カプセル充填機械における薬剤カプセルの光学式充填制御
本発明は、カプセルへの薬剤の充填具合をモニタする方法、対応の充填方法、関連の装置及びこのような方法及び装置を制御するコンピュータプログラムに関する。モニタ方法では、カプセルの少なくとも一部にあらかじめ定められた閉じ輪郭の薬剤から成るあらかじめ定められた充填塊状体を充填した後、第1のステップにおいて、充填作業後にカプセルの一部の中の少なくとも充填塊状体を、ディジタル画像化を用いて記録し、第2のステップにおいて、カプセルの一部の中の充填塊状体の輪郭を、ディジタル画像化記録から判定し、第3のステップにおいて、この輪郭を分析する。その目的は、予め定められた輪郭と比較して充填作業を評価することにある。本発明によれば、光学系を制御することによって画像特性に対する外部からの影響を補償することができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カプセルへの薬剤の充填具合を画像解析によりモニタする方法、これに対応する充填方法、これに関連する装置及びこのような方法を制御するコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
医薬業界において、粉末状経口及び吸入調合薬が、カプセル、例えば硬質ゼラチンカプセル(「硬カプセル」と呼ばれる場合がある)内に詰め込まれている。充填されるべき下側カプセル部分は、カプセル充填機械内において、カプセルキャリヤ、特にマトリクス内に保持される。これらカプセルキャリヤは、ステンレス鋼で作られた円筒形のテンプレートコンポーネントであり、このようなテンプレートコンポーネントは、半径方向案内ピン又はチェーンによって保持された状態で進められる。下側カプセル部分は、貫通ボア内に配置される。ボアの外周部に設けられているフランジ又はテーパが、下側カプセル部分がこれを通って滑り落ちるのを阻止する。カプセルを充填するのに種々の方法及び機械が知られている。これらは、全て、容積測定方式で動作する点において互いに類似している。所与の計量容積部又はチャンバは、薬剤でできるだけ均一に満たされ、薬剤は、一般に粉末の形態をしている。ルーズに押し固められた粉末の筒体が形成される。次に、この筒体は、計量チャンバから押し出されて下側カプセル部分内に落下する。下側カプセル部分を充填後、カバーへの装着によって密封する。
【0003】
公知のカプセル充填機械は、高いスループットで稼働し、毎時最大250000個のカプセルにパウダを充填する。品質管理に用いられる手順は、カプセルが正確な量の充填物を収容しているかどうかをチェックするためのサンプルのランダムサンプリングを含む。カプセルの品質は、ランダムサンプル及び対応の統計学的評価に基づいて評価される。一般に、ランダムプサンプリングは、秤量によって行われる。この種のプロセスは、特に僅かな充填量については大きな労働力を有する。この場合、事実、空のカプセルも又、風袋重量を得るために秤量されなければならない。さらに、カプセルの100%のモニタが行われるわけではない。したがって、カプセルの品質管理検査が基本的に要望されており、このような検査は、一方において、カプセル全ての100%モニタを可能にし、他方において、可能ならば、カプセルの充填又は製造プロセスがこのような検査によっては遅くならないようにするよう実施できるようなものである。
【0004】
例えば、2つの光ビームをカプセル中に照射する方法及び装置が米国特許3,969,227号明細書から知られている。カプセル内の充填物は、光ビームを遮る。したがって、送られたビームの強度分布を利用すると、カプセルへの粉末の充填レベルに関する結論を導き出すことができる。この方法は、カプセルを充填したかどうかについて純粋に質的に言及しかできないという点において不都合である。特に、カプセル内の僅かな充填量については、この方法の精度は、不十分である。
【0005】
非特許文献である刊行物であるヴェー・ハイファ(G. Pfiefer)、ゲー・マルカート(G. Marquardt) 及びエム・ロンメル(M. Rommel )著,「オートマテッシェ・フルコントローレ・ヒュール・ディ・アブフルルンク・フォンペレッツ・イン・ハルトゲラチネカプゼルン(Automatische Fullkontorolle fur die Abfullung von Pellets in Hartgelatinekapsein)(英訳:オートマティック・フィリング・モニタリング・フォー・パッキング・ペレッツ・イントゥ・ハード・ゲラティン・カプセルズ(Automatic filling monitoring for packing pellets into hard gelatine capsules))」,ファーマシューティカル・インダストリー(Pharm. Ind.)49,3号,1987年,p.291〜297は、カプセルの下側部分の充填物の表面を光ビームで照射し、光スポットをこの上に生じさせる方法を記載している。カプセルの充填レベルは、充填レベルにつれて変化する光スポットのサイズによって決定される。これは、いわゆるバーグオフ(Berghoff)システムである。この非特許文献において説明されている別の方法では、多数の下側カプセル部分の充填レベルは、走査ロッドを用いて走査される。ロッドが深すぎるほど浸漬された場合、これは、光ビームを遮る。この方法は、非常に不正確である。さらに、上述の方法と同様、この方法は、カプセルの下側部分内に均一に分布された充填物についてのみ適している。この後者の方法は、静止状態のカプセルをチェックするのに適しているに過ぎない。カプセルは、充填後静止状態にされなければならず、これは、技術的に大きな労働力を要し、製造時間は、かなり延長される。
【0006】
独国特許出願公開第102005049958号明細書から、カプセルへの薬剤の充填方法をモニタする方法が知られており、この方法では、カプセル又はカプセル部分をカプセルキャリヤ、特にマトリクスで保持して運び、光学系を用いた画像化によって充填塊状体の輪郭を記録し、充填具合を画像解析により評価する。
【0007】
画像の事実上定量的な評価を実施することができるようにするため、これらは、これらの品質ができるだけ均一でなければならず、即ち、グレースケール又はクロミナンス分布は、できるだけ一定のままである必要がある。例えば、カプセル充填機械の作動中におけるこれら画像値の変化が、ほこりの沈降、カプセルキャリヤ、カプセルマトリクスの変更又は光部品の交換に起因して生じる場合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】米国特許3,969,227号明細書
【特許文献2】独国特許出願公開第102005049958号明細書
【非特許文献】
【0009】
【非特許文献1】ヴェー・ハイファ(G. Pfiefer)、ゲー・マルカート(G. Marquardt) 及びエム・ロンメル(M. Rommel )著,「オートマテッシェ・フルコントローレ・フューア・ディー・アブフルルンク・フォン・ペレッツ・イン・ハルトゲラチネカプゼルン(Automatische Fullkontorolle fur die Abfullung von Pellets in Hartgelatinekapsein)」,ファーマシューティカル・インダストリー(Pharm. Ind.)49,3号,1987年,p.291〜297
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
したがって、本発明の目的は、カプセル充填機械の作動中における充填具合のモニタの向上が先行技術との比較によって達成されるカプセルへの薬物の充填具合のモニタ方法及び充填作業と関連したこの種の方法を提供することにある。この目的を達成するうえで有利な装置は、独立形式の請求項に記載されている。本発明は又、これら方法及び装置の製造及び制御を向上させるコンピュータプログラムを提供することを目的としている。幾つかの有利な特徴は、従属形式の請求項の内容である。
【課題を解決するための手段】
【0011】
この目的は、請求項1に記載された発明によれば、カプセルキャリヤ(マトリクス)の光学的性質を検出し、これら性質の評価を利用して光学系を調節することにより達成される。光学系を各カプセルキャリヤ(カプセル運搬マトリクス)の光学的性質に関連して調節することにより、定量的に同様な画像品質、特にグレースケール又はクロミナンス分布が、得られ、その結果、互いに異なるカプセルキャリヤ存在場所又はマトリクス存在場所のところの定量的画像評価により、同一の充填値が得られるようにする。
【0012】
請求項13は、カプセルに薬剤を機械で連続的に充填する方法であって、カプセルの少なくとも一部に所与の輪郭の薬剤の所与の充填塊状体を充填する方法において、各カプセルキャリヤの光学的性質を確認して電子一時記憶装置に記憶し、充填方法を請求項1〜12のいずれか1項に記載の方法に従ってモニタして調節し、所望ならば、それぞれのカプセル又はカプセル部分をこのようなモニタの結果に従って格付けすることを特徴とする方法を提供するという課題を解決している。
【0013】
請求項17及びその従属形式の請求項は、これら方法を実施する装置を記載している。
【0014】
請求項20及びその従属形式の請求項は、上述の方法を実施し、上述の装置を制御するコンピュータプログラムの特徴的なプログラムのステップを記載している。
【0015】
本発明の方法は、カプセルへの薬剤の充填具合をモニタするのに役立つ。カプセルは、例えば硬質ゼラチンカプセル(硬カプセル)であるのが良い。これらカプセルは、例えば、下側部分と、カバーとから成っている。
【0016】
一実施形態では、例えば予備閉鎖位置で充填されるよう送り出されるカプセルは、真空を適用することにより2つの部分に分けられ、その後本発明のモニタ方法が実施される。下側カプセル部分には、充填されるべきカプセルの部分の一例として、所与の閉じられた輪郭の所与の充填塊状体が充填される。
【0017】
充填塊状体は、既に粉末形態の薬剤の場合、計量容積部又はチャンバ及び薬剤の密度から得られる。薬剤は、経口投与又は吸入薬物であるのが良い。粉末は、計量チャンバ内で軽く押し固められる。粉末から成るプラグは、一般に、計量装置から下側カプセル部分内に自由落下しても非損傷(非破壊)状態のままである。粉末のプラグの形状又はくっきりとした輪郭は保持される。多くの場合、計量容積部及びそれ故にこの中に形成される充填塊状体は、円筒形である。
【0018】
充填方法をモニタするため、例えば、電子カメラ及び適当な光学手段が開放状態のカプセル部分内に差し向けられ、画像が撮られる。この目的のため、画像は、ディジタル画像変換器を搭載したカメラにより直接撮影され、又はカメラの電子画像が追加の変換器を用いてディジタル化される。用いられるカメラに応じて、グレースケール又はクロミナンス画像が取られる。例えば、カプセルの内部は、記録のために上方から照明される。この結果、半反射鏡をカプセル部品の上方に配置してカプセル部品をこの鏡によって照明すると同時に記録することができる。
【0019】
画像解析中、充填具合を評価する。この目的のため、付形塊状体又は計量容積部の所与の閉じられた輪郭と比較して充填物の評価が得られるようにするために輪郭を解析する。次に、充填方法の実施後、充填物である薬剤は、カプセルに基づいてコンパクトな円筒形の形として存在する。評価は、筒体の形状を利用して、本発明に従って実施できる。計量チャンバが十分には充填されなかった場合、計量された充填材料である充填筒体は、破片の状態に壊れることが観察された。この結果、カプセルの下側半部内の充填物の輪郭が円筒形の形とは実質的にずれている場合且つ(或いは)輪郭が非常に壊れている場合、充填は、充填塊状体の外部輪郭が変わった状態で行われ、欠陥のある充填具合が生じる。この結果、この輪郭と意図した輪郭の比較により、充填物の品質に関する決断を下すことができると共に充填具合の実質的な定量的評価が可能になる。例えば、カプセル内への計量容積部からの充填塊状体の放出中、計量容積部からの充填塊状体の放出が不完全である場合、不満足な充填が生じる場合がある。さらに、カプセル部分内への充填塊状体の移送中、充填塊状体が部分的に崩れ、それにより不完全な充填が生じる場合がある。さらに、計量容積部内に幾分かの残留粉末が生じる場合があり、それにより、過剰充填が生じる場合がある。
【0020】
本発明によれば、充填状態のカプセルの光学的検査は、カプセルの密封の直前に機械内で行われる。この目的のため、カプセルを上述したように上から照明し、或いは、マトリクスに設けられているアクセス穴を介して下から照明する。
【0021】
カプセルキャリヤ、特に、マトリクスは、ボアの設計、材料及び表面特性に応じてこれらの光学的性質が異なることが判明した。その結果、輝度を、レースケール及びクロミナンス分布がカプセル充填機械内におけるマトリクスの存在場所、マトリクスの数に応じて様々な場合がある。また、長期にわたる作動において、機械コンポーネントは、細かい粉末が包装されているときに、ほこりまみれになる可能性がある。このほこりは、マトリクスの貫通ボアの内面上に沈降する。マトリクスの光透過特性は、ほこりのレベルに驚くべきほど依存していることが判明した。非常にほこりまみれのマトリクスは、光を一段と散乱させ、その結果、カメラ画像中の積算光強度が減少する。しかしながら、カメラ画像の信頼性のある評価を保証するため、画像中の積算光強度は、できるだけ一定に保たれなければならない。
【0022】
これを保証するため、カプセルキャリヤの光学的性質を求める。カプセルキャリヤの光学的性質という表現は、光を孔から照射したときのその入射光の反射率又はその透過品質を意味している。反射率及び透過品質は、カプセルが挿入されていない空の状態でカプセル充填機械を走行させるか空のカプセルコンポーネントを備えた状態でカプセル充填機械を空の状態で走行させるかのいずれかによって求められる。カプセル充填機械の作動中、反射率及び透過率を測定するのが特に有利である。反射率及び透過率という特性は、下側カプセル部分及び充填物が挿入された状態の尺度である。このような特性は、散乱光の強度を測定し又は透過率の場合、通過した光の強度を測定する光電性素子、例えばフォトレジスタ、フォトトランジスタ又はフォトダイオードを用いて測定できる。
【0023】
有利には、又、画像マトリクス又はその部分部分を合計し又は平均することにより記録されている画像データから反射又は透過光強度を計算し、それによりカプセル充填機械内におけるカプセルキャリヤ又はマトリクス存在場所の実際の光学的性質を求めることが可能である。これは、比反射率値又は比透過率値又は比比例光強度値を各マトリクス又はカプセルを受け入れる各場所に割り当てることにより達成できる。これらの値は、メモリ、特に一時記憶装置に記憶されている。
【0024】
メモリに記憶されている特性に基づいて光コンポーネントを調節できることが想定される。
【0025】
本発明によれば、この目的のため、撮像に用いられた光源の強度を調節し、光強度が所望の値に一致するようにする。
【0026】
所望の値は、例えば、ランダムサンプリング数がカプセル充填機械内におけるマトリクス充填場所の数に一致した1回の充填作業にわたり又は多数回の充填作業にわたり平均することにより求められる。発光ダイオード、特に高性能LEDが光源として用いられる場合、所要の強度に比例した電圧特性がダイオードの電圧強度特性から得られて光の強度を適合させ、ダイオードをこの電圧値で制御する。ダイオード特性は、この目的のために制御装置に記憶されている。調節は、コンピュータにより制御できる電圧源又は電流源によって実施される。
【0027】
有利には、発光ダイオードは、パルス化方式で作動され、即ち、電圧は、照明の持続時間の間だけダイオードに印加される。これにより、著しく高い最大電圧を短時間にわたりダイオードに印加することができ、この場合、特に過熱の結果としてダイオードが損傷することはない。ダイオードを広範な強度にわたって動作させることができ、その結果、カプセルキャリヤ又はマトリクスの透過率特性に大幅なばらつきがあっても、これらを均すことができるようになるので有利である。
【0028】
上述した光源の制御に加えて又はこれに代えて、画像カメラのシャッタ速度をそれに応じて制御して画像中に所望レベルの光強度を達成することも可能である。好ましくは、リフレッシュ速度が10〜1000ヘルツ及び電気シャッタ速度が1マイクロ秒〜100マイクロ秒のCCDカメラ又はC‐MOS画像変換器が用いられる。有利には、10マイクロ秒〜100マイクロ秒、最も好ましくは30〜70マイクロ秒のカメラシャッタ速度及び(又は)発光ダイオードの照明時間、即ち動作時間が選択される。
【0029】
各カプセルキャリヤの光学的性質と関連して光学系を調節することにより、カプセル充填機械内における各カプセルキャリヤ又は各マトリクスだけに関し、質的に等しい画像品質、特にグレースケール又はクロミナンス分布が得られ、その結果、互いに異なるカプセルキャリヤ存在場所又はマトリクス存在場所での定量的画像評価の結果として、同一の充填値が得られるようになる。
【0030】
有利には、上述の方法は、装置内に設けられたプロセスコンピュータに入れられているコンピュータプログラムを用いて制御される。このソフトウェアを用いて、画像の積算光強度を連続的にモニタし、各マトリクス数について記録する。個々のマトリクスの各々からの画像の平均積算光強度は、所望の値からの光強度の偏差を求め、LED電圧を調節して画像中の実際の強度が次第に所望の値に近づくようにする調整アルゴリズムに有用な入力である。各マトリクスに関し、調整アルゴリズム及びマトリクスに特有の経時変化性LED電圧が存在する。
【0031】
輪郭を検査するため、得られた画像をコンピュータにより補正し又は標準化することが有利な場合があり、これら画像は、画像マトリクスとしてプロセスコンピュータ内に存在する。例えば、グレースケール画像中の各画素は、0〜255の数値により定められている。個々の画像を測定したときに50〜200のグレースケール値だけが得られた場合、これらの値をコンピュータにより0〜255に標準化することができ、即ち、画像をより強く照明するよう広げることができる。画像データ及び更に他のプロセスデータ、例えばカプセルのいっぱい度のレベル、光強度及び制御電圧は、作業スタッフにカプセル充填装置の状態に関する追加の情報を提供するためにモニタ上にオンラインで視覚化される。風袋重量測定値を用いて光学充填モニタのデータの較正を実施するために光学充填モニタの測定値を風袋重量測定値のデータと比較するのが良い。
【0032】
本発明は、更に、カプセルに薬剤を機械で連続的に充填する方法であって、各場合に関し、カプセルの少なくとも一部に所与の輪郭の薬剤の所与の充填塊状体を充填し、更に、充填を上述の実施形態のうちの1つに従ってモニタする方法に関する。機械による連続充填中、これは、いわゆるインライン法により実施され、即ち、充填は、コンベヤベルトの仕方で実施される。上述の仕方におけるモニタ方法により、充填塊状体の検出及び解析を行う比較的高い速度により、充填方法と同期してカプセルの全体的モニタが可能になる。例えば、この種の充填方法は、毎時80000個のカプセルの送り出し速度で動作する。本発明のモニタ方法が単一のカプセルをモニタするのに45msよりもかなり短い期間で行われるので、本発明のモニタ方法を公知の充填方法と容易に組み合わせることができ、それにより全体的及び効果的な品質管理が達成される。充填方法は、例えば、計量容積部が対応のボアを備えたマトリクスディスクを備えているいわゆる詰め込み方法であっても良い。モニタの結果に応じて、それぞれのカプセルは、必要ならば不合格にされる。例えば、カプセル又は充填部に下側カプセル部分は、次の搬送中、空気ジェットにより他のカプセルの流れから突き出される。一実施形態では、充填具合に欠陥があると見なされたカプセルは、充填後、約450msの遅延後に不合格にされる。一方、例えば、下側カプセル部分の密封が、完了し又はこのような下側カプセル部分は、包装のために先に送られる。これにより、評価の考えられる遅延に十分な時間が得られる。
【0033】
充填は、ピペット原理を用いて実施される。ピペット原理については、実施例を参照して以下において説明する。詰め込み方法では、計量容積部は、対応のボアを備えたマトリクスディスクによって形成されるが、ピペット原理では、計量容積部は、鋼製スリーブ内の鋼製プランジャの規定された引っ込みによって作られる。次に、ピペットを薬剤から成る粉末の層中の指定された深さまで浸漬させ、この粉末は、できるだけ均質である。粉末は、底部が開いている円筒形計量容積部内に押し込められ、ついには、粉末は、この容積部を完全に満たし、円筒形の充填塊状体を形成する。次に、ピペットを粉末の層から取り出す。ピペットは、これが外部に付着している粉末から自由になる吸引経路を通る。それと同時に、ピペットの開口底部は、注意深く位置合わせされた平らな面上を摺動する。このように、過剰な粉末も又、底部から除去され、計量容積部内の粉末筒体の底部は、平滑化される。ピペットが、吸引経路から出て、その直ぐ後に、開口状態の下側カプセル部分の真上の位置を占める。次に、ピペットのプランジャが、正確に定められた体積を有する粉末筒体を計量チャンバから押し出す。プランジャの急激な上下の運動により、粉末筒体は、それ自体プランジャの端面から離脱する。円筒形充填塊状体は、例えば下側カプセル部分の底部までの約14mmの距離を自由落下状態で移動する。本発明のモニタ方法を有利にはピペット方法と組み合わせることができるということが分かった。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明のモニタ方法を実施する装置の略図である。
【図2】画像へのカプセル部分の明確な割り当て状態を示す図である。
【図3】カプセルを画像中に位置決めした状態を示す図である。
【図4】逆さまにした画像を示す図である。
【図5】カプセルの内部の領域だけが依然としてそのままであるように画像をマスキングする手法を示す図である。
【図6】適当に固定されたしきい値を用いてグレースケール画像を2値画像に変換した状態を示す図である。
【図7a】元の輪郭、即ち記録された輪郭を示す図である。
【図7b】凸状エンベロープにより近似された記録状態の輪郭の形状を示す図である。
【図8a】元の輪郭、即ち記録された輪郭を示す図である。
【図8b】凸状エンベロープにより近似された記録状態の輪郭の形状を示す図である。
