説明

ガスメータ交換方法

【課題】 出側配管の途中に試験用チーを予め接続しておくことなく、また、特に熟練を要することもなく、新規ガスメータ内にも、出側配管内にも空気が残留しないように、既設ガスメータを新規ガスメータに交換できるようにする。
【解決手段】 入側口金1aと出側口金1bを入側配管2aと出側配管2bに着脱自在に接続してある既設ガスメータを新規ガスメータBに交換するガスメータ交換方法であって、入側口金とガスメータ内部とを連通状態と遮断状態とに切り換え自在な入側開閉手段5aと、出側口金とガスメータ内部とを連通状態と遮断状態とに切り換え自在な出側開閉手段5bとを備えた新規ガスメータにガスを充填して、各開閉手段を遮断状態に切り換えておき、既設ガスメータを入側配管と出側配管から外して、新規ガスメータを入側配管と出側配管に接続した後、各開閉手段を連通状態に切り換えて、新規ガスメータに交換する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、入側口金を入側配管に着脱自在に接続してあるとともに、出側口金を出側配管に接続してある既設ガスメータを、新規ガスメータに交換するガスメータ交換方法に関する。
【背景技術】
【0002】
上記ガスメータ交換方法では、既設ガスメータに代えて、新規ガスメータを入側配管と出側配管とに接続したときに、新規ガスメータ内に空気が残留しないよう接続する必要があるが、新規ガスメータ内の残留空気を排除する所謂エアパージを、出側配管に接続してある需要家の宅内に設置してある燃焼機器などを使用して実施するようにすると、事前に、需要家に在宅を依頼しておく必要があるとともに、その需要家の時間を拘束してしまう欠点があり、また、需要家が不在の場合は、パージ作業担当者は需要家が在宅になるまで待機しておく必要があるので、作業コストが増大する欠点があり、更には、パージ作業担当者が需要家の宅内に入ることを拒否された場合は、エアパージの実施そのものが不可能になる欠点がある。
そこで、需要家の宅内に設置してある燃焼機器などを使用することなく、新規ガスメータ内に空気が残留しないよう接続できるように、需要家の宅外における出側配管の途中に、分岐側開口をプラグなどで開閉自在に塞いである試験用チーを予め接続しておき、既設ガスメータに代えて、新規ガスメータを入側配管と出側配管とに接続したあと、入側配管から流入するガスで新規ガスメータ内の残留空気を試験用チーの分岐側開口を利用して排出するエアパージを実施して、既設ガスメータを新規ガスメータに交換するガスメータ交換方法(以下、第1従来技術という)や、入側配管内でのガスの通流を遮断した状態で、既設ガスメータを入側配管と出側配管から外して、出側配管に空気が流入しないように、出側配管をキャップなどで封止するとともに、新規ガスメータの入側口金のみを入側配管に接続して、入側配管から流入させたガスで新規ガスメータ内の残留空気を出側口金を通して排出するエアパージを実施した後、出側口金を出側配管に接続して、既設ガスメータを新規ガスメータに交換するガスメータ交換方法(以下、第2従来技術という)が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特開2003−166867号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、需要家の宅内に設置してある燃焼機器などを使用することなく、新規ガスメータ内に空気が残留しないよう接続できるようにするにあたって、上記第1従来技術によれば、出側配管の途中に、分岐側開口をプラグなどで開閉自在に塞いである試験用チーを予め接続しておく必要があり、試験用チーが接続されていない場合はエアパージの実施そのものが不可能である。
そこで、試験用チーが接続されていない場合、例えば、ガスメータ交換時に出側配管の途中に貫通孔を明けて、その貫通孔を使用してエアパージを実施することが考えられるが、貫通孔を明ける作業や、エアパージを実施した後、その貫通孔を塞ぐ復旧作業に時間や手間が掛かる欠点があり、建物の改築などの際に出側配管が壁に埋め込まれているような場合は、出側配管に貫通孔を明けること自体が不可能である。
