係合片、
P1 補強用シート供給ポジション、
P2 カップ容器投入ポジション、
P3 商品充填ポジション、
P4 閉塞用シート供給ポジション、
P5 閉塞用シート貼り付けポジション、
P6 蓋部打ち抜きポジション、
P7 搬出ポジション

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のカップ容器の全ての口部に亘って、一枚の気密性の閉塞用シートの裏面が貼り付けられて前記口部が気密状態に閉塞されてなるカップ容器の連結体であって、
前記カップ容器の口部には、外方に突出するフランジが一体的に形成されて、該フランジに前記閉塞用シートの裏面が貼り付けられ、
該閉塞用シートの裏面には、前記閉塞用シートを補強するための補強用シートが貼り付けられ、
該補強用シートには、前記カップ容器の各口部毎に穴が開口形成されていて、該穴の内側に前記口部のフランジが位置するとともに、該穴の内縁部には、内方に突出して該フランジの下面に当接して係合する係合片が周方向に沿って所定長に亘って一体的に形成されている、
ことを特徴とするカップ容器の連結体。
【請求項2】
請求項1に記載のカップ容器の連結体であって、
前記係合片が所定間隔を空けて複数形成されている
ことを特徴とするカップ容器の連結体。
【請求項3】
請求項1または2のいずれかに記載のカップ容器の連結体であって、
前記係合片の突出端が前記カップ容器の外周面に当接されている、
ことを特徴とするカップ容器の連結体。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれかに記載のカップ容器の連結体であって、
前記カップ容器は紙製であり、
前記補強用シートは厚紙である
ことを特徴とするカップ容器の連結体。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれかに記載のカップ容器の連結体であって、
前記閉塞用シート及び前記補強用シートにおける前記カップ容器同士の間の部分には、前記カップ容器毎に前記閉塞用シート及び前記補強用シートを分断するためのミシン目が形成されている、
ことを特徴とするカップ容器の連結体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2012−111512(P2012−111512A)
【公開日】平成24年6月14日(2012.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−261823(P2010−261823)
【出願日】平成22年11月24日(2010.11.24)
【出願人】(599160088)トービトーキョー株式会社 (2)
【Fターム(参考)】