説明

ガス種を発生させるための装置

本発明は、装置(10)から放出されるガスプラズマ柱の形でのガスプラズマの流れであろう非熱性ガスプラズマを発生させるための装置(10)を提供する。この装置は、加圧下で(単一または複数の)ガス(14)を保持するためのガスカプセル、すなわち圧力容器(12)を有し、またそのカプセルは、カプセルから放出されるときにプラズマ発生器(16)を介してアプリケーター(18)へのガスの流れを形成するためのものである。ガスカプセルから放出されたガスはプラズマ発生器において活性化され、それによりガスプラズマが形成される。装置は、プラズマ発生器(16)、電池(116)およびプラズマ発生器を活性化するための信号発生器(58)のためのハウジング(28)を有する。ガスカプセル(12)はハウジング(28)に装着される。装置は、(典型的にはガスカプセル(12)によって)手で持つように改造され、そして例えば歯の清掃や白化のために用いられるように操作される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、非熱性ガスプラズマのようなガス種を発生させるための装置、およびその装置を含む機器に関する。
【背景技術】
【0002】
非熱性ガスプラズマの発生のためのシステムはこれまで知られていて、人間または動物の身体の処置のための工業、歯科、医療、化粧品および獣医学の分野などの多くの分野において有用性を有する。非熱性ガスプラズマを発生させることは、著しい熱的な組織の損傷を起こすことなく、血液の凝固作用、清掃、殺菌、および表面からの汚染物質の除去、消毒、組織の再結合、および組織障害の治療を促進するために用いることができる。そのようなシステムの例は、US 2009/0009090 A1、WO 2009/065046 A1、およびUS 2006/0084158 A1に示されている。
【0003】
公知のガスプラズマ発生器は一般に、比較的大きな基体を加工処理するかまたは機能化するためのかなりの大きさの工業用システム、あるいはガスラインによってハンドピース(手で持つ部分)に接続された重質なガスシリンダーを有するベースユニットを含む小さなシステムのいずれかである。さらに、このシステムは、電力ケーブルによってハンドピースに接続された電力ユニットを有しているかもしれない。従って、これらのシステムは、家庭内あるいは手術室内での使用には十分には適していない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許出願第2009/0009090号
【特許文献2】国際公開第2009/065046号
【特許文献3】米国特許出願第2006/0084158号
【発明の概要】
【0005】
本発明は非熱性ガスプラズマの流れを発生させるための装置を提供し、この装置は:加圧下でガスを放出可能に保持するためのガスカプセル;カプセルから放出されたガスを活性化し(energize)、それにより前記非熱性ガスプラズマの流れを発生させることのできるプラズマ発生器;非熱性ガスプラズマまたはそのガスプラズマから誘導される活性ガスを処理すべき表面へ指向させるための、非熱性ガスプラズマのアプリケーター;電気エネルギーの供給源;電気エネルギーの供給源に電気的に接続されていて、プラズマ発生器の中でガスを活性化することによって前記非熱性ガスプラズマを形成するための活性化手段;および、プラズマ発生器、電気エネルギーの供給源および活性化手段を収容するためのハウジング;を有し、ハウジングは、ガスカプセルを装着することのできる外部ポートと、開いているときにカプセルから放出されたガスをプラズマ発生器へ導くことのできる通路を有し、カプセルが閉じられた位置にあるときに、装置は使用者によって手で保持されて操作することができて、それによって非熱性ガスプラズマの流れをアプリケーターから処理すべき表面へ指向させる。
【0006】
非熱性ガスプラズマは40℃未満の温度を有していてもよい。
ガスプラズマはイオンと電子を含んでいる。ガスプラズマは典型的に、励起された原子または分子も含んでいる。これらの励起された原子または分子は化学的に活性であり、周囲の気体中に遊離基を形成させることができる。活性化された原子または分子は、イオンや電子よりも長い半減期を有するだろう。従って、プラズマはアプリケーターの中で部分的にまたは完全に衰退または崩壊するかもしれないが、それは、なお有用な活性種を保持しているだろう。ここで用いられる「活性ガス」という用語は、そのような衰退または崩壊したプラズマを包含している。
【0007】
前記ガスの流れを形成するために、ガスカプセルからガスを選択的に放出するための制御手段を設けてもよい。そのような制御手段はさらに、電極の活性化を制御するための前記活性化手段に操作可能に接続されていてもよい。ガスカプセルから放出されるガスの流れを感知するためのセンサーを設けてもよく、このとき前記制御手段は、前記ガスの流れが所定の質量流量または体積流量を超えた場合にのみ活性化手段を作動させる。制御手段は、手動で操作できるボタンまたはスイッチのような使用者による入力手段を含んでいてもよく、これは前記プラズマ発生器へのガスの流れを生じさせるとともに活性化手段を作動させるために、使用者によって操作可能である。
【0008】
前記ガスカプセルが前記ハウジングに装着されたときにガスカプセルからガスを放出させるために、ガス放出機構を操作してもよい。ガスカプセルはシュレーダーバルブのような圧力解放弁を有していてもよく、これには、ガスカプセルからのガスの放出を防ぐために負荷がかかっていて、そして前記ガス放出機構は、ガスカプセルからガスを放出させるために、前記負荷に対抗して前記圧力解放弁の上で作動させるための手段を有する。
【0009】
前記通路には流れ弁を設けてもよく、これは、開いているときに、通路を通してガスカプセルからプラズマ発生器へ前記ガスの流れを通し、そして閉じたときに前記流れを妨げるものである。その代わりに、あるいはそれに加えて、ガスカプセルとプラズマ発生器の間のガスの流れ、および/またはプラズマ発生器からアプリケーターへのガス種の流れを調節するために、流量調節器を設けてもよい。このようにして、反応室に入るガスの流れを制御することによって反応を起こさせ、また装置から射出されるガス種の流れを制御することによって処理を実施することができる。
【0010】
ガスをオリフィスプレートを通して制御された放出量でガスカプセルから放出することのできる膨張室を設けてもよい。膨張室はガスカプセルからの流れの速度を低下させる。
物体あるいは人間または動物の身体の処理領域を処置するために処理領域において有益な効果が達成されるのに十分な時間にわたってガス種を発生させるために、使用する前に、ガスカプセルは十分な量のガスを収容している。この点について、ガスカプセルは典型的に、少なくとも2分間にわたってプラズマを発生させるのに十分な量のガスを収容している。処理領域(例えば口腔内の歯)に有益な効果を与えるのに十分なガス種を発生させるには、大気圧において1分間当り少なくとも半リットルのガスを必要とするだろう。従って、ガスカプセルは、少なくとも60バールの圧力において貯蔵される場合に、大気圧において4リットル以下のガスに相当する量を収容するようにしてもよい。ガスカプセルの内容積は50ml〜200mlの範囲であってもよい。ガスカプセルは概ね円筒形であって、長さが約200mm未満で直径が50mm未満であってもよい。一つの例において、ガスカプセルは、内径が35mmで長さが約135mmである。
【0011】
