説明

カレンダー

【課題】カレンダー用紙の暦部分以外の箇所に工夫を凝らして一層の再利用を図ったカレンダーを提供する。
【解決手段】カレンダー本体1を構成している1枚または複数枚のカレンダー用紙2の表面には、日にちが印刷されている暦部5と、この暦部5以外で裏面をメモ書き用としては利用しない再利用部6とで構成されている。そして、前記カレンダー用紙2の再利用部6の表面には、一面にわたって1枚の写真が印刷されており、前記カレンダー用紙2の再利用部6の裏面には、複数枚のポストカードが印刷されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カレンダーに関するものである。
【背景技術】
【0002】
現在、市販されているカレンダーとしては、1枚の大きな紙に1月から12月までの1年分の暦を一面に記載したカレンダーや、ひと月分の暦を記載した12枚の用紙からなるカレンダーや、ふた月分の暦を記載した6枚の用紙からなるカレンダー等がある。
【0003】
また、上記のような各種のカレンダーにおいては、各用紙に日にちが印刷されている暦の部分が全面に記載されているものや、下部の半分あるいは1/3の部分に暦を記載し、該暦の上方には風景、人物、広告用等の写真が印刷されているものなどがある。
【0004】
また、本出願人が出願したカレンダーとして以下に示す特許文献1が挙げられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】実用新案登録第3149830号(実願2009−444)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記特許文献1は、複数枚のバラバラのカレンダー用紙を揃え、カレンダー用紙の上端をクリップにて挟持し、複数枚のカレンダー用紙がクリップにて束ねることで一体化している。また、クリップを単にカレンダー用紙を挟持して束ねるための機能ではなく、同時にクリップにより壁面に掛けるのに利用している。
上記特許文献1によれば、複数枚のカレンダー用紙を綴じることなく、簡単にカレンダー用紙を束ねることができ、また、クリップにて簡単に壁面に掛けることができるとしている。
【0007】
しかしながら、上記特許文献1のカレンダーや、他のカレンダーにおいても、その月が経過すれば、1枚1枚カレンダー用紙を外して、ほとんどが廃棄されており、強いて有効に利用しているとすれば、使用済みのカレンダー用紙を適当な大きさに切って裏面の白紙部分をメモ用紙として使用している程度である。
【0008】
本発明は上述の問題点に鑑みて提供したものであって、カレンダー用紙の暦部分以外の箇所に工夫を凝らして一層の再利用を図ったカレンダーを提供することを目的としているものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
そこで、本発明の請求項1に記載のカレンダーでは、カレンダー本体1を構成している1枚または複数枚のカレンダー用紙2の表面には、日にちが印刷されている暦部5と、この暦部5以外で裏面をメモ書き用としては利用しない再利用部6とで構成されており、
前記カレンダー用紙2の再利用部6の表面には、一面にわたって1枚の写真が印刷されており、前記再利用部6の裏面には、複数枚のポストカード7として印刷されていることを特徴としている。
【0010】
請求項2に記載のカレンダーでは、カレンダー本体1を構成している1枚または複数枚のカレンダー用紙2の表面には、日にちが印刷されている暦部5と、この暦部5以外で裏面をメモ書き用としては利用しない再利用部6とで構成されており、
前記カレンダー用紙2の再利用部6の裏面には、複数枚のポストカード7として印刷されており、前記再利用部6の表面には、前記ポストカード7に対応して1枚1枚写真がそれぞれ印刷されていることを特徴としている。
【0011】
請求項3に記載のカレンダーでは、カレンダー本体1を構成している1枚または複数枚のカレンダー用紙2の表面には、日にちが印刷されている暦部5と、この暦部5以外で裏面をメモ書き用としては利用しない再利用部6とで構成されており、
前記カレンダー用紙2の再利用部6の裏面には、複数枚のポストカード7として印刷されており、前記再利用部6の表面には、前記ポストカード7に対応して源氏物語の各帖に対応した絵柄がそれぞれ印刷されていることを特徴としている。
【0012】
請求項4に記載のカレンダーでは、カレンダー本体1を構成している1枚または複数枚のカレンダー用紙2の表面には、日にちが印刷されている暦部5と、この暦部5以外で裏面をメモ書き用としては利用しない再利用部6とで構成されており、
前記カレンダー用紙2の再利用部6の表面は複数に分割されていて、各分割された箇所には源氏物語の各帖に対応した絵柄が印刷されており、前記再利用部6の各分割された裏面には、源氏物語の各帖のあらましがそれぞれ印刷されていることを特徴としている。
