説明

ガス供給装置

【課題】本発明はガス蓄圧器を切り換えることで他のガス蓄圧器の圧力が低下してガス補給に時間がかかることを課題とする。
【解決手段】ガス供給装置10は、大略、高圧に圧縮されたガスを貯蔵するガス貯蔵部14と、ガス貯蔵部14からのガスを燃料タンク12に供給するためのディスペンサユニット15と、これらディスペンサユニット15の各機器を制御する制御装置16とを有する。制御装置16のメモリ48には、制御弁16、ガス供給開閉弁24、元弁66、元弁68の開弁または閉弁を制御する制御プログラムと、予め設定された上記充填時間間隔の規定時間が格納されている。また、制御装置16は、前回行われたガス供給終了時刻から今回のガス供給開始時刻までの時間間隔を求め、演算された時間間隔に基づき切換手段によるガス蓄圧器の切換タイミングでの切り換えを禁止する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はガス供給装置に係り、特に複数のガス蓄圧器のうち何れか一つとガス供給経路とを連通するように切り換えて被供給体へのガス供給を制御するガス供給装置に関する。
【背景技術】
【0002】
天然ガスを圧縮した圧縮天然ガス(CNG)を燃料にして走行する自動車(CNG車)の開発と共に圧縮天然ガスを自動車の燃料タンクに供給するガス供給装置の実用化が進められている。この種のガス供給装置では、圧縮されたガスをガス蓄圧器に貯蔵しておき、ガス充填ホースの接続カップリングをCNG車の接続カップリングに接続し、ガス充填ホースの先端部に連通された三方弁を切り換え操作することによりガス蓄圧器に貯蔵されたガスをCNG車の燃料タンクに充填するように構成されている。
【0003】
そして、従来のガス供給装置では、充填側カップリングと被充填側カップリングとを結合させた後、ガス充填ホースを介して所定圧力のガスを燃料タンクに供給し、圧力検出器により計測された圧力計測値が予め設定された目標圧力値に達したとき制御弁を閉弁させてガス充填を完了している(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
この種のガス供給装置では、上記ガス蓄圧器から燃料タンクへのガス供給は、流量及び圧力を制御する制御弁を開弁させてガス蓄圧器の圧力と燃料タンクの充填圧力との圧力差により行なわれるため、圧力差が縮まるに連れて供給されるガスの瞬時流量が減少し、ガスの瞬時流量が低下すればするほど燃料タンクへのガス充填時間が長くなることになる。
【0005】
そこで、上記ガス供給装置ではガス充填時間が長くならないようにするために、ガスを供給する供給元として複数のガス蓄圧器(可変圧ガス蓄圧器、高圧ガス蓄圧器)が設けられている。この場合のガス供給装置の動作は次のとおりである。まず、可変圧ガス蓄圧器から燃料タンクにガスを供給することにより燃料タンクへのガスの供給を開始する。燃料タンクへのガスの供給が進行し、可変圧ガス蓄圧器内のガスの圧力と燃料タンク内のガスの圧力との差(圧力差)が小さくなりガスの瞬時流量が所定以下に低下した際に、可変圧ガス蓄圧器からのガス供給を停止させた後、他方の高圧ガス蓄圧器から燃料タンクに供給するようにガス供給経路を切り換える。続いて、燃料タンクの圧力が目標圧力に達したとき、高圧ガス蓄圧器からのガス供給を停止させる。
【0006】
また、燃料タンクへのガス充填が完了すると、各ガス蓄圧器にコンプレッサにより圧縮されたガスが補充され、各ガス蓄圧器の圧力が所定圧に昇圧されて、次回のガス充填準備処理が行われる。
【特許文献1】特開平8−68497号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、圧力が低下したガス蓄圧器の圧力をコンプレッサにより昇圧させるには、時間がかかり、特にガス蓄圧器の充填圧力が高い場合には、コンプレッサによる圧縮工程により生成された高圧ガス量が減少してより高い圧力に昇圧させるのに時間が長くかかる。
【0008】
そのため、可変圧ガス蓄圧器からのガス供給の後、高圧ガス蓄圧器によるガス供給に切り換えてしまうと、次回のガス供給の際に、高圧ガス蓄圧器が圧力不足になるおそれがあり、例えば、ガス供給を受ける車両が複数台連続して到着した場合には、コンプレッサによる高圧ガス蓄圧器へのガス補給時間が短くなってしまい、2台目以降の車両の燃料タンクに供給されるガスの圧力上昇率が鈍化して目標圧力に達するまでのガス供給時間が余計にかかるといった問題が生じる。
【0009】
また、車両の燃料タンクへのガス供給を全て可変圧ガス蓄圧器からのガス供給のみで行うには、圧力不足になったり、ガス供給時間が大幅に延長されてしまうという問題が生じる。
【0010】
そこで、本発明は上記課題を解決したガス供給装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するため、本発明は以下のような手段を有する。
