説明

カラオケシステム、ユーザインタフェース

【課題】アップロードする歌唱者の範囲を広く維持し得るカラオケシステム等を提供する。
【解決手段】カラオケシステム1は、カラオケ装置100と、サーバ400により構成される。カラオケ装置100は、カラオケ歌唱の様子を記録し、歌唱の巧拙を採点する。カラオケ歌唱終了時に、ディスプレイ330に表示される第1投稿選択画面500は、歌唱データの投稿の可否を問う。第1投稿選択画面500で投稿が拒否されると、リモコン300は、抽出要求信号をサーバ400へ出力する。サーバ400は、抽出要求信号に基づき投稿データベース410の投稿データを抽出し抽出結果データをリモコン300へ出力する。抽出結果データにより下位投稿データの存在を把握すると、リモコン300は、下位者一覧表示画面550Aをディスプレイ330に表示し、再び歌唱データの投稿の可否を問う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、多数のカラオケ装置の利用者間でカラオケコンクールを実施するカラオケシステム等に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、採点技術及び通信技術を応用したカラオケコンクールを実施可能なカラオケシステムが知られている。例えば、特許文献1記載のカラオケシステムは、課題曲の演奏に先立って、課題曲に係る採点上位者を示す順位表を取得し、歌唱者に提示する。課題曲の演奏及び歌唱者の歌唱終了後、当該カラオケシステムは、カラオケコンクールに参加するか否かの選択を受け付ける。
【0003】
【特許文献1】特開2009−229624号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
又、カラオケ装置においては、歌唱者の歌唱の様子を記録し、記録内容をサーバ等にアップロード可能なカラオケシステムが知られている。このようなカラオケシステムは、カラオケサービスの多様化、充実化を図ることができ、カラオケ事業者にとって、集客力の向上という観点から好ましい。
【0005】
ここで、特許文献1記載のカラオケシステムにおいて、歌唱の様子を記録し、歌唱の様子に係る記録内容をアップロードする構成とした場合、歌唱者は、記録内容のアップロード前に、課題曲の上位ランキングと自己の採点結果を把握する。この場合に歌唱者は、自己の採点結果が上位ランキングに入らないと認識すると、自己の歌唱が稚拙なものであるとの印象を抱き、記録内容のアップロードを取り止める蓋然性が非常に高い。この場合、当該カラオケサービスは、一部の歌唱者(例えば、歌唱の上手な歌唱者)のみが楽しむものとなってしまい、サービスの意義を損なう。又、カラオケ事業者にとっても、集客力を損なうこととなってしまう。
【0006】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、順位表を提示し、歌唱の巧拙を採点すると共に、歌唱の様子を記録し、記録内容をアップロード可能なカラオケシステム等であって、アップロードする歌唱者の範囲を広く維持し得るカラオケシステム等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一側面に係る請求項1記載のカラオケシステムは、サーバと、通信網を介して前記サーバと接続された多数のカラオケ装置からなり、前記カラオケ装置は、ユーザインタフェースと、演奏手段と、採点手段と、記録手段と、制御手段を備え、前記ユーザインタフェースは、利用者に情報を提示すると共に、利用者による入力を受け付け、前記演奏手段は、カラオケ楽曲の伴奏音楽を音響出力し、前記採点手段は、カラオケ楽曲の歌唱の巧拙を評価して採点データを生成し、前記記録手段は、カラオケ楽曲の歌唱を記録して歌唱データを生成し、前記制御手段は、ユーザインタフェースによる入力に従って、前記演奏手段、前記採点手段及び前記記録手段を制御し、前記サーバは、投稿データベースを備え、前記投稿データベースは、通信網を介して送信された前記歌唱データと、当該歌唱データに係るカラオケ楽曲を示す楽曲IDと、前記採点データを有する投稿データを格納するカラオケシステムにおいて、前記ユーザインタフェースは、ユーザインタフェースへの入力に基づいて、前記演奏手段、前記採点手段及び前記記録手段の制御を、前記制御手段に指示し、前記採点手段によって生成された採点データを取得し、取得した採点データに基づく採点結果を提示し、前記採点結果を提示した後、歌唱データの前記投稿データベースへの格納を許容する許容指示と、歌唱データの前記投稿データベースへの格納を拒否する拒否指示と、の何れかを選択する第1選択入力を要求し、前記第1選択入力で前記拒否指示が入力された場合、前記楽曲IDと前記採点データを、前記サーバに出力し、前記サーバは、前記ユーザインタフェースから楽曲IDと採点データを受信した場合、当該楽曲IDが示すカラオケ楽曲に係る投稿データを、前記投稿データベースから抽出し、抽出した投稿データと受信した採点データに基づいて、採点データの採点結果よりも低い採点結果である投稿データを抽出して抽出結果データを生成し、当該抽出結果データを前記ユーザインタフェースへ出力し、前記ユーザインタフェースは、前記抽出結果データを受信すると、当該抽出結果データに基づいて、採点データに係る採点結果よりも低い採点結果である投稿データの有無を判断し、採点データに係る採点結果よりも低い採点結果である投稿データがある場合、前記抽出結果データに基づいて、前記採点データに係る採点結果よりも低い採点結果である投稿データに関する情報を提示し、更に、前記許容指示と前記拒否指示の何れかを選択する第2選択入力を要求し、前記第2選択入力で前記許容指示が選択された場合、前記歌唱データを前記投稿データベースに格納する旨の指示を、前記制御手段に出力し、前記第2選択入力で前記拒否指示が選択された場合、前記歌唱データを破棄する旨の指示を、前記制御手段に行うことを特徴とする。
【0008】
