説明

カラオケコンクールシステム

【課題】参加意欲を高めるカラオケイベントシステム等を提供する。
【解決手段】店舗サーバは、カラオケ装置より受信したイベントIDに対応付けられている楽曲IDを含む他のイベントが存在するか否かを検索し、前記他のイベントが存在する場合に、該イベントのイベント関連情報をカラオケ装置に送信する。また、前記カラオケ装置の制御手段は、イベント参加確定の指示を受け付けた後に、前記他のイベントのうち、前記参加確定されたイベントよりもユーザによって有利な条件のイベントを抽出し、該抽出したイベントのイベント関連情報を提示する。また、店舗サーバは、他店舗の店舗サーバとの通信によって、該他店舗でのイベントに関する情報を取得する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、多数のカラオケ装置の利用者間でカラオケコンクールを実施するシステム等に関するものである。
【背景技術】
【0002】
採点技術及び通信技術を応用したカラオケコンクールが提案されている。例えば、下記特許文献1においては、課題曲の演奏に先立って当該課題曲の順位表を取得し、当該課題曲の演奏後に採点結果及び順位を表示する。また、採点結果を見た後でコンクールに参加するか否かを判断する点についても開示されている。
【0003】
【特許文献1】特開2007−171335号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述したイベント(カラオケコンクール)は、カラオケ店舗(カラオケボックス店舗)ごとに独自に企画されることがある。このとき、店舗が独自に企画するイベントにおいては、該店舗で歌唱しなければならないという制約が想定される。例えば、A店舗で歌唱するユーザは、A店舗で企画されるイベントには参加できるが、B店舗で企画するイベントには参加できないという制約が想定される。このような制約は、イベントを企画するA店舗にとっては、自店舗への集客力の向上という観点においては好ましい。一方、ユーザは、他店舗でどのようなイベントが企画されているか把握したいという要望がある。しかしながら、A店舗内において、他店舗で実施されている好条件のイベントについて告知することは、B店舗に顧客が流れてしまうというリスクを引き起こす可能性がある。
また、カラオケ事業をチェーン展開する者においては、チェーン店における種々のイベントを効率良くユーザに提示したいという要望がある。
また、ユーザごとに条件の良し悪しの基準(すなわち、何をもって好条件とするのか)が異なるため、その基準をユーザごとに的確に推定することは困難である。
【0005】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、自店舗の集客力を低下させることなく特定のグループ(例えば、チェーン店)に属する他店舗におけるイベント情報を提示することができるカラオケコンクールシステム等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一側面である請求項1に係る発明は、複数のカラオケ店舗間で通信可能であり、それぞれのカラオケ店舗間において独自にイベントが実施可能なカラオケコンクールシステムにおいて、それぞれのカラオケ店舗には、店舗サーバとカラオケ装置が設置され、前記店舗サーバは、イベント情報データベースと、順位表データベースと、サーバ制御手段を備え、(a)前記イベント情報データベースは、自店舗で実施されるイベントごとに、課題曲として歌唱可能な楽曲の楽曲IDを、イベントID・企画者・実施期間・授賞要項の組を含むイベント関連情報に対応付けて格納し、(b)前記順位表データベースは、前記イベント情報ごとに、歌唱者IDと採点データとの組の集合を順位表として格納し、(c)前記サーバ制御手段は、前記カラオケ装置からイベントID・歌唱者ID・採点データの組を受信した際、該当の順位表を更新し、(d)前記サーバ制御手段は、前記イベント情報データベース中のあるイベントの実施期間が満了した際、そのイベントの授賞要項と順位表と歌唱者情報データベースに基づいて受賞者を決定し、前記カラオケ装置は、ユーザインタフェースと、演奏手段と、採点手段と、カラオケ制御手段を備え、(e)前記ユーザインタフェースは、前記カラオケ制御手段の制御に従い利用者に情報を提示するとともに利用者入力を受け付け、(f)前記演奏手段は、前記カラオケ制御手段の制御に従い指定されたカラオケ楽曲の伴奏音楽を音響出力し、(g)採点手段は、前記カラオケ制御手段の制御に従い伴奏音楽に合わせて歌唱する歌声の巧拙を評価して採点データを出力し、(h)前記カラオケ制御手段は、(h−1)イベント閲覧要求の利用者入力があった際に当該要求の電文を自店舗の店舗サーバに送信し、(h−2)自店舗の店舗サーバから受信したイベント情報データベースと順位表データベースの内容を記憶し、イベントに関する情報を利用者に提示させ、(h−3)ユーザインタフェースによって利用者が選択したイベントID・楽曲IDとこれに対応付けられた歌唱者IDを取得し、(h−4)取得した楽曲IDの伴奏音楽の演奏に先立ち、取得したイベントIDを自店舗の店舗サーバに送信し、(h−5)当該イベントの順位表を自店舗の店舗サーバより受信し、(h−6)取得した楽曲IDの伴奏音楽を前記演奏手段に演奏させ、(h−7)演奏中に歌声を採点させるとともに、採点データを受信した順位表を参照して順位を求め、少なくとも歌唱区間の終了時に求めた順位を表示させ、(h−8)出力された採点データと、イベントID・歌唱者IDを対応付けして自店舗の店舗サーバに送信させる、ものであって、自店舗のサーバ制御手段は、前記カラオケ制御手段よりイベントIDを受信したときに、他店舗のサーバ制御手段のIPアドレスを検索し、自店舗のサーバ制御手段は、検索したIPアドレスに対し、前記受信したイベントIDに対応付けられている楽曲IDを含む他のイベントが存在するかについて問い合わせ、他店舗のサーバ制御手段は、前記問い合わせを受信したときに、該問い合わせに含まれる楽曲IDを含む他のイベントが、該他店舗のイベント情報データベースに存在するか否かを検索し、他店舗のサーバ制御手段は、他のイベントが存在する場合に、該イベントのイベント関連情報を、自店舗のサーバ制御手段に送信し、自店舗のサーバ制御手段は、受信したイベント情報を、前記カラオケ装置に送信し、前記カラオケ制御手段は、イベント参加確定の指示を受け付けた後に、前記他のイベントのうち、前記参加確定されたイベントよりもユーザによって有利な条件のイベントを抽出し、該抽出したイベントのイベント関連情報を提示する、ことを特徴とする。
【0007】
上記カラオケコンクールシステムによれば、自店舗のサーバ制御手段は、前記カラオケ制御手段よりイベントIDを受信したときに、他店舗のサーバ制御手段のIPアドレスを検索し、検索したIPアドレスに対し、前記受信したイベントIDに対応付けられている楽曲IDを含む他のイベントが存在するかについて問い合わせる。他店舗のサーバ制御手段は、前記問い合わせを受信したときに、該問い合わせに含まれる楽曲IDを含む他のイベントが、該他店舗のイベント情報データベースに存在するか否かを検索し、他のイベントが存在する場合に、該イベントのイベント関連情報を、自店舗のサーバ制御手段に送信する。自店舗のサーバ制御手段は、受信したイベント情報を、前記カラオケ装置に送信し、前記カラオケ制御手段は、イベント参加確定の指示を受け付けた後に、前記他のイベントのうち、前記参加確定されたイベントよりもユーザによって有利な条件のイベントを抽出し、該抽出したイベントのイベント関連情報を提示する。これにより、イベントを企画する者にとっては、ユーザが自イベントに参加することなく他イベントへの参加変更することを防止することができる。また、ユーザにとっては、好条件な他のイベント情報を取得することができる。また、他のイベントを企画する他者にとっては、該他者のイベントへの広告効果が高まり、集客力を向上させることができる。また、カラオケ事業をチェーン展開する者においては、チェーン店における種々のイベントを効率良くユーザに提示することができる。
【0008】
本発明の一側面である請求項2に係る発明は、複数のカラオケ店舗間で通信可能であり、それぞれのカラオケ店舗間において独自にイベントが実施可能なカラオケコンクールシステムにおいて、それぞれのカラオケ店舗には、店舗サーバとカラオケ装置が設置され、前記店舗サーバは、イベント情報データベースと、順位表データベースと、サーバ制御手段を備え、(a)前記イベント情報データベースは、自店舗で実施されるイベントごとに、課題曲として歌唱可能な楽曲の楽曲IDを、イベントID・企画者・実施期間・授賞要項の組を含むイベント関連情報に対応付けて格納し、(b)前記順位表データベースは、前記イベント情報ごとに、歌唱者IDと採点データとの組の集合を順位表として格納し、(c)前記サーバ制御手段は、前記カラオケ装置からイベントID・歌唱者ID・採点データの組を受信した際、該当の順位表を更新し、(d)前記サーバ制御手段は、前記イベント情報データベース中のあるイベントの実施期間が満了した際、そのイベントの授賞要項と順位表と歌唱者情報データベースに基づいて受賞者を決定し、前記カラオケ装置は、ユーザインタフェースと、演奏手段と、採点手段と、カラオケ制御手段を備え、(e)前記ユーザインタフェースは、前記カラオケ制御手段の制御に従い利用者に情報を提示するとともに利用者入力を受け付け、(f)前記演奏手段は、前記カラオケ制御手段の制御に従い指定されたカラオケ楽曲の伴奏音楽を音響出力し、(g)採点手段は、前記カラオケ制御手段の制御に従い伴奏音楽に合わせて歌唱する歌声の巧拙を評価して採点データを出力し、(h)前記カラオケ制御手段は、(h−1)イベント閲覧要求の利用者入力があった際に当該要求の電文を自店舗の店舗サーバに送信し、(h−2)自店舗の店舗サーバから受信したイベント情報データベースと順位表データベースの内容を記憶し、イベントに関する情報を利用者に提示させ、(h−3)ユーザインタフェースによって利用者が選択したイベントID・楽曲IDとこれに対応付けられた歌唱者IDを取得し、(h−4)取得した楽曲IDの伴奏音楽の演奏に先立ち、取得したイベントIDを自店舗の店舗サーバに送信し、(h−5)当該イベントの順位表を自店舗の店舗サーバより受信し、(h−6)取得した楽曲IDの伴奏音楽を前記演奏手段に演奏させ、(h−7)演奏中に歌声を採点させるとともに、採点データを受信した順位表を参照して順位を求め、少なくとも歌唱区間の終了時に求めた順位を表示させ、(h−8)出力された採点データと、イベントID・歌唱者IDを対応付けして自店舗の店舗サーバに送信させる、ものであって、自店舗のサーバ制御手段は、前記カラオケ制御手段よりイベントIDを受信したときに、通信網を介して接続された検索サーバを用いて、前記受信したイベントIDに対応付けられている楽曲ID及びカラオケ店舗の属性情報をキーワードとして検索し、自店舗のサーバ制御手段は、他店舗のサーバ制御手段のIPアドレスを特定する情報を含む検索結果を取得し、自店舗のサーバ制御手段は、取得した検索結果に基き、他店舗の店舗サーバのIPアドレスを特定し、自店舗のサーバ制御手段は、特定したIPアドレスに対し、前記受信したイベントIDに対応付けられている楽曲IDを含む他のイベントが存在するかについて問い合わせ、他店舗のサーバ制御手段は、前記問い合わせを受信したときに、該問い合わせに含まれる楽曲IDを含む他のイベントが、該他店舗のイベント情報データベースに存在するか否かを検索し、他店舗のサーバ制御手段は、他のイベントが存在する場合に、該イベントのイベント関連情報を、自店舗のサーバ制御手段に送信し、自店舗のサーバ制御手段は、受信したイベント情報を、前記カラオケ装置に送信し、前記カラオケ制御手段は、イベント参加確定の指示を受け付けた後に、前記他のイベントのうち、前記参加確定されたイベントよりもユーザによって有利な条件のイベントを抽出し、該抽出したイベントのイベント関連情報を提示することを特徴とする。
