説明

カラオケのリモコン、カラオケシステム、カラオケセットのリモコンの制御方法、及びプログラム

【課題】使い勝手のよいカラオケのリモコンを提供する。
【解決手段】
リモコン20は、リスト取得部により、スロット部240から、記憶媒体245に記憶された、楽曲の曲名又は歌手名の文字列データが記憶された個人リストファイルを読み出す。また、自然言語処理部により、読み出された個人リストファイルの各文字列データと、楽曲IDとを対応付けて個人リストを作成する。その後、グループリスト作成部により、複数のユーザの個人リストから所定条件でグループリストを作成する。そして、送受信部により、グループリストをカラオケ装置10に送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カラオケのリモコン、カラオケシステム、カラオケセットのリモコンの制御方法、及びプログラムに係り、特にユーザが歌う楽曲のリストを送信するカラオケのリモコン、カラオケシステム、カラオケセットのリモコンの制御方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、楽曲の再生に合わせてユーザが歌って楽しむ娯楽であるカラオケが普及している。このカラオケにおいては、近年、サーバ上の楽曲をダウンロード又はストリーミング再生して演奏する、通信カラオケシステムが普及している。
このような、通信カラオケシステムでは、カラオケ装置本体内に楽曲データを記憶する必要がないため、選択できる楽曲が多く、更に最新の楽曲を選択して演奏させることができる。
しかしながら、選択できる楽曲の増加によって、従来のように楽曲の番号が記載された「目次本」が分厚くなっており、楽曲を選択するための手間が増加していた。
このため、楽曲を選択するリモコンに楽曲情報を内蔵し、「ジャンル」「歌手」「導入部の歌詞」等の条件を設定して検索することで、楽曲を選択することができるカラオケシステムが実用化されている。
【0003】
ここで、従来のカラオケシステムとして、特許文献1を参照すると、音楽の曲情報を記憶し且つ携帯可能に構成された記憶媒体手段と、前記記憶媒体手段から曲情報を読み出すと共に前記記憶媒体手段に曲情報を書き込む手段を有し、その記憶媒体手段から読み出した曲情報および外部操作により設定される曲情報の少なくとも一方を送信するとともに、外部操作により所望の曲情報を前記記憶媒体手段に書き込むリモートコントロール手段と、前記リモートコントロール手段から送信された曲情報を受信し、前記リモートコントロール手段から受信した曲情報および外部操作に応じた曲情報の少なくとも一方に基づいて音楽を演奏する演奏手段と、を具備することを特徴とする楽音発生システムが開示されている(以下、従来技術1とする。)。
従来技術1によれば、カラオケ演奏曲の選曲等の曲情報の設定作業を簡略化し、システムの操作性を向上して、一層快適なカラオケ演奏を実現するカラオケシステムおよびカラオケ用リモコン装置を提供することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平10−20874号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来技術1の段落[0040]〜[0041]を参照すると、楽曲を選択するためにリモコン装置を操作して、専用のICカードに曲情報を登録していた。
カラオケシステムのリモコン装置は、楽曲を選択するための閲覧性や操作性が低いことが多く、このため、結局は楽曲の設定に手間がかかっていた。
ここで、従来技術1の段落[0064]を参照すると、パーソナルコンピュータ(PC)を用いてICカードに曲情報を登録する操作について触れられている。しかしながら、従来技術1では、カラオケセンタの曲情報データベースにアクセスして、「曲情報データベースを検索して、ICカードの登録を行う」ため、結局のところ、楽曲を検索して登録するためのユーザの手間が掛かっていた。
【0006】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、上述の課題を解消することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のカラオケのリモコンは、楽曲の曲名又は歌手名の文字列データが記憶された個人リストファイルを読み出すリスト取得部と、読み出された前記個人リストファイルの各文字列データと、楽曲IDとを対応付けて個人リストを作成する自然言語処理部と、複数のユーザの前記個人リストからグループリストを作成するグループリスト作成部と、前記グループリストをカラオケ装置に送信する送受信部とを備えることを特徴とする。
本発明のカラオケのリモコンは、前記自然言語処理部は、曖昧な文字列データについての類似度検索を行うことを特徴とする。
本発明のカラオケのリモコンは、前記個人リストから不明な楽曲を指摘し、該不明な楽曲を修正するように指示するリスト提案部を備えることを特徴とする。
本発明のカラオケのリモコンは、前記リスト提案部は、前記グループリストに歌手名が記載されていた場合に、該歌手の楽曲を選択するように指示することを特徴とする。
本発明のカラオケのリモコンは、前記リスト提案部は、前記グループリストから重複する楽曲を指摘し、該重複する楽曲を修正するように指示することを特徴とする。
本発明のカラオケのリモコンは、前記グループリスト作成部は、ジャンル、曲調、曲順のいずれかの条件でグループリストを作成することを特徴とする。
本発明のカラオケのリモコンは、前記グループリスト作成部は、前記個人リストファイルに、ユーザ毎の飲食物の注文履歴の情報を記憶し、ユーザ毎の金額を算出することを特徴とする。
本発明のカラオケのリモコンは、前記グループリスト作成部は、前記個人リストファイル又は前記グループリストから、ユーザが歌唱した楽曲のリストを日時付きで印刷するよう指示することを特徴とする。
本発明のカラオケシステムは、楽曲の演奏データを選択するカラオケのリモコンと、
前記楽曲の演奏データを送信するサーバと、前記演奏データを受信して再生するカラオケ装置とを備えたカラオケシステムにおいて、前記カラオケのリモコンは、楽曲の曲名又は歌手名の文字列データが記憶された個人リストファイルを読み出すリスト取得部と、読み出された前記個人リストファイルの各文字列データと、楽曲IDとを対応付けて個人リストを作成する自然言語処理部と、複数のユーザの前記個人リストからグループリストを作成するグループリスト作成部と、前記グループリストをカラオケ装置に送信する送受信部とを備えることを特徴とする。
本発明のカラオケシステムは、前記サーバは、演奏可能な楽曲の楽曲情報データのいずれかを記憶する楽曲データベースと、ユーザの所有するCD、音楽ファイル、該CDの購入履歴、及び楽曲ファイルの購入履歴のいずれかを含む所有楽曲情報から、前記楽曲データベースを検索して前記個人リストを作成する所有楽曲情報検索部とを備えることを特徴とする。
本発明のカラオケシステムは、前記サーバは、前記個人リストを用いて、協調フィルタリングにより、お勧めの楽曲を選択するリスト推薦部を備えることを特徴とする。
本発明のカラオケシステムは、前記個人リストファイルを記憶した記憶媒体を読み書きする端末を備えることを特徴とする。
本発明のカラオケセットのリモコンの制御方法は、カラオケ装置の演奏楽曲を設定するカラオケセットのリモコンの制御方法であって、前記カラオケセットは、リスト取得手段により、楽曲の曲名又は歌手名の文字列データが記憶された個人リストファイルを読み出し、自然言語処理手段により、読み出された前記個人リストファイルの各文字列データと、楽曲IDとを対応付けて個人リストを作成し、グループリスト作成手段により、複数のユーザの前記個人リストからグループリストを作成し、送受信手段により、前記グループリストをカラオケ装置に送信することを特徴とする。
本発明のプログラムは、カラオケ装置の演奏楽曲を設定するカラオケセットのリモコンの制御方法をコンピュータにより実行させるプログラムであって、前記カラオケセットの備えるリスト取得手段により、楽曲の曲名又は歌手名の文字列データが記憶された個人リストファイルを読み出し、前記カラオケセットの備える自然言語処理手段により、読み出された前記個人リストファイルの各文字列データと、楽曲IDとを対応付けて個人リストを作成し、前記カラオケセットの備えるグループリスト作成手段により、複数のユーザの前記個人リストからグループリストを作成し、前記カラオケセットの備える送受信手段により、前記グループリストをカラオケ装置に送信することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、楽曲の曲名又は歌手名の文字列データが記憶された個人リストファイルを用いて演奏する楽曲を設定するため、使い勝手の良いカラオケのリモコンを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るカラオケセット1を構成する機器の構成図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係るリモコン20の外観を示す概念図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係るリモコン20の制御構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態に係るリモコン20の歌唱リスト設定部213の構成を示すブロック図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態に係る楽曲リスト設定処理のフローチャートである。
【図6A】本発明の第1の実施の形態に係る楽曲リスト設定処理の画面例である。
【図6B】本発明の第1の実施の形態に係る楽曲リスト設定処理の画面例である。
【図6C】本発明の第1の実施の形態に係る楽曲リスト設定処理の画面例である。
【図6D】本発明の第1の実施の形態に係る楽曲リスト設定処理の画面例である。
【図6E】本発明の第1の実施の形態に係る楽曲リスト設定処理の画面例である。
【図7】本発明の第2の実施の形態に係るカラオケシステムXのシステム構成図である。
【図8】本発明の第2の実施の形態に係るサーバ40の制御構成を示すブロック図である。
【図9】本発明の第2の実施の形態に係る端末50−1の制御構成を示すブロック図である。
【図10】本発明の第2の実施の形態に係る楽曲リスト作成処理のフローチャートである。
【図11】本発明の第2の実施の形態に係る楽曲リスト作成処理の画面例である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
<第1の実施の形態>
〔カラオケセット1の構成〕
まず、図1を参照して、本発明の実施の形態に係るカラオケセット1の構成について説明する。
カラオケセット1は、カラオケ装置10、リモコン20、マイク30を含んで構成される。カラオケセット1は、例えばカラオケシステムの店舗や家庭に設置されたカラオケの機器群であり、一人以上のユーザが楽曲を再生して歌うことで、カラオケを楽しむことができる。
