カテーテルクランプアセンブリ
【課題】患者への不快感および/または刺激を最小限にし、かつ操作が容易な延長チューブアセンブリを提供すること。
【解決手段】クランプアセンブリであって、近位端部分および遠位端部分を備えるハウジングであって、管状部材を受容するように寸法付けられた貫通孔を規定する、ハウジングと、該ハウジングに旋回可能に連結された少なくとも1つのクランプ部材であって、該少なくとも1つのクランプ部材は、該貫通孔の外部に位置し、該貫通孔内に位置する管状部材を通る流体の流れを可能にする第一の位置と、該貫通孔内に延び、管状部材と接触して、該貫通孔内に位置する該管状部材を通る流体の流れを閉塞する第二の位置との間で移動するように構成されている、クランプ部材とを備える、クランプアセンブリ。
【解決手段】クランプアセンブリであって、近位端部分および遠位端部分を備えるハウジングであって、管状部材を受容するように寸法付けられた貫通孔を規定する、ハウジングと、該ハウジングに旋回可能に連結された少なくとも1つのクランプ部材であって、該少なくとも1つのクランプ部材は、該貫通孔の外部に位置し、該貫通孔内に位置する管状部材を通る流体の流れを可能にする第一の位置と、該貫通孔内に延び、管状部材と接触して、該貫通孔内に位置する該管状部材を通る流体の流れを閉塞する第二の位置との間で移動するように構成されている、クランプ部材とを備える、クランプアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願への相互参照)
本出願は、2008年12月31日に出願され、「Catheter Clamping Assemblies」との名称の米国仮特許出願第61/141,731号の利益および優先権を主張する。米国仮特許出願第61/141,731号の全内容は、本明細書中に参考として援用される。
【0002】
(技術分野)
本開示は、一般的に、可撓性の流体導管を把持するためのクランプアセンブリに関する。より具体的には、本開示は、カテーテルアセンブリの延長チューブを通る流体の流れを閉塞させるためのクランプアセンブリに関する。
【背景技術】
【0003】
(背景)
カテーテルは、体腔、管路および脈管への、ならびに体腔、管路および脈管からの、流体の導入および回収を促進する可撓性の医療デバイスである。カテーテルは、処置のために血液が血管から回収され、その後循環のために血管に戻される血液透析手順において、特定の用途を有し得る。公知の血液透析カテーテルは、例えば二重管腔カテーテルのように複数の管腔を備える。この二重管腔カテーテルは、カテーテル内で二方向の流体の流れを許容し、それによって、一方の管腔は身体の脈管から血液処置デバイス(例えば透析器)への送達に専念し、他方の管腔は処置された血液をその脈管に戻すことに専念する。代表的な血液透析手順の間、複数管腔カテーテルは身体内に挿入され、血液はそのカテーテルの動脈管腔を介して回収される。取り出された血液は、その血液を透析または精製してその血液から老廃物または毒素を除去する血液透析ユニットに向けられる。透析された血液は、上記カテーテルの静脈管腔を介して患者に戻される。
【0004】
種々の技術および装置(例えば、ガイドワイヤ、導入スタイレットなど)が、血液透析カテーテルの挿入のために採用される。これらの公知の技術のうちのいくつかは、皮下トンネル技法を含む。この皮下トンネル技法では、トロカールなどの使用により、2つの間隔の空いた開口部の間に皮下トンネルが形成される。一方のカテーテル末端は、例えば頚静脈などに経路を定め、そして心臓に経路を定めるために、エントリー部位または静脈切開部位に導入される。後端または近位端が皮下組織を介して前進させられ、静脈切開部位の下の患者の胸骨に隣接する第二の出口開口部から出る。いったんそのカテーテルの近位端が曝露されると、延長チューブを備えるカテーテルハブがそのカテーテルと流体連絡される。1つの皮下技術は、Twarfowskiらに対する特許文献1に開示されている。その内容は、本明細書中に参考として援用される。
【0005】
1以上の延長チューブと、各延長チューブを通る流体の流れを閉塞するためのクランプとを備える延長チューブアセンブリの使用は、当該分野では周知である。代表的に、二重管腔カテーテルにおいて、その延長チューブアセンブリは、カテーテルの静脈管腔を血液透析ユニットに流体連絡させる第一の延長チューブと、そのカテーテルの動脈管腔を血液透析ユニットに流体連絡させる第二の延長チューブとを備える。クランプは、各延長チューブの周りに位置付けされて、各延長チューブを通る流体の制御を容易にする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国特許第5,509,897号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
長期血液透析カテーテルは、長期間の使用のために患者内に位置付けされ、そしてそれゆえ、長時間にわたってその患者に不快感および/または刺激を引き起こし得る。したがって、患者への不快感および/または刺激を最小限にし、かつ操作が容易な延長チューブアセンブリに対して、当該分野では継続的な必要性が存在している。
【課題を解決するための手段】
【0008】
(要旨)
本開示は、管状部材を通る流体の流れを解放可能に閉塞させるためのクランプアセンブリの種々の実施形態に関する。一実施形態において、このクランプアセンブリは、ハウジングと、このハウジングに旋回可能に連結された少なくとも1つのクランプ部材を備える。このハウジングは、近位端部分と遠位端部分とを備え、管状部材を受容するように寸法付けられた貫通孔を規定する。上記少なくとも1つのクランプ部材は、このクランプ部材がこの貫通孔の外部に位置し、流体がこの貫通孔の中に位置された管状部材を通って流れることを可能にする第一の位置と、このクランプ部材がその貫通孔内に延びて管状部材と接触し、その貫通孔内に位置された管状部材を通る流体の流れを閉塞する第二の位置との間で、移動するように構成される。
【0009】
いくつかの実施形態において、上記クランプ部材は、上記ハウジングの遠位端部分に旋回可能に連結される。他の実施形態において、そのクランプ部材は、そのハウジングの近位端部分に旋回可能に連結される。なお他の実施形態において、そのクランプ部材は、そのハウジングの近位端部分と遠位端部分との間に旋回可能に連結される。
【0010】
上記貫通孔は、2つの分枝セグメントに分かれる、上記ハウジングの一部に沿って延びる中心セグメントを備え得る。この形状は、1以上の管状部材、例えばY字型管状部材を収容する。そのような実施形態において、上記分枝セグメントの各々が、上記第一の位置と第二の位置との間でのクランプ部材の独立の移動により上記貫通孔の各分枝セグメント内に位置された管状部材の一部を通る流体の流れを許容または閉塞するために、その2つのクランプ部材のうちの一方を備えるように、2つのクランプ部材がそのハウジングに旋回可能に連結され得る。
【0011】
上記クランプアセンブリは、上記クランプ部材を上記第一の位置と第二の位置との間で動かすためのクランプアクチュエータを備え得る。いくつかの実施形態において、そのクランプアクチュエータは、そのクランプ部材とモノリシックに形成される。そのクランプアクチュエータは、輪郭が描かれた外表面を備え、クランプアクチュエータの把持を容易にする。いくつかの実施形態において、そのクランプアクチュエータは、上記ハウジングの側壁に形成されたスロット内に配置される。
【0012】
別の実施形態において、クランプアセンブリは、管状部材を受容するように寸法付けられた第一の孔を規定する第一のクランプ部分と、その管状部材を受容するように寸法付けられた第二の孔を規定する第二のクランプ部分とを備える。この第二のクランプ部分は、少なくとも1つの係合部材を備え、その第一のクランプ部分に解放可能に連結されるように構成される。この第一のクランプ部分は、第一のクランプ部分が第二のクランプ部分に解放可能に連結しているときに、その第二のクランプ部分の少なくとも1つの係合部材が第二の孔を少なくとも部分的に閉塞する位置に動かすように構成される。
【0013】
なお別の実施形態において、クランプアセンブリは、第一の長手方向軸を有し、そして管状部材を受容するように寸法付けられた第一の通路を規定する第一のハウジングと、第二の長手方向軸を有し、その管状部材を受容するように寸法付けられた第二の通路を規定する第二のハウジングを備える。この第一のハウジングおよび第二のハウジングは、その第一の長手方向軸および第二の長手方向軸が実質的に整列する第一の位置と、その第一の長手方向軸および第二の長手方向軸が互いに対して角度を規定する第二の位置との間で旋回するように適応される。係合部材は、その第二の長手方向軸に実質的に平行な軸に沿って第二のハウジングから延び得る。その結果、その係合部材は少なくとも部分的にその第一のハウジング内に延び、その第一のハウジングおよび第二のハウジングが第二の位置にある場合に、管状部材を係合および圧縮する。第一の連結セグメントおよび第二の連結セグメントを備えるラッチ機構が、その第一のハウジングおよび第二のハウジングにそれぞれ連結され得る。その第一の連結セグメントと第二の連結セグメントの少なくとも一方は、そのラッチ機構の変化可能な位置付けのために少なくとも2つの接触点を備え得る。このラッチ機構は、上記第一の位置および第二の位置において上記第一のハウジングおよび第二のハウジングを固定するように構成される。
【0014】
別の実施形態において、クランプアセンブリは、ハブおよびロック機構を備える。このハブは、管状部材を受容するように寸法付けられた少なくとも1つの貫通孔を規定する本体部分と、屈曲形状においてその貫通孔を通って延びる管状部材を解放可能に受容するように寸法付けられた少なくとも1つの開口部を規定する基部部分とを備える。ロック機構は、管状部材の周りに配置され、その管状部材がその屈曲形状に位置付けられている間その管状部材をその基部部分に固定するように構成される第一のスリーブおよび第二のスリーブを備える。
【0015】
なお別の実施形態において、クランプアセンブリは、互いに近接した第一のクランプ部材と第二のクランプ部材とを備える、モノリシック本体を備える。この第一のクランプ部材は、管状部材を受容するように寸法付けられた第一のチャネルを規定する。この第一のクランプ部材はまた、第一の可動部分と、第一の固定部分と、この第一の可動部分および第一の固定部分と機械的に協働するように配置された第一のロック機構を備える。この第一の可動部分は、第一の固定部分に対して開放位置と近接位置との間で移動するように構成され、その結果、その第一のロック機構は近接位置において第一の可動部分を解放可能に保持するように構成される。上記第二のクランプ部材は、管状部材を受容するように寸法付けられた第二のチャネルを規定する。この第二のクランプ部材は、第二の可動部分と、第二の固定部分と、この第二の可動部分および第二の固定部分と機械的に協働するように配置された第二のロック機構を備える。この第二の可動部分は、第二の固定部分に対して開放位置と近接位置との間で移動するように構成され、その結果、その第二のロック機構は近接位置において第二の可動部分を解放可能に保持するように構成される。
【0016】
例えば、本発明は以下の項目を提供する。
(項目1)
クランプアセンブリであって、
近位端部分および遠位端部分を備えるハウジングであって、管状部材を受容するように寸法付けられた貫通孔を規定する、ハウジングと、
該ハウジングに旋回可能に連結された少なくとも1つのクランプ部材であって、該少なくとも1つのクランプ部材は、該貫通孔の外部に位置し、該貫通孔内に位置する管状部材を通る流体の流れを可能にする第一の位置と、該貫通孔内に延び、管状部材と接触して、該貫通孔内に位置する該管状部材を通る流体の流れを閉塞する第二の位置との間で移動するように構成されている、クランプ部材と
を備える、クランプアセンブリ。
(項目2)
上記クランプ部材は、上記ハウジングの上記遠位端部分に旋回可能に連結されている、上記項目に記載のクランプアセンブリ。
(項目3)
上記クランプ部材は、上記ハウジングの上記近位端部分に旋回可能に連結されている、上記項目のいずれかに記載のクランプアセンブリ。
(項目4)
上記クランプ部材は、上記ハウジングの上記近位端部分と遠位端部分との間に旋回可能に連結されている、上記項目のいずれかに記載のクランプアセンブリ。
(項目5)
上記ハウジングはさらに、上記貫通孔内での上記クランプ部材の過剰回転を防止するための停止部材を備える、上記項目のいずれかに記載のクランプアセンブリ。
(項目6)
上記貫通孔は、2つの分枝セグメントに分かれる、上記ハウジングの一部に沿って延びる中心セグメントを備える、上記項目のいずれかに記載のクランプアセンブリ。
(項目7)
上記貫通孔の上記分枝セグメント内の各々に位置されたY字型管状部材の一部を通る流体の流れを制御するための上記第一の位置と第二の位置との間での該クランプ部材の独立の移動のために、上記2つの分枝セグメントの各々が、該セグメントに関連した上記2つのクランプ部材のうちの一方を有するように、該2つのクランプ部材が上記ハウジングに旋回可能に連結される、上記項目のいずれかに記載のクランプアセンブリ。
(項目8)
上記第一の位置と第二の位置との間で上記クランプ部材を移動させるためのクランプアクチュエータをさらに備える、上記項目のいずれかに記載のクランプアセンブリ。
(項目9)
上記クランプアクチュエータが、上記クランプ部材とモノリシックに形成されている、上記項目のいずれかに記載のクランプアセンブリ。
(項目10)
上記クランプアクチュエータは、該クランプアクチュエータの把持を容易にするための輪郭が描かれた外表面を備える、上記項目のいずれかに記載のクランプアセンブリ。
(項目11)
上記クランプアクチュエータは、上記ハウジングの側壁に形成されたスロット内に配置される、上記項目のいずれかに記載のクランプアセンブリ。
(項目12)
上記ハウジングはカテーテルのハブである、上記項目のいずれかに記載のクランプアセンブリ。
(項目13)
流体制御システムであって、
管状部材であって、流体の通過のために該管状部材中を延びるチャネルを規定する、管状部材と、
該管状部材を受容するように寸法付けられた貫通孔を規定するハウジングと、
