説明

ガス吸蔵能力を有する環状化合物−金属錯体類縁体

【課題】本発明は、空気や湿気に安定で取り扱いが容易なガスの吸蔵体が期待される、優れたガス吸蔵性能を有する環状化合物−金属錯体類縁体を提供する。
【解決手段】環状フェノール硫化物4量体化合物、をテトラヒドロフラン中に窒素下、攪拌により溶解させる。溶解後、水素化カリウムを加え、1時間室温にて窒素下攪拌を行う。反応終了後、メタノールを加え、未反応の水素化カリウムをクエンチし、その後、濃縮しテトラヒドロフランを留去する。得られた粉末をメタノールに加熱溶解させ、室温にて数日放置し、再結晶により精製を行い、次式の環状フェノール硫化物−カリウム錯体を得た。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新規な多孔質構造及び層状構造、その他複雑な構造を有するガス吸蔵能力を有する環状化合物−金属錯体類縁体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、大環状化合物であるチアカリックス[6]アレン(以下TC6Aと略記する。)、チアカリックス[8]アレン(以下TC8Aと略記する。)のカリウム錯体もカリウムとTC6A及びTC8Aの硫黄、酸素との配位結合ネットワークにより、多孔質的な挙動を示すことが報告されている(非特許文献1、2を参照)。
この多孔質有機金属錯体結晶は固体状態でメタノール、酢酸エチル、ベンゼンなどのガス状有機溶媒(ゲスト分子)を吸脱着する能力を有する。
しかしながら、窒素などの相互作用の弱いゲスト分子の吸着能力は低いものであった。
したがって、窒素などの吸着能力の向上が求められてきている。
【0003】
現在、地球温暖化の主な原因として二酸化炭素(CO2)の排出がある。世界中でCO2排出の削減に関する取り組みが行われてきている。
しかし、今後排出されるCO2に関しての取り組みは積極的に行われているが、既に排出され、大気として存在しているCO2の低減に関しては研究が始まったばかりである。
したがって、CO2を安定的に吸蔵し、保管するための材料の開発が求められてきている。
【0004】
エネルギー問題として、新たな資源の活用が大きな問題となっており、特に資源の乏しい日本においては、重要な問題となっている。
新たな資源の活用として燃料電池の水素、メタンハイドレードのメタンガスなどが挙げられる。しかし、これらのガスは引火しやすく、爆発の危険性が高い。
したがって、これらのガスを安定に貯蔵するための材料の開発が求められている。
【0005】
本発明者は、先に基本骨格としてフェノール骨格を6、8個有する、環状フェノール硫化物と金属との錯体結晶を作成し、その錯体が多孔質構造であり、固体状態で他のガス状分子(有機溶媒)の吸着能力があることを見出した(特許文献1を参照)。
本発明者は、前記環状フェノール硫化物と様々な金属の錯体結晶が様々な構造を有することに着目し、さらにより小さい環状フェノール硫化物として、フェノール骨格を4個有する化合物を用いることで、より密な結晶構造が得られ、その密な結晶構造の中に有機溶媒より小さいガス(窒素、二酸化炭素、水素、メタンなど)を安定に吸着できるものと考え、鋭意検討を重ねた結果、環状フェノール4量体硫化物−金属錯体がガス状分子(有機溶媒、窒素(N2)、二酸化炭素(CO2)、水素(H2)、酸素(O2)、メタン(CH4)など)の吸着能力を見出し、本発明を完成するに至った。
【特許文献1】特開2006−290771号公報
【非特許文献1】Tetrahedron Lett.,44(7),1355(2003)
【非特許文献2】Chem.Commun.711(2005)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、空気や湿気に安定で取り扱いが容易なガスの吸蔵体が期待される、優れたガス吸蔵性能を有する環状化合物−金属錯体類縁体の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
即ち、本発明は以下の(1)〜(6)に関する。
(1)式[1] で示される環状化合物と金属からなる有機金属錯体。
【0008】
【化1】

(式中、Xは水酸基、シアノ基、カルボン酸基、アシル基、カルボキシアルキル基、カルボモイルアルキル基であり、Yは炭化水素基であり、Zはスルフィド基、スルフィニル基、またはスルホニル基であり、nは4である。この場合の金属はアルカリ金属、アルカリ土類金属、典型金属、白金族金属、遷移金属、希土類金属を表す。)
【0009】
(2)式[2]で表される多孔質結晶構造、層状結晶構造を有する環状化合物−金属錯体類縁体。
【0010】
【化2】

(式中、X、Y、Z及びnは前記と同じ。Mはアルカリ金属、アルカリ土類金属、典型金属、白金族金属、遷移金属、希土類金属を表す。破線は分子間金属配位結合を指す。)
【0011】
(3)式[3]で表される多孔質結晶構造、層状結晶構造を有する環状化合物−金属錯体類縁体。
【0012】
【化3】

