カメラ
【課題】画像効果を多彩に使いこなすことのできる表示制御が可能なカメラを提供する。
【解決手段】複数用意された画像効果の中から使用する1以上の画像効果を選択するためのメニューとして、画像効果を複数選択できるように画像効果を示す項目を配列して表示するエフェクトメニュー(第1のメニュー)、またはエフェクトメニューにさらに選択した画像効果の効果レベルを調整できる画面を加えたスライドメニュー(第2のメニュー)を表示するメニュー表示制御部11aと、エフェクトメニューまたはスライドメニューで選択された画像効果で画像処理部17で画像処理された撮影画像からなるライブビュー画像に、エフェクトメニューまたはスライドメニューを重畳させて表示する画像表示制御部11aを有している。
【解決手段】複数用意された画像効果の中から使用する1以上の画像効果を選択するためのメニューとして、画像効果を複数選択できるように画像効果を示す項目を配列して表示するエフェクトメニュー(第1のメニュー)、またはエフェクトメニューにさらに選択した画像効果の効果レベルを調整できる画面を加えたスライドメニュー(第2のメニュー)を表示するメニュー表示制御部11aと、エフェクトメニューまたはスライドメニューで選択された画像効果で画像処理部17で画像処理された撮影画像からなるライブビュー画像に、エフェクトメニューまたはスライドメニューを重畳させて表示する画像表示制御部11aを有している。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像効果を加えて撮影を行うことが可能なカメラに関する。
【背景技術】
【0002】
デジタルカメラでは、撮像部によって取得した画像データを加工し、撮影条件変更の効果を撮影前に確認することにより、安心して撮影を行うことを可能としたシステムが種々提案されている。例えば、特許文献1には、好みの色合いの画像を得ることができるように、撮影画像のホワイトバランスを事前に画面で確認できるカメラが開示されている。
【0003】
また、最近では、露出やAF等の撮影条件を調整するだけではなく、ハイアマチュアでなくとも簡単に芸術性のある作品を撮影できるように、撮影時に画像効果(エフェクト)を加えることを可能としたカメラも提供されている。画像効果を加えるようなカメラの場合であっても、画像効果を撮影前に確認できると便利である。例えば、特許文献2には、設定した色変換の前後の画像を並べて表示し、変換の良否を簡単に比較することのできるカメラが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2001−251635号公報
【特許文献2】特開2006−211103号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
画像効果を加える場合には、単に1つの画像効果を加えるだけでなく、複数の画像効果を同時に加えたり、あるいは加える画像効果のエフェクトレベルを可変できるようにすると、画像効果が増してくる。この場合、ライブビュー画面上で、簡単かつ確実に画像効果の種類や、そのエフェクトレベルが設定できる等、画像効果を多彩に使いこなすことができると便利である。しかし、前述の特許文献等においては、これらの画像効果を多彩に使いこなすことには適していなかった。
【0006】
本発明は、このような事情を鑑みてなされたものであり、画像効果を多彩に使いこなすことのできる表示制御が可能なカメラを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため第1の発明に係わるカメラは、画像効果を加えて撮影を行うカメラにおいて、撮影画像に上記画像効果に応じた画像処理を行う画像処理部と、上記画像処理された撮影画像を記録する画像記録部と、複数用意された画像効果の中から使用する1以上の画像効果を選択するためのメニューとして、上記画像効果を複数選択できるように上記画像効果を示す項目を配列して表示する第1のメニュー、または当該第1のメニューにさらに選択した画像効果の効果レベルを調整できる画面を加えた第2のメニューを表示するメニュー表示制御部と、上記第1または第2のメニューで選択された画像効果で上記画像処理部で画像処理された撮影画像からなるライブビュー画像に、上記第1または第2のメニューを重畳させて表示する画像表示制御部と、を備える。
【0008】
第2の発明に係わるカメラは、上記第1の発明において、上記メニュー表示制御部は、上記第1または第2のメニューで項目が選択された場合に、当該選択された項目に対して画像処理上で共に設定することが相反する項目を、当該第1または第2のメニュー上で識別可能に表示する。
【0009】
第3の発明に係わるカメラは、上記第1の発明において、上記第1または第2のメニューで選択された画像効果に応じた画像処理を実行させるように上記画像処理部を制御し、当該画像処理がなされた画像を記録するように上記画像記録部を制御するエフェクト制御部を有し、上記エフェクト制御部は、動画撮影時には、選択された画像効果の画像効果レベルを、撮影中一定にするかあるいは変化させるかを指示に応じて切換えるように制御する。
【0010】
第4の発明に係わるカメラは、上記第3の発明において、所定時間分以上の画像を一時的に格納可能な画像メモリを備え、上記エフェクト制御部は、撮影終了に合わせて上記画像効果を変化させる場合には、少なくとも上記変化させる時間分の最新の画像を撮影中に上記画像メモリに格納させ、撮影終了指示後に、上記画像メモリに格納された上記変化させる時間分の画像について画像処理を行わせるように上記画像処理部を制御し、当該画像処理された撮影画像を記録させるよう上記記録部を制御する。
【0011】
第5の発明に係わるカメラは、画像効果を加えて動画撮影を行うカメラにおいて、動画像の上記画像効果に応じた画像処理を行う画像処理部と、上記画像処理された動画像を記録する画像記録部と、画像を一時的に格納する画像メモリと、上記画像処理部と画像記録部と画像メモリを制御して、上記画像効果を加えた動画撮影を記録させるエフェクト制御部と、上記画像効果に応じて上記画像処理部で画像処理された動画像を、ライブビュー画像として表示する画像表示制御部と、を備え、上記エフェクト制御部は、撮影終了に到るまでの期間であるエンディング期間中に上記画像効果が変化するような画像を得るために、少なくとも上記変化させる時間分の最新の画像を撮影中に上記画像メモリに格納させ、撮影終了指示があった後に、上記画像メモリに格納された上記変化させる時間分の画像について画像処理を行わせるように上記画像処理部を制御し、当該画像処理された撮影画像を記録させるよう上記記録部を制御し、上記画像表示制御部は、撮影終了前までは、エンディング期間中に格納されていない動画像をライブビュー画像として表示し、撮影終了後に、エンディング期間用に画像効果が施された画像を表示する。
【発明の効果】
【0012】
第1及び第5の発明によれば、画像効果を多彩に使いこなすことのできる表示制御が可能なカメラを提供することができる。
【0013】
また、第2の発明によれば、相反する項目を区別して表示することができるので、操作時に途惑うおそれがない。第3の発明によれば、画像効果に変化をつけることもできるので、よりメリハリのある撮影画像を得ることができる。第4の発明によれば、再生時に処理を行わなくても、撮影場面で、撮影終了に合わせて画像効果が加えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の一実施形態に係わるカメラの主として電気回路の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態に係わるカメラにおいて、ライブビュー画像においてエフェクトメニューを重畳表示している様子を示す図である。
【図3】本発明の一実施形態に係わるカメラにおいて、エフェクトメニューの操作を説明する図である。
【図4】本発明の一実施形態に係わるカメラにおいて、エフェクトメニューで相反項目が選択された場合を説明する図である。
【図5】本発明の一実施形態に係わるカメラにおいて、スライダメニューの操作を説明する図である。
【図6】本発明の一実施形態におけるカメラにおいて、動画モードでの画像効果を加える操作を説明する図である。
【図7】本発明の一実施形態におけるカメラにおいて、各動画エフェクトの作用時間の例を示す図である。
【図8】本発明の一実施形態におけるカメラにおいて、各動画エフェクトの作用時間の例を示す図である。
【図9】本発明の一実施形態におけるカメラにおいて、各動画エフェクトの作用時間の例を示す図である。
【図10】本発明の一実施形態に係わるカメラにおける撮影モードにおける動作を示すフローチャートである。
【図11】本発明の一実施形態に係わるカメラにおけるエフェクトメニュー処理の動作を示すフローチャートである。
【図12】本発明の一実施形態に係わるカメラにおけるスライダメニュー処理の動作を示すフローチャートである。
【図13】本発明の一実施形態に係わるカメラにおける撮影処理の動作を示すフローチャートである。
【図14】本発明の一実施形態に係わるカメラにおける撮影処理の動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面に従って本発明を適用したカメラを用いて好ましい実施形態について説明する。本発明の好ましい一実施形態に係わるカメラは、デジタルカメラであり、撮像部を有し、この撮像部によって被写体像を画像データに変換し、この変換された画像データに基づいて、被写体像を本体の背面に配置した表示部にライブビュー表示する。撮影者はライブビュー表示を観察することにより、構図やシャッタタイミングを決定する。レリーズ釦を操作することにより、静止画の画像データが記録媒体に記録される。また、動画撮影モードが設定された場合にはレリーズ釦を操作することにより動画撮影が開始され、再度、レリーズ釦を操作することにより、動画撮影が終了する。アートショットモードを設定することによりエフェクトメニュー画面を表示させ、各種エフェクト(画像効果)を設定し、撮影前にエフェクト(効果)を確認すると共に、動画や静止画の撮影時には設定されたエフェクトに基づく画像処理が施された画像データが記録される。記録媒体に記録された動画または静止画の画像データは、再生モードを選択すると、エフェクトが施された画像で表示部に再生表示することができる。
【0016】
図1は、本発明の一実施形態に係わるカメラ1の構成を示すブロック図である。制御部(CPU:Central Processing Unit)11は、プログラム/データ記憶部12に記憶された制御プログラムに従って動作し、デジタルカメラの全体制御を行う。制御部11内には、画像表示制御部11a、メニュー表示制御部11b、エフェクト制御部11cが設けられている。制御部11内の11a〜11cは、制御プログラムにより実行される処理の一部であるので、制御部11に含まれる機能部として説明する。
【0017】
画像表示制御部11aは、静止画撮影や動画撮影中に被写体確認用にライブビュー画像の表示制御を行う。また、図2ないし図9を用いて後述するように、本実施形態においては、エフェクトメニューやスライドメニューの画面において各種エフェクト(画像効果)を設定でき、画像表示制御部11aは、設定されたエフェクトが施された動画像を、ライブビュー画像として表示部19に表示するよう制御を行う。また、画像表示制御部11aは、動画の撮影終了前までは、リアルタイムで動画像をライブビュー画像として表示し、撮影終了後に、エンディング期間用に画像効果が施された画像だけを再度表示する。このエンディング期間の表示の詳細については、図8および図9を用いて後述する。
【0018】
メニュー表示制御部11bは、表示部19に各種エフェクト(画像効果)を設定するためのエフェクトメニュー画面の表示制御を行う。このエフェクトメニュー画面の表示制御にあたって、本実施形態においては、エフェクトは複数用意されており、複数の画像効果の中から複数選択できるように、画像効果を示す項目を配列して表示する第1のメニュー、(エフェクトメニュー)または選択した画像効果のエフェクトレベルを調整できる画面を第1のメニューに加えた第2のメニュー(スライドメニュー)を表示する。
【0019】
また、メニュー表示制御部11bは、第1のメニューまたは第2のメニューでエフェクト(画像効果)の項目が選択された場合に、選択された項目に対して、画像処理上で共に設定することが相反する項目を、第1または第2のメニュー上で識別可能に表示する。この相反する項目の場合の表示の詳細については、図4を用いて後述する。
【0020】
エフェクト制御部11cは、上述の第1または第2のメニューにおいて撮影者によって選択されたエフェクト(画像効果)を、後述の画像処理部17において実行させるように制御し、この画像処理が行われた画像を画像記憶部22に記録するように制御する。また、エフェクト制御部11cは、動画撮影時には、選択された項目のエフェクト(画像効果)レベルを、撮影中一定にするか、あるいは変化させるかの指示に応じて制御する。また、エフェクト制御部11cは、撮影終了に合わせたエフェクトの変化レベルで画像処理された画像が撮影終了後に記録されるように、画像メモリ(後述するSDRAM16)に一旦格納された撮影画像を変化させる時間分以上に遅らせて画像処理部17によって画像処理を行わせ、この遅延した撮影画像を画像記憶部22に記録を行わせるよう制御する。これらの動画撮影中のエフェクトのレベル調節の関連事項の詳細については、図7ないし図9を用いて後述する。
【0021】
制御部11には、プログラム/データ記憶部12、操作部13、およびバス25が接続されている。プログラム/データ記憶部12は、不揮発性のメモリであり、前述したように制御部11において実行するプログラムや、各種データを記憶している。また、エフェクト(画像効果)を施すための各種データも記憶されている。
【0022】
操作部13は、ユーザがカメラに指示を与えるための各種操作部材を有する。各種操作部材としては、電源釦、レリーズ釦、十字釦、OK釦、再生釦、撮影モードダイヤル、エフェクト釦、メニュー釦等を有し、各種操作部材の操作状態の検出結果を制御部11に出力する。また、撮影モードダイヤルを有し、この撮影モードダイヤルを操作して動画撮影に設定する。エフェクト釦を操作すると、後述するアートショットモードに設定される。なお、メニュー画面においてアートショットモードを設定する等、他の方法によって設定するようにしても良い。また、操作部13は、タッチパネルを有し、ユーザが表示部19をタッチすると、そのタッチ位置やタッチ方向等を検出し、制御部11に出力する。
【0023】
バス25には、前述の制御部11の他に、撮像部15、SDRAM16、画像処理部17、表示ドライバ部18、圧縮伸張部20、画像記録・再生部21が接続されている。撮像部15は、被写体像を結像させるための撮影レンズ、被写体像を画像データに変換するための撮像素子、およびこれらの処理回路、撮影レンズの光路中に介挿された絞りおよびシャッタ等を含む。撮像部15によって生成された画像データはバス25に出力される。
【0024】
SDRAM(Synchronous Dynamic Random Access Memory)16は電気的に書き換え可能な不揮発性の一時記憶メモリであり、撮像部15から出力される画像データの一時記憶に用いられる。また、本実施形態においては、動画の撮影終了時に、種々のエンディングにおける画像効果(エフェクト)を施すアートショットが設けられているが、この画像処理は撮影終了が確定しないと行うことができない。そこで、動画撮影の場合には、エンディング処理時間分の撮影画像データがSDRAM16に一時記憶される。
【0025】
画像処理部17は、デジタル画像データのデジタル的増幅(デジタルゲイン調整処理)、ホワイトバランス、色補正、ガンマ(γ)補正、コントラスト補正、ライブビュー表示用画像生成、動画画像生成等の各種の画像処理を行なう。また、アートショットモードが選択され、エフェクト(画像効果)が設定されると、撮影画像に設定された画像効果に応じた画像処理(画像効果あるいはアートショット(Art Shot)処理とも呼ぶ)を行う。この画像処理の種類については、図2(b)を用いて後述する。
【0026】