当該カラオケシステムは、カラオケ装置と、サーバと、により構成され、採点手段によりカラオケ歌唱の巧拙を採点すると共に、記録手段により当該歌唱の様子を記録し、歌唱データを生成し得る。そして、当該カラオケシステムは、ユーザインタフェースに対する入力に従って、生成された歌唱データを、サーバの投稿データベースへ投稿し得る。ここで、当該カラオケシステムは、採点結果を提示した後、歌唱データの投稿に関する第1選択入力を要求する。第1選択入力で拒否指示が入力された場合、当該カラオケシステムは、投稿データベースから抽出された、当該歌唱に係る採点結果よりも低い採点結果の投稿データに関する情報を提示し、第2選択入力を要求する。そして、当該カラオケシステムは、第2選択入力で許容指示が入力された場合に、当該歌唱データを投稿データベースへ格納し、第2選択入力で拒否指示が入力された場合は当該歌唱データを破棄する。即ち、当該カラオケシステムは、第1選択入力において歌唱データの投稿を拒否した歌唱者に対し、当該歌唱者よりも低い採点結果に係る投稿データに関する情報を提示する。これにより、当該カラオケシステムは、歌唱者が自己の歌唱が稚拙であるとの印象を抱くことを防止し、歌唱データの投稿意欲の減退を防止し得る。又、当該カラオケシステムは、より多くの歌唱者による歌唱データの投稿を促すことができ、カラオケサービスの多様化、充実化を図ると共に、集客力を向上させ得る。
【0009】
本発明の一側面に係る請求項2記載のカラオケシステムは、請求項1記載のカラオケシステムであって、前記抽出結果データは、受信した楽曲IDが示すカラオケ楽曲に係る投稿データの全数を示す情報を含み、前記ユーザインタフェースは、前記サーバから前記抽出結果データを受信すると、当該抽出結果データに基づいて、当該採点結果データに係る採点結果よりも高い採点結果である投稿データの有無を判断し、採点データに係る採点結果よりも低い採点結果である投稿データが存在せず、且つ、前記採点データに係る採点結果よりも高い採点結果である投稿データが存在しない場合、前記採点データに係る採点結果が第1位である旨の情報を提示し、更に、前記許容指示と前記拒否指示の何れかを選択する第2選択入力を要求し、前記第2選択入力で前記許容指示が選択された場合、前記歌唱データを前記投稿データベースに格納する旨の指示を、前記制御手段に出力し、前記第2選択入力で前記拒否指示が選択された場合、前記歌唱データを破棄する旨の指示を、前記制御手段に行うことを特徴とする。
【0010】
当該カラオケシステムは、第1選択入力で拒否指示が入力された場合に、抽出結果データに基づいて、当該歌唱に係る採点結果よりも高い投稿データの有無を判断する。そして、当該歌唱に係る採点結果よりも低い投稿データ及び当該歌唱に係る採点結果よりも高い投稿データが何れも存在しない場合、当該カラオケシステムは、採点データに係る採点結果が第1位である旨の情報を提示し、第2選択入力を要求する。即ち、当該カラオケシステムは、第1選択入力で歌唱データの投稿を拒否した歌唱者に、「当該歌唱者が最も上手である」と印象付け、歌唱データの投稿意欲を増進させ得る。この結果、当該カラオケシステムは、より多くの歌唱者による歌唱データの投稿を促し、カラオケサービスの多様化、充実化を図ると共に、集客力を向上させ得る。
【0011】
本発明の一側面に係る請求項3記載のユーザインタフェースは、サーバと、通信網を介して前記サーバと接続された多数のカラオケ装置からなり、前記カラオケ装置は、演奏手段と、採点手段と、記録手段と、制御手段を備え、前記演奏手段は、カラオケ楽曲の伴奏音楽を音響出力し、前記採点手段は、カラオケ楽曲の歌唱の巧拙を評価して採点データを生成し、前記記録手段は、カラオケ楽曲の歌唱を記録して歌唱データを生成し、前記制御手段は、前記演奏手段、前記採点手段及び前記記録手段を制御し、前記サーバは、投稿データベースを備え、前記投稿データベースは、通信網を介して送信された前記歌唱データと、当該歌唱データに係るカラオケ楽曲を示す楽曲IDと、前記採点データを有する投稿データを格納するカラオケシステムに用いられ、利用者に情報を提示すると共に、利用者による入力を受け付けるユーザインタフェースであって、前記ユーザインタフェースは、ユーザインタフェースに対する入力に基づいて、前記演奏手段、前記採点手段及び前記記録手段の制御を、前記制御手段に指示し、前記採点手段によって生成された採点データを取得し、取得した採点データに基づく採点結果を提示し、前記採点結果を提示した後、歌唱データの前記投稿データベースへの格納を許容する許容指示と、歌唱データの前記投稿データベースへの格納を拒否する拒否指示と、の何れかを選択する第1選択入力を要求し、前記第1選択入力で前記拒否指示が入力された場合、前記楽曲IDと採点データを、前記サーバに出力し、前記楽曲IDが示すカラオケ楽曲に係る投稿データであって、且つ、受信した採点データの採点結果よりも低い採点結果である投稿データを前記投稿データベースから抽出して生成された抽出結果データを、前記サーバから取得し、取得した抽出結果データに基づいて、採点データに係る採点結果よりも低い採点結果である投稿データの有無を判断し、採点データに係る採点結果よりも低い採点結果である投稿データがある場合、前記抽出結果データに基づいて、前記採点データに係る採点結果よりも低い採点結果である投稿データに関する情報を提示し、更に、前記許容指示と前記拒否指示の何れかを選択する第2選択入力を要求し、前記第2選択入力で前記許容指示が選択された場合、前記歌唱データを前記投稿データベースに格納する旨の指示を、前記制御手段に出力し、前記第2選択入力で前記拒否指示が選択された場合、前記歌唱データを破棄する旨の指示を、前記制御手段に行うことを特徴とする。
【0012】
当該ユーザインタフェースは、演奏手段と採点手段と記録手段と制御手段を備えるカラオケ装置と、投稿データベースを備えるサーバを備えるカラオケシステムに用いられることにより、前記請求項1に係るカラオケシステムと同様の効果を奏する。これにより、当該ユーザインタフェースは、上記カラオケシステムに用いられることにより、歌唱者が自己の歌唱が稚拙であるとの印象を抱くことを防止し、歌唱データの投稿意欲の減退を防止し得る。又、当該ユーザインタフェースは、より多くの歌唱者による歌唱データの投稿を促すことができ、カラオケサービスの多様化、充実化を図ると共に、集客力を向上させ得る。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、歌唱データの投稿を拒否した歌唱者の投稿意欲を減退させることを防止し、且つ、歌唱データの投稿を促し得るカラオケシステム等を提供し得る。これにより、本発明は、カラオケサービスの多様化、充実化を図ると共に、カラオケ事業における集客力を向上させ得る。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】カラオケシステムの構成の一例を示す説明図である。
【図2】リモコン、コマンダ、サーバの間の情報通信に関する説明図である。
【図3】投稿データの構成を示す説明図である。
【図4】抽出要求信号の構成を示す説明図である。
【図5】抽出結果データの構成を示す説明図である。