(式中、X、Y、Z及びnは前記と同じ。Mはアルカリ金属、アルカリ土類金属、典型金属、白金族金属、遷移金属、希土類金属を表す。破線は分子間金属配位結合を指す。)
【0013】
(4)式[4]で表される多孔質結晶構造、層状結晶構造を有する環状化合物−金属錯体類縁体。
【0014】
【化4】

(式中、X、Y、Z及びnは前記と同じ。Mはアルカリ金属、アルカリ土類金属、典型金属、白金族金属、遷移金属、希土類金属を表す。破線は分子間金属配位結合を指す。)
【0015】
(5)式[5]で表される多孔質結晶構造、層状結晶構造を有する環状化合物−金属錯体類縁体。
【0016】
【化5】


(式中、X、Y、Z及びnは前記と同じ。Mはアルカリ金属、アルカリ土類金属、典型金属、白金族金属、遷移金属、希土類金属を表す。破線は分子間金属配位結合を指す。)
【0017】
(6)式[6]で表される多孔質結晶構造、層状結晶構造を有する環状化合物−金属錯体類縁体。
【0018】
【化6】

(式中、X、Y、Z及びnは前記と同じ。Mはアルカリ金属、アルカリ土類金属、典型金属、白金族金属、遷移金属、希土類金属を表す。lは整数または小数を指す。mは整数または小数を指す。qは整数を指す。)
【発明の効果】
【0019】
本発明のガス吸蔵能力を有する環状化合物−金属錯体類縁体は、有機分子が主成分であり、これまでの吸蔵材料である合金より軽量である。そのため、重さ的に不具合が生じるような機械部品へ組み込む場合などでは有用である。
また、本発明のガス吸蔵能力を有する環状化合物−金属錯体類縁体は、様々なガス状分子を吸着することが可能であるために、環境問題としては二酸化炭素の除去、燃料・エネルギー問題としては、メタン、水素ガスの吸蔵に利用できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
本発明におけるガス吸蔵能力を有する環状化合物−金属錯体類縁体は、下記一般式(1)〜(6)で表される。
なお、式中、Xは水酸基、シアノ基、カルボン酸基、アシル基、カルボキシアルキル基、カルボモイルアルキル基であり、Yは炭化水素基であり、Zはスルフィド基、スルフィニル基、またはスルホニル基であり、nは4である。Mはアルカリ金属、アルカリ土類金属、典型金属、白金族金属、遷移金属、希土類金属を表す。破線は分子間金属配位結合を指す。lは整数または小数を指す。mは整数または小数を指す。qは整数を指す。
【0021】
【化7】

【0022】
【化8】

【0023】
【化9】

【0024】
【化10】

【0025】
【化11】

【0026】
【化12】

これらをある特定のガス雰囲気下に置くことにより、ガス状分子(ゲスト分子)が環状化合物−金属錯体類縁体内に移行し、ゲスト分子が吸着される。
これら、環状化合物−金属錯体類縁体の好適な吸着状態は、粉末状体が望ましいが、固形化しても良い。
【0027】
吸着されるガス状分子(ゲスト分子)は特に制限が無いが、低沸点の溶媒が望ましく、また、極性溶媒、非極性溶媒においても特に制限は無い。
通常、大気圧条件下、気体状分子(窒素、酸素、二酸化炭素、メタンなど)においても、使用上の制限は特に無い。これらゲスト分子の濃度も特に制限無いが、好ましくは低濃度から高濃度状態まで吸着は可能である。
また、吸着時の圧力は低圧から飽和蒸気圧まで可能であるが、好ましくは飽和蒸気圧付近が望ましい。
吸着操作時の温度においても特に制限は無く、好ましくは0〜200℃である。
また、吸着時間においても特に制限は無いが、好ましくは12〜48時間程度が望ましい。
吸着時における操作においても、特に制限は無いが、より互いに接触させるために、振とう、攪拌を行っても良い。
振とう、攪拌の条件は特に制限は無いが、振とうは通常毎分60〜200回程度行えばよい。
【実施例1】
【0028】
次に、本発明のガス吸蔵能力を有する環状化合物−金属錯体類縁体の実施例を、さらに詳細に説明する。
但し、本発明はこれらの例によって何ら限定されるものでない。
なお、実施例で用いた分析法は以下の通りである。
[1] 1H-NMR:日本ブルカー株式会社製・固体NMR(Bruker DPX-300)
[2] X線結晶構造解析
使用機器:Rigaku RAD-PC X線回折装置(30KV,20mA,Cu-Kα radiation,X線波長1.5418nm,2θ=50degまで測定)
[3] 蒸気吸着測定
吸着質の吸着等温線は、定容型の蒸気吸着測定装置にて測定した。
蒸気吸着条件:BELSORP SP-V(日本ベル製)で測定した。
装置仕様:サンプルチャンバー容量15 mL、測定温度25 ℃±0.1 ℃、サンプル量400 mg、前処理温度70 ℃、前処理真空度0.001 torr以下、前処理時間18時間、ガスチャンバー容量176.36 mL、死容積測定ガスHe
【0029】
(製造例1)
【0030】
【化13】