活性化手段は、前記プラズマ発生器の中で電場を発生させるための少なくとも一つの電極と、前記少なくとも一つの電極を駆動させる電気信号を発生させるための信号発生器を有していてもよい。発生されるガス種がガスプラズマである場合、活性化手段は、好ましくは使用者によって耐えられる約40℃未満の温度において非熱性プラズマを発生させるように構成されていてもよい。前記電極のうちの少なくとも一つは、誘電体によってプラズマ発生器の中のガスから絶縁されていてもよく、それによってアークの発生が低減され、従ってガス種の加熱が制限される。前記少なくとも二つの電極は、前記プラズマ発生器の実質的に全体において電場を発生させるために、互いに分離していてもよい。前記電極のうちの一つをプラズマ発生器の周辺に形成してもよい。電極のうちの一つは、プラズマ発生器の中に延びるプローブによって形成されていてもよい。プローブはその端部において先細にされていてもよく、それにより前記プラズマ発生器の中でのプラズマの発生を増大させるための先端が形成される。
【0012】
前記信号発生器は、前記電極を駆動させるためのパルス化されたDC信号またはAC信号を発生するように構成することができて、この信号は、使用周期の20%未満について複数の電極または各々の電極にエネルギーが供給されるような低い使用周期信号を形成するように調整することができる。実際に、プラズマ発生器の中でガスプラズマの発生を開始することができて、活性化手段による連続した活性化を行うことを要せずに、これを継続させることができる。
【0013】
前記活性化手段は、電極を駆動させるための信号を増幅する増幅器と、負荷と電源のインピーダンスを整合させるための整合回路を有していてもよい。
電気エネルギーの供給源は一つ以上の電池であってもよい。好ましくは、電池は再充電可能なものであり、そして前記ハウジングは、主電源につながるプラグを受けるためのソケットと、電池を再充電するための再充電回路を有する。あるいは、装置は、再充電のために電池を再充電ユニットに誘導的に結合するための手段を有していてもよい。ハウジングは、電池をハウジングの中に設置するための囲いと電気端子を有していてもよく、その端子は、前記活性化手段にエネルギーを供給するために前記囲いの中に設置される場合に電池に連結される。
【0014】
あるいは、電気エネルギーの供給源は変圧器を有していてもよく、また前記ハウジングは変圧器を電力の供給源に連結するための手段を有し、このとき前記変圧器は、前記活性化手段にエネルギーを供給するように改造される。
【0015】
アプリケーターは、ハウジングにおいてプラズマ発生器と連通する開口を有していてもよい。アプリケーターは、ガス種を適用するためのアプリケーターの頭部(ヘッド)と、前記プラズマ反応室から前記頭部へガス種を送るためのダクトを有していてもよい。アプリケーターの頭部は前記プラズマ発生器から離れていてもよく、それによって、典型的に高電圧であろう活性化手段から処理領域が分離される。
【0016】
装置は多くの用途を有するが、しかし人間または動物の身体の口腔領域を、歯を白化または清掃することによって処理するように改造することができる。この点について、アプリケーターの頭部は、一つ以上の歯にぴったり合うような寸法と形状にすることができる。アプリケーターの頭部は、複数の歯を処理するために、ガス種を指向させるために人間または動物の身体の口の中に配置されるように構成された一つ以上の通路を有していてもよい。
【0017】
処理後に処理領域からガス種を排気するための排気手段を設けてもよく、そしてその排気手段は、処理領域からガス種を吸引するためのモーターによって駆動される吸引手段を有していてもよい。処理領域から排気ダクトが延びていてもよく、排気ダクトは前記吸引手段と流体的に連通している。排気ダクトは前記アプリケーターによって形成されていてもよい。前記排気手段の操作は制御手段によってさらに制御されてもよく、それとともに、反応室へのガスの供給と活性化手段の作動も制御される。排気手段は処理領域からのガスまたはガス種の流れを生じさせ、その流れは好ましくは、前記ガスカプセルから放出されることによって生じる処理領域への前記ガスの流れよりも大きい。
【0018】
前記装置の状態を表す値を表示するためのディスプレーを設けてもよく、そのような状態とは、カプセルのガスの内容量、電気エネルギーの供給源の中に残っている充電量、または装置から放出されるプラズマの温度のうちの一つ以上のものである。前記装置の状態が所定の量よりも減少したときに、使用者に警告を出すための手段(例えば使用者に聞こえる音または警告灯)を設けてもよい。
【0019】
ガスカプセルは、前記反応室においてプラズマを形成するための低いエネルギー要件を有するガスを収容していてもよい。そのようにすることによって、反応室の中へ射出されるエネルギーの量を低減することができて、それによりガスまたはガス種の過度の加熱が防がれる。ガスはヘリウムのような貴ガスであってもよい。貴ガスの非熱性プラズマは、イオンと電子の混合物を含んでいる。プラズマの半減期は非常に短いので、それはアプリケーターから出る前に崩壊するだろう。プラズマは励起した原子も含んでいる。幾つかの貴ガスの原子は、プラズマが崩壊した後に、励起した状態のままでいると考えられる。励起した貴ガスの原子は水蒸気を含む大気中のガスと反応して、酸素の原子やヒドロキシル基のような遊離基を形成する。そのような遊離基は有益な殺菌性を有すると考えられる。従って、非熱性ガスプラズマがアプリケーターから放出された後に崩壊することは、重要なことではない。
【0020】
装置を手で使用することを可能にするために、ハウジングに装着されたカプセルを用いて組み立てられたときに、装置の長さは300mm未満で、幅が50mm、そして質量が1kg未満であるのが好ましい。
【0021】
本発明が十分に理解されるように、その実施態様が添付図面を参照して以下で説明されるが、それらは例としてのみ提示されるものである。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】図1は、非熱性プラズマを発生させるための装置を含む機器を概略的に示す。図面(特に図1と図2)は、一定の縮尺で描かれてはいない。
【図2】図2は、図1に示す種類のものの改変された装置を示す。図面(特に図1と図2)は、一定の縮尺で描かれてはいない。
【図3】図3は、カプセルをハウジングに装着することを示す、装置の概略的な側面図を示す。
【図4】図4は、装置の圧力容器の断面図を示す。
【図5】図5は、電池からのACプラズマ発生信号を発生させるための配置を概略的に示す。
【図6】図6は、装置の第一のアプリケーターと装置のハウジングの連結部分を示す。
【図7】図7は、装置の第二のアプリケーターと装置のハウジングの連結部分を示す。
【図8】図8は、装置の第三のアプリケーターと装置のハウジングの連結部分を示す。
【図9】図9は、図7に示されるアプリケーターのハウジングへの連結を概略的に示す。
【図10】図10は、図8に示されるアプリケーターのハウジングへの連結を概略的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0023】
図1を参照すると、装置10が示されていて、これは、この装置から放出されるガスプラズマ柱の形でのガスプラズマの流れであろう非熱性プラズマ24を発生させるためのものである。ガスプラズマの流れは、通常大気圧において発生され、そして装置から放出される。この装置は、加圧下でガスを保持するためのガスカプセル、すなわち圧力容器12を有し、またそのカプセルは、カプセルから放出されるときにプラズマ発生器16を介してアプリケーター18へのガスの流れを形成するためのものである。ガスカプセルから放出されたガスはプラズマ発生器において活性化され(エネルギーを付与され)、それにより非熱性ガスプラズマが形成される。ガスは単一の純粋ガスであっても、あるいは二つ以上のガスの混合物であってもよい。