圧縮伸張部20は、SDRAM16に一時記憶された動画や静止画の画像データを、JPEG、TIFF、MPEG等の圧縮方式により圧縮し、また表示等のために伸張するための回路である。なお、画像圧縮はMPEG、JPEG、TIFFに限らず、他の圧縮方式も利用してもよい。
【0027】
表示ドライバ部18は、撮影時にはライブビュー表示、再生時には再生画像を、表示部19に表示させる。特に、アートショットモードが設定された場合には、画像処理が施されたライブビュー画像を表示部19に表示させる。表示部19は、表示ドライバ部18に接続されており、本体の背面等に配置された液晶モニタや有機EL等のディスプレイを有し、表示ドライバ部18による制御により画面に所定の画像が表示される。
【0028】
画像記録・再生部22は、圧縮伸張部20において圧縮された動画や静止画の画像データを画像記憶部22に記憶し、また、画像記憶部22に記憶された動画や静止画の画像データを読み出す。この読み出された画像データは、圧縮伸張部20において伸張され、この伸張された画像データに基づいて、表示部19に画像が再生表示される。
【0029】
画像記憶部22は、画像記録・再生部21に接続されており、カメラ本体に内蔵、または装填可能な画像データの記録媒体である。また、画像データのタグ(ヘッダ)には、撮影日時等の撮影情報が記録される。
【0030】
次に、図2を用いて、本実施形態におけるエフェクト(画像効果)について説明する。図2(a)は、表示部19に表示されたライブビュー画像を示す。ライブビュー画像の下側には、エフェクトメニュー画面19aが表示され、図2(a)に示す例では、ART1〜ART6までのエフェクト(画像効果、アートショットとも言う)が表示されている。
【0031】
本実施形態においては、ART1(アート1)として、鮮やかな色で表現するポップアート、ART2(アート2)として、進化したソフトフォーカスのファンタジックフォーカス、ART3(アート3)として、ざらざら感のあるモノクロ画像のラフモノクロームが設けられている。さらに、ART4として画面の中心から周辺にかけて輝度を低下させるトイフォト、ART5として、画面の上部と下部の領域の画像のピントを低下させるジオラマ、さらにART6として、青みと赤みのあるセピア調のジェントルセピアが設けられている。
【0032】
次に、図3を用いて、エフェクトレベル(効果レベル)が固定されている場合のエフェクトメニュー画面について説明する。図3(a)は、通常のライブビュー表示を示しており、この表示状態において、エフェクト釦を操作する等により、アートショットモードを設定すると、図3(b)に示すようなエフェクトメニュー(第1のメニュー)に切り換わる。この表示状態では、図2(a)を用いて説明したように、画面の下部にエフェクトメニュー画面19aが表示される。
【0033】
撮影者は、表示されているアートショットART1〜ART6の中から、好みのアートショットをタッチすることにより、エフェクトを設定することができる。図3(b)においてアートショットART4をタッチすると、図3(c)に示すように、表示部19の画面の左上にエフェクト名称19b(この例では「トイフォト」)が表示され、画面にはトイフォトによる画像効果を施したライブビュー画像が表示される。
【0034】
また、図3(c)の画面下部には、エフェクト略称メニュー19cが表示される。このエフェクト略称メニュー19cには、エフェクトメニュー19aに更にエフェクト名の略称、例えば、ART1のポップアートなら「PA」、ART2のファンタジックフォーカスなら「FF」等がART番号に加えて表示されている。
【0035】
横一列に表示されたエフェクト略称メニュー19cの右側には、ライブビューアイコン(LVアイコン)19dが表示されている。このLVアイコン19dをタッチすると、図3(d)に示すように、エフェクト略称メニュー19cおよびエフェクト名称19bが消去される。表示部19の画面には、画像効果が施されたライブビュー画像と、実行中のエフェクトを示す実行エフェクト名19eのみが表示される。このようにLVアイコン19dをタッチすることにより、エフェクト略称メニュー19c等が消去されるので、撮影者が構図を決める際に画面が煩わしくなることを防止することができる。
【0036】
図3(c)の画面では、アートショットART4のトイフォトTPが選択されている。この表示状態で、撮影者が更にアートショットART2のファンタジックフォーカスFFを選択すると、図3(e)に示すように、トイフォトとファンタジックフォーカスの両方のエフェクトが加えられる。
【0037】
図3(e)に示すように、2つのエフェクトが施されて表示状態で、LVアイコン19dがタッチされると、図3(f)に示すように、エフェクト略称メニュー19cとエフェクト名称19bが消去され、実行エフェクト名19eが表示される。この場合、2つの画像効果が施されていることから、実行エフェクト名19eも2つ表示される(図3(f)に示す例では、ART2とART4)。
【0038】
次に、図4を用いて、相反項目の場合の表示について説明する。図3を用いて説明したように、本実施形態においては、2以上のエフェクト(画像効果、アートショット)を設定することが可能である。しかしながら、画像効果によっては、お互いに相反する組合せがある。例えば、図4に示した例に示すポップアートPAとジェントルセピアGSは、共に色味に対して画像処理を行うものであり、両者を同時に満足するような画像処理は相反しており、実行することができない。
【0039】
そこで、本実施形態においては、先に設定された画像効果に対して、相反する組合せとなるエフェクトの場合には、エフェクト略称メニュー19c中のエフェクト名を示すアイコンを、他のアイコンと識別可能な表示に変更している。図4に示す例では、先にポップアート(PA)が設定されたことから、これと相反するジェントルセピア(GS)は破線で示している。なお、相反するアイコンの表示方法は、これに限らず、例えば、色を変更してもよい。いずれにしても他のエフェクトと識別可能な表示であればよい。
【0040】
次に、図5を用いて、スライダメニュー(第2のメニュー)について説明する。図3および図4の説明においては、設定されたエフェクトにおけるエフェクトレベルは固定としていた。しかし、被写体によっては、エフェクトのレベルを強めたり、逆に弱めたい場合がある。そこで、本実施形態においては、エフェクトレベル(効果レベル)を変更できるようにしている。
【0041】
図5(a)に示す例では、アートショットとしてトイフォト(TP)が設定されている。この状態で、撮影者がトイフォトのアイコンの位置で、画面上を上方向に指でスライドさせると、図5(b)に示すように、メニュー表示制御部11cがスライダ19fを表示部19の画面上に表示させる。
【0042】
表示部19にスライダ19fが表示されると、撮影者は指でスライダ19f上をスライドすることにより、エフェクトレベルを調節することができる。例えば、指を更に上方向に摺動すると、エフェクトレベルは強くなり、一方、下方向に摺動するエフェクトレベルは弱くなる。図5(c)に示す例では、スライダ19fを上に摺動させエフェクトレベルを強くし、トイフォトの効果を強調するような効果を施すように設定している。
【0043】
アートショットを1つ選択した状態(例えば、図5(c)に示す表示状態)において、さらに、別のアートショットを設定すると(図5(d)に示す例では、ファンタジックフォーカスFF)、先に選択されていたアートショット(トイフォトTP)に対応するスライダ19fは消去される。そして、新たに選択されたアートショット(ファンタジックフォーカスFF)に対応してスライダ19fが表示され、先に選択されていたアートショット(トイフォトTP)には、エフェクトレベル19gが表示される。このエフェクトレベル19gは、新たにアートショットを選択する直前に設定されていたエフェクトレベルの程度を表示する。
【0044】
このように、本実施形態においては、スライダ19fを調整することにより、画像効果を施す際のエフェクトレベルを調節することができる。また、エフェクト(アートショット)を複数選択することができ、この場合にも新たに選択した画像効果のエフェクトレベルを調節することができると共に、先に選択した画像効果のエフェクトレベルをエフェクトレベル19gによって確認することができる。
【0045】
次に、動画撮影モードにおける画像効果の設定について、図6ないし図9を用いて説明する。図6(a)は動画撮影モードが設定された場合を示し、この場合には、画面の右上に動画撮影モードアイコン19hが表示される。また、図6(a)に示す例では、画像効果(エフェクト、アートショット)として、トイフォトTPが選択され、さらにエフェクトレベルを設定するためにスライダ19fが表示されている。また、スライダ19fの上側に隣接してエフェクト態様アイコン19jが表示されている。
【0046】
動画撮影の場合には、エフェクト(画像効果)の施し方として、本実施形態においては、(1)動画の撮影中、エフェクトが一定のレベルで連続するエフェクトロック、(2)動画の撮影の最初と最後だけ画像効果を施すエフェクトバリアブル1、(3)動画の最初と最後以外で画像効果を施すエフェクトバリアブル2の3種類が用意されている。設定されたエフェクトを表示するために、図6(d)に示すように、エフェクトロックアイコン19ja、エフェクトバリアブル1を示すエフェクトバリアブルアイコン19jb、エフェクトバリアブル2を示すエフェクトバリアブルアイコン19jcが、エフェクト態様アイコン19jとして、スライダ19fの上側に隣接して表示される。
【0047】
図6(a)に示す例では、エフェクト態様アイコン19jとして、エフェクトロックアイコン19jaが表示されているが、エフェクト態様アイコン19jを撮影者がタッチすると、図6(b)に示すように、エフェクトバリアブルアイコン19jbに変わり、エフェクトバリアブル1にエフェクトが切り換わったことを示す。本実施形態においては、エフェクト態様アイコン19jをタッチするたびに、エフェクトロック→エフェクトバリアブル1→エフェクトバリアブル2→エフェクトロックと、サイクリックに順次切り換わる。しかし、タッチ以外にも、操作部材を操作するたびに切り換わるようにしても勿論かまわない。
【0048】
また、動画撮影モードにおいても、エフェクト(アートショット)を複数、選択することは可能であり、この場合、選択したエフェクトごとに画像効果の態様を異ならせてもよい。例えば、図6(c)に示す例では、ファンタジックフォーカスFFではエフェクトロックを選択し、トイフォトTPではエフェクトバリアブル1を選択している。
【0049】
次に、図7を用いて、動画撮影モードでエフェクトロック、またはエフェクトバリアブル1、2を選択した場合のエフェクト(画像効果)の作用時間について説明する。図7において、横軸は動画撮影開始からの時間を示し、縦軸は、エフェクトのレベルを示す。図7中のL1は、エフェクトロックを選択した場合のエフェクトのレベルを示す。エフェクトロックを選択すると、図から分かるように、動画の撮影中、一定の強度でエフェクトが施される。
【0050】
図7中のL2〜L4は、エフェクトバリアブル1を選択した場合であり、L2は画像効果が徐々に低下するのに対して、L4は急速に低下する場合である。すなわち、L2は作用時間が長いのに対してL4は作用時間が短く、L3は中間の作用時間となっている。エフェクトバリアブル1を設定した場合には、作用時間が経過した後であっても、エフェクトのレベルとしては、最低限レベル(図中ではレベル1)を維持し、0とすることはない。せっかくエフェクトを設定していることから、最低限レベルで画像効果を付与するようにしている。なお、エフェクトバリアブル2が設定された場合も、同様に、作用時間の長短を異ならせてもよい。また、エフェクトバリアブル1、2における作用時間は、メニュー画面等において、予め適宜設定されるものとする。
【0051】
次に、エフェクトバリアブル1が選択された場合において、動画撮影開始と撮影終了時におけるエフェクト(画像効果)の施し方について、図8を用いて説明する。図8に示す例では、トイフォトTPとファンタジックフォーカスFFの2つのアートショットが選択されており、かつトイフォトTPはエフェクトバリアブル1が設定されており、一方、ファンタジックフォーカスFFはエフェクトロックが設定されている。図8(a)は画像記憶部22に記録される画像を示し、図8(b)は動画撮影中に表示部19に表示されるライブビュー画像を示す。ただし、図8(b)では、ファンタジックフォーカスFFのエフェクトについては一定であるので省略し、トイフォトTPのエフェクトのレベルの変化についてのみ示す。
【0052】
動画撮影中に表示部19に表示されるライブビュー画像は、エフェクトバリアブル1が設定されていることから、図8(b)のL13に示すように、撮影開始時にはトイフォトTPのエフェクトが大きく施される。時刻t11となり撮影開始より所定時間(図8(b)の例では5秒)が経過すると、最低限レベルとなり、撮影終了時刻であるt13まで維持される。また、撮影開始よりSDRAM16に撮影された画像の一時記憶される。
【0053】
時刻t13において撮影者が撮影終了を指示すると、この時点からt12以降の画像処理及び記録が開始されるようにしているので、SDRAM16に一時記憶されたt12からt13の分の画像が順次読み出され、トイフォトTPについてのエンディングエフェクトが施され、記録される。あわせて、確認のため、エンディングエフェクトが施されたエンディング期間の画像が表示部19に表示される。なお、確認用なので、エンディングの画像効果の表示時間を短縮してL13aのように表示しても勿論かまわない。つまり、t12からt13のライブビュー画像は、撮影中のエフェクト処理がされた画像と、エンディングエフェクト処理がされた画像の合わせて2回が表示されることになる。
【0054】
エフェクトバリアブル1は、撮影開始と撮影終了(エンディング)において、エフェクトを施すが、エンディングにおいてエフェクトを付与するのは、撮影終了指示が検出されてからでないと行うことができない。そこで、本実施形態においては、撮影終了するまで、エンディングの処理を行うための所定時間(図8(b)の例では3秒)の間のエフェクトを施さない画像を常にSDRAM16に一時記憶しておき、撮影終了指示後にこの画像を読み出してエフェクトを施し記録する。
【0055】
画像記憶部22に記録される画像は、図8(a)に示すように、撮影開始からの時刻t11までの所定時間(5秒)の間、L12に示すように、トイフォトTPによるエフェクトが徐々に低下するように施され、以後は最低限の効果が維持される。またファンタジックフォーカスFFは、エフェクトロックが設定されていることから、L11に示すように、一定レベルのエフェクトが付与される。
【0056】
以上のように、本実施形態においては、一旦、SDRAM16に画像データを一時記憶し、所定時間経過後(図8の例では5秒後)に、SDRAM16から画像データを読み出し、この読み出した画像データにエフェクトに応じて画像処理を施し、この画像処理を施した画像データを画像記憶部22に記録する。つまり、エンディング処理時間分だけエフェクト処理の開始を遅くしえちるので、撮影終了が指示された後でも、エンディング処理に対処することができる。本実施形態においては、撮影終了の所定時間前(図8(a)では3秒)の時刻t12から、L12aに示すようにトイフォトTPのエフェクトが徐々に増加するように施され、撮影終了時刻t13において画像が終了する。
【0057】
このように、本実施形態においては、画像記憶部22に画像を記録するにあたって、図8(b)に示したようなライブビュー画像をそのまま記録するのではなく、エフェクト制御部11cがエンディング部分を編集した後に記録する。したがって、画像記憶部22に記録された動画の画像を再生すると、撮影終了の所定時間前のエンディング期間からエフェクトが増加する画像となる。
【0058】
次に、エフェクトバリアブル2が選択された場合において、動画撮影開始と撮影終了時におけるエフェクトの施し方について、図9を用いて説明する。図9に示す例においても図8の例と同様、トイフォトTPとファンタジックフォーカスFFの2つのアートショットが選択されており、トイフォトTPはエフェクトバリアブル2が設定されており、一方、ファンタジックフォーカスFFはエフェクトロックが設定されている。図9(a)は画像記憶部22に記録される画像を示し、図9(b)は動画撮影中に表示部19に表示されるライブビュー画像を示す。図9(b)においても、図8(b)と同様に、ファンタジックフォーカスFFの画像効果については省略し、トイフォトTPの画像効果の変化についてのみ示す。
