説明

カーペット及びその製造方法

【課題】吸音性及び生産性を高めることができるカーペットを提供する。
【解決手段】本カーペット1は、第1非通気層(表皮層3)と、該第1非通気層の裏面側に設けられる吸音層4と、該吸音層の裏面側に設けられる第2非通気層(バッキング材層5)と、を備え、前記第1非通気層及び前記吸音層に貫通してパイル糸6を植設してなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カーペット及びその製造方法に関し、更に詳しくは、吸音性及び生産性を高めることができるカーペット及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、自動車等の車両に用いられるカーペットとして、車室外からの騒音を遮音すると共に車室内の音を吸音する吸遮音機能を有する様々なものが開発されている。
【0003】
上記吸遮音機能を有する従来のカーペットとして、例えば、図6に示すように、パイル糸109が植設された表皮基材層110と、微小な孔を有する表皮ラテックス層111と、接着層となるPEパウダー層112と、不織布からなる吸音層113と、非通気性のバッキング材層114と、を積層してなるカーペット108が提案されている。これにより、車室外からの音はバッキング材層114により遮音されると共に、車室内の音は、表皮基材層110、表皮ラテックス層111及びPEパウダー層112を通過して、吸音不織布層113に達して吸音される。
【0004】
上記従来のカーペット108の製造方法として、例えば、図7に示すように、不織布115をニードルパンチ116によりシート状にし(図5(A))、これを加熱して硬化させ吸音不織布層113を得る(図5(B))。その一方、タフト機により表皮基材層110にパイル糸109を植設して(図5(C))、その裏側にラテックス117を塗布して加熱により表皮ラテックス層111を形成し(図5(D))、表皮ラテックス層111にPEパウダー118を塗布して加熱しPEパウダー層112を形成すると略同時に吸音不織布層113と貼り合わせ(図5(E))、最後に吸音不織布層113の裏側にTダイラミネートによりバッキング材層114を形成する(図5(F))方法が採用されている。
【0005】
また、上記吸遮音機能を有する他の従来のカーペットとして、図8に示すように、表皮材層101と、接着フィルム層102と、吸音不織布層103と、樹脂層104と、を積層してなるカーペット100が知られている(例えば、特許文献1参照)。このうち表皮材層101は、通気性を有する基布105にパイル糸106が植設されると共に、この基布105の下面にプレコート処理により通気性を有するプレコート層107が形成される。また、接着フィルム層102は、吸音不織布層103の繊維により微小な通気孔が多数形成され通気性を有している。これにより、車室外からの音は樹脂層104により遮音されると共に、車室内の音は、表皮材層101及び接着フィルム層102を通過して、吸音不織布層103に達して吸音される。
【0006】
さらに、上記吸遮音機能を有する更に他のカーペットとして、図9に示すように、発泡プラスチックシート119と、補強基布120と、繊維集合シート121と、を積層して、繊維集合シート121側から全層121,120,119を貫通するようにパイル糸122を植設し、その繊維集合シート121の裏側からエマルジョン樹脂を塗布してなるカーペットが知られている(例えば、特許文献2参照)。これにより、車室外からの音は繊維集合シート121の樹脂層により遮音されると共に、車室内の音は吸音層となる発泡プラスチックシート119により吸音される。
【0007】
【特許文献1】特開2005−334435号公報
【特許文献2】特開2004−105458号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、上記従来のカーペット108では、生産工程数が多い(6工程)ため生産性が低い。また、吸音性能を更に向上させたいとの要望もある。
また、上記特許文献1のカーペットカーペット100では、接着フィルム層102に吸音不織布層103の繊維を貫通させることで通気孔を形成しているため、通気孔の大きさ、個数、配置等を制御することができない。一方、これを解決するために接着フィルム層102に孔あけ処理を施すことも考えられるが、その場合は製造工程が増え生産性が低下する。
