ガスクロマトグラフ、ガスクロマトグラフ質量分析計、およびカラム長さ測定方法
【課題】ガスクロマトグラフの装置に取り付けた状態のカラムの長さを簡易に測定する。
【解決手段】ガスクロマトグラフが備える検出器の検出信号に基づいて保持時間を検出する保持時間検出部と、この保持時間検出部で検出された保持時間に基づいてカラムの長さを求めるカラム長さ演算部とを備える。保持時間検出部は、ガスクロマトグラフに取り付けられたカラムに保持されない指標物質の保持時間を検出する。カラムの長さとその長さのカラムを指標物質が通過するに要する通過時間との関係を予め用意しておき、カラム長さ演算部は、このカラム長さと通過時間との関係と、保持時間検出部で求めた指標物質がカラムを通過する時間とに基づいて、ガスクロマトグラフに取り付けられたカラムの長さを求める。
【解決手段】ガスクロマトグラフが備える検出器の検出信号に基づいて保持時間を検出する保持時間検出部と、この保持時間検出部で検出された保持時間に基づいてカラムの長さを求めるカラム長さ演算部とを備える。保持時間検出部は、ガスクロマトグラフに取り付けられたカラムに保持されない指標物質の保持時間を検出する。カラムの長さとその長さのカラムを指標物質が通過するに要する通過時間との関係を予め用意しておき、カラム長さ演算部は、このカラム長さと通過時間との関係と、保持時間検出部で求めた指標物質がカラムを通過する時間とに基づいて、ガスクロマトグラフに取り付けられたカラムの長さを求める。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、ガスクロマトグラフに取り付けられたカラムの測長に関わり、このカラムの測長機能を備えるガスクロマトグラフ、ガスクロマトグラフ質量分析計、およびカラム長さ測定方法に関する。
【背景技術】
【０００２】
ガスクロマトグラフによる分析は多成分混合物の分析方法として知られ、また、このガスクロマトグラフと質量分析計とを組み合わせたガスクロマトグラフ質量分析計（ＧＣ／ＭＳ）によるＧＣ／ＭＳ分析は、ガスクロマトグラフの高い分解能力と質量分析計の高い定性能力を兼ね備えた汎用分析方法として知られている。
【０００３】
ガスクロマトグラフやガスクロマトグラフ質量分析計では、固定相を備えたカラムを用い、このカラムを通過する時間を利用して分析を行っている。
【０００４】
ガスクロマトグラフで検出される保持時間は分析対象に依存する他に、取り付けられるカラムのカラム長さにも依存する。そのため、ガスクロマトグラフによる分析を行うには、そのガスクロマトグラフに取り付けられるカラムのカラム長さを知る必要がある。
【０００５】
一方、ガスクロマトグラフでは、分析対象に応じてカラムを交換して使用したり、あるいは、使用カラムの状態に応じて分析に不適当となった部分が生じた場合には、その部分をカットして使用したりする場合があるため、ガスクロマトグラフに取り付けられているカラムの長さが必ずしも知られているわけではない。
【０００６】
そのため、ガスクロマトグラフに取り付けられているカラム長さを知る必要がある場合には、通常巻かれた状態にあるカラムの巻き数を数え、カラムを巻いた束の直径から算出した束の円周長さに、この巻き数を乗算することによって、カラム長さを測定している。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００７】
カラムの巻き数を数えることによってカラムの長さを測定する方法では、巻き数の計数作業に手間がかかるという問題があり、特に、カラムがガスクロマトグラフの装置に装着された状態では、カラムの巻き数を数えることは極めて困難であり、装置から一旦カラムを取り外さなければならない。
【０００８】
また、束状に巻いたカラムは、通常一巻きに満たない半端な部分が生じる。この半端な部分は目測で長さを求めることになるため、正確さに欠けるという問題もある。
【０００９】
そこで、本発明は上記課題を解決して、カラムの長さを簡易に測定することを目的とし、特に、ガスクロマトグラフの装置に取り付けた状態のカラムの長さを簡易に測定することを目的とする。
【００１０】
また、カラムを巻いた状態であっても、カラムの長さを正確に測定することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【００１１】
本発明のガスクロマトグラフは、ガスクロマトグラフが備える検出器の検出信号に基づいて保持時間を検出する保持時間検出部と、この保持時間検出部で検出された保持時間に基づいてカラムの長さを求めるカラム長さ演算部とを備える。
【００１２】
保持時間検出部は、ガスクロマトグラフに取り付けられたカラムに保持されない指標物質の保持時間を検出する。カラムの長さとその長さのカラムを指標物質が通過するに要する通過時間との関係を予め用意しておき、カラム長さ演算部は、このカラム長さと通過時間との関係と、保持時間検出部で求めた指標物質がカラムを通過する時間とに基づいて、ガスクロマトグラフに取り付けられたカラムの長さを求める。
【００１３】
