説明

ガスタービンエンジンのエーロフォイル一体型熱交換器

【課題】一体的熱交換器装置を含む、ガスタービンエンジンのエーロフォイル構造を提供すること。
【解決手段】熱交換器装置は、(a)対向する正圧側面54および負圧側面52、根元部50、先端部48、ならびに離間した前縁44および後縁46を有するエーロフォイル42と、(b)循環作動流体流を受容するように構成されている、エーロフォイル42の内部に一体的に形成されているプレナムと、(c)プレナムおよびエーロフォイル42の外側と連通している入口ポートおよび出口ポートとを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、全般的に、ガスタービンエンジンとそのようなエンジンにおけるオイル冷却のための方法とに関する。
【背景技術】
【0002】
ガスタービンエンジンには、一般的に、例えばベアリング、ギアボックス、発電機等の種々のエンジン構成要素を潤滑し冷却するための循環オイルシステムが設けられている。作動中、オイルは、オイルを許容可能な温度に維持するために外部環境へ退けなければならない相当量の熱を吸収する。発電機のオイル冷却では、通常、1つまたは複数の空気対オイル熱交換器(「空冷式オイルクーラ」または「ACOC:air cooled oil cooler」と呼ばれる)を、時には複雑な冷却ネットワークにおいて燃料対オイル熱交換器および燃料タンク戻りシステム(「FRTT:fuel return−to−tank system」)と直列に、使用する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
航空機のガスタービンエンジンが、より厳密なデューティサイクルを伴う「より新しい」発電機および潤滑システムに進化してきている。より小さいエンジン、音響処理の必要性の増大、ならびにより多くのコントロールおよびアクセサリのハードウェアのため、大きなACOCを物理的にパッケージングすることはより困難である。さらに、十分な冷却空気流の欠如のせいで、過渡動作モードが「ピンチポイント」を生じさせる可能性がある。何故なら、システムを冷却する空気が不十分な場合、新世代の始動発電機は、過渡始動モード中のオイルの冷却に関する特有の問題を生み出すからである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
先行技術のこれらおよび他の欠点は、一体的熱交換器装置を含む、ガスタービンエンジンのエーロフォイル構造を提供する本発明により対処される。
【0005】
本発明の一態様によれば、熱交換器装置が、(a)対向する正圧側面(pressure side)および負圧側面(suction side)、根元部、先端部、ならびに離間した前縁および後縁を有するエーロフォイルと、(b)循環作動流体流を受容するように構成されている、エーロフォイルの内部に一体的に形成されているプレナムと、(c)プレナムおよびエーロフォイルの外側と連通している入口ポートおよび出口ポートとを含む。
【0006】
本発明の別の態様によれば、ガスタービンエンジンのためのガイドベーン装置が、(a)対向する正圧側面および負圧側面、根元部、先端部、ならびに離間した前縁および後縁を有する固定エーロフォイルであり、先端部は固定環状ケーシングに結合されている、固定エーロフォイルと、(b)循環作動流体流を受容するように構成されている、エーロフォイルの内部に一体的に形成されているプレナムと、(c)プレナムおよびエーロフォイルの外側と連通している入口ポートおよび出口ポートとを含む。
【0007】
本発明は、添付図面と併用されている以下の説明を参照することにより、最も良く理解される可能性がある。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の態様に従って構成されている熱交換器システムを組み込んでいるガスタービンエンジンの概略横断面図である。
【図2】図1のガスタービンエンジンの部分の拡大図である。
【図3】本発明の態様に従って構成されている出口ガイドベーンの側面図である。
【図4】図3の線4−4に沿って取った横断面図である。
【図5】その内部構成を見せるためにカバーが除去された状態の、図3の出口ガイドベーンの斜視図である。
【図6】その内部構成を見せるためにカバーが除去された状態の、代替的出口ガイドベーンの斜視図である。
【図7】その内部構成を見せるためにカバーが除去された状態の、代替的出口ガイドベーンの斜視図である。
【図8】出口ガイドベーンおよび流体継手装置の部分断面斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