【図9a】損傷状態の充填塊状体と充填不足状態のカプセルと記録された輪郭との間の相関関係を示す図であり、粉末から成る充填塊状体がプランジャから適正には落下して折らず、充填塊状体のうちの何割かが依然としてくっついたままの状態を示す図である。
【図9b】損傷状態の充填塊状体と充填不足状態のカプセルと記録された輪郭との間の相関関係を示す図であり、充填塊状体がそれ自体、それ以上ばらばらになっていない状態を示す図である。
【図10a】損傷状態の充填塊状体と充填不足状態のカプセルと記録された輪郭との間の相関関係を示す図であり、充填塊状体の密度が、不均一である状態を示す図である。
【図10b】損傷状態の充填塊状体と充填不足状態のカプセルと記録された輪郭との間の相関関係を示す図であり、粉末のプラグが、不十分な安定性の結果として、充填後及び記録の際に壊れて幾つかの断片になっている状態を示す図である。
【図11a】損傷状態の充填塊状体と充填過剰状態のカプセルと記録された輪郭との間の相関関係を示す図であり、充填塊状体の下面が明確には画像化されていない状態を示す図である。
【図11b】損傷状態の充填塊状体と充填過剰状態のカプセルと記録された輪郭との間の相関関係を示す図であり、充填後、充填塊状体がそれ自体、ばらばらになっていない状態を示す図である。
【図12a】損傷状態の充填塊状体と充填過剰状態のカプセルと記録された輪郭との間の相関関係を示す図であり、実際の充填塊状体とは別に追加の補助粒子が下側カプセル部分内に入ることを示す図である。
【図12b】損傷状態の充填塊状体と充填過剰状態のカプセルと記録された輪郭との間の相関関係を示す図であり、充填後、充填塊状体がそれ自体、ばらばらになっていない状態を示す図である。
【図13】或る特定のマトリクスに源を発する画像の積算光強度の差が30パーセント以上になっている状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
ピペット原理により動作する充填方法と一緒に用いられる本発明のモニタ方法の一実施形態について以下に説明する。関連の装置の細部は、図1に概略的に示されている。
【0036】
下側カプセル部分1は、各々、ステンレス鋼マトリクス内に配置され、これらマトリクスは、充填装置の搬送システム8のキャリジ9によって保持されている。これらキャリジ9は、カム制御装置により、ピペット(図示せず)の下の水平面内で円形軌道に沿って移動する。下側カプセル部品1が粉末から成る充填塊状体で充填される位置の直ぐ後ろのこの軌道上に、マトリクスを備えたキャリジ9が大きく露出されて容易にアクセス可能な領域が存在する。CCDカメラ4及び関連の光学手段3,5を用いて、開放状態の下側カプセル部分1の画像を充填が行われた直後に上から記録し、画像を評価のために送る。この目的のため、カメラ画像をコンピュータに送り、適当なアルゴリズムを用いてコンピュータ内で評価する。画像の評価を助けるため、特に、画像をできるだけ誤差のないようにするために画像は、増大したコントラストを有する。この点に関し、下側カプセル部分1内の充填塊状体2を上からだけ照明することは、良好なやり方ではない。これとは異なり、下側カプセル部分1を図1の点線で示されているように、強烈な閃光で下から照明し、背面光を含む画像を記録することが有利であることが判明した。このために、キャリジ9及び下側カプセル部品1が保持されるマトリクスに貫通穴7が設けられている。下側カプセル部分1は、キャリジ9の移動平面の下に配置された発光ダイオード6によって照明される。
【0037】
キャリジの移動平面の上には、鏡3が設けられており、この鏡は、下側カプセル部分1を直角に透過した光を反射し、これを対物レンズ5を通ってカメラのCCDチップ4に投射する。下側カプセル部分を備えたキャリジは、光源と鏡との間で約1.30m/sの軌道速度で移動する。カプセルの直径は約5mmに過ぎないので、これに対応した大きな画像化尺度が用いられる。これらの条件下においても十分に鮮明な画像が得られるようにするためには、これに対応した短いカメラ露出時間が用いられる。CCDチップ4を短い積分時間にもかかわらず、良好な信号対雑音比(SN比)を達成すると共に適当な鮮明度のために対物レンズのシャッタを広すぎるほど開放する必要がないようにするために、カプセルを、LED6からの非常に強烈な光で照明する。発光ダイオード(LED)を用いて対応の光強度を容易且つ確実に得ることができるということが判明した。カメラの露出時間は、例えば、50μsである。動きにより生じる画像のぼけは、無視できる。
【0038】
具体的に説明すると、画像処理は、次のステップを有する。
1.カメラがグレースケール画像を記録し、識別子を画像中にフェードし、図2に示されているように画像へのカプセル部分の明確な割り当てをもたらす。
2.下側カプセル部分は常に同一の位置に見えるとは限らないので、カプセルを図3に示めされているように画像中に位置決めする。
【0039】
3.画像を図4に示されているように逆さまにする。
4.次に、画像をカプセルの内部の領域だけが図5に示されているように依然としてそのままであるようにマスキングする。
5.グレースケール画像を図6に示されているように適当に固定されたしきい値を用いて2値画像に変換する。
【0040】
6.ばらばらになった状態の充填塊状体は、周囲の輪郭が凹状の領域を有していることを特徴とする。凹状の領域は、凸パラメータ(convexity parameter )によって検出される。図7a及び図8aは、各々、元の輪郭、即ち記録された輪郭を示している。図7b及び図8bは、各々、凸状エンベロープにより近似された記録状態の輪郭の形状を示している。凸パラメータアルファは、凸近似周長と元の輪郭の周長の商に等しい。図7a及び図7bの場合、例えば、0.903のアルファ値が得られ、図8a及び図8bのアルファ値は、0.994である。したがって、図7a又は図7bは、下側カプセル部分の欠陥のある充填具合に対応し、図8a及び図8bは、アルファ値がほぼ1である満足のゆく充填具合に対応している。
【0041】
図9a、図9b、図10a及び図10bは、損傷状態の充填塊状体と充填不足状態のカプセルと記録された輪郭との間の相関関係を示している。図9aでは、粉末から成る充填塊状体は、プランジャから適正には落下していない。充填塊状体のうちの何割かは、依然としてくっついたままである。これは、例えば粉末の望ましくない付着特性に起因している場合がある。記録の際、即ち充填後、図9bに示されているように、充填塊状体はそれ自体、それ以上ばらばらになっておらず、プランジャからの部分的な分離の結果として砕けており、モニタ方法により欠陥があることが判明した。図10aでは、充填塊状体の密度は、不均一であり、即ち、部分的に低すぎ、その結果、体積全体にわたって平均された密度は、低すぎる。これは、例えば、粉末の不均一な層又は充填具合が不良な挿入穴に起因している場合がある。図10bに示されているように、粉末のプラグは、不十分な安定性の結果として、充填後及び記録の際に壊れて幾つかの断片になり、欠陥のある充填は、とりわけ断片の存在により特に容易に検出できる。
【0042】
図11a、図11b、図12a及び12bは、損傷状態の充填塊状体と充填過剰状態のカプセルと記録された輪郭との間の相関関係を示している。図11aでは、充填塊状体の下面は、明確には画像化されていない。これは、例えば不十分に配置された吸引経路に起因している場合がある。記録の際、即ち、充填後、図11bに示されているように、充填塊状体はそれ自体、ばらばらになっていないが、底部の形状が乱雑なために、画像中の影は、広すぎ且つ壊れすぎている。したがって、モニタ方法は、画像と関連したカプセルを欠陥のあるカプセルとして格付けする。
【0043】
図12aは、実際の充填塊状体とは別に追加の補助粒子又は塊片が下側カプセル部分内に入ることを示している。これは、計量装置の部品への粉末のくっつき、マトリクスディスクの汚れ及びプランジャの先端部の上方の粉末の堆積に起因している場合がある。記録の際、即ち、充填後、図12bに示されているように、充填塊状体はそれ自体、ばらばらになっていない。補助塊片は、画像評価アルゴリズムによって認識される。これらの塊片の領域が規定された限度の上方に位置している場合、恐らくはカプセルに入っている粉末が多すぎ、このようなカプセルは「欠陥がある」と見なされる。
【0044】
7.カプセル充填機械内のほこりは、システムの光学的性質、特に画像の光強度が変わる場合があるという作用効果を有する。互いに異なるカプセルキャリヤ又は互いに異なるマトリクスは、これら表面の性状の結果として互いに異なる透過率特性を有する場合がある。これらの差は、カプセル充填機械内のほこりによって一段と悪化する。装置が連続的に動作しているとき、保守巡回相互間でクリーニングする機械が存在しない。
【0045】
実際には、マトリクスは、非常に異なる程度にほこりを溜めることが判明した。この理由は、マトリクスボアの表面品質が個々に異なっていること及び機械内部の真空ほこり除去システムの付近において機械的ばらつきがあるということにある。それ故、機械の連続作動中における個々のマトリクスの透過率特性の差は、次第にほこりの「静止」層が生じるまで着々と増大し続ける。また、このプロセスにより、図13に示されているように、或る特定のマトリクスに源を発する画像の積算光強度の差が30パーセント以上になる場合がある。図13で理解できるように、コンピュータプログラムを用いて、画像中の積算光強度を各マトリクス番号について常時モニタして記録する。個々のマトリクスの各々からの画像の平均積算光強度は、調整アルゴリズムに有用な入力であり、このような調整アルゴリズムは、所望の値からの光強度の偏差を求め、LED電圧を調節して画像中の実際の強度が次第に所望の値に収斂するようにする。各マトリクスに関し、ちょうど1つの調整アルゴリズム及び経時変化性のマトリクスに特有なLED電圧が存在する。各画像の評価後、現在のマトリクスのためのソフトウェアは、LED電圧にとって所望の値を、この目的のために特別に設計されたバスを介してSPCに送る。ここで、このような値は、アドレス指定可能なレジスタにファイルされる。
【0046】
一方、機械内の軽量ヘッドは、回転し続ける。問題のマトリクスがカメラ位置に戻ると、SPCは、レジスタからこのマトリクスに関してLED電圧のための所望の値を呼び出し、電圧をそれに応じて調節する。
【0047】
機械の計量ヘッドの各回転時、マトリクスに特有のLED電圧が新たに合わされる。このように、図13の積算光強度の差は、これらが事実上無くなるまで常に均される。機械の連続作動中、マトリクスの透過率特性は、ほこりの堆積の結果として次第に変化し、調整アルゴリズムは、LED電圧を常に補正することによりこのプロセスを考慮に入れる。
【0048】
本発明の方法は、特に好ましくは、吸入用粉末状薬剤、いわゆる吸入薬を収容するカプセルに用いられる。これら粉末状薬剤は、生理学的に許容可能な付形剤との混合状態で有効物質を含むのが良い。
【0049】
生理学的に許容可能な付形剤の例としては、例えば、単糖類(例えば、グルコース又はアラビノース)、二糖類(例えば、ラクトース、サッカロース、マルトース又はトレハロース)、オリゴ糖又は多糖類(例えば、デキストラン)、ポリ(多価)アルコール(例えば、ソルビトール、マニトール、キシリトール)、塩(例えば、塩化ナトリウム、炭酸カルシウム)又はこれら付形剤の相互の混合物が挙げられる。好ましくは、単糖類又は二糖類が用いられ、ラクトース、グルコース又はトレハロース、より好ましくは特に水和物の形態をした(これには限定されない)ラクトース又はグルコースの使用が好ましい。本発明の目的上、ラクトースは、特に好ましい付形剤であり、ラクトース一水和物は、特に最も好ましい。
【0050】
上述の付形剤は、通常、この平均粒径が10〜50μmであるという特徴を有する。
平均粒径という用語は、ここでは、乾燥分散法を用いたレーザ回折計で測定した体積分布の50%の値を意味している。
【0051】
本発明の範囲内で与えられる百分率は、別段の規定が無ければ、常に重量パーセントである。
【0052】
部分的に好ましい吸入薬粉末では、付形剤は、平均粒径が12〜35μm、特に好ましくは13〜30μmであるという特徴を有する。
【0053】
別の医薬配合物は、更に、付形剤が、17〜50μm、特に好ましくは20〜30μmの平均粒径の粗い付形剤と2〜8μm、特に好ましくは3〜7μmの平均粒径の細かい付形剤の混合物から成るという特徴を有する。付形剤の全量における細かい付形剤の割合が3〜15%、最も好ましくは5〜10%である吸入薬粉末が、特に好ましい。
【0054】
本発明の範囲内で混合物に関して言及する場合、これは、常に、明確に規定された成分を互いに混合することにより得られた混合物を有している。したがって、粗い付形剤フラクションと細かい付形剤フラクションの付形剤混合物に言及する場合、これは、粗い付形剤成分と細かい付形剤成分を混合することによって得られた混合物を意味することしかできない。
【0055】
粗い付形剤フラクション及び細かい付形剤フラクションは、化学的に同一の又は化学的に異なる物質から成る場合があり、粗い付形剤フラクション及び細かい付形剤フラクションが同一の化合物から成る吸入薬粉末が好ましい。
【0056】
粉末入りカプセルを用いた本発明の吸入薬粉末の用途に関し、シェルがゼラチン、セルロース誘導体、でんぷん、でんぷん誘導体、キトサン又は合成プラスチックで作られたカプセルを用いることが好ましい。
【0057】
ゼラチンがカプセル材料として用いられる場合、ゼラチンは、ポリエチレングリコール(PEG)、好ましくはPEG3350、グリセロール、ソルビトール、プロピレングリコール、PEO‐PPOブロックコポリマー並びに他のポリアルコール及びポリエーテルの中から選択された他の添加剤との混合状態で用いられるのが良い。本発明の範囲内において、ゼラチンをPEG、好ましくはPEG3350と混合状態で用いることが特に好ましい。本発明のゼラチンカプセルは、好ましくは、PEGを1〜10%(重量%)、好ましくは3〜8重量%の量含む。特に好ましいゼラチンカプセルは、PEGを4〜6重量%の量含み、約5%のPEG含有量が、本発明によれば最も好ましい。
【0058】
セルロース誘導体がカプセル材料として用いられる場合、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース及びヒドロキシエチルセルロースを用いることが好ましい。この場合、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、特に好ましくはHPMC2910がカプセル材料として用いられる。
【0059】
合成プラスチックがカプセル材料として用いられる場合、これらは、好ましくは、本発明にしたがって、ポリエチレン、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリプロピレン及びポリエチレンテレフタレートの中から選択される。本発明に関して吸入のためのカプセルに特に好ましい合成プラスチックは、ポリエチレン、ポリカーボネート又はポリエチレンテレフタレートである。本発明によれば、ポリエチレンが特に好ましいカプセル材料のうちの1つとして用いられる場合、密度が900〜1000kg/m3、好ましくは940〜980kg/m3、特に好ましくは960〜970kg/m3のポリエチレンが好ましくは用いられる(高密度ポリエチレン)。
【0060】
本発明の合成プラスチックは、当該技術分野において知られている製造方法を用いて種々の仕方で加工できる。射出成形によるプラスチックの加工が、本発明の目的上好ましい。金型離型剤を使用しない射出成形が、特に好ましい。この製造方法は、明確に規定されており、特に再現性があるものとしての特徴を有する。これらのカプセルは、好ましくは、約1〜20mg、好ましくは約3〜15mg、特に好ましくは約4〜12mgの吸入薬粉末を収容するのが良い。本発明の好ましい調合薬は、4〜6mgの吸入薬粉末を含む。本発明によれば、8〜12mgの量の調合薬を収容した吸入用のカプセルが同様に重要である。
【0061】
粉末状薬剤中に含まれるのが良い有効な物質は、好ましくは、ベータミメティック(Betamimetic)、抗コリン作用薬、コルチコステロイド、PDE4阻害薬、LTD4拮抗薬、EGFR阻害薬、ドーパミン作用薬、H1‐抗ヒスタミン薬、PAF拮抗薬及びPI3‐キナーゼ阻害薬の中から(例示として)選択される。
【0062】
ここで用いられるベータミメティックは、好ましくは、好ましくは、アルブテロール、アルフォルモテロール、バンブテロール、ビトルテロール、ブロクサテロール、カルブテロール、クレンブテロール、フェノテロール、ホルモテロール、ヘキソプレナリン、イブテロール、イソエタリン、イソプレナリン、レボサルブタモル、マブテロール、メルアドリン、メタプロテレノール、オルチプレナリン、ピルブテロール、プロカテロール、レプロテロール、リミテロール、リトドリン、サルメファモル、サルメテロール、ソテレノール、スルホンテロール、テルブタリン、チアラミド、トルブテロール、ジンテロール、CHF−1035、HOKU−81、KUL−1248、3−(4−{6−[2−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシ−3−ヒドロキシメチル−フェニル)−エチルアミノ]−ヘキシロキシ}−ブチル)−ベンジル−スルホナミド、5−[2−(5,6−ジエチル−インダン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシ−エチル]−8−ヒドロキシ−1H−キノリン−2−オン、4−ヒドロキシ−7−[2−{[2−{[3−(2−フェニルエトキシ)プロピル]スルホニル}エチル]−アミノ}エチル]−2(3H)−ベンゾチアゾロン、1−(2−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)−2−[4−(1−ベンジミダゾリル)−2−メチル−2−ブチルアミノ]エタノール、1−[3−(4−メトキシベンジル−アミノ)−4−ヒドロキシフェニル]−2−[4−(1−ベンジミダゾリル)−2−メチル−2−ブチルアミノ]エタノール、1−[2H−5−ヒドロキシ−3−オキソ−4H−1,4−ベンゾキサジン−8−イル]−2−[3−(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)−2−メチル−2−プロピルアミノ]エタノール、1−[2H−5−ヒドロキシ−3−オキソ−4H−1,4−ベンゾキサジン−8−イル]−2−[3−(4−メトキシフェニル)−2−メチル−2−プロピルアミノ]エタノール、1−[2H−5−ヒドロキシ−3−オキソ−4H−1,4−ベンゾキサジン−8−イル]−2−[3−(4−n−ブチルオキシフェニル)−2−メチル−2−プロピルアミノ]エタノール、1−[2H−5−ヒドロキシ−3−オキソ−4H−1,4−ベンゾキサジン8−イル]−2−{4−[3−(4−メトキシフェニル)−1,2,4−トリアゾル−3−イル]−2−メチル−2−ブチルアミノ}エタノール、5−ヒドロキシ−8−(1−ヒドロキシ−2−イソプロピルアミノブチル)−2H−1,4−ベンゾキサジン−3−(4H)−オン、1−(4−アミノ−3−クロロ−5−トリフルオロメチルフェニル)−2−t−ブチルアミノ)エタノール、6−ヒドロキシ−8−{1−ヒドロキシ−2−[2−(4−メトキシ−フェニル)−1,1−ジメチル−エチルアミノ]−エチル}−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オン、6−ヒドロキシ−8−{1−ヒドロキシ−2−[2−(エチル4−フェノキシ−アセテート)−1,1−ジメチル−エチルアミノ]−エチル}−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オン、6−ヒドロキシ−8−{1−ヒドロキシ−2−[2−(4−フェノキシ−酢酸)−1,1−ジメチル−エチルアミノ]−エチル}−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オン、8−{2−[1,1−ジメチル−2−(2,4,6−トリメチルフェニル)−エチルアミノ]−1−ヒドロキシ−エチル}−6−ヒドロキシ−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オン、6−ヒドロキシ−8−{1−ヒドロキシ−2−[2−(4−ヒドロキシ−フェニル)−1,1−ジメチル−エチルアミノ]−エチル}−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オン、6−ヒドロキシ−8−{1−ヒドロキシ−2−[2−(4−イソプロピル−フェニル)−1,1−ジメチル−エチルアミノ]−エチル}−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オン、8−{2−[2−(4−エチル−フェニル)−1,1−ジメチル−エチルアミノ]−1−ヒドロキシ−エチル}−6−ヒドロキシ−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オン、8−{2−[2−(4−エトキシ−フェニル)−1,1−ジメチル−エチルアミノ]−1−ヒドロキシ−エチル}−6−ヒドロキシ−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オン、4−(4−{2−[2−ヒドロキシ−2−(6−ヒドロキシ−3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−8−イル)−エチルアミノ]−2−メチル−プロピル}−フェノキシ)−酪酸、8−{2−[2−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−1,1−ジメチル−エチルアミノ]−1−ヒドロキシ−エチル}−6−ヒドロキシ−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オン、1−(4−エトキシ−カルボニルアミノ−3−シアノ−5−フルオロフェニル)−2−(t−ブチルアミノ)エタノール、2−ヒドロキシ−5−(1−ヒドロキシ−2−{2−[4−(2−ヒドロキシ−2−フェニル−エチルアミノ)−フェニル]−エチルアミノ}−エチル)−ベンズアルデヒド、N−[2−ヒドロキシ−5−(1−ヒドロキシ−2−{2−[4−(2−ヒドロキシ−2−フェニル−エチルアミノ)−フェニル]−エチルアミノ}−エチル)−フェニル]−ホルムアミド、8−ヒドロキシ−5−(1−ヒドロキシ−2−{2−[4−(6−メトキシ−ビフェニル−3−イルアミノ)−フェニル]−エチルアミノ}−エチル)−1H−キノリン−2−オン、8−ヒドロキシ−5−(1−ヒドロキシ−2−(6−フェネチルアミノ−ヘキシルアミノ)−エチル)−1H−キノリン−2−オン、5−[2−(2−{4−[4−(2−アミノ−2−メチル−プロポキシ)−フェニルアミノ]−フェニル}−エチルアミノ)−1−ヒドロキシ−エチル]−8−ヒドロキシ−1H−キノリン−2−オン、[3−(4−{6−[2−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシ−3−ヒドロキシメチル−フェニル)−エチルアミノ]−ヘキシルオキシ}−ブチル)−5−メチル−フェニル]−ウレア、4−(2−{6−[2−(2,6−ジクロロ−ベンジルオキソ)−エトキシ]−ヘキシルアミノ}−1−ヒドロキシ−エチル)−2−ヒドロキシメチル−フェノール、3−(4−{6−[2−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシ−3−ヒドロキシメチル−フェニル)−エチルアミノ]−ヘキシルオキシ}−ブチル)−ベンジルスルホンアミド、3−(3−{7−[2−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシ−3−ヒドロキシメチル−フェニル)−エチルアミノ]−ヘプチルオキシ}−プロピル)−ベンジルスルホンアミド、4−(2−{6−[4−(3−シクロペンタンスルホニル−フェニル)−ブトキシ]−ヘキシルアミノ}−1−ヒドロキシ−エチル)−2−ヒドロキシメチル−フェノール、N−アダマンタン−2−イル−2−(3−{2−[2−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシ−3−ヒドロキシメチル−フェニル)−エチルアミノ]−プロピル}−フェニル)−アセトアミド、オプションとして上記化合物のラセミ化合物、エナンチオマー又はジアステレオマー及びオプションとして上記化合物の薬理学的に容認できる酸添加塩、溶媒化合物又は水和物の中から選択された化合物である。本発明によれば、ベータミメティックの好ましい酸添加塩は、ヒドロクロリド(塩酸塩)、ヒドロブロミド(臭化水素酸塩)、ヒドロイオジド(沃化水素酸塩)、ヒドロスルフェート(重硫酸塩)、ヒドロホスフェート、ヒドロメタンスルホネート、ヒドロニトレート、ヒドロマレエート、ヒドロアセテート、ヒドロシトレート、ヒドロフマレート、ヒドロタルトレート、ヒドロオキサレート、ヒドロスクシネート、ヒドロベンゾエート及びヒドロ−p−トルエンスルホネートの中から選択された酸添加塩である。