さらに、上記特許文献2のカーペット123では、吸音層となる発泡プラスチックシート119が表面に露出しているので、表面側から侵入してきた音は、一旦は発泡プラスチックシート119に入るものの減衰する前に放出されてしまい、吸音性が極めて低い。
【0009】
本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、吸音性及び生産性を高めることができるカーペット及びその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、以下の通りである。
1.第1非通気層と、該第1非通気層の裏面側に設けられる吸音層と、該吸音層の裏面側に設けられる第2非通気層と、を備え、
前記第1非通気層及び前記吸音層に貫通してパイル糸を植設してなることを特徴とするカーペット。
2.前記第1非通気層の表面側に設けられる表皮基材層を更に備え、前記パイル糸は、該表皮基材層、前記第1非通気層及び前記吸音層に貫通して植設されている上記1.記載のカーペット。
3.前記パイル糸は、前記吸音層の裏面側にU字状に突出している上記1.又は2.に記載のカーペット。
4.前記吸音層を構成する不織布の繊維の繊度は2.2〜17デシテックスである上記1.乃至3.のいずれか一項に記載のカーペット。
5.上記1.乃至4.のいずれか一項に記載のカーペットの製造方法であって、
前記第1非通気層及び前記吸音層を積層して、該吸音層側から該吸音層及び該第1非通気層に貫通して前記パイル糸を植設する第1工程と、
前記パイル糸の植設された前記吸音層の裏面側に前記第2非通気層を積層する第2工程と、を備えることを特徴とするカーペットの製造方法。
【発明の効果】
【0011】
本発明のカーペットによると、パイル糸が第1非通気層及び吸音層を貫通しており、吸音層の表裏側に第1及び第2非通気層が設けられているので、第1非通気層の表面側の音はパイル糸を伝わって吸音層に達して吸収され、その吸音層に吸収された音の大部分は吸音層に留まって減衰される。従って、吸音性を高めることができる。また、従来のように、パイル糸を植設した表皮層に吸音層を接着するものや非通気層に孔あけ処理を施すものに比べて、製造工程を削減することができ、生産性を高めることができる。
また、前記第1非通気層の表面側に設けられる表皮基材層を更に備え、前記パイル糸が、該表皮基材層、前記第1非通気層及び前記吸音層に貫通して植設されている場合は、表皮基材層により成形性や耐久性を高めることができる。また、表皮基材層により第1非通気層が支持されるため、パイル糸を植設し易い。
また、前記パイル糸が、前記吸音層の裏面側にU字状に突出している場合は、パイル糸のU字状の突出部に第2非通気層を構成する材料が絡み易くなるため、パイル糸を第2非通気層により強固に固定することができる。
また、前記吸音層を構成する不織布の繊維の繊度が2.2〜17デシテックスである場合は、吸音層を構成する繊維が比較的太いので、吸音層の厚みを維持することで吸音性能を確保しつつパイル糸を貫通させる際の抵抗が過度に大きくならず生産性をより高めることができる。
【0012】
本発明のカーペットの製造方法によると、パイル糸が第1非通気層及び吸音層を貫通しており、吸音層の表裏側に第1及び第2非通気層が設けられているので、第1非通気層の表面側の音はパイル糸を伝わって吸音層に達して吸収され、その吸音層に吸収された音の大部分は吸音層に留まって減衰される。従って、吸音性を高めることができる。また、従来のように、パイル糸を植設した表皮層に吸音層を接着するものや非通気層に孔あけ処理を施すものに比べて、製造工程を削減することができ、生産性を高めることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
1.カーペット
本実施形態1.に係るカーペットは、以下に述べる第1非通気層、吸音層及び第2非通気層を備える。このカーペットは、例えば、後述する表皮基材層を更に備えることができる。
【0014】
上記「第1非通気層」の構造、大きさ、形状、材質などは特に問わない。後述の表皮基材層を備えない場合、この第1非通気層は、例えば、ポリエチレンシート等の樹脂シートであることができる(図3参照)。この場合、通常、樹脂シートと吸音層との間には両者を接着するための接着層が設けられる。
【0015】