【0059】
動画撮影中に表示部19に表示されるライブビュー画像は、エフェクトバリアブル2が設定されていることから、図9(b)のL23に示すように、撮影開始時にはトイフォトTPのエフェクトが小さく、徐々に大きくなるように施される。時刻t21となり撮影開始より所定時間(図9(b)の例では5秒)が経過すると、一定レベルとなり、撮影終了時刻であるt23までこのレベルが維持される。また、撮影開始よりSDRAM16に撮影された画像の一時記憶される。
【0060】
時刻23において撮影者が撮影終了を指示すると、SDRAM16に一時記憶された画像(t22〜t23)が古い順に読み出され、この一時記憶された画像に対してエンディングのエフェクト(トイフォトTP)が徐々に低下するように施される。そして所定のエフェクトが施されたt22からt23までの画像が、再度、表示部19に表示される。なお、エンディングの画像効果の表示時間を短縮してL23aのように表示しても勿論かまわない。図8での説明と同様に、t22からt23のライブビュー画像は、撮影中のエフェクト処理がされた画像と、エンディングエフェクト処理がされた画像の合わせて2回が表示されることになる。
【0061】
エフェクトバリアブル2もエフェクトバリアブル1と同様、撮影開始と撮影終了(エンディング)において、エフェクトを施すが、エンディングにおいてエフェクトを付与するのは、撮影終了時点が確定してからでないと行うことができない。そこで、本実施形態においても、撮影終了するまで、エンディングの処理を行うための所定時間(図9(b)の例では3秒)の間のエフェクトを施さない画像を常にSDRAM16に一時記憶しておき、撮影終了指示後にこの画像を読み出してエフェクトを施し記録する。
【0062】
画像記憶部22に記録される画像は、図9(a)に示すように、撮影開始からの時刻t21までの所定時間(5秒)の間、L22に示すように、トイフォトTPによる画像効果が徐々に増加するように施され、以後は一定レベルの効果が維持される。またファンタジックフォーカスFFは、エフェクトロックが設定されていることから、L22に示すように、一定レベルの画像効果が付与される。
【0063】
以上のように、本実施形態においても、一旦、SDRAM16に画像データを一時記憶し、所定時間経過後(図9の例では5秒後)に、SDRAM16から画像データを読み出し、この読み出した画像データにエフェクトに応じて画像処理を施し、この画像処理を施した画像データを画像記憶部22に記録する。つまり、エンディング処理時間分だけエフェクト処理の開始を遅くしているので、撮影終了が指示された後でも、エンディング処理に対処することができる。本実施形態においては、撮影終了の所定時間前(図9(a)では3秒)の時刻t22から、L22aに示すようにトイフォトTPのエフェクトが徐々に低下するように施され、撮影終了時刻t23において画像が終了する。
【0064】
このように画像記憶部22に画像を記録するにあたって、図9(b)に示したようなライブビュー画像をそのまま記録するのではなく、エフェクトバリアブル1の場合と同様、エフェクト制御部11cがエンディング部分を編集した後に記録する。したがって、画像記憶部22に記録された動画の画像を再生すると、撮影終了の所定時間前のエンディング期間からエフェクトが低下する画像となる。
【0065】
次に、本実施形態における動作を図10ないし図14に示すフローチャートを用いて説明する。これらのフローチャートは、プログラム/データ記憶部12に記憶されているプログラムに従って制御部11が実行する。図10に示す撮影モードのフローに入ると、まず、アートショットモードか否かの判定を行う(S11)。アートショットモードは、操作部13の内の1つであるエフェクト釦によって設定するので、このステップにおいては、エフェクト釦の操作状態に基づいて判定する。
【0066】
ステップS11における判定の結果、アートショットモードでなかった場合には、ライブビューのみ表示を行う(S13)。ここでは、通常のライブビュー表示を行う。すなわち、撮像部15によって取得した画像データを処理した後、表示部19に被写体像を動画で表示する。これにより、撮影者は構図を決め、シャッタチャンスを決定する。
【0067】
一方、ステップS11における判定の結果、アートショットモードであった場合には、図2ないし図9を用いて説明した画像効果を施すための処理を実行する。まず、エフェクトメニューの表示中であるか否かを判定する(S15)。ここでは、図2(a)や図3(b)に示すエフェクトメニュー画面19aが表示部19に表示中であるか否かを判定する。
【0068】
ステップS15における判定の結果、エフェクトメニュー表示中でなかった場合には、次に、スライダメニュー表示中であるか否かを判定する(S19)。ここでは、図3(c)(e)や図5に示すエフェクト略称メニュー19cが表示部19に表示中であるか否かを判定する。このエフェクト略称メニュー19cが表示された状態で、撮影者が表示部19の画面をタッチし、スライドすることにより、スライダ19fが表示できることから、このステップでは、エフェクト略称メニュー19cの表示状態を判定する。
【0069】
ステップS19における判定の結果、スライダメニュー表示でなかった場合には、エフェクトメニュー処理を実行する(S23)。ここでは、図2(a)や図3(b)に示したようなエフェクトメニュー画面19aを表示し、また、このエフェクトメニュー処理中に、エフェクトメニュー画面19a中の項目(エフェクト、アートショット、画像効果)のいずれかが選択された場合には、図3(c)(e)に示すようなエフェクト略称メニュー19cを表示し、また図4において説明したような相反する項目があれば、この項目を識別可能に表示する。このエフェクトメニュー処理の詳細については、図11を用いて後述する。
【0070】
ステップS15における判定の結果、エフェクトメニュー表示中であった場合には、次に、スライド操作があったか否かの判定を行う(S17)。撮影者はエフェクト(画像効果、アートショット)のレベルを調節したい場合には、対応する項目付近をタッチし、上下方向にスライドする。そこで、このステップでは、表示部19のタッチパネルの操作状態に基づいて判定する。
【0071】
ステップS17における判定の結果、スライド操作が有った場合、またはステップS19においてスライダメニュー表示中であった場合には、スライダメニュー処理を実行する(S21)。ここでは、図4(b)(d)、図6等に示したようなスライダ19f、エフェクトレベル19gの表示を行い、また複数の項目(エフェクト、アートショット、画像効果)が選択された場合に、相反する項目があればこの項目を識別可能に表示する。このスライダメニュー処理の詳細については、図12を用いて後述する。
【0072】
ステップS21においてスライダメニュー処理を実行すると、またはステップS23においてエフェクトメニュー処理を実行すると、次に、エフェクト処理済みライブビュー表示を行う(S25)。ここでは、画像表示制御部11aは、選択されたエフェクトで画像処理されるように画像処理部17を制御し、またスライダ19fによって設定されたエフェクトレベルがあれば、画像処理を施す際に設定されたエフェクトレベルで処理するように画像処理部17を制御する。画像表示制御部11aは、画像処理部17によって画像効果が付与されたライブビュー画像を表示部19に表示させる。
【0073】
エフェクト処理済みライブビュー表示を行うと、次に、ライブアイコンへの操作があったか否かを判定する(S27)。ここでは、図3(c)〜(f)を用いて説明したように、LVアイコン19dがタッチされたか否かを判定する。
【0074】
ステップS27における判定の結果、ライブアイコンへの操作があった場合には、次に、エフェクトアイコン付きのライブビュー表示を行う(S29)。ここでは、図3(d)(f)において説明したように、エフェクト名称19bやエフェクト略称メニュー19cを消去し、ライブビュー画像そのものを見易くする。なお、この場合でも実行エフェクト名19eを表示し、選択されているエフェクトが何であるかを容易に分かるようにしている。
【0075】
エフェクトアイコン付きのライブビュー表示を行うと、次に、レリーズ操作があったか否かを判定する(S31)。撮影者は構図が決まり、シャッタタイミングになると、操作部13の内のレリーズ釦を操作することから、このステップではこれらの操作部材の操作状態に基づいて判定する。
【0076】
ステップS31における判定の結果、レリーズ操作があった場合には、次に、撮影処理を実行する(S33)。静止画撮影のためにレリーズ釦が操作された場合には、撮像部15から取得した画像データを静止画用に画像処理し、静止画用の画像圧縮した後、画像記憶部22に記録する。また動画撮影モードでレリーズ釦が操作された場合には、撮像部15から取得した画像データを動画用に画像処理し、動画用の画像圧縮した後に、画像記憶部22に記録する。動画撮影は、レリーズ釦が再度操作されるまで続行する。また、静止画および動画の撮影にあたって、アートショットモードが設定されている場合には、設定されたエフェクトに従って画像効果を施し、この画像効果を施した画像データを画像記憶部22に記録する。撮影処理の詳しい動作については、図13を用いて後述する。
【0077】
ステップS33において撮影処理を実行すると、またはステップS31における判定の結果レリーズ操作がなかった場合には、またはステップS27における判定の結果ライブアイコンへの操作がなかった場合、またはステップS13においてライブビューのみの表示を行うと、次に、電源オフ操作があったか否かを判定する(S35)。ここでは、操作部13の内の1つである電源釦の操作状態に基づいて判定する。
【0078】
ステップS35における判定の結果、電源オフ操作がなかった場合には、ステップS11に戻り、前述の動作を実行する。一方、電源オフ操作がなされた場合には、撮影モードの処理を終了する。
【0079】
次に、ステップS23におけるエフェクトメニュー処理について、図11を用いて説明する。エフェクトメニュー処理のフローに入ると、まず、エフェクトメニュー表示を行う(S41)。ここでは、図2(a)や図3(a)におけるエフェクトメニュー画面19aを表示する。なお、ステップS15の判定がYesかつステップS17の判定がNoの場合にもエフェクトメニュー処理を実行するが、この場合には、エフェクトメニュー画面19aの表示を続行する。
【0080】
エフェクトメニュー表示を行うと、次に、エフェクトメニューで項目が選択されたか否かの判定を行う(S43)。エフェクトメニューで項目(エフェクト、アートショット)が選択されると、スライダメニュー表示に切り換わるが、エフェクトメニュー処理中にエフェクトメニューの項目が選択された場合には、ここで判断する。
【0081】
ステップS43における判定の結果、エフェクトメニューで項目(エフェクト、アートショット)が選択された場合には、次に、選択項目と相反する項目があるか否かを判定する(S43)。ここでは、図4を用いて説明したように、ポップアートとジェントルセピアのように、両者を同時に画像効果として施すことが困難な画像効果の組合せがあるか否かを判定する。
【0082】
ステップS45における判定の結果、選択項目と相反する項目が有る場合には、次に、相反する項目を選択不可能に設定し(S47)、エフェクトメニュー表示内容を変更する(S49)。ここでは、メニュー表示制御部11bは、相反する項目(エフェクト、アートショット)を制御部11内部で設定できないようにすると共に、図4に示したように相反する項目であることが識別できるように表示を変更する。
【0083】
ステップS49においてエフェクトメニュー表示内容を変更すると、またはステップS45における判定の結果、選択項目と相反する項目がなかった場合、またはステップS43における判定の結果、エフェクトメニューで項目が選択されていない場合には、次に、既に選択された項目が有るか否かを判定する(S51)。
【0084】
ステップS51における判定の結果、既に選択された項目がなかった場合には、デフォルトレベルで選択された項目でエフェクトを設定する(S53)。スライダメニュー処理によってエフェクトレベルが設定されていないことから、ここでは、ステップS43において選択された項目(エフェクト、アートショット)のレベルは、デフォルトレベルで設定する。
【0085】
一方、ステップS51における判定の結果、既に選択された項目があった場合には、前の項目に今回の項目をデフォルトで重ねたエフェクトを設定する(S55)。ここでは、エフェクトメニューで複数の項目(エフェクト、アートショット)が選択されていることから、それぞれ選択された項目について、デフォルトレベルで画像処理を重ね合わせる。ステップS53またはS55においてエフェクトを設定すると、元のフローに戻る。
【0086】
次に、ステップS21におけるスライダメニュー処理について、図12を用いて説明する。スライダメニュー処理のフローに入ると、まず、スライダ操作された項目にスライダを表示する(S61)。スライダメニュー(第2のメニュー)画面としては、図3(c)(e)、図5(a)におけるエフェクト略称メニュー19cが表示されている画面を指すが、ステップS17における判定の結果スライド操作がなされていることから、ここでは、図5(b)〜(d)、図6(a)〜(c)に示すように、エフェクト略称メニュー19cに加えてスライダ19fの表示を行う。
【0087】
ステップS61においてスライダ表示を行うと、次に、選択項目と相反する項目があるか否かを判定する(S63)。エフェクトメニュー画面19aにおいて1つでも項目が選択されると、エフェクトメニュー表示からスライダメニュー表示に切り換わる。このステップでは、エフェクト略称メニュー19cの中で選択されている項目と相反する項目があるかを判定する。例えば、図4を用いて説明したように、ポップアートとジェントルセピアのように、両者を同時に画像効果として施すことが困難な画像効果の組合せがあるか否かを判定する。
【0088】
ステップS63における判定の結果、選択項目と相反する項目が有る場合には、次に、相反する項目を選択不可能に設定し(S65)、スライダメニュー表示内容を変更する(S67)。ここでは、メニュー表示制御部11bは、相反する項目(エフェクト、アートショット)を設定できないようにすると共に、図4に示したように相反する項目であることが識別できるように表示を変更する。
【0089】
ステップS67においてスライダメニュー表示内容を変更すると、またはステップS63における判定の結果、選択項目と相反する項目がなかった場合には、次に、スライダへの操作があったか否かを判定する(S69)。ここでは、図4(b)(c)を用いて説明したように、スライダ19fを撮影者が摺動したか否かに基づいて判定する。
【0090】
ステップS69における判定の結果、スライダへの操作があった場合には、次に、スライダ表示の変更を行う(S71)。ここでは、撮影者の摺動の際のスライド量に応じて、スライダ19fの表示を変更する。
【0091】
スライダ表示変更を行うと、次に、既に選択された項目が有るか否かを判定する(S75)。この判定の結果、既に選択された項目がなかった場合には、スライダレベルで、選択された項目で効果を設定する(S75)。ここでは、選択されている項目が1つしかないことから、この選択されている項目についてスライダ19fで設定されたエフェクトレベルに基づいてエフェクトを施すための設定を行う。
【0092】
一方、ステップS73における判定の結果、既に選択された項目がある場合には、スライダレベルで、選択された今回の項目に、前の項目の効果を重ねて設定する(S77)。ここでは、2以上の項目が選択されていることから、選択された複数の項目について、それぞれのエフェクトの設定されたレベルに基づいて画像効果を施すための設定を行う。
【0093】
ステップS75またはS77において画像効果を施すための設定を行うと、またはステップS69における判定の結果、スライダへの操作がなかった場合には、スライダメニュー処理のフローを終了し、元のフローに戻る。
