説明

カラオケ店舗における予約受付・選曲・注文システム

【課題】
カラオケ店舗において、オンラインで空室の確認や予約の受付を可能とし、精算については利用者毎に料金を精算できるようにし、厨房や受付の設備も不要とするカラオケ店舗における予約受付・選曲・注文システムを提供することを目的とする。
【解決手段】
利用者の携帯電話などの携帯端末を用いて、カラオケ店舗の個室の予約受付、選曲、及び注文を行えるようにする。予約を行う利用者の携帯端末からカラオケ店舗の個室の予約要求が送信されたとき、該予約要求を受信して予約ログを生成・保持すると共に、該携帯端末に該予約を特定する予約IDを含む予約チケットを送信し、利用者が予約された個室の入力手段から予約IDを入力したとき、該予約IDと予約ログとを突き合わせて適正な予約であることを確認し、個室のドアを自動開錠する。利用終了時間のときは利用者に退室依頼のメッセージを送信しドアを自動施錠する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カラオケ店舗において用いるシステムに関し、特に携帯端末を用いて簡便に個室の予約受付、曲の選曲、及び各種の商品の注文などを行うことができるようにする技術に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、カラオケ店舗の空室情報は、そのカラオケ店舗に出向いていって従業員に聞く方法や電話で従業員に問合わせる方法によって利用者に提供されるのが通常である。一方、従来よりカラオケ店舗において用いるシステム及び方法が種々提案されている。例えば、特許文献1では、携帯電話を用いてカラオケ店舗の客室の予約手続をオンラインで行うシステム及び方法が提案されている。また特許文献2では、携帯電話を用いてどこからでもカラオケ曲の予約及び部屋の予約ができるカラオケ予約方法が提案されている。
【特許文献1】特開2003−36086
【特許文献2】特開2003−195875
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上述の特許文献に記載の技術によれば、携帯電話を用いてカラオケ店舗の個室の予約を行うことができる。しかし、各個室に対する利用者の入退室の管理などを行う従業員は必要である。すなわち上述の従来技術は、完全に無人化し各個室への利用者の入退室の管理までも自動化することを指向するものではない。
【0004】
また、カラオケ店舗を利用した後の料金の精算についても以下に述べるような不都合がある。例えば、グループでカラオケ店舗を利用した場合であっても料金は一括精算されるので、後でグループ内の各個人の分担金を決めてグループ内で精算のし直しをしなければならないという不便さがあった。さらに、店舗の側では厨房の設備や受付の設備を用意する必要があるが、できればこれらの設備を無くし、個室を増やしたいという店舗側の要求もある。
【0005】
本発明は、上述のカラオケ店舗における各種の不都合を改善することを目的とし、特に、オンラインで空室の確認や予約の受付を可能とし、精算については利用者毎に料金を精算できるようにし、さらに厨房や受付の設備も不要とするカラオケ店舗における予約・選曲・注文システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明は、利用者の携帯電話などの携帯端末を用いて、カラオケ店舗の個室の予約受付、選曲、及び注文を行えるようにしたことを特徴とするものである。すなわち、予約を行う利用者の携帯端末からカラオケ店舗の個室の予約要求が送信されたとき、該予約要求を受信して予約ログを生成・保持すると共に、該携帯端末に該予約を特定する予約IDを含む予約チケットを送信し、利用者が予約された個室の入力手段から予約IDを入力したとき、該予約IDと予約ログとを突き合わせて適正な予約であることを確認し、個室のドアを自動開錠する。また、利用終了時間に至ったときは、個室の利用者の携帯端末に退室依頼のメッセージを送信し、利用者が退室した後、該個室のドアを自動施錠する。
【0007】
