説明

ガラス成形装置およびガラス成形方法

【課題】 溶融ガラスを低コストで成形できるガラス成形装置を提供すること。
【解決手段】 ガラス成形装置は、溶融ガラスを流下する流下装置と、この流下装置の下方に設けられ溶融ガラスを受け止める成形型20と、成形型20で受け止められた溶融ガラスを上方からプレスするプレス装置40と、を備える。プレス装置40は、気体を噴出し、この気体を溶融ガラスに吹き付けることにより、溶融ガラスをプレスする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、光学素子の製造工程において、溶融ガラスを成形するガラス成形装置およびガラス成形方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、光学素子、例えばデジタルカメラのレンズには、所定の形状に成形された光学レンズが用いられる。この光学レンズを高精度かつ大量に製造するため、例えば、以下のような方法が知られている。すなわち、まず、溶融ガラスを用いて、光学レンズの形状に近似した形状のガラス塊であるプリフォームを成形し、その後、このプリフォームを成形型で熱間加工する。
【0003】
この方法によれば、溶融ガラスからプリフォームを経て光学レンズを成形するため、板状のガラスから切断、加工、プレス、研削、および研磨等の多段階の工程を経て光学レンズを製造する方法に比べ、リードタイムを短縮できるとともに、加工不良による歩留まりの低下を抑えることができ、結果としてコストを大幅に削減できる、といった利点がある。
【0004】
以上のプリフォームを製造するガラス成形装置として、例えば、溶融ガラスを流下する流下装置と、この流下装置から流下された溶融ガラスを受け止める下側成形型と、この下側成形型に嵌合する上側成形型と、を備えるガラス成形装置がある(特許文献1参照)。このガラス成形装置では、例えば、流下装置は、コンベヤの上流側に設けられ、上側成形型は、コンベヤの下流側に設けられる。下側成形型は、コンベヤ上に一定間隔おきに複数設けられて、上流から下流に向かって移動する。
【0005】
このガラス成形装置によれば、まず、流下装置から下側成形型に溶融ガラス流を流下する。すると、流下された溶融ガラス流は、下側成形型で受け止められて溶融ガラス塊となる。その後、下側成形型をコンベヤの下流に向かって移動し、この下側成形型に上側成形型を嵌合させて溶融ガラス塊を成形し、プリフォームを製造する。
【特許文献1】特開平7−165431
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述したガラス成形装置では、高温の溶融ガラスが、直接、上側成形型および下側成形型に接触する。ガラス成形装置の構造上、特に上側成形型は、下側成形型に比較して、使用頻度が高くなるため、表面が早期に酸化して荒れてしまう。その結果、プリフォーム表面には、成形型の荒れた表面が転写され、光沢が失われる。
【0007】
このような問題を解決するため、成形型を早期に交換することが考えられるが、成形型の交換に時間がかかるため、ガラス成形装置の稼働率が低下し、製造コストが上昇するという問題があった。
【0008】
そこで、本発明は、溶融ガラスを低コストで成形できるガラス成形装置およびガラス成形方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明のガラス成形装置は、溶融ガラスを流下する流下装置と、この流下装置の下方に設けられ溶融ガラスを受け止める成形型と、前記成形型で受け止められた溶融ガラスを上方からプレスするプレス装置と、を備えるガラス成形装置であって、前記プレス装置は、気体を噴出し、この気体を溶融ガラスに吹き付けることにより、溶融ガラスをプレスすることを特徴とする。
【0010】
この発明によれば、まず、流下装置から成形型に溶融ガラス流を流下し、この流下される溶融ガラスを成形型で受け止める。その後、成形型内の溶融ガラス塊に上方からプレス装置で気体を吹き付けて、溶融ガラス塊を成形する。したがって、気体を吹き付けることで溶融ガラス塊を成形するので、プレス装置と溶融ガラス塊との接触面積を削減でき、溶融ガラスの熱による影響からプレス装置を保護できる。その結果、プレス装置の劣化を抑えて、プレス装置のメンテナンス手間を軽減し、溶融ガラスを低コストで成形できる。
