説明

ガスタービンエンジンにおいて振動を減衰させるためのシステム

【課題】ガスタービンエンジンにおいて振動を減衰させるためのシステムを提供すること。
【解決手段】タービン燃焼器(30)を備えたシステムであって、該タービン燃焼器が、高温燃焼ガスの流路(50)の周りに配置された第1の壁部(52)と、第1の壁部の周りに配置された第2の壁部(56)と、第1及び第2の壁部(52、56)間に配置された減衰システム(70、140、170、190、210、28、438)と、を備え、減衰システム(70、140、170、190、210、28、438)が振動を減衰するよう構成され、該減衰システム(70、140、170、190、210、28、438)がタービン燃焼器(30)内の動的駆動体に合わせて調整される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書で開示される主題は、ガスタービンエンジンに関し、より具体的には、インピンジメントスリーブ減衰システムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、ガスタービンは、加圧空気と燃料との混合気を燃焼させ、高温の燃焼ガスを生成する。残念ながら、ガスタービンエンジン内の燃焼ダイナミックス及び高速ガス流により振動が生じる場合があり、タービン構成要素に損傷をもたらす可能性がある。例えば、振動は、インピンジメントスリーブなどの燃焼器圧縮機に損傷をもたらす可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本願出願当初の特許請求の範囲に記載された発明の幾つかの実施形態について要約する。これらの実施形態は、特許請求の範囲に記載された発明の技術的範囲を限定するものではなく、本発明の可能な形態を簡単にまとめたものである。実際、本発明は、以下に記載する実施形態と同様のものだけでなく、異なる様々な実施形態を包含する。
【0004】
第1の実施形態では、システムはタービン燃焼器を備え、該タービン燃焼器が、高温燃焼ガスの流路の周りに配置された第1の壁部と、第1の壁部の周りに配置された第2の壁部と、第1及び第2の壁部間に配置された減衰システムと、を含み、減衰システムが振動を減衰するよう構成され、該減衰システムがタービン燃焼器内の動的駆動体に合わせて調整される。
【0005】
第2の実施形態では、システムは、高温燃焼ガスの流路の周りに配置された第1及び第2の壁部間に取り付けるよう構成されたタービン燃焼器ダンパーを含み、該タービン燃焼器ダンパーが振動を減衰させるよう構成され、該タービン燃焼器ダンパーが燃焼ダイナミックスを含む動的駆動体に合わせて調整されるようにする。
【0006】
第3の実施形態では、方法は、タービンエンジンにおける振動に関連するデータを取得する段階と、振動に合わせて調整されたタービン燃焼器ダンパーを設計する段階とを含み、該タービン燃焼器ダンパーは、タービン燃焼器の第1及び第2の壁部間に取り付けるよう構成される。
【0007】
本発明の上記その他の特徴、態様及び利点については、図面と併せて以下の詳細な説明を参照することによって理解を深めることができるであろう。図面を通して、同様の部材には同様の符号を付した。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】インピンジメントスリーブ減衰システムを利用できるガスタービンエンジンの一実施形態の概略流れ図。
【図2】インピンジメントスリーブ減衰システムを有する燃焼器の一実施形態の部分断面図。
【図3】図1及び2の線3−3で囲まれた減衰システムを有する結合領域の一実施形態の断面図。
【図4】図3の線4−4で囲まれた減衰システムを有する結合領域の一実施形態の断面図。
【図5】減衰システムの一実施形態の正面図。
【図6】複数の減衰フィンガーを有する減衰システムの一実施形態の正面図。
【図7】減衰システムの一実施形態の正面図。
【図8】180度セクションを示す、図5の減衰システムの一実施形態の部分斜視図。
【図9】線9−9で囲まれた図8の減衰システムの一実施形態の部分斜視図。
【図10】減衰フィンガーの一実施形態の斜視図。
【図11】図6に示すような減衰フィンガーの一実施形態の斜視図。
【図12】複数の層を備えた減衰フィンガーの一実施形態の側面図。
【図13】異なる長さの複数の層を備えた減衰フィンガーの一実施形態の側面図。
【図14】サイズが変化しているアパーチャを備えた減衰フィンガーの一実施形態の側面図。
【図15】図14の減衰フィンガーの一実施形態の上面図。
【図16】厚みが変化している減衰フィンガーの一実施形態の側面図。
【図17】図16の減衰フィンガーの一実施形態の上面図。
【図18】トランジションピースとインピンジメントスリーブとの間の減衰システムの一実施形態の側面図。
【図19】トランジションピースとインピンジメントスリーブとの間の減衰システムの一実施形態の側面図。
【図20】トランジションピースとインピンジメントスリーブとの間の減衰システムの一実施形態の側面図。
【図21】トランジションピースとインピンジメントスリーブとの間の減衰システムの一実施形態の側面図。
【図22】タービンエンジンにおける減衰システムを設計及び取り付けるステップを示す一実施形態のフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の1以上の特定の実施形態について説明する。これらの実施形態を簡潔に説明するため、現実の実施に際してのあらゆる特徴について本明細書に記載しないこともある。実施化に向けての開発に際して、あらゆるエンジニアリング又は設計プロジェクトの場合と同様に、実施毎に異なる開発者の特定の目標(システム及び業務に関連した制約に従うことなど)を達成すべく、実施に特有の多くの決定を行う必要があることは明らかであろう。さらに、かかる開発努力は複雑で時間を要することもあるが、本明細書の開示内容に接した当業者にとっては日常的な設計、組立及び製造にすぎないことも明らかである。
【0010】
本発明の様々な実施形態の構成要素について紹介する際、単数形で記載したものは、その構成要素が1以上存在することを意味する。「含む」、「備える」及び「有する」という用語は内包的なものであり、記載した構成要素以外の追加の要素が存在していてもよいことを意味する。