上記「吸音層」は、上記第1非通気層の裏面側に設けられる限り、その構造、大きさ、形状、材質などは特に問わない。この吸音層は、例えば、不織布からなることができる。これにより、吸音性能を高め得ると共に低コストのカーペットを得ることができる。この場合、不織布を構成する繊維の繊度が2.2〜17デシテックス(特に、6.6〜11デシテックス)であることが好ましい。
【0016】
上記「第2非通気層」は、上記吸音層の裏面側に設けられる限り、その構造、大きさ、形状、材質などは特に問わない。この第2非通気層は、通常、第2非通気層の裏面側からの音を遮音する機能を有する。
【0017】
ここで、上記第1非通気層及び上記吸音層に貫通してパイル糸が植設されている。このパイル糸としては、例えば、先端がループ状のループパイル、先端が切断されたカットパイル等のうちの1種又は2種以上の組み合わせを挙げることができる。また、このパイル糸の反表皮側の先端部が、上記吸音層の裏面側にU字状に突出していることが好ましい。
【0018】
上記「表皮基材層」は、上記第1非通気層の表面側に設けられる限り、その構造、大きさ、形状、材質などは特に問わない。この表皮基材層、第1非通気層及び吸音層に貫通して上記パイル糸が植設されている。この表皮基材層を備える場合、例えば、表皮基材層は、不織布からなり、第1非通気層は接着フィルムであることができる。これにより、他に接着剤を用いることなく表皮基材層と吸音層とを接着できるので材料費や製造工程を減らして生産性を更に高めることができる。
【0019】
2.カーペットの製造方法
本実施形態2.に係るカーペットの製造方法は、上記実施形態1.のカーペットの製造方法であって、前記第1非通気層及び前記吸音層を積層して、該吸音層側から該吸音層及び該第1非通気層に貫通して前記パイル糸を植設する第1工程と、前記パイル糸の植設された前記吸音層の裏面側に前記第2非通気層を積層する第2工程と、を備えることを特徴とする。
【0020】
上記第1工程では、例えば、上記表皮基材層、第1非通気層及び吸音層を積層して、吸音層側から吸音層、第1非通気層及び表皮基材層に貫通してパイル糸を植設することができる。これにより、表皮基材層を備えるカーペットを得ることができる。
【実施例】
【0021】
以下、図面を用いて実施例により本発明を具体的に説明する。本実施例では、本発明に係る「カーペット」として自動車用のカーペットを例示する。
【0022】
(1)カーペットの構成
本実施例に係るカーペット1は、図1に示すように、表皮基材層2と、表皮層3(本発明に係る「第1非通気層」として例示する。)と、吸音層4と、バッキング材層5(本発明に係る「第2非通気層」として例示する。)と、を積層してなると共に、表皮基材層2、表皮層3及び吸音層4にパイル糸6が貫通されて植設されている。
【0023】
上記表皮基材層2は、ポリエステル製のスパンボンド不織布からなり通気性を有している。また、上記表皮層3は、低密度ポリエチレン製の接着フィルムである。この表皮層3は、熱溶融により表皮基材層2と吸音層4とを接着している。また、上記吸音層4は、ポリエステル製のニードルパンチ不織布であり通気性を有している。この吸音層4を構成する不織布の繊維の繊度は約15デシテックスとされている。また、上記バッキング材層5は、低密度ポリエチレン製である。さらに、上記パイル糸6は、原材料着色されたポリアミド製である。このパイル糸6は、その反表皮側の先端部が吸音層の裏面側にU字状に突出してバッキング材層5に埋め込まれる突出部7とされている。また、このパイル糸は、その表皮側の先端部が切断されカットパイルとされている。
【0024】
(2)カーペットの作用
次に、上記カーペット1の製造方法について説明する。
図2に示すように、不織布8をニードルパンチ9によりシート状にして吸音層4を得る(図2(A))。次に、表皮基材層2と、表皮層3と、吸音層4とを順に積層して、タフト機により吸音層4側からパイル糸6を全層4,3,2に貫通させて植設し、表皮基材層2側にパイルを形成する(図2(B))。その際、パイル糸6の反表皮側の先端部は、吸音層4に密着されずに僅かに浮いた状態とされ、U字状に突出する突出部7(図1参照)とされる。次いで、吸音層4の裏側にTダイラミネートによりバッキング材層5を形成する(図2(C))。その際、バッキング材はパイル糸6の突出部7に絡んでこれを抜けないように固定する。これにより、カーペット1が得られる。
【0025】
次に、上記カーペット1の吸遮音作用について説明する。
