説明

カラオケ演奏曲間におけるコンテンツ広告システム

【課題】 カラオケ装置に搭載されているコンテンツの認知度を高めることにより、特に利用頻度の低いコンテンツの利用を促進して、カラオケ利用者を一層楽しませる。
【解決手段】 コンテンツ実行頻度集計手段45により、各コンテンツの実行頻度を集計し、コンテンツ広告情報出力判定手段46により、集計した各コンテンツの実行頻度と規定値とを比較する。そして、実行頻度が規定値以下のコンテンツについて、その広告情報を出力する旨の判定を行い、コンテンツ広告情報出力制御手段47により、実行頻度が規定値以下のコンテンツの広告情報を出力する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、利用者が利用可能なコンテンツが複数搭載され、カラオケ演奏が行われていない曲間に、各コンテンツの広告情報を出力可能なシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年のカラオケ装置には、カラオケ演奏だけではなく、歌唱採点値の全国ランキング、歌唱録音、占い、ゲーム等、様々なコンテンツが搭載されており、利用者を楽しませることができるようになっている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、演奏予約が行われていない場合や、一の楽曲の演奏が終了してから次の楽曲の演奏が開始されるまでの合間(いわゆる曲間)に、新曲情報、イベント開催情報等、様々な広告を表示することができるようになっている(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−108161号公報
【特許文献2】特開2005−215305号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述したように、カラオケ装置において、種々のコンテンツを利用できるといっても、利用者の主たる目的はカラオケ演奏を伴奏として歌唱を行うことであり、ゲーム等のコンテンツの利用頻度は低いのが現状である。これでは、せっかく利用者を楽しませるためにコンテンツを搭載しているにもかかわらず、その目的を達成できないことになる。コンテンツの利用頻度が低い原因の一つとして、カラオケ装置にコンテンツが搭載されていることを利用者が認知しておらず、あるいはコンテンツが搭載されていることを認知していたとしても、どのようなコンテンツがあるのかを認知していないことが考えられる。
【0006】
そこで、コンテンツの利用促進を図るためには、コンテンツの広告を行い、コンテンツが搭載されていることを利用者に周知させる必要がある。しかしながら、闇雲にコンテンツの広告を行えばよいというものではなく、特に利用者の認知度が低いコンテンツ、すなわち、利用頻度が低いコンテンツについて広告を行うことが効果的である。
【0007】
本発明は、上述した事情に鑑み提案されたもので、カラオケ装置に搭載されているコンテンツの認知度を高めることにより、特に利用頻度の低いコンテンツの利用を促進して、カラオケ利用者を一層楽しませることが可能なカラオケ演奏曲間におけるコンテンツ広告システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のカラオケ演奏曲間におけるコンテンツ広告システムは、上述した目的を達成するため、以下の特徴点を有している。すなわち、本発明のカラオケ演奏曲間におけるコンテンツ広告システムは、利用者が利用可能なコンテンツが複数搭載され、カラオケ演奏が行われていない曲間に、各コンテンツの広告情報を出力可能なシステムであって、コンテンツ実行頻度集計手段と、コンテンツ広告情報データベースと、コンテンツ広告情報出力判定手段と、コンテンツ広告情報出力制御手段と、を備えたことを特徴とするものである。
【0009】
