説明

ガイダンス機能付き情報処理装置及びガイダンス表示方法並びにガイダンス表示プログラムを記録した記録媒体

【課題】 現在、表示されているガイダンス文の操作手順とは異なる操作情報が入力されても、入力された操作情報に応じた処理の実行を可能にし、かつ処理状況に応じてガイダンス文の表示態様を変更する。
【解決手段】 各種情報を入力する入力部と、各種情報を表示する表示部と、入力部によって入力された操作情報に応じて必要な操作手順を示すガイダンス文を画面の一領域にある表示形態に基づいて表示するよう表示部を制御するガイダンス表示制御部と、入力部によって入力された操作情報に基づいて所定の処理を順次実行する情報処理部とを備え、現在画面の一領域に表示されているガイダンス文の操作手順と異なる操作情報が入力部によって入力された際、前記情報処理部は、その操作情報に基づいて所定の処理を実行し、前記ガイダンス表示制御部は、その操作情報の処理状況に応じてガイダンス文の表示態様を変更するよう構成する。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ワードプロセッサ、パーソナルコンピュータ、通信端末装置、携帯型情報処理装置などの電子機器に適用され、ユーザーの操作に応じて表示画面に必要な操作手順を示すガイダンス情報を表示するガイダンス機能付き情報処理装置及びガイダンス表示方法並びにガイダンス表示制御プログラムを記録した記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ガイダンス機能が搭載されたワードプロセッサ、パーソナルコンピュータ、通信端末装置、携帯型情報処理装置などの電子機器が市販されている。ユーザーは、このガイダンス機能を利用することによって、処理に必要な操作手順を得て電子機器を操作を行うことができた。従来例1として、特開平5−35682号公報の記載によれば、操作ステップに対応して次の操作に必要な操作ガイド情報を表示部の一部に表示できる情報記憶装置が提案されている。
【0003】この従来例1によれば、例えば、ユーザーが、メニュー「データ書込」を選択して、ガイドキーを押すと、表示部にはメッセージ「データキーを押してください」が表示され、このメッセージに従ってデータキーを押すと、表示部には次のメッセージ「名前を入力してください」が表示される。ユーザーが、このメッセージに従って名前を入力すると、表示部には、また次のメッセージが表示されるよう構成されている。
【0004】しかしながら、従来例1では、ユーザーは、所定の結果を得るために、全体でどれだけの操作を行う必要があるのか、現在、どれだけの操作が終了し、あとどれだけの操作が残っているのか等を知ることができないという問題がある。
【0005】従来例1の問題を改善する従来例2として、特開平4−219888号公報の記載によれば、ユーザーが操作手順や操作の全容および操作手順の進行状況を容易に把握することができる表示装置の操作者案内方式が提案されている。この従来例2によれば、例えば、現金自動支払機における入出金処理のための操作手順や処理手順の全容を表した流れ図画面を表示装置に表示し、この流れ図画面において、操作が完了した処理手順と未処理手順を区別するために色の変更などの修飾表示を行うよう構成されている。しかしながら、従来例2では、ユーザーは、装置によって定められている操作手順でしか操作を行うことができないという問題がある。
【0006】従来例2の問題を改善する従来例3として、特開平6−266930号公報の記載によれば、入力操作全体に対する現在の入力操作の位置付けを把握しつつ入力操作を進めることができる自動取引装置が提案されている。この従来例3によれば、現金自動取引装置(ATM)において、ユーザーが取り引きの種類を選択すると、その取り引きに必要な入力処理手順(操作手順の全容)をフローチャート形式で表示し、そのフローチャートの中から希望する入力項目を触れることによって任意の順序で入力操作を行うよう構成されている。また、従来例3のATMは、既に入力済みの入力項目と、まだ入力していない入力項目と、現在入力作業中の入力項目とで、表示状態を異ならせることにより、ユーザーに進行状況を明示するよう構成されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平6−266930号公報に記載の従来例3では、ユーザーはフローチャート形式で表示されている入力処理手順に従って任意の順序で操作を行うことができるが、フローチャート形式で表示されている入力処理手順以外の操作は行うことができないという問題がある。
【0008】例えば、矩形範囲の複写方法のガイダンス文を表示させた後で、ユーザーが文字を4倍角にしてから複写させたいと思った場合、従来の進行状況に応じてガイダンスの表示形態を更新する技術では、一度ガイダンス文を消去させてから文字を4倍角に変換し、再度矩形範囲の複写方法のガイダンス文を表示させなければならなかった。
【0009】また、既に入力済みの項目と、まだ入力していない項目と、現在入力作業中の項目とで表示状態を異ならせることによって操作の進行状況を確認することができるが、まだ入力していない項目のうち、次に入力できる項目と、まだ入力できない項目(ある特定の項目の入力が終わらなければ入力できない項目)とを明示するよう構成されていない。
【0010】本発明は以上の事情を考慮してなされたものであり、例えば、ユーザーは表示されたガイダンス文から所定の処理をするための必要な操作手順を確認しながら操作情報を入力する際、現在、表示されているガイダンス文の操作手順とは異なる操作情報が入力されても、入力された操作情報に応じた処理の実行を可能にし、かつ操作情報の処理状況に応じてガイダンス文の表示態様を変更して、現在、どのガイダンス文に関する操作手順を行っているのかを容易に知ることができるガイダンス機能付き情報処理装置及びガイダンス表示方法並びにガイダンス表示制御プログラムを記録した記録媒体を提供する。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、各種情報を入力する入力部と、各種情報を表示する表示部と、入力部によって入力された操作情報に応じて必要な操作手順を示すガイダンス文を画面の一領域にある表示形態に基づいて表示するよう表示部を制御するガイダンス表示制御部と、入力部によって入力された操作情報に基づいて所定の処理を順次実行する情報処理部とを備え、現在画面の一領域に表示されているガイダンス文の操作手順と異なる操作情報が入力部によって入力された際、前記情報処理部は、その操作情報に基づいて所定の処理を実行し、前記ガイダンス表示制御部は、その操作情報の処理状況に応じてガイダンス文の表示態様を変更することを特徴とするガイダンス機能付き情報処理装置である。
【0012】なお、本発明において、入力部は、キーボード、マウス、ポインティングデバイス、タブレットなどからなる入力装置で構成してもよい。表示部は、CRTディスプレイ、液晶ディスプレイ(LCD)、またはプラズマディスプレイ(PD)などからなる表示装置で構成してもよい。表示制御部、及び情報処理部は、CPU、ROM、RAM、及びI/Oポートからなるコンピュータ、またはCPUを含むLSIで構成してもよい。
