説明

キチン分解物の生成方法

【課題】キチン含有原料からキチン分解物の選択率の向上を図りながら、原料から当該キチン分解物を生成する方法を提供する。
【解決手段】本発明のキチン分解物の生成方法は、キチン含有組成物またはキチンからなる原料を、温度−時間平面における指定範囲に含まれる温度および時間で亜臨界水または超臨界水によって処理する第1工程と、第1工程において水熱処理された原料または当該原料から抽出されたキチンを加水分解する第2工程とを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、キチン含有原料からキチン分解物を生成する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
キチンはカニ、エビなどの甲殻類や昆虫、菌類などに含まれ、地球上で毎年1000億トンも合成されながら、ほとんどが未利用の水産バイオマス資源である。キチンは単糖であるN-アセチル-D-グルコサミンが結合した不溶性多糖であり、キチン多糖およびこれに由来するオリゴ糖および単糖は、優れた抗菌性、保湿性、生体適合性、安全性およびキレート性を有する。このため、当該オリゴ糖または単糖は医用材料、医薬、化粧品、繊維、農業、水処理、食品など多岐に利用されている。
【0003】
結晶性キチン多糖を超臨界水(400℃)処理し、非晶質化および加水分解によりオリゴ糖および単糖を生成する手法が報告されている(非特許文献1参照)。
【0004】
また、結晶性キチン多糖を強アルカリ処理によりあらかじめ非晶質化し、その非晶質キチン多糖を亜臨界水(220℃以下)処理することによりオリゴ糖および単糖を生成する手法が報告されている(非特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】吉田敬、坂志朗ほか、キチン・キトサンの開発と応用、第4章1節、シーエムシー出版(2004)
【非特許文献2】佐藤公彦、キチン・キトサンの開発と応用、第4章2節、シーエムシー出版(2004)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、従来手法によれば、生成オリゴ糖の糖鎖長が完全にはコントロールできない。また、高温で長時間処理するためN-アセチル-D-グルコサミンの化学構造を安定に保持出来ない。このため、生成されるオリゴ糖の糖鎖長が一定せず選択率が低い。また、縮合・重合反応などの副反応または過分解による副生成物も生成される。
【0007】
そこで、本発明は、キチン含有原料からキチン分解物の選択率の向上を図りながら、原料から当該キチン分解物を生成する方法を提供することを解決課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を解決するための本発明のキチン分解物の生成方法は、キチン含有組成物またはキチンからなる原料を、温度−時間平面における指定範囲に含まれる温度および時間で亜臨界水または超臨界水によって処理する第1工程と、前記第1工程において水熱処理された前記原料または当該原料から抽出されたキチンを加水分解する第2工程とを備えていることを特徴とする。
【0009】
本発明は、亜臨界水または超臨界水によって原料を処理する際の温度および時間が、その後の加水分解を経て得られるキチン分解物の選択率の高低に大きく影響するという発明者の知見に基づいている。したがって、本発明によれば、第1工程が行われる際の温度および時間の組み合わせが温度−時間平面における指定範囲に収まるように設定または調節されることにより、キチン分解物の選択率の向上を図りながら、当該キチン分解物を生成することができる。
【0010】
「指定範囲」は、温度−時間平面において、所望のキチン分解物の収率が極大値を示す点を基準として、当該極大値からの減少率が所定値(たとえば0.10〜0.20)以内に収まるような点群を表わす一対の近似曲線L1およびL2により画定される範囲が指定範囲として設定される。
【0011】
また、発明者の知見によれば、第1工程の後であって第2工程の前に原料が破砕された場合、第1工程の前に原料が破砕された場合と比較して、キチン分解物の収率が高い。そこで、前記第2工程の前に、前記第1工程において水熱処理された前記原料を粉砕する粉砕工程をさらに備えていてもよい。