【0094】
次に、ステップS33の撮影処理の動作について、図13および図14に示すフローチャートを用いて説明する。撮影処理の動作に入ると、まず、動画撮影か否かを判定する(S81)。本実施形態においては、静止画撮影か動画撮影のいずれかを撮影モードダイヤル等において選択可能である。
【0095】
ステップS81における判定の結果、動画撮影でない場合、すなわち、静止画撮影の場合にはエフェクト設定を行う(図14のS141)。ここでは、図2ないし図4等を用いて説明したように、選択された項目(エフェクト、アートショット)に従って、画像効果を施すための設定を行う。
【0096】
エフェクト設定を行うと、次に、撮影を行う(S143)。ここでは、撮像部15において取得した画像データに対して、画像処理部17が静止画用の画像処理を行う。撮影を行うと、次に、エフェクト処理を行う(S145)。ここでは、画像処理部17がステップS141において設定されたエフェクトに従って、撮像部15が取得した画像に対して画像効果を施す。エフェクト処理を行うと、次に記録を行う(S147)。ここでは、ステップS145において画像効果を施す処理がなされた静止画の画像を圧縮処理し、画像記憶部22に記録する。記録が終わると、元のフローに戻る。
【0097】
ステップS81(図13参照)における判定の結果、動画撮影であった場合には、次に、エフェクトはロックか否かの判定を行う(S83)。図6(d)を用いて説明したように、動画撮影の場合には、画像効果(エフェクト)のかけかたとして、エフェクトロック、エフェクトバリアブル1、およびエフェクトバリアブル2の3種類が用意されている。このステップでは、3種類のうちのエフェクトロックが設定されているか否かを判定する。
【0098】
ステップS83における判定の結果、エフェクトロックが設定されていた場合には、エフェクト設定を行う(図14のS121)。ここでは、図7を用いて説明したように、動画の撮影期間中、画像処理部17が一定のエフェクトレベルで画像効果を施すように設定する。
【0099】
エフェクト設定を行うと、次に、撮影を行う(S123)。ここでは、撮像部15において取得した画像データに対して、画像処理部17が動画用の画像処理を行う。撮影を行うと、次に、エフェクト処理を行う(S125)。ここでは、画像処理部17がステップS121において設定されたエフェクトに従って、撮像部15が取得した画像に対して画像効果を施す。エフェクト処理を行うと、次に記録を行う(S127)。ここでは、ステップS125において画像効果を施す処理がなされた動画画像を圧縮処理し、画像記憶部22に記録する。
【0100】
動画の記録を行うと、次に、エフェクト画像のライブビュー表示を行う(S129)。ここでは、画像効果を施す処理がなされた動画画像を、表示部19にライブビュー表示する。ライブビュー表示を行うと、次に、ストップ操作があったか否かの判定を行う(S131)。動画撮影モードが設定されている際に、レリーズ釦を操作すると動画撮影を開始し、再度、レリーズ釦を操作すると動画撮影を終了することから、このステップでは再度レリーズ釦が操作されたか否かに基づいて判定する。この判定の結果、ストップ操作がなされていなかった場合には、ステップS123に戻り、エフェクト処理を施しながら動画撮影を続行する。一方、ストップ操作がなされた場合には、元のフローに戻る。
【0101】
ステップS83(図13参照)における判定の結果、エフェクトロックが設定されていなかった場合には、次に、エフェクト設定を行う(S85)。この場合には、フェクトバリアブル1またはエフェクトバリアブル2のいずれかを設定する。
【0102】
ステップS85においてエフェクトの設定を行うと、次に、撮影を行う(S87)。ここでは、撮像部15において取得した画像データに対して、画像処理部17が動画用の画像処理を行う。続いて、メモリに記憶する(S89)。図8および図9を用いて説明したように、SDRAM16にエンディング期間に対応した期間分の画像を一時記憶する。
【0103】
ステップS89においてメモリに記憶すると、次に、メモリから所定時間経過した画像データを読み出す(S91)。ここでは、SDRAM16に一時記憶されている画像データの中から所定時間が経過した画像データを読み出す。図8および図9に示した例では、5秒経過後の画像データが読み出される。
【0104】
続いて、経過時間に応じてエフェクトレベルを設定する(S93)。ここでは、例えば、図8(a)に示すレベルL12やL12aのエフェクトレベル、または図9(a)に示すL22やL22aのエフェクトレベルに沿って、撮影開始からの経過時間に応じたエフェクトレベルを設定する。
【0105】
経過時間に応じたエフェクトレベルを設定すると、エフェクト処理を行う(S95)。ここでは、ステップS93において設定されたエフェクトレベルに応じて、画像処理部17は撮像部15によって取得した画像に対して画像効果(エフェクト)を付与する。次に、画像効果を付与された画像は画像記憶部22に記録される(S97)。
【0106】
次に、リアルタイムの画像を画像処理する(S99)。本実施形態においては、図8(a)や図9(a)に示すように画像記憶部22に記録するための画像処理を行うと共に、並行して図8(b)や図9(b)に示すように動画撮影中のライブビュー表示のための画像処理も行っている。ステップS99では、SDRAM16に一時記憶され遅延して読み出された画像ではなく、ステップS87において取得したリアルタイムの画像に対して、ステップS85において設定された画像効果に基づいて、画像処理部17は画像効果を付与する画像処理を行う。
【0107】
リアルタイムの画像を画像処理すると、続いて、エフェクト処理されたリアルタイムの画像をライブビュー表示する(S101)。ここでは、ステップS99において画像処理された画像を表示部19にライブビュー表示する。
【0108】
リアルタイムの画像をライブビュー表示すると、次に、ストップ操作があったか否かの判定を行う(S103)。ここでは、再度、レリーズ釦が操作されたか否かに基づいて判定する。この判定の結果、ストップ操作がなされていなかった場合には、ステップS87に戻り、エフェクトバリアブル1またはエフェクトバリアブル2のエフェクト処理を施しながら動画撮影を続行する。
【0109】
ステップS103における判定の結果、ストップ操作があった場合には、次に、エンディング画像のエフェクト処理を行い(S105)、エンディング画像の記録を行う(S107)。ここでは、撮影が終了するとエンディング期間が確定するので、一時記憶用のSDRAM16に記憶されているエンディング期間の画像データに対して、エンディング期間用のエフェクトレベルで画像効果を付与する画像処理を行う。例えば、図8(a)に示す例では、レベル12aに従って画像効果を付与し、また図9(a)に示す例では、レベル22aに従って画像効果を付与する画像処理を行う。画像処理を行うと、この画像処理された画像データが、画像記憶部22に記録される。
【0110】
エンディング画像の記録を行うと、同時または記録終了後に、エフェクト処理されたエンディング画像について、再度、ライブビュー表示を行う(S109)。ここでは、例えば、図8(b)や図9(b)に示すように、t13〜t14、またはt23〜t24の間、エンディング用に画像効果が付与された画像が表示部19に確認用に表示される。なお、前述したように、エフェクトレベルL13aやL23aのように、エフェクトの確認用であるから、表示時間を短縮しても構わない。また、確認用であるから、再度のライブビューを省略するようにしてもよい。
【0111】
エンディング画像のライブビュー表示を行うと、次に、エンディング処理が終了したかを判定する(S111)。ここでは、エンディング期間が経過し、エンディング画像の表示が終了したかを判定する。この判定の結果、エンディング処理が終了していない場合には、ステップS105に戻り、エンディング処理を続行し、一方、エンディング処理が終了した場合には、撮影処理のフローを終了して、元のフローに戻る。
【0112】
以上説明したように、本発明の一実施形態においては、複数用意された画像効果の中から使用する1以上の画像効果を選択するためのメニューとして、画像効果を複数選択できるように画像効果を示す項目を配列して表示するエフェクトメニュー(第1のメニュー)、またはエフェクトメニューにさらに選択した画像効果の効果レベルを調整できる画面を加えたスライドメニュー(第2のメニュー)を表示するメニュー表示制御部11aと、エフェクトメニューまたはスライドメニューで選択された画像効果で画像処理部17で画像処理された撮影画像からなるライブビュー画像に、エフェクトメニューまたはスライドメニューを重畳させて表示する画像表示制御部11aを有している。このため、画像効果を多彩に使いこなすことのできる表示制御が可能となる。
【0113】
また、本発明の一実施形態においては、撮影画像に加える画像効果(エフェクト、アートショット)の選択や設定がデフォルトレベルで簡易的に設定するでき、また画像効果のレベルを変えて設定することも簡単にできる。また、本発明の一実施形態においては、撮影終了後に、エンディング期間の画像効果を確認することができる。エンディングは通常、数秒程度の短時間であることから、表示期間が延長しても、撮影者は煩わしさを感ずることはない。
【0114】
なお、本発明の一実施形態においては、複数のエフェクト(アートショット、画像効果)を選択できるようにしていたが、単一のエフェクトを選択できるだけでもよい。また、選択した各エフェクトについて、それぞれ効果のレベルを調節できるようにしたが、デフォルト値のみでよければ、調節機能を省略してもよい。
【0115】
また、本発明の一実施形態においては、撮影期間中に画像データを一時記憶し、この一時記憶した画像データを遅延して読み出し、読み出した画像データに対して画像効果を施し(エフェクト処理)、この画像処理した画像データを記録していた。しかしながら、撮像部から取得した画像データに対してリアルタイムで画像効果を施し、そのまま記憶するようにしてもよい。この場合、エンディングについても画像効果を施すために、画像効果を施さない画像データを一時記憶し、撮影終了後にエンディング期間分の画像データに対して画像効果を施し、エンディング期間の画像データを書き換えるようにしてもよい。
【0116】
さらに、本発明の一実施形態においては、エンディング期間分の画像を常にSDRAMに格納するようにしていたが、これが不要な方式も可能である。例えば、通常の記録のようにリアルタイムで画像を記録しておいて、撮影終了直後に画像記憶部に既に記録された画像の中で、エンディング期間の画像だけを読み出して、これに画像処理部によって所定のエンディング効果処理を施して、画像記憶部に記録し直すようにしてもよい。この場合に、撮影終了後のエンディング効果画像の表示については、このエンディング効果処理がなされて画像記憶部への記録される画像を表示すればよい。
【0117】
また、第2のメニューとして、エフェクトレベルを調整する手段であれば、直線的なスライダに限るものではない。例えば、エフェクトレベルの数値を入力する方式、あるいは数値を選択する方式でもよい。また、エフェクトレベルが予め用意されたサンプルの画像の形式で示され、そのサンプル画像の中からを、適当なレベルの画像を選択するような方式でもよい。
【0118】
また、本発明の一実施形態での制御処理は、制御部11がプログラムデータ記憶部12に格納された操作制御用プログラムを読み出して実行されるものであるから、このようなソフトウェア処理に関する制御用プログラムも本発明となる。さらに、上記本実施形態では、各制御処理をソフトウェア処理で説明したが、これに限られるものではなく、ソフトウェア処理とハードウェア処理の組み合わせ、あるいはハードウェアのみの処理にしてもよい。
【0119】
また、本発明の一実施形態においては、撮影のための機器として、デジタルカメラを用いて説明したが、カメラとしては、デジタル一眼レフカメラでもコンパクトデジタルカメラでもよく、ビデオカメラ、ムービーカメラのような動画用のカメラでもよく、さらに、携帯電話や携帯情報端末(PDA:Personal Digital Assist)、ゲーム機器等に内蔵されるカメラでも構わない。
【0120】
本発明は、上記実施形態にそのまま限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素の幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0121】
11・・・制御部、11a・・・画像表示制御部、11b・・・メニュー表示制御部、11c・・・エフェクト制御部、12・・・プログラム/データ記憶部、13・・・操作部、15・・・撮像部、16・・・SDRAM、17・・・画像処理部、18・・・表示ドライバ、19・・・表示部、19a・・・エフェクトメニュー画面、19b・・・エフェクト名称、19c・・・エフェクト略称メニュー、19d・・・LVアイコン、19e・・・実行エフェクト名、19f・・・スライダ、19g・・・エフェクトレベル、20・・・圧縮伸張部、21・・・画像記録・再生部、22・・・画像記憶部、25・・・バス
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像効果を加えて撮影を行うことが可能なカメラに関する。
【背景技術】
【0002】
デジタルカメラでは、撮像部によって取得した画像データを加工し、撮影条件変更の効果を撮影前に確認することにより、安心して撮影を行うことを可能としたシステムが種々提案されている。例えば、特許文献1には、好みの色合いの画像を得ることができるように、撮影画像のホワイトバランスを事前に画面で確認できるカメラが開示されている。
【0003】
また、最近では、露出やAF等の撮影条件を調整するだけではなく、ハイアマチュアでなくとも簡単に芸術性のある作品を撮影できるように、撮影時に画像効果(エフェクト)を加えることを可能としたカメラも提供されている。画像効果を加えるようなカメラの場合であっても、画像効果を撮影前に確認できると便利である。例えば、特許文献2には、設定した色変換の前後の画像を並べて表示し、変換の良否を簡単に比較することのできるカメラが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2001−251635号公報
【特許文献2】特開2006−211103号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
画像効果を加える場合には、単に1つの画像効果を加えるだけでなく、複数の画像効果を同時に加えたり、あるいは加える画像効果のエフェクトレベルを可変できるようにすると、画像効果が増してくる。この場合、ライブビュー画面上で、簡単かつ確実に画像効果の種類や、そのエフェクトレベルが設定できる等、画像効果を多彩に使いこなすことができると便利である。しかし、前述の特許文献等においては、これらの画像効果を多彩に使いこなすことには適していなかった。
【0006】
本発明は、このような事情を鑑みてなされたものであり、画像効果を多彩に使いこなすことのできる表示制御が可能なカメラを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため第1の発明に係わるカメラは、画像効果を加えて撮影を行うカメラにおいて、撮影画像に上記画像効果に応じた画像処理を行う画像処理部と、上記画像処理された撮影画像を記録する画像記録部と、複数用意された画像効果の中から使用する1以上の画像効果を選択するためのメニューとして、上記画像効果を複数選択できるように上記画像効果を示す項目を配列して表示する第1のメニュー、または当該第1のメニューにさらに選択した画像効果の効果レベルを調整できる画面を加えた第2のメニューを表示するメニュー表示制御部と、上記第1または第2のメニューで選択された画像効果で上記画像処理部で画像処理された撮影画像からなるライブビュー画像に、上記第1または第2のメニューを重畳させて表示する画像表示制御部と、を備える。
【0008】
第2の発明に係わるカメラは、上記第1の発明において、上記メニュー表示制御部は、上記第1または第2のメニューで項目が選択された場合に、当該選択された項目に対して画像処理上で共に設定することが相反する項目を、当該第1または第2のメニュー上で識別可能に表示する。