コンテンツ実行頻度集計手段は、各コンテンツの実行頻度をそれぞれ集計するための手段である。コンテンツ広告情報データベースは、各コンテンツの広告情報を格納ためのデータベースである。コンテンツ広告情報出力判定手段は、各コンテンツの実行頻度と規定値とを比較して、実行頻度が規定値以下のコンテンツについて広告情報を出力する旨の判定を行うための手段である。コンテンツ広告情報出力制御手段は、広告情報を出力する旨の判定が行われたコンテンツについて、コンテンツ広告情報データベースに格納された広告情報を出力するための手段である。
【0010】
このような構成からなるカラオケ演奏曲間におけるコンテンツ広告システムでは、コンテンツ実行頻度集計手段により、各コンテンツの実行頻度を集計する。そして、コンテンツ広告情報出力判定手段により、集計した各コンテンツの実行頻度と規定値とを比較し、実行頻度が規定値以下のコンテンツについて、その広告情報を出力する旨の判定を行う。コンテンツ広告情報データベースには、各コンテンツの広告情報が格納されており、コンテンツ広告情報出力制御手段により、実行頻度が規定値以下のコンテンツであって、広告情報を出力する旨の判定が行われたコンテンツについて、曲間に広告情報を出力する。広告情報は、広告映像として表示装置により表示され、また、広告音声としてスピーカから発生される。
【0011】
また、上述した構成からなるカラオケ演奏曲間におけるコンテンツ広告システムにおいて、広告情報出力頻度集計手段をさらに備えることが好ましい。広告情報出力頻度集計手段は、各広告情報の出力頻度をそれぞれ集計するための手段である。そして、コンテンツ広告情報出力判定手段は、各コンテンツの実行頻度が規定値以下であると判定されたコンテンツであっても、広告情報の出力頻度の集計値が規定値以上のコンテンツについては、当該コンテンツの広告情報を出力する旨の判定を行わない。
【0012】
このような構成からなるカラオケ演奏曲間におけるコンテンツ広告システムでは、広告情報出力頻度集計手段により、コンテンツの広告情報の出力頻度を集計する。そして、コンテンツ広告情報出力判定手段は、広告情報の出力頻度の集計値が規定値以上のコンテンツについては、その実行頻度が規定値以下であっても、当該コンテンツの広告情報を出力させないようにする。
【発明の効果】
【0013】
本発明のカラオケ演奏曲間におけるコンテンツ広告システムによれば、コンテンツの実行頻度が規定値以下の場合には、曲間にそのコンテンツの広告情報を出力するので、特に利用頻度が低いコンテンツについての認知度を上げて利用促進を図ることができ、カラオケ利用者を一層楽しませることが可能となる。すなわち、利用者による認知度が低いコンテンツを自動的に認識し、曲間に当該コンテンツの広告映像や広告音声を選択的に出力させることで、当該コンテンツの認知度を高めて、利用の促進を図ることが可能となる。
【0014】
また、広告情報の出力頻度が規定値以上のコンテンツについては、利用頻度が低い場合であっても、それ以上、広告情報の出力を行わせない構成とした場合には、広告効果が低いコンテンツについては無駄な広告が行われないので、さらに一層、コンテンツの広告効果を高めることが可能となる。すなわち、認知度を上げるための操作を行ったにも拘わらず、利用が促進されないコンテンツについては、元来、人気のないコンテンツと判断することで、無用な広告を行う必要がなくなり、広告効果を高めることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の実施形態に係るカラオケ演奏曲間におけるコンテンツ広告システムの主要部を示すブロック図。
【図2】本発明の実施形態に係るカラオケ演奏曲間におけるコンテンツ広告システムの構成を示すブロック図。
【図3】コンテンツ別実行頻度管理テーブルの構成を示す概念図。
【図4】広告情報出力頻度管理テーブルの構成を示す概念図。
【図5】実施例1のコンテンツ実行頻度加算処理を示すフローチャート。
【図6】実施例1の広告情報出力判定処理を示すフローチャート。
【図7】実施例1の広告情報出力処理を示すフローチャート。
【図8】実施例2のコンテンツ実行頻度加算処理を示すフローチャート。
【図9】実施例2の広告情報出力頻度加算処理を示すフローチャート。