【0012】
請求項1の発明は、コンプレッサにより圧縮されたガスが貯蔵された複数のガス蓄圧器と、
該複数のガス蓄圧器とガスが供給される被供給体との間を連通するガス供給経路と、
前記複数のガス蓄圧器とガス供給経路との間に設けられ、前記複数のガス蓄圧器のうち一のガス蓄圧器と他のガス蓄圧器との何れか一方と前記ガス供給経路とを連通するように切り換える切換手段と、
前記ガス供給経路を流れる供給量を測定する流量測定部と、
前記被供給体に供給されるガス供給圧力を測定する圧力測定部と、
前記流量測定部により測定された供給量または前記圧力測定部により測定された圧力が、予め定められた充填終了の目標値になるようにガス供給量を制御する制御手段と、
被供給体へのガスの供給初期においては前記一のガス蓄圧器と前記ガス供給経路とを連通することにより当該被供給体へのガスの供給を行い、その後前記ガス供給経路との連通を前記一のガス蓄圧器から前記他のガス蓄圧器に切り換えるように前記切換手段を制御する切換制御手段と、
を有するガス供給装置において、
前記切換制御手段は、
前回行われたガス供給から今回のガス供給までの時間間隔を求める時間間隔演算手段と、
該時間間隔演算手段により演算された時間間隔に基づき前記切換手段によるガス蓄圧器の切換タイミングでの切り換えを禁止する切換禁止手段と、
を有することを特徴とする。
【0013】
請求項2の発明は、前記切換禁止手段は、
前記時間間隔が予め設定された第1の規定時間以上の場合には、前記切換タイミングでの切り換えを禁止する第1の切換禁止手段であることを特徴とする。
【0014】
請求項3の発明は、前記切換禁止手段は、
前記時間間隔が予め設定された第2の規定時間以上の場合には、前記切換タイミングでの切り換えを禁止する第2の切換禁止手段であることを特徴とする。
【0015】
請求項4の発明は、前記切換禁止手段は、
前記時間間隔が予め設定された第1の規定時間以上の場合には、前記切換タイミングでの切り換えを禁止する第1の切換禁止手段と、
前記時間間隔が予め設定された第2の規定時間未満の場合には、前記切換タイミングでの切り換えを禁止する第2の切換禁止手段と、
を有することを特徴とする。
【0016】
請求項5の発明は、前記切換禁止手段は、
前記時間間隔が予め設定された第1の規定時間以上の場合には、前記流量測定部により測定された流量が所定流量以下に減少した時点で前記切換手段によりガス蓄圧器の切り換えを行い、また、前記時間間隔が当該第1の規定時間未満の場合には、前記流量測定部により測定された流量が所定流量未満に減少しても前記切換手段によるガス蓄圧器の切り換えを禁止することを特徴とする。
【0017】
請求項6の発明は、コンプレッサにより圧縮されたガスが貯蔵された複数のガス蓄圧器と、
該複数のガス蓄圧器とガスが供給される被供給体との間を連通するガス供給経路と、
前記複数のガス蓄圧器とガス供給経路との間に設けられ、前記複数のガス蓄圧器のうち一のガス蓄圧器と他のガス蓄圧器との何れか一方と前記ガス供給経路とを連通するように切り換える切換手段と、
前記ガス供給経路を流れる供給量を測定する流量測定部と、
前記被供給体に供給されるガス供給圧力を測定する圧力測定部と、
前記流量測定部により測定された供給量または前記圧力測定部により測定された圧力が、予め定められた充填終了の目標値になるようにガス供給量を制御する制御手段と、
被供給タンクへのガスの供給初期においては前記一のガス蓄圧器と前記ガス供給経路とを連通することにより当該被供給タンクへのガスの供給を行い、その後前記ガス供給経路との連通を前記一のガス蓄圧器から前記他のガス蓄圧器に切り換えるように前記切換手段を制御する切換制御手段と、
を有するガス供給装置において、
前記切換制御手段は、
前記コンプレッサが駆動されているか否かの駆動状態を検出するコンプレッサ駆動状態検出手段と、
該コンプレッサ駆動状態検出手段により当該コンプレッサが駆動されていないことが検出されている場合には、当該コンプレッサが駆動している状態における切換タイミングでの切り換えを禁止する切換禁止手段と、
からなることを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、前回行われたガス供給から今回のガス供給までの時間間隔を求める時間間隔演算手段により演算された時間間隔に基づき切換手段によるガス蓄圧器の切換タイミングでの切り換えを禁止するため、例えば、一のガス蓄圧器による被供給体へのガス供給をなるべく延長し、他のガス蓄圧器への切り換えをなるべく行わないことで他のガス蓄圧器の圧力低下を極力防止でき、これにより、コンプレッサによる他のガス蓄圧器へのガス補給不足を招くことを防止できる。さらに、他のガス蓄圧器からのガス供給時間をできるだけ短縮し、他のガス蓄圧器の圧力を短時間で所定圧力に昇圧させることが可能になる。
【0019】