種々の図を通じて同一参照番号が同一要素を示す図面を参照して、図1および図2は、本発明の態様に従って構成されているOGV熱交換器装置を組み込んでいるガスタービンエンジン10を示す。図示の例は高バイパスターボファンエンジンであるが、本発明の原理は、例えば低バイパス、ターボジェット等の他のタイプのエンジンにも適用可能である。エンジン10は、長手方向中心線または長手方向中心軸Aと、軸Aを中心に同心円状にかつ軸Aに沿って同軸上に配設されている外側固定環状ケーシング12とを有する。エンジン10は、直流関係に配置されているファン14と、ブースタ16と、圧縮機18と、燃焼器20と、高圧タービン22と、低圧タービン24とを有する。動作中、圧縮機18からの圧搾空気が、燃焼器20内で燃料と混合され、点火され、それにより燃焼ガスを生成する。外側シャフト26を介して圧縮機18を駆動する高圧タービン22により、これらのガスから何らかの仕事が抽出される。燃焼ガスは、次いで、低圧タービン24内に流入し、それにより内側シャフト28を介してファン14とブースタ16とを駆動する。内側シャフト28および外側シャフト26は、それら自体がファンフレーム32およびタービン後部フレーム34に取り付けられているベアリング30内に回転可能に取り付けられている。
【0010】
ファンフレーム32は、ファン流路を横断して延在している環状配列状の径方向に延在しているファン出口ガイドベーン(「OGV」)40により環状ファンケーシング38に連結されている中心ハブ36を有する。この例では、OGV40の各々は、空気旋回要素およびファンケーシング38の構造支柱の両方である。他の構成では、空気力学的機能および構造機能のために別個の部材が設けられている。本発明の概念が、OGV40を例として用いて記載されるが、当然のことながら、それらの概念は、エンジン10の内部のいずれの固定エーロフォイル型構造にも適用可能である。
【0011】
エンジン10内のファンOGV40のいくつかまたは全ては、それらの構造内に一体化されている熱交換器を含む。図3〜図5は、ファンOGV40の1つをより詳細に示している。OGVは、前縁44と、後縁46と、先端部48と、根元部50と、凸状負圧側面52と、凹状正圧側面54とを有するエーロフォイル42を含む。弓形内部プラットフォーム56が、エーロフォイル42の根元部50に配設されている。
【0012】
エーロフォイル42は、本体58とカバー60とから組み立てられている。本体58とカバー60とはどちらも、目的の用途に適切な強度特性および重量特性を備えた材料から作製されている。適切な合金の一例が、7000系アルミニウム合金、特に7075アルミニウム合金である。本体58は、例えば鋳造により製造されてもよい単一構成要素である。本体は、その正圧側面54に形成されているポケットとして構成されているプレナム62(図4参照)を組み込んでいる。あるいは、またはさらに、プレナム62は、負圧側面52に形成されているポケットを含むことができると考えられる。連続的棚状部64が、カバー60の外縁を受容するプレナム62の外縁を巡って配設されている。カバー60は、接着結合、融接、または摩擦攪拌溶接により生み出される固体接合(solid−state bond)などのしっかりした漏れのない接合を実現する任意の手段により、棚状部64に固定されていてもよい。カバー60は、エーロフォイル42の内部に画定されている種々のチャネルおよび流路間の流体漏れを防止するために、プレナム62の外辺部内のエーロフォイル42の構造物(例えば、以下により詳細に記載されている壁、リブ等)にさらに固定されていてもよい。この棚状部64は、カバー60を貫通する完全溶込み溶接に十分な材料を依然として残しながら、軽量化および材料の節約のために可能な限り狭くなるように選択されている平均幅「W」を有する。図示の例では、幅Wは、約1.27cm(0.5インチ)未満であり、好ましくは約0.89cm(0.35インチ)である。
【0013】
カバー60は、外面65がエーロフォイル42の正圧側面54と実質的に同一面であるようにプレナム62内に嵌合する内面および外面を含む単一構成要素である。カバー60の外面65は、エーロフォイル42の正圧側面54の部分を形成している。平面図では、カバー60は、丸みの付いた角部を有する略長方形である。カバーは、空気力学的要素としてのみ機能し、比較的薄い厚さ、例えば約2mm(0.08インチ)を有していてもよい。許容可能な溶接接合を実現するために、カバー60の外縁は、小さい横方向公差「L」、例えば約0.127mm(0.005インチ)を有するプレナム62の外縁に嵌合される。
【0014】
