説明

ガスタービン燃焼器

【課題】本発明は低質油を燃料に使用してガスタービンの作動負荷範囲で燃焼安定性を確保すると共に、低質油の燃焼時に発生する煤塵濃度を低減するガスタービン燃焼器を提供する。
【解決手段】本発明のガスタービン燃焼器3は、残留炭素を含む低質油燃料を燃料として用いるガスタービン燃焼器に低質油燃料を燃焼室に噴射する燃料噴霧ノズル装置60を設置し、この燃料噴霧ノズル装置にはその外周側にガスタービン燃焼器に供給される燃焼用空気の一部を旋回して燃焼室に流入させるスワラー52を設け、その半径方向中心部には噴霧空気を燃焼室に噴出させる燃焼空気孔65を設け、この燃料噴霧ノズル装置には低質油燃料を噴出する燃料ノズル70と、この燃料ノズルの外周側に設置され該燃料ノズルから噴射された低質油燃料を微細化する噴霧空気を噴出する噴霧空気供給ノズル71とを備えた噴霧ノズルを燃焼空気孔の外周側に複数個配置するように構成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、軽油やA重油などの液体燃料よりも残留炭素を多く含む低質油をガスタービン燃料として用いるガスタービン燃焼器に関するもので、特に、残留炭素を含む低質油燃料を燃焼させた際に発生する煤塵を低減する燃料噴霧ノズル装置を備えたガスタービン燃焼器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、ガスタービンでは燃料の多様化が検討されており、石油製油所や化学プラントなどで発生する副生油(低質油)をガスタービンの燃料として利用することが検討されている。
【0003】
この低質油は、ガスタービンの燃料として主に用いられる軽油やA重油に比べて安価であり、この低質油をガスタービンの燃料として利用できれば燃料代のランニングコストを大幅に削減できるなどの利点がある。
【0004】
しかしながら、この低質油は軽油やA重油に比べて残留炭素を多く含んでいることから、燃焼の際にセノスファなど低質油に多く含まれている残留炭素由来の煤塵が発生して煤塵濃度が高くなり、結果的に煤塵の環境規制値を満足できないという問題を有しており、この問題が低質油をガスタービンの燃料に利用する上で課題となっている大きな原因である。
【0005】
特開2004−3730号公報には、一般的な液体燃料を用いたものであるが、NOx排出量の低減を可能にした燃料噴霧ノズルを備えた拡散燃焼用のガスタービン燃焼器の技術が開示されている。
【0006】
この特開2004−3730号公報に記載されたガスタービン燃焼器の燃料噴霧ノズルには、燃焼室内に燃料を噴射する外周側燃料噴孔と内周側燃料噴孔とが燃焼室に臨むように配設させており、更に内周側燃料噴孔の燃料流路に流路抵抗手段を備えさせた構成となっている。
【0007】
そして、上記構成の燃料噴霧ノズルでは流路抵抗手段の設置によって外周側燃料噴孔から噴出する燃料よりも流速が遅くなった燃料を内周側燃料噴孔から燃焼室内に噴出させることが可能となるため、燃料噴霧ノズル近傍の燃焼室内に形成される酸素濃度の低い低酸素濃度領域に対して内周側燃料噴孔から燃料噴流を供給して燃焼反応させることができる。
【0008】
この結果、全体の燃料噴射量のうち燃焼器内に形成される低酸素濃度領域で燃焼させる燃料の流量割合が増加できるので、高温の燃焼ガス領域を狭い範囲に制限してNOxの発生量を低減させるものである。
【0009】
【特許文献1】特開2004−3730号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
ところで、特開2004−3730号公報に記載されたような燃料噴霧ノズルを備えた拡散燃焼用のガスタービン燃焼器の燃料として、軽油やA重油などの液体燃料よりも残留炭素を多く含む低質油を用いた場合には、残留炭素の一部が微粒化した液滴の表面に殻として形成するため、軽油やA重油などの燃料に比べて液滴の蒸発に時間を要する。
【0011】
しかも、液滴内部の燃料が蒸発したあとは、セノスファと呼ばれる液滴表面に形成された殻が残ることになる。
【0012】
セノスファは燃焼の過程で消滅するものの、低質油は軽油やA重油の燃料に比べて蒸発に時間がかかる上にセノスファの消滅にも反応時間が必要となるため、低質油の燃焼時に発生する煤塵濃度が高くなり、これが残留炭素を含む低質油を燃焼した時の煤塵増加の原因となっている。
【0013】
低質油はガスタービンの燃料として主に用いられる軽油やA重油に比べて安価であり、この低質油をガスタービンの燃料として利用できれば燃料代のランニングコストを大幅に削減できるなどの利点がある。