【0013】本発明において、「ガイダンス文」とは、所定の結果を得る(例えば、ワードプロセッサにおいて、特定の範囲の文字列を4倍角にする、特定の矩形範囲の文字列を他の位置へ複写する、などの文書処理を行う)ために必要な複数の操作手順を説明した文を示す。「表示態様」とは、ガイダンス文の「表示内容」と「表示形態」との両方を一括して表し、そして「表示態様」を変更するとは、表示内容を変更する場合、あるいは、表示形態を変更する場合、あるいは表示内容と表示形態の両方を変更する場合をいう。「表示形態」とは、ガイダンス文に対して、色表示、反転表示などの強調表示処理、特定の意味や条件を示すマーク付加などの表示処理をいう。
【0014】例えば、文字を4倍角に変換するガイダンス文が表示されている場合でも、文字列の複写する操作などガイダンス文に関係の無い操作を行うこともできる。例えば、初めて[範囲指定]キーが押された場合、ガイダンス文「範囲の終了位置にカーソルを移動させて[範囲指定]キーを押す」を強調表示するが、2回目の[範囲指定]キーが押された場合は、ガイダンス文「[4倍角]キーを押す」を強調表示する。
【0015】本発明によれば、ユーザーは表示されたガイダンス文から所定の処理をするための必要な操作手順を確認しながら操作情報を入力する際、現在、表示されているガイダンス文の操作手順とは異なる操作情報が入力されても、入力された操作情報に応じた処理の実行が可能になる。また、操作情報の処理状況に応じてガイダンス文の表示内容及び表示形態が変更されるので、現在、どのガイダンス文に関する操作を行っているのかを容易に知ることができる。
【0016】前記入力部によって入力された操作情報の処理履歴を示す履歴情報を記憶する履歴情報記憶部をさらに備え、前記ガイダンス表示制御部は、前記履歴情報記憶部に記憶された履歴情報に基づいて操作情報の処理状況を判定するよう構成してもよい。なお、この構成において、履歴情報記憶部は、RAM、EEPROMなどの半導体メモリで構成してもよい。この構成によれば、操作情報の処理履歴を示す履歴情報に基づいて操作情報の処理状況を判定して、ガイダンス文の表示形態を変更することができる。
【0017】前記ガイダンス表示制御部は、前記情報処理部によって既に操作された操作手順を示すガイダンス文と次に操作される操作手順を示すガイダンス文との表示形態をそれぞれ異ならせて表示するよう前記表示部を制御する構成にしてもよい。この構成によれば、既に操作された操作手順を示すガイダンス文と次に操作される操作手順を示すガイダンス文とを表示形態が異なるので、ユーザーは次の操作手順を容易に知ることができる。
【0018】前記ガイダンス文が前記情報処理部による文書の編集手順を含む文からなり、前記ガイダンス表示制御部は、文書の編集状況に応じてガイダンス文の表示形態を変更するよう構成してもよい。この構成において、例えば、「各種設定ウィンドウが開かれているか?」、「範囲指定がなされているか?」等の文書の編集状況において、範囲指定がなされている状態で、ガイダンス文を表示すると、範囲指定する操作手順のガイダンス文は、文字の色を変更して既に完了済みの表示形態で表示する。この構成によれば、ユーザーは文書編集における次の操作手順を容易に知ることができる。よって、ユーザーは習熟していない編集操作も容易に行うことができる。
【0019】前記ガイダンス表示制御部は、画面の一領域に表示中の複数のガイダンス文のうち、現在操作可能な操作手順を示すガイダンス文とまだ操作可能となっていない操作手順を示すガイダンス文との表示形態をそれぞれ異ならせて表示するよう前記表示部を制御する構成にしてもよい。この構成において、例えば、現在操作が可能な操作手順のガイダンス文には「◎」マーク、まだ操作が可能になっていない操作手順のガイダンス文には「・」マークをそれぞれ付加して表示する。この構成によれば、現在操作可能な操作手順を示すガイダンス文とまだ操作可能となっていない操作手順を示すガイダンス文とは表示形態が異なるので、ユーザーは次に操作可能な操作手順を容易に知ることができる。
【0020】前記ガイダンス表示制御部は、画面の一領域に表示中の複数のガイダンス文のうち、現在操作可能な操作手順を示すガイダンス文とまだ操作可能になっていない操作手順を示すガイダンス文と既に操作が完了した操作手順を示すガイダンス文との表示形態をそれぞれ異ならせて表示するよう前記表示部を制御する構成にしてもよい。この構成において、例えば、現在操作が可能な操作手順のガイダンス文には「◎」マーク、まだ操作が可能になっていない操作手順のガイダンス文には「・」マーク、既に操作が完了した操作手順のガイダンス文に「●」マークをそれぞれ付加して表示する。この構成によれば、現在操作可能な操作手順を示すガイダンス文とまだ操作可能となっていない操作手順を示すガイダンス文と既に操作が完了した操作手順を示すガイダンス文とは表示形態が異なるので、ユーザーは次の操作可能な操作手順を容易に知ることができる。
【0021】前記ガイダンス表示制御部は、所定の結果を得るために必要な複数のガイダンス文に対応する各処理が終了したか否かを判定し、終了の判定結果を得た際に各処理に対応する複数のガイダンス文を消去するよう前記表示部を制御する構成にしてもよい。この構成によれば、所定の結果を得た後のガイダンス文の消去操作を簡略化することができる。
【0022】前記ガイダンス表示制御部は、所定の結果を得るために必要な複数のガイダンス文が画面の一領域に同時に表示できない場合、ガイダンス文を表示する領域を拡大/縮小、または複数のガイダンス文の文字サイズや文字間隔を拡大/縮小して表示するよう前記表示部を制御する構成にしてもよい。この構成によれば、所定の結果を得るために必要な複数のガイダンス文がガイダンス文を表示する領域に収まるように表示されるので、所定の結果を得るために必要な複数のガイダンス文を一覧することができる。このため、ユーザーは次に操作すべき操作手順を容易に知ることができる。
【0023】前記ガイダンス表示制御部は、所定の結果を得るために必要な複数のガイダンス文が画面の一領域に同時に表示できない場合、少なくとも現在操作可能な操作手順を示すガイダンス文のみを選択して表示するよう前記表示部を制御する構成にしてもよい。この構成によれば、現在操作可能な操作手順を示すガイダンス文のみが表示されるので、ユーザーは次に操作すべき操作手順をさらに容易に知ることができる。よって、ユーザーは習熟していない操作も容易に行うことができる。
【0024】前記ガイダンス文を画面の一領域に表示可能な行数文だけ記憶するガイダンス文記憶部をさらに備え、前記ガイダンス表示制御部は、ガイダンス文記憶部から読み出したすべてのガイダンス文をそのまま画面の一領域に表示する構成にしてもよい。この構成において、ガイダンス文記憶部は、RAM、EEPROMなどの半導体メモリで構成してもよい。この構成によれば、ガイダンス文を画面の一領域に表示する際、ガイダンス文記憶部から読み出すガイダンス文を選択したり、ガイダンス文を拡大/縮小して表示する必要がない。
【0025】本発明の別の観点によれば、入力部を用いて各種情報を入力し、表示部を用いて各種情報を表示し、ガイダンス表示制御部を用いて、入力部によって入力された操作情報に基づいて必要な操作手順を示すガイダンス文を画面の一領域にある表示形態に基づいて表示するよう表示部を制御し、情報処理部を用いて、入力部によって入力された操作情報に基づいて所定の処理を順次実行し、現在画面の一領域に表示されているガイダンス文の操作手順と異なる操作情報が入力部によって入力された際、前記情報処理部を用いて、その操作情報に応じて所定の処理を実行し、前記ガイダンス表示制御部を用いて、その操作情報の処理状況に応じてガイダンス文の表示態様を変更することを特徴とするガイダンス表示方法が提供される。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、図に示す実施例に基づいて本発明を詳述する。なお、本発明はこれによって限定されるものではない。
