説明

キャッピングシートの敷設方法およびその方法に用いられるキャッピングシート

【課題】隣り合うキャッピングシート同士を熱溶着させるときの不具合の発生を防止する。
【解決手段】廃棄物処分場などの設置対象場所に用いられるキャッピングシートの敷設方法である。キャッピングシート6は、通気性と遮水性とを有する微多孔フィルム8の両面に、芯成分とこの芯成分よりも低融点の鞘成分とを備えた断面構造の芯鞘複合繊維を含んだ不織布製の保護層7、7が設けられた構成である。複数枚のキャッピングシート6を敷設するとともに、隣り合うキャッピングシート6、6の端部同士を、芯鞘複合繊維の鞘成分を溶融させることにより熱接着する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はキャッピングシートの敷設方法およびその方法に用いられるキャッピングシートに関し、たとえば廃棄物処分場の閉鎖に際して処分場上部の封を行うために用いられるキャッピングシートの敷設方法およびその方法に用いられるキャッピングシートに関する。
【背景技術】
【0002】
廃棄物処分場の廃棄物量が許容量上限となり、処分場を閉鎖する場合には、処分場上部の封を行うために、遮水性かつ通気性のある微多孔フィルムが用いられる(特許文献1)。この微多孔フィルムは、単体では非常に弱く破損しやすいものであるために、例えばその両面からクッション度および強度の高い不織布で挟み込むことが行われている。ここで用いられる不織布は、一般的に、長繊維または短繊維の不織布であり、ポリエステルやポリプロピレンなどの単一成分の繊維からなるものが殆どである。
【0003】
廃棄物処分場にキャッピングシートを設置する場合には、隣り合うキャッピングシート同士をたとえば熱によって溶着することで、廃棄物の封入効果を確実に発現させる必要がある。その場合において、溶着が不完全なとき、または熱により微多孔フィルムが破損してしまったときには、廃棄物と外部環境との遮断が不十分となってしまうので、細心の注意をはらって作業することが必要である。
【特許文献1】特開2005−81222号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来のキャッピングシートでは、上述の通り、微多孔フィルムをその両面から単一成分の繊維からなる不織布で挟み込んでいるために、キャッピングシート同士の熱溶着時の温度管理が非常に難しく、作業性を著しく低下させている。
【0005】
そこで本発明は、隣り合うキャッピングシート同士を熱溶着させるときの不具合の発生を防止することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するため、本発明は、下記を要旨とする。
(1)廃棄物処分場などの設置対象場所に用いられるキャッピングシートの敷設方法であって、前記キャッピングシートを、通気性と遮水性とを有する微多孔フィルムの両面に、芯成分とこの芯成分よりも低融点の鞘成分とを備えた断面構造の芯鞘複合繊維を含んだ不織布製の保護層が設けられた構成とし、複数枚のキャッピングシートを敷設するとともに、隣り合うキャッピングシートの端部同士を、前記鞘成分を溶融させることにより熱接着することを特徴とするキャッピングシートの敷設方法。
【0007】
(2)上記(1)の敷設方法に用いられるキャッピングシートであって、通気性と遮水性とを有する微多孔フィルムの両面に、芯成分とこの芯成分よりも低融点の鞘成分とを備えた断面構造の芯鞘複合繊維を含んだ不織布製の保護層が設けられていることを特徴とするキャッピングシート。
【0008】
(3)不織布を構成する繊維同士が互いに三次元的に交絡されていることを特徴とする(2)のキャッピングシート。
【0009】
(4)芯成分がポリエステルであるとともに、鞘成分がポリエチレンであることを特徴とする(2)または(3)のキャッピングシート。
【0010】
(5)微多孔フィルムが、透湿度が500〜10000g/m・24hr、通気度が50〜10000秒/100ccのポリオレフィン樹脂フィルムであることを特徴とする(2)から(4)までのいずれかのキャッピングシート。
【発明の効果】
【0011】
