説明

ガラスパネルの取付構造

【課題】
間仕切パネルの上端と天レールの間の空間にガラスパネルを簡単且つ確実に保持することが可能な安価なガラスパネルの取付構造を提供する。
【解決手段】
立起した間仕切パネル1の上端と断面略コ字形の下方開放した天レール4の間の空間に、ガラスパネル2を取付けるガラスパネルの取付構造であって、少なくとも間仕切パネルの上端に接合する下枠18の両端に側枠19,19を立起状態に連結し、下枠の上面と側枠の内側面にガラスパネル2の下縁と側縁をそれぞれ受け入れる凹溝21,22を形成し、下枠と側枠の凹溝内にガラスパネルの下縁と側縁を挿入した状態で、両側枠の上端部を天レール4の支持溝9内に嵌挿するとともに、ガラスパネルの上縁部を保持する上部保持部材(上枠部材又は上枠60と嵌合部材64)を天レールとガラスパネルの上縁部間に密嵌してなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガラスパネルの取付構造に係わり、更に詳しくは間仕切パネルの上部にガラスパネルを取付ける構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、ガラスパネルを取付ける構造として、何らかの固定手段で固定部に取付けた枠体にパッキンを介してガラスパネルを弾性的に保持する構造が一般的である。具体的には、前記枠体の内周に凹溝を形成し、ガラスパネルの周囲を凹溝内に位置させるとともに、表裏両面から凹溝内に無理嵌めしたパッキンでガラスパネルを挟み込んで保持する構造である。
【0003】
ここで、予め四角形に強固に連結した枠体に後からガラスパネルを取付ける場合、ガラスパネルの左右横幅を枠体の側枠間よりも小さく設定し、ガラスパネルの上下幅は上枠と下枠間より大きく設定し、上枠に形成した深い凹溝内にガラスパネルの上縁を挿入した後、ガラスパネルの下縁を下枠の凹溝内に落とし込み、それから側枠に形成した凹溝にパッキンを嵌合し、側枠から内方へ突出したパッキンでガラスパネルの両側縁を保持し、上枠の凹溝内に表裏両側からパッキンを嵌着して保持する構造を採用している。この場合、ガラスパネルの側部の支持強度に若干不安がある。それに対して、枠体の内周よりも大きく設定したガラスパネルを、枠体の前面又は後面から装着できるように、枠体を本体枠と支持枠に分割した構造のものもある。この場合、本体枠の一側面側の縁部に膨出部を設け、他側面側に支持枠を着脱可能に取付けて前記膨出部と支持枠とでガラスパネルの周囲を保持する凹溝を形成することも一般的である。何れの場合も、凹溝に対してガラスパネルの周囲を表裏両面からパッキンで弾性的に保持している。
【0004】
一方、間仕切パネルは、天レールと地レールとの間に立設した支柱を介して側方へ連結する構造が一般的であり、そして下部をスチール製の間仕切パネルとし、上部をガラスパネルとする分割構造も提供されている。この場合、ガラスパネルは両側の支柱と間仕切パネルの上端及び天レールで囲まれる空間に保持される。
【0005】
特許文献1には、天井に固定する天レールの一側面側に下方へ向けて膨出部を形成し、他側面側にレール片を嵌着可能とし、前記膨出部とレール片及び天レールの本体部分で凹溝を形成し、該凹溝内にガラスパネルの上縁を収容し、前後両面からそれぞれ膨出部とレール片にパッキンを嵌着してガラスパネルを表裏から挟み込んで保持する構造が記載されている。
【0006】
特許文献2には、断面略コ字形の下方開放した天レールに、下方開放した凹溝を有する上部横フレームを着脱可能に嵌着し、該上部横フレーム凹溝内にガラスパネル等のパネルの上縁を受け入れるとともに、表裏両面から凹溝内に嵌合したパッキンでパネルの上縁表裏を圧接して保持する構造が記載されている。
【0007】
しかし、従来のガラスパネルの取付構造は、ガラスパネルの厚さに対して枠体の凹溝の横幅が大きく設定され、隅間をゴムパッキン等の弾性体で埋める必要があった。更に、ガラスパネルを間仕切パネルの上端と天レール間に取付ける場合も、ガラスパネルを枠体に仮支持する必要があるなど、施工性があまり良くなかった。また、周囲が切りっ放しのガラスパネル(ガラス板)を単体で施工現場へ搬送し、そこで周囲に枠体を取付けた後、間仕切パネルの所定位置にガラスパネルを保持する構造の場合、安全性の観点からガラスを取り扱うことができる専門の作業者が組立作業を行う必要があり、施工性に問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2003−041696号公報
【特許文献2】特開2010−106586号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