【0014】
しかしながら、この低質油は軽油やA重油に比べて残留炭素を多く含んでいることから、上述したように低質油の燃焼の際にセノスファなど低質油に多く含まれている残留炭素由来の煤塵が発生して煤塵濃度が高くなり、結果的に煤塵の環境規制値を満足できないという問題を有しており、この問題が低質油をガスタービンの燃料に利用する上で課題となっている大きな原因である。
【0015】
本発明の目的は、低質油をガスタービン燃焼器の燃料として使用した場合にガスタービンの作動負荷範囲で燃焼安定性を確保すると共に、低質油の燃焼時に発生する煤塵濃度を低減するガスタービン燃焼器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明のガスタービン燃焼器は、残留炭素を含む低質油燃料をガスタービン燃料として用いるガスタービン燃焼器において、低質油燃料を燃焼室に噴射する燃料噴霧ノズル装置を設置し、この燃料噴霧ノズル装置にはその外周側にガスタービン燃焼器に供給される燃焼用空気の一部を旋回して燃焼室に流入させるスワラーを設け、その半径方向中心部には噴霧空気を燃焼室に噴出させる燃焼空気孔を設け、この燃料噴霧ノズル装置には低質油燃料を噴出する燃料ノズルと、この燃料ノズルの外周側に設置され該燃料ノズルから噴射された低質油燃料を微細化する噴霧空気を噴出する噴霧空気供給ノズルとを備えた噴霧ノズルを燃焼空気孔の外周側に複数個配置したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、低質油をガスタービン燃焼器の燃料として使用した場合にガスタービンの作動負荷範囲で燃焼安定性を確保すると共に、低質油の燃焼時に発生する煤塵濃度を低減するガスタービン燃焼器が実現できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
次に本発明の実施例であるガスタービン燃焼器について図面を参照して以下に説明する。
【実施例】
【0019】
図1乃至図3を用いて本発明の一実施例であるガスタービン燃焼器について詳細に説明する。
【0020】
図1は、シンプルサイクルのガスタービン発電プラント1の概略構成と、このガスタービン発電プラント1のガスタービン燃焼器3として低質油を燃焼する燃料噴霧ノズル装置60を備えたガスタービン燃焼器の部分拡大図を夫々示したものである。
【0021】
図1において、ガスタービン発電プラント1は、空気を圧縮して加圧する空気圧縮機2と、この空気圧縮機2で加圧した圧縮空気と燃料の低質油を燃焼して燃焼ガスを生成するガスタービン燃焼器3と、このガスタービン燃焼器3で生成した燃焼ガスによって駆動するタービン4と、この駆動されるタービン4により回転され発電する発電機6とを備えている。
【0022】
また、このシンプルサイクルのガスタービン発電プラント1には起動時に空気圧縮機2を駆動するガスタービン駆動用の起動用モーター8も設置されている。
【0023】
上記したガスタービン発電プラント1のガスタービン燃焼器3の頭部には燃料噴霧ノズル装置60が設置されている。
【0024】
この燃料噴霧ノズル装置60のノズル側はガスタービン燃焼器3の内部に形成された燃焼室3aに面しており、燃料噴霧ノズル装置60のノズルと反対側は燃料となる低質油燃料200aをガスタービン燃焼器3の燃料噴霧ノズル装置60を構成するノズルボディ61に供給する低質油燃料系統200が配設されている。
【0025】
燃料噴霧ノズル装置60のノズルボディ61には燃料噴霧ノズル装置60からガスタービン燃焼器3の燃焼室3aに供給される低質油燃料200aを微粒化するための噴霧空気103aとして、空気圧縮機2で加圧した圧縮空気の一部を昇圧圧縮機14で更に昇圧し、この昇圧した圧縮空気を噴霧空気103aとして燃料噴霧ノズル装置60に導く噴霧空気系統103が配設されている。
【0026】
この噴霧空気系統103には噴霧される噴霧空気103aの圧力を調節する噴霧空気圧力調節弁15が昇圧圧縮機14の下流側に設置されている。
【0027】
ガスタービン燃焼器3に供給される燃焼用空気102aは、空気圧縮機2で加圧した圧縮空気を燃焼用空気系統102を通じて供給し、ガスタービン燃焼器3の燃焼室3aを区画する円筒形状の燃焼器ライナー11と、この燃焼器ライナー11の外側に設けた円筒形状の外筒10との間の空気流路を通じて流下させて燃焼室3aの内部に流入させている。
【0028】