【0027】図1は本実施例の情報処理装置のハードウェア構成を示すブロック図である。本実施例の情報処理装置は、CPU(Central Processing Unit)101、DRAM、SRAMなどの半導体メモリからなるRAM(Randam Access Memory)102と、PROM、EEPROMなどの半導体メモリからなるROM(Read Only Memory)103と、CRTディスプレイ、液晶ディスプレイ(LCD)、またはプラズマディスプレイ(PD)などからなる表示装置104と、キーボード、マウス、ポインティングデバイスなどからなる入力装置105と、フロッピーディスク(FD)、ハードディスク(HD)などからなる記憶装置106と、モデム、回線網制御部などからなる通信装置107と、FD、HD、MD、CD−ROMなどからなる記録媒体108と、記録媒体108を読み取る媒体読取装置109と、CPU101のI/Oポート及び各装置のI/Oポートを接続し、アドレス、データを転送するバス110で構成される。
【0028】CPU101は、RAM102またはROM103に記憶されたプログラムおよびデータに従って各装置をバス110を介して制御し、本発明のガイダンス機能を実現する。また、CPU101は、入力装置105によって入力された操作情報に応じて必要な操作手順を示すガイダンス文を画面の一領域にある表示形態に基づいて表示するよう表示装置を制御するガイダンス表示制御部101a、入力装置105によって入力された操作情報に基づいて所定の処理を順次実行する情報処理部101bとしても機能する。
【0029】操作情報が入力装置105によって入力された際、情報処理部101bは、その操作情報に基づいて所定の処理を実行し、ガイダンス表示制御部101aは、その操作情報の処理状況に応じて、現在画面の一領域に表示されているガイダンス文の表示態様を変更するよう構成されている。なお、情報処理部101bは、前記入力された操作情報が現在画面の一領域に表示されているガイダンス文の操作手順と異なる操作情報であっても、その操作情報に基づいて所定の処理を実行する。
【0030】図2は本実施例によるRAM及びROMの記憶領域を示す図である。図2において、図2(1)に示すように、RAM102は、OS(Operating System)プログラムや各種プログラムを記憶するプログラム記憶領域102−1、文章データを記憶する文章データ記憶領域102−2、すべてのガイダンス文およびそれらの表示形態データを記憶するガイダンスデータ記憶領域102−3、選択されたガイダンス文の表示形態データを記憶する表示形態データ記憶領域102−4、表示装置104に表示するデータを記憶する表示データ記憶領域102−5、その他のデータを記憶するその他データ記憶領域102−6をそれぞれ備えている。
【0031】図2(2)に示すように、ROM103は、本情報処理装置の基本処理や入出力装置の制御を行うためのBIOS(Basic Input-Output System)のプログラムデータが記憶されているBIOS記憶領域103−1、表示用の文字フォントデータが記憶されている文字フォントデータ記憶領域103−2、その他のデータが記憶されているその他データ記憶領域103−3をそれぞれ備えている。
【0032】本実施例の情報処理装置に電源が投入されると、CPU101の制御によって、RAM102の初期化処理が行われた後、BIOSプログラムが実行され、記憶装置106からOSプログラムが読み込まれ、プログラム記憶領域102−1に格納後実行される。
【0033】ここで、RAM102は、入力装置105よって入力された操作情報の処理履歴を示す履歴情報を記憶する履歴情報記憶部102a、各種操作手順を示すガイダンス文を記憶するガイダンス文記憶部102bとして機能する。
【0034】表示装置104は、CPU101の制御によって、文章データ、ガイダンス文、カーソルなどの各種情報を画面に表示する表示部として機能する。入力装置105は、文章データやコマンドなどの情報入力を行うアルファベットキー、仮名キーなどの文字キー、カーソル移動キー、範囲指定キー、ファンクションキー、ファンクション切り換えキー、ヘルプキー、実行キー、解除キーなどのコマンドキーからなるキーボード(図に示さない)を備え、各種情報を入力する入力部として機能する。
【0035】記憶装置106は、CPU101の制御によって、複数の文書データや文書データ編集プログラムなどの各種プログラムをフロッピーディスク(FD)やハードディスク(HD)に記憶する。通信装置107は、CPU101の制御によって、通信回線を接続して、通信回線上のホストコンピュータ、情報処理端末などの端末機器とデータ通信を行い各種情報を交換する。
【0036】記録媒体108に本発明のガイダンス表示プログラムを記録し、媒体読取装置109を用いて、そのガイダンス表示プログラムを読み取り、RAM102、記憶装置106のプログラム記憶領域にインストールすることにより、本発明のガイダンス機能付き情報処理装置を実現することができる。
【0037】よって、本発明の別の観点によれば、コンピュータ101に、入力装置105を用いて各種情報を入力させ、表示装置104を用いて各種情報を表示させ、ガイダンス表示制御部101aを用いて、入力装置105によって入力された操作情報に基づいて必要な操作手順を示すガイダンス文を画面の一領域にある表示形態に基づいて表示するよう表示装置104を制御させ、情報処理部101bを用いて、入力装置105によって入力された操作情報に基づいて所定の処理を順次実行させ、現在画面の一領域に表示されているガイダンス文の操作手順と異なる操作情報が入力装置105によって入力された際、情報処理部101bを用いて、その操作情報に応じて所定の処理を実行させ、ガイダンス表示制御部101aを用いて、その操作情報の処理状況に応じてガイダンス文の表示態様を変更させることを特徴とするコンピュータ読み取り可能なガイダンス表示プログラムを記録した記録媒体108が提供される。
【0038】図3は本実施例の情報処理装置の情報処理手順を示すメインフローチャートである。なお、本実施例による情報処理手順は、プログラム記憶領域102−1に記憶されたOSプログラムや各種プログラムに従ってCPU101が動作することによって実現される。
【0039】ステップS1:ユーザーから文書の編集指示がなされたか否かを判断し、そうであれば、ステップS3へ移行する。そうでなければ、ステップS2に移行する。
ステップS2:例えば、記憶装置106内のファイルの移動、削除、他のプログラムの実行などの他の処理を行い、ステップS1へ戻る。
【0040】ステップS3:記憶装置106から文書編集プログラムを読み込み、RAM102のプログラム記憶領域102−1に記憶する。また、文書編集プログラムを、通信装置107を介して外部の情報処理端末から読み込み、記憶するようにしてもよい。ステップS1〜ステップS3の処理は、OSプログラムによって実行され、ステップS4移行の処理は、文書編集プログラムによって実行される。