【0063】
ここで用いられる抗コリン作用薬は、好ましくは、チオトロピウム塩、好ましくはブロミド塩、オキシトロピウム塩、好ましくはブロミド塩、フルトロピウム塩、好ましくはブロミド塩、イプラトロピウム塩、好ましくはブロミド塩、グリコピロニウム塩、好ましくはブロミド塩、トロスピウム塩、好ましくはクロリド塩、好ましくはブロミド塩としてトルテロジン及びアシリジニウムの中から選択された化合物である。
【0064】
用いられるのが好ましい他の好ましい抗コリン作用薬は、トロペノール2,2−ジフェニルプロピオネートメトブロミド、スコピン2,2−ジフェニルプロピオネートメトブロミド、スコピン2,2−フルオロ−2,2−ジフェニルアセテートメトブロミド、トロペノール2−フルオロ−2,2−ジフェニルアセテートメトブロミド、トロペノール3,3′,4,4′−テトラフルオロベンジレートメトブロミド、スコピン3,3′,4,4′−テトラフルオロベンジレートメトブロミド、トロペノール4,4′−ジフルオロベンジレートメトブロミド、スコピン4,4′−ジフルオロベンジレートメトブロミド、トロペノール3,3′−ジフルオロベンジレートメトブロミド、スコピン3,3′−ジフルオロベンジレートメトブロミド、トロペノール9−ヒドロキシ−フルオレン−9−カルボキシレートメトブロミド、トロペノール9−フルオロ−フルオレン−9−カルボキシレートメトブロミド、スコピン9−ヒドロキシ−フルオレン−9−カルボキシレートメトブロミド、スコピン9−フルオロ−フルオレン−9−カルボキシレートメトブロミド、トロペノール9−メチル−フルオレン−9−カルボキシレートメトブロミド、スコピン9−メチル−フルオレン−9−カルボキシレートメトブロミド、シクロプロピルトロピンベンジレートメトブロミド、シクロプロピルトロピン2,2−ジフェニルプロピオネートメトブロミド、シクロプロピルトロピン9−ヒドロキシ−キサンテン−9−カルボキシレートメトブロミド、シクロプロピルトロピン9−メチル−フルオレン−9−カルボキシレートメトブロミドシクロプロピルトロピン9−メチル−キサンテン−9−カルボキシレートメトブロミドシクロプロピルトロピン9−ヒドロキシ−フルオレン−9−カルボキシレートメトブロミドシクロプロピルトロピンメチル4,4′−ジフルオロベンジレートメトブロミド、トロペノール9−ヒドロキシ−キサンテン−9−カルボキシレートメトブロミド、スコピン9−ヒドロキシ−キサンテン−9−カルボキシレートメトブロミド、トロペノール9−メチル−キサンテン−9−カルボキシレートメトブロミド、スコピン9−メチル−キサンテン−9−カルボキシレートメトブロミド、トロペノール9−エチル−キサンテン−9−カルボキシレートメトブロミド、トロペノール9−ジフルオロメチル−キサンテン−9−カルボキシレートメトブロミド、スコピン9−ヒドロキシメチル−キサンテン−9−カルボキシレートメトブロミドの中から選択される。上述のメトブロミドは、メトブロミドに代えてメト−X塩を用いることによって本発明の範囲内で塩としても使用でき、この場合、Xは、フルオリド、クロリド、ブロミド、イオジド、スルフェート、ホスフェート、メタンスルホネート、ニトレート、マレエート、アセテート、シトレート、フマレート、タルトレート、オキサレート、スクシネート、ベンゾエート及びp−トルエンスルホネートの中から選択される。
【0065】
ここで用いられるコルチコステロイドは、好ましくは、ベクロメタソン(beclomethasone)、ベータメタソン(betamethasone)、ブデソニド(budesonide)、ブチキソコルテ(butixocorte)、シクレソニド(ciclesonide)、デフラザコルテ(deflazacorte)、デキサメタソン(dexamethasone)、エチプレドノル(etiprednole)、フルニソリド(flunisolide)、フルチカソン(fluticasone)、ロテプレドノル(loteprednole)、モメタソン(mometasone)、プレドニソロン(prednisolone)、プレドニソン(prednisone)、ロフレポニド(rofleponide)、トリアムシノロン(triamcinolone)、RPR−106541、NS−126、ST−26、(S)−フルオロメチル 6,9−ジフルオロ−17−[(2−フラニルカルボニル)オキシ]−11−ヒドロキシ−16−メチル−3−オキソ−アンドロスタ−1,4−ジエン−17−カルボチオネート、(S)−(2−オキソ−テトラヒドロ−フラン−3S−イル)6,9−ジフルオロ−11−ヒドロキシ−16−メチル−3−オキソ−17−プロピオニルオキシ−アンドロスタ−1,4−ジエン−17−カルボチオネート、シアオメチル 6α,9α−ジフルオロ−11β−ヒドロキシ−16α−メチル−3−オキソ−17α−(2,2,3,3−テトラメチルシクロプロピルカルボニル)オキシ−アンドロスタ−1,4−ジエン−17β−カルボン酸シアノメチルエステル、オプションとして上記化合物のラセミ化合物、エナンチオマー又はジアステレオマー及びオプションとして上記化合物の薬理学的に容認できる塩及びその誘導体、溶媒化合物及び(又は)水和物の中から選択される化合物である。ステロイドと言った場合、これは、存在し得るステロイドの塩又はその誘導体、水和物又は溶媒化合物を含む。考えられるステロイドの塩及びその誘導体の例は、アルカリ金属、例えばナトリウム塩、カリウム塩、スルホベンゾエート、ホスフェート、イソニコチネート、アセテート、ジクロロアセテート、プロピオネート、ジヒドロゲンホスフェート、パルミテート、ピバレート又はフロエートである。
【0066】
ここで用いられるPDE4阻害薬は、好ましくは、エンプロフィリン、テオフィルリン、ロフルミラスト、アリフロ(チロミラスト)、トフィミラステ(tofimilaste)、プマフェントリン(pumafentrine)、リリミラステ(lirimilaste)、アロフィリン(arofylline)、アチゾラム(atizorame)、D−4418、ベイ(Bay)−198004、BY343、CP−325.366、D−4396(Sch−351591)、AWD−12−281(GW−842470)、NCS−613、CDP−840、D−4418、PD−168787、T−440、T2585、V−11294A、C1−1018、CDC−801、CDC−3052、D−22888、YM−58997、Z−15370、N−(3,5−ジクロロ−1−オキソ−ピリジン−4−イル)−4−ジフルオロメトキシ−3−シクロプロピルメトキシベンザミド、(−)p−[(4aR*,10bS*)−9−エトキシ−1,2,3,4,4a,10b−ヘキサヒドロ−8−メトキシ−2−メチルベンゾ[s][1,6]ナフチリジン−6−イル]−N,N−ジイソプロピルベンザミド、(R)−(+)−1−(4−ブロモベンジル)−4−[(3−シクロペンチルオキシ)−4−メトキシフェニル]−2−ピロリドン、3−(シクロペンチルオキシ−4−メトキシフェニル)−1−(4−N′−[N−2−シアノ−S−メチル−イソチオウレイド]ベンジル)−2−ピロリドン、シス[4−シアノ−4−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシフェニル)シクロヘキサン−1−カルボン酸]、2−カルボメトキシ−4−シアノ−4−(3−シクロプロピルメトキシ−4−ジフルオロメトキシフェニル)シクロヘキサン−1−オン、シス[4−シアノ−4−(3−シクロプロピルメトキシ−4−ジフルオロメトキシフェニル)シクロヘキサン−1−オル]、(R)−(+)−エチル[4−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシフェニル)ピロリジン−2−イリデン]アセテート、(S)−(−)−エチル[4−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシフェニル)ピロリジン−2−イリデン]アセテート、9−シクロペンチル−5,6−ジヒドロ−7−エチル−3(2−チエニル)−9H−ピラゾロ[3,4−c]−1,2,4−トリアゾロ[4,3−a]ピリジン、9−シクロペンチル−5,6−ジヒドロ−7−エチル−3−(t−ブチル)−9H−ピラゾロ[3,4−c]−1,2,4−トリアゾロ[4,3−a]ピリジン、オプションとして上記化合物のラセミ化合物、エナンチオマー又はジアステレオマー及びオプションとして上記化合物の薬理学的に容認できる酸添加塩、溶媒化合物及び(又は)水和物の中から選択される化合物である。本発明によれば、好ましい酸添加塩は、好ましくは、ヒドロクロリド、ヒドロブロミド、ヒドロイオジド、ヒドロスルフェート、ヒドロホスフェート、ヒドロメタンスルホネート、ヒドロニトレート、ヒドロマレエート、ヒドロアセテート、ヒドロシトレート、ヒドロフマレート、ヒドロタルトレート、ヒドロオキサレート、ヒドロスクシネート、ヒドロベンゾエート及びヒドロ−p−トルエンスルホネートの中から選択される。
【0067】
こここで用いられるLTD4拮抗薬は、好ましくは、モンテルカスト、プランルカスト、ザフィルルカスト、MCC−847(ZD−3523)、MN−001、MEN−91507(LM−1507)、VUF−5078、VUF−K−8707、L−733321、1−(((R)−(3−(2−(6,7−ジフルオロ−2−キノリニル)エテニル)フェニル)−3−(2−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)フェニル)チオ)メチルシクロプロパン−酢酸、1−(((1(R)−3(3−(2−(2,3−ジクロロチエノ[3,2−b]ピリジン−5−イル)−(E)−エテニル)フェニル)−3−(2−(1−ヒドロキシ−1−メチレチル)フェニル)プロピル)チオ)メチル)シクロプロパン−酢酸、[2−[[2−(4−t−ブチル−2−チアゾリル)−5−ベンゾフラニル]オキシメチル]フェニル]酢酸、オプションとして上記化合物のラセミ化合物、エナンチオマー又はジアステレオマー及びオプションとして上記化合物の薬理学的に容認できる酸添加塩、溶媒化合物及び(又は)水和物の中から選択される化合物である。本発明によれば、好ましい酸添加塩は、好ましくは、ヒドロクロリド、ヒドロブロミド、ヒドロイオジド、ヒドロスルフェート、ヒドロホスフェート、ヒドロメタンスルホネート、ヒドロニトレート、ヒドロマレエート、ヒドロアセテート、ヒドロシトレート、ヒドロフマレート、ヒドロタルトレート、ヒドロオキサレート、ヒドロスクシネート、ヒドロベンゾエート及びヒドロ−p−トルエンスルホネートの中から選択される。
【0068】
LTD4拮抗薬がオプションとして形成できる塩又はその誘導体は、例えば、アルカリ金属、例えばナトリウム塩、カリウム塩、スルホベンゾエート、ホスフェート、イソニコチネート、アセテート、ジクロロアセテート、プロピオネート、ジヒドロゲンホスフェート、パルミテート、ピバレート又はフロエートを意味している。
【0069】
ここで用いられるEGFR阻害薬は、好ましくは、セツキマブ(cetuximab)、トラスツズマブ(trastuzumab)、ABX−EGF、マブ(Mab)ICR−62、4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−6−{[4−(モルフォリン−4−イル)−1−オキソ−2−ブテン−1−イル]アミノ}−7−シクロプロピルメトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−6−{[4−(N,N−ジエチルアミノ)−1−オキソ−2−ブテン−1−イル]アミノ}−7−シクロプロピルメトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−6−{[4−(N,N−ジメチルアミノ)−1−オキソ−2−ブテン−1−イル]アミノ}−7−シクロプロピルメトキシ−キナゾリン、4−[(R)−(1−フェニル−エチル)アミノ]−6−{[4−(モルフォリン−4−イル)−1−オキソ−2−ブテン−1−イル]アミノ}−7−シクロペンチルオキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−{((R)−6−メチル−2−オキソ−モルフォリン−4−イル)−1−オキソ−2−ブテン−1−イル]アミノ}−7−シクロプロピルメトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−{[4−((R)−6−メチル−2−オキソ−モルフォリン−4−イル)−1−オキソ−2−ブテン−1−イル]アミノ}−7−[(S)−(テトラヒドロフラン−3−イル)オキシ]−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−{[4−((R)−2−メトキシメチル−6−オキソ−モルフォリン−4−イル)−1−オキソ−2−ブテン−1−イル]アミノ}−7−シクロプロピルメトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−[2−((S)−6−メチル−2−オキソ−モルフォリン−4−イル)−エトキシ]−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−6−({4−[N−(2−メトキシ−エチル)−N−メチル−アミノ]−1−オキソ−2−ブテン−1−イル]アミノ)−7−シクロプロピルメトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−6−({4−[N,N−ジメチルアミノ]−1−オキソ−2−ブテン−1−イル}アミノ)−7−シクロペンチルオキシ−キナゾリン、4−[(R)−(1−フェニル−エチル)アミノ]−6−({4−[N,N−ビス(−(2−メトキシ−エチル)−アミノ)−1−オキソ−2−ブテン−1−イル]アミノ}−7−シクロプロピルメトキシ−キナゾリン、4−[(R)−(1−フェニル−エチル)アミノ]−6−({4−[N−(2−メトキシ−エチル)−N−メチル−アミノ]−1−オキソ−2−ブテン−1−イル}アミノ)−7−シクロプロピルメトキシ−キナゾリン、4−[(R)−(1−フェニル−エチル)アミノ]−6−({4−[N−(2−メトキシ−エチル)−N−メチル−アミノ)−1−オキソ−2−ブテン−1−イル}アミノ)−7−シクロプロピルメトキシ−キナゾリン、4−[(R)−(1−フェニル−エチル)アミノ]−6−({4−[N−(テトラヒドロピラン−4−イル)−N−メチル−アミノ]−1−オキソ−2−ブテン−1−イル}アミノ)−7−シクロプロピルメトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−6−({4−[N,N−ジメチルアミノ]−1−オキソ−2−ブテン−1−イル]アミノ}−7−((R)−テトラヒドロフラン−3−イルオキシ]−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−6−({4−[N,N−ジメチルアミノ]−1−オキソ−2−ブテン−1−イル]アミノ}−7−((S)−テトラヒドロフラン−3−イルオキシ]−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−6−({4−[N−(2−メトキシ−エチル)−N−メチル−アミノ]−1−オキソ−2−ブテン−1−イル}アミノ)−7−シクロペンチルオキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−6−({4−(N−シクロプロピル−N−メチル−アミノ)−1−オキソ−2−ブテン−1−イル]アミノ}−7−シクロペンチルロキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−6−{[4−(N,N−ジメチルアミノ)−1−オキソ−2−ブテン−1−イル]アミノ}−7−[(R)−(テトラヒドロフラン−2−イル)メトキシ]−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−6−{[4−(N,N−ジメチルアミノ)−1−オキソ−2−ブテン−1−イル]アミノ}−7−[(S)−(テトラヒドロフラン−2−イル)メトキシ]−キナゾリン、4−[(3−エチニル−フェニル)アミノ]−6,7−ビス−(2−メトキシ−エトキシ)−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−7−モルフォリン−4−イル)−プロピルオキシ]−6−[ビニルカルボニル)アミノ]キナゾリン、4−[(R)−(1−フェニル−エチル)アミノ]−6−(4−ヒドロキシ−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、3−シアノ−4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−6−{[4−(N,N−ジメチルアミノ)−1−オキソ−2−ブテン−1−イル]アミノ}−7−エトキシ−キノリン、4−{[(3−クロロ−4−(3−フルオロ−ベンジルオキシ)−フェニル]アミノ}−6−(5−{[2−メタンスルホニル−エチル)アミノ]メチル}−フラン−2−イル)キナゾリン、4−[(R)−(1−フェニル−エチル)アミノ]−6−{[4−((R)−6−メチル−2−オキソ−モルフォリン−4−イル)−1−オキソ−2−ブテン−1−イル]アミノ}−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−6−{[4−(モルフォリン−4−イル)−1−オキソ−2−ブテン−1−イル]アミノ}−7−[(テトラヒドロフラン−2−イル)メトキシ]−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−6−({4−[N,N−ビス−(2−メトキシ−エチル)−アミノ]−1−オキソ−2−ブテン−1−イル}アミノ)−7−[テトラヒドロフラン−2−イル)メトキシ]−キナゾリン、4−[(3−エチニル−フェニル)アミノ]−6−{[4−(5,5−ジメチル−2−オキソ−モルフォリン−4−イル)−1−オキソ−2−ブテン−1−イル]アミノ}−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−[2−(2,2−ジメチル−6−オキソ−モルフォリン−4−イル)エトキシ]−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−[2−(2,2−ジメチル−6−オキソ−モルフォリン−4−イル)エトキシ]−7−[(R)−(テトラヒドロフラン−2−イル)メトキシ]−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−7−[2−(2,2−ジメチル−6−オキソ−モルフォリン−4−イル)エトキシ]−6−[(S)−(テトラヒドロフラン−2−イル)メトキシ]−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−{2−[4−(2−オキソ−モルフォリン−4−イル)−ピペリジン−1−イル]−エトキシ}−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−[1−(t−ブチルオキシカルボニル)−ピペリジン−4−イルオキシ]−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(トランス−4−アミノ−シクロヘキサン−1−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(トランス−4−メタンスルホニルアミノ−シクロヘキサン−1−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(テトラヒドロピラン−3