【0012】
前記第2工程の前に、前記第1工程において水熱処理されたキチン含有組成物からなる前記原料を対象として、タンパク質除去処理、無機塩除去処理及び色素除去処理のうち少なくとも1つの処理によってキチンを抽出する第1中間工程をさらに備えていてもよい。前記第2工程が、β−1,4グルコシド結合を加水分解する酵素をキチンに作用させる処理を含む工程であってもよい。前記第2工程が、キチナーゼ、リゾチームおよびキトビアーゼのうち少なくとも1つの酵素をキチンに作用させる処理を含む工程であってもよい。前記第2工程が、塩酸をキチンに作用させる処理を含む工程であってもよい。
【0013】
前記第1工程において、超臨界状態または亜臨界状態の水を溶媒として用いて前記原料を水熱処理してもよい。
【0014】
前記原料に由来するキチンおよびその低分子化物のうち一方または両方のアセチルグルコサミン残基のアセチル基を脱アセチル化する第3工程をさらに備えていてもよい。
【0015】
前記キチン含有組成物として、甲殻類の外殻、または、前記甲殻類の外殻としてのカニ殻及びエビ殻のうち一方もしくは両方を用いてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の一実施形態としてのキチン分解物の生成方法に関する説明図。
【図2】水熱処理および加水分解処理に関する模式的な説明図。
【図3】キチン分解物の生成結果に関する説明図。
【図4】指定範囲に関する説明図。
【図5】粉砕処理タイミングに応じたキチン分解物の生成結果に関する説明図。
【図6】粉砕処理時間に応じたキチン分解物の生成結果に関する説明図。
【図7】酵素使用量に応じたキチン分解物の生成結果に関する説明図。
【発明を実施するための形態】
【0017】
(本発明の一実施形態としてのキチン分解物の生成方法)
本発明の一実施形態としてのキチン分解物の抽出方法は、図1に示されているように第1工程(STEP01)およびこれに続く第2工程(STEP02)を備えている。
【0018】
「第1工程」においては、原料が、温度−時間平面における指定範囲に含まれる温度および時間で亜臨界水または超臨界水によって処理される。超臨界状態または亜臨界状態の水が溶媒として用いられてもよい。これにより、図2(a)に模式的に示されている水熱処理前のキチン(結晶性が高い)が、図2(b)に模式的に示されているように結晶性が低くされる。原料としては、キチン含有組成物としての甲殻類の外殻(カニ殻またはエビ殻など)が採用される。
【0019】
「第2工程」においては、第1工程において水熱処理された原料または当該原料から抽出されたキチンが加水分解される。これにより、図2(c)に模式的に示されているように水熱処理後のキチン(結晶性が低い)に酵素が反応して、選択されたキチン化合物が生成される。
【0020】
第2工程は、β−1,4グルコシド結合を加水分解する酵素をキチンに作用させる処理を含む工程であってもよい。第2工程は、キチナーゼ、リゾチームおよびキトビアーゼのうち少なくとも1つの酵素をキチンに作用させる処理を含む工程であってもよい。第2工程は、塩酸をキチンに作用させる処理を含む工程であってもよい。
【0021】
「指定範囲」は、温度−時間平面において、所望のキチン分解物の収率が極大値を示す点を基準として、当該極大値からの減少率が所定値(たとえば0.10〜0.20)以内に収まるような点まで広がる範囲として、次のような実験により求められた。
【0022】
(指定範囲を設定するための実験方法)
まず、キチン0.20[g]、水3.0[g]を高温高圧対応の回分式反応器(内容積6[ml])に収納され、それを温度200〜400[℃]の範囲におさまるある温度それぞれに設定した溶融塩炉に入れることで反応を開始させた。また、0〜5[min]の範囲に収まるある時間にわたって反応させた後、反応器を溶融塩炉から取り出し、冷水浴に入れ反応器を冷却することで反応を停止させた。反応器から回収したキチン試料は温度90[℃]の環境下で24[h]にわたり乾燥させた。
【0023】