該ハウジングに旋回可能に連結されたクランプ部材であって、該クランプ部材は、該管状部材が該貫通孔内に位置する場合、該ハウジングの該貫通孔内に回転して該管状部材を圧縮し、そして該管状部材が該貫通孔内に位置する場合、該ハウジングの該貫通孔外に回転して該管状部材を圧縮しないように、位置付けおよび構成されている、クランプ部材と
を備える、流体制御システム。
(項目14)
上記クランプ部材は、上記貫通孔の長手方向軸を実質的に横切る位置に、該貫通孔内に回転するように位置付けられる、上記項目に記載の流体制御システム。
(項目15)
上記クランプ部材は、上記貫通孔の長手方向軸に実質的に平行な位置に、該貫通孔外に回転するように位置付けられる、上記項目のいずれかに記載の流体制御システム。
(項目16)
上記クランプ部材を上記ハウジングの上記貫通孔の内および外へ回転させるクランプアクチュエータをさらに備える、上記項目のいずれかに記載の流体制御システム。
(項目17)
上記クランプアクチュエータが、上記クランプ部材に取り付けられたレバーである、上記項目のいずれかに記載の流体制御システム。
(項目18)
上記管状部材は、カテーテルアセンブリの延長チューブである、上記項目のいずれかに記載の流体制御システム。
【0017】
(要約)
クランプアセンブリは、ハウジングと、そのハウジングに旋回可能に連結された少なくとも1つのクランプ部材を備える。このハウジングは、管状部材を受容するように寸法付けられた貫通孔を規定する。その少なくとも1つのクランプ部材は、クランプ部材が貫通孔の外部に位置し、流体がその貫通穴内に位置する管状部材を通って流れることを可能にする第一の位置と、クランプ部材が貫通孔内に延び、管状部材と接触して、その貫通孔内に位置する管状部材を通る流体の流れを閉塞する第二の位置との間で移動するように構成される。
【図面の簡単な説明】
【0018】
添付の図面は、本明細書に組み込まれ、そして本明細書の一部を構成し、本開示の実施形態を例示し、上述の本開示の一般的な説明および以下の本開示の詳細な説明とともに、本開示の原理を説明するために機能する。
【図1】図1は、開放形状、すなわち把持していない形状における、管状部材の周りに位置付けられた本開示のクランプアセンブリの実施形態の側面斜視図である。
【図2】図2は、閉鎖形状、すなわち把持している形状における、管状部材の周りに位置付けられた図1に示されるクランプアセンブリの側面斜視図である。
【図3】図3は、Y字型の管状部材の周りに位置付けられた本開示のクランプアセンブリの別の実施形態の側面斜視図であり、一部は仮想的に示されている。
【図4】図4は、Y字型の管状部材の周りに位置付けられ、クランプアクチュエータを備える、本開示のクランプアセンブリの別の実施形態の側面斜視図であり、一部は仮想的に示されている。
【図5】図5は、クランプアクチュエータを備える本開示のクランプアセンブリの別の実施形態の側面斜視図である。
【図6】図6は、開放形状、すなわち把持していない形状における、図5に示されるクランプアセンブリの末端斜視図である。
【図7】図7は、閉鎖形状、すなわち把持している形状における、図6に示されるクランプアセンブリの末端斜視図である。
【図8】図8は、一部が別々にされた、本開示のクランプアセンブリの1つの実施形態の側面斜視図である。
【図9】図9は、開放形状、すなわち把持していない形状における、管状部材の周りに位置付けされた図8に示されるクランプアセンブリの側面断面図である。
【図10】図10は、閉鎖形状、すなわち把持している形状における、管状部材の周りに位置付けされた図9に示されるクランプアセンブリの側面断面図である。
【図11】図11は、開放形状、すなわち把持していない形状における、管状部材の周りに位置付けされた代替の開示されるクランプアセンブリである。
【図12】図12は、閉鎖形状、すなわち把持している形状における、管状部材の周りに位置づけられた、図11に示されるクランプアセンブリの側面斜視図である。
【図13】図13は、一部が別々にされた、クランプアセンブリの別の実施形態の側面斜視図である。
【図14】図14は、閉鎖形状、すなわち把持している形状における、管状部材の周りに位置付けられた図13のクランプアセンブリの側面斜視図である。
【図15】図15は、開放形状、すなわち把持していない形状における、管状部材の周りに位置付けられた本開示のクランプアセンブリの実施形態の側面斜視図であり、一部は断面図である。
【図16】図16は、閉鎖形状、すなわち把持している形状における、管上部材の周りに位置付けられた図15に示すクランプアセンブリの側面斜視図であり、一部は断面図である。
【図17】図17は、本開示のクランプアセンブリの別の実施形態の側面斜視図である。
【図18】図18は、線18−18に沿って示した、図17に示されるクランプアセンブリの保持部材の断面図である。
【図19】図19は、本開示のクランプアセンブリの代替の実施形態の側面図である。
【図20】図20は、本開示のクランプアセンブリのなお別の実施形態の側面平面図である。
【図21】図21は、図20のクランプアセンブリの側面斜視図である。
【図22】図22は、管状部材の周りに位置付けられた図20のクランプアセンブリの側面斜視図である。
【図23】図23は、本開示のクランプアセンブリの別の実施形態の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
(実施形態の詳細な説明)
開示されるクランプアセンブリの実施形態が、ここで図面を参照して詳細に説明され、図面において同様の参照数字はいくつかの図面のそれぞれにおいて同一の要素または対応する要素を指示する。図面において、そして以下に続く説明において、用語「近位」または「後端(trailing)」は、従来のように、オペレータ(例えば、臨床家)に近い、本開示の装置の端をいい、一方で、用語「遠位」または「前端(leading)」は、オペレータから遠い装置の端をいう。本明細書で使用される場合、用語「被験体」はヒトの患者または他の動物をいう。用語「臨床家」は、医師、看護師または他の看護提供者をいい、支持要員を含み得る。
【0020】
図1および図2を参照すると、クランプアセンブリ100は、ハウジング102とクランプ部材104とを含む。ハウジング102は、本体部分106を含み、本体部分106は、ハウジング102の長手方向軸「y」に沿って延びた実質的に円筒形の貫通孔108を規定する。貫通孔108は、弾性管状部材110を受容するように寸法付けられる。管状部材110は、医療用または非医療用の使用のための任意の可撓性または弾性の流体運搬導管であり得る。例えば、管状部材110は、カテーテルアセンブリまたは静脈(IV)ラインの延長チューブであり得る。さらに、ハウジング102は、カテーテルアセンブリのハブであり得るか、またはハウジング102は、延長チューブ上の別個の構成要素であり得る。本体部分106は、管状部材110を摩擦係合するように適応され得る近位端部分112と、開口部116を含む遠位端部分114であって、該開口部を通って管状部材110の通過を可能にする、遠位端部分114と、側壁118であって、管状部材110のその中への通過および受容のために寸法付けられた側壁118とを含む。ハウジング102の近位端部分112から延びる管状部材110の一部は、様々な医療用デバイス(例えば、血液透析器)との接続用に適応され得、ハウジング102の遠位端部分114から延びる管状部材110の一部は、被験体内に位置決定され得るカテーテルとの接続用に適応され得る。しかしながら、クランプアセンブリ100がこの特定の形状において説明されているが、クランプアセンブリ100は両端を逆にひっくり返され得、かつその意図された目的のために作用し続け得ることが理解される。
【0021】
クランプ部材104は、旋回部材またはピン120を介してハウジング102の遠位端部分114の近位に旋回可能に接続され、その結果、クランプ部材104は、ピン120の周りで自由に回転し得る。クランプ部材104は、任意の適切な旋回機構(例えば、ヒンジ、接合部、および当業者の理解の範囲内の他の機械的手段)を介してハウジング102に連結され得ることが理解されるべきである。クランプ部材104は、また、以下の他の実施形態において示され、論じられるようなハウジング102の任意の他の部分に接合され得る。クランプ部材104は、貫通孔108を閉塞しない第一の開放位置と、クランプ部材104が貫通孔108内に突出する第二の閉鎖位置との間を動くように構成されている。
【0022】
第一の位置において、クランプ部材104は、貫通孔108の外部に位置決定され、その結果、貫通孔108は、管状部材110を受容するために開放し、貫通孔108を通る流体の流れを可能にする。図1に示されているように、第一の位置において、クランプ部材104は、長手方向軸「y」に実質的に平行に方向付けられる。第二の位置において、クランプ部材104は、少なくとも部分的に貫通孔108内に延びる。図2に示されているように、第二の位置においてクランプ部材104は、長手方向軸「y」に実質的に垂直、または長手方向軸「y」を横切るように方向付けられ、その結果、クランプ部材104がハウジング102の遠位端114の開口部116を閉塞し、管状部材110を係合し、管状部材110を通る流体の流れを妨げる。ハウジング102は、貫通孔108内でのクランプ部材104の過剰回転を防ぐ停止部材122を含み得る。
【0023】
使用中、管状部材110は、最初にハウジング102の貫通孔108を通って挿入される一方で、クランプ部材104は、第一の開放位置に位置する。第一の位置において、流体は、管状部材110を通って自由に流れ得る。管状部材110を通る流体の流れを妨げるために、クランプ部材104は、手動操作を介して、または適切なツールを用いて、第二の閉鎖位置に動かされ得る。クランプ部材104が第二の位置に配置される間、クランプ部材104は管状部材110を圧縮し、その結果、管状部材110を通る流体の流れを有意に妨害するか、または防ぐ。
【0024】
図3に示されている別の実施形態において、クランプアセンブリ200は、貫通孔208を含む本体部分206を有しているハウジング202を含み、貫通孔208はその一部に沿って二股に分かれ得る。クランプアセンブリ200は、1以上の管状部材(例えば、Y字型の管状部材210)を収容し得る。貫通孔208は、長手方向軸「y」に沿って延びる中心セグメント224を含み、中心セグメント224は、長手方向軸「y」に対してある角度で、2つの分枝セグメント226および228に分かれる。Y字型の管状部材210は、単一の遠位チューブ部分230と、貫通孔208内での配置のために構成されている2つの近位チューブ部分232および234とを含む。遠位チューブ部分230ならびに近位チューブ部分232および234は、管状部材210を通る分割流体流路を規定し、この分割流体流路は、独立した流体制御が可能である。例えば、遠位チューブ部分230は、二重管腔カテーテルであり得、該二重管腔カテーテルにおいて近位チューブ部分232および234のそれぞれが二重チューブ部分230内に規定された複数の管腔のうちの1つと流体連通する。近位チューブ部分232および234の両方が遠位チューブ部分230を利用するので、近位チューブ部分232および234のそれぞれは、遠位チューブ部分230を通る流体を受容し得るか、または送達し得る。
【0025】
実施形態において、Y字型の管状部材210の遠位チューブ部分230は、被験体内への挿入のために適応され、その結果、血液が近位チューブ部分232または234のうちの1つを通って引き抜かれ得、近位チューブ部分232または234のうちの1つは、血液から老廃物および毒素を除去するための血液透析ユニット(例えば、二重管腔カテーテル)に接続される。精製の後、透析後の血液は他の近位チューブ部分232または234を介して被験体に戻される。したがって、1つの近位チューブ部分が血液除去のために利用され得、もう1つが血液を戻すために利用され得る。他の実施形態において、近位端部分232および234は、同一方向への流れのため(例えば、2つの異なる供給源からのIV流体の送達)に一緒に利用され得る。さらに、ハウジング202は、カテーテルのハブであり得る。
【0026】
図1および図2のクランプ部材104に実質的に類似するクランプ部材204は、貫通孔208を通る流体の流れを可能にしたり、ブロックしたりするために利用される。貫通孔208の各分枝セグメント226および228は、関連付けられたクランプ部材204を有し、該クランプ部材204はその中に位置決定された近位チューブ部分232または234を独立して開放または閉鎖する。クランプ部材204は、矢印「A」および「B」の方向において、第一の開放位置から第二の閉鎖位置まで動かされ得、反対の方向において、第二の閉鎖位置から第一の開放位置まで戻され得る。クランプ部材104と同様に、クランプ部材204は、第一の位置に配置されるとき、貫通孔208のそれぞれの近位チューブ部分232または234を通る流体の流れを可能にし、第二の位置に配置されるとき、クランプ部材204がそのそれぞれの近位チューブ部分232または234を係合し、チューブを閉鎖するようにピンチまたはクリンプするので、貫通孔を通る流体の流れを閉塞する。ハウジング202は、図4に示されているような、クランプ留めの間、クランプ部材204から離れるような近位チューブ部分232および234の屈曲を防ぐための停止部材を含み得る。
【0027】
ここで図4を参照して、本開示のクランプアセンブリ300は、クランプ部材304の位置決定のためのクランプアクチュエータ336を含む。クランプアセンブリ300は、貫通孔308を含む本体部分306を有するハウジング302を含み、この貫通孔308は、2つの分枝セグメント326および328に分割する中心セグメント324を有する。クランプアクチュエータ336は、クランプ部材304とモノリシックに形成され得るか、またはクランプ部材304に別個に取り付けられ得、クランプ部材304はハウジング302に操作可能に連結され、旋回部材またはピン320の周りで回転する。クランプアクチュエータ336は、当業者の理解の範囲内の任意の機構であり得、第一の開放位置と第二の閉鎖位置との間でのクランプ部材304の移動を可能にする。本実施形態において示されているように、クランプアクチュエータ336は、細長い本体を含むレバーであり、このレバーはクランプ部材304の貫通孔308への動きおよび貫通孔308から出る動きを効率化する臨床家による把持を容易にする。クランプアクチュエータ336は、輪郭が描かれた外表面340を含み得、この外表面340は、摩擦を増大させ、臨床家の指とクランプアクチュエータ336との間で把持するために、起伏のあるテクスチャを含み得る。