また、燃料噴霧ノズル装置60には、燃焼器ライナー11と外筒10との間の空気流路を通じて流下する燃焼用空気2aにNOx低減に必要な噴霧蒸気104aをガスタービン燃焼器3の燃焼室3aに噴霧するための蒸気噴霧系統104が配設されている。
【0029】
この蒸気噴霧系統104には噴霧蒸気104aを遮断する遮断弁301と、この遮断弁301の下流側に位置して燃焼室3aに噴霧する噴霧蒸気104aの最適な流量を調節する蒸気流量調節弁302が夫々設置されている。
【0030】
低質油燃料200aの粘性が高く、この低質油200aを微粒化するために必要な低い粘性を得るために低質油燃料200aの低質油燃料系統200を加温する必要がある場合には、ガスタービンの起動用にガスタービン燃焼器3の燃料噴霧ノズル装置60に軽油などの別燃料を供給してガスタービンを起動しておき、起動後の低負荷条件下で燃料を軽油から低質油燃料200aに切り替える燃料の切り替え操作を実施することも考えられるが、本実施例では低質油燃料200aの単独燃料によってガスタービンが起動可能な場合を想定している。
【0031】
次に上記したガスタービン燃焼器3を備えたガスタービン発電プラント1の運転方法について説明する。
【0032】
図1において、ガスタービン発電プラント1を始動する場合には、起動用モーター8などの外部動力によって空気圧縮機2とタービン4を一体に回転させ、この空気圧縮機2で圧縮されて燃焼用空気系統102を通じてガスタービン燃焼器3に供給された吐出空気102aと、低質油燃料系統200を通じてガスタービン燃焼器3の燃料噴霧ノズル装置60に供給された低質油200aをガスタービン燃焼器3の燃焼室3aに噴出させて低質油燃料200aに着火して燃焼させる。
【0033】
そして、ガスタービン燃焼器3の燃焼室3aの内部で低質油燃料200aを燃焼させて発生した燃焼ガス110aは燃焼ガス流路110を通じてタービン4に供給され、この供給された燃焼ガス110aによってタービン4を駆動する。
【0034】
ガスタービン燃焼器3の燃焼室3aで燃焼させる低質油燃料200aの供給流量の増加に伴って燃焼室3a内では低質油燃料200aの燃焼で発生する燃焼ガス110aの流量が増加し、この燃焼ガス110aによって駆動されるタービン4が昇速する。
【0035】
タービン4が昇速して所望の回転数に昇速すると起動用モーター8が離脱するによりガスタービン発電プラント1は自立運転に入り、無負荷の定格回転数に達する。
【0036】
ガスタービン発電プラント1が無負荷の定格回転数に到達した後に発電機6を併入して発電を開始するが、更にガスタービン燃焼器3に供給する低質油燃料200aの流量を増加によりガスタービン燃焼器3で発生させる燃焼ガス110aの流量も増加させて、タービン4で駆動させる発電機6の負荷を所望の負荷まで上昇させる発電を行う。
【0037】
また、発電機6の負荷併入後は、燃焼ガス110aに含まれるNOx等の濃度を低減させる環境対応のためにガスタービン燃焼器3の燃焼室3aに蒸気噴射系統104を通じて導いた噴射蒸気104aを噴射するように構成している。
【0038】
ガスタービン燃焼器3の頭部に備えられた燃料噴霧ノズル装置60は、燃料噴霧ノズル装置60の先端部の外周側にスワラー52を設けてあり、ガスタービン燃焼器3に空気圧縮機2から供給された燃焼用空気102aの一部を圧力バランスによって導いて燃料噴霧ノズル装置60の外周側に環状に設けた前記スワラー52で燃焼室3aに供給される燃焼用空気102aに対して旋回流をかけて燃焼室3a内に供給し、燃焼室3aの内部で低質油燃料200aが燃焼して形成する火炎81を保持させるための循環流を生じさせる構造となっている。
【0039】
ガスタービン燃焼器3に供給する噴射蒸気104aは、蒸気噴射系統104に設置した遮断弁301を通過し、蒸気流量調節弁302にて適正な流量に調節された後に空気圧縮機2から燃焼用空気系統102を通じてガスタービン燃焼器3の外筒10と燃焼室ライナー11との間の空気流路を流下する燃焼用空気102a中に該噴射蒸気104aを注入して混合させる。
【0040】
この噴射蒸気104aが注入された燃焼用空気102aは燃料噴霧ノズル装置60に設けたスワラー52を通じてガスタービン燃焼器3の燃焼室3aに流入する。
【0041】
噴射蒸気104aが混合された燃焼用空気102aは空気中の酸素濃度が低下するので、ガスタービン燃焼器3の燃焼室3a内にて低質油燃料200aをこの低酸素濃度空気で燃焼することで燃焼室3a内に形成される火炎81の温度を低下させて、発生するNOx濃度を抑制することが可能となる。
【0042】