【図10】実施例2の広告情報出力判定処理を示すフローチャート。
【図11】実施例2の広告情報出力処理を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照して、本発明のカラオケ演奏曲間におけるコンテンツ広告システム(以下、コンテンツ広告システムと略記する)の実施形態について説明する。図1〜図3は本発明の実施形態に係るコンテンツ広告システムを示すもので、図1はコンテンツ広告システムの主要部を示すブロック図、図2はコンテンツ広告システムの構成を示すブロック図、図3はコンテンツ別実行頻度管理テーブルの構成を示す概念図、図4は広告情報出力頻度管理テーブルの構成を示す概念図である。また、図5〜図7は実施例1の制御処理を示すフローチャート、図8〜図11は実施例2の制御処理を示すフローチャートである。
【0017】
<システムの概要>
本発明の実施形態に係るコンテンツ広告システム10は、例えば、図1及び図2に示すように、歌唱採点値の全国ランキング、歌唱録音、占い、ゲーム等の種々のコンテンツが搭載されたカラオケ演奏端末21に適用されるもので、カラオケ演奏が行われていない曲間に、各コンテンツの広告映像を表示装置25にて表示すると共に、広告音声をスピーカ23から発生させるようになっている。このコンテンツ広告システム10は、カラオケ演奏を実行するための手段の他に、コンテンツを実行するための手段と、コンテンツ広告情報を出力するための手段と、コンテンツ広告情報を受信するための手段とを備えている。なお、コンテンツ広告情報とは、コンテンツを広告するための映像データ及び音声データのことであり、コンテンツ毎に、いずれか一方あるいは双方のデータを含んで構成される。
【0018】
コンテンツを実行するための手段は、図1及び図2に示すように、コンテンツデータベース(コンテンツDB)35cと、課金/非課金設定手段41と、コンテンツ選択手段42と、課金処理手段43と、コンテンツ実行手段44とからなる。また、コンテンツ広告情報を出力するための手段は、コンテンツ実行頻度集計手段45と、コンテンツ別実行頻度管理テーブル(コンテンツ別実行頻度管理T)35eと、コンテンツ広告情報データベース(コンテンツ広告情報DB)35dと、コンテンツ広告情報出力判定手段46と、コンテンツ広告情報出力制御手段47とからなり、さらに広告情報出力頻度集計手段48と、広告情報出力頻度管理テーブル(広告情報出力頻度管理テーブルT)35fとを付加してもよい。また、コンテンツ広告情報を受信するための手段は、コンテンツ広告情報取得手段36からなる。
【0019】
<コンテンツデータベース>
コンテンツデータベース35cは、カラオケ演奏端末21で実行可能な複数のコンテンツデータを格納したデータベースであり、例えば、歌唱採点値の全国ランキング、歌唱録音、占い、ゲーム等のコンテンツデータが格納されている。なお、コンテンツデータは、予めコンテンツデータベース35cに格納しておいてもよいし、カラオケサーバ50と通信を行うことにより、適宜ダウンロードしてもよい。また、コンテンツデータベース35cは、適宜、新たなコンテンツデータを追加したり、不要となったコンテンツデータを消去したり、バージョンアップを行ったりすることができる。
【0020】
<課金/非課金設定手段>
課金/非課金設定手段41は、各コンテンツについて、課金するか否か、課金する場合の料金等を設定するためのプログラムからなり、サービス要員等が所定の操作を行うことにより、その入力情報に基づいて、コンテンツ毎に、課金/非課金及び料金を設定することができる。
【0021】
<コンテンツ選択手段>
コンテンツ選択手段42は、カラオケ利用者が所定の操作を行うことにより、その入力情報に基づいて、コンテンツデータベース35cから利用者が所望するコンテンツを選択するためのプログラムからなる。カラオケ利用者によるコンテンツの選択入力は、例えば、カラオケリモコン装置22の入出力表示部(図示せず)のアイコン操作により行われる。
【0022】
<課金処理手段>