【0011】
本開示の実施形態は、燃焼ダイナミックス、流体ダイナミックスなどの動的駆動体によって引き起こされるガスタービンの振動を減衰する。詳細には、本開示の実施形態は、ガスタービンの燃焼器内の振動を減衰するよう構成された減衰システムを含む(例えば、インピンジメントスリーブ)。減衰システムは、インピンジメントスリーブに沿って配置された複数の減衰フィンガー又は多フィンガー減衰構造体を含むことができる。幾つかの実施形態では、減衰フィンガーは、種々のパラメータに基づいて振動を減衰させるために、異なる形状、異なる厚み、多層、異なる材料及び他の形態を含むことができる。従って、減衰システム(例えば、減衰フィンガー)の開示された実施形態は、各燃焼器及びガスタービンにおいて燃焼ダイナミックス、流体ダイナミックス及び他の駆動体に合わせるよう調整することができる。
【0012】
図を参照すると、図1は、インピンジメントスリーブ減衰システムを含むことができるガスタービンエンジン12を備えた例示的なシステム10のブロック図である。特定の実施形態では、システム10は、航空機、船舶、機関車、発電システム又はこれらの組み合わせを含むことができる。図示のガスタービンエンジン12は、吸気セクション16、圧縮機18、燃焼器セクション20、タービン22及び排気セクション24を含む。タービン22は、シャフト26を介して圧縮機18に結合される。
【0013】
矢印で示すように、空気は、吸気セクション16を通ってガスタービンエンジン12に流入して圧縮機18に流れ、該圧縮機により加圧された後、燃焼器セクション20に流入する。図示の燃焼器セクション20は、圧縮機18とタービン22との間でシャフト26の周りに同心状又は環状に配置される燃焼器ハウジング28を含む。圧縮機18からの加圧空気は、燃焼器29に流入し、ここで加圧空気が燃料と混合して燃焼器29内で燃焼し、タービン22を駆動することができる。燃焼器セクション20から、高温燃焼ガスは、タービン22を通って流れて、シャフト26を介して圧縮機18を駆動する。例えば、燃焼ガスは、タービン22内のタービンロータブレードに駆動力を与えてシャフト26を回転させることができる。タービン22を通って流れた後、高温燃焼ガスは、排気セクション24を通してガスタービンエンジン12から流出することができる。
【0014】
図2は、タービンシステム10の一実施形態の側断面図を示す。図示のように、本実施形態は、燃焼器30の環状アレイ(例えば、6、8、10、12又はそれ以上の燃焼器30)を含む。各燃焼器30は、少なくとも1つのノズル40(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10又はそれ以上)、燃焼器ライナ42及び該燃焼器ライナ42を囲む流れスリーブ44を含む。図2に示すようなライナ42及び流れスリーブ44の配列は、ほぼ同心状であり、環状通路46を定めることができる。ライナ42の内部は、実質的に円筒形の燃焼室48を定めることができる。流れスリーブ44は、複数の入口を含むことができ、これらは、圧縮機18から環状通路46への空気の少なくとも一部のための流路を提供する。換言すると、流れスリーブ44は、開口パターンで穿孔され、有孔の環状壁を定めることができる。
【0015】
燃焼室48内部では、燃料及び空気が混合して燃焼して高温燃焼ガスを生成し、該高温燃焼ガスは、燃料ノズル40から離れて下流側方向50に流れる。本明細書で使用される用語「下流側」及び「上流側」は、ガスタービンエンジン12における燃焼ガスの流れに関連する点は理解されたい。燃焼ガスが下流側方向50に流れると、燃焼ガスはタービン22に向かってトランジションピース52を通過する。トランジションピース52の内部キャビティ54は、一般に、燃焼室48からの燃焼ガスを通過させてタービン22に配向できる経路を提供する。トランジションピース52の周囲にはインピンジメントスリーブ56が存在することができる。インピンジメントスリーブ56は、環状通路57においてトランジションピース52の周りに冷却流を配向するアパーチャ60を定める。図示の実施形態では、ライナ42、流れスリーブ44、トランジションピース52及びインピンジメントスリーブ56は全て結合領域58において接続することができる。以下で検討するように、結合領域58は、燃焼ダイナミックス、流体ダイナミックス及び他の駆動体によって引き起こされる振動に起因する損傷からインピンジメントスリーブ56を保護するよう構成された減衰システム70を含むことができる。例えば、減衰システム70は、振動を減衰して、その固有周波数でインピンジメントスリーブ56が振動する可能性を低減することができる。上記で検討したように、作動中、タービンシステム10は、吸気口16を通じて空気を吸い込むことができる。シャフト26により駆動される圧縮機18は、回転して空気を加圧する。次いで、加圧空気はインピンジメントスリーブ56と接触し、そのアパーチャ60を通過する。加圧空気がアパーチャ60を通過すると、該加圧空気は、トランジションピースを冷却しながら上流側(例えば、燃料ノズル40の方向)に送られ、空気がトランジションピース52を越えて流れる。その結果、空気流は、引き続き上流側に環状通路46内を通り燃料ノズル40に向かって流れ、ここで空気が燃料14と混合して燃焼室48内で点火される。結果として生じる燃焼ガスは、燃焼室48からトランジションピースキャビティ52内及びタービン22に送られる。
【0016】
図3は、図1及び2の線3−3で囲まれた減衰システム70を有する結合領域58の一実施形態の断面図である。上述のように、結合領域58は、ライナ42、トランジションピース52、流れスリーブ44及びインピンジメントスリーブ56が接続される場所である。より具体的には、ライナ42、流れスリーブ44及びインピンジメントスリーブ56全てがトランジションピースの前方フレーム72に接続される。前方フレーム72は、トランジションピース端部74、スペーサ76、アーム78及びスペーサ80を含む。
【0017】
