説明

カード搬送装置及びそれを備えたカード処理装置

【課題】カードの滑りを抑制することにより小型化が図られるカード搬送装置及びそれを備えたカード処理装置を提供する。
【解決手段】従動プーリ42dに一体回転可能に連結された駆動側歯車46と従動プーリ52bに一体回転可能に連結された従動側歯車59とを互いに噛合させることにより、駆動ベルト43の駆動力を従動ベルト56に伝達するようにした。駆動ベルト43に対向する従動ベルト56も回転駆動されるため、プリペイドカードは駆動ベルト43及び従動ベルト56の双方により搬送又は停止される。このため、プリペイドカードの滑りが抑制され、当該プリペイドカードの加速距離の短縮化が図られる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばバスの運賃精算に使用されるプリペイドカード等のカードを搬送するカード搬送装置及びそれを備えたカード処理装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、バスの運賃精算は、紙製の回数券又は小銭若しくは紙幣からプリペイドカードへ移行しつつある。プリペイドカードには個別の識別番号データ及び所定の金額データ等が電磁的に記録されている。バスの利用者は、プリペイドカードを事前に代金を支払って購入し、バスに乗車する際、又はバスから降車する際には当該プリペイドカードを車内の運賃箱に設けられたカードリーダライタ等のカード処理装置に通すことにより運賃等の精算を行う。プリペイドカードは残額がゼロになるまで繰り返し利用することができる。
【0003】
このようなカード処理装置には、単方向タイプ及び双方向タイプの装置がある。単方向タイプのカード処理装置は、その入口から挿入されたプリペイドカードを処理し、その処理済みのプリペイドカードを出口から排出する構成とされている。この単方向タイプのカード処理装置は、車両の後側から乗車して同じく前側から降車する運行方式のバス等に使用される。双方向タイプのカード処理装置はその入口及び出口のいずれから挿入されたプリペイドカードも処理可能とされており、車両の前側から乗車して同じく前側から降車する運行方式のバス等に使用される。
【0004】
双方向タイプのカード処理装置としては、例えば次のような構成が知られている。即ち、図12に示すように、カード処理装置100のケース101内には、カード搬送装置102、パンチング装置103及び磁気ヘッド104が収容されている。カード搬送装置102は、カード処理装置100の入口から挿入されたプリペイドカードを出口まで搬送する。パンチング装置103はプリペイドカードの残額に応じて当該プリペイドカードに高額側から孔を開ける。磁気ヘッド104は搬送途中のプリペイドカードに記録された識別番号データ及び金額データ等を読み取る。
【0005】
カード搬送装置102は、駆動モータ110の駆動により回転する駆動プーリ111と、複数の従動プーリ112と、当該駆動プーリ111と各従動プーリ112との間に掛装された駆動ベルト113とを備えている。また、カード搬送装置102は、駆動ベルト113の上方に配置された複数の従動プーリ114と、各従動プーリ114間に掛装された従動ベルト115とを備えている。従動ベルト115の下行部は駆動ベルト113の上行部に面接触しており、当該駆動ベルト113の駆動力は摩擦により従動ベルト115に伝達されるようになっている。従って、駆動モータ110の駆動により駆動ベルト113が回転すると、従動ベルト115は当該駆動ベルト113と反対方向に回転する。
【0006】
例えば乗車時において、バスの利用者はカード処理装置100の入口からプリペイドカードを挿入する。このプリペイドカードは、その搬送途中において磁気ヘッド104により識別番号データ及び金額データ等が読み取られる。この後、駆動モータ110が逆転されてプリペイドカードが逆方向(この場合、入口側)へ搬送され、この途中において当該プリペイドカードには磁気ヘッド104により乗車地データ等が書き込まれる。そして、その書き込みが正しく行われたか否かのチェックを行った後、駆動モータ110が正転されて当該プリペイドカードは出口へ搬送される。ここで、例えば乗車区間に応じて運賃が定まる多区間運賃路線の場合、運賃精算は降車時に行われる。このため、多区間運賃路線のバスへの乗車時においては、プリペイドカードには孔開けの必要がないので、パンチング装置103が動作することはない。
【0007】
一方、降車時において、バスの利用者はカードリーダの出口からプリペイドカードを挿入する。このプリペイドカードは、その搬送途中において磁気ヘッド104により、識別番号データ、金額データ及び乗車時に記録された乗車地データ等が読み取られる。それらのデータに基づいてカード処理装置100の運賃が判断される。そして、プリペイドカードの残額に応じてパンチング装置103により当該プリペイドカードにはパンチ孔が開けられる。この後、駆動モータ110の逆転によりプリペーイカードは逆方向(この場合、出口側)へ戻され、この戻りの途中において当該プリペイドカードの金額データが書き換えられる。そして、駆動モータ110の正転によりプリペイドカードは正方向(この場合、入口側)へ搬送され、その搬送途中においてプリペイドカードに記録されたデータが磁気ヘッド104により読み取られる。これにより、当該プリペイドカードに問題なくデータが書き込まれたか否かがチェックされる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
前記従来のカード処理装置は、バスの運賃箱に後付けされたり、当該運賃箱のケース内に組み込まれたりする。運賃箱のケース内には硬貨や紙幣を処理する券銭処理装置及び両替装置等の各種機器が収容されており、当該ケース内のスペースは限られている。このため、特に運賃箱のケース内に前記カード処理装置を収容する場合には、当該カード処理装置の小型化が課題となる。
【0009】
前述したように、カード処理装置において、プリペイドカードの処理時には当該プリペイドカードは所定速度まで加速され、反転時には所定の加速度で減速されて一旦停止されてから再び所定速度まで加速される。このため、カード処理装置には、プリペイドカードの加減速に要する加速エリアが確保されている。従って、例えばプリペイドカードの搬送時における加速度を増大させることにより、当該プリペイドカードの加減速エリアを短縮し、ひいてはカード処理装置のプリペイドカードの搬送方向における長さを短縮することが考えられる。
【0010】
ところが、前記従来のカード処理装置においては、次のような問題があった。即ち、駆動ベルト113の駆動力は摩擦により従動ベルト115へ伝達されるものの、当該駆動ベルト113と従動ベルト115との間において、実際に駆動力の伝達が行われるのは、わずかな範囲である。詳述すると、プリペイドカードを下流側(図12における右側)へ送ろうとする力が発生するのは、駆動側の駆動プーリ111及び各従動プーリ112と、従動側の各従動プーリ114とが駆動ベルト113及び従動プーリ114を介して互いに接触する領域だけである。このため、前記領域以外の領域においては従動ベルト115は駆動ベルト113の回転によるプリペイドカードの移動に伴って回転するだけである。従って、プリペイドカードと駆動ベルト113との間に滑りが発生した場合、その滑りが発生した箇所で当該プリペイドカードが停滞するおそれがある。
【0011】
プリペイドカードの加減速エリアの短縮化を図るために、搬送時におけるプリペイドカードの加速度を増大させるようにした場合、当該プリペイドカードと駆動ベルト113との間の滑りは、いっそう発生しやすくなる。このため、プリペイドカードの搬送時における加速度の増大、即ちプリペイドカードの加減速エリアの短縮には限界があり、それはカード処理装置におけるプリペイドカードの搬送方向における短縮化の限界にもつながっていた。従って、カード処理装置の小型化、正確には当該カード処理装置におけるプリペイドカードの搬送方向における短縮化には、当該プリペイドカードの滑りを抑制する必要があった。
【0012】
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、カードの滑りを抑制することにより小型化が図られるカード搬送装置及びそれを備えたカード処理装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
請求項1に記載の発明は、モータの駆動により回転する駆動ベルトと、前記駆動ベルトに対して対向するように配置された従動ベルトと、前記駆動ベルトの回転力を前記従動ベルトに伝達する動力伝達機構と、を備え、前記駆動ベルトと前記従動ベルトとの間にカードを挟んだ状態で当該カードを搬送するようにしたことを要旨とする。
【0014】
請求項2に記載の発明は、モータの回転により回転する駆動プーリと当該駆動プーリに対応する単数又は複数の従動プーリとの間に掛装されて当該駆動プーリの駆動により回転する駆動ベルトと、前記駆動ベルトが掛装された従動プーリとは異なる複数の従動プーリ間に掛装されて前記駆動ベルトに対向するように配置された従動ベルトとを備え、前記駆動ベルトの回転により当該駆動ベルトと前記従動ベルトとの間にカードを挟んだ状態で当該カードを搬送するようにしたカード搬送装置において、前記駆動プーリと前記従動ベルトが掛装された従動プーリとの間、又は前記駆動ベルトが掛装された従動プーリと前記従動ベルトが掛装された従動プーリとの間には、前記駆動プーリ又は前記駆動ベルトが掛装された従動プーリの回転力を前記従動ベルトが掛装された従動プーリに伝達する動力伝達機構を備えたことを要旨とする。
【0015】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、前記動力伝達機構は、前記駆動プーリ又は前記駆動ベルトが掛装された従動プーリに一体回転可能に連結された駆動側歯車と、前記従動ベルトが掛装された複数の従動プーリのうちいずれか1つに一体回転可能に連結された従動側歯車と、を備え、前記駆動側歯車と前記従動側歯車とを噛み合わせることにより前記駆動ベルトの回転力を従動ベルトに伝達するようにしたことを要旨とする。