課金処理手段43は、選択されたコンテンツについて課金処理を行うためのプログラムからなり、コンテンツ毎に設定された料金(無料の場合を含む)を徴収するための処理が行われる。コンテンツ料金の徴収は、複数のカラオケ演奏端末21を管理する管理サーバ(図示せず)により管理し、利用者が退店する際に精算要求をしてもよいし、店舗管理者(店舗経営者)に対して請求してもよいし、カラオケ演奏端末21に付帯された料金徴収システム(課金ボックス等)を利用して、コンテンツを実行する際に現金やプリペイドカードによる精算を行ってもよい。
【0023】
<コンテンツ実行手段>
コンテンツ実行手段44は、コンテンツ選択手段42により選択され、課金処理手段43により課金処理が行われたコンテンツを、コンテンツデータベース35cから呼び出して実行するためのプログラムからなる。コンテンツ実行手段44で実行されるコンテンツの種別に応じて、使用される機器が異なる。例えば、ゲームや占い等は、カラオケリモコン装置22の入出力表示部(図示せず)を用いてコンテンツが実行され、歌唱録音は、カラオケ演奏端末21に付帯して設けたCDデッキやDVDデッキ等(図示せず)を用いて実行され、歌唱採点値の全国ランキングは、ネットワーク接続されたカラオケサーバ50の機能を用いて実行される。
【0024】
<コンテンツ実行頻度集計手段/コンテンツ別実行頻度管理テーブル>
コンテンツ実行頻度集計手段45は、各コンテンツが実行される毎に、その実行頻度をそれぞれ集計するためのプログラムからなり、集計結果は、コンテンツ別実行頻度管理テーブル35eにて管理される。コンテンツ別実行頻度管理テーブル35eは、HDD35に格納されており、図3に示すように、コンテンツ別に、コンテンツID、規定値(実行頻度の基準値)、実行頻度、広告出力フラグを紐付けして構成されている。
【0025】
<コンテンツ広告情報データベース>
コンテンツ広告情報データベース35dは、各コンテンツの広告情報を格納したデータベースであり、本実施形態では、コンテンツ広告情報取得手段36により、カラオケサーバ50から送信されてくるコンテンツ広告情報を取得することにより、コンテンツ広告情報データベース35dが構築される。
【0026】
<コンテンツ広告情報出力判定手段>
コンテンツ広告情報出力判定手段46は、各コンテンツの実行頻度と規定値とを比較して、実行頻度が規定値以下のコンテンツについて広告情報を出力する旨の判定を行うためのプログラムからなる。すなわち、コンテンツ広告情報出力判定手段46は、コンテンツ別実行頻度管理テーブル35eを参照し、実行頻度が規定値以下のコンテンツについて、広告情報を出力するための広告出力フラグを立てる。なお、コンテンツ別実行頻度管理テーブル35eにおける規定値は、サービス要員等が所定の操作を行うことにより、その入力情報に基づいて設定されるが、すべてのコンテンツに対して一律の値を設定してもよいし、コンテンツ毎に個別の値を設定してもよい。また、規定値を設定するのではなく、実行頻度が少ない所定数のコンテンツについて広告出力フラグを立ててもよい。
【0027】
<コンテンツ広告情報出力制御手段>
コンテンツ広告情報出力制御手段47は、広告情報を出力する旨の判定が行われたコンテンツ(広告出力フラグが立っているコンテンツ)について、コンテンツ広告情報データベース35dに格納された広告情報を出力するためのプログラムからなる。すなわち、コンテンツ広告情報出力制御手段47は、コンテンツ別実行頻度管理テーブル35eを参照して、広告出力フラグが立っているコンテンツについて、コンテンツ広告情報データベース35dから広告情報を呼び出し、曲間に出力させるための制御を行う。なお、広告情報の出力とは、表示装置25にて広告映像を表示し、あるいはスピーカ23から広告音声を発生させることである。
【0028】
また、各コンテンツの実行頻度が規定値以下であっても、広告情報の出力頻度の集計値が規定値以上のコンテンツについては、当該コンテンツの広告情報を出力する旨の判定を行わないような構成としてもよい。すなわち、広告情報の出力頻度が規定値以上のコンテンツについては、利用頻度が低い場合であっても、それ以上、広告情報の出力を行わせない。なお、表示装置25を直接制御して広告情報を出力するのは、映像再生制御手段40の機能であり、ミキシングアンプ26を直接制御してスピーカ23から広告音声を発生させるのは音楽再生制御手段39である。