そこで、本発明が前述の状況に鑑み、解決しようとするところは、間仕切パネルの上端と天レールの間の空間にガラスパネルを簡単且つ確実に保持することが可能な安価なガラスパネルの取付構造を提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、前述の課題解決のために、立起した間仕切パネルの上端と断面略コ字形の下方開放した天レールの間の空間に、ガラスパネルを取付けるガラスパネルの取付構造であって、少なくとも前記間仕切パネルの上端に接合する下枠の両端に側枠を立起状態に連結し、前記下枠の上面と前記側枠の内側面に前記ガラスパネルの下縁と側縁をそれぞれ受け入れる凹溝を形成し、前記下枠と側枠の凹溝内に前記ガラスパネルの下縁と側縁を挿入した状態で、前記両側枠の上端部を前記天レールの支持溝内に嵌挿するとともに、前記ガラスパネルの上縁部を保持する上部保持部材を前記天レールとガラスパネルの上縁部間に密嵌してなることを特徴とするガラスパネルの取付構造を構成した(請求項1)。
【0011】
具体的には、前記上部保持部材は表裏一対の上枠部材からなり、該上枠部材は、ガラスパネルの表面に接合する基板を有し、該基板の上縁に前記天レールの上面板の裏面に接合する接合板を外側へ直角に折曲形成するとともに、前記基板の下縁から前記接合板と同じ方向に下板を折曲形成し、更に該下板の外縁から上方へ前記天レールの側面板の内面に圧接して係合する係合板を折曲形成したものであり、両上枠部材を前記ガラスパネルの表裏両側から前記天レールとガラスパネルの間に密嵌してなることが好ましい(請求項2)。
【0012】
また、前記上枠部材は、前記両側枠の上端間に嵌合する長さを有し、前記係合板の外面に係合突起を長手方向に複数突設してあり、前記天レールの側面板の下端に内向きにハゼ折りした補強板を形成し、前記上枠部材を前記天レールとガラスパネルの間に密嵌した状態で前記補強板の上縁に前記係合突起を係止してなることが好ましい(請求項3)。
【0013】
あるいは、前記上部保持部材は上枠と嵌合部材とからなり、該上枠を前記両側枠の上端間に連結するとともに、該上枠の下面に形成した凹溝に前記ガラスパネルの上縁を受け入れて、該ガラスパネルの周囲を前記下枠、両側枠及び上枠とで取り囲んで一体化するとともに、前記上枠とガラスパネルの上縁部を外被するように前記嵌合部材を装着した状態で、前記両側枠の上端部を前記天レールの支持溝内に嵌挿するとともに、前記上枠を内装した前記嵌合部材を上動させて前記支持溝内に嵌合係止してなることも好ましい(請求項4)。
【0014】
ここで、前記嵌合部材は、前記両側枠の上端間に嵌合する長さを有し、中央部に前記上枠を上下動可能に受け入れる下向き開放の受入溝を有し、下端部の内側に前記ガラスパネルの上縁部に当接する保持片を対向形成し、下端部の外側に前記天レールの両側面板の下端に内向きにハゼ折り形成した両補強板の内面に当接する一対の嵌合片を形成するとともに、該嵌合片の上端部に前記補強板の上縁に係止する係止爪を外向きに形成してなることがより好ましい(請求項5)。
【0015】
更に、前記間仕切パネルの上端に長手方向に沿った凹溝部を有し、前記下枠は該凹溝部に埋没状態で嵌合する大きさとし、前記側枠は前記間仕切パネルと同じ厚み方向の寸法を有するとともに、外側に前記間仕切パネルを支持する支柱の一部を内嵌する嵌合部を形成してなることがより好ましい(請求項6)。
【0016】
そして、前記下枠と両側枠の凹溝の底面に弾性シートを添設し、前記ガラスパネルの下縁と両側縁を前記弾性シートに接触させてなることがより好ましい(請求項7)。
【発明の効果】
【0017】
以上にしてなる請求項1に係る発明のガラスパネルの取付構造は、立起した間仕切パネルの上端と断面略コ字形の下方開放した天レールの間の空間に、ガラスパネルを取付けるガラスパネルの取付構造であって、少なくとも前記間仕切パネルの上端に接合する下枠の両端に側枠を立起状態に連結し、前記下枠の上面と前記側枠の内側面に前記ガラスパネルの下縁と側縁をそれぞれ受け入れる凹溝を形成し、前記下枠と側枠の凹溝内に前記ガラスパネルの下縁と側縁を挿入した状態で、前記両側枠の上端部を前記天レールの支持溝内に嵌挿するとともに、前記ガラスパネルの上縁部を保持する上部保持部材を前記天レールとガラスパネルの上縁部間に密嵌してなるので、下枠の両端に側枠を連結した状態で、下枠と側枠の凹溝にガラスパネルの下縁と両側縁をそれぞれ嵌合し、その状態で下枠を間仕切パネルの上端に接合するとともに、両側枠の上端部を天レールの支持溝内に嵌挿し、それからガラスパネルの上縁部を保持する上部保持部材を前記天レールとガラスパネルの上縁部間に密嵌することによって、間仕切パネルの上端と天レールの間の空間にガラスパネルを簡単且つ確実に保持することができ、しかも凹溝の溝幅を最小限に狭く設定しても下枠と両側枠の凹溝にガラスパネルの下縁と両側縁を挿入して簡単に保持することができ、従来のようにパッキンを使用しなくても、ガラスパネルの縁部をガタツキ少なく保持することができ、そのためコスト低減化を図れるのである。
【0018】