本発明の実施形態では、トランジションピース端部74は、内側表面82及び外側表面84を含む。アーム78は同様に、内側表面86及び外側表面88、並びに第1の端部90及び第2の端部92を含む。スペーサ76は、トランジションピース前方端74の外側表面84とアーム78の内側表面86とを結合する。上記で説明されたように、ライナ42、流れスリーブ44及びインピンジメントスリーブ56は全てトランジションピースの前方フレーム72に接続される。具体的には、ライナ42は、スペーサ96を備えた端部94を定める。図示のように、スペーサ96は、トランジションピース端部74の内側表面82に接続され、従って、ライナ42をトランジションピース52に接続する。更に、アーム78は、その外側表面88上で流れスリーブ44及びインピンジメントスリーブ56に接続される。より具体的には、アーム78の第1の端部90は、流れスリーブ44の端部98に接続される。アーム78の第2の端部92は、減衰システム70を介してインピンジメントスリーブ56に接続される。上記で説明されたように、減衰システム70は、インピンジメントスリーブ56が例えば固有周波数で振動することによって引き起こされる、該インピンジメントスリーブ56への損傷を防ぐことができる。換言すると、減衰システム70は、燃焼ダイナミックス又は流体ダイナミックスなどの動的駆動体によって生じる振動を減衰させることができる。従って、減衰システム70は、インピンジメントスリーブ56の寿命を延ばし、ガスタービンエンジン12のダウンタイムを短縮することができる。
【0018】
図4は、図3の線4−4で囲まれた減衰システム70を有する結合領域58の一実施形態の断面図である。図4に示すように、減衰システム70は減衰フィンガー120を含む。減衰フィンガー120は、インピンジメントスリーブ端部124及びアーム78の底面88の両方と接触する。この減衰フィンガー120の剛性は、インピンジメントスリーブ56の固有周波数が動的駆動体から外れて調整されるように変えることができる。これによりインピンジメントスリーブ56並びに場合によってはタービンエンジン12内の他の構成要素への損傷の可能性が低減される。
【0019】
図5は、結合領域58内に配置することができる減衰システム140の一実施形態の正面図である。減衰システム140は、バンド142(例えば、環状バンド)と、該バンド142に取り付けられた減衰フィンガー144とを含む。従って、バンド142は、図4に示すように、インピンジメントスリーブ56の内側表面122の周りに完全に巻き付けることができる。図示の実施形態では、フィンガー144は、バンド142の周りで互いに同じものである。他の実施形態では、フィンガー144は、バンド142の周りで寸法、形状、材料、間隔及び他の特性を変えることができる。例えば、一部の減衰フィンガー144は、より可撓性の材料から形成することができ、他の減衰フィンガー144は、より剛性のある材料から形成することができる。従って、減衰フィンガー144は、バンド142付近の様々な位置で及びひいては燃焼器30付近の様々な位置で予想される振動に合わせて特別に調整することができる。図示のように、減衰フィンガー144は、距離146で互いに等間隔に配置することができる。別の実施形態では、減衰フィンガー146間の間隔146は変えることができる。従って、減衰フィンガー144は、剛性を付加する必要のある位置もしくはより大きな支持を必要とする位置では互いに近接させ、或いは、減衰又は剛性をあまり必要としない位置ではより大きな間隔を置いて配置させることができる。最後に、図5は、24個の減衰フィンガー144を備えた減衰システム140を図示しているが、システム140は、あらゆる数(例えば、1〜100又はそれ以上)の減衰フィンガー144を含むことができる。
【0020】
図6は、複数の離散的減衰フィンガー172を有する減衰システム170の一実施形態の正面図である。図5の減衰システム140とは対照的に、減衰システム170は、フィンガー172を互いに接続するバンド142を含まない。むしろ、フィンガー172は独立しており、図4に示すような、インピンジメントスリーブ56の内側表面122上に又はアーム78の外側表面88上に個々に取り付けることができる。図示の実施形態では、フィンガー172の各々は、他のフィンガー172と同じものである。幾つかの実施形態では、フィンガー172は、他のフィンガー172に対して寸法、形状、材料、間隔又は他の特性を変えることができる。例えば、一部の減衰フィンガー172は、より可撓性の材料から形成することができ、他の減衰フィンガー172は、より剛性のある材料から形成することができる。従って、減衰フィンガー172は、燃焼器30付近の様々な位置での特定の振動周波数に合わせて調整することができる。更に、本開示の実施形態では、減衰フィンガー172は、距離174で互いに等間隔に配置することができる。別の実施形態では、減衰フィンガー174間の間隔146は変えることができる。従って、減衰フィンガー172は、剛性を付加する必要のある位置もしくはより大きな支持を必要とする位置では互いに近接させ、或いは、減衰又は剛性をあまり必要としない位置ではより大きな間隔を置いて配置させることができる。最後に、図6は、24個の減衰フィンガー172を備えた減衰システム170を図示しているが、システム170は、あらゆる数(例えば、1〜100又はそれ以上)の減衰フィンガー172を含むことができる。
【0021】
図7は、減衰システム190の一実施形態の正面図である。図示のように、減衰システム190は、突出部194と凹部196とが交互したバンド192を含む。凹部196は、図4に示すように、アーム78の外側表面88に接触し、突出部194は、内側表面122に接触する。図示の実施形態では、突出部194は、距離198で互いに等間隔に配置することができる。別の実施形態では、突出部194間の間隔198は変えることができる。従って、突出部194は、剛性を付加する必要のある位置もしくはより大きな支持を必要とする位置では互いに近接させ、或いは、減衰又は剛性をあまり必要としない位置ではより大きな間隔を置いて配置させることができる。更に、図7は、24個の減衰突出部194を備えた減衰システム190を図示しているが、システム190は、あらゆる数(例えば、1〜100又はそれ以上)の減衰突出部194及び対応する凹部196を含むことができる。最後に、バンド192は、360度の単一の単体構造体でなくともよく、複数のセクションを含むことができる。例えば、バンド192は、1〜20、1〜10、2〜4又は他のあらゆる数のセクションを含むことができる。セクションの各々は、他のセクションと等しいか又は異なる特定のアーク長を示すことができる。例えば、セクションは、15、30、45、60、90又は180度のアーク長を含むことができる。別の実施例として、バンド192は、各々が36度のアーク長を有する、10個のセクションを含むことができる。更に、これらのセクションの各々は、あらゆる数の突出部及び凹部を含むことができ、これらのセクションの各々は、同一の構造又は異なる構造(例えば、材料、形状、厚み、その他)を有することができる。