【0028】
貫通孔308の分枝セグメント328と関連するクランプ部材304は、第一の開放位置において位置決定され、これにより、チューブ部材210の近位チューブ部分234を通り、結果として遠位チューブ部分230を通る流体の流れを可能にするようにて示されている。貫通孔308の分枝セグメント326に関連するクランプ部材304は、第二の閉鎖位置に位置決定され、これにより管状部材210の近位チューブ部分232と係合し、管状部材210を通る流体の流れを閉塞するように示されている。操作の間、近位チューブ部分232および234のいずれかを通る流体の流れは、第一の位置と第二の位置との間でのそれぞれのクランプ部材304の動きにより促進され得るか、または抑制され得る。停止部材322が、クランプ留めの間のクランプ部材304から離れる近位チューブ部分232および234の動きを防ぐために提供され得る。
【0029】
図5〜図7は、本開示のクランプアセンブリ400の別の実施形態を示し、クランプアセンブリ400は、スライドノブの形態のクランプアクチュエータ436を含む。クランプアセンブリ400は、本体部分406を有するハウジング402を含み、この本体部分406は、延長チューブ410を受容するように構成されている実質的に円筒形の貫通孔408を規定する側壁418を含む。ハウジング402は、カテーテルのハブの一部であり得るか、または別個の構成要素であり得る。ハウジング402の側壁418は、側壁418内へのクランプアクチュエータまたはスライドノブ436の位置決定のためのスロット438を規定する。クランプアクチュエータ436は、ハウジング402の側壁418内に配置されたクランプ部材404と操作可能に連結される。クランプ部材404は、側壁418と旋回可能に連結され、その結果、クランプ部材404は、クランプアクチュエータ436の作動の際に、貫通孔408内へ、そして貫通孔408から外へ旋回する。
【0030】
クランプアクチュエータ436は、図6に示されているような貫通孔408の第一の開放位置に対応する第一の設定から、図7に示されているような貫通孔408の第二の閉鎖位置に対応する第二の設定に動かされ得る。第一の位置において、クランプ部材404は、側壁418と実質的に整列し、貫通孔408を閉塞しない。第二の位置において、クランプ部材404は、貫通孔408の少なくとも一部をブロックし、貫通孔408内に位置する延長チューブ410を圧縮し、それにより、延長チューブ410を通る流体の流れを妨害する。
【0031】
ここで図8および図9を参照すると、本開示にしたがうクランプアセンブリ500は、クランプ部材512とクランプアクチュエータ514とを含む。クランプ部材512は、実質的に円筒形の本体516を含み、この本体516は弾性管状部材520(例えば、カテーテルアセンブリの延長チューブ)を受容するように寸法付けられる。本体516は、基部522と環状側壁524とを含む。一対のクランプアーム526は、貫通孔518の向かい合う側面で側壁524内にカンチレバーの態様で延びる。各クランプアーム526は、その末端対向基部522上の係合部材528と共に形成され、凹部530を規定するために、側壁524から内側に間隔をあけられる。各係合部材528は、角度の付いた側壁528aと、以下にさらに詳細に論じられるような管状部材520を係合するように位置決定された非外傷性クランプ表面528bと、肩部528cとを含む。
【0032】
クランプアクチュエータ514は、貫通孔541を規定する基部部材540と、基部部材540から延びる一対の直径方向に対向するアクチュエータアーム542とを含む。各アクチュエータアーム542は、その末端の対向する基部部材540上に位置決定されたアクチュエータヘッド544を有する。各アクチュエータヘッド544は、先細面または角度付きの面544aを含み、この面544aは、以下でさらに詳細に論じられるように、クランプ部材512およびクランプアクチュエータ514が組み立てられるとき、クランプ部材512の係合部材528の角度付き表面528aを係合するように構成され、かつ寸法付けられる。アクチュエータヘッド544は、また、アクチュエータヘッド544と基部部材540との間に位置決定された肩部544bを規定する。
【0033】
図9および図10を参照すると、使用中、管状部材520は、クランプ部材512の貫通孔518を通り、クランプアクチュエータ514の貫通孔541を通って位置決定される。クランプアクチュエータ514は、図9において矢印Aで示された方向に、クランプ部材512に向けて管状部材520に沿って動かされ、その結果、アクチュエータアーム542はクランプ部材512の凹部530内に動く。クランプアクチュエータ514のアクチュエータヘッド544の角度付きの面544aが係合部材528の角度付き表面528aを係合するとき、クランプ部材512のクランプアーム526は、図10に示されているように管状部材520に向かって内側にカム係合し、その結果、非外傷性クランプ表面528bは、その表面の間で管状部材520を圧縮し、管状部材520を通る流れを閉塞し、そして/または防ぐ。アクチュエータヘッド544の肩部544bが係合部材528の角度付き表面528aを通過するとき、肩部528cはアクチュエータヘッド544の肩部544bと整列するように動き、矢印Aと反対の方向において所定の力がクランプアクチュエータ514に加えられるまで、またはクランプアクチュエータ514がクランプ部材512に対して回転し、係合部材528との整列の外にアクチュエータヘッド544を動かすまで、クランプ部材512からのクランプアクチュエータ514の分離を防ぐ。
【0034】
図9および図10に示されるように、クランプアーム526は、等しい長さであり、管状部材520は非外傷性クランプ表面528b間で直接的に圧縮される。図11および図12に示される代替実施形態において、クランプアセンブリ600は、異なる長さのクランプアーム626aおよび626bを有するクランプ部材612を含み、その結果、管状部材620はクランプアーム626aおよび626bの係合部材628間でねじられる。アクチュエータアーム642を含むクランプアクチュエータ614は、実質的に、クランプアクチュエータ514に関して上記されたものであり、本明細書においてはさらに詳細には説明されない。
【0035】
図13および図14に示されるさらに別の実施形態において、クランプアセンブリ650は、クランプ部材662とクランプアクチュエータ644とを含む。クランプ部材662は、貫通孔668を規定する実質的に円筒形の本体666を含み、この貫通孔668は、管状部材680を受容するように寸法付けられる。本体666は、基部672と、基部672から延びる一対のクランプアーム676aおよび676bを含む。各クランプアーム676は、管状部材680との係合のための、その末端対向基部672上の係合部材678と、クランプアクチュエータ664との解放可能な係合のための少なくとも1つの山部(ridge)682とを有して形成される。クランプアクチュエータ664は、貫通孔691を規定する内側表面696を有する環状壁694を含む。内側表面696は、クランプアーム676の山部682を受容するように寸法付けられ、クランプ部材662およびクランプアクチュエータ664を共に固定する少なくとも1つのスロットを含む。
【0036】
使用中、管状部材680は、クランプ部材662の貫通孔668およびクランプアクチュエータ664の貫通孔691を通って位置決定される。クランプアクチュエータ664は、管状部材680に沿って、クランプ部材662に向かって動き、その結果、クランプアーム676は、クランプアーム676の山部682が内側表面696のスロット692内にロックするまでクランプアクチュエータ664の環状壁694内で受容される。環状壁694は、図14に示されるように管状部材680に向けて内側にクランプ部材662のクランプアーム676をカム係合し、その結果、係合部材678は、それらの間で管状部材680を圧縮し、管状部材680を通る流れを閉塞するか、そして/または防ぐ。
【0037】
ここで、図15および図16を参照すると、管状部材を通る流体の流れを可能にしたり、防いだりする代替の機構が示されている。本開示にしたがうクランプアセンブリ700は、第二のハウジング704と操作可能に連結される第一のハウジング702を含む。第一のハウジング702は、第一のハウジング702の長さに沿って、近位端706から遠位端708まで延びる長手方向軸「x」を規定する。第一のハウジング702は、管状部材712を受容するように寸法付けられた実質的に円筒形の内部長手方向通路710をさらに規定する。
【0038】
第二のハウジング704は、第二のハウジング704の長さに沿って、近位端714から遠位端716まで延びる長手方向軸「y」を規定する。第二のハウジング704は、また、管状部材712を受容するように寸法付けられた実質的に円筒形の内部長手方向通路718を規定する。図15の例示の実施形態において、第二のハウジング704の長手方向軸「y」は、第一のハウジング702の軸「x」と一致し、それにより、第二のハウジング704の長手方向通路718を、第一のハウジング702の長手方向通路710と整列させる。この位置は、管状部材712を通る流体の流れを妨げず、結果として、クランプアセンブリ700の第一の把持されていない位置を規定する。
【0039】
第一のハウジング702と第二のハウジング704とは、旋回部材720を介して接合される。第二のハウジング704は、第二のハウジング704の近位端714から延びる剛性の細長い本体の形態の係合部材722を含み得る。係合部材722は、第一のハウジング702と第二のハウジング704とが第一の把持されていない位置に位置付けされたときに、第一のハウジング702と接触することなく旋回部材720を越えて第二のハウジング704の長手方向軸「y」に実質的に平行な軸に沿って延びる。
【0040】
第一および第二のハウジング702および704は、ラッチ機構724を介して第一の把持されていない位置に維持される。ラッチ機構724は、第二のハウジング704に対する第一のハウジング702の選択可能かつ解放可能な位置付けのために適応されている。ラッチ機構724は、第一のハウジング702に固定された第一の連結セグメント726と、第一の連結セグメント726とは相補的な、第二のハウジング704に固定された第二の連結セグメント728とを含む。第一および第二の連結セグメント726および728は、従来の手段、例えば超音波溶接、接着剤の使用、または機械的連結手段により、それぞれのハウジング702および704に固定され得る。あるいは、連結セグメント726および728は、それぞれのハウジング702および704によってモノリシックに形成され得る。第一および第二の連結セグメントは、例えば差込連結、スナップフィット係合、摩擦嵌め、舌状形状(tongue configuration)および溝状形状等の様々な連結要素のうちの任意のものであり得る。
【0041】
図15に示されているように、第二の連結要素728は、接合部734を介して第二のハウジング704およびロック表面732に旋回可能に連結されたラッチアーム730を有する。ロック表面732は、例えばフック等の湾曲した部分または角度の付いた部分であり得、第一の連結セグメント726にしっかりと、そして解放可能に係合するように適応されている。第一の連結セグメント726は、第二の連結セグメント728のロック表面732との係合のための少なくとも2つの接触点を含むように構成される。接触点は、ラッチ機構724の変更可能な位置付けを可能にする。示されているように、第一の連結セグメントは、第一のハウジング702から延びた第一のピン726aと第二のピン726bとを含み、これらは、第二の連結セグメントまたはラッチ728のロック表面732を受容するように構成されている。
【0042】
第一のハウジング702と第二のハウジング704とは、第一の連結セグメント726の第一のピン726aの上にラッチ728のロック表面732を固定することにより、ラッチ機構724が第一の係合位置に配置されたときに、第一の把持されていない位置に維持される。ラッチ機構724は、長手方向軸「y」に対して略横断方向にラッチアーム730を持ち上げることによって解放されることにより第一のピン726aによるロック表面732の保持力を克服することにより、あるいは、第一または第二のハウジング702または704のうちの1つを旋回させることによりロック表面732とピン726aとの間の張力を解放することにより、第一の連結セグメント726から離れたラッチ728の自由な回転を可能にし得る。
【0043】
図16に示されているように、クランプアセンブリ700は、第二のピン726bによるロック表面732の取り付けによって、ラッチ機構724が第二の係合位置に配置されたときに、第二の把持された位置に配置され得る。ロック表面732を第二のピン732bと係合させるために、第一のハウジング702と第二のハウジング704とは、長手方向に整列させられ、互いに対して所定の角度で屈曲させられ、その結果、ラッチ728のロック表面732は、第二のピン726bに対して留められ得、それにより、第一および第二のハウジング702および704を互いに角度をなした関係で保持する。第一および第二のハウジング702および704の長手方向軸の間の角度は、鋭角、鈍角または直角であり得る。第一および第二のハウジング702および704は、互いに対して旋回させられ、ラッチ機構724を係合されていない位置と係合された位置との間で動かす。
【0044】
第一のハウジング702および第二のハウジング704の長手方向軸、それぞれ「x」および「y」は、角度をなした関係を規定するように配置され、長手方向軸に配置された管状部材712は、そこを通る流体の流れを妨げるように、屈曲または曲げられ得る。閉塞の程度は、例えば「x」軸と「y」軸との間で規定される角度、管状部材の直径、管状部材の材料の弾性等の要因に依存し得る。加えて、第二のハウジング704の係合部材722は、第一および第二のハウジング702および704が第二の係合位置にあるときに、第一のハウジング702の通路710内に少なくとも部分的に配置され得、その結果、係合部材722は、管状部材712を圧迫し、それにより、管状部材712を通る流体の流れを妨げたり、防止したりし得る。
【0045】