曲の選曲や各種商品の注文は、各利用者の携帯端末から行う。選曲情報が送られてきたときは、その曲を個室のカラオケ装置で再生するとともに、利用者IDに対応付けて選曲状況をログとして記憶する。注文情報が送られてきたときは、その注文に応じた商品を準備して利用者に実際に届ける業務を行う提携業者のシステムに転送するとともに、利用者IDに対応付けて注文状況をログとして記憶する。これらのログ情報は、利用が終了したときに各利用者毎に精算金額を集計する際に用いる。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、オンラインで予約の受付が可能であることに加え、予約をした利用者が予約IDを入力することで自動的に個室の開錠を行い、退室時には自動的に当該個室の施錠を行うので、受付の設備や人員は不要である。利用者毎に選曲状況や商品注文状況を保持するので、利用者毎に料金精算できる。携帯キャリアが料金徴収代行を認めている場合は、各利用者の携帯端末のキャリアに対して請求すれば、料金徴収のためのキャッシャーも不要である。利用者による飲食物その他の商品の注文に対しては、提携業者システムに転送して当該注文に応じることができるので、厨房の設備なども不要である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明を実施する際の一形態について図面を参照して具体的に説明する。
【0010】
図1は、本発明の一実施形態であるカラオケ店舗のシステムの概略構成を示す。
【0011】
携帯電話101は、カラオケ店舗の利用者が使用する携帯端末であり、ネット接続機能、及びメール送受信機能を装備している。複数の利用者が、それぞれ自分の携帯電話を持っているものとするが、この図では1台のみ図示した。利用者は、携帯電話101を用いて、インターネット102を介して店舗Webサイト109にアクセスすることで、カラオケ店舗の空室情報取得、個室予約、選曲、及び注文を行うことができる。店舗Webサイト109は、ネット接続機能、メール送受信機能、及びデータベース(DB)アクセス機能を備えている。DBアクセス機能は、店舗Webサイト109に接続されたデータベース110の各テーブルを参照及び更新する機能を提供する。データベース110は、顧客情報120、個室情報121、曲情報122、飲食メニュー情報123、商品メニュー情報124、予約ログ125、利用ログ126、選曲ログ127、及び注文ログ128の各テーブルを持つ。これらの各テーブルは、インターネット102を介して、携帯電話101、提携業者システム103、携帯キャリア112、及び個室PC113から、店舗Webサイト109経由でアクセスすることができる。
【0012】
提携業者システム103は、当該カラオケ店舗に対して飲食物その他の各種の商品を提供する業者のシステムである。提携業者システム103は、インターネット102経由で店舗Webサイト109からの各種の注文を受け付ける。店舗Webサイト109は、利用者の携帯電話101から発行された注文を仲介して提携業者システム103へ送信する。利用者が注文できるのは、飲食メニュー情報123に記載されている飲食物や商品メニュー情報124に記載されている商品である。注文を受けた提携業者は、注文された飲食物の調理や運搬、及び注文された商品の発送などを行う。
【0013】
店舗107は、利用者が利用する複数の個室104を備えた店舗である。個室104には、カラオケ端末105、得点表示器106、個室PC113、及び入退室システム111が装備されている。入退室システム111は、店舗Webサイト109からの指示を個室PC113を経由して受け取り、当該個室104のドアの開錠及び施錠を制御する。
【0014】
携帯キャリア112は、携帯電話101の使用料金を徴収する携帯電話会社のシステムであり、店舗Webサイト109からの料金請求に対応する。
【0015】
個室PC113は、ネット接続機能、開錠・施錠制御機能、及びカラオケ制御機能を装備している。個室PC113からカラオケ端末105を制御することにより、カラオケ再生するとともに、カラオケ端末105を経由して得点表示器106の得点を取得することができる。
【0016】
図2は、データベース110の内容例(1)を示す。顧客情報201は、カラオケ店舗の利用者に関する各種の情報を格納するテーブルである。このカラオケ店舗を利用する利用者は、予め所定の登録処理により顧客情報201に登録してあるものとする。ただし、「嗜好曲ID」は当該利用者が選曲を行ったときに設定する。個室情報202は、カラオケ店舗の各個室に関する情報を格納するテーブルである。個室情報202のうち、「個室ID」、「最大利用可能人数」、及び「価格」の各項目は、予め個室毎に決まったデータが格納されている。「空き状態」は、その個室が空いているとき「空き」、予約されたとき「予約中」、利用中のとき「利用中」に設定される。「利用ID」は、その個室が空き状態のときはNULLが格納され、その個室が予約されたときその予約から個室の利用を終了するまでの一連の個室の利用割当てに付けたIDが格納される。「利用開始予定時間」及び「利用終了予定時間」は、予約が入ったときに開始予定と終了予定を格納するものである。
【0017】