【0011】
本発明では、前記プレス装置は、気体を噴出するノズルを備えることが好ましい。
この発明によれば、プレス装置に気体を噴出するノズルを設けたので、ノズルの形状により、気体の噴出量や流速を適宜調整できる。したがって、溶融ガラス塊を所望の形状に容易に成形できる。
【0012】
本発明では、前記ノズルの形状は、溶融ガラスのプレス形状に基づいて決定されることが好ましい。
気体の噴出力はノズルから離れるにしたがって低減するため、溶融ガラス表面の均一に噴出力を加えるためには、ノズルの形状を所望するプリフォームなどのガラス成形体の表面形状に対応した形状にする必要がある。よって、この発明によれば、ノズルの形状を溶融ガラス塊のプレス形状に基づいて決定したので、溶融ガラス塊を所望の形状に容易にプレス成形できる。
【0013】
本発明では、前記ノズル先端の形状は、略円筒状であることが好ましい。
この発明によれば、ノズル先端の形状を略円筒状としたので、気体の噴出力を適宜調整して、ガラス成形体の表面を所望の曲率の凹状に成形できる。
【0014】
本発明では、前記ノズル先端の断面形状は、凹状、凸状、平板状、および半球状のうちのいずれかであることが好ましい。
この発明によれば、ノズル先端の断面形状を凹状、凸状、平板状、あるいは半球状にしたので、凸状、凹状、平板状、あるいは半球状の表面形状を有するガラス成形体を容易に製造できる。
【0015】
本発明では、前記成形型は、溶融ガラスを受け止める受け面を有し、この受け面から気体を噴出することが好ましい。
この発明によれば、成形型に溶融ガラスを受け止める受け面を設け、この受け面から気体を噴出させたので、成形型と溶融ガラスが接触する時間や面積を軽減して、成形型の劣化を防止できる。
【0016】
本発明では、前記成形型の受け面は、下方から上方に向かって拡開された形状であることが好ましい。
この発明によれば、成形型の受け面を下方から上方に向かって拡開した形状にしたので、下面が凸状のガラス成形体を簡単に製造できる。
【0017】
本発明では、前記成形型から噴出される気体の噴出力は、前記受け面が溶融ガラスに接触しない程度に設定されていることが好ましい。
この発明によれば、成形型から噴出する気体の噴出力を受け面が溶融ガラスに接触しない程度に設定したので、成形型の耐久性を著しく向上できる。
【0018】
本発明では、前記プレス装置から噴出される気体の噴出力は、前記プレス装置の表面が前記成形型に収容された溶融ガラスに接触しない程度に設定されていることが好ましい。
この発明によれば、プレス装置から噴出する気体の噴出力を、プレス装置の表面が成形型内の溶融ガラスに接触しない程度に設定したので、プレス装置を溶融ガラスの熱による影響から保護できる。
【0019】
本発明では、前記流下装置は、logη(ηは粘度、単位はポアズ)が7.65以下の溶融ガラスを流下することが好ましい。
【0020】
本発明のガラス成形方法(請求項12〜請求項22)は、上述したガラス成形装置(請求項1〜請求項11)を、ガラス成形方法として展開したものである。このガラス成形方法によれば、上述したガラス成形装置で述べた効果と同様の効果を奏することができる。
【発明の効果】
【0021】
本発明のガラス成形装置およびガラス成形方法によれば、次の効果が得られる。
気体を吹き付けることで溶融ガラス塊を成形するので、プレス装置と溶融ガラス塊との接触面積を削減でき、溶融ガラスの熱による影響からプレス装置を保護できる。その結果、プレス装置の劣化を抑えて、プレス装置のメンテナンス手間を軽減し、溶融ガラスを低コストで成形できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るガラス成形装置1を構成する溶融ガラス供給装置2の断面図である。