【0029】
<広告情報出力頻度集計手段/広告情報出力頻度管理テーブル>
広告情報出力頻度集計手段48は、各広告情報が出力される毎に、その出力頻度をそれぞれ集計するためのプログラムからなり、集計結果は、広告情報出力頻度管理テーブル35fにて管理される。コンテンツ別実行頻度管理テーブル35eは、HDD35に格納されており、図4に示すように、コンテンツ別に、コンテンツID、出力頻度、判定フラグが紐付けして構成されている。なお、判定フラグは、コンテンツ別実行頻度管理テーブル35eにおいて広告出力フラグが立っていても、当該コンテンツについては、広告情報を出力させないことを表すフラグである。
【0030】
<コンテンツ広告情報取得手段>
コンテンツ広告情報取得手段36は、カラオケサーバ50から送信されてくるコンテンツ広告情報を取得するためのプログラムからなる。コンテンツ広告情報取得手段36により取得したコンテンツ広告情報は、コンテンツ広告情報データベース35dに格納される。
【0031】
<コンテンツ広告システム>
本発明の実施形態に係るコンテンツ広告システム10は、図2に示すように、カラオケ演奏端末21、カラオケリモコン装置22、スピーカ23、ミキシングアンプ26、マイクロホン24、表示装置25を備えている。
【0032】
<カラオケリモコン装置>
カラオケリモコン装置22は、ユーザインタフェース機能を備えており、カラオケ演奏端末21の送受信手段との間で有線方式又は無線方式によりデータの送受信を行うようになっている。このカラオケリモコン装置22は、楽曲検索手段22aとして機能するプログラム、楽曲索引データベース22b、データの送受信を行うための電子回路及びプログラム、フラッシュメモリ等からなる記憶手段(図示せず)を備えている。このカラオケリモコン装置22に付帯するスイッチ類や、入出力表示部(図示せず)に表示される各種のアイコン等を操作することにより、選曲操作等が行われる。
<楽曲検索手段/楽曲索引データベース>
楽曲検索手段22aは、利用者の指示に基づき、楽曲索引データベース22bを参照して楽曲を検索するためのプログラムからなる。楽曲索引データベース22bは、カラオケ演奏端末21で演奏に供されるカラオケ楽曲について、その属性情報を記述したデータベースであり、例えば、楽曲番号・曲名・歌手名・歌い出し部分の歌詞・流行時期・音楽ジャンル区分・デュエット曲か否かなど、種々の属性情報がこれに含まれている。
【0033】
<マイクロホン>
マイクロホン24は、歌唱音声の入力を行うための装置である。マイクロホン24から入力された歌唱音声信号は、ミキシングアンプ26により、音楽再生制御手段39から送出される演奏音声信号とミキシングされると共に増幅され、スピーカ23へ出力される。なお、マイクロホン24からの音声入力信号を、A/Dコンバータ(図示せず)によりデジタル変換して、歌唱採点手段における採点等に使用してもよい。
【0034】
<表示装置>
表示装置25は、カラオケ楽曲に関連した背景映像や歌詞テロップ、広告映像等を表示するための装置で、例えば、液晶ディスプレイ等により構成される。
【0035】
<カラオケ演奏端末>
カラオケ演奏端末21は、図2に示すように、ネットワーク送受信手段31、中央制御手段32、ROM33、RAM34、HDD35、ローカル送受信手段37、予約管理手段38、音楽再生制御手段39、映像再生制御手段40を備えている。さらに、本実施形態では、上述したように、コンテンツを実行するための手段として、コンテンツデータベース35cと、課金/非課金設定手段41と、コンテンツ選択手段42と、課金処理手段43と、コンテンツ実行手段44とを備えており、コンテンツ広告情報を出力するための手段として、コンテンツ実行頻度集計手段45と、コンテンツ別実行頻度管理テーブル35eと、コンテンツ広告情報データベース35dと、コンテンツ広告情報出力判定手段46と、コンテンツ広告情報出力制御手段47と、広告情報出力頻度集計手段48と、広告情報出力頻度管理テーブル35fを備えており、コンテンツ広告情報を受信するための手段として、コンテンツ広告情報取得手段36を備えている。