曲情報203は、カラオケ店舗で再生することができる各曲に関する情報を格納するテーブルである。曲情報203のうち、「曲ID」、「曲名」、「曲名ふりがな」、「歌手名」、「歌手名ふりがな」、及び「価格」については、予め所定のデータが格納されている。「最高得点」以下の各項目は、その曲が再生されて高得点が出たときに設定・更新される。飲食メニュー情報204は、提携業者システム103の提携業者により提供される各種の飲食物に関する情報(メニュー)を格納するテーブルであり、予めメニューのデータが格納されている。
【0018】
図3は、データベース110の内容例(2)を示す。商品メニュー情報301は、上述の提携業者により提供される各種の商品に関する情報を格納するテーブルであり、予め提供できる商品に関する情報が格納されている。予約ログ302は、個室の予約があったときにその予約に関するログ情報を格納するテーブルである。利用ログ303は、利用者による個室の利用が開始されてから終了するまでの利用状況に関するログ情報を格納するテーブルである。選曲ログ304は、利用者が1曲選曲する毎にその選曲状況に関するログ情報を格納するテーブルである。注文ログ305は、利用者が飲食物や商品を注文する毎にその注文状況に関するログ情報を格納するテーブルである。
【0019】
図4は、本システムで用いる電子データである各チケットのフォーマットを示す。予約チケット401は、利用者が携帯電話101から店舗Webサイト109にアクセスして個室の予約を行った際に、店舗Webサイト109から携帯電話101に発行される電子データである。予約チケット401は、予約をした利用者(予約者)を特定する利用者IDや予約内容の情報を備えている。利用チケット402は、各利用者が個室を実際に利用開始したときに発行されるチケットであり、その利用者を特定する利用者IDや個室の利用状況などを保持するチケットである。選曲チケット403は、各利用者が選曲を行った際に発行されるチケットであり、選曲を行った利用者を特定する利用者IDや利用IDなどが格納されている。注文チケット404は、各利用者が各種商品を注文したときに発行されるチケットであり、注文を行った利用者の利用者IDや注文した商品に関する情報などが格納されている。
【0020】
図5は、利用者による個室の予約開始から利用終了までの全体の流れを示す。個人またはグループの一人が代表して予約者となり、当該予約者の携帯電話101から店舗Webサイト109にアクセスして予約を行う(ステップ501)。その後、予約者または予約者を含むグループは、店舗まで出向いて受付処理を行う(ステップ502)。個室へ入室したら選曲あるいは注文を行う(ステップ503)。選曲の場合は、その選曲をしたい利用者が自分の携帯電話101で店舗Webサイト109にアクセスして選曲する(ステップ504)。飲食などを注文したい場合は、その注文をしたい利用者が自分の携帯電話101で店舗Webサイト109にアクセスして注文する(ステップ505)。店舗Webサイト109は、利用ログ303のタイムリミットを参照して利用終了予定時間かどうか判定する。利用終了予定時間でなければ、ふたたび選曲/注文を受け付ける(ステップ506)。利用終了予定時間に至ったら、利用終了処理を行う(ステップ508)。
【0021】
図6は、図5のステップ501の予約処理の手順を示す。携帯電話101から店舗Webサイト109にアクセスする(ステップ601)。店舗Webサイト109から当該携帯電話101に予約画面が送信され表示されるので、その予約画面でカラオケの利用条件(人数、利用時間)を入力する(ステップ602)。店舗Webサイト109は、入力した利用条件に応じた個室空き状況を携帯電話101に回答する(ステップ603)。店舗Webサイト109におけるこの処理は、個室情報202を参照して、前記利用条件に合致した現在空きの個室を探索し、その探索結果に基づいて「空き個室無し」のメッセージまたは利用条件に合致した空きの個室のリストを当該携帯電話101に応答する処理である。
【0022】
空き個室がある場合、利用者は該リストから予約する個室を選択する(ステップ604)。空き個室が無い場合は、個室が空いた際に連絡が必要かどうかを選択する。そのような連絡が不要な場合は予約しないで終了する(ステップ605)。個室が空いた際に連絡が必要である旨を選択した場合、店舗Webサイト109は定期的に個室の空き状態をチェックし、前記利用条件に合致した個室が空き状態になったとき、その旨を当該利用者にメールで連絡する。それ以後は、再びステップ603から予約処理を続ける。
【0023】