本発明は、微多孔フィルムを両面から挟み込む不織布製の保護層が、芯成分とこの芯成分よりも低融点の鞘成分とを備えた断面構造の芯鞘複合繊維を含んだ不織布にて形成されているため、鞘成分が溶融し、かつ芯成分が溶融しない温度条件で熱溶着を行うことによって、キャッピングシート溶着時の不具合発生を防止することが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
図1は、廃棄物処分場における処理池の断面構造の一例を示す。ここで、1は土砂で、たとえば地表からこの土砂を掘り下げることによって処理池2が形成されている。処理池2の底部や法面には、遮水シート3が設置されている。そして、遮水シート3の裏面側すなわち遮水シート3と土砂1の表面との間には、保護マット4が敷設されている。図1において仮想線で示すように、保護マット4は、遮水シート3の表面を覆うように敷設することもできる。
【0013】
図示の処理池に投入された廃棄物量が許容量上限となり、この処理池を閉鎖する場合には、廃棄物5のたまった処理池の上部の封を行うために、図1に示すように、本発明のキャッピングシート6を被せる。このキャッピングシート6は、図2に示すように、不織布製の保護層7によって微多孔フィルム8を両面から挟み込んだものである。
【0014】
このような構成のキャッピングシート6は、所定サイズのものが複数枚敷設される。隣り合うキャッピングシート6、6同士の接合部の構成は、たとえば図2に示されるものとすることができる。すなわち、図示のように隣り合うキャッピングシート6、6の端部同士を互いに重ね合わせ、その重ね合わせ部9を熱接着することにより両者を一体化させることができる。10は、その熱接着部である。熱接着は、熱コテを用いたり、熱風ドライヤなどの熱風発生装置を用いたりして、行うことができる。図示の態様のほかにも、たとえばキャッピングシート6、6の端部どうしを突き合わせ、その突き合わせ部にキャッピングシート6をテープ状に形成した当て部材を重ね、その重ね合わせ部を熱接着することなどによっても、両者を接合することができる。
【0015】
保護層7を構成する不織布は、芯成分と鞘成分の融点が異なり鞘成分のほうが低融点の芯鞘複合繊維を構成繊維とする。芯成分と鞘成分との融点差は20℃以上であることが好ましく、50℃以上であることがさらに好ましい。融点差が小さいと、鞘成分を溶融して熱溶融によりキャッピングシート6、6同士を接着する際に、芯成分のポリマーまで溶融してしまい、本発明の意図する効果を得ることができない。
【0016】
保護層7である不織布を構成する繊維に用いられるポリマーとしては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステルや、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィンや、ナイロン6、ナイロン66などのポリアミドなど、繊維に利用されるポリマー群から選定すればよく、特に指定されない。
【0017】
芯成分と鞘成分との組み合わせの代表例として、芯成分をポリエステルたとえばポリエチレンテレフタレートとするとともに、鞘成分をポリエチレンとしたものを挙げることができる。この場合は、芯成分と鞘成分との融点差をたとえば100℃以上に設定することができ、しかも芯成分のポリエチレンテレフタレートはポリマーのなかでも強度が高いものであるため、熱接着成分としての鞘成分を十分に溶融させても、芯成分は溶融せずに所要の強度の繊維形態を確実に維持することができる。
【0018】
芯成分と鞘成分との配合割合は、体積比で、芯成分:鞘成分=30:70〜70:30が適当である。この範囲であることにより、所要の接着性能と繊維形態の維持性能とを兼備することができる。
【0019】
保護層7を構成する不織布には、芯鞘複合繊維のほかに、単相やその他の断面形態の繊維を含ませることができる。その混繊の割合は、芯鞘複合繊維の鞘成分の溶融による熱接着の機能を阻害しない程度とすることが必要である。また、たとえば単相の繊維を含ませる場合は、その繊維を構成するポリマーの融点は、芯鞘複合繊維の鞘成分の融点よりも高いことが必要である。熱接着の際にその繊維が溶融して繊維形態を失ってしまうことを防止するためである。
【0020】
