説明

カラーフィルタ基板及びその製造方法

【課題】本発明は、カラーフィルタ基板の製造方法及びカラーフィルタ基板を提供する。
【解決手段】カラーフィルタ基板の製造方法は、第一の主表面及び前記第一の主表面と対向する第二の主表面とを有する透明ベース基板を用意する工程と、前記透明ベース基板の第一の主表面上にカラーフィルム層を形成し、前記透明ベース基板の第二の主表面側から光を照射することで前記カラーフィルム層を露光し、互いに間隔がある複数のカラーフィルム層パターンを形成するように露光後のカラーフィルム層をエッチングする工程と、前記複数のカラーフィルム層パターンの間の間隔でブラックマトリックスを形成し、前記ブラックマトリックスを前記複数カラーフィルム層パターンの間の間隔を完全に充填させる工程と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カラーフィルタ基板及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
表示技術の発展に伴い、品質が高く、消費電力が低く、輻射がない等の優れた性能を有する薄膜トランジスタ液晶ディスプレイ(Thin Film Transistor Liquid Crystal Display、TFT−LCD)は、段々と市場の主流になってきている。
【0003】
近年、液晶ディスプレイは、ますますフルカラー化、大きい寸法、高い解像率及び低コストの方向に向って発展している。液晶ディスプレイは、カラーフィルタによってカラー表示を実現する。一般的に、カラーフィルタは透明ガラス基板上に設けられる。即ち、遮光のためのブラックマトリックス(Black Matrix,BM)及び各像素アレイに対応するカラーフィルム層パターンが透明ガラス基板上に設けられる。
【0004】
図1は従来技術に係るカラーフィルタ基板の構造の概略図である。このカラーフィルタは、主に、ベース基板1、カラーフィルム層パターン2、ブラックマトリックス3、透明平坦層4及び透明導電層5を備える。ベース基板1上にブラックマトリックスに制限される複数の格子点(lattice point)6を有し、カラーフィルム層パターン2が格子点6に設けられる。
【0005】
従来技術では、カラーフィルタは、まず、ガラス基板上にブラックマトリックスパターンを形成し、そして、三色のカラー樹脂をそれぞれ堆積し、透明平坦層及び透明導電層を形成する。このとき、四回のフォトエッチングを行い、かつ四つの異なるマスクを用いる。以下はその具体的な方法である。
【0006】
ステップaでは、具体的には、図2に示すように、ベース基板1を提供し、ベース基板1の表面にブラックマトリックス3を形成する。
ステップbでは、図3に示すように、ブラックマトリックス3の間の格子点及びブラックマトリックス上に一層のカラーフィルム層を塗布し、カラーフィルム層が塗布されたパターンを正面露光し、そして、第一のカラーフィルム層パターン2を現像してエッチングする。
ステップcでは、図4及び図5に示すように、ステップbと同じ技術によって第二、第三のカラーフィルム層パターン2をブラックマトリックス3上の格子点6で形成する。
第一、第二及び第三のカラーフィルム層パターン2は異なる格子点6内に順に配列される。
ステップdでは、透明平坦層4及び透明導電層5を第一、第二及び第三のカラーフィルム層パターン2の表面に覆い、図1に示すようなカラーフィルタ基板を得る。
【0007】
カラーフィルタ基板を製造するとき、カラーフィルタをよりよい光学性能を持たせるため、カラーフィルム層パターン2とブラックマトリックス3の間は、一般的に、一部が重なり合う(overlay)ようにする。即ち、コナー段差がある。正面露光されるカラーフィルム層パターン2とブラックマトリックス3の重なり合う領域が突起部7を形成することで、カラーフィルム層2にコナー段差が生じる。コナー段差は、取向層の塗布、摩擦効果、ひいては液晶取向に影響し、製品画面の表示品質に影響するので、より平坦な表面を製造するのは非常に重要である。一層の透明平坦層4を堆積してカラーフィルム層2全体の表面をならすことは普通である。
【0008】
ところが、上述の従来技術で製造されるカラーフィルタは、以下の欠点がある。