【0022】
図8は、図5の減衰システム140のような、減衰システム210の一実施形態の部分斜視図である。詳細には、図8は、180度セクション212を示しており、別の180度セクション212と組み合わせて、燃焼器30(例えば、インピンジメントスリーブ56)の周りで減衰フィンガー216の完全な360度のバンドを定めることができる。セクション212は、バンド部分214、減衰フィンガー216及び取付アパーチャ218を含む。図示のように、減衰フィンガー216の各々は、互いに等距離220で間隔を置いて配置することができる。幾つかの実施形態では、間隔220は、例えば、より大きな減衰の必要性がある領域では間隔220を小さくし及び/又は減衰の必要性が少ない領域では間隔220を大きくすることによって、減衰フィンガー216の量を調整するよう変える(例えば、均一に又は不均一に)ことができる。更に、減衰システム210は、種々のアーク長からなるあらゆる数のセクション212を含むことができる。例えば、減衰システム210は、10、20、30、40、50、60、70、80、90又は180度の特定のアーク長を示す複数のセクションを様々な組み合わせで含むことができる。例えば、減衰システム210は、36度のアーク長を有する10個のセクション212、18度の度のアーク長を有する20個のセクション212、90度のアーク長を有する4個のセクション212又は45度のアーク長を有する8個のセクション212を含むことができる。セクション210は、減衰フィンガー216の数及び間隔、材料、幾何形状及び/又は剛性など、種々の形態で互いに同じ又は異なるようにすることができる。例えば、セクション212及び/又は減衰フィンガー216は、特定の振動周波数又は振幅を減衰するよう調整することができる。
【0023】
図9は、線9−9で囲まれた図8の減衰システムの一実施形態の部分斜視断面図である。図示のように、バンド214はアパーチャ218を含む。アパーチャ218は、図4のアーム78とインピンジメントスリーブ56との間の減衰システム210の取り付け及び/又は整列を可能にする。減衰システム210は、設計に応じて、あらゆる数のアパーチャ218(例えば、1〜100又はそれ以上のアパーチャ218)を含むことができる。幾つかの実施形態では、アパーチャ218は、溶接継手などの他の取付ハードウェア又はファスナーと置き換えることができる。図示の実施形態では、減衰フィンガー216は、バンド部分214(すなわち、共通取付部)に対して曲率222を定める。減衰フィンガー216の曲率222(例えば、曲率半径)は、アーム78とインピンジメントスリーブ124との間の距離に依存することができる。すなわち、アーム78とインピンジメントスリーブ124との間の距離が大きくなるほど、減衰フィンガー216の曲率222が増大することができる。曲率222は、フィンガー216の材料、厚み及び連続性(例えば、小孔)又は無孔などの他のパラメータと共に、減衰フィンガー216の剛性を制御するよう選択することができる。減衰フィンガー216の曲率222は、インピンジメントスリーブ56にその固有周波数での振動を引き起こし、損傷を与える可能性がある駆動体の減衰を可能にする。最後に、減衰システム210は、バンド部分214と減衰フィンガー216との間に溝224を含むことができる。溝224は、減衰フィンガー216内の応力を低減することができる。
【0024】
図10は、減衰フィンガー240の一実施形態の斜視図である。減衰フィンガー240は、プラットフォーム部242(すなわち、独立取付部)とフィンガー部244とを含む。図示のように、プラットフォーム242は、矩形形状であり、アパーチャ246及びフィンガーアパーチャ248を備える。アパーチャ246は、アーム78又はインピンジメントスリーブ端部124の何れかへの取り付けを可能にし、アパーチャ248は、フィンガー244が拡大及び縮小するためのスペースを提供することができる。アパーチャ248は、第1の端部250及び第2の端部252を定める。本発明の実施形態では、フィンガー244は、第2の端部252に取り付けられ、一般に、端部250の方向でアパーチャ248を通って延びるときに湾曲形状を形成する。例えば、フィンガー244は、第1の角度付き部分256と第2の角度付き部分258と共に、平坦部254を含むことができる。第1及び第2の角度付き部分256、258は、平坦部254に接続され且つ該平坦部254に対して角度を形成する。例えば、第1の部分256は、平坦部254に対して角度260を形成し、第2の部分は、平坦部254に対して角度262を形成することができる。幾つかの実施形態では、角度260、262は同じとすることができ、他の実施形態では、異なることができる。更に、フィンガー244の一部の実施形態は、平坦部ではなく湾曲又は丸みのある部分254、256、258を含むことができる。その形状に関係なく、フィンガー244は、アパーチャ248内で圧縮及び拡大するU字形状を有する。フィンガー244が圧縮されると、インピンジメントスリーブ56の固有周波数を増大させ、従って、スリーブ56への損傷が防止される。減衰システム240は、応力集中を低減するための溝264を含むことができる。溝264は、鋭いコーナ(すなわち、応力集中部)を排除し、ここで第1の部分256がプラットフォーム242に接続される。図11は、図6の減衰フィンガー172のような、減衰フィンガー280の一実施形態の斜視図である。減衰フィンガー280は、第1の端部282及び第2の端部284を定めることができる。図示のように、減衰フィンガー280は、端部282及び284間に波形形状を有する。例えば、減衰フィンガー280は、第1の端部282に隣接してS字形部分281を有する。S字形部分281は、下向きの湾曲部分285に隣接して上向きの湾曲部分283を含む。上向きの湾曲部分283は、拡大及び収縮時にフィンガー280の枢動を可能にする缶表面282を定めることができる。例えば、第1の端部282は、自由端部とすることができ、第2の端部284は固定端部とすることができる。他の実施形態では、減衰フィンガー280は、1以上の湾曲部(例えば、1〜10の交互する湾曲部)を備えた他の形状を定めることができる。以下で更に詳細に検討するように、減衰フィンガー280は、様々な材料から形成され、様々な厚みを定め、様々な幾何形状を形成することができる。これにより、有利には、動的駆動体に対して減衰フィンガー280を調整することが可能になる。例えば、フィンガー280は、ステンレス鋼から形成され、所望の剛性に応じて、約1〜20、1〜10又は2〜5mmの範囲の厚みを有することができる。