ガラス成形装置1は、溶融ガラスを成形して、光学レンズの形状に近似したプリフォームを製造するものである。溶融ガラス供給装置2は、後述するプレス成形装置3とともに、ガラス成形装置1を構成する。溶融ガラス供給装置2は、溶融ガラス流を流下する流下装置10と、この流下装置10の下方に設けられた成形型20と、を備える。
【0023】
流下装置10は、溶融ガラスが収容された図示しないガラス溶融槽と、ガラス溶融槽から下方に延びて溶融ガラス流を流下する流下ノズル11と、を含んで構成されている。なお、場合によっては、流下ノズル11から流下する溶融ガラス流の温度が軟化点以上になるように加熱する加熱装置を設けてもよい。この場合、具体的には、流下ノズル11から流下する溶融ガラスを、logη(ηは粘度、単位はポアズ)が7.65以下になるように加熱する。
【0024】
図2は、成形型20の拡大断面図である。
成形型20は、流下ノズル11の下方に設けられており、流下装置10から流下した溶融ガラス流を受け止める受け面20Aを有している。この成形型20は、内部に気体供給室23を有する箱状の成形部21と、この成形部21に取り付けられた枠部22とで構成される。
【0025】
成形部21は、耐熱性の多孔質材料、ここではステンレスを焼結したポーラスメタルで形成されている。成形部21には、全面に亘って多数の微細孔が設けられているが、これら微細孔からの気体の漏洩を防止するため、受け面20Aを除く部分には、コーティングが施されて、不要な微細孔が塞がれている。これにより、受け面20Aにのみ、気体供給室23と外部とを連通する多数の微細孔が形成されている。
【0026】
また、受け面20Aの外周には、成形型20を冷却するための図示しない水冷管が設けられており、これら水冷管には、それぞれ、冷却水を循環させるための冷却水供給管および冷却水排出管が接続されている。
【0027】
受け面20Aは、下方から上方に向かって拡開された形状であることが好ましく、円錐形状が特に好ましい。なお、受け面の形状は、円錐に限らず、三角錐や四角錘等の多角錐でもよい。
【0028】
枠部22は、耐熱金属、ここではステンレスで形成されている。この枠部22には、気体供給室23に連通する気体供給路24が形成されている。この気体供給路24を通して、気体供給室23にエアーや不活性ガス等の気体が供給されると、この気体は、多数の微細孔を通して、受け面20Aから外部に噴出する。なお、この気体の噴出力は、受け面20Aが溶融ガラスに接触しない程度に設定されている。
【0029】
なお、流下ノズル11と成形型20との間には、可視光や赤外光等の光を射出する図示しない発光部と、この射出された光を検出する図示しないセンサ部とが設けられている。このセンサ部は、発光部からの光を検出することにより、流下装置10から流下した溶融ガラス流が切断されたことを検知する。
【0030】
成形型20は、図示しない円形の回転テーブル上に設けられており、この回転テーブルが回転することにより、溶融ガラス供給装置2と後述するプレス成形装置3との間で移動可能となっている。なお、成形型20は、回転テーブル上に等間隔で複数設けられているが、図1および図2には、成形型20が1つのみ示されている。
【0031】
図3は、ガラス成形装置1を構成するプレス成形装置3の断面図である。
プレス成形装置3は、上述した成形型20と、この成形型20で受け止められた溶融ガラス塊を上方からプレスするプレス装置40を含んで構成される。この成形型20は、回転テーブルによって、溶融ガラス供給装置2から移動してきたものである。
プレス装置40は、気体を噴出し、この気体を溶融ガラスに吹き付けることにより、溶融ガラス塊をプレスする。このプレス装置40は、エアーや不活性ガス等の気体を圧縮する図示しないコンプレッサと、このコンプレッサに取り付けられ圧縮された気体を噴出するノズル42を含んで構成される。
【0032】
ノズル42は、成形部21と同様に、耐熱性の多孔質材料、ここではステンレスを焼結したポーラスメタルで形成されている。ノズル42の先端面には、全面に亘って多数の微細孔が設けられているが、これら微細孔からの気体の漏洩を防止するため、先端面を除く部分には、コーティングが施されて、不要な微細孔が塞がれている。これにより、ノズル42の先端面にのみ、多数の微細孔が形成されている。このノズル42から噴出される気体の噴出力は、ノズル42の先端面が成形型20に収容された溶融ガラスに接触しない程度に設定されている。