プレナム62は、作動流体流、例えば潤滑油、のためにOGV40の内部に空間を提供する。プレナム62はOGV40と一体的であり、または換言すれば、プレナム62は、先行技術で使用されているフィルタ材料などの任意の中間体構造ではなく、OGV40自体の構造により画定されている。動作中、このことにより、結果として、伝熱率を最大にするように作動流体がOGV40の外皮の内面に密接しているようになる。プレナム62の内部、すなわちそのサイズ、形状、表面組織、および内壁または他の特徴の配置は、作動流体とOGV40との間の伝熱の最大化、圧力損失の最小化等を実施するように構成されていてもよい。本明細書で使用されている用語「プレナム」は、それが単一空間として構成されているかいくつかのより小さい空間として構成されているかに関わらず、OGV40の内部で作動流体流に利用可能な全容積を指す。
【0015】
例えば、図4および図5に示されている通り、プレナム62の内部は、略径方向(すなわちスパン方向)に延びておりかつ壁またはリブにより分離されている複数の平行なチャネル66として構成されている。チャネル66の群(例えば5つ)が、68と表示されている矢印で概略的に示されている蛇行「通路」に配置されていてもよい。4通路の配置が示されている。通路は、OGV40の内部に一体的に形成されているチャネルによりまたはOGV40の外部の管もしくはヘッダ構造により画定されていてもよい。チャネル66は、前述の通りカバー60が取り付けられる前に、例えば機械加工により形成されていてもよい。図示の例では、チャネル66の各々の幅は、約6.4mm(0.25インチ)である。設計を簡略化するために、チャネル66の数およびそれらの横断面設計は、各通路68の流動面積(flow area)が市販の管サイズに実質的に等しいように選択されてもよい。
【0016】
図6は、代替的プレナム162を組み込んでいるOGV140を示す。プレナム162は、プレナム162の内部のおおよそ中央翼弦位置に略スパン方向に延びている中心隔壁164を含む。複数の内壁166が、隔壁164の長さに沿って間隔を置いて隔壁164から前後に延在している。複数の外壁168が、内壁166に対して交互のスパン方向位置で、プレナム162の外縁から内側に延在している。隔壁164ならびに内壁166および外壁168は共に、プレナム162を通る略「U」形の通路を辿る蛇行流路を画定している。
【0017】
図7は、代替的プレナム262を組み込んでいるさらに別の代替的OGV240を示す。配列状の第1の壁264が、第1の平面にあり、第1の鋭角でプレナムを横断して延在している。配列状の第2の壁266が、第1の壁264の下方に第2の平面にあり、第1の壁264に垂直にプレナム262を横断して延在している。作動流体が、第1の平面に導入され、その端部に到達するまで第1の壁264に平行に流動し、そこで、作動流体は第2の平面の方へ第2の壁266に平行に流動し、したがってクロスフロー作用をもたらす。
【0018】
図8は、OGV40へかつそこから作動流体を移送するための構造を示す。その構造は、同一の構造が前述の代替的構成に適用可能であるという理解のもとに、図3〜図5に示されているOGV40を参照して説明される。OGV40の先端部48は、プレナム62と連通している、中に形成されている入口ポート72と出口ポート74とを有する。入口ジャンプ管組立体76が、入口ポート72に連結されており、出口ジャンプ管組立体78が、出口ポート74に連結されている。ポート72および74は、構造上実質的に同一であり、したがって、入口ポート72とそれに関連する入口ジャンプ管組立体76のみを詳細に説明する。入口ポート72は、OGV40の外層に配置されている開口部79を有する。略円筒形のジャンプ管80の内端部は、入口ポート72内に受容されている。ジャンプ管80は、OGV40の先端部48とファンケーシング38との間の径方向間隙に伸びており、ファンケーシング38の開口部を通過している。ジャンプ管80の外端部は、中空リテーナ82内に受容されている。図示のOリングなどのシール84および86が、OGV40とファンケーシング38との間の何らかの関連する運動を可能にすると同時に、ジャンプ管−OGVの界面間およびジャンプ管−リテーナの界面間の漏れを防止する。リテーナ82は、ファンケーシング38の外面に固定されている。図示の例では、リテーナ82は、ファンケーシング38の穴部88およびリテーナ82の取付けフランジ90を通過するボルト(図示せず)などの従来型のファスナを使用して、ファンケーシング38に留め付けられている。リテーナ82の外端部は、図示の例ではエルボである、中に装着されている流体継ぎ手92を有する。流体継ぎ手92は、供給管(図示せず)に接続されている。
【0019】
動作中、エンジンからの高温作動流体(例えば、潤滑油またはアクセサリ冷却オイル)が、入口ジャンプ管組立体76に移送される。作動流体は、プレナム62を通って流動し、そこで、OGVを取り巻いている気流(この場合はファンバイパス流)への伝達により、熱が流体から除去される。加熱オイルは、次いで、出口ジャンプ管組立体78を通って出て行き、オイルシステムの残りの部分へ戻る。OGV40を通るオイル循環流は、特定の用途によって並列または直列であってもよい。当然のことながら、オイルシステムは、加圧オイル流を供給する必要に応じて、ポンプ、フィルタ、ライン、バルブ、タンク、および他の機器を組み込んでいる。そのような構成要素は周知であり、したがって本明細書では説明されていない。