繊維の製法としては、既知の溶融紡糸法によればよく、何ら制限されるものではないが、不織布を作成するのに不適切な繊維とするのは避けなければならない。例えば、本発明のキャッピングシートのための不織布は、不織ウェブを用いてニードルパンチ法により作製することができるが、その場合には繊維長は30mmを超えていることが適当である。その場合に繊維長が30mm以下であると、ニードルパンチ法による不織布の作製が困難となる。また、繊維径は10〜100μmの範囲であるのが好ましく、その範囲外となると、同様にニードルパンチ加工が施しにくく、また不織布強度が不足するなど不織布の性能に支障をきたす場合がある。
【0021】
上述の通り、本発明のキャッピングシートに用いる不織布はニードルパンチ法により製造することが最適であるが、必要であれば、更に樹脂接着や熱接着の加工を加えることも可能である。
【0022】
ニードルパンチ法以外の製法で不織布を作製する場合は、微多孔フィルムの損傷を防ぐ機能を有するように、不織布の目付や強度などを選定する必要がある。
【0023】
上述の製法により不織布を作製するに際し、不織布の単位面積当たりの質量すなわち目付は、特に制限されるものではないが、50g/m以上、特に300g/m以上であることが好ましい。50g/m未満であると、微多孔フィルムを保護する効果が乏しく、また熱融着での接着時に微多孔フィルムまで溶融して破損する恐れがある。
【0024】
本発明のキャッピングシートで用いる微多孔フィルムは、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン樹脂からなり、透湿度が500〜10000g/m・24hr、通気度が50〜10000秒/100ccの範囲のものを使用するのが好ましい。この範囲を外れるものは、雨水が処分場内部へ浸透するのを防ぐ防水性能が不足していたり、処分場内部のガスが抜けるのを阻害したりする可能性がある。
【0025】
不織布と微多孔フィルムとの積層方法については、微多孔フィルムの透湿防水性能を失うような方法でなければ特に制限されるものではない。具体的な方法としては、熱ラミネートや樹脂による接着が考えられる。熱ラミネートの場合は、微多孔フィルムが溶融しないような条件を選定することが必要であり、樹脂接着の場合は、微多孔フィルム全面を覆うようなことがない条件を選定することが必要である。
【0026】
このようにして作成されたキャッピングシートは、たとえばライスター社製のTWINNY型の熱風溶接機を用いて、150℃〜190℃の温度条件で、1.0m/min〜2.0m/minの速度条件で互いに接着させたときの接着強度が8kN/m以上であり、かつ接着部の耐水圧が5kPa以上である性能を有することが可能となる。
【実施例】
【0027】
次に、本発明の実施例および比較例について説明する。
なお、以下の実施例および比較例において、各種特性についての試験方法は下記の通りとした。
【0028】
接合部接着状況: 目視により観察した。
【0029】
接合部接着強力: 試料中央に接着部分がくるように幅5cm、長さ30cmのサンプルを作成し、JIS L1906に規定される引張強さの試験方法に準じ、つかみ間隔20cm、引っ張り速度10cm/minで引っ張り試験を行い、その際の最大荷重を求めて接着強力とした。
【0030】
接合部耐水圧: JIS L−1092 静水圧法のA法(低水圧法)に準じ、キャッピングシートの実際の敷設現場における土中に埋設された状況にあわせて、サンプルの膨張防止のためにステンレスメッシュをセットしたうえで、測定した。
【0031】
通気度: JIS L−1096 B法(ガーレ法)に準じて測定した。
【0032】
透湿度: JIS L−1099 A−1法(塩化カルシウム法)に準じて測定した。
【0033】
(実施例1)
芯成分に融点255℃のポリエチレンテレフタレートを用いるとともに、鞘成分に融点125℃のポリエチレンを用い、長繊維不織布の製法として既知のスパンボンド法により、芯鞘複合長繊維のみからなるウェブを作成した。この不織ウェブを構成する芯鞘複合繊維は、芯成分と鞘成分の成分比率を体積比で1:1とし、繊維径を25μmとした。また、次工程のニードルパンチに適するように、軽度の熱圧着処理を施した。すなわち、熱エンボスロールを用いて、その表面温度を鞘成分のポリエチレンの融点以下とすることで、繊維同士の接着が軽度となるように調整し、物理的衝撃により繊維同士の接着が外れ易い状態とした。
【0034】
次いで、上記の芯鞘複合長繊維不織ウェブにニードルパンチを施し、単位面積当たりの質量すなわち目付が300g/mの不織布を得た。ニードルパンチ条件は、FOSTER社製の40番手の針を用い、パンチ密度を60P/平方インチとし、針深度を9mmとした。