さらに、水熱処理後のキチン20[mg]を10[mM]Mリン酸ナトリウム緩衝液(pH6.0)1.8[ml]に加えた。同緩衝液に溶解したキチナーゼ酵素製剤0.2[ml](10[mg/ml])を加え、反応液を全量2[ml]とした。この反応液を40[℃]、1500[rpm]で震盪させながら一定時間でサンプリングし、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)による分析を行って、選択したキチン分解物としてのキトビオースの収率を計測した。
【0024】
図3には、300[℃]の亜臨界水、350[℃]の亜臨界水および400[℃]の超臨界水のそれぞれにより水熱処理されたキチンが、酵素糖化処理(48[h])された場合のキトビオースの収率計測結果が示されている。
【0025】
キチンの水熱処理温度が300[℃]である場合、水熱処理時間がtmax(T=300[℃])=10[min](または10±0.20[min]の範囲)であるときに、キトビオースの収率が極大値かつ最大値を示すことが判明した。すなわち、たとえば、水熱処理時間が当該時間tmax(T=300[℃])より短い1〜3[min]程度である場合、キトビオース収率は極大値の半分以下と低い。
【0026】
キチンの水熱処理温度が350[℃]である場合、水熱処理時間がtmax(T=350[℃])=3[min](または3±0.15[min]の範囲)であるときに、キトビオースの収率が極大値かつ最大値を示すことが判明した。すなわち、たとえば、水熱処理時間が当該時間tmax(T=350[℃])より短い1〜1.5[min]程度である場合、キトビオース収率は極大値の半分以下と低い。水熱処理時間が当該時間tmax(T=350[℃])を超えて5[min]程度である場合、キトビオース収率は極大値の半分以下と低い。
【0027】
キチンの水熱処理温度が400[℃]である場合、水熱処理時間がtmax(T=400[℃])=1[min](または1±0.10[min]の範囲)であるときに、キトビオースの収率が極大値かつ最大値を示すことが判明した。すなわち、たとえば、水熱処理時間が当該時間tmax(T=400[℃])より短い0[min]または当該時間を超えて2[min]となった場合、キトビオース収率が、水熱処理を実行せずに48[h]にわたり酵素により加水分解処理が実行された場合と同じ程度に低い。
【0028】
図4には、図3に示されている実験結果が3次元的に示されている。温度−時間平面において、キトビオースの収率が極大値を示す点(●参照)を基準として、当該極大値からの減少率が所定値(たとえば0.10〜0.20)以内に収まるような点群を表わす一対の近似曲線L1およびL2により画定される範囲が指定範囲として設定される。
【0029】
(本発明のキチン分解物の生成方法の作用効果)
本発明は、亜臨界水または超臨界水によって原料を処理する際の温度および時間が、その後の加水分解を経て得られるキチン分解物の選択率の高低に大きく影響するという発明者の知見に基づいている。したがって、本発明によれば、第1工程が行われる際の温度および時間の組み合わせが温度−時間平面における指定範囲に収まるように設定または調節されることにより、キチン分解物の選択率の向上を図りながら、当該キチン分解物としてのキトビオースを生成することができる。キトビオースは、糖転移反応により高級キチンオリゴ糖を生成することができ、医用材料などへの利用が期待される。
【0030】
(本発明の他の実施形態)
発明者の知見によれば、第1工程の後であって第2工程の前に原料が破砕された場合、第1工程の前に原料が破砕された場合と比較して、キチン分解物の収率が高い。そこで、第2工程の前に、第1工程において水熱処理された原料を高エネルギーミルなどにより粉砕する粉砕工程をさらに備えていてもよい。
【0031】
図5には、第2工程(酵素濃度0.1[%])が3時間、24時間および48時間のそれぞれにわたって実行された場合における、当該第2工程実行前の処理条件と、キトビオースの収率との関係が示されている。第1工程も粉砕工程も実行されないままに第2工程が実行された場合のキトビオースの収率が参考のために示されている(×参照)。
【0032】
粉砕工程の後で第1工程および第2工程が順に実行された場合(▲参照)は、第1工程の後で第2工程が実行された場合(△参照)および単位時間Tにわたる粉砕工程の後で第2工程が実行された場合(○参照)のいずれよりも、キトビオースの収率が低い。
【0033】