請求項2によれば、前記上部保持部材は表裏一対の上枠部材からなり、該上枠部材は、ガラスパネルの表面に接合する基板を有し、該基板の上縁に前記天レールの上面板の裏面に接合する接合板を外側へ直角に折曲形成するとともに、前記基板の下縁から前記接合板と同じ方向に下板を折曲形成し、更に該下板の外縁から上方へ前記天レールの側面板の内面に圧接して係合する係合板を折曲形成したものであり、両上枠部材を前記ガラスパネルの表裏両側から前記天レールとガラスパネルの間に密嵌してなるので、ガラスパネルの一側面に上枠部材の基板を当接させた状態で、天レールの一方の側面板との間の支持溝に接合板から挿入し、その後、係合板を天レールの側面板の内面に圧接しながら挿入し、前記接合板が天レールの上面板の裏面に接合するまで押し込むことにより、上枠部材の係合板と天レールの側面板の面外方向の構造的な弾性力によってガラスパネルをガタツキなく保持することができる。また、上枠部材の基板とガラスパネルとは面接触するので、上枠部材を天レールの支持溝に強く押し込んでも、該ガラスパネルが破損することがない。
【0019】
請求項3によれば、前記上枠部材は、前記両側枠の上端間に嵌合する長さを有し、前記係合板の外面に係合突起を長手方向に複数突設してあり、前記天レールの側面板の下端に内向きにハゼ折りした補強板を形成し、前記上枠部材を前記天レールとガラスパネルの間に密嵌した状態で前記補強板の上縁に前記係合突起を係止してなるので、上枠部材の両端が両側枠の内側への変位を規制することができ、ガラスパネルの保持状態を一定に維持することができ、また天レールの側面板に形成したハゼ折りの補強板の上縁に上枠部材の係合板の係合突起が係止することにより、上枠部材の天レールへの装着状態を確実に維持することができ、しかも簡単な構造であるので、コスト上昇は少ない。
【0020】
請求項4によれば、前記上部保持部材は上枠と嵌合部材とからなり、該上枠を前記両側枠の上端間に連結するとともに、該上枠の下面に形成した凹溝に前記ガラスパネルの上縁を受け入れて、該ガラスパネルの周囲を前記下枠、両側枠及び上枠とで取り囲んで一体化するとともに、前記上枠とガラスパネルの上縁部を外被するように前記嵌合部材を装着した状態で、前記両側枠の上端部を前記天レールの支持溝内に嵌挿するとともに、前記上枠を内装した前記嵌合部材を上動させて前記支持溝内に嵌合係止してなるので、工場出荷時にガラスパネルの周囲を前記下枠、両側枠及び上枠とで取り囲んで一体化した状態にすることができ、ガラスの専門の作業者でなくても取り扱いが容易になって組立作業の効率が格段に高くなり、嵌合部材で上枠を隠蔽するとともに、天レールに対して上枠とガラスパネルの上縁部を保持することができる。
【0021】
請求項5によれば、前記嵌合部材は、前記両側枠の上端間に嵌合する長さを有し、中央部に前記上枠を上下動可能に受け入れる下向き開放の受入溝を有し、下端部の内側に前記ガラスパネルの上縁部に当接する保持片を対向形成し、下端部の外側に前記天レールの両側面板の下端に内向きにハゼ折り形成した両補強板の内面に当接する一対の嵌合片を形成するとともに、該嵌合片の上端部に前記補強板の上縁に係止する係止爪を外向きに形成してなるので、嵌合部材で上枠全体を隠蔽することができ、また嵌合部材を上動させるだけで両嵌合片が天レールの両補強板の間に密嵌するとともに、係止爪が補強板の上縁に係止して嵌合状態を維持することができ、しかも両保持片がガラスパネルの上縁部に表裏両面から当接するので、ガラスパネルをガタつきなく保持することができる。
【0022】
請求項6によれば、前記間仕切パネルの上端に長手方向に沿った凹溝部を有し、前記下枠は該凹溝部に埋没状態で嵌合する大きさとし、前記側枠は前記間仕切パネルと同じ厚み方向の寸法を有するとともに、外側に前記間仕切パネルを支持する支柱の一部を内嵌する嵌合部を形成してなるので、下枠が間仕切パネルの上端の凹溝部に嵌合し、両側枠の外側の嵌合部が間仕切パネルを連結するための両側の支柱に嵌合するので、下枠や側枠と特に他の部材に連結しなくても、支持強度が非常に高くなり、また間仕切パネルの上端と天レールとの間の空間にガラスパネルを取付ける施工も容易である。
【0023】
請求項7によれば、前記下枠と両側枠の凹溝の底面に弾性シートを添設し、前記ガラスパネルの下縁と両側縁を前記弾性シートに接触させてなるので、ガラスパネルの下縁と両側縁を弾性的に保持することができ、前記下枠と側枠の凹溝内に多少余裕を持たせてガラスパネルを嵌合するように寸法設定しても、面外方向のずれを防止することができ、また施工時の衝撃を緩和してガラスパネルの破損を防ぐことができる。また、弾性シートは外部から見えないので、ガラスパネルの周囲が意匠的にスッキリしたものとなる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明に係るガラスパネルと間仕切パネルを組み合わせた間仕切装置の使用状態を示す簡略正面図である。