【0025】
図12は、複数の層を有する減衰フィンガー290の一実施形態の側面図である。図示のように、減衰フィンガー290は、層292、294、296及び298を含む。他の実施形態では、フィンガー290は、あらゆる数の層(例えば、1〜20又はそれ以上)を含むことができる。これらの層の各々は、互いに異なることができる。例えば、各層は、材料及び/又は厚みのタイプが互いに異なることができ、これにより剛性の増大又は減少をもたらすことができる。例えば、最下層292は剛性を最も高くすることができ、これに続く各層は可撓性が増大する。他の実施形態では、最上層が剛性を最も高くすることができ、最下層を最も可撓性にすることができる。更に別の実施形態では、剛性は、一部の層が同じ剛性を有し、他の層が異なる剛性を有するように変えることができる。図示の実施形態では、層292、294及び/又は296は、全長に沿って又は全長の一部だけ、或いは1以上の離散的箇所にて互いに固定することができる。例えば、層292、294及び/又は296は、第1の端部300において互いに結合されておらず、第2の端部302において互いに結合することができる。更に、フィンガー290は、第2の端部302において固定され、第1の端部300において自由にすることができる。加えて、フィンガー290は、上向き湾曲部分306及び下向き湾曲部分308(例えば、交互する湾曲部)によって定められる波形形状304を有する。波形形状304は、層の数、厚み及び材料構成と組み合わせてフィンガー290の剛性を少なくとも部分的に制御することができる。
【0026】
図13は、異なる長さの複数の層を備えた減衰フィンガー310の一実施形態の側面図である。図示のように、減衰フィンガー310は、波形形状を形成することができる層312、314、316及び318を含む。他の実施形態では、フィンガー310は、あらゆる数(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、25、50又はそれ以上)の層(すなわち、可変の多層)を含むことができる。これらの層の各々は、全長に沿って又は全長の一部だけ、或いは離散的箇所(例えば、端部の一方又は両方)にて互いに固定することができる。更に、これらの層の各々は、他の層に対して異なることができ、例えば、最下層312が最も長く、最上層318が最も短い。例えば、層の各々は、隣接する層と比べてある割合だけ長さが異なることができる。例えば、層312は、層314よりも5〜50%長くすることができ、層314は、層316よりも5〜50%長くすることができ、以下同様である。他の実施形態では、層の長さは、互いに固定距離だけ異なることができる。従って、減衰フィンガー310は、板バネのように機能することができる。更に別の実施形態では、層の各々は、材料及び/又は厚みのタイプが互いに異なることができる。例えば、最下層312は、最も厚みがあり及び/又は最も剛性のある材料とすることができ、これに続く各層は厚みが減少し又は可撓性が増大する。他の実施形態では、最上層318を最も剛性を高くすることができ、最下層を最も可撓性にすることができる。更に別の実施形態では、厚み及び材料は層毎に変えることができ、すなわち、一部の層が同じ剛性を有し、他の層が異なる剛性を有する。
【0027】
図14は、減衰フィンガー330の一実施形態の側面図である。減衰フィンガー330は、第1の端部332、第2の端部334及びアパーチャ336、338、340及び342を定める。図示のように、減衰フィンガー330は波形形状を形成する。アパーチャ336、338、340及び342は、減衰フィンガー330の材料の量を低減し、フィンガー330の剛性を低下させる。従って、アパーチャのサイズを変えることにより、フィンガー330の剛性を変化させ、フィンガー330がタービン10内の振動を減衰する方法が変化する。図示のように、これらのアパーチャ336、338、340及び342の各々は、他のアパーチャに対してサイズが変化している。更に、これらのアパーチャ336、338、340及び342の各々は、第1の端部332から第2の端部334に向かってサイズが変化している(例えば、サイズが減少している)。他の実施形態では、アパーチャが第1の端部332に向かって小さくなる逆の場合も当てはまる。更に別の実施形態では、アパーチャ336、338、340及び342は変化しなくてもよく、或いは、漸次的にサイズが増大/減少しなくてもよい。図示のように、アパーチャ336、338、340及び342は、第1の端部332付近でより大きな可撓性(バネ力が小さい)を提供し、第2の端部334付近でより大きな剛性(バネ力が大きい)を提供することができる。このようにして、フィンガー330は、該フィンガー330の初期圧縮中により大きな可撓性を有すると共に、フィンガーが矢印343の方向で次第に圧縮されるにつれてフィンガー330の剛性を増大させることができる。更に、端部332及び334の一方は固定され、他方の端部は自由にすることができ、従って、圧縮下でフィンガー330を伸長させることが可能になる。
【0028】