ラッチ機構724は、ラッチ728を第一のハウジング702からスライドさせることにより解放され、それによって第二のピン726bによるロック表面732の保持力を克服することにより、あるいは、第一および/または第二のハウジング702または704を互いに向けてさらに旋回させてロック表面732と第二のピン726bとの間の張力を解放することにより、第一の連結セグメント726から離れた第二の連結セグメント728の自由回転を可能にし得る。このようにして、第二のピン726bからのラッチ機構724の解放は、第一把持されていない位置と第二の把持された位置との間でのクランプアセンブリ700の運動を可能にする。
【0046】
第一および第二の連結セグメント726および728の配置は、第一のハウジング702の第一の連結セグメント726がラッチの形態であり得、その一方で第二のハウジング704の第二の連結セグメント728がピンの形態であり得るように、逆転され得る。ハウジングに形成されたスロットまたはノッチを有するラッチ、または、ラッチアーム上の変更可能な接触点、例えばラッチアームに沿って長手方向に配置された2つのロック表面等の、その他のファスナー形状もまた想定され得る。
【0047】
図17〜18は、本開示にしたがうクランプアセンブリ800のさらに別の代替的な実施形態を示す。クランプアセンブリ800は、ハブ802とロック機構804とを含む。ハブ802は、本体部分806と基部部分810とを含む。本体部分806は、1つ以上の貫通孔(示されていない)を規定し、貫通孔と連通する1つ以上の管状部材808を支持する。基部部分810は、管状部材808が湾曲または屈曲した形状にあるときに管状部材808を解放可能に受容するような寸法の少なくとも1つの開口部812を規定する。本実施形態に示されているように、クランプアセンブリ800は、ハブ802を含み、該ハブ802は、2つの管状部材808と2つの開口部812を規定する基部部分810とを支持する本外部分806を有し、各開口部は、管状部材808を個別に受容するように寸法付けられる。
【0048】
ロック機構804は、管状部材808の周囲に配置された第一および第二のスリーブ814および816を含む。図17の実施形態に示されているように、第一のスリーブ814は、第一の歯818を含み得、第二のスリーブ816は、第一の歯818と係合するように構成された第二の歯820を含み得る。第一および第二のスリーブ814および816は、第一および第二の歯818および820が係合されていないときに第一のロックされた位置に維持され、第一の歯818と第二の歯820とを係合させることによって第二のロックされた位置に維持される。
【0049】
使用中、管状部材808は屈曲して、ハブ802の基部部分810の開口部812内に配置され得る。スリーブ814および816は、第一および第二の歯818および820を接近させ係合させることにより、ロックされた位置に配置され得る。ロックされた位置は、管状部材808を屈曲位置に固定し、それにより、管状部材808に曲げを形成し、それを通る流体の流れを妨げる。そして、ロック機構804は、係合解除され、ロックされていない位置に戻され得、その結果、管状部材808はもはや屈曲しなくなり、それを通って流体が自由に流れ得る。
【0050】
管状部材808の屈曲位置を維持するために、スリーブ814および816を固定するための任意の機構が利用され得ることが理解されるべきである。例えば、図19に示されているクランプアセンブリ800aは、図17のクランプアセンブリ800と実質的に同一であるが、ロック機構804が第一および第二のスリーブ814および816に旋回可能なように連結されているヒンジ822を含む点で異なる。ヒンジ822は、管状部材808を屈曲位置に維持することを助け、それにより、管状部材808の曲げの形成を容易にし、それを通る流体の流れを邪魔したり止めたりし得る。
【0051】
ここで図20〜22参照すると、クランプアセンブリの別の実施形態が示されている。クランプアセンブリ900は、一体のモノリシックな本体902を含み、該本体902は、第一のクランプ部材904と第二のクランプ部材906とを含む。第一のクランプ部材904および第二のクランプ部材906は、鏡像対のように互いに対して並んだ関係で配置される。第一および第二のクランプ部材904および906の各々は、開放位置と閉鎖位置との間で動くように構成されている。以下に詳細に議論されるように、第一および第二のクランプ部材904および906は、開放位置に配置されたときに管状部材908を通る流体の自由な流れを可能にし、閉鎖位置に配置されたときに管状部材908を通る流体の通過を妨げる。
【0052】
第一のクランプ部材904は、近位および遠位の開口部910および912を規定し、それを通る管状部材908の通過を可能にする。第二のクランプ部材906もまた、近位および遠位の開口部914および916を規定し、それらを通る管状部材908の通過を可能にする。
【0053】
第二のクランプ部材906の構造および操作は第一のクランプ部材904の構造および操作と実質的に同一であるが、クランプ部材は、第一のクランプ部材904のみを参照して議論される。
【0054】
第一のクランプ部材904は、可動部分918と固定部分920とを含む。可動および固定部分918および920の各々は、それぞれ少なくとも1つの隆起922を含む。図22に示されているように、使用中、可動部分918の隆起922は、可動部分918が固定部分920に向けて動くときに、固定部分920の隆起924に対して管状部材908を圧迫する。実施形態に示されているように、可動および固定部分918および920の両方は、三角形の形状を有する隆起922および924を有するが、当業者は、可動および固定部分918および920の各々が、任意の適切な形状の複数の隆起922および924を有し得ることを理解し得る。
【0055】
第一のクランプ部材904はまた、可動部分918と固定部分920とを接近した位置に維持するためのロック機構926を含む。スナップフィットのロックであり得るロック機構926は、ロック部材928とロック受容部930とを組み込んでいる。ロック部材928は、可動部分918の端に配置されるが、ロック受容部930は、固定部分920から延びている。ロック受容部930は、湾曲した輪郭を有し得、ロック部材928を保持するように構成されている当接表面928を含み得る。操作中、ロック部材928は、ロック受容部930とスナップフィットさせ、その結果、当接表面932は、可動部分918を固定部分920の近くに維持する。可動部分918が固定部分920に向けて動かされるときに、隆起922および924もまた、互いに接近し、それにより、管状部材908を圧迫し、それを通る流体の流れを妨げる。ロック受容部930は、ロック受容部930からのロック部材928の係合および脱係合を容易にする作動フランジ934を組み込んでいる。図20は、接近位置にあってそれにより管状部材908を通る流体の流れを妨害するクランプ部材904と、間隔のあいた位置にあってその位置では管状部材908を流れる流体の流れが妨害されないクランプ部材906とを示している。
【0056】
図23は、クランプアセンブリ1000の別の実施形態を示している。クランプアセンブリ1000は、モノリシックな支持バー1002と、第一のクランプジョー1004と、第二のクランプジョー1006とを組み込んでいる。連結部材1008は、支持バー1002の中央部分に固定され、第一および第二のクランプジョー1004および1006は、連結部材1008に旋回可能に連結される。一実施形態において、第一のヒンジ1010は、第一のクランプジョー1004を連結部材1008に旋回可能に連結し、第二のヒンジ1012は、第二のクランプジョー1006を連結部材1008に旋回可能に固定する。第一および第二のクランプジョー1004および1006の各々は、開放位置と閉鎖位置との間で動くことができる。開放位置において、第一および第二のクランプジョー1004および1006の各々は、支持バー1002から間隔があいている。閉鎖位置において、第一および第二のクランプジョー1004および1006の各々は、支持バー1002と並置されるように配置されている。クランプアセンブリ100はさらに、支持バー1002の対向する端に配置された第一および第二のロック部材1014および1016を含む。操作中、ロック部材1014および1016は、第一および第二のクランプジョー1004および1006のそれぞれを閉鎖位置に固定する。示されている実施形態において、各ロック部材1014および1016は、対応するクランプジョー1004および1006を係合させるように構成された当接壁1018および1020を含むロックデバイスをスナップフィットさせる。あるいは、その他の公知のロック構造が提供され得る。
【0057】
操作中、第一および第二のクランプジョー1004および1006が開放位置に配置される(例えば、クランプジョー1004を参照されたい)。そして、1つの管状部材1022が支持バー1002と第一のクランプジョー1004との間に配置され、別の管状部材1022が支持バー1002と第二のクランプジョー1006との間に配置される。管状部材1022を接近位置に配置した後、第一および第二のクランプジョー1004および1006は、閉鎖位置に動かされ得る(例えば、クランプジョー1006を参照されたい)。第一および第二のクランプジョー1004および1006が支持バー1002に向けて動かされるにつれ、第一および第二のクランプジョー1004および1006は、管状部材1022を圧迫し、それにより、管状部材1022を通る流体の流れを妨害する。
【0058】
本開示のクランプアセンブリの実施形態に対して、本開示の精神および範囲を逸脱することなしに、形式および詳細における様々な改変および変更がなされ得ることが理解されるべきである。したがって、上述の記載は、限定として捉えられるべきではなく、単に本開示の実施形態の例示として捉えられるべきである。当業者は、本開示の範囲内および精神内でその他の改変を構想し得る。
【符号の説明】
【0059】
100 クランプアセンブリ
102 ハウジング
104 クランプ部材
106 本体部分
108 貫通孔
110 管状部材
112 近位端部分
114 遠位端部分
118 側壁
120 旋回部材またはピン
122 停止部材
【技術分野】
【0001】
(関連出願への相互参照)
本出願は、2008年12月31日に出願され、「Catheter Clamping Assemblies」との名称の米国仮特許出願第61/141,731号の利益および優先権を主張する。米国仮特許出願第61/141,731号の全内容は、本明細書中に参考として援用される。
【0002】
(技術分野)
本開示は、一般的に、可撓性の流体導管を把持するためのクランプアセンブリに関する。より具体的には、本開示は、カテーテルアセンブリの延長チューブを通る流体の流れを閉塞させるためのクランプアセンブリに関する。
【背景技術】
【0003】
(背景)
カテーテルは、体腔、管路および脈管への、ならびに体腔、管路および脈管からの、流体の導入および回収を促進する可撓性の医療デバイスである。カテーテルは、処置のために血液が血管から回収され、その後循環のために血管に戻される血液透析手順において、特定の用途を有し得る。公知の血液透析カテーテルは、例えば二重管腔カテーテルのように複数の管腔を備える。この二重管腔カテーテルは、カテーテル内で二方向の流体の流れを許容し、それによって、一方の管腔は身体の脈管から血液処置デバイス(例えば透析器)への送達に専念し、他方の管腔は処置された血液をその脈管に戻すことに専念する。代表的な血液透析手順の間、複数管腔カテーテルは身体内に挿入され、血液はそのカテーテルの動脈管腔を介して回収される。取り出された血液は、その血液を透析または精製してその血液から老廃物または毒素を除去する血液透析ユニットに向けられる。透析された血液は、上記カテーテルの静脈管腔を介して患者に戻される。
【0004】
種々の技術および装置(例えば、ガイドワイヤ、導入スタイレットなど)が、血液透析カテーテルの挿入のために採用される。これらの公知の技術のうちのいくつかは、皮下トンネル技法を含む。この皮下トンネル技法では、トロカールなどの使用により、2つの間隔の空いた開口部の間に皮下トンネルが形成される。一方のカテーテル末端は、例えば頚静脈などに経路を定め、そして心臓に経路を定めるために、エントリー部位または静脈切開部位に導入される。後端または近位端が皮下組織を介して前進させられ、静脈切開部位の下の患者の胸骨に隣接する第二の出口開口部から出る。いったんそのカテーテルの近位端が曝露されると、延長チューブを備えるカテーテルハブがそのカテーテルと流体連絡される。1つの皮下技術は、Twarfowskiらに対する特許文献1に開示されている。その内容は、本明細書中に参考として援用される。
【0005】
1以上の延長チューブと、各延長チューブを通る流体の流れを閉塞するためのクランプとを備える延長チューブアセンブリの使用は、当該分野では周知である。代表的に、二重管腔カテーテルにおいて、その延長チューブアセンブリは、カテーテルの静脈管腔を血液透析ユニットに流体連絡させる第一の延長チューブと、そのカテーテルの動脈管腔を血液透析ユニットに流体連絡させる第二の延長チューブとを備える。クランプは、各延長チューブの周りに位置付けされて、各延長チューブを通る流体の制御を容易にする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国特許第5,509,897号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
長期血液透析カテーテルは、長期間の使用のために患者内に位置付けされ、そしてそれゆえ、長時間にわたってその患者に不快感および/または刺激を引き起こし得る。したがって、患者への不快感および/または刺激を最小限にし、かつ操作が容易な延長チューブアセンブリに対して、当該分野では継続的な必要性が存在している。
【課題を解決するための手段】
【0008】
(要旨)
本開示は、管状部材を通る流体の流れを解放可能に閉塞させるためのクランプアセンブリの種々の実施形態に関する。一実施形態において、このクランプアセンブリは、ハウジングと、このハウジングに旋回可能に連結された少なくとも1つのクランプ部材を備える。このハウジングは、近位端部分と遠位端部分とを備え、管状部材を受容するように寸法付けられた貫通孔を規定する。上記少なくとも1つのクランプ部材は、このクランプ部材がこの貫通孔の外部に位置し、流体がこの貫通孔の中に位置された管状部材を通って流れることを可能にする第一の位置と、このクランプ部材がその貫通孔内に延びて管状部材と接触し、その貫通孔内に位置された管状部材を通る流体の流れを閉塞する第二の位置との間で、移動するように構成される。