【0024】
装置はさらに、電気エネルギーの供給源20と、この電気エネルギーの供給源に電気的に接続されていて、プラズマ発生器16の中でガス14を活性化することによって非熱性ガスプラズマを形成するためのガスプラズマ活性化手段22を有する。アプリケーター18は、アプリケーターにおける開口26からガスプラズマ柱を発生させるために、プラズマ発生器16からのプラズマの流れを指向させる。ガスプラズマは、適切に構成されたアプリケーターの中で周囲空気と混合されてもよく、あるいはアプリケーターから放出されるときに周囲空気と混合されてもよい。
【0025】
ハウジング28は、プラズマ発生器16、電気エネルギーの供給源20、およびプラズマ活性化手段22を収容している。ハウジングは、ガスカプセル12を装着することのできる外部ポート29を有する。装置は保持することのできる寸法と重量にされ、ガスカプセル12は典型的にハンドル(取っ手)として機能し、使用者によって手動で操作され、そしてプラズマ24は物体あるいは人間または動物の身体の処理領域を処置するために使用者によって容易に指向される。この点について、装置は、それを遠隔のガス供給源へガスラインによって接続することを要せずに操作される。そのような先行技術の配置は扱いにくいものであり、また、装置を容易に持ち運びできるものにはしない。ガスカプセル12をハウジング28に接続すると、装置10のこの自蔵式の配置により、家庭の環境の中、例えば浴室の中で容易に使用できる。装置10は、装置を電気ケーブルで主電源に接続することを要せずに、供給源から電力を受けることができる。しかしながら、典型的な電気ケーブルは、家庭の環境の中で使用するのにガスラインよりは障害にはなりにくい。というのは、装置10を使用するときに装置において電気ケーブルを必要としないけれども、ケーブルは通常は可撓性かつ軽量だからである。
【0026】
装置を手で保持して操作するのに適するように、寸法と重量がある上限を超えてはならない。装置を用いて処理領域を処置することが、装置を手で持つ場合であって、それが比較的軽量である場合にだけ実行可能な複雑で微妙な動きを要するかもしれない、ということも認識されよう。一例として、装置は典型的な電気歯ブラシとほぼ同じ寸法と質量のものである。装置10の寸法と質量を理解するのを助けるものとしてここで提示する、他の分野の公知の手で持って操作される装置は、例えば電気歯ブラシ、あるいはコードレスの電気ドリルまたはスクリュードライバーである。幅の上限は、装置を持つ手の能力によって決定される。直径が60mmをはるかに超えるガスカプセルのいかなる寸法も、装置を保持して使用するのを心地よくないものにする。長さの上限は、扱いにくくならないように装置を用いる使用者の能力によって決定され、装置が歯を処理するために用いられる場合は、装置の長さは腕の長さよりも短いのが望ましく、好ましくは約20cm〜25cmの範囲であることも認識されよう。好ましくは、ガスカプセル12は、手のひらで心地よく保持することができるような輪郭にされる。装置の全体としての質量は、好ましくは1キログラム未満である。
【0027】
装置は一回の処理で用いられて、次いで使い捨てされるように構成されてもよい。この点について、装置の構成部品は一回の処理だけのために選択される。一回だけの処理に必要とされるガスと装置内に貯蔵されるエネルギーは少ないであろうから、製造コストを最少にし、そして装置の寸法と重量を小さくするように、圧力容器とエネルギーの供給源を選択することができる。例えば、口腔を一回だけ処理し、次いで使い捨てされるように、装置が構成されてもよい。そのような使い捨ての装置は、例えば上着のポケットまたはハンドバッグの中に容易に携帯できるであろう。装置は、歯のドライクリーニングまたはその他の処理に適しているので、使い捨ての装置を、例えば処理を行うのに水を利用できるとは限らない旅行の最中に容易に用いることができる。
【0028】
装置10は、例えば人間または動物の身体の治療のための歯科、医療、化粧品および獣医学の分野において用いることができる。装置は、例えば歯の白化または歯の清掃、歯肉炎、歯周炎または口臭の治療、根管治療後の殺菌、傷の殺菌または回復(例えば抜歯後のドライポケット)、歯間の清掃および口臭の消臭などの、歯の処理またはその他の口腔の処理において特に有用性を有する。歯の白化に対する適用は、本出願人の同時係属出願であるGB0823435.3(2008年12月23日提出)においてさらに詳細に記載されていて、その内容はここに参照文献として取り込まれる。この点について、処理領域は、単一の歯、二つの歯または上および/または下の歯列弓であってよい。あるいは、処理領域は歯茎または空洞の部分であってもよい。さらに、処理領域は口腔であってもよい。
【0029】
装置10は、プラズマ加工処理による表面処理のような用途、例えば塗料を塗布する前のプラスチック表面の調製に用いられてもよい。
以下で装置10の構成要素を、その関連する変更や代替のものを示しながら、さらに詳細に説明する。
【0030】
装置10には弁33が装着され、これは開いたときに通路30を通してガスカプセル12からプラズマ発生器16へガスを流し、そして閉じたときに流れを妨げる。弁33は、弁33を制御するために使用者が操作することのできる機械式押しスイッチ34に機械的に連結されていてもよい。あるいは、弁を操作するための使用者による他の作動手段を設けてもよく、そのようなものとしては、例えば機械式スライドスイッチあるいは電磁弁を開くために閉じることのできる電子スイッチがある。さらに、使用者による最初の入力に応答してガスカプセルからの流れを活性化し、そして使用者による二回目の入力に応答して非活性化させることができるように、使用者による活性化手段を改造してもよい。あるいは、処理領域を処置するのに十分な所定の時間にわたってガスを流すために、使用者による一回の入力によってタイマー回路(図示せず)を作動させるようにしてもよい。例えば、装置10が歯の白化のために用いられる場合、所定の時間とは、各々の歯について5秒であるかもしれない。
【0031】
弁33は、ガスカプセルとプラズマ発生器の間で流れを開閉するためのいかなる適当な手段であってもよい。さらに、弁33は、完全に開いた状態と完全に閉じた状態との間で流れを調節するための可変的なものであってもよい。
【0032】
上述したように、ハウジング28は、ガスの流れを形成するためにガスが放出されるようにガスカプセルを操作できるように、ガスカプセル12を装着することのできるポート29を有する。ガスカプセル12には、それ自身の弁32を設けてもよい。ガスカプセルには頭部を形成してもよく、これは弁32を受け入れて、そしてポート29と滑り摩擦嵌合するかあるいは差込み結合する外表面を有するか、あるいはポート29を画定するハウジング28上の部材の中の相補的なねじ山と契合するねじ山を設けた外表面を有する。ガスカプセルをポート29といかなるやり方で契合させるにしても、それはガスカプセル12をハウジング28から取り外しできるものであって、例えば、カプセルに収容されたガスが消耗したときに、満杯の代替ガスカプセルをハウジングに装着できるようにする。
【0033】
ハウジングは、ガスカプセルをハウジングに装着したときに、ガスカプセルからガスを放出するための動作が可能な構成またはその他のガス放出機構を有していてもよい。弁32は、圧力容器からのガスの放出を防ぐように負荷がかかった弁部材を有していてもよい。ガス放出機構は、カプセルからガスを放出するために、負荷に対抗して圧力解放弁の上で作動する。