【0009】
上記カラオケコンクールシステムによれば、自店舗のサーバ制御手段は、前記カラオケ制御手段よりイベントIDを受信したときに、通信網を介して接続された検索サーバを用いて、前記受信したイベントIDに対応付けられている楽曲ID及びカラオケ店舗の属性情報をキーワードとして検索し、他店舗のサーバ制御手段のIPアドレスを特定する情報を含む検索結果を取得し、取得した検索結果に基き、他店舗の店舗サーバのIPアドレスを特定し、自店舗のサーバ制御手段は、特定したIPアドレスに対し、前記受信したイベントIDに対応付けられている楽曲IDを含む他のイベントが存在するかについて問い合わせる。他店舗のサーバ制御手段は、前記問い合わせを受信したときに、該問い合わせに含まれる楽曲IDを含む他のイベントが、該他店舗のイベント情報データベースに存在するか否かを検索し、他のイベントが存在する場合に、該イベントのイベント関連情報を、自店舗のサーバ制御手段に送信し、受信したイベント情報を、前記カラオケ装置に送信する。前記カラオケ制御手段は、イベント参加確定の指示を受け付けた後に、前記他のイベントのうち、前記参加確定されたイベントよりもユーザによって有利な条件のイベントを抽出し、該抽出したイベントのイベント関連情報を提示する。これにより、イベントを企画する者にとっては、ユーザが自イベントに参加することなく他イベントへの参加変更することを防止することができる。また、ユーザにとっては、好条件な他のイベント情報を取得することができる。また、他のイベントを企画する他者にとっては、該他者のイベントへの広告効果が高まり、集客力を向上させることができる。また、カラオケ事業をチェーン展開する者においては、チェーン店における種々のイベントを効率良くユーザに提示することができる。また、検索サーバを利用することにより、他店舗の店舗サーバのIPアドレスを取得することができる。
【0010】
本発明の一側面である請求項3に係る発明は、請求項1または請求項2のカラオケコンクールシステムであって、前記サーバ制御手段は、NGN通信網を介して楽曲データベースと通信可能であり、前記楽曲データベースとの通信に用いるプロトコルはPPPoEであり、前記他店舗の店舗サーバとの通信に用いるプロトコルはSIPであることを特徴とする。
【0011】
上記カラオケコンクールシステムによれば、前記サーバ制御手段は、NGN通信網を介して楽曲データベースと通信可能である。前記楽曲の配信に用いる通信プロトコルとイベント情報を取得に用いる通信プロトコルを異ならせることにより、受信するデータの内容に応じて、通信品質を変更させることができる。
【0012】
本発明の一側面である請求項4に係る発明は、請求項2のカラオケコンクールシステムであって、前記IPアドレスを特定する情報は暗号化されており、前記自店舗のサーバ制御手段は、前記取得した検索結果から前記IPアドレスを特定する情報を抽出し、前記IPアドレス特定する情報を復号化することにより、他店舗の店舗サーバのIPアドレスを特定することを特徴とする。
【0013】
上記カラオケコンクールシステムによれば、IPアドレスを特定する情報は暗号化されており、該情報を取得した自店舗の自店舗サーバは、受信した情報を復号化することにより、他店舗のIPアドレスを特定する。これにより、他店舗のIPアドレスが検索可能に公開されることを防ぐことができるので、ネットワーク・セキュリティを向上させることができる。
【0014】
本発明の一側面である請求項5に係る発明は、請求項1乃至請求項4いずれかのカラオケコンクールシステムであって、前記有利な条件とは、(1)同一順位の賞品金額を比較したときに、前記参加確定されたイベント順位の賞品よりも高い金額である、(2)もしくは、前記参加確定されたイベントの賞品総額よりも高い賞品総額である、(3)もしくは、前記参加確定されたイベントよりも低い順位で賞品が存在することを特徴とする。
【0015】
一般的にコンクールは、賞品金額が高額であるほど、または、賞品が最高の順位(優勝)から低い順位に渡り、より広範囲の順位に提供されるほど集客力が高い。上記カラオケコンクールシステムによれば、前記有利な条件として、同一順位の賞品金額を比較したときに、前記参加確定されたイベント順位の賞品よりも高い金額である、前記参加確定されたイベントの賞品総額よりも高い金額である、前記参加確定されたイベントよりも低い順位で賞品が存在する、のいずれかを用いる。これにより、イベントに関する集客力の向上を図ることができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、参加確定の指示を受け付けた後で、より好条件な他のイベントを提示するカラオケコンクールシステム等を提供することができる。これによって、自店舗の集客力を低下させることなく特定のグループ(例えば、チェーン店)に属する他店舗におけるイベント情報を提示することができ、カラオケコンクールをビジネスモデルとして成功させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
本発明を具体化した実施形態について、以下、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の説明においては、「自店舗」とは「歌唱に関する操作及びカラオケコンクールに関する操作が行われたカラオケ店舗」を意味し、「他店舗」とは「自店舗以外のカラオケ店舗」を意味するものとする。
【0018】
[第1実施形態]
まず、本発明の一実施形態である第1実施形態について説明する。
【0019】
(システム構成)
図1は、第1実施形態におけるカラオケシステムのネットワーク構成を示した図である。
本実施形態のカラオケシステムは、各地のカラオケ店舗等に設置されたカラオケ装置100、店舗サーバ200、通信網、管理サーバ300、とから基本的に構成される。
カラオケ装置100は、カラオケ店舗の客室ごとに設置されている。
店舗サーバ200は、カラオケ店舗ごとに設置されている。
カラオケ装置100と管理サーバ300とは、例えば、カラオケ店舗内の店舗サーバ200を介して、通信網によって接続される。また、自店舗の店舗サーバ200は、他店舗の店舗サーバ200と通信網によって接続される。
ここで、通信網としては、有線、無線、併用どのような形態でもよく、また、インターネットを利用したVPN(Virtual Private Network)であってもよい。また、NGN(Next Generation Network)通信網を用いてもよい。
【0020】
まず、管理サーバ300について説明する。
管理サーバ300は、コントローラ301、楽曲データベース302、歌唱者情報データベース303、とから基本的に構成される。
コントローラ301は、管理サーバ300全体を制御するものであり、プロセッサ(例えば、CPU)によって実現される。
【0021】
楽曲データベース302には、カラオケ楽曲の演奏に用いられる種々のデータが記憶されている。
図2は、楽曲データベース302のデータ構造の一例を示した図である。図2に示すように、楽曲IDをキーとして、楽音データ、背景データ、歌手名、歌詞、等が記憶されている。
「楽曲ID」は、カラオケ楽曲ごとに付されたユニークな識別符号である。
「楽音データ」は、カラオケ楽曲の生成起源となるデータである。例えば、MIDIデータ、MPEGデータとすることができるが、本発明においては、楽音データのフォーマットはどのようなものであってもよい。
「背景データ」は、カラオケ楽曲の演奏中に表示される背景画像(動画、静止画)の生成起源となるデータである。本発明においては、背景データのフォーマットはどのようなものであってもよい。
「歌手名」は、カラオケ楽曲原曲の歌手名である。カラオケ楽曲の再生開始時等に表示される。
「歌詞」は、カラオケ楽曲の演奏中に表示される。楽曲再生中の歌詞表示態様については公知の種々の技術を用いることができる。
【0022】
楽曲データベース302は、適宜のタイミングで更新される。例えば、所定の時間間隔で更新(例えば、日単位)してもよく、新曲が作成されるごとに更新してもよい。
なお、図2で示したデータ構造は、単なる一例であり、本発明は、このデータ構造を用いるシステムに限定されないことはいうまでもない。
【0023】
歌唱者情報データベース303には、歌唱者に関する種々の情報が記憶されている。
図3は、歌唱者情報データベース303のデータ構造の一例を示した図である。図3に示すように、歌唱者IDをキーとして、ニックネーム、住所、性別、生年月日、等が記憶されている。
【0024】
「歌唱者ID」は、歌唱者を識別するためのユニークな識別符号である。
「ニックネーム」は、例えば、カラオケ装置100において、順位を表示する際に用いられる。ニックネームは、歌唱者自身が任意に決めることができる。
「住所」は、歌唱者の住所である。住所は、例えば、ダイレクトメールの発送の際に用いられることがある。
「性別」は、歌唱者の性別である。
「生年月日」は、歌唱者の生年月日である。
「趣味」は、歌唱者の趣味である。1人の歌唱者に、複数の趣味が対応付けられることがある。
【0025】
歌唱者情報データベース303は、適宜のタイミングで更新される。例えば、新規登録があるごとに更新することができる。
なお、図3で示したデータ構造は、単なる一例であり、本発明は、このデータ構造を用いるシステムに限定されないことはいうまでもない。
【0026】