【0033】
ノズル42先端の断面形状は、溶融ガラス塊のプレス形状、つまり、プリフォームなどのガラス成形体の表面形状に基づいて決定される。本実施形態では、ノズル42の形状は、所望するプリフォームの表面形状が凹状であるため、凸状となっている。
ノズル42は、上述したコンプレッサに着脱自在である。これにより、ノズルが溶融ガラスの熱の影響で著しく劣化した場合、ノズル交換に要する時間を短縮できる。
【0034】
次に、ガラス成形装置1の動作について、図4〜図9を参照しながら説明する。
まず、成形型20の受け面20Aに溶融ガラスが焼き付かないように、成形型20の水冷管内に冷却水を循環させて、成形型20を冷却しておく。
【0035】
次に、図4に示すように、成形型20の気体供給路24から気体供給室23に気体を供給し、受け面20Aの表面から気体を噴出させた状態で、流下装置10の流下ノズル11から溶融ガラス流を流下し、受け面20A上でこの溶融ガラス流を受け止める。この成形型20に流入した溶融ガラスは、受け面20Aから浮遊した状態で保持される。
【0036】
溶融ガラスを受け面20Aに流下した後、直ちに、回転テーブルを回転させて、溶融ガラスを保持した成形型20を、図5に示すように、流下装置10の下方から加熱位置に移動させる。同時に、別の空の成形型20を流下装置10の下方に位置させて、次の溶融ガラスの流下に備える。続いて、流下装置10の下方から移動した成形型20を、加熱装置81で500〜700℃に加熱し、溶融ガラスの軟化状態を維持する。
【0037】
次に、図6に示すように、溶融ガラスを保持した成形型20をプレス装置40の下方に移動し、図7に示すように、ノズル42から気体を噴出させながらプレス装置40を下降させて、プレス装置40のノズル42を成形型20に収容された溶融ガラスに接近させる。すると、溶融ガラスの下面が成形型20の受け面20Aで成形され、溶融ガラスの上面がプレス装置40から噴出される気体で成形される。これにより、図8に示すように、片面凸状片面凹状のプリフォームが得られる。このように、プレス装置40と成形型20とで成形することにより、プリフォームを高精度で成形できる。
【0038】
成形後は、軟化点以下の温度に達したら、プレス装置40を上昇させて溶融ガラスから離して、成形型20からプリフォームを取り出す。
【0039】
その後、回転テーブルを回転させて、プリフォームを排出した成形型20を、温度調整位置に移動する。次に、図9に示すように、この成形型20に気体ガス噴出ノズル82を差し込み、この気体ガス噴出ノズル82からエアー、低温エアー、窒素ガス等の気体を噴出して、成形型20を400〜550℃まで冷却する。この冷却された成形型20を、再び、流下装置10の下方に移動し、上述した工程を繰り返す。
【0040】
本実施形態によれば、以下のような効果がある。
(1)気体を吹き付けることで溶融ガラス塊を成形するので、プレス装置40と溶融ガラス塊との接触面積を削減でき、溶融ガラスの熱による影響からプレス装置を保護できる。その結果、プレス装置40の劣化を抑えて、プレス装置のメンテナンス手間を軽減し、プリフォームを低コストで製造できる。
【0041】
(2)気体を不活性ガスとしたので、プレス装置40の表面の酸化を抑制できる。
(3)プレス装置40に気体を噴出するノズル42を設けたので、ノズル42の形状により、気体の噴出量や流速を適宜調整できる。したがって、溶融ガラス塊を所望の形状に容易に成形できる。
【0042】
(4)ノズル42先端の断面形状を溶融ガラス塊のプレス形状に基づいて決定したので、溶融ガラス塊を所望の形状に容易にプレス成形できる。
(5)ノズル42の形状を凸状にしたので、凹状の表面形状のプリフォームを容易に製造できる。
(6)成形型20に溶融ガラスを受け止める受け面20Aを設け、この受け面20Aから気体を噴出させたので、成形型20と溶融ガラスが接触する時間や面積を軽減して、成形型20の劣化を防止できる。