【0034】
弁32の適当な形を示すガスカプセル12の一例を、図4に示す。ガスカプセル12は、カプセルの頭部42において弁32を有する。この例において、据付け手段は、圧力容器を所定の位置に据え付けるためにハウジングの相補的にねじ山を切った表面と契合するようにねじ山が設けられた頭部42の外表面を有する。弁32は、圧力容器の首における滑り動作を受けるとともに、負荷手段(この例では、ばね46)によって閉じられた位置に負荷を受けている滑り部材44を有する。滑り部材44はスリーブ45を通して延びていて、スリーブ45は頭部42の内表面に形成された流体密の相補的なねじ山と契合する外側のねじ山を有する。スリーブ45の内側の端部は弁座を形成している。圧力容器12をハウジング28に装着すると、滑り部材44は容器の内部へ動き、滑り部材44と一体の弁部材47は弁座から離れるように移動し、そして弁が開いて容器からガスが流れる。弁32は、容器の最大圧力(例えば80バール)において圧力容器内にガスを保持するのに十分なだけの封止強度を有する。弁はシュレーダーバルブであってもよい。
【0035】
弁32を開くための一つの配置を図3に示す。説明を容易にするために、弁32を開くための機構を理解するのに重要でない部品は図3に示されていない。ハウジング28はドッキングポート29を有し、このポートはカプセル12の頭部42上の外側のねじ山と相補する内側のねじ山を有する。従って、ハウジング28へのカプセル12の装着は容易な操作となる。ドッキングポート29には、一体となったスカート302を有するディスク300が設けられる。押し棒304が、ディスク300内の軸方向の穴を通って延びている。ディスク300には、非熱性プラズマ発生器(図3には示されていない)に通じる導管306と連通する内部通路が形成されている。カプセル12をハウジング28に最初にセットすると、押し棒304の軸受け端部と滑り部材44が近接する。(示されているように)押し棒304の頂部はカム308と協動する。カム308は、軸312を有する作動棒310に接続しているか、または一体となっている。作動棒310はハウジング28の外部に設けられた押しボタン314によって作動し、それによりカム308が軸312の周りで動き、そして押し棒304が滑り部材44に対して押され、それが弁を開く方向へ移動する。このようにして弁32が開き、それによりガスがカプセル12からディスク300を通って導管306に流れ、次いで、プラズマ発生器(図3には示されていない)に流れる。ガスの漏れを防止するために、第一のOリング封止部材316がカプセル12の頭部42とディスク300との間に設けられ、また第二のOリング封止部材318が押し棒304とディスク300を通る軸穴との間に設けられている。所望により、装置の電池を再充電できるように、ドッキングポート29に充電器(図示せず)を装入できるように構成してもよい。従って、ポート29はハウジング28内の誘導充電用コイル320によって囲まれていてもよい。
【0036】
再び図1を参照すると、プラズマ室16に入るガスの質量流量または体積流量は、非熱性ガスプラズマの発生が促進されるように制御されるのが好ましい。例えば、流量によって、プラズマ室の中でのガスの滞留時間を制御する。流量が高すぎる場合は、生じるガスプラズマは、望ましくないほどに低い濃度の励起原子、イオンおよび電子を含んでいるかもしれない。さらに、アプリケーターを通る流れは、処理領域の有益な結果が得られるのに要するよりも多くなり、従ってガスを浪費するかもしれない。流量が低すぎる場合は、アプリケーターを通る不十分なプラズマの流れが発生するかもしれず、それにより処理領域の処置は不十分となるか、あるいは、望ましくないかまたは非処理性のガス種が発生する。従って、装置10は、ガスカプセルとプラズマ発生器の間でガスの流れを調節するための流量調節器50を有する。加えて、あるいは代替的に、流量調節器は、プラズマ発生器からのガスとプラズマの流れを調節するように配置することができる。流量調節器は、流れセンサー(図1には示されていない)とともにフィードバックループ内に配置された可変式流量制御弁であってもよい。流量調節器の代わりに、プラズマ発生器内のガスの圧力を調節するための圧力調節器を設けてもよい。好ましくは、流量調節器は、ガスカプセル内のガスの圧力範囲(すなわち、カプセルが満杯のときは比較的高い圧力で、カプセルが空になったときは比較的低い圧力)の全体にわたってプラズマ発生器へのガスの一定の流れが達成されるように作動する。
【0037】
図2に示される代替形の装置において、流量調節器または圧力調節器50を省いて、カプセル12からのガスの流量を制御するためのオリフィス箇所13と、プラズマ発生器16の上流でガスを低い圧力に膨張させるための膨張室15で置き換えてもよい。さらに、弁33を省いてもよい。
【0038】
処理領域を非熱性ガスプラズマ(またはプラズマによって発生されるその他のガス種)に曝露する必要量は、装置10が適用される処理のタイプに応じて変化する。従って、物体あるいは人間または動物の身体の処理領域を処置するために処理領域において有益な効果または治療上の効果が達成されるのに十分な時間にわたってプラズマを発生させるために、使用する前に、ガスカプセルは十分な量のガスを収容している。例えば、1分間当り1リットルの流量において一つの歯を白化させるのに5秒を要し、そして典型的な口が32個の歯を有する場合、ガスカプセルは大気圧において少なくとも2.66リットルのガスを収容していなければならない。好ましくは、ガスカプセルは、複数の処理についてより少ない流量で十分なガスを収容していて作動する。
【0039】
ガスカプセルは、少なくとも2分間にわたってプラズマ柱を発生させるか、あるいは処理領域に有益な効果を与えるのに十分なプラズマ柱を発生させるのに十分な量のガスを収容していてもよい。
【0040】
圧力容器、すなわちガスカプセル内に収容することのできるガスの量は、圧力容器の設計および装置の全体の重量と寸法によって限定される。この後者の点について、比較的重い圧力容器は多くの量のガスを貯蔵することができるかもしれないが、しかし、そのような重い容器は装置10のためには適していない。というのは、装置を手で持って操作することができなくなるからである。適当なガスカプセルは、少なくとも80バール、そして典型的には200バール以下の圧力において貯蔵される場合に、大気圧において約4リットルのガスに相当する量を収容するようにできることが見いだされた。ガスカプセルは、10ml〜100mlの水を収容するのに十分な内容積を有していてもよい。ガスカプセルは概ね円筒形であって、長さが100mm未満で直径が35mmであってもよい。図3に示される例において、ガスカプセルは、長さが約135mmで内径が35mmである。容器は、アルミニウムまたはステンレス鋼、または軟鋼、あるいは繊維強化材料を含めた任意の他の適当な強靭な材料から作られていてもよい。
【0041】
再び図1を参照すると、プラズマ活性化手段22は、プラズマ発生器16の中で電場を発生させるための二つの電極54、56を有する。特定の構成において、単一の電極を設けてもよいし、また二つよりも多い電極を設けてもよく、例えば二つの電極が駆動信号を受けて、一つの電極が接地されるようにする。信号発生器58は、電極を駆動させるか、または電極を活性化(energise)させるための電気信号を発生させる。電極のうちの少なくとも一つ、そして好ましくは両者すなわち全てが、誘電体によってプラズマ室の中のガスから絶縁された絶縁遮断放電電極であり、それによって、連続するかまたは時間の長いアークの発生によって起こるプラズマの過熱が防がれる。適当な誘電体材料はセラミック、プラスチックまたはガラスである。一つの電極または各々の電極を絶縁することによって、プラズマまたはガスを通して一つの電極から他の電極または他の電極の各々へ電流が流れるときに、プラズマ室の中でのアーク発生の持続時間が短くなる。