また、本発明によれば、コンプレッサ駆動状態検出手段により当該コンプレッサが駆動されていないことが検出されている場合には、当該コンプレッサが駆動している状態における切換タイミングでの切り換えを禁止するため、上記と同様な作用、効果が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、図面と共に本発明を実施するための最良の形態について説明する。
【実施例1】
【0021】
図1は本発明になるガス供給装置の一実施例を示す概略構成図である。図1に示されるように、ガス供給装置10は、例えば自動車の燃料タンク(被供給体)12に圧縮したガスを供給するガス供給ステーションなどに設置されている。尚、供給されるガスとしては、水素に限らず、圧縮天然ガスなどの高圧に圧縮されて使用される他のガスを含む。
【0022】
ガス供給装置10は、大略、高圧に圧縮されたガスを貯蔵するガス貯蔵部14と、ガス貯蔵部14からのガスを燃料タンク12に供給するためのディスペンサユニット15と、これらディスペンサユニット15の各機器を制御する制御装置16とを有する。
【0023】
ガス貯蔵部14は、ガス圧力源として可変圧ガス蓄圧器62と高圧ガス蓄圧器64とを有する。可変圧ガス蓄圧器62及び高圧ガス蓄圧器64には後述のコンプレッサ(圧縮機)70より供給された高圧のガスが貯蔵される。また、可変圧ガス蓄圧器62及び高圧ガス蓄圧器64は燃料タンク12の目標充填圧力よりも高い圧力のガスが蓄圧されるまでコンプレッサ70よりガスが供給されるようになっている。
【0024】
可変圧ガス蓄圧器62から高圧ガス蓄圧器64への切り換えタイミングは、制御装置16によって制御しており、ここでは、ガス蓄圧器の切り換えの概略について説明し、詳細は後述する。
【0025】
充填開始当初は、可変圧ガス蓄圧器62の元弁66が開弁されて燃料タンク12へのガス充填が行われる。そして、燃料タンク12の充填圧力が目標圧力に達した場合には、高圧ガス蓄圧器64のガスを供給せずにガス供給を終了させる。また、(1)前回行われたガス供給終了から今回のガス供給開始までの時間間隔、(2)前回行われたガス供給開始から前回のガス供給終了までの供給時間、(3)前回行われたガス供給終了から今回のガス供給開始までのコンプレッサ運転時間、の何れかを予め設定された規定値と比較して切り換えタイミングを遅らせて可変圧ガス蓄圧器62によるガス供給をなるべく延長する。
【0026】
そして、燃料タンク12の充填圧力が目標圧力に達しないまま供給量が低下した場合には、高圧ガス蓄圧器64の元弁68を開弁して燃料タンク12の充填圧力を目標圧力まで充填する。
【0027】
これにより、燃料タンク12へのガスの供給元を、できるだけ可変圧ガス蓄圧器62に保ち、高圧ガス蓄圧器64に切り換える回数を減らして、コンプレッサ70から高圧ガス蓄圧器64へガス補給する時間を短縮する。
【0028】
ディスペンサユニット15には、ガス貯蔵部14に連通されたガス供給経路18が設けられており、ガス供給経路18には、1次圧力計20、流量計(流量計測部)22、ガス供給開閉弁24、制御弁26、温度センサ28、圧力センサ(圧力計測部)30、2次圧力計32、安全弁34が配設されている。
【0029】
さらに、ガス供給経路18の下流には、緊急離脱カップリング42を介して充填ホース44が接続されている。そして、充填ホース44の先端には、燃料タンク12の被充填側カプラ12aに結合される充填側カプラ46が設けられている。また、燃料タンク12と被充填側カプラ12aとの間には、逆流を防止する逆止弁13が設けられている。
【0030】
また、ディスペンサユニット15には、充填側カプラ46が燃料タンク12の被充填側カプラ12aに結合されて操作される充填開始スイッチ50と、充填を停止する充填停止スイッチ52とが設けられている。
【0031】
可変圧ガス蓄圧器62及び高圧ガス蓄圧器64は、コンプレッサ70により圧縮されたガスを蓄圧する容器であり、コンプレッサ70の吐出口に連通されたガス供給経路71,75を介して圧縮されたガスが供給される。ガス供給経路71,75には、夫々電磁弁からなる開閉弁72,76と逆流を防止する逆止弁74,78が設けられている。また、コンプレッサ70は、多段圧縮方式のコンプレッサであり、吸い込み口が吸い込み経路79を介して都市ガスの中圧配管80に連通されている。コンプレッサ70により圧縮されたガスは、開閉弁72,76のうち開弁された方の経路を介して可変圧ガス蓄圧器62または高圧ガス蓄圧器64の何れかに供給される。
【0032】
コンプレッサ70は、可変圧ガス蓄圧器62及び高圧ガス蓄圧器64の圧力が予め設定された圧力に昇圧するまで運転が継続される。そのため、ガス供給を受ける顧客が来ない場合には、コンプレッサ70の運転を停止させる場合があり、コンプレッサ70の運転状況を監視することにより、到着した顧客の有無を間接的に知ることが可能になる。