【0016】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3のうちいずれか一項に記載のカード搬送装置と、前記カード搬送装置により搬送されてきたカードに記録されている情報を読み取ると共に当該カードに所定の情報を書き込む磁気ヘッドと、を備えたことを要旨とする。
【0017】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の発明において、前記カードが挿入される入口部材と、前記入口部材にカードが挿入されたことを検出する挿入検出センサと、前記挿入検出センサによりカードが検出されたときに前記カード搬送装置のモータを駆動させる制御装置と、前記駆動ベルト及び従動ベルトをそれぞれ収容するケースと、を備え、前記入口部材を前記ケースの外面に突設すると共に当該入口部材に前記挿入検出センサを設けるようにしたことを要旨とする。
【0018】
請求項6に記載の発明は、請求項4又は請求項5に記載の発明において、前記磁気ヘッドのカードの挿入側に配置された挿入側カード検出センサと、前記磁気ヘッドのカードの搬送側に配置された搬送側カード検出センサと、前記挿入側及び搬送側カード検出センサによるカードの検出結果に基づいて、当該カードの情報を読み取るように又は当該カードに情報を書き込むように前記磁気ヘッドを制御する制御装置と、を備え、前記カード処理装置に挿入されたカードが前記挿入側カード検出センサを通過して当該挿入側カード検出センサが非検出状態になったときには前記磁気ヘッドにより当該カードの情報を読み取り可能となるように、また、当該カードが前記搬送側カード検出センサにより検出された後に前記カード搬送装置の搬送方向が逆転されて当該搬送側カード検出センサが非検出状態となったときには前記磁気ヘッドにより当該カードに情報を書き込み可能となるように、前記挿入側及び搬送側カード検出センサの前記磁気ヘッドに対する位置関係をそれぞれ設定するようにしたことを要旨とする。
【0019】
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の発明において、前記制御装置は、前記入口部材から挿入されたカードが予め想定した異常を有する異常カードであると判断した場合には、当該異常カードを前記入口部材から排出するように前記モータを駆動するようにし、前記挿入側カード検出センサは、前記異常カードが前記入口部材から排出されたことを検出する排出完了検出センサを兼用するようにしたことを要旨とする。
【0020】
(作用)
請求項1に記載の発明によれば、駆動ベルトの回転力が従動ベルトに伝達されることにより、当該従動ベルトも回転駆動する。このため、カードの滑りが抑制され、カードの加減速エリア(加速距離)の短縮化が図られる。ひいてはカード搬送装置におけるカード搬送方向長さの短縮化が図られる。
【0021】
請求項2に記載の発明によれば、駆動プーリの回転力は従動ベルトが掛装された従動プーリに伝達される。又は、駆動ベルトが掛装された従動プーリの回転力は従動ベルトが掛装された従動プーリに伝達される。このため、駆動ベルトだけでなく従動ベルトも回転駆動する。従って、カードの滑りが抑制され、当該カードの加減速エリア(加速距離)の短縮化が図られる。ひいてはカード搬送装置におけるカード搬送方向長さの短縮化が図られる。
【0022】
請求項3に記載の発明によれば、請求項2に記載の発明の作用に加えて、駆動プーリ又は駆動ベルトが掛装された従動プーリに一体回転可能に連結された駆動側歯車と、従動ベルトが掛装された従動プーリに一体回転可能に連結された従動側歯車とは互いに噛み合わせられる。このため、駆動ベルトの回転力は駆動側歯車及び従動側歯車を介して従動ベルトに伝達される。駆動側歯車と従動側歯車とを噛み合わせるだけなので、構成が複雑になることもない。
【0023】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3のうちいずれか一項に記載のカード搬送装置により搬送されてきたカードに記録されている情報は磁気ヘッドにより読み取られる。また、前記カードには磁気ヘッドにより情報が書き込まれる。カード搬送装置の小型化(カード搬送方向長さの短縮化)が図られることにより当該カード処理装置の小型化も図られる。
【0024】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の発明の作用に加えて、カードの入口部材への挿入が挿入検出センサにより検出されると、モータが駆動され、前記カードは駆動ベルトと従動ベルトに挟まれた状態で搬送される。ここで、前記挿入検出センサはケースの外部に突設された入口部材に設けられるので、当該挿入検出センサをケース内に収容するようにした場合に比べて、当該ケースの小型化が図られる。
【0025】
請求項6に記載の発明によれば、請求項4又は請求項5に記載の発明の作用に加えて、磁気ヘッドにおけるカードの挿入側には挿入側カード検出センサが配置される。また、磁気ヘッドにおけるカードの搬送側には搬送側カード検出センサが配置される。そして、挿入側カード検出センサ及び搬送側カード検出センサによるカードの検出結果に基づいて、当該カードの情報を読み取るように、又は当該カードに情報を書き込むように前記磁気ヘッドは制御される。
【0026】
カード搬送装置により搬送されてきたカードが挿入側カード検出センサを通過して当該挿入側カード検出センサが非検出状態になったときには磁気ヘッドにより磁気カードの情報を読み取り可能となるように、挿入側カード検出センサの磁気ヘッドに対する位置関係が設定される。また、同じくカードが搬送側カード検出センサにより検出された後にカード搬送装置の搬送方向が逆転されて当該搬送側カード検出センサが非検出状態となったときには、前記磁気ヘッドにより当該カードに情報を書き込み可能となるとなるように、搬送側カード検出センサの磁気ヘッドに対する位置関係が設定される。
【0027】
このため、カードの挿入側の端部(いわゆるカードの頭)と反対側の端部(いわゆるカードの尻)を基準として、磁気ヘッドの読み取り、又は磁気ヘッドによる情報の書き込みを行うことができる。これは、カード処理装置に搭載された請求項1〜請求項3のうちいずれか一項に記載のカード搬送装置において、カードの滑りが抑制されるからである。従って、カードの滑りが発生したときを考慮して、例えばカードの挿入側の端部を基準として、磁気ヘッドによる情報の読み取り又は磁気ヘッドによる情報の書き込みを行う必要は必ずしもなく、挿入側カード検出センサ及び搬送側カード検出センサの配置自由度が向上する。
【0028】
請求項7に記載の発明によれば、請求項6に記載の発明の作用に加えて、入口部材から挿入されたカードが予め想定した異常を有する異常カードであると判断された場合には、当該異常カードを前記入口部材から排出するように前記モータが駆動される。そして、前記異常カードが前記入口部材から排出されたことは前記挿入側カード検出センサにより検出される。即ち、挿入側カード検出センサは、異常カードが前記入口部材から排出されたことを検出する排出完了検出センサを兼用する。このため、排出完了検出センサを前記挿入側カード検出センサとは別に設けるようにした場合と異なり、センサの個数が節約され、部品点数の低減に貢献する。また、部品点数の低減は装置の小型化にも寄与する。
【発明の効果】
【0029】
本発明によれば、カードの滑りが抑制されることによりカード搬送装置及びそれを備えたカード処理装置の小型化が図られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
以下、本発明を、例えばバスの運賃箱に搭載されて運賃精算用のプリペイドカード等を処理するカード処理装置に具体化した一実施形態を図1〜図11に基づいて説明する。本実施形態におけるバスは、前側から乗車し、同じく前側から降車する運行方式が採用されている。
【0031】
<運賃箱におけるカード処理装置の搭載位置>
図1に示すように、運賃箱11は、バス(図示略)の乗車口近傍の通路上に配置されており、当該運賃箱11の筐体12の上部には整理券及び運賃としての硬貨が投入される券硬貨投入口13が設けられている。運賃箱11の運転手側の一側面には、前記券硬貨投入口13から投入された投入運賃を監視するための監視窓(図示略)が設けられていると共に、当該監視窓の上部には運転手により操作される操作盤(図示略)が設けられている。運賃箱11の後面上部には両替用の紙幣が挿入される紙幣挿入口(図示略)が設けられていると共に、当該紙幣挿入口の下方には両替された硬貨の受取口(図示略)が設けられている。
【0032】
また、図1に鎖線で示すように、運賃箱11の筐体12内の上部には、例えばプリペイドカードCを処理するカード処理装置20が収容されている。カード処理装置20の外面(正確には、前面)にはプリペイドカードCを挿入又は排出するカード挿入口20aが設けられており、同じく上面にはプリペイドカードCを排出又は挿入されるカード排出口20bが設けられている。カード挿入口20aは筐体12の前壁を貫通して外部に露出しており、カード排出口20bは筐体12の上壁を貫通して外部に露出している。カード処理装置20はカード挿入口20a及びカード排出口20bのいずれからもプリペイドカードCを挿入して処理可能とした双方向タイプのカード処理装置として構成されている。
【0033】
プリペイドカードCには個別の識別番号データ及び所定の金額データ等が電磁的に記録されている。バスの利用者は代金を事前に支払ってプリペイドカードCを購入し、バスに乗車する際又はバスから降車する際には当該プリペイドカードCをカード処理装置20に通すことにより運賃等の精算を行う。