【0041】ステップS4:記憶装置106からガイダンス文およびそれらの表示形態データを読み込み、ガイダンスデータ記憶領域102−3に記憶する。なお、ガイダンス文およびそれらの表示形態データは、ここで読み込まず、必要なときに必要なデータのみを読み込んで記憶するようにしてもよい。また、通信装置107を介して外部の情報処理端末から読み込むようにしてもよい。
【0042】ステップS5:既に入力され記憶されている文書データファイルを記憶装置106から読み込み、あるいはユーザーが新たに入力装置105から入力するなどにより、文書データ記憶領域102−2に文書データを記憶する。文書データ記憶領域102−2に記憶された文書データの内、所定量の文書データを表示データ記憶領域102−5にレイアウト処理を行って記憶させる。表示データ記憶領域102−5に記憶された文書データは、表示装置104に表示される。
【0043】図4は本実施例による文書編集初期の表示画面例を示す図である。図4において、201は文書データ表示領域、202はファンクションキー表示領域、203は行番号、204は任意の文字(記号「○」で示す)、205はカーソルを示す。図4では、F1キーには「複写」、F2キーには「矩形」、F4キーには「4倍角」、F5キーには「終了」がそれぞれ割り当てられている。以後、例えば、「終了キーを押す」との表現は「F5キーを押す」ことを表す。
【0044】入力装置105のカーソル移動キーを押すことなどにより、文書データ表示領域201内を自由にカーソル205を移動させることができ、カーソル位置に文字を入力したり文字を削除することが可能である。ファンクションキー表示領域202には、入力装置105のファンクションキーに割り当てられている機能名などが表示される。ファンクションキーの割り当ては、ファンクション切り換えキーを押すこと等によって適宜切り換えられる。
【0045】ステップS6:入力装置105のキーボードからキーが入力されるのを待ち、入力された場合S7へ移行する。
ステップS7:ステップS6で入力されたキーが、ヘルプキーであったか判断し、そうであれば、ステップS8へ移行し、そうでなければ、ステップS10へ移行する。
ステップS8:現在の文書編集状態が初期状態であるか否か(後述する、範囲指定フラグ、複写フラグ、矩形フラグ、色設定フラグ、書式設定フラグなどがONになっていないか否か)を判断し、初期状態であれば、ステップS9へ、そうでなければ、ステップS10へ移行する。
【0046】ステップS9:ガイダンス文の選択や表示、消去などの処理を行う。なお、ステップ9による詳細な処理手順については、図12に示すサブフローチャートを用いて後述する。
ステップS10:ステップS6で入力されたキーが、終了キーであったか判断し、そうであれば、ステップS11へ移行し、そうでなければ、ステップS12へ移行する。
ステップS11:文書編集の終了処理を行い、STARTへ戻る。文書編集の終了処理とは、編集した文書を記憶装置106に保存したり、RAM102の使用領域をクリア、開放するなどの終了処理をいう。
【0047】ステップS12:ステップS9においてガイダンス文が表示されたか否かを判断し、表示されていれば、ステップS13へ移行し、表示されていなければ、ステップS14の処理を経てステップS6へ戻る。
ステップS13:表示されているガイダンス文の表示形態を、ステップS6で入力されたキーに従って変更し、ステップS14の処理を経て、ステップS6へ戻る。
【0048】なお、ステップ13による詳細な処理手順については、図16に示すサブフローチャートを用いて後述する。
ステップS14:その他のキーの処理を行う。例えば、カーソル移動キー、範囲指定キー、複写キー、矩形キー、4倍角キー、実行キー、解除キーなどが押された場合の処理を行う。
【0049】図5は図3のステップS14によるキー入力処理手順(1)を示すサブフローチャートである。なお、ステップS14によるキー入力処理は、既に日本語ワードプロセッサ等にて実施されている公知の技術であるため、詳細な説明を省略する。
【0050】ステップS21:図3のステップS6にて入力されたキーがカーソル移動キーであるか否かを判断し、そうであれば、ステップS22へ、そうでなければ、ステップS23へ移行する。
ステップS22:入力されたカーソル移動キーの方向に応じて、カーソルを文書データ表示領域201内で移動させ、必要があればスクロール処理を行い、図3のステップS6へ移行する。なお、後述する色設定ウィンドウや書式設定ウィンドウが表示されている状態の場合は、その設定ウィンドウ内の選択カーソルを移動させ、また、後述するガイダンス文が表示されていて、文書データ表示領域201のサイズが小さくなっている場合は、そのサイズの領域内でカーソルを移動させる。
【0051】ステップS23:ステップS6にて入力されたキーが範囲指定キーであるか否かを判断し、そうであれば、ステップS24へ、そうでなければ、ステップS26へ移行する。
ステップS24:範囲指定処理を行う。範囲指定処理とは、現在のカーソル位置を、範囲の開始位置あるいは終了位置として記憶する処理や、指定されている範囲の開始位置あるいは終了位置を認識可能なように表示画面を書き換える処理などをいう。なお、後述する第1の範囲指定フラグがOFFである場合は、現カーソル位置を範囲の開始位置として記憶し、第1の範囲指定フラグがONである場合は、現カーソル位置を範囲の終了位置として記憶する。
【0052】ステップS25:第1の範囲指定フラグがOFFである場合は、第1の範囲指定フラグをONに、第1の範囲指定フラグがONである場合は、第2の範囲指定フラグをONにし、ステップS6へ移行する。なお、範囲指定フラグとは、その他データ記憶領域102−6に用意され、現在範囲指定がなされている状態かそうでない状態かを示す情報を記憶するフラグである。
【0053】ステップS26:ステップS6にて入力されたキーが複写キーであるか否かを判断し、そうであれば、ステップS27へ、そうでなければ、ステップS29へ移行する。
ステップS27:複写モード設定処理を行い、S28へ移行する。複写モード設定処理とは、表示画面に現在複写モードであることを示す文字列を表示するなどの処理をいう。
ステップS28:その他データ記憶領域102−6に用意された、複写フラグをONにし、ステップS6へ移行する。
ステップS29:ステップS6にて入力されたキーが矩形キーであるか否かを判断し、そうであれば、ステップS30へ、そうでなければ、ステップS32へ移行する。
【0054】ステップS30:矩形モード設定処理を行い、ステップS31へ移行する。ここで、矩形モード設定処理とは、表示画面に現在矩形モードであることを示す文字列を表示したり、既に第2の範囲指定フラグがONの場合、指定されている矩形の範囲を判別可能なように表示するなどの処理をいう。
ステップS31:その他データ記憶領域102−6に用意された、矩形フラグをONにし、ステップS6へ移行する。
【0055】ステップS32:ステップS6にて入力されたキーが4倍角キーであるか否かを判断し、そうであれば、ステップS33へ、そうでなければ、図6のステップS34へ移行する。
ステップS33:指定されている範囲の文字を4倍角文字に変換し、ステップS6へ移行する。なお、範囲が指定されていない場合は現在のカーソル位置の文字だけを変換し、開始位置のみ指定されている場合は、その開始位置から文書の最後までのすべての文字を変換する。