カラム長さ演算部は、カラムの長さとその長さのカラムを指標物質が通過するに要する通過時間との関係をテーブル又は演算式の形態で記憶しておく。テーブルの形態で記憶している場合には、保持時間の時間長に対応するカラムの長さをテーブルから読み出すことによってカラム長さを算出する。また、演算式の形態で記憶している場合には、保持時間の時間長をこの演算式に代入することによってカラム長さを算出する。
【００１４】
上記したガスクロマトグラフの構成は、ガスクロマトグラフと質量分析計と組み合わせてなるガスクロマトグラフ質量分析計にも適用することができる。
【００１５】
また、本発明はガスクロマトグラフに取り付けたカラムの長さを測定する測定方法に適用することができる。
【００１６】
この測定方法は、ガスクロマトグラフにカラムを取り付ける工程と、このカラムに保持されない指標物質をカラムに通し、指標物質がカラムを通過する通過時間を求める工程とを有し、カラムの長さとその長さのカラムを指標物質が通過するに要する時間との関係に基づいて、上記した工程で求めた通過時間に対応するカラムの長さを求める。
【００１７】
カラム長さを求める第１の形態は、カラムに供給するキャリアガスの線速度と所定のカラム長さとの乗算演算により、カラム長さと保持時間との関係を求めておき、このカラム長さと保持時間との関係に基づいて、実測で得られた通過時間に対するカラム長さを求める形態である。
【００１８】
また、カラム長さを求める第２の形態は、カラムに供給するキャリアガスの線速度に基づいて、キャリアガスがカラムを通過する通過時間を算出し、算出した通過時間と、実測で得られた通過時間との比較によりカラム長さを求める形態であり、両通過時間が一致した場合に、通過時間の算出時に用いたカラム長さが実際のカラムの長さであることを確認することができる。
【００１９】
本発明のガスクロマトグラフ、ガスクロマトグラフ質量分析計の装置構成、および本発明のカラム長さの測定方法によれば、カラムをガスクロマトグラフの装置に装着した状態のままで測定することができるため、カラムを装置から外して束状に巻き、巻いた束の巻き数を数えるといった操作を不要とすることができる。
【発明の効果】
【００２０】
本発明によれば、ガスクロマトグラフやガスクロマトグラフ質量分析計に用いるカラムの長さを簡易に測定することができ、カラムがガスクロマトグラフの装置に取り付けられた状態であっても、カラムの長さを簡易に測定することができる。
【００２１】
また、本発明によれば、カラムを巻いた状態であっても、カラムの長さを正確に測定することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【００２２】
以下、本発明の実施の形態について、図を参照しながら詳細に説明する。
【００２３】
図１は本発明のガスクロマトグラフおよびガスクロマトグラフ質量分析計の一構成例を説明するための図である。図１において、ガスクロマトグラフ１は、通常のガスクロマトグラフが備える構成とすることができ、例えば、キャリアガスを恒温槽内５内に導入するキャリヤーガスボンベ２、キャリアガスの圧力、流速を調整する調圧弁３、キャリアガスの圧力を測定する圧力計４を備える。恒温槽５内には検出器８が設けられ、検出器８にはカラム１０が交換自在に取り付けられる。
【００２４】
キャリアガスは、例えば、ヘリウム、水素、窒素、アルゴン等が用いられ、検出器８の対照側を通ってカラム１０に導入される。カラム１０の入口側には、試料を導入する試料注入口として、気体試料を導入する気体試料導入口６や液体試料を導入する液体試料導入口７が設けられる。試料注入口から注入された試料は、キャリアガスと共にカラム１０に導入され、カラム１０の中で各成分に分離され検出器８で検出された後に出口９から放出される。検出器８は、熱伝導度検出器（ＴＣＤ）、水素フレームイオン化検出器（ＦＩＤ）、電子捕獲型検出器（ＥＣＤ）、炎光光度検出器（ＦＰＤ）、熱イオン化検出器（ＴＩＤ）などがある。ガスクロマトグラフ質量分析計２０では、カラム１０の出口をＧＣ／ＭＳ接続部２１を介して質量分析計２２に接続する。
【００２５】
本発明のガスクロマトグラフおよびガスクロマトグラフ質量分析計は、検出器８あるいは質量分析計２２内の検出器の検出出力を用いてカラム長さを測定する機能を備える。この測定機能は、ガスクロマトグラフやガスクロマトグラフ質量分析計が備える制御部（図示していない）の一機能とすることができ、ハードウエアで構成する他に、ＣＰＵおよびこの機能を実行するプログラムによって構成することができる。
【００２６】
図１は、カラム長さを測定する機能を実施するための各信号処理をブロックで示している。
【００２７】
本発明では、カラム長さの測定を２つの形態で行うことができる。
【００２８】
一つの測定形態は、カラムに供給するキャリアガスの線速度に基づいて、キャリアガスがカラムを通過する通過時間を算出し、算出した通過時間と、実測で得られた通過時間との比較によりカラム長さを求める形態である。この比較において、算出による得られた通過時間と、実測により得られた通過時間とが一致した場合には、通過時間の算出時に用いたカラム長さが実際のカラムの長さであると確認することができる。