カラーフィルム層パターン2の表面に透明平坦層4を堆積したが、カラーフィルム層パターン2のコナー段差は相変わらず存在している。それは、カラーフィルタの品質を依然として影響し、カラーフィルタの表示品質をある程度低下させる。従来のカラーフィルタを製造することは、四つのマスクを用いて透明平坦層4を堆積する必要があるので、製造コストが向上される。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の実施例はカラーフィルタ基板の製造方法であって、第一の主表面と、前記第一の主表面と対向する第二の主表面とを有する透明ベース基板を用意し、前記透明ベース基板の第一の主表面上にカラーフィルム層を形成し、前記透明ベース基板の第二の主表面側から光を照射することで前記カラーフィルム層を露光し、複数のカラーフィルム層パターンを形成するように露光後のカラーフィルム層をエッチングする。前記複数のカラーフィルム層パターンの間に間隔がある。前記複数カラーフィルム層パターンの間の間隔にブラックマトリックスを形成し、前記ブラックマトリックスを前記複数のカラーフィルム層パターンの間の間隔を完全に充填させる。
【0010】
本発明の他の実施例は、カラーフィルタ基板であって、一つの透明ベース基板と、前記透明ベース基板上に設けられ、互いに間隔がある複数のカラーフィルム層パターンと、前記カラーフィルム層パターンの間の間隔に設けられ、前記複数カラーフィルム層パターンの間の間隔を完全に充填するブラックマトリックスと、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】従来技術に係るカラーフィルタ基板の概略構造図である。
【図2】従来技術においてブラックマトリックスを正面露光で形成する概略図である。
【図3】従来技術において第一のカラーフィルム層パターンを正面露光で形成する概略図である。
【図4】従来技術において第二のカラーフィルム層パターンを正面露光で形成する概略図である。
【図5】従来技術において第三のカラーフィルム層パターンを正面露光で形成する概略図である。
【図6】本発明の実施例に係るカラーフィルタ基板の概略構造図である。
【図7】本発明の実施例において第一のカラーフィルム層パターンをバック露光で形成する概略構造図である。
【図8】本発明の実施例において第二のカラーフィルム層パターンをバック露光で形成する概略構造図である。
【図9】本発明の実施例において第三のカラーフィルム層パターンをバック露光で形成する概略構造図である。
【図10】本発明の実施例においてブラックマトリックスをバック露光で形成する概略構造図である。
【図11】従来技術に係るカラーフィルタと本発明の実施例に係るカラーフィルタ基板の開口部とを比較する概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の実施例は、カラーフィルタ基板の表示品質を向上するとともに生産コストを低減するために、図6に示すように、カラーフィルタ基板を製造するときに、まず、ベース基板1上に複数のカラーフィルム層パターン2をバック露光によって形成する。そして、カラーフィルム層の間の基板上にブラックマトリックス3をバック露光によって形成する。これにより、従来のカラーフィルタ基板の製造中に、正面露光で形成されたカラーフィルム層パターンとブラックマトリックスとの重合する位置でコナー段差が生じることにより最終製品の画面表示の品質が低くなる問題が解決された。また、従来のカラーフィルタ基板を製造するとき、マスクを四回も用いることによって生産コストが高くなる問題も解決された。
【0013】
以下、図面を参照しながら本発明の実施例を詳しく説明する。
本発明の実施例では、図7〜10に示すように、以下のようなステップでカラーフィルタ基板を製造する。
【0014】
ステップ700では、透明ベース基板(例えば、ガラス基板)1上に、複数のカラーフィルム層パターン2をバック露光によって形成し、基板表面またはカラーフィルム層パターンの下方の層を露出するように複数のカラーフィルム層パターンの間に間隔6を設ける。前記透明ベース基板は、第一の主表面10と、第一の主表面10の対向面の第二の主表面20(図7に示す)とを備える。前記複数のカラーフィルム層パターン2は、第一の主表面上に形成される。
【0015】
ステップ700を行うとき、例えば、工程(例えば、最初に形成されるカラーフィルム層の厚み、露光強度及びエッチング速度等)を調整することによって、各カラーフィルム層パターン2の厚みが同じようになり、各カラーフィルム層パターン2の上表面が同一平面内に形成される。
【0016】
本実施例では、ステップ700は、後述するように、ベース基板1の第一の主表面10上にカラーフィルム層を塗布し、マスク8を介して基板を紫外線でバック露光(即ち、ベース基板1の第二の主表面20側から光を照射する)工程と、第一のカラーフィルム層パターン2、第二のカラーフィルム層パターン2及び第三のカラーフィルム層パターン2をエッチングによって形成する工程とを備える。