カラオケ装置10は、従来の楽曲の記憶媒体を備えたカラオケ装置本体や、通信カラオケシステムの端末である。カラオケ装置10は、リモコン20とマイク30とを接続する無線又は有線のインターフェイスを備える。また、カラオケ装置10は、アンプやスピーカ等を備え、リモコンにより選択された楽曲の演奏の順番(リスト)を記憶し、そのリストに従って楽曲の出力を行う。この楽曲の出力としては、楽曲の演奏データを、カラオケ装置10にて再生する。すなわち、カラオケ装置10は、演奏データから楽曲の音声を再生し、これに合わせて歌詞や画像をLCDディスプレイやプラズマディスプレイ等の表示部に表示し、照明等を制御する。カラオケ装置10は、また、楽曲の再生スピードやテンポ等を変更して再生し、マイクから入力したユーザの音声信号にエコー(リバーブ)等のエフェクトをかけて楽曲と合わせて再生することもできる。
リモコン20は、楽曲を選択してカラオケ装置10に転送するためのリモートコントローラ(リモコン)である。リモコン20の詳細な構成については後述する。
マイク30は、従来の無線マイクロフォン(マイク)や有線マイクであり、ユーザの歌唱に対応する音声信号を、カラオケ装置10に送信する。マイク30は、カラオケセット1に複数備えることが可能であり、電波のチャンネル等を変更することができる。これにより、カラオケ装置10が、複数のマイク30から、同時に音声信号を入力することができる。また、カラオケセット1では、マイク30毎に異なる音程、音量、エコーの度合い等を設定することができる。さらに、マイク30からの音声信号は、リモコン20へ送信することもできる。
【0011】
〔リモコン20の構成〕
次に、図2及び図3を参照して、リモコン20の詳細について説明する。
図2の外観図を参照すると、リモコン20は、例えば、カメラ部225(カメラ手段)、スロット部240(記憶媒体入出力手段)、入力部260(指示手段)、表示部270(表示手段)を含んで構成される。
リモコン20は、従来のカラオケセットのリモコンと異なり、スロット部240に、汎用的なメモリカード等の記憶媒体である記憶媒体245を挿入したり非接触接続したりすることができる。記憶媒体245は、図示しない携帯電話やPC等の端末にて適宜読み書きが可能である。
【0012】
図3のブロック図を参照すると、リモコン20は、主に制御部200、記憶部210、カメラ部225、自然言語認識部230、スロット部240、スピーカ250、入力部260、表示部270、フォースフィードバック部280、送受信部290を主に含んで構成される。
また、上述したように、スロット部240には、記憶媒体245を接続して読み書きすることができる。
【0013】
制御部200は、CPU(Central Processing Unit、中央処理装置)、MPU(Micro Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、GPU(Graphics Processing Unit)、専用プロセッサ等のコンピュータの制御演算手段を備えている。
制御部200は、記憶部210に記憶された制御プログラム、例えば歌唱リスト設定部213を実行し、各種演算を行い、各部を制御する。
【0014】
記憶部210は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、HDD(Hard Disk Drive)等の記憶部位である。
記憶部210には、歌唱リスト設定部213(歌唱リスト設定手段)と、楽曲情報データベース214とを備えている。
歌唱リスト設定部213は、後述する歌唱する楽曲リスト設定処理を行うためのプログラムである。この歌唱リスト設定部213の詳細については後述する。
楽曲情報データベース214は、カラオケセット1がカラオケとして出力可能な楽曲の各種データを記憶したデータベース等である。この楽曲情報データベース214には、曲名、アーティスト(歌手)名、ジャンル、調(Key)、デュエット曲であるか否か、曲の長さ、歌詞の一部、曲のイントロ、課金情報等について、曲毎に記憶している。また、各楽曲について、カラオケセット1や他の店舗の機器等で歌唱されている回数のランキング等の値である「人気度」を記憶する。
【0015】
カメラ部225は、リモコン20のイメージセンサ等のカメラである。カメラ部225は、可視光や赤外線を撮像するCCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサ等の撮像素子を用いたカメラと、画像変換用ASIC(Application Specific Integrated Circuit)とDSP等を用いて構成できる。
カメラ部225は、歌唱するユーザの画像等を撮像して、カラオケの楽曲の画像と一緒に記憶媒体245に記憶する処理に用いることができる。
【0016】
自然言語認識部230(自然言語認識手段)は、DSPや専用プロセッサ等と、このプロセッサで実行するプログラム等を備える高速計算部位である。自然言語認識部230は、DP(Dynamic Programming、動的プログラミング)やコーパス認識等の公知のアルゴリズムを使用して、自然言語処理において、類似する単語を楽曲情報データベース214から高速に検索する。
また、自然言語認識部230は、マイク30からの音声を、HMM(隠れマルコフモデル)等を用いて認識し、入力部260と同様のユーザの入力指示を検知してもよい。なお、この構成の場合、リモコン20に、別途、入力指示用のマイクを備えることもできる。
また、自然言語認識部230は、人工ニューラルネット等を用いた文字認識手段として用いることもでき、記憶媒体245に記憶された画像やカメラ部225から取得した画像から文字情報を取得し、後述する個人リストとして用いることもできる。
【0017】
スロット部240は、一般的な記憶媒体である記憶媒体245から情報を読み書きするための、リーダ/ライタの部位である。
スロット部240は、記憶媒体245がフラッシュメモリカードの場合、電気的に接続するインターフェイスを備える。
また、スロット部240は、記憶媒体245が非接触型のカードの場合、電波や電磁誘導等でこの記憶媒体245から読み書きするインターフェイスを備える。
また、スロット部240は、記憶媒体245が光学/磁気メディアの場合には、光学/磁気読み取り/書き込みヘッド等を備える。
なお、スロット部240は、複数備えることもできる。また、スロット部240の代わりに、無線LANやBluetooth(登録商標)やUWB等の無線接続のインターフェイスを備えることもでき、この無線接続のインターフェイスにより端末に内蔵された記憶媒体245の内容を読み書きすることもできる。
【0018】
記憶媒体245は、一般的な記憶媒体であり、フラッシュメモリカード、非接触型のカード、光学/磁気メディア等を用いることができる。この記憶媒体245としては、汎用的なフラッシュメモリカードの場合、SDメモリーカードやmicroSDカードのように、携帯電話やPC等の端末から標準で読み書きできるフラッシュメモリカードを用いることができる。また、記憶媒体245には、個人リストファイル246を備えている。
個人リストファイル246は、携帯電話やPC等にて、例えばテキストエディタやメモ帳等のアプリ(アプリケーション・ソフトウェア)で簡単に読み書きできる楽曲のリストのファイルである。この個人リストファイル246としては、単純なテキストファイルを用いることができる。このテキストファイルの内容としては、ユーザが歌唱可能な曲名やアーティスト(歌手)名について、曲名又は歌手名の文字列(キャラクタコード列)にて列挙した文字列データを用いることが好適である。この際、この曲名や歌手名については、うろ覚えの曲名や歌手名をただ記載するだけでよく、また、歌いたい曲から順番に記載することが好適である。
なお、個人リストファイル246には、例えば「#」を文頭につけるとコメント行として、「#name:ユーザA」のように、ユーザの名前を設定できる。また、「#id:001122」のようにユーザのIDやカラオケの会員カード番号等を指定して記憶することもできる。
また、個人リストファイル246としては、XMLのような記述言語を用いてリモコン20からの検索性を高めてもよい。このXML等のファイルは、個人リストファイル246とは別途記憶することもできる。つまり、ユーザが作成したテキストファイル等とは別に、カラオケセット1用の別形式のXMLファイル等を、リモコン20や他の機器が作成して記憶してもよい。また、個人リストファイル246を直接用いずに、画像ファイルや楽曲ファイルから直接、個人リストを作成することもできる。この際にも、テキストファイルやXML等のファイルを別途、個人リストファイル246として記憶することができる。
【0019】
スピーカ250は、ダイナミックスピーカやピエゾ素子のスピーカ等である。スピーカ250は、主に、リモコン20によるユーザの各種指示について確認のための音声等を出力する。
入力部260は、テンキー、カーソルキー(十字キー)、選択ボタン、キャンセルボタン、その他の各種ボタン、タッチパッドやタッチパネル等の入力手段を備えている入力部位である。また、入力部260は、ユーザインターフェイスに係る、その他の入力手段も備えている。
たとえば、入力部260は、ボタンやタッチパネルを用いてユーザが入力した信号を検知して、電気信号に変換する。
【0020】
表示部270は、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイやプラズマディスプレイやプロジェクタ等を備える部位である。表示部270は、制御部200のGPUで描画された画像を表示することができる。
なお、表示部270と入力部260とをタッチパネル付きのディスプレイとして、一体的に構成することもできる。
【0021】
フォースフィードバック部280は、振動モータ(バイブレータ)や電磁アクチュエータやピエゾ素子等である。
フォースフィードバック部280は、ユーザが入力部260で入力した信号を検知して、確認のための振動等を出力する。
【0022】
送受信部290は、カラオケ装置10との間で、各種データ、リスト、ユーザの指示信号等を送受信する部位である。
リモコン20が、例えば、電波リモコンの場合、送受信部290は、DSPやRFモジュレータやアンテナ等を備えている。また、リモコン20が赤外線リモコンの場合には、赤外線信号を送信、又は送受信するための赤外線LEDや受光素子等を備えている。
送受信部290は、通常のユーザの指示信号の他に、歌唱リスト設定部213や楽曲情報データベース214やその他のファームウェア等をカラオケ装置10からダウンロードするために用いることもできる。これにより、制御部200は、カラオケセット1で演奏可能な楽曲を更新する。なお、ダウンロードの際に、リモコン20とカラオケ装置10とを有線接続して高速にデータを受信するようにすることもできる。