−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(1−メチル−ピペリジン−4−イルオキシ]−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−{1−[(モルフォリン−4−イル)カルボニル]−ピペリジン−4−イルオキシ}−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−{1−[(メトキシメチル)カルボニル]−ピペリジン−4−イルオキシ}−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(ピペリジン−3−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−[1−(2−アセチルアミノ−エチル)−ピペリジン−4−イルオキシ]−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)−7−エトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−((S)−テトラヒドロピラン−3−イルオキシ)−7−ヒドロキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)−7−(2−メトキシ−エトキシ)−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−{トランス−4[(ジメチルアミノ)スルホニルアミノ]−シクロヘキサン−1−イルオキシ}−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−{トランス−4−[(モルフォリン−4−イル)カルボニルアミノ]−シクロヘキサン−1−イルオキシ}−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−{トランス−4−[(モルフォリン−4−イル)スルホニルアミノ]−シクロヘキサン−1−イルオキシ}−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)−7−(2−アセチルアミノ−エトキシ)−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(テトラヒドロフラン−4−イルオキシ)−7−(2−メタンスルホニルアミノ−エトキシ)−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−{1−[(ピペリジン−1−イル)カルボニル]−ピペリジン−4−イルオキシ}−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(1−アミノカルボニルメチル−ピペリジン−4−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(シス−4−{N[(テトラヒドロピラン−4−イル)カルボニル]−N−メチル−アミノ}−シクロヘキサン−1−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(シス−4−{N−[(モルフォリン−4−イル)カルボニル]−N−メチル−アミノ}−シクロヘキサン−1−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(シス−4−{N−[(モルフォリン−4−イル)スルホニル]−N−メチル−アミノ}−シクロヘキサン−1−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(トランス−4−エタンスルホニルアミノ−シクロヘキサン−1−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、
【0070】
4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(1−メタンスルホニル−ピペリジン−4−イルオキシ)−7−エトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(1−メタンスルホニル−ピペリジン−4−イルオキシ)−7−(2−メトキシ−エトキシ)−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−[1−(2−メトキシ−アセチル)−ピペリジン−4−イルオキシ]−7−(2−メトキシ−エトキシ)−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(シス−4−アセチルアミノ−シクロヘキサン−1−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−エチニル−4−フェニル)アミノ]−6−[1−(t−ブチルオキシカルボニル)−ピペリジン−4−イルオキシ]−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−エチニル−フェニル)アミノ]−6−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ]−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(シス−4−{N−[(ピペリジン−1−イル)カルボニル]−N−メチル−アミノ}−シクロヘキサン−1−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(シス−4−{N−[(4−メチル−ピペリジン−1−イル)カルボニル]−N−メチル−アミノ}−シクロヘキサン−1−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−{シス−4−[(モルフォリン−4−イル)カルボニルアミノ]−シクロヘキサン−1−イルオキシ}−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−{1−[2−(2−オキソピロリジン−1−イル)エチル]−ピペリジン−4−イルオキシ}−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−{1−[(モルフォリン−4−イル)カルボニル]−ピペリジン−4−イルオキシ}−7−(2−メトキシ−エトキシ)−キナゾリン、4−[(3−エチニル−フェニル)アミノ]−6−(1−アセチル−ピペリジン−4−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−エチニル−フェニル)アミノ]−6−(1−メチル−ピペリジン−4−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−エチニル−フェニル)アミノ]−6−(1−メタンスルホニル−ピペリジン−4−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(1−メチル−ピペリジン−4−イルオキシ)−7(2−メトキシ−エトキシ)−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(1−イソプロピルオキシカルボニル−ピペリジン−4−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(シス−4−メチルアミノ−シクロヘキサン−1−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(シス−4−[N−(2−メトキシ−アセチル)−N−メチル−アミノ]−シクロヘキサン−1−イルオキシ}−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−エチニル−フェニル)アミノ]−6−(ピペリジン−4−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−エチニル−フェニル)アミノ]−6−[1−(2−メトキシ−アセチル)−ピペリジン−4−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−エチニル−フェニル)アミノ]−6−{1−[(モルフォリン−4−イル)カルボニル]−ピペリジン−4−イルオキシ}−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−{1−[(シス−2,6−ジメチル−モルフォリン−4−イル)カルボニル]−ピペリジン−4−イルオキシ}−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−{1−[(2−メチル−モルフォリン−4−イル)カルボニル]−ピペリジン−4−イルオキシ}−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−{1−[(S,S)−(2−オキサ−5−アザ−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−イル)カルボニル]−ピペリジン−4−イルオキシ}−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−{1−[N−メチル−N−2−メトキシエチル−アミノ]カルボニル]−ピペリジン−4−イルオキシ}−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(1−エチル−ピペリジン−4−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−{1−[(2−メトキシエチル)カルボニル]−ピペリジン−4−イルオキシ}−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−{1−[(3−メトキシプロピル−アミノ)−カルボニル]−ピペリジン−4−イルオキシ}−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−[シス−4−(N−メタンスルホニル−N−メチル−アミノ)−シクロヘキサン−1−イルオキシ]−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−[シス−4−(N−アセチル−N−メチル−アミノ)−シクロヘキサン−1−イルオキシ]−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(トランス−4−メチルアミノ−シクロヘキサン−1−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−[トランス−4−(N−メタンスルホニル−N−メチル−アミノ)−シクロヘキサン−1−イルオキシ]−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(トランス−4−ジメチルアミノ−シクロヘキサン−1−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(トランス−4−{N−[(モルフォリン−4−イル)カルボニル]−N−メチル−アミノ}−シクロヘキサン−1−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−[2−(2,2−ジメチル−6−オキソ−モルフォリン−4−イル)−エトキシ]−7−[(S)−(テトラヒドロフラン−2−イル)メトキシ]−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(1−メタンスルホニル−ピペリジン−4−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(1−シアノ−ピペリジン−4−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、オプションとして上記化合物のラセミ化合物、エナンチオマー又はジアステレオマー及びオプションとして上記化合物の薬理学的に容認できる酸添加塩、溶媒化合物又は水和物の中から選択される化合物である。本発明によれば、好ましい酸添加塩は、好ましくは、ヒドロクロリド、ヒドロブロミド、ヒドロイオジド、ヒドロスルフェート、ヒドロホスフェート、ヒドロメタンスルホネート、ヒドロニトレート、ヒドロマレエート、ヒドロアセテート、ヒドロシトレート、ヒドロフマレート、ヒドロタルトレート、ヒドロオキサレート、ヒドロスクシネート、ヒドロベンゾエート及びヒドロ−p−トルエンスルホネートの中から選択される。
【0071】
ここで用いられるドーパミン作用薬は、好ましくは、ブロモクリプチン(bromocriptine)、カベルゴリン(cabergoline)、アルファ−ジヒドロエルゴクリプチン(alpha-dihydroergocryptine)、リスリド(lisuride)、ペルゴリド(pergolide)、プラミペクソール(pramipexole)、ロキシンドール(roxindole)、ロピニロール(ropinirole)、タリペクソール(talipexole)、テルグリド(terguride)、ビオザン(viozane)、オプションとして上記化合物のラセミ化合物、エナンチオマー、ジアステレオマー及びオプションとして上記化合物の薬理学的に容認できる酸添加塩、溶媒化合物又は水和物の中から選択される化合物である。本発明によれば、好ましい酸添加塩は、好ましくは、ヒドロクロリド、ヒドロブロミド、ヒドロイオジド、ヒドロスルフェート、ヒドロホスフェート、ヒドロメタンスルホネート、ヒドロニトレート、ヒドロマレエート、ヒドロアセテート、ヒドロシトレート、ヒドロフマレート、ヒドロタルトレート、ヒドロオキサレート、ヒドロスクシネート、ヒドロベンゾエート及びヒドロ−p−トルエンスルホネートの中から選択される。
【0072】
ここで用いられるH1抗ヒスタミン薬は、好ましくは、エピナスチン(epinastine)、セチリジン(cetirizine)、アゼラスチン(azelastine)、フェクソフェンダジン(fexofenadine)、レボカバスチン(levocabastine)、ロラタジン(loratadine)、ミゾラスチン(mizolastine)、ケトチフェン(ketotifene)、エメダスチン(emedastine)、ジメチンデン(dimetindene)、クレマスチン(clemastine)、バミピン(bamipine)、セクスクロルフェニラミン(cexchlorpheniramine)、フェニラミン(pheniramine)、ドキシルアミン(doxylamine)、クロロフェノキサミン(chlorophenoxamine)、ジメンヒドリネート(dimenhydrinate)、ジフェンヒドラミン(diphenhydramine)、プロメタジン(promethazine)、エバスチン(ebastine)、デスロラチジン(desloratidine)、メクロジン(meclozine)、オプションとして上記化合物のラセミ化合物、エナンチオマー、ジアステレオマー及びオプションとして上記化合物の薬理学的に容認できる酸添加塩、溶媒化合物又は水和物の中から選択される化合物である。本発明によれば、好ましい酸添加塩は、好ましくは、ヒドロクロリド、ヒドロブロミド、ヒドロイオジド、ヒドロスルフェート、ヒドロホスフェート、ヒドロメタンスルホネート、ヒドロニトレート、ヒドロマレエート、ヒドロアセテート、ヒドロシトレート、ヒドロフマレート、ヒドロタルトレート、ヒドロオキサレート、ヒドロスクシネート、ヒドロベンゾエート及びヒドロ−p−トルエンスルホネートの中から選択される。
【技術分野】
【0001】
本発明は、カプセルへの薬剤の充填具合を画像解析によりモニタする方法、これに対応する充填方法、これに関連する装置及びこのような方法を制御するコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
医薬業界において、粉末状経口及び吸入調合薬が、カプセル、例えば硬質ゼラチンカプセル(「硬カプセル」と呼ばれる場合がある)内に詰め込まれている。充填されるべき下側カプセル部分は、カプセル充填機械内において、カプセルキャリヤ、特にマトリクス内に保持される。これらカプセルキャリヤは、ステンレス鋼で作られた円筒形のテンプレートコンポーネントであり、このようなテンプレートコンポーネントは、半径方向案内ピン又はチェーンによって保持された状態で進められる。下側カプセル部分は、貫通ボア内に配置される。ボアの外周部に設けられているフランジ又はテーパが、下側カプセル部分がこれを通って滑り落ちるのを阻止する。カプセルを充填するのに種々の方法及び機械が知られている。これらは、全て、容積測定方式で動作する点において互いに類似している。所与の計量容積部又はチャンバは、薬剤でできるだけ均一に満たされ、薬剤は、一般に粉末の形態をしている。ルーズに押し固められた粉末の筒体が形成される。次に、この筒体は、計量チャンバから押し出されて下側カプセル部分内に落下する。下側カプセル部分を充填後、カバーへの装着によって密封する。
【0003】
公知のカプセル充填機械は、高いスループットで稼働し、毎時最大250000個のカプセルにパウダを充填する。品質管理に用いられる手順は、カプセルが正確な量の充填物を収容しているかどうかをチェックするためのサンプルのランダムサンプリングを含む。カプセルの品質は、ランダムサンプル及び対応の統計学的評価に基づいて評価される。一般に、ランダムプサンプリングは、秤量によって行われる。この種のプロセスは、特に僅かな充填量については大きな労働力を有する。この場合、事実、空のカプセルも又、風袋重量を得るために秤量されなければならない。さらに、カプセルの100%のモニタが行われるわけではない。したがって、カプセルの品質管理検査が基本的に要望されており、このような検査は、一方において、カプセル全ての100%モニタを可能にし、他方において、可能ならば、カプセルの充填又は製造プロセスがこのような検査によっては遅くならないようにするよう実施できるようなものである。
【0004】
例えば、2つの光ビームをカプセル中に照射する方法及び装置が米国特許3,969,227号明細書から知られている。カプセル内の充填物は、光ビームを遮る。したがって、送られたビームの強度分布を利用すると、カプセルへの粉末の充填レベルに関する結論を導き出すことができる。この方法は、カプセルを充填したかどうかについて純粋に質的に言及しかできないという点において不都合である。特に、カプセル内の僅かな充填量については、この方法の精度は、不十分である。
【0005】
非特許文献である刊行物であるヴェー・ハイファ(G. Pfiefer)、ゲー・マルカート(G. Marquardt) 及びエム・ロンメル(M. Rommel )著,「オートマテッシェ・フルコントローレ・ヒュール・ディ・アブフルルンク・フォンペレッツ・イン・ハルトゲラチネカプゼルン(Automatische Fullkontorolle fur die Abfullung von Pellets in Hartgelatinekapsein)(英訳:オートマティック・フィリング・モニタリング・フォー・パッキング・ペレッツ・イントゥ・ハード・ゲラティン・カプセルズ(Automatic filling monitoring for packing pellets into hard gelatine capsules))」,ファーマシューティカル・インダストリー(Pharm. Ind.)49,3号,1987年,p.291〜297は、カプセルの下側部分の充填物の表面を光ビームで照射し、光スポットをこの上に生じさせる方法を記載している。カプセルの充填レベルは、充填レベルにつれて変化する光スポットのサイズによって決定される。これは、いわゆるバーグオフ(Berghoff)システムである。この非特許文献において説明されている別の方法では、多数の下側カプセル部分の充填レベルは、走査ロッドを用いて走査される。ロッドが深すぎるほど浸漬された場合、これは、光ビームを遮る。この方法は、非常に不正確である。さらに、上述の方法と同様、この方法は、カプセルの下側部分内に均一に分布された充填物についてのみ適している。この後者の方法は、静止状態のカプセルをチェックするのに適しているに過ぎない。カプセルは、充填後静止状態にされなければならず、これは、技術的に大きな労働力を要し、製造時間は、かなり延長される。
【0006】
独国特許出願公開第102005049958号明細書から、カプセルへの薬剤の充填方法をモニタする方法が知られており、この方法では、カプセル又はカプセル部分をカプセルキャリヤ、特にマトリクスで保持して運び、光学系を用いた画像化によって充填塊状体の輪郭を記録し、充填具合を画像解析により評価する。
【0007】
画像の事実上定量的な評価を実施することができるようにするため、これらは、これらの品質ができるだけ均一でなければならず、即ち、グレースケール又はクロミナンス分布は、できるだけ一定のままである必要がある。例えば、カプセル充填機械の作動中におけるこれら画像値の変化が、ほこりの沈降、カプセルキャリヤ、カプセルマトリクスの変更又は光部品の交換に起因して生じる場合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】米国特許3,969,227号明細書
【特許文献2】独国特許出願公開第102005049958号明細書
【非特許文献】
【0009】
【非特許文献1】ヴェー・ハイファ(G. Pfiefer)、ゲー・マルカート(G. Marquardt) 及びエム・ロンメル(M. Rommel )著,「オートマテッシェ・フルコントローレ・フューア・ディー・アブフルルンク・フォン・ペレッツ・イン・ハルトゲラチネカプゼルン(Automatische Fullkontorolle fur die Abfullung von Pellets in Hartgelatinekapsein)」,ファーマシューティカル・インダストリー(Pharm. Ind.)49,3号,1987年,p.291〜297
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