また、歌唱者情報は、リモコンを用いて登録することができる。また、パソコンや携帯電話を用いて登録することができる。また、プロフィール、持ち歌、歌った曲の履歴、等のカラオケ楽曲に関する情報を保存することができる。また、歌唱者情報データベース303の歌唱者自身の情報については、パソコン、携帯を用いてアクセスできるよう構成してもよい。また、カラオケSNSサービスと関連付けてもよい。また、本発明において実施されるイベント(カラオケコンクール)に参加するには、歌唱者情報データベース303に個人情報を登録する必要がある。
【0027】
次に、店舗サーバ200について説明する。
店舗サーバ200は、他店舗の店舗サーバと通信可能である。また、他店舗の店舗サーバとの通信には、SIP(Session Initiation Protocol)を用いることができる。
店舗サーバ200は、図1に示すように、コントローラ201、イベント情報データベース202、順位表データベース203、IPアドレスデータベース204、とから基本的に構成される。
コントローラ201は、店舗サーバ200全体を制御するものであり、プロセッサ(例えば、CPU)によって実現される。
【0028】
図1に示した構成においては、店舗サーバ200が、各客室のコマンダ102とは別体として構成されているが、カラオケ店舗内のいずれかのコマンダ102が、店舗サーバ200が有する機能を備えるように構成してもよい。この場合、店舗サーバ200の機能を備えるコマンダ102を「親コマンダ」、該機能を有していないコマンダ102を「子コマンダ」とすれば、「親コマンダ」と「子コマンダ」は、マスタ−スレーブの関係とみなすことができる。そして、「子コマンダ」は、「親コマンダ」に対し、所定の要求を出力する。「親コマンダ」は、「子コマンダ」から所定の要求を受信すると、該要求に応じた処理を行う。
また、「親コマンダ」は、自己に対し、所定の要求を出力する。「親コマンダ」は、自己の要求に応じた処理を行う。
【0029】
イベント情報データベース202には、自店舗のイベント(カラオケコンクール)に関する種々の情報が記憶されている。
図4は、イベント情報データベース202のデータ構造の一例を示した図である。図4に示すように、イベントIDをキーとして、課題曲(楽曲ID)、企画者、実施期間、参加費、受賞者順位、賞品、等が記憶されている。換言すれば、イベント情報データベース202には、イベントごとに、課題曲として歌唱可能な楽曲の楽曲IDが、イベントID、企画者、実施期間、受賞要項の組を含む情報に対応付けられている。
【0030】
「イベントID」は、イベントごとに付されたユニークな識別符号である。
「課題曲(楽曲ID)」は、そのイベントで用いられる課題曲である。なお、1つのイベントで複数の課題曲が用いられることもある。また、楽曲IDで定義されている。イベント情報データベース202及び楽曲データベース302における「楽曲ID」は共通である。
「企画者」は、そのイベントを企画した者(会社、団体等)である。また、スポンサーが企画者となることもある。この場合、企画者の情報は、スポンサー情報である。また、カラオケ店舗が企画者となることもある。すなわち、各カラオケ店舗において独自にイベントを企画することができる。この場合、該カラオケ店舗で歌唱をしないと該イベントに参加できないよう企画することができる。これにより、カラオケ店舗独自のイベントには、該カラオケ店舗への集客力の向上を図る効果がある。
【0031】
「実施期間」は、そのイベントの実施期間である。例えば、開始日及び終了日で定義することができる。なお、日単位ではなく、時間単位(例えば、2006年10月1日15:00〜2006年10月21日10:00等)で定義してもよいことはもちろんである。
「参加費」は、そのイベントに参加するために必要な費用である。すべてのイベントの参加費を一律となるように構成された場合は、参加費属性は設定する必要はない。
「受賞者順位」は、賞を授与することができる順位である。
「賞品」は、上記受賞者順位内に入賞した者に付与される賞品に関する情報である。
【0032】
図5は、イベント情報データベース202(図4)の「賞品」属性の詳細なデータ構造を示している。図5に示すように、「賞品」属性は、順位、賞品名、賞品金額、画像、趣味の組を含む情報を有する。
「順位」は、賞が付与される順位である。
「賞品名」は、付与される賞品の名称である。なお、図5に示した内容は単なる一例である。例えば、「宿泊券」については、「場所、宿泊可能日時」等の詳細情報が「賞品名」に含まれる。また、「MP3プレイヤ」については、「メーカ名、型番」等の詳細情報が、「賞品名」に含まれる。また、「ディナー券」については、「場所、利用可能日時」等の詳細情報が「賞品名」に含まれる。
【0033】
「賞品金額」は、付与される賞品の金額である。なお、図5における数値の単位は「円」である。
「画像」は、付与される賞品の画像情報である。記憶される画像は、静止画、動画、いずれでもよい。また、賞品によって、静止画、動画を使い分けてもよい。また、画像データベースを別に有しておき、イベント情報データベース202には、画像データベースへのリンク情報のみを有する構成にしてもよい。また、画像の重要性が低い賞品(例えば、図書カード等)については、画像を記憶しなくてもよい。
【0034】
「趣味」は、付与される賞品のカテゴリを示すものである。図4に示すように、例えば、「宿泊券」には「旅行」が対応付けられる。また、「MP3プレイヤ」には「音楽」が対応付けられる。また、「ディナー券」には「飲食」が対応付けられる。「趣味」は、有利な条件のイベントを抽出する際に用いられる。詳細については後述する。また、1つの賞品に対し、複数の「趣味」属性が付与されることもある。
【0035】
イベント情報データベース202は、適宜のタイミングで更新される。例えば、新規イベントが発生するごとに更新することができる。また、イベント情報データベース202の更新には、所定の権限が必要である。
なお、図4及び図5で示したデータ構造は、単なる一例であり、本発明は、このデータ構造を用いるシステムに限定されないことはいうまでもない。
【0036】
順位表データベース203には、イベントごとの歌唱者順位に関する種々の情報が記憶されている。
図6は、順位表データベース203のデータ構造の一例を示した図である。図6に示すように、イベントIDをキーとして、歌唱者ID、採点値、登録日、順位、等が記憶されている。
【0037】
「イベントID」は、イベント情報データベース202のイベントIDと共通である。
「歌唱者ID」は、歌唱者ごとに付されたユニークな識別符号である。「歌唱者ID」は、歌唱者データベース303の「歌唱者ID」と共通である。
「採点値」は、そのイベントの課題曲を歌唱したときの採点値である。採点値の満点は、例えば、100点とすることができるが、1000点満点でもよい。また、採点値の最小値は1点単位でもよく、また、小数点第1位または第2位まで算出するように構成してもよい。
「登録日」は、そのイベントに参加登録した日(すなわち、課題曲を歌唱した日)である。
「順位」は、そのイベントにおける現時点での順位である。
【0038】
順位表データベース203は、適宜のタイミングで更新される。例えば、ユーザがイベントに参加するごとに更新することができる。
なお、図6で示したデータ構造は、単なる一例であり、本発明は、このデータ構造を用いるシステムに限定されないことはいうまでもない。
【0039】
IPアドレスデータベース204は、チェーン店に属する他店舗の店舗サーバのIPアドレスの一覧を有している。IPアドレスデータベース204は、適宜のタイミングで更新される。例えば、チェーン店に属する店舗の追加及び削除があったときに更新することができる。また、IPアドレスデータベース204の更新には、所定の権限が必要である。
【0040】
また、店舗サーバ200は、所定の楽曲データを、管理サーバ300の楽曲データベース302からダウンロードする。また、コマンダ102からリクエストがあった楽曲は、リクエスト毎に管理サーバ300からダウンロードしてもよく、また、店舗サーバ200またはコマンダ102に一時的に記憶しておくように構成してもよい。また、一度ダウンロードした楽曲を所定時間のみ記憶するようにしてもよい。なお、店舗サーバ200またはコマンダ102に記憶する場合は、所定の記憶手段を有しているものとする。
【0041】
次に、カラオケ装置について説明する。
図7は、カラオケ装置100のシステム構成の一例である。図7に示すように、カラオケ装置100は、リモコン101とコマンダ102とから構成される。なお、複数のリモコン101が、コマンダ102と通信可能となるように構成してもよい。
【0042】
リモコン101は、赤外線通信I/F111、電波通信I/F112、CPU113、ROM114、RAM115、表示部116、操作部117、から基本的に構成される。
【0043】
コマンダ102は、赤外線通信I/F121、電波通信I/F122、CPU123、ROM124、RAM125、補助記憶手段126、映像音声再生手段127、から基本的に構成される。
【0044】
赤外線通信I/F111及び赤外線I/F121は、リモコン101とコマンダ102とが赤外線を媒体とする無線通信(以下、「赤外線通信」という。)を行うためのインタフェースである。
電波通信I/F112及び電波I/F122は、リモコン101とコマンダ102とが電波を媒体とする無線通信(以下、「電波通信」という。)を行うためのインタフェースである。
また、電波通信I/F112及び電波通信I/F122を用いることにより、ホストとの間で種々の情報を送受信することも可能である。
また、コマンダとリモコンとは、アクセスポイントを介して無線通信を行ってもよい。
リモコンで受け付けた各種操作信号は、コマンダに送信される。また、種々の情報がコマンダからリモコンに送信される。ここで、赤外線通信と無線通信とは、送受信される情報の種類等に応じて適宜切り替えて用いることができる。
【0045】
また、それぞれのリモコン101及びコマンダ102がイーサネット(登録商標)等で接続されている場合は、それぞれの機器に対して固有のIPアドレスが付されている。また、IPアドレスは、それぞれの機器が有する識別番号及び所定の生成式に基いて算出することができる。
【0046】
CPU113及びCPU123は、本発明を実現するために必要なプログラムを含む種々のプログラムを実行する。ROM114及びROM124は、本発明を実現するために必要な情報を含む種々のデータを記憶する。RAM115及びRAM125は、本発明を実現するために必要な情報を含む種々のデータを一時的に記憶する。
【0047】