【0009】
いくつかの実施形態において、上記クランプ部材は、上記ハウジングの遠位端部分に旋回可能に連結される。他の実施形態において、そのクランプ部材は、そのハウジングの近位端部分に旋回可能に連結される。なお他の実施形態において、そのクランプ部材は、そのハウジングの近位端部分と遠位端部分との間に旋回可能に連結される。
【0010】
上記貫通孔は、2つの分枝セグメントに分かれる、上記ハウジングの一部に沿って延びる中心セグメントを備え得る。この形状は、1以上の管状部材、例えばY字型管状部材を収容する。そのような実施形態において、上記分枝セグメントの各々が、上記第一の位置と第二の位置との間でのクランプ部材の独立の移動により上記貫通孔の各分枝セグメント内に位置された管状部材の一部を通る流体の流れを許容または閉塞するために、その2つのクランプ部材のうちの一方を備えるように、2つのクランプ部材がそのハウジングに旋回可能に連結され得る。
【0011】
上記クランプアセンブリは、上記クランプ部材を上記第一の位置と第二の位置との間で動かすためのクランプアクチュエータを備え得る。いくつかの実施形態において、そのクランプアクチュエータは、そのクランプ部材とモノリシックに形成される。そのクランプアクチュエータは、輪郭が描かれた外表面を備え、クランプアクチュエータの把持を容易にする。いくつかの実施形態において、そのクランプアクチュエータは、上記ハウジングの側壁に形成されたスロット内に配置される。
【0012】
別の実施形態において、クランプアセンブリは、管状部材を受容するように寸法付けられた第一の孔を規定する第一のクランプ部分と、その管状部材を受容するように寸法付けられた第二の孔を規定する第二のクランプ部分とを備える。この第二のクランプ部分は、少なくとも1つの係合部材を備え、その第一のクランプ部分に解放可能に連結されるように構成される。この第一のクランプ部分は、第一のクランプ部分が第二のクランプ部分に解放可能に連結しているときに、その第二のクランプ部分の少なくとも1つの係合部材が第二の孔を少なくとも部分的に閉塞する位置に動かすように構成される。
【0013】
なお別の実施形態において、クランプアセンブリは、第一の長手方向軸を有し、そして管状部材を受容するように寸法付けられた第一の通路を規定する第一のハウジングと、第二の長手方向軸を有し、その管状部材を受容するように寸法付けられた第二の通路を規定する第二のハウジングを備える。この第一のハウジングおよび第二のハウジングは、その第一の長手方向軸および第二の長手方向軸が実質的に整列する第一の位置と、その第一の長手方向軸および第二の長手方向軸が互いに対して角度を規定する第二の位置との間で旋回するように適応される。係合部材は、その第二の長手方向軸に実質的に平行な軸に沿って第二のハウジングから延び得る。その結果、その係合部材は少なくとも部分的にその第一のハウジング内に延び、その第一のハウジングおよび第二のハウジングが第二の位置にある場合に、管状部材を係合および圧縮する。第一の連結セグメントおよび第二の連結セグメントを備えるラッチ機構が、その第一のハウジングおよび第二のハウジングにそれぞれ連結され得る。その第一の連結セグメントと第二の連結セグメントの少なくとも一方は、そのラッチ機構の変化可能な位置付けのために少なくとも2つの接触点を備え得る。このラッチ機構は、上記第一の位置および第二の位置において上記第一のハウジングおよび第二のハウジングを固定するように構成される。
【0014】
別の実施形態において、クランプアセンブリは、ハブおよびロック機構を備える。このハブは、管状部材を受容するように寸法付けられた少なくとも1つの貫通孔を規定する本体部分と、屈曲形状においてその貫通孔を通って延びる管状部材を解放可能に受容するように寸法付けられた少なくとも1つの開口部を規定する基部部分とを備える。ロック機構は、管状部材の周りに配置され、その管状部材がその屈曲形状に位置付けられている間その管状部材をその基部部分に固定するように構成される第一のスリーブおよび第二のスリーブを備える。
【0015】
なお別の実施形態において、クランプアセンブリは、互いに近接した第一のクランプ部材と第二のクランプ部材とを備える、モノリシック本体を備える。この第一のクランプ部材は、管状部材を受容するように寸法付けられた第一のチャネルを規定する。この第一のクランプ部材はまた、第一の可動部分と、第一の固定部分と、この第一の可動部分および第一の固定部分と機械的に協働するように配置された第一のロック機構を備える。この第一の可動部分は、第一の固定部分に対して開放位置と近接位置との間で移動するように構成され、その結果、その第一のロック機構は近接位置において第一の可動部分を解放可能に保持するように構成される。上記第二のクランプ部材は、管状部材を受容するように寸法付けられた第二のチャネルを規定する。この第二のクランプ部材は、第二の可動部分と、第二の固定部分と、この第二の可動部分および第二の固定部分と機械的に協働するように配置された第二のロック機構を備える。この第二の可動部分は、第二の固定部分に対して開放位置と近接位置との間で移動するように構成され、その結果、その第二のロック機構は近接位置において第二の可動部分を解放可能に保持するように構成される。
【0016】
例えば、本発明は以下の項目を提供する。
(項目1)
クランプアセンブリであって、
近位端部分および遠位端部分を備えるハウジングであって、管状部材を受容するように寸法付けられた貫通孔を規定する、ハウジングと、
該ハウジングに旋回可能に連結された少なくとも1つのクランプ部材であって、該少なくとも1つのクランプ部材は、該貫通孔の外部に位置し、該貫通孔内に位置する管状部材を通る流体の流れを可能にする第一の位置と、該貫通孔内に延び、管状部材と接触して、該貫通孔内に位置する該管状部材を通る流体の流れを閉塞する第二の位置との間で移動するように構成されている、クランプ部材と
を備える、クランプアセンブリ。
(項目2)
上記クランプ部材は、上記ハウジングの上記遠位端部分に旋回可能に連結されている、上記項目に記載のクランプアセンブリ。
(項目3)
上記クランプ部材は、上記ハウジングの上記近位端部分に旋回可能に連結されている、上記項目のいずれかに記載のクランプアセンブリ。
(項目4)
上記クランプ部材は、上記ハウジングの上記近位端部分と遠位端部分との間に旋回可能に連結されている、上記項目のいずれかに記載のクランプアセンブリ。
(項目5)
上記ハウジングはさらに、上記貫通孔内での上記クランプ部材の過剰回転を防止するための停止部材を備える、上記項目のいずれかに記載のクランプアセンブリ。
(項目6)
上記貫通孔は、2つの分枝セグメントに分かれる、上記ハウジングの一部に沿って延びる中心セグメントを備える、上記項目のいずれかに記載のクランプアセンブリ。
(項目7)
上記貫通孔の上記分枝セグメント内の各々に位置されたY字型管状部材の一部を通る流体の流れを制御するための上記第一の位置と第二の位置との間での該クランプ部材の独立の移動のために、上記2つの分枝セグメントの各々が、該セグメントに関連した上記2つのクランプ部材のうちの一方を有するように、該2つのクランプ部材が上記ハウジングに旋回可能に連結される、上記項目のいずれかに記載のクランプアセンブリ。
(項目8)
上記第一の位置と第二の位置との間で上記クランプ部材を移動させるためのクランプアクチュエータをさらに備える、上記項目のいずれかに記載のクランプアセンブリ。
(項目9)
上記クランプアクチュエータが、上記クランプ部材とモノリシックに形成されている、上記項目のいずれかに記載のクランプアセンブリ。
(項目10)
上記クランプアクチュエータは、該クランプアクチュエータの把持を容易にするための輪郭が描かれた外表面を備える、上記項目のいずれかに記載のクランプアセンブリ。
(項目11)
上記クランプアクチュエータは、上記ハウジングの側壁に形成されたスロット内に配置される、上記項目のいずれかに記載のクランプアセンブリ。
(項目12)
上記ハウジングはカテーテルのハブである、上記項目のいずれかに記載のクランプアセンブリ。
(項目13)
流体制御システムであって、
管状部材であって、流体の通過のために該管状部材中を延びるチャネルを規定する、管状部材と、
該管状部材を受容するように寸法付けられた貫通孔を規定するハウジングと、
該ハウジングに旋回可能に連結されたクランプ部材であって、該クランプ部材は、該管状部材が該貫通孔内に位置する場合、該ハウジングの該貫通孔内に回転して該管状部材を圧縮し、そして該管状部材が該貫通孔内に位置する場合、該ハウジングの該貫通孔外に回転して該管状部材を圧縮しないように、位置付けおよび構成されている、クランプ部材と
を備える、流体制御システム。
(項目14)
上記クランプ部材は、上記貫通孔の長手方向軸を実質的に横切る位置に、該貫通孔内に回転するように位置付けられる、上記項目に記載の流体制御システム。
(項目15)
上記クランプ部材は、上記貫通孔の長手方向軸に実質的に平行な位置に、該貫通孔外に回転するように位置付けられる、上記項目のいずれかに記載の流体制御システム。
(項目16)
上記クランプ部材を上記ハウジングの上記貫通孔の内および外へ回転させるクランプアクチュエータをさらに備える、上記項目のいずれかに記載の流体制御システム。
(項目17)
上記クランプアクチュエータが、上記クランプ部材に取り付けられたレバーである、上記項目のいずれかに記載の流体制御システム。
(項目18)
上記管状部材は、カテーテルアセンブリの延長チューブである、上記項目のいずれかに記載の流体制御システム。
【0017】
(要約)
クランプアセンブリは、ハウジングと、そのハウジングに旋回可能に連結された少なくとも1つのクランプ部材を備える。このハウジングは、管状部材を受容するように寸法付けられた貫通孔を規定する。その少なくとも1つのクランプ部材は、クランプ部材が貫通孔の外部に位置し、流体がその貫通穴内に位置する管状部材を通って流れることを可能にする第一の位置と、クランプ部材が貫通孔内に延び、管状部材と接触して、その貫通孔内に位置する管状部材を通る流体の流れを閉塞する第二の位置との間で移動するように構成される。
【図面の簡単な説明】
【0018】
添付の図面は、本明細書に組み込まれ、そして本明細書の一部を構成し、本開示の実施形態を例示し、上述の本開示の一般的な説明および以下の本開示の詳細な説明とともに、本開示の原理を説明するために機能する。
【図1】図1は、開放形状、すなわち把持していない形状における、管状部材の周りに位置付けられた本開示のクランプアセンブリの実施形態の側面斜視図である。
【図2】図2は、閉鎖形状、すなわち把持している形状における、管状部材の周りに位置付けられた図1に示されるクランプアセンブリの側面斜視図である。
【図3】図3は、Y字型の管状部材の周りに位置付けられた本開示のクランプアセンブリの別の実施形態の側面斜視図であり、一部は仮想的に示されている。
【図4】図4は、Y字型の管状部材の周りに位置付けられ、クランプアクチュエータを備える、本開示のクランプアセンブリの別の実施形態の側面斜視図であり、一部は仮想的に示されている。
【図5】図5は、クランプアクチュエータを備える本開示のクランプアセンブリの別の実施形態の側面斜視図である。
【図6】図6は、開放形状、すなわち把持していない形状における、図5に示されるクランプアセンブリの末端斜視図である。
【図7】図7は、閉鎖形状、すなわち把持している形状における、図6に示されるクランプアセンブリの末端斜視図である。
【図8】図8は、一部が別々にされた、本開示のクランプアセンブリの1つの実施形態の側面斜視図である。
【図9】図9は、開放形状、すなわち把持していない形状における、管状部材の周りに位置付けされた図8に示されるクランプアセンブリの側面断面図である。
【図10】図10は、閉鎖形状、すなわち把持している形状における、管状部材の周りに位置付けされた図9に示されるクランプアセンブリの側面断面図である。
【図11】図11は、開放形状、すなわち把持していない形状における、管状部材の周りに位置付けされた代替の開示されるクランプアセンブリである。
【図12】図12は、閉鎖形状、すなわち把持している形状における、管状部材の周りに位置づけられた、図11に示されるクランプアセンブリの側面斜視図である。
【図13】図13は、一部が別々にされた、クランプアセンブリの別の実施形態の側面斜視図である。
【図14】図14は、閉鎖形状、すなわち把持している形状における、管状部材の周りに位置付けられた図13のクランプアセンブリの側面斜視図である。
【図15】図15は、開放形状、すなわち把持していない形状における、管状部材の周りに位置付けられた本開示のクランプアセンブリの実施形態の側面斜視図であり、一部は断面図である。
【図16】図16は、閉鎖形状、すなわち把持している形状における、管上部材の周りに位置付けられた図15に示すクランプアセンブリの側面斜視図であり、一部は断面図である。
【図17】図17は、本開示のクランプアセンブリの別の実施形態の側面斜視図である。
【図18】図18は、線18−18に沿って示した、図17に示されるクランプアセンブリの保持部材の断面図である。
【図19】図19は、本開示のクランプアセンブリの代替の実施形態の側面図である。
【図20】図20は、本開示のクランプアセンブリのなお別の実施形態の側面平面図である。
【図21】図21は、図20のクランプアセンブリの側面斜視図である。
【図22】図22は、管状部材の周りに位置付けられた図20のクランプアセンブリの側面斜視図である。
【図23】図23は、本開示のクランプアセンブリの別の実施形態の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
(実施形態の詳細な説明)
開示されるクランプアセンブリの実施形態が、ここで図面を参照して詳細に説明され、図面において同様の参照数字はいくつかの図面のそれぞれにおいて同一の要素または対応する要素を指示する。図面において、そして以下に続く説明において、用語「近位」または「後端(trailing)」は、従来のように、オペレータ(例えば、臨床家)に近い、本開示の装置の端をいい、一方で、用語「遠位」または「前端(leading)」は、オペレータから遠い装置の端をいう。本明細書で使用される場合、用語「被験体」はヒトの患者または他の動物をいう。用語「臨床家」は、医師、看護師または他の看護提供者をいい、支持要員を含み得る。