【００２９】
この測定形態を行う構成として、図１では、キャリアガス線速度算出部１１と、キャリアガス線速度算出部１１で算出したキャリアガス線速度と想定されるカラム長さとから通過時間を算出する通過時間算出部１２と、検出器８あるいは質量分析計２２の検出器から得られた検出信号に基づいて、カラムの保持されない空気等の指標物質の保持時間（カラムを通過するに要する通過時間）を算出する保持時間算出部１５と、通過時間算出部１２で算出した通過時間と保持時間算出部１５で得られる実測の保持時間とを比較する比較部１３とを備える。
【００３０】
この比較部１３による比較において、想定したカラム長さに基づいて算出した通過時間と、実測で得られた保持時間とのが一致した場合には、カラム長さは想定したカラム長さと同じ長さであることが確認される。この比較結果によるカラム長さは、例えば、表示部１４に表示することができる。
【００３１】
また、カラム長さを求める別の形態は、カラムに供給するキャリアガスの線速度と所定のカラム長さとの乗算演算により、カラム長さと保持時間との関係を予め求めておき、このカラム長さと保持時間との関係に基づいて、実測で得られた通過時間に対するカラム長さを求める形態である。
【００３２】
この測定形態を行う構成として、図１では、カラムの保持されない空気等の指標物質の保持時間（カラムを通過するに要する通過時間）を算出する保持時間算出部１５と、予め求めて置いたカラム長さと保持時間との関係を記憶する記憶部１７と、記憶部１７に記憶されカラム長さと保持時間との関係に基づいて、保持時間算出部１５で実測された保持時間に対応するカラム長さを演算により求めるカラム長さ演算部１６とを備える。
【００３３】
記憶部１７は、カラム長さと保持時間との関係を、テーブルあるいは関係式の形態で格納しておくことができる。カラム長さ演算部１６は、保持時間算出部１５で算出した保持時間を入力すると、記憶部１７に記憶されるカラム長さと保持時間との関係に基づいてカラム長さを演算して求める。
【００３４】
カラム長さと保持時間との関係をテーブルのデータ形式で記憶している場合には、このテーブルを参照して保持時間に対応するカラム長さを求める。このとき、テーブル内に対応する保持時間が無い場合には、近傍の保持時間に対応するカラム長さを用いて補間演算することで求めることができる。
【００３５】
また、カラム長さと保持時間との関係を演算式の形式で記憶している場合には、この保持時間を演算式に代入して演算することによってカラム長さを求める。
【００３６】
図２は、カラムの保持されない指標物質の通過時間を説明するための図である。空気やヘリウムあるいはアルゴン等の常温で気体として存在する成分は、カラムの液相に保持されないため、カラムを単に通過する。この成分は、検出器出力において、分析対象の成分よりも速く検出される。
【００３７】
この物質がカラムを通過するに要する時間は、キャリアガスの線速度とカラム長さに依存するため、キャリアガスの流速が既知であって測定条件が一定であれば、カラム長さを求めることができる。そこで、本発明は、このカラムの保持されない物質を指標物質として、検出器で実測して得られる保持時間を求め、この保持時間を用いてカラム長さを求める。
【００３８】
ガスクロマトグラフやガスクロマトグラフ質量分析計は、装置に設定したカラムのカラム長さと、装置制御のソフトウエアが算出するキャリアガスの線速度とを用いて、設定されたカラム長さでカラムに保持されない成分の予想保持時間を求める。この予想保持時間と設定カラム長さの関係を求め、実際に測定したカラムに保持されない成分の保持時間からカラム長さを求める。この予想保持時間は、装置制御のソフトウエアを用いて行うことができる。
【００３９】
以下、カラム長さを求める測定例について説明する。
【００４０】
例えば、カラム仕様値として、長さ３０ｍ、内径０．３２ｍｍ、膜厚０．２５μｍのカラムを用いて、カラムオーブン温度を４０℃、キャリアガスの圧力を４０ｋＰａとした場合、キャリアガスの線速度は５５．４ｃｍ／秒となる。
【００４１】
カラムに保持されない成分が、この線速度は５５．４ｃｍ／秒で３０ｍのカラム長を移動した場合、移動に要する時間を３０ｍ／５５．４ｃｍ／秒の演算によって算出すると０．９０３分となる。
【００４２】
以下の表１は、この例のデータ値を表している。
【００４３】
【表１】
【００４４】
上記の演算で得られた通過時間の算出例で得られた予想保持時間０．９０３分に対して、実際に取り付けたカラムに対して、同条件で空気を測定したとき、その保持時間が０．９０３分であれば、そのカラムのカラム長さは３０ｍであることが確認される。
【００４５】
一方、実際に取り付けたカラムで得られた実測の保持時間が予想保持時間と一致しない場合には、予め求めておいた、カラム長さと通過時間との関係に基づいてカラム長さを求める。
【００４６】
以下は、異なる条件下において求めた、カラム長さと通過時間との関係の例である。ここで、条件１，２を表２，３に示している。