リモコン101には、表示部116が設けられている。表示部116には、本発明の実現するために必要な情報を含む種々の情報を表示する。リモコン101には、操作部117が設けられている。操作部117は、表示部116の表面にタッチパネルとして実現してもよい。
【0048】
コマンダ102には、補助記憶手段126が設けられている。補助記憶手段126には、例えば、楽曲の再生に必要な音声データ及び映像データ等が記憶される。また、ゲーム等のアプリケーションデータが記憶される。これらのデータは、ダウンロードによって受信している。
【0049】
コマンダ102には、映像音声再生手段127が設けられている。映像音声再生手段127は、楽曲の再生及び映像の再生を行う。また、店舗サーバ等から送信されたデータに基いてストリーミング再生を行うことも可能である。
【0050】
また、図示しない音声入力手段(マイク等)、映像表示手段(ディスプレイ等)が、コマンダ102に接続されている。また、コマンダ102は、採点機能を有する。
【0051】
また、コマンダ102が、上述した「親コマンダ」として機能する場合は、管理サーバ300及び他店舗の店舗サーバ200と接続するための手段を有する。
【0052】
(カラオケコンクール処理において送受信される情報)
次に、カラオケコンクールに係る処理において、リモコン、コマンダ、店舗サーバとの間で送受信される情報を説明する。図8は、リモコン101、コマンダ102、店舗サーバ200との間で送受信される情報の一例を示した図である。
【0053】
リモコン101は、ユーザよりイベントに関する情報(イベント関連情報)を要求するための操作を受付けると(1)、コマンダ102に対し、イベント関連情報を要求するためのイベント関連情報要求信号を送信する(2)。
コマンダ102は、イベント関連情報要求信号を受信すると、店舗サーバ200に対し、イベント関連情報要求信号を送信する(3)。このイベント関連情報要求信号には、送信元となるコマンダ102(カラオケ装置)を識別するための識別情報が含まれている。
【0054】
店舗サーバ200は、イベント情報要求信号を受信すると、該イベント関連情報要求信号を送信したコマンダ102に対し、現時点で実施されている参加可能なイベント関連情報を送信する(4)。イベント関連情報には、イベント情報データベース202の情報が含まれる。すなわち、自店舗で企画しているイベントに関する情報が送信される。
【0055】
コマンダ102は、イベント関連情報を受信すると、リモコン101に対し、該イベント関連情報を送信する(5)。また、不図示のディスプレイに、該イベント関連情報を表示してもよい。
リモコン101は、受信したイベント関連情報を表示部116に表示する。また、参加を意図するイベントを選択させるためのメッセージを併せて表示する。また、リモコン101は、ユーザによる参加イベントの選択を受け付ける(6)。
【0056】
リモコン101は、コマンダ102に対し、選択されたイベントを示すための選択情報(イベントID等)を送信する(7)。この選択情報には、課題曲として歌唱する楽曲の楽曲IDが(楽曲のリクエスト信号として)含まれている。
【0057】
コマンダ102は、選択情報を受信すると、店舗サーバ200に対し、選択情報を送信する(8)。この選択情報には、送信元となるコマンダ102(カラオケ装置)を識別するための識別情報が含まれている。また、課題曲として歌唱する楽曲を再生するための楽音データ等の要求信号が含まれることもある。該課題曲の楽音データ等が、既にコマンダ102に蓄積されている場合は、該要求信号を含ませる必要はない。
【0058】
店舗サーバ200は、選択情報を受信すると、選択されたイベントの順位表情報を送信する(9)。この順位表情報には、歌唱者ごとの採点データが含まれる。すなわち、コマンダ102が順位を算出するために必要な情報が含まれる。楽音データ等の要求信号が含まれている場合は、該データについても送信する。このとき、要求された楽音データ等が店舗サーバ200内に存在しない場合は、管理サーバ300に該楽音データ等の要求信号を出力する。
【0059】
コマンダ102は、順位表情報を受信すると、リモコン101から受信した選択情報に含まれる楽曲IDで特定される楽曲の演奏を開始し、また、当該楽曲の歌唱を採点する(10)。
【0060】
店舗サーバ200は、選択されたイベントの順位表情報を送信したあと、該イベントの課題曲を含む他店舗のイベント(同じ課題曲を有する他のイベント)を検索する(11)。他店舗のイベントの検索についての詳細は後述する。
【0061】
店舗サーバ200は、同じ課題曲を有するイベントを取得した場合は、コマンダ102に対し、該イベントのイベント情報を送信する(12)。
【0062】
該楽曲の歌唱が終了すると、コマンダ102は、上記(6)で受け付けたイベントにおける順位を算出する(13)。このとき、上記(9)で受信した順位表情報が用いられる。また、算出した順位、及び、受信した検索結果(他のイベント情報)に基づいて、より有利な条件のイベントを抽出する(13)。より有利な条件のイベント抽出方法については後述する。また、算出した順位は、不図示のディスプレイに表示される(13)。
【0063】
コマンダ102は、リモコン101に対し、リモコン101上に表示させる表示内容信号を送信する(14)。表示内容信号には、イベントへの参加確定を促す画面を表示させるための指示信号が含まれる。また、上記ディスプレイに表示した順位を示す情報を含ませてもよい。
【0064】
リモコン101は、イベントへの参加確定を促す画面を表示し、また、参加確定指示を受け付ける(15)。
【0065】
参加確定指示を受け付けると、リモコン101は、コマンダ102に対し、参加確定信号を送信する(16)。
コマンダ102は、参加確定信号を受信すると、他のイベントのイベント関連情報を、図示のディスプレイに表示する(17)。また、リモコン101の表示部116にも同様に他のイベントのイベント関連情報を表示してもよい。他のイベントのイベント関連情報の表示レイアウト等については後述する。
【0066】
イベントへの参加確定信号を受信したあとで他のイベントに関する情報を表示することにより、イベントへの参加を確実にしつつ、他のイベントの対する提示(告知)を行うことができる。また、ユーザは、他店舗でのイベントに関する情報を取得することができる。
【0067】
コマンダ102は、参加確定信号を受信すると、店舗サーバ200に対し、参加確定信号を送信する(18)。この参加確定信号には、イベントID、歌唱者ID、採点データが含まれている。また、楽曲IDを含ませてもよい。
【0068】
店舗サーバ200は、参加確定信号を受信すると、該参加確定信号に含まれるイベントID、歌唱者ID、採点データ等に基づいて、順位表データベースに登録する(19)。これにより、順位表データベース203は更新されることになる。
【0069】
(店舗サーバでの他店舗イベント検索処理)
次に、店舗サーバ200での他店舗イベント検索処理(図8の(11))について説明する。図9は、店舗サーバ200での他店舗イベントの検索において、他店舗の店舗サーバとの間で送受信される情報を示している。図9においては、他店舗α及び他店舗βの店舗サーバ200との間で送受信される情報について説明するが、本発明は、情報を送受信する他店舗の数は限定されない。
【0070】
自店舗の店舗サーバ200は、コマンダ102から選択情報を受信し(8)、順位表情報を送信した(9)あと、IPアドレスデータベース204を検索し、チェーン店に属する他店舗のIPアドレスを取得する(A)。図9においては、他店舗α及び他店舗βのIPアドレスを取得する。
【0071】
自店舗の店舗サーバ200は、他店舗α(のIPアドレス)に対し、上記(8)で受信した課題曲を含むイベントを行っているか否かについて問い合わせるための問い合わせ信号を送信する(B)。該問い合わせ信号には、該課題曲の楽曲IDが含まれる。
他店舗αとSIPで接続した場合には、前記(B)において、前記問い合わせ信号を、通話中の発呼側(自店舗の店舗サーバ200)の音声データに代わるデータとして着呼側(他店舗αの店舗サーバ200)へ送信する。
【0072】
他店舗αの店舗サーバ200は、上記問い合わせ信号を受信すると、該問い合わせ信号に含まれる課題曲と同じ課題曲を有する参加可能なイベントが存在するか否かを検索する(C)。このとき、他店舗αの店舗サーバ200が有するイベント情報データベース202が用いられる。
【0073】
他店舗αの店舗サーバ200は、同じ課題曲を有する参加可能なイベント(自店舗側を基準とした場合の他店舗イベント)が存在する場合は、該イベントのイベント関連情報を回答信号として送信する(D)。また、存在しない場合は、その旨を示す回答信号を送信する。
他店舗αとSIPで接続された場合には、前記(D)において、前記回答信号を、通話中の着呼側(他店舗αの店舗サーバ200)からの音声データに代わるデータとして発呼側(自店舗の店舗サーバ200)へ送信する。
【0074】
自店舗の店舗サーバ200は、他店舗β(のIPアドレス)に対し、上記(8)で受信した課題曲を含むイベントを行っているか否かについての問い合わせ信号を送信する(E)。該問い合わせ信号には、該課題曲の楽曲IDが含まれる。
他店舗βとSIPで接続した場合には、前記(E)において、前記問い合わせ信号を、通話中の発呼側(自店舗の店舗サーバ200)の音声データに代わるデータとして着呼側(他店舗βの店舗サーバ200)へ送信する。
【0075】
他店舗βの店舗サーバ200は、上記問い合わせ信号を受信すると、該問い合わせ信号に含まれる課題曲と同じ課題曲を有する参加可能なイベントが存在するか否かを検索する(F)。このとき、他店舗βの店舗サーバ200が有するイベント情報データベース202が用いられる。
【0076】
他店舗βの店舗サーバ200は、同じ課題曲を有する参加可能なイベント(自店舗側を基準とした場合の他店舗イベント)が存在する場合は、該イベントのイベント関連情報を回答信号として送信する(G)。また、存在しない場合は、その旨を示す回答信号を送信する。
他店舗βとSIPで接続された場合には、前記(G)において、前記回答信号を、通話中の着呼側(他店舗βの店舗サーバ200)からの音声データに代わるデータとして発呼側(自店舗の店舗サーバ200)へ送信する。
【0077】
自店舗の店舗サーバ200は、他店舗α及び他店舗βから受信した情報を統合し、コマンダ102に対し、検索結果として送信する(12)。
【0078】
図9における処理では、問い合わせ信号に課題曲IDが含まれ、他店舗の店舗サーバ200において、課題曲が一致する参加可能なイベントを抽出しているが、本発明は別の形態としても実現可能である。例えば、問い合わせ信号に課題曲IDを含ませず、他店舗の店舗サーバ200は、参加可能なイベントを全て自店舗の店舗サーバ200に送信し、自店舗の店舗サーバ200において課題曲が一致するイベントを抽出するように構成してもよい。