なお、送受信部290は、無線LAN等を用いて、FTPサーバ等により、直接、ユーザのもつ端末から個人リストファイル246を入力するような構成も可能である。さらに、リモコン20やカラオケ装置10にメールクライアントを備えておく構成も可能である。つまり、ユーザが電子メールにて端末から個人リストをリモコン20やカラオケ装置10の固有の電子メールアドレスに送信し、このメールをリモコン20やカラオケ装置10で受信して、個人リストファイル246として送受信部290から受信することができる。
【0023】
次に、図4を参照して、歌唱リスト設定部213の具体的な構成について説明する。歌唱リスト設定部213は、主に、グループリストデータベース332(リスト記憶手段)、リスト取得部333(リスト取得手段)、自然言語処理部334(自然言語処理手段)、グループ処理部335(グループリスト作成部、グループリスト作成手段)、リスト提案部336(インターフェイス手段)を備えている。
グループリストデータベース332は、カラオケをする1人〜複数人のユーザの歌唱の順番を記憶したリストである。このグループリストデータベース332は、ユーザの個人リストファイル246から解析した個人リストから作成する。グループリストデータベース332は、具体的には、楽曲情報データベース214の各楽曲のID(Identification)、注文した飲食物のID、演奏時間、複数のユーザのユーザID、部屋のID、歌唱時の履歴情報、課金情報等をデータベース化して記憶する。この際、課金情報としては、ユーザがカラオケ店舗のフロントで指定した時間に係るルームチャージ、飲食物の注文の金額、楽曲毎に金額が設定されている場合にはその演奏した楽曲あたりのチャージ等の情報を記憶する。この課金情報は、カラオケ装置10を介して送信し、フロントでの精算時に用いることができる。
リスト取得部333は、スロット部240を介して記憶媒体245からユーザの個人リストファイル246を読み出し、ユーザの歌唱する曲のリストである個人リストを取得する部位である。この他に、リスト取得部333は、記憶媒体245に音声ファイルや画像ファイルがある場合には、これらのファイルから個人リストファイル246と同様の個人リストを取得する。
自然言語処理部334は、主にユーザの個人リストファイル246に記載された楽曲名や歌手名を、楽曲情報データベース214から検索して楽曲IDと対応付ける部位である。この際に、自然言語認識部230等も用いて高速に処理することもできる。
グループ処理部335は、複数のユーザでカラオケを行う場合に演奏する楽曲の順番であるグループリストを作成する部位である。グループリストは、上述の個人リストから、ユーザが指定した所定の条件を基に作成する。
リスト提案部336は、自然言語処理部334が作成した個人リストから不明な楽曲を指摘し、当該不明な楽曲を修正するように指示する。また、リスト提案部336は、グループ処理部335が作成したグループリストから重複する楽曲を指摘し、当該重複する楽曲を修正するように指示するユーザインターフェイス部位である。つまり、リスト提案部336は、ユーザの指示を検知して、個人リストやグループリストを変更、修正することができる。
【0024】
〔リモコン20による楽曲リスト設定処理〕
次に、図5〜図6Eを参照して、本発明の第1の実施の形態に係る楽曲リスト設定処理の詳細について説明する。
この楽曲リスト設定処理においては、ユーザがまず、携帯電話やPC等のテキストエディタやメモ帳のアプリ等により、歌唱する楽曲の題名の少なくとも一部や歌手名等を例えば一行ずつ入力し、個人リストファイル246として保存する。
複数のユーザにてカラオケを歌唱する場合、各ユーザが記憶媒体245を順番にスロット部240に差し込み、当該ユーザの個人リストファイル246を読み込む。
この際、各種条件に従って、各ユーザが歌唱する曲の順番を割り振り、グループリストデータベース332を作成する。
また、この作成したグループリストデータベース332は、同一の曲があった場合等には、ユーザに修正するよう指示する。
以下で、図5のフローチャートを参照して、楽曲リスト設定処理の各処理について、詳しく説明する。
【0025】
(ステップS101)
まず、リモコン20の制御部200は、リスト取得部333を用いて個人リスト入力処理を行う。
図6Aの画面例を参照して、この処理の具体例について説明する。
まず、制御部200は、ユーザがスロット部240に記憶媒体245を挿入したことを検知すると、記憶媒体245内のファイルやディレクトリ(フォルダ)から、個人リストファイル246を検索する。
この上で、制御部200は、例えば「list.txt」「リスト.txt」「曲名リスト.txt」といった所定名のファイルがあれば、そのファイルを読み出して良いか、確認を行う。また、この際、制御部200は、ファイラー等のプログラムを起動して、該当するテキストファイル等があれば表示して、ユーザに選択させることもできる。
制御部200は、ユーザが確認したり、ファイル選択したことを検知して、当該テキストファイル等である個人リストファイル246を読み出して、記憶部210に記憶する。この際に、制御部200は、スピーカ250から確認音を出したり、フォースフィードバック部280を振動させて確認を促したりすることができる。
また、制御部200は、カメラ部225から画像を撮像したり、記憶媒体245に記憶された画像ファイルから個人リストを画像認識して取得し、認識した結果を記憶部210に記憶する。この際、この認識した結果を記憶媒体245に個人リストファイル246として記憶してもよい。
【0026】
(ステップS102)
次に、制御部200は、自然言語処理部334とリスト提案部336とを用いて、リスト楽曲対応付け処理を行う。
図6Bと図6Cの画面例を参照して、この処理の例について説明する。
まず、制御部200は、自然言語処理部334を用いて、個人リストファイル246が楽曲名を記載した個人リストのテキストファイル等であるかチェックする。この際、制御部200は、個人リストファイル246の文字コードが楽曲情報データベース214の文字コードと異なっている場合には、楽曲情報データベース214に合わせるよう変換する。また、制御部200は、個人リストファイル246が、テキストファイルでないバイナリファイルであった場合や、認識できない文字コードであった場合には、表示部270にエラー表示を行い、正しいファイルを入力するよう指示する。
この上で、制御部200は、個人リストファイル246を、例えば1行ずつ読み出して、楽曲情報データベース214と照合する。この際、制御部200は、自然言語処理部334を用いて、あいまいな文字列データについての類似度検索を行う。この類似度検索については、自然言語認識部230を用いて、統計的な類似度検索を行ってもよい。
制御部200は、個人リストファイル246から楽曲IDを検索できたか否かについての照合結果を記憶部210に記憶する。この際に、楽曲情報データベース214に存在して、演奏可能な楽曲の楽曲IDを記憶し、当該楽曲を歌唱可能と記憶する。また、楽曲IDを検索しても明らかに存在しない楽曲や、カラオケ装置10のメンテナンス等により演奏データを読み込めない楽曲は、歌唱不可能と記憶する。また、類似度検索により類似する楽曲名や歌手名が見つかり、ユーザに当該楽曲の確認を求める場合には、その旨も記憶する。
また、制御部200は、個人リストファイル246に歌手名が記載されていた場合には、楽曲情報データベース214から、ユーザに選択させるための歌手別リストを作成する。制御部200は、この歌手別リストについては、その歌手の代表的な楽曲や、カラオケセット1で最も歌唱されている曲や「人気度」の高い楽曲等の楽曲IDを選択して作成する。また、制御部200は、類似度検索で見つかった歌手名についても歌手別リストを作成する。
【0027】
制御部200は、リスト提案部336を用いて、当該個人リストファイル246からの楽曲の照合が終わった後で、表示部270にこの結果を表示して、確認を求める。
この際、図6Bのように、例えば、制御部200は、曲名、アーティスト(歌手)名、ジャンル、照合結果について列毎に表示する。制御部200は、また、照合結果については、歌唱可能の場合には歌唱の欄に「○」、歌唱不可能の場合は「×」、ユーザに確認を求める場合には「?」のように表示する。
また、制御部200は、各列について、ジャンル毎に背景色等を変化させて、分かりやすく表示する。また、ユーザに確認を求める列の場合、例えば赤文字や点滅等で表示することができる。
また、この際に、制御部200は、ユーザが歌手名を入力していた場合に、歌手別リストを表示するようにユーザに確認を求めることもできる。
【0028】
ここで、図6Cを参照して説明すると、制御部200は、リスト提案部336を用いて、ユーザが個人リストファイル246に歌手名を記載していた場合には、その歌手名と歌手別リストとを表示する。
ここで、制御部200は、歌手別リストを作成する際に使用した歌手名が、類似度検索で見つかった歌手名であった場合、当該歌手名の楽曲情報データベース214に登録された名称と、ユーザが入力した名称とを表示する。なお、この歌手名についてユーザが変更を指示したことを検知した場合、制御部200は歌手別リストを作成し直すことができる。 また、制御部200は、歌手別リストからユーザに歌選択する曲の確認を求める。ユーザの入力を検知すると、その楽曲IDを個人リストに設定する。
【0029】
図6Bや図6Cにて、ユーザが確認を求められている列を入力部260のボタンやタッチパネル等で選択した場合、制御部200は、これを検知して、当該指示に従って修正する。また、制御部200は、楽曲の削除や順番の並べ替え等も行うことができる。
これにより、制御部200は、個人リストの楽曲IDを確定する。
なお、図6Cでは、別画面でこの歌手別リストを表示するように記載したが、これに限られない。たとえば、制御部200は、図6Bの個人リストファイルの確認画面にて、ポップアップウィンドウ等を表示して楽曲を選択させるように構成してもよい。
【0030】
制御部200は、修正後の個人リストを、グループリストデータベース332内に記憶する。この際にも、ユーザに確認を求めてから記憶することができる。
なお、選択した曲が歌唱不可能の場合には、制御部200は、楽曲情報データベース214をアップデートできるかカラオケ装置10に問い合わせて、アップデートすることもできる。この際に、楽曲情報データベース214の全体をアップデートするのではなく、追加分だけアップデートすることで、処理を高速に行うことができ、常にカラオケセット1で演奏可能な最新の曲をリモコン20で選択可能となる。
【0031】
(ステップS103)
次に、制御部200は、他にカラオケで歌唱する他のユーザがいるか否か判定する。
具体的には、制御部200は、他に歌唱するユーザがいるか否かの問い合わせの表示を、表示部270に描画する。制御部200は、これに対応するユーザの入力部260の応答を検知して、更に個人リストを読み込ませたいユーザがいる場合には、Yesと判定する。それ以外の場合は、全員分のユーザの個人リストを取得したとしてNoと判定する。
Yesの場合、制御部200は、処理をステップS101に戻して、他のユーザの個人リストの読み込みを続ける。
Noの場合、制御部200は、処理をステップS104に進める。