【0042】
電極54、56は、プラズマ室16の実質的に全体において電場を発生させるために、互いに分離している。このようにすることによって、プラズマ室の全ての部分におけるガスが電場と相互に作用するので、プラズマの形成を最大にすることができる。
【0043】
電極54、56のうちの一つをプラズマ発生器の周辺に形成してもよい。プラズマ発生器が誘電体から形成される場合、電極はプラズマ発生器の壁の構造物の中に埋められるか、または壁の外表面にあってもよい。プラズマ発生器が導電体から形成される場合、プラズマ発生器の壁自体が電極として作用するだろう。
【0044】
電極54、56のうちの一つがプラズマ発生器の中に延びるプローブによって形成される場合、プラズマの発生が促進されることが見いだされた。プローブはその端部において先細にされ、それによりプラズマ発生器の中でのプラズマの発生を増大させるための先端が形成される。この点について、電場の密度は、プローブの先端に近接するプラズマ発生器の領域において特に増大する。プローブは、その長手に沿って誘電体で電気的に絶縁されてもよい。
【0045】
プラズマ活性化手段22は、一つ以上の任意のプラズマ活性化モードで作動してもよく、そしてプラズマ室に容量的に結合するか、または誘導的に結合することができる。調時回路62によって、必要な使用周期にわたって信号出力をオンとオフに切り替えることができる。
【0046】
あるいは、信号発生器58は、電極54、56を駆動するために4kVおよび8kHzにおいてパルス化されたDC信号出力を発生するように構成される。別の配置において、信号発生器58は、電極54、56を駆動するために1kVおよび30〜80kHzにおいてAC信号出力を発生するように構成される。この範囲は20kHzよりも大きく、これは典型的に、使用中に信号発生器の音が人間に聞こえないようにするためである。20kHz未満の使用は、聞き取れる「スー音」を発生させるだろう。
【0047】
電気スイッチ70が設けられ、これは閉じたときに電極54、56を活性化させる。スイッチ70は、先に言及したボタンスイッチ34(これは弁33も作動させる)を用いて使用者が手動で操作できる。あるいは、使用者が入力する別の装置を用いてスイッチ70を作動させてもよい。プラズマ室へのガスの流入と電極54、56の活性化を制御するために同じ使用者が入力する装置を用いるのが望ましく、何故ならば、ガスの流れと電極の活性化は同時に起こるのが好ましいためであり、さもなければ、ガスの流れと活性化との間で所定の時間の遅れがあるかもしれないからである。さらに、ガスの流れが所定の最少必要流量を超えない限り、電極の活性化が起こらないのが好ましい。
【0048】
ここで図5を参照すると、本発明に従う装置の一形態が概略的に示されていて、これにおいては、プラズマ発生器を15%の使用周期で作動させるために12VのDC信号が6kVのAC信号に変換される。小さな使用周期は、プラズマの形成に著しく影響を及ぼすことなく、装置内の電気エネルギーを保持するのに役立つ。
【0049】
図5に示す装置は、100mlまでの水の容量を有する円筒形のガスカプセル502を有する。ガスカプセル502には開閉弁504が装着される。弁504は、図4に示され、そして図4を参照して説明されたものと同じ種類のものであってよい。弁504は、図3に示され、そして図3を参照して説明されたものと同様の配置によって作動することができる。装置を操作する用意をするために、ガスカプセル502は、カプセルから非熱性ガスプラズマの発生器へのガスの供給を制御するための弁を収容しているハウジング506に装着され、発生器もハウジング506の中に設けられる。さらに、ハウジングはDC電流を供給するための一つ以上の電池と、DC電圧をAC電圧に変換し、そしてAC電圧をプラズマ発生器の電極に与えるための電気手段を収容している。
【0050】
ハウジング506は、ガスをガスカプセル502からプラズマ発生器510へ流すためのガス通路508を有する。通路508は、圧力調節器512、流れセンサー514、および電磁弁516を順に収容していて、これらは全てプラズマ発生器510の上流にある。
【0051】
ハウジング506は12Vの電池520を保持する。電池にはディスプレーLED522が付属する。ディスプレーLEDは電池の状態を表示することができる。すなわち、それは電池520において利用できる電力が低くなったことを使用者に知らせる。電池520は、高電圧発生器526との組み合わせで低電圧信号発生器524へ電力を供給する。論理回路の形の制御装置528が、信号発生器524および526へ出力を選択的に供給するために、装置の状態に応じて複数の入力を受けるように構成されている。最初の入力は主オンオフスイッチ530からくる。このスイッチが「オフ」の位置にある場合、プラズマ発生器へのガスの供給と電力の供給のいずれも開始できない。第二の入力はLED522からくるかもしれない。電池が低下している場合、プラズマ発生器へのガスの供給と電力の供給のいずれも開始できない。制御装置への第三の入力は流れセンサー514からくる。流れセンサーがプラズマ発生器510へのガスの流れを検出しない場合、プラズマ発生器510への電力の供給を開始できない。望ましくは、論理回路528は時間遅延手段を有していて、これは、流れセンサー514がプラズマ発生器へのガスの通過を感知した後に、プラズマ発生器510への電力の出力の発生を所定の時間遅らせるものである。これにより、プラズマの発生が開始する前に、プラズマ発生器510でガスをパージすることが可能になる。
【0052】
図5に示される装置には第二のオンオフスイッチ532が設けられる。スイッチ532が「オフ」の位置にあるとき、電磁弁516は閉じた位置にある。従って、ガスはプラズマ発生器510へ流れることができない。一方、このスイッチが「オン」の位置にあるとき、主スイッチ530も「オン」の位置にあるとすれば、論理回路が電磁弁516へ、それを開くように信号を送る。従って、プラズマ発生器へのガスの流れが検出され、プラズマ発生器510へプラズマ発生信号を送ることができる。
【0053】
望ましい場合は、スイッチ530および532の両方の機能を単一のオンオフスイッチで果たすようにしてもよい。
プラズマ発生器510は、非熱性ガスプラズマ柱を目標物の表面に指向させるように構成されたアプリケーター540と連通している出口を有する。
【0054】
信号発生器524および526は、幾つかの構成要素と回路(個々のものは示されていない)を通して、非熱性プラズマの発生に適した2〜10kHzの周波数において12Vの電池からの電流を4〜6kVの範囲のパルス化された出力電圧に変換することができる。そのような回路と構成要素は電子工学と電気工学の分野において周知であり、ここで詳細に説明する必要はない。本質的には、キセノン閃光灯で用いられる種類の回路を、例えば320V以下のコンデンサーを電池で充電することを可能にするために用いることができる。電圧を生じさせて、4〜6kVの望ましい範囲の電圧パルスを発生させることを可能にするために、変圧器を用いることができる。明瞭で十分に画定されたパルスを発生させるために、変圧器の巻き線の数とインダクタンスを低いレベルに維持し、そして中程度の昇圧比を用いるのが望ましい。この方法は、漏れインダクタンスの望ましくない寄生要素と漂遊巻き線キャパシタンス(これらは両者ともパルスの歪みに寄与する)を最小に維持することに役立つ。