【0079】
また、図9における処理において、自店舗サーバ200におけるSIPによる電話収容数が「1」である場合には、自店舗の店舗サーバ200は、上記(D)の回答信号を受信したあと、他店舗αに対する呼を切断する。その後、他店舗βに対し呼接続を開始する。
また、自店舗の店舗サーバ200におけるSIPによる電話収容数が複数である場合には、他店舗αとの呼を接続したままで、他店舗βとの呼接続をも開始する。これにより、呼接続と切断を順次行いながら他店舗から回答信号を収集するよりも、回答信号を早く収集することができる。
【0080】
また、図9における処理では、それぞれの他店舗に順に問い合わせを行ったが、他店舗との通信網がIPv6であり、マルチキャスト通信可能であれば、前記(B)の時点で、マルチキャスト通信を用いて、複数の他店舗に問い合わせ信号を送信することができる。そして、複数の他店舗から順次回答信号を受信する。
なお、この場合、他店舗の店舗サーバ200は、マルチキャスト参加報告をIPv6の通信網のルータに事前に登録しているものとする(マルチキャスト参加報告は、例えば、RFC3810で説明されるMLDv2(Multicast Listener Discovery Version 2)Reportなど)。
【0081】
上述した処理によれば、イベントへの参加確定指示を受け付けたあとで他のイベント情報を提示するので、イベントを企画する者(自店舗等)にとっては、ユーザが自イベントに参加することなく他イベントへ参加変更することを防止することができる。また、ユーザにとっては、好条件な他のイベント情報を取得することができる。また、他のイベントを企画する他店舗にとっては、イベントへの広告効果が高まり、集客力を向上させることができる。また、カラオケ事業をチェーン展開する者においては、チェーン店における種々のイベントを効率良くユーザに提示することができる。
【0082】
(リモコン側の処理の流れ)
次に、イベント関連情報要求操作を受け付けた後、イベント参加確定を受け付けるまでのリモコン側の処理の流れについて説明する。
図10は、リモコン側の処理のフローチャートである。
【0083】
まず、S1において、ユーザより、イベント関連情報要求の操作を受け付ける。このとき、例えば、リモコン101のタッチパネルが用いられる。
S2において、コマンダ102に対し、イベント関連情報要求信号を送信する。イベント関連情報要求信号を送信した後は、イベント関連情報を受信するまで処理が待機されることになる。
【0084】
S3において、コマンダ102より送信されたイベント関連情報を受信する。イベント関連情報には、自店舗で企画されている参加可能なイベントに関する情報(イベント情報データベース202に記憶されている情報)が含まれる。なお、他店舗独自のイベントに関する情報については受信することができない。
【0085】
S4において、受信したイベント関連情報に基いて、参加可能なイベントを関連情報(賞品、企画者等)とともに表示する。なお、参加可能なイベント及びその関連情報は、コマンダ102に接続されるディスプレイに表示するよう構成してもよい。また、参加するイベントを選択可能であることを示すメッセージについても表示する。なお、タッチパネル上の表示レイアウトは適宜設定可能である。
【0086】
S5において、ユーザより、参加するイベントを受け付ける。このとき、ユーザはリモコン101を用いて参加のための操作を行うことができる。なお、本実施形態においては、S5における参加受付は「仮受付」であり、後述する「参加確定」指示を行わないと該イベントへの参加手続きが終了しないものとする。
【0087】
S6において、受け付けたイベントを示すための選択情報(イベントID等)をコマンダ102に対し送信する。このとき、受け付けたイベントに対応する課題曲の楽曲IDは、リクエスト情報として送信される。選択情報を送信した後、該楽曲IDの楽曲演奏が終了し、該演奏の順位を受信するまで処理が待機されることになる。
【0088】
S7において、コマンダ102により表示内容信号を受信する。また、表示内容信号に、歌唱順位が含まれていてもよい。
S8において、上記「仮受付」したイベントへの参加確定を促す画面を表示する。
【0089】
S9において、イベントへの参加確定指示を受け付ける。このとき、例えば、リモコン101のタッチパネルが用いられる。また、イベントへの不参加指示を受け付け可能に構成してもよい。
S10において、コマンダ102に対し、参加確定信号を送信する。
【0090】
(コマンダ側の処理の流れ)
参加イベントに係る選択情報を受信し、イベント参加確定に係る参加確定信号を送信するまでのコマンダ側の処理の流れについて説明する。
図11は、コマンダ側の処理のフローチャートである。
【0091】
S11において、リモコン101より送信された選択情報を受信する。
S12において、店舗サーバ200に対し、S11で受信した選択情報を送信する。また、参加するイベントの課題曲の楽曲データ等が必要である場合は、その旨を示す情報が選択情報に含まれる。選択情報を送信した後、順位表情報を受信するまで処理が待機することになる。
【0092】
S13において、店舗サーバ200から順位表情報(必要に応じ、楽曲データ等)を受信する。
S14において、S11で受信した選択情報に含まれる楽曲IDの楽曲の演奏を開始する。そして、楽曲の演奏が終了するまで、処理はS15で待機する。
楽曲の演奏が終了すると(S15:YES)、S16に移行する。
【0093】
S16において、検索結果を受信する。なお、楽曲の演奏中(すなわち、S15での待機中)に検索結果を受信することもある。
【0094】
S17において、S13で受信した順位表情報に基づいて順位を算出する。
S18において、S17で算出した順位を不図示のディスプレイに表示する。また、イベントへの参加確定を促す画面を表示してもよい。
【0095】
S19において、S16で受信した検索結果に基づいて、より有利な条件のイベントを抽出する。より有利な条件のイベントの抽出方法については後述する。
S20において、リモコン101上に表示させる表示内容信号を送信する。
【0096】
表示内容信号を送信した後、参加確定信号を受信するまで、処理はS20で待機する。
参加確定信号を受信すると(S20:YES)、S21に移行する。なお、S20待機中に、リモコン101からイベントへの不参加を通知する信号を受信した場合は、コマンダ側の処理を終了する。
【0097】
S21において、S19で抽出したより有利な条件の他のイベントに関する情報を表示する。
S22において、店舗サーバ200に対し、参加確定信号を送信する。
【0098】
(店舗サーバ側の処理の流れ)
次に、店舗サーバ側の処理の流れについて説明する。図12は、店舗サーバ側の処理のフローチャートである。図12のフローチャートに示される処理は、所定のタイミングごとに繰り返し実行される。また、図12に示すフローチャートに示される処理は、上述した図9における「自店舗の店舗サーバにおける処理」と「他店舗の店舗サーバにおける処理」が含まれる。
【0099】
S31において、自店舗のコマンダ102からイベント関連情報要求信号を受信したか否かを判断する。
イベント関連情報要求信号を受信していないと判断した場合は(S31:NO)、S33に移行する。一方、イベント関連情報要求信号を受信したと判断した場合は(S31:YES)、S32に移行する。
【0100】
S32において、S31で受信したイベント関連情報要求信号を送信したコマンダ102に対し、イベント関連情報を送信する。送信するイベント関連情報は、イベント情報データベース202を参照して決定される。このとき、該イベント関連情報要求信号を受信した時刻を特定し、当該時刻が実施期間に含まれるイベントが抽出される。
【0101】
S33において、自店舗のコマンダ102から選択情報を受信したか否かを判断する。
選択情報を受信していないと判断した場合は(S33:NO)、S37に移行する。一方、選択情報を受信したと判断した場合は(S33:YES)、S34に移行する。
【0102】
S34において、S33で受信した選択情報を送信したコマンダ102に対し、順位表情報を送信する。送信する順位表情報は、順位表データベース203を参照して決定される。具体的には、受信した選択情報に含まれるイベントIDで特定されるイベントにおける採点データ等が送信する順位表情報となる。
【0103】
S35において、イベント検索処理を実行する。
図13は、イベント検索処理のフローチャートである。
S51において、IPアドレスを取得する。このとき、IPアドレスデータベース204が参照される。取得したIPアドレスは、所定の記憶手段に一時的に記憶される。
S52において、問い合わせ信号(他店舗イベントが存在するか否かを問い合わせるもの)を他店舗の店舗サーバ200に送信する。
【0104】
S53において、問い合わせ信号を送信した他店舗の店舗サーバ200から回答信号を受信する。受信した回答信号は、所定の記憶手段に一時的に記憶される。
S54において、S51で取得し全てのIPアドレス(他店舗)に対し、問い合わせ信号を送信したか否かを判断する。
問い合わせ信号を送信していないIPアドレスが存在すると判断した場合は(S54:NO)、S52に戻る。
一方、全てのIPアドレス(他店舗)に対し、問い合わせ信号を送信したと判断した場合は(S54:YES)、イベント検索処理を終了する。
【0105】
図12に説明を戻す。
S36において、コマンダ102に対し、イベント検索処理での検索結果を送信する。
【0106】
S37において、自店舗のコマンダ102から参加確定信号を受信したか否かを判断する。
参加確定信号を受信していないと判断した場合は(S37:NO)S39に移行する。一方、参加確定信号を受信したと判断した場合は(S37:YES)、S38に移行する。
【0107】
S38において、S37で受信した選択確定情報に基いて、順位表データベース203を更新する。すなわち、受信した選択確定情報に含まれる情報(歌唱者ID、採点データ)等が、順位表データベース203に登録される。
【0108】
S39において、他店舗の店舗サーバ200から問い合わせ信号を受信したか否かを判断する。
問い合わせ信号を受信していないと判断した場合は(S39:NO)、店舗サーバ側の処理を終了する。
一方、問い合わせ信号を受信したと判断した場合は(S39:YES)、S40に移行する。S40において、回答信号送信処理を行う。
【0109】
図14は、回答信号送信処理のフローチャートである。回答信号送信処理は、図9の「他店舗の店舗サーバにおける処理」として実行されるものである。