【0013】
請求項5に記載のカレンダーでは、カレンダー本体1を構成している1枚または複数枚のカレンダー用紙2の表面には、日にちが印刷されている暦部5と、この暦部5以外で裏面をメモ書き用としては利用しない再利用部6とで構成されており、
前記カレンダー用紙2の再利用部6の表面は複数に分割されていて、各分割された箇所にはおとぎ話の各場面の絵柄が印刷されており、前記再利用部6の各分割された裏面には、おとぎ話の各場面のあらましがそれぞれ印刷されていることを特徴としている。
【0014】
請求項6に記載のカレンダーでは、カレンダー本体1を構成している1枚または複数枚のカレンダー用紙2の表面には、日にちが印刷されている暦部5と、この暦部5以外で裏面をメモ書き用としては利用しない再利用部6とで構成されており、
前記カレンダー用紙2の再利用部6の表面または裏面は写真が印刷されており、前記再利用部6は、ジグソーパズル状に多数の小片13が切り離し可能に形成されていることを特徴としている。
【0015】
請求項7に記載のカレンダーでは、カレンダー本体1を構成している1枚または複数枚のカレンダー用紙2の表面には、日にちが印刷されている暦部5と、この暦部5以外で裏面をメモ書き用としては利用しない再利用部6とで構成されており、
前記カレンダー用紙2の再利用部6の表面には任意の動物の絵柄が印刷されており、前記動物の絵柄は再利用部6から切り離し可能で、切り離し後は該動物を組み立て可能に形成されていることを特徴としている。
【0016】
請求項8に記載のカレンダーでは、カレンダー本体1を構成している1枚または複数枚のカレンダー用紙2の表面には、日にちが印刷されている暦部5と、この暦部5以外で裏面をメモ書き用としては利用しない再利用部6とで構成されており、
前記カレンダー用紙2の再利用部6の表面にはトランプの各種の絵柄がそれぞれ印刷されていることを特徴としている。
【0017】
請求項9に記載のカレンダーでは、カレンダー本体1を構成している1枚または複数枚のカレンダー用紙2の表面には、日にちが印刷されている暦部5と、この暦部5以外で裏面をメモ書き用としては利用しない再利用部6とで構成されており、
前記カレンダー用紙2を、2枚の紙材20、21と、この2枚の紙材20、21との間に貼合した金属箔22とで構成して、該カレンダー用紙2にスキミング防止機能を持たせ、前記再利用部6を任意の大きさに切り離し可能なスキミング防止カード30としていることを特徴としている。
【発明の効果】
【0018】
本発明の請求項1に記載のカレンダーによれば、カレンダー用紙2の再利用部6の表面には、一面にわたって1枚の写真が印刷されており、前記再利用部6の裏面には、複数枚のポストカード7として印刷されているので、月が終わった後のカレンダー用紙2を切り取った後は、今までのようにカレンダー用紙2を破り捨てるのではなく、裏面に綺麗な写真が印刷されているポストカード7として再利用できるものである。また、別途、絵はがき等を購入する必要もなく、カレンダー用紙2を安価に再利用することができる。
【0019】
請求項2に記載のカレンダーによれば、カレンダー用紙2の再利用部6の裏面には、複数枚のポストカード7として印刷されており、前記再利用部6の表面には、前記ポストカード7に対応して1枚1枚写真がそれぞれ印刷されていることで、月が終わった後のカレンダー用紙2を切り取った後は、今までのようにカレンダー用紙2を破り捨てるのではなく、裏面に綺麗な写真が印刷されているポストカード7として再利用できるものである。また、別途、絵はがき等を購入する必要もなく、カレンダー用紙2を安価に再利用することができる。
また、各ポストカード7の大きさに対応した大きさの1枚の写真としているので、各ポストカード7の裏面の写真も途中で切断されることもなく、そのため、写真としての完成度もあり、ポストカード7を受け取った人も違和感を感じることもない。
【0020】
請求項3に記載のカレンダーによれば、カレンダー用紙2の再利用部6の裏面には、複数枚のポストカード7として印刷されており、前記再利用部6の表面には、前記ポストカード7に対応して源氏物語の各帖に対応した絵柄がそれぞれ印刷されているので、月が終わった後のカレンダー用紙2を切り取った後は、今までのようにカレンダー用紙2を破り捨てるのではなく、裏面に源氏物語の中の帖の絵柄が印刷されているポストカード7として再利用できるものである。また、別途、絵はがき等を購入する必要もなく、カレンダー用紙2を安価に再利用することができる。
【0021】