【0033】
可変圧ガス蓄圧器62のガス供給経路67には、元弁(切換手段)66と逆流を防止する逆止弁69が設けられている。また、高圧ガス蓄圧器64のガス供給経路65には、元弁(切換手段)68が設けられている。
【0034】
この元弁66または元弁68、ガス供給開閉弁24、制御弁26は、燃料タンク12へのガス供給開始により開弁され、ガス供給終了により閉弁されるため、各弁の開弁から閉弁されるまでの前回の供給時間、または各弁の前回閉弁から今回開弁までの時間間隔を演算することにより、可変圧ガス蓄圧器62からのガス供給量を推測して可変圧ガス蓄圧器62によるガス供給をなるべく延長することが可能になる。
【0035】
制御装置16のメモリ48には、制御弁16、ガス供給開閉弁24、元弁66、元弁68の開弁または閉弁を制御する制御プログラムと、予め設定された上記充填時間間隔の規定時間(第1、第2の規定時間)が格納されている。また、メモリ48には、前回行われたガス供給終了時刻から今回のガス供給開始時刻までの時間間隔を求める制御プログラム(時間間隔演算手段)と、演算された時間間隔に基づき切換手段によるガス蓄圧器の切換タイミングでの切り換えを禁止する制御プログラム(切換禁止手段)と、が格納されている。
そして、制御装置16は、メモリ48に格納された制御プログラムにしたがって燃料タンク12へのガス充填制御を行う。
【0036】
図2は制御装置16に接続された各機器を示すブロック図である。図2に示されるように、制御装置16は、流量計22、ガス供給開閉弁24、制御弁26、温度センサ28、圧力センサ30、メモリ48、充填開始スイッチ50、充填停止スイッチ52、開閉弁72,76、元弁66,68と接続されている。
【0037】
また、流量計22は、コリオリ式質量流量計からなり、供給されたガスの流量に応じた信号を制御装置16に出力する。
【0038】
また、ガス供給開閉弁24、元弁66、元弁68は、電磁弁からなり、制御装置16からの開弁信号のオン、オフにより開弁または閉弁される。
【0039】
また、制御弁26は、制御装置16の指令により任意の弁開度に調整され、予め設定された制御則に基づいてガスの圧力または流量を制御するように動作する。
【0040】
ここで、制御装置16が実行するガス充填制御処理1について図3のフローチャートを参照して説明する。作業員は、ガス充填を受ける自動車が到着すると、充填側カプラ46を燃料タンク12の被充填側カプラ12aに結合させた後、充填開始スイッチ50をオンに操作する。
【0041】
図3に示されるように、制御装置16は、S11で充填開始スイッチ50がオンに操作されると、S12に進み、可変圧ガス蓄圧器62の元弁66、ガス供給開閉弁24、制御弁26を開弁する。
【0042】
次のS13では、前回の充填終了時刻から今回の充填開始時刻を差し引いて充填時間間隔を演算する。続いて、S14に進み、予め設定された上記充填時間間隔の第1の規定時間(本実施例では、10分間)をメモリ48から読み出す。S15では、充填時間間隔が第1の規定時間未満か否かをチェックする。
【0043】
このS15において、充填時間間隔が第1の規定時間未満の場合には、S16に進み、圧力センサ30により検出された充填圧力が目標圧力に達したか否かをチェックする。S16において、充填圧力が目標圧力に達したときは、S17に進み、流量計22により計測された流量計測値が予め設定された所定流量Q2未満か否かをチェックする。
【0044】
S17において、流量計測値が所定流量Q2以上の場合は、上記S16に戻り、圧力センサ30により検出された充填圧力が目標圧力に達したか否かをチェックする。尚、S16で充填圧力が目標圧力に達した場合は、S22に移行して可変圧ガス蓄圧器62の元弁66、ガス供給開閉弁24、制御弁26を閉弁し、ガス供給を停止させる。
【0045】
また、上記S17において、流量計測値が所定流量Q2未満の場合は、ガス供給流量が微小流量に減少しているので、S18に進み、可変圧ガス蓄圧器62の元弁66を閉弁し、高圧ガス蓄圧器64の元弁68を開弁させる。これにより、ガス供給源が可変圧ガス蓄圧器62から高圧ガス蓄圧器64へ切り換えられ、高圧ガス蓄圧器64からのガスが燃料タンク12に供給されるため、短時間で燃料タンク12の圧力が昇圧する。
【0046】
次のS19では、圧力センサ30により検出された充填圧力が目標圧力に達したか否かをチェックする。S19において、充填圧力が目標圧力に達したときは、S20に進み、高圧ガス蓄圧器64の元弁68、ガス供給開閉弁24、制御弁26を閉弁し、ガス供給を停止させる。
【0047】
また、上記S15において、充填時間間隔が第1の規定時間(=例えば、10分間)以上の場合には、コンプレッサ70による可変圧ガス蓄圧器62へのガス補給が十分行われているため、高圧ガス蓄圧器64への切り換えを禁止し、可変圧ガス蓄圧器62のみによるガス供給を継続する。