【0034】
<カード処理装置の全体構成>
<駆動側>
図2及び図3に示すように、カード処理装置20は直方体状のケース31を備えており、当該ケース31は互いに対向する長側壁31a,31bを有している。ケース31の内底部にはモータ(ステッピングモータ)32が配置されており、当該モータ32の出力軸には駆動プーリ33が固定されている。また、ケース31の内底部には各種の制御回路及び電源回路等が実装された制御基板34が配置されており、当該制御基板34の上方には2つのパンチング装置35a,35b及び磁気ヘッド36がそれぞれ配置されている。
【0035】
図3に示すように、磁気ヘッド36はケース31の長手方向における中央付近に配置されており、両長側壁31a,31b間のほぼ全長に亘って延出形成されている。磁気ヘッド36はカード処理装置20に通されたプリペイドカードCに記録された識別番号データ及び金額データ等の各種情報を読み取る。また、磁気ヘッド36はカード処理装置20に通されたプリペイドカードCの金額データ等の書き換えを行う。
【0036】
磁気ヘッド36よりもカード挿入口20a側には両パンチング装置35a,35bが配置されており、両パンチング装置35a,35bはそれぞれケース31の短手方向において所定間隔をおいて配置されている。パンチング装置35a,35bはそれぞれソレノイド(図示略)及び当該ソレノイドの駆動により上下方向に進退移動する穿孔ピンを備えており、当該穿孔ピンによりカード処理装置20に通されたプリペイドカードCにパンチ孔を開ける。
【0037】
一方、図2及び図3に示すように、ケース31の互いに対向する長側壁31a,31b間には複数(本実施形態では、6つ)の軸41a,41b,41c,41d,41e,41fがケース31の長手方向において適当間隔をおいて支持されている。軸41a,41dは両長側壁31a,31b間に回転可能に支持された回転軸であり、残りの各軸41b,41c,41e,41fは両長側壁31a,31b間に回転不能に支持された固定軸である。軸41eは軸41bの下方に配置されており、軸41fは両軸41a,41b間において当該両軸41a,41bよりも下方に配置されている。
【0038】
軸41aには駆動プーリ42aが一体回転可能に固定されている。各軸41b〜41eにはそれぞれ従動プーリ42b,42c,42d,42eが回転可能に支持されている。軸41fにはテンションプーリ42fが回転可能に支持されている。従動プーリ42b,42cは磁気ヘッド36を、その前後方向において間に挟むように配置されている。
【0039】
駆動プーリ42a及び各従動プーリ42b〜42e間には無端状の駆動ベルト43が掛装されており、当該駆動ベルト43の下行部における駆動プーリ42aと従動プーリ42eとの間には、テンションプーリ42fが転接されている。これにより、駆動ベルト43の弛みが抑制される。駆動ベルト43はケース31の短手方向における中央付近において当該ケース31の長手方向に延びるように配置されている。また、駆動ベルト43は両パンチング装置35a,35bの間及び磁気ヘッド36の短手方向中央を通過するように配置されている。
【0040】
図3に示すように、各軸41a〜41fのうち、最も前側(図3における左側)に配置された軸41aの外端部には伝達プーリ44が一体回転可能に固定されている。当該伝達プーリ44と前記駆動プーリ33との間には無端状のタイミングベルト45が掛装されている。また、各軸41a〜41fのうち、最も後側(図3における右側)に配置された軸41dの外端部には駆動側歯車46が一体回転可能に固定されている。
【0041】
従って、モータ32が駆動されると、当該モータ32の回転力は駆動プーリ33及びタイミングベルト45を介して伝達プーリ44に伝達され、これにより当該伝達プーリ44は回転する。当該伝達プーリ44の回転力は軸41aを介して駆動プーリ42aにさらに伝達され、これにより当該駆動プーリ42aは回転する。駆動プーリ42aの回転により駆動ベルト43は回転し、当該駆動ベルト43の回転に伴って各従動プーリ42b〜42e及びテンションプーリ42fも回転する。従動プーリ42dの回転により軸41d及び駆動側歯車46もそれぞれ一体的に回転する。
【0042】
<従動側>
図2及び図4に示すように、ケース31の互いに対向する長側壁31a,31b間において、駆動ベルト43の上方には複数(本実施形態では、4つ)の軸51a,51b,51c,51dがケース31の長手方向において適当間隔をおいて支持されている。軸51cは各軸51a,51b,51dよりも上方に配置されている。軸51bは両長側壁31a,31b間に回転可能に支持された回転軸であり、残りの各軸51a,51c,51dは両長側壁31a,31b間に回転不能に支持された固定軸である。両軸51a,51cにはそれぞれ従動プーリ52a,52cが回転可能に支持されている。軸51bには従動プーリ52bが一体回転可能に固定されている。軸51dにはテンションプーリ52dが回転可能に支持されている。
【0043】
図2に示すように、両従動プーリ52a,52b間には従動プーリ52e,52fが前記従動プーリ42b,42cにそれぞれ対応するように配置されている。図4に示すように、両従動プーリ52e,52fはケース31(正確には、長側壁31a)に固定されたブラケット53,54に回転可能に軸支されている。また、両従動プーリ52e,52f間には押さえローラ55が前記磁気ヘッド36(図2参照)に対向するように配置されており、当該押さえローラ55は両長側壁31a,31b間に回動可能に支持されている。押さえローラ55は両長側壁31a,31b間のほぼ全長に亘って延出形成されている。押さえローラ55は圧縮コイルばね(図示略)により常時下方(磁気ヘッド36側)へ付勢されている。
【0044】
図2に示すように、各従動プーリ52a〜52c,52e,52f及び押さえローラ55間には無端状の従動ベルト56が掛装されており、当該従動ベルト56の上行部における従動プーリ52bと従動プーリ52cとの間には、テンションプーリ52dが転接されている。これにより、従動ベルト56の弛みが抑制される。従動ベルト56の下行部と前記駆動ベルト43の上行部とは互いに面接触状態に保たれており、駆動ベルト43の回転力は摩擦により従動ベルトに伝達されるようになっている。
【0045】
図2に示すように、ケース31内において、カード挿入口20a側に配置された従動プーリ52aの下方には搬送ローラ57が対向配置されている。搬送ローラ57はケース31内に設けられた支持部材に対して回転可能に軸支されており、付勢手段(図示略)により常時上方(従動ベルト56側)へ付勢されている。このため、搬送ローラ57は常に従動ベルト56に転接した状態に保たれる。また、ケース31内において、カード排出口20b側に配置された従動プーリ52cの右方には搬送ローラ58が対向配置されている。搬送ローラ58はケース31内に設けられた支持部材に対して回転可能に軸支されており、付勢手段(図示略)により常時左方(従動ベルト56側)へ付勢されている。このため、搬送ローラ58は常に従動ベルト56に転接した状態に保たれる。
【0046】
また、図4に示すように、軸51bの外端部には従動側歯車59が一体回転可能に固定されている。そして、図5に示すように、従動側歯車59と前記駆動側歯車46とは互いに噛合しており、当該駆動側歯車46の回転力は従動側歯車59に伝達されるようになっている。従って、モータ32の駆動により前記駆動側歯車46が回転すると、当該駆動側歯車46の回転力は従動側歯車59及び軸51bを介して従動プーリ52bに伝達される。この従動プーリ52bが回転することにより従動ベルト56は回転する。
【0047】
搬送ローラ57と従動ベルト56との間、従動ベルト56と駆動ベルト43との間及び搬送ローラ58と従動ベルト56との間はプリペイドカードCが搬送されるカード搬送路となっている。カード挿入口20aから挿入されたプリペイドカードCは前記カード搬送路を通ってカード排出口20bから排出される。また、カード排出口20bから挿入されたプリペイドカードCは前記カード搬送路を通ってカード挿入口20aから排出される。
【0048】
従動プーリ52bと従動プーリ42dとの間から送り出されたプリペイドカードCは長側壁31a,31bの内面に固定された図2に二点差線で示すガイドによりカード排出口20bへ案内される。このガイドは磁気ヘッド36のカード排出口20b側から水平に延び、両従動プーリ42d,52bの近傍を境に上方(カード排出口20b側)へ滑らかに立ち上がっている。一方、カード排出口20bから挿入されたプリペイドカードCは前記ガイドに案内されながらカード搬送路を通ってカード挿入口20aから排出される。
【0049】
<シャッタ>
図2に示すように、ケース31内において、カード挿入口20a及びカード排出口20bの近傍には、それぞれシャッタ61,62が設けられている。両シャッタ61,62はそれぞれソレノイド61a,62a及び前記カード搬送路を閉鎖する遮蔽部材61b,62bを備えている。両遮蔽部材61b,62bはそれぞれケース31内において回動可能に支持されており、図2に実線で示す閉鎖位置と同じく二点鎖線で示す開放位置との間を移動可能とされている。閉鎖位置は両遮蔽部材61b,62bにより前記カード搬送路のカード挿入口20a側及びカード排出口20b側がそれぞれ閉鎖されてプリペイドカードCの挿入が不能となる位置である。開放位置は前記カード搬送路のカード挿入口20a側及びカード排出口20b側がそれぞれ開放されてプリペイドカードCの挿入が可能となる位置である。
【0050】
両遮蔽部材61b,62bは付勢手段(図示略)により前記カード搬送路を閉鎖する方向へ常時付勢されており、両ソレノイド61a,62aが駆動されていない通常時には、両遮蔽部材61b,62bはそれぞれ前記付勢手段により図2に実線で示す閉鎖位置に保持されるようにされている。そして、ソレノイド61a,62aが駆動されたとき、両遮蔽部材61b,62bは前記付勢手段の付勢力に抗して図2に二点鎖線で示す開放位置まで移動するようにされている。