【0032】
なお、他に歌唱するユーザがいるか否かの問い合わせは、カラオケ装置10からの各部屋における人数と、個人リストの読み込みに対応した回数だけ行うことができる。
また、スロット部240が複数備えられている場合には、複数の記憶媒体245から複数ユーザの個人リストファイル246をそれぞれ読み込むこともできる。
【0033】
(ステップS104)
すべてのユーザの個人リストの読み込みが終わった後、制御部200は、グループ処理部335を用いて、グループリスト作成処理を行う。
図6Dの画面例を参照して、この処理について説明する。
具体的に、制御部200は、各ユーザが歌唱するために演奏する楽曲の順番であるグループリストを作成する。
このグループリストの作成の際、制御部200は、所定条件を用いる。この所定条件としては、ジャンル、曲調、曲順、デュエット曲を集中して入れるか、盛り上がりを出す順にするか、といった条件を設定することができる。
制御部200は、これらの条件についてのユーザの指示を入力させ検知することができる。図6Dは、これらの条件についての、問い合わせ画面の例である。
制御部200は、ユーザの指示をパラメータとして、グループリストの曲順を設定する。
【0034】
ここで、制御部200は、ユーザの指示のうちジャンルについて「同一ジャンル中心」の場合には、各ユーザの個人リストの中から同一のジャンルのものについて、曲順が近くになるように、グループリストとして設定する。
また、制御部200は、曲調について「同一の曲調を中心」の場合には、各ユーザの個人リストの楽曲から、元データの調(Key)が長調〜短調について近く、テンポが近いものについて、曲順が近くなるように、グループリストを設定する。また、制御部200は、楽曲のMIDIデータ等について類似度検索を行い、近いものについて曲順が近くなるようにグループリストを設定することができる。
また、制御部200は、曲順について「リスト順優先」の場合には、上述のユーザの個人リストの順番を優先させてグループリストに設定する。
また、制御部200は、デュエット曲を「集中して入れる」指示の場合には、各ユーザの個人リストの中からデュエット曲をグループリストの曲順で近くなるように設定する。
また、制御部200は、盛り上げについて「盛り上げる順」指示の場合には、上述の曲調やテンポ等の順番について、アップテンポで明るい長調の曲を所定間隔で組み合わせ、ユーザが盛り上がるように設定する。
これらの曲順を構成するパラメータについては、所定の優先順位を元に設定することができる。
制御部200は、設定されたグループリストを、グループリストデータベース332に記憶する。
【0035】
(ステップS105)
次に、制御部200は、リスト提案部336を用いて、グループリスト修正提案処理を行う。
図6Eの画面例を参照して、この処理の詳細について説明する。
まず、制御部200は、設定されたグループリストを表示部270に表示した例を示している。図6Eは、ランダムに同一のジャンルの曲をまとめて盛り上げる順で設定した場合の例を示している。
ここでは、制御部200は、リスト提案部336により、重複した曲があった場合に、これを変更するように列毎に文字色を変えたり点滅させたりして表示する。図6Eの例では、ユーザDとユーザAで重複した曲があった場合を示している。
ユーザは、上述の図6Bと同様に、このグループリストから楽曲を選択して、修正の指示をすることができる。制御部200は、このユーザの指示を検知する。
この指示においては、重複した曲があった場合には、削除、別の曲に変える、順番を後ろに入れる、といった選択を提示して指示を取得することができる。この際に、リスト提案部336により、楽曲情報データベース214から、同一の歌手の曲や、当該曲と同じジャンルで人気度の高い曲を、ポップアップ等を表示して提案することもできる。
また、重複しない曲についても、ユーザが曲を変更することもできる。この場合は、制御部200は、リスト提案部336を用いて、通常の楽曲を従来のカラオケ用リモコンのように楽曲情報データベース214から検索させたり、楽曲のIDや番号等を直接入力させたりすることも可能である。また、ユーザは、別条件でグループリストを作成しなおすように指示することも可能である。
さらに、制御部200は、グループリストの表示の際に、グループリストデータベース332から課金情報を取得して、各曲の長さの情報から演奏時間を計算して表示することができる。この際、例えば、カラオケルームの場合、フロントで設定した時間までに演奏できる曲と、延長時に演奏できる曲とを、例えば線や色等で区別できるように表示部270に表示できる。これにより、歌いたい曲を好適に選択できる。
なお、図6Eでは、ユーザ毎に実際の順番を一列で表示する例を示しているが、これに限られない。たとえば、ユーザが複数人の場合、所定数、例えば4つまで別ウィンドウで曲名等を表示して、各人が同時に楽曲の順番を変更するような表示を行うユーザインターフェイスの構成も可能である。
【0036】
(ステップS106)
次に、制御部200は、ユーザからのグループリストの修正の指示があったか否かについて判定する。
Yes、すなわち修正の指示があった場合、制御部200は処理をステップS107に進める。
No、すなわち修正の指示がなかった場合には、楽曲リスト設定処理を終了する。
【0037】
(ステップS107)
ユーザの指示によりグループリストの修正の指示があった場合、制御部200は、グループ処理部335を用いて、グループリスト変更処理を行う。
具体的には、制御部200はユーザの指示により、グループリストデータベース332のグループリストの曲順を変更して、さらに表示部270に表示する。
【0038】
(ステップS108)
次に、制御部200は、グループ処理部335を用いて、グループリスト送信処理を行う。
この処理において、制御部200は、まず、設定されたグループリストを、ユーザに確認させる。この上で、制御部200は、設定されたグループリストを、送受信部290からカラオケ装置10に送信する。
この送信については、制御部200は、従来のリモコンにより楽曲のIDの入力を連続して行うのと同様の手法を用いる。つまり、制御部200は、送受信部290から連続して赤外線送信等を用いて、楽曲IDに対応するリモコン信号を、カラオケ装置10に送信する。
このように、本実施形態では、リモコン20のみを変更することで、従来のカラオケ装置10にグループリストの設定を行うことができる。
【0039】
(ステップS109)
次に、実際に演奏とユーザによる歌唱が始まった後、制御部200は、グループ処理部335を用いて、歌唱時更新処理を行う。
具体的に、ユーザがカラオケを歌唱している際には、リモコン20により、従来のカラオケ用リモコンと同様に楽曲のIDを選択して追加曲をカラオケ装置10に送信することができる。この際に、グループリストの最後に追加曲を設定するのではなく、歌っている曲の次の曲に当該曲を設定することが好適である。
これにより、設定したグループリストと、実際に歌いたい曲とを関連させ、よりカラオケを盛り上げることができる。また、グループリストの曲をキャンセルすることもでき、別の曲に変更することもできる。
制御部200は、これらの実際に歌った曲の情報を履歴情報としてグループリストデータベース332に記憶する。この際、制御部200は、履歴情報について、カラオケ装置10による「採点」の点数等を記憶することもできる。
【0040】
さらに、カラオケセット1では、リモコン20により、従来のカラオケ用リモコンと同様に飲食物を注文することが可能である。
すなわち、ユーザが飲食物のIDを選択すると、リモコン20は、この飲食物のIDをグループリストデータベース332の履歴情報に記憶し、カラオケ装置10に送信する。
この際に、制御部200は、注文を行うユーザを選択させて記憶することができる。制御部200は、このユーザの選択については、飲食物のIDにより異なった処理を行うことができる。
たとえば、制御部200は、選択された飲食物のIDが個人用の飲み物等の飲食物のIDであった場合には注文するユーザを選択させ、「個人用」として履歴情報に記憶する。逆に、制御部200は、選択された飲食物のIDがグループのユーザ全体で食べる料理等の場合には、ユーザを選択させないで「全体用」として履歴情報に記憶する。これらの飲食物のIDについて、制御部200は、飲食物の注文履歴の情報として履歴情報に記憶する。
なお、飲食物のIDを受信したカラオケ装置10は、店舗の管理者等に注文信号を送信し、これを受信した店舗のサーバ等は、POS(Point of Service)用の課金情報として記憶する。このPOSの課金情報は、フロントでの支払時にリモコン20の課金情報と照合して注文との差異を確認することができる。
【0041】
(ステップS110)
次に、制御部200は、グループ処理部335を用いて、歌唱音声ファイル書き出し処理を行う。
具体的には、ユーザがリモコン20で「音声書きだし」の指示を行ったことを検知した場合、制御部200は、記憶媒体245に各ユーザの歌唱した音声を出力する。
つまり、この処理において、制御部200は、カラオケ装置10からユーザの歌唱に係る音声データを取得して、スロット部246に挿入された記憶媒体245に記憶する。
この際に、制御部200は、ユーザの指示に従い、楽曲の演奏の音声データと、マイク30からカラオケ装置10が入力したユーザのボーカルの音声データとを別々のファイルにて記憶することもできる。さらに、制御部200は、複数のトラックが1ファイルになるような音声ファイル形式を用いても記憶しても良い。
なお、制御部200は、複数のマイクを用いた場合、このマイク毎に別々のトラックで記憶することもできる。さらに、通常のMP3やWAV等のPC等で容易に再生可能な音声ファイル形式で記憶して、例えばマイク30のボーカルを左側チェンネルに、演奏を右チャンネルに記憶することもできる。
【0042】
また、この記憶媒体245への音声データの記憶について、ユーザがカラオケを歌唱している際には、リモコン20により、開始/停止の指示を行うことができる。ここで、記憶媒体245がスロット部240に挿入されていない場合、制御部200は、警告を表示することができる。
さらに、カラオケの歌唱が終了した後、ユーザ毎にスロット部240に記憶媒体245を挿入して、当該ユーザの個人リストに従った楽曲の音声データみを記憶することができる。逆に、グループリストに従った全ユーザの音声データを記憶することも可能である。
【0043】
(ステップS111)
ユーザによるカラオケの歌唱が終了した後、制御部200は、グループ処理部335を用いて、歌唱後精算処理を行う。
具体的には、制御部200は、グループリストデータベース332の履歴情報に基づいて、スロット部240に挿入された各ユーザの記憶媒体245の個人リストファイル246を更新する。制御部200は、この更新についても、ユーザの確認を求めることができる。
【0044】
また、制御部200は、履歴情報から、ユーザ毎の課金額を計算することが可能である。
この課金額の計算において、まず、制御部200は、課金情報のうち、ルームチャージや料理等のグループの全員で負担する金額をユーザの人数で割って、一人あたりの金額を算出する。