【0048】
そして、S21に進み、圧力センサ30により検出された充填圧力が目標圧力に達したか否かをチェックする。S21において、充填圧力が目標圧力に達したときは、S22に進み、可変圧ガス蓄圧器62の元弁66、ガス供給開閉弁24、制御弁26を閉弁し、ガス供給を停止させる。
【0049】
このように、本実施例では、上記S15において、充填時間間隔が第1の規定時間以上の場合には、コンプレッサ70による可変圧ガス蓄圧器62へのガス補給が十分行われているため、通常の切り換えタイミングによる高圧ガス蓄圧器64のガス供給を禁止して、次の顧客の車両が到着した場合のガス充填に備えることができる。
【0050】
次に、制御装置16が実行するガス充填制御処理2について図4のフローチャートを参照して説明する。尚、図4において、前述した図3の処理と同一処理の箇所は、同じ番号を付してその説明を省略する。
【0051】
図4に示されるように、制御装置16は、S14において、予め設定された上記充填時間間隔の第2の規定時間(例えば、2分間)をメモリ48から読み出す。S15aでは、充填時間間隔が第2の規定時間以上か否かをチェックする。尚、第2の規定時間よりも、前述した第1の規定時間の方が長い時間に設定されている。
【0052】
このS15aにおいて、充填時間間隔が第2の規定時間以上の場合には、顧客の到着時間間隔に余裕があるため、S16〜S20の処理を行う。すなわち、S17で流量計測値が所定流量Q2未満の場合は、S18で、可変圧ガス蓄圧器62の元弁66を閉弁し、高圧ガス蓄圧器64の元弁68を開弁させ、ガス供給源を可変圧ガス蓄圧器62から高圧ガス蓄圧器64へ切り換える。このように、ガス供給流量が微小流量に減少した場合には、高圧ガス蓄圧器64からのガスが燃料タンク12に供給され、短時間で燃料タンク12の圧力が昇圧する。
【0053】
また、上記S15aにおいて、充填時間間隔が第2の規定時間未満の場合(例えば、2分間以内)には、通常の切り換えタイミングによる高圧ガス蓄圧器64への切り換えを禁止して可変圧ガス蓄圧器62によるガス供給を継続する。尚、充填時間間隔が短い場合は、複数の車両に対するガス供給が連続している場合である。
【0054】
このように、本実施例では、上記S15aにおいて、充填時間間隔が第2の規定時間未満の場合には、高圧ガス蓄圧器64への切り換えを禁止して高圧ガス蓄圧器64の圧力低下を防止するため、可変圧ガス蓄圧器62によるガス供給のみによるガス供給を継続して、後続のガス供給に備えることができる。
【0055】
次に、制御装置16が実行するガス充填制御処理3について図5のフローチャートを参照して説明する。尚、図5において、前述した図3の処理と同一処理の箇所は、同じ番号を付してその説明を省略する。
【0056】
図5に示されるように、制御装置16は、S14において、予め設定された上記充填時間間隔の第1の規定時間(例えば、10分間)をメモリ48から読み出す。S15では、充填時間間隔が規定時間未満か否かをチェックする。
【0057】
このS15において、充填時間間隔が第1の規定時間未満の場合には、S16〜S20の処理を行う。すなわち、S17で流量計測値が所定流量Q2未満の場合は、ガス供給流量が微小流量に減少しているので、S18で、可変圧ガス蓄圧器62の元弁66を閉弁し、高圧ガス蓄圧器64の元弁68を開弁させ、ガス供給源を可変圧ガス蓄圧器62から高圧ガス蓄圧器64へ切り換える。これにより、高圧ガス蓄圧器64からのガスが燃料タンク12に供給され、短時間で燃料タンク12の圧力が昇圧する。
【0058】
また、上記S15において、充填時間間隔が第1の規定時間(例えば、10分間)以上の場合には、可変圧ガス蓄圧器62の圧力が十分あるため、通常の切り換えタイミングによる高圧ガス蓄圧器64への切り換えを禁止して可変圧ガス蓄圧器62によるガス供給を継続する。
【0059】
そして、S21に進み、圧力センサ30により検出された充填圧力が目標圧力に達したか否かをチェックする。S21において、充填圧力が目標圧力に達していないときは、S21-1に進み、流量計22により計測された流量計測値が予め設定された所定流量Q1未満か否かをチェックする。尚、所定流量Q1,Q2の関係は、Q1<Q2である。
【0060】
S21-1において、流量計測値が所定流量Q1以上のときは、上記S21に戻り、S21以降の処理を繰り返す。また、S21-1において、流量計測値が所定流量Q1未満のときは、S18に進み、可変圧ガス蓄圧器62の元弁66を閉弁し、高圧ガス蓄圧器64の元弁68を開弁させて高圧ガス蓄圧器64に切り換える。このように、上記S15において、充填時間間隔が第1の規定時間(例えば、10分間)以上の場合でも、流量計測値が所定流量Q1未満のときは、ガス供給源を高圧ガス蓄圧器64に切り換えてガス供給時間を短縮することができる。
【0061】