図15は、図14の減衰フィンガー330の一実施形態の上面図である。図示のように、アパーチャ336、338、340及び342は、第1の端部332から離れるほど漸次的に小さくなっている。更に、アパーチャ336、338、340及び342は全て、列344、346、348及び350で並んで配列される。他の実施形態では、アパーチャ336、338、340及び342は、全て列で配列されなくてもよく、縦列、グループ、パターン又はランダムで配列することができる。図示のように、列の各々は、3つのアパーチャを含むが、他の実施形態は、1つの列により多くのアパーチャ(例えば、1つの列当たりに1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、50、100又はそれ以上のアパーチャ)を含むことができる(すなわち、可変穿孔量)。更に、アパーチャは、列間のアパーチャのサイズを変えるのではなく同じままであり、一部の列は他の列よりも多くのアパーチャを含むようにすることができる。例えば、列344は、列350よりも多くのアパーチャを含むことができる。従って、アパーチャのサイズは変えずにアパーチャの数を変えるようにして、剛性を列344から列350まで漸次的に増大させることができる。最後に、アパーチャ336、338、340及び342は、互いに対して又は列ごとに形状を変えることができる。例えば、アパーチャは、円形、楕円、三角形、方形、矩形又は他の形状とすることができる。
【0029】
図16は、厚みが変化する波形形状の減衰フィンガー360の一実施形態の側面図である。可変の厚み及び幅の減衰フィンガー360は、第1の端部362及び第2の端部264を定める。図示のように、第1の端部362は厚み366を定めることができ、第2の端部364は厚み366を定めることができる。本発明の実施形態では、第2の端部の厚み368は、第1の端部の厚み366よりもかなり厚くなっている。例えば、厚みは、第1の端部362から第2の端部264に長さ方向で約1.1〜50、1.1〜25、1.1〜10又は2〜5倍まで漸次的に変化させることができる。従って、フィンガー360は、第1の端部362から第2の端部264に漸次的に増大する可変の断面を示している。変化する断面により、フィンガー360の剛性を変えることができる。例えば、フィンガー360は、端部362付近で最も可撓性にし、反対側の端部(すなわち、第2の端部364)にて最も剛性を高くすることができる。図14に関して検討したのと同様に、この構成により、有利には、フィンガー330の初期圧縮でより大きな可撓性を可能にすると共に、第1の端部363から離れるにつれて厚みが大きくなることにより、フィンガーが矢印370の方向で次第に圧縮されるにつれてフィンガー360の剛性を増大させることができ、例えば、減衰力を非線形的に増大させることができる。更に、減衰フィンガー360の何れかの端部は固定され、反対の端部は自由にすることができ、このようにして圧縮下でフィンガー360を伸長させることが可能になる。
【0030】
図17は、図16の減衰フィンガー360の一実施形態の上面図である。フィンガー360は、第1の側部372(例えば、湾曲側部)と第2の側部374(例えば、湾曲側部)とを含む。幾つかの実施形態では、これらの側部372及び374間の距離は、第1の端部362から第2の端部364まで変化することができる。例えば、側部372及び374は、第1の端部362において距離376で離隔することができ、第2の端部364において距離378で離隔することができる。従って、フィンガー360の厚み及び幅は、端部364におけるよりも端部362において遙かに小さくすることができる。上記で説明したように、これにより、初期圧縮において可撓性が増大し、フィンガー360は、圧縮が増大するにつれて次第に大きな剛性をもたらすことができる(例えば、非線形的に)。従って、フィンガー360は、低振動下では容易に撓むことができ、より大きな振動に対しては大きな耐性をもたらすことができる(例えば、インピンジメントスリーブがその固有周波数の1つに近づいた場合)。
【0031】
図18は、アーム78とインピンジメントスリーブ56との間にある減衰フィンガー390の一実施形態の側面図である。減衰フィンガー390は、第1の端部392と第2の端部394との間に波形形状のバネ391を定める。図示の実施形態では、端部392及び394は、インピンジメントスリーブ56に接触している。波形形状のバネ391は、上下に湾曲(又は前後に曲がりくねり)し、複数の上向き湾曲部分395と複数の下向き湾曲部分396とを定める。例えば、図示の波形形状バネ391は、2つの上向き湾曲部分395と2つの下向き湾曲部分396とを含む。他の実施形態では、減衰フィンガー390は、あらゆる数の湾曲部分(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、それ以上)を含むことができる。幾つかの実施形態では、波形形状バネ391は、M形、W形又は複数のU字形を定めることができる。更に、フィンガー390の何れかの端部392又は394は固定され、反対の端部は自由にすることができ、従って、フィンガー390を圧縮下で伸長させることが可能になる。
【0032】
図19は、アーム78とインピンジメントスリーブ56との間の減衰フィンガー410の一実施形態の側面図である。減衰フィンガー410は、第1の端部412と第2の端部414との間にS字形バネ411を定める。図示のように、第1の端部412はアーム78と接触し、第2の端部414はインピンジメントスリーブ56と接触している。S字形バネ411は、湾曲部分416及び418(例えば、対向するC字形部分)を含む。端部412、414と、湾曲部416、418の組み合わせによりS字形バネ411のS字形状が定められる。他の実施形態では、フィンガー410は、第1の端部412と第2の端部414との間にあらゆる数(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10又はそれ以上)の湾曲部分(例えば、交互するC字形部分)を含むことができる。更に、端部412及び414の一方又は両方を固定し、タービン10の振動時に減衰フィンガー410を所定位置に保持することができる。
【0033】
図20は、アーム78とインピンジメントスリーブ56との間にコイルバネ430を有する減衰フィンガー428の一実施形態の側面図である。バネ430は、振動を減衰するのに好適なバネ力を定めるような材料及び巻き数で構成することができる。幾つかの実施形態では、減衰システム428は、アーム78とインピンジメントスリーブ56との間に環状配列で配置された複数のコイルバネ430を含むことができる。複数のバネ430を備えた実施形態では、バネ430の各々は、異なるバネ定数を有し、燃焼器30周囲の異なる振動周波数を減衰させることができる。
【0034】