したがって、本発明の目的は、カプセル充填機械の作動中における充填具合のモニタの向上が先行技術との比較によって達成されるカプセルへの薬物の充填具合のモニタ方法及び充填作業と関連したこの種の方法を提供することにある。この目的を達成するうえで有利な装置は、独立形式の請求項に記載されている。本発明は又、これら方法及び装置の製造及び制御を向上させるコンピュータプログラムを提供することを目的としている。幾つかの有利な特徴は、従属形式の請求項の内容である。
【課題を解決するための手段】
【0011】
この目的は、請求項1に記載された発明によれば、カプセルキャリヤ(マトリクス)の光学的性質を検出し、これら性質の評価を利用して光学系を調節することにより達成される。光学系を各カプセルキャリヤ(カプセル運搬マトリクス)の光学的性質に関連して調節することにより、定量的に同様な画像品質、特にグレースケール又はクロミナンス分布が、得られ、その結果、互いに異なるカプセルキャリヤ存在場所又はマトリクス存在場所のところの定量的画像評価により、同一の充填値が得られるようにする。
【0012】
請求項13は、カプセルに薬剤を機械で連続的に充填する方法であって、カプセルの少なくとも一部に所与の輪郭の薬剤の所与の充填塊状体を充填する方法において、各カプセルキャリヤの光学的性質を確認して電子一時記憶装置に記憶し、充填方法を請求項1〜12のいずれか1項に記載の方法に従ってモニタして調節し、所望ならば、それぞれのカプセル又はカプセル部分をこのようなモニタの結果に従って格付けすることを特徴とする方法を提供するという課題を解決している。
【0013】
請求項17及びその従属形式の請求項は、これら方法を実施する装置を記載している。
【0014】
請求項20及びその従属形式の請求項は、上述の方法を実施し、上述の装置を制御するコンピュータプログラムの特徴的なプログラムのステップを記載している。
【0015】
本発明の方法は、カプセルへの薬剤の充填具合をモニタするのに役立つ。カプセルは、例えば硬質ゼラチンカプセル(硬カプセル)であるのが良い。これらカプセルは、例えば、下側部分と、カバーとから成っている。
【0016】
一実施形態では、例えば予備閉鎖位置で充填されるよう送り出されるカプセルは、真空を適用することにより2つの部分に分けられ、その後本発明のモニタ方法が実施される。下側カプセル部分には、充填されるべきカプセルの部分の一例として、所与の閉じられた輪郭の所与の充填塊状体が充填される。
【0017】
充填塊状体は、既に粉末形態の薬剤の場合、計量容積部又はチャンバ及び薬剤の密度から得られる。薬剤は、経口投与又は吸入薬物であるのが良い。粉末は、計量チャンバ内で軽く押し固められる。粉末から成るプラグは、一般に、計量装置から下側カプセル部分内に自由落下しても非損傷(非破壊)状態のままである。粉末のプラグの形状又はくっきりとした輪郭は保持される。多くの場合、計量容積部及びそれ故にこの中に形成される充填塊状体は、円筒形である。
【0018】
充填方法をモニタするため、例えば、電子カメラ及び適当な光学手段が開放状態のカプセル部分内に差し向けられ、画像が撮られる。この目的のため、画像は、ディジタル画像変換器を搭載したカメラにより直接撮影され、又はカメラの電子画像が追加の変換器を用いてディジタル化される。用いられるカメラに応じて、グレースケール又はクロミナンス画像が取られる。例えば、カプセルの内部は、記録のために上方から照明される。この結果、半反射鏡をカプセル部品の上方に配置してカプセル部品をこの鏡によって照明すると同時に記録することができる。
【0019】
画像解析中、充填具合を評価する。この目的のため、付形塊状体又は計量容積部の所与の閉じられた輪郭と比較して充填物の評価が得られるようにするために輪郭を解析する。次に、充填方法の実施後、充填物である薬剤は、カプセルに基づいてコンパクトな円筒形の形として存在する。評価は、筒体の形状を利用して、本発明に従って実施できる。計量チャンバが十分には充填されなかった場合、計量された充填材料である充填筒体は、破片の状態に壊れることが観察された。この結果、カプセルの下側半部内の充填物の輪郭が円筒形の形とは実質的にずれている場合且つ(或いは)輪郭が非常に壊れている場合、充填は、充填塊状体の外部輪郭が変わった状態で行われ、欠陥のある充填具合が生じる。この結果、この輪郭と意図した輪郭の比較により、充填物の品質に関する決断を下すことができると共に充填具合の実質的な定量的評価が可能になる。例えば、カプセル内への計量容積部からの充填塊状体の放出中、計量容積部からの充填塊状体の放出が不完全である場合、不満足な充填が生じる場合がある。さらに、カプセル部分内への充填塊状体の移送中、充填塊状体が部分的に崩れ、それにより不完全な充填が生じる場合がある。さらに、計量容積部内に幾分かの残留粉末が生じる場合があり、それにより、過剰充填が生じる場合がある。
【0020】
本発明によれば、充填状態のカプセルの光学的検査は、カプセルの密封の直前に機械内で行われる。この目的のため、カプセルを上述したように上から照明し、或いは、マトリクスに設けられているアクセス穴を介して下から照明する。
【0021】
カプセルキャリヤ、特に、マトリクスは、ボアの設計、材料及び表面特性に応じてこれらの光学的性質が異なることが判明した。その結果、輝度を、レースケール及びクロミナンス分布がカプセル充填機械内におけるマトリクスの存在場所、マトリクスの数に応じて様々な場合がある。また、長期にわたる作動において、機械コンポーネントは、細かい粉末が包装されているときに、ほこりまみれになる可能性がある。このほこりは、マトリクスの貫通ボアの内面上に沈降する。マトリクスの光透過特性は、ほこりのレベルに驚くべきほど依存していることが判明した。非常にほこりまみれのマトリクスは、光を一段と散乱させ、その結果、カメラ画像中の積算光強度が減少する。しかしながら、カメラ画像の信頼性のある評価を保証するため、画像中の積算光強度は、できるだけ一定に保たれなければならない。
【0022】
これを保証するため、カプセルキャリヤの光学的性質を求める。カプセルキャリヤの光学的性質という表現は、光を孔から照射したときのその入射光の反射率又はその透過品質を意味している。反射率及び透過品質は、カプセルが挿入されていない空の状態でカプセル充填機械を走行させるか空のカプセルコンポーネントを備えた状態でカプセル充填機械を空の状態で走行させるかのいずれかによって求められる。カプセル充填機械の作動中、反射率及び透過率を測定するのが特に有利である。反射率及び透過率という特性は、下側カプセル部分及び充填物が挿入された状態の尺度である。このような特性は、散乱光の強度を測定し又は透過率の場合、通過した光の強度を測定する光電性素子、例えばフォトレジスタ、フォトトランジスタ又はフォトダイオードを用いて測定できる。
【0023】
有利には、又、画像マトリクス又はその部分部分を合計し又は平均することにより記録されている画像データから反射又は透過光強度を計算し、それによりカプセル充填機械内におけるカプセルキャリヤ又はマトリクス存在場所の実際の光学的性質を求めることが可能である。これは、比反射率値又は比透過率値又は比比例光強度値を各マトリクス又はカプセルを受け入れる各場所に割り当てることにより達成できる。これらの値は、メモリ、特に一時記憶装置に記憶されている。
【0024】
メモリに記憶されている特性に基づいて光コンポーネントを調節できることが想定される。
【0025】
本発明によれば、この目的のため、撮像に用いられた光源の強度を調節し、光強度が所望の値に一致するようにする。
【0026】
所望の値は、例えば、ランダムサンプリング数がカプセル充填機械内におけるマトリクス充填場所の数に一致した1回の充填作業にわたり又は多数回の充填作業にわたり平均することにより求められる。発光ダイオード、特に高性能LEDが光源として用いられる場合、所要の強度に比例した電圧特性がダイオードの電圧強度特性から得られて光の強度を適合させ、ダイオードをこの電圧値で制御する。ダイオード特性は、この目的のために制御装置に記憶されている。調節は、コンピュータにより制御できる電圧源又は電流源によって実施される。
【0027】
有利には、発光ダイオードは、パルス化方式で作動され、即ち、電圧は、照明の持続時間の間だけダイオードに印加される。これにより、著しく高い最大電圧を短時間にわたりダイオードに印加することができ、この場合、特に過熱の結果としてダイオードが損傷することはない。ダイオードを広範な強度にわたって動作させることができ、その結果、カプセルキャリヤ又はマトリクスの透過率特性に大幅なばらつきがあっても、これらを均すことができるようになるので有利である。
【0028】
上述した光源の制御に加えて又はこれに代えて、画像カメラのシャッタ速度をそれに応じて制御して画像中に所望レベルの光強度を達成することも可能である。好ましくは、リフレッシュ速度が10〜1000ヘルツ及び電気シャッタ速度が1マイクロ秒〜100マイクロ秒のCCDカメラ又はC‐MOS画像変換器が用いられる。有利には、10マイクロ秒〜100マイクロ秒、最も好ましくは30〜70マイクロ秒のカメラシャッタ速度及び(又は)発光ダイオードの照明時間、即ち動作時間が選択される。
【0029】
各カプセルキャリヤの光学的性質と関連して光学系を調節することにより、カプセル充填機械内における各カプセルキャリヤ又は各マトリクスだけに関し、質的に等しい画像品質、特にグレースケール又はクロミナンス分布が得られ、その結果、互いに異なるカプセルキャリヤ存在場所又はマトリクス存在場所での定量的画像評価の結果として、同一の充填値が得られるようになる。
【0030】
有利には、上述の方法は、装置内に設けられたプロセスコンピュータに入れられているコンピュータプログラムを用いて制御される。このソフトウェアを用いて、画像の積算光強度を連続的にモニタし、各マトリクス数について記録する。個々のマトリクスの各々からの画像の平均積算光強度は、所望の値からの光強度の偏差を求め、LED電圧を調節して画像中の実際の強度が次第に所望の値に近づくようにする調整アルゴリズムに有用な入力である。各マトリクスに関し、調整アルゴリズム及びマトリクスに特有の経時変化性LED電圧が存在する。
【0031】
輪郭を検査するため、得られた画像をコンピュータにより補正し又は標準化することが有利な場合があり、これら画像は、画像マトリクスとしてプロセスコンピュータ内に存在する。例えば、グレースケール画像中の各画素は、0〜255の数値により定められている。個々の画像を測定したときに50〜200のグレースケール値だけが得られた場合、これらの値をコンピュータにより0〜255に標準化することができ、即ち、画像をより強く照明するよう広げることができる。画像データ及び更に他のプロセスデータ、例えばカプセルのいっぱい度のレベル、光強度及び制御電圧は、作業スタッフにカプセル充填装置の状態に関する追加の情報を提供するためにモニタ上にオンラインで視覚化される。風袋重量測定値を用いて光学充填モニタのデータの較正を実施するために光学充填モニタの測定値を風袋重量測定値のデータと比較するのが良い。
【0032】
本発明は、更に、カプセルに薬剤を機械で連続的に充填する方法であって、各場合に関し、カプセルの少なくとも一部に所与の輪郭の薬剤の所与の充填塊状体を充填し、更に、充填を上述の実施形態のうちの1つに従ってモニタする方法に関する。機械による連続充填中、これは、いわゆるインライン法により実施され、即ち、充填は、コンベヤベルトの仕方で実施される。上述の仕方におけるモニタ方法により、充填塊状体の検出及び解析を行う比較的高い速度により、充填方法と同期してカプセルの全体的モニタが可能になる。例えば、この種の充填方法は、毎時80000個のカプセルの送り出し速度で動作する。本発明のモニタ方法が単一のカプセルをモニタするのに45msよりもかなり短い期間で行われるので、本発明のモニタ方法を公知の充填方法と容易に組み合わせることができ、それにより全体的及び効果的な品質管理が達成される。充填方法は、例えば、計量容積部が対応のボアを備えたマトリクスディスクを備えているいわゆる詰め込み方法であっても良い。モニタの結果に応じて、それぞれのカプセルは、必要ならば不合格にされる。例えば、カプセル又は充填部に下側カプセル部分は、次の搬送中、空気ジェットにより他のカプセルの流れから突き出される。一実施形態では、充填具合に欠陥があると見なされたカプセルは、充填後、約450msの遅延後に不合格にされる。一方、例えば、下側カプセル部分の密封が、完了し又はこのような下側カプセル部分は、包装のために先に送られる。これにより、評価の考えられる遅延に十分な時間が得られる。
【0033】
充填は、ピペット原理を用いて実施される。ピペット原理については、実施例を参照して以下において説明する。詰め込み方法では、計量容積部は、対応のボアを備えたマトリクスディスクによって形成されるが、ピペット原理では、計量容積部は、鋼製スリーブ内の鋼製プランジャの規定された引っ込みによって作られる。次に、ピペットを薬剤から成る粉末の層中の指定された深さまで浸漬させ、この粉末は、できるだけ均質である。粉末は、底部が開いている円筒形計量容積部内に押し込められ、ついには、粉末は、この容積部を完全に満たし、円筒形の充填塊状体を形成する。次に、ピペットを粉末の層から取り出す。ピペットは、これが外部に付着している粉末から自由になる吸引経路を通る。それと同時に、ピペットの開口底部は、注意深く位置合わせされた平らな面上を摺動する。このように、過剰な粉末も又、底部から除去され、計量容積部内の粉末筒体の底部は、平滑化される。ピペットが、吸引経路から出て、その直ぐ後に、開口状態の下側カプセル部分の真上の位置を占める。次に、ピペットのプランジャが、正確に定められた体積を有する粉末筒体を計量チャンバから押し出す。プランジャの急激な上下の運動により、粉末筒体は、それ自体プランジャの端面から離脱する。円筒形充填塊状体は、例えば下側カプセル部分の底部までの約14mmの距離を自由落下状態で移動する。本発明のモニタ方法を有利にはピペット方法と組み合わせることができるということが分かった。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明のモニタ方法を実施する装置の略図である。
【図2】画像へのカプセル部分の明確な割り当て状態を示す図である。
【図3】カプセルを画像中に位置決めした状態を示す図である。
【図4】逆さまにした画像を示す図である。
【図5】カプセルの内部の領域だけが依然としてそのままであるように画像をマスキングする手法を示す図である。
【図6】適当に固定されたしきい値を用いてグレースケール画像を2値画像に変換した状態を示す図である。
【図7a】元の輪郭、即ち記録された輪郭を示す図である。
【図7b】凸状エンベロープにより近似された記録状態の輪郭の形状を示す図である。
【図8a】元の輪郭、即ち記録された輪郭を示す図である。
【図8b】凸状エンベロープにより近似された記録状態の輪郭の形状を示す図である。
【図9a】損傷状態の充填塊状体と充填不足状態のカプセルと記録された輪郭との間の相関関係を示す図であり、粉末から成る充填塊状体がプランジャから適正には落下して折らず、充填塊状体のうちの何割かが依然としてくっついたままの状態を示す図である。
【図9b】損傷状態の充填塊状体と充填不足状態のカプセルと記録された輪郭との間の相関関係を示す図であり、充填塊状体がそれ自体、それ以上ばらばらになっていない状態を示す図である。
【図10a】損傷状態の充填塊状体と充填不足状態のカプセルと記録された輪郭との間の相関関係を示す図であり、充填塊状体の密度が、不均一である状態を示す図である。
【図10b】損傷状態の充填塊状体と充填不足状態のカプセルと記録された輪郭との間の相関関係を示す図であり、粉末のプラグが、不十分な安定性の結果として、充填後及び記録の際に壊れて幾つかの断片になっている状態を示す図である。
【図11a】損傷状態の充填塊状体と充填過剰状態のカプセルと記録された輪郭との間の相関関係を示す図であり、充填塊状体の下面が明確には画像化されていない状態を示す図である。
【図11b】損傷状態の充填塊状体と充填過剰状態のカプセルと記録された輪郭との間の相関関係を示す図であり、充填後、充填塊状体がそれ自体、ばらばらになっていない状態を示す図である。
【図12a】損傷状態の充填塊状体と充填過剰状態のカプセルと記録された輪郭との間の相関関係を示す図であり、実際の充填塊状体とは別に追加の補助粒子が下側カプセル部分内に入ることを示す図である。
【図12b】損傷状態の充填塊状体と充填過剰状態のカプセルと記録された輪郭との間の相関関係を示す図であり、充填後、充填塊状体がそれ自体、ばらばらになっていない状態を示す図である。
【図13】或る特定のマトリクスに源を発する画像の積算光強度の差が30パーセント以上になっている状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
ピペット原理により動作する充填方法と一緒に用いられる本発明のモニタ方法の一実施形態について以下に説明する。関連の装置の細部は、図1に概略的に示されている。
【0036】
下側カプセル部分1は、各々、ステンレス鋼マトリクス内に配置され、これらマトリクスは、充填装置の搬送システム8のキャリジ9によって保持されている。これらキャリジ9は、カム制御装置により、ピペット(図示せず)の下の水平面内で円形軌道に沿って移動する。下側カプセル部品1が粉末から成る充填塊状体で充填される位置の直ぐ後ろのこの軌道上に、マトリクスを備えたキャリジ9が大きく露出されて容易にアクセス可能な領域が存在する。CCDカメラ4及び関連の光学手段3,5を用いて、開放状態の下側カプセル部分1の画像を充填が行われた直後に上から記録し、画像を評価のために送る。この目的のため、カメラ画像をコンピュータに送り、適当なアルゴリズムを用いてコンピュータ内で評価する。画像の評価を助けるため、特に、画像をできるだけ誤差のないようにするために画像は、増大したコントラストを有する。この点に関し、下側カプセル部分1内の充填塊状体2を上からだけ照明することは、良好なやり方ではない。これとは異なり、下側カプセル部分1を図1の点線で示されているように、強烈な閃光で下から照明し、背面光を含む画像を記録することが有利であることが判明した。このために、キャリジ9及び下側カプセル部品1が保持されるマトリクスに貫通穴7が設けられている。下側カプセル部分1は、キャリジ9の移動平面の下に配置された発光ダイオード6によって照明される。
【0037】
キャリジの移動平面の上には、鏡3が設けられており、この鏡は、下側カプセル部分1を直角に透過した光を反射し、これを対物レンズ5を通ってカメラのCCDチップ4に投射する。下側カプセル部分を備えたキャリジは、光源と鏡との間で約1.30m/sの軌道速度で移動する。カプセルの直径は約5mmに過ぎないので、これに対応した大きな画像化尺度が用いられる。これらの条件下においても十分に鮮明な画像が得られるようにするためには、これに対応した短いカメラ露出時間が用いられる。CCDチップ4を短い積分時間にもかかわらず、良好な信号対雑音比(SN比)を達成すると共に適当な鮮明度のために対物レンズのシャッタを広すぎるほど開放する必要がないようにするために、カプセルを、LED6からの非常に強烈な光で照明する。発光ダイオード(LED)を用いて対応の光強度を容易且つ確実に得ることができるということが判明した。カメラの露出時間は、例えば、50μsである。動きにより生じる画像のぼけは、無視できる。
【0038】
具体的に説明すると、画像処理は、次のステップを有する。
1.カメラがグレースケール画像を記録し、識別子を画像中にフェードし、図2に示されているように画像へのカプセル部分の明確な割り当てをもたらす。
2.下側カプセル部分は常に同一の位置に見えるとは限らないので、カプセルを図3に示めされているように画像中に位置決めする。
【0039】
3.画像を図4に示されているように逆さまにする。
4.次に、画像をカプセルの内部の領域だけが図5に示されているように依然としてそのままであるようにマスキングする。
5.グレースケール画像を図6に示されているように適当に固定されたしきい値を用いて2値画像に変換する。
【0040】
6.ばらばらになった状態の充填塊状体は、周囲の輪郭が凹状の領域を有していることを特徴とする。凹状の領域は、凸パラメータ(convexity parameter )によって検出される。図7a及び図8aは、各々、元の輪郭、即ち記録された輪郭を示している。図7b及び図8bは、各々、凸状エンベロープにより近似された記録状態の輪郭の形状を示している。凸パラメータアルファは、凸近似周長と元の輪郭の周長の商に等しい。図7a及び図7bの場合、例えば、0.903のアルファ値が得られ、図8a及び図8bのアルファ値は、0.994である。したがって、図7a又は図7bは、下側カプセル部分の欠陥のある充填具合に対応し、図8a及び図8bは、アルファ値がほぼ1である満足のゆく充填具合に対応している。
【0041】
図9a、図9b、図10a及び図10bは、損傷状態の充填塊状体と充填不足状態のカプセルと記録された輪郭との間の相関関係を示している。図9aでは、粉末から成る充填塊状体は、プランジャから適正には落下していない。充填塊状体のうちの何割かは、依然としてくっついたままである。これは、例えば粉末の望ましくない付着特性に起因している場合がある。記録の際、即ち充填後、図9bに示されているように、充填塊状体はそれ自体、それ以上ばらばらになっておらず、プランジャからの部分的な分離の結果として砕けており、モニタ方法により欠陥があることが判明した。図10aでは、充填塊状体の密度は、不均一であり、即ち、部分的に低すぎ、その結果、体積全体にわたって平均された密度は、低すぎる。これは、例えば、粉末の不均一な層又は充填具合が不良な挿入穴に起因している場合がある。図10bに示されているように、粉末のプラグは、不十分な安定性の結果として、充填後及び記録の際に壊れて幾つかの断片になり、欠陥のある充填は、とりわけ断片の存在により特に容易に検出できる。
【0042】
図11a、図11b、図12a及び12bは、損傷状態の充填塊状体と充填過剰状態のカプセルと記録された輪郭との間の相関関係を示している。図11aでは、充填塊状体の下面は、明確には画像化されていない。これは、例えば不十分に配置された吸引経路に起因している場合がある。記録の際、即ち、充填後、図11bに示されているように、充填塊状体はそれ自体、ばらばらになっていないが、底部の形状が乱雑なために、画像中の影は、広すぎ且つ壊れすぎている。したがって、モニタ方法は、画像と関連したカプセルを欠陥のあるカプセルとして格付けする。
【0043】