この上で、制御部200は、履歴情報から、歌唱した楽曲の楽曲ID毎にチャージが設定されていた場合には、その金額をユーザ毎に加算する。さらに、「個人用」の飲食物の金額を、ユーザ毎に計算して、その金額をユーザ毎に加算する。
その後、制御部200は、ユーザ毎の金額を個人リストファイル246に記憶する。この際に、例えば、飲食物の注文履歴の情報としてXMLにて金額を記憶し、コメント行として「#charge:」の後に金額をテキスト形式で出力することができる。
また、制御部200は、履歴情報から「歌唱した曲のリスト」自体を、記憶媒体245に個人リストファイルと同様のテキスト形式やXML形式にて書き出しすることもできる。この際に、「歌唱した曲のリスト」には、歌った際の時間を曲名の前等に付加して示すことができる。さらに、飲食物の注文をした場合には、「#charge(時間)(品物名)(ユーザ名):(金額)」のように、注文した時間と、飲食物等の品物と、注文したユーザと、金額等の項目を記載することができる。この「時間」は、実際の時間と、歌唱を始めてからの積算時間等を記載可能である。これにより、注文内容に疑義なく精算を行うことができ、ユーザの利便性を高めることができる。
また、制御部200は、各ユーザの金額を表示部に表示して、確認を求めることもできる。
【0045】
また、制御部200は、履歴情報から、「歌唱した曲のリスト」から、ユーザ毎の歌唱した楽曲名や歌手名等を、日時や名前等の情報を付加して、図示しないプリンタから印刷するよう指示することができる。この際、ユーザの個人リスト自体を印刷することもできる。
なお、印刷の際に用いるプリンタはリモコン20に備えられていても、カラオケ装置10に備えられていてもよい。また、制御部200が、店舗のサーバ等にグループリストを送付して、フロントでの精算時にレシート等とは別に、店舗のプリンタにて印刷するように構成してもよい。また、印刷の際、楽曲名や歌手名のリストに、ユーザの写真を一緒に印刷する等のサービスを行うこともできる。さらに、制御部200又はフロントのサーバは、一番「採点」の点数の合計が高いユーザに対して、「一等賞」の印刷をして、クーポン券や商品の引換券等の景品を与えるような構成もできる。
また、制御部200は、歌唱した曲のリストを、ツイッター(登録商標)やブログ(ウェブログ)等にインターネット等を介してアップロードすることもできる。この際に、録画した画像情報や音声情報と一緒にアップロードするような構成も可能である。なお、グループリストの作成の際、ユーザにツイッター等のIDを入力させ、例えば、歌唱中に、制御部200が「(店舗名)で(曲名)を歌唱中なう」等とアップロードするような構成も可能である。これにより、ネット上のユーザとカラオケの楽しさを共有することもできる。
【0046】
なお、制御部200は、この履歴情報を、このカラオケ装置10を介して、後述する第2の実施の形態のサーバ40(図8)等に送信し、ユーザ毎に記憶させることも可能である。
以上により、楽曲リスト設定処理を終了する。
【0047】
以上のように構成することで、以下のような効果を得ることができる。
まず、本発明の第1の実施の形態に係るカラオケセット1のリモコン20においては、個人リストファイル246をmicroSDメモリカードのような汎用の記憶媒体245から読み出し、個人リストとして入力することができる。この際に、個人リストファイル246は、携帯電話やPC等で簡単に入力可能なテキストファイル等を用いることで、より簡易に歌いたい曲を設定することができる。
さらに、あいまいな曲名や歌手名を個人リストファイル246に記憶しても、歌唱リスト設定部213により、曖昧な文字列データについての類似度検索を行うことで、適切に選択することができる。つまり、リモコン20は、楽曲情報データベース214から演奏可能な曲であるか否かを検索し、ユーザインターフェイスにより修正の指示を行うことができる。
これにより、従来のようにリモコンの検索機能を用いたり、わざわざPC上のサイトからのデータベース検索等を行って個人リストの楽曲を入力する必要がなくなる。よって、歌いたい曲をより効率よく選択することができ、ユーザのカラオケの使い勝手をよくすることができる。
また、単純なテキストファイル等を用いて個人リストファイル246を入力するため、カラオケセット1とは別の機種のカラオケ装置等に容易に対応することもできる。よって、従来のICカードよりも汎用性を高めることができ、ユーザの使い勝手をよくすることができる。また、個人リストファイル246は、汎用の記憶媒体245に記憶することができるため、従来のICカードを持ち歩く必要がなく、いつでもカラオケをしようと思った時に、個人リストを適用して歌唱できる。また、個人リストの変更も、テキストファイル等を変更するだけなので、簡単に行うことができる。
また、個人リストやグループリストをジャンル毎に色分けして表示することで、より視認性が良くなり、演奏する曲の修正をしやすくなるため、ユーザの使い勝手が良くなる。
さらに、個人リストに歌手名を記載しても、その歌手の楽曲を選択できるため、ユーザの使い勝手を良くすることができる。
【0048】
さらに、本発明の第1の実施の形態に係るリモコン20においては、複数のユーザの個人リストからグループリストを設定することができる。この際に、所定条件により、ユーザの指示に従って、そのときの歌いたいジャンルや曲調等を合わせて、グループリストの曲順を設定できる。これにより、よりカラオケを盛り上げることが可能になる。
また、複数のユーザの個人リストを比較して、重複した曲を検索することで、ユーザ間で歌う曲を調整でき、限られた時間内により効率的に歌うことができる。また、他ユーザとの間で曲順を調整できるため、よりユーザの意図に即した曲を歌うことができる。
また、グループリストの設定により、歌う曲の時間とカラオケルームを借りた時間を簡単に知ることができ、ユーザの使い勝手をよくすることができる。
さらに、グループリストを設定することで、いちいち次に歌う曲を検索して入れておく手間を省くことができ、ユーザは、歌うことに集中することが可能になる。また、他のユーザが歌っている時に、次に歌唱する曲を選ぶ必要も少なくなるため、他のユーザの歌唱をよく聴くことができる。よって、カラオケを盛り上げることができる。
また、個人リストの曲順に合わせて曲を選択することで、よりユーザの希望に添った演奏を行える。逆に、個人リストに対してランダムに曲順を選択することで、同じユーザがいつも同じ曲を歌うことが少なくなり、同じユーザ同士でも新鮮にカラオケを楽しむことができる。
また、履歴情報から、個人リストにユーザ毎の金額を計算して記載できるため、フロント等での料金の支払いが楽になり、ユーザの利便性が高まる。
【0049】
なお、上述の第1の実施の形態においては、リモコン20にスロット部240を備えて、記憶媒体245から個人リストファイル246を読み込ませる構成としたが、これに限られない。たとえば、リモコン20の構成部位は、適宜カラオケ装置10に備えるような構成が可能である。この場合、カラオケ装置10にスロット部240を備え、個人リストファイル246を読み出し、カラオケ装置10からリモコン20に転送するような構成も可能である。また、歌唱リスト設定部213、楽曲情報データベース214、自然言語認識部230について、カラオケ装置10に備え、リモコン20はユーザインターフェイスのみ備えるような構成も可能である。また、これらの構成部位を、店舗の機器や、後述するサーバ40(図7)に備えるような構成も可能である。
さらに、記憶媒体245からの個人リストファイル246の読み出しについても、必ずしもスロット部240に記憶媒体245を接触させる必要はない。つまり、無線LANやBluetooth(登録商標)等の無線通信を用いて、端末の記憶部位に直接記憶された個人リストファイル246を読み出すような構成も可能である。また、メールやFTP等を介して個人リストファイル246を読み出し/書き込みするような構成も可能である。
【0050】
<第2の実施の形態>
〔カラオケシステムXの構成〕
次に、図7を参照して、本発明の実施の形態に係るカラオケシステムXのシステム構成について説明する。図7において、図1と同じ符号の構成部位は、同一の構成要素を示す。
この第2の実施の形態においては、ユーザの端末50−1〜50−nからより簡易に個人リストを作成できる。
カラオケシステムXは、上述の第1の実施の形態と同様のカラオケセット1と、サーバ40と、端末50−1〜50−nとが、ネットワーク5により接続されている。
ネットワーク5は、専用線、有線放送、インターネット、携帯電話網等のネットワークであり、各種データを送受信できる。
サーバ40は、カラオケ装置10にカラオケの楽曲と画像に係る演奏データを配信し、楽曲情報を配信する配信用サーバである。また、サーバ40は、端末50−1〜50−nから楽曲を選択させ、個人リストを作成するためのウェブインターフェイスを提供する。
端末50−1〜50−nは、一般的な携帯電話やPC等の端末であり、上述の第1の実施の形態と同様の個人リストを打ち込むことができ、持っているCD等から簡単に個人リストを作成できる端末である。以下、端末50−1を、端末50−1〜50−nの代表例として説明する。
なお、カラオケ装置10とサーバ40との間に、店舗用の配信サーバを別途備えるような構成も可能である。
【0051】
〔サーバ40の構成〕
次に、図8を参照して、サーバ40の制御構成について説明する。
サーバ40は、PC/AT互換機を用いた複数のPCサーバや汎用機等であり、CPU等の制御部、RAMやHDD等の記憶部、ネットワーク5との間でデータを送受信可能なネットワーク接続部を備えている。
サーバ40は、機能的なブロックとして、リスト推薦サーバ420、楽曲サーバ430、ネットワーク入出力部410、DNS/メールサーバ440を備える。サーバ40のこれらの部位は、各種回路等と記憶部に記憶されたプログラムを制御部が実行することで、ハードウェア資源を用いて実現することができる。
ネットワーク入出力部410は、ルータやロードバランサ(負荷分散装置)等であり、ネットワーク5からのIPパケットを送信し、各サーバからのIPパケットをまとめてネットワーク5に送信する。また、ネットワーク入出力部410は、パケットフィルタ、ファイアウォール、syslog等にも対応する。
DNS/メールサーバ440は、一般的なDNS(ドメイン・ネームサーバ)や、ユーザに電子メールを配信するためのSMTP(Simple Mail Transfer Protocol)サーバである。DNS/メールサーバ440は、個人リストファイル246等をメール(電子メール)にて送受信する際に用いることができる。DNSとしては、Windows(登録商標)DNS等を用いることができる。SMTP用のサービス(デーモン、プログラム)としては、公知のSMTPプログラム、例えば、ArGoSoft社製のMail Server等を用いることができる。
【0052】
リスト推薦サーバ420は、楽曲送信部421、ユーザ処理部422、所有楽曲情報検索部424、リスト推薦部425、ウェブサーバ部426を含んで構成される。