請求項4に記載のカレンダーによれば、カレンダー用紙2の再利用部6の表面は複数に分割されていて、各分割された箇所には源氏物語の各帖に対応した絵柄が印刷されており、前記再利用部6の各分割された裏面には、源氏物語の各帖のあらましがそれぞれ印刷されていることで、表面の各帖の題名(例えば、桐壺)と相まって知識が深まり、源氏物語を本格的に読んでみたいと思う人も増加し、教養を一層高めさせることができる動機付けにもなる。
【0022】
請求項5に記載のカレンダーによれば、カレンダー用紙2の再利用部6の表面は複数に分割されていて、各分割された箇所にはおとぎ話の各場面の絵柄が印刷されており、前記再利用部6の各分割された裏面には、おとぎ話の各場面のあらましがそれぞれ印刷されていることで、月が終わった後のカレンダー用紙2を切り取った後は、今までのようにカレンダー用紙2を破り捨てるのではなく、おとぎ話などのストーリーに対応した場面の絵柄毎に分割して切り取り、絵柄毎に切り取った後は、絵柄を子供に見せながら、裏面に印刷してある文章を親が読むことで、紙芝居のようにしてカレンダー用紙2を再利用することができる。
また、おとぎ話などは、通常は本として販売されているものの、1枚1枚カードのような状態では販売されておらず、子供におとぎ話に対して興味を持たせることができ、子供ににおとぎ話の知識を与えたり、また、興味を持った場合には、本格的に書いてある本を買って子供に読み聞かせたり、あるいは子供自身が読むことで、教養を一層高めさせる動機付けを与えることができる。このように、カレンダー用紙2を再利用でき、しかも、再利用部6はカレンダー用紙2に付随的なものであるため、安価に提供することができる。
【0023】
請求項6に記載のカレンダーによれば、カレンダー用紙2の再利用部6の表面または裏面は写真が印刷されており、前記再利用部6は、ジグソーパズル状に多数の小片13が切り離し可能に形成されているので、月が終わった後のカレンダー用紙2を切り取った後は、今までのようにカレンダー用紙2を破り捨てるのではなく、再利用部6の各小片13を切り離すことで、ジグソーパズルとして楽しむことができる。これにより、再利用部6を再利用することができ、また、別途、ジグソーパズルを購入する必要もなく、カレンダー用紙2を安価に再利用することができる。
【0024】
請求項7に記載のカレンダーによれば、カレンダー用紙2の再利用部6の表面には任意の動物の絵柄が印刷されており、前記動物の絵柄は再利用部6から切り離し可能で、切り離し後は該動物を組み立て可能に形成されているので、月が終わった後のカレンダー用紙2を切り取った後は、今までのようにカレンダー用紙2を破り捨てるのではなく、再利用部6の動物を切り離すことで、また、切り離した後に、各部材を糊付けしたり山折りして楽しみながら動物を組み立てることができる。
また、動物の絵柄が印刷されて台紙から切り離して動物を組み立てる市販の商品を別途、購入する必要もなく、カレンダー用紙2を安価に再利用することができる。
【0025】
請求項8に記載のカレンダーによれば、カレンダー用紙2の再利用部6の表面にはトランプの各種の絵柄がそれぞれ印刷されているので、月が終わった後のカレンダー用紙2を切り取った後は、今までのようにカレンダー用紙2を破り捨てるのではなく、再利用部6の各トランプを切り取ることで、また、切り離した後に、各トランプを集めていき、全部が揃った状態でトランプを楽しむことができる。
また、別途市販されているトランプを購入する必要もなく、カレンダー用紙2を安価に再利用することができる。
【0026】
請求項9に記載のカレンダーによれば、カレンダー用紙2を、2枚の紙材20、21と、この2枚の紙材20、21との間に貼合した金属箔22とで構成して、該カレンダー用紙2にスキミング防止機能を持たせ、前記再利用部6を任意の大きさに切り離し可能なスキミング防止カード30としていることで、月が終わった後のカレンダー用紙2を切り取った後は、今までのようにカレンダー用紙2を破り捨てるのではなく、再利用部6の各スキミング防止カード30を切り取ることで、個別にスキミング防止カード30として使用することができる。特に、切り取ったスキミング防止カード30を財布の中に入れておくことで、クレジットカードやキャッシュカードのデータが盗まれるのを防止することができる。
また、別途市販されているスキミング防止カードを購入する必要もなく、カレンダー用紙2を安価に再利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明の第1の実施の形態におけるカレンダー用紙の表面図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態におけるカレンダー用紙の裏面図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態におけるカレンダー用紙の表面図である。
【図4】本発明の第3の実施の形態におけるカレンダー用紙の表面図である。