一方、低質油燃料200aの微粒化に必要な空気は、圧縮機2の吐出空気を昇圧圧縮機14によって所定の圧力まで昇圧し、この昇圧した空気を噴霧空気系統103を通じてガスタービン燃焼器3の燃料噴霧ノズル装置60に噴霧空気103aとして供給する。
【0043】
そしてこの噴霧空気103aは、噴霧空気系統103に設置した圧力調節弁15によってガスタービン燃焼器3の燃料噴霧ノズル装置60を流れる低質油燃料200aの圧力と噴霧空気103aの供給圧力の比率が一定となるように制御される。
【0044】
次に図1に示した本実施例のガスタービン燃焼器5に設置された燃料噴霧ノズル装置60の部分拡大断面図を図2に示し、図2に示した燃料噴霧ノズル装置60の正面図を図3に示す。
【0045】
図1乃至図3に示したガスタービン燃焼器3の燃料噴霧ノズル装置60において、燃料噴霧ノズル装置60に外部の低質油燃料系統200を介して供給された低質油燃料200aは、燃料噴霧ノズル装置60を構成するノズルボディ61の内側に形成した燃料流路201を通じて燃料噴霧ノズル装置60の内部に導かれ、圧力バランスによってこの燃料流路201から分配された低質油燃料200aを流下させる分配燃料流路202を内部に形成した複数個、例えば4個設置された噴霧ノズル72から燃焼室3aに噴出される。
【0046】
また、燃料噴霧ノズル装置60に外部の噴霧空気系統103を介して供給された噴霧空気103aは、燃料噴霧ノズル装置60を構成するノズルボディ61の内側に形成した噴霧空気流路203を通じて燃料噴霧ノズル装置60の内部に導かれ、圧力バランスによってこの噴霧空気流路203から分配された噴霧空気103aを流下させる分配噴霧空気流路204を内部に形成した前記の4個の噴霧ノズル72から燃焼室3aに噴出される。
【0047】
燃料噴霧ノズル装置60の内部に4個設けられた噴霧ノズル72には、その軸心側に低質油燃料200aを噴射する燃料ノズル70が設置され、この燃料ノズル70の外周側に低質油燃料200aを微細化する噴霧空気103aを噴射する噴霧空気供給ノズル71が設置された構成となっている。
【0048】
この燃料ノズル70の内部には分配燃料流路202が形成されていて、燃料噴霧ノズル装置60に形成した燃料流路201から分配された低質油燃料200aを流下させて噴霧ノズル72から燃焼室3aに噴出させるようになっている。
【0049】
また、この噴霧空気供給ノズル71の内部には分配噴霧空気流路204が形成されていて、燃料噴霧ノズル装置60に形成した噴霧空気流路203から分配された噴霧空気103aを流下させて噴霧ノズル72から燃焼室3aに噴出させるようになっている。
【0050】
そして、燃料ノズル70と噴霧空気供給ノズル71との双方を備えたこの噴霧ノズル72では、燃料ノズル70から噴射される低質油燃料200aに対して噴霧空気供給ノズル71から噴射される噴霧空気103aの相対速度によって、噴出した低質油燃料200aに対して噴霧空気103aによるせん断力を発生させて低質油燃料200aを微粒化し、この噴霧ノズル72から微細化した低質油燃料200aをガスタービン燃焼器3の燃焼室3aの内部に噴霧させる。
【0051】
燃料噴霧ノズル装置60の噴霧ノズル72から燃焼室3aの内部に噴霧された微細化した低質油燃料200aは、燃焼室3aの内部で蒸発・気化して燃焼し火炎81を形成するが、この火炎81は複数個設置された噴霧ノズル72の数に応じて燃焼室3a内に形成される。
【0052】
また燃料噴霧ノズル装置60には、4個設置した噴霧ノズル72の内周側の中心部に設けた燃焼空気孔65から噴霧空気103aの一部を燃焼室3a内の軸心に沿って噴出させることにより、噴霧された低質油燃料200aの近傍に噴霧空気103aを供給して、噴霧ノズル72の近傍で煤塵が発生することを抑制している。
【0053】
即ち、燃料噴霧ノズル装置60に外部の噴霧空気系統103を介して供給された噴霧空気103aは、燃料噴霧ノズル装置60を構成するノズルボディ61の内側に形成した噴霧空気流路203を通じて燃料噴霧ノズル装置60の内部に導かれる。
【0054】
該燃料噴霧ノズル装置60の内部には噴霧空気流路203から分配された噴霧空気103aを流下させる分配噴霧空気流路205が形成されており、圧力バランスによって噴霧空気流路203から分配された噴霧空気103aを分配噴霧空気流路205を通じて流下させている。
【0055】
この分配噴霧空気流路205は噴霧ノズル72の内周側となる燃料噴霧ノズル装置60の半径方向中心部に設けた燃焼空気孔65に連通するように形成されることによって、燃焼空気孔65から噴霧空気103aの一部を燃焼室3a内の軸心に沿って噴出させている。