楽曲送信部421は、楽曲データベース432からカラオケ用の楽曲毎の演奏データをカラオケ装置10に送信するサーバである。この送信としては、ストリーミング再生や演奏データそのものの転送を行うことができる。また、楽曲送信部421は、歌詞等を含む端末用楽曲データを送信することもできる。
ユーザ処理部422は、ユーザの取得する楽曲データの送受信や個人リストの作成等に係るユーザインターフェイスを提供するCGI(Common Gateway Interface)、ASP(Active Server Pages)、サーブレット等のプログラムやデータ等の部位である。さらに、ユーザ処理部422は、ユーザのウェブフォームから個人リストを読み込み、ユーザの端末50−1からのメール等を読み込み、個人リストやグループリストを取得することができる。さらに、メール等で、カラオケ装置10に、ユーザの個人リストやグループリストを送信することもできる。また、ユーザ処理部422は、カラオケ用の楽曲データを販売することもできる。さらに、ユーザ処理部422は、同様の個人リストを持つ他のユーザ自体を紹介するSNS(Social Network Service)やブログ等を提供し、店舗の予約をすることもできる。
所有楽曲情報検索部424は、ユーザの所有するCD(Compact Disk)のTOC(Table Of Contents)や音楽ファイルや購入履歴等により作成されたユーザの所有楽曲情報を基に、楽曲データベース432を検索、照合等を行う部位である。所有楽曲情報検索部424は、ユーザが所有する楽曲がカラオケで演奏可能であるかを判別し、ユーザの個人リストを作成する。
リスト推薦部425は、上述のユーザの所有楽曲情報を用いて、所定条件により、カラオケで歌唱する楽曲を推薦する部位である。この所定条件としては、ユーザの所有する各楽曲の「人気度」を計算して用いることができる。また、リスト推薦部425は、ユーザの所有する楽曲及び個人リストから、協調フィルタリング(Collaborative Filtering)等の手法、スコアを用いたヒューリスティック手法、選択木等の人工知能手法、ベイジアン・ネットワーク等の統計的手法を用いて、「お勧め」の楽曲を選択し、ユーザに提示する。また、リスト推薦部425は、リスト取得部333(図4)と同様に、個人リストファイル246を取得して楽曲データベース432から照合し、XMLファイル等を作成して記憶媒体245(図9)に記憶することもできる。
ウェブサーバ部426は、WWW(World Wide Web)サーバ等であり、ユーザが端末50−1〜50−nから接続するウェブサイトを提供するサーバである。ウェブサーバ部426は、Apache(登録商標)やIIS(登録商標)等のウェブサーバを用いることができ、ウェブサイトとして記憶されたHTML(HyperText Markup Language)、携帯電話等のCHTML(Compact HTML)、各種画像データ、音声データ等を端末50−1のウェブブラウザに送信できる。
【0053】
楽曲サーバ430は、SQLデータベース等を備えたデータベースサーバと、決済等を行うサーバである。楽曲サーバ430は、ユーザデータベース431、楽曲データベース432、CDデータベース433、ID処理部435を主に備えている。
ユーザデータベース431は、カラオケシステムXのユーザのユーザIDやクレジットカード番号や住所等を記憶したデータベースである。このユーザデータベース431は、カラオケの店舗で用いる会員登録等のユーザ登録のデータベースと連動させることができる。これにより、店舗の予約等を行うこともできる。また、ユーザデータベース431には、ウェブサーバ部426にアクセスしたユーザを登録することもできる。この登録されたユーザは、店舗で直接会員としてカラオケを行うことができる。さらに、ユーザデータベース431は、個人リストや後述する推薦リストを記憶する。これにより、カラオケ店舗にて、登録した個人リストと、これを基にしたグループリストを用いてカラオケを行うことができる。ユーザデータベース431は、このカラオケの際に、ユーザが実際に歌唱した歌唱履歴情報についても記憶することができる。この歌唱履歴情報は、上述した第1の実施の形態のグループリストデータベース332に記憶された履歴情報のうち個人の履歴情報から、ユーザの歌唱履歴や採点情報等を含んで記憶する。
楽曲データベース432は、カラオケシステムXで演奏可能な楽曲の演奏データ及び楽曲情報データを記憶するデータベースである。楽曲データベース432は、楽曲の演奏データとしては、楽曲の音声データ、MIDI(Musical Instrument Digital Interface)データ、歌詞データ、静止画や動画データ、照明の制御データ等を記憶することができる。また楽曲情報データは、リモコン20の楽曲情報データベース214(図3)と対応したデータを記憶している。この楽曲情報データベース432の楽曲情報データは、カラオケ装置10を介してリモコン20が取得して楽曲情報データベース214のアップデートに用いることが可能である。これに加えて、楽曲データベース432は、販売用のカラオケの楽曲データ、歌詞データ、ボーカル抜きの「カラオケ」の演奏データ等を含む販売用のカラオケデータを記憶している。
CDデータベース433は、音楽CDのTOC、音楽ファイル、及び購入履歴等のデータに対応する曲名、アーティスト等の情報を記憶したデータベースである。CDデータベース433は、CDのTOCに対するデータベースについては、市販のCDDB等を用いることができる。
ID処理部435は、ユーザ登録のためのIDを作成し、暗号化等も行うための部位である。また、ID処理部435作成部は、販売時のクレジット決済等を行うこともできる。
【0054】
〔端末50−1の構成〕
次に、図9を参照して、端末50−1の制御構成について説明する。
端末50−1は、通常の携帯電話やPC等の端末であり、CPUやGPU等の制御部、RAMやフラッシュメモリ等の記憶部、LCDや有機EL等の教示部、タッチパネルやボタン等の入力部、USB(Universal Serial Bus)等のインターフェイス部を備え、標準的なフラッシュメモリ等の記憶媒体の読み書きができ、CD等の光学メディアの読み込みができる部位を含む端末である。端末50−1は、サーバ40のウェブサイトにアクセスすることで、カラオケシステムXのウェブサービスに係る各種機能を実現できる。このアクセスの際、端末50−1には、ActiveX(登録商標)やJava(登録商標)やその他の各種バイナリファイル等によるプラグインやプログラム等(以下、アプリ等という。)のインストールを行ってもよい。また、ウェブブラウザやFLASH(登録商標)等のウェブアプリケーションを用いて、後述する各機能を実行することもできる。
【0055】
端末50−1は、機能ブロックとして、ウェブブラウザ部510、所有楽曲情報取得部520、歌唱楽曲選択部530、スロット部540、楽曲保存再生部550を備える。端末50−1のこれらの部位は、各種回路等と記憶部に記憶されたプログラムを制御部が実行することでハードウェア資源を用いて実現することができる。
ウェブブラウザ部510は、通常の各種のWWWウェブブラウザの部位である。ウェブブラウザ部510は、HTMLや画像ファイルを表示部に描画し、音声ファイル等を再生し、各種ウェブアプリケーションを実行し、プラグインやアプリ等をインストールすることができる。
所有楽曲情報取得部520は、ユーザの所有するCDのTOC部位や、WAVやMP3等の楽曲情報を含む音楽ファイルや、楽譜情報や歌詞情報も含む音楽ファイルやカラオケのためのファイルである楽曲ファイルについて、IDやCDやファイルの購入履歴情報等を取得し、これをユーザの所有楽曲情報として、サーバ40に送信する部位である。所有楽曲情報取得部520は、インストールされたアプリ等やウェブアプリケーションとして、サーバ40のウェブサイトからダウンロードされ、制御部が実行する。
歌唱楽曲選択部530は、個人リストを入力し、サーバ40のリスト推薦部425からの推薦された個人リストを取得して記憶し、個人リストファイル246を修正する等のユーザインターフェイスを備える部位である。歌唱楽曲選択部530についても、アプリ等やウェブアプリケーションとして実行可能である。また、個人リストファイル246をメールやファイル添付やFTP等でサーバ40に送信することができる。また、歌唱楽曲選択部530は、逆に個人リストファイル246をメールやFTP等で受信して、スロット部540から記憶媒体245に記憶することもできる。
スロット部540は、第1の実施の形態に係るスロット部240(図3)と同様の機能を持つ部位であり、記憶媒体245から個人リストファイル246を読み書きすることができる。
楽曲保存再生部550は、サーバ40から購入した販売用カラオケデータを暗号化等してセキュアに記憶し、再生することができる部位である。楽曲保存再生部550は、カラオケ装置10(図7)と同様にカラオケの演奏を歌詞付きで行うことができる。この際、楽曲保存再生部550は、ユーザが所有する楽曲を個人リストファイル246(図9)に従って再生することができる。この際に、曲の調やピッチやテンポ等を実際のカラオケ装置10のように変更して各曲を再生することができる。これらの再生の設定は、個人リストファイル246のXML等のデータベースに記憶することもできる。これにより、ユーザは歌う曲を練習し、歌唱についてシミュレートすることができる。
【0056】
〔端末50−1による楽曲リスト作成処理〕
次に、図10〜図11を参照して、本発明の第2の実施の形態に係る楽曲リスト作成処理の詳細について説明する。
この楽曲リスト作成処理においては、端末50−1において、ユーザが所有するCDや音楽ファイルや楽曲ファイルの購入履歴から、個人リストを簡単に作成し、記憶媒体245に個人リストファイル246として記憶することができる。この際に、サーバ40は、「人気度」や協調フィルタリング等により、歌唱する曲を推薦することができる。また、ユーザの歌唱履歴情報を読み込んで、これを基に個人リストを作成することもできる。
さらに、個人リストを他のユーザと比較して、SNSにより当該他のユーザを紹介することもでき、店舗の予約を行うこともできる。
以下で、図10のフローチャートを参照して、楽曲リスト作成処理の各処理の詳細について説明する。
【0057】
(ステップS111)
まず、端末50−1のウェブブラウザ部510は、ログイン処理を行う。
図11(a)を参照して説明すると、まず、端末50−1のウェブブラウザ部510は、ユーザが入力したサーバ40のウェブサイトのURL(Uniform Resource Locator)を検知して、サーバ40のウェブサイトにアクセスする。このURLの入力は、2次元バーコード等を用いて行うこともできる。
すると、サーバ40のウェブサーバ部426が応答し、ユーザのユーザ名やアカウント名等のユーザIDとパスワード等の入力を求める。これをユーザが入力すると、端末50−1のウェブブラウザ部510が検知して、サーバ40に送信する。
