説明

カバーオープナー

【課題】 本発明は,付け爪をつけている者や高齢者であっても,容易に携帯電話のゴム製カバーを空けることができる手動利器を提供することを目的とする。
【解決手段】 本発明は,基本的には,携帯電話のゴム製カバーの凹部にフィットする形状の突起部を有するカバーオープナーにより,付け爪をしている者や高齢者であっても容易にカバーを明けることができるという知見に基づくものである。具体的には,胴体部(1)と,前記胴体部(1)の先端に設けられた先細部(2)と,前記先細部(2)の先端に設けられた突起部(3)とを有し,前記突起部は,幅が1mm以上2cm以下であり,厚さが0.2mm以上2mm以下であり,携帯電話が備えるゴム製カバーを開けるために用いられるカバーオープナーに関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は,携帯電話の電源カバーや端子カバーなど,携帯電話に設けられるゴム製のカバーを開けるためのカバーオープナーに関する。
【背景技術】
【0002】
近年,ネイルアートや付け爪を行う者が増えている。爪への装飾は永久的なものではないので,装飾がこすれると,その装飾が剥がれるという事態が生じうる。具体的には,携帯電話のゴム製のカバー部分を爪で空ける際に,ゴムに装飾が引っかかり装飾が破損する事態が生じうる。そこで,爪が何かと接触する事態を避けるためのツールが望まれる。また,付け爪をして作業をする場合,長い付け爪が作業の邪魔をする。このため,携帯電話のゴム製のカバー部分を付け爪で空けることは,難しい。そこで,付け爪をした状態でも作業を行えるようなツールが望まれる。また,高齢者など器用に手先を動かすことができない者もいる。このような高齢者にとって,携帯電話のゴム製のカバー部分をあけることは容易ではない。そこで,高齢者であっても,携帯電話のゴム製カバーを容易にあけられるようなツールの開発が望まれる。
【0003】
一方,特開2001−301892号公報(特許文献1)には,携帯電話のボタンを押しやすくする「らくらくキータッチ」が開示されている。このらくらくキータッチは,携帯電話のストラップに接続できるものである。これにより,ユーザは容易にキー操作を行うことができるとされている。また,「らくらくキータッチ」の一部が薄くなっている。これにより,ユーザは,この薄くなっている部分を用いて,プルトップのタブをおこすことができる。
【特許文献1】特開2001−301892号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は,付け爪をつけている者や高齢者であっても,容易に携帯電話のゴム製カバーを空けることができる手動利器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は,基本的には,携帯電話のゴム製カバーの凹部にフィットする形状の突起部を有するカバーオープナーにより,付け爪をしている者や高齢者であっても容易にカバーを明けることができるという知見に基づくものである。
【0006】
本発明の第1の側面は,胴体部(1)と,先細部(2)と,突起部(3)とを有する,カバーオープナー(4)に関する。このカバーオープナーは,携帯電話のゴム製カバーを開けるために用いられる。携帯電話のゴム製カバーとして,電源部分のカバーや,イヤホン接続端子部分のカバー,記録媒体を収容する部位のカバーがあげられる。
【0007】
胴体部(1)は,ユーザが,手で握る部位か,又は手で把持する部位である。胴体部の大きさは,本発明のカバーオープナーを人が利用できる程度の大きさや形状であればよい。具体的な胴体部の形状として,扁平なものがあげられる。先細部(2)は,胴体部(1)と突起部(3)を接続する部位である。すなわち,先細部(2)は,胴体部(1)の先端に設けられ,突起部(3)と接続される。
【0008】
突起部(3)は,携帯電話のゴム製カバーの凹部に挿入される部位である。突起部(3)は,先細部(2)の先端に設けられる。突起部の具体的な大きさは,幅が1mm以上2cm以下であり,厚さが0.2mm以上2mm以下である。
【0009】