【0056】
前記した燃料噴霧ノズル装置60を備えたガスタービン燃焼器3を採用したことによって、燃焼室3a内で供給された低質油燃料200aが燃焼する際に煤塵の発生を抑制、或いは煤塵濃度を大幅に低減できる理由について以下に説明する。
【0057】
ガスタービン燃焼器3の燃焼室3a内では、燃料噴霧ノズル装置60から噴霧された低質油燃料200aの燃料濃度は燃焼室3aの軸心近傍の領域の方が半径方向外方側と比較して燃料濃度が高くなるので、軸心近傍の領域の酸素濃度は逆に半径方向外方側のそれよりも低くなる。
【0058】
この状態で燃焼室3a内で噴霧された低質油燃料200aを燃焼させた場合は、燃料濃度が高く酸素濃度が低い燃焼室3a内の軸心近傍の領域から煤塵が多量に発生することになる。
【0059】
従って、低質油燃料200aの燃焼時に煤の発生を抑制するために、燃料噴霧ノズル装置60の先端部の半径方向中心部に設けた燃焼空気孔65から噴霧空気103aを燃焼室3a内の軸心近傍の領域に供給することによって、この軸心近傍の領域の状況は燃料濃度を下げて酸素濃度が増加する状態に改善される。
【0060】
この結果、燃焼室3a内で噴霧された低質油燃料200aを燃焼させた場合でも、煤塵の発生を抑制、或いは大幅に低減させることが可能となる。
【0061】
そして、上記した構造のガスタービン燃焼器3に供給される低質油燃料200aの流量を増加させて該ガスタービン燃焼器3で発生する燃焼ガス110aを増加させ、この燃焼ガス110aでタービン4を駆動して発電機6の負荷を増加させていき、最終的にはガスタービン発電プラント1を定格負荷に到達させる。
【0062】
発電機6の負荷上昇に伴ってガスタービン燃焼器3の燃焼室3a内の圧力も上昇するので、このガスタービン燃焼器3の圧力等の状態の変化に応じてガスタービン燃焼器3の燃料噴霧ノズル装置60に供給される噴霧空気103aの流量、即ち噴霧空気103aの供給圧力も前記の状態の変化に対応した必要な条件となるように運転制御する。
【0063】
本実施例のガスタービン燃焼器3に設けた燃料噴霧ノズル装置60においては、燃料噴霧ノズル装置60に噴霧ノズル72を複数個設置させ、これらの噴霧ノズル72は軸心側に低質油燃料200aを噴射する燃料ノズル70と、燃料ノズル70の外周側に低質油燃料200aを微細化する噴霧空気103aを噴射する噴霧空気供給ノズル71とを備えた構成としたことから、燃焼室3aの内部には複数個の噴霧ノズル72から夫々噴射された低質油燃料200aによって複数の火炎81を形成することになる。
【0064】
この噴霧空気供給ノズル71の噴霧空気103aを流下させる流路の途中には旋回器71bが設置されており、流下する噴霧空気103aに旋回を与えることができる。
【0065】
上記したようにガスタービン燃焼器3に設ける燃料噴霧ノズル装置60を構成したことによって、燃料噴霧ノズル装置60から燃焼室3aの内部に噴射された低質油燃料200aが燃焼して形成する隣り合う火炎81に接する該燃焼室3a内の領域では温度の低下が少なくなるので、燃焼室3aの内部に噴射された低質油燃料200aの液滴の蒸発が更に促進され、燃焼室3a内で低質油燃料200aが燃焼して形成する火炎81をより良好に形成させることが可能になる。
【0066】
また、燃料噴霧ノズル装置60に燃料ノズル70と噴霧空気供給ノズル71を備えた構成の噴霧ノズル72を複数個、本実施例では4個設けたことによって、噴霧ノズル72の1個当たりの低質油燃料200aの燃料流量を減少できるので燃焼室3a内に形成される火炎81の長さを短くすることができる。
【0067】
この結果、燃料噴霧ノズル装置60から燃焼室3a内に噴霧された低質油燃料200aが燃焼室3aの軸心方向に到達する位置が形成される火炎81の長さの短縮に伴なって燃料噴霧ノズル装置60側により近くシフトするため、この長さが短くなった火炎81の後方の下流側におけるセノスファの粒子が燃焼するセノスファの反応時間を十分に確保することが可能となり、煤塵の発生を抑制、或いは低減することができる。
【0068】
残留炭素を含む低質油燃料200aを燃焼させた際に残留炭素分の一部がセノスファ粒子を経て煤塵となるので、火炎81の長さをの短縮させて該火炎81の後方の下流側のセノスファの粒子が燃焼するセノスファの反応時間を確保するようにすれば、セノスファ粒子が燃焼するので発生する煤塵を従来に比較して約50%程度に減少できることになる。
【0069】