【0051】
両シャッタ61,62は、外部からの挿入方向に対する搬送のみを規制するものであり、ケース31の内部から外部への排出方向に対する搬送については搬送されるプリペイドカードCによって遮蔽部材61b,62bが前記付勢手段の付勢力に抗して閉鎖位置から開放位置方向へ押し上げられる構造とされている。このため、遮蔽部材61b,62bが前記閉鎖位置にある場合であっても、ケース31内にあるプリペイドカードCをケース31外部に排出可能となっている。
【0052】
尚、本実施形態において、カード挿入口20aは後述するA方向処理時における入口部材を構成し、カード排出口20bは後述するB方向処理時における入口部材を構成する。また、モータ32、駆動プーリ42a、駆動側の従動プーリ42b,42c,42d,42e、駆動ベルト43、駆動側歯車46、従動側の従動プーリ52a,52b,52c,52e,52f、従動ベルト56及び従動側歯車59はプリペイドカードCを搬送するカード搬送装置を構成する。さらに、駆動側歯車46及び従動側歯車59は動力伝達機構を構成する。
【0053】
<カード処理装置の電気的構成>
次に、前記カード処理装置20の電気的構成について説明する。
図6に示すように、カード処理装置20はマイクロコンピュータ70を備えており、当該マイクロコンピュータ70は前記制御基板34に実装されている。マイクロコンピュータ70はCPU(中央処理装置)71、ROM(読み取り専用メモリ)72、RAM(読み取り書き込み専用メモリ)73及びカウンタ74を備えている。ROM72にはカード処理装置20の各部を統括的に制御するための各種データ及び各種制御プログラム等が予め格納されている。RAM73はROM72の制御プログラムを展開してCPU71が各種処理を実行するためのデータ記憶領域、即ち作業領域である。カウンタ74は、そのカウント値がCPU71によって予め設定された所定値に達するとカウントアップ信号を当該CPU71に出力する。
【0054】
CPU71には入出力インターフェイス(図示略)を介して第1カード検出センサS1、第2カード検出センサS2、第3カード検出センサS3、第4カード検出センサS4、第5カード検出センサS5、第6カード検出センサS6及び第7カード検出センサS7が接続されている。また、CPU71には、モータ32、磁気ヘッド36、パンチング装置35a,35b(正確には、それらを構成する図示しないソレノイド)、及びシャッタ61,62のソレノイド61a,62aが駆動回路(図示略)を介して接続されている。
【0055】
各第1〜第7カード検出センサS1〜S7はそれぞれ発光素子と受光素子とを備えており、両素子は前記カード搬送路を上下方向において挟むようにして互いに対向配置されている(図2参照)。プリペイドカードCが搬送されてきて第1〜第7カード検出センサS1〜S7の発光素子からの光(例えば赤外線)が当該プリペイドカードCにより遮られると、第1〜第7カード検出センサS1〜S7はそれぞれプリペイドカード検出信号をCPU71へ出力する。
【0056】
CPU71は、ROM72に格納された制御プログラムに基づいて、カード処理装置20の各部を統括的に制御すると共に、各第1〜第7カード検出センサS1〜S7からのプリペイドカード検出信号に応じて、モータ32、パンチング装置35a,35b、磁気ヘッド36及びシャッタ61,62のソレノイド61a,62aをそれぞれ駆動制御する。
【0057】
また、バスの乗車口及び降車口のドアにはその開閉動作を検出する開閉検出スイッチ(図示略)が設けられている。この開閉検出スイッチはドアが開いたときにはドア開信号を、ドアが閉じたときにはドア閉信号をCPU71に出力する。そして、通常、ドア開信号が入力されたときにはCPU71はソレノイド61a,62aを励磁して遮蔽部材61b,62bを閉鎖位置から開放位置へ移動させ、ドア閉信号が入力されたときにはソレノイド61a,62aを消磁して遮蔽部材61b,62bを開放位置から閉鎖位置へ移動させる。
【0058】
<センサの配置関係>
ここで、第1〜第7カード検出センサS1〜S7の配置関係について説明する。図7に示すように、第1〜第3カード検出センサS1〜S3及び第5〜第7カード検出センサS5〜S7はそれぞれ長側壁31aに固定されており、第4カード検出センサS4は長側壁31bに固定されている。第1カード検出センサS1はカード挿入口20aに組み込まれており、ケース31外に位置している。第2カード検出センサS2はケース31内のカード挿入口20a寄りに配置されている。第3カード検出センサS3は磁気ヘッド36のカード挿入口20a側の側面に近接して配置されている。第4カード検出センサS4は磁気ヘッド36のカード排出口20b側の側面に近接して配置されている。第5カード検出センサS5は、その中心軸とパンチング装置35a(正確には、その穿孔ピン)の中心との間の距離がプリペイドカードCの長さと同じになるように配置されている。一方、図2に示すように、第7カード検出センサS7はカード排出口20bの直下に配置されており、当該第7カード検出センサS7の下方には第6カード検出センサS6が配置されている。
【0059】
尚、本実施形態において、CPU71は制御装置を構成する。また、第1カード検出センサS1は後述するA方向処理時における挿入検出センサを構成し、第7カード検出センサS7は後述するB方向処理時における挿入検出センサを構成する。さらに、第2カード検出センサS2は後述するA方向処理時における挿入側カード検出センサ、後述するB方向処理時における搬送側カード検出センサ及び後述するA方向処理時における異常カードの排出完了検出センサを構成する。第6カード検出センサS6は後述するA方向処理時における搬送側カード検出センサ、後述するB方向処理時における挿入側カード検出センサ及び後述するB方向処理時における異常カードの排出完了検出センサを構成する。
【0060】
<実施形態の作用>
次に、前述のように構成したカード処理装置の動作を図7及び図8〜図11に示すタイミングチャートに従って説明する。この図8〜図11に示すタイミングチャートは、前記ドア開信号がCPU71に入力されている状態、即ち、ソレノイド61a,62aが励磁されて遮蔽部材61b,62bが前記付勢手段の付勢力に抗して閉鎖位置から開放位置へ移動した状態を前提としている。
【0061】
カード処理装置20はカード挿入口20a及びカード排出口20bのいずれからもプリペイドカードCを挿入して処理可能とした双方向タイプのカード処理装置である。以下、カード挿入口20aから、即ち図7に矢印で示すA方向にプリペイドカードCを挿入して搬送するときのカード処理(以下、「A方向でのカード処理」という。)について、パンチ孔を開けない場合と開ける場合とに分けて説明する。また、カード排出口20bから、即ち図7に矢印で示すB方向にプリペイドカードCを挿入して搬送するときのカード処理(以下、「B方向でのカード処理」という。)について、パンチ孔を開けない場合と開ける場合とに分けて説明する。
【0062】
<1.A方向でのカード処理;パンチ孔を開けない場合>
まず、A方向でのカード処理においてパンチ孔を開けない場合のカード処理装置20の動作を図8に示すタイミングチャートに従って説明する。この処理は例えばバスに乗車する際のカード処理である。
【0063】
図8に示すように、モータ32が停止した状態で、乗客によりカード挿入口20aからプリペイドカードCが挿入されると、当該プリペイドカードCは第1カード検出センサS1により検出される(T1)。すると、CPU71はA方向の搬送と判断して、カード排出口20bからのプリペイドカードCの挿入を禁止するため、ソレノイド62aを消磁して遮蔽部材62bを開放位置から閉鎖位置へ移動させると共に、モータ32を正転駆動させる。プリペイドカードCは従動ベルト56及び搬送ローラ57によりA方向へ搬送される。
【0064】
そして、プリペイドカードCが第2カード検出センサS2を通過して当該第2カード検出センサS2が非検出状態になったとき(T2)、CPU71はソレノイド61aを消磁する。すると、遮蔽部材61bは前記付勢手段の付勢力により開放位置から閉鎖位置へ移動する。これにより、プリペイドカードCのカード挿入口20aからの連続挿入が規制される。また、第2カード検出センサS2が非検出状態になったとき、CPU71は磁気ヘッド36を動作させて当該プリペイドカードCに記録された各種情報(使用可能金額、有効期間及び固有番号等の諸データ)の読み取り(リード) を開始すると共に、第3カード検出センサS3によりプリペイドカードCのパンチ孔の読み取りを開始する。
【0065】
ここで、プリペイドカードCの情報(磁気情報,パンチ孔)が正しく読取れなかった場合、また情報は正しく読みとれても使用可能金額がない場合、及び有効期間外である場合等、CPU71はカード挿入口20aから挿入されたプリペイドカードCを異常カードであると判断する。そして、CPU71は前記異常カードをカード挿入口20aから排出するようにモータ32を逆転駆動する。当該プリペイドカードCは反A方向へ搬送され、カード挿入口20aを介して返却される。第2カード検出センサS2が非検出状態になると、CPU71はプリペイドカードCの返却が完了したと判断する即ち、第2カード検出センサS2は、前記異常カードがカード挿入口20aから排出されたことを検出する排出完了検出センサを兼用する。
【0066】
話を戻して、磁気ヘッド36及び第3カード検出センサS3によりプリペイドカードCの情報が正しく読み取れた場合、CPU71はプリペイドカードCのA方向への搬送を継続する。このプリペイドカードCのA方向への搬送に伴って、当該プリペイドカードCが第4カード検出センサS4を通過して当該第4カード検出センサS4が非検出状態になったとき(T3)、CPU71は第3カード検出センサS3によるプリペイドカードCのパンチ孔の読み取り及び磁気ヘッド36によるプリペイドカードCの読み取りをそれぞれ停止する。また、CPU71はモータ32を一旦停止した後、当該モータ32を逆転駆動する。このとき、プリペイドカードCは第6カード検出センサS6により検出されている。