本発明の第1の側面の好ましい態様は,胴体部(1)が,芯部(21)と,接着部(22)と,カバー部(23)を有する。芯部(21)は,先端部(2)と一体となる。芯部は,扁平な形状を有する。そして,芯部(21)の少なくとも1面には接着部(22)が設けられる。これにより,床に落ちた小銭やカードを容易に拾い上げることができる。
【0010】
本発明の第1の側面の好ましい態様は,カバー部(23)が先端部(2)側と反対の側に設けられたフック部(31)を有するものに関する。このようなフック部(31)を有するので,本発明のカバーオープナーは,付け爪をしている者でも容易にプルトップを空けることができる。
【0011】
本発明の第1の側面の好ましい態様は,カバー部(23)は,ストラップを通すためのループ(32)を有するものである。ストラップを通すためのループを有するので,本発明のカバーオープナーは,携帯電話のストラップの一種として利用することができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば,付け爪をつけている者や高齢者であっても,容易に携帯電話のゴム製カバーを空けることができる手動利器を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下,図面を用いて本発明を説明する。図1は,本発明のカバーオープナーの例を示す図である。図1Aは,カバーオープナーの断面図を示す。図1Bはカバーオープナーの正面図を示す。図1Cは,カバーオープナーの側面図を示す。図1Bに示されるように,本発明のカバーオープナーは,胴体部(1)と,先細部(2)と,突起部(3)とを有する。このカバーオープナーは,携帯電話のゴム製カバーを開けるために用いられる。携帯電話のゴム製カバーとして,電源部分のカバーや,イヤホン接続端子部分のカバー,記録媒体を収容する部位のカバーがあげられる。
【0014】
胴体部(1)は,ユーザが,手で握る部位か又は手で把持する部位である。胴体部の大きさは,本発明のカバーオープナーを人が利用できる程度の大きさや形状であればよい。具体的な胴体部の形状として,扁平なものがあげられる。
【0015】
本発明の第1の側面の好ましい態様は,胴体部(1)が,芯部(21)と,接着部(22)と,カバー部(23)を有するものである。図2は,カバー部を取り外したカバーオープナーを示す図である。図2Aは,カバー部を取り外したカバーオープナーの断面図を示す。図2Bはカバー部を取り外したカバーオープナーの正面図を示す。図2Cは,カバー部を取り外したカバーオープナーの側面図を示す。図2Dは,図2BのA−A断面図である。図2Eは,図2Cのア部を拡大した図である。図2Fは,図2Cのイ部を拡大した図である。図2Bに示されるように,芯部(21)は,先端部(2)と一体となる。そして芯部は,たとえば,扁平な形状を有する。芯部(21)の大きさは,胴体部の大きさより小さい。そして,芯部(21)の少なくとも1面には接着部(22)が設けられる。接着部(22)は,芯部の表面に貼られた粘着テープがあげられる。粘着テープは公知である。粘着テープの例は,株式会社エクシールコーポレーション社製の異粘着クリアタックなどがあげられる。これにより,床に落ちた小銭やカードを容易に拾い上げることができる。また,図2Fに示されるように,芯部には,カバー部を固定するための突起が設けられるものが好ましい。
【0016】
図3は,カバー部の例を示す図である。図3Aは,カバー部の正面図を示す。図3Bは,カバー部の断面図を示す。図3Cは,カバー部の側面図を示す。図3Dは,図3Cのア部を拡大した図を示す。図3Eは,図3AのA−A断面図である。図3Aに示されるように,カバー部は筒状となっている。この筒状の内部に,芯部及び接続部を収容できる。すなわち,カバー部は,芯部(21)及び接着部(22)を覆うことができる。一方,カバー部は,取り外すこともできる。
【0017】