燃料噴霧ノズル装置60では、噴霧空気103aも噴霧空気流路203及び分配噴霧空気流路204を通じてボディー61内で圧力バランスによって4個設置された噴霧ノズル72に供給される噴霧空気103aと、噴霧空気流路203及び分配噴霧空気流路205を通じて燃料噴霧ノズル装置60の先端部に形成した煤発生を抑制する燃焼空気孔65に供給される噴霧空気103aとに分配される。
【0070】
前述したように4個設置された噴霧ノズル72では、噴霧ノズル72に低質油燃料200aを噴出する軸心側に設置した燃料ノズル70と、燃料ノズル70の外周側に噴霧空気103aを噴出する噴霧空気供給ノズル71とを備えさせた構成にしたことによって、低質油燃料200aとの相対速度によりこの低質油燃料200aに対して噴霧空気供給ノズル71から噴射する噴霧空気103aによるせん断力が加わった結果、燃料ノズル70から噴出する低質油燃料200aが微粒化される。
【0071】
そしてこの微粒化された低質油燃料200aが噴霧ノズル72の先端から燃焼室3aの内部に噴射される。
【0072】
即ち、燃料噴霧ノズル装置60に燃料ノズル70と噴霧空気供給ノズル71とを備えさせた構造の噴霧ノズル72を複数設けることで、微粒化用の噴霧空気103aと低質油燃料200aの相対速度は確保しつつ、噴霧ノズル72の1個当たりの低質油燃料200aの燃料流量が減少するので燃焼室3a内で低質油燃料200aが燃焼して形成される火炎81の長さを短くすることができる。
【0073】
この火炎81の長さの短縮によって、噴霧される低質油燃料200aの燃焼室3aの軸心方向に到達する位置が燃料噴霧ノズル装置60側により近くシフトするため、低質油燃料200aが燃焼して形成する火炎81の後方の下流側におけるセノスファの粒子が燃焼するセノスファの反応時間を十分に確保することが可能となり、煤塵の発生を抑制、或いは大幅に低減することができる。
【0074】
図3には燃料噴霧ノズル装置60の正面図を示しているが、燃料噴霧ノズル装置60には燃料ノズル70と噴霧空気供給ノズル71とを備えた構造の4個の噴霧ノズル72を周方向に均等に配置しており、煤抑制のための燃焼空気孔65は燃料噴霧ノズル装置60の先端部の半径方向中心部の近傍に形成してある。
【0075】
また、環状に配置した4個の噴霧ノズル72の外周側となる燃料噴霧ノズル装置60の先端部には燃焼室3aに供給される燃焼用空気102aに燃焼室3a内で低質油燃料200aの燃焼火炎を保持させるための旋回流を生じさせるスワラー52が配置されている。
【0076】
燃料噴霧ノズル装置60の噴霧ノズル72から噴出された低質油燃料200aは、燃料噴霧ノズル装置60の外周側に設けた空気旋回器52から供給される燃焼用空気102aと混合して燃料噴霧ノズル装置60の先端からガスタービン燃焼器3の燃焼室3aの内部に噴射されて燃焼するが、この空気旋回器52により燃焼室3aに供給された燃焼用空気102aの旋回流によって、燃焼室3aの内部で燃料噴霧ノズル装置60の先端近傍に低速域となる循環流を形成することで低質油燃料200aが燃焼して形成する火炎81を保炎している。
【0077】
燃料噴霧ノズル装置60に円環状に4個配置された噴霧ノズル72の内周側に面した燃焼室3a内では、噴霧ノズル72の燃料ノズル70から噴霧した低質油燃料200aの燃料濃度が高くなる。
【0078】
よって燃料噴霧ノズル装置60の先端部の半径方向中心部に形成した燃焼空気孔65から燃焼室3a内の軸心方向に噴霧用空気103aを供給して酸素の濃度を増加させて燃焼室3a内の軸心部での燃料濃度が低くなるように改善したので、煤塵の生成を抑制することができる。
【0079】
煤塵抑制のための噴霧空気103aは、燃料噴霧ノズル装置60の内部において、通常の燃焼用空気102aよりも供給圧力の高い噴霧空気103aから圧力バランスによって分配された噴霧空気103aを使用するため、噴霧空気103aを噴出させる燃焼空気孔65や燃焼用空気102aを供給するための流路面積を大きくする必要もなく、従来の燃料噴霧ノズル装置60と同等の大きさで煤塵抑制の燃焼用空気103aを供給することが可能である。
【0080】
次に、図4にガスタービン燃焼器3で使用される燃料に含まれる残留炭素と、この燃料を燃焼させた際に発生する燃焼ガス中の煤塵濃度との関係を示す。
【0081】
この図4は同一のガスタービンの負荷条件において燃料中の残留炭素による煤塵濃度の変化を示しており、図4から燃料中の残留炭素濃度の増加に伴って発生する燃焼ガス中の煤塵濃度が高くなるのがわかる。
【0082】