【図5】本発明の第4の実施の形態におけるカレンダー用紙の表面図である。
【図6】本発明の第4の実施の形態におけるカレンダー用紙の裏面図である。
【図7】本発明の第5の実施の形態におけるカレンダー用紙の表面図である。
【図8】本発明の第6の実施の形態におけるカレンダー用紙の表面図である。
【図9】本発明の第6の実施の形態におけるカレンダー用紙の表面図である。
【図10】本発明の第6の実施の形態におけるカレンダー用紙の表面図である。
【図11】本発明の第6の実施の形態におけるライオンの親子を組み立てた状態を示す説明図である。
【図12】本発明の第7の実施の形態におけるカレンダー用紙の表面図である。
【図13】本発明の第8の実施の形態におけるカレンダー用紙の表面図である。
【図14】本発明の第8の実施の形態におけるスキミング防止カードとした場合の要部拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
(第1の実施の形態)
以下、本発明の第1の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。図1は本発明のカレンダー本体1の正面図(表面)を示し、図2はカレンダー本体1の裏面図を示している。
このカレンダー本体1は、ひと月分の暦を記載したカレンダー用紙2が12枚で構成されている場合を示しているが、1枚のカレンダー用紙2にふた月分、あるいは、み月分を載せている場合でも良い。
【0029】
カレンダー本体1の上部は、複数枚のカレンダー用紙2を把持して綴っている細長状の保持部3が形成されており、この保持部3の中央部には該カレンダー本体1を壁面等に掛けるための穴4が穿孔されている。保持部3とカレンダー用紙2との間にはミシン目が入れてあり、カレンダー用紙2を保持部3から1枚1枚容易に切り取ることができるようになっている。
図示例では、カレンダー用紙2にはひと月分の暦が載せてあるので、12枚のカレンダー用紙2にて構成され、月が終わるたびにカレンダー用紙2を保持部3から切り取る一般的なカレンダーとなっている。
【0030】
また、各カレンダー用紙2は、ひと月分の暦が印刷されている暦部5と、この暦部5以外を再利用する再利用部6とで構成されており、本実施形態では、この再利用部6には一面に写真が印刷されている。図1に示すように、カレンダー用紙2に暦部5と写真が印刷されている状態では、今までのカレンダーと同様であるが、本実施形態では、写真を印刷している再利用部6を再利用するようにしたのが、今までのカレンダーとは異なるところである。
【0031】
カレンダー用紙2の再利用部6の裏面には、図2に示すように複数枚のポストカード7が印刷されている。このポストカード7の大きさは市販の郵便はがきと同じ大きさとしており、本実施形態では、8枚のポストカード7を設けている。カレンダー用紙2を保持部3から切り取った後に、各ポストカード7を再利用するものであり、カレンダーとしては再利用部6の写真が裏面となり、ポストカード7の宛て名書きの部分が表面となる。
【0032】
カレンダー用紙2の再利用部6の裏面には、切り取り線10が設けてあり、この切り取り線10は印刷のみとしたり、トムソン型押しとしたり、あるいはミシン目を入れて切り取り易いようになっている。
【0033】
ここで、本実施形態では、再利用部6の再利用としてポストカード7としているので、カレンダー用紙2はある程度厚みのある紙材を用いている。例えば、北越製紙株式会社製のニューベルネのホワイトを用いており、坪量として、256.0g/m2 であり、また、パール仕上げとなっている。
この紙材は、ポストカード(絵はがき)7として好適例であり、表面の写真を利用することで、とてもカレンダーの再利用とは思えないほどである。
【0034】
したがって、月が終わった後のカレンダー用紙2を切り取った後は、今までのようにカレンダー用紙2を破り捨てるのではなく、裏面に綺麗な写真が印刷されているポストカード7として再利用できるものである。また、別途、絵はがき等を購入する必要もなく、カレンダー用紙2を安価に再利用することができる。
【0035】
(第2の実施の形態)
先の実施形態では、カレンダー用紙2の再利用部6には1枚の大きな写真を印刷していたので、ポストカード7として使用した場合、該ポストカード7の裏面には写真の一部しか印刷されていないので、箇所によっては何の写真かが分からない場合も生じる。
そこで、本実施形態では、図3に示すように、各ポストカード7に対応した大きさの写真を印刷するようにしたものである。
【0036】
すなわち、カレンダー用紙2の裏面には図2に示すのと同様のポストカード7が印刷されており、カレンダー用紙2の表面の再利用部6には、8枚のポストカード7に対応させた写真1〜8が印刷されている。各写真はそれぞれ異なる風景等が印刷されているが、同一の写真でも良い。