【００４７】
【表２】
【００４８】
【表３】
【００４９】
また、上記した条件１，条件２において求めたカラム長さと通過時間との関係を図３、図４に示す。条件１、条件２の場合には、カラム長さと通過時間との関係を表す関係式は、ｘを通過時間（分）、ｙをカラム長さ（ｍ）としたとき、それぞれ以下の式（１）、式（２）で表される。
【００５０】
【数１】
【００５１】
【数２】
【００５２】
なお、上記関係式は、ガスクロマトグラフ質量分析器の装置制御によって、オーブン温度、キャリアガス圧力を固定し、環境設定のカラム長さを変更して線速度を求め、この求めた線速度から通過時間を算出している。
【００５３】
以下に、カラム長さと空気の保持時間の測定値からカラム長さを求めた場合の評価結果を示す。ここでは、カラムを巻き、その束の巻き数から求めたカラム長さと比較して示している。内径が０．３２ｍｍ，膜厚が０．２５μｍのカラムを用いたときの評価結果例を以下の表４に示す。
【００５４】
【表４】
【００５５】
また、内径が０．２５ｍｍ，膜厚が０．２５μｍのカラムを用いたときの評価結果例を以下の表５に示す。
【００５６】
【表５】
【００５７】
上記表４，５の評価結果に示すように、空気の保持時間から求めたカラム長さと、従来の巻き数から求めたカラム長さとは、極めた高い一致性を示していることが認められる。
【００５８】
本発明のカラム長さの測定方法は、ガスクロマトグラフおよびガスクロマトグラフ質量分析計に適用することができ、ガスクロマトグラフに適用する場合には、ガスクロマトグラフが備える検出器の特性に応じたカラムを用いるとともに、このカラムに保持されない成分について通過時間を測定する。例えば、ＧＣ−ＦＩＤの場合には、メタン等の低級炭化水素を適用することができる。
【００５９】
本発明によれば、ガスクロマトグラフやガスクロマトグラフ質量分析計の測定装置を用いてカラム長さを測定するため、測定の手間を軽減することができ、また、測定者による個人差を低減することができる。
【００６０】
また、カラムを装置に取り付けた状態でカラム長さを測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【００６１】
【図１】本発明のガスクロマトグラフおよびガスクロマトグラフ質量分析計の一構成例を説明するための図である。
【図２】カラムの保持されない指標物質の通過時間を説明するための図である。
【図３】カラム長さと通過時間との関係を表す図である。
【図４】カラム長さと通過時間との関係を表す図である。
【符号の説明】
【００６２】
１…ガスクロマトグラフ、２…キャリヤーガスボンベ、３…調圧弁、４…圧力計、５…恒温槽、６…気体試料導入口、７…液体試料導入口、８…検出器、９…出口、１０…カラム、１１…キャリアガス線速度算出部、１２…通過時間算出部、１３…比較部、１４…表示部、１５…保持時間算出部、１６…カラム長さ演算部、１７…記憶部、２０…ガスクロマトグラフ質量分析計、２１…ＧＣ／ＭＳ接続部、２２…質量分析計。
【技術分野】
【０００１】
本発明は、ガスクロマトグラフに取り付けられたカラムの測長に関わり、このカラムの測長機能を備えるガスクロマトグラフ、ガスクロマトグラフ質量分析計、およびカラム長さ測定方法に関する。
【背景技術】
【０００２】
ガスクロマトグラフによる分析は多成分混合物の分析方法として知られ、また、このガスクロマトグラフと質量分析計とを組み合わせたガスクロマトグラフ質量分析計（ＧＣ／ＭＳ）によるＧＣ／ＭＳ分析は、ガスクロマトグラフの高い分解能力と質量分析計の高い定性能力を兼ね備えた汎用分析方法として知られている。
【０００３】
ガスクロマトグラフやガスクロマトグラフ質量分析計では、固定相を備えたカラムを用い、このカラムを通過する時間を利用して分析を行っている。
【０００４】
ガスクロマトグラフで検出される保持時間は分析対象に依存する他に、取り付けられるカラムのカラム長さにも依存する。そのため、ガスクロマトグラフによる分析を行うには、そのガスクロマトグラフに取り付けられるカラムのカラム長さを知る必要がある。
【０００５】
一方、ガスクロマトグラフでは、分析対象に応じてカラムを交換して使用したり、あるいは、使用カラムの状態に応じて分析に不適当となった部分が生じた場合には、その部分をカットして使用したりする場合があるため、ガスクロマトグラフに取り付けられているカラムの長さが必ずしも知られているわけではない。
【０００６】
そのため、ガスクロマトグラフに取り付けられているカラム長さを知る必要がある場合には、通常巻かれた状態にあるカラムの巻き数を数え、カラムを巻いた束の直径から算出した束の円周長さに、この巻き数を乗算することによって、カラム長さを測定している。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００７】
カラムの巻き数を数えることによってカラムの長さを測定する方法では、巻き数の計数作業に手間がかかるという問題があり、特に、カラムがガスクロマトグラフの装置に装着された状態では、カラムの巻き数を数えることは極めて困難であり、装置から一旦カラムを取り外さなければならない。