図21は、アーム78とインピンジメントスリーブ56との間に減衰材料440を備えた減衰システム438の一実施形態の側面図である。減衰材料440は、圧縮及び膨張して、アーム78とインピンジメントスリーブ56との間で発生する振動エネルギーを吸収することができる。減衰材料440は、例えば、金属内包布地、ポリマー、エラストマー又は流体など、1種以上の材料から作ることができる。減衰材料440は、単一の環状構造又は複数の離散的要素とすることができ、燃焼器30のインピンジメントスリーブ56の周りに円周方向に延びる。
【0035】
図22は、タービンエンジン10において減衰システムを設計及び取り付ける方法の一実施形態のフローチャートである。方法450は、タービンエンジンにおける振動(又は動的駆動体)を示すデータを取得することから始まる(ブロック452)。振動データの取得後、方法450は、発見した動的駆動体と固有周波数が一致するハードウェア又はハードウェアのシステムを識別する(ブロック454)。次に、方法450は、エンジンの振動に合わせて調整されたタービン燃焼器ダンパーを設計する(ブロック456)。例えば、ダンパーの設計は、前述の図3〜21で図示し説明したような形態をとることができる。ダンパーの設計後、プロセス450は、トランジションピースとインピンジメントスリーブとの間のタービン燃焼器ダンパーを取り付ける段階に進む(ブロック458)。ダンパーがトランジションピースとインピンジメントスリーブとの間に取り付けられると、ダンパーは、タービンエンジン12における振動エネルギーを低減することによりインピンジメントスリーブを保護することができる。
【0036】
本発明の技術的作用は、燃焼器30内の動的駆動体(例えば、インピンジメントスリーブ56)を減衰させる能力を含む。例えば、開示された実施形態は、様々な減衰フィンガー又は減衰装置を用いて、インピンジメントスリーブの振動を減衰させることができる。減衰フィンガーは、層状にされ、異なる形状を形成し及び様々な材料から形成することができる。インピンジメントスリーブにおける振動を減衰する能力は、燃焼ダイナミックス及び流体ダイナミックスに関連する損傷を防ぎ、インピンジメントスリーブ56の寿命を延ばすことができる。
【0037】
本明細書では、本発明を最良の形態を含めて開示するとともに、装置又はシステムの製造・使用及び方法の実施を始め、本発明を当業者が実施できるようにするため、例を用いて説明してきた。本発明の特許性を有する範囲は、特許請求の範囲によって規定され、当業者に自明な他の例も包含する。かかる他の例は、特許請求の範囲の文言上の差のない構成要素を有しているか、或いは特許請求の範囲の文言と実質的な差のない均等な構成要素を有していれば、特許請求の範囲に記載された技術的範囲に属する。
【符号の説明】
【0038】
10 システム
12 ガスタービンエンジン
16 吸気セクション
18 圧縮機
20 燃焼器セクション
22 タービン
24 排気セクション
26 シャフト
28 燃焼器ハウジング
30 燃焼器
40 燃料ノズル
42 燃焼器ライナ
44 流れスリーブ
46 環状通路
48 燃焼室
50 下流側方向
52 トランジションピース
54 内部キャビティ
56 インピンジメントスリーブ
57 環状通路
58 結合領域
60 アパーチャ
70 減衰システム
72 前方フレーム
74 トランジションピース端部
76 スペーサ
78 アーム
80 スペーサ
82 内側表面
84 外側表面
86 内側表面
88 外側表面
90 第1の端部
92 第2の端部
94 端部
96 スペーサ
98 端部
120 減衰フィンガー
122 内側表面
124 インピンジメントスリーブ端部
140 減衰システム
142 バンド
144 減衰フィンガー
146 距離
170 減衰システム
172 減衰フィンガー
174 距離
190 減衰システム
191 突出部
192 バンド
194 突出部
196 凹部
198 距離
210 減衰システム
212 180度セクション
214 バンド部分
216 減衰フィンガー
218 アパーチャ
220 間隔
222 湾曲部
224 溝
240 減衰フィンガー
242 プラットフォーム部分
244 フィンガー部分
246 アパーチャ
248 フィンガーアパーチャ
250 第1の端部
252 第2の端部
254 平坦部分
256 第1の角度付き部分
258 第2の角度付き部分
260 角度
262 角度
264 溝
280 減衰フィンガー
281 S字形部分
282 第1の端部
283 上向きの湾曲部分
284 第2の端部
285 下向きの湾曲部分
290 減衰フィンガー
292 層
294 層
296 層
298 層
300 第1の端部
302 第2の端部
304 波形状
306 上向きの湾曲部分
308 下向きの湾曲部分
310 減衰フィンガー
312 層
314 層
316 層
318 層
330 減衰フィンガー
332 第1の端部
334 第2の端部
336 アパーチャ
338 アパーチャ
340 アパーチャ
342 アパーチャ
343 矢印
344 列
346 列
348 列
350 列
360 波形形状の減衰フィンガー
362 第1の端部
364 第2の端部
366 第1の端部厚み
368 第2の端部厚み
370 矢印
372 側部
374 側部
376 距離
378 距離
390 減衰フィンガー
391 波形形状のバネ
392 第1の端部
394 第2の端部
395 上向きの湾曲部分
396 下向きの湾曲部分
410 減衰フィンガー
411 S字形バネ
412 第1の端部部分
414 第2の端部部分
416 湾曲部分
418 湾曲部分
428 減衰システム
430 コイルバネ
438 減衰システム
440 減衰材料
450 方法
452 ブロック
454 ブロック
456 ブロック
458 ブロック

【特許請求の範囲】
【請求項1】
タービン燃焼器(30)を備えたシステムであって、該タービン燃焼器が、
高温燃焼ガスの流路(50)の周りに配置された第1の壁部(52)と、
前記第1の壁部の周りに配置された第2の壁部(56)と、
前記第1及び第2の壁部(52、56)間に配置された減衰システム(70、140、170、190、210、28、438)と