ここで、第1工程は400[℃]で1[min]にわたり実行された。単位時間Tは、原料の平均粒子径50[μm]以下、または結晶化度70[%]以下に達するのに要する粉砕時間である。当該所定値は、粉砕に用いられる機械または器具の粉砕機能の相違にかかわらず一定であるため、当該機械または器具の相違に応じて5分、10分または12分など異なる値に設定されうる。
【0034】
なお、平均粒子径(D50)は、メタノールを分散媒として、レーザー回折・散乱法の原理による粒度分布測定装置「X−100」(米国マイクロトラック社製)を用いて測定した。また、結晶化度は、X線回折装置「JDX‐3530」(日本電子株式会社製)を用いて、X線にはCu‐Kα線を用い、管電流30mA、管電圧30kVの設定条件で測定した。結晶化度は、回折角―散乱強度プロット図形に基づき、キチン質の第1ピークの散乱強度(高さ)Aと、2θ=16°の散乱強度Bとに基づき、次の式(1)にしたがって算出される値である。
【0035】
(A−B)/A×100[%] ..(1)。
【0036】
一方、第1工程が実行された上で単位時間Tにわたり粉砕工程が実行された後、第2工程が実行された場合(◎参照)、キトビオースの収率は90%にまで到達しており、粉砕工程の後で第1工程および第2工程が順に実行された場合(▲参照)、第1工程の後で第2工程が実行された場合(△参照)および粉砕工程の後で第2工程が実行された場合(○参照)のいずれよりも収率が高い。
【0037】
発明者は、粉砕工程の実行時間を長くすることにより、キトビオースの収率のさらなる向上を図ることができると予測した。しかし、この予測に反して、第1工程が実行された上で単位時間Tの3倍の時間にわたり粉砕工程が実行された後、第2工程が実行された場合(●参照)、キトビオースの収率は70%程度にとどまった。これは、第1工程が実行された上で粉砕工程が実行された後、第2工程が実行された場合、当該粉砕工程の実行時間が調節されることにより、キトビオース収率の向上を図ることができることを意味している。
【0038】
図6には、第2工程が3時間、24時間および48時間のそれぞれにわたって実行された場合における、当該第2工程実行前の処理条件と、キトビオースの収率との関係が示されている。第1工程も粉砕工程も実行されないままに第2工程が実行された場合のキトビオースの収率が参考のために示されている(×参照)。
【0039】
単位時間Tにわたる粉砕工程の後で第1工程および第2工程が順に実行された場合(▲参照)は、第1工程が実行されずに単位時間Tにわたる粉砕工程の後で第2工程が実行された場合(○参照)よりも、キトビオースの収率が低い。その一方、単位時間Tの3倍の時間にわたる粉砕工程の後で第1工程および第2工程が順に実行された場合(■参照)は、単位時間Tにわたる粉砕工程の後で第2工程が実行された場合(○参照)よりも、キトビオースの収率が高い。これは、粉砕工程が実行された上で第1工程が実行された後、第2工程が実行された場合、当該粉砕工程の実行時間が調節されることにより、キトビオース収率の向上を図ることができることを意味している。
【0040】
また、単位時間Tの3倍の時間にわたる粉砕工程の後で第2工程が順に実行された場合(□参照)は、単位時間Tの3倍の時間にわたる粉砕工程の後で第1工程および第2工程が順に実行された場合(■参照)および単位時間Tにわたる粉砕工程の後で第2工程が実行された場合(○参照)のいずれよりも、キトビオースの収率が高い。これは、粉砕工程が実行された上で第1工程が省略されて第2工程が実行された場合、当該粉砕工程の実行時間が調節されることにより、キトビオース収率の向上を図ることができることを意味している。
【0041】
図7には、第2工程が3時間、24時間および48時間のそれぞれにわたって実行された場合における、酵素濃度と、キトビオースの収率との関係が示されている。第1工程も粉砕工程も実行されないままに第2工程が酵素濃度0.1%で実行された場合のキトビオースの収率が参考のために示されている(×参照)。
【0042】
また、第1工程の後で粉砕工程を経て第2工程が酵素濃度0.1%で実行された場合(◎参照)と、第1工程の後で粉砕工程を経て第2工程が酵素濃度0.01%で実行された場合(○参照)とのそれぞれにおけるキトビオースの収率が示されている。
【0043】