ここで燃料中の残留炭素濃度の増加に伴なって発生する燃焼ガス中の煤塵濃度が高くなる理由は、残留炭素の一部がガスタービン燃焼器3の燃焼室3aに噴霧した燃料の液滴の表面に殻を形成するため、通常の燃料の液滴に比べて液滴の蒸発・気化に時間がかかること、さらには、液滴が蒸発した後にセノスファが残り、残ったセノスファがガスタービン燃焼器3の出口においても燃え切らずに残留することが原因と考えられる。
【0083】
但し、一旦発生したセノスファも該セノスファが燃焼する時間を確保することで消滅する性質を持っている。
【0084】
図5に燃料が燃焼して燃焼室3a内に滞留する燃焼ガスの滞留時間と、燃焼ガス中の煤塵濃度との関係を示す。
【0085】
この図5は、通常のガスタービン燃焼器3の長さを基準とし、ガスタービン燃焼器3の空気配分や燃焼空気孔の位置を変えることなくガスタービン燃焼器3の燃焼室の長さを長くしたときの燃焼器出口における煤塵濃度の変化の状況を、燃焼室3a内における燃焼ガスの滞留時間で表わしたものである。
【0086】
図5にガスタービン燃焼器3の燃焼室3aにおける燃焼ガスの滞留時間と煤塵濃度の関係を示したように、燃焼器出口の基準位置で測定した煤塵濃度に比べて、燃焼ガスの滞留時間を長くするほど発生する煤塵濃度が低下する傾向にあるのがわかる。
【0087】
これは、燃焼ガスの滞留時間を長くとることで燃焼によって発生したセノスファの反応に必要な時間を確保できるためと考えられる。
【0088】
また、セノスファはガスタービン燃焼器3の希釈空気を供給した燃焼器出口温度に近い条件でも反応することがわかっている。燃焼器出口近傍の温度は、NOxが生成するといわれている1500℃よりも低い温度となっており、燃焼器出口近傍で燃焼ガスの滞留時間を確保することは、NOxを増加させることなく煤塵の濃度を低減するのに有効である。
【0089】
以上の説明から、燃焼器出口近傍で燃焼ガスの滞留時間を十分に確保することは、セノスファの低減に重要であることが理解できる。
【0090】
逆に言えば、煤塵の濃度を低減させるために燃焼器出口近傍で燃焼ガスの滞留時間を確保するには、ガスタービン燃焼器3の燃焼室3a内に燃料噴霧ノズル装置60から噴霧された低質油燃料200aが燃焼して形成される火炎81の長さを短縮すれば、この長さが短縮した火炎81の後部の下流側にセノスファの粒子が燃焼するセノスファの反応領域を作り出して、燃焼器出口近傍での燃焼ガスの滞留時間を十分に確保できることを意味する。
【0091】
以上説明したように、本実施例のガスタービン燃焼器3では、燃料多様化の一環として軽油やA重油よりも残留炭素が多い低質油燃料200aを燃料として使用するためにガスタービン燃焼器3に設置した燃料噴霧ノズル装置60には低質油燃料200aを燃焼室3a内に噴射する燃料ノズル70と、燃料ノズル70の外周側に低質油燃料200aを微細化する噴霧空気103aを噴射する噴霧空気供給ノズル71とを備えた噴霧ノズル72を複数個設置させている。
【0092】
更に燃料噴霧ノズル装置60の先端部の半径方向中心部には噴霧空気を燃焼室3a内の軸心方向に噴出する燃焼空気孔65を、燃料噴霧ノズル装置60の先端部の外周側には燃焼用空気を旋回させるスワラー52を夫々設けることにより、燃焼室3aの内部に低質油燃料200aが燃焼した複数の火炎81を形成することで、隣り合う火炎81と接する燃焼室3a内の領域の温度低下を少なくして低質油燃料200aの液滴の蒸発を促進させている。
【0093】
また、燃料を噴霧する噴霧ノズル72を複数個設けたことから、1個当たりの噴霧ノズル72が負担する低質油燃料200aの燃料流量を減少するために、燃焼室3aの内部に噴霧された低質油燃料200aの到達位置が燃料噴霧ノズル装置60側にシフトし、火炎81の長さを短くすることが可能となる。
【0094】
また、複数設けた噴霧ノズル72の内周側となる燃料噴霧ノズル装置60の先端部の半径方向中心部に噴霧空気103aを燃焼室3aの軸心方向に噴出させる燃焼空気孔65を設けたことで、火炎81の近傍となる燃焼室3aの軸心部の燃料過濃域を改善して煤の生成を抑制する。
【0095】
前述したように燃焼室3a内に形成する火炎81の長さを短くすることによって、燃焼室3a内で低質油燃料200aの燃焼によって一旦発生したセノスファ(残留炭素由来の煤塵)も火炎81の後方部の下流側における高温の燃焼ガス雰囲気下でセノスファの粒子が燃焼するセノスファの反応時間を十分に確保することが可能となり、煤塵の発生を抑制、或いは大幅に低減することができる。
【0096】
したがって低質油燃料200aを燃料に使用した場合でも、ガスタービン燃焼器3の長さを大きくせずに燃料が燃焼時に発生する煤塵濃度を抑制或いは低減することが可能となる。