また、上記S21、S16において、充填圧力が目標圧力に達したときは、S22に進み、可変圧ガス蓄圧器62の元弁66、ガス供給開閉弁24、制御弁26を閉弁して、ガス供給を停止する。
【0062】
このように、本実施例では、上記S17において、流量計測値が所定流量Q2未満のときは、S18でガス供給源を可変圧ガス蓄圧器62から高圧ガス蓄圧器64に切り換えて充填時間を短縮する。この場合、燃料タンク13の充填圧力が目標圧力に近づいた時点で高圧ガス蓄圧器64に切り換えるため、高圧ガス蓄圧器64からのガス供給量が少なくて済む。
【0063】
また、本実施例では、上記S21-1において、流量計測値が所定流量Q1未満に減少したときは、ガス供給源を可変圧ガス蓄圧器62から高圧ガス蓄圧器64に切り換えるため、充填時間を短縮することができる。
【0064】
次に、制御装置16が実行するガス充填制御処理4について図6のフローチャートを参照して説明する。尚、図6において、前述した図4の処理と同一処理の箇所は、同じ番号を付してその説明を省略する。
【0065】
図6に示されるように、制御装置16は、S14において、予め設定された上記充填時間間隔の第2の規定時間(例えば、2分間)をメモリ48から読み出す。S15aでは、充填時間間隔が第2の規定時間以上か否かをチェックする。
【0066】
このS15aにおいて、充填時間間隔が第2の規定時間以上の場合には、S16〜S20の処理を行う。すなわち、ガス供給源を可変圧ガス蓄圧器62から高圧ガス蓄圧器64に切り換える。これにより、燃料タンク12には、高圧ガス蓄圧器64からのガスが供給され、短時間で燃料タンク12の圧力が目標圧力に昇圧する。
【0067】
また、上記S15aにおいて、充填時間間隔が第2の規定時間(例えば、2分間)未満の場合には、通常の切り換えタイミングによる高圧ガス蓄圧器64への切り換えを禁止して可変圧ガス蓄圧器62によるガス供給を継続する。この場合、高圧ガス蓄圧器64のガスを充填してしまうと高圧ガス蓄圧器64の圧力を昇圧させるのに時間がかかり、後続車両へのガス供給が遅れるので、高圧ガス蓄圧器64への切り換えを行わないようにする。
【0068】
そして、S21、S21-1の処理を行い、S21-1において、流量計測値が所定流量Q1未満のときは、S18に進み、ガス供給源を可変圧ガス蓄圧器62から高圧ガス蓄圧器64に切り換える。これにより、燃料タンク12には、高圧ガス蓄圧器64からのガスが供給され、短時間で燃料タンク12の圧力が目標圧力に昇圧する。
【0069】
このように、本実施例では、上記S17において、流量計測値が所定流量Q2未満のときは、S18でガス供給源を可変圧ガス蓄圧器62から高圧ガス蓄圧器64に切り換えて充填時間を短縮すると共に、S21-1において、流量計測値が所定流量Q1未満のときは、ガス供給源を可変圧ガス蓄圧器62から高圧ガス蓄圧器64に切り換えるため、充填時間を短縮することができる。
【0070】
次に、制御装置16が実行するガス充填制御処理5について図7のフローチャートを参照して説明する。尚、図7において、前述した図6の処理と同一処理の箇所は、同じ番号を付してその説明を省略する。
【0071】
図7に示されるように、制御装置16は、S12で可変圧ガス蓄圧器62の元弁66、ガス供給開閉弁24、制御弁26を開弁した後、S12aに進み、前前回の充填終了時刻から前回の充填開始時刻を差し引いて前回の充填時間間隔を演算する。続いて、S12bに進み、前回の充填時間間隔をメモリ48に記憶する。
【0072】
そして、S13では、前回の充填終了時刻から今回の充填開始時刻を差し引いて今回の充填時間間隔を演算する。続いて、S14に進み、予め設定された上記充填時間間隔の第2の規定時間(例えば、2分間)をメモリ48から読み出す。次のS15bでは、前回の充填時間間隔または今回の充填時間間隔が第2の規定時間以上か否かをチェックする。
【0073】
S15bにおいて、前回の充填時間間隔または今回の充填時間間隔が第2の規定時間以上の場合には、今回だけでなく前回も到着時間間隔に余裕があるため、S16〜S17の処理を行い、S17において、充填圧力が目標圧力に達していないときは、S18に進み、ガス供給源を可変圧ガス蓄圧器62から高圧ガス蓄圧器64に切り換えるため、充填時間を短縮することができる。
【0074】
また、上記S15bにおいて、前回の充填時間間隔及び今回の充填時間間隔が第2の規定時間未満の場合には、前回も今回も規定時間内に車両が連続して到着してガス供給を受けているので、通常の切り換えタイミングによる高圧ガス蓄圧器64への切り換えを禁止して可変圧ガス蓄圧器62によるガス供給を継続する。
【0075】
そして、S21、S21-1の処理を行い、S21-1において、流量計測値が所定流量Q1未満のときは、S18に進み、ガス供給源を可変圧ガス蓄圧器62から高圧ガス蓄圧器64に切り換える。
【0076】