【0036】
<中央制御手段>
中央制御手段32は、カラオケ演奏端末21を総合的に制御するための手段であり、例えばCPU及びその周辺機器により構成されており、CPU等がROM33等に記憶されたプログラムに従って動作することにより、制御機能を発揮することができるようになっている。
【0037】
<ROM/RAM>
ROM33は、カラオケ演奏端末21を構成する各機器を制御するためのプログラムデータや数値データを記憶するための機器で、例えば半導体メモリ等で構成される。また、RAM34は、プログラムや各種データを一時的に記憶する一時記憶領域として機能するもので、例えば半導体メモリ等で構成される。なお、物理的な半導体メモリによりRAM34を構成するのではなく、ハードディスク記憶装置等を用いて仮想的なRAM34を構成してもよい。本実施形態では、RAM34に、予約待ち行列34aが記憶されるようになっている。なお、予約待ち行列34aは、選曲予約されたカラオケ楽曲について、演奏順に楽曲IDを並べて構成されたデータテーブルであり、選曲者の利用者ID等、他の識別データが紐付けられている場合もある。
【0038】
<HDD>
HDD35は、大容量記憶装置として機能するもので、楽曲データベース35a、映像データベース35b、コンテンツデータベース35c、コンテンツ広告情報データベース35d、コンテンツ別実行頻度管理テーブル35e、広告情報出力頻度管理テーブル35fが格納されている。なお、HDD35に替えて、あるいはHDD35と共に、データを書き替え可能なDVD等の大容量記憶装置を用いてもよい。
【0039】
<楽曲データベース/映像データベース>
楽曲データベース35aは、演奏データ(MIDI(登録商標)データ)及び歌詞描出データが同期されて構成される楽曲データについて、楽曲IDと対応付けてそれぞれ構成されたデータベースである。演奏データは、各楽曲の演奏を制御するためのデジタルデータであり、歌詞描出データは演奏に同期した歌詞文字の表示タイミングデータ及び色変わりデータを含んでいる。映像データベース35bは、演奏されるカラオケ楽曲に対応してデフォルト表示される背景映像を、当該カラオケ楽曲の楽曲IDに対応させた映像ファイルとして所定数格納したデータベースである。
【0040】
<送受信手段>
ネットワーク送受信手段31は、カラオケサーバ50との間で、データの送受信を行うための電子回路及びプログラムからなる。ローカル送受信手段37は、カラオケ演奏端末21とカラオケリモコン装置22との間で、データの送受信を行うための電子回路及びプログラムからなる。本実施形態では、赤外線通信により、カラオケ演奏端末21とカラオケリモコン装置22との間でデータの送受信が行われる。
【0041】
<予約管理手段>
予約管理手段38は、利用者により楽曲検索手段22aの機能を用いて選曲された楽曲IDを演奏順に並べて予約待ち行列34aを生成し、この予約待ち行列34aをRAM34に格納して管理するためのプログラムからなる。
【0042】
<音楽再生制御手段>
音楽再生制御手段39は、楽曲IDに基づいて楽曲データベース35aから抽出された演奏データに基づいて、音源データをデジタル再生すると共にアナログ変換してミキシングアンプ26に出力するための電子回路である。上述したように、ミキシングアンプ26は、マイクロホン24から入力された歌唱者の歌唱音声信号と、音楽再生制御手段39から送出される演奏音声信号とをミキシングすると共に、アンプ機能により増幅してスピーカ23より出力させるための装置である。また、本実施形態の音楽再生制御手段39は、広告音声をミキシングアンプ26に出力する機能を備えている。
【0043】
<映像再生制御手段>