1000mL三口フラスコにp-tert-butylphenol 300g(2.0mol)、ジフェニルエーテル64.0ml、エチレングリコール56.0mL(1.0mol)を入れ、窒素下加熱攪拌し、60℃に達したら、酸化カルシウム28.0g(0.5mol)を投入し、約20分で120℃まで昇温させ2時間反応させた。
反応後、エチレングリコール、生成した水を減圧溜去し、その時に同時に溜去してしまったジフェニルエーテルを追加後、窒素下加熱攪拌し、100℃に達したら硫黄 95.9g(3.0mol)を全量加え、230℃まで昇温させて3時間反応させた。
反応終了後、放冷し温度が110℃に達したらトルエン250mLを徐々に加えて、反応液の粘性を下げていき、4Nの硫酸 500mL中に反応液を注ぎクエンチした。
析出した硫酸カルシウムを濾過し、濾液を飽和硫酸ナトリウム水溶液にて洗浄後、濃縮し、80℃に加温しておく。
別に準備しておいた酢酸1Lを80℃に加温しておき、そこに前記濃縮した反応液を注ぎ、約1時間80℃で攪拌後、室温で一晩放置した。
析出した沈殿を蒸留水にて洗浄後、未洗浄の酢酸を除くため、大量のクロロホルムに溶解させ、硫酸ナトリウム水溶液で洗浄した。その後、有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し、一晩減圧乾燥させ、上記化13式の環状フェノール硫化物中間体オリゴマ−を得た。
【0031】
(製造例2)
【0032】
【化14】

製造例1で得られた環状フェノール硫化物中間体オリゴマ- 30g、ジフェニルエーテル64.0mL、水酸化ナトリウム3.99g、酢酸1.62gをこの順に500mLの三口フラスコに入れ窒素下加熱攪拌し、100℃で硫黄2.14gを全量加え約1時間で230℃まで昇温させ、4時間反応させた。
反応終了後、放冷し2Nの硫酸(100mL)を反応液に注ぎクエンチし、n-へプタン(100mL)を加え約10分間攪拌した。
その後、無水硫酸ナトリウム水溶液で硫酸を洗浄し水相と有機相に分け、有機相内のジフェニルエーテルを減圧溜去し、アセトンを加えて沈殿を析出させた。
析出した沈殿を濾取し、減圧乾燥後、上記化14式の環状フェノール硫化物の粗結晶を得た。
粗結晶を少量のクロロホルムに溶解させ、不純物を除き、濃縮、再結晶化により生成を行う。NMRにて同定を行った。
【0033】
(製造例3)
【0034】
【化15】