【0020】
本明細書に記載されている概念を用いて、タービンエンジンOGVは、空気旋回機能および構造機能に加えて、オイル冷却機能を組み込む。オイル冷却機能は、ベーンの周囲で実施されて、エーロフォイルの正圧側面および負圧側面に沿って熱交換を活用するので、本概念はいくつかの利点を有する。その中には、先行技術のACOCより実質的に低いオイル圧力降下、ならびにより低いノイズレベル、ならびにACOCおよび関連するエンジン「FRTT」の除去による大幅な軽量化がある。燃料消費率(「SFC:specific fuel consumption」)の著しい改善も期待される。
【0021】
上記記述は、ガスタービンエンジンのための一体型熱交換器を備えたエーロフォイル構造およびその動作のための方法を記載した。本発明の特定の実施形態を記載したが、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、それに対して種々の修正を施すことができることは、当業者には明らかであろう。したがって、本発明の好適な実施形態の上記記載および本発明を実践するための最良の形態が、単に例示目的で提供されている。
【符号の説明】
【0022】
10 ガスタービンエンジン
12 環状ケーシング
14 ファン
16 ブースタ
18 圧縮機
20 燃焼器
22 高圧タービン
24 低圧タービン
26 外側シャフト
28 内側シャフト
30 ベアリング
32 ファンフレーム
34 後部フレーム
36 中心ハブ
38 ファンケーシング
40、140、240 出口ガイドベーン(「OGV」)
42 エーロフォイル
44 前縁
46 後縁
48 先端部
50 根元部
52 凸状負圧側面
54 凹状正圧側面
56 内部プラットフォーム
58 本体
60 カバー
62、162、262 プレナム
64 棚状部
65 外面
66 チャネル
68 通路
72 入口ポート
74 出口ポート
76 入口ジャンプ管組立体
78 出口ジャンプ管組立体
79 開口部
80 ジャンプ管
82 中空リテーナ
84、86 シール
88 穴部
90 取付けフランジ
92 流体継ぎ手
164 中心隔壁
166 内壁
168 外壁
264 第1の壁
266 第2の壁
A 長手方向中心線/長手方向中心軸
W 平均幅
L 横方向公差

【特許請求の範囲】
【請求項1】
熱交換器装置であって、
(a)対向する正圧側面(54)および負圧側面(52)、根元部(50)、先端部(48)、ならびに離間した前縁(44)および後縁(46)を有するエーロフォイル(42)と、
(b)循環作動流体流を受容するように構成されている、前記エーロフォイル(42)の内部に一体的に形成されているプレナム(62、162、262)と、
(c)前記プレナム(62)および前記エーロフォイル(42)の外側と連通している入口ポート(72)および出口ポート(74)と
を含む、熱交換器装置。
【請求項2】
前記エーロフォイル(42)は、
(a)前記対向する正圧側面(54)および負圧側面(52)、前記根元部(50)、前記先端部(48)、ならびに前記離間した前縁(44)および後縁(46)を有する金属本体(58)であり、前記正圧側面(54)および前記負圧側面(52)の内の選択された1つに形成されている陥凹ポケットを有する、金属本体(58)と、
(b)外縁端部、内面、および外面を有する金属カバー(60)であり、前記外面は、前記正圧側面(54)および前記負圧側面(52)の内の前記選択された1つの少なくとも部分を画定しており、前記カバー(60)は、前記本体(58)に取り付けられている、金属カバー(60)と
を含み、
(c)前記ポケットおよび前記カバー(60)は、前記プレナム(62)の少なくとも部分を協働して画定している、請求項1記載の装置。
【請求項3】
前記カバー(60)は、固体接合により前記本体(58)に取り付けられている、請求項2記載の装置。
【請求項4】
前記プレナム(62)は、前記エーロフォイル(42)の略スパン方向に配置されている複数のチャネル(66)を含む、請求項1記載の装置。
【請求項5】
前記チャネル(66)の群は、一緒に配置されて作動流体のための2つ以上の並んだ通路を形成している、請求項4記載の装置。
【請求項6】
前記プレナム(162)は、
(a)延在している複数の内壁(166)を有する、略スパン方向に配置された中心隔壁(164)と、
(b)前記内壁(166)間に配設されている複数の外壁(168)であり、前記中心隔壁(164)、前記内壁(166)、および前記外壁(168)は、蛇行流路を協働して画定している、複数の外壁(168)と、