また、上記第2従来技術によれば、出側配管の途中に試験用チーを予め接続しておいたり、ガスメータ交換時に出側配管の途中に貫通孔を明けることなく、新規ガスメータ内に空気が残留しないよう接続できるが、新規ガスメータの入側口金のみを入側配管に接続して、入側配管から流入させたガスで新規ガスメータ内の空気を出側口金を通して排出するエアパージを実施した後、出側口金を出側配管に接続するので、新規ガスメータ内のエアパージを実施した後、その新規ガスメータの出側口金を出側配管に接続する作業に時間が掛かると、エアパージ済みの新規ガスメータ内に出側口金を通して空気が流入したり、出側配管に空気が流入したりして、新規ガスメータ内にも、出側配管内にも空気が残留するおそれがあり、接続作業に熟練を要する欠点がある。
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであって、出側配管の途中に試験用チーを予め接続しておくことなく、また、特に熟練を要することもなく、新規ガスメータ内にも、出側配管内にも空気が残留しないように、既設ガスメータを新規ガスメータに交換できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の第1特徴構成は、入側口金を入側配管に着脱自在に接続してあるとともに、出側口金を出側配管に接続してある既設ガスメータを、新規ガスメータに交換するガスメータ交換方法であって、入側口金とガスメータ内部とを連通状態と遮断状態とに切り換え自在な入側開閉手段と、出側口金とガスメータ内部とを連通状態と遮断状態とに切り換え自在な出側開閉手段とを備えた新規ガスメータを使用して、その新規ガスメータにガスを充填して、前記入側開閉手段と前記出側開閉手段とを遮断状態に切り換えておき、前記既設ガスメータの前記入側口金と前記出側口金を前記入側配管と前記出側配管から外して、前記新規ガスメータの前記入側口金と前記出側口金を前記入側配管と前記出側配管に接続し、その後、前記入側開閉手段と前記出側開閉手段とを連通状態に切り換えて、前記既設ガスメータを前記新規ガスメータに交換する点にある。
【0006】
〔作用及び効果〕
入側口金とガスメータ内部とを連通状態と遮断状態とに切り換え自在な入側開閉手段と、出側口金とガスメータ内部とを連通状態と遮断状態とに切り換え自在な出側開閉手段とを備えた新規ガスメータを使用して、その新規ガスメータにガスを充填して、入側開閉手段と出側開閉手段とを遮断状態に切り換えておくので、入側口金や出側口金を通して、新規ガスメータに充填してあるガスが流出したり、新規ガスメータに空気が流入するおそれがない。
そして、既設ガスメータの入側口金と出側口金を入側配管と出側配管から外して、ガスを充填してある新規ガスメータの入側口金と出側口金を入側配管と出側配管に接続し、その後、入側開閉手段と出側開閉手段とを連通状態に切り換えて、新規ガスメータを入側口金と出側口金を通して入側配管と出側配管に連通させるので、従来のように、新規ガスメータ内の残留空気を排出するエアパージを実施することなく、新規ガスメータ内に空気が残留しないように、既設ガスメータを新規ガスメータに手早く、かつ、簡便に交換できる。
従って、出側配管の途中に試験用チーを予め接続しておくことなく、また、特に熟練を要することもなく、新規ガスメータ内にも、出側配管内にも空気が残留しないように、既設ガスメータを新規ガスメータに交換できる。
【0007】
本発明の第2特徴構成は、入側口金を入側配管に着脱自在に接続してあるとともに、出側口金を出側配管に接続してある既設ガスメータを、新規ガスメータに交換するガスメータ交換方法であって、互いに接続自在な一対のカプラーを設け、それらカプラーの各々に、互いに接続することによって開作動する常閉式の開閉手段を設け、前記一対のカプラーのうちの一方を、前記新規ガスメータの入側口金と出側口金の各々に取り付けて、その新規ガスメータにガスを充填しておき、前記既設ガスメータを前記入側配管と前記出側配管から外して、その入側配管と出側配管の各々に、前記一対のカプラーのうちの他方を取り付け、その後、前記入側配管と前記出側配管の各々に取り付けてある前記他方のカプラーに、前記新規ガスメータの入側口金と出側口金の各々に取り付けてある前記一方のカプラーを接続して、前記既設ガスメータを前記新規ガスメータに交換する点にある。
【0008】
〔作用及び効果〕
互いに接続することによって開作動する常閉式の開閉手段を各々設けてある一対のカプラーのうちの一方を、新規ガスメータの入側口金と出側口金の各々に取り付けて、その新規ガスメータにガスを充填しておくので、入側口金や出側口金を通して、新規ガスメータに充填してあるガスが流出したり、新規ガスメータに空気が流入するおそれがない。