【図2】図1のX−X線拡大断面図である。
【図3】図1のY−Y線拡大断面図である。
【図4】本発明の第1実施形態を示し、地レールと天レール間に間仕切パネルとガラスパネルを支持した状態の縦断面図であり、(a)は図1のZ−Z線拡大断面図、(b)は支柱を除いた状態の間仕切パネルとガラスパネルの側枠の端面位置での断面図である。
【図5】第1実施形態のガラスパネルの取付構造を示す部分拡大縦断面図である。
【図6】第1実施形態のガラスパネルの取付構造を示す分解斜視図である。
【図7】第1実施形態のガラスパネルの取付手順を示す分解斜視図である。
【図8】本発明の第2実施形態を示し、地レールと天レール間に間仕切パネルとガラスパネルを支持した状態の縦断面図であり、(a)は図1のZ−Z線拡大断面図、(b)は支柱を除いた状態の間仕切パネルとガラスパネルの側枠の端面位置での断面図である。
【図9】第2実施形態のガラスパネルの取付構造を示す部分拡大縦断面図であり、(a)は嵌合部材を天レールに嵌合する前の状態、(b)は嵌合部材を天レールに嵌合した後の状態である。
【図10】第2実施形態のガラスパネルの取付構造を示す分解斜視図である。
【図11】第2実施形態のガラスパネルの取付手順を示す分解斜視図である。
【図12】ガラスパネルの上下寸法が大きい場合の間仕切装置の簡略正面図である。
【図13】本実施形態の間仕切パネルの分解斜視図である。
【図14】補強金具を示し、(a)は正面図、(b)は右側面図、(c)は平面図、(d)は斜視図である。
【図15】ガラスパネルの代わりに欄間パネルを設けた実施形態の間仕切装置の簡略正面図である。
【図16】図15のZ1−Z1線拡大断面図である。
【図17】ガラスパネルの代わりにオープンパネルを設けた実施形態の間仕切装置の簡略正面図である。
【図18】図17のZ2−Z2線拡大断面図である。
【図19】図1のY1−Y1線拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
次に、添付図面に示した実施形態に基づき、本発明を更に詳細に説明する。図1は床面Fと天井Sとの間に間仕切パネルとガラスパネルを施工して間仕切装置を構成する使用状態を示し、図2〜図7はその詳細を示し、図中符号1は間仕切パネル、2はガラスパネル、3は地レール、4は天レール、5は支柱、6はガラス支持枠体をそれぞれ示している。
【0026】
本実施形態の間仕切装置は、図1〜図4に示すように、床面Fに固定した地レール3と天井Sに固定した天レール4との間に支柱5,…を所定間隔で立設し、隣接する支柱5,5間に間仕切パネル1を立起状態に保持するとともに、該間仕切パネル1の上端と前記天レール4の間の空間にガラスパネル2をガラス支持枠体6で保持し、空間を区画するのである。詳しくは、前記地レール3は上方開放した断面略コ字形の部材であり、前記天レール4は下方開放した断面略コ字形の部材であり、それぞれ床面Fと天井Sに対向させて固定している。そして、前記地レール3にアジャスター7を介して高さ調節可能に外嵌した巾木8に、間仕切パネル1の下端を嵌合し、間仕切パネル1の上端に前記ガラス支持枠体6の下端を凹凸嵌合し、更に該ガラス支持枠体6は両側を前記支柱5,5に嵌合するとともに、上部を前記天レール4の支持溝9内に嵌合して支持するのである。
【0027】
前記間仕切パネル1は、図3、図4、図7及び図13に示すように、芯材10をスチール製の表裏のパネル板11,11で挟んで一体化して構成する。前記芯材10としては、ペーパーハニカムや不燃処理を施したペーパーハニカムを用いることができる。前記間仕切パネル1の両側端面には厚さ方向の中央部で長手方向に沿って前記支柱5の一部を受け入れて嵌合する嵌合凹部12,12を形成するとともに、上端面と下端面には厚さ方向の中央部で長手方向に沿ってそれぞれ凹溝部13,14を形成している。そして、図4(a)に示すように、前記間仕切パネル1の上端の凹溝部13には、前記ガラス支持枠体6の下端が嵌合し、下端の凹溝部14には、下方開放した断面略コ字形の前記巾木8の上端部が嵌合し、該巾木8の下部は、前記地レール3に外嵌している。また、前記地レール3の溝内にアジャスター受け15を嵌合して設置し、該アジャスター受け15に螺合した鉛直方向のアジャスターボルト16の頭部で、前記巾木8の溝内の上面板を載支している。前記支柱5の下端は、前記巾木8に固定し、上端は図7に示すように前記天レール4の内部で天固定金具17によって固定されている。
【0028】