【０００８】
また、束状に巻いたカラムは、通常一巻きに満たない半端な部分が生じる。この半端な部分は目測で長さを求めることになるため、正確さに欠けるという問題もある。
【０００９】
そこで、本発明は上記課題を解決して、カラムの長さを簡易に測定することを目的とし、特に、ガスクロマトグラフの装置に取り付けた状態のカラムの長さを簡易に測定することを目的とする。
【００１０】
また、カラムを巻いた状態であっても、カラムの長さを正確に測定することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【００１１】
本発明のガスクロマトグラフは、ガスクロマトグラフが備える検出器の検出信号に基づいて保持時間を検出する保持時間検出部と、この保持時間検出部で検出された保持時間に基づいてカラムの長さを求めるカラム長さ演算部とを備える。
【００１２】
保持時間検出部は、ガスクロマトグラフに取り付けられたカラムに保持されない指標物質の保持時間を検出する。カラムの長さとその長さのカラムを指標物質が通過するに要する通過時間との関係を予め用意しておき、カラム長さ演算部は、このカラム長さと通過時間との関係と、保持時間検出部で求めた指標物質がカラムを通過する時間とに基づいて、ガスクロマトグラフに取り付けられたカラムの長さを求める。
【００１３】
カラム長さ演算部は、カラムの長さとその長さのカラムを指標物質が通過するに要する通過時間との関係をテーブル又は演算式の形態で記憶しておく。テーブルの形態で記憶している場合には、保持時間の時間長に対応するカラムの長さをテーブルから読み出すことによってカラム長さを算出する。また、演算式の形態で記憶している場合には、保持時間の時間長をこの演算式に代入することによってカラム長さを算出する。
【００１４】
上記したガスクロマトグラフの構成は、ガスクロマトグラフと質量分析計と組み合わせてなるガスクロマトグラフ質量分析計にも適用することができる。
【００１５】
また、本発明はガスクロマトグラフに取り付けたカラムの長さを測定する測定方法に適用することができる。
【００１６】
この測定方法は、ガスクロマトグラフにカラムを取り付ける工程と、このカラムに保持されない指標物質をカラムに通し、指標物質がカラムを通過する通過時間を求める工程とを有し、カラムの長さとその長さのカラムを指標物質が通過するに要する時間との関係に基づいて、上記した工程で求めた通過時間に対応するカラムの長さを求める。
【００１７】
カラム長さを求める第１の形態は、カラムに供給するキャリアガスの線速度と所定のカラム長さとの乗算演算により、カラム長さと保持時間との関係を求めておき、このカラム長さと保持時間との関係に基づいて、実測で得られた通過時間に対するカラム長さを求める形態である。
【００１８】
また、カラム長さを求める第２の形態は、カラムに供給するキャリアガスの線速度に基づいて、キャリアガスがカラムを通過する通過時間を算出し、算出した通過時間と、実測で得られた通過時間との比較によりカラム長さを求める形態であり、両通過時間が一致した場合に、通過時間の算出時に用いたカラム長さが実際のカラムの長さであることを確認することができる。
【００１９】
本発明のガスクロマトグラフ、ガスクロマトグラフ質量分析計の装置構成、および本発明のカラム長さの測定方法によれば、カラムをガスクロマトグラフの装置に装着した状態のままで測定することができるため、カラムを装置から外して束状に巻き、巻いた束の巻き数を数えるといった操作を不要とすることができる。
【発明の効果】
【００２０】
本発明によれば、ガスクロマトグラフやガスクロマトグラフ質量分析計に用いるカラムの長さを簡易に測定することができ、カラムがガスクロマトグラフの装置に取り付けられた状態であっても、カラムの長さを簡易に測定することができる。
【００２１】
また、本発明によれば、カラムを巻いた状態であっても、カラムの長さを正確に測定することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【００２２】
以下、本発明の実施の形態について、図を参照しながら詳細に説明する。
【００２３】
図１は本発明のガスクロマトグラフおよびガスクロマトグラフ質量分析計の一構成例を説明するための図である。図１において、ガスクロマトグラフ１は、通常のガスクロマトグラフが備える構成とすることができ、例えば、キャリアガスを恒温槽内５内に導入するキャリヤーガスボンベ２、キャリアガスの圧力、流速を調整する調圧弁３、キャリアガスの圧力を測定する圧力計４を備える。恒温槽５内には検出器８が設けられ、検出器８にはカラム１０が交換自在に取り付けられる。
【００２４】