また、ポストカード7の大きさを図2では定型内の大きさとしているが、もちろん定型外の大きさとし、表面の写真も定型外の大きさにするようにしても良い。
【0037】
このように、本実施形態では、月が終わった後のカレンダー用紙2を切り取った後は、今までのようにカレンダー用紙2を破り捨てるのではなく、裏面に綺麗な写真が印刷されているポストカード7として再利用できるものである。また、別途、絵はがき等を購入する必要もなく、カレンダー用紙2を安価に再利用することができる。
また、各ポストカード7の大きさに対応した大きさの1枚の写真としているので、各ポストカード7の裏面の写真も途中で切断されることもなく、そのため、写真としての完成度もあり、ポストカード7を受け取った人も違和感を感じることもない。
【0038】
(第3の実施の形態)
図4は第3の実施形態を示し、カレンダー用紙2の再利用部6には、例えば、源氏物語の1帖から8帖を表す代表的な絵柄を印刷したものである。もちろん、カレンダー用紙2の裏面には、図2に示すのと同様のポストカード7としての印刷が施してある。
源氏物語は、一般に1帖から54帖まであるので、図示例では11月に1帖からのを印刷しているがこれは説明の便宜上のためであり、1月から源氏物語の1帖を印刷するようにしている。
【0039】
カレンダー用紙2が12枚の場合では、7月で54帖が終わってしまうので、続けて再利用部6に源氏物語の1帖からを印刷していっても良く、また、図3に示すような写真を印刷するようにしても良い。
また、カレンダー用紙2の表面に源氏物語の各帖に対応した絵柄を印刷し、裏面をポストカード7としても良いが、ポストカード7の印刷を施すのではなく、裏面には各帖の物語のあらましを印刷するようにしても良い。
【0040】
源氏物語については、各帖の内容についての知識も無い人も比較的多いと思われるので、カレンダー用紙2の裏面にあらましや登場人物等を印刷しておくことで、表面の各帖の題名(例えば、桐壺)と相まって知識が深まり、源氏物語を本格的に読んでみたいと思う人も増加し、教養を一層高めさせることができる動機付けにもなる。
【0041】
このように、本実施形態では、月が終わった後のカレンダー用紙2を切り取った後は、今までのようにカレンダー用紙2を破り捨てるのではなく、裏面に源氏物語の中の帖の絵柄が印刷されているポストカード7として再利用できるものである。また、別途、絵はがき等を購入する必要もなく、カレンダー用紙2を安価に再利用することができる。
また、カレンダー用紙2の裏面には、源氏物語の各帖のあらましや登場人物等を印刷しておくことで、表面の各帖の題名(例えば、桐壺)と相まって知識が深まり、源氏物語を本格的に読んでみたいと思う人も増加し、教養を一層高めさせることができる動機付けにもなる。
【0042】
(第4の実施の形態)
次に、第4の実施形態について図5及び図6により説明する。本実施形態では、カレンダー用紙2の再利用部6を分割して、桃太郎、浦島太郎、白雪姫などのおとぎ話のストーリーの代表的な場面の絵柄を印刷し、その絵柄の裏面には、各場面に対応した文章を印刷している。
1つのおとぎ話をひと月のカレンダー用紙2に分割して印刷をし、月が終わった後にカレンダー用紙2の再利用部6を場面ごとに切り取る。そして、紙芝居のような感じで1枚1枚幼い子供に絵柄を見せて、親は裏面に印刷されている文章を読むことで、子供におとぎ話の知識を与えたり、また、興味を持った場合には、本格的に書いてある本を買って子供に読み聞かせたり、あるいは子供自身が読むことで、教養を一層高めさせる動機付けを与えることができる。
【0043】
本実施形態では、カレンダー用紙2を12枚で構成した場合、12のおとぎ話を印刷することができ、多くのおとぎ話に関する知識を子供に与えることができる。
【0044】
このように、本実施形態では、月が終わった後のカレンダー用紙2を切り取った後は、今までのようにカレンダー用紙2を破り捨てるのではなく、おとぎ話などのストーリーに対応した場面の絵柄毎に分割して切り取り、絵柄毎に切り取った後は、絵柄を子供に見せながら、裏面に印刷してある文章を親が読むことで、紙芝居のようにしてカレンダー用紙2を再利用することができる。
【0045】
また、おとぎ話などは、通常は本として販売されているものの、1枚1枚カードのような状態では販売されておらず、子供におとぎ話に対して興味を持たせることができ、子供ににおとぎ話の知識を与えたり、また、興味を持った場合には、本格的に書いてある本を買って子供に読み聞かせたり、あるいは子供自身が読むことで、教養を一層高めさせる動機付けを与えることができる。このように、カレンダー用紙2を再利用でき、しかも、再利用部6はカレンダー用紙2に付随的なものであるため、安価に提供することができる。