【0067】
モータ32の逆転により、プリペイドカードCは反A方向へ移動する。そして、プリペイドカードCが第6カード検出センサS6を通過して当該第6カード検出センサS6が非検出状態となると、CPU71は磁気ヘッド36を動作させてプリペイドカードCへの所定の情報(例えば、金額データ、乗車系統、降車地及び降車日時等)の書き込み(ライト)を開始する(T4)。
【0068】
この後、第3カード検出センサS3が非検出状態になると(T5)、CPU71は磁気ヘッド36によるプリペイドカードCへの情報の書き込みを停止する。そして、CPU71はモータ32を一旦停止させた後、正転駆動させる。すると、プリペイドカードCはA方向へ搬送される。
【0069】
そして、プリペイドカードCが第2カード検出センサS2を通過して当該第2カード検出センサS2が非検出状態になると(T6)、CPU71はベリファイを開始する。即ち、CPU71は磁気ヘッド36を作動させてプリペイドカードCに書き込まれた情報を読み取り、当該情報が正確に書き込まれた否かをチェックする。
【0070】
プリペイドカードCがA方向へ搬送され、第3カード検出センサS3及び第4カード検出センサS4を通過して、当該第4カード検出センサS4が非検出状態になったとき(T7)、CPU71は磁気ヘッド36を停止させることによりベリファイを終了する。
【0071】
続いて、プリペイドカードCが第6カード検出センサS6を通過して当該第6カード検出センサS6が非検出状態になったとき(T8)、CPU71はプリペイドカードCの搬送が完了したと判断し、モータ32を停止させる。
【0072】
そして、乗客によりプリペイドカードCがカード排出口20bから抜き取られて、第7カード検出センサS7が非検出状態になったとき(T9)、CPU71はプリペイドカードCの抜き取り完了と判断し、シャッタ61,62のソレノイド61a,62aを励磁する。すると、遮蔽部材61b,62bは前記付勢手段の付勢力に抗して閉鎖位置から開放位置へ移動し、次の乗客に対するカード処理が可能な状態となる。
【0073】
以上で、A方向でのカード処理においてパンチ孔を開けない場合のカード処理装置20の動作はすべて完了となる。
<2.B方向でのカード処理;パンチ孔を開けない場合>
次に、B方向でのカード処理においてパンチ孔を開けない場合のカード処理装置20の動作について説明する。この処理は例えば降車時に運賃精算する方式のバスから降車する際の処理である。ちなみに、パンチ孔は降車時の運賃精算時に毎回開けられるのではなく、プリペイドカードCの残額が予め設定された金額になった場合に開けられる。例えば初回精算時、3000円未満時、1000未満時、500円未満時にパンチ孔が開けられる。従って、降車時においてもパンチ孔を開けない場合もあり、その場合におけるカード処理装置20の動作について以下に説明する。
【0074】
図9に示すように、モータ32が停止した状態で、乗客によりカード排出口20bからプリペイドカードCが挿入されると、当該プリペイドカードCは第7カード検出センサS7により検出される(T11)。すると、CPU71はB方向の搬送と判断して、カード挿入口20aからのプリペイドカードCの挿入を禁止するため、ソレノイド61aを消磁して遮蔽部材61bを開放位置から閉鎖位置へ移動させると共に、モータ32を逆転駆動させる。プリペイドカードCは駆動ベルト43及び搬送ローラ57によりB方向へ搬送される。
【0075】
そして、プリペイドカードCが第6カード検出センサS6を通過して当該第6カード検出センサS6が非検出状態になったとき(T12)、CPU71はソレノイド62aを消磁する。すると、遮蔽部材62bは前記付勢手段の付勢力により開放位置から閉鎖位置へ移動する。これにより、プリペイドカードCのカード排出口20bからの連続挿入が規制される。また、第6カード検出センサS6が非検出状態になったとき、CPU71は磁気ヘッド36を動作させて当該プリペイドカードCに記録された各種情報(使用可能金額、有効期間及び固有番号等の諸データ)の読み取りを開始すると共に、第4カード検出センサS4によりプリペイドカードCのパンチ孔の読み取りを開始する。
【0076】
ここで、プリペイドカードCの情報(磁気情報,パンチ孔)が正しく読取れなかった場合、また情報は正しく読みとれても使用可能金額がない場合、及び有効期間外である場合等、CPU71はカード排出口20bから挿入されたプリペイドカードCを異常カードであると判断する。そして、CPU71は当該異常カードをカード排出口20bから排出するようにモータ32を正転駆動する。当該プリペイドカードCは反B方向へ搬送され、カード排出口20bを介して返却される。第6カード検出センサS6が非検出状態になると、CPU71はプリペイドカードCの返却が完了したと判断する。即ち、第6カード検出センサS6は、前記異常カードがカード排出口20bから排出されたことを検出する排出完了検出センサを兼用する。
【0077】
話を戻して、磁気ヘッド36及び第4カード検出センサS4によりプリペイドカードCの情報が正しく読み取れた場合、CPU71はプリペイドカードCのB方向への搬送を継続する。このプリペイドカードCのB方向への搬送に伴って、当該プリペイドカードCが第3カード検出センサS3を通過して当該第3カード検出センサS3が非検出状態になったとき(T13)、CPU71は次の処理を行う。即ち、CPU71は、第4カード検出センサS4によるプリペイドカードCのパンチ孔の読み取り及び磁気ヘッド36によるプリペイドカードCの読み取りをそれぞれ停止する。また、CPU71はモータ32を一旦停止した後、当該モータ32を正転駆動する。このとき、プリペイドカードCは第2カード検出センサS2により検出されている。
【0078】
モータ32の正転により、プリペイドカードCは反B方向側へ移動する。そして、プリペイドカードCが第2カード検出センサS2を通過して当該第2カード検出センサS2が非検出状態となると、CPU71は磁気ヘッド36を動作させてプリペイドカードCへの所定の情報(例えば、金額データ、乗車系統、降車地及び降車日時等)の書き込みを開始する(T14)。
【0079】
この後、第4カード検出センサS4が非検出状態になると(T15)、CPU71は磁気ヘッド36によるプリペイドカードCへの情報の書き込みを停止する。そして、CPU71はモータ32を一旦停止させた後、逆転駆動させる。すると、プリペイドカードCはB方向へ搬送される。
【0080】
そして、プリペイドカードCが第6カード検出センサS6を通過して当該第6カード検出センサS6が非検出状態になると(T16)、CPU71はベリファイを開始する。即ち、CPU71は磁気ヘッド36を作動させてプリペイドカードCに書き込まれた情報を読み取り、当該情報が正確に書き込まれた否かをチェックする。
【0081】
プリペイドカードCがB方向へ搬送され、第4カード検出センサS4及び第3カード検出センサS3を通過して、当該第3カード検出センサS3が非検出状態になったとき(T17)、CPU71は磁気ヘッド36を停止させることによりベリファイを終了する。
【0082】
続いて、プリペイドカードCが第2カード検出センサS2を通過して当該第2カード検出センサS2が非検出状態になったとき(T18)、CPU71はプリペイドカードCの搬送が完了したと判断し、モータ32を停止させる。
【0083】
そして、乗客によりプリペイドカードCがカード挿入口20aから抜き取られて、第1カード検出センサS1が非検出状態になったとき(T19)、CPU71はプリペイドカードCの抜き取り完了と判断し、シャッタ61,62のソレノイド61a,62aを励磁する。すると、遮蔽部材61b,62bは前記付勢手段の付勢力に抗して閉鎖位置から開放位置へ移動し、次の乗客に対するカード処理が可能な状態となる。
【0084】
以上で、B方向でのカード処理においてパンチ孔を開けない場合のカード処理装置20の動作はすべて完了となる。
<3.A方向でのカード処理;パンチ孔を開ける場合>
次に、A方向でのカード処理においてパンチ孔を開ける場合のカード処理装置20の動作を図10に示すタイミングチャートに従って説明する。この処理は例えば乗車区間にかかわらず均一の運賃を採用する均一運賃路線において乗車時に運賃精算する方式のバスに乗車する際の処理である。ここでは、乗車時にプリペイドカードCの残額が予め設定された金額になった場合におけるカード処理装置20の動作について説明する。
【0085】
図10に示すように、モータ32が停止した状態で、乗客によりカード挿入口20aからプリペイドカードCが挿入されると、当該プリペイドカードCは第1カード検出センサS1により検出される(T21)。すると、CPU71はA方向の搬送と判断して、カード排出口20bからのプリペイドカードCの挿入を禁止するため、ソレノイド62aを消磁して遮蔽部材62bを開放位置から閉鎖位置へ移動させると共に、モータ32を正転駆動させる。プリペイドカードCは駆動ベルト43及び搬送ローラ57によりA方向へ搬送される。
【0086】
そして、プリペイドカードCが第2カード検出センサS2を通過して当該第2カード検出センサS2が非検出状態になったとき(T22)、CPU71はソレノイド61aを消磁する。すると、遮蔽部材61bは前記付勢手段の付勢力により開放位置から閉鎖位置へ移動する。これにより、プリペイドカードCのカード挿入口20aからの連続挿入が規制される。また、第2カード検出センサS2が非検出状態になったとき、CPU71は磁気ヘッド36を動作させて当該プリペイドカードCに記録された各種情報(使用可能金額、有効期間及び固有番号等の諸データ)の読み取りを開始すると共に、第3カード検出センサS3によりプリペイドカードCのパンチ孔の読み取りを開始する。