【0017】
まず、図7に示すように、ベース基板1の第一の主表面10上にカラーフィルム層(例えば、第一の色)を塗布し、マスク8を介してベース基板1を紫外線でバック露光する(即ち、ベース基板1の第二表面20側から光を照射する)工程と、第一のカラーフィルム層パターン2をエッチングでカラーフィルム層上に形成する工程とを備える。カラーフィルム層を塗布した後かつバック露光をする前に、例えば、カラーフィルム層をプレ焼くこともできる。エッチングするとき、例えば、アルカリ性現像溶液でエッチングをすることができる。さらに、第一のカラーフィルム層パターン2を形成した後、それを高圧清水で洗浄して焼く。
【0018】
図7に示すように、ここで、マスクを最初に用いる。最後に形成された第一のカラーフィルム層パターン2の、基板表面に垂直する方向に沿う断面は、逆立ちの二等辺台形の形状をなす。つまり、第一のカラーフィルム層パターン2は、頂部の幅が底部の幅より大きい。
【0019】
そして、図8に示すように、ベース基板1の第一の主表面10上にカラーフィルム層(例えば、第二の色)を塗布し、マスク8を介して基板1を紫外線でバック露光(即ち、ベース基板1の第二表面20側から光を照射する)し、エッチングによって第二のカラーフィルム層パターン2を形成する。カラーフィルム層を塗布した後、かつバック露光をする前に、例えばカラーフィルム層をプレ焼くこともできる。エッチングをするとき、例えば、アルカリ性現像溶液でエッチングすることができる。さらに、第二のカラーフィルム層パターン2を形成したあと、それを高圧清水で洗浄して焼くこともできる。
【0020】
図8に示すように、ここで、第二のマスクを用いる。最後に形成される第二のカラーフィルム層パターン2の基板表面に垂直する方向に沿う断面は逆立ちの二等辺台形の形状をなす。つまり、第二のカラーフィルム層パターン2は、頂部の幅が底部の幅より大きい。第二のカラーフィルム層パターンは、高さ及び形状が第一のカラーフィルム層パターン2と同じである。
【0021】
最後に、図9に示すように、ベース基板1の第一の主表面10上にカラーフィルム層(例えば、第三の色)を塗布し、マスク8を介して基板1を紫外線でバック露光(即ち、ベース基板1の第二表面20側から光を照射する)し、第三のカラーフィルム層パターン2をエッチングによって形成する。カラーフィルム層を塗布した後、かつバック露光をする前に、例えば、カラーフィルム層をプレ焼くこともできる。エッチング工程で、例えば、アルカリ性現像溶液でエッチングすることができる。さらに、第三のカラーフィルム層パターン2を形成した後、それを高圧清水で洗浄して焼くこともできる。
【0022】
図9に示すように、ここで、第三のマスクを用いる。最後に形成される第三のカラーフィルム層2の基板表面に垂直する方向に沿う断面は、逆立ちの二等辺台形の形状をなす。つまり、第三のカラーフィルム層パターン2は、頂部の幅が底部の幅より大きい。第三のカラーフィルム層パターン2は、高さ及び形状が第一のカラーフィルム層パターン2及び第二のカラーフィルム層パターン2と同じである。
【0023】
上述のように形成された第一、第二及び第三のカラーフィルム層パターン2は互いに間隔6(図9に示すように)がある。上述の第一、第二及び第三の色は異なる色、例えば、それぞれ赤色、緑色及び青色であってもよいが、本発明の実施例は上述の色に限らない。また、本発明の実施例は、三つの異なる色のカラーフィルム層パターンを形成することに限らず、二つ、四つ或いはより多い色のカラーフィルム層パターンを形成することができる。
【0024】
上述の第一のカラーフィルム層パターン2、第二のカラーフィルム層パターン2及び第三のカラーフィルム層パターン2を形成するとき、第一のカラーフィルム層パターン2、第二のカラーフィルム層パターン2及び第三のカラーフィルム層パターン2は厚みを同じようにして上面を同じ平面にすることが望ましい。これによって、第一のカラーフィルム層パターン2、第二のカラーフィルム層パターン2及び第三のカラーフィルム層パターン2の間の段差が低下されるか回避できる。基板の表面又は下面の層を露出するように第一のカラーフィルム層パターン2、第二のカラーフィルム層パターン2及び第三のカラーフィルム層パターン2の間に間隔6を設けるようにする。
【0025】
ステップ710では、ブラックマトリックス3を形成するように上述の各カラーフィルム層パターンの間の間隔6にブラックマトリックスを形成するための材料を充填し、各ブラックマトリックス3と、隣接するカラーフィルム層パターン2とを密接に接させる。つまり、ブラックマトリックス3は上述カラーフィルム層パターンの間の間隔6を完全に充填する。