映像再生制御手段40は、カラオケ楽曲を演奏する際に、映像データベース35bから抽出した当該カラオケ楽曲の背景映像データと、演奏データに含まれる歌詞描出データに基づいて生成される歌詞文字とを、当該カラオケ楽曲の演奏データに同期させて表示装置25に出力するためのプログラムからなる。また、本実施形態の映像再生制御手段40は、広告映像を表示装置25に出力する機能を備えている。
【0044】
<制御処理/実施例1>
実施例1の制御処理は、各コンテンツの実行頻度に応じて、広告情報の表示を制御するものであり、コンテンツ実行頻度加算処理と、広告情報出力判定処理と、広告情報出力処理とからなる。
【0045】
実施例1のコンテンツ実行頻度加算処理では、図5に示すように、コンテンツが実行されると(S1−1)、コンテンツ実行頻度集計手段45の機能により、コンテンツ別実行頻度管理テーブル35eにおいて、当該コンテンツの実行頻度に「1」を加算する(S1−2)。
【0046】
また、実施例1の広告情報出力判定処理では、図6に示すように、コンテンツ広告情報出力判定手段46の機能により、コンテンツ別実行頻度管理テーブル35eを参照して、当該コンテンツの実行頻度と規定値とを比較する(S1−3)。そして、当該コンテンツの実行頻度が規定値以下か否かを判定し(S1−4)、実行頻度が規定値以下の場合には、コンテンツ別実行頻度管理テーブル35eにおいて、当該コンテンツの広告出力フラグを立てる(S1−5)。一方、実行頻度が規定値を超えている場合には、広告情報を表示する必要はないので、当該コンテンツの広告出力フラグを外す(S1−6)。
【0047】
また、実施例1の広告情報出力処理では、図7に示すように、コンテンツ広告情報出力制御手段47の機能により、広告出力フラグが立っているコンテンツがあるか否かを判断し(S1−7)、広告出力フラグが立っているコンテンツがある場合には、コンテンツ広告情報データベース35dから当該コンテンツの広告情報を呼び出して、曲間に出力する(S1−8)。なお、曲間とは、演奏予約が行われていない場合や、一の楽曲の演奏が終了してから次の楽曲の演奏が開始されるまでの合間のことである(実施例2において同様)。
【0048】
<制御処理/実施例2>
実施例2の制御処理は、各コンテンツの実行頻度と各広告情報の出力頻度に応じて、広告情報の表示を制御するものであり、コンテンツ実行頻度加算処理と、広告情報出力頻度加算処理と、広告情報出力判定処理と、広告情報出力処理とからなる。
【0049】
実施例2のコンテンツ実行頻度加算処理では、図8に示すように、コンテンツが実行されると(S2−1)、コンテンツ実行頻度集計手段45の機能により、コンテンツ別実行頻度管理テーブル35eにおいて、当該コンテンツの実行頻度に「1」を加算する(S2−2)。
【0050】
また、実施例2の広告情報出力頻度加算処理では、図9に示すように、広告情報が出力されると(S2−3)、広告情報出力頻度集計手段48の機能により、コンテンツ別実行頻度管理テーブル35eにおいて、当該コンテンツの広告情報の出力頻度に「1」を加算する(S2−4)。
【0051】
また、実施例2の広告情報出力判定処理では、図10に示すように、コンテンツ広告情報出力判定手段46の機能により、コンテンツ別実行頻度管理テーブル35eを参照して、当該コンテンツの実行頻度と規定値とを比較する(S2−5)。そして、当該コンテンツの実行頻度が規定値以下か否かを判定し(S2−6)、実行頻度が規定値を超えている場合には、広告情報を表示する必要はないので、当該コンテンツの広告出力フラグを外す(S2−10)。
【0052】
一方、実行頻度が規定値以下の場合には、さらに、広告情報出力頻度管理テーブル35fを参照して、当該コンテンツの広告情報の出力頻度と規定値とを比較する(S2−7)。そして、当該コンテンツの広告情報の出力頻度が規定値以上か否かを判定し(S2−8)、出力頻度が規定値未満の場合には、コンテンツ別実行頻度管理テーブル35eにおいて、当該コンテンツの広告出力フラグを立てる(S2−9)。また、広告情報の出力頻度が規定値以上の場合には、広告情報を表示しても効果がない可能性が高いため、当該コンテンツの広告出力フラグを外す(S2−10)。
【0053】