S61において、イベント(自店舗側を基準とした場合の他店舗イベント)を検索する。このとき、イベント情報データベース202が参照される。
【0110】
S62において、回答信号を生成する。課題曲が一致する参加可能なイベントを抽出した場合は、該イベントのイベント関連情報が回答信号に含まれる。なお、将来的に参加可能なイベントであっても、現時刻とイベント開始日時(すなわち、参加可能開始日時)の差が所定内であれば抽出するよう構成してもよい。例えば、課題曲が一致するイベントXの開催開始日時が「2008年4月20日」であり、現時刻が「2008年4月15日10:00」である場合に、当該イベントXを抽出するように構成してもよい。
また、課題曲が一致するイベントを抽出しなかった場合は、その旨を示す信号が回答信号に含まれる。
【0111】
S63において、S62で生成した回答信号を、S39(図12)の問い合わせ信号の送信元の店舗サーバ200に送信する。
【0112】
(NGN通信網を用いた場合の通信プロトコル)
本発明は、上述したとおり、管理サーバ300及び他店舗の店舗サーバ200との通信に用いる通信網として、NGN通信網を用いることができる。このとき、管理サーバ300から楽曲データをダウンロードする場合には、PPPoE(PPP over Ethernet)プロトコルを用いることができる。また、他店舗の店舗サーバとの通信には、SIP(Session Initiation Protocol)を用いることができる。
【0113】
他店舗の店舗サーバとの通信にSIPを用いることにより、以下のような技術的効果を発揮させることができる。
他店舗イベント検索処理(図8の(11))の処理において、マルチキャスト通信ができない場合、複数の他店舗に対し、それぞれ、他のイベントが存在するか否かを問い合わせる必要がある。すなわち、例えば10店舗に問い合わせる場合は、「1番目の他店舗との通信」→「2番目の他店舗との通信」→・・・→「10番目の他店舗との通信」を順に行う必要がある。
【0114】
ここで、他のイベント検索処理は、楽曲の演奏・採点処理の間に行う必要がある(図8参照)。そのため、他店舗との通信には高速性が求められる。通信を高速に行うためには、通信エラーが生じにくい(すなわち、データ再送信に基く通信遅延が生じにくい)高品質の通信を行う必要がある。
このとき、NGN通信網においては、各店舗サーバから前記NGN網への接続方法に関して、PPPoEなどの接続方法よりもSIPの方が優先度が高くなるよう設定され、電話系のサービスは最優先とされている場合が多い。
よって、他のイベント検索処理するタイミングで、SIPによって他店舗との通信路を電話系サービスとしてNGN網に設定させる。前記設定された後の通信路において、音声データに代わり、他のイベントに関する情報を他店舗と通信することにより、SIP以外の接続方法よりも高品質な通信を行うことができる。つまり、他店舗イベント検索処理を実行するタイミングで、他店舗との通信路をSIPに設定させることで、通信エラーが生じにくくなり、その結果、他店舗との通信を高速に行うことができる。
【0115】
(有利な条件のイベントの抽出)
次に、有利な条件のイベントの抽出方法について説明する。図15は、各店舗独自のイベントの内容を示した一例である。また、ユーザは、「A店舗」において、「賞品総額:45000円」のイベントに参加し、歌唱順位が「3位」であり、その賞品金額が「3000円」であり、ユーザの趣味が「スポーツ」であったとする。
【0116】
(その1:同一順位の賞品金額を用いる方法)
「同一順位の賞品金額を比較したときに、前記参加確定されたイベント順位の賞品よりも高い金額である」イベントを、有利な条件のイベントとすることができる。図15の例では、ユーザの歌唱順位は「3位」であるため(賞品金額:3000円)、各店舗イベントの「3位」の賞品金額に基づいて、有利な条件のイベントを抽出する。
【0117】
図15においては、
B店舗イベントの3位の賞品金額:4000円
C店舗イベントの3位の賞品金額:5000円
D店舗イベントの3位の賞品金額:5000円
E店舗イベントの3位の賞品金額:なし
である。
【0118】
したがって、「B店舗イベント」、「C店舗イベント」、「D店舗イベント」が、有利な条件のイベントとして抽出される。
【0119】
(その2:賞品総額を用いる方法)
「前記参加確定されたイベントの賞品総額よりも高い賞品総額である」イベントを、有利な条件のイベントとすることができる。図15の例では、A店舗イベントの賞品総額は「45000円」である。
【0120】
図15においては、
B店舗イベントの賞品総額:54000円
C店舗イベントの賞品総額:43000円
D店舗イベントの賞品総額:65000円
E店舗イベントの賞品総額:30000円
である。
【0121】
したがって、「B店舗イベント」、「D店舗イベント」が、有利な条件のイベントとして抽出される。
【0122】
(その3:賞品を獲得できる順位を用いる方法)
「前記参加確定されたイベントよりも低い順位で賞品が存在する」イベントを、有利な条件のイベントとすることができる。図15の例では、ユーザの歌唱順位は「3位」である。
【0123】
図15においては、
B店舗イベント:3位まで賞品獲得可能
C店舗イベント:3位まで賞品獲得可能
D店舗イベント:4位まで賞品獲得可能
E店舗イベント:2位まで賞品獲得可能
である。
【0124】
したがって、「D店舗イベント」が、有利な条件のイベントとして抽出される。
【0125】
(趣味情報を用いる方法)
趣味情報を用いて有利な条件のイベントを抽出する方法について説明する。以下においては、上述した「その1」の方法に適用した例を説明するが、「その2」及び「その3」の方法についても適用可能である。
【0126】
図15の例では、ユーザの趣味は「スポーツ」である。上述したとおり、「その1」の方法においては、「B店舗イベント」、「C店舗イベント」、「D店舗イベント」が、有利な条件のイベントとして抽出されていた。
ここで、図15においては、
B店舗イベントの趣味情報:スポーツ
C店舗イベントの趣味情報:読書
D店舗イベントの趣味情報:音楽
である。
【0127】
したがって、「B店舗イベント」のみが、有利な条件のイベントとして抽出される。これにより、ユーザの趣味情報に基いてイベントを抽出するので、ユーザの趣味を反映して他のイベントに関する情報を提示することができる。
【0128】
(抽出したイベントの関連情報の表示レイアウト)
図16は、不図示のディスプレイ及びリモコン101の表示部116上での表示レイアウトの一例を示している。図16に示すように、参加確定したイベントの関連情報と抽出されたイベントの関連情報とが、同じ画面に表示されている。これにより、ユーザは、参加済みのイベントと、他のイベントとを容易に比較することができ、他のイベントの内容を直感的に把握することができる。
【0129】
以上説明した本発明の第1実施形態によれば、イベントに対する参加確定指示を受け付けたあとで他のイベント情報を提示するので、イベントを企画する者(自店舗)にとっては、ユーザが自イベントに参加することなく他イベントへ参加変更することを防止することができる。また、ユーザにとっては、好条件な他のイベント情報を取得することができる。また、他のイベントを企画する他店舗にとっては、イベントへの広告効果が高まり、集客力を向上させることができる。また、カラオケ事業をチェーン展開する者においては、チェーン店における種々のイベントを効率良くユーザに提示することができる。これによって、カラオケコンクールへの参加機会が高まり、カラオケコンクールをビジネスモデルとして成功させることができる。
【0130】
[第2実施形態]
次に、本発明の一実施形態である第2実施形態について説明する。
上述した第1実施形態においては、IPアドレスデータベース204を参照して、他店舗のIPアドレスを特定していた。以下に説明する第2実施形態においては、IPアドレスデータベースを有さず、通信網によって接続される検索サーバを用いて他店舗のIPアドレスを特定する。
【0131】
図17は、第2実施形態におけるカラオケシステムのネットワーク構成を示した図である。基本的な構成は上述した第1実施形態と同じであるが、店舗サーバ200は、IPアドレスデータベースを有していない。また、店舗サーバ200は、通信網を介して、検索サーバ400に接続することができる。
【0132】
また、本実施形態においては、それぞれのカラオケ店舗は、WebPageを有している。WebPageには、図示しない所定のWebサーバに記憶されているものとする。また、WebPageには、「チェーン店であることを示す情報」、「イベントが開催中であることを示す情報」、「イベントの課題曲を示す情報」、「その店舗のIPアドレスを特定する情報」がHTML文書として記載されているものとする。
【0133】
(店舗サーバでの他店舗イベント検索処理)
次に、第2実施形態における、店舗サーバ200での他店舗イベント検索処理(図8の(11))について説明する。図18は、店舗サーバ200での他店舗イベントの検索において、検索サーバ及び他店舗の店舗サーバとの間で送受信される情報を説明する。図18においては、1つの他店舗の店舗サーバとの間で送受信される情報について説明するが、本発明は、情報を送受信する他店舗の数は限定されない。
【0134】
検索サーバ400は、いわゆるサーチエンジンであり、例えば、ロボット検索を行ない、データベースにWebPageの内容を保存する。
【0135】
自店舗の店舗サーバ200は、コマンダ102から選択情報を受信し(8)、順位表情報を送信した(9)あと、検索サーバ400に対し、キーワード信号を送信する(H)。キーワード信号には、上記(8)の選択情報に含まれる課題曲の楽曲ID、チェーン店名がキーワードとして含まれる。
【0136】
検索サーバ400は、キーワード信号を受信すると、該キーワード信号に含まれるキーワードを用いてWebPageの検索を行なう(I)。
検索サーバ400は、WebPageの検索結果を店舗サーバ200に送信する(J)。検索結果には、上述した「チェーン店であることを示す情報」、「イベントが開催中であることを示す情報」、「イベントの課題曲を示す情報」、「その店舗の電話番号」が含まれる。
【0137】
店舗サーバ200は、受信した検索結果に基いて、IPアドレスを特定する(K)。受信した「その店舗のIPアドレスを特定する情報」が、IPアドレス自体であれば、該IPアドレスが他店舗のIPアドレスとなる。また、「その店舗のIPアドレスを特定する情報」が、IP電話番号が含まれた情報であれば、所定のサーバ等を用いて、IPアドレスに変換する(例えば、インターネット上に設置されたSIPサーバを介してIPアドレスを取得したり、予め店舗サーバ、検索サーバなどに記憶されたIP電話番号とIPアドレスとの対応表からIPアドレスを取得したりする。)。