以下に本発明のガラスパネルの取付構造の第1実施形態を図1〜図7に基づいて詳しく説明する。前記ガラス支持枠体6は、スチール製の下枠18と両側枠19,19及び上部保持部材として表裏一対の上枠部材20,20とで構成されている。前記下枠18の両端に側枠19,19を立起状態に連結し、前記下枠18の上面と前記側枠19の内側面に前記ガラスパネル2の下縁と側縁をそれぞれ受け入れる凹溝21,22を形成している。図7に示すように、前記両側枠19,19の凹溝22,22に上方から前記ガラスパネル2の両側縁を挿入し、該ガラスパネル2の下縁を前記下枠18の凹溝21に挿入する。この状態で、前記両側枠19,19の上端部を前記天レール4の支持溝9内に嵌挿するとともに、前記下枠18を前記間仕切パネル1の上端の凹溝部13に嵌合し、それから前記ガラスパネル2の表裏両側から上枠部材20,20を前記天レール4とガラスパネル2の間に密嵌して保持する。ここで、両側枠19,19の外側に前記間仕切パネル1を支持する支柱5の一部を内嵌する嵌合部23を形成しているので、該嵌合部23を支柱5に嵌合して両側部を保持している。前記ガラスパネル2は、下縁を前記下枠18の凹溝21に嵌合し、両側縁を両側枠19,19の凹溝22,22に嵌合し、更に上部は表裏両面から前記上枠部材20,20によって弾性的に挟持され、もって周囲が保持されている。ここで、前記下枠18、側枠19及び上枠部材20は、スチール製で板金加工したもの以外にもアルミ押出し型材又は合成樹脂押出し材で構成することも可能である。
【0029】
更に詳しくは、下枠18は、図5及び図6に示すように、前記間仕切パネル1の上端に設けた前記凹溝部13に埋没状態で嵌合する大きさとし、両端部に側枠19を連結するための連結金具24,24を固着している。前記側枠19は、図2及び図6に示すように、前記間仕切パネル1と同じ厚み方向の寸法を有し、前記凹溝22を形成した内板25の両側縁を外側へ直角に前板26,26を形成し、更に前板26,26の外側縁を対向する方向に折曲して縁板27,27を形成し、該縁板27,27の内縁から前記内板25へ向けて断面略L字形の凹陥部28,28を折曲形成し、両凹陥部28,28で前記嵌合部23を構成している。そして、図2、図4(a)及び図5に示すように、前記下枠18と両側枠19,19の凹溝21,22の底面に弾性シート29を添設し、前記ガラスパネル2の下縁と両側縁を前記弾性シート29に接触させている。前記弾性シート29としては、弾性を有するゴム状のものや多孔質のスポンジ状のものを用いることができ、片面に粘着面が形成されていることが好ましい。
【0030】
そして、前記上枠部材20は、図4〜図7に示すように、前記両側枠19,19の上端間に嵌合する長さを有し、ガラスパネル2の表面に接合する基板30を有し、該基板30の上縁に前記天レール4の上面板31の裏面に接合する接合板32を外側へ直角に折曲形成するとともに、前記基板30の下縁から前記接合板32と同じ方向に下板33を折曲形成し、更に該下板33の外縁から上方へ前記天レール4の側面板34の内面に圧接して係合する係合板35を折曲形成したものである。更に、前記上枠部材20には、前記係合板35の外面に係合突起36,…を長手方向に複数突設している。前記天レール4の側面板34の下端に内向きにハゼ折りした補強板37を形成し、前記上枠部材20を前記天レール4とガラスパネル2の間に密嵌した状態で前記補強板37の上縁に前記係合突起36,…を係止し、該上枠部材20が脱落しないようにしている。ここで、前記ガラスパネル2の表裏両面に設ける上枠部材20,20は、同一部材であり、左右反転させ、それぞれ基板30がガラスパネル2の表面に接合する向きにして使用する。
【0031】
図6に示すように、予め前記下枠18の両端に設けた連結金具24,24に、前記側枠19,19の下端に前記内板25を延長して形成した連結片25Aを側方からネジ25B,25Bで締結し、正面視倒コ字形のガラス支持枠体6とする。尚、前記ガラス支持枠体6は、前記下枠18と側枠19,19のみが連結され、前記上枠部材20は連結されないが、全体として枠体を構成する。
【0032】
次に、前記ガラス支持枠体6を用いて間仕切パネル1の上端と天レール4の間で、両側の支柱5,5の間の空間に前記ガラスパネル2を保持する手順を説明する。前述のように、前記下枠18の両端に両側枠19,19を連結した状態で、前記凹溝21と凹溝22,22にガラスパネル2の下縁と両側縁を嵌合し、この際に凹溝21,22の底部に添設した弾性シート29に当接させて準備する。前記間仕切パネル1の一側の嵌合凹部12は、地レール3あるいは巾木8と天レール4の間に立設した前記支柱5の側部に嵌合するとともに、該間仕切パネル1の下端の凹溝部14を前記巾木8の上端に嵌合して仮保持されている。そこで、前記ガラスパネル2を装着した下枠18と側枠19,19の枠体を、前記間仕切パネル1の上端と天レール4間に装着する。それには、両側枠19,19の上部を前記天レール4の支持溝9内に深く挿入し、それから下枠18を間仕切パネル1の上端の凹溝部13に落とし込んで嵌合する。そして、既に立設している前記支柱5に向けて枠体を移動させ、一方の側枠19の嵌合部23を支柱5に嵌合する。それから、もう一方の支柱5を間仕切パネル1の嵌合凹部12と側枠19の嵌合部23に嵌合するとともに、地レール3と天レール4間に立起状態で固定する。最後に、前記ガラスパネル2の一側面に前記上枠部材20の基板30を当接させた状態で、天レール4の一方の側面板34との間の支持溝9に接合板32から挿入し、その後、係合板35を天レール4の側面板34の内面に圧接しながら挿入し、前記接合板32が天レールの上面板31の裏面に接合するまで押し込むことにより、該上枠部材20の係合板35と天レール4の側面板34の面外方向の構造的な弾性力によってガラスパネル2をガタツキなく保持するのである。前記上枠部材20は、前記ガラスパネル2の表裏両面側からそれぞれ装着するが、別々でも同時でも構わない。