【0055】
パルス変圧器は低い一次巻き線インダクタンスを有するので、コアに作用磁束を発生させる磁化電流は重要であり、これにより、パルスが発生する間に変圧器において相当の蓄積された磁気エネルギーがもたらされる。効率的な設計のために、この磁気エネルギーはパルスの最後で回復され、そして別の形で(通常はコンデンサーでの電荷として)一時的に保持されて、次のパルスを発生させる用意がされる。
【0056】
いずれにせよ、コアにおける磁束は、次のパルスが発生する前にゼロに戻されるのであり、さもなければ、連続するパルスに伴って磁束が蓄積して最後にコアが飽和し、その時点で変圧器の作動が停止して、駆動用電子装置に対する短絡として作用する。
【0057】
開閉モードの電力供給変圧器において磁気エネルギーを回復させる一般的な方法(本件においてこれを用いてもよい)は、いわゆる「フライバック」巻き線を使用することによる。これは通常、一次巻き線と同一のものであり、両者は同時にコア上に巻かれ(二極式巻き線)、それによりそれら二つの間で高レベルの磁気結合が確保される。フライバック巻き線は、逆止ダイオードを介して接地とDC給電器の平滑コンデンサーとの間を連結する。
【0058】
パルスが発生している間、一次巻き線に固定電圧が供給され、そして電流が増加して、コアにおいて磁束が増大する。これにより、フライバック巻き線を横切って同等で正反対の電圧が誘導される(しかし、逆止ダイオードのために電流は全く流れない)。パルスの最後で一次電流が中断することにより磁場が崩壊し始め、これによりフライバック巻き線を横切っている誘導電圧が逆転し、そして電流が給電コンデンサーへ逆流する。磁束と電流は滑らかにゼロまで降下し、次のパルスのための準備がされる。
【0059】
別の適当な変圧器の構成はプッシュプル構造であり、これにおいては、同じ二本線を巻いた二つの一次巻き線がDC給電器へ交互に連結される。巻き線の位相は、コアにおける磁束が反対方向に発生し、それらの各々が交互に駆動されるようにされる。
【0060】
プッシュプル構造においても、フライバック方式と極めて類似したやり方で蓄積された磁気エネルギーが回復されて、給電コンデンサーへ戻されるが、この場合は、逆止ダイオードが有効なトランジスタースイッチとなる。いずれの方式についても、同じ変圧器の設計を用いることができる。
【0061】
プッシュプル構造においては追加の開閉トランジスターと制御が必要となるが、正と負の両方の磁束の偏位を用いることによって、コアの限度内で磁束の変化を2倍にすることができる。上で略述したフライバック構造においては、単極性の磁束の偏位だけが生じる。
【0062】
再び図1を参照すると、電気エネルギーの供給源20は一つ以上の電池であってもよく、好ましくはその電池は再充電可能なものである。この場合、ハウジング28は、主電源につながるプラグを受けるための電気ソケットと、電池を再充電するための再充電回路82を有していてもよい。あるいは、装置は例えば、再充電ユニットにおける一次巻き線の手段と、再充電のために電池を再充電ユニットに誘導的に結合するための、電池に結合された装置における二次巻き線の手段を有する(図3に示される)。
【0063】
ハウジング28は、電池をハウジングの中に設置するための囲い84と電気端子(図示せず)を有し、端子は、それらがプラズマ活性化手段22にエネルギーを供給するために囲いの中に設置される場合に電池に連結される。
【0064】
使用者による装置の自由な範囲の移動を可能にするために、電気エネルギーの供給源は、使用中に主電源またはその他の供給源に連結されないのが好ましい。また、装置は例えば浴室のような湿気の多い環境の中で用いられるかもしれないので、ケーブルの使用を避けるのが有利であるということも認められるだろう。さらに、浴室には電気ソケットを備えていないものもある。しかしながら、装置10は、使用中に電気ケーブルによってソケットに連結されてもよい。この場合、電気エネルギーの供給源20は変圧器を有していてもよく、またハウジングは電力の供給源に連結されたプラグを受けるためのソケットを有していてもよい。変圧器は、プラズマ活性化手段22に適した形でエネルギーを供給するように改造される。
【0065】
再び図1を参照すると、アプリケーター18は、プラズマ発生器16から処理領域へガスとプラズマを指向させるための任意の適当な形態をとることができる。最も単純な形においては、アプリケーターはプラズマ室に開口を有していてもよい。しかし、図1に示すように、アプリケーター18は、プラズマ柱を形成するための開口26と、プラズマ発生器16からアプリケーターの頭部へガスまたは非熱性ガスプラズマを送るためのダクト88を有する。ダクト88は、その直径をおよそ1mm〜5mmとしてよく、これは処理領域へのプラズマの速い通過流れを生じさせるのに十分に小さなものである。ダクトは、示されているように真っ直ぐなものか、あるいは処理領域への十分な接近を可能にするように曲線をなすものとすることができる。アプリケーターは典型的には、約10cm未満の長さを有する。ダクト88を通過する間に、プラズマは崩壊する傾向がある。しかし、例えばヘリウムのプラズマの場合、ヘリウムイオンおよび電子とともに形成される励起されたヘリウム原子は比較的長い半減期を有すると考えられる。これらの励起された原子は、大気ガスと遭遇すると、すなわちアプリケーター18を出ると、それらのガスと反応して、殺菌作用を有する遊離基(例えばヒドロキシル基)を形成するだろう。
【0066】
アプリケーターの頭部は開口の形をとってもよく、あるいは流れを集中するためのノズルを有していてもよい。頭部は、プラズマを発生させるのに用いられる高い電圧から使用者を保護するとともに、プラズマ室が汚染されるリスクを低下させるのに十分なほどに、プラズマ発生器から離れている。アプリケーターは通常の歯ブラシの頭部の形をとってもよいが、しかし頭部の通路と連通する非熱性プラズマを放出するための孔口を頭部に有するものとする。
【0067】
図6〜8に示す三つの例において、装置10は人間または動物の身体の口腔領域を処理するように改造され、アプリケーターの頭部はそのような口腔の処理に適したプラズマの流れを発生させるように構成される。
【0068】
最初に図7を参照すると、アプリケーター90は、アプリケーターの頭部92、プラズマを頭部へ送るとともにガスまたはプラズマを処理領域から掃引するための一つ以上のダクトを有する中央部分94、およびアプリケーターをハウジング28に連結するための連結部分96を有する。頭部92は、特定の寸法と形状の空洞を形成していて、そして処理領域(例えば二つの歯)を受け止めるための可撓性の材料から形成される。あるいは、空洞は、一つだけの歯または二つよりも多い歯を受け止めるような形状にしてもよい。頭部92は、空洞が歯を受け止めるときに、歯のほうろう質の表面積の実質的に全ての部分、および任意に歯茎に近い部分が治療のためのプラズマまたはその他の有効なガス種に曝露されるように改造される。
【0069】
連結部分94は、アプリケーターをハウジングに固定するために、ハウジング28の端部における相補的な連結部分96と契合するように構成される。アプリケーターの連結部分94は複数の構成、すなわち、連結部分96における複数の凹部すなわちハウジングのかぎ穴の部分97の各々に嵌め込まれるかぎ形の部分95を有する。凹部に嵌め込んだら、アプリケーターとハウジングを相対的に回転させると、アプリケーターは所定の位置に固定される。
【0070】