図12aは、実際の充填塊状体とは別に追加の補助粒子又は塊片が下側カプセル部分内に入ることを示している。これは、計量装置の部品への粉末のくっつき、マトリクスディスクの汚れ及びプランジャの先端部の上方の粉末の堆積に起因している場合がある。記録の際、即ち、充填後、図12bに示されているように、充填塊状体はそれ自体、ばらばらになっていない。補助塊片は、画像評価アルゴリズムによって認識される。これらの塊片の領域が規定された限度の上方に位置している場合、恐らくはカプセルに入っている粉末が多すぎ、このようなカプセルは「欠陥がある」と見なされる。
【0044】
7.カプセル充填機械内のほこりは、システムの光学的性質、特に画像の光強度が変わる場合があるという作用効果を有する。互いに異なるカプセルキャリヤ又は互いに異なるマトリクスは、これら表面の性状の結果として互いに異なる透過率特性を有する場合がある。これらの差は、カプセル充填機械内のほこりによって一段と悪化する。装置が連続的に動作しているとき、保守巡回相互間でクリーニングする機械が存在しない。
【0045】
実際には、マトリクスは、非常に異なる程度にほこりを溜めることが判明した。この理由は、マトリクスボアの表面品質が個々に異なっていること及び機械内部の真空ほこり除去システムの付近において機械的ばらつきがあるということにある。それ故、機械の連続作動中における個々のマトリクスの透過率特性の差は、次第にほこりの「静止」層が生じるまで着々と増大し続ける。また、このプロセスにより、図13に示されているように、或る特定のマトリクスに源を発する画像の積算光強度の差が30パーセント以上になる場合がある。図13で理解できるように、コンピュータプログラムを用いて、画像中の積算光強度を各マトリクス番号について常時モニタして記録する。個々のマトリクスの各々からの画像の平均積算光強度は、調整アルゴリズムに有用な入力であり、このような調整アルゴリズムは、所望の値からの光強度の偏差を求め、LED電圧を調節して画像中の実際の強度が次第に所望の値に収斂するようにする。各マトリクスに関し、ちょうど1つの調整アルゴリズム及び経時変化性のマトリクスに特有なLED電圧が存在する。各画像の評価後、現在のマトリクスのためのソフトウェアは、LED電圧にとって所望の値を、この目的のために特別に設計されたバスを介してSPCに送る。ここで、このような値は、アドレス指定可能なレジスタにファイルされる。
【0046】
一方、機械内の軽量ヘッドは、回転し続ける。問題のマトリクスがカメラ位置に戻ると、SPCは、レジスタからこのマトリクスに関してLED電圧のための所望の値を呼び出し、電圧をそれに応じて調節する。
【0047】
機械の計量ヘッドの各回転時、マトリクスに特有のLED電圧が新たに合わされる。このように、図13の積算光強度の差は、これらが事実上無くなるまで常に均される。機械の連続作動中、マトリクスの透過率特性は、ほこりの堆積の結果として次第に変化し、調整アルゴリズムは、LED電圧を常に補正することによりこのプロセスを考慮に入れる。
【0048】
本発明の方法は、特に好ましくは、吸入用粉末状薬剤、いわゆる吸入薬を収容するカプセルに用いられる。これら粉末状薬剤は、生理学的に許容可能な付形剤との混合状態で有効物質を含むのが良い。
【0049】
生理学的に許容可能な付形剤の例としては、例えば、単糖類(例えば、グルコース又はアラビノース)、二糖類(例えば、ラクトース、サッカロース、マルトース又はトレハロース)、オリゴ糖又は多糖類(例えば、デキストラン)、ポリ(多価)アルコール(例えば、ソルビトール、マニトール、キシリトール)、塩(例えば、塩化ナトリウム、炭酸カルシウム)又はこれら付形剤の相互の混合物が挙げられる。好ましくは、単糖類又は二糖類が用いられ、ラクトース、グルコース又はトレハロース、より好ましくは特に水和物の形態をした(これには限定されない)ラクトース又はグルコースの使用が好ましい。本発明の目的上、ラクトースは、特に好ましい付形剤であり、ラクトース一水和物は、特に最も好ましい。
【0050】
上述の付形剤は、通常、この平均粒径が10〜50μmであるという特徴を有する。
平均粒径という用語は、ここでは、乾燥分散法を用いたレーザ回折計で測定した体積分布の50%の値を意味している。
【0051】
本発明の範囲内で与えられる百分率は、別段の規定が無ければ、常に重量パーセントである。
【0052】
部分的に好ましい吸入薬粉末では、付形剤は、平均粒径が12〜35μm、特に好ましくは13〜30μmであるという特徴を有する。
【0053】
別の医薬配合物は、更に、付形剤が、17〜50μm、特に好ましくは20〜30μmの平均粒径の粗い付形剤と2〜8μm、特に好ましくは3〜7μmの平均粒径の細かい付形剤の混合物から成るという特徴を有する。付形剤の全量における細かい付形剤の割合が3〜15%、最も好ましくは5〜10%である吸入薬粉末が、特に好ましい。
【0054】
本発明の範囲内で混合物に関して言及する場合、これは、常に、明確に規定された成分を互いに混合することにより得られた混合物を有している。したがって、粗い付形剤フラクションと細かい付形剤フラクションの付形剤混合物に言及する場合、これは、粗い付形剤成分と細かい付形剤成分を混合することによって得られた混合物を意味することしかできない。
【0055】
粗い付形剤フラクション及び細かい付形剤フラクションは、化学的に同一の又は化学的に異なる物質から成る場合があり、粗い付形剤フラクション及び細かい付形剤フラクションが同一の化合物から成る吸入薬粉末が好ましい。
【0056】
粉末入りカプセルを用いた本発明の吸入薬粉末の用途に関し、シェルがゼラチン、セルロース誘導体、でんぷん、でんぷん誘導体、キトサン又は合成プラスチックで作られたカプセルを用いることが好ましい。
【0057】
ゼラチンがカプセル材料として用いられる場合、ゼラチンは、ポリエチレングリコール(PEG)、好ましくはPEG3350、グリセロール、ソルビトール、プロピレングリコール、PEO‐PPOブロックコポリマー並びに他のポリアルコール及びポリエーテルの中から選択された他の添加剤との混合状態で用いられるのが良い。本発明の範囲内において、ゼラチンをPEG、好ましくはPEG3350と混合状態で用いることが特に好ましい。本発明のゼラチンカプセルは、好ましくは、PEGを1〜10%(重量%)、好ましくは3〜8重量%の量含む。特に好ましいゼラチンカプセルは、PEGを4〜6重量%の量含み、約5%のPEG含有量が、本発明によれば最も好ましい。
【0058】
セルロース誘導体がカプセル材料として用いられる場合、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース及びヒドロキシエチルセルロースを用いることが好ましい。この場合、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、特に好ましくはHPMC2910がカプセル材料として用いられる。
【0059】
合成プラスチックがカプセル材料として用いられる場合、これらは、好ましくは、本発明にしたがって、ポリエチレン、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリプロピレン及びポリエチレンテレフタレートの中から選択される。本発明に関して吸入のためのカプセルに特に好ましい合成プラスチックは、ポリエチレン、ポリカーボネート又はポリエチレンテレフタレートである。本発明によれば、ポリエチレンが特に好ましいカプセル材料のうちの1つとして用いられる場合、密度が900〜1000kg/m3、好ましくは940〜980kg/m3、特に好ましくは960〜970kg/m3のポリエチレンが好ましくは用いられる(高密度ポリエチレン)。
【0060】
本発明の合成プラスチックは、当該技術分野において知られている製造方法を用いて種々の仕方で加工できる。射出成形によるプラスチックの加工が、本発明の目的上好ましい。金型離型剤を使用しない射出成形が、特に好ましい。この製造方法は、明確に規定されており、特に再現性があるものとしての特徴を有する。これらのカプセルは、好ましくは、約1〜20mg、好ましくは約3〜15mg、特に好ましくは約4〜12mgの吸入薬粉末を収容するのが良い。本発明の好ましい調合薬は、4〜6mgの吸入薬粉末を含む。本発明によれば、8〜12mgの量の調合薬を収容した吸入用のカプセルが同様に重要である。
【0061】
粉末状薬剤中に含まれるのが良い有効な物質は、好ましくは、ベータミメティック(Betamimetic)、抗コリン作用薬、コルチコステロイド、PDE4阻害薬、LTD4拮抗薬、EGFR阻害薬、ドーパミン作用薬、H1‐抗ヒスタミン薬、PAF拮抗薬及びPI3‐キナーゼ阻害薬の中から(例示として)選択される。
【0062】
ここで用いられるベータミメティックは、好ましくは、好ましくは、アルブテロール、アルフォルモテロール、バンブテロール、ビトルテロール、ブロクサテロール、カルブテロール、クレンブテロール、フェノテロール、ホルモテロール、ヘキソプレナリン、イブテロール、イソエタリン、イソプレナリン、レボサルブタモル、マブテロール、メルアドリン、メタプロテレノール、オルチプレナリン、ピルブテロール、プロカテロール、レプロテロール、リミテロール、リトドリン、サルメファモル、サルメテロール、ソテレノール、スルホンテロール、テルブタリン、チアラミド、トルブテロール、ジンテロール、CHF−1035、HOKU−81、KUL−1248、3−(4−{6−[2−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシ−3−ヒドロキシメチル−フェニル)−エチルアミノ]−ヘキシロキシ}−ブチル)−ベンジル−スルホナミド、5−[2−(5,6−ジエチル−インダン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシ−エチル]−8−ヒドロキシ−1H−キノリン−2−オン、4−ヒドロキシ−7−[2−{[2−{[3−(2−フェニルエトキシ)プロピル]スルホニル}エチル]−アミノ}エチル]−2(3H)−ベンゾチアゾロン、1−(2−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)−2−[4−(1−ベンジミダゾリル)−2−メチル−2−ブチルアミノ]エタノール、1−[3−(4−メトキシベンジル−アミノ)−4−ヒドロキシフェニル]−2−[4−(1−ベンジミダゾリル)−2−メチル−2−ブチルアミノ]エタノール、1−[2H−5−ヒドロキシ−3−オキソ−4H−1,4−ベンゾキサジン−8−イル]−2−[3−(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)−2−メチル−2−プロピルアミノ]エタノール、1−[2H−5−ヒドロキシ−3−オキソ−4H−1,4−ベンゾキサジン−8−イル]−2−[3−(4−メトキシフェニル)−2−メチル−2−プロピルアミノ]エタノール、1−[2H−5−ヒドロキシ−3−オキソ−4H−1,4−ベンゾキサジン−8−イル]−2−[3−(4−n−ブチルオキシフェニル)−2−メチル−2−プロピルアミノ]エタノール、1−[2H−5−ヒドロキシ−3−オキソ−4H−1,4−ベンゾキサジン8−イル]−2−{4−[3−(4−メトキシフェニル)−1,2,4−トリアゾル−3−イル]−2−メチル−2−ブチルアミノ}エタノール、5−ヒドロキシ−8−(1−ヒドロキシ−2−イソプロピルアミノブチル)−2H−1,4−ベンゾキサジン−3−(4H)−オン、1−(4−アミノ−3−クロロ−5−トリフルオロメチルフェニル)−2−t−ブチルアミノ)エタノール、6−ヒドロキシ−8−{1−ヒドロキシ−2−[2−(4−メトキシ−フェニル)−1,1−ジメチル−エチルアミノ]−エチル}−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オン、6−ヒドロキシ−8−{1−ヒドロキシ−2−[2−(エチル4−フェノキシ−アセテート)−1,1−ジメチル−エチルアミノ]−エチル}−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オン、6−ヒドロキシ−8−{1−ヒドロキシ−2−[2−(4−フェノキシ−酢酸)−1,1−ジメチル−エチルアミノ]−エチル}−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オン、8−{2−[1,1−ジメチル−2−(2,4,6−トリメチルフェニル)−エチルアミノ]−1−ヒドロキシ−エチル}−6−ヒドロキシ−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オン、6−ヒドロキシ−8−{1−ヒドロキシ−2−[2−(4−ヒドロキシ−フェニル)−1,1−ジメチル−エチルアミノ]−エチル}−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オン、6−ヒドロキシ−8−{1−ヒドロキシ−2−[2−(4−イソプロピル−フェニル)−1,1−ジメチル−エチルアミノ]−エチル}−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オン、8−{2−[2−(4−エチル−フェニル)−1,1−ジメチル−エチルアミノ]−1−ヒドロキシ−エチル}−6−ヒドロキシ−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オン、8−{2−[2−(4−エトキシ−フェニル)−1,1−ジメチル−エチルアミノ]−1−ヒドロキシ−エチル}−6−ヒドロキシ−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オン、4−(4−{2−[2−ヒドロキシ−2−(6−ヒドロキシ−3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−8−イル)−エチルアミノ]−2−メチル−プロピル}−フェノキシ)−酪酸、8−{2−[2−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−1,1−ジメチル−エチルアミノ]−1−ヒドロキシ−エチル}−6−ヒドロキシ−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オン、1−(4−エトキシ−カルボニルアミノ−3−シアノ−5−フルオロフェニル)−2−(t−ブチルアミノ)エタノール、2−ヒドロキシ−5−(1−ヒドロキシ−2−{2−[4−(2−ヒドロキシ−2−フェニル−エチルアミノ)−フェニル]−エチルアミノ}−エチル)−ベンズアルデヒド、N−[2−ヒドロキシ−5−(1−ヒドロキシ−2−{2−[4−(2−ヒドロキシ−2−フェニル−エチルアミノ)−フェニル]−エチルアミノ}−エチル)−フェニル]−ホルムアミド、8−ヒドロキシ−5−(1−ヒドロキシ−2−{2−[4−(6−メトキシ−ビフェニル−3−イルアミノ)−フェニル]−エチルアミノ}−エチル)−1H−キノリン−2−オン、8−ヒドロキシ−5−(1−ヒドロキシ−2−(6−フェネチルアミノ−ヘキシルアミノ)−エチル)−1H−キノリン−2−オン、5−[2−(2−{4−[4−(2−アミノ−2−メチル−プロポキシ)−フェニルアミノ]−フェニル}−エチルアミノ)−1−ヒドロキシ−エチル]−8−ヒドロキシ−1H−キノリン−2−オン、[3−(4−{6−[2−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシ−3−ヒドロキシメチル−フェニル)−エチルアミノ]−ヘキシルオキシ}−ブチル)−5−メチル−フェニル]−ウレア、4−(2−{6−[2−(2,6−ジクロロ−ベンジルオキソ)−エトキシ]−ヘキシルアミノ}−1−ヒドロキシ−エチル)−2−ヒドロキシメチル−フェノール、3−(4−{6−[2−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシ−3−ヒドロキシメチル−フェニル)−エチルアミノ]−ヘキシルオキシ}−ブチル)−ベンジルスルホンアミド、3−(3−{7−[2−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシ−3−ヒドロキシメチル−フェニル)−エチルアミノ]−ヘプチルオキシ}−プロピル)−ベンジルスルホンアミド、4−(2−{6−[4−(3−シクロペンタンスルホニル−フェニル)−ブトキシ]−ヘキシルアミノ}−1−ヒドロキシ−エチル)−2−ヒドロキシメチル−フェノール、N−アダマンタン−2−イル−2−(3−{2−[2−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシ−3−ヒドロキシメチル−フェニル)−エチルアミノ]−プロピル}−フェニル)−アセトアミド、オプションとして上記化合物のラセミ化合物、エナンチオマー又はジアステレオマー及びオプションとして上記化合物の薬理学的に容認できる酸添加塩、溶媒化合物又は水和物の中から選択された化合物である。本発明によれば、ベータミメティックの好ましい酸添加塩は、ヒドロクロリド(塩酸塩)、ヒドロブロミド(臭化水素酸塩)、ヒドロイオジド(沃化水素酸塩)、ヒドロスルフェート(重硫酸塩)、ヒドロホスフェート、ヒドロメタンスルホネート、ヒドロニトレート、ヒドロマレエート、ヒドロアセテート、ヒドロシトレート、ヒドロフマレート、ヒドロタルトレート、ヒドロオキサレート、ヒドロスクシネート、ヒドロベンゾエート及びヒドロ−p−トルエンスルホネートの中から選択された酸添加塩である。
【0063】
ここで用いられる抗コリン作用薬は、好ましくは、チオトロピウム塩、好ましくはブロミド塩、オキシトロピウム塩、好ましくはブロミド塩、フルトロピウム塩、好ましくはブロミド塩、イプラトロピウム塩、好ましくはブロミド塩、グリコピロニウム塩、好ましくはブロミド塩、トロスピウム塩、好ましくはクロリド塩、好ましくはブロミド塩としてトルテロジン及びアシリジニウムの中から選択された化合物である。
【0064】
用いられるのが好ましい他の好ましい抗コリン作用薬は、トロペノール2,2−ジフェニルプロピオネートメトブロミド、スコピン2,2−ジフェニルプロピオネートメトブロミド、スコピン2,2−フルオロ−2,2−ジフェニルアセテートメトブロミド、トロペノール2−フルオロ−2,2−ジフェニルアセテートメトブロミド、トロペノール3,3′,4,4′−テトラフルオロベンジレートメトブロミド、スコピン3,3′,4,4′−テトラフルオロベンジレートメトブロミド、トロペノール4,4′−ジフルオロベンジレートメトブロミド、スコピン4,4′−ジフルオロベンジレートメトブロミド、トロペノール3,3′−ジフルオロベンジレートメトブロミド、スコピン3,3′−ジフルオロベンジレートメトブロミド、トロペノール9−ヒドロキシ−フルオレン−9−カルボキシレートメトブロミド、トロペノール9−フルオロ−フルオレン−9−カルボキシレートメトブロミド、スコピン9−ヒドロキシ−フルオレン−9−カルボキシレートメトブロミド、スコピン9−フルオロ−フルオレン−9−カルボキシレートメトブロミド、トロペノール9−メチル−フルオレン−9−カルボキシレートメトブロミド、スコピン9−メチル−フルオレン−9−カルボキシレートメトブロミド、シクロプロピルトロピンベンジレートメトブロミド、シクロプロピルトロピン2,2−ジフェニルプロピオネートメトブロミド、シクロプロピルトロピン9−ヒドロキシ−キサンテン−9−カルボキシレートメトブロミド、シクロプロピルトロピン9−メチル−フルオレン−9−カルボキシレートメトブロミドシクロプロピルトロピン9−メチル−キサンテン−9−カルボキシレートメトブロミドシクロプロピルトロピン9−ヒドロキシ−フルオレン−9−カルボキシレートメトブロミドシクロプロピルトロピンメチル4,4′−ジフルオロベンジレートメトブロミド、トロペノール9−ヒドロキシ−キサンテン−9−カルボキシレートメトブロミド、スコピン9−ヒドロキシ−キサンテン−9−カルボキシレートメトブロミド、トロペノール9−メチル−キサンテン−9−カルボキシレートメトブロミド、スコピン9−メチル−キサンテン−9−カルボキシレートメトブロミド、トロペノール9−エチル−キサンテン−9−カルボキシレートメトブロミド、トロペノール9−ジフルオロメチル−キサンテン−9−カルボキシレートメトブロミド、スコピン9−ヒドロキシメチル−キサンテン−9−カルボキシレートメトブロミドの中から選択される。上述のメトブロミドは、メトブロミドに代えてメト−X塩を用いることによって本発明の範囲内で塩としても使用でき、この場合、Xは、フルオリド、クロリド、ブロミド、イオジド、スルフェート、ホスフェート、メタンスルホネート、ニトレート、マレエート、アセテート、シトレート、フマレート、タルトレート、オキサレート、スクシネート、ベンゾエート及びp−トルエンスルホネートの中から選択される。
【0065】
ここで用いられるコルチコステロイドは、好ましくは、ベクロメタソン(beclomethasone)、ベータメタソン(betamethasone)、ブデソニド(budesonide)、ブチキソコルテ(butixocorte)、シクレソニド(ciclesonide)、デフラザコルテ(deflazacorte)、デキサメタソン(dexamethasone)、エチプレドノル(etiprednole)、フルニソリド(flunisolide)、フルチカソン(fluticasone)、ロテプレドノル(loteprednole)、モメタソン(mometasone)、プレドニソロン(prednisolone)、プレドニソン(prednisone)、ロフレポニド(rofleponide)、トリアムシノロン(triamcinolone)、RPR−106541、NS−126、ST−26、(S)−フルオロメチル 6,9−ジフルオロ−17−[(2−フラニルカルボニル)オキシ]−11−ヒドロキシ−16−メチル−3−オキソ−アンドロスタ−1,4−ジエン−17−カルボチオネート、(S)−(2−オキソ−テトラヒドロ−フラン−3S−イル)6,9−ジフルオロ−11−ヒドロキシ−16−メチル−3−オキソ−17−プロピオニルオキシ−アンドロスタ−1,4−ジエン−17−カルボチオネート、シアオメチル 6α,9α−ジフルオロ−11β−ヒドロキシ−16α−メチル−3−オキソ−17α−(2,2,3,3−テトラメチルシクロプロピルカルボニル)オキシ−アンドロスタ−1,4−ジエン−17β−カルボン酸シアノメチルエステル、オプションとして上記化合物のラセミ化合物、エナンチオマー又はジアステレオマー及びオプションとして上記化合物の薬理学的に容認できる塩及びその誘導体、溶媒化合物及び(又は)水和物の中から選択される化合物である。ステロイドと言った場合、これは、存在し得るステロイドの塩又はその誘導体、水和物又は溶媒化合物を含む。考えられるステロイドの塩及びその誘導体の例は、アルカリ金属、例えばナトリウム塩、カリウム塩、スルホベンゾエート、ホスフェート、イソニコチネート、アセテート、ジクロロアセテート、プロピオネート、ジヒドロゲンホスフェート、パルミテート、ピバレート又はフロエートである。