ステップ604で、利用者が予約する個室を選択したときは、予約登録処理(ステップ606)を行う。これは、選択された個室の個室情報202の「空き状態」の項目を「予約中」とし、新たに「利用ID」を設定し、利用者により入力された利用条件に応じて「利用開始予定時間」と「利用終了予定時間」を設定する処理である。さらに、当該予約に関する予約ログ302を格納する処理も行う。予約ログ302中の「予約ID」は、当該予約を特定する情報として新たに割り当てたIDである。予約登録処理が終わったら、店舗Webサイト109は当該携帯電話101に予約チケット401を発行する(ステップ607)。
【0024】
図7は、図5のステップ502の受付処理の手順を示す。予約者または予約者を含むグループは店舗107の予約した個室104に向かい、その入退室システム111から予約チケット401に記載された予約IDと利用者IDを入力する(ステップ701)。入退室システム111から個室PC113を経て店舗Webサイト109へ、当該予約IDと利用者IDが送信される(ステップ702,703)。店舗Webサイト109は、その予約IDと利用者IDを予約ログ302と突合せ、確かに予約されているか否か、予約状況の確認を行う(ステップ704)。予約が確認できたときは、予約者の携帯電話101に対して利用チケット402を発行する(ステップ705)。この利用チケット402の「利用者ID」には上記予約ログ302の「利用者ID」を、「利用ID」には予約されている個室の個室情報202の「利用ID」を、それぞれ設定する。また「選曲用URL」と「注文用URL」には、選曲及び注文を行うための店舗Webサイト109の所定のURL(選曲のために曲情報122の一覧を参照して選択する機能を提供するURLと、注文のために飲食メニュー情報123や商品メニュー情報124の一覧を参照して選択する機能を提供するURL)を設定する。
【0025】
次に、予約者以外の利用者が、予約者から教えてもらった予約IDと自分の利用者IDとを入退室システム111から入力する(ステップ706)。入退室システム111から個室PC113を経て店舗Webサイト109へ、当該予約IDと利用者IDが送信される(ステップ707,708)。店舗Webサイト109は、その利用者の携帯電話101に対して利用チケット402を発行する(ステップ709)。この利用チケット402の各項目は、上記予約者に発行した利用チケットと同内容で、利用者IDのみが異なるものである。次に、予約時の利用人数に満たなければ更に次の利用者の入力を待つ(ステップ710)。人数分の入力が終わったら、受付処理(ステップ711)を行う。これは、当該個室の個室情報202の「空き状態」を「利用中」に設定し、利用ログ303を追加する処理である。利用ログ303の「利用者ID」には上記予約ログ302の「利用者ID」を、「利用ID」には当該個室の個室情報202の「利用ID」を、それぞれ設定する。また利用ログ303の「フラグ」は「利用開始」に設定し、「タイムリミット」は利用者に発行した利用チケット402の「タイムリミット」の値を設定する。
【0026】
その後、店舗Webサイト109から個室PC113を経由して入退室システム111に当該個室104を開錠させる(ステップ712,713,714)。なお、予約者については、予約チケットをダウンロードした際に手間が掛かりその通信費分の支出があるので、予約者向けの特典として、店舗Webサイト109から予約者の携帯電話101に無償注文用URLをメールで発行する。予約者は、この無償注文用URLから、価格が0円の飲食メニューのみ注文可能である(ステップ715)。
【0027】
なお、利用チケットを発行した全利用者の利用者IDは、利用IDと対応付けて、ログとして保存しておくものとする。
【0028】
図8は、図5のステップ504の選曲処理の手順を示す。各利用者が自分の携帯電話101から利用チケット402に記載された選曲用URLにアクセスすると(ステップ801)、選曲画面が表示されるので、その選曲画面から歌いたい曲を選択する(ステップ802)。店舗Webサイト109は、当該携帯電話101に選曲チケット403を発行するとともに、選曲ログ304と顧客情報201を更新する(ステップ803)。店舗Webサイト109は、当該利用者が利用している個室104の個室PC113に対して選曲情報を送信する(ステップ804)。個室PC113は、その選曲情報に基づいて、カラオケ端末105に対してその曲の再生を指示する(ステップ805)。カラオケ端末105は、その指示に応じて曲を再生する(ステップ806)。曲の再生が終了すると得点表示器106に得点が表示される(ステップ808)。その得点、選曲情報、及び利用者IDが、カラオケ端末105及び個室PC113を経由して、店舗Webサイト109に送信される(ステップ809,810)。店舗Webサイト109は、その得点結果に基づいて曲情報203を更新すべきか否か判定し、更新すべき場合は曲情報203を更新する(ステップ811)。曲情報203を参照して3位以内に入賞する得点であった場合は、その得点を出した利用者の携帯電話101に賞品選択用URLを発行する(ステップ812)。当該利用者は、賞品選択用URLにアクセスして所定の商品を取得できる(ステップ813)。