【図6】リモコン制御処理プログラムのフローチャートである。
【図7】コマンダ制御処理プログラムのフローチャートである。
【図8】サーバ制御処理プログラムのフローチャートである。
【図9】第1投稿選択画面の一例を示す説明図である。
【図10】下位者一覧表示画面の一例を示す説明図である。
【図11】第1位表示画面の一例を示す説明図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明の一実施形態について説明する。
【0016】
(カラオケシステムの構成)
先ず、本実施形態に係るカラオケシステム1の構成について、図面を参照しつつ説明する。当該カラオケシステム1は、多数のカラオケ装置100と、通信網Nと、サーバ400と、により構成される。各カラオケ装置100は、通信網Nを介して、サーバ400と接続されている。尚、通信網Nは、例えば、インターネットを利用したVPNにより構成され、各カラオケ装置100及びサーバ400には、それぞれ固有のIPアドレスが付されている。従って、各カラオケ装置100と、サーバ400は、夫々相手先を特定した情報通信を行い得る。
【0017】
(カラオケ装置の構成)
図1に示すように、カラオケ装置100は、コマンダ200と、リモコン300と、を有している。図示は省略するが、カラオケ装置100は、音声入力手段(例えば、マイク等)と、映像表示手段(例えば、ディスプレイ等)とを有している。
【0018】
(コマンダの構成)
ここで、コマンダ200の構成について説明する。当該コマンダ200は、制御部210と、映像音声再生部220と、補助記憶部230と、歌唱記録部240と、通信I/F250と、を有している。更に、コマンダ200は、音声入力手段(図示せず)、映像表示手段(図示せず)と、接続されている。
【0019】
制御部210は、CPU、ROM、RAM等を有し、コマンダ200の制御の中枢を司り、各種制御プログラム(例えば、後述するコマンダ制御処理プログラム等)を実行する。映像音声再生部220は、カラオケデータに基づいて、カラオケ楽曲の伴奏音楽の音響出力を行うと共に、当該カラオケ楽曲に係る背景映像や歌詞テロップ等を、ディスプレイ等の映像表示手段(図示せず)へ出力する。補助記憶部230は、映像音声再生部220による音響出力・映像出力に必要なカラオケデータを、カラオケ楽曲毎に格納している。当該カラオケデータは、各カラオケ楽曲を特定し得る楽曲IDと対応付けられる。歌唱記録部240は、カラオケ歌唱が行われている場合に、制御部210の制御に基づいて、マイク等の音声入力手段(図示せず)から入力された音声データを所定フォーマットでエンコードすることで歌唱データを生成し、一時的に格納する。尚、本実施形態における歌唱データは、音声データのみで構成されるものとするが、この態様に限定するものではない。例えば、デジタルビデオカメラ等の映像入力手段をコマンダ200に接続した場合、歌唱の様子を示す音声データと映像データによって、歌唱データを構成することも可能である。通信I/F250は、リモコン300側の通信I/F340を介して、リモコン300との無線通信を行うためのインタフェースである。
【0020】
又、コマンダ200は、採点機能を有する。当該採点機能は、制御部210が、ROMに格納されている公知の採点処理プログラムを実行することによって実現される。そして、コマンダ200は、カラオケ楽曲の歌唱に伴い音声入力手段に入力された音声と、当該採点処理プログラムに基づいて、カラオケ歌唱の巧拙を評価した採点結果データを生成する。
【0021】
(リモコンの構成)
続いて、リモコン300の構成について説明する。当該リモコン300は、制御部310と、操作部320と、ディスプレイ330と、通信I/F340と、を有している。制御部310は、CPU、ROM、RAM等を有し、リモコン300の制御の中枢を司り、各種制御プログラム(例えば、後述するリモコン制御処理プログラム等)を実行する。操作部320は、歌唱者等によるリモコン300に対する種々の入力操作に用いられる。本実施形態においては、当該操作部320は、後述するディスプレイ330前面に配設されたタッチパネル(図示せず)により構成される。尚、操作部320は、タッチパネルと操作ボタンにより構成することも可能である。ディスプレイ330は、制御部310の制御に従って、種々の情報を表示する。具体的には、リモコン300は、歌唱者の歌唱を採点した採点結果や、後述する第1投稿選択画面500、第2投稿選択画面550等を表示する。通信I/F340は、コマンダ200側の通信I/F250を介して、コマンダ200との無線通信を行うためのインタフェースである。
【0022】
(サーバの構成)
サーバ400は、上述したように、通信網Nを介して、各カラオケ装置100と接続されており、投稿データベース410を有している。又、サーバ400は、サーバコントローラ(図示せず)を有している。当該サーバコントローラは、CPU、ROM、RAM等を有しており、サーバ400を制御する。投稿データベース410は、通信網Nを介して、カラオケ装置100から送信された投稿データを格納している。当該投稿データベース410は、通信網Nを介して接続された外部装置(例えば、パーソナルコンピュータ等)によってアクセスすることができる。即ち、利用者は、外部装置を介して、公開された投稿データにアクセスすることで、或る歌唱者の歌唱の様子(即ち、歌唱データに基づく歌声)を再生し得る。
【0023】
ここで、投稿データベース410に格納される投稿データの構成について説明する。図3に示すように、投稿データは、歌唱データと、楽曲IDと、利用者IDと、採点結果データとにより構成される。上述したように、歌唱データは、歌唱記録部240により生成された音声データであり、カラオケ楽曲を歌唱する歌唱者の歌声を示す。楽曲IDは、歌唱データで歌唱されているカラオケ楽曲を示す。尚、楽曲IDは、当該カラオケ楽曲のタイトルや、作詞者、作曲者等の情報を含む構成にすることも可能である。利用者IDは、歌唱データに係るカラオケ楽曲を歌唱する歌唱者を識別可能な情報である。当該利用者IDは、カラオケ楽曲の演奏予約を行う際に、歌唱者によって入力された利用者IDを含む。採点結果データは、当該歌唱データに係るカラオケ楽曲の歌唱の巧拙を、コマンダ200の採点機能により採点した採点結果を示す。
【0024】
(カラオケコンクール処理における情報通信)
次に、本実施形態に係るカラオケシステム1に係るカラオケコンクール処理と、当該カラオケコンクール処理での情報通信について、図2を参照しつつ説明する。尚、以下の説明において、投稿データベース410には、既に多数の投稿データが格納されているものとする。