【0097】
本発明の実施例によれば、低質油をガスタービン燃焼器の燃料として使用した場合にガスタービンの作動負荷範囲で燃焼安定性を確保すると共に、低質油の燃焼時に発生する煤塵濃度を低減するガスタービン燃焼器が実現できる。
【産業上の利用可能性】
【0098】
本発明は残留炭素を含む低質油燃料を使用する場合に煤塵の発生を低減させたいガスタービン燃焼器に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0099】
【図1】本発明の一実施例であるガスタービン燃焼器を備えたガスタービン発電プラントを示す概略系統図。
【図2】図1に示した実施例のガスタービン燃焼器に備えられた燃料噴霧ノズル装置の部分拡大断面図。
【図3】図2に示した燃料噴霧ノズル装置の正面図。
【図4】ガスタービン燃焼器における燃料中の残留炭素と煤塵濃度の関係を示す特性図。
【図5】ガスタービン燃焼器における燃焼ガスの滞留時間と煤塵濃度の関係を示す特性図。
【符号の説明】
【0100】
1:ガスタービン発電プラント、2:空気圧縮機、3:ガスタービン燃焼器、3a:燃焼室、4:タービン、6:発電機、8:起動用モーター、10:外筒、11:燃焼室ライナー、14:昇圧圧縮機、15:圧力調節弁、52:スワラー、60:燃料噴霧ノズル装置、61:ノズルボディ、65:燃焼用空気孔、70:燃料ノズル、71:噴霧空気供給ノズル、72:噴霧ノズル、81:火炎、102:燃焼用空気系統、102a:燃焼用空気、103:噴霧空気系統、103a:噴霧空気、104:噴射蒸気系統、104a:噴射蒸気、110:燃焼ガス流路、110a:燃焼ガス、200:低質油燃料系統、200a:低質油燃料、201:燃料流路、202:分配燃料流路、203:噴霧空気流路、204、205:分配噴霧空気流路、301:遮断弁、302:流量調節弁。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
残留炭素を含む低質油燃料をガスタービン燃料として用いるガスタービン燃焼器において、ガスタービン燃焼器に低質油燃料を燃焼室に噴射する燃料噴霧ノズル装置を設置し、この燃料噴霧ノズル装置にはその外周側にガスタービン燃焼器に供給される燃焼用空気の一部を旋回して燃焼室に流入させるスワラーを設け、その半径方向中心部には噴霧空気を燃焼室に噴出させる燃焼空気孔を設け、この燃料噴霧ノズル装置には低質油燃料を噴出する燃料ノズルと、この燃料ノズルの外周側に設置され該燃料ノズルから噴射された低質油燃料を微細化する噴霧空気を噴出する噴霧空気供給ノズルとを備えた噴霧ノズルを燃焼空気孔の外周側に複数個配置したことを特徴とするガスタービン燃焼器。
【請求項2】
請求項1に記載のガスタービン燃焼器において、ガスタービン燃焼器に設置した燃料噴霧ノズル装置には、外部の低質油燃料系統から供給された低質油燃料を流下させる燃料流路と、この燃料流路から分配された低質油燃料を噴霧ノズルに備えられた燃料ノズルに流下させる分配燃料流路とが形成されていると共に、外部の噴霧空気系統から供給された噴霧空気を流下させる噴霧空気流路と、この噴霧空気流路から分配された噴霧空気を噴霧ノズルに備えられた噴霧空気供給ノズルに流下させる分配噴霧空気流路とが形成されていることを特徴とするガスタービン燃焼器。
【請求項3】
請求項2に記載のガスタービン燃焼器において、ガスタービン燃焼器に設置した燃料噴霧ノズル装置には、前記噴霧空気流路から配分された噴霧空気を燃料噴霧ノズル装置の半径方向中心部に設けられた燃焼空気孔に流下させる別の分配噴霧空気流路が形成されていることを特徴とするガスタービン燃焼器。
【請求項4】
請求項2に記載のガスタービン燃焼器において、ガスタービン燃焼器に設置した燃料噴霧ノズル装置に設けた噴霧ノズルに備えた噴霧空気供給ノズルの分配噴霧空気流路には旋回器が設置されていることを特徴とするガスタービン燃焼器。
【請求項5】
請求項1に記載のガスタービン燃焼器において、ガスタービン燃焼器に設置した燃料噴霧ノズル装置に複数個設置された噴霧ノズルは燃料ノズルから供給される低質油燃料と噴霧空気供給ノズルから供給される噴霧空気とを共に燃焼室内に噴出するように燃焼室に面して配設されていることを特徴とするガスタービン燃焼器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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