【0035】
上記のようにして得られた不織布を、ポリエチレン製の微多孔フィルム(厚さ100μm、耐水圧100kPa、透湿度6000g/m・24hr、通気度500秒/100cc)の両面に、オレフィン系ホットメルト剤を用いて、カーテンスプレーラミ法にて接着した。これによって、本発明の実施例1のキャッピングシートを得た。
【0036】
得られたキャッピングシートに対し、図2に示すものと同様の重ね合わせ部を形成するとともに材料のラップ幅を約10cmとして、ライスター社製ハンド熱風機TWINNYを用い、温度180〜190℃の範囲で、接着速度1m/minの条件で、接着試験を行った。そうしたところ、不織布の構成繊維の低融点成分すなわち鞘成分のみが溶融し、良好な接着状態を得ることができた。
【0037】
キャッピングシートの熱接着部について、その接着状況を観察するとともに、接合部引張試験および接合部耐水圧試験を行った。その結果を表1に示す。
表1に示すように、整合部接着状況は良好であり、接合部接着強力および接合部耐水圧は満足できるものであった。
【0038】
【表1】

【0039】
(実施例2)
芯成分に融点255℃のポリエチレンテレフタレートを用いるとともに、鞘成分に融点125℃のポリエチレンを用い、既知の溶融紡糸方法により芯鞘複合短繊維を作成した。芯成分と鞘成分の複合比は、体積比で1:1とした。得られた芯鞘複合短繊維の繊維径は25μmであった。その繊維長は51mmとし、クリンプ数は11個/25mmとした。
【0040】
次いで、上記の芯鞘複合短繊維をカード機に通して、単位面積当たりの質量すなわち目付が約300g/mのウェブを作成した。ウェブ作成に際し、芯鞘複合短繊維100%とし、他素材の短繊維は混合しなかった。
【0041】
得られたウェブに実施例1と同様の方法でニードルパンチを施し、単位面積当たりの質量すなわち目付が300g/mの不織布を得た。
そして、得られた不織布を、実施例1と同様の方法で微多孔フィルムの両面に接着して、実施例2のキャッピングシートを得た。
【0042】
得られたキャッピングシートに対し、図2に示すものと同様の重ね合わせ部を形成するとともに材料のラップ幅を約10cmとして、ライスター社製ハンド熱風機TWINNYを用い、温度150〜170℃の範囲で、接着速度1m/minの条件で接着試験を行った。そうしたところ、不織布の構成繊維の低融点成分のみが溶融し、良好な接着状態を得ることができた。
【0043】
キャッピングシートの熱接着部について、その接合部接着状況を観察するとともに、接合部引張試験および接合部耐水圧試験を行った。その結果を表1に示す。
表1に示すように、接合部接着状況は良好であり、接合部接着強力および接合部耐水圧は満足できるものであった。
【0044】
(実施例3)
実施例2に比べて、芯成分を融点170℃のポリプロピレンに変えるとともに、鞘成分を融点125℃のポリエチレンとした。それ以外は実施例2と同じとして、実施例3のキャッピングシートを得た。
【0045】
得られたキャッピングシートに対し、図2に示すものと同様の重ね合わせ部を形成するとともに材料のラップ幅を約10cmとして、ライスター社製ハンド熱風機TWINNYを用い、温度140〜160℃の範囲で、接着速度1m/minの条件で、接着試験を行った。そうしたところ、不織布の構成繊維の低融点成分すなわち鞘成分のみが溶融し、良好な接着状態を得ることができた。
【0046】
キャッピングシートの熱接着部について、その接合部接着状況を観察するとともに、接合部引張試験および接合部耐水圧試験を行った。その結果を表1に示す。
表1に示すように、接合部接着状況は良好であり、接合部接着強力および接合部耐水圧は満足できるものであった。
【0047】
(比較例1)
実施例1の芯鞘複合長繊維の代わりに、融点255℃のポリエチレンテレフタレートからなり繊維径が25μmの単相の長繊維を用いた。それ以外は実施例1と同じとして、比較例1のキャッピングシートを得た。
【0048】
得られたキャッピングシートについて、ライスター社製ハンド熱風機TWINNYを用いて熱接着試験を行ったところ、150〜220℃では接着が出来ず、270℃以上で接着を行うと部分的に穴が開き易いなど、取り扱いづらいシートであった。
【0049】