サーバ40のユーザ処理部422は、ユーザの入力した情報をユーザデータベース431から照会し、ログインを行う。なお、サーバ40のユーザ処理部422は、ユーザの入力した情報がない場合には、カラオケの会員カードの番号や新規登録等を行うように端末50−1に指示するウェブサイトに移動する。
【0058】
図11(b)を参照すると、このログインが終了すると、ウェブブラウザ部510は、サービスのメニュー画面を表示する。
このメニュー画面においては、「CD読み込み/推薦リスト表示」「歌唱履歴読み込み」「個人リスト作成/変更/書き込み」「楽曲購入」「SNS」「店舗予約」といった各処理をユーザが選択し、これを検知した端末50−1とサーバ40とにより実際の処理を実行することができる。
このうち、「CD読み込み/推薦リスト表示」は、後述するように、ユーザの所有楽曲情報を取得し、個人リストを推薦する処理を行う。この処理の詳細については後述する。
また、「歌唱履歴読み込み」では、サーバ40のユーザデータベース431から、歌唱履歴情報を読み込んで表示し、個人リストを作成する処理を行う。この処理の詳細についても後述する。
また、「個人リスト作成/変更/書き込み」は、個人リストを作成したり修正したりする処理を行う。この処理は、第1の実施の形態のリスト楽曲対応付け処理(図5、図6B、図6C)の処理と同様に行うことができる。
また、「楽曲購入」は、カラオケデータの購入を行うための決済等の処理である。購入したカラオケデータは、楽曲保存再生部から再生できる。この購入に対応する処理の詳細についても、後述する。
また、「SNS」は、推薦リストによる他のユーザの紹介等を行うSNSの処理である。
また、「店舗予約」は、実際のカラオケシステムXのカラオケ装置10のある店舗を予約するための予約システム等の処理である。
【0059】
(ステップS112)
次に、端末50−1は、所有楽曲情報取得部520を用いて、所有楽曲情報取得処理を行う。
この処理においては、まず、ユーザが図11(b)のメニュー画面から「CD読み込み」を選択した場合、これを検知した端末50−1のウェブブラウザ部510は、サーバ40に送信する。これにより、サーバ40のウェブサーバ部426は、アプリ等である所有楽曲情報取得部520を送信する。端末50−1は、これをダウンロード等して記憶する。
その後、端末50−1の制御部は、所有楽曲情報取得部520を起動させる。所有楽曲情報取得部520は、ユーザに所有するCDを、順次、光学ドライブに挿入させてTOCを読み込ませることができる。また、所有楽曲情報取得部520は、楽曲のファイルが記憶されたSD/マイクロSDカード等の記憶媒体245を、記憶媒体をフラッシュメモリ等の記憶媒体リーダであるスロット部540から読み込ませることもできる。さらに、所有楽曲情報取得部520は、既に端末50−1に記憶されたメディアプレーヤー等の楽曲リストを取得したり、所有する音楽ファイルや楽曲ファイルのリストを取得したり、購入したCDの履歴等を取得したりといった処理を行うこともできる。
これらの処理により、所有楽曲情報取得部520は、ユーザの所有楽曲情報を得る。その際、所有楽曲情報取得部520は、ユーザの所有楽曲情報に、ユーザがCD等を挿入した順番や、メディアプレーヤーの「お気に入り」の順や、再生回数等を「曲順」として含ませる。
この上で、所有楽曲情報取得部520は、取得したユーザの所有楽曲情報を、サーバ40へ送信する。
【0060】
また、所有楽曲情報として、ユーザがダウンロード等で購入した楽曲のリストを取得することもできる。
端末50−1の制御部は、このダウンロード等で購入した楽曲としては、PC等の端末で購入した楽曲、及び携帯端末や携帯電話等である端末50−1で購入した楽曲について、それぞれ所有楽曲情報として取得可能である。
ここで、「着うた」(登録商標)等の、他の携帯端末や携帯電話等のみで購入した楽曲については、当該携帯端末や携帯電話等である端末50−1の楽曲情報取得部520により楽曲情報を取得して、後述の各処理を行うことができる。また、携帯端末や携帯電話等をPC等に接続して、当該PC等である端末50−1により購入した楽曲の情報を読み出して、後述の各処理を行うこともできる。さらに、当該携帯端末や携帯電話等に専用のアプリ(アプリケーション・ソフトウェア、図示せず)をインストールし、このアプリを用いて購入した楽曲の情報を、記憶媒体245に所有楽曲情報として書き出すこともできる。所有楽曲情報取得部520は、この書き出された所有楽曲情報を取得して下記の各処理を行うこともできる。
【0061】
(ステップS113)
次に、サーバ40の所有楽曲情報検索部424は、所有楽曲個人リスト作成処理を行う。
サーバ40の所有楽曲情報検索部424は、ユーザの所有楽曲情報を取得すると、各曲について、CDデータベース433と楽曲データベース432とを検索する。所有楽曲情報検索部424は、この結果を個人リストとしてユーザデータベース431の当該ユーザのアカウントに記憶し、ユーザ処理部422に通知する。
ここで、ユーザの所有楽曲情報の楽曲うち、CDデータベース433に存在したものの、楽曲データベース432に存在しなかった場合には、演奏不可能であるフラグをユーザデータベース431に記憶する。
また、ユーザの所有楽曲情報の楽曲が、そもそも歌唱用でない楽曲であった場合には、その旨のフラグもユーザデータベース431に記憶する。このような歌唱用でない楽曲としては、例えば、クラシック等の楽器演奏、ボーカルのないジャズ演奏等がある。
さらに、ユーザの所有楽曲情報の楽曲が、CDデータベース433と楽曲データベース432の両方に存在しなかった場合には、不明な楽曲である旨を、ユーザデータベース431に記憶する。
これにより、ユーザの所有楽曲情報を用いた個人リストを作成することができる。
その後、ユーザ処理部422は、作成された個人リストを、端末50−1に送信する。この個人リストは、その後、第1の実施の形態のリスト楽曲対応付け処理(図5、図6B、図6C)の処理と同様に、端末50−1にて修正等をすることができる。
なお、ユーザの所有楽曲情報から検索できなかった楽曲の情報については、その楽曲を「リクエスト」として、楽曲の拡充のためにサーバ40の管理者が利用することができる。
【0062】
(ステップS114)
次に、サーバ40のリスト推薦部425は、個人リスト推薦処理を行う。
図11(c)を参照して、この処理の詳細について説明する。
リスト推薦部425は、ユーザデータベース431に記憶された個人リストの各曲について、同一ジャンルから「人気度」の高い曲を選択して、推薦リストを作成する。このユーザデータベース431に記憶された個人リストとしては、上述のユーザの所有楽曲情報から作成した個人リストでも、元々ユーザが記憶媒体245に記憶していた個人リストファイルを読み出して取得した個人リストを用いてもよい。
推薦リストの作成の際に、リスト推薦部425は、協調フィルタリングやヒューリスティックな手法等を用いて、個人リストが類似する他のユーザを検索する。また、この検索としては、類似度のスコアを用いた類似度検索を用いることができる。この類似度検索としては、例えば、同一の曲が個人リストに入っている場合に、スコアを所定値上げる。この際に、曲順の差により、類似度のスコアの加算分を変化させることが好適である。たとえば、個人リストの曲順が前の方の楽曲と、同じように曲順が前であったユーザのスコアの加算値は大きくすることができる。この上で、類似度のスコアが高い他のユーザを所定人数、推薦ユーザとして選びだす。
より具体的には、リスト推薦部425は、ユーザデータベース431に記憶された個人リストになく、推薦ユーザの個人リストにあり「人気度」が高い曲を「お勧め」の楽曲として、推薦リストに記憶する。
また、リスト推薦部425は、ユーザが既に個人リストを記憶媒体245の個人リストファイル246に記憶していることを検知した場合、上述のユーザの所有楽曲情報から検索して作成した個人リストとの比較を行う。この際に、リスト推薦部425は、推薦リストの「お勧め」の楽曲をユーザが所有していることを確認した場合、推薦リストに、既に所有している旨のフラグを記憶する。それ以外の場合には、ユーザが所有していないというフラグを推薦リストに記憶する。
リスト推薦部425は、この推薦リストを端末50−1に送信する。
【0063】
端末50−1の歌唱楽曲選択部530は、取得した推薦リストを表示部に表示して、ユーザに提示する。図11(c)は、この提示された推薦リストを表示した例である。推薦リストには、ユーザが所有していない楽曲について「×」を表示して示すことができる。
ユーザは、この表示された推薦リストから、カラオケデータを購入することもできる。この場合、当該楽曲を入力部260で選択し、「購入手続に進む」のボタンを押下する。
また、SNSにより、公開されている推薦ユーザのプロフィール等を閲覧することもできる。
【0064】
(ステップS115)
次に、端末50−1の歌唱楽曲選択部530は、歌唱履歴読み込み処理を行う。
具体的には、図11(b)のメニューから「歌唱履歴読み込み」が選択された場合、歌唱楽曲選択部530は、サーバ40にユーザの歌唱履歴情報を送信するように指示する。
これを受信したサーバ40のユーザ処理部422は、ユーザデータベース431から、ユーザの実際のカラオケ装置10等での歌唱履歴情報を取得して、端末50−1に送信する。
端末50−1の歌唱楽曲選択部530は、この歌唱履歴情報から、個人リストを作成して、表示部に表示する。この際、歌唱楽曲選択部530は、歌った回数が多い楽曲から少ない曲の順に、個人リストの曲順を設定することができる。また、ユーザが実際に歌唱した楽曲のカラオケ装置10による「採点」の点数が高かった順から、個人リストの曲順を設定するといった設定も可能である。
この表示された個人リストについても、ユーザが第1の実施の形態のリスト楽曲対応付け処理(図5、図6B、図6C)と同様に、修正等をすることができる。
【0065】
(ステップS116)
次に、端末50−1の楽曲保存再生部550は、カラオケデータ購入処理を行う。
具体的には、図11(b)のメニューから「楽曲購入」が選択された場合、楽曲保存再生部550は、楽曲保存再生部550は、サーバ40に楽曲購入の指示をする。また、図11(c)の推薦リストからユーザが選択した曲についても、楽曲保存再生部550は、サーバ40に楽曲購入の指示をする。
サーバ40のユーザ処理部422は、この楽曲購入の指示を受信すると、楽曲購入の画面を送信し、ユーザに選択させ、ID処理部435にて決済させる。
この上で、サーバ40の楽曲送信部421は、選択された曲の販売用のカラオケデータを楽曲データベース432から取得して、端末50−1に送信する。
端末50−1の楽曲保存再生部550は、このカラオケデータを受信すると、記憶部に記憶して、再生することができる。ユーザは、この再生したデータを聴いた上で、個人リストを修正することもできる。
なお、サーバ40は、カラオケデータだけではなく、歌詞のデータ、楽譜データ、カラオケでない音声データ等についても購入させることができる。
【0066】
(ステップS117)
次に、端末50−1の歌唱楽曲選択部530は、個人リスト書き出し処理を行う。