【0025】
先ず、歌唱者等により歌唱者を識別するための利用者IDと、歌唱するカラオケ楽曲に係る楽曲IDがリモコン300に入力され、楽曲予約がなされると(1)、リモコン300は、楽曲再生指示をコマンダ200へ送信する(2)。当該楽曲再生指示は、リモコン300に入力された楽曲ID、利用者IDを含む。
【0026】
楽曲再生指示を受信すると、コマンダ200は、楽曲IDに係るカラオケ楽曲のカラオケデータに基づいて、映像音声再生部220によりカラオケ楽曲を再生出力する(3)。この時、コマンダ200は、歌唱記録部240により、歌唱者の歌声を記録し、歌唱データを生成する(4)。同時に、コマンダ200は、当該コマンダ200の採点機能により、歌唱者の歌唱の巧拙を採点し、採点結果データを生成する(5)。その後、コマンダ200は、生成された採点結果データを、利用者ID、楽曲IDと共にリモコン300へ出力する(6)。
【0027】
採点結果データを受信すると、リモコン300は、当該採点結果データに基づいて、利用者IDに係る歌唱者の採点結果をディスプレイ330に表示する(7)。その後、リモコン300は、歌唱記録部240により記録された歌唱データを投稿データベース410へ投稿(アップロード)するか否かを選択するための第1投稿選択画面500(図9参照)を、ディスプレイ330に表示し、当該歌唱データを投稿するか否かの選択を受け付ける。
【0028】
先ず、第1投稿選択画面500において、当該歌唱データの投稿を許容する操作(以下、投稿許容操作)があった場合について説明する。この場合、リモコン300は、楽曲予約時に入力された楽曲ID、利用者IDと共に、投稿実行指示をコマンダ200へ出力する(24)。その後、リモコン300は、歌唱データの投稿処理の終了を示す終了表示をディスプレイ330に出力する(29)。
【0029】
リモコン300から投稿実行指示を受信すると、コマンダ200は、投稿実行指示に係る楽曲ID、利用者IDにより、当該カラオケ歌唱に係る歌唱データを特定し、投稿データ(図3参照)を生成する。そして、コマンダ200は、通信網Nを介して、当該投稿データをサーバ400へ出力する(25)。
【0030】
コマンダ200から投稿データを受信すると、サーバ400は、受信した投稿データを投稿データベース410へ格納する(26)。その後、サーバ400は、投稿データベース410に格納した投稿データを公開する(27)。
【0031】
続いて、第1投稿選択画面500において、当該歌唱データの投稿を拒否する操作(以下、投稿拒否操作)があった場合について説明する。この場合、リモコン300は、抽出要求信号をサーバ400へ出力する(11)。抽出要求信号は、楽曲ID、利用者ID、採点結果データにより構成される(図4参照)。尚、抽出要求信号は、採点結果データを受信した時点でサーバ400へ出力し、以下に説明する抽出結果データを受信して制御部310のメモリ(図示せず)に記憶しておき、投稿拒否操作による抽出結果データの出力後の処理に利用しても良い。
【0032】
抽出要求信号を受信すると、サーバ400は、投稿データベース410に格納されている投稿データから、所定の条件に該当する投稿データを抽出し、抽出結果データを生成する(12)。具体的には、サーバ400は、抽出要求信号に係る楽曲IDに基づいて、同一のカラオケ楽曲に係る投稿データを抽出する。そして、サーバ400は、同一楽曲に係る投稿データから、抽出要求信号に係る採点結果データよりも低い採点結果である投稿データ(以下、下位投稿データ)を抽出し、抽出結果データを生成する。又、投稿データベース410内における同一楽曲に係る投稿データにおいて、下位投稿データが存在しない場合、サーバ400は、抽出要求信号に係る採点結果データよりも高い採点結果である投稿データ数と、下位投稿データが存在しない旨を示す抽出結果データを生成する。その後、サーバ400は、抽出要求信号を出力したリモコン300へ、抽出結果データを出力する(13)。
【0033】
ここで、本実施形態に係る抽出結果データの構成について図5を参照しつつ説明する。抽出結果データは、楽曲ID、利用者ID、抽出内容データにより構成される。楽曲IDは、抽出要求信号を構成する楽曲IDと同一のカラオケ楽曲を示し、投稿データベース410から抽出された投稿データのカラオケ楽曲を示す。利用者IDは、抽出要求信号を構成する利用者IDと同一の利用者を示す。
【0034】
そして、抽出内容データは、サーバ400から抽出された投稿データの内容に応じて相違する。先ず、投稿データベース410内の同一楽曲に係る投稿データから下位投稿データを抽出できた場合の抽出結果データの構成について説明する。図5(a)に示すように、この場合の抽出内容データは、下位者データを有している。下位者データは、投稿データベース410における同一楽曲に係る投稿データの内、下位投稿データの全てに基づいて生成される。下位者データは、下位者IDと、下位者採点結果データとの組を、全ての下位投稿データ分有している。下位者IDは、下位投稿データに係る利用者IDを意味する。下位者採点結果データは、下位投稿データに係る採点結果データを意味する。尚、下位者IDは、同一の下位投稿データに係る下位者採点結果データと対応付けられる。
【0035】
次に、投稿データベース410内の同一楽曲に係る投稿データから、下位投稿データを抽出できなかった場合の抽出内容データの構成について説明する。この場合の抽出内容データは、上位者数データと下位者不存在データにより構成される(図5(b)参照)。上位者数データは、投稿データベース410内の同一楽曲に係る投稿データの内、抽出要求信号に係る採点結果データに係る採点結果よりも高い採点結果である投稿データ(以下、上位投稿データ)数を示す。下位者不存在データは、投稿データベース410内の同一楽曲に係る投稿データにおいて、下位投稿データが存在しない旨を示す。又、当該抽出内容データは、投稿データベース410における同一楽曲に係る投稿データの全数を示す情報を有している。
【0036】
再び図2に基づいて、抽出結果データの出力後の処理等について説明する。抽出結果データをサーバ400から受信すると、リモコン300は、当該抽出結果データに基づいて、今回のカラオケ歌唱に係る採点結果よりも低い採点結果の投稿データを投稿した利用者(以下、下位者)の有無に応じて、異なる処理を行う。
【0037】