【0046】
(第5の実施の形態)
図7は第5の実施形態を示し、本実施形態では、カレンダー用紙2の再利用部6にジグソーパズルを形成したものである。再利用部6の表面または裏面には任意の写真などが印刷されていて、切り込み線12にて任意の数の小片13を形成している。隣接する各小片13は、通常のジグソーパズルのように一部がつながっていて、切り込み線12に沿ってばらしていくことで、各小片13を簡単に切り離すことができるようになっている。
【0047】
ここで、本実施形態におけるカレンダー用紙2の厚みであるが、先の実施形態のようにポストカード7等よりは厚くしており、各小片13をジグソーパズルとして凹凸の嵌め合わせが可能な厚みとしている。
【0048】
このように、本実施形態では、月が終わった後のカレンダー用紙2を切り取った後は、今までのようにカレンダー用紙2を破り捨てるのではなく、再利用部6の各小片13を切り込み線12に沿ってばらすことで、ジグソーパズルとして楽しむことができる。これにより、再利用部6を再利用することができ、また、別途、ジグソーパズルを購入する必要もなく、カレンダー用紙2を安価に再利用することができる。
【0049】
(第6の実施の形態)
第6の実施形態を図8〜図11に示す。本実施形態では、カレンダー用紙2の再利用部6に動物の絵柄を印刷し、各絵柄を再利用部6から切り取り、山折りや糊付けをすることで、動物を組み立てることができるようにしたものである。
各月のカレンダー用紙2には異なる動物の絵柄が印刷されていて、例えば、図8に示す10月では親子の象の絵柄が印刷されている。また、図9に示す11月では、ライオンの親子の絵柄が印刷されており、図10に示す12月では、キリンの親子の絵柄が印刷されている。
【0050】
図8及び図9に示すように、象やライオンを構成している「からだ」、「かお」、「みみ」、「ひげ」等がそれぞれ個別に印刷されており、各部材はその周囲に沿って切り取り線15が形成されている。この切り取り線15の途中にはジグソーパズルの場合と同様に絵柄部分と絵柄以外の部分とは一部がつながっていて、再利用部6から切り取り線15により各絵柄を簡単に切り外すことができる。なお、図10に示すキリンは、そのからだの特徴から、一体物として印刷されている。
【0051】
このように、本実施形態では、月が終わった後のカレンダー用紙2を切り取った後は、今までのようにカレンダー用紙2を破り捨てるのではなく、再利用部6の動物の各構成部材を切り取り線15に沿って切り離すことで、また、切り離した後に、各部材を糊付けしたり山折りして楽しみながら動物を組み立てることができる。図11はライオンの親子を組み立てた状態を示している。
また、動物の絵柄が印刷されて台紙から切り離して動物を組み立てる市販の商品を別途、購入する必要もなく、カレンダー用紙2を安価に再利用することができる。
【0052】
なお、本実施形態におけるカレンダー用紙2の厚みは、第1の実施形態のポストカード7の場合と同様の厚さでもよく、また、山折りなどをするため、折り安さの観点から通常のカレンダーで用いられている薄いものでもよい。また、カレンダー用紙2の紙材として、クラフトペーパーを用いても良い。
【0053】
(第7の実施の形態)
図12に第7の実施形態を示す。本実施形態では、カレンダー用紙2の再利用部6にトランプを印刷したものであり、再利用部6の裏面には、各トランプの大きさに応じた背景画が印刷されている。各トランプの大きさは、市販されている通常のトランプの大きさと同じの場合や、小さくしたり、大きくしたり、任意の大きさにすることができる。
特に、遊び心で、トランプの大きさを小さくしたり、大きくした場合は、楽しくトランプをすることができる。
【0054】
この実施形態におけるカレンダー用紙2の厚みは、トランプとしていることから、第1の実施形態のポストカード7の場合と同様の厚みが好適例である。
また、各トランプを綺麗に切り取りが可能なように、切り取り線17が設けられている。
【0055】
このように、本実施形態では、月が終わった後のカレンダー用紙2を切り取った後は、今までのようにカレンダー用紙2を破り捨てるのではなく、再利用部6の各トランプを切り取り線17に沿って切り離すことで、また、切り離した後に、各トランプを集めていき、全部が揃った状態でトランプを楽しむことができる。
また、別途市販されているトランプを購入する必要もなく、カレンダー用紙2を安価に再利用することができる。
【0056】
なお、トランプの全種類を1枚のカレンダー用紙2の再利用部6に印刷しておいても良いが、小さくなり過ぎる虞があるので、適当な大きさのトランプとした場合は、全種類が揃うのには、複数月を経過する必要があるが、カレンダー用紙2を再利用するという観点からは、特に不都合ではない。
【0057】