【0138】
また、その店舗のIPアドレスを特定する情報が、検索サーバで一般利用者から検索可能に公開されると、ネットワーク・セキュリティ面から好ましくない場合は、前記特定する情報を予め暗号化し、キーワード信号が検索可能な情報と対応付けてWebpageに記述すればよい。
つまり、各店の店舗サーバ200には暗号化手段と復号化手段とが組み込まれ、その店舗のIPアドレスを特定する情報を、前記暗号化手段によって、暗号化してからキーワード信号と対応付け、また、受信した検索結果を復号手段で復号してからIPアドレスを特定する情報を抽出する。
【0139】
例えば、A社による複数のカラオケ店舗を有するカラオケチェーンがあり、チェーン店の中には堀田店があるとする。また、堀田店の店舗サーバ200のIPアドレスを123.***.***.789とする。また、堀田店の店舗サーバ200は各店舗からのキーワード信号「A社」、「カラオケチェーン」、「堀田店」によって検索サーバから堀田店の店舗サーバのIPアドレスを抽出可能にするために、堀田店の店舗サーバのWebpageは「A社・カラオケチェーン・堀田店」と店舗のIPアドレスを特定する情報とを含むwebpageから構成されている。
【0140】
この場合、暗号化手段が、IPアドレスを含む情報「123.***.***.789」を「別のテキスト」(例えば、「987.###.###.321」、「ACEGXYZ」等)に暗号化すれば、前記WebpapeのIPアドレスを特定する情報は、前記「別のテキスト」となる。そして、自店舗の店舗サーバ200が前記キーワード信号によって、堀田店のIPアドレスを特定する「別のテキスト」を検索抽出し、復号化手段に、当該「別のテキスト」を入力すれば、「123.***.***.789」と復号するので、自店舗の店舗サーバ200は、堀田店のIPアドレスを特定することができる。
【0141】
これにより、暗号化、復号化手順を知らなければ、検索サーバの利用者はA社の各店舗名を検索抽出できても、そこから各店舗サーバのIPアドレスを特定することができない ので、ネットワーク・セキュリティを向上させることができる。
【0142】
店舗サーバ200は、特定したIPアドレスに対し、上記(8)で受信した課題曲を含むイベントを行っているか否かについて問い合わせるための問い合わせ信号を送信する(L)。該問い合わせ信号には、該課題曲の楽曲IDが含まれる。
【0143】
他店舗の店舗サーバ200は、上記問い合わせ信号を受信すると、該問い合わせ信号に含まれる課題曲と同じ課題曲を有する参加可能なイベントが存在するか否かを検索する(M)。このとき、他店舗の店舗サーバ200が有するイベント情報データベース202が用いられる。
【0144】
他店舗の店舗サーバ200は、同じ課題曲を有する参加可能なイベント(自店舗側を基準とした場合の他店舗イベント)が存在する場合は、該イベントのイベント関連情報を回答信号として送信する(N)。また、存在しない場合は、その旨を示す回答信号を送信する。
【0145】
自店舗の店舗サーバ200は、他店舗から受信した情報を統合し、コマンダ102に対し、検索結果を送信する(12)。
【0146】
図18における処理では、問い合わせ信号に課題曲IDが含まれ、他店舗の店舗サーバ200において、課題曲が一致するイベントを抽出しているが、本発明は別の形態としても実現可能である。例えば、問い合わせ信号に課題曲IDを含ませず、他店舗の店舗サーバ200は、参加可能なイベントを全て自店舗の店舗サーバ200に送信し、自店舗の店舗サーバ200において課題曲が一致するイベントを抽出するように構成してもよい。
【0147】
また、図18における処理では、それぞれの他店舗に順に問い合わせを行ったが、マルチキャスト通信を用いて、上記問い合わせ信号を複数の他店舗に一斉に送っても良い。
【0148】
次に、第2実施形態における、店舗サーバの処理について説明する。図19は、店舗サーバ側の処理のフローチャートである。図19のフローチャートに示される処理は、所定のタイミングごとに繰り返し実行される。また、図19に示すフローチャートに示される処理は、上述した図18における「自店舗における処理」と「他店舗における処理」が含まれる。
【0149】
S71〜S74、S76〜S80の処理は、上述した第1実施形態の店舗サーバ側の処理のS31〜S34、S36〜S40(図11参照)と同じであるので、説明を省略する。
S75において、第2イベント検索処理を実行する。
図20は、第2イベント検索処理のフローチャートである。
S91において、キーワード信号を生成する。上述したとおり、キーワード信号には、上記図18の(8)の選択情報に含まれる課題曲の楽曲ID、チェーン店名がキーワードとして含まれる。
【0150】
S92において、S91で生成したキーワード信号を、検索サーバ400に送信する。
S93において、検索サーバ400から検索結果を受信する。
S94において、受信した検索結果に基いて、IPアドレスを特定する。
S95〜S97の処理は、上述した第1実施形態のイベント検索処理(図13参照)のS52〜S54と同じであるので、説明を省略する。
【0151】
以上説明した本発明の第2実施形態によれば、イベントへの参加確定指示を受け付けたあとで他のイベント情報を提示するので、イベントを企画する者(自店舗)にとっては、ユーザが自イベントに参加することなく他イベントへの参加変更することを防止することができる。また、課題曲の歌唱のための指示とイベント参加確定のための指示を別々に行う必要がない。また、ユーザにとっては、好条件な他のイベント情報を取得することができる。また、他のイベントを企画する他店舗にとっては、イベントへの広告効果が高まり、集客力を向上させることができる。また、カラオケ事業をチェーン展開する者においては、チェーン店における種々のイベントを効率良くユーザに提示することができる。これによって、カラオケコンクールへの参加機会が高まり、カラオケコンクールをビジネスモデルとして成功させることができる。また、他店舗のIPアドレスを有しておく必要はなく、検索サーバを有効に用いることで該IPアドレスを特定することができる。
【0152】
[その他の実施形態]
上述した第1実施形態及び第2実施形態は、課題曲の歌唱のための指示とイベント参加確定のための指示を別々に行う構成であった。本実施形態では、課題曲の歌唱のための指示がイベント参加確定のための指示を兼ねるように構成している。
図21は、本実施形態における、リモコン101、コマンダ102、店舗サーバ200との間で送受信される情報の一例を示した図である。
【0153】
図21の(1)〜(13)の処理は、図8の(1)〜(13)の処理と基本的に同じであるが、(7)でリモコン101からコマンダ102に送信される選択情報には、イベントへの参加確定信号が含まれている。これにより、歌唱後に、イベントへの参加確定指示を受け付けるための処理を行う必要がない。
【0154】
したがって、(13)で有利な条件のイベントを抽出したあと、(14)で該抽出したイベントを表示することができる。
また、コマンダ102は、店舗サーバ200に対し、採点結果を送信する(15)。
店舗サーバ200は、採点結果を受信すると、順位表データベース203に登録する(19)。これにより、順位表データベース203は更新されることになる。
【0155】
(課金方法)
上述した各実施形態において、イベントに参加するためには、所定量の参加費が必要とする構成を採用することができる。このとき、該参加費を徴収するための課金処理が必要である。本発明においては、カラオケコンクール(イベント)に係る課金方法はどのようなものでもよい。
【0156】
例えば、参加するイベントを選択する時点(例えば、図8の(6)の時点)で課金することができる。また、参加するイベントを確定した時点(例えば、図8の(15)の時点)で課金することができる。また、歌唱者情報データベース303に、歌唱者ごとの徴収予定金額属性を設け、所定の期間単位(例えば、1ヶ月)ごとに徴収するよう構成してもよい。この場合は、参加するイベントを選択した時点、または、参加するイベントを確定した時点ごとに、歌唱者情報データベース303の徴収予定金額属性の内容が更新されることになる。また、料金の支払いは、ICカード(電子マネー)を用いてもよく、クレジット決済、コンビニ決済としてもよい。また、カラオケボックスの清算時に、徴収するよう構成してもよい。
【0157】
上述したとおり、本発明によれば、イベントへの参加確定指示を受け付けたあとで他のイベント情報を提示するので、イベントを企画する者(自店舗)にとっては、ユーザが自イベントに参加することなく他イベントへの参加変更することを防止することができる。また、ユーザにとっては、好条件な他のイベント情報を取得することができる。また、他のイベントを企画する他店舗にとっては、イベントへの広告効果が高まり、集客力を向上させることができる。また、カラオケ事業をチェーン展開する者においては、チェーン店における種々のイベントを効率良くユーザに提示することができる。これによって、カラオケコンクールへの参加機会が高まり、カラオケコンクールをビジネスモデルとして成功させることができる。
【0158】
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることはいうまでもない。
【0159】
また、上述した各フローチャートは単なる一例であり、該各フローチャートの処理と同等の結果を得ることできるものであれば、他のフローチャートによって処理を実現してもよい。
【0160】
また、上述したカラオケコンクールシステムにおけるリモコン、コマンダ、カラオケコンクールシステムに係る方法、該方法をコンピュータに実行させるためのプログラム、該プログラムを記録した記録媒体等としても本発明は実現可能である。
【図面の簡単な説明】
【0161】
【図1】カラオケシステムの構成の一例を示した図である。
【図2】楽曲データベースのデータ構造の一例を示した図である。
【図3】歌唱者情報データベースのデータ構造の一例を示した図である。
【図4】イベント情報データベースのデータ構造の一例を示した図である。
【図5】賞品属性のデータ構造の一例を示した図である。
【図6】順位表データベースのデータ構造の一例を示した図である。
【図7】カラオケ装置(リモコン及びコマンダ)の構成の一例を示した図である。
【図8】リモコン、コマンダ、店舗サーバの間で送受信される情報の一例を示した図である。
【図9】店舗サーバ間で送受信される情報の一例を示した図である。