そして、既設ガスメータを入側配管と出側配管から外して、入側配管と出側配管への空気の流入を防止できるように、常閉式の開閉手段を設けてある他方のカプラーをその入側配管と出側配管との各々に取り付け、その後、それら他方のカプラーと、新規ガスメータの入側口金と出側口金との各々に取り付けてある一方のカプラーとを互いに接続することによって、一対のカプラーの各々に設けてある開閉手段を開作動させて、新規ガスメータの入側口金と出側口金を入側配管と出側配管に連通させるので、従来のように、新規ガスメータ内の空気を排出するエアパージを実施することなく、新規ガスメータを入側配管と出側配管とに手早く、かつ、簡便に連通接続できる。
従って、出側配管の途中に試験用チーを予め接続しておくことなく、また、特に熟練を要することもなく、新規ガスメータ内にも、出側配管内にも空気が残留しないように、既設ガスメータを新規ガスメータに交換できる。
その上、常閉式の開閉手段を設けてある他方のカプラーを入側配管と出側配管との各々に取り付けて、新規ガスメータの入側口金と出側口金との各々に取り付けてある一方のカプラーと互いに接続するので、交換した新規ガスメータを既設ガスメータとして、後日、その既設ガスメータを新規ガスメータに交換する必要が生じた際に、既設ガスメータを入側配管と出側配管から外しても、その入側配管にも出側配管にも空気が流入するおそれがない。
【0009】
本発明の第3特徴構成は、入側口金を入側配管に着脱自在に接続してあるとともに、出側口金を出側配管に接続してある既設ガスメータを、新規ガスメータに交換するガスメータ交換方法であって、互いに接続自在な一対のカプラーを設け、それらカプラーを互いに接続することによって開作動する常閉式の開閉手段を前記一対のカプラーのうちの一方に設け、前記開閉手段を設けていない他方のカプラーを、新規ガスメータの入側口金と出側口金の各々に取り付けておき、前記既設ガスメータを前記入側配管と前記出側配管から外して、その入側配管と出側配管の各々に、前記一方のカプラーを取り付けた後、前記新規ガスメータの入側口金に取り付けてある前記他方のカプラーのみを前記入側配管に取り付けてある前記一方のカプラーと接続して、前記入側配管から流入するガスで、前記新規ガスメータ内の空気を前記出側口金に取り付けてある前記他方のカプラーを通して排出するエアパージを実施し、その後、前記出側口金に取り付けてある前記他方のカプラーを前記出側配管に取り付けてある前記一方のカプラーに接続して、前記既設ガスメータを前記新規ガスメータに交換する点にある。
【0010】
互いに接続自在な一対のカプラーのうちの一方に、互いに接続することによって開作動する常閉式の開閉手段を設けて、既設ガスメータを入側配管と出側配管から外して、その常閉式の開閉手段を設けてある一方のカプラーをその入側配管と出側配管の各々に取り付けるので、入側配管と出側配管への空気の流入を防止できる。
そして、開閉手段を設けていない他方のカプラーを、新規ガスメータの入側口金と出側口金の各々に取り付けておいて、入側口金に取り付けてある他方のカプラーのみを入側配管に設けてある一方のカプラーに接続することによって、その一方のカプラーに設けてある開閉手段を開作動させて入側配管と入側口金とを連通させ、入側配管から流入するガスで、新規ガスメータ内の空気を出側口金に取り付けてある他方のカプラーを通して排出するエアパージを実施する。
その後、出側口金に取り付けてある他方のカプラーを出側配管に取り付けてある一方のカプラーに接続することによって、その一方のカプラーに設けてある開閉手段も開作動させて、出側配管と出側口金とを連通させるので、エアパージ済みの新規ガスメータの出側口金を、その新規ガスメータに空気が流入しないように、出側配管に手早く、かつ、簡便に連通接続できる。
従って、出側配管の途中に試験用チーを予め接続しておくことなく、また、特に熟練を要することもなく、新規ガスメータ内にも、出側配管内にも空気が残留しないように、既設ガスメータを新規ガスメータに交換できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下に本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