【0043】
(7)成形型20の受け面20Aを下方から上方に向かって拡開した形状にしたので、下面が凸状のプリフォームを簡単に製造できる。
(8)成形型20から噴出する気体の噴出力を受け面20Aが溶融ガラスに接触しない程度に設定したので、成形型20の耐久性を著しく向上できる。
(9)プレス装置40から噴出する気体の噴出力を、プレス装置40の表面が成形型内の溶融ガラスに接触しない程度に設定したので、プレス装置40を溶融ガラスの熱による影響から保護できる。
【0044】
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、前記実施形態では、ノズル42の先端面の断面形状が凸状であるプレス装置40を用いて、片面凸状片面凹状のプリフォームを成形したが、図10に示すように、ノズル42Aの先端面の形状を平板状としてもよい。このようにすれば、片面凸状片面平面のプリフォームを成形できる。そのほか、成形型の受け面およびノズルの先端面の曲率や形状を適宜調整することで、任意の形状や曲率を有するプリフォームを成形できる。
【0045】
また、本発明では、ノズル42の先端面の断面形状を凸状とし、この先端面に多数の微細孔を設けたが、これに限らず、図11に示すように、ノズル42B先端の形状を略円筒状としてもよい。このようにすれば、気体の噴出力を適宜調整して、プリフォームの表面を所望の曲率の凹状に成形できる。
【0046】
また、本実施形態では、ガラス成形装置1を用いてプリフォームを製造したが、本発明のガラス成形装置およびガラス成形方法は、これに限定されず、例えば、溶融ガラスから直接光学レンズを精密プレス成形する、いわゆるダイレクトプレスにも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明の一実施形態に係るガラス成形装置を構成する溶融ガラス供給装置の断面図である。
【図2】前記実施形態に係る成型型の拡大断面図である。
【図3】前記実施形態に係るガラス成形装置を構成するプレス成形装置の断面図である。
【図4】前記実施形態に係る流下装置から成形型に溶融ガラス流を流下した状態を示す断面図である。
【図5】前記実施形態に係る成形型を加熱位置に移動した状態を示す断面図である。
【図6】前記実施形態に係る成形型をプレス成形装置の下方に移動した状態を示す断面図である。
【図7】前記実施形態に係る成形型内の溶融ガラス塊をプレス成形装置でプレスした状態を示す断面図である。
【図8】前記実施形態に係るプリフォームを成形した状態を示す断面図である。
【図9】前記実施形態に係る成形型を冷却した状態を示す断面図である。
【図10】本発明の第1の変形例に係るプレス装置を示す断面図である。
【図11】本発明の第2の変形例に係るプレス装置を示す断面図である。
【符号の説明】
【0048】
1 ガラス成形装置
10 流下装置
20 成形型
20A 受け面
40 プレス装置
42、42A、42B ノズル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
溶融ガラスを流下する流下装置と、この流下装置の下方に設けられ溶融ガラスを受け止める成形型と、前記成形型で受け止められた溶融ガラスを上方からプレスするプレス装置と、を備えるガラス成形装置であって、
前記プレス装置は、気体を噴出し、この気体を溶融ガラスに吹き付けることにより、溶融ガラスをプレスすることを特徴とするガラス成形装置。
【請求項2】
請求項1に記載のガラス成形装置において、
前記プレス装置は、気体を噴出するノズルを備えることを特徴とするガラス成形装置。
【請求項3】
請求項2に記載のガラス成形装置において、
前記ノズルの形状は、溶融ガラスのプレス形状に基づいて決定されることを特徴とするガラス成形装置。
【請求項4】
請求項3に記載のガラス成形装置において、
前記ノズル先端の形状は、略円筒状であることを特徴とするガラス成形装置。
【請求項5】
請求項3に記載のガラス成形装置において、