【0029】
図9は、図5のステップ505の注文処理の手順を示す。各利用者が自分の携帯電話101から利用チケット402に記載された注文用URLにアクセスすると(ステップ901)、注文画面が表示されるので、その注文画面から注文したい飲食物や商品を選択する(ステップ902)。ここでは飲食物を注文したものとして説明する。店舗Webサイト109は、選択された飲食物に対応したオーダーを提携業者システム103に送信する(ステップ903)。提携業者システム103にオーダーが入ると、提携業者はそのオーダーに従い調理して当該個室104に注文された飲食物を届ける(ステップ904)。店舗Webサイト109は、注文終了処理を行い、注文ログ305を更新する(ステップ905)。また店舗Webサイト109は、注文した利用者の携帯電話101に、注文チケット404を発行する(ステップ906)。
【0030】
図10は、図5のステップ508の利用終了処理の手順を示す。店舗Webサイト109から当該個室104の利用者全員の携帯電話101に電子メールで退室を促す旨のメッセージを送信する(ステップ1001)。そのメールを受けて全利用者はその個室を退室するが、その際、個室PC113から予約者の利用者IDを入力する(ステップ1002)。予約者の利用者IDが入力されるまで利用者IDの入力を繰り返す(ステップ1003,1004)。予約者の利用者IDが入力されたら、店舗Webサイト109は個室情報202と利用ログ303を更新する(ステップ1005)。これは、当該個室の個室情報202の「空き状態」を「空き」とし、「利用ID」、「利用開始予定時間」、及び「利用終了予定時間」をNULLに初期化するとともに、利用ログ303の「フラグ」を「利用終了」とする処理である。次に、店舗Webサイト109は、個室PC113を経て入退室システム111に施錠を指示する(ステップ1006,1008)。これにより入退室システム111は個室104を施錠する(ステップ1009)。また店舗Webサイト109は、会計処理(ステップ1007)を行う。
【0031】
なお、退室の際には予約者の利用者IDのみ入力させているが、全利用者の利用者IDを入力させてもよい。ただし、その個室を利用していた全利用者の利用者IDは、店舗Webサイト109にて利用IDに対応させて保持しているので、必ずしも利用者に入力させる必要はない。
【0032】
図11は、図8のステップ813の商品選択処理の手順を示す。図8で説明したように、店舗Webサイト109より、入賞した利用者の携帯電話101に商品選択用URLが送信されている(ステップ1101)。当該利用者は、携帯電話101から当該商品選択用URLに接続し、商品選択画面にて希望の商品を選択する(ステップ1102)。店舗Webサイト109は、その商品選択情報を受けて、提携業者システム103に当該商品の発送を指示する(ステップ1103)。提携業者は、その指示を受けて、入賞者の住所に当該商品を発送する(ステップ1104)。なお、図示していないが、店舗Webサイト109では、入賞者について、その利用者IDと商品発送が既に済んでいるか否かを管理している。入賞者の住所は、入賞者の利用者IDで顧客情報201を検索することで知ることができる。商品発送の後、提携業者システム103から店舗Webサイト109を経由して当該入賞者の携帯電話101に商品発送通知をメール送信する(ステップ1105,1106)。
【0033】
図12は、図10のステップ1007の会計処理の手順を示す。店舗Webサイト109は、予約ログ302、利用ログ303、選曲ログ304、及び注文ログ305を参照して、いま利用を終了した利用者一人分の料金を集計する(ステップ1201)。そして、その利用者の携帯電話101へ会計報告を送信するとともに、その利用者の携帯キャリア112に料金請求を行う(ステップ1202,1203)。その利用者にて領収書の発行が必要な場合は、携帯電話101から店舗Webサイト109へ領収書を請求すると(ステップ1204)、店舗Webサイト109は、領収書を作成し当該利用者の住所に領収書を発送する(ステップ1205)。利用人数分の会計報告が完了するまで、会計報告を繰り返す(ステップ1206)。
【0034】