このように、本実施例では、上記S15bにおいて、前回の充填時間間隔または今回の充填時間間隔が規定時間以上か否かをチェックすることにより、過去にガス供給を受けている顧客の時間間隔から可変圧ガス蓄圧器62及び高圧ガス蓄圧器64の圧力低下を推測して高圧ガス蓄圧器64への切り換えの有無を判断することができ、切り換えタイミングをより適切なタイミングで切り換えることができる。
【0077】
次に、制御装置16が実行するガス充填制御処理7について図8のフローチャートを参照して説明する。尚、図8において、前述した図7の処理と同一処理の箇所は、同じ番号を付してその説明を省略する。
【0078】
制御装置16のメモリ48には、コンプレッサ70が駆動されているか否かの駆動状態を検出する制御プログラム(コンプレッサ駆動状態検出手段)と、当該コンプレッサ70が駆動されていないことが検出されている場合には、当該コンプレッサ70が駆動している状態における切換タイミングでの切り換えを禁止する制御プログラム(切換禁止手段)とが格納されている。
【0079】
図8に示されるように、制御装置16は、S12で可変圧ガス蓄圧器62の元弁66、ガス供給開閉弁24、制御弁26を開弁した後、S14aに進み、コンプレッサ70の駆動信号を読み込む。次のS15dにおいて、コンプレッサ70の駆動信号が出力されているときは、S16〜S17の処理を行う。すなわち、コンプレッサ70が駆動中のときは、可変圧ガス蓄圧器62が圧力低下しているものと推測できるので、S17において、充填圧力が目標圧力に達していないときは、S18に進み、ガス供給源を可変圧ガス蓄圧器62から高圧ガス蓄圧器64に切り換える。これにより、高圧ガス蓄圧器64からのガスが燃料タンク12に供給され、燃料タンク12の圧力が短時間で目標圧力に昇圧する。
【0080】
また、S15dにおいて、コンプレッサ70の駆動信号が出力されていないときは、通常の切り換えタイミングによる高圧ガス蓄圧器64への切り換えを禁止して可変圧ガス蓄圧器62によるガス供給を継続する。すなわち、コンプレッサ70が駆動されていないときは、可変圧ガス蓄圧器62の圧力が目標圧力に達しているものと推測できるので、高圧ガス蓄圧器64への切り換えを行わない。
【0081】
そして、S21、S21-1の処理を行い、S21-1において、流量計測値が所定流量Q1未満のときは、S18に進み、ガス供給源を可変圧ガス蓄圧器62から高圧ガス蓄圧器64に切り換えて、燃料タンク12の圧力を短時間で昇圧させる。
【0082】
このように、本実施例では、コンプレッサ70が運転中の場合には、可変圧ガス蓄圧器62の圧力低下が生じているものと推測できるので、高圧ガス蓄圧器64への切り換えを判断することができ、コンプレッサ70が駆動されていないときは通常の切り換えタイミングによる高圧ガス蓄圧器64への切り換えを禁止して可変圧ガス蓄圧器62によるガス供給を継続することで高圧ガス蓄圧器64の圧力低下を抑制することができる。
【産業上の利用可能性】
【0083】
尚、上記実施例では、都市ガスを圧縮した圧縮天然ガス(CNG)を供給する場合を一例として挙げたが、これに限らず、例えばブタン、プロパン等のガス、あるいは燃料電池車で消費される水素ガスを供給するにも適用できるのは勿論である。
【0084】
また、上記実施例では、自動車の燃料タンクに圧縮されたガスを充填する場合を一例として挙げたが、これに限らず、他の容器等に圧縮されたガスを供給する装置にも適用でき、あるいは単に圧縮されたガスを他の場所に給送するための管路途中に設置する構成の装置にも適用できるのは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0085】
【図1】本発明になるガス供給装置の一実施例を示す概略構成図である。
【図2】制御装置16に接続された各機器を示すブロック図である。
【図3】制御装置16が実行するガス充填制御処理1を説明するためのフローチャートである。
【図4】制御装置16が実行するガス充填制御処理2を説明するためのフローチャートである。
【図5】制御装置16が実行するガス充填制御処理3を説明するためのフローチャートである。
【図6】制御装置16が実行するガス充填制御処理4を説明するためのフローチャートである。
【図7】制御装置16が実行するガス充填制御処理5を説明するためのフローチャートである。
【図8】制御装置16が実行するガス充填制御処理6を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
【0086】
10 ガス供給装置
12 燃料タンク
14 ガス貯蔵部
15 ディスペンサユニット
16 制御装置
18 ガス供給経路
22 流量計
24 ガス供給開閉弁
26 制御弁
30 圧力センサ
50 充填開始スイッチ
62 可変圧ガス蓄圧器
64 高圧ガス蓄圧器
66,68 元弁