【0087】
ここで、プリペイドカードCの情報(磁気情報,パンチ孔)が正しく読取れなかった場合、また情報は正しく読みとれても使用可能金額がない場合及び有効期間外である場合等、CPU71はカード挿入口20aから挿入されたプリペイドカードCを異常カードであると判断する。そして、CPU71は前記異常カードをカード挿入口20aから排出するようにモータ32を逆転駆動する。当該プリペイドカードCは反A方向へ搬送され、カード挿入口20aを介して返却される。第2カード検出センサS2が非検出状態になると、CPU71はプリペイドカードCの返却が完了したと判断する。
【0088】
話を戻して、磁気ヘッド36及び第3カード検出センサS3によりプリペイドカードCの磁気情報及びパンチ孔の情報がそれぞれ正しく読み取れた場合、CPU71はプリペイドカードCのA方向への搬送を継続する。このプリペイドカードCのA方向への搬送に伴って、当該プリペイドカードCが第4カード検出センサS4を通過して当該第4カード検出センサS4が非検出状態になったとき(T23)、CPU71は次の処理を行う。即ち、CPU71は、第3カード検出センサS3によるプリペイドカードCのパンチ孔の読み取り及び磁気ヘッド36によるプリペイドカードCの読み取りをそれぞれ停止する。また、CPU71はモータ32を一旦停止した後、当該モータ32を逆転駆動する。このとき、プリペイドカードCは第5カード検出センサS5により検出されている。
【0089】
プリペイドカードCが第5カード検出センサS5を反A方向へ通過して当該第5カード検出センサS5が非検出状態になったとき(T24)、CPU71はカウンタ74を始動する。
【0090】
そして、カウンタ74のカウント値が所定値に達したとき、即ち、第5カード検出センサS5が非検出状態になってから所定時間経過したとき(T25)、CPU71はモータ32を停止させると共に、パンチング装置35aを動作させてプリペイドカードCの所定位置に残額の目安を示すパンチ孔を開ける。このパンチ孔を開ける位置はプリペイドカードCの残額によって変わるので、CPU71は第5カード検出センサS5が非検出状態になったプリペイドカードCの位置をパンチ孔開けの基準位置として、前記プリペイドカードCの残額及びカード処理装置20の搬送速度等に基づいて、前記所定時間を設定する。
【0091】
パンチ孔開けの完了後、CPU71はモータ32を正転駆動する。プリペイドカードCがA方向へ搬送されて、第4カード検出センサS4を通過し、当該第4カード検出センサS4が非検出状態になったとき(T26)、CPU71はモータ32を一旦停止し、その後、当該モータ32を逆転駆動させる。
【0092】
モータ32の逆転により、プリペイドカードCは反A方向へ移動する。そして、プリペイドカードCが第6カード検出センサS6を通過して当該第6カード検出センサS6が非検出状態となると、CPU71は磁気ヘッド36を動作させてプリペイドカードCへの所定の情報(例えば、金額データ、乗車系統、降車地及び降車日時等)の書き込みを開始する(T27)。
【0093】
この後、第3カード検出センサS3が非検出状態になると(T28)、CPU71は磁気ヘッド36によるプリペイドカードCへの情報の書き込みを停止する。そして、CPU71はモータ32を一旦停止させた後、正転駆動させる。すると、プリペイドカードCはA方向へ搬送される。
【0094】
そして、プリペイドカードCが第2カード検出センサS2を通過して当該第2カード検出センサS2が非検出状態になると(T29)、CPU71はプリペイドカードCへの書き込みデータのベリファイを開始する。即ち、CPU71は磁気ヘッド36を作動させてプリペイドカードCに書き込まれた情報を読み取り、当該情報が正確に書き込まれた否かをチェックする。また、CPU71は第3カード検出センサS3によるパンチ孔のベリファイを開始し、前記パンチ孔が正しく開けられているかどうかの正誤チェックを行う。
【0095】
プリペイドカードCがA方向へ搬送され、第3カード検出センサS3及び第4カード検出センサS4を通過して、当該第4カード検出センサS4が非検出状態になったとき(T30)、CPU71は磁気ヘッド36を停止させることによりプリペイドカードCへの書き込みデータのベリファイを終了する。また、CPU71は第3カード検出センサS3によるパンチ孔のベリファイを終了する。
【0096】
続いて、プリペイドカードCが第6カード検出センサS6を通過して当該第6カード検出センサS6が非検出状態になったとき(T31)、CPU71はプリペイドカードCの搬送が完了したと判断し、モータ32を停止させる。
【0097】
そして、乗客によりプリペイドカードCがカード排出口20bから抜き取られて、第7カード検出センサS7が非検出状態になったとき(T32)、CPU71はプリペイドカードCの抜き取り完了と判断し、シャッタ61,62のソレノイド61a,62aを励磁する。すると、遮蔽部材61b,62bは前記付勢手段の付勢力に抗して閉鎖位置から開放位置へ移動し、次の乗客に対するカード処理が可能な状態となる。
【0098】
以上で、A方向でのカード処理においてパンチ孔を開ける場合のカード処理装置20の動作はすべて完了となる。
<4.B方向でのカード処理;パンチ孔を開ける場合>
次に、B方向でのカード処理においてパンチ孔を開ける場合のカード処理装置20の動作を図11に示すタイミングチャートに従って説明する。この処理は例えば降車時に運賃精算する方式のバスから降車する際のカード処理である。ここでは、降車時にプリペイドカードCの残額が予め設定された金額になった場合におけるカード処理装置20の動作について説明する。
【0099】
図11に示すように、モータ32が停止した状態で、乗客によりカード排出口20bからプリペイドカードCが挿入されると、当該プリペイドカードCは第7カード検出センサS7により検出される(T41)。すると、CPU71はB方向の搬送と判断して、カード挿入口20aからのプリペイドカードCの挿入を禁止するため、ソレノイド61aを消磁して遮蔽部材61bを開放位置から閉鎖位置へ移動させると共に、モータ32を逆転駆動させる。プリペイドカードCは駆動ベルト43及び搬送ローラ57によりB方向へ搬送される。
【0100】
そして、プリペイドカードCが第6カード検出センサS6を通過して当該第6カード検出センサS6が非検出状態になったとき(T42)、CPU71はソレノイド62aを消磁する。すると、遮蔽部材62bは前記付勢手段の付勢力により開放位置から閉鎖位置へ移動する。これにより、プリペイドカードCのカード排出口20bからの連続挿入が規制される。また、第6カード検出センサS6が非検出状態になったとき、CPU71は磁気ヘッド36を動作させて当該プリペイドカードCに記録された各種情報(使用可能金額、有効期間及び固有番号等の諸データ)の読み取りを開始すると共に、第4カード検出センサS4によりプリペイドカードCのパンチ孔の読み取りを開始する。
【0101】
ここで、プリペイドカードCの情報(磁気情報,パンチ孔)が正しく読取れなかった場合、また情報は正しく読みとれても使用可能金額がない場合及び有効期間外である場合等、CPU71はカード排出口20bから挿入されたプリペイドカードCを異常カードであると判断する。そして、CPU71は前記異常カードをカード排出口20bから排出するようにモータ32を正転駆動する。当該プリペイドカードCは反B方向へ搬送され、カード排出口20bを介して返却される。第6カード検出センサS6が非検出状態になると、CPU71はプリペイドカードCの返却が完了したと判断する。
【0102】
話を戻して、磁気ヘッド36及び第4カード検出センサS4によりプリペイドカードCの磁気情報及びパンチ孔の情報がそれぞれ正しく読み取れた場合、CPU71はプリペイドカードCのB方向への搬送を継続する。即ち、プリペイドカードCのB方向への搬送に伴って、当該プリペイドカードCが第3カード検出センサS3を通過して当該第3カード検出センサS3が非検出状態になったとき(T43)、CPU71は次の処理を行う。即ち、CPU71は、第4カード検出センサS4によるプリペイドカードCのパンチ孔の読み取り及び磁気ヘッド36によるプリペイドカードCの読み取りをそれぞれ停止する。また、CPU71はモータ32を一旦停止した後、当該モータ32を正転駆動する。
【0103】
モータ32の正転によりプリペイドカードCは反B方向へ搬送される。そして、プリペイドカードCが第5カード検出センサS5により検出されたとき、CPU71はモータ32を一旦停止した後、逆転駆動する(T44)。
【0104】
プリペイドカードCが第5カード検出センサS5をB方向へ通過して当該第5カード検出センサS5が非検出状態になったとき(T45)、CPU71はカウンタ74を始動する。
【0105】
そして、カウンタ74のカウント値が所定値に達したとき、即ち、第5カード検出センサS5が非検出状態になってから所定時間経過したとき(T46)、CPU71はモータ32を停止させると共に、パンチング装置35bを動作させてプリペイドカードCの所定位置に残額の目安を示すパンチ孔を開ける。このパンチ孔を開ける位置はプリペイドカードCの残額によって変わるので、CPU71は第5カード検出センサS5が非検出状態になったプリペイドカードCの位置をパンチ孔開けの基準位置として、前記プリペイドカードCの残額及びカード処理装置20の搬送速度等に基づいて、前記所定時間を設定する。
【0106】
パンチ孔開けの完了後、CPU71はモータ32を逆転駆動する。プリペイドカードCがB方向へ搬送されて、第3カード検出センサS3を通過し、当該第3カード検出センサS3が非検出状態になったとき(T47)、CPU71はモータ32を一旦停止し、その後、当該モータ32を正転駆動させる。
【0107】