なお、上記実施形態において、携帯電話101と店舗Webサイト109との間の通信は、基本的に携帯電話101から店舗Webサイト109の所定のURLにアクセスすることにより行い、リアルタイムな通信が不要な場面ではメール機能を用いて通信を行っている。また、これらの通信は図1ではインターネット経由で行うように図示したが、利用者が個室104の近くや内部にいる場合は、無線LANで携帯電話101と個室PC113とを接続する方式としてもよい。個室PC113と店舗Webサイト109との間はプライベートなネットワークで接続してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明の一実施形態であるカラオケ店舗のシステムの概略構成図
【図2】データベース110の内容例(1)を示す図
【図3】データベース110の内容例(2)を示す図
【図4】本システムで用いる電子データである各チケットのフォーマットを示す図
【図5】利用者による個室の予約開始から利用終了までの全体の流れを示す図
【図6】予約処理の手順を示す図
【図7】受付処理の手順を示す図
【図8】選曲処理の手順を示す図
【図9】注文処理の手順を示す図
【図10】利用終了処理の手順を示す図
【図11】商品選択処理の手順を示す図
【図12】会計処理の手順を示す図
【符号の説明】
【0036】
101…携帯電話、102…インターネット、103…提携業者システム、104…個室、105…カラオケ端末、106…得点表示器、107…店舗、109…店舗Webサイト、110…データベース、111…入退室システム、112…携帯キャリア、113…個室PC、120…顧客情報、121…個室情報、122…曲情報、123…飲食メニュー情報、124…商品メニュー情報、125…予約ログ、126…利用ログ、127…選曲ログ、128…注文ログ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
カラオケ店舗における利用者からの予約の受付を行う予約受付システムであって、
予約を行う利用者の携帯端末からカラオケ店舗の個室の予約要求が送信されたとき、該予約要求を受信して予約ログを生成・保持すると共に、該携帯端末に該予約を特定する予約IDを含む予約チケットを送信する手段と、
カラオケ店舗の各個室毎に設けられた、個室のドアの施錠と開錠を制御する手段、及び入力手段と、
前記利用者が前記予約された個室の入力手段から前記予約チケットの予約IDを入力したとき、該予約IDと前記予約ログとを突き合わせて適正な予約であることを確認する手段と、
適正な予約であることが確認されたとき、前記個室のドアを開錠する手段と
を備えたことを特徴とするカラオケ店舗の予約受付システム。
【請求項2】
請求項1に記載のカラオケ店舗の予約受付システムにおいて、
利用終了時間に至った個室の利用者の携帯端末に退室依頼のメッセージを送信する手段と、
利用者が退室した後、該個室のドアを施錠する手段と
を、さらに備えたことを特徴とするカラオケ店舗の予約受付システム。
【請求項3】
カラオケ店舗において利用者に選曲機能を提供する選曲システムであって、
個室を利用する各利用者それぞれの利用者IDを取得しておく手段と、
利用者の携帯端末から送信される選曲情報を受信する手段と、
受信した選曲情報で特定される曲を前記個室のカラオケ装置により再生する手段と、
受信した選曲情報に基づいて、利用者ID毎の選曲状況を示すログ情報を記憶する手段と
を備えたことを特徴とするカラオケ店舗の選曲システム。
【請求項4】
カラオケ店舗において利用者に飲食物その他の商品の注文機能を提供する注文システムであって、
個室を利用する各利用者それぞれの利用者IDを取得しておく手段と、
利用者の携帯端末から送信される注文情報を受信する手段と、
受信した注文情報を、その注文に応じた商品を準備して前記利用者に実際に届ける業務を行う提携業者のシステムに、転送する手段と、
受信した注文情報に基づいて、利用者ID毎の注文状況を示すログ情報を記憶する手段と
を備えたことを特徴とするカラオケ店舗の注文システム。
【請求項5】
請求項3または4に記載のカラオケ店舗の選曲システムまたは注文システムにおいて、
前記利用者ID毎の選曲状況または注文状況を示すログ情報に基づいて、各利用者毎に請求金額を集計し、該集計結果を各利用者毎の携帯端末に送信する手段を、さらに備えたことを特徴とするカラオケ店舗の選曲システムまたは注文システム。
【請求項6】
請求項5に記載のカラオケ店舗の選曲システムまたは注文システムにおいて、
前記利用者の携帯端末の契約業者が料金の代理徴収を認める業者であるときは、その利用者に対する請求金額の料金請求を該契約業者のシステムに送信する手段を、さらに備えたことを特徴とするカラオケ店舗の選曲システムまたは注文システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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