抽出結果データに基づき、下位者が存在すると判断すると(14)、リモコン300は、第1投稿選択画面500における投稿拒否操作に係る操作信号を取り消す(18)。その後、リモコン300は、第2投稿選択画面550として、下位者一覧表示画面550A(図10参照)をディスプレイ330に出力し(19、21)、再び、投稿許容操作又は投稿拒否操作を受け付ける。
【0038】
一方、抽出結果データに基づき、下位者が存在せず(15)、且つ、採点結果データに係る採点結果よりも高い採点結果の投稿データを投稿した利用者(以下、上位者)も存在しないと判断すると(16)、リモコン300は、第1投稿選択画面500での投稿拒否操作を取り消す(18)。その後、リモコン300は、第2投稿選択画面550として、第1位表示画面550B(図11参照)をディスプレイ330に出力し(20、21)、投稿許容操作又は投稿拒否操作を受け付ける。
【0039】
第2投稿選択画面550で投稿許容操作が行われると、リモコン300は、投稿実行指示をコマンダ200へ出力する(24)。そして、コマンダ200及びサーバ400は、上述した第1投稿選択画面500で投稿許容操作がなされた場合と同一の処理を行う(即ち、(25)〜(27))。
【0040】
第2投稿選択画面550において投稿拒否操作が行なわれると(23)、リモコン300は、楽曲予約時の楽曲ID、利用者IDと共に、投稿中止指示をコマンダ200へ出力する(28)。その後、リモコン300は、終了表示をディスプレイ330に出力する(29)。
【0041】
リモコン300から投稿中止指示を受信すると、コマンダ200は、投稿中止指示に含まれる楽曲ID、利用者IDにより、歌唱記録部240から当該カラオケ歌唱に係る歌唱データを特定し、当該歌唱データを破棄する(30)。
【0042】
ここで、抽出結果データにおいて、投稿データベース410中に下位者は存在しないが(15)、上位者が存在する(17)場合について説明する。この場合、リモコン300は、第1投稿選択画面500での投稿拒否操作を取り消すことなく、楽曲予約時の楽曲ID、利用者IDと共に、投稿中止指示をコマンダ200へ出力する(28)。その後、リモコン300は、終了表示をディスプレイ330に出力する(29)。尚、投稿中止指示を受信した後のコマンダ200の処理は、第2投稿選択画面550で投稿拒否指示を行った場合と同一である。
【0043】
(リモコン制御処理プログラム)
次に、リモコン300において実行されるリモコン制御処理プログラムについて、図6を参照しつつ詳細に説明する。先ず、制御部310は、操作部320により利用者ID及び楽曲IDが入力されたか否かを判断する。利用者ID、楽曲IDが入力された場合(S1:YES)、制御部310は、S2に処理を移行する。そうでない場合(S1:NO)、制御部310は処理を待機する。
S2においては、制御部310は、楽曲予約処理を実行する。具体的には、制御部310は、楽曲再生指示をコマンダ200へ出力し、S3に処理を移行する。
S3では、制御部310は、コマンダ200から採点結果データを受信したか否かを判断する。採点結果データを受信した場合(S3:YES)、制御部310は、S4に処理を移行する。そうでない場合(S3:NO)、制御部310は、処理を待機する。
S4に移行すると、制御部310は、第1投稿選択画面表示処理を実行する。具体的には、制御部310は、採点結果データに基づいて、第1投稿選択画面500をディスプレイ330に表示し、その後、S5に処理を移行する。
【0044】
ここで、第1投稿選択画面500の構成について図9を参照しつつ説明する。図9に示すように、第1投稿選択画面500は、採点結果表示部505と、利用者情報表示部510と、楽曲情報表示部515と、投稿指示入力部520と、詳細情報表示部530と、を有している。採点結果表示部505は、コマンダ200から受信した採点結果データに基づいて、当該カラオケ歌唱に係る採点結果を表示する。利用者情報表示部510は、当該カラオケ歌唱を歌唱する利用者IDを表示する。楽曲情報表示部515は、当該カラオケ歌唱に係るカラオケ楽曲の楽曲IDを表示する。投稿指示入力部520は、当該カラオケ歌唱に係る歌唱データの投稿の可否に関する種々の情報を表示すると共に、当該投稿の可否に関する入力に用いられる。投稿指示入力部520は、投稿許容ボタン520Aと、投稿拒否ボタン520Bを有する。投稿許容ボタン520Aは、当該カラオケ歌唱に係る歌唱データの投稿を許容する場合に入力される領域を示し、上述した投稿許容操作に用いられる。投稿拒否ボタン520Bは、当該カラオケ歌唱に係る歌唱データの投稿を拒否する場合に入力される領域を示し、上述した投稿拒否操作に用いられる。詳細情報表示部530は、カラオケ歌唱や、歌唱データの投稿に関する詳細な情報を表示する。
【0045】
S5では、制御部310は、第1投稿選択画面500での投稿拒否ボタン520Bの入力操作があったか否かを判断する。投稿拒否操作がなされた場合(S5:YES)、制御部310は、S6に処理を移行する。一方、投稿許容ボタン520Aが操作された場合(S5:NO)、制御部310は、S16に処理を移行する。
【0046】
S6では、制御部310は、抽出要求信号出力処理を実行する。即ち、制御部310は、利用者ID、楽曲ID、コマンダ200から受信した採点結果データに基づいて、抽出要求信号(図4参照)を生成し、当該抽出要求信号をIPアドレスと共にサーバ400へ出力する。その後、制御部310は、S7に処理を移行する。
S7では、制御部310は、抽出結果データを受信したか否かを判断する。抽出結果データを受信した場合(S7:YES)、制御部310は、S8に処理を移行する。そうでない場合(S7:YES)、制御部310は、処理を待機する。
S8では、制御部310は、受信した抽出結果データ(図5参照)に基づいて、投稿データベース410内の同一楽曲に係る投稿データにおいて、下位投稿データが存在するか否かを判断する。下位投稿データが存在する場合(S8:YES)、制御部310は、S13に処理を移行する。そうでない場合(S8:NO)、制御部310は、S9に処理を移行する。
【0047】
S9では、制御部310は、受信した抽出結果データ(図5参照)に基づいて、投稿データベース410内の同一楽曲に係る投稿データにおいて、上位投稿データ存在するか否かを判断する。上位投稿データが存在する場合(S9:YES)、制御部310は、S10に処理を移行する。そうでない場合(S9:NO)、制御部310は、S11に処理を移行する。
【0048】