具体的には、歌唱楽曲選択部530は、ユーザにより選択された個人リストを、スロット部540に挿入された記憶媒体245に、個人リストファイル246として記憶する。この個人リストファイル246は、テキストファイルを用いても、XML等を用いてもよい。また、この個人リストファイル246には、ユーザのIDや予約情報やクーポン情報等も含ませることができる。
この個人リストファイル246は、上述の第1の実施の形態と同様に、カラオケセット1のリモコン20に読み込ませることが可能である。これに加えて、ユーザは、店舗の予約の際に直接個人リストを、サーバ40から、リモコン20又は端末50−1へ記憶、ダウンロードさせるように指示することもできる。
さらに、他のユーザとSNS等により知り合い、店舗を予約して、この個人リストファイル246を用いてカラオケを行うことが可能である。この際に、ユーザ同士で同じ楽曲を歌唱するのではなく、ウェブ上からグループリストを調整することもできる。
以上により、楽曲リスト作成処理を終了する。
【0067】
以上のように構成することで、以下のような効果を得ることができる。
まず、本発明の第2の実施の形態に係るカラオケシステムXにおいては、ユーザが所有するCDや音声データや購入履歴から簡単に個人リストファイルを作成することができる。これにより、従来技術1のように、いちいちデータベースから楽曲を選択する必要がなくなる。このため、ユーザの利便性を高めてカラオケをしようという意欲を高めることができる。また、個人リストファイル246については、第1の実施の形態と同様に、曲名が記載されたテキストファイル等を用いることができるため、従来よりも容易に内容を確認でき、修正も容易である。
また、ユーザが所有するCDや音声データや購入履歴の各楽曲が、カラオケシステムXにて演奏可能であるか容易に知ることができるため、演奏できない曲を練習する必要がなくなるため、ユーザの利便性を高めることができる。
また、カラオケシステムXにおいては、所有する楽曲や、ユーザが入力した個人リストから、人気度や協調フィルタリングにより推薦リストを作成して、ユーザに提示することができる。これにより、ユーザがカラオケをする曲を選択する手間を省くことができ、よりカラオケに対する意欲を高めることができる。さらに、このような楽曲そのものをカラオケデータとして販売し、専用ソフトウェアで再生することで、ユーザが容易にカラオケの練習をすることができる。よってカラオケ店舗を利用しようというユーザの意欲を高めることができる。
また、作成した個人リストは、テキストファイルやXMLファイルとして、リモコン20で読み込ませることができる。これに加えて、個人リストそのものを、サーバ40を介して送信することもでき、ユーザの利便性を高めることができる。
また、カラオケシステムXでは、推薦リストを作成した他ユーザをSNSにより紹介することも可能である。これにより、同じような曲を好きな者同士でカラオケをすることができるため、ユーザのカラオケ店舗を訪問する意欲を高めることができる。
【0068】
なお、上記実施の形態の構成及び動作は例であって、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更して実行することができることは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0069】
本発明によれば、文字列データを用いた個人リストファイルを読み込む利便性の高いカラオケ用のリモコンを提供するため、産業上の利用可能である。
【符号の説明】
【0070】
1 カラオケセット
5 ネットワーク
10 カラオケ装置
20 リモコン
30 マイク
40 サーバ
50−1〜50−n 端末
200 制御部
210 記憶部
213 歌唱リスト設定部
214 楽曲情報データベース
225 カメラ部
230 自然言語認識部
240、540 スロット部
245 記憶媒体
246 個人リストファイル
250 スピーカ
260 入力部
270 表示部
280 フォースフィードバック部
290 送受信部
332 グループリストデータベース
333 リスト取得部
334 自然言語処理部
335 グループ処理部
336 リスト提案部
410 ネットワーク入出力部
420 リスト推薦サーバ
421 楽曲送信部
422 ユーザ処理部
424 所有楽曲情報検索部
425 リスト推薦部
426 ウェブサーバ部
430 楽曲サーバ
431 ユーザデータベース
432 楽曲データベース
433 CDデータベース
435 ID処理部
440 DNS/メールサーバ
510 ウェブブラウザ部
520 所有楽曲情報取得部
530 歌唱楽曲選択部
550 楽曲保存再生部
X カラオケシステム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
楽曲の曲名又は歌手名の文字列データが記憶された個人リストファイルを読み出すリスト取得部と、
読み出された前記個人リストファイルの各文字列データと、楽曲IDとを対応付けて個人リストを作成する自然言語処理部と、
複数のユーザの前記個人リストからグループリストを作成するグループリスト作成部と、
前記グループリストをカラオケ装置に送信する送受信部とを備える
ことを特徴とするカラオケのリモコン。
【請求項2】
前記自然言語処理部は、曖昧な文字列データについての類似度検索を行う
ことを特徴とする請求項1に記載のカラオケのリモコン。
【請求項3】
前記個人リストから不明な楽曲を指摘し、該不明な楽曲を修正するように指示するリスト提案部を備える
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のカラオケのリモコン。
【請求項4】
前記リスト提案部は、前記グループリストに歌手名が記載されていた場合に、該歌手の楽曲を選択するように指示する
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のカラオケのリモコン。
【請求項5】
前記リスト提案部は、前記グループリストから重複する楽曲を指摘し、該重複する楽曲を修正するように指示する
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のカラオケのリモコン。
【請求項6】
前記グループリスト作成部は、ジャンル、曲調、曲順のいずれかの条件でグループリストを作成する
ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のカラオケのリモコン。
【請求項7】
前記グループリスト作成部は、前記個人リストファイルに、ユーザ毎の飲食物の注文履歴の情報を記憶し、ユーザ毎の金額を算出する
ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のカラオケのリモコン。
【請求項8】
前記グループリスト作成部は、前記個人リストファイル又は前記グループリストから、ユーザが歌唱した楽曲のリストを日時付きで印刷するよう指示する
ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載のカラオケのリモコン。
【請求項9】
楽曲の演奏データを選択するカラオケのリモコンと、
前記楽曲の演奏データを送信するサーバと、
前記演奏データを受信して再生するカラオケ装置とを備えたカラオケシステムにおいて、
前記カラオケのリモコンは、
楽曲の曲名又は歌手名の文字列データが記憶された個人リストファイルを読み出すリスト取得部と、
読み出された前記個人リストファイルの各文字列データと、楽曲IDとを対応付けて個人リストを作成する自然言語処理部と、
複数のユーザの前記個人リストからグループリストを作成するグループリスト作成部と、
前記グループリストをカラオケ装置に送信する送受信部とを備える
ことを特徴とするカラオケシステム。
【請求項10】
前記サーバは、
演奏可能な楽曲の楽曲情報データを記憶する楽曲データベースと、
ユーザの所有するCD、音楽ファイル、該CDの購入履歴、及び楽曲ファイルの購入履歴のいずれかを含む所有楽曲情報から、前記楽曲データベースを検索して前記個人リストを作成する所有楽曲情報検索部とを備える
ことを特徴とするカラオケシステム。
【請求項11】
前記サーバは、
前記個人リストを用いて、協調フィルタリングにより、お勧めの楽曲を選択するリスト推薦部を備える
ことを特徴とする請求項9又は10に記載のカラオケシステム。
【請求項12】
前記個人リストファイルを記憶した記憶媒体を読み書きする端末を備える
ことを特徴とする請求項9乃至11のいずれか1項に記載のカラオケシステム。
【請求項13】
カラオケ装置の演奏楽曲を設定するカラオケセットのリモコンの制御方法であって、
前記カラオケセットは、
リスト取得手段により、楽曲の曲名又は歌手名の文字列データが記憶された個人リストファイルを読み出し、
自然言語処理手段により、読み出された前記個人リストファイルの各文字列データと、楽曲IDとを対応付けて個人リストを作成し、
グループリスト作成手段により、複数のユーザの前記個人リストからグループリストを作成し、
送受信手段により、前記グループリストをカラオケ装置に送信する
ことを特徴とするカラオケセットのリモコンの制御方法。
【請求項14】
カラオケ装置の演奏楽曲を設定するカラオケセットのリモコンの制御方法をコンピュータにより実行させるプログラムであって、
前記カラオケセットの備えるリスト取得手段により、楽曲の曲名又は歌手名の文字列データが記憶された個人リストファイルを読み出し、
前記カラオケセットの備える自然言語処理手段により、読み出された前記個人リストファイルの各文字列データと、楽曲IDとを対応付けて個人リストを作成し、
前記カラオケセットの備えるグループリスト作成手段により、複数のユーザの前記個人リストからグループリストを作成し、
前記カラオケセットの備える送受信手段により、前記グループリストをカラオケ装置に送信する
ことを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6A】
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【図6B】
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【図6C】
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【図6D】
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【図6E】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2013−88669(P2013−88669A)
【公開日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−229966(P2011−229966)
【出願日】平成23年10月19日(2011.10.19)
【出願人】(507268695)
【Fターム(参考)】