【0033】
次に、本発明の第2実施形態を図8〜図11に基づいて説明する。本実施形態のガラス支持枠体6は、アルミ押出し型材からなる下枠18と両側枠19,19及びアルミ押出し型材からなる上枠60とで構成されている。前記下枠18の両端に側枠19,19を立起状態に連結し、前記下枠18の上面と前記側枠19の内側面に前記ガラスパネル2の下縁と側縁をそれぞれ受け入れる凹溝21,22を形成している。図10及び図11に示すように、前記両側枠19,19の凹溝22,22に上方から前記ガラスパネル2の両側縁を挿入し、該ガラスパネル2の下縁を前記下枠18の凹溝21に挿入する。それから、前記上枠60の下面に形成した凹溝61に前記ガラスパネル2の上縁を受け入れるとともに、該上枠60の両端を前記両側枠19,19の上端間に連結する。本実施形態では、前記ガラスパネル2の周囲を、下枠18と両側枠19,19及び上枠60からなる正面視四角形のガラス支持枠体6で取り囲んで一体化している。この状態まで製造工場で組み立てることにより、ガラスパネル2も一般のパネル体と同様に取り扱うことができる。つまり、前記ガラス支持枠体6によってガラスパネル2の周囲の切断部を保護するとともに、ガラスパネル2を補強して搬送中等の割れも防止している。
【0034】
本実施形態では、前記下枠18と上枠60とをアルミ押出し型材を所定長さに切断して使用する。前記側枠19へネジ止め連結するために、前記下枠18には凹溝21の両側位置に断面C字形の下穴25C,25Cを形成している。また、前記下枠18は、凹溝21の開口部の両側からパネルの表裏方向へ外向きに延び、前記間仕切パネル1の上端の縁板39,39に当接する鍔部25D,25Dを形成している。一方、前記上枠60は、前記凹溝61の両側に前記側枠19へネジ止め連結するための断面C字形の下穴62,62を形成している。そして、前記側枠19の上端部で前記内板25を外側から貫通させたネジ63,63を、前記ガラスパネル2の上縁を凹溝61に挿入した状態で前記下穴62,62に螺合して連結する。
【0035】
そして、本実施形態では、前記ガラスパネル2の上縁部を天レール4の支持溝9内に保持する上部保持部材として、前記上枠60とともに嵌合部材64を用いる。前記嵌合部材64は、適度な可撓性を有することが要求されるので、合成樹脂製の押出し型材からなり、図9及び図11に示すように、前記上枠60とガラスパネル2の上縁部を外被するように装着した状態で、前記両側枠19,19の上端部を前記天レール4の支持溝9内に嵌挿するとともに、前記上枠60を内装した前記嵌合部材64を上動させて前記支持溝9内に嵌合係止するようになっている。
【0036】
具体的には、前記嵌合部材64は、断面が略ハット型であり、前記両側枠19,19の上端間に嵌合する長さを有し、中央部に前記上枠60を上下動可能に受け入れる下向き開放の受入溝65を有し、下端部の内側に前記ガラスパネル2の上縁部に当接する保持片66,66を対向形成し、下端部の外側に前記天レール4の両側面板34,34の下端に内向きにハゼ折り形成した両補強板37,37の内面に当接する一対の嵌合片67,67を形成するとともに、該嵌合片67の上端部に前記補強板37の上縁に係止する係止爪68を外向きに形成している。言い換えれば、前記嵌合部材64は、断面略コ字形の本体部の内部に前記受入溝65が形成され、該本体部の下端に内向きに前記保持片66,66を延設するとともに、外向きに断面略L字形の前記嵌合片67,67を延設した構造である。
【0037】
前記嵌合部材64を前記上枠60に外被するには、前記両保持片66,66を拡開して、その間に前記上枠60とガラスパネル2の上端部を通して、前記受入溝65に受け入れる。あるいは、前記上枠60を両側枠19,19の上端間に連結する際に、予め該上枠60を前記嵌合部材64の受入溝65に挿入しておくことによっても同様の状態になる。そして、前記記嵌合部材64は、上枠60に対して上下動可能となっている。そして、前記間仕切パネル1の上端と天レール4との間にガラスパネル2を装着するには、図9及び図11に示すように、前記上枠60とガラスパネル2の上縁部を外被するように前記嵌合部材64を装着した状態で、前記両側枠19,19の上端部を前記天レール4の支持溝9内に嵌挿した後、図9(a)に示すように、前記上枠60を内装した前記嵌合部材64を上動させれば、前記天レール4の両補強板37,37の間に両嵌合片67,67が嵌合し、そして係止爪68,68が補強板37,37の上縁に係止して嵌合状態を維持することができるのである。この状態で、前記嵌合部材64の両保持片66,66がガラスパネル2の上縁部に表裏両面から当接するので、ガラスパネル2をガタつきなく保持することができる。ここで、前記嵌合部材64は適度な可撓性を備えているので、前記ガラスパネル2を弾性的に保持することができるのである。