(第8の実施の形態)
図13は第8の実施形態を示し、本実施形態では、カレンダー用紙2の再利用部6にスキミング防止の機能を持たせたものである。図14は、カレンダー用紙2(再利用部6)の要部拡大断面図を示し、上下の紙材20、21の間に薄い金属箔22をサンドイッチ状に貼合してカレンダー用紙2を構成しているものである。
上記金属箔22としては、アルミ箔、金紙、銀紙の任意のものでよく、厚みとして、約10μmのものを用いている。
【0058】
カードリーダーにより悪意を持って他人のクレジットカードやキャッシュカードに高周波磁界を照射し、これにより、クレジットカードやキャッシュカードの暗証番号等のデータを盗むことが可能である。これは、近接した位置からカードリーダーにてクレジットカード等からデータが本人が知らない間に盗まれることになる。
これを防止する手段として、カードリーダーからの高周波磁界を遮断して、クレジットカード等からデータが盗まれるのを防ぐスキミング防止カードが市販されている。
【0059】
この種のスキミング防止カードの大きさは、クレジットカードやキャッシュカードとほぼ同じ大きさのものや、財布の大きさのものなどがあり、スキミング防止カードを財布の中に入れておくことで、スキミング防止を図っている。
【0060】
本実施形態では、図13に示すように、クレジットカードやキャッシュカードの大きさとほぼ同じとしたスキミング防止カード30としており、カレンダー用紙2内に貼合配設した上記金属箔22にてカードリーダーからの高周波磁界を遮断して、クレジットカードやキャッシュカードからデータが盗まれるのを防止している。
【0061】
また、各スキミング防止カード30間には切り取り線18を形成している。この切り取り線18は、線状に印刷しているものであり、この切り取り線18に沿ってハサミ等で切り取ることで、クレジットカード等の大きさとほぼ同じ大きさのスキミング防止カード30として使用することができる。
【0062】
なお、再利用部6の表面には図13に示すように、切り取り線18と共に、該切り取り線18にて囲まれる部分に「スキミング防止カード」の文字を印刷しておいても良く、また、全面にわたって1枚の写真、または各スキミング防止カード30の大きさ毎に1枚の写真を印刷しておいても良い。かかる場合、再利用部6の隅に「スキミング防止カード」の文字を印刷しておくことで、カレンダーの使用者に本カレンダー本体1は、スキミング防止カードとして再利用できることを知らしめることができる。
【0063】
また、財布の中に全体をカバーするようにスキミング防止カードを入れる場合には、切り取り線18に沿うことなく任意の大きさのスキミング防止カード30としてハサミにて切り取って、財布の中にスキミング防止カード30を入れてクレジットカードやキャッシュカードのデータが盗まれるのを防止することができる。
【0064】
このように、本実施形態では、月が終わった後のカレンダー用紙2を切り取った後は、今までのようにカレンダー用紙2を破り捨てるのではなく、再利用部6の各スキミング防止カード30を切り取り線18に沿って切り取ることで、個別にスキミング防止カード30として使用することができる。特に、切り取ったスキミング防止カード30を財布の中に入れておくことで、クレジットカードやキャッシュカードのデータが盗まれるのを防止することができる。
また、別途市販されているスキミング防止カードを購入する必要もなく、カレンダー用紙2を安価に再利用することができる。
【0065】
なお、上記各実施形態においては、月が終わった後のカレンダー用紙2を切り取った後は、暦部5と再利用部6とを切り離し、暦部5の裏面はメモ書きとして利用しても良いが、本発明では再利用部6はメモ書きとしては利用せず、上述したようにメモ書き以外に再利用することを特徴としているものである。
【0066】
また、本発明は、複数毎(6枚、12枚)のカレンダー用紙2でカレンダー本体1を構成しているはもちろん、1月〜12月までの暦を全部印刷している1枚もののカレンダーにも適用できるものである。
【符号の説明】
【0067】
1 カレンダー本体
2 カレンダー用紙
5 暦部
6 再利用部
7 ポストカード
13 小片
20 紙材
21 紙材
22 金属箔
30 スキミング防止カード

【特許請求の範囲】
【請求項1】
カレンダー本体(1)を構成している1枚または複数枚のカレンダー用紙(2)の表面には、日にちが印刷されている暦部(5)と、この暦部(5)以外で裏面をメモ書き用としては利用しない再利用部(6)とで構成されており、
前記カレンダー用紙(2)の再利用部(6)の表面には、一面にわたって1枚の写真が印刷されており、
前記再利用部(6)の裏面には、複数枚のポストカード(7)として印刷されている
ことを特徴とするカレンダー。
【請求項2】