【0056】図6は図3のステップS14によるキー入力処理手順(2)を示すサブフローチャートである。
ステップS34:図3のステップS6にて入力されたキーが色設定キーであるか否かを判断し、そうであれば、ステップS35へ、そうでなければ、ステップS37へ移行する。
ステップS35:表示画面に色設定ウィンドウを表示する。
【0057】図7は本実施例による色設定ウィンドウの表示画面例を示す図である。図7において、図4と同じ構成は同符号を記す。206は色設定ウィンドウ、207は項目選択カーソル、208は設定値選択カーソルを示す。色の設定は、まず項目(文字自身の色を変更するか文字の背景色を変更するかを設定する項目)をカーソル上下移動キーで選択し、その後カーソル左右移動キーによって色を選択する。なお、後述するガイダンス文が表示されている場合、色設定ウィンドウのサイズを小さくして表示するようにしてもよい。
【0058】ステップS36:その他データ記憶領域102−6に用意された、色設定フラグをONにし、ステップS6へ移行する。
ステップS37:ステップS6にて入力されたキーが書式設定キーであるか否かを判断し、そうであれば、ステップS38へ、そうでなければ、ステップS40へ移行する。
ステップS38:表示画面に書式設定ウィンドウを表示する。
【0059】図8は本実施例による書式設定ウィンドウの表示画面例を示す図である。図8において、図4及び図7と同じ構成は同符号を記す。209は書式設定ウィンドウ、207は項目選択カーソル、208は設定値選択カーソルを示す。書式の設定は、まず項目(用紙サイズ/改行ピッチ/文字サイズ/印刷方向)をカーソル上下移動キーで選択し、その後カーソル左右移動キーによって設定値を選択するか、または数値キーにより設定値を入力する。なお、後述するガイダンス文が表示されている場合、書式設定ウィンドウのサイズを小さくして表示するようにしてもよい。
【0060】ステップS39:その他データ記憶領域102−6に用意された、書式設定フラグをONにし、ステップS6へ移行する。
ステップS40:ステップS6にて入力されたキーが実行キーであるか否かを判断し、そうであれば、ステップS41へ、そうでなければステップS42へ移行する。
ステップS41:実行キーの入力に対する処理を行い、ステップS6へ移行する。なお、ステップS41による詳細な処理手順については、図9に示すサブフローチャートを用いて後述する。
【0061】ステップS42:ステップS6にて入力されたキーが解除キーであるか否かを判断し、そうであれば、ステップS43へ、そうでなければ、ステップS44へ移行する。
ステップS43:解除キーの入力に対する処理を行い、ステップS6へ移行する。なお、ステップS43の詳細な処理については、図10及び図11に示すサブフローチャートを用いて後述する。
ステップS44:その他のキー処理を行い、ステップS6へ移行する。ここで、その他のキー処理とは、例えば、文書消去キーや文書保存キーなどの処理をいう。
【0062】図9は図6のステップS41による実行キー入力処理手順を示すサブフローチャートである。図9において、ステップS51:複写フラグがONであるか否かを判断し、ONであれば、ステップS52へ移行し、ONでなければ、ステップS55へ移行する。
ステップS52:複写処理を行う。ここで、複写処理とは、指定されている範囲の文字列を現カーソル位置に複写する処理をいう。なお、終了位置が未指定(第2の範囲指定フラグがOFF)の場合は、開始位置から文書の最後までを指定範囲とする。また、矩形フラグがONの場合は開始位置と終了位置とを対角線とする矩形範囲の文字列を、現カーソルを左上とする同じサイズの矩形領域に複写する。
【0063】ステップS53:複写フラグ、第1の範囲指定フラグ、第2の範囲指定フラグ、矩形フラグをすべてOFFにする。なお、ここでフラグをOFFしないようにしてもよい。その場合、続けて他の位置に同じ指定範囲の文字列を繰り返し複写できる。
ステップS54:後述する複写ガイダンス文(複写処理の手順を説明するガイダンス文)が表示されていた場合、それを消去し、図3のステップS6へ移行する。なお、ここでガイダンス文を消去せずに、表示し続けるようにしてもよい。
【0064】ステップS55:色設定フラグがONであるか否かを判断し、ONであれば、ステップS56へ移行し、ONでなければ、ステップS60へ移行する。
ステップS56:色設定処理を行う。ここで、色設定処理とは、指定されている範囲の文字の色および文字の背景色を色設定ウィンドウで指示された設定値に変更する処理をいう。ステップS57:色設定ウィンドウを消去する。
ステップS58:色設定フラグをOFFにする。
【0065】ステップS59:後述する色設定ガイダンス文が表示されていた場合、それを消去し、ステップS6へ移行する。なお、ここでガイダンス文を消去せずに、表示し続けるようにしてもよい。
ステップS60:書式設定フラグがONであるか否かを判断し、ONであれば、ステップS61へ移行し、ONでなければ、ステップS65へ移行する。
【0066】ステップS61:書式設定処理を行う。ここで、書式設定処理とは、現在のカーソル位置以降の文書書式を、前記書式設定ウィンドウで指示された設定値に変更する処理をいう。
ステップS62:書式設定ウィンドウを消去する。
ステップS63:書式設定フラグをOFFにする。
ステップS64:後述する書式設定のガイダンス文が表示されていた場合、それを消去し、ステップS6へ移行する。なお、ここで、ガイダンス文を消去せずに、表示し続けるようにしてもよい。
ステップS65:その他の実行キーの処理を行い、ステップS6へ移行する。
【0067】図10は図6のステップS43による解除キー入力処理手順(1)を示すサブフローチャートである。図10において、ステップS71:範囲指定フラグがONであるか否かを判断し、ONであれば、ステップS72へ移行し、ONでなければ、ステップS74へ移行する。
ステップS72:範囲指定を解除する処理を行う。ここで、範囲指定解除処理とは、指定されている範囲を確認可能なように表示していた状態を元に戻したり、指定されている位置の記憶をクリアするなどの処理をいう。
【0068】ステップS73:範囲指定フラグをOFFにし、図3のステップS6へ移行する。ステップS71で第2の範囲指定フラグがONであれば、ステップS73で第2の範囲指定フラグをOFFにし、ステップS71で第2の範囲指定フラグがOFFで、第1の範囲指定フラグがONであれば、ステップS73で第1の範囲指定フラグをOFFにする。
【0069】ステップS74:複写フラグがONであるか否かを判断し、ONであれば、ステップS75へ移行し、ONでなければ、ステップS77へ移行する。
ステップS75:複写モードを解除する処理を行う。ここで、複写モード解除処理とは、現在複写モードであることを示す表示文字列を消去するなどの処理をいう。
ステップS76:複写フラグをOFFにし、図3のステップS6へ移行する。
【0070】ステップS77:矩形フラグがONであるか否かを判断し、ONであれば、ステップS78へ移行し、ONでなければ、図11のステップS80へ移行する。
ステップS78:矩形モードを解除する処理を行う。ここで、矩形モード解除処理とは、現在、矩形モードであることを示す表示文字列を消去するなどの処理をいう。
ステップS79:矩形フラグをOFFにし、ステップS6へ移行する。
【0071】図11は図6のステップS43による解除キー入力処理手順(2)を示すサブフローチャートである。図11において。