連結部分94、96は、連結されたときに装置10の一つ以上の機能が有効となり、そして連結されていないときに機能が有効とならないように構成される。同様に、ハウジングへの一つのアプリケーターの連結は一組の機能を有効にし、一方、ハウジングへの別のアプリケーターの連結は別の組の機能を有効にするだろう。ハウジング28へのアプリケーター90の連結は、使用者による入力装置34が作動したときに、プラズマ活性化手段22が有効となり、またプラズマ室16へのガスの流れが有効となるように設定される。そのような連結がなければ、使用者による入力装置の操作によっては、これらの機能を有効化することができない。
【0071】
図9に示すように、連結部分94、96は、特定の選択された機能を有効にするように閉じられる相補的な電気接点を有していてもよい。図9において、連結部分94は、アプリケーターをハウジングに固定させるために連結部分96の中で回転できる。固定されたときに、連結部分94の上の電気接点98は、連結部分96の上の電気接点100と接触し、それによりそれぞれの電子スイッチが閉じて、弁33によるガスの流れの活性化、スイッチ70によるプラズマ活性化手段の作動、および排気手段102(以下で説明する)の作動が行われる。歯ブラシの頭部に動きを与えるための手段104の作動は、この配置においては行なわれない。
【0072】
異なるアプリケーターがハウジングに連結されると、装置の別の機能が可能になる。この点について、図6および10がアプリケーター110を概略的に例示している。アプリケーター110は、歯を清掃するための毛を有する典型的な歯ブラシに類似するアプリケーターの頭部112を有する。アプリケーター110はさらに、ハウジング28の連結部分96と契合するための連結部分114を有する。アプリケーター110はプラズマ処理を行なわずに使用されるように設計されているので、アプリケーター110において、連結部分114と頭部112との間にダクトは必要とされない。図10に示すように、連結部分114が連結部分96に収容されて回転され、それによりアプリケーター110がハウジング28に固着されると、連結部分114の上の電気接点106は、連結部分96の上の電気接点108と接触し、それにより電子スイッチが閉じて、歯ブラシの頭部に動きを与えるための手段104または歯磨きを助けるための他の手段の作動が行なわれる。通常の歯磨きが行なわれるときにプラズマが送出されないように、装置10の他の機能は、この配置においては作動されない。
【0073】
歯磨きを助けるために振動を行なわせるための電気接点を有するアプリケーター110が示されているが、連結部分114に電気接点が無くてもよく、その場合、アプリケーター110は通常の歯ブラシとして用いられる。
【0074】
場合により、振動手段104は、アプリケーターの頭部112を振動させるか、あるいは動かすための、アプリケーターに連結された偏心軸の部分を有する駆動軸を駆動させるための電気モーターを有していてもよい。あるいは、モーターは、歯の清掃を助けるために頭部を回転させるように改造される。
【0075】
再び図7を参照すると、アプリケーター90は、プラズマ室からアプリケーターの頭部92へプラズマを送るためのダクト88と、処理領域からプラズマまたはガスを掃引するためのダクト116を有する。アプリケーター90において、ダクト116は、処理領域から延びていて図9に示される排気手段102と流体的に連通している排気ダクトを形成している。排気手段は、処理領域からガスまたはプラズマを吸引するためのモーター(図示せず)によって駆動される吸引手段(図示せず)を有する。排気手段102は、処理後に処理領域からガスまたはプラズマを排気し、従って、特に口腔の処理において、使用者は著しい量のガスまたはプラズマを吸い込まない。
【0076】
排気手段102によって排気される排気ガスを、過熱の影響を受けやすい装置の部品を冷却するために用いてもよい。排気されたガスは活性フィルターによってろ過されてもよい。
【0077】
あるいは、装置の内部の部品の全面に冷却空気を送り込むために、独立した吸引手段を用いてもよい。さらに、構成部品を冷却するために放出することのできる二酸化炭素または水のような流体の供給源を設けてもよい。熱の影響を受けやすい装置10の内部の部品に、フィンのような熱を散逸させる手段を設けてもよく、あるいは独立した配置において電気入力とガスの投入量を測定するように、装置を設計してもよい。そのようにして、熱の移動を測定することができ、また安全なフィードバック系統を設計することができる。
【0078】
排気手段の操作を制御するための制御手段が設けられる。好ましくは、その制御手段は制御手段30、68と合体され、そして使用者が入力する装置34に操作可能に連結されたモーターを作動させるための電子スイッチ(図示せず)を有する。従って、ガスがプラズマ室へ供給されて、プラズマ活性化手段がプラズマを発生させるときに、処理領域からガスまたはプラズマを排気するための排気手段を制御するために制御手段を操作することができる。処理領域からのプラズマまたはガスの排気の効率を増大させるために、処理領域からガスまたはプラズマの流れを取り去る場合に、これが、ガスカプセル12から処理領域へ放出されることによって生じるガスの流れよりも多くなるように、排気手段102が構成される。
【0079】
第三のアプリケーター122が図8に示されていて、これは図7に示されるアプリケーター90に概ね類似しているが、ただし異なる頭部を有していて、また排気ダクト116が無い。アプリケーター122はアプリケーターの頭部124を有していて、これは、使用者の歯のような処理領域へプラズマまたは活性ガス種を指向させるための多数の微細な中空管125を有する。微細な中空管は、押出しのような任意の適当な方法によって形成することができる。管は、プラズマまたは活性ガス種を管へ概ね均一に分配するための、頭部の中のマニホールドキャビティ127に連結されている。
【0080】
再び図1を参照すると、装置10は、装置の状態を表す値、例えばガスカプセル12の一つ以上のガスの内容量、電気エネルギー20の供給源の中に残っている充電量、またはアプリケーターから放出されるプラズマ柱の温度を表示するためのディスプレー130を有していてもよい。ディスプレーは図示式のLCDであってもよい。さらに、あるいは代替的に、装置の状態、例えば圧力容器のガスの内容量、電気エネルギーの供給源の中の充電量、またはプラズマ柱の温度が所定の量を超えて減少または増大したときに、使用者に警告を出すための手段132を設けてもよい。警告手段132は、使用者に聞こえる音または警告灯(例えばLED)を発し、ガスカプセルまたはエネルギー供給源を再充電または交換すること、あるいは傷害を回避するために処理領域から装置を取り去ることを使用者に促すための手段を有していてもよい。
【0081】
ガスカプセル12は好ましくは、前記プラズマ発生器においてプラズマを形成するための低いエネルギーを有する貴ガスまたは貴ガスの混合物を含んでいる。すなわち、プラズマ活性化手段22によってプラズマ発生器16に比較的少ない量のエネルギーが投入されると、ガスはプラズマを形成することができる。ガスプラズマの形成において、電場が発生することによって高エネルギーの電子がガスの原子または分子に衝突して電子が除去され、それにより電子とイオンの海が形成される。好ましくは、この効果を達成するのに必要なエネルギーの量は比較的少ない。そのような低い活性化エネルギーを有するガスを選択することは有利であり、何故ならば、それは約40℃未満の温度において非熱性プラズマの流れまたは柱が発生するのを促進するからである。人間または動物の身体を処置するときには比較的低い温度が必要であり、何故ならば、高い温度によって生物細胞が殺されて、壊死または痛みを生じさせることがあるからである。