【0009】
第3の発明に係わるカメラは、上記第1の発明において、上記第1または第2のメニューで選択された画像効果に応じた画像処理を実行させるように上記画像処理部を制御し、当該画像処理がなされた画像を記録するように上記画像記録部を制御するエフェクト制御部を有し、上記エフェクト制御部は、動画撮影時には、選択された画像効果の画像効果レベルを、撮影中一定にするかあるいは変化させるかを指示に応じて切換えるように制御する。
【0010】
第4の発明に係わるカメラは、上記第3の発明において、所定時間分以上の画像を一時的に格納可能な画像メモリを備え、上記エフェクト制御部は、撮影終了に合わせて上記画像効果を変化させる場合には、少なくとも上記変化させる時間分の最新の画像を撮影中に上記画像メモリに格納させ、撮影終了指示後に、上記画像メモリに格納された上記変化させる時間分の画像について画像処理を行わせるように上記画像処理部を制御し、当該画像処理された撮影画像を記録させるよう上記記録部を制御する。
【0011】
第5の発明に係わるカメラは、画像効果を加えて動画撮影を行うカメラにおいて、動画像の上記画像効果に応じた画像処理を行う画像処理部と、上記画像処理された動画像を記録する画像記録部と、画像を一時的に格納する画像メモリと、上記画像処理部と画像記録部と画像メモリを制御して、上記画像効果を加えた動画撮影を記録させるエフェクト制御部と、上記画像効果に応じて上記画像処理部で画像処理された動画像を、ライブビュー画像として表示する画像表示制御部と、を備え、上記エフェクト制御部は、撮影終了に到るまでの期間であるエンディング期間中に上記画像効果が変化するような画像を得るために、少なくとも上記変化させる時間分の最新の画像を撮影中に上記画像メモリに格納させ、撮影終了指示があった後に、上記画像メモリに格納された上記変化させる時間分の画像について画像処理を行わせるように上記画像処理部を制御し、当該画像処理された撮影画像を記録させるよう上記記録部を制御し、上記画像表示制御部は、撮影終了前までは、エンディング期間中に格納されていない動画像をライブビュー画像として表示し、撮影終了後に、エンディング期間用に画像効果が施された画像を表示する。
【発明の効果】
【0012】
第1及び第5の発明によれば、画像効果を多彩に使いこなすことのできる表示制御が可能なカメラを提供することができる。
【0013】
また、第2の発明によれば、相反する項目を区別して表示することができるので、操作時に途惑うおそれがない。第3の発明によれば、画像効果に変化をつけることもできるので、よりメリハリのある撮影画像を得ることができる。第4の発明によれば、再生時に処理を行わなくても、撮影場面で、撮影終了に合わせて画像効果が加えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の一実施形態に係わるカメラの主として電気回路の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態に係わるカメラにおいて、ライブビュー画像においてエフェクトメニューを重畳表示している様子を示す図である。
【図3】本発明の一実施形態に係わるカメラにおいて、エフェクトメニューの操作を説明する図である。
【図4】本発明の一実施形態に係わるカメラにおいて、エフェクトメニューで相反項目が選択された場合を説明する図である。
【図5】本発明の一実施形態に係わるカメラにおいて、スライダメニューの操作を説明する図である。
【図6】本発明の一実施形態におけるカメラにおいて、動画モードでの画像効果を加える操作を説明する図である。
【図7】本発明の一実施形態におけるカメラにおいて、各動画エフェクトの作用時間の例を示す図である。
【図8】本発明の一実施形態におけるカメラにおいて、各動画エフェクトの作用時間の例を示す図である。
【図9】本発明の一実施形態におけるカメラにおいて、各動画エフェクトの作用時間の例を示す図である。
【図10】本発明の一実施形態に係わるカメラにおける撮影モードにおける動作を示すフローチャートである。
【図11】本発明の一実施形態に係わるカメラにおけるエフェクトメニュー処理の動作を示すフローチャートである。
【図12】本発明の一実施形態に係わるカメラにおけるスライダメニュー処理の動作を示すフローチャートである。
【図13】本発明の一実施形態に係わるカメラにおける撮影処理の動作を示すフローチャートである。
【図14】本発明の一実施形態に係わるカメラにおける撮影処理の動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面に従って本発明を適用したカメラを用いて好ましい実施形態について説明する。本発明の好ましい一実施形態に係わるカメラは、デジタルカメラであり、撮像部を有し、この撮像部によって被写体像を画像データに変換し、この変換された画像データに基づいて、被写体像を本体の背面に配置した表示部にライブビュー表示する。撮影者はライブビュー表示を観察することにより、構図やシャッタタイミングを決定する。レリーズ釦を操作することにより、静止画の画像データが記録媒体に記録される。また、動画撮影モードが設定された場合にはレリーズ釦を操作することにより動画撮影が開始され、再度、レリーズ釦を操作することにより、動画撮影が終了する。アートショットモードを設定することによりエフェクトメニュー画面を表示させ、各種エフェクト(画像効果)を設定し、撮影前にエフェクト(効果)を確認すると共に、動画や静止画の撮影時には設定されたエフェクトに基づく画像処理が施された画像データが記録される。記録媒体に記録された動画または静止画の画像データは、再生モードを選択すると、エフェクトが施された画像で表示部に再生表示することができる。
【0016】
図1は、本発明の一実施形態に係わるカメラ1の構成を示すブロック図である。制御部(CPU:Central Processing Unit)11は、プログラム/データ記憶部12に記憶された制御プログラムに従って動作し、デジタルカメラの全体制御を行う。制御部11内には、画像表示制御部11a、メニュー表示制御部11b、エフェクト制御部11cが設けられている。制御部11内の11a〜11cは、制御プログラムにより実行される処理の一部であるので、制御部11に含まれる機能部として説明する。
【0017】
画像表示制御部11aは、静止画撮影や動画撮影中に被写体確認用にライブビュー画像の表示制御を行う。また、図2ないし図9を用いて後述するように、本実施形態においては、エフェクトメニューやスライドメニューの画面において各種エフェクト(画像効果)を設定でき、画像表示制御部11aは、設定されたエフェクトが施された動画像を、ライブビュー画像として表示部19に表示するよう制御を行う。また、画像表示制御部11aは、動画の撮影終了前までは、リアルタイムで動画像をライブビュー画像として表示し、撮影終了後に、エンディング期間用に画像効果が施された画像だけを再度表示する。このエンディング期間の表示の詳細については、図8および図9を用いて後述する。
【0018】
メニュー表示制御部11bは、表示部19に各種エフェクト(画像効果)を設定するためのエフェクトメニュー画面の表示制御を行う。このエフェクトメニュー画面の表示制御にあたって、本実施形態においては、エフェクトは複数用意されており、複数の画像効果の中から複数選択できるように、画像効果を示す項目を配列して表示する第1のメニュー、(エフェクトメニュー)または選択した画像効果のエフェクトレベルを調整できる画面を第1のメニューに加えた第2のメニュー(スライドメニュー)を表示する。
【0019】
また、メニュー表示制御部11bは、第1のメニューまたは第2のメニューでエフェクト(画像効果)の項目が選択された場合に、選択された項目に対して、画像処理上で共に設定することが相反する項目を、第1または第2のメニュー上で識別可能に表示する。この相反する項目の場合の表示の詳細については、図4を用いて後述する。
【0020】
エフェクト制御部11cは、上述の第1または第2のメニューにおいて撮影者によって選択されたエフェクト(画像効果)を、後述の画像処理部17において実行させるように制御し、この画像処理が行われた画像を画像記憶部22に記録するように制御する。また、エフェクト制御部11cは、動画撮影時には、選択された項目のエフェクト(画像効果)レベルを、撮影中一定にするか、あるいは変化させるかの指示に応じて制御する。また、エフェクト制御部11cは、撮影終了に合わせたエフェクトの変化レベルで画像処理された画像が撮影終了後に記録されるように、画像メモリ(後述するSDRAM16)に一旦格納された撮影画像を変化させる時間分以上に遅らせて画像処理部17によって画像処理を行わせ、この遅延した撮影画像を画像記憶部22に記録を行わせるよう制御する。これらの動画撮影中のエフェクトのレベル調節の関連事項の詳細については、図7ないし図9を用いて後述する。
【0021】
制御部11には、プログラム/データ記憶部12、操作部13、およびバス25が接続されている。プログラム/データ記憶部12は、不揮発性のメモリであり、前述したように制御部11において実行するプログラムや、各種データを記憶している。また、エフェクト(画像効果)を施すための各種データも記憶されている。
【0022】
操作部13は、ユーザがカメラに指示を与えるための各種操作部材を有する。各種操作部材としては、電源釦、レリーズ釦、十字釦、OK釦、再生釦、撮影モードダイヤル、エフェクト釦、メニュー釦等を有し、各種操作部材の操作状態の検出結果を制御部11に出力する。また、撮影モードダイヤルを有し、この撮影モードダイヤルを操作して動画撮影に設定する。エフェクト釦を操作すると、後述するアートショットモードに設定される。なお、メニュー画面においてアートショットモードを設定する等、他の方法によって設定するようにしても良い。また、操作部13は、タッチパネルを有し、ユーザが表示部19をタッチすると、そのタッチ位置やタッチ方向等を検出し、制御部11に出力する。
【0023】
バス25には、前述の制御部11の他に、撮像部15、SDRAM16、画像処理部17、表示ドライバ部18、圧縮伸張部20、画像記録・再生部21が接続されている。撮像部15は、被写体像を結像させるための撮影レンズ、被写体像を画像データに変換するための撮像素子、およびこれらの処理回路、撮影レンズの光路中に介挿された絞りおよびシャッタ等を含む。撮像部15によって生成された画像データはバス25に出力される。
【0024】
SDRAM(Synchronous Dynamic Random Access Memory)16は電気的に書き換え可能な不揮発性の一時記憶メモリであり、撮像部15から出力される画像データの一時記憶に用いられる。また、本実施形態においては、動画の撮影終了時に、種々のエンディングにおける画像効果(エフェクト)を施すアートショットが設けられているが、この画像処理は撮影終了が確定しないと行うことができない。そこで、動画撮影の場合には、エンディング処理時間分の撮影画像データがSDRAM16に一時記憶される。
【0025】
画像処理部17は、デジタル画像データのデジタル的増幅(デジタルゲイン調整処理)、ホワイトバランス、色補正、ガンマ(γ)補正、コントラスト補正、ライブビュー表示用画像生成、動画画像生成等の各種の画像処理を行なう。また、アートショットモードが選択され、エフェクト(画像効果)が設定されると、撮影画像に設定された画像効果に応じた画像処理(画像効果あるいはアートショット(Art Shot)処理とも呼ぶ)を行う。この画像処理の種類については、図2(b)を用いて後述する。
【0026】
圧縮伸張部20は、SDRAM16に一時記憶された動画や静止画の画像データを、JPEG、TIFF、MPEG等の圧縮方式により圧縮し、また表示等のために伸張するための回路である。なお、画像圧縮はMPEG、JPEG、TIFFに限らず、他の圧縮方式も利用してもよい。
【0027】
表示ドライバ部18は、撮影時にはライブビュー表示、再生時には再生画像を、表示部19に表示させる。特に、アートショットモードが設定された場合には、画像処理が施されたライブビュー画像を表示部19に表示させる。表示部19は、表示ドライバ部18に接続されており、本体の背面等に配置された液晶モニタや有機EL等のディスプレイを有し、表示ドライバ部18による制御により画面に所定の画像が表示される。
【0028】
画像記録・再生部22は、圧縮伸張部20において圧縮された動画や静止画の画像データを画像記憶部22に記憶し、また、画像記憶部22に記憶された動画や静止画の画像データを読み出す。この読み出された画像データは、圧縮伸張部20において伸張され、この伸張された画像データに基づいて、表示部19に画像が再生表示される。
【0029】
画像記憶部22は、画像記録・再生部21に接続されており、カメラ本体に内蔵、または装填可能な画像データの記録媒体である。また、画像データのタグ(ヘッダ)には、撮影日時等の撮影情報が記録される。
【0030】
次に、図2を用いて、本実施形態におけるエフェクト(画像効果)について説明する。図2(a)は、表示部19に表示されたライブビュー画像を示す。ライブビュー画像の下側には、エフェクトメニュー画面19aが表示され、図2(a)に示す例では、ART1〜ART6までのエフェクト(画像効果、アートショットとも言う)が表示されている。
【0031】
本実施形態においては、ART1(アート1)として、鮮やかな色で表現するポップアート、ART2(アート2)として、進化したソフトフォーカスのファンタジックフォーカス、ART3(アート3)として、ざらざら感のあるモノクロ画像のラフモノクロームが設けられている。さらに、ART4として画面の中心から周辺にかけて輝度を低下させるトイフォト、ART5として、画面の上部と下部の領域の画像のピントを低下させるジオラマ、さらにART6として、青みと赤みのあるセピア調のジェントルセピアが設けられている。
【0032】
次に、図3を用いて、エフェクトレベル(効果レベル)が固定されている場合のエフェクトメニュー画面について説明する。図3(a)は、通常のライブビュー表示を示しており、この表示状態において、エフェクト釦を操作する等により、アートショットモードを設定すると、図3(b)に示すようなエフェクトメニュー(第1のメニュー)に切り換わる。この表示状態では、図2(a)を用いて説明したように、画面の下部にエフェクトメニュー画面19aが表示される。
【0033】
撮影者は、表示されているアートショットART1〜ART6の中から、好みのアートショットをタッチすることにより、エフェクトを設定することができる。図3(b)においてアートショットART4をタッチすると、図3(c)に示すように、表示部19の画面の左上にエフェクト名称19b(この例では「トイフォト」)が表示され、画面にはトイフォトによる画像効果を施したライブビュー画像が表示される。
【0034】
また、図3(c)の画面下部には、エフェクト略称メニュー19cが表示される。このエフェクト略称メニュー19cには、エフェクトメニュー19aに更にエフェクト名の略称、例えば、ART1のポップアートなら「PA」、ART2のファンタジックフォーカスなら「FF」等がART番号に加えて表示されている。
【0035】
横一列に表示されたエフェクト略称メニュー19cの右側には、ライブビューアイコン(LVアイコン)19dが表示されている。このLVアイコン19dをタッチすると、図3(d)に示すように、エフェクト略称メニュー19cおよびエフェクト名称19bが消去される。表示部19の画面には、画像効果が施されたライブビュー画像と、実行中のエフェクトを示す実行エフェクト名19eのみが表示される。このようにLVアイコン19dをタッチすることにより、エフェクト略称メニュー19c等が消去されるので、撮影者が構図を決める際に画面が煩わしくなることを防止することができる。
【0036】
図3(c)の画面では、アートショットART4のトイフォトTPが選択されている。この表示状態で、撮影者が更にアートショットART2のファンタジックフォーカスFFを選択すると、図3(e)に示すように、トイフォトとファンタジックフォーカスの両方のエフェクトが加えられる。
【0037】