【0038】
図12は、前記ガラスパネル2の上下寸法が前記間仕切パネル1の上下寸法より大きくした場合の実施形態であり、この場合ガラスパネル2が間仕切装置の主要な部分を占めることになる。
【0039】
ここで、図13及び図14に基づいて、前記間仕切パネル1の構造を簡単に説明する。前記間仕切パネル1は、不燃ハニカム芯材10をスチール製の表裏のパネル板11,11で挟んで一体化して構成するが、図13に示すように、前記パネル板11は、表面板38の周囲を裏側へ折曲して縁板39を形成し、左右両側の前記各縁板39の内縁から内側へ凹陥部40を折曲形成したものである。そして、前記芯材10の表裏両側にそれぞれ前記パネル板11,11の表面板38の裏面を接着して一体化することにより、表裏のパネル板11,11の両凹陥部40,40で、両側端面に前記嵌合凹部12,12を形成するとともに、上下端面に凹溝部13,14を形成する。
【0040】
また、前記間仕切パネル1は、表裏の前記パネル板11,11の両凹陥部40,40同士は、互いに接触することがないように設定し、両パネル板11の前記凹陥部40の同じ高さ位置に係合孔41,41を形成し、前記嵌合凹部12内の底面部に接合可能な補強金具42の連結板43の両端部に形成した爪片44,44を、両パネル板11,11の対応する前記係合孔41,41にそれぞれ係合し、両パネル板11,11の間隔を規定している。
【0041】
前記支柱5を介して複数の間仕切パネル1,…とガラスパネル2,…を側方に連設した場合、隣接する間仕切パネル1,1のパネル板11,11に形成した縁板39,39の間とガラスパネル2の側枠19,19に形成した縁板27,27との間に所定幅の目地部45が形成される。
【0042】
図15及び図16は、前記ガラスパネル2の代わりに同じ寸法の欄間パネル46を前記間仕切パネル1の上端と天レール4との間の空間に設けたものである。前記欄間パネル46に下端には、前記間仕切パネル1の上端の凹溝部13に嵌合する嵌合凸部47を形成するとともに、両側端面に前記支柱5に嵌合する嵌合凹部(図示せず)を形成している。前記欄間パネル46の構造は、前記間仕切パネル1と殆ど同じであり、また間仕切パネル1の上端と天レール4、及び両支柱5,5に対する保持の構造は、前記ガラス支持枠体6の保持する構造と同じである。
【0043】
図17及び図18は、前記ガラスパネル2の代わりに同じ寸法のオープン枠体48を前記間仕切パネル1の上端と天レール4との間の空間に設けたものである。オープン枠体48は、下閉塞部材49と両側枠50,50は、前記ガラス支持枠体6の下枠18と両側枠19,19と凹溝21,22が無い以外は殆ど同じ構造である。そして、前記下閉塞部材49の両端に側枠50,50を立起状態に連結した状態で、前記間仕切パネル1の凹溝部13に下閉塞部材49を埋没状態で嵌合しネジ止めするとともに、側枠50の上部を天レール4の支持溝9内に挿入するとともに、前記支柱5に嵌合する。そして、両側枠50,50の上端部間に下面が閉塞した断面略コ字形の上閉塞部材51を天レール4の両側面板34,34の間に嵌挿して保持する。
【0044】
図19は、図1のY1−Y1線拡大断面図であり、間仕切装置の一部に設けたドア52の周りの構造を示している。間隔を隔てた前記支柱5,5の内側に縦枠53,53を嵌合するとともに、ネジ止めして連結するとともに、縦枠53,53の上端間に横枠54を連結してドア枠とし、該ドア枠にヒンジ55,55で回動可能にドア52を設けている。前記ドア52の横幅は、前記間仕切パネル1の横幅よりも通常は狭いので、同一ピッチの連設構造を実現するために、一方の縦枠53の外側に接近して支柱5を立設し、該支柱5と縦枠53の表裏両面に補助パネル板56,56を嵌合係止して装着している。この、表裏の補助パネル板56,56の空間に、ドア52の電磁ロック機能やセキュリティ機能を内蔵させることも可能である。
【符号の説明】
【0045】
1 間仕切パネル、 2 ガラスパネル、
3 地レール、 4 天レール、
5 支柱、 6 ガラス支持枠体、
7 アジャスター、 8 巾木、
9 支持溝、 10 芯材、
11 パネル板、 12 嵌合凹部、
13 凹溝部、 14 凹溝部、
15 アジャステー受け、 16 アジャスターボルト、
17 天固定金具、 18 下枠、
19 側枠、 20 上枠部材(上部保持部材)、