モータ32の逆転により、プリペイドカードCはカード挿入口20a側へ移動する。そして、プリペイドカードCが第2カード検出センサS2を通過して当該第2カード検出センサS2が非検出状態となると、CPU71は磁気ヘッド36を動作させてプリペイドカードCへの所定の情報(例えば、金額データ、乗車系統、降車地及び降車日時等)の書き込みを開始する(T48)。
【0108】
この後、第4カード検出センサS4が非検出状態になると(T49)、CPU71は磁気ヘッド36によるプリペイドカードCへの情報の書き込みを停止する。そして、CPU71はモータ32を一旦停止させた後、逆転駆動させる。すると、プリペイドカードCはB方向へ搬送される。
【0109】
そして、第6カード検出センサS6が非検出状態になると(T50)、CPU71はプリペイドカードCへの書き込みデータのベリファイを開始する。即ち、CPU71は磁気ヘッド36を作動させてプリペイドカードCに書き込まれた情報を読み取り、当該情報が正確に書き込まれた否かをチェックする。また、CPU71は第4カード検出センサS4によるパンチ孔のベリファイを開始し、前記パンチ孔が正しく開けられているかどうかの正誤チェックを行う。
【0110】
プリペイドカードCがB方向へ搬送され、第4カード検出センサS4及び第3カード検出センサS3を通過して、当該第3カード検出センサS3が非検出状態になったとき(T51)、CPU71は磁気ヘッド36を停止させることによりプリペイドカードCへの書き込みデータのベリファイを終了する。また、CPU71は第4カード検出センサS4によるパンチ孔のベリファイを終了する。
【0111】
続いて、プリペイドカードCが第2カード検出センサS2を通過して当該第2カード検出センサS2が非検出状態になったとき(T52)、CPU71はプリペイドカードCの搬送が完了したと判断し、モータ32を停止させる。
【0112】
そして、乗客によりプリペイドカードCがカード挿入口20aから抜き取られて、第1カード検出センサS1が非検出状態になったとき(T53)、CPU71はプリペイドカードCの抜き取り完了と判断し、シャッタ61,62のソレノイド61a,62aを励磁する。すると、遮蔽部材61b,62bは前記付勢手段の付勢力に抗して閉鎖位置から開放位置へ移動し、次の乗客に対するカード処理が可能な状態となる。
【0113】
以上で、B方向でのカード処理においてパンチ孔を開ける場合のカード処理装置20の動作はすべて完了となる。
<実施形態の効果>
従って、本実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
【0114】
(1)駆動側の従動プーリ42dに一体回転可能に連結された駆動側歯車46と従動側の従動プーリ52bに一体回転可能に連結された従動側歯車59とを互いに噛合させることにより、駆動ベルト43の駆動力を従動ベルト56に伝達するようにした。即ち、駆動ベルト43が掛装された従動プーリ42dの回転力は従動ベルト56が掛装された従動プーリ52bに伝達される。駆動ベルト43に対向する従動ベルト56も回転駆動されるため、プリペイドカードCは駆動ベルト43及び従動ベルト56の双方により搬送又は停止される。このため、一方の駆動ベルト43又は従動ベルト56とプリペイドカードCとの間に滑りが発生しても、当該プリペイドカードCは他方の従動ベルト56又は駆動ベルト43により搬送又は停止される。
【0115】
従って、プリペイドカードCを加速又は減速させるときの加速度を大きく設定しても当該プリペイドカードCは、その滑りが抑制され、好適に搬送又は停止される。その結果、プリペイドカードCの加減速エリア(加速距離)の短縮化が図られ、ひいてはカード処理装置20におけるプリペイドカードCの搬送方向長さの短縮化(小型化)が図られる。そして、プリペイドカードCの搬送距離が短くなる分、当該プリペイドカードCの処理効率も向上する。また、カード処理装置20の短縮化に伴って軽量化も図られる。さらに、プリペイドカードCの滑りが抑制されることにより、モータ32の負荷も軽減される。
【0116】
(2)また、従動プーリ42dに一体回転可能に連結された駆動側歯車46と従動プーリ52bに一体回転可能に連結された従動側歯車59とを互いに噛合させるだけなので、カード処理装置20の構成が複雑になることもない。
【0117】
(3)ケース31の外部に突設されたカード挿入口20aには、プリペイドカードCの挿入及び排出を検出する第1カード検出センサS1を設けるようにした。このため、第1カード検出センサS1をケース31内に収容するようにした場合と異なり、当該第1カード検出センサS1の配置スペースが不要になった分だけ、ケース31におけるプリペイドカードCの搬送方向長さの短縮化が図られる。ひいては、カード処理装置20のいっそうの小型化が図られる。
【0118】
(4)A方向又はB方向に搬送されてきたプリペイドカードCが第2カード検出センサ又は第6カード検出センサS6を通過して当該第2又は第6カード検出センサS2,S6が非検出状態になったとき、磁気ヘッド36によりプリペイドカードCの情報を読み取り可能となるようにした。即ち、プリペイドカードCがそのような位置に来るように、第2又は第6カード検出センサの磁気ヘッド36に対する位置関係を設定するようにした。また、同じくプリペイドカードCが第6又は第2カード検出センサS6,S2により検出された後にカード処理装置20の搬送方向が逆転されて当該第6又は第2カード検出センサS6,S2が非検出状態となったときには、前記磁気ヘッド36により当該プリペイドカードCに情報を書き込み可能となるようにした。即ち、プリペイドカードCがそのような位置に来るように、第6又は第2カード検出センサの磁気ヘッド36に対する位置関係を設定するようにした。
【0119】
このため、プリペイドカードCにおけるカード挿入口20a又はカード排出口20bへの挿入側の端部(いわゆるプリペイドカードCの頭)と反対側の端部(いわゆるプリペイドカードCの尻)を基準として、磁気ヘッド36の読み取り、又は磁気ヘッド36による情報の書き込みを行うことができる。これは、駆動ベルト43の駆動力が従動ベルト56に伝達されることによってプリペイドカードCの滑りが抑制されるからである。従って、プリペイドカードCの滑りが発生したときを考慮して、プリペイドカードCの挿入側の端部を基準として、磁気ヘッド36による情報の読み取り又は磁気ヘッド36による情報の書き込みを行う必要は必ずしもなく、第2又は第6カード検出センサS2,S6の配置自由度が向上する。
【0120】
(5)カード挿入口20a又はカード排出口20bから挿入されたプリペイドカードCが予め想定した異常を有する異常カードであると判断した場合、CPU71は前記異常カードをカード挿入口20a又はカード排出口20bから排出するようにモータ32を駆動させるようにした。そして、前記異常カードがカード挿入口20a又はカード排出口20bから排出されたことを第2カード検出センサS2(A方向処理時)又は第6カード検出センサS6(B方向処理時)により検出するようにした。即ち、第2又は第6カード検出センサS2,S6は、異常カードがカード挿入口20a又はカード排出口20bから排出されたことを検出する排出完了検出センサを兼用する。このため、排出完了検出センサを第2又は第6カード検出センサS2,S6とは別に設けるようにした場合と異なり、センサの個数が節約され、部品点数が低減する。部品点数の低減はカード処理装置20の小型化にも寄与する。ちなみに、プリペイドカードCにおいて予め想定した異常とは、例えばプリペイドカードCの磁気情報及びパンチ孔等の情報が正しく読取れないこと、また前記情報は正しく読みとれても使用可能金額がないこと、及び有効期間外であること等がある。
【0121】
(6)カード挿入口20a及びカード排出口20bのシャッタ61,62が両方閉じた状態で、磁気ヘッド36及びパンチング装置35a,35bをそれぞれ作動させるようにした。このため、複数枚(例えば2枚)のプリペイドカードCがカード挿入口20a又はカード排出口20bに同時に挿入されることが防止できる。
【0122】
(7)制御基板34を、ケース31内の底部に配置するようにした。特に電源回路には背の高い電子部品が使用されることが多い。これらが実装された制御基板34をケース31内における底部に配置することにより、当該ケース31内のスペースを有効に利用することができる。
【0123】
<別の実施形態>
尚、前記実施形態は、次のように変更して実施してもよい。
・本実施形態では、従動プーリ42dに一体回転可能に連結された駆動側歯車46と従動プーリ52bに一体回転可能に連結された従動側歯車59とを互いに噛合させることにより、駆動ベルト43が掛装された従動プーリ42dの回転力を従動ベルト56が掛装された従動プーリ52bに伝達するようにしたが、次のようにしてもよい。即ち、駆動プーリ42aの回転力を従動ベルト56が掛装された各従動プーリ52a,52c,52e,52fのうちいずれか一つに伝達するようにしてもよい。このようにしても、駆動ベルト43の駆動力を従動ベルト56に伝達することができる。
【0124】
・本実施形態では、駆動ベルト43の上行部と従動ベルト56の下行部とを互いに面接触状態に保つようにしたが、当該駆動ベルト43と従動ベルト56との間に所定のギャップを設けるようにしてもよい。この場合、前記ギャップはプリペイドカードCの厚みよりも若干小さく設定する。このようにすれば、駆動ベルト43と従動ベルト56とを互いに面接触させるようにした場合に比べて、駆動ベルト43と従動ベルト56との間に所定の厚みを有するプリペイドカードCを挿入する際の衝撃に起因する当該プリペイドカードの搬送速度の変動が抑制される。このため、磁気ヘッド36によるプリペイドカードの読み取りエラー及び書き込みエラー等が低減する。ちなみに、駆動ベルト43と従動ベルト56との間にギャップが形成されていても、駆動ベルト43の駆動力は駆動側歯車46及び従動側歯車59を介して従動ベルト56に確実に伝達される。このため、従動ベルト56は確実に回転し、プリペイドカードは円滑に搬送される。