【図10】リモコン側処理のフローチャートの一例である。
【図11】コマンダ側処理のフローチャートの一例である。
【図12】店舗サーバ側処理のフローチャートの一例である。
【図13】イベント検索処理のフローチャートである。
【図14】回答信号送信処理のフローチャートである。
【図15】各店舗のイベントの例を示した図である。
【図16】表示レイアウトの一例である。
【図17】カラオケシステムの構成の一例を示した図である。
【図18】自店舗の店舗サーバ、検索サーバ、他店舗の検索サーバの間で送受信される情報の一例を示した図である。
【図19】店舗サーバ側処理のフローチャートの一例である。
【図20】第2イベント検索処理のフローチャートである。
【図21】リモコン、コマンダ、店舗サーバの間で送受信される情報の一例を示した図である。
【符号の説明】
【0162】
100 カラオケ装置
101 リモコン
102 コマンダ
200 店舗サーバ
201 コントローラ
202 イベント情報データベース
203 順位表データベース
204 IPアドレスデータベース
300 管理サーバ
301 コントローラ
302 楽曲データベース
303 歌唱者情報データベース
400 検索サーバ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のカラオケ店舗間で通信可能であり、それぞれのカラオケ店舗間において独自にイベントが実施可能なカラオケコンクールシステムにおいて、
それぞれのカラオケ店舗には、店舗サーバとカラオケ装置が設置され、
前記店舗サーバは、イベント情報データベースと、順位表データベースと、サーバ制御手段を備え、
(a)前記イベント情報データベースは、自店舗で実施されるイベントごとに、課題曲として歌唱可能な楽曲の楽曲IDを、イベントID・企画者・実施期間・授賞要項の組を含むイベント関連情報に対応付けて格納し、
(b)前記順位表データベースは、前記イベント情報ごとに、歌唱者IDと採点データとの組の集合を順位表として格納し、
(c)前記サーバ制御手段は、前記カラオケ装置からイベントID・歌唱者ID・採点データの組を受信した際、該当の順位表を更新し、
(d)前記サーバ制御手段は、前記イベント情報データベース中のあるイベントの実施期間が満了した際、そのイベントの授賞要項と順位表と歌唱者情報データベースに基づいて受賞者を決定し、
前記カラオケ装置は、ユーザインタフェースと、演奏手段と、採点手段と、カラオケ制御手段を備え、
(e)前記ユーザインタフェースは、前記カラオケ制御手段の制御に従い利用者に情報を提示するとともに利用者入力を受け付け、
(f)前記演奏手段は、前記カラオケ制御手段の制御に従い指定されたカラオケ楽曲の伴奏音楽を音響出力し、
(g)採点手段は、前記カラオケ制御手段の制御に従い伴奏音楽に合わせて歌唱する歌声の巧拙を評価して採点データを出力し、
(h)前記カラオケ制御手段は、
(h−1)イベント閲覧要求の利用者入力があった際に当該要求の電文を自店舗の店舗サーバに送信し、
(h−2)自店舗の店舗サーバから受信したイベント情報データベースと順位表データベースの内容を記憶し、イベントに関する情報を利用者に提示させ、
(h−3)ユーザインタフェースによって利用者が選択したイベントID・楽曲IDとこれに対応付けられた歌唱者IDを取得し、
(h−4)取得した楽曲IDの伴奏音楽の演奏に先立ち、取得したイベントIDを自店舗の店舗サーバに送信し、
(h−5)当該イベントの順位表を自店舗の店舗サーバより受信し、
(h−6)取得した楽曲IDの伴奏音楽を前記演奏手段に演奏させ、
(h−7)演奏中に歌声を採点させるとともに、採点データを受信した順位表を参照して順位を求め、少なくとも歌唱区間の終了時に求めた順位を表示させ、
(h−8)出力された採点データと、イベントID・歌唱者IDを対応付けして自店舗の店舗サーバに送信させる、
ものであって、
自店舗のサーバ制御手段は、前記カラオケ制御手段よりイベントIDを受信したときに、他店舗のサーバ制御手段のIPアドレスを検索し、
自店舗のサーバ制御手段は、検索したIPアドレスに対し、前記受信したイベントIDに対応付けられている楽曲IDを含む他のイベントが存在するかについて問い合わせ、
他店舗のサーバ制御手段は、前記問い合わせを受信したときに、該問い合わせに含まれる楽曲IDを含む他のイベントが、該他店舗のイベント情報データベースに存在するか否かを検索し、
他店舗のサーバ制御手段は、他のイベントが存在する場合に、該イベントのイベント関連情報を、自店舗のサーバ制御手段に送信し、
自店舗のサーバ制御手段は、受信したイベント情報を、前記カラオケ装置に送信し、
前記カラオケ制御手段は、イベント参加確定の指示を受け付けた後に、前記他のイベントのうち、前記参加確定されたイベントよりもユーザによって有利な条件のイベントを抽出し、該抽出したイベントのイベント関連情報を提示する、
ことを特徴とするカラオケコンクールシステム。
【請求項2】
複数のカラオケ店舗間で通信可能であり、それぞれのカラオケ店舗間において独自にイベントが実施可能なカラオケコンクールシステムにおいて、
それぞれのカラオケ店舗には、店舗サーバとカラオケ装置が設置され、
前記店舗サーバは、イベント情報データベースと、順位表データベースと、サーバ制御手段を備え、
(a)前記イベント情報データベースは、自店舗で実施されるイベントごとに、課題曲として歌唱可能な楽曲の楽曲IDを、イベントID・企画者・実施期間・授賞要項の組を含むイベント関連情報に対応付けて格納し、
(b)前記順位表データベースは、前記イベント情報ごとに、歌唱者IDと採点データとの組の集合を順位表として格納し、
(c)前記サーバ制御手段は、前記カラオケ装置からイベントID・歌唱者ID・採点データの組を受信した際、該当の順位表を更新し、
(d)前記サーバ制御手段は、前記イベント情報データベース中のあるイベントの実施期間が満了した際、そのイベントの授賞要項と順位表と歌唱者情報データベースに基づいて受賞者を決定し、
前記カラオケ装置は、ユーザインタフェースと、演奏手段と、採点手段と、カラオケ制御手段を備え、
(e)前記ユーザインタフェースは、前記カラオケ制御手段の制御に従い利用者に情報を提示するとともに利用者入力を受け付け、
(f)前記演奏手段は、前記カラオケ制御手段の制御に従い指定されたカラオケ楽曲の伴奏音楽を音響出力し、
(g)採点手段は、前記カラオケ制御手段の制御に従い伴奏音楽に合わせて歌唱する歌声の巧拙を評価して採点データを出力し、
(h)前記カラオケ制御手段は、
(h−1)イベント閲覧要求の利用者入力があった際に当該要求の電文を自店舗の店舗サーバに送信し、
(h−2)自店舗の店舗サーバから受信したイベント情報データベースと順位表データベースの内容を記憶し、イベントに関する情報を利用者に提示させ、
(h−3)ユーザインタフェースによって利用者が選択したイベントID・楽曲IDとこれに対応付けられた歌唱者IDを取得し、
(h−4)取得した楽曲IDの伴奏音楽の演奏に先立ち、取得したイベントIDを自店舗の店舗サーバに送信し、
(h−5)当該イベントの順位表を自店舗の店舗サーバより受信し、
(h−6)取得した楽曲IDの伴奏音楽を前記演奏手段に演奏させ、
(h−7)演奏中に歌声を採点させるとともに、採点データを受信した順位表を参照して順位を求め、少なくとも歌唱区間の終了時に求めた順位を表示させ、
(h−8)出力された採点データと、イベントID・歌唱者IDを対応付けして自店舗の店舗サーバに送信させる、
ものであって、
自店舗のサーバ制御手段は、前記カラオケ制御手段よりイベントIDを受信したときに、通信網を介して接続された検索サーバを用いて、前記受信したイベントIDに対応付けられている楽曲ID及びカラオケ店舗の属性情報をキーワードとして検索し、
自店舗のサーバ制御手段は、他店舗のサーバ制御手段のIPアドレスを特定する情報を含む検索結果を取得し、
自店舗のサーバ制御手段は、取得した検索結果に基き、他店舗の店舗サーバのIPアドレスを特定し、
自店舗のサーバ制御手段は、特定したIPアドレスに対し、前記受信したイベントIDに対応付けられている楽曲IDを含む他のイベントが存在するかについて問い合わせ、
他店舗のサーバ制御手段は、前記問い合わせを受信したときに、該問い合わせに含まれる楽曲IDを含む他のイベントが、該他店舗のイベント情報データベースに存在するか否かを検索し、
他店舗のサーバ制御手段は、他のイベントが存在する場合に、該イベントのイベント関連情報を、自店舗のサーバ制御手段に送信し、
自店舗のサーバ制御手段は、受信したイベント情報を、前記カラオケ装置に送信し、
前記カラオケ制御手段は、イベント参加確定の指示を受け付けた後に、前記他のイベントのうち、前記参加確定されたイベントよりもユーザによって有利な条件のイベントを抽出し、該抽出したイベントのイベント関連情報を提示する、
ことを特徴とするカラオケコンクールシステム。
【請求項3】
前記サーバ制御手段は、NGN通信網を介して楽曲データベースと通信可能であり、
前記楽曲データベースとの通信に用いるプロトコルはPPPoEであり、前記他店舗の店舗サーバとの通信に用いるプロトコルはSIPである、
ことを特徴とする請求項1または2のカラオケコンクールシステム。
【請求項4】
前記IPアドレスを特定する情報は暗号化されており、
前記自店舗のサーバ制御手段は、前記取得した検索結果から前記IPアドレスを特定する情報を抽出し、前記IPアドレス特定する情報を復号化することにより、他店舗の店舗サーバのIPアドレスを特定する、
ことを特徴とする請求項2のカラオケコンクールシステム。
【請求項5】
請求項1乃至請求項4いずれかのカラオケコンクールシステムにおいて、
前記有利な条件とは、
(1)同一順位の賞品金額を比較したときに、前記参加確定されたイベント順位の賞品よりも高い金額である、
(2)もしくは、前記参加確定されたイベントの賞品総額よりも高い賞品総額である、
(3)もしくは、前記参加確定されたイベントよりも低い順位で賞品が存在する、
ことを特徴とするカラオケコンクールシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2009−265456(P2009−265456A)
【公開日】平成21年11月12日(2009.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−116603(P2008−116603)
【出願日】平成20年4月28日(2008.4.28)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ETHERNET
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】