本発明の第1の側面の好ましい態様は,カバー部(23)が先端部(2)側と反対の側に設けられたフック部(31)を有するものに関する。このようなフック部(31)を有するので,本発明のカバーオープナーは,付け爪をしている者でも容易にプルトップを空けることができる。図3Aに示される例では,フック部は,カバー部(23)の端部のうち,先端部(2)と反対側の端部に設けられている。フック部の形状は,図3Dに開示されるように釣針状のものがあげられる。
【0018】
本発明の第1の側面の好ましい態様は,カバー部(23)は,ストラップを通すためのループ(32)を有するものである。ストラップを通すためのループを有するので,本発明のカバーオープナーは,携帯電話のストラップの一種として利用することができる。図3Aに示される例では,ループがカバーオープナーの側面に位置している。しかしながら,ループの位置は,図3Aでフック部が存在する位置に設けられても良い。
【0019】
先細部(2)は,胴体部(1)と突起部(3)を接続する部位である。すなわち,先細部(2)は,胴体部(1)の先端に設けられ,突起部(3)と接続される。胴体部に比べ突起部は幅が小さい。このため,胴体部側の先細部の幅は,突起部側の先端部の幅より大きい。なお,先細部は先端に近づくほど先が狭くなるもののほか,図1などに示されるように幅が変化しない領域と,幅が狭くなっていく領域とを有するものであっても良い。
【0020】
突起部(3)は,携帯電話のゴム製カバーの凹部に挿入される部位である。突起部(3)は,先細部(2)の先端に設けられる。突起部の具体的な大きさは,幅が1mm以上2cm以下であり,厚さが0.2mm以上2mm以下である。
【産業上の利用可能性】
【0021】
本発明は携帯電話のゴム製カバーを外すものであるから,手動のツールを製造する分野において利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】図1は,本発明のカバーオープナーの例を示す図である。図1Aは,カバーオープナーの断面図を示す。図1Bはカバーオープナーの正面図を示す。図1Cは,カバーオープナーの側面図を示す。
【図2】図2は,カバー部を取り外したカバーオープナーを示す図である。図2Aは,カバー部を取り外したカバーオープナーの断面図を示す。図2Bはカバー部を取り外したカバーオープナーの正面図を示す。図2Cは,カバー部を取り外したカバーオープナーの側面図を示す。図2Dは,図2BのA−A断面図である。図2Eは,図2Cのア部を拡大した図である。図2Fは,図2Cのイ部を拡大した図である。
【図3】図3は,カバー部の例を示す図である。図3Aは,カバー部の正面図を示す。図3Bは,カバー部の断面図を示す。図3Cは,カバー部の側面図を示す。図3Dは,図3Cのア部を拡大した図を示す。図3Eは,図3AのA−A断面図である。
【符号の説明】
【0023】
1 胴体部
2 先細部
3 突起部
4 カバーオープナー
21 芯部
22 接着部
23 カバー部
31 フック部
32 ループ


【特許請求の範囲】
【請求項1】
胴体部(1)と,
前記胴体部(1)の先端に設けられた先細部(2)と,
前記先細部(2)の先端に設けられた突起部(3)と,
を有し,
前記突起部は,幅が1mm以上2cm以下であり,厚さが0.2mm以上2mm以下であり,
携帯電話が備えるゴム製カバーを開けるために用いられるカバーオープナー。
【請求項2】
前記胴体部(1)は,
前記先端部(2)と一体となる芯部(21)であって,扁平な形状を有するものと,
前記芯部(21)の少なくとも1面に設けられた接着部(22)と,
前記芯部(21)及び前記接着部(22)を覆うように設けられ,取り外し可能なカバー部(23)と,
を含む,
請求項1に記載のカバーオープナー。
【請求項3】
前記カバー部(23)は,
前記先端部(2)側と反対の側に設けられたフック部(31)を有するカバー部である,
請求項2に記載のカバーオープナー。
【請求項4】
前記カバー部(23)は,
さらに,ストラップを通すためのループ(32)を有する,
請求項2又は請求項3に記載のカバーオープナー。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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