ステップS80:色設定フラグがONであるか否かを判断し、ONであれば、ステップS81へ移行し、ONでなければ、ステップS83へ移行する。
ステップS81:ステップS35で表示した色設定ウィンドウを消去する。
ステップS82:色設定フラグをOFFにし、図3のステップS6へ移行する。
【0072】ステップS83:書式設定フラグがONであるか否かを判断し、ONであれば、ステップS84へ移行し、ONでなければ、ステップS86へ移行する。
ステップS84:ステップS83で表示した書式設定ウィンドウを消去する。
ステップS85:書式設定フラグをOFFにし、ステップS6へ移行する。
ステップS86:その他の解除キーの処理を行い、ステップS6へ移行する。
【0073】図12は図3のステップS9によるガイダンス文の各処理手順を示すサブフローチャートである。図12において、ステップS91:既にガイダンス文を表示中であるか否かを判断し、表示中であれば、ステップS95へ、未表示であれば、ステップS92へ移行する。
ステップS92:ガイダンスデータ記憶領域102−3に複数記憶されているガイダンス文の中から、1つを選択する。ここで、1つのガイダンス文とは、例えば、文字を4倍角に変換する操作方法、矩形範囲の文書を他の位置に複写する操作方法など、特定の結果を得るために必要な複数の操作の説明文の集まりを示している。
【0074】選択の方法としては、メニュー(目次)一覧から選択する方法や、キーワード(例えば「4倍角」)を入力して検索する方法や、ユーザーが入力した文(例えば「文字を大きくしたい」など)に応じて適切なガイダンス文を選択する方法などが考えられる。なお、上記の方法は、パーソナルコンピュータ用ソフトウエアなどにおいて既に実施されている公知の技術であるため、詳細な説明は省略する。
【0075】ステップS93:ステップS92で選択されたガイダンス文に対応する表示形態データをガイダンスデータ記憶領域102−3から読み出して、表示形態データ記憶領域102−4に記憶する。ここで、表示形態データとは、ガイダンス文をどのような表示色や記号の付加などで表示するかを表すデータをいう。前述したように、各ガイダンス文は、ある特定の結果を得るために必要な複数の操作の説明文からなり、ユーザーがその複数の操作のうちどの操作を既に行ったのか、あるいは次にどの操作を行えばよいのかを示すため、各ガイダンス文の表示形態を変更して表示させるためのデータを表示形態データ記憶領域102−4に記憶する。
【0076】図13は本実施例によるガイダンス文及び表示形態データの具体例(1)を示す図である。図13(1)は文字を4倍角に変換する方法を説明するガイダンス文を示し、図13(2)はそのガイダンス文に対応する表示形態データを示す。図13(3)は図13(2)における記号の説明図である。また、図14は本実施例によるガイダンス文及び表示形態データの具体例(2)を示す図である。図14(1)は矩形範囲を複写する方法を説明するガイダンス文を示し、図14(2)はそのガイダンス文に対応する表示形態データを示す。図14(3)は図14(2)における記号の説明図である。
【0077】ステップS94:ステップS92で選択された各ガイダンス文を、ステップS93で記憶された表示形態データに基づいた表示形態で表示し、図3のステップS6へ戻る。各ガイダンス文の表示形態は、図13(2)または図14(2)に示すような条件に対応する設定値に基づいて設定される。図13(2)または図14R>4(2)において、条件Aは、直前に(ステップS6で)入力されたキーの種類であり、条件Bは各ガイダンス文の現在の表示形態である。ここでは直前に入力されたキーはヘルプキーであるため、図13(2)または図1414(2)のNo.0(1行目)の設定値に基づいた表示形態で表示される。なお、ガイダンス文の行頭に「※」記号が付いている行は、補足説明文であり、これの表示形態は変更されない。
【0078】図15は本実施例によるガイダンス文の表示画面例(1)を示す図である。図15において、201〜205は図4と同じものを示すが、文書データ表示領域201のサイズは、ガイダンス文表示領域210の分だけ狭くなっている。210はガイダンス文表示領域である。
【0079】図15では、図13(1)に示す各ガイダンス文(文字を4倍角に変換する方法を説明するガイダンス文)が、図13(2)に示した表示形態データのNo.0(1行目)の設定値に基づいた表示形態で表示されている。また、■および■の行頭には、現在操作可能を示す記号「◎」、■の行頭には現在操作不可を示す記号「・」が表示されている。なお、表示形態は、ここで示した例には限定されず、例えば、「◎」の場合は緑色で、「・」の場合は赤色で各行を表示する等文字色や文字フォントの種類を変更するようにしてもよい。
【0080】ガイダンスデータ記憶領域102−3に記憶されている各ガイダンスの行数は予め定められているガイダンス文表示領域210のサイズに収まるような行数となっている。この実施例では、タイトルも含めて6行以内としている。その他の実施例としては、各ガイダンス文の行数は可変とし、選択されたガイダンス文の行数に応じてガイダンス表示領域210のサイズを拡大・縮小させてもよいし、あるいはガイダンス表示領域210のサイズは固定とし、ガイダンス文の行数に応じて、ガイダンス文の文字サイズや文字間隔を拡大・縮小させてもよい。ガイダンス文の全体を同一画面上に同時に表示させることによって、ユーザーは操作手順の全体を確認することができ、どの程度の手順が終了しているのか、後どれくらいの手順が残っているのかを容易に知ることができる。
【0081】S95:表示されているガイダンス文を消去し、元の画面へ戻し(図15のような表示状態から図4R>4のような表示状態へ戻し)、図3のステップS6へ戻る。なお、表示されているガイダンス文を消去して、別のガイダンス文を選択して表示するようにしてもよい。
【0082】図16は図3のステップS13によるガイダンス文の表示形態変更処理手順を示すサブフローチャートである。図16において、ステップS101:図3のステップS6で入力されたキーで表示形態データ記憶手段102−4に記憶されている条件Aを検索し、一致するか否かを判断し、一致する場合はS102へ移行し、一致しない場合はステップS6へ戻る。例えば、図13(2)で示す表示形態データが記憶されている場合、範囲指定キー、4倍角キー、解除キーのいずれかの場合にステップS102へ移行する。なお、条件Aの検索は、図13(2)の番号(No.)の小さい順に行う。
【0083】ステップS102:現在の各ガイダンス文の表示形態が、ステップS101で検索された番号(No.)の条件Bに一致するか否かを判断し、一致する場合は、ステップS103へ移行し、一致しない場合は、ステップS101へ戻り、次に一致する番号(No.)を検索する。
【0084】例えば、図3のステップS6で入力されたキーが範囲指定キーで、各ガイダンス文の現在の表示形態が、■(1行目)が「◎」、■が「・」、■が「◎」であった場合、ステップS101(条件A)でNo.1が一致すると判断されて、ステップS102へ移行し、次にステップS102では条件B(■が「●」、■が「◎」、■は条件無用(何でもよい))と一致しないためステップS101へ戻り、ステップS101でNo.2が一致すると判断されて、ステップS62へ移行し、ステップS102では、条件B(■が「◎」、■は条件無用)と一致するため、ステップS103へ移行する。