〔第1実施形態〕
図1は、入側メータ口金1aを入側ガス配管2aの入側配管口金3aに着脱自在に接続してあるとともに、出側メータ口金1bを出側ガス配管2bの出側配管口金3bに接続してある都市ガス用の既設ガスメータAを示し、入側配管口金3aと出側配管口金3bとを間隔保持具8でガスメータ接続用の間隔で保持するとともに、入側ガス配管2aと出側ガス配管2bの下端側を地中に埋設して垂直に固定し、入側ガス配管2aを都市ガス供給配管9に接続するとともに、出側ガス配管2bを需要家側の宅内配管10に接続してあり、入側ガス配管2aにはメータガス栓11を設け、出側ガス配管2bには絶縁継手12を設けてある。
尚、図1では、メータガス栓11が開いている状態を示している。
【0012】
前記入側配管口金3aと出側配管口金3bには、図2にも示すように、内周側に雌ねじ部13を形成したユニオン4a,4bを、予め、抜け止め状態で回転操作自在に装着あり、入側メータ口金1aと出側メータ口金1bに、ユニオン4a,4bの雌ねじ部13に螺合する雄ねじ部15を形成して、入側メータ口金1aを入側配管口金3aに突き合わせて入側ユニオン4aで着脱自在に接続するとともに、出側メータ口金1bを出側配管口金3bに突き合わせて出側ユニオン4bで接続して、既設ガスメータAをガス配管2a,2bに所定姿勢で取り付けてある。
【0013】
前記既設ガスメータAは、フルイディック式ガスメータを備えたメータ本体16に、コントローラや圧力スイッチ,感震器,遮断弁などを収納してある上部ケース17を一体に備えた所謂マイコンメータで構成してあり、この既設ガスメータAを、有効期限が経過する前などに、新規ガスメータBに交換する本発明によるガスメータ交換方法を説明する。
【0014】
前記新規ガスメータBは、既設ガスメータAと同様のマイコンメータで構成してあり、図3に示すように、既設ガスメータAと同じ口径の入側メータ口金1aと出側メータ口金1bとを、既設ガスメータAと同じ間隔で設けてあり、入側メータ口金1aとガスメータ内部とを連通状態と遮断状態とに切り換え自在な入側遮断弁(入側開閉手段)5aと、出側メータ口金1bとガスメータ内部とを連通状態と遮断状態とに切り換え自在な出側遮断弁(出側開閉手段)5bとを備え、予め、ガスメータ内部に都市ガスを充填して、入側遮断弁5aと出側遮断弁5bを遮断状態に切り換えてある。
尚、図3では、入側遮断弁5aも出側遮断弁5bも遮断状態を示している。
【0015】
そして、入側ガス配管2a内でのガスの通流をメータガス栓11で遮断した状態で、入側ユニオン4aと出側ユニオン4bを緩めて、図4(イ)に示すように、既設ガスメータAを入側配管口金3aと出側配管口金3bから外し、図4(ロ)に示すように、入側配管口金3aと出側配管口金3bをゴム栓18などの閉塞手段で塞いでおく。
【0016】
次に、図4(ハ)に示すように、ゴム栓18を外した入側配管口金3aと出側配管口金3bに、新規ガスメータBの入側メータ口金1aと出側メータ口金2bをユニオン4a,4bで接続して、その後、入側遮断弁5aと出側遮断弁5bを連通状態に切り換えるとともに、メータガス栓11を開いて、既設ガスメータAを新規ガスメータBに交換する。
【0017】
〔第2実施形態〕
図5は、ソケット6とプラグ7とからなる一対のカプラーを備えていて、プラグ7をソケット6に押し込んで互いに嵌合接続することによって開作動する常閉式の弁体などの開閉手段(図外)を、ソケット6とプラグ7の各々に設けてある、所謂、ワンタッチ式の管ジョイント19の二個を使用して、既設ガスメータAを新規ガスメータBに交換する本発明によるガスメータ交換方法の別実施形態を示す。
【0018】
前記管ジョイント19は、ソケット6とプラグ7とを嵌合接続することによって、抜け止め状態で互いに固定できるように構成してあり、図6に示すように、ソケット6は、入側メータ口金1aや出側メータ口金1bに突き合わせるソケット口金20を備えていて、入側メータ口金1aや出側メータ口金1bの雄ねじ部15に螺合する雌ねじ部21を形成したソケットユニオン22を、予め、抜け止め状態で回転操作自在に装着してあり、プラグ7は、入側配管口金3aや出側配管口金3bに突き合わせるプラグ口金23と、入側ユニオン4aや出側ユニオン4bに螺合する雄ねじ部24を備えている。
【0019】