この実験結果から、酵素濃度をある程度低くしても、十分量のキトビオースを生成することができることがわかる。すなわち、酵素使用に要する(無視できないほどの)コストの低減を図りながら、キトビオースの抽出効率を十分に高く維持することができることがわかる。
【0044】
第2工程の前に、第1工程において水熱処理されたキチン含有組成物からなる原料を対象として、タンパク質除去処理、無機塩除去処理及び色素除去処理のうち少なくとも1つの処理によってキチンを抽出する第1中間工程をさらに備えていてもよい。
【0045】
原料に由来するキチンおよびその低分子化物のうち一方または両方のアセチルグルコサミン残基のアセチル基を脱アセチル化する第2中間工程をさらに備えていてもよい。
【符号の説明】
【0046】
S‥指定範囲。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
キチン含有組成物またはキチンからなる原料を、温度−時間平面における指定範囲に含まれる温度および時間で亜臨界水または超臨界水によって処理する第1工程と、
前記第1工程において水熱処理された前記原料または当該原料から抽出されたキチンを加水分解する第2工程とを備えていることを特徴とするキチン分解物の生成方法。
【請求項2】
請求項1記載の方法において、
前記第2工程の前に、前記第1工程において水熱処理された前記原料を粉砕する粉砕工程をさらに備えていることを特徴とするキチン分解物の生成方法。
【請求項3】
請求項1または2記載の方法において、
前記第2工程の前に、前記第1工程において水熱処理されたキチン含有組成物からなる前記原料を対象として、タンパク質除去処理、無機塩除去処理及び色素除去処理のうち少なくとも1つの処理によってキチンを抽出する第1中間工程をさらに備えていることを特徴とするキチン分解物の生成方法。
【請求項4】
請求項1〜3のうちいずれか1つに記載の方法において、
前記第2工程が、β−1,4グルコシド結合を加水分解する酵素をキチンに作用させる処理を含む工程であることを特徴とするキチン分解物の生成方法。
【請求項5】
請求項1〜4のうちいずれか1つに記載の方法において、
前記第2工程が、キチナーゼ、リゾチームおよびキトビアーゼのうち少なくとも1つの酵素をキチンに作用させる処理を含む工程であることを特徴とするキチン分解物の生成方法。
【請求項6】
請求項1〜5のうちいずれか1つに記載の方法において、
前記第2工程が、塩酸をキチンに作用させる処理を含む工程であることを特徴とするキチン分解物の生成方法。
【請求項7】
請求項1〜6のうちいずれか1つに記載の方法において、
前記第1工程において、超臨界状態または亜臨界状態の水を溶媒として用いて前記原料を水熱処理することを特徴とするキチン分解物の生成方法。
【請求項8】
請求項1〜7のうちいずれか1つに記載の方法において、
前記原料に由来するキチンおよびその低分子化物のうち一方または両方のアセチルグルコサミン残基のアセチル基を脱アセチル化する第2中間工程をさらに備えていることを特徴とするキチン分解物の生成方法。
【請求項9】
請求項1〜8のうちいずれか1つに記載の方法において、
前記キチン含有組成物として、甲殻類の外殻、または、前記甲殻類の外殻としてのカニ殻及びエビ殻のうち一方もしくは両方を用いることを特徴とするキチン分解物の生成方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−167185(P2011−167185A)
【公開日】平成23年9月1日(2011.9.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−144174(P2010−144174)
【出願日】平成22年6月24日(2010.6.24)
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)平成21年度 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構 生物系特定産業技術研究支援センター イノベーション創出基礎的研究推進事業、 産業技術力強化法第19条の適用を受ける特許出願
【出願人】(504237050)独立行政法人国立高等専門学校機構 (656)
【Fターム(参考)】