【0085】ステップS103:ステップS101で一致すると判断された番号(No.)の設定値に基づいて、表示されている各ガイダンス文の表示形態を変更し、図3のステップS6へ戻る。例えば、ステップS101でNo.2が一致すると判断された場合、ガイダンス文の■(1行目)は「●」、■は「◎」の表示形態で表示される。なお、後述するように、ガイダンス文表示領域のサイズが小さく、ガイダンス文のすべてを表示できないような場合には、少なくとも表示形態が「◎」の文(およびその前後)を表示するようにする。
【0086】以上、説明した実施例により、特定の結果を得るために必要な操作の全容を示すガイダンス文を、画面の一部に表示しながら操作を行うことができ、ユーザーの操作に応じて前記各ガイダンス文の表示形態を順次変更し(これにより、操作の進行度合いがユーザーに報知され)、また、前記特定の結果を得るために必要な操作以外の操作も受け付けて処理することができる。
【0087】この実施例では、各ガイダンス文の表示形態を変更する際直前に入力されたキーおよびその時の各ガイダンス文の表示形態に応じて、どのような表示形態に変更するかを決定していたが、これを、直前に入力されたキーおよびそれ以前(かつヘルプキー入力以降)に入力されたキーの履歴(以降、単にキー履歴と称す)に応じて決定するようにしてもよい。
【0088】図17は本実施例によるガイダンス文及び表示形態データの具体例(3)を示す図である。図17(1)は文字を4倍角に変換する方法を説明するガイダンス文を示し、図17(2)はそのガイダンス文に対応する表示形態データを示す。図17(3)は図17(2)における記号の説明図である。
【0089】また、図18は本実施例によるガイダンス文及び表示形態データの具体例(4)を示す図である。図18(1)は矩形範囲を複写する方法を説明するガイダンス文を示し、図18(2)はそのガイダンス文に対応する表示形態データを示す。図18(3)は図18(2)における記号の説明図である。
【0090】図17および図18は、図13及び図14に示した具体例に対応している。図17(2)または図1818(2)に示した表示形態データを利用して表示形態を決定するには、前記各フローチャートに従って処理を行うとよいが、ステップS102では、条件Bとしてキー履歴の状態を判断する。なおキー履歴は、範囲指定フラグ、複写フラグ、矩形フラグなどの状態により確認できる。例えば、範囲指定キーが2度入力されているか否かは、第2の範囲指定フラグがONであるか否かによって判断できる。以上の処理により、直前に入力されたキーおよびそれ以前に入力されたキーの履歴(以降、単にキー履歴と称す)に応じて、各ガイダンス文の表示形態を決定することができる。
【0091】また、この実施例では、各ガイダンス文の表示形態を変更する際、直前に入力されたキー及び、その時の各ガイダンスの文の表示形態またはそれ以前に入力されたキーの履歴に応じて、どのような表示形態に変更するかを決定していたが、これを、範囲が指定されているか、各種設定ウィンドウが表示されているか、設定ウィンドウ内でカーソルがどの設定位置にあるか等の現在の文書編集状態に応じて決定するようにしてもよい。
【0092】図19は本実施例によるガイダンス文及び表示形態データの具体例(5)を示す図である。図19(1)は文字の色を変換する方法を説明するガイダンス文を示し、図19(2)はそのガイダンス文に対応する表示形態データを示す。図19(3)は図19(2)における記号の説明図である。
【0093】また、図20は本実施例によるガイダンス文及び表示形態データの具体例(6)を示す図である。図20(1)は改行ピッチを変更する方法を説明するガイダンス文を示し、図20(2)はそのガイダンス文に対応する表示形態データを示す。図20(3)は図20(2)における記号の説明図である。図19(2)及び図20(2)の記号「×」は、その文は表示しないことを示している。
【0094】図19(2)または図20(2)に示した表示形態データを利用して各ガイダンス文を表示するには、前記フローチャートの各処理に従うが、ステップS101及びステップS102では、条件A、Bとして現在の文書編集状態を判断する。また、ステップS8の処理(現在文書編集状態が初期状態であるか否かの判断処理)は省略し、ステップS94では、各種設定ウィンドウ(色設定ウィンドウや書式設定ウィンドウなど)が表示されているか判断し、表示されていれば、ガイダンス文表示領域210を該ウィンドウと重ならない位置に設定してガイダンス文の一部(例えば表示形態が記号「◎」の文)を表示する。これにより、文書編集状態が初期状態でない時(例えば範囲を指定している状態や書式設定ウィンドウが表示されている状態)にも、任意のガイダンス文表示の指示を行うことができる。
【0095】図21は本実施例によるガイダンス文の表示画面例(2)を示す図である。この表示画面例(2)は、書式設定ウィンドウが表示されている際に、ヘルプキーを押して、文字の色を変更する操作ガイダンスを表示させた例である。ガイダンス表示領域210は、書式設定ウィンドウ209と重ならないように、通常のサイズよりも小さく表示される。また、ガイダンス文は、少なくとも表示形態が「◎」のガイダンス文が表示される。なお、上記の例ではガイダンス表示領域のサイズを小さく変更したが、設定ウィンドウ表示領域の方のサイズを小さくするようにしてもよい。
【0096】
【発明の効果】本発明によれば、ユーザーは表示されたガイダンス文から所定の処理をするための必要な操作手順を確認しながら操作情報を入力する際、現在、表示されているガイダンス文の操作手順とは異なる操作情報が入力されても、入力された操作情報に応じた処理の実行が可能になる。また、操作情報の処理状況に応じてガイダンス文の表示態様が変更されるので、現在、どのガイダンス文に関する操作を行っているのかを容易に知ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例の情報処理装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図2】本実施例によるRAM及びROMの記憶領域を示す図である。
【図3】本実施例の情報処理装置の情報処理手順を示すメインフローチャートである。
【図4】本実施例による文書編集初期の表示画面例を示す図である。
【図5】図3のステップS14によるキー入力処理手順(1)を示すサブフローチャートである。
【図6】図3のステップS14によるキー入力処理手順(2)を示すサブフローチャートである。
【図7】本実施例による色設定ウィンドウの表示画面例を示す図である。
【図8】本実施例による書式設定ウィンドウの表示画面例を示す図である。
【図9】図6のステップS41による実行キー入力処理手順を示すサブフローチャートである。
【図10】図6のステップS43による解除キー入力処理手順(1)を示すサブフローチャートである。
【図11】図6のステップS43による解除キー入力処理手順(2)を示すサブフローチャートである。
【図12】図3のステップS9によるガイダンス文の各処理手順を示すサブフローチャートである。
【図13】本実施例によるガイダンス文及び表示形態データの具体例(1)を示す図である。
【図14】本実施例によるガイダンス文及び表示形態データの具体例(2)を示す図である。
【図15】本実施例によるガイダンス文の表示画面例(1)を示す図である。