キャリアガスは、例えば、ヘリウム、水素、窒素、アルゴン等が用いられ、検出器８の対照側を通ってカラム１０に導入される。カラム１０の入口側には、試料を導入する試料注入口として、気体試料を導入する気体試料導入口６や液体試料を導入する液体試料導入口７が設けられる。試料注入口から注入された試料は、キャリアガスと共にカラム１０に導入され、カラム１０の中で各成分に分離され検出器８で検出された後に出口９から放出される。検出器８は、熱伝導度検出器（ＴＣＤ）、水素フレームイオン化検出器（ＦＩＤ）、電子捕獲型検出器（ＥＣＤ）、炎光光度検出器（ＦＰＤ）、熱イオン化検出器（ＴＩＤ）などがある。ガスクロマトグラフ質量分析計２０では、カラム１０の出口をＧＣ／ＭＳ接続部２１を介して質量分析計２２に接続する。
【００２５】
本発明のガスクロマトグラフおよびガスクロマトグラフ質量分析計は、検出器８あるいは質量分析計２２内の検出器の検出出力を用いてカラム長さを測定する機能を備える。この測定機能は、ガスクロマトグラフやガスクロマトグラフ質量分析計が備える制御部（図示していない）の一機能とすることができ、ハードウエアで構成する他に、ＣＰＵおよびこの機能を実行するプログラムによって構成することができる。
【００２６】
図１は、カラム長さを測定する機能を実施するための各信号処理をブロックで示している。
【００２７】
本発明では、カラム長さの測定を２つの形態で行うことができる。
【００２８】
一つの測定形態は、カラムに供給するキャリアガスの線速度に基づいて、キャリアガスがカラムを通過する通過時間を算出し、算出した通過時間と、実測で得られた通過時間との比較によりカラム長さを求める形態である。この比較において、算出による得られた通過時間と、実測により得られた通過時間とが一致した場合には、通過時間の算出時に用いたカラム長さが実際のカラムの長さであると確認することができる。
【００２９】
この測定形態を行う構成として、図１では、キャリアガス線速度算出部１１と、キャリアガス線速度算出部１１で算出したキャリアガス線速度と想定されるカラム長さとから通過時間を算出する通過時間算出部１２と、検出器８あるいは質量分析計２２の検出器から得られた検出信号に基づいて、カラムの保持されない空気等の指標物質の保持時間（カラムを通過するに要する通過時間）を算出する保持時間算出部１５と、通過時間算出部１２で算出した通過時間と保持時間算出部１５で得られる実測の保持時間とを比較する比較部１３とを備える。
【００３０】
この比較部１３による比較において、想定したカラム長さに基づいて算出した通過時間と、実測で得られた保持時間とのが一致した場合には、カラム長さは想定したカラム長さと同じ長さであることが確認される。この比較結果によるカラム長さは、例えば、表示部１４に表示することができる。
【００３１】
また、カラム長さを求める別の形態は、カラムに供給するキャリアガスの線速度と所定のカラム長さとの乗算演算により、カラム長さと保持時間との関係を予め求めておき、このカラム長さと保持時間との関係に基づいて、実測で得られた通過時間に対するカラム長さを求める形態である。
【００３２】
この測定形態を行う構成として、図１では、カラムの保持されない空気等の指標物質の保持時間（カラムを通過するに要する通過時間）を算出する保持時間算出部１５と、予め求めて置いたカラム長さと保持時間との関係を記憶する記憶部１７と、記憶部１７に記憶されカラム長さと保持時間との関係に基づいて、保持時間算出部１５で実測された保持時間に対応するカラム長さを演算により求めるカラム長さ演算部１６とを備える。
【００３３】
記憶部１７は、カラム長さと保持時間との関係を、テーブルあるいは関係式の形態で格納しておくことができる。カラム長さ演算部１６は、保持時間算出部１５で算出した保持時間を入力すると、記憶部１７に記憶されるカラム長さと保持時間との関係に基づいてカラム長さを演算して求める。
【００３４】
カラム長さと保持時間との関係をテーブルのデータ形式で記憶している場合には、このテーブルを参照して保持時間に対応するカラム長さを求める。このとき、テーブル内に対応する保持時間が無い場合には、近傍の保持時間に対応するカラム長さを用いて補間演算することで求めることができる。
【００３５】
また、カラム長さと保持時間との関係を演算式の形式で記憶している場合には、この保持時間を演算式に代入して演算することによってカラム長さを求める。
【００３６】
図２は、カラムの保持されない指標物質の通過時間を説明するための図である。空気やヘリウムあるいはアルゴン等の常温で気体として存在する成分は、カラムの液相に保持されないため、カラムを単に通過する。この成分は、検出器出力において、分析対象の成分よりも速く検出される。
【００３７】
この物質がカラムを通過するに要する時間は、キャリアガスの線速度とカラム長さに依存するため、キャリアガスの流速が既知であって測定条件が一定であれば、カラム長さを求めることができる。そこで、本発明は、このカラムの保持されない物質を指標物質として、検出器で実測して得られる保持時間を求め、この保持時間を用いてカラム長さを求める。
【００３８】
ガスクロマトグラフやガスクロマトグラフ質量分析計は、装置に設定したカラムのカラム長さと、装置制御のソフトウエアが算出するキャリアガスの線速度とを用いて、設定されたカラム長さでカラムに保持されない成分の予想保持時間を求める。この予想保持時間と設定カラム長さの関係を求め、実際に測定したカラムに保持されない成分の保持時間からカラム長さを求める。この予想保持時間は、装置制御のソフトウエアを用いて行うことができる。