カレンダー本体(1)を構成している1枚または複数枚のカレンダー用紙(2)の表面には、日にちが印刷されている暦部(5)と、この暦部(5)以外で裏面をメモ書き用としては利用しない再利用部(6)とで構成されており、
前記カレンダー用紙(2)の再利用部(6)の裏面には、複数枚のポストカード(7)として印刷されており、
前記再利用部(6)の表面には、前記ポストカード(7)に対応して1枚1枚写真がそれぞれ印刷されている
ことを特徴とするカレンダー。
【請求項3】
カレンダー本体(1)を構成している1枚または複数枚のカレンダー用紙(2)の表面には、日にちが印刷されている暦部(5)と、この暦部(5)以外で裏面をメモ書き用としては利用しない再利用部(6)とで構成されており、
前記カレンダー用紙(2)の再利用部(6)の裏面には、複数枚のポストカード(7)として印刷されており、
前記再利用部(6)の表面には、前記ポストカード(7)に対応して源氏物語の各帖に対応した絵柄がそれぞれ印刷されている
ことを特徴とするカレンダー。
【請求項4】
カレンダー本体(1)を構成している1枚または複数枚のカレンダー用紙(2)の表面には、日にちが印刷されている暦部(5)と、この暦部(5)以外で裏面をメモ書き用としては利用しない再利用部(6)とで構成されており、
前記カレンダー用紙(2)の再利用部(6)の表面は複数に分割されていて、各分割された箇所には源氏物語の各帖に対応した絵柄が印刷されており、
前記再利用部(6)の各分割された裏面には、源氏物語の各帖のあらましがそれぞれ印刷されている
ことを特徴とするカレンダー。
【請求項5】
カレンダー本体(1)を構成している1枚または複数枚のカレンダー用紙(2)の表面には、日にちが印刷されている暦部(5)と、この暦部(5)以外で裏面をメモ書き用としては利用しない再利用部(6)とで構成されており、
前記カレンダー用紙(2)の再利用部(6)の表面は複数に分割されていて、各分割された箇所にはおとぎ話の各場面の絵柄が印刷されており、
前記再利用部(6)の各分割された裏面には、おとぎ話の各場面のあらましがそれぞれ印刷されている
ことを特徴とするカレンダー。
【請求項6】
カレンダー本体(1)を構成している1枚または複数枚のカレンダー用紙(2)の表面には、日にちが印刷されている暦部(5)と、この暦部(5)以外で裏面をメモ書き用としては利用しない再利用部(6)とで構成されており、
前記カレンダー用紙(2)の再利用部(6)の表面または裏面は写真が印刷されており、
前記再利用部(6)は、ジグソーパズル状に多数の小片(13)が切り離し可能に形成されている
ことを特徴とするカレンダー。
【請求項7】
カレンダー本体(1)を構成している1枚または複数枚のカレンダー用紙(2)の表面には、日にちが印刷されている暦部(5)と、この暦部(5)以外で裏面をメモ書き用としては利用しない再利用部(6)とで構成されており、
前記カレンダー用紙(2)の再利用部(6)の表面には任意の動物の絵柄が印刷されており、
前記動物の絵柄は再利用部(6)から切り離し可能で、切り離し後は該動物を組み立て可能に形成されている
ことを特徴とするカレンダー。
【請求項8】
カレンダー本体(1)を構成している1枚または複数枚のカレンダー用紙(2)の表面には、日にちが印刷されている暦部(5)と、この暦部(5)以外で裏面をメモ書き用としては利用しない再利用部(6)とで構成されており、
前記カレンダー用紙(2)の再利用部(6)の表面にはトランプの各種の絵柄がそれぞれ印刷されている
ことを特徴とするカレンダー。
【請求項9】
カレンダー本体(1)を構成している1枚または複数枚のカレンダー用紙(2)の表面には、日にちが印刷されている暦部(5)と、この暦部(5)以外で裏面をメモ書き用としては利用しない再利用部(6)とで構成されており、
前記カレンダー用紙(2)を、2枚の紙材(20)(21)と、この2枚の紙材(20)(21)との間に貼合した金属箔(22)とで構成して、該カレンダー用紙(2)にスキミング防止機能を持たせ、
前記再利用部(6)を任意の大きさに切り離し可能なスキミング防止カード(30)としている
ことを特徴とするカレンダー。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2011−101981(P2011−101981A)
【公開日】平成23年5月26日(2011.5.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−257707(P2009−257707)
【出願日】平成21年11月11日(2009.11.11)
【出願人】(595004115)株式会社 彩響舎 (13)
【出願人】(398016980)株式会社いちはら (17)
【出願人】(000249230)有限会社大三紙工社 (5)