【0066】
ここで用いられるPDE4阻害薬は、好ましくは、エンプロフィリン、テオフィルリン、ロフルミラスト、アリフロ(チロミラスト)、トフィミラステ(tofimilaste)、プマフェントリン(pumafentrine)、リリミラステ(lirimilaste)、アロフィリン(arofylline)、アチゾラム(atizorame)、D−4418、ベイ(Bay)−198004、BY343、CP−325.366、D−4396(Sch−351591)、AWD−12−281(GW−842470)、NCS−613、CDP−840、D−4418、PD−168787、T−440、T2585、V−11294A、C1−1018、CDC−801、CDC−3052、D−22888、YM−58997、Z−15370、N−(3,5−ジクロロ−1−オキソ−ピリジン−4−イル)−4−ジフルオロメトキシ−3−シクロプロピルメトキシベンザミド、(−)p−[(4aR*,10bS*)−9−エトキシ−1,2,3,4,4a,10b−ヘキサヒドロ−8−メトキシ−2−メチルベンゾ[s][1,6]ナフチリジン−6−イル]−N,N−ジイソプロピルベンザミド、(R)−(+)−1−(4−ブロモベンジル)−4−[(3−シクロペンチルオキシ)−4−メトキシフェニル]−2−ピロリドン、3−(シクロペンチルオキシ−4−メトキシフェニル)−1−(4−N′−[N−2−シアノ−S−メチル−イソチオウレイド]ベンジル)−2−ピロリドン、シス[4−シアノ−4−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシフェニル)シクロヘキサン−1−カルボン酸]、2−カルボメトキシ−4−シアノ−4−(3−シクロプロピルメトキシ−4−ジフルオロメトキシフェニル)シクロヘキサン−1−オン、シス[4−シアノ−4−(3−シクロプロピルメトキシ−4−ジフルオロメトキシフェニル)シクロヘキサン−1−オル]、(R)−(+)−エチル[4−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシフェニル)ピロリジン−2−イリデン]アセテート、(S)−(−)−エチル[4−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシフェニル)ピロリジン−2−イリデン]アセテート、9−シクロペンチル−5,6−ジヒドロ−7−エチル−3(2−チエニル)−9H−ピラゾロ[3,4−c]−1,2,4−トリアゾロ[4,3−a]ピリジン、9−シクロペンチル−5,6−ジヒドロ−7−エチル−3−(t−ブチル)−9H−ピラゾロ[3,4−c]−1,2,4−トリアゾロ[4,3−a]ピリジン、オプションとして上記化合物のラセミ化合物、エナンチオマー又はジアステレオマー及びオプションとして上記化合物の薬理学的に容認できる酸添加塩、溶媒化合物及び(又は)水和物の中から選択される化合物である。本発明によれば、好ましい酸添加塩は、好ましくは、ヒドロクロリド、ヒドロブロミド、ヒドロイオジド、ヒドロスルフェート、ヒドロホスフェート、ヒドロメタンスルホネート、ヒドロニトレート、ヒドロマレエート、ヒドロアセテート、ヒドロシトレート、ヒドロフマレート、ヒドロタルトレート、ヒドロオキサレート、ヒドロスクシネート、ヒドロベンゾエート及びヒドロ−p−トルエンスルホネートの中から選択される。
【0067】
こここで用いられるLTD4拮抗薬は、好ましくは、モンテルカスト、プランルカスト、ザフィルルカスト、MCC−847(ZD−3523)、MN−001、MEN−91507(LM−1507)、VUF−5078、VUF−K−8707、L−733321、1−(((R)−(3−(2−(6,7−ジフルオロ−2−キノリニル)エテニル)フェニル)−3−(2−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)フェニル)チオ)メチルシクロプロパン−酢酸、1−(((1(R)−3(3−(2−(2,3−ジクロロチエノ[3,2−b]ピリジン−5−イル)−(E)−エテニル)フェニル)−3−(2−(1−ヒドロキシ−1−メチレチル)フェニル)プロピル)チオ)メチル)シクロプロパン−酢酸、[2−[[2−(4−t−ブチル−2−チアゾリル)−5−ベンゾフラニル]オキシメチル]フェニル]酢酸、オプションとして上記化合物のラセミ化合物、エナンチオマー又はジアステレオマー及びオプションとして上記化合物の薬理学的に容認できる酸添加塩、溶媒化合物及び(又は)水和物の中から選択される化合物である。本発明によれば、好ましい酸添加塩は、好ましくは、ヒドロクロリド、ヒドロブロミド、ヒドロイオジド、ヒドロスルフェート、ヒドロホスフェート、ヒドロメタンスルホネート、ヒドロニトレート、ヒドロマレエート、ヒドロアセテート、ヒドロシトレート、ヒドロフマレート、ヒドロタルトレート、ヒドロオキサレート、ヒドロスクシネート、ヒドロベンゾエート及びヒドロ−p−トルエンスルホネートの中から選択される。
【0068】
LTD4拮抗薬がオプションとして形成できる塩又はその誘導体は、例えば、アルカリ金属、例えばナトリウム塩、カリウム塩、スルホベンゾエート、ホスフェート、イソニコチネート、アセテート、ジクロロアセテート、プロピオネート、ジヒドロゲンホスフェート、パルミテート、ピバレート又はフロエートを意味している。
【0069】
ここで用いられるEGFR阻害薬は、好ましくは、セツキマブ(cetuximab)、トラスツズマブ(trastuzumab)、ABX−EGF、マブ(Mab)ICR−62、4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−6−{[4−(モルフォリン−4−イル)−1−オキソ−2−ブテン−1−イル]アミノ}−7−シクロプロピルメトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−6−{[4−(N,N−ジエチルアミノ)−1−オキソ−2−ブテン−1−イル]アミノ}−7−シクロプロピルメトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−6−{[4−(N,N−ジメチルアミノ)−1−オキソ−2−ブテン−1−イル]アミノ}−7−シクロプロピルメトキシ−キナゾリン、4−[(R)−(1−フェニル−エチル)アミノ]−6−{[4−(モルフォリン−4−イル)−1−オキソ−2−ブテン−1−イル]アミノ}−7−シクロペンチルオキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−{((R)−6−メチル−2−オキソ−モルフォリン−4−イル)−1−オキソ−2−ブテン−1−イル]アミノ}−7−シクロプロピルメトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−{[4−((R)−6−メチル−2−オキソ−モルフォリン−4−イル)−1−オキソ−2−ブテン−1−イル]アミノ}−7−[(S)−(テトラヒドロフラン−3−イル)オキシ]−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−{[4−((R)−2−メトキシメチル−6−オキソ−モルフォリン−4−イル)−1−オキソ−2−ブテン−1−イル]アミノ}−7−シクロプロピルメトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−[2−((S)−6−メチル−2−オキソ−モルフォリン−4−イル)−エトキシ]−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−6−({4−[N−(2−メトキシ−エチル)−N−メチル−アミノ]−1−オキソ−2−ブテン−1−イル]アミノ)−7−シクロプロピルメトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−6−({4−[N,N−ジメチルアミノ]−1−オキソ−2−ブテン−1−イル}アミノ)−7−シクロペンチルオキシ−キナゾリン、4−[(R)−(1−フェニル−エチル)アミノ]−6−({4−[N,N−ビス(−(2−メトキシ−エチル)−アミノ)−1−オキソ−2−ブテン−1−イル]アミノ}−7−シクロプロピルメトキシ−キナゾリン、4−[(R)−(1−フェニル−エチル)アミノ]−6−({4−[N−(2−メトキシ−エチル)−N−メチル−アミノ]−1−オキソ−2−ブテン−1−イル}アミノ)−7−シクロプロピルメトキシ−キナゾリン、4−[(R)−(1−フェニル−エチル)アミノ]−6−({4−[N−(2−メトキシ−エチル)−N−メチル−アミノ)−1−オキソ−2−ブテン−1−イル}アミノ)−7−シクロプロピルメトキシ−キナゾリン、4−[(R)−(1−フェニル−エチル)アミノ]−6−({4−[N−(テトラヒドロピラン−4−イル)−N−メチル−アミノ]−1−オキソ−2−ブテン−1−イル}アミノ)−7−シクロプロピルメトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−6−({4−[N,N−ジメチルアミノ]−1−オキソ−2−ブテン−1−イル]アミノ}−7−((R)−テトラヒドロフラン−3−イルオキシ]−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−6−({4−[N,N−ジメチルアミノ]−1−オキソ−2−ブテン−1−イル]アミノ}−7−((S)−テトラヒドロフラン−3−イルオキシ]−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−6−({4−[N−(2−メトキシ−エチル)−N−メチル−アミノ]−1−オキソ−2−ブテン−1−イル}アミノ)−7−シクロペンチルオキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−6−({4−(N−シクロプロピル−N−メチル−アミノ)−1−オキソ−2−ブテン−1−イル]アミノ}−7−シクロペンチルロキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−6−{[4−(N,N−ジメチルアミノ)−1−オキソ−2−ブテン−1−イル]アミノ}−7−[(R)−(テトラヒドロフラン−2−イル)メトキシ]−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−6−{[4−(N,N−ジメチルアミノ)−1−オキソ−2−ブテン−1−イル]アミノ}−7−[(S)−(テトラヒドロフラン−2−イル)メトキシ]−キナゾリン、4−[(3−エチニル−フェニル)アミノ]−6,7−ビス−(2−メトキシ−エトキシ)−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−7−モルフォリン−4−イル)−プロピルオキシ]−6−[ビニルカルボニル)アミノ]キナゾリン、4−[(R)−(1−フェニル−エチル)アミノ]−6−(4−ヒドロキシ−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、3−シアノ−4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−6−{[4−(N,N−ジメチルアミノ)−1−オキソ−2−ブテン−1−イル]アミノ}−7−エトキシ−キノリン、4−{[(3−クロロ−4−(3−フルオロ−ベンジルオキシ)−フェニル]アミノ}−6−(5−{[2−メタンスルホニル−エチル)アミノ]メチル}−フラン−2−イル)キナゾリン、4−[(R)−(1−フェニル−エチル)アミノ]−6−{[4−((R)−6−メチル−2−オキソ−モルフォリン−4−イル)−1−オキソ−2−ブテン−1−イル]アミノ}−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−6−{[4−(モルフォリン−4−イル)−1−オキソ−2−ブテン−1−イル]アミノ}−7−[(テトラヒドロフラン−2−イル)メトキシ]−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−6−({4−[N,N−ビス−(2−メトキシ−エチル)−アミノ]−1−オキソ−2−ブテン−1−イル}アミノ)−7−[テトラヒドロフラン−2−イル)メトキシ]−キナゾリン、4−[(3−エチニル−フェニル)アミノ]−6−{[4−(5,5−ジメチル−2−オキソ−モルフォリン−4−イル)−1−オキソ−2−ブテン−1−イル]アミノ}−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−[2−(2,2−ジメチル−6−オキソ−モルフォリン−4−イル)エトキシ]−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−[2−(2,2−ジメチル−6−オキソ−モルフォリン−4−イル)エトキシ]−7−[(R)−(テトラヒドロフラン−2−イル)メトキシ]−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−7−[2−(2,2−ジメチル−6−オキソ−モルフォリン−4−イル)エトキシ]−6−[(S)−(テトラヒドロフラン−2−イル)メトキシ]−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−{2−[4−(2−オキソ−モルフォリン−4−イル)−ピペリジン−1−イル]−エトキシ}−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−[1−(t−ブチルオキシカルボニル)−ピペリジン−4−イルオキシ]−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(トランス−4−アミノ−シクロヘキサン−1−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(トランス−4−メタンスルホニルアミノ−シクロヘキサン−1−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(テトラヒドロピラン−3−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(1−メチル−ピペリジン−4−イルオキシ]−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−{1−[(モルフォリン−4−イル)カルボニル]−ピペリジン−4−イルオキシ}−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−{1−[(メトキシメチル)カルボニル]−ピペリジン−4−イルオキシ}−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(ピペリジン−3−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−[1−(2−アセチルアミノ−エチル)−ピペリジン−4−イルオキシ]−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)−7−エトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−((S)−テトラヒドロピラン−3−イルオキシ)−7−ヒドロキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)−7−(2−メトキシ−エトキシ)−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−{トランス−4[(ジメチルアミノ)スルホニルアミノ]−シクロヘキサン−1−イルオキシ}−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−{トランス−4−[(モルフォリン−4−イル)カルボニルアミノ]−シクロヘキサン−1−イルオキシ}−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−{トランス−4−[(モルフォリン−4−イル)スルホニルアミノ]−シクロヘキサン−1−イルオキシ}−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)−7−(2−アセチルアミノ−エトキシ)−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(テトラヒドロフラン−4−イルオキシ)−7−(2−メタンスルホニルアミノ−エトキシ)−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−{1−[(ピペリジン−1−イル)カルボニル]−ピペリジン−4−イルオキシ}−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(1−アミノカルボニルメチル−ピペリジン−4−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(シス−4−{N[(テトラヒドロピラン−4−イル)カルボニル]−N−メチル−アミノ}−シクロヘキサン−1−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(シス−4−{N−[(モルフォリン−4−イル)カルボニル]−N−メチル−アミノ}−シクロヘキサン−1−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(シス−4−{N−[(モルフォリン−4−イル)スルホニル]−N−メチル−アミノ}−シクロヘキサン−1−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(トランス−4−エタンスルホニルアミノ−シクロヘキサン−1−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、
【0070】
4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(1−メタンスルホニル−ピペリジン−4−イルオキシ)−7−エトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(1−メタンスルホニル−ピペリジン−4−イルオキシ)−7−(2−メトキシ−エトキシ)−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−[1−(2−メトキシ−アセチル)−ピペリジン−4−イルオキシ]−7−(2−メトキシ−エトキシ)−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(シス−4−アセチルアミノ−シクロヘキサン−1−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−エチニル−4−フェニル)アミノ]−6−[1−(t−ブチルオキシカルボニル)−ピペリジン−4−イルオキシ]−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−エチニル−フェニル)アミノ]−6−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ]−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(シス−4−{N−[(ピペリジン−1−イル)カルボニル]−N−メチル−アミノ}−シクロヘキサン−1−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(シス−4−{N−[(4−メチル−ピペリジン−1−イル)カルボニル]−N−メチル−アミノ}−シクロヘキサン−1−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−{シス−4−[(モルフォリン−4−イル)カルボニルアミノ]−シクロヘキサン−1−イルオキシ}−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−{1−[2−(2−オキソピロリジン−1−イル)エチル]−ピペリジン−4−イルオキシ}−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−{1−[(モルフォリン−4−イル)カルボニル]−ピペリジン−4−イルオキシ}−7−(2−メトキシ−エトキシ)−キナゾリン、4−[(3−エチニル−フェニル)アミノ]−6−(1−アセチル−ピペリジン−4−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−エチニル−フェニル)アミノ]−6−(1−メチル−ピペリジン−4−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−エチニル−フェニル)アミノ]−6−(1−メタンスルホニル−ピペリジン−4−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(1−メチル−ピペリジン−4−イルオキシ)−7(2−メトキシ−エトキシ)−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(1−イソプロピルオキシカルボニル−ピペリジン−4−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(シス−4−メチルアミノ−シクロヘキサン−1−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(シス−4−[N−(2−メトキシ−アセチル)−N−メチル−アミノ]−