【００３９】
以下、カラム長さを求める測定例について説明する。
【００４０】
例えば、カラム仕様値として、長さ３０ｍ、内径０．３２ｍｍ、膜厚０．２５μｍのカラムを用いて、カラムオーブン温度を４０℃、キャリアガスの圧力を４０ｋＰａとした場合、キャリアガスの線速度は５５．４ｃｍ／秒となる。
【００４１】
カラムに保持されない成分が、この線速度は５５．４ｃｍ／秒で３０ｍのカラム長を移動した場合、移動に要する時間を３０ｍ／５５．４ｃｍ／秒の演算によって算出すると０．９０３分となる。
【００４２】
以下の表１は、この例のデータ値を表している。
【００４３】
【表１】
【００４４】
上記の演算で得られた通過時間の算出例で得られた予想保持時間０．９０３分に対して、実際に取り付けたカラムに対して、同条件で空気を測定したとき、その保持時間が０．９０３分であれば、そのカラムのカラム長さは３０ｍであることが確認される。
【００４５】
一方、実際に取り付けたカラムで得られた実測の保持時間が予想保持時間と一致しない場合には、予め求めておいた、カラム長さと通過時間との関係に基づいてカラム長さを求める。
【００４６】
以下は、異なる条件下において求めた、カラム長さと通過時間との関係の例である。ここで、条件１，２を表２，３に示している。
【００４７】
【表２】
【００４８】
【表３】
【００４９】
また、上記した条件１，条件２において求めたカラム長さと通過時間との関係を図３、図４に示す。条件１、条件２の場合には、カラム長さと通過時間との関係を表す関係式は、ｘを通過時間（分）、ｙをカラム長さ（ｍ）としたとき、それぞれ以下の式（１）、式（２）で表される。
【００５０】
【数１】
【００５１】
【数２】
【００５２】
なお、上記関係式は、ガスクロマトグラフ質量分析器の装置制御によって、オーブン温度、キャリアガス圧力を固定し、環境設定のカラム長さを変更して線速度を求め、この求めた線速度から通過時間を算出している。
【００５３】
以下に、カラム長さと空気の保持時間の測定値からカラム長さを求めた場合の評価結果を示す。ここでは、カラムを巻き、その束の巻き数から求めたカラム長さと比較して示している。内径が０．３２ｍｍ，膜厚が０．２５μｍのカラムを用いたときの評価結果例を以下の表４に示す。
【００５４】
【表４】
【００５５】
また、内径が０．２５ｍｍ，膜厚が０．２５μｍのカラムを用いたときの評価結果例を以下の表５に示す。
【００５６】
【表５】
【００５７】
上記表４，５の評価結果に示すように、空気の保持時間から求めたカラム長さと、従来の巻き数から求めたカラム長さとは、極めた高い一致性を示していることが認められる。
【００５８】
本発明のカラム長さの測定方法は、ガスクロマトグラフおよびガスクロマトグラフ質量分析計に適用することができ、ガスクロマトグラフに適用する場合には、ガスクロマトグラフが備える検出器の特性に応じたカラムを用いるとともに、このカラムに保持されない成分について通過時間を測定する。例えば、ＧＣ−ＦＩＤの場合には、メタン等の低級炭化水素を適用することができる。
【００５９】
本発明によれば、ガスクロマトグラフやガスクロマトグラフ質量分析計の測定装置を用いてカラム長さを測定するため、測定の手間を軽減することができ、また、測定者による個人差を低減することができる。
【００６０】
また、カラムを装置に取り付けた状態でカラム長さを測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【００６１】
【図１】本発明のガスクロマトグラフおよびガスクロマトグラフ質量分析計の一構成例を説明するための図である。
【図２】カラムの保持されない指標物質の通過時間を説明するための図である。
【図３】カラム長さと通過時間との関係を表す図である。
【図４】カラム長さと通過時間との関係を表す図である。
【符号の説明】
【００６２】
１…ガスクロマトグラフ、２…キャリヤーガスボンベ、３…調圧弁、４…圧力計、５…恒温槽、６…気体試料導入口、７…液体試料導入口、８…検出器、９…出口、１０…カラム、１１…キャリアガス線速度算出部、１２…通過時間算出部、１３…比較部、１４…表示部、１５…保持時間算出部、１６…カラム長さ演算部、１７…記憶部、２０…ガスクロマトグラフ質量分析計、２１…ＧＣ／ＭＳ接続部、２２…質量分析計。
【特許請求の範囲】
【請求項１】
ガスクロマトグラフが備える検出器の検出信号に基づいて保持時間を検出する保持時間検出部と、
前記保持時間検出部で検出された保持時間に基づいてカラムの長さを求めるカラム長さ演算部とを備え、
前記保持時間検出部は、ガスクロマトグラフに取り付けられたカラムに保持されない指標物質の保持時間を検出し、
前記カラム長さ演算部は、カラムの長さとその長さのカラムを前記指標物質が通過するに要する通過時間との関係に基づいて、ガスクロマトグラフに取り付けられたカラムの長さを求めることを特徴とするガスクロマトグラフ。