【0026】
ステップ710では、例えば、工程(例えば、最初に形成されたブラックマトリックスを形成するための材料の厚み、露光強度及びエッチング速度等を調整すること)によって、各ブラックマトリックス3と各カラーフィルム層パターン2の上表面を同一平面内にさせることができる。これによって、ブラックマトリックス3及びカラーフィルム層パターン2の上表面を所望のように平坦化することができる。
【0027】
本実施例では、ブラックマトリックス3の製造工程とカラーフィルム層パターン2の製造工程とは、上述カラーフィルム層パターン2が形成されたベース基板1の第一の主表面10上に、ブラックマトリックスを形成するための膜層を形成し、バック露光(即、ベース基板1の第二の主表面20側から光を照射する)してから、ブラックマトリックス3をエッチングして形成するという点でほぼ同じであるが、ブラックマトリックス3を形成する場合、バック露光するとき、マスクを用いることなく、先形成した第一のカラーフィルム層パターン2、第二のカラーフィルム層パターン2及び第三のカラーフィルム層パターン2をマスクとして、堆積されたブラックマトリックス層をバック露光するという点で異なっている。これによって、マスクを用いる回数が減少され、生産コストがある程度低減され、生産効率が向上される。それとともに、第一のカラーフィルム層パターン2、第二のカラーフィルム層パターン2及び第三のカラーフィルム層パターン2をマスクにすることで、ブラックマトリックス層と、第一のカラーフィルム層パターン2、第二のカラーフィルム層パターン2及び第三のカラーフィルム層パターン2とを精確に整合する必要がなく、各カラーフィルム層パターン2の間の間隔6の形状によって、対応するブラックマトリックス3のパターンを形成すればよい。これによって、作業が簡単化される。以下は具体的に説明する。
【0028】
図10に示すように、基板1上にブラックマトリックス層を塗布し、第一、第二及び第三のカラーフィルム層パターン2をマスクとしてブラックマトリックス層を紫外線でバック露光し、ブラックマトリックス3を形成するように各間隔6でのブラックマトリックス層をエッチングによって残す。ブラックマトリックス層を塗布した後、かつバック露光をする前に、例えば、ブラックマトリックス層をプレ焼くことができる。エッチングするとき、例えば、アルカリ性現像溶液でエッチングすることができる。さらに、ブラックマトリックス3は、各間隔6のブラックマトリックス層にて形成された後、高圧清水で洗浄して焼くことができる。ブラックマトリックス3の材料は、例えば、遮光樹脂またはクロムである。
【0029】
上述した複数のブラックマトリックス3を形成するとき、各ブラックマトリックス3と、隣接するカラーフィルム層パターン2とを密接させる(即ち、ブラックマトリックス3がカラーフィルム層パターン間の間隔6を完全に充填する)ことを所定のプロセスにより確保する必要がある。また、各ブラックマトリックス3と各カラーフィルム層パターン2との厚みを同じようにして上表面を同一平面内にすることが望ましい。これによって、図10に示すように、各ブラックマトリックス3と、第一のカラーフィルム層パターン2、第二のカラーフィルム層パターン2及び第三のカラーフィルム層パターン2とは密接し、互いに重なり合うところがない。即ち、各カラーフィルム層パターン2はブラックマトリックス3上にコナー段差を形成することがない。これによって、最終製品の画面表示品質及び成品率が効率的に向上される。さらに、各ブラックマトリックス3と各カラーフィルム層パターン2の上表面は上述の工程によって既に平坦化されたので、透明平坦層をさらに塗布して平坦化させる必要がなくなり、生産時間及び生産コストが効果的に節約された。
【0030】
上述した実施例に基づき、最後に、図6に示すように、各ブラックマトリックス3と各カラーフィルム層パターン2の上表面に、透明導電層5をスパッタする。これによって、カラーフィルタ基板が最終的に形成された。
【0031】
図11に示すように、本発明の実施例に係るカラーフィルタ基板は、従来技術に係るカラーフィルタと比べて、画素開口部9が大幅に大きくなる。これによって、最終製品の画面表示品質が著しく向上され、成品率が一層向上される。
【0032】
上述した実施例に基づき、図6及び図12に示すように、本発明の実施例によって生産されるカラーフィルタ基板は、
一つの透明ベース基板1と、
透明ベース基板1上に設けられ、互いに間隔6がある複数のカラーフィルム層パターン2と、
前記カラーフィルム層パターン2の間の間隔に設けられ、隣接するカラーフィルム層2とそれぞれ密接するブラックマトリックス3と(即ち、ブラックマトリックス3は複数のカラーフィルム層パターン2の間の間隔6を完全に充填する)、を備える。