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンプレッサにより圧縮されたガスが貯蔵された複数のガス蓄圧器と、
該複数のガス蓄圧器とガスが供給される被供給体との間を連通するガス供給経路と、
前記複数のガス蓄圧器とガス供給経路との間に設けられ、前記複数のガス蓄圧器のうち一のガス蓄圧器と他のガス蓄圧器との何れか一方と前記ガス供給経路とを連通するように切り換える切換手段と、
前記ガス供給経路を流れる供給量を測定する流量測定部と、
前記被供給体に供給されるガス供給圧力を測定する圧力測定部と、
前記流量測定部により測定された供給量または前記圧力測定部により測定された圧力が、予め定められた充填終了の目標値になるようにガス供給量を制御する制御手段と、
被供給体へのガスの供給初期においては前記一のガス蓄圧器と前記ガス供給経路とを連通することにより当該被供給体へのガスの供給を行い、その後前記ガス供給経路との連通を前記一のガス蓄圧器から前記他のガス蓄圧器に切り換えるように前記切換手段を制御する切換制御手段と、
を有するガス供給装置において、
前記切換制御手段は、
前回行われたガス供給から今回のガス供給までの時間間隔を求める時間間隔演算手段と、
該時間間隔演算手段により演算された時間間隔に基づき前記切換手段によるガス蓄圧器の切換タイミングでの切り換えを禁止する切換禁止手段と、
を有することを特徴とするガス供給装置。
【請求項2】
前記切換禁止手段は、
前記時間間隔が予め設定された第1の規定時間以上の場合には、前記切換タイミングでの切り換えを禁止する第1の切換禁止手段であることを特徴とする請求項1に記載のガス供給装置。
【請求項3】
前記切換禁止手段は、
前記時間間隔が予め設定された第2の規定時間未満の場合には、前記切換タイミングでの切り換えを禁止する第2の切換禁止手段であることを特徴とする請求項1に記載のガス供給装置。
【請求項4】
前記切換禁止手段は、
前記時間間隔が予め設定された第1の規定時間以上の場合には、前記切換タイミングでの切り換えを禁止する第1の切換禁止手段と、
前記時間間隔が予め設定された第2の規定時間未満の場合には、前記切換タイミングでの切り換えを禁止する第2の切換禁止手段とを有し、前記第1の規定時間は前記第2の規定時間よりも長く設定されていることを特徴とする請求項1に記載のガス供給装置。
【請求項5】
前記切換禁止手段は、
前記時間間隔が予め設定された第1の規定時間以上の場合には、前記流量測定部により測定された流量が所定流量以下に減少した時点で前記切換手段によりガス蓄圧器の切り換えを行い、また、前記時間間隔が当該第1の規定時間未満の場合には、前記流量測定部により測定された流量が所定流量未満に減少しても前記切換手段によるガス蓄圧器の切り換えを禁止することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のガス供給装置。
【請求項6】
コンプレッサにより圧縮されたガスが貯蔵された複数のガス蓄圧器と、
該複数のガス蓄圧器とガスが供給される被供給体との間を連通するガス供給経路と、
前記複数のガス蓄圧器とガス供給経路との間に設けられ、前記複数のガス蓄圧器のうち一のガス蓄圧器と他のガス蓄圧器との何れか一方と前記ガス供給経路とを連通するように切り換える切換手段と、
前記ガス供給経路を流れる供給量を測定する流量測定部と、
前記被供給体に供給されるガス供給圧力を測定する圧力測定部と、
前記流量測定部により測定された供給量または前記圧力測定部により測定された圧力が、予め定められた充填終了の目標値になるようにガス供給量を制御する制御手段と、
被供給タンクへのガスの供給初期においては前記一のガス蓄圧器と前記ガス供給経路とを連通することにより当該被供給タンクへのガスの供給を行い、その後前記ガス供給経路との連通を前記一のガス蓄圧器から前記他のガス蓄圧器に切り換えるように前記切換手段を制御する切換制御手段と、
を有するガス供給装置において、
前記切換制御手段は、
前記コンプレッサが駆動されているか否かの駆動状態を検出するコンプレッサ駆動状態検出手段と、
該コンプレッサ駆動状態検出手段により当該コンプレッサが駆動されていないことが検出されている場合には、当該コンプレッサが駆動している状態における切換タイミングでの切り換えを禁止する切換禁止手段と、
からなることを特徴とするガス供給装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2007−120571(P2007−120571A)
【公開日】平成19年5月17日(2007.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−311524(P2005−311524)
【出願日】平成17年10月26日(2005.10.26)
【出願人】(000110099)トキコテクノ株式会社 (264)
【Fターム(参考)】