【請求項２】
前記カラム長さ演算部は、カラムの長さとその長さのカラムを前記指標物質が通過するに要する通過時間との関係をテーブル又は演算式の形態で記憶し、
前記保持時間の時間長に対応するカラムの長さを前記テーブルから読み出す、又は、前記保持時間の時間長を演算式に代入してカラムの長さを算出することにより、カラムの長さを求めることを特徴とする、請求項１に記載のガスクロマトグラフ。
【請求項３】
前記請求項１又は２に記載のガスクロマトグラフと、当該ガスクロマトグラフから出力されたガスを導入する質量分析計とを備えることを特徴とする、ガスクロマトグラフ質量分析計。
【請求項４】
ガスクロマトグラフに取り付けたカラムの長さを測定する測定方法であって、
ガスクロマトグラフにカラムを取り付ける工程と、
当該カラムに保持されない指標物質をカラムに通し、当該指標物質がカラムを通過する通過時間を求める工程と、
カラムの長さとその長さのカラムを指標物質が通過するに要する通過時間との関係に基づいて、前記工程で求めた通過時間に対応するカラムの長さを求めることを特徴とする、カラム長さの測定方法。
【請求項５】
前記カラムに供給するキャリアガスの線速度と所定のカラム長さとの乗算演算により、カラム長さと保持時間との関係を求めておき、
前記カラム長さと保持時間との関係に基づいて、実測で得られた通過時間に対するカラム長さを求めることを特徴とする、請求項４に記載のカラム長さの測定方法。
【請求項６】
前記カラムに供給するキャリアガスの線速度に基づいて、キャリアガスがカラムを通過する通過時間を算出し、
当該算出した通過時間と、実測で得られた通過時間との比較によりカラム長さを求めることを特徴とする、請求項４に記載のカラム長さの測定方法。
【請求項１】
ガスクロマトグラフが備える検出器の検出信号に基づいて保持時間を検出する保持時間検出部と、
前記保持時間検出部で検出された保持時間に基づいてカラムの長さを求めるカラム長さ演算部とを備え、
前記保持時間検出部は、ガスクロマトグラフに取り付けられたカラムに保持されない指標物質の保持時間を検出し、
前記カラム長さ演算部は、カラムの長さとその長さのカラムを前記指標物質が通過するに要する通過時間との関係に基づいて、ガスクロマトグラフに取り付けられたカラムの長さを求めることを特徴とするガスクロマトグラフ。
【請求項２】
前記カラム長さ演算部は、カラムの長さとその長さのカラムを前記指標物質が通過するに要する通過時間との関係をテーブル又は演算式の形態で記憶し、
前記保持時間の時間長に対応するカラムの長さを前記テーブルから読み出す、又は、前記保持時間の時間長を演算式に代入してカラムの長さを算出することにより、カラムの長さを求めることを特徴とする、請求項１に記載のガスクロマトグラフ。
【請求項３】
前記請求項１又は２に記載のガスクロマトグラフと、当該ガスクロマトグラフから出力されたガスを導入する質量分析計とを備えることを特徴とする、ガスクロマトグラフ質量分析計。
【請求項４】
ガスクロマトグラフに取り付けたカラムの長さを測定する測定方法であって、
ガスクロマトグラフにカラムを取り付ける工程と、
当該カラムに保持されない指標物質をカラムに通し、当該指標物質がカラムを通過する通過時間を求める工程と、
カラムの長さとその長さのカラムを指標物質が通過するに要する通過時間との関係に基づいて、前記工程で求めた通過時間に対応するカラムの長さを求めることを特徴とする、カラム長さの測定方法。
【請求項５】
前記カラムに供給するキャリアガスの線速度と所定のカラム長さとの乗算演算により、カラム長さと保持時間との関係を求めておき、
前記カラム長さと保持時間との関係に基づいて、実測で得られた通過時間に対するカラム長さを求めることを特徴とする、請求項４に記載のカラム長さの測定方法。
【請求項６】
前記カラムに供給するキャリアガスの線速度に基づいて、キャリアガスがカラムを通過する通過時間を算出し、
当該算出した通過時間と、実測で得られた通過時間との比較によりカラム長さを求めることを特徴とする、請求項４に記載のカラム長さの測定方法。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図２】
【図３】
【図４】
【公開番号】特開２００８−２６７９５７（Ｐ２００８−２６７９５７Ａ）
【公開日】平成２０年１１月６日（２００８．１１．６）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００７−１１０４２１（Ｐ２００７−１１０４２１）
【出願日】平成１９年４月１９日（２００７．４．１９）
【出願人】（０００００１９９３）株式会社島津製作所 (3,708)
【公開日】平成２０年１１月６日（２００８．１１．６）
【国際特許分類】
【出願日】平成１９年４月１９日（２００７．４．１９）
【出願人】（０００００１９９３）株式会社島津製作所 (3,708)
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