シクロヘキサン−1−イルオキシ}−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−エチニル−フェニル)アミノ]−6−(ピペリジン−4−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−エチニル−フェニル)アミノ]−6−[1−(2−メトキシ−アセチル)−ピペリジン−4−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−エチニル−フェニル)アミノ]−6−{1−[(モルフォリン−4−イル)カルボニル]−ピペリジン−4−イルオキシ}−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−{1−[(シス−2,6−ジメチル−モルフォリン−4−イル)カルボニル]−ピペリジン−4−イルオキシ}−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−{1−[(2−メチル−モルフォリン−4−イル)カルボニル]−ピペリジン−4−イルオキシ}−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−{1−[(S,S)−(2−オキサ−5−アザ−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−イル)カルボニル]−ピペリジン−4−イルオキシ}−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−{1−[N−メチル−N−2−メトキシエチル−アミノ]カルボニル]−ピペリジン−4−イルオキシ}−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(1−エチル−ピペリジン−4−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−{1−[(2−メトキシエチル)カルボニル]−ピペリジン−4−イルオキシ}−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−{1−[(3−メトキシプロピル−アミノ)−カルボニル]−ピペリジン−4−イルオキシ}−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−[シス−4−(N−メタンスルホニル−N−メチル−アミノ)−シクロヘキサン−1−イルオキシ]−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−[シス−4−(N−アセチル−N−メチル−アミノ)−シクロヘキサン−1−イルオキシ]−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(トランス−4−メチルアミノ−シクロヘキサン−1−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−[トランス−4−(N−メタンスルホニル−N−メチル−アミノ)−シクロヘキサン−1−イルオキシ]−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(トランス−4−ジメチルアミノ−シクロヘキサン−1−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(トランス−4−{N−[(モルフォリン−4−イル)カルボニル]−N−メチル−アミノ}−シクロヘキサン−1−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−[2−(2,2−ジメチル−6−オキソ−モルフォリン−4−イル)−エトキシ]−7−[(S)−(テトラヒドロフラン−2−イル)メトキシ]−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(1−メタンスルホニル−ピペリジン−4−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(1−シアノ−ピペリジン−4−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、オプションとして上記化合物のラセミ化合物、エナンチオマー又はジアステレオマー及びオプションとして上記化合物の薬理学的に容認できる酸添加塩、溶媒化合物又は水和物の中から選択される化合物である。本発明によれば、好ましい酸添加塩は、好ましくは、ヒドロクロリド、ヒドロブロミド、ヒドロイオジド、ヒドロスルフェート、ヒドロホスフェート、ヒドロメタンスルホネート、ヒドロニトレート、ヒドロマレエート、ヒドロアセテート、ヒドロシトレート、ヒドロフマレート、ヒドロタルトレート、ヒドロオキサレート、ヒドロスクシネート、ヒドロベンゾエート及びヒドロ−p−トルエンスルホネートの中から選択される。
【0071】
ここで用いられるドーパミン作用薬は、好ましくは、ブロモクリプチン(bromocriptine)、カベルゴリン(cabergoline)、アルファ−ジヒドロエルゴクリプチン(alpha-dihydroergocryptine)、リスリド(lisuride)、ペルゴリド(pergolide)、プラミペクソール(pramipexole)、ロキシンドール(roxindole)、ロピニロール(ropinirole)、タリペクソール(talipexole)、テルグリド(terguride)、ビオザン(viozane)、オプションとして上記化合物のラセミ化合物、エナンチオマー、ジアステレオマー及びオプションとして上記化合物の薬理学的に容認できる酸添加塩、溶媒化合物又は水和物の中から選択される化合物である。本発明によれば、好ましい酸添加塩は、好ましくは、ヒドロクロリド、ヒドロブロミド、ヒドロイオジド、ヒドロスルフェート、ヒドロホスフェート、ヒドロメタンスルホネート、ヒドロニトレート、ヒドロマレエート、ヒドロアセテート、ヒドロシトレート、ヒドロフマレート、ヒドロタルトレート、ヒドロオキサレート、ヒドロスクシネート、ヒドロベンゾエート及びヒドロ−p−トルエンスルホネートの中から選択される。
【0072】
ここで用いられるH1抗ヒスタミン薬は、好ましくは、エピナスチン(epinastine)、セチリジン(cetirizine)、アゼラスチン(azelastine)、フェクソフェンダジン(fexofenadine)、レボカバスチン(levocabastine)、ロラタジン(loratadine)、ミゾラスチン(mizolastine)、ケトチフェン(ketotifene)、エメダスチン(emedastine)、ジメチンデン(dimetindene)、クレマスチン(clemastine)、バミピン(bamipine)、セクスクロルフェニラミン(cexchlorpheniramine)、フェニラミン(pheniramine)、ドキシルアミン(doxylamine)、クロロフェノキサミン(chlorophenoxamine)、ジメンヒドリネート(dimenhydrinate)、ジフェンヒドラミン(diphenhydramine)、プロメタジン(promethazine)、エバスチン(ebastine)、デスロラチジン(desloratidine)、メクロジン(meclozine)、オプションとして上記化合物のラセミ化合物、エナンチオマー、ジアステレオマー及びオプションとして上記化合物の薬理学的に容認できる酸添加塩、溶媒化合物又は水和物の中から選択される化合物である。本発明によれば、好ましい酸添加塩は、好ましくは、ヒドロクロリド、ヒドロブロミド、ヒドロイオジド、ヒドロスルフェート、ヒドロホスフェート、ヒドロメタンスルホネート、ヒドロニトレート、ヒドロマレエート、ヒドロアセテート、ヒドロシトレート、ヒドロフマレート、ヒドロタルトレート、ヒドロオキサレート、ヒドロスクシネート、ヒドロベンゾエート及びヒドロ−p−トルエンスルホネートの中から選択される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
カプセルへの薬剤の充填具合をモニタする方法であって、前記カプセル又はカプセル部分をカプセルキャリヤ、特にマトリクスで保持すると共に運搬し、前記カプセル又はカプセル部分に充填塊状体を充填し、前記充填塊状体の輪郭を、光学系を用いた画像化によって記録し、前記充填具合を画像解析により評価する方法において、
カプセル充填機械の作動中、前記充填方法の実施の際、カプセルキャリヤ、特にマトリクスの存在場所の現在の光学的性質をディジタル化画像データから計算し、次の充填作業において、前記光学系を前記カプセルキャリヤの画像中の光強度が所望の値を取るように調節する、
ことを特徴とする方法。
【請求項2】
反射率を前記カプセルキャリヤの光学的性質として検出する、
請求項1記載のカプセルへの薬剤の充填具合のモニタ方法。
【請求項3】
透過率を前記カプセルキャリヤの光学的性質として検出する、
請求項1記載のカプセルへの薬剤の充填具合のモニタ方法。
【請求項4】
平均画像輝度を前記カプセルキャリヤの光学的性質として検出する、
請求項1記載のカプセルへの薬剤の充填具合のモニタ方法。
【請求項5】
光源の強度を前記光の強度が所望の値を取るように調節する、
請求項1ないし4のいずれか1項に記載のカプセルへの薬剤の充填具合のモニタ方法。
【請求項6】
LED、特に高性能LEDの電圧を調整アルゴリズムによって調節する、
請求項5記載のカプセルへの薬剤の充填具合のモニタ方法。
【請求項7】
10マイクロ秒〜100マイクロ秒、好ましくは30〜70マイクロ秒の値をカメラのシャッタ速度、特に電気シャッタ速度として調節し、記録された前記画像の光強度が所望の値を取るようにする、
請求項1ないし6のいずれか1項に記載のカプセルへの薬剤の充填具合のモニタ方法。
【請求項8】
カメラの電気チャネル増幅度を前記光強度が所望の値を取るように調節する、
請求項1ないし7のいずれか1項に記載のカプセルへの薬剤の充填具合のモニタ方法。
【請求項9】
前記評価ステップにおいて、前記画像中の前記カプセルの前記一部に含まれた前記充填塊状体の前記輪郭を判定し、前記輪郭を所与の輪郭との比較によって前記充填具合の評価を実施するために解析する、
請求項1ないし8のいずれか1項に記載のカプセルへの薬剤の充填具合のモニタ方法。
【請求項10】
前記評価ステップにおいて、記録された前記輪郭線を曲線当てはめにより求め、コンピュータメモリに記憶されている輪郭線の長さと比較する、
請求項1ないし9のいずれか1項に記載のカプセルへの薬剤の充填具合のモニタ方法。
【請求項11】
画像解析において、前記画像のコントラストを増大させると共に(或いは)グレースケール又は色の階調を減少させる、
請求項1ないし10のいずれか1項に記載のカプセルへの薬剤の充填具合のモニタ方法。
【請求項12】
画像解析において、画像をしきい値から始まる2値画像に変換する、
請求項1ないし11のいずれか1項に記載のカプセルへの薬剤の充填具合のモニタ方法。
【請求項13】
カプセルに薬剤を機械で連続的に充填する方法であって、前記カプセルの少なくとも一部に所与の輪郭の薬剤の所与の充填塊状体を充填する方法において、各カプセルキャリヤの光学的性質を確認して電子一時記憶装置に記憶し、前記充填方法を請求項1ないし12のいずれか1項に記載の方法に従ってモニタして調節し、所望ならば、それぞれの前記カプセル又はカプセル部分を特定のモニタの結果に従って格付けする、
ことを特徴とする方法。
【請求項14】
前記充填塊状体を形成する前記薬剤は、粉末の形態をしている、
請求項13記載のカプセルへの薬剤の機械による連続充填方法。
【請求項15】
ピペット技術を用いて前記充填を実施する、
請求項13又は14記載のカプセルへの薬剤の機械による連続充填方法。
【請求項16】
記録した前記画像をアーカイブする、
請求項13ないし15のいずれか1項に記載のカプセルへの薬剤の機械による連続充填方法。
【請求項17】
請求項1ないし16のいずれか1項に記載の方法を実施する装置であって、カプセル充填機械と、充填状態のカプセルの画像データを記録する光学系と、画像解析システム、特に解析コンピュータとを有し、前記装置は、バスにより前記コンピュータに接続されていて、前記光学系に関する制御値を記憶するSPCを更に有する、
ことを特徴とする装置。
【請求項18】
前記装置は、リフレッシュ速度が10ヘルツ〜1000ヘルツ、シャッタ速度が10マイクロ秒〜100マイクロ秒のCCDカメラ又はC‐MOS画像変換器を有する、
請求項17記載の装置。
【請求項19】
前記装置は、ダイオード電圧を調節するためにSPCによって作動可能な制御装置、特に電圧源を有する、
請求項17又は18記載の装置。
【請求項20】
請求項1ないし16のいずれか1項に記載の方法又は請求項17ないし19のいずれか1項に記載の装置を制御するコンピュータプログラムにおいて、前記プログラムは、少なくとも、
CCDカメラ又はC‐MOS画像変換器の画像メモリを読み出すステップと、
カプセルキャリヤの光学的性質、特に個々のマトリクスの画像の平均積算光強度を計算するステップと、
グレースケール又はクロミナンス画像マトリクスを2値画像マトリクスに変換するステップと、
評価アルゴリズムを前記充填塊状体の前記輪郭に適用し、前記輪郭を定量化するステップと、
測定値を記憶するステップと、
充填状態に欠陥のあるカプセルの突出し機構体を作動させるステップとを含む、
ことを特徴とするコンピュータプログラム。
【請求項21】
一プログラムステップにおいて、画像マトリクス値の分布を標準化し、特に0〜255に広げる、
請求項20記載のコンピュータプログラム。
【請求項22】
充填状態のカプセルのオンライン視覚化を実施する、
請求項20又は21記載のコンピュータプログラム。
【請求項23】
前記光源の電圧を、調整アルゴリズムを用いて前記光学的性質に従って前記コンピュータプログラムにより調節する、
請求項20ないし22のいずれか1項に記載のコンピュータプログラム。
【請求項24】
光学制御装置の特性を風袋重量測定値の特性と比較する、
請求項20ないし23のいずれか1項に記載のコンピュータプログラム。
【請求項1】
カプセルへの薬剤の充填具合をモニタする方法であって、前記カプセル又はカプセル部分をカプセルキャリヤ、特にマトリクスで保持すると共に運搬し、前記カプセル又はカプセル部分に充填塊状体を充填し、前記充填塊状体の輪郭を、光学系を用いた画像化によって記録し、前記充填具合を画像解析により評価する方法において、
カプセル充填機械の作動中、前記充填方法の実施の際、カプセルキャリヤ、特にマトリクスの存在場所の現在の光学的性質をディジタル化画像データから計算し、次の充填作業において、前記光学系を前記カプセルキャリヤの画像中の光強度が所望の値を取るように調節する、
ことを特徴とする方法。
【請求項2】
反射率を前記カプセルキャリヤの光学的性質として検出する、
請求項1記載のカプセルへの薬剤の充填具合のモニタ方法。
【請求項3】
透過率を前記カプセルキャリヤの光学的性質として検出する、
請求項1記載のカプセルへの薬剤の充填具合のモニタ方法。
【請求項4】
平均画像輝度を前記カプセルキャリヤの光学的性質として検出する、
請求項1記載のカプセルへの薬剤の充填具合のモニタ方法。
【請求項5】
光源の強度を前記光の強度が所望の値を取るように調節する、
請求項1ないし4のいずれか1項に記載のカプセルへの薬剤の充填具合のモニタ方法。
【請求項6】
LED、特に高性能LEDの電圧を調整アルゴリズムによって調節する、
請求項5記載のカプセルへの薬剤の充填具合のモニタ方法。
【請求項7】
10マイクロ秒〜100マイクロ秒、好ましくは30〜70マイクロ秒の値をカメラのシャッタ速度、特に電気シャッタ速度として調節し、記録された前記画像の光強度が所望の値を取るようにする、
請求項1ないし6のいずれか1項に記載のカプセルへの薬剤の充填具合のモニタ方法。
【請求項8】
カメラの電気チャネル増幅度を前記光強度が所望の値を取るように調節する、
請求項1ないし7のいずれか1項に記載のカプセルへの薬剤の充填具合のモニタ方法。
【請求項9】
前記評価ステップにおいて、前記画像中の前記カプセルの前記一部に含まれた前記充填塊状体の前記輪郭を判定し、前記輪郭を所与の輪郭との比較によって前記充填具合の評価を実施するために解析する、
請求項1ないし8のいずれか1項に記載のカプセルへの薬剤の充填具合のモニタ方法。
【請求項10】
前記評価ステップにおいて、記録された前記輪郭線を曲線当てはめにより求め、コンピュータメモリに記憶されている輪郭線の長さと比較する、
請求項1ないし9のいずれか1項に記載のカプセルへの薬剤の充填具合のモニタ方法。
【請求項11】
画像解析において、前記画像のコントラストを増大させると共に(或いは)グレースケール又は色の階調を減少させる、
請求項1ないし10のいずれか1項に記載のカプセルへの薬剤の充填具合のモニタ方法。
【請求項12】
画像解析において、画像をしきい値から始まる2値画像に変換する、
請求項1ないし11のいずれか1項に記載のカプセルへの薬剤の充填具合のモニタ方法。
【請求項13】
カプセルに薬剤を機械で連続的に充填する方法であって、前記カプセルの少なくとも一部に所与の輪郭の薬剤の所与の充填塊状体を充填する方法において、各カプセルキャリヤの光学的性質を確認して電子一時記憶装置に記憶し、前記充填方法を請求項1ないし12のいずれか1項に記載の方法に従ってモニタして調節し、所望ならば、それぞれの前記カプセル又はカプセル部分を特定のモニタの結果に従って格付けする、
ことを特徴とする方法。
【請求項14】
前記充填塊状体を形成する前記薬剤は、粉末の形態をしている、
請求項13記載のカプセルへの薬剤の機械による連続充填方法。
【請求項15】
ピペット技術を用いて前記充填を実施する、
請求項13又は14記載のカプセルへの薬剤の機械による連続充填方法。
【請求項16】
記録した前記画像をアーカイブする、
請求項13ないし15のいずれか1項に記載のカプセルへの薬剤の機械による連続充填方法。
【請求項17】
請求項1ないし16のいずれか1項に記載の方法を実施する装置であって、カプセル充填機械と、充填状態のカプセルの画像データを記録する光学系と、画像解析システム、特に解析コンピュータとを有し、前記装置は、バスにより前記コンピュータに接続されていて、前記光学系に関する制御値を記憶するSPCを更に有する、
ことを特徴とする装置。
【請求項18】
前記装置は、リフレッシュ速度が10ヘルツ〜1000ヘルツ、シャッタ速度が10マイクロ秒〜100マイクロ秒のCCDカメラ又はC‐MOS画像変換器を有する、
請求項17記載の装置。
【請求項19】
前記装置は、ダイオード電圧を調節するためにSPCによって作動可能な制御装置、特に電圧源を有する、
請求項17又は18記載の装置。
【請求項20】
請求項1ないし16のいずれか1項に記載の方法又は請求項17ないし19のいずれか1項に記載の装置を制御するコンピュータプログラムにおいて、前記プログラムは、少なくとも、
CCDカメラ又はC‐MOS画像変換器の画像メモリを読み出すステップと、
カプセルキャリヤの光学的性質、特に個々のマトリクスの画像の平均積算光強度を計算するステップと、
グレースケール又はクロミナンス画像マトリクスを2値画像マトリクスに変換するステップと、
評価アルゴリズムを前記充填塊状体の前記輪郭に適用し、前記輪郭を定量化するステップと、
測定値を記憶するステップと、
充填状態に欠陥のあるカプセルの突出し機構体を作動させるステップとを含む、
ことを特徴とするコンピュータプログラム。
【請求項21】
一プログラムステップにおいて、画像マトリクス値の分布を標準化し、特に0〜255に広げる、
請求項20記載のコンピュータプログラム。
【請求項22】
充填状態のカプセルのオンライン視覚化を実施する、
請求項20又は21記載のコンピュータプログラム。
【請求項23】
前記光源の電圧を、調整アルゴリズムを用いて前記光学的性質に従って前記コンピュータプログラムにより調節する、
請求項20ないし22のいずれか1項に記載のコンピュータプログラム。
【請求項24】
光学制御装置の特性を風袋重量測定値の特性と比較する、
請求項20ないし23のいずれか1項に記載のコンピュータプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7a】
【図7b】
【図8a】
【図8b】
【図9a】
【図9b】
【図10a】
【図10b】
【図11a】
【図11b】
【図12a】
【図12b】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7a】
【図7b】
【図8a】
【図8b】
【図9a】
【図9b】
【図10a】
【図10b】
【図11a】
【図11b】
【図12a】
【図12b】
【図13】
【公表番号】特表2010−533009(P2010−533009A)
【公表日】平成22年10月21日(2010.10.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−515481(P2010−515481)
【出願日】平成20年7月7日(2008.7.7)
【国際出願番号】PCT/EP2008/058734
【国際公開番号】WO2009/007333
【国際公開日】平成21年1月15日(2009.1.15)
【出願人】(503385923)ベーリンガー インゲルハイム インターナショナル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (976)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成22年10月21日(2010.10.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年7月7日(2008.7.7)
【国際出願番号】PCT/EP2008/058734
【国際公開番号】WO2009/007333
【国際公開日】平成21年1月15日(2009.1.15)
【出願人】(503385923)ベーリンガー インゲルハイム インターナショナル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (976)
【Fターム(参考)】
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