【0125】
・本実施形態では、駆動ベルト43の回転力を従動ベルト56に伝達する動力伝達機構として、駆動側歯車46と従動側歯車59とからなる歯車機構を採用したが、例えば次のようにしてもよい。即ち、駆動側の従動プーリ42dに一体回転可能に連結された駆動側プーリ(図示略)と、従動側の従動プーリ52bに一体回転可能に連結された従動側プーリ(図示略)と、前記駆動側プーリと前記従動側プーリとの間に掛装されたベルト(図示略)とを備えたベルト伝動機構を前記動力伝達機構として採用するようにしてもよい。そして、前記ベルト伝動機構により駆動ベルト43の回転力を従動ベルト56に伝達する。また、駆動側の従動プーリ42dに一体回転可能に連結された駆動側スプロケット(図示略)と、従動側の従動プーリ52bに一体回転可能に連結された従動側スプロケット(図示略)と、前記駆動側スプロケットと前記従動側スプロケットとの間に掛装されたチェーンとを備えたチェーン伝動機構を前記動力伝達機構として採用するようにしてもよい。
【0126】
・駆動ベルト43と従動ベルト56とをそれぞれ個別のモータにより回転させるようにしてもよい。この場合、両モータの駆動及び停止をそれぞれ同期させる必要がある。
・本実施形態のカード処理装置20は、プリペイドカードCをカード挿入口20a(入口)から挿入してカード排出口20b(出口)から出すこともできるし、逆にカード排出口20bから挿入してカード挿入口20aから出す双方向タイプとしたが、次のようにしてもよい。即ち、カード処理装置20を、カード挿入口20a又はカード排出口20bから挿入してカード排出口20b又はカード挿入口20aから出す単方向タイプとして構成するようにしてもよい。
【0127】
・本実施形態のカード処理装置20は、プリペイドカードCの読み取り及びプリペイドカードへの書き込みの双方を可能としたが、プリペイドカードCの読み取りだけを行うようにしてもよい。この場合、例えば後側から乗車して前側から降車する運行方式のバスにおいて、プリペイドカードCの読み取りだけを行うカード処理装置をバスの後側に配置する。
【0128】
・本実施形態のカード処理装置20は、自動改札機、自動販売機及びカード発行機等に応用してもよい。
<別の技術的思想>
・前記駆動ベルトはモータの回転により回転する駆動プーリと当該駆動プーリに対応する単数又は複数の従動プーリとの間に掛装されて当該駆動プーリの駆動により回転するようにされており、前記従動ベルトは前記駆動ベルトが掛装された従動プーリとは異なる複数の従動プーリ間に掛装されて前記駆動ベルトに対向するように配置されており、前記動力伝達機構は、前記駆動プーリと前記従動ベルトが掛装された従動プーリとの間、又は前記駆動ベルトが掛装された従動プーリと前記従動ベルトが掛装された従動プーリとの間に設けられて、前記駆動プーリ又は前記駆動ベルトが掛装された従動プーリの回転力を前記従動ベルトが掛装された従動プーリに伝達するようにしたものである請求項1に記載のカード搬送装置。
【図面の簡単な説明】
【0129】
【図1】本実施形態のカード処理装置が組み込まれた運賃箱を示す斜視図。
【図2】本実施形態のカード処理装置の正断面図。
【図3】図2における1−1線断面図。
【図4】図2における2−2線断面図。
【図5】本実施形態の駆動力伝達機構の概略斜視図。
【図6】本実施形態のカード処理装置の電気的構成を示すブロック図。
【図7】本実施形態の各種センサの配置を示す図2における2−2線断面図。
【図8】図2におけるA方向から挿入された磁気カードの処理を示すタイミングチャート(パンチ孔開け無し)。
【図9】図2におけるB方向から挿入された磁気カードの処理を示すタイミングチャート(パンチ孔開け無し)。
【図10】図2におけるA方向から挿入された磁気カードの処理を示すタイミングチャート(パンチ孔開け有り)。
【図11】図2におけるB方向から挿入された磁気カードの処理を示すタイミングチャート(パンチ孔開け有り)。
【図12】従来のカードリーダの構成を示す概略正面図。
【符号の説明】
【0130】
20…カード処理装置、
20a…A方向処理時における入口部材を構成するカード挿入口、
20b…B方向処理時における入口部材を構成するカード排出口、31…ケース、
32…カード搬送装置を構成するモータ、36…磁気ヘッド、
42a…カード搬送装置を構成する駆動プーリ、
42b,42c,42d,42e…カード搬送装置を構成する従動プーリ(駆動側)、
43…カード搬送装置を構成する駆動ベルト、
46…カード搬送装置及び動力伝達機構を構成する駆動側歯車、
52a,52b,52c,52e,52f…カード搬送装置を構成する従動プーリ(従動側)、56…カード搬送装置を構成する従動ベルト、
59…カード搬送装置及び動力伝達機構を構成する従動側歯車、
71…制御装置を構成するCPU、
S1…A方向処理時における挿入検出センサを構成する第1カード検出センサ、
S2…A方向処理時における挿入側カード検出センサ、B方向処理時における搬送側カード検出センサ及びA方向処理時における異常カードの排出完了検出センサを構成する第1カード検出センサ、
S6…A方向処理時における搬送側カード検出センサ、B方向処理時における挿入側カード検出センサ及びB方向処理時における異常カードの排出完了検出センサ
を構成する第6カード検出センサ、
S7…B方向処理時における挿入検出センサを構成する第7カード検出センサ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
モータの駆動により回転する駆動ベルトと、
前記駆動ベルトに対して対向するように配置された従動ベルトと、
前記駆動ベルトの回転力を前記従動ベルトに伝達する動力伝達機構と、を備え、
前記駆動ベルトと前記従動ベルトとの間にカードを挟んだ状態で当該カードを搬送するようにしたカード搬送装置。
【請求項2】
モータの回転により回転する駆動プーリと当該駆動プーリに対応する単数又は複数の従動プーリとの間に掛装されて当該駆動プーリの駆動により回転する駆動ベルトと、
前記駆動ベルトが掛装された従動プーリとは異なる複数の従動プーリ間に掛装されて前記駆動ベルトに対向するように配置された従動ベルトとを備え、
前記駆動ベルトの回転により当該駆動ベルトと前記従動ベルトとの間にカードを挟んだ状態で当該カードを搬送するようにしたカード搬送装置において、
前記駆動プーリと前記従動ベルトが掛装された従動プーリとの間、又は前記駆動ベルトが掛装された従動プーリと前記従動ベルトが掛装された従動プーリとの間には、
前記駆動プーリ又は前記駆動ベルトが掛装された従動プーリの回転力を前記従動ベルトが掛装された従動プーリに伝達する動力伝達機構を備えたカード搬送装置。
【請求項3】
前記動力伝達機構は、
前記駆動プーリ又は前記駆動ベルトが掛装された従動プーリに一体回転可能に連結された駆動側歯車と、
前記従動ベルトが掛装された複数の従動プーリのうちいずれか1つに一体回転可能に連結された従動側歯車と、を備え、
前記駆動側歯車と前記従動側歯車とを噛み合わせることにより前記駆動ベルトの回転力を従動ベルトに伝達するようにした請求項2に記載のカード搬送装置。
【請求項4】
請求項1〜請求項3のうちいずれか一項に記載のカード搬送装置と、
前記カード搬送装置により搬送されてきたカードに記録されている情報を読み取ると共に当該カードに所定の情報を書き込む磁気ヘッドと、を備えたカード処理装置。
【請求項5】
前記カードが挿入される入口部材と、
前記入口部材にカードが挿入されたことを検出する挿入検出センサと、
前記挿入検出センサによりカードが検出されたときに前記カード搬送装置のモータを駆動させる制御装置と、
前記駆動ベルト及び従動ベルトをそれぞれ収容するケースと、を備え、
前記入口部材を前記ケースの外面に突設すると共に当該入口部材に前記挿入検出センサを設けるようにした請求項4に記載のカード処理装置。
【請求項6】
前記磁気ヘッドのカードの挿入側に配置された挿入側カード検出センサと、
前記磁気ヘッドのカードの搬送側に配置された搬送側カード検出センサと、
前記挿入側及び搬送側カード検出センサによるカードの検出結果に基づいて、当該カードの情報を読み取るように又は当該カードに情報を書き込むように前記磁気ヘッドを制御する制御装置と、を備え、
前記カード処理装置に挿入されたカードが前記挿入側カード検出センサを通過して当該挿入側カード検出センサが非検出状態になったときには前記磁気ヘッドにより当該カードの情報を読み取り可能となるように、また、当該カードが前記搬送側カード検出センサにより検出された後に前記カード搬送装置の搬送方向が逆転されて当該搬送側カード検出センサが非検出状態となったときには前記磁気ヘッドにより当該カードに情報を書き込み可能となるように、
前記挿入側及び搬送側カード検出センサの前記磁気ヘッドに対する位置関係をそれぞれ設定するようにした請求項4又は請求項5に記載のカード処理装置。
【請求項7】
前記制御装置は、前記入口部材から挿入されたカードが予め想定した異常を有する異常カードであると判断した場合には、当該異常カードを前記入口部材から排出するように前記モータを駆動するようにし、
前記挿入側カード検出センサは、前記異常カードが前記入口部材から排出されたことを検出する排出完了検出センサを兼用するようにした請求項6に記載のカード処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2006−65652(P2006−65652A)
【公開日】平成18年3月9日(2006.3.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−248658(P2004−248658)
【出願日】平成16年8月27日(2004.8.27)
【出願人】(000144544)レシップ株式会社 (179)
【Fターム(参考)】