説明

キャビネット収納部

【課題】収納部におけるデッドスペースを有効に利用することができる収納部を提供すること。
【解決手段】キャビネットの本体の内部に収納された収納位置と該収納位置から前記本体の外方に向けて引き出された引出位置との間で前後方向に移動自在に設けられ、上面が開口する略箱状に形成されてなる収納部10であって、前記収納部の左右側面を構成する左右一対の側板14a,14bのうち少なくとも一方の側板14aまたは14bの内部若しくは直上に、主収納部S1とは別個の副収納部S2の少なくとも一部が設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、キッチンにおけるキャビネット収納部に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のキッチンにおけるキャビネットの収納部は、例えば、底板の左右両側に位置する一対の側板と、これら側板と底板の後部に位置する後板と、後板に対向してこれら側板と底板の前部に連結部材を介して位置する前板とから構成された引き出しであり、更に後板と前板の左右両端にはフレームが渡設されているとともに、これらフレームの前部間には横行フレームが前後方向に位置調整可能な状態で取り付けられており、底板から突出している連結部材先端と前板間で収納物として、例えば包丁及び俎板を収納し、更に横行フレームで包丁と俎板が背面方向に倒れ込まないように支持しているとともに、側方からも収納物を取り出し易くしている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特開2005−334102号公報(第7頁、第4図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の引き出しにあっては、収納物を収納するスペースは左右の側板間に制限されるばかりか、側板の上方はフレームが設けられているだけの空間であり、収納に活用されることがないデッドスペースとなっていた。
【0005】
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、収納部におけるデッドスペースを有効に利用することができる収納部を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するために、本発明の請求項1に記載のキャビネット収納部は、
キャビネットの本体の内部に収納された収納位置と該収納位置から前記本体の外方に向けて引き出された引出位置との間で前後方向に移動自在に設けられ、上面が開口する略箱状に形成されてなる収納部であって、
前記収納部の左右側面を構成する左右一対の側板のうち少なくとも一方の側板の内部若しくは直上に、主収納部とは別個の副収納部の少なくとも一部が設けられていることを特徴としている。
この特徴によれば、側板の内部もしくは側板の直上に副収納部が設けられることで、主収納部の収納スペースを削減したり、収納部の幅寸法を広げたりすることなく、側板の内部や側板直上のデッドスペースを有効に活用して収納スペースを形成することができる。
【0007】
本発明の請求項2に記載のキャビネット収納部は、請求項1に記載のキャビネット収納部であって、
前記副収納部は、前記側板の長手方向にわたり延設されていることを特徴としている。
この特徴によれば、主収納部の収納スペースを削減することなく、副収納部を極力大きく設けることができる。
【0008】
本発明の請求項3に記載のキャビネット収納部は、請求項1ないし2のいずれかに記載のキャビネット収納部であって、
前記副収納部における物品の出入口の少なくとも一部は、前記側板の上端面もしくはその直上に配置されていることを特徴としている。
この特徴によれば、副収納部に収納物を収納する際や、収納物の一部が出入口から突出しても、主収納部に収納された収納物の邪魔になることがない。
【0009】
本発明の請求項4に記載のキャビネット収納部は、請求項1ないし3のいずれかに記載のキャビネット収納部であって、
前記副収納部には、該副収納部内に収納された収納物を前後方向に傾斜した状態で保持する傾斜支持手段が設けられていることを特徴としている。
この特徴によれば、長尺な収納物であっても効率よく収納することができる。
【0010】
本発明の請求項5に記載のキャビネット収納部は、請求項1ないし4のいずれかに記載のキャビネット収納部であって、
前記副収納部は、前記側板に対して着脱自在に設けられていることを特徴としている。
この特徴によれば、既存の側板を利用して副収納部を容易に設けることができるばかりか、取り外すことで清掃等も容易に行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明に係るキャビネット収納部を実施するための最良の形態を実施例に基づいて以下に説明する。