図3(e)に示すように、2つのエフェクトが施されて表示状態で、LVアイコン19dがタッチされると、図3(f)に示すように、エフェクト略称メニュー19cとエフェクト名称19bが消去され、実行エフェクト名19eが表示される。この場合、2つの画像効果が施されていることから、実行エフェクト名19eも2つ表示される(図3(f)に示す例では、ART2とART4)。
【0038】
次に、図4を用いて、相反項目の場合の表示について説明する。図3を用いて説明したように、本実施形態においては、2以上のエフェクト(画像効果、アートショット)を設定することが可能である。しかしながら、画像効果によっては、お互いに相反する組合せがある。例えば、図4に示した例に示すポップアートPAとジェントルセピアGSは、共に色味に対して画像処理を行うものであり、両者を同時に満足するような画像処理は相反しており、実行することができない。
【0039】
そこで、本実施形態においては、先に設定された画像効果に対して、相反する組合せとなるエフェクトの場合には、エフェクト略称メニュー19c中のエフェクト名を示すアイコンを、他のアイコンと識別可能な表示に変更している。図4に示す例では、先にポップアート(PA)が設定されたことから、これと相反するジェントルセピア(GS)は破線で示している。なお、相反するアイコンの表示方法は、これに限らず、例えば、色を変更してもよい。いずれにしても他のエフェクトと識別可能な表示であればよい。
【0040】
次に、図5を用いて、スライダメニュー(第2のメニュー)について説明する。図3および図4の説明においては、設定されたエフェクトにおけるエフェクトレベルは固定としていた。しかし、被写体によっては、エフェクトのレベルを強めたり、逆に弱めたい場合がある。そこで、本実施形態においては、エフェクトレベル(効果レベル)を変更できるようにしている。
【0041】
図5(a)に示す例では、アートショットとしてトイフォト(TP)が設定されている。この状態で、撮影者がトイフォトのアイコンの位置で、画面上を上方向に指でスライドさせると、図5(b)に示すように、メニュー表示制御部11cがスライダ19fを表示部19の画面上に表示させる。
【0042】
表示部19にスライダ19fが表示されると、撮影者は指でスライダ19f上をスライドすることにより、エフェクトレベルを調節することができる。例えば、指を更に上方向に摺動すると、エフェクトレベルは強くなり、一方、下方向に摺動するエフェクトレベルは弱くなる。図5(c)に示す例では、スライダ19fを上に摺動させエフェクトレベルを強くし、トイフォトの効果を強調するような効果を施すように設定している。
【0043】
アートショットを1つ選択した状態(例えば、図5(c)に示す表示状態)において、さらに、別のアートショットを設定すると(図5(d)に示す例では、ファンタジックフォーカスFF)、先に選択されていたアートショット(トイフォトTP)に対応するスライダ19fは消去される。そして、新たに選択されたアートショット(ファンタジックフォーカスFF)に対応してスライダ19fが表示され、先に選択されていたアートショット(トイフォトTP)には、エフェクトレベル19gが表示される。このエフェクトレベル19gは、新たにアートショットを選択する直前に設定されていたエフェクトレベルの程度を表示する。
【0044】
このように、本実施形態においては、スライダ19fを調整することにより、画像効果を施す際のエフェクトレベルを調節することができる。また、エフェクト(アートショット)を複数選択することができ、この場合にも新たに選択した画像効果のエフェクトレベルを調節することができると共に、先に選択した画像効果のエフェクトレベルをエフェクトレベル19gによって確認することができる。
【0045】
次に、動画撮影モードにおける画像効果の設定について、図6ないし図9を用いて説明する。図6(a)は動画撮影モードが設定された場合を示し、この場合には、画面の右上に動画撮影モードアイコン19hが表示される。また、図6(a)に示す例では、画像効果(エフェクト、アートショット)として、トイフォトTPが選択され、さらにエフェクトレベルを設定するためにスライダ19fが表示されている。また、スライダ19fの上側に隣接してエフェクト態様アイコン19jが表示されている。
【0046】
動画撮影の場合には、エフェクト(画像効果)の施し方として、本実施形態においては、(1)動画の撮影中、エフェクトが一定のレベルで連続するエフェクトロック、(2)動画の撮影の最初と最後だけ画像効果を施すエフェクトバリアブル1、(3)動画の最初と最後以外で画像効果を施すエフェクトバリアブル2の3種類が用意されている。設定されたエフェクトを表示するために、図6(d)に示すように、エフェクトロックアイコン19ja、エフェクトバリアブル1を示すエフェクトバリアブルアイコン19jb、エフェクトバリアブル2を示すエフェクトバリアブルアイコン19jcが、エフェクト態様アイコン19jとして、スライダ19fの上側に隣接して表示される。
【0047】
図6(a)に示す例では、エフェクト態様アイコン19jとして、エフェクトロックアイコン19jaが表示されているが、エフェクト態様アイコン19jを撮影者がタッチすると、図6(b)に示すように、エフェクトバリアブルアイコン19jbに変わり、エフェクトバリアブル1にエフェクトが切り換わったことを示す。本実施形態においては、エフェクト態様アイコン19jをタッチするたびに、エフェクトロック→エフェクトバリアブル1→エフェクトバリアブル2→エフェクトロックと、サイクリックに順次切り換わる。しかし、タッチ以外にも、操作部材を操作するたびに切り換わるようにしても勿論かまわない。
【0048】
また、動画撮影モードにおいても、エフェクト(アートショット)を複数、選択することは可能であり、この場合、選択したエフェクトごとに画像効果の態様を異ならせてもよい。例えば、図6(c)に示す例では、ファンタジックフォーカスFFではエフェクトロックを選択し、トイフォトTPではエフェクトバリアブル1を選択している。
【0049】
次に、図7を用いて、動画撮影モードでエフェクトロック、またはエフェクトバリアブル1、2を選択した場合のエフェクト(画像効果)の作用時間について説明する。図7において、横軸は動画撮影開始からの時間を示し、縦軸は、エフェクトのレベルを示す。図7中のL1は、エフェクトロックを選択した場合のエフェクトのレベルを示す。エフェクトロックを選択すると、図から分かるように、動画の撮影中、一定の強度でエフェクトが施される。
【0050】
図7中のL2〜L4は、エフェクトバリアブル1を選択した場合であり、L2は画像効果が徐々に低下するのに対して、L4は急速に低下する場合である。すなわち、L2は作用時間が長いのに対してL4は作用時間が短く、L3は中間の作用時間となっている。エフェクトバリアブル1を設定した場合には、作用時間が経過した後であっても、エフェクトのレベルとしては、最低限レベル(図中ではレベル1)を維持し、0とすることはない。せっかくエフェクトを設定していることから、最低限レベルで画像効果を付与するようにしている。なお、エフェクトバリアブル2が設定された場合も、同様に、作用時間の長短を異ならせてもよい。また、エフェクトバリアブル1、2における作用時間は、メニュー画面等において、予め適宜設定されるものとする。
【0051】
次に、エフェクトバリアブル1が選択された場合において、動画撮影開始と撮影終了時におけるエフェクト(画像効果)の施し方について、図8を用いて説明する。図8に示す例では、トイフォトTPとファンタジックフォーカスFFの2つのアートショットが選択されており、かつトイフォトTPはエフェクトバリアブル1が設定されており、一方、ファンタジックフォーカスFFはエフェクトロックが設定されている。図8(a)は画像記憶部22に記録される画像を示し、図8(b)は動画撮影中に表示部19に表示されるライブビュー画像を示す。ただし、図8(b)では、ファンタジックフォーカスFFのエフェクトについては一定であるので省略し、トイフォトTPのエフェクトのレベルの変化についてのみ示す。
【0052】
動画撮影中に表示部19に表示されるライブビュー画像は、エフェクトバリアブル1が設定されていることから、図8(b)のL13に示すように、撮影開始時にはトイフォトTPのエフェクトが大きく施される。時刻t11となり撮影開始より所定時間(図8(b)の例では5秒)が経過すると、最低限レベルとなり、撮影終了時刻であるt13まで維持される。また、撮影開始よりSDRAM16に撮影された画像の一時記憶される。
【0053】
時刻t13において撮影者が撮影終了を指示すると、この時点からt12以降の画像処理及び記録が開始されるようにしているので、SDRAM16に一時記憶されたt12からt13の分の画像が順次読み出され、トイフォトTPについてのエンディングエフェクトが施され、記録される。あわせて、確認のため、エンディングエフェクトが施されたエンディング期間の画像が表示部19に表示される。なお、確認用なので、エンディングの画像効果の表示時間を短縮してL13aのように表示しても勿論かまわない。つまり、t12からt13のライブビュー画像は、撮影中のエフェクト処理がされた画像と、エンディングエフェクト処理がされた画像の合わせて2回が表示されることになる。
【0054】
エフェクトバリアブル1は、撮影開始と撮影終了(エンディング)において、エフェクトを施すが、エンディングにおいてエフェクトを付与するのは、撮影終了指示が検出されてからでないと行うことができない。そこで、本実施形態においては、撮影終了するまで、エンディングの処理を行うための所定時間(図8(b)の例では3秒)の間のエフェクトを施さない画像を常にSDRAM16に一時記憶しておき、撮影終了指示後にこの画像を読み出してエフェクトを施し記録する。
【0055】
画像記憶部22に記録される画像は、図8(a)に示すように、撮影開始からの時刻t11までの所定時間(5秒)の間、L12に示すように、トイフォトTPによるエフェクトが徐々に低下するように施され、以後は最低限の効果が維持される。またファンタジックフォーカスFFは、エフェクトロックが設定されていることから、L11に示すように、一定レベルのエフェクトが付与される。
【0056】
以上のように、本実施形態においては、一旦、SDRAM16に画像データを一時記憶し、所定時間経過後(図8の例では5秒後)に、SDRAM16から画像データを読み出し、この読み出した画像データにエフェクトに応じて画像処理を施し、この画像処理を施した画像データを画像記憶部22に記録する。つまり、エンディング処理時間分だけエフェクト処理の開始を遅くしえちるので、撮影終了が指示された後でも、エンディング処理に対処することができる。本実施形態においては、撮影終了の所定時間前(図8(a)では3秒)の時刻t12から、L12aに示すようにトイフォトTPのエフェクトが徐々に増加するように施され、撮影終了時刻t13において画像が終了する。
【0057】
このように、本実施形態においては、画像記憶部22に画像を記録するにあたって、図8(b)に示したようなライブビュー画像をそのまま記録するのではなく、エフェクト制御部11cがエンディング部分を編集した後に記録する。したがって、画像記憶部22に記録された動画の画像を再生すると、撮影終了の所定時間前のエンディング期間からエフェクトが増加する画像となる。
【0058】
次に、エフェクトバリアブル2が選択された場合において、動画撮影開始と撮影終了時におけるエフェクトの施し方について、図9を用いて説明する。図9に示す例においても図8の例と同様、トイフォトTPとファンタジックフォーカスFFの2つのアートショットが選択されており、トイフォトTPはエフェクトバリアブル2が設定されており、一方、ファンタジックフォーカスFFはエフェクトロックが設定されている。図9(a)は画像記憶部22に記録される画像を示し、図9(b)は動画撮影中に表示部19に表示されるライブビュー画像を示す。図9(b)においても、図8(b)と同様に、ファンタジックフォーカスFFの画像効果については省略し、トイフォトTPの画像効果の変化についてのみ示す。
【0059】
動画撮影中に表示部19に表示されるライブビュー画像は、エフェクトバリアブル2が設定されていることから、図9(b)のL23に示すように、撮影開始時にはトイフォトTPのエフェクトが小さく、徐々に大きくなるように施される。時刻t21となり撮影開始より所定時間(図9(b)の例では5秒)が経過すると、一定レベルとなり、撮影終了時刻であるt23までこのレベルが維持される。また、撮影開始よりSDRAM16に撮影された画像の一時記憶される。
【0060】
時刻23において撮影者が撮影終了を指示すると、SDRAM16に一時記憶された画像(t22〜t23)が古い順に読み出され、この一時記憶された画像に対してエンディングのエフェクト(トイフォトTP)が徐々に低下するように施される。そして所定のエフェクトが施されたt22からt23までの画像が、再度、表示部19に表示される。なお、エンディングの画像効果の表示時間を短縮してL23aのように表示しても勿論かまわない。図8での説明と同様に、t22からt23のライブビュー画像は、撮影中のエフェクト処理がされた画像と、エンディングエフェクト処理がされた画像の合わせて2回が表示されることになる。
【0061】
エフェクトバリアブル2もエフェクトバリアブル1と同様、撮影開始と撮影終了(エンディング)において、エフェクトを施すが、エンディングにおいてエフェクトを付与するのは、撮影終了時点が確定してからでないと行うことができない。そこで、本実施形態においても、撮影終了するまで、エンディングの処理を行うための所定時間(図9(b)の例では3秒)の間のエフェクトを施さない画像を常にSDRAM16に一時記憶しておき、撮影終了指示後にこの画像を読み出してエフェクトを施し記録する。
【0062】
画像記憶部22に記録される画像は、図9(a)に示すように、撮影開始からの時刻t21までの所定時間(5秒)の間、L22に示すように、トイフォトTPによる画像効果が徐々に増加するように施され、以後は一定レベルの効果が維持される。またファンタジックフォーカスFFは、エフェクトロックが設定されていることから、L22に示すように、一定レベルの画像効果が付与される。
【0063】
以上のように、本実施形態においても、一旦、SDRAM16に画像データを一時記憶し、所定時間経過後(図9の例では5秒後)に、SDRAM16から画像データを読み出し、この読み出した画像データにエフェクトに応じて画像処理を施し、この画像処理を施した画像データを画像記憶部22に記録する。つまり、エンディング処理時間分だけエフェクト処理の開始を遅くしているので、撮影終了が指示された後でも、エンディング処理に対処することができる。本実施形態においては、撮影終了の所定時間前(図9(a)では3秒)の時刻t22から、L22aに示すようにトイフォトTPのエフェクトが徐々に低下するように施され、撮影終了時刻t23において画像が終了する。
【0064】
このように画像記憶部22に画像を記録するにあたって、図9(b)に示したようなライブビュー画像をそのまま記録するのではなく、エフェクトバリアブル1の場合と同様、エフェクト制御部11cがエンディング部分を編集した後に記録する。したがって、画像記憶部22に記録された動画の画像を再生すると、撮影終了の所定時間前のエンディング期間からエフェクトが低下する画像となる。
【0065】
次に、本実施形態における動作を図10ないし図14に示すフローチャートを用いて説明する。これらのフローチャートは、プログラム/データ記憶部12に記憶されているプログラムに従って制御部11が実行する。図10に示す撮影モードのフローに入ると、まず、アートショットモードか否かの判定を行う(S11)。アートショットモードは、操作部13の内の1つであるエフェクト釦によって設定するので、このステップにおいては、エフェクト釦の操作状態に基づいて判定する。
【0066】
ステップS11における判定の結果、アートショットモードでなかった場合には、ライブビューのみ表示を行う(S13)。ここでは、通常のライブビュー表示を行う。すなわち、撮像部15によって取得した画像データを処理した後、表示部19に被写体像を動画で表示する。これにより、撮影者は構図を決め、シャッタチャンスを決定する。
【0067】