S10では、制御部310は投稿中止指示出力処理を実行する。S9から移行した場合、第1投稿選択画面500における投稿中止操作に基づいて、カラオケ歌唱に係る楽曲ID、利用者IDと共に、投稿中止指示をコマンダ200へ出力する。尚、後述するS15から移行した場合、第2投稿選択画面550での投稿中止操作に基づいて、楽曲ID、利用者ID、投稿中止指示をコマンダ200へ出力する。その後、制御部310は、リモコン制御処理プログラムを終了する。
【0049】
S11においては、制御部310は、第1投稿選択画面500においてなされた投稿拒否操作を取り消す。その後、制御部310は、S12に処理を移行する。
S12では、制御部310は第1位画面表示処理を実行する。具体的には、制御部310は、抽出結果データ(図5(b)参照)に基づいて、第2投稿選択画面550として、第1位表示画面550Bをディスプレイ330に出力し、投稿許容ボタン520A、投稿拒否ボタン520Bの操作を受け付ける。その後、制御部310は、S15へ処理を移行する。
【0050】
ここで、第1位表示画面550Bの構成について図11を参照しつつ説明する。図11に示すように、第1位表示画面550Bは、上述した第1投稿選択画面500と基本的な構成を同一とするので、相違点のみを説明する。第1位表示画面550Bにおいて、投稿指示入力部520は、「当該歌唱者の歌唱データの投稿を促す旨」を表示する。そして、詳細情報表示部530は、「当該カラオケ楽曲の歌唱に関し、当該歌唱者の採点結果が第1位である旨」を表示する。
【0051】
S13に移行すると、制御部310は、第1投稿選択画面500での投稿拒否操作を取り消す。その後、制御部310は、S14に処理を移行する。
S14においては、制御部310は、下位者一覧表示処理を実行する。下位者一覧表示処理では、制御部310は、抽出結果データ(図5(a)参照)に基づいて、第2投稿選択画面550として、下位者一覧表示画面550Aをディスプレイ330に出力し、投稿許容ボタン520A、投稿拒否ボタン520Bへの操作を受け付ける。その後、制御部310は、S15へ処理を移行する。
【0052】
ここで、下位者一覧表示画面550Aの構成について図10を参照しつつ説明する。図10に示すように、下位者一覧表示画面550Aは、上述した第1投稿選択画面500と基本的な構成を同一とするので、相違点のみを説明する。下位者一覧表示画面550Aにおいて、投稿指示入力部520は、「下位者であっても歌唱データの投稿をしている旨」及び「当該歌唱者の歌唱データの投稿を促す旨」を表示する。詳細情報表示部530は、下位者ID及び下位者採点結果データに基づく下位者と当該下位者の採点結果の一覧を表示すると共に、下位者データに基づく下位者の人数を表示する。
【0053】
S15では、制御部310は、第2投稿選択画面550での投稿拒否操作があったか否かを判断する。投稿拒否操作がなされた場合(S15:YES)、制御部310は、S10に処理を移行する。一方、投稿許容操作がなされた場合(S15:NO)、制御部310は、S16に処理を移行する。
【0054】
S16に移行すると、制御部310は、投稿実行指示出力処理を実行する。具体的には、制御部310は、カラオケ歌唱に係る楽曲ID、利用者IDと共に、投稿実行指示をコマンダ200へ出力する。その後、制御部310は、リモコン制御処理プログラムを終了する
【0055】
(コマンダ制御処理プログラム)
続いて、コマンダ200において実行されるコマンダ制御処理プログラムについて、図7を参照しつつ詳細に説明する。先ず、制御部210は、リモコン300から楽曲再生指示を受信したか否かを判断する。楽曲再生指示を受信した場合(S21:YES)、制御部210は、S22に処理を移行する。そうでない場合(S21:NO)、制御部210は、処理を待機する。
【0056】
S22では、制御部210は、楽曲再生処理を実行する。そして、S23では、制御部210は、歌唱記録処理を実行し、歌唱記録部240により当該カラオケ歌唱を順次記録する。又、S24では、制御部210は、採点処理を実行し、コマンダ200の採点機能によって当該カラオケ歌唱を採点する。
【0057】
S25に移行すると、制御部210は、楽曲再生指示に係るカラオケ楽曲の再生を終了したか否かを判断する。カラオケ楽曲の再生を終了している場合(S25:YES)、制御部210は、S26に処理を移行する。そうでない場合、制御部210は、S22に処理を戻す。
【0058】
S26では、制御部210は、歌唱データ格納処理を実行する。具体的には、制御部210は、カラオケ楽曲の再生終了に伴い、S23で記録された歌唱記録部240の記録内容に基づいて、歌唱データを生成し、当該歌唱データを歌唱記録部240に格納する。その後、制御部210は、S27に処理を移行する。
S27では、制御部210は、採点結果送信処理を実行する。具体的には、制御部210は、S24における採点に基づいて、カラオケ楽曲歌唱終了時の採点結果を示す採点結果データを生成し、リモコン300へ出力する。
S28では、制御部210は、投稿選択入力を受信したか否かを判断する。投稿選択入力は、リモコン300から出力される投稿実行指示と、投稿中止指示を含む。投稿選択入力を受信した場合(S28:YES)、制御部210はS29に処理を移行する。そうでない場合(S28:NO)、制御部210は処理を待機する。
【0059】
S29に移行すると、制御部210は、投稿選択入力が投稿実行指示であるか否かを判断する。投稿実行指示である場合(S29:YES)、制御部210は、S30に処理を移行する。一方、投稿中止指示である場合(S29:NO)、制御部210は、S31に処理を移行する。
【0060】
S30では、制御部210は投稿データ送信処理を実行する。具体的には、制御部210は、投稿実行指示と共に受信した利用者ID、楽曲IDに基づいて、歌唱記録部240の当該歌唱者に係る歌唱データを特定する。そして、制御部210は、当該歌唱データ、当該歌唱データに係る採点結果データ、利用者ID及び楽曲IDに基づいて投稿データを生成し、投稿実行指示に基づいて、サーバ400へ出力する。その後、制御部210は、コマンダ制御処理プログラムを終了する。
【0061】
S31では、制御部210は歌唱データ破棄処理を実行する。具体的には、制御部210は、投稿中止指示と共に受信した利用者ID、楽曲IDに基づいて、歌唱記録部240の当該歌唱者に係る歌唱データを特定し、当該歌唱データを破棄する。その後、制御部210は、コマンダ制御処理プログラムを終了する。
【0062】
(サーバ制御処理プログラム)
次に、サーバ400で実行されるサーバ制御処理プログラムについて、図8を参照しつつ詳細に説明する。先ず、サーバ400は、コマンダ200若しくはリモコン300からのデータ受信があったか否かを判断する。データ受信があった場合(S41:YES)、制御部210は、S42に処理を移行する。そうでない場合(S41:NO)、サーバ400は、処理を待機する。