前記新規ガスメータBは、図7に示すように、入側メータ口金1aと出側メータ口金1bの各々にソケット6をソケットユニオン22で固定して、予め、工場などにおいてガスメータ内部に都市ガスを充填してある。
【0020】
そして、第1実施形態と同様に、入側ガス配管2a内でのガスの通流をメータガス栓11で遮断した状態で、入側ユニオン4aと出側ユニオン4bを緩めて、既設ガスメータAを入側配管口金1aと出側配管口金1bから外し、図5(イ)に示すように、その入側配管口金1aと出側配管口金1bの各々に、プラグ7を入側ユニオン4aと出側ユニオン4bで固定する。
【0021】
尚、既設ガスメータAの入側メータ口金1aと出側メータ口金1bを入側配管口金3aと出側配管口金3bから外した後、その入側配管口金3aと出側配管口金3bにプラグ7を固定するまでの間は、ゴム栓などの閉塞手段でその入側配管口金3aと出側配管口金3bとを塞いでおいても良い。
【0022】
次に、図5(ロ)に示すように、入側配管口金3aと出側配管口金3bの各々に固定したプラグ7に、新規ガスメータBの入側メータ口金1aと出側メータ口金1bに固定してあるソケット6を押し込んで互いに嵌合接続することにより、ソケット6とプラグ7の各々に設けてある弁体を開作動させて、入側メータ口金1aと出側メータ口金1bを入側配管口金3aと出側配管口金3bに連通させ、既設ガスメータAを新規ガスメータBに交換する。
その他の構成は第1実施形態と同様である。
【0023】
〔第3実施形態〕
図8は、ソケット6とプラグ7とからなる一対のカプラーを備えていて、プラグ7をソケット6に押し込んで互いに嵌合接続することによって開作動する常閉式の弁体などの開閉手段(図外)をプラグ7に設けてある、所謂、ワンタッチ式の管ジョイント19の二個を使用して、既設ガスメータAを新規ガスメータBに交換する本発明によるガスメータ交換方法の別実施形態を示す。
【0024】
前記新規ガスメータBは、一対のカプラーのうちの常開のソケット6を、図7に示した状態と同様に、入側メータ口金1aと出側メータ口金1bの各々にソケットユニオン22で固定してある。
【0025】
そして、第1実施形態と同様に、入側ガス配管2a内でのガスの通流をメータガス栓11で遮断した状態で、入側ユニオン4aと出側ユニオン4bを緩めて、既設ガスメータAを入側配管口金3aと出側配管口金3bから外し、図8(イ)に示すように、その入側配管口金3aと出側配管口金3bの各々に、常閉式の弁体を設けてあるプラグ7を入側ユニオン4aと出側ユニオン4bで固定する。
【0026】
前記プラグ7のうちの、出側配管口金3bに固定する出側プラグ7bは、図9に示すように、プラグ口金23を備えた口金側管部25と、プラグ本体26を備えた本体側管部27とに互いに逆ねじの雄ねじ部28を形成するとともに、これらの雄ねじ部28に螺合する互いに逆ねじの雌ねじ部を備えたナット29で一体に連結して、ナット29の回転操作で伸縮自在に構成してあり、この出側プラグ7bを出側配管口金3bに収縮状態で固定しておいて、ナット29の回転操作で、入側配管口金3aに固定してある入側プラグ7aと略同じ長さに伸張できるように構成してある。
【0027】
次に、図8(ロ)に示すように、新規ガスメータBの入側メータ口金1aに固定してあるソケット6のみを入側配管口金3aに固定してあるプラグ7aに押し込んで互いに嵌合接続することにより、プラグ7aに設けてある弁体を開作動させて、入側メータ口金1aと入側配管口金3aとを連通させ、メータガス栓11を開いて、入側ガス配管2aから流入するガスで、新規ガスメータB内の空気を出側メータ口金1bに設けてある常開のソケット6を通して排出するエアパージを実施する。
【0028】
次に、図8(ハ)に示すように、出側プラグ7bをナット29の回転操作で伸張させて、新規ガスメータBの出側メータ口金1bに固定してあるソケット6に嵌合接続することにより、出側プラグ7aに設けてある弁体を開作動させて、出側メータ口金1bと出側配管口金3bとを連通させ、既設ガスメータAを新規ガスメータBに交換する。
【0029】
〔その他の実施形態〕
1.本発明によるガスメータ交換方法は、ガスメータを支持するにあたって、ガスメータを配管に接続して吊り下げ支持することによらずに、支持手段を別途設けて支持するように構成しても良い。