図1に示すように、車室内の音はカーペット1の表面で受ける。その音は、パイル糸6を伝わって表皮層3を通過して吸音層4に達する。吸音層4に入った音は、非通気性の表皮層3及びバッキング材層5で反射されて吸音層4に留まる。そして、不織布からなる吸音層4により音は吸音されて減衰する。
一方、車室外からの音はカーペット1の裏面で受ける。その音は、バッキング材層5により反射される。
【0026】
(3)実施例の効果
本実施例によれば、パイル糸6が表皮基材層2、表皮層3及び吸音層4を貫通しており、吸音層4の表裏側に非通気性の表皮層3及びバッキング材層7が積層されているので、車室内の音はパイル糸6を伝わって吸音層4に達して吸収され、その吸音層4に吸収された音の大部分は吸音層4に留まって減衰される。従って、吸音性を高めることができる。また、従来のように、パイル糸を植設した表皮層に吸音層を接着するものや非通気層に孔あけ処理を施すものに比べて、製造工程を削減することができ、生産性を高めることができる。また、表皮基材層2により成形性や耐久性を高めることができる。さらに、パイル糸6を植設する際に、表皮基材層2で表皮層3が支持されるため、パイル糸6を植設し易い。
【0027】
また、本実施例では、パイル糸6の反表皮側の先端部を、吸音層4の裏面側にU字状に突出する突出部7としたので、この突出部7にバッキング材料が絡み易く、パイル糸6をバッキング材層5により強固に固定することができる。その結果、パイル糸6の抜けをより確実に防止することができる。
【0028】
また、本実施例では、表皮層3を接着フィルムとしたので、他に接着剤を用いることなく表皮基材層2と吸音層4とを接着することができる。このため、これらの層2,4の接着に関する材料費や製造工程を減らしてカーペット1の生産性をより高めることができる。
【0029】
また、本実施例では、吸音層4を構成する不織布の繊維の繊度を約15デシテックスとしたので、その不織布の繊維が比較的太いため、吸音層の厚みを維持することで吸音性能を確保しつつパイル糸6を貫通させる際の抵抗が過度に大きくならず生産性をより高めることができる。さらに、吸音層4を構成する不織布の繊維の一部に熱融着性繊維を用いたことにより、立体形状への成型加工時の寸法安定性、形状保持性、剛性を高めることができる。
【0030】
尚、本発明においては、上記実施例に限られず、目的、用途に応じて本発明の範囲内で種々変更した実施例とすることができる。即ち、上記実施例では、表皮層3の表面側に表皮基材層2を積層してなるカーペット1を例示したが、これに限定されず、例えば、図3に示すように、表皮基材層2を設けないカーペット1’としてもよい。この場合、例えば、表皮層3をポリエチレン製等のプラスチックシートとし、表皮層3と吸音層4とをPEパウダー等の接着層11により接着することができる。
また、表皮基材層2を非通気もしくは極めて非通気に近い状態にしたものとしてもよい。
【0031】
また、上記実施例では、表皮層3を接着フィルムとしたが、これに限定されず、例えば、表皮層3を接着効果を有しない層として、表皮層3と表皮基材層2及び吸音層4とを別途PEパウダー等接着層により接着するようにしてもよい。
【0032】
さらに、上記実施例では、先端が切り落とされたカットパイルを例示したが、これに限定されず、例えば、先端がループ状のループパイルとしてもよい。
【0033】
次に、カーペットの吸音性能及び遮音性能を検討するための具体的な実施例1及び比較例1について説明する。
【0034】
<実施例1>
図1に示すカーペット1において、表皮基材層2をスパンボンド不織布製で目付100g/mとし、表皮層3を低密度PE製で目付30g/mとし、吸音層4をニードルパンチ不織布製で目付300g/mとし、バッキング材層5を低密度PE製で目付400g/mとし、パイル糸6を原材料着色されたポリアミド製で目付420g/mとして、合計で1250g/mとした。
【0035】
<比較例1>
図6に示すカーペット108において、表皮基材層110をスパンボンド不織布製で目付100g/mとし、表皮ラテックス層111をラテックス製で目付50g/mとし、PEパウダー層112を200g/mとし、吸音不織布層113をニードルパンチ不織布製で目付300g/mとし、バッキング材層114を低密度PE製で目付250g/mとし、パイル糸109を原材料着色されたポリアミド製で目付350g/mとして、合計で1250g/mとした。