【0063】
S42では、サーバ400は受信したデータが投稿データであるか否かを判断する。投稿データである場合(S42:YES)、サーバ400は、S45に処理を移行する。受信したデータが抽出要求信号である場合(S42:NO)、サーバ400は、S43に処理を移行する。
【0064】
S43では、サーバ400はデータ抽出処理を実行する。具体的には、サーバ400は、先ず、抽出要求信号に係る楽曲IDに基づいて、投稿データベース410内の投稿データから、当該楽曲に係る投稿データを抽出する。その後、サーバ400は、抽出要求信号に係る採点結果データと、抽出した当該楽曲に係る投稿データに基づいて、前記下位投稿データの有無に応じた抽出結果データ(図5参照)を生成する。その後に移行するS44では、サーバ400は抽出結果データ出力処理を実行する。具体的には、抽出要求信号を出力したリモコン300をIPアドレスにより特定し、当該リモコン300へ、S43で生成した抽出結果データを出力する。その後、サーバ400は、サーバ制御処理プログラムを終了する。
【0065】
S45では、サーバ400は、投稿データ格納処理を実行する。具体的には、サーバ400は、コマンダ200から受信した投稿データを、投稿データベース410へ格納する。その後に移行する、S46では、サーバ400は、投稿データ公開処理を実行する。具体的には、サーバ400は、S45で投稿データベース410へ格納した投稿データを公開し、通信網Nを介してアクセス可能な状態とする。その後、サーバ400は、サーバ制御処理プログラムを終了する。
【0066】
以上、説明したように、本実施形態に係るカラオケシステム1は、多数のカラオケ装置100と、通信網Nを介して、カラオケ装置100と接続されたサーバ400により構成される。カラオケ装置100は、採点機能を有すると共に、歌唱の様子を記録し、記録内容をサーバ400に投稿し得る。当該カラオケシステム1は、カラオケ楽曲の歌唱終了に伴い、当該歌唱の採点結果を提示すると共に、第1投稿選択画面500をディスプレイ330に表示する(図9参照)。歌唱者は、当該第1投稿選択画面500において、投稿指示入力部520を操作することで、カラオケ歌唱に係る歌唱データの投稿の可否を選択する。この時、投稿許容動作が行われると、当該カラオケシステム1は、カラオケ歌唱に係る歌唱データを含む投稿データを、カラオケ装置100からサーバ400へ出力し、投稿データベース410に格納・公開する。
【0067】
第1投稿選択画面500で投稿拒否操作が行われた場合、カラオケ装置100のリモコン300は、抽出要求信号を出力する。サーバ400は、抽出要求信号に基づいて、当該歌唱の採点結果を基準として投稿データベース410内の投稿データを抽出して生成した抽出結果データ(図5参照)を、リモコン300へ出力する。投稿データベース410に下位投稿データが存在しない場合、リモコン300は、抽出結果データに基づいて、下位者一覧表示画面550Aをディスプレイに表示すると共に、投稿許容操作、投稿拒否操作を受け付ける。そして、当該カラオケシステム1は、下位者一覧表示画面550Aで投稿許容操作が行われると、当該歌唱データを投稿データベース410へ投稿し、投稿拒否指操作が行われると、当該歌唱データを破棄する。ここで、下位者一覧表示画面550Aは、「下位者であっても歌唱データの投稿をしている旨」、「下位者と当該下位者の採点結果の一覧」及び「歌唱者の歌唱データの投稿を促す旨」を含む(図10参照)。従って、当該カラオケシステム1は、歌唱者が自己の歌唱が稚拙であるとの印象を抱くことを防止し、歌唱データの投稿意欲の減退を防止し得る。又、当該カラオケシステム1は、より多くの歌唱者による歌唱データの投稿を促すことができ、カラオケサービスの多様化、充実化を図ると共に、集客力を向上させ得る。
【0068】
又、投稿データベース410に下位投稿データ及び上位投稿データが存在しない場合、リモコン300は、抽出結果データに基づいて、第1位表示画面550Bをディスプレイに表示すると共に、投稿許容操作、投稿拒否操作を受け付ける。そして、当該カラオケシステム1は、第1位表示画面550Bで投稿許容操作が行われると、当該歌唱データを投稿データベース410へ投稿し、投稿拒否指操作が行われると、当該歌唱データを破棄する。ここで、第1位表示画面550Bは、「当該カラオケ楽曲の歌唱に関し、当該歌唱者の採点結果が第1位である旨」及び「当該歌唱者の歌唱データの投稿を促す旨」を表示する(図11参照)。即ち、当該カラオケシステム1は、第1投稿選択画面500で歌唱データの投稿を拒否した歌唱者に、「当該歌唱者が最も上手である」と印象付け、歌唱データの投稿意欲を増進させ得る。この結果、当該カラオケシステム1は、より多くの歌唱者による歌唱データの投稿を促し、カラオケサービスの多様化、充実化を図ると共に、集客力を向上させ得る。
【0069】
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上述した実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変更が可能である。例えば、本実施形態においては、サーバ400は、抽出要求信号を受信すると、「抽出要求信号に係る楽曲ID」と、「抽出要求信号に係る採点結果データ」の両者を考慮して、抽出結果データ(図5参照)を生成したが、「抽出要求信号に係る楽曲ID」のみを考慮して抽出結果データを生成するように構成することも可能である。この場合、投稿データベース410内の当該楽曲に係る投稿データの全てを示す抽出結果データが生成され、リモコン300において、「抽出要求信号に係る採点結果データ」を考慮した抽出を行うように構成すればよい。
【符号の説明】
【0070】
1 カラオケシステム
100 カラオケ装置
200 コマンダ
210 制御部
220 映像音声再生部
240 歌唱記録部
300 リモコン
310 制御部
320 操作部
330 ディスプレイ
400 サーバ
410 投稿データベース
500 第1投稿選択画面
520 投稿指示入力部
550A 下位者一覧表示画面
550B 第1位表示画面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
サーバと、通信網を介して前記サーバと接続された多数のカラオケ装置からなり、
前記カラオケ装置は、ユーザインタフェースと、演奏手段と、採点手段と、記録手段と、制御手段を備え、