【実施例1】
【0012】
本発明の実施例を図面に基づいて説明すると、先ず図1は、本発明の実施例1におけるシステムキッチンの全体像を示す斜視図であり、図2は、引出収納部を示す斜視図であり、図3は、図2における引出収納部を示すA−A破断断面図であり、図4は、図2における引出収納部を示すB−B側面断面図である。以下、図3の紙面手前側を引出収納部の正面側とし、図4の紙面左側を引出収納部の正面側として説明する。
【0013】
図1の符号1は、本発明の引出収納部10が適用された、本実施例におけるキャビネットの本体であるシステムキッチンである。このシステムキッチン1について説明すると、システムキッチン1の上部右側には使用者が食器等を洗うのに使用するシンク部2が設けられており、上部中央はシステムキッチン1上での作業スペース3、上部左側は調理を行うためのコンロ部4が設けられている。
【0014】
また、システムキッチン1の下部は食器や食材等を収納しておくための収納部5が設けられている。具体的には、シンク部2の下部には本実施例におけるキャビネット収納部としての引出収納部6,7、作業スペース3の下部には引出収納部8,9,10、コンロ部4の下部には引出収納部11,12がそれぞれ上下に連設されている。以下、この収納部5に設けられた本発明である引出収納部10について説明する。
【0015】
以下、引出収納部10がシステムキッチン1の収納部5内に取り付けられている状態において、引出収納部10の右側とは、使用者がシステムキッチン1の正面側に立って右側のことであり、引出収納部10の左側とは、使用者がシステムキッチン1の正面側に立って左側のことであり、引出収納部10の背面側とは、システムキッチン1を挟んで正面側と対向する側のことであるものとする。
【0016】
図2に示すように、引出収納部10は、底板13と、この底板13の左右両端に取り付けられる一対の側板14a,14bと、これら底板13と側板14a,14bの後端に取り付けられる後板15と、これら底板13と側板14a,14bの前端に取り付けられる前板16とを備え、更に、前板16の正面には使用者が掴む把手17が取り付けられており、上面が開口した略四角箱状に形成されている。
【0017】
そして、引出収納部10におけるこれら底板13、左右一対の側板14a,14b、後板15、前板16とにより囲まれた空間が引出収納部10における主収納部S1とされている。また、前板16の上下寸法は、側板14a,14b及び後板15の上下寸法よりも長く形成されている。
【0018】
図3に示すように、側板14a,14bはアルミやステンレス等の板材の曲げ加工により形成された部材であり、その内部は中空となっている。更に、側板14a,14bの下部にはスライドレール18が設けられている。
【0019】
これらのスライドレール18内には、一端側がシステムキッチン1の収納部5を縦に仕切る本体側の仕切板20に螺子21で螺着された板片19の屈曲された他端側が摺動可能に係合されており、これらスライドレール18及び板片19により、引出収納部10はシステムキッチン1の本体に対して前後方向に移動自在に案内されている。
【0020】
また、図2及び図3に示すように、側板14a,14bの内部には副収納部S2が形成されている。つまり、副収納部S2は、側板14a,14bを構成する板材により主収納部S1とは別個に区画された状態で設けられている。この副収納部S2の上端面、すなわち、側板14a,14b上面には、収納物を出し入れするための出入口23が長手方向(前後方向)に向けて複数形成されており、収納物の一例としての包丁25等の刃体25aを収納及び取り出しできるようになっている。以下、側板14a,14bの構成は同一につき、右側の側板14aのみ説明する。
【0021】
各出入口23は、図2に示されるように前後方向に延びる長方形状に形成されており、包丁25を刃体25a先から挿入させることにより、刃体25aのみを副収納部S2内に収納することができるとともに、包丁25の柄25bが一点鎖線で囲まれたデッドスペースであった側板14aの上方空間26(図3参照)に位置するように収納できるようになっている。
【0022】
このように、主収納部S1の側面を構成する側板14aの内部に副収納部S2を形成することで、主収納部S1の収納スペースを削減したり、引出収納部10の左右幅寸法を広げたりすることなく、側板14aの内部及びその直上のデッドスペースである上方空間26を有効に活用して新たな収納スペースを形成することができる。また、副収納部S2は、側板14aの長手方向にわたり延設されているため、主収納部S1の左右幅を削減することなく、副収納部S2を奥行き方向に向けて極力大きく設けることができる。
【0023】