【0082】
例えば身体の口腔領域を白化、清掃、殺菌または治療するために装置10を使用する際に、使用者はハウジング28に取り付けるための適当なアプリケーター18を選択する。アプリケーターに応じて、装置10の選択された機能は、使用者が使用者による入力装置34を操作するときに作動させることができる。プラズマによる処理のために、使用者による入力装置の操作によって弁32が開き、スイッチ70が閉じて、そして排気手段102が作動する。プラズマ発生器16への十分なガスの流れ(例えばヘリウム)がある場合は、プラズマ活性化手段22がプラズマ発生器内のガスを活性化して、プラズマが形成される。プラズマ発生器の実質的に全てが電場に晒されるが、プラズマ発生器に入るガスの一部だけが活性化されて、プラズマを形成してもよい。従って、ガスとプラズマの混合物が発生器から流出して、アプリケーター18へ送られる。使用者は、ガスとプラズマの混合物が処理領域の上、例えば一つ以上の歯の上を流れるように、アプリケーターの頭部を適当な位置に置く。処理を行う間、排気手段によって処理領域からガスとプラズマの混合物が排気される。処理が完了すると、使用者は、使用者による入力装置34を操作して、ガスの流れ、プラズマ活性化手段22および排気手段102を止める。
【0083】
当然に、幾分かのプラズマは周囲の空気(例えば酸素、窒素および水蒸気)と相互に作用して、何らかの化学物質が化学変化を起こし、他の活性なガス種、例えばヒドロキシル基や遊離酸素の原子が形成されるが、これらは殺菌作用を有する。
【符号の説明】
【0084】
10 装置(非熱性ガスプラズマを発生させるための装置)、 12 ガスカプセル(圧力容器)、 13 オイフィス箇所、 15 膨張室、 16 プラズマ発生器(プラズマ室)、 18 アプリケーター、 20 電気エネルギーの供給源、 22 ガスプラズマ活性化手段、 24 非熱性プラズマ、 26 開口、 28 ハウジング、 29 外部ポート、 30 通路、 32 弁、 33 弁、 34 押しスイッチ、 42 頭部、 44 滑り部材、 45 スリーブ、 46 ばね、 47 弁部材、 50 流量調節器、 54 電極、 56 電極、 58 信号発生器、 70 電気スイッチ、 82 再充電回路、 84 囲い、 88 ダクト、 90 アプリケーター、 92 頭部、 94 中央部分(連結部分)、 95 かぎ形の部分、 96 連結部分、 97 かぎ穴の部分、 98 電気接点、 100 電気接点、 102 排気手段、 104 振動手段、 106 電気接点、 108 電気接点、 110 アプリケーター、 112 頭部、 114 連結部分、 116 ダクト、 122 アプリケーター、 124 頭部、 125 中空管、 127 マニホールドキャビティ、 130 ディスプレー、 132 警告手段、 300 ディスク、 302 スカート、 304 押し棒、 306 導管、 308 カム、 310 作動棒、 312 軸、 314 押しボタン、 316 封止部材、 318 封止部材、 320 誘導充電用コイル、 502 ガスカプセル、 504 開閉弁、 506 ハウジング、 508 ガス通路、 510 プラズマ発生器、 512 圧力調節器、 514 流れセンサー、 520 電池、 522 ディスプレーLED、 524 低電圧信号発生器、 526 高電圧信号発生器、 528 制御装置、 530 主オンオフスイッチ、 532 第二のオンオフスイッチ、 540 アプリケーター。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
非熱性ガスプラズマの流れを発生させるための装置であって:
加圧下でガスを放出可能に保持するためのガスカプセル;
カプセルから放出されたガスを活性化し、それにより前記非熱性ガスプラズマの流れを発生させることのできるプラズマ発生器;
非熱性ガスプラズマまたはそのガスプラズマから誘導される活性ガスを処理すべき表面へ指向させるための、非熱性ガスプラズマのアプリケーター;
電気エネルギーの供給源;
電気エネルギーの供給源に電気的に接続されていて、プラズマ発生器の中でガスを活性化することによって前記非熱性ガスプラズマを形成するための活性化手段;および、
プラズマ発生器、電気エネルギーの供給源、および活性化手段を収容するためのハウジング;
を有し、ハウジングは、ガスカプセルを装着することのできる外部ポートと、開いているときにカプセルから放出されたガスをプラズマ発生器へ導くことのできる通路を有し、カプセルが装着された位置にあるときに、装置は使用者によって手で保持されて操作することができて、それによって非熱性ガスプラズマの流れをアプリケーターから処理すべき表面へ指向させる、前記装置。
【請求項2】
ガスカプセルは、それが装着された位置にあるときに、装置のための取っ手として機能する、請求項1に係る装置。
【請求項3】
前記ガスの流れを形成するために、ガスカプセルからガスを選択的に放出するための制御手段を有する、請求項1に係る装置。
【請求項4】
前記制御手段は、前記活性化手段の活性化を制御するために、前記活性化手段に操作可能に接続されている、請求項3に係る装置。
【請求項5】
ガスカプセルから放出されるガスの流れを感知するためのセンサーを有し、このとき前記制御手段は、前記ガスの流れが所定の質量流量または体積流量を超えた場合にのみ前記活性化手段を活性化させる、請求項4に係る装置。
【請求項6】
プラズマ発生器へのガスの流れを制御するための圧力調節器を有する、請求項1に係る装置。
【請求項7】
活性化手段は、前記プラズマ発生器の中で電場を発生させるための少なくとも一つの電極と、前記少なくとも一つの電極を駆動させる電気信号を発生させるための信号発生器を有する、請求項1に係る装置。
【請求項8】
前記信号発生器は、使用周期の20%未満について複数の電極または各々の電極にエネルギーが供給されるような低い使用周期信号を発生させるように構成される、請求項7に係る装置。
【請求項9】
前記電極のうちの少なくとも一つは、誘電体によってプラズマ発生器の中のガスから絶縁されていて、それによってアークの発生が低減される、請求項7に係る装置。
【請求項10】
前記装置は、歯を白化または清掃することによって人間または動物の身体の口腔領域を処理するように改造されている、請求項1に係る装置。
【請求項11】
処理後に処理領域からガスまたはプラズマを排気するための排気手段を有する、請求項1に係る装置。
【請求項12】
装置は、40℃未満の温度において非熱性プラズマを発生させるように構成されている、請求項1に係る装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate


【公表番号】特表2013−511134(P2013−511134A)
【公表日】平成25年3月28日(2013.3.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−539398(P2012−539398)
【出願日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【国際出願番号】PCT/GB2010/002069
【国際公開番号】WO2011/061474
【国際公開日】平成23年5月26日(2011.5.26)
【出願人】(391009659)リンデ アクチエンゲゼルシャフト (106)
【氏名又は名称原語表記】Linde Aktiengesellschaft
【住所又は居所原語表記】Klosterhofstrasse 1, D−80331 Muenchen, Germany
【Fターム(参考)】