21 凹溝、 22 凹溝、
23 嵌合部、 24 連結金具、
25 内板、 25A 連結片、
25B ネジ、 25C 下穴、
25D 鍔部、 26 前板、
27 縁板、 28 凹陥部、
29 弾性シート、 30 基板、
31 上面板、 32 接合板、
33 下板、 34 側面板、
35 係合板、 36 係合突起、
37 補強板、 38 表面板、
39 縁板、 40 凹陥部、
41 係合孔、 42 補強金具、
43 連結板、 44 爪片、
45 目地部、 46 欄間パネル、
47 嵌合凸部、 48 オープン枠体、
49 下閉塞部材、 50 側枠、
51 上閉塞部材、 52 ドア、
53 縦枠、 54 横枠、
55 ヒンジ、 56 補助パネル板、
60 上枠(上部保持部材)、61 凹溝、
62 下穴、 63 ネジ、
64 嵌合部材(上部保持部材)、65 受入溝、
66 保持片、 67 嵌合片、
68 係止爪、
F 床面、 S 天井。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
立起した間仕切パネルの上端と断面略コ字形の下方開放した天レールの間の空間に、ガラスパネルを取付けるガラスパネルの取付構造であって、少なくとも前記間仕切パネルの上端に接合する下枠の両端に側枠を立起状態に連結し、前記下枠の上面と前記側枠の内側面に前記ガラスパネルの下縁と側縁をそれぞれ受け入れる凹溝を形成し、前記下枠と側枠の凹溝内に前記ガラスパネルの下縁と側縁を挿入した状態で、前記両側枠の上端部を前記天レールの支持溝内に嵌挿するとともに、前記ガラスパネルの上縁部を保持する上部保持部材を前記天レールとガラスパネルの上縁部間に密嵌してなることを特徴とするガラスパネルの取付構造。
【請求項2】
前記上部保持部材は表裏一対の上枠部材からなり、該上枠部材は、ガラスパネルの表面に接合する基板を有し、該基板の上縁に前記天レールの上面板の裏面に接合する接合板を外側へ直角に折曲形成するとともに、前記基板の下縁から前記接合板と同じ方向に下板を折曲形成し、更に該下板の外縁から上方へ前記天レールの側面板の内面に圧接して係合する係合板を折曲形成したものであり、両上枠部材を前記ガラスパネルの表裏両側から前記天レールとガラスパネルの間に密嵌してなる請求項1記載のガラスパネルの取付構造。
【請求項3】
前記上枠部材は、前記両側枠の上端間に嵌合する長さを有し、前記係合板の外面に係合突起を長手方向に複数突設してあり、前記天レールの側面板の下端に内向きにハゼ折りした補強板を形成し、前記上枠部材を前記天レールとガラスパネルの間に密嵌した状態で前記補強板の上縁に前記係合突起を係止してなる請求項2記載のガラスパネルの取付構造。
【請求項4】
前記上部保持部材は上枠と嵌合部材とからなり、該上枠を前記両側枠の上端間に連結するとともに、該上枠の下面に形成した凹溝に前記ガラスパネルの上縁を受け入れて、該ガラスパネルの周囲を前記下枠、両側枠及び上枠とで取り囲んで一体化するとともに、前記上枠とガラスパネルの上縁部を外被するように前記嵌合部材を装着した状態で、前記両側枠の上端部を前記天レールの支持溝内に嵌挿するとともに、前記上枠を内装した前記嵌合部材を上動させて前記支持溝内に嵌合係止してなる請求項1記載のガラスパネルの取付構造。
【請求項5】
前記嵌合部材は、前記両側枠の上端間に嵌合する長さを有し、中央部に前記上枠を上下動可能に受け入れる下向き開放の受入溝を有し、下端部の内側に前記ガラスパネルの上縁部に当接する保持片を対向形成し、下端部の外側に前記天レールの両側面板の下端に内向きにハゼ折り形成した両補強板の内面に当接する一対の嵌合片を形成するとともに、該嵌合片の上端部に前記補強板の上縁に係止する係止爪を外向きに形成してなる請求項4記載のガラスパネルの取付構造。
【請求項6】
前記間仕切パネルの上端に長手方向に沿った凹溝部を有し、前記下枠は該凹溝部に埋没状態で嵌合する大きさとし、前記側枠は前記間仕切パネルと同じ厚み方向の寸法を有するとともに、外側に前記間仕切パネルを支持する支柱の一部を内嵌する嵌合部を形成してなる請求項1〜5何れか1項に記載のガラスパネルの取付構造。
【請求項7】
前記下枠と両側枠の凹溝の底面に弾性シートを添設し、前記ガラスパネルの下縁と両側縁を前記弾性シートに接触させてなる請求項1〜6何れか1項に記載のガラスパネルの取付構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2012−132296(P2012−132296A)
【公開日】平成24年7月12日(2012.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−189766(P2011−189766)
【出願日】平成23年8月31日(2011.8.31)
【出願人】(000139780)株式会社イトーキ (833)
【Fターム(参考)】