また、側板14aの上面にスリット状の出入口23が形成されることで、包丁25が起立姿勢で保持されるため、図3に示されるように収納された状態において包丁25の一部が出入口23から上方に突出しても、主収納部S1に収納される収納物の出し入れの邪魔になることがないとともに、出入口23を介して収納された包丁25の側板14aの上方空間26を、副収納部S2内に収納した収納物の一部を配置可能な収納スペースとして活用することができる。
【0024】
特に、副収納部S2は、縦長で、かつ、前後方向に向けて細長に形成されるとともに、各出入口23は前後方向に細長に形成されていることで、包丁25等の薄状収納物を、側板14aに沿って、かつ、前後方向に向けて起立姿勢で効率よく収納することができるため、該薄状収納物の出し入れの際や、収納された状態において、主収納部S1の収納物等の邪魔になることがない。すなわち、主収納部S1に収納された収納物の出し入れの際に副収納部S2に収納された収納物が邪魔になることもない。さらに、各出入口23は長手方向(奥行き方向)に向けて複数形成されていることで、引出収納部10を引き出すだけで各出入口23が外部に露呈されるので、包丁25等の出し入れを容易に行うことができる。
【0025】
更に、図3及び図4に示すように、側板14aの内部に形成された副収納部S2には、側板14a上面に形成されたそれぞれの出入口23下方の若干後方側において、左右の内側面にかけて傾斜支持手段としての傾斜支持部材27が前後方向に複数渡設されている。この傾斜支持部材27には出入口23から副収納部S2内に収納された包丁25の刃体25aの刃部が当接されるとともに、包丁25の柄25bが側板14aの上面で係止されていることにより、柄25bと側板14aの上面とで接する部分が支点となり、包丁25の柄25bが前方に向かって傾斜している。
【0026】
この傾斜支持部材27により包丁25を前方に傾斜した状態で収納することで、前板16の上下寸法以上の上下寸法を有する包丁25であっても、側板14a内に収納することができるばかりか、使用者が引出収納部10を把手17を掴んで引き出した際に、包丁25が前方に傾斜して収納されていることで、引出収納部10の前方側から容易に包丁25の出し入れを行うことができる。
【0027】
尚、傾斜支持部材27は複数を前後方向に連設することにより、包丁25を前方に向かって傾斜させる他、各出入口23ごとに設けられた傾斜支持部材27の後方の傾斜支持部材27を利用して、使用者が引出支持部10を前後方向に移動させたときに生じる慣性力等によって過度に前方に傾斜しないよう、つまり完全に倒伏しないように傾斜角度を規制することができる。
【0028】
具体的には、包丁25が過度に前方に傾斜すると、柄25bと側板14aの上面とで接する部分を支点として刃体25aが図4に示すように、黒矢印方向に回動される。このとき、刃体25aの背が後方の傾斜支持部材27に当接し、これにより包丁25の前方への過度の傾斜が規制される。このように、長尺な包丁25等の収納物であっても、出し入れが容易になるように、つまり完全に倒伏させて上下に積み重ならないように収納することができる。
【0029】
尚、最後端の出入口23から副収納部S2に収納された包丁25のみは、傾斜支持部材27の代わりに、後板15の正面に刃体25aの背を当接させることにより過度の前方への傾斜が規制される。すなわち、傾斜支持部材27として後板15を利用することができる。
【実施例2】
【0030】
次に、実施例2に係る引出収納部10’につき、図5及び図6を参照して説明する。尚、前記実施例と同一構成で重複する構成を省略する。
【0031】
図5は、実施例2における引出収納部を示す斜視図であり、図6は、引出収納部に取り付けられた補助収納部を示す一部破断断面図である。
【0032】
図5に示す引出収納部10’は、使用者が収納部5から把手17を掴んで引き出した際に、側方からも引出収納部10’内の食器や食材等の収納物を取り出し易いように上下寸法が短い側板14a’,14b’が取り付けられており、これら側板14a’,14b’同士が対向する面はその上端にかけて緩やかな曲面に形成されている。また、側板14a’,14b’の上方には前後端が前板16及び後板15に支持された円筒状のフレーム28a,28bが前後方向に渡設されている。
【0033】
また、このフレーム28a,28bには、内部に副収納部S2,S3が形成された副収納体29a,29bが取り付けられる。以下、左のフレーム28bに取り付けられた副収納体29bと右のフレーム28aに取り付けられた副収納体29aは同一構成につき、右のフレーム28aに取り付けられる副収納体29aについて説明する。
【0034】
図5及び図6に示すように、副収納体29aは、引出収納部10’本体とは別個に形成されており、その右上端部には前後方向にかけてフレーム28aに嵌合する嵌合凹部30が形成され、この嵌合凹部30を図5の上方である白矢印方向からフレーム28aに嵌合させることで、副収納体29aを引出収納部10’の側板14a’に対して着