を備え、前記減衰システム(70、140、170、190、210、28、438)が振動を減衰するよう構成され、該減衰システム(70、140、170、190、210、28、438)が前記タービン燃焼器(30)内の動的駆動体に合わせて調整される、システム。
【請求項2】
前記減衰システム(70、140、170、190、210、28、438)が、前記タービン燃焼器(30)における動的駆動体に合わせて調整された剛性、幾何形状又は材料のうちの少なくとも1つを有しする減衰要素(120、144、172、192、216、240、280、290、310、330、360、390、410、430、440)を含み、前記動的駆動体が燃焼ダイナミックスを含む、請求項1記載のシステム。
【請求項3】
前記減衰システム(70、140、170、190、210、28、438)が、前記第1及び第2の壁部(52、56)間に第1の湾曲形状(222、281、304、391、411)を有する第1の減衰フィンガー(120、144、172、216、240、280、290、310、330、360、390、410)を含む、請求項1記載のシステム。
【請求項4】
前記減衰システム(70、140、170、190、210、28、438)が、前記第1及び第2の壁部(52、56)間に第2の湾曲形状(222、281、304、391、411)を有する第2の減衰フィンガー(120、144、172、216、240、280、290、310、330、360、390、410)を含む、請求項1記載のシステム。
【請求項5】
前記第1の減衰フィンガー(120、144、172、216、240、280、290、310、330、360、390、410)が第1の取付部(242)を含み、前記第2の減衰フィンガー(120、144、172、216、240、280、290、310、330、360、390、410)が第2の取付部(242)を含み、該第1及び第2の取付部が互いに分離されている、請求項4記載のシステム。
【請求項6】
前記減衰システム(70、140、170、190、210、28、438)が、共通の取付部(142、214)に沿って配置された第1及び第2の減衰フィンガー(120、144、172、216、240、280、290、310、330、360、390、410)を有する複数フィンガーの減衰構造(140、210)を含む、請求項1記載のシステム。
【請求項7】
前記第1の減衰フィンガー(120、144、172、216、240、280、290、310、330、360、390、410)が、該第1の減衰フィンガー(120、144、172、216、240、280、290、310、330、360、390、410)に沿って長さ方向で変化する可変断面(312、314、316、318、336、338、340、342、344、346、348、350、366、368、376、378)を含む、請求項3記載のシステム。
【請求項8】
前記可変断面(312、314、316、318、336、338、340、342、344、346、348、350、366、368、376、378)が、前記第1の減衰フィンガー(120、144、172、216、240、280、290、310、330、360、390、410)に沿って長さ方向で、可変の幅(376、378)、可変の厚み(366、368)、可変量の穿孔(336、338、340、342、344、346、348、350)又は可変の多層(312、314、316、318)によって定められる、請求項7記載のシステム。
【請求項9】
前記減衰システム(70、140、170、190、210、28、438)が、減衰材料(440)又はバネ(430)を含む、請求項1記載のシステム。
【請求項10】
前記減衰システム(70、140、170、190、210、28、438)が、複数の層(292、294、296、298、312、314、316、318)を含む、請求項1記載のシステム。
【請求項11】
前記減衰システム(70、140、170、190、210、28、438)が、前記第1及び第2の壁部(52、56)の互いに向かう移動に応答して非線形的に減衰力を増大するよう構成された減衰要素(120、144、172、192、216、240、280、290、310、330、360、390、410、430、440)を含む、請求項1記載のシステム。
【請求項12】
高温燃焼ガスの流路(50)の周りに配置された第1及び第2の壁部(52、56)間に取り付けるよう構成されたタービン燃焼器ダンパー(70、140、170、190、210、28、438)を備えるシステムであって、該タービン燃焼器ダンパー(70、140、170、190、210、28、438)が振動を減衰させるよう構成され、該タービン燃焼器ダンパー(70、140、170、190、210、28、438)が燃焼ダイナミックスを含む動的駆動体に合わせて調整されるようにする、システム。
【請求項13】
前記タービン燃焼器ダンパー(70、140、170、190、210、28、438)が、前記動的駆動体に合わせて調整された剛性、幾何形状又は材料を有する減衰要素(120、144、172、192、216、240、280、290、310、330、360、390、410、430、440)を含む、請求項12記載のシステム。
【請求項14】
前記タービン燃焼器ダンパー(70、140、170、190、210、28、438)が、独立した取付部(242)を有する複数の減衰フィンガー(120、144、172、216、240、280、290、310、330、360、390、410)を含む、請求項12記載のシステム。
【請求項15】
前記タービン燃焼器ダンパー(70、140、170、190、210、28、438)が、前記減衰フィンガー(120、144、172、216、240、280、290、310、330、360、390、410)に沿って長手方向で変化する可変断面(312、314、316、318、336、338、340、342、344、346、348、350、366、368、376、378)を有する減衰フィンガー(120、144、172、216、240、280、290、310、330、360、390、410)を含む、請求項12記載のシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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