【0020】
図1および図2を参照すると、クランプアセンブリ100は、ハウジング102とクランプ部材104とを含む。ハウジング102は、本体部分106を含み、本体部分106は、ハウジング102の長手方向軸「y」に沿って延びた実質的に円筒形の貫通孔108を規定する。貫通孔108は、弾性管状部材110を受容するように寸法付けられる。管状部材110は、医療用または非医療用の使用のための任意の可撓性または弾性の流体運搬導管であり得る。例えば、管状部材110は、カテーテルアセンブリまたは静脈(IV)ラインの延長チューブであり得る。さらに、ハウジング102は、カテーテルアセンブリのハブであり得るか、またはハウジング102は、延長チューブ上の別個の構成要素であり得る。本体部分106は、管状部材110を摩擦係合するように適応され得る近位端部分112と、開口部116を含む遠位端部分114であって、該開口部を通って管状部材110の通過を可能にする、遠位端部分114と、側壁118であって、管状部材110のその中への通過および受容のために寸法付けられた側壁118とを含む。ハウジング102の近位端部分112から延びる管状部材110の一部は、様々な医療用デバイス(例えば、血液透析器)との接続用に適応され得、ハウジング102の遠位端部分114から延びる管状部材110の一部は、被験体内に位置決定され得るカテーテルとの接続用に適応され得る。しかしながら、クランプアセンブリ100がこの特定の形状において説明されているが、クランプアセンブリ100は両端を逆にひっくり返され得、かつその意図された目的のために作用し続け得ることが理解される。
【0021】
クランプ部材104は、旋回部材またはピン120を介してハウジング102の遠位端部分114の近位に旋回可能に接続され、その結果、クランプ部材104は、ピン120の周りで自由に回転し得る。クランプ部材104は、任意の適切な旋回機構(例えば、ヒンジ、接合部、および当業者の理解の範囲内の他の機械的手段)を介してハウジング102に連結され得ることが理解されるべきである。クランプ部材104は、また、以下の他の実施形態において示され、論じられるようなハウジング102の任意の他の部分に接合され得る。クランプ部材104は、貫通孔108を閉塞しない第一の開放位置と、クランプ部材104が貫通孔108内に突出する第二の閉鎖位置との間を動くように構成されている。
【0022】
第一の位置において、クランプ部材104は、貫通孔108の外部に位置決定され、その結果、貫通孔108は、管状部材110を受容するために開放し、貫通孔108を通る流体の流れを可能にする。図1に示されているように、第一の位置において、クランプ部材104は、長手方向軸「y」に実質的に平行に方向付けられる。第二の位置において、クランプ部材104は、少なくとも部分的に貫通孔108内に延びる。図2に示されているように、第二の位置においてクランプ部材104は、長手方向軸「y」に実質的に垂直、または長手方向軸「y」を横切るように方向付けられ、その結果、クランプ部材104がハウジング102の遠位端114の開口部116を閉塞し、管状部材110を係合し、管状部材110を通る流体の流れを妨げる。ハウジング102は、貫通孔108内でのクランプ部材104の過剰回転を防ぐ停止部材122を含み得る。
【0023】
使用中、管状部材110は、最初にハウジング102の貫通孔108を通って挿入される一方で、クランプ部材104は、第一の開放位置に位置する。第一の位置において、流体は、管状部材110を通って自由に流れ得る。管状部材110を通る流体の流れを妨げるために、クランプ部材104は、手動操作を介して、または適切なツールを用いて、第二の閉鎖位置に動かされ得る。クランプ部材104が第二の位置に配置される間、クランプ部材104は管状部材110を圧縮し、その結果、管状部材110を通る流体の流れを有意に妨害するか、または防ぐ。
【0024】
図3に示されている別の実施形態において、クランプアセンブリ200は、貫通孔208を含む本体部分206を有しているハウジング202を含み、貫通孔208はその一部に沿って二股に分かれ得る。クランプアセンブリ200は、1以上の管状部材(例えば、Y字型の管状部材210)を収容し得る。貫通孔208は、長手方向軸「y」に沿って延びる中心セグメント224を含み、中心セグメント224は、長手方向軸「y」に対してある角度で、2つの分枝セグメント226および228に分かれる。Y字型の管状部材210は、単一の遠位チューブ部分230と、貫通孔208内での配置のために構成されている2つの近位チューブ部分232および234とを含む。遠位チューブ部分230ならびに近位チューブ部分232および234は、管状部材210を通る分割流体流路を規定し、この分割流体流路は、独立した流体制御が可能である。例えば、遠位チューブ部分230は、二重管腔カテーテルであり得、該二重管腔カテーテルにおいて近位チューブ部分232および234のそれぞれが二重チューブ部分230内に規定された複数の管腔のうちの1つと流体連通する。近位チューブ部分232および234の両方が遠位チューブ部分230を利用するので、近位チューブ部分232および234のそれぞれは、遠位チューブ部分230を通る流体を受容し得るか、または送達し得る。
【0025】
実施形態において、Y字型の管状部材210の遠位チューブ部分230は、被験体内への挿入のために適応され、その結果、血液が近位チューブ部分232または234のうちの1つを通って引き抜かれ得、近位チューブ部分232または234のうちの1つは、血液から老廃物および毒素を除去するための血液透析ユニット(例えば、二重管腔カテーテル)に接続される。精製の後、透析後の血液は他の近位チューブ部分232または234を介して被験体に戻される。したがって、1つの近位チューブ部分が血液除去のために利用され得、もう1つが血液を戻すために利用され得る。他の実施形態において、近位端部分232および234は、同一方向への流れのため(例えば、2つの異なる供給源からのIV流体の送達)に一緒に利用され得る。さらに、ハウジング202は、カテーテルのハブであり得る。
【0026】
図1および図2のクランプ部材104に実質的に類似するクランプ部材204は、貫通孔208を通る流体の流れを可能にしたり、ブロックしたりするために利用される。貫通孔208の各分枝セグメント226および228は、関連付けられたクランプ部材204を有し、該クランプ部材204はその中に位置決定された近位チューブ部分232または234を独立して開放または閉鎖する。クランプ部材204は、矢印「A」および「B」の方向において、第一の開放位置から第二の閉鎖位置まで動かされ得、反対の方向において、第二の閉鎖位置から第一の開放位置まで戻され得る。クランプ部材104と同様に、クランプ部材204は、第一の位置に配置されるとき、貫通孔208のそれぞれの近位チューブ部分232または234を通る流体の流れを可能にし、第二の位置に配置されるとき、クランプ部材204がそのそれぞれの近位チューブ部分232または234を係合し、チューブを閉鎖するようにピンチまたはクリンプするので、貫通孔を通る流体の流れを閉塞する。ハウジング202は、図4に示されているような、クランプ留めの間、クランプ部材204から離れるような近位チューブ部分232および234の屈曲を防ぐための停止部材を含み得る。
【0027】
ここで図4を参照して、本開示のクランプアセンブリ300は、クランプ部材304の位置決定のためのクランプアクチュエータ336を含む。クランプアセンブリ300は、貫通孔308を含む本体部分306を有するハウジング302を含み、この貫通孔308は、2つの分枝セグメント326および328に分割する中心セグメント324を有する。クランプアクチュエータ336は、クランプ部材304とモノリシックに形成され得るか、またはクランプ部材304に別個に取り付けられ得、クランプ部材304はハウジング302に操作可能に連結され、旋回部材またはピン320の周りで回転する。クランプアクチュエータ336は、当業者の理解の範囲内の任意の機構であり得、第一の開放位置と第二の閉鎖位置との間でのクランプ部材304の移動を可能にする。本実施形態において示されているように、クランプアクチュエータ336は、細長い本体を含むレバーであり、このレバーはクランプ部材304の貫通孔308への動きおよび貫通孔308から出る動きを効率化する臨床家による把持を容易にする。クランプアクチュエータ336は、輪郭が描かれた外表面340を含み得、この外表面340は、摩擦を増大させ、臨床家の指とクランプアクチュエータ336との間で把持するために、起伏のあるテクスチャを含み得る。
【0028】
貫通孔308の分枝セグメント328と関連するクランプ部材304は、第一の開放位置において位置決定され、これにより、チューブ部材210の近位チューブ部分234を通り、結果として遠位チューブ部分230を通る流体の流れを可能にするようにて示されている。貫通孔308の分枝セグメント326に関連するクランプ部材304は、第二の閉鎖位置に位置決定され、これにより管状部材210の近位チューブ部分232と係合し、管状部材210を通る流体の流れを閉塞するように示されている。操作の間、近位チューブ部分232および234のいずれかを通る流体の流れは、第一の位置と第二の位置との間でのそれぞれのクランプ部材304の動きにより促進され得るか、または抑制され得る。停止部材322が、クランプ留めの間のクランプ部材304から離れる近位チューブ部分232および234の動きを防ぐために提供され得る。
【0029】
図5〜図7は、本開示のクランプアセンブリ400の別の実施形態を示し、クランプアセンブリ400は、スライドノブの形態のクランプアクチュエータ436を含む。クランプアセンブリ400は、本体部分406を有するハウジング402を含み、この本体部分406は、延長チューブ410を受容するように構成されている実質的に円筒形の貫通孔408を規定する側壁418を含む。ハウジング402は、カテーテルのハブの一部であり得るか、または別個の構成要素であり得る。ハウジング402の側壁418は、側壁418内へのクランプアクチュエータまたはスライドノブ436の位置決定のためのスロット438を規定する。クランプアクチュエータ436は、ハウジング402の側壁418内に配置されたクランプ部材404と操作可能に連結される。クランプ部材404は、側壁418と旋回可能に連結され、その結果、クランプ部材404は、クランプアクチュエータ436の作動の際に、貫通孔408内へ、そして貫通孔408から外へ旋回する。
【0030】
クランプアクチュエータ436は、図6に示されているような貫通孔408の第一の開放位置に対応する第一の設定から、図7に示されているような貫通孔408の第二の閉鎖位置に対応する第二の設定に動かされ得る。第一の位置において、クランプ部材404は、側壁418と実質的に整列し、貫通孔408を閉塞しない。第二の位置において、クランプ部材404は、貫通孔408の少なくとも一部をブロックし、貫通孔408内に位置する延長チューブ410を圧縮し、それにより、延長チューブ410を通る流体の流れを妨害する。
【0031】
ここで図8および図9を参照すると、本開示にしたがうクランプアセンブリ500は、クランプ部材512とクランプアクチュエータ514とを含む。クランプ部材512は、実質的に円筒形の本体516を含み、この本体516は弾性管状部材520(例えば、カテーテルアセンブリの延長チューブ)を受容するように寸法付けられる。本体516は、基部522と環状側壁524とを含む。一対のクランプアーム526は、貫通孔518の向かい合う側面で側壁524内にカンチレバーの態様で延びる。各クランプアーム526は、その末端対向基部522上の係合部材528と共に形成され、凹部530を規定するために、側壁524から内側に間隔をあけられる。各係合部材528は、角度の付いた側壁528aと、以下にさらに詳細に論じられるような管状部材520を係合するように位置決定された非外傷性クランプ表面528bと、肩部528cとを含む。
【0032】
クランプアクチュエータ514は、貫通孔541を規定する基部部材540と、基部部材540から延びる一対の直径方向に対向するアクチュエータアーム542とを含む。各アクチュエータアーム542は、その末端の対向する基部部材540上に位置決定されたアクチュエータヘッド544を有する。各アクチュエータヘッド544は、先細面または角度付きの面544aを含み、この面544aは、以下でさらに詳細に論じられるように、クランプ部材512およびクランプアクチュエータ514が組み立てられるとき、クランプ部材512の係合部材528の角度付き表面528aを係合するように構成され、かつ寸法付けられる。アクチュエータヘッド544は、また、アクチュエータヘッド544と基部部材540との間に位置決定された肩部544bを規定する。
【0033】
図9および図10を参照すると、使用中、管状部材520は、クランプ部材512の貫通孔518を通り、クランプアクチュエータ514の貫通孔541を通って位置決定される。クランプアクチュエータ514は、図9において矢印Aで示された方向に、クランプ部材512に向けて管状部材520に沿って動かされ、その結果、アクチュエータアーム542はクランプ部材512の凹部530内に動く。クランプアクチュエータ514のアクチュエータヘッド544の角度付きの面544aが係合部材528の角度付き表面528aを係合するとき、クランプ部材512のクランプアーム526は、図10に示されているように管状部材520に向かって内側にカム係合し、その結果、非外傷性クランプ表面528bは、その表面の間で管状部材520を圧縮し、管状部材520を通る流れを閉塞し、そして/または防ぐ。アクチュエータヘッド544の肩部544bが係合部材528の角度付き表面528aを通過するとき、肩部528cはアクチュエータヘッド544の肩部544bと整列するように動き、矢印Aと反対の方向において所定の力がクランプアクチュエータ514に加えられるまで、またはクランプアクチュエータ514がクランプ部材512に対して回転し、係合部材528との整列の外にアクチュエータヘッド544を動かすまで、クランプ部材512からのクランプアクチュエータ514の分離を防ぐ。