製造例2得られた環状フェノール硫化物4量体化合物1.00g,(1.39mmol)、をテトラヒドロフラン(50ml)中に窒素下、攪拌により溶解させる。溶解後、水素化カリウム(30%濃度)1.87g(14.0mmol)加え、1時間室温にて窒素下攪拌を行う。
反応終了後、5mlのメタノールを加え、未反応の水素化カリウムをクエンチし、その後、濃縮しテトラヒドロフランを留去する。
得られた粉末をメタノール約400 mlに加熱溶解させ、室温にて数日放置し、再結晶により精製を行い、上記化15式の環状フェノール硫化物−カリウム錯体を得た。NMR及び単結晶X線解析により同定を行った。
【0035】
(実験例1)
製造例3で得られた環状フェノール硫化物4量体−カリウム錯体を減圧下乾燥させ、得られた粉末によるメタノールの蒸気吸着実験を行った。
吸着実験は上記粉末400mgを使用した。日本ベル社製蒸気吸着装置BELSORP18SP-Vを使用した。
測定温度は25℃(298 K)で測定を行った。吸着結果を図1に示す。
【0036】
環状フェノール硫化物4量体−カリウム錯体の乾燥粉末は2段階でメタノールの吸着をすることが明らかとなった。
メタノ−ルの分子が小さいために、最初の低圧域で、この粉末構造中に最初から形成されている、微小な空間に約1〜2分子程度吸着され、その後、粉末構造中に入り込んだメタノール分子がこの粉末構造の隙間を押し広げるような形を取り、それにより形成される空間に新たに、約3〜4分子吸着されることが明らかとなった。
また、脱離時ではほとんど脱離が見られない。
これはメタノール分子が環状フェノール硫化物4量体−カリウム錯体の構造の中に安定に取り込まれていることを示している。
【0037】
(実験例2)
製造例3で得られた環状フェノール硫化物4量体−カリウム錯体を減圧下乾燥させ、得られた粉末による酢酸エチルの蒸気吸着実験を行った。
吸着実験は上記粉末400mgを使用した。
日本ベル社製蒸気吸着装置BELSORP18SP-Vを使用した。
測定温度は25℃(298 K)で測定を行った。吸着結果を図2に示す。
【0038】
環状フェノール硫化物4量体−カリウム錯体の乾燥粉末は2段階で酢酸エチルの吸着をすることが明らかとなった。
メタン−ル分子の吸着と比べると、最初の低圧域での取り込みがメタノールの場合より少ないことが明らかとなる。これは分子サイズがメタノールより大きいために、最初から形成されている空間に1分子程度しか入り込めないためと推測される。
しかし、最終的にはメタノールの場合と同様に隙間が押し広げられ、約5分子の酢酸エチルが取り込まれる。また、脱離時においても、メタノールの場合と同様に、ほとんど脱離が見られない。
これも酢酸エチル分子が環状フェノール硫化物4量体−カリウム錯体の構造の中に安定に取り込まれていることを示している。
【産業上の利用可能性】
【0039】
本発明のガス吸蔵剤は有機分子が主成分であり、これまでの吸蔵材料である合金より軽量である。そのため、重さ的に不具合が生じるような機械部品へ組み込む場合などでは有用であると考える。
また、様々なガス状分子を吸着することが可能であるために、環境問題としては二酸化炭素の除去、燃料・エネルギー問題としては、メタン、水素ガスの吸蔵に利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】環状フェノール硫化物4量体−カリウム錯体のメタノールの蒸気吸着実験の吸着結果を示すグラフ図である。
【図2】環状フェノール硫化物4量体−カリウム錯体の酢酸エチルの蒸気吸着実験の吸着結果を示すグラフ図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式(1)で示される環状化合物と金属からなることを特徴とする有機金属錯体。
【化1】

(式中、Xは水酸基、シアノ基、カルボン酸基、アシル基、カルボキシアルキル基、カルボモイルアルキル基であり、Yは炭化水素基であり、Zはスルフィド基、スルフィニル基、またはスルホニル基であり、nは4である。この場合の金属はアルカリ金属、アルカリ土類金属、典型金属、白金族金属、遷移金属、希土類金属を表す。)
【請求項2】
式(2)で表される多孔質結晶構造、層状結晶構造を有することを特徴とするガス吸蔵能力を有する環状化合物−金属錯体類縁体。
【化2】

(式中、X、Y、Z及びnは前記と同じ。Mはアルカリ金属、アルカリ土類金属、典型金属、白金族金属、遷移金属、希土類金属を表す。破線は分子間金属配位結合を指す。)
【請求項3】
式(3)で表される多孔質結晶構造、層状結晶構造を有することを特徴とするガス吸蔵能力を有する環状化合物−金属錯体類縁体。
【化3】

(式中、X、Y、Z及びnは前記と同じ。Mはアルカリ金属、アルカリ土類金属、典型金属、白金族金属、遷移金属、希土類金属を表す。破線は分子間金属配位結合を指す。)
【請求項4】
式(4)で表される多孔質結晶構造、層状結晶構造を有することを特徴とするガス吸蔵能力を有する環状化合物−金属錯体類縁体。
【化4】

(式中、X、Y、Z及びnは前記と同じ。Mはアルカリ金属、アルカリ土類金属、典型金属、白金族金属、遷移金属、希土類金属を表す。破線は分子間金属配位結合を指す。)
【請求項5】
式(5)で表される多孔質結晶構造、層状結晶構造を有することを特徴とするガス吸蔵能力を有する環状化合物−金属錯体類縁体。
【化5】

(式中、X、Y、Z及びnは前記と同じ。Mはアルカリ金属、アルカリ土類金属、典型金属、白金族金属、遷移金属、希土類金属を表す。破線は分子間金属配位結合を指す。)
【請求項6】
式(6)で表される多孔質結晶構造、層状結晶構造を有することを特徴とするガス吸蔵能力を有する環状化合物−金属錯体類縁体。
【化6】

(式中、X、Y、Z及びnは前記と同じ。Mはアルカリ金属、アルカリ土類金属、典型金属、白金族金属、遷移金属、希土類金属を表す。lは整数または小数を指す。mは整数または小数を指す。)

【図1】
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【図2】
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