説明

カーテンレール取付用ブラケット

【課題】 壁や窓枠などに確実に固定でき、取付作業性及びメインテナンス性に優れたカーテンレール取付用ブラケットを提供する。
【解決手段】 ブラケット本体の取付面2に刻まれた溝3と、溝3に取り付けられた取付板30とを備えたカーテンレール取付用ブラケット1において、取付板30は、ブラケット1を固定する面20から突出する突起24の膨大部25が係止可能な係止孔32を備え、ブラケット1本体は、係止孔32の取付面2とは逆側に隣接する空間部4、空間部4と連通する貫通孔5とを備えたことを特徴とするカーテンレール取付用ブラケットとする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カーテンレールを壁や窓枠に固定するためのカーテンレール取付用ブラケットに関する。
【背景技術】
【0002】
カーテンレールは壁や窓枠など直接取り付けられるのではなく、取付用ブラケットを介して当該壁や窓より手前に枠取り付けられる。例えば、特許文献1に開示されたカーテン取付用ブラケットが知られている。
【特許文献1】特開2003−245193号公報
【0003】
また、膨大部を有する突起を備えた取付金具を壁などに固定し、ブラケットの取付面側に設けられた係止孔を前記膨大部に係止させて、ブラケットを固定する方法もある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、壁側に設けられた突起の高さが低いと、突起の膨大部と係止孔とは係止できずブラケットを取り付けることができない。逆に、突起の高さが高いときは、突起の膨大部と係止孔との間に隙間が生じ、確実にブラケットを取り付けることが困難であった。そのため、試行錯誤を繰り返して突起の高さを調節してブラケットを取り付けていた。そのため、ブラケット取付の作業性が低下していた。
【0005】
更には、突起の膨大部と係止孔との係止が緩んだときは、突起の高さを調節してブラケットを再度取り付ける必要がある。一度ブラケットに取り付けたカーテンレールを外す必要があり、煩雑な作業を強いられメインテナンス性も損なわれていた。
【0006】
従って、本発明の目的は、壁や窓枠などに確実に固定でき、取付作業性及びメインテナンス性に優れたカーテンレール取付用ブラケットを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、鋭意研究を重ねた結果、請求項1の発明は、ブラケット本体の取付面に刻まれた溝と、前記溝に取り付けられた取付板とを備えたカーテンレール取付用ブラケットにおいて、
前記取付板は、前記ブラケットを固定する面から突出する突起の膨大部が係止可能な係止孔を備え、
前記ブラケット本体は、前記係止孔の前記取付面とは逆側に隣接する空間部と、前記空間部と連通する貫通孔とを備えたことを特徴とするカーテンレール取付用ブラケットとした。
【0008】
係止孔の取付面とは逆側に隣接する空間部があるので、突起の膨大部が該空間部に収められる。貫通孔が該空間部に連通しているので、突起の膨大部が露出している。したがって、貫通孔から露出した突出の高さを調節することにより、ブラケットを確実に固定することができる。
【0009】
請求項2の発明は、前記貫通孔の長手方向と前記取付面の法線とのなす角度が0度〜20度である請求項1に記載のカーテンレール取付用ブラケットとした。
【0010】
ブラケットを固定する面から突出する突起がネジである場合、貫通孔にドライバを挿入してネジを螺入することにより突起の高さが調節されブラケットが固定される。この場合、ネジの螺入を容易にする観点から、貫通孔の長手方向と取付面の法線とのなす角θは、0〜20度が好ましい。
【発明の効果】
【0011】
本発明のブラケットは、ブラケットを固定する面から突出した突起の膨大部に係止孔を係合させて取り付けるブラケットにおいて、該膨大部を収納する空間部に連通する貫通孔を備えた構造としたので、該貫通孔から該突起の高さを調節し、ブラケットを固定することができる。その結果、試行錯誤なく確実にブラケットを固定でき、取付作業性及びメインテナンス性に優れたブラケットが提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、図面を用いて本発明の実施形態を説明する。図1は本発明に係るカーテン取付用ブラケットの実施形態を示す概略図である。(a)は正面図、(b)は底面図、(c)は平面図、(d)は右側面図、(e)は左側面図である。ブラケット1の取付面2には溝3が彫られ、さらに空間部4が設けられている。さらに、空間部4から取付面2とは逆側に貫通する貫通孔5を備えている。また、ブラケット1のU字部6を備えている。例えば、カーテンレール(図示しない)をU字部6に嵌めて、取付孔7よりビス止めして該カーテンレールを固定することができる。