一方、ステップS11における判定の結果、アートショットモードであった場合には、図2ないし図9を用いて説明した画像効果を施すための処理を実行する。まず、エフェクトメニューの表示中であるか否かを判定する(S15)。ここでは、図2(a)や図3(b)に示すエフェクトメニュー画面19aが表示部19に表示中であるか否かを判定する。
【0068】
ステップS15における判定の結果、エフェクトメニュー表示中でなかった場合には、次に、スライダメニュー表示中であるか否かを判定する(S19)。ここでは、図3(c)(e)や図5に示すエフェクト略称メニュー19cが表示部19に表示中であるか否かを判定する。このエフェクト略称メニュー19cが表示された状態で、撮影者が表示部19の画面をタッチし、スライドすることにより、スライダ19fが表示できることから、このステップでは、エフェクト略称メニュー19cの表示状態を判定する。
【0069】
ステップS19における判定の結果、スライダメニュー表示でなかった場合には、エフェクトメニュー処理を実行する(S23)。ここでは、図2(a)や図3(b)に示したようなエフェクトメニュー画面19aを表示し、また、このエフェクトメニュー処理中に、エフェクトメニュー画面19a中の項目(エフェクト、アートショット、画像効果)のいずれかが選択された場合には、図3(c)(e)に示すようなエフェクト略称メニュー19cを表示し、また図4において説明したような相反する項目があれば、この項目を識別可能に表示する。このエフェクトメニュー処理の詳細については、図11を用いて後述する。
【0070】
ステップS15における判定の結果、エフェクトメニュー表示中であった場合には、次に、スライド操作があったか否かの判定を行う(S17)。撮影者はエフェクト(画像効果、アートショット)のレベルを調節したい場合には、対応する項目付近をタッチし、上下方向にスライドする。そこで、このステップでは、表示部19のタッチパネルの操作状態に基づいて判定する。
【0071】
ステップS17における判定の結果、スライド操作が有った場合、またはステップS19においてスライダメニュー表示中であった場合には、スライダメニュー処理を実行する(S21)。ここでは、図4(b)(d)、図6等に示したようなスライダ19f、エフェクトレベル19gの表示を行い、また複数の項目(エフェクト、アートショット、画像効果)が選択された場合に、相反する項目があればこの項目を識別可能に表示する。このスライダメニュー処理の詳細については、図12を用いて後述する。
【0072】
ステップS21においてスライダメニュー処理を実行すると、またはステップS23においてエフェクトメニュー処理を実行すると、次に、エフェクト処理済みライブビュー表示を行う(S25)。ここでは、画像表示制御部11aは、選択されたエフェクトで画像処理されるように画像処理部17を制御し、またスライダ19fによって設定されたエフェクトレベルがあれば、画像処理を施す際に設定されたエフェクトレベルで処理するように画像処理部17を制御する。画像表示制御部11aは、画像処理部17によって画像効果が付与されたライブビュー画像を表示部19に表示させる。
【0073】
エフェクト処理済みライブビュー表示を行うと、次に、ライブアイコンへの操作があったか否かを判定する(S27)。ここでは、図3(c)〜(f)を用いて説明したように、LVアイコン19dがタッチされたか否かを判定する。
【0074】
ステップS27における判定の結果、ライブアイコンへの操作があった場合には、次に、エフェクトアイコン付きのライブビュー表示を行う(S29)。ここでは、図3(d)(f)において説明したように、エフェクト名称19bやエフェクト略称メニュー19cを消去し、ライブビュー画像そのものを見易くする。なお、この場合でも実行エフェクト名19eを表示し、選択されているエフェクトが何であるかを容易に分かるようにしている。
【0075】
エフェクトアイコン付きのライブビュー表示を行うと、次に、レリーズ操作があったか否かを判定する(S31)。撮影者は構図が決まり、シャッタタイミングになると、操作部13の内のレリーズ釦を操作することから、このステップではこれらの操作部材の操作状態に基づいて判定する。
【0076】
ステップS31における判定の結果、レリーズ操作があった場合には、次に、撮影処理を実行する(S33)。静止画撮影のためにレリーズ釦が操作された場合には、撮像部15から取得した画像データを静止画用に画像処理し、静止画用の画像圧縮した後、画像記憶部22に記録する。また動画撮影モードでレリーズ釦が操作された場合には、撮像部15から取得した画像データを動画用に画像処理し、動画用の画像圧縮した後に、画像記憶部22に記録する。動画撮影は、レリーズ釦が再度操作されるまで続行する。また、静止画および動画の撮影にあたって、アートショットモードが設定されている場合には、設定されたエフェクトに従って画像効果を施し、この画像効果を施した画像データを画像記憶部22に記録する。撮影処理の詳しい動作については、図13を用いて後述する。
【0077】
ステップS33において撮影処理を実行すると、またはステップS31における判定の結果レリーズ操作がなかった場合には、またはステップS27における判定の結果ライブアイコンへの操作がなかった場合、またはステップS13においてライブビューのみの表示を行うと、次に、電源オフ操作があったか否かを判定する(S35)。ここでは、操作部13の内の1つである電源釦の操作状態に基づいて判定する。
【0078】
ステップS35における判定の結果、電源オフ操作がなかった場合には、ステップS11に戻り、前述の動作を実行する。一方、電源オフ操作がなされた場合には、撮影モードの処理を終了する。
【0079】
次に、ステップS23におけるエフェクトメニュー処理について、図11を用いて説明する。エフェクトメニュー処理のフローに入ると、まず、エフェクトメニュー表示を行う(S41)。ここでは、図2(a)や図3(a)におけるエフェクトメニュー画面19aを表示する。なお、ステップS15の判定がYesかつステップS17の判定がNoの場合にもエフェクトメニュー処理を実行するが、この場合には、エフェクトメニュー画面19aの表示を続行する。
【0080】
エフェクトメニュー表示を行うと、次に、エフェクトメニューで項目が選択されたか否かの判定を行う(S43)。エフェクトメニューで項目(エフェクト、アートショット)が選択されると、スライダメニュー表示に切り換わるが、エフェクトメニュー処理中にエフェクトメニューの項目が選択された場合には、ここで判断する。
【0081】
ステップS43における判定の結果、エフェクトメニューで項目(エフェクト、アートショット)が選択された場合には、次に、選択項目と相反する項目があるか否かを判定する(S43)。ここでは、図4を用いて説明したように、ポップアートとジェントルセピアのように、両者を同時に画像効果として施すことが困難な画像効果の組合せがあるか否かを判定する。
【0082】
ステップS45における判定の結果、選択項目と相反する項目が有る場合には、次に、相反する項目を選択不可能に設定し(S47)、エフェクトメニュー表示内容を変更する(S49)。ここでは、メニュー表示制御部11bは、相反する項目(エフェクト、アートショット)を制御部11内部で設定できないようにすると共に、図4に示したように相反する項目であることが識別できるように表示を変更する。
【0083】
ステップS49においてエフェクトメニュー表示内容を変更すると、またはステップS45における判定の結果、選択項目と相反する項目がなかった場合、またはステップS43における判定の結果、エフェクトメニューで項目が選択されていない場合には、次に、既に選択された項目が有るか否かを判定する(S51)。
【0084】
ステップS51における判定の結果、既に選択された項目がなかった場合には、デフォルトレベルで選択された項目でエフェクトを設定する(S53)。スライダメニュー処理によってエフェクトレベルが設定されていないことから、ここでは、ステップS43において選択された項目(エフェクト、アートショット)のレベルは、デフォルトレベルで設定する。
【0085】
一方、ステップS51における判定の結果、既に選択された項目があった場合には、前の項目に今回の項目をデフォルトで重ねたエフェクトを設定する(S55)。ここでは、エフェクトメニューで複数の項目(エフェクト、アートショット)が選択されていることから、それぞれ選択された項目について、デフォルトレベルで画像処理を重ね合わせる。ステップS53またはS55においてエフェクトを設定すると、元のフローに戻る。
【0086】
次に、ステップS21におけるスライダメニュー処理について、図12を用いて説明する。スライダメニュー処理のフローに入ると、まず、スライダ操作された項目にスライダを表示する(S61)。スライダメニュー(第2のメニュー)画面としては、図3(c)(e)、図5(a)におけるエフェクト略称メニュー19cが表示されている画面を指すが、ステップS17における判定の結果スライド操作がなされていることから、ここでは、図5(b)〜(d)、図6(a)〜(c)に示すように、エフェクト略称メニュー19cに加えてスライダ19fの表示を行う。
【0087】
ステップS61においてスライダ表示を行うと、次に、選択項目と相反する項目があるか否かを判定する(S63)。エフェクトメニュー画面19aにおいて1つでも項目が選択されると、エフェクトメニュー表示からスライダメニュー表示に切り換わる。このステップでは、エフェクト略称メニュー19cの中で選択されている項目と相反する項目があるかを判定する。例えば、図4を用いて説明したように、ポップアートとジェントルセピアのように、両者を同時に画像効果として施すことが困難な画像効果の組合せがあるか否かを判定する。
【0088】
ステップS63における判定の結果、選択項目と相反する項目が有る場合には、次に、相反する項目を選択不可能に設定し(S65)、スライダメニュー表示内容を変更する(S67)。ここでは、メニュー表示制御部11bは、相反する項目(エフェクト、アートショット)を設定できないようにすると共に、図4に示したように相反する項目であることが識別できるように表示を変更する。
【0089】
ステップS67においてスライダメニュー表示内容を変更すると、またはステップS63における判定の結果、選択項目と相反する項目がなかった場合には、次に、スライダへの操作があったか否かを判定する(S69)。ここでは、図4(b)(c)を用いて説明したように、スライダ19fを撮影者が摺動したか否かに基づいて判定する。
【0090】
ステップS69における判定の結果、スライダへの操作があった場合には、次に、スライダ表示の変更を行う(S71)。ここでは、撮影者の摺動の際のスライド量に応じて、スライダ19fの表示を変更する。
【0091】
スライダ表示変更を行うと、次に、既に選択された項目が有るか否かを判定する(S75)。この判定の結果、既に選択された項目がなかった場合には、スライダレベルで、選択された項目で効果を設定する(S75)。ここでは、選択されている項目が1つしかないことから、この選択されている項目についてスライダ19fで設定されたエフェクトレベルに基づいてエフェクトを施すための設定を行う。
【0092】
一方、ステップS73における判定の結果、既に選択された項目がある場合には、スライダレベルで、選択された今回の項目に、前の項目の効果を重ねて設定する(S77)。ここでは、2以上の項目が選択されていることから、選択された複数の項目について、それぞれのエフェクトの設定されたレベルに基づいて画像効果を施すための設定を行う。
【0093】
ステップS75またはS77において画像効果を施すための設定を行うと、またはステップS69における判定の結果、スライダへの操作がなかった場合には、スライダメニュー処理のフローを終了し、元のフローに戻る。
【0094】
次に、ステップS33の撮影処理の動作について、図13および図14に示すフローチャートを用いて説明する。撮影処理の動作に入ると、まず、動画撮影か否かを判定する(S81)。本実施形態においては、静止画撮影か動画撮影のいずれかを撮影モードダイヤル等において選択可能である。
【0095】
ステップS81における判定の結果、動画撮影でない場合、すなわち、静止画撮影の場合にはエフェクト設定を行う(図14のS141)。ここでは、図2ないし図4等を用いて説明したように、選択された項目(エフェクト、アートショット)に従って、画像効果を施すための設定を行う。
【0096】
エフェクト設定を行うと、次に、撮影を行う(S143)。ここでは、撮像部15において取得した画像データに対して、画像処理部17が静止画用の画像処理を行う。撮影を行うと、次に、エフェクト処理を行う(S145)。ここでは、画像処理部17がステップS141において設定されたエフェクトに従って、撮像部15が取得した画像に対して画像効果を施す。エフェクト処理を行うと、次に記録を行う(S147)。ここでは、ステップS145において画像効果を施す処理がなされた静止画の画像を圧縮処理し、画像記憶部22に記録する。記録が終わると、元のフローに戻る。
【0097】
ステップS81(図13参照)における判定の結果、動画撮影であった場合には、次に、エフェクトはロックか否かの判定を行う(S83)。図6(d)を用いて説明したように、動画撮影の場合には、画像効果(エフェクト)のかけかたとして、エフェクトロック、エフェクトバリアブル1、およびエフェクトバリアブル2の3種類が用意されている。このステップでは、3種類のうちのエフェクトロックが設定されているか否かを判定する。
【0098】
ステップS83における判定の結果、エフェクトロックが設定されていた場合には、エフェクト設定を行う(図14のS121)。ここでは、図7を用いて説明したように、動画の撮影期間中、画像処理部17が一定のエフェクトレベルで画像効果を施すように設定する。
【0099】
エフェクト設定を行うと、次に、撮影を行う(S123)。ここでは、撮像部15において取得した画像データに対して、画像処理部17が動画用の画像処理を行う。撮影を行うと、次に、エフェクト処理を行う(S125)。ここでは、画像処理部17がステップS121において設定されたエフェクトに従って、撮像部15が取得した画像に対して画像効果を施す。エフェクト処理を行うと、次に記録を行う(S127)。ここでは、ステップS125において画像効果を施す処理がなされた動画画像を圧縮処理し、画像記憶部22に記録する。
【0100】
動画の記録を行うと、次に、エフェクト画像のライブビュー表示を行う(S129)。ここでは、画像効果を施す処理がなされた動画画像を、表示部19にライブビュー表示する。ライブビュー表示を行うと、次に、ストップ操作があったか否かの判定を行う(S131)。動画撮影モードが設定されている際に、レリーズ釦を操作すると動画撮影を開始し、再度、レリーズ釦を操作すると動画撮影を終了することから、このステップでは再度レリーズ釦が操作されたか否かに基づいて判定する。この判定の結果、ストップ操作がなされていなかった場合には、ステップS123に戻り、エフェクト処理を施しながら動画撮影を続行する。一方、ストップ操作がなされた場合には、元のフローに戻る。
【0101】
ステップS83(図13参照)における判定の結果、エフェクトロックが設定されていなかった場合には、次に、エフェクト設定を行う(S85)。この場合には、フェクトバリアブル1またはエフェクトバリアブル2のいずれかを設定する。
【0102】
ステップS85においてエフェクトの設定を行うと、次に、撮影を行う(S87)。ここでは、撮像部15において取得した画像データに対して、画像処理部17が動画用の画像処理を行う。続いて、メモリに記憶する(S89)。図8および図9を用いて説明したように、SDRAM16にエンディング期間に対応した期間分の画像を一時記憶する。
【0103】
ステップS89においてメモリに記憶すると、次に、メモリから所定時間経過した画像データを読み出す(S91)。ここでは、SDRAM16に一時記憶されている画像データの中から所定時間が経過した画像データを読み出す。図8および図9に示した例では、5秒経過後の画像データが読み出される。
【0104】
続いて、経過時間に応じてエフェクトレベルを設定する(S93)。ここでは、例えば、図8(a)に示すレベルL12やL12aのエフェクトレベル、または図9(a)に示すL22やL22aのエフェクトレベルに沿って、撮影開始からの経過時間に応じたエフェクトレベルを設定する。