【0033】
図6及び図11に示すように、カラーフィルタ基板は、各ブラックマトリックス3及び各カラーフィルム層パターン2の上表面上に直接に設けられる透明導電層5をさらに備える。
例えば、各カラーフィルム層パターン2は厚みが同じであって上表面が同一平面内にあり、各ブラックマトリックス3と各カラーフィルム層パターン2は厚みが同じであって上表面が同一平面内にある。
【0034】
カラーフィルム層パターン2の、ベース基板表面に垂直する方向に沿う断面は、逆立ちの二等辺台形の形状であってもよい。カラーフィルム層パターン2は、頂部の幅が底部の幅より大きい。つまり、カラーフィルム層パターン2は、ベース基板1に隣接する側から前記ベース基板に反対する側まで、カラーフィルム層パターン2の幅が段々大きくなる。ブラックマトリックス3の材料は遮光樹脂又はクロムである。
【0035】
本発明の実施例では、カラーフィルタ基板の生産中に、ベース基板1上に複数のカラーフィルム層パターン2をバック露光によって形成し、ベース基板または下面の層を露出するように各カラーフィルム層パターン2の間に間隔6を形成し、そして、各間隔6でバック露光によってブラックマトリックス3を形成し、各ブラックマトリックス3と、隣接するカラーフィルム層パターン2とを密接させる。これによって、各ブラックマトリックス3及び各カラーフィルム層パターン2の上表面が平坦化されるので、透明平坦層を更に塗布する必要がなくなり、生産時間及び生産コストが効果的に低下される。さらに、生産するとき、各ブラックマトリックス3及び各カラーフィルム層パターン2をバック露光で形成することで、マスクを用いる回数が低減され、生産コストがさらに著しく節約され、生産効率が向上された。一方、各ブラックマトリックス3及び各カラーフィルム層パターン2の上表面が平坦化されるので、二者間にコナー段差がなくなり、最終製品の画面表示品質が改善され、製品の成品率が向上される。
【0036】
本発明の精神と範囲から逸脱しない範囲で本発明を修正するまたは変更することができる。本発明に対する修正または変更は、本発明の特許請求の範囲及びそれに均等する範囲内であれば、本発明はこれらの修正または変更を含む。
【符号の説明】
【0037】
1 ベース基板
2 カラーフィルム層パターン
3 ブラックマトリックス
4 透明平坦層
5 透明導電層
6 間隔
7 突起部
8 マスク
9 画素開口部
10 第一の主表面
20 第二の主表面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第一の主表面及び前記第一の主表面と対向する第二の主表面とを有する透明ベース基板を用意する工程と、
前記透明ベース基板の第一の主表面上にカラーフィルム層を形成し、前記透明ベース基板の第二の主表面側から光を照射することで前記カラーフィルム層を露光し、互いに間隔がある複数のカラーフィルム層パターンを形成するように露光後のカラーフィルム層をエッチングする工程と、
前記複数のカラーフィルム層パターンの間の間隔でブラックマトリックスを形成し、前記ブラックマトリックスを前記複数カラーフィルム層パターンの間の間隔を完全に充填させる工程と、を備えることを特徴とするカラーフィルタ基板の製造方法。
【請求項2】
前記ブラックマトリックスを形成する工程は、
前記複数のカラーフィルム層パターンが形成されたベース基板の第一の主表面上にブラックマトリックスを形成するための膜層を形成し、前記透明ベース基板の第二の主表面側から光を照射することで前記ブラックマトリックスを形成するための膜層を露光し、前記ブラックマトリックスを形成するように露光後の前記ブラックマトリックスを形成するための膜層をエッチングするステップを含むことを特徴とする請求項1に記載のカラーフィルタ基板の製造方法。
【請求項3】
前記ブラックマトリックスを形成するための膜層を露光するとき、前記複数のカラーフィルム層パターンをマスクにすることを特徴とする請求項2に記載のカラーフィルタ基板の製造方法。
【請求項4】
前記複数のカラーフィルム層パターンは、厚みが前記ブラックマトリックスの厚みと同じであり、前記複数のカラーフィルム層パターンは上表面が前記ブラックマトリックスの上表面と同一平面内にあることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のカラーフィルタ基板の製造方法。
【請求項5】