【図16】図3のステップS13によるガイダンス文の表示形態変更処理手順を示すサブフローチャートである。
【図17】本実施例によるガイダンス文及び表示形態データの具体例(3)を示す図である。
【図18】本実施例によるガイダンス文及び表示形態データの具体例(4)を示す図である。
【図19】本実施例によるガイダンス文及び表示形態データの具体例(5)を示す図である。
【図20】本実施例によるガイダンス文及び表示形態データの具体例(6)を示す図である。
【図21】本実施例によるガイダンス文の表示画面例(2)を示す図である。
【符号の説明】
101 CPU(コンピュータ)
101a ガイダンス表示制御部
101b 情報処理部
102 RAM
102a 履歴情報記憶部
102b ガイダンス文記憶部
103 ROM
104 表示装置
105 入力装置
106 記憶装置
107 通信装置
108 記録媒体
109 媒体読取装置
110 バス

【特許請求の範囲】
【請求項1】 各種情報を入力する入力部と、各種情報を表示する表示部と、入力部によって入力された操作情報に応じて必要な操作手順を示すガイダンス文を画面の一領域にある表示形態に基づいて表示するよう表示部を制御するガイダンス表示制御部と、入力部によって入力された操作情報に基づいて所定の処理を順次実行する情報処理部とを備え、現在画面の一領域に表示されているガイダンス文の操作手順と異なる操作情報が入力部によって入力された際、前記情報処理部は、その操作情報に基づいて所定の処理を実行し、前記ガイダンス表示制御部は、その操作情報の処理状況に応じてガイダンス文の表示態様を変更することを特徴とするガイダンス機能付き情報処理装置。
【請求項2】 前記入力部によって入力された操作情報の処理履歴を示す履歴情報を記憶する履歴情報記憶部をさらに備え、前記ガイダンス表示制御部は、前記履歴情報記憶部に記憶された履歴情報に基づいて操作情報の処理状況を判定することを特徴とする請求項1記載のガイダンス機能付き情報処理装置。
【請求項3】 前記ガイダンス表示制御部は、前記情報処理部によって既に操作された操作手順を示すガイダンス文と次に操作される操作手順を示すガイダンス文との表示形態をそれぞれ異ならせて表示するよう前記表示部を制御することを特徴とする請求項1記載のガイダンス機能付き情報処理装置。
【請求項4】 前記ガイダンス文が前記情報処理部による文書の編集手順を含む文からなり、前記ガイダンス表示制御部は、文書の編集状況に応じてガイダンス文の表示態様を変更することを特徴とする請求項1記載のガイダンス機能付き情報処理装置。
【請求項5】 前記ガイダンス表示制御部は、画面の一領域に表示中の複数のガイダンス文のうち、現在操作可能な操作手順を示すガイダンス文とまだ操作可能になっていない操作手順を示すガイダンス文との表示形態をそれぞれ異ならせて表示するよう前記表示部を制御することを特徴とする請求項1記載のガイダンス機能付き情報処理装置。
【請求項6】 前記ガイダンス表示制御部は、画面の一領域に表示中の複数のガイダンス文のうち、現在操作可能な操作手順を示すガイダンス文とまだ操作可能になっていない操作手順を示すガイダンス文と既に操作が完了した操作手順を示すガイダンス文との表示形態をそれぞれ異ならせて表示するよう前記表示部を制御することを特徴とする請求項1記載のガイダンス機能付き情報処理装置。
【請求項7】 前記ガイダンス表示制御部は、所定の結果を得るために必要な複数のガイダンス文に対応する各処理が終了したか否かを判定し、終了の判定結果を得た際に各処理に対応する複数のガイダンス文を消去するよう前記表示部を制御することを特徴とする請求項1記載のガイダンス機能付き情報処理装置。
【請求項8】 前記ガイダンス表示制御部は、所定の結果を得るために必要な複数のガイダンス文が画面の一領域に同時に表示できない場合、ガイダンス文を表示する領域を拡大/縮小、または複数のガイダンス文の文字サイズや文字間隔を拡大/縮小して表示するよう前記表示部を制御することを特徴とする請求項1記載のガイダンス機能付き情報処理装置。
【請求項9】 前記ガイダンス表示制御部は、所定の結果を得るために必要な複数のガイダンス文が画面の一領域に同時に表示できない場合、少なくとも現在操作可能な操作手順を示すガイダンス文のみを選択して表示するよう前記表示部を制御することを特徴とする請求項1記載のガイダンス機能付き文書処理装置。
【請求項10】 前記ガイダンス文を画面の一領域に表示可能な行数文だけ記憶するガイダンス文記憶部をさらに備え、前記ガイダンス表示制御部は、ガイダンス文記憶部から読み出したすべてのガイダンス文をそのまま画面の一領域に表示することを特徴とする請求項1記載のガイダンス機能付き文書処理装置。
【請求項11】 入力部を用いて各種情報を入力し、表示部を用いて各種情報を表示し、ガイダンス表示制御部を用いて、入力部によって入力された操作情報に基づいて必要な操作手順を示すガイダンス文を画面の一領域にある表示形態に基づいて表示するよう表示部を制御し、情報処理部を用いて、入力部によって入力された操作情報に基づいて所定の処理を順次実行し、現在画面の一領域に表示されているガイダンス文の操作手順と異なる操作情報が入力部によって入力された際、前記情報処理部を用いて、その操作情報に応じて所定の処理を実行し、前記ガイダンス表示制御部を用いて、その操作情報の処理状況に応じてガイダンス文の表示態様を変更することを特徴とするガイダンス表示方法。
【請求項12】 コンピュータに、入力部を用いて各種情報を入力させ、表示部を用いて各種情報を表示させ、ガイダンス表示制御部を用いて、入力部によって入力された操作情報に基づいて必要な操作手順を示すガイダンス文を画面の一領域にある表示形態に基づいて表示するよう表示部を制御させ、情報処理部を用いて、入力部によって入力された操作情報に基づいて所定の処理を順次実行させ、現在画面の一領域に表示されているガイダンス文の操作手順と異なる操作情報が入力部によって入力された際、前記情報処理部を用いて、その操作情報に応じて所定の処理を実行させ、前記ガイダンス表示制御部を用いて、その操作情報の処理状況に応じてガイダンス文の表示態様を変更させることを特徴とするコンピュータ読み取り可能なガイダンス表示プログラムを記録した記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図12】
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【図3】
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【図4】
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【図13】
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【図16】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図14】
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【図15】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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