キャッピングシートの熱接着部について、その接合部接着状況を観察するとともに、接合部引張試験および接合部耐水圧試験を行った。その結果を表1に示す。
表1に示すように、接合部接着状況は穴あきとなって不良であり、接合部接着強力は満足できるものの、穴あきゆえに接合部はまったく耐水圧性を有しないものであった。
【0050】
(比較例2)
実施例2と同様の方法で、芯鞘複合短繊維を作製した。また、融点255℃のポリエチレンテレフタレートからなり、繊維径を25μm、繊維長を51mmとし、クリンプ数を11個/25mmとした単相の短繊維を作製した。
【0051】
そして、不織布作製の際に、芯鞘複合短繊維とポリエチレンテレフタレート短繊維とを、質量比で50%:50%となるように混合し、それ以外は実施例2と同様にして、目付け300g/mの不織布を得た。
【0052】
得られた不織布を、実施例1と同様の方法で微多孔フィルムの両面に接着して、比較例2のキャッピングシートを得た。
得られたキャッピングシートに対し、図2に示すものと同様の重ね合わせ部を形成するとともに材料のラップ幅を約10cmとして、ライスター社製ハンド熱風機TWINNYを用い、温度150〜220℃の条件で、接着速度1m/minの条件で接着試験を行った。
【0053】
キャッピングシートの熱接着部について、その接合部接着状況を観察するとともに、接合部引張試験および接合部耐水圧試験を行った。その結果を表1に示す。
ポリエチレンテレフタレート短繊維の配合割合が高すぎたため、表1に示すように、接着はできたが、部分的に接着が弱い箇所が存在し、接着不十分であった。また、接合部接着強力、接合部耐水圧とも、満足できるものではなかった。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】本発明の実施の形態のキャッピングシートの敷設方法の概略を示す図である。
【図2】図1におけるキャッピングシート同士の熱接着部を示す図である。
【符号の説明】
【0055】
6 キャッピングシート
7 不織布製の保護層
8 微多孔フィルム
10 熱接着部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
廃棄物処分場などの設置対象場所に用いられるキャッピングシートの敷設方法であって、前記キャッピングシートを、通気性と遮水性とを有する微多孔フィルムの両面に、芯成分とこの芯成分よりも低融点の鞘成分とを備えた断面構造の芯鞘複合繊維を含んだ不織布製の保護層が設けられた構成とし、複数枚のキャッピングシートを敷設するとともに、隣り合うキャッピングシートの端部同士を、前記鞘成分を溶融させることにより熱接着することを特徴とするキャッピングシートの敷設方法。
【請求項2】
請求項1に記載の敷設方法に用いられるキャッピングシートであって、通気性と遮水性とを有する微多孔フィルムの両面に、芯成分とこの芯成分よりも低融点の鞘成分とを備えた断面構造の芯鞘複合繊維を含んだ不織布製の保護層が設けられていることを特徴とするキャッピングシート。
【請求項3】
不織布を構成する繊維同士が互いに三次元的に交絡されていることを特徴とする請求項2記載のキャッピングシート。
【請求項4】
芯成分がポリエステルであるとともに、鞘成分がポリエチレンであることを特徴とする請求項2または3記載のキャッピングシート。
【請求項5】
微多孔フィルムが、透湿度が500〜10000g/m・24hr、通気度が50〜10000秒/100ccのポリオレフィン樹脂フィルムであることを特徴とする請求項2から4までのいずれか1項記載のキャッピングシート。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2009−183878(P2009−183878A)
【公開日】平成21年8月20日(2009.8.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−27109(P2008−27109)
【出願日】平成20年2月7日(2008.2.7)
【出願人】(000205627)大阪府 (238)
【出願人】(000004503)ユニチカ株式会社 (1,214)
【出願人】(390039114)株式会社田中 (21)
【出願人】(000204192)太陽工業株式会社 (174)
【出願人】(504240326)トーア紡マテリアル株式会社 (9)
【Fターム(参考)】