実施例2の広告情報出力処理では、図11に示すように、コンテンツ広告情報出力制御手段47の機能により、広告出力フラグが立っているコンテンツがあるか否かを判断し(S2−11)、広告出力フラグが立っているコンテンツがある場合には、コンテンツ広告情報データベース35dから当該コンテンツの広告情報を呼び出して、曲間に出力する(S2−12)。
【0054】
<他の実施形態>
本発明のシステム及びその周辺装置を構成する機器や手段は上述したものに限定されず、その利用目的に応じて、必要な機器や手段のみの構成としたり、適宜他の機器や手段を付加したりすることができる。また、各手段をそれぞれ別個のものとして構成するのではなく、複数の機能を統合した手段として構成してもよい。さらに、カラオケ演奏端末21をカラオケサーバ50とネットワーク接続するのではなく、単体で動作させてもよい。
【符号の説明】
【0055】
10 コンテンツ広告システム
21 カラオケ演奏端末
22 カラオケリモコン装置
22a 楽曲検索手段
22b 楽曲索引データベース
23 スピーカ
24 マイクロホン
25 表示装置
26 ミキシングアンプ
31 ネットワーク送受信手段
32 中央制御手段
33 ROM
34 RAM
34a 予約待ち行列
35 HDD
35a 楽曲データベース
35b 映像データベース
35c コンテンツデータベース
35d コンテンツ広告情報データベース
35e コンテンツ別実行頻度管理テーブル
35f 広告情報出力頻度管理テーブル
36 コンテンツ広告情報取得手段
37 ローカル送受信手段
38 予約管理手段
39 音楽再生制御手段
40 映像再生制御手段
41 課金/非課金設定手段
42 コンテンツ選択手段
43 課金処理手段
44 コンテンツ実行手段
45 コンテンツ実行頻度集計手段
46 コンテンツ広告情報出力判定手段
47 コンテンツ広告情報出力制御手段
48 広告情報出力頻度集計手段
50 カラオケサーバ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者が利用可能なコンテンツが複数搭載され、カラオケ演奏が行われていない曲間に、前記各コンテンツの広告情報を出力可能なシステムであって、
コンテンツ実行頻度集計手段と、コンテンツ広告情報データベースと、コンテンツ広告情報出力判定手段と、コンテンツ広告情報出力制御手段と、を備え、
前記コンテンツ実行頻度集計手段は、前記各コンテンツの実行頻度をそれぞれ集計し、
前記コンテンツ広告情報データベースは、前記各コンテンツの広告情報を格納し、
前記コンテンツ広告情報出力判定手段は、前記各コンテンツの実行頻度と規定値とを比較して、実行頻度が規定値以下のコンテンツについて広告情報を出力する旨の判定を行い、
前記コンテンツ広告情報出力制御手段は、前記広告情報を出力する旨の判定が行われたコンテンツについて、前記コンテンツ広告情報データベースに格納された広告情報を出力する、
ことを特徴とするカラオケ演奏曲間におけるコンテンツ広告システム。
【請求項2】
広告情報出力頻度集計手段をさらに備え、
前記広告情報出力頻度集計手段は、前記各広告情報の出力頻度をそれぞれ集計し、
前記コンテンツ広告情報出力判定手段は、前記各コンテンツの実行頻度が規定値以下であると判定されたコンテンツであっても、前記広告情報の出力頻度の集計値が規定値以上のコンテンツについては、当該コンテンツの広告情報を出力する旨の判定を行わない、
ことを特徴とする請求項1に記載のカラオケ演奏曲間におけるコンテンツ広告システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2012−118287(P2012−118287A)
【公開日】平成24年6月21日(2012.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−267793(P2010−267793)
【出願日】平成22年11月30日(2010.11.30)
【出願人】(390004710)株式会社第一興商 (537)
【Fターム(参考)】