前記ユーザインタフェースは、利用者に情報を提示すると共に、利用者による入力を受け付け、
前記演奏手段は、カラオケ楽曲の伴奏音楽を音響出力し、
前記採点手段は、カラオケ楽曲の歌唱の巧拙を評価して採点データを生成し、
前記記録手段は、カラオケ楽曲の歌唱を記録して歌唱データを生成し、
前記制御手段は、ユーザインタフェースによる入力に従って、前記演奏手段、前記採点手段及び前記記録手段を制御し、
前記サーバは、投稿データベースを備え、
前記投稿データベースは、通信網を介して送信された前記歌唱データと、当該歌唱データに係るカラオケ楽曲を示す楽曲IDと、前記採点データを有する投稿データを格納する
カラオケシステムにおいて、
前記ユーザインタフェースは、
ユーザインタフェースへの入力に基づいて、前記演奏手段、前記採点手段及び前記記録手段に対する制御を、前記制御手段に指示し、
前記採点手段によって生成された採点データを取得し、
取得した採点データに基づく採点結果を提示し、
前記採点結果を提示した後、歌唱データの前記投稿データベースへの格納を許容する許容指示と、歌唱データの前記投稿データベースへの格納を拒否する拒否指示と、の何れかを選択する第1選択入力を要求し、
前記第1選択入力で前記拒否指示が入力された場合、前記楽曲IDと前記採点データを、前記サーバに出力し、
前記サーバは、
前記ユーザインタフェースから楽曲IDと採点データを受信した場合、当該楽曲IDが示すカラオケ楽曲に係る投稿データを、前記投稿データベースから抽出し、
抽出した投稿データと受信した採点データに基づいて、採点データの採点結果よりも低い採点結果である投稿データを抽出して抽出結果データを生成し、当該抽出結果データを前記ユーザインタフェースへ出力し、
前記ユーザインタフェースは、
前記抽出結果データを受信すると、当該抽出結果データに基づいて、採点データに係る採点結果よりも低い採点結果である投稿データの有無を判断し、
採点データに係る採点結果よりも低い採点結果である投稿データがある場合、前記抽出結果データに基づいて、前記採点データに係る採点結果よりも低い採点結果である投稿データに関する情報を提示し、
更に、前記許容指示と前記拒否指示の何れかを選択する第2選択入力を要求し、
前記第2選択入力で前記許容指示が選択された場合、前記歌唱データを前記投稿データベースに格納する旨の指示を、前記制御手段に出力し、
前記第2選択入力で前記拒否指示が選択された場合、前記歌唱データを破棄する旨の指示を、前記制御手段に行うことを特徴とするカラオケシステム。
【請求項2】
請求項1記載のカラオケシステムであって、
前記抽出結果データは、受信した楽曲IDが示すカラオケ楽曲に係る投稿データの全数を示す情報を含み、
前記ユーザインタフェースは、
前記サーバから前記抽出結果データを受信すると、当該抽出結果データに基づいて、当該採点結果データに係る採点結果よりも高い採点結果である投稿データの有無を判断し、
採点データに係る採点結果よりも低い採点結果である投稿データが存在せず、且つ、前記採点データに係る採点結果よりも高い採点結果である投稿データが存在しない場合、前記採点データに係る採点結果が第1位である旨の情報を提示し、
更に、前記許容指示と前記拒否指示の何れかを選択する第2選択入力を要求し、
前記第2選択入力で前記許容指示が選択された場合、前記歌唱データを前記投稿データベースに格納する旨の指示を、前記制御手段に出力し、
前記第2選択入力で前記拒否指示が選択された場合、前記歌唱データを破棄する旨の指示を、前記制御手段に行うことを特徴とするカラオケシステム。
【請求項3】
サーバと、通信網を介して前記サーバと接続された多数のカラオケ装置からなり、
前記カラオケ装置は、演奏手段と、採点手段と、記録手段と、制御手段を備え、
前記演奏手段は、カラオケ楽曲の伴奏音楽を音響出力し、
前記採点手段は、カラオケ楽曲の歌唱の巧拙を評価して採点データを生成し、
前記記録手段は、カラオケ楽曲の歌唱を記録して歌唱データを生成し、
前記制御手段は、前記演奏手段、前記採点手段及び前記記録手段を制御し、
前記サーバは、投稿データベースを備え、
前記投稿データベースは、通信網を介して送信された前記歌唱データと、当該歌唱データに係るカラオケ楽曲を示す楽曲IDと、前記採点データを有する投稿データを格納する
カラオケシステムに用いられ、利用者に情報を提示すると共に、利用者による入力を受け付けるユーザインタフェースであって、
前記ユーザインタフェースは、
ユーザインタフェースに対する入力に基づいて、前記演奏手段、前記採点手段及び前記記録手段の制御を、前記制御手段に指示し、
前記採点手段によって生成された採点データを取得し、
取得した採点データに基づく採点結果を提示し、
前記採点結果を提示した後、歌唱データの前記投稿データベースへの格納を許容する許容指示と、歌唱データの前記投稿データベースへの格納を拒否する拒否指示と、の何れかを選択する第1選択入力を要求し、
前記第1選択入力で前記拒否指示が入力された場合、前記楽曲IDと採点データを、前記サーバに出力し、
前記楽曲IDが示すカラオケ楽曲に係る投稿データであって、且つ、受信した採点データの採点結果よりも低い採点結果である投稿データを前記投稿データベースから抽出して生成された抽出結果データを、前記サーバから取得し、
取得した抽出結果データに基づいて、採点データに係る採点結果よりも低い採点結果である投稿データの有無を判断し、
採点データに係る採点結果よりも低い採点結果である投稿データがある場合、前記抽出結果データに基づいて、前記採点データに係る採点結果よりも低い採点結果である投稿データに関する情報を提示し、
更に、前記許容指示と前記拒否指示の何れかを選択する第2選択入力を要求し、
前記第2選択入力で前記許容指示が選択された場合、前記歌唱データを前記投稿データベースに格納する旨の指示を、前記制御手段に出力し、
前記第2選択入力において前記拒否指示が選択された場合に、前記歌唱データを破棄する旨の指示を、前記制御手段に行うことを特徴とするユーザインタフェース。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2011−180398(P2011−180398A)
【公開日】平成23年9月15日(2011.9.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−44959(P2010−44959)
【出願日】平成22年3月2日(2010.3.2)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】