【0013】
図1(f)はブラケット1の取り付けに使用される取付板である。取付板30は係止孔32及び固定用孔34を備え、係止孔32は円形孔32aと上方に延びる長円孔32bからなる。そして、図1(g)に示すように、固定用孔34に貫通するネジ(図示しない)により取付板30が溝3に固定されている。
【0014】
次に、図2を用いてブラケット1の取り付け方法を説明する。まず、ブラケットを取り付ける壁20には取付板22が皿ネジ(図示しない)により固定されている。取付板22は先端に膨大部25を備えた突起24を有する。例えば、突起24はネジであれば、取付板22に螺入することで実現でき、ネジの頭部が膨大部25となる。
【0015】
図2(a)に示すように、突起24が取付板30の係止孔32に挿入するように、ブラケット1を取り付ける。壁20から膨大部25までの距離は、取付面20から取付板30の内側面までの距離より大きい。空間部4が確保されているので、膨大部25が係止孔32を貫通しても、取付面2が壁20に接した状態にすることができる。
【0016】
図2(b)に示すように、ブラケット1を下方に移動させると、係止孔32が膨大部25に係止した状態となる。空間部4と貫通孔5とは連通されているので、膨大部25が貫通孔5を介して露出している。したがって、貫通孔5にドライバを挿入し、ネジでもある突起24をさらに螺入することにより、ブラケット1を確実に固定することができる。その後、カーテンレール(図示しない)をU字部6に掛けて取り付ける。
【0017】
また、経年変化により突起24の膨大部25と係止孔32との係止が緩みブラケット1の取付が緩むことがあるが、同様に、再度突起24を螺入することで、容易にメインテナンス可能となり、カーテンレールを取り外す必要がない。
【0018】
なお、突起24の螺入を容易にする観点から、貫通孔7の長手方向と取付面2の法線Nとのなす角θは、0〜20度が好ましい。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明に係るブラケットを示す図で、それぞれ、(a)は正面図、(b)は底面図、(c)は平面図、(d)は左側面図、(e)は右側面図である。(f)は取付板を、(g)取付板が取り付けられた様子をそれぞれ示す。
【図2】(a)、(b)は本発明に係るブラケットを取り付ける様子を示す図である。
【符号の説明】
【0020】
1 カーテンレール取付用ブラケット
2 取付面材
3 溝
4 空間部
5 貫通孔
24 突起
25 膨大部
30 取付板
32 係止孔

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ブラケット本体の取付面に刻まれた溝と、前記溝に取り付けられた取付板とを備えたカーテンレール取付用ブラケットにおいて、
前記取付板は、前記ブラケットを固定する面から突出する突起の膨大部が係止可能な係止孔を備え、
前記ブラケット本体は、前記係止孔の前記取付面とは逆側に隣接する空間部と、前記空間部と連通する貫通孔とを備えたことを特徴とするカーテンレール取付用ブラケット。
【請求項2】
前記貫通孔の長手方向と前記取付面の法線とのなす角度が0度〜20度である請求項1に記載のカーテンレール取付用ブラケット。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2006−320653(P2006−320653A)
【公開日】平成18年11月30日(2006.11.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−148727(P2005−148727)
【出願日】平成17年5月20日(2005.5.20)
【出願人】(000147132)ユニテックパロマ株式会社 (8)
【Fターム(参考)】