【0105】
経過時間に応じたエフェクトレベルを設定すると、エフェクト処理を行う(S95)。ここでは、ステップS93において設定されたエフェクトレベルに応じて、画像処理部17は撮像部15によって取得した画像に対して画像効果(エフェクト)を付与する。次に、画像効果を付与された画像は画像記憶部22に記録される(S97)。
【0106】
次に、リアルタイムの画像を画像処理する(S99)。本実施形態においては、図8(a)や図9(a)に示すように画像記憶部22に記録するための画像処理を行うと共に、並行して図8(b)や図9(b)に示すように動画撮影中のライブビュー表示のための画像処理も行っている。ステップS99では、SDRAM16に一時記憶され遅延して読み出された画像ではなく、ステップS87において取得したリアルタイムの画像に対して、ステップS85において設定された画像効果に基づいて、画像処理部17は画像効果を付与する画像処理を行う。
【0107】
リアルタイムの画像を画像処理すると、続いて、エフェクト処理されたリアルタイムの画像をライブビュー表示する(S101)。ここでは、ステップS99において画像処理された画像を表示部19にライブビュー表示する。
【0108】
リアルタイムの画像をライブビュー表示すると、次に、ストップ操作があったか否かの判定を行う(S103)。ここでは、再度、レリーズ釦が操作されたか否かに基づいて判定する。この判定の結果、ストップ操作がなされていなかった場合には、ステップS87に戻り、エフェクトバリアブル1またはエフェクトバリアブル2のエフェクト処理を施しながら動画撮影を続行する。
【0109】
ステップS103における判定の結果、ストップ操作があった場合には、次に、エンディング画像のエフェクト処理を行い(S105)、エンディング画像の記録を行う(S107)。ここでは、撮影が終了するとエンディング期間が確定するので、一時記憶用のSDRAM16に記憶されているエンディング期間の画像データに対して、エンディング期間用のエフェクトレベルで画像効果を付与する画像処理を行う。例えば、図8(a)に示す例では、レベル12aに従って画像効果を付与し、また図9(a)に示す例では、レベル22aに従って画像効果を付与する画像処理を行う。画像処理を行うと、この画像処理された画像データが、画像記憶部22に記録される。
【0110】
エンディング画像の記録を行うと、同時または記録終了後に、エフェクト処理されたエンディング画像について、再度、ライブビュー表示を行う(S109)。ここでは、例えば、図8(b)や図9(b)に示すように、t13〜t14、またはt23〜t24の間、エンディング用に画像効果が付与された画像が表示部19に確認用に表示される。なお、前述したように、エフェクトレベルL13aやL23aのように、エフェクトの確認用であるから、表示時間を短縮しても構わない。また、確認用であるから、再度のライブビューを省略するようにしてもよい。
【0111】
エンディング画像のライブビュー表示を行うと、次に、エンディング処理が終了したかを判定する(S111)。ここでは、エンディング期間が経過し、エンディング画像の表示が終了したかを判定する。この判定の結果、エンディング処理が終了していない場合には、ステップS105に戻り、エンディング処理を続行し、一方、エンディング処理が終了した場合には、撮影処理のフローを終了して、元のフローに戻る。
【0112】
以上説明したように、本発明の一実施形態においては、複数用意された画像効果の中から使用する1以上の画像効果を選択するためのメニューとして、画像効果を複数選択できるように画像効果を示す項目を配列して表示するエフェクトメニュー(第1のメニュー)、またはエフェクトメニューにさらに選択した画像効果の効果レベルを調整できる画面を加えたスライドメニュー(第2のメニュー)を表示するメニュー表示制御部11aと、エフェクトメニューまたはスライドメニューで選択された画像効果で画像処理部17で画像処理された撮影画像からなるライブビュー画像に、エフェクトメニューまたはスライドメニューを重畳させて表示する画像表示制御部11aを有している。このため、画像効果を多彩に使いこなすことのできる表示制御が可能となる。
【0113】
また、本発明の一実施形態においては、撮影画像に加える画像効果(エフェクト、アートショット)の選択や設定がデフォルトレベルで簡易的に設定するでき、また画像効果のレベルを変えて設定することも簡単にできる。また、本発明の一実施形態においては、撮影終了後に、エンディング期間の画像効果を確認することができる。エンディングは通常、数秒程度の短時間であることから、表示期間が延長しても、撮影者は煩わしさを感ずることはない。
【0114】
なお、本発明の一実施形態においては、複数のエフェクト(アートショット、画像効果)を選択できるようにしていたが、単一のエフェクトを選択できるだけでもよい。また、選択した各エフェクトについて、それぞれ効果のレベルを調節できるようにしたが、デフォルト値のみでよければ、調節機能を省略してもよい。
【0115】
また、本発明の一実施形態においては、撮影期間中に画像データを一時記憶し、この一時記憶した画像データを遅延して読み出し、読み出した画像データに対して画像効果を施し(エフェクト処理)、この画像処理した画像データを記録していた。しかしながら、撮像部から取得した画像データに対してリアルタイムで画像効果を施し、そのまま記憶するようにしてもよい。この場合、エンディングについても画像効果を施すために、画像効果を施さない画像データを一時記憶し、撮影終了後にエンディング期間分の画像データに対して画像効果を施し、エンディング期間の画像データを書き換えるようにしてもよい。
【0116】
さらに、本発明の一実施形態においては、エンディング期間分の画像を常にSDRAMに格納するようにしていたが、これが不要な方式も可能である。例えば、通常の記録のようにリアルタイムで画像を記録しておいて、撮影終了直後に画像記憶部に既に記録された画像の中で、エンディング期間の画像だけを読み出して、これに画像処理部によって所定のエンディング効果処理を施して、画像記憶部に記録し直すようにしてもよい。この場合に、撮影終了後のエンディング効果画像の表示については、このエンディング効果処理がなされて画像記憶部への記録される画像を表示すればよい。
【0117】
また、第2のメニューとして、エフェクトレベルを調整する手段であれば、直線的なスライダに限るものではない。例えば、エフェクトレベルの数値を入力する方式、あるいは数値を選択する方式でもよい。また、エフェクトレベルが予め用意されたサンプルの画像の形式で示され、そのサンプル画像の中からを、適当なレベルの画像を選択するような方式でもよい。
【0118】
また、本発明の一実施形態での制御処理は、制御部11がプログラムデータ記憶部12に格納された操作制御用プログラムを読み出して実行されるものであるから、このようなソフトウェア処理に関する制御用プログラムも本発明となる。さらに、上記本実施形態では、各制御処理をソフトウェア処理で説明したが、これに限られるものではなく、ソフトウェア処理とハードウェア処理の組み合わせ、あるいはハードウェアのみの処理にしてもよい。
【0119】
また、本発明の一実施形態においては、撮影のための機器として、デジタルカメラを用いて説明したが、カメラとしては、デジタル一眼レフカメラでもコンパクトデジタルカメラでもよく、ビデオカメラ、ムービーカメラのような動画用のカメラでもよく、さらに、携帯電話や携帯情報端末(PDA:Personal Digital Assist)、ゲーム機器等に内蔵されるカメラでも構わない。
【0120】
本発明は、上記実施形態にそのまま限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素の幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0121】
11・・・制御部、11a・・・画像表示制御部、11b・・・メニュー表示制御部、11c・・・エフェクト制御部、12・・・プログラム/データ記憶部、13・・・操作部、15・・・撮像部、16・・・SDRAM、17・・・画像処理部、18・・・表示ドライバ、19・・・表示部、19a・・・エフェクトメニュー画面、19b・・・エフェクト名称、19c・・・エフェクト略称メニュー、19d・・・LVアイコン、19e・・・実行エフェクト名、19f・・・スライダ、19g・・・エフェクトレベル、20・・・圧縮伸張部、21・・・画像記録・再生部、22・・・画像記憶部、25・・・バス
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像効果を加えて撮影を行うカメラにおいて、
撮影画像に上記画像効果に応じた画像処理を行う画像処理部と、
上記画像処理された撮影画像を記録する画像記録部と、
複数用意された画像効果の中から使用する1以上の画像効果を選択するためのメニューとして、上記画像効果を複数選択できるように上記画像効果を示す項目を配列して表示する第1のメニュー、または当該第1のメニューにさらに選択した画像効果の効果レベルを調整できる画面を加えた第2のメニューを表示するメニュー表示制御部と、
上記第1または第2のメニューで選択された画像効果で上記画像処理部で画像処理された撮影画像からなるライブビュー画像に、上記第1または第2のメニューを重畳させて表示する画像表示制御部と、
を備えることを特徴とするカメラ。
【請求項2】
上記メニュー表示制御部は、上記第1または第2のメニューで項目が選択された場合に、当該選択された項目に対して画像処理上で共に設定することが相反する項目を、当該第1または第2のメニュー上で識別可能に表示することを特徴とする請求項1に記載のカメラ。
【請求項3】
上記第1または第2のメニューで選択された画像効果に応じた画像処理を実行させるように上記画像処理部を制御し、当該画像処理がなされた画像を記録するように上記画像記録部を制御するエフェクト制御部を有し、
上記エフェクト制御部は、動画撮影時には、選択された画像効果の画像効果レベルを、撮影中一定にするかあるいは変化させるかを指示に応じて切換えるように制御することを特徴とする請求項1に記載のカメラ。
【請求項4】
所定時間分以上の画像を一時的に格納可能な画像メモリを備え、
上記エフェクト制御部は、撮影終了に合わせて上記画像効果レベルを変化させる場合には、少なくとも上記変化させる時間分の最新の画像を撮影中に上記画像メモリに格納させ、撮影終了後に、上記画像メモリに格納された上記変化させる時間分の画像について画像処理を行わせるように上記画像処理部を制御し、当該画像処理された撮影画像を記録させるよう上記記録部を制御することを特徴とする請求項3に記載のカメラ。
【請求項5】
画像効果を加えて動画撮影を行うカメラにおいて、
動画像の上記画像効果に応じた画像処理を行う画像処理部と、
上記画像処理された動画像を記録する画像記録部と、
画像を一時的に格納する画像メモリと、
上記画像処理部と画像記録部と画像メモリを制御して、上記画像効果を加えた動画撮影を記録させるエフェクト制御部と、
上記画像効果に応じて上記画像処理部で画像処理された動画像を、ライブビュー画像として表示する画像表示制御部と、
を備え、
上記エフェクト制御部は、撮影終了に到るまでの期間であるエンディング期間中に上記画像効果が変化するような画像を得るために、少なくとも上記変化させる時間分の最新の画像を撮影中に上記画像メモリに格納させ、撮影終了指示があった後に、上記画像めもりに格納された上記変化させる時間分の画像について画像処理を行わせるように上記画像処理部を制御し、当該画像処理された撮影画像を記録させるよう上記記録部を制御し、
上記画像表示制御部は、撮影終了前までは、エンディング期間中に格納されていない動画像をライブビュー画像として表示し、撮影終了後に、エンディング期間用に画像効果が施された画像を表示する、
ことを特徴とするカメラ。
【請求項1】
画像効果を加えて撮影を行うカメラにおいて、
撮影画像に上記画像効果に応じた画像処理を行う画像処理部と、
上記画像処理された撮影画像を記録する画像記録部と、
複数用意された画像効果の中から使用する1以上の画像効果を選択するためのメニューとして、上記画像効果を複数選択できるように上記画像効果を示す項目を配列して表示する第1のメニュー、または当該第1のメニューにさらに選択した画像効果の効果レベルを調整できる画面を加えた第2のメニューを表示するメニュー表示制御部と、
上記第1または第2のメニューで選択された画像効果で上記画像処理部で画像処理された撮影画像からなるライブビュー画像に、上記第1または第2のメニューを重畳させて表示する画像表示制御部と、
を備えることを特徴とするカメラ。
【請求項2】
上記メニュー表示制御部は、上記第1または第2のメニューで項目が選択された場合に、当該選択された項目に対して画像処理上で共に設定することが相反する項目を、当該第1または第2のメニュー上で識別可能に表示することを特徴とする請求項1に記載のカメラ。
【請求項3】
上記第1または第2のメニューで選択された画像効果に応じた画像処理を実行させるように上記画像処理部を制御し、当該画像処理がなされた画像を記録するように上記画像記録部を制御するエフェクト制御部を有し、
上記エフェクト制御部は、動画撮影時には、選択された画像効果の画像効果レベルを、撮影中一定にするかあるいは変化させるかを指示に応じて切換えるように制御することを特徴とする請求項1に記載のカメラ。
【請求項4】
所定時間分以上の画像を一時的に格納可能な画像メモリを備え、
上記エフェクト制御部は、撮影終了に合わせて上記画像効果レベルを変化させる場合には、少なくとも上記変化させる時間分の最新の画像を撮影中に上記画像メモリに格納させ、撮影終了後に、上記画像メモリに格納された上記変化させる時間分の画像について画像処理を行わせるように上記画像処理部を制御し、当該画像処理された撮影画像を記録させるよう上記記録部を制御することを特徴とする請求項3に記載のカメラ。
【請求項5】
画像効果を加えて動画撮影を行うカメラにおいて、
動画像の上記画像効果に応じた画像処理を行う画像処理部と、
上記画像処理された動画像を記録する画像記録部と、
画像を一時的に格納する画像メモリと、
上記画像処理部と画像記録部と画像メモリを制御して、上記画像効果を加えた動画撮影を記録させるエフェクト制御部と、
上記画像効果に応じて上記画像処理部で画像処理された動画像を、ライブビュー画像として表示する画像表示制御部と、
を備え、
上記エフェクト制御部は、撮影終了に到るまでの期間であるエンディング期間中に上記画像効果が変化するような画像を得るために、少なくとも上記変化させる時間分の最新の画像を撮影中に上記画像メモリに格納させ、撮影終了指示があった後に、上記画像めもりに格納された上記変化させる時間分の画像について画像処理を行わせるように上記画像処理部を制御し、当該画像処理された撮影画像を記録させるよう上記記録部を制御し、
上記画像表示制御部は、撮影終了前までは、エンディング期間中に格納されていない動画像をライブビュー画像として表示し、撮影終了後に、エンディング期間用に画像効果が施された画像を表示する、
ことを特徴とするカメラ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2012−124608(P2012−124608A)
【公開日】平成24年6月28日(2012.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−271911(P2010−271911)
【出願日】平成22年12月6日(2010.12.6)
【出願人】(504371974)オリンパスイメージング株式会社 (2,647)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年6月28日(2012.6.28)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年12月6日(2010.12.6)
【出願人】(504371974)オリンパスイメージング株式会社 (2,647)
【Fターム(参考)】
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