【0034】
図9および図10に示されるように、クランプアーム526は、等しい長さであり、管状部材520は非外傷性クランプ表面528b間で直接的に圧縮される。図11および図12に示される代替実施形態において、クランプアセンブリ600は、異なる長さのクランプアーム626aおよび626bを有するクランプ部材612を含み、その結果、管状部材620はクランプアーム626aおよび626bの係合部材628間でねじられる。アクチュエータアーム642を含むクランプアクチュエータ614は、実質的に、クランプアクチュエータ514に関して上記されたものであり、本明細書においてはさらに詳細には説明されない。
【0035】
図13および図14に示されるさらに別の実施形態において、クランプアセンブリ650は、クランプ部材662とクランプアクチュエータ644とを含む。クランプ部材662は、貫通孔668を規定する実質的に円筒形の本体666を含み、この貫通孔668は、管状部材680を受容するように寸法付けられる。本体666は、基部672と、基部672から延びる一対のクランプアーム676aおよび676bを含む。各クランプアーム676は、管状部材680との係合のための、その末端対向基部672上の係合部材678と、クランプアクチュエータ664との解放可能な係合のための少なくとも1つの山部(ridge)682とを有して形成される。クランプアクチュエータ664は、貫通孔691を規定する内側表面696を有する環状壁694を含む。内側表面696は、クランプアーム676の山部682を受容するように寸法付けられ、クランプ部材662およびクランプアクチュエータ664を共に固定する少なくとも1つのスロットを含む。
【0036】
使用中、管状部材680は、クランプ部材662の貫通孔668およびクランプアクチュエータ664の貫通孔691を通って位置決定される。クランプアクチュエータ664は、管状部材680に沿って、クランプ部材662に向かって動き、その結果、クランプアーム676は、クランプアーム676の山部682が内側表面696のスロット692内にロックするまでクランプアクチュエータ664の環状壁694内で受容される。環状壁694は、図14に示されるように管状部材680に向けて内側にクランプ部材662のクランプアーム676をカム係合し、その結果、係合部材678は、それらの間で管状部材680を圧縮し、管状部材680を通る流れを閉塞するか、そして/または防ぐ。
【0037】
ここで、図15および図16を参照すると、管状部材を通る流体の流れを可能にしたり、防いだりする代替の機構が示されている。本開示にしたがうクランプアセンブリ700は、第二のハウジング704と操作可能に連結される第一のハウジング702を含む。第一のハウジング702は、第一のハウジング702の長さに沿って、近位端706から遠位端708まで延びる長手方向軸「x」を規定する。第一のハウジング702は、管状部材712を受容するように寸法付けられた実質的に円筒形の内部長手方向通路710をさらに規定する。
【0038】
第二のハウジング704は、第二のハウジング704の長さに沿って、近位端714から遠位端716まで延びる長手方向軸「y」を規定する。第二のハウジング704は、また、管状部材712を受容するように寸法付けられた実質的に円筒形の内部長手方向通路718を規定する。図15の例示の実施形態において、第二のハウジング704の長手方向軸「y」は、第一のハウジング702の軸「x」と一致し、それにより、第二のハウジング704の長手方向通路718を、第一のハウジング702の長手方向通路710と整列させる。この位置は、管状部材712を通る流体の流れを妨げず、結果として、クランプアセンブリ700の第一の把持されていない位置を規定する。
【0039】
第一のハウジング702と第二のハウジング704とは、旋回部材720を介して接合される。第二のハウジング704は、第二のハウジング704の近位端714から延びる剛性の細長い本体の形態の係合部材722を含み得る。係合部材722は、第一のハウジング702と第二のハウジング704とが第一の把持されていない位置に位置付けされたときに、第一のハウジング702と接触することなく旋回部材720を越えて第二のハウジング704の長手方向軸「y」に実質的に平行な軸に沿って延びる。
【0040】
第一および第二のハウジング702および704は、ラッチ機構724を介して第一の把持されていない位置に維持される。ラッチ機構724は、第二のハウジング704に対する第一のハウジング702の選択可能かつ解放可能な位置付けのために適応されている。ラッチ機構724は、第一のハウジング702に固定された第一の連結セグメント726と、第一の連結セグメント726とは相補的な、第二のハウジング704に固定された第二の連結セグメント728とを含む。第一および第二の連結セグメント726および728は、従来の手段、例えば超音波溶接、接着剤の使用、または機械的連結手段により、それぞれのハウジング702および704に固定され得る。あるいは、連結セグメント726および728は、それぞれのハウジング702および704によってモノリシックに形成され得る。第一および第二の連結セグメントは、例えば差込連結、スナップフィット係合、摩擦嵌め、舌状形状(tongue configuration)および溝状形状等の様々な連結要素のうちの任意のものであり得る。
【0041】
図15に示されているように、第二の連結要素728は、接合部734を介して第二のハウジング704およびロック表面732に旋回可能に連結されたラッチアーム730を有する。ロック表面732は、例えばフック等の湾曲した部分または角度の付いた部分であり得、第一の連結セグメント726にしっかりと、そして解放可能に係合するように適応されている。第一の連結セグメント726は、第二の連結セグメント728のロック表面732との係合のための少なくとも2つの接触点を含むように構成される。接触点は、ラッチ機構724の変更可能な位置付けを可能にする。示されているように、第一の連結セグメントは、第一のハウジング702から延びた第一のピン726aと第二のピン726bとを含み、これらは、第二の連結セグメントまたはラッチ728のロック表面732を受容するように構成されている。
【0042】
第一のハウジング702と第二のハウジング704とは、第一の連結セグメント726の第一のピン726aの上にラッチ728のロック表面732を固定することにより、ラッチ機構724が第一の係合位置に配置されたときに、第一の把持されていない位置に維持される。ラッチ機構724は、長手方向軸「y」に対して略横断方向にラッチアーム730を持ち上げることによって解放されることにより第一のピン726aによるロック表面732の保持力を克服することにより、あるいは、第一または第二のハウジング702または704のうちの1つを旋回させることによりロック表面732とピン726aとの間の張力を解放することにより、第一の連結セグメント726から離れたラッチ728の自由な回転を可能にし得る。
【0043】
図16に示されているように、クランプアセンブリ700は、第二のピン726bによるロック表面732の取り付けによって、ラッチ機構724が第二の係合位置に配置されたときに、第二の把持された位置に配置され得る。ロック表面732を第二のピン732bと係合させるために、第一のハウジング702と第二のハウジング704とは、長手方向に整列させられ、互いに対して所定の角度で屈曲させられ、その結果、ラッチ728のロック表面732は、第二のピン726bに対して留められ得、それにより、第一および第二のハウジング702および704を互いに角度をなした関係で保持する。第一および第二のハウジング702および704の長手方向軸の間の角度は、鋭角、鈍角または直角であり得る。第一および第二のハウジング702および704は、互いに対して旋回させられ、ラッチ機構724を係合されていない位置と係合された位置との間で動かす。
【0044】
第一のハウジング702および第二のハウジング704の長手方向軸、それぞれ「x」および「y」は、角度をなした関係を規定するように配置され、長手方向軸に配置された管状部材712は、そこを通る流体の流れを妨げるように、屈曲または曲げられ得る。閉塞の程度は、例えば「x」軸と「y」軸との間で規定される角度、管状部材の直径、管状部材の材料の弾性等の要因に依存し得る。加えて、第二のハウジング704の係合部材722は、第一および第二のハウジング702および704が第二の係合位置にあるときに、第一のハウジング702の通路710内に少なくとも部分的に配置され得、その結果、係合部材722は、管状部材712を圧迫し、それにより、管状部材712を通る流体の流れを妨げたり、防止したりし得る。
【0045】
ラッチ機構724は、ラッチ728を第一のハウジング702からスライドさせることにより解放され、それによって第二のピン726bによるロック表面732の保持力を克服することにより、あるいは、第一および/または第二のハウジング702または704を互いに向けてさらに旋回させてロック表面732と第二のピン726bとの間の張力を解放することにより、第一の連結セグメント726から離れた第二の連結セグメント728の自由回転を可能にし得る。このようにして、第二のピン726bからのラッチ機構724の解放は、第一把持されていない位置と第二の把持された位置との間でのクランプアセンブリ700の運動を可能にする。
【0046】
第一および第二の連結セグメント726および728の配置は、第一のハウジング702の第一の連結セグメント726がラッチの形態であり得、その一方で第二のハウジング704の第二の連結セグメント728がピンの形態であり得るように、逆転され得る。ハウジングに形成されたスロットまたはノッチを有するラッチ、または、ラッチアーム上の変更可能な接触点、例えばラッチアームに沿って長手方向に配置された2つのロック表面等の、その他のファスナー形状もまた想定され得る。
【0047】
図17〜18は、本開示にしたがうクランプアセンブリ800のさらに別の代替的な実施形態を示す。クランプアセンブリ800は、ハブ802とロック機構804とを含む。ハブ802は、本体部分806と基部部分810とを含む。本体部分806は、1つ以上の貫通孔(示されていない)を規定し、貫通孔と連通する1つ以上の管状部材808を支持する。基部部分810は、管状部材808が湾曲または屈曲した形状にあるときに管状部材808を解放可能に受容するような寸法の少なくとも1つの開口部812を規定する。本実施形態に示されているように、クランプアセンブリ800は、ハブ802を含み、該ハブ802は、2つの管状部材808と2つの開口部812を規定する基部部分810とを支持する本外部分806を有し、各開口部は、管状部材808を個別に受容するように寸法付けられる。
【0048】
ロック機構804は、管状部材808の周囲に配置された第一および第二のスリーブ814および816を含む。図17の実施形態に示されているように、第一のスリーブ814は、第一の歯818を含み得、第二のスリーブ816は、第一の歯818と係合するように構成された第二の歯820を含み得る。第一および第二のスリーブ814および816は、第一および第二の歯818および820が係合されていないときに第一のロックされた位置に維持され、第一の歯818と第二の歯820とを係合させることによって第二のロックされた位置に維持される。
【0049】
使用中、管状部材808は屈曲して、ハブ802の基部部分810の開口部812内に配置され得る。スリーブ814および816は、第一および第二の歯818および820を接近させ係合させることにより、ロックされた位置に配置され得る。ロックされた位置は、管状部材808を屈曲位置に固定し、それにより、管状部材808に曲げを形成し、それを通る流体の流れを妨げる。そして、ロック機構804は、係合解除され、ロックされていない位置に戻され得、その結果、管状部材808はもはや屈曲しなくなり、それを通って流体が自由に流れ得る。
【0050】
管状部材808の屈曲位置を維持するために、スリーブ814および816を固定するための任意の機構が利用され得ることが理解されるべきである。例えば、図19に示されているクランプアセンブリ800aは、図17のクランプアセンブリ800と実質的に同一であるが、ロック機構804が第一および第二のスリーブ814および816に旋回可能なように連結されているヒンジ822を含む点で異なる。ヒンジ822は、管状部材808を屈曲位置に維持することを助け、それにより、管状部材808の曲げの形成を容易にし、それを通る流体の流れを邪魔したり止めたりし得る。
【0051】
ここで図20〜22参照すると、クランプアセンブリの別の実施形態が示されている。クランプアセンブリ900は、一体のモノリシックな本体902を含み、該本体902は、第一のクランプ部材904と第二のクランプ部材906とを含む。第一のクランプ部材904および第二のクランプ部材906は、鏡像対のように互いに対して並んだ関係で配置される。第一および第二のクランプ部材904および906の各々は、開放位置と閉鎖位置との間で動くように構成されている。以下に詳細に議論されるように、第一および第二のクランプ部材904および906は、開放位置に配置されたときに管状部材908を通る流体の自由な流れを可能にし、閉鎖位置に配置されたときに管状部材908を通る流体の通過を妨げる。
【0052】
第一のクランプ部材904は、近位および遠位の開口部910および912を規定し、それを通る管状部材908の通過を可能にする。第二のクランプ部材906もまた、近位および遠位の開口部914および916を規定し、それらを通る管状部材908の通過を可能にする。
【0053】
第二のクランプ部材906の構造および操作は第一のクランプ部材904の構造および操作と実質的に同一であるが、クランプ部材は、第一のクランプ部材904のみを参照して議論される。
【0054】
第一のクランプ部材904は、可動部分918と固定部分920とを含む。可動および固定部分918および920の各々は、それぞれ少なくとも1つの隆起922を含む。図22に示されているように、使用中、可動部分918の隆起922は、可動部分918が固定部分920に向けて動くときに、固定部分920の隆起924に対して管状部材908を圧迫する。実施形態に示されているように、可動および固定部分918および920の両方は、三角形の形状を有する隆起922および924を有するが、当業者は、可動および固定部分918および920の各々が、任意の適切な形状の複数の隆起922および924を有し得ることを理解し得る。