を含む、請求項1記載の装置。
【請求項7】
前記入口ポート(72)および前記出口ポート(74)の各々に連結されているジャンプ管組立体(76)をさらに含み、前記ジャンプ管組立体(76)は、
(a)前記各ポートの内部に受容されている第1の端部を有するジャンプ管(80)であり、前記エーロフォイル(42)の前記先端部(48)と前記ケーシング(38)との間の径方向間隙に伸びておりかつ前記ケーシング(38)の開口部を通過している、ジャンプ管(80)と、
(b)前記ジャンプ管(80)の第2の端部を受容しておりかつ前記ジャンプ管(80)を定位置に保持している、前記ケーシング(38)に取り付けられているリテーナ(82)であり、前記ジャンプ管(80)と流体連通している流体継ぎ手(92)を含む、リテーナ(82)と
を含む、請求項1記載の装置。
【請求項8】
ガスタービンエンジンのためのガイドベーン装置(40)であって、
(a)対向する正圧側面(54)および負圧側面(52)、根元部(50)、先端部(48)、ならびに離間した前縁(44)および後縁(46)を有する固定エーロフォイル(42)であり、前記先端部(48)は固定環状ケーシング(12)に結合されている、固定エーロフォイル(42)と、
(b)循環作動流体流を受容するように構成されている、前記エーロフォイル(42)の内部に一体的に形成されているプレナム(62)と、
(c)前記プレナム(62)および前記エーロフォイル(42)の外側と連通している入口ポート(72)および出口ポート(74)と
を含む、ガイドベーン装置(40)。
【請求項9】
前記エーロフォイル(42)は、
(a)前記対向する正圧側面(54)および負圧側面(52)、前記根元部(50)、前記先端部(48)、ならびに前記離間した前縁(44)および後縁(46)を有する金属本体(58)であり、前記正圧側面(54)および前記負圧側面(52)の内の選択された1つに形成されている陥凹ポケットを有する、金属本体(58)と、
(b)外縁端部、内面、および外面を有する金属カバー(60)であり、前記外面は、前記正圧側面(54)および前記負圧側面(52)の内の前記選択された1つの少なくとも部分を画定しており、前記カバー(60)は前記本体(58)に取り付けられている、金属カバー(60)と
を含み、
(c)前記ポケットおよび前記カバー(60)は、前記プレナム(62)の少なくとも部分を協働して画定している、請求項8記載の装置。
【請求項10】
前記カバー(60)は、固体接合により前記本体(58)に取り付けられている、請求項9記載の装置。
【請求項11】
前記プレナム(62)は、前記エーロフォイル(42)の略スパン方向に配置されている複数のチャネル(66)を含む、請求項8記載の装置。
【請求項12】
前記チャネル(66)の群は、一緒に配置されて作動流体のための2つ以上の並んだ通路を形成している、請求項11記載の装置。
【請求項13】
前記プレナム(162)は、
(a)延在している複数の内壁(166)を有する略スパン方向に配置された中心隔壁(164)と、
(b)前記内壁(166)間に配設されている複数の外壁(168)であり、前記中心隔壁(164)、前記内壁(166)、および前記外壁(168)は、蛇行流路を協働して画定している、複数の外壁(168)と
を含む、請求項8記載の装置。
【請求項14】
前記入口ポート(72)および前記出口ポート(74)の各々に連結されているジャンプ管組立体(76)をさらに含み、前記ジャンプ管組立体(76)は、
(a)前記各ポートの内部に受容されている第1の端部を有するジャンプ管(80)であり、前記エーロフォイル(42)の前記先端部(48)と前記ケーシング(38)との間の径方向間隙に伸びておりかつ前記ケーシング(38)の開口部を通過している、ジャンプ管(80)と、
(b)前記ジャンプ管(80)の第2の端部を受容しておりかつ前記ジャンプ管(80)を定位置に保持している、前記ケーシング(38)に取り付けられているリテーナ(82)であり、前記ジャンプ管(80)と流体連通している流体継ぎ手(92)を含む、リテーナ(82)と
を含む、請求項8記載の装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2011−236894(P2011−236894A)
【公開日】平成23年11月24日(2011.11.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−94558(P2011−94558)
【出願日】平成23年4月21日(2011.4.21)
【出願人】(390041542)ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ (6,332)