前記カラーフィルム層を露光するとき、マスクを介して前記透明ベース基板の第二の主表面側から紫外線を照射することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のカラーフィルタ基板の製造方法。
【請求項6】
前記複数のカラーフィルム層パターンは、第一色のカラーフィルム層パターンと、第二色のカラーフィルム層パターンと、第三色のカラーフィルム層パターンとを備えることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のカラーフィルタ基板の製造方法。
【請求項7】
前記複数のカラーフィルム層パターンを形成する工程は、
前記透明ベース基板の第一の主表面上に第一色のカラーフィルム層を形成し、前記第一色のカラーフィルム層を露光するように前記透明ベース基板の第二の主表面側から光を照射し、第一色のカラーフィルム層パターンを形成するように露光後の前記第一色のカラーフィルム層をエッチングするステップと、
前記第一色のカラーフィルム層パターンが形成された前記透明ベース基板の第一主表面上に第二色のカラーフィルム層を形成し、前記第二色のカラーフィルム層を露光するように前記透明ベース基板の第二の主表面側から光を照射して、第二色のカラーフィルム層パターンを形成するように露光後の前記第二の色のカラーフィルム層をエッチングするステップと、
前記第一色のカラーフィルム層パターン及び前記第二色のカラーフィルム層パターンが形成された前記透明ベース基板の第一の主表面上に第三色のカラーフィルム層を形成し、前記第三色のカラーフィルム層を露光するように前記透明ベース基板の第二の主表面側から光を照射し、第三色のカラーフィルム層パターンを形成するように露光後の前記第三色のカラーフィルム層をエッチングする工程と、を備えることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のカラーフィルタ基板の製造方法。
【請求項8】
前記カラーフィルム層パターンは頂部の幅が底部の幅より大きいことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のカラーフィルタ基板の製造方法。
【請求項9】
前記カラーフィルム層パターンの、前記透明ベース基板に垂直する方向に沿う断面は、逆立ちの二等辺台形の形状をなすことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載のカラーフィルタ基板の製造方法。
【請求項10】
前記ブラックマトリックスは、材料が遮光樹脂またはクロムであることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載のカラーフィルタ基板の製造方法。
【請求項11】
前記複数のカラーフィルム層パターン及び前記ブラックマトリックスを形成した後、前記ブラックマトリックス及び前記複数カラーフィルム層パターンの上表面上に一層の透明導電層をスパッタすることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載のカラーフィルタ基板の製造方法。
【請求項12】
一つの透明ベース基板と、
前記透明ベース基板上に設けられ、互いに間隔がある複数のカラーフィルム層パターンと、
前記カラーフィルム層パターンの間の間隔に設けられ、前記複数カラーフィルム層パターンの間の間隔を完全に充填するブラックマトリックスと、を備えることを特徴とするカラーフィルタ基板。
【請求項13】
各カラーフィルム層パターンは厚みが前記ブラックマトリックスの厚みと同じであり、且つ前記複数のカラーフィルム層パターンは上表面が前記ブラックマトリックスの上表面と同一平面内にあることを特徴とする請求項12に記載のカラーフィルタ基板。
【請求項14】
前記カラーフィルム層パターンは頂部の幅が底部の幅より大きいことを特徴とする請求項12または13に記載のカラーフィルタ基板。
【請求項15】
前記カラーフィルム層パターンの、前記ベース基板の表面に垂直する方向に沿う断面は、逆立ちの二等辺台形の形状をなすことを特徴とする請求項12または14に記載のカラーフィルタ基板。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2012−242840(P2012−242840A)
【公開日】平成24年12月10日(2012.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−115747(P2012−115747)
【出願日】平成24年5月21日(2012.5.21)
【出願人】(510280589)京東方科技集團股▲ふん▼有限公司 (35)
【Fターム(参考)】