【0055】
第一のクランプ部材904はまた、可動部分918と固定部分920とを接近した位置に維持するためのロック機構926を含む。スナップフィットのロックであり得るロック機構926は、ロック部材928とロック受容部930とを組み込んでいる。ロック部材928は、可動部分918の端に配置されるが、ロック受容部930は、固定部分920から延びている。ロック受容部930は、湾曲した輪郭を有し得、ロック部材928を保持するように構成されている当接表面928を含み得る。操作中、ロック部材928は、ロック受容部930とスナップフィットさせ、その結果、当接表面932は、可動部分918を固定部分920の近くに維持する。可動部分918が固定部分920に向けて動かされるときに、隆起922および924もまた、互いに接近し、それにより、管状部材908を圧迫し、それを通る流体の流れを妨げる。ロック受容部930は、ロック受容部930からのロック部材928の係合および脱係合を容易にする作動フランジ934を組み込んでいる。図20は、接近位置にあってそれにより管状部材908を通る流体の流れを妨害するクランプ部材904と、間隔のあいた位置にあってその位置では管状部材908を流れる流体の流れが妨害されないクランプ部材906とを示している。
【0056】
図23は、クランプアセンブリ1000の別の実施形態を示している。クランプアセンブリ1000は、モノリシックな支持バー1002と、第一のクランプジョー1004と、第二のクランプジョー1006とを組み込んでいる。連結部材1008は、支持バー1002の中央部分に固定され、第一および第二のクランプジョー1004および1006は、連結部材1008に旋回可能に連結される。一実施形態において、第一のヒンジ1010は、第一のクランプジョー1004を連結部材1008に旋回可能に連結し、第二のヒンジ1012は、第二のクランプジョー1006を連結部材1008に旋回可能に固定する。第一および第二のクランプジョー1004および1006の各々は、開放位置と閉鎖位置との間で動くことができる。開放位置において、第一および第二のクランプジョー1004および1006の各々は、支持バー1002から間隔があいている。閉鎖位置において、第一および第二のクランプジョー1004および1006の各々は、支持バー1002と並置されるように配置されている。クランプアセンブリ100はさらに、支持バー1002の対向する端に配置された第一および第二のロック部材1014および1016を含む。操作中、ロック部材1014および1016は、第一および第二のクランプジョー1004および1006のそれぞれを閉鎖位置に固定する。示されている実施形態において、各ロック部材1014および1016は、対応するクランプジョー1004および1006を係合させるように構成された当接壁1018および1020を含むロックデバイスをスナップフィットさせる。あるいは、その他の公知のロック構造が提供され得る。
【0057】
操作中、第一および第二のクランプジョー1004および1006が開放位置に配置される(例えば、クランプジョー1004を参照されたい)。そして、1つの管状部材1022が支持バー1002と第一のクランプジョー1004との間に配置され、別の管状部材1022が支持バー1002と第二のクランプジョー1006との間に配置される。管状部材1022を接近位置に配置した後、第一および第二のクランプジョー1004および1006は、閉鎖位置に動かされ得る(例えば、クランプジョー1006を参照されたい)。第一および第二のクランプジョー1004および1006が支持バー1002に向けて動かされるにつれ、第一および第二のクランプジョー1004および1006は、管状部材1022を圧迫し、それにより、管状部材1022を通る流体の流れを妨害する。
【0058】
本開示のクランプアセンブリの実施形態に対して、本開示の精神および範囲を逸脱することなしに、形式および詳細における様々な改変および変更がなされ得ることが理解されるべきである。したがって、上述の記載は、限定として捉えられるべきではなく、単に本開示の実施形態の例示として捉えられるべきである。当業者は、本開示の範囲内および精神内でその他の改変を構想し得る。
【符号の説明】
【0059】
100 クランプアセンブリ
102 ハウジング
104 クランプ部材
106 本体部分
108 貫通孔
110 管状部材
112 近位端部分
114 遠位端部分
118 側壁
120 旋回部材またはピン
122 停止部材
【特許請求の範囲】
【請求項1】
クランプアセンブリであって、
近位端部分および遠位端部分を備えるハウジングであって、管状部材を受容するように寸法付けられた貫通孔を規定する、ハウジングと、
該ハウジングに旋回可能に連結された少なくとも1つのクランプ部材であって、該少なくとも1つのクランプ部材は、該貫通孔の外部に位置し、該貫通孔内に位置する管状部材を通る流体の流れを可能にする第一の位置と、該貫通孔内に延び、管状部材と接触して、該貫通孔内に位置する該管状部材を通る流体の流れを閉塞する第二の位置との間で移動するように構成されている、クランプ部材と
を備える、クランプアセンブリ。
【請求項2】
前記クランプ部材は、前記ハウジングの前記遠位端部分に旋回可能に連結されている、請求項1に記載のクランプアセンブリ。
【請求項3】
前記クランプ部材は、前記ハウジングの前記近位端部分に旋回可能に連結されている、請求項1に記載のクランプアセンブリ。
【請求項4】
前記クランプ部材は、前記ハウジングの前記近位端部分と遠位端部分との間に旋回可能に連結されている、請求項1に記載のクランプアセンブリ。
【請求項5】
前記ハウジングはさらに、前記貫通孔内での前記クランプ部材の過剰回転を防止するための停止部材を備える、請求項1〜4のいずれか1項に記載のクランプアセンブリ。
【請求項6】
前記貫通孔は、2つの分枝セグメントに分かれる、前記ハウジングの一部に沿って延びる中心セグメントを備える、請求項1〜5のいずれか1項に記載のクランプアセンブリ。
【請求項7】
前記貫通孔の前記分枝セグメント内の各々に位置されたY字型管状部材の一部を通る流体の流れを制御するための前記第一の位置と第二の位置との間での該クランプ部材の独立の移動のために、前記2つの分枝セグメントの各々が、該セグメントに関連した前記2つのクランプ部材のうちの一方を有するように、該2つのクランプ部材が前記ハウジングに旋回可能に連結される、請求項6に記載のクランプアセンブリ。
【請求項8】
前記第一の位置と第二の位置との間で前記クランプ部材を移動させるためのクランプアクチュエータをさらに備える、請求項1〜7のいずれか1項に記載のクランプアセンブリ。
【請求項9】
前記クランプアクチュエータが、前記クランプ部材とモノリシックに形成されている、請求項8に記載のクランプアセンブリ。
【請求項10】
前記クランプアクチュエータは、該クランプアクチュエータの把持を容易にするための輪郭が描かれた外表面を備える、請求項8〜9のいずれか1項に記載のクランプアセンブリ。
【請求項11】
前記クランプアクチュエータは、前記ハウジングの側壁に形成されたスロット内に配置される、請求項8〜10のいずれか1項に記載のクランプアセンブリ。
【請求項12】
前記ハウジングはカテーテルのハブである、請求項1〜11のいずれか1項に記載のクランプアセンブリ。
【請求項13】
流体制御システムであって、
管状部材であって、流体の通過のために該管状部材中を延びるチャネルを規定する、管状部材と、
該管状部材を受容するように寸法付けられた貫通孔を規定するハウジングと、
該ハウジングに旋回可能に連結されたクランプ部材であって、該クランプ部材は、該管状部材が該貫通孔内に位置する場合、該ハウジングの該貫通孔内に回転して該管状部材を圧縮し、そして該管状部材が該貫通孔内に位置する場合、該ハウジングの該貫通孔外に回転して該管状部材を圧縮しないように、位置付けおよび構成されている、クランプ部材と
を備える、流体制御システム。
【請求項14】
前記クランプ部材は、前記貫通孔の長手方向軸を実質的に横切る位置に、該貫通孔内に回転するように位置付けられる、請求項13に記載の流体制御システム。
【請求項15】
前記クランプ部材は、前記貫通孔の長手方向軸に実質的に平行な位置に、該貫通孔外に回転するように位置付けられる、請求項13〜14のいずれか1項に記載の流体制御システム。
【請求項16】
前記クランプ部材を前記ハウジングの前記貫通孔の内および外へ回転させるクランプアクチュエータをさらに備える、請求項13〜15のいずれか1項に記載の流体制御システム。
【請求項17】
前記クランプアクチュエータが、前記クランプ部材に取り付けられたレバーである、請求項16に記載の流体制御システム。
【請求項18】
前記管状部材は、カテーテルアセンブリの延長チューブである、請求項13〜17のいずれか1項に記載の流体制御システム。
【請求項1】
クランプアセンブリであって、
近位端部分および遠位端部分を備えるハウジングであって、管状部材を受容するように寸法付けられた貫通孔を規定する、ハウジングと、
該ハウジングに旋回可能に連結された少なくとも1つのクランプ部材であって、該少なくとも1つのクランプ部材は、該貫通孔の外部に位置し、該貫通孔内に位置する管状部材を通る流体の流れを可能にする第一の位置と、該貫通孔内に延び、管状部材と接触して、該貫通孔内に位置する該管状部材を通る流体の流れを閉塞する第二の位置との間で移動するように構成されている、クランプ部材と
を備える、クランプアセンブリ。
【請求項2】
前記クランプ部材は、前記ハウジングの前記遠位端部分に旋回可能に連結されている、請求項1に記載のクランプアセンブリ。
【請求項3】
前記クランプ部材は、前記ハウジングの前記近位端部分に旋回可能に連結されている、請求項1に記載のクランプアセンブリ。
【請求項4】
前記クランプ部材は、前記ハウジングの前記近位端部分と遠位端部分との間に旋回可能に連結されている、請求項1に記載のクランプアセンブリ。
【請求項5】
前記ハウジングはさらに、前記貫通孔内での前記クランプ部材の過剰回転を防止するための停止部材を備える、請求項1〜4のいずれか1項に記載のクランプアセンブリ。
【請求項6】
前記貫通孔は、2つの分枝セグメントに分かれる、前記ハウジングの一部に沿って延びる中心セグメントを備える、請求項1〜5のいずれか1項に記載のクランプアセンブリ。
【請求項7】
前記貫通孔の前記分枝セグメント内の各々に位置されたY字型管状部材の一部を通る流体の流れを制御するための前記第一の位置と第二の位置との間での該クランプ部材の独立の移動のために、前記2つの分枝セグメントの各々が、該セグメントに関連した前記2つのクランプ部材のうちの一方を有するように、該2つのクランプ部材が前記ハウジングに旋回可能に連結される、請求項6に記載のクランプアセンブリ。
【請求項8】
前記第一の位置と第二の位置との間で前記クランプ部材を移動させるためのクランプアクチュエータをさらに備える、請求項1〜7のいずれか1項に記載のクランプアセンブリ。
【請求項9】
前記クランプアクチュエータが、前記クランプ部材とモノリシックに形成されている、請求項8に記載のクランプアセンブリ。
【請求項10】
前記クランプアクチュエータは、該クランプアクチュエータの把持を容易にするための輪郭が描かれた外表面を備える、請求項8〜9のいずれか1項に記載のクランプアセンブリ。
【請求項11】
前記クランプアクチュエータは、前記ハウジングの側壁に形成されたスロット内に配置される、請求項8〜10のいずれか1項に記載のクランプアセンブリ。
【請求項12】
前記ハウジングはカテーテルのハブである、請求項1〜11のいずれか1項に記載のクランプアセンブリ。
【請求項13】
流体制御システムであって、
管状部材であって、流体の通過のために該管状部材中を延びるチャネルを規定する、管状部材と、
該管状部材を受容するように寸法付けられた貫通孔を規定するハウジングと、
該ハウジングに旋回可能に連結されたクランプ部材であって、該クランプ部材は、該管状部材が該貫通孔内に位置する場合、該ハウジングの該貫通孔内に回転して該管状部材を圧縮し、そして該管状部材が該貫通孔内に位置する場合、該ハウジングの該貫通孔外に回転して該管状部材を圧縮しないように、位置付けおよび構成されている、クランプ部材と
を備える、流体制御システム。
【請求項14】
前記クランプ部材は、前記貫通孔の長手方向軸を実質的に横切る位置に、該貫通孔内に回転するように位置付けられる、請求項13に記載の流体制御システム。
【請求項15】
前記クランプ部材は、前記貫通孔の長手方向軸に実質的に平行な位置に、該貫通孔外に回転するように位置付けられる、請求項13〜14のいずれか1項に記載の流体制御システム。
【請求項16】
前記クランプ部材を前記ハウジングの前記貫通孔の内および外へ回転させるクランプアクチュエータをさらに備える、請求項13〜15のいずれか1項に記載の流体制御システム。
【請求項17】
前記クランプアクチュエータが、前記クランプ部材に取り付けられたレバーである、請求項16に記載の流体制御システム。
【請求項18】
前記管状部材は、カテーテルアセンブリの延長チューブである、請求項13〜17のいずれか1項に記載の流体制御システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【公開番号】特開2010−155086(P2010−155086A)
【公開日】平成22年7月15日(2010.7.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−168(P2010−168)
【出願日】平成22年1月4日(2010.1.4)
【出願人】(501289751)タイコ ヘルスケア グループ リミテッド パートナーシップ (320)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年7月15日(2010.7.15)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年1月4日(2010.1.4)
【出願人】(501289751)タイコ ヘルスケア グループ リミテッド パートナーシップ (320)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]