【0036】
上記実施例1及び比較例1について、1/3オクターブバンドの吸音率の周波数特性を測定した。吸音率の測定はJIS A 1416(残響室吸音)により行った。測定室では1台のスピーカと3本のマイクロフォンを設置し、測定室の床に測定対象を配置して測定した。その結果、図4に示すように、本実施例1のカーペット1では、全周波数にわたって比較例1のカーペット108より高い吸音率を得ることができた。従って、本実施例1のカーペット1によれば従来のカーペット108よりも車室内の音の吸収を効果的に行うことができることが確認された。
【0037】
次に、上記実施例1及び比較例1について、1/3オクターブバンドの透過損失の周波数特性を測定した。透過損失の測定はJIS A 1409により行った。測定室を2つに区画し、一方の測定室には1台のスピーカと3本のマイクロフォンを設置し、他方の測定室には3本のマイクロフォンを設置し、区画する壁に測定対象を配置して測定した。その結果、図5に示すように、本実施例1のカーペット1では、特に高音域において比較例1のカーペット108より高い透過損失を得ることができた。従って、本実施例1のカーペット1によれば従来のカーペット108よりも車室外からの音の遮蔽を効果的に行うことができることが確認された。
【産業上の利用可能性】
【0038】
吸遮音機能を備えたカーペットとして広く利用される。特に、自動車等の車両用カーペットとして好適に利用される。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本実施例に係るカーペットを示す縦断面図である。
【図2】カーペットの製造工程を示す概略図であり、(A)は吸音層を得る工程、(B)はパイル糸を植設する工程、(C)はバッキング材層を形成する工程を示す。
【図3】その他の形態のカーペットを示す縦断面図である。
【図4】実施例1及び比較例1の1/3オクターブバンドの吸音率の周波数特性を示すグラフである。
【図5】実施例1及び比較例1の1/3オクターブバンドの透過損失の周波数特性を示すグラフである。
【図6】従来のカーペットを示す縦断面図である。
【図7】図6に示すカーペットの製造工程を示す概略図であり、(A)は不織布をニードルパンチする工程、(B)は吸音不織布層を得る工程、(C)はパイル糸を植設する工程、(D)は表皮ラテックス層を形成する工程、(E)は表皮ラテックス層と吸音不織布層とを貼り合わせる工程、(F)はバッキング材層114を形成する工程を示す。
【図8】他の従来のカーペットを示す縦断面図である。
【図9】更に他の従来のカーペットを示す図であり、(A)は製造工程、(B)は縦断面図を示す。
【符号の説明】
【0040】
1,1’;カーペット、2;表皮基材層、3;表皮層、4;吸音層、5;バッキング材層、6;パイル糸、7;突出部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1非通気層と、該第1非通気層の裏面側に設けられる吸音層と、該吸音層の裏面側に設けられる第2非通気層と、を備え、
前記第1非通気層及び前記吸音層に貫通してパイル糸を植設してなることを特徴とするカーペット。
【請求項2】
前記第1非通気層の表面側に設けられる表皮基材層を更に備え、前記パイル糸は、該表皮基材層、前記第1非通気層及び前記吸音層に貫通して植設されている請求項1記載のカーペット。
【請求項3】
前記パイル糸は、前記吸音層の裏面側にU字状に突出している請求項1又は2に記載のカーペット。
【請求項4】
前記吸音層を構成する不織布の繊維の繊度は2.2〜17デシテックスである請求項1乃至3のいずれか一項に記載のカーペット。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか一項に記載のカーペットの製造方法であって、
前記第1非通気層及び前記吸音層を積層して、該吸音層側から該吸音層及び該第1非通気層に貫通して前記パイル糸を植設する第1工程と、
前記パイル糸の植設された前記吸音層の裏面側に前記第2非通気層を積層する第2工程と、を備えることを特徴とするカーペットの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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