前記ノズル先端の断面形状は、凹状、凸状、平板状、および半球状のうちのいずれかであることを特徴とするガラス成形装置。
【請求項6】
請求項1から5のいずれかに記載のガラス成形装置において、
前記成形型は、溶融ガラスを受け止める受け面を有し、この受け面から気体を噴出することを特徴とするガラス成形装置。
【請求項7】
請求項6に記載のガラス成形装置において、
前記成形型の受け面は、下方から上方に向かって拡開された形状であることを特徴とするガラス成形装置。
【請求項8】
請求項6または7に記載のガラス成形装置において、
前記成形型から噴出される気体の噴出力は、前記受け面が溶融ガラスに接触しない程度に設定されていることを特徴とするガラス成形装置。
【請求項9】
請求項1から8のいずれかに記載のガラス成形装置において、
前記プレス装置から噴出される気体の噴出力は、前記プレス装置の表面が前記成形型に収容された溶融ガラスに接触しない程度に設定されていることを特徴とするガラス成形装置。
【請求項10】
請求項1から9のいずれかに記載のガラス成形装置において、
前記流下装置は、logη(ηは粘度、単位はポアズ)が7.65以下の溶融ガラスを流下することを特徴とするガラス成形装置。
【請求項11】
請求項1から10のいずれかに記載のガラス成形装置で製造されたガラス成形体としてのプリフォームを、精密プレス成形することを特徴とする精密プレス成形装置。
【請求項12】
溶融ガラスを流下する流下工程と、
この流下装置の下方に設けられた成形型で溶融ガラスを受け止める溶融ガラス成形工程と、
前記成形型で受け止められた溶融ガラスをプレス装置で上方からプレスするプレス工程と、を含むガラス成形方法であって、
前記プレス工程は、前記プレス装置から気体を噴出し、この気体を溶融ガラスに吹き付けることにより、溶融ガラスをプレスすることを特徴とするガラス成形方法。
【請求項13】
請求項12に記載のガラス成形方法において、
前記プレス工程では、ノズルを用いて気体を噴出することを特徴とするガラス成形方法。
【請求項14】
請求項13に記載のガラス成形方法において、
前記ノズルの形状は、溶融ガラスのプレス形状に基づいて決定されることを特徴とするガラス成形方法。
【請求項15】
請求項14に記載のガラス成形方法において、
前記ノズル先端の形状は、略円筒状であることを特徴とするガラス成形方法。
【請求項16】
請求項14に記載のガラス成形方法において、
前記ノズル先端の断面形状は、凹状、凸状、平板状、および半球状のうちのいずれかであることを特徴とするガラス成形方法。
【請求項17】
請求項12から16のいずれかに記載のガラス成形方法において、
前記成形型は、溶融ガラスを受け止める受け面を有し、この受け面から気体を噴出することを特徴とするガラス成形方法。
【請求項18】
請求項17に記載のガラス成形方法において、
前記成形型の受け面は、下方から上方に向かって拡開された形状であることを特徴とするガラス成形方法。
【請求項19】
請求項17または18に記載のガラス成形方法において、
前記成形型から噴出する気体の噴出力を、前記受け面が溶融ガラスに接触しない程度に設定することを特徴とするガラス成形方法。
【請求項20】
請求項12から19のいずれかに記載のガラス成形方法において、
前記プレス装置から噴出する気体の噴出力を、前記プレス装置の表面が前記成形型に収容された溶融ガラスに接触しない程度に設定することを特徴とするガラス成形方法。
【請求項21】
請求項12から20のいずれかに記載のガラス成形方法において、
前記流下工程では、logη(ηは粘度、単位はポアズ)が7.65以下の溶融ガラスを流下することを特徴とするガラス成形方法。
【請求項22】
請求項12から21のいずれかに記載のガラス成形方法で製造されたガラス成形体としてのプリフォームを、精密プレス成形することを特徴とする精密プレス成形方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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