2.本発明によるガスメータ交換方法は、膜式ガスメータや回転子式ガスメータ,タービン式ガスメータ,渦式ガスメータなどの各種ガスメータを交換するために使用しても良い。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】既設ガスメータの接続状態を示す正面図
【図2】要部の一部切欠き正面図
【図3】要部の正面図
【図4】ガスメータ交換方法の説明図
【図5】第2実施形態のガスメータ交換方法の説明図
【図6】要部の側面図
【図7】要部の正面図
【図8】第3実施形態のガスメータ交換方法の説明図
【図9】要部の分解側面図
【符号の説明】
【0031】
1a 入側口金
1b 出側口金
2a 入側配管
2b 出側配管
5a 入側開閉手段
5b 出側開閉手段
6 カプラー
7 カプラー
A 既設ガスメータ
B 新規ガスメータ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入側口金を入側配管に着脱自在に接続してあるとともに、出側口金を出側配管に接続してある既設ガスメータを、新規ガスメータに交換するガスメータ交換方法であって、
入側口金とガスメータ内部とを連通状態と遮断状態とに切り換え自在な入側開閉手段と、出側口金とガスメータ内部とを連通状態と遮断状態とに切り換え自在な出側開閉手段とを備えた新規ガスメータを使用して、その新規ガスメータにガスを充填して、前記入側開閉手段と前記出側開閉手段とを遮断状態に切り換えておき、
前記既設ガスメータの前記入側口金と前記出側口金を前記入側配管と前記出側配管から外して、前記新規ガスメータの前記入側口金と前記出側口金を前記入側配管と前記出側配管に接続し、
その後、前記入側開閉手段と前記出側開閉手段とを連通状態に切り換えて、前記既設ガスメータを前記新規ガスメータに交換するガスメータ交換方法。
【請求項2】
入側口金を入側配管に着脱自在に接続してあるとともに、出側口金を出側配管に接続してある既設ガスメータを、新規ガスメータに交換するガスメータ交換方法であって、
互いに接続自在な一対のカプラーを設け、それらカプラーの各々に、互いに接続することによって開作動する常閉式の開閉手段を設け、
前記一対のカプラーのうちの一方を、前記新規ガスメータの入側口金と出側口金の各々に取り付けて、その新規ガスメータにガスを充填しておき、
前記既設ガスメータを前記入側配管と前記出側配管から外して、その入側配管と出側配管の各々に、前記一対のカプラーのうちの他方を取り付け、
その後、前記入側配管と前記出側配管の各々に取り付けてある前記他方のカプラーに、前記新規ガスメータの入側口金と出側口金の各々に取り付けてある前記一方のカプラーを接続して、前記既設ガスメータを前記新規ガスメータに交換するガスメータ交換方法。
【請求項3】
入側口金を入側配管に着脱自在に接続してあるとともに、出側口金を出側配管に接続してある既設ガスメータを、新規ガスメータに交換するガスメータ交換方法であって、
互いに接続自在な一対のカプラーを設け、それらカプラーを互いに接続することによって開作動する常閉式の開閉手段を前記一対のカプラーのうちの一方に設け、
前記開閉手段を設けていない他方のカプラーを、新規ガスメータの入側口金と出側口金の各々に取り付けておき、
前記既設ガスメータを前記入側配管と前記出側配管から外して、その入側配管と出側配管の各々に、前記一方のカプラーを取り付けた後、
前記新規ガスメータの入側口金に取り付けてある前記他方のカプラーのみを前記入側配管に取り付けてある前記一方のカプラーと接続して、前記入側配管から流入するガスで、前記新規ガスメータ内の空気を前記出側口金に取り付けてある前記他方のカプラーを通して排出するエアパージを実施し、
その後、前記出側口金に取り付けてある前記他方のカプラーを前記出側配管に取り付けてある前記一方のカプラーに接続して、前記既設ガスメータを前記新規ガスメータに交換するガスメータ交換方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2006−53071(P2006−53071A)
【公開日】平成18年2月23日(2006.2.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−235443(P2004−235443)
【出願日】平成16年8月12日(2004.8.12)
【出願人】(000000284)大阪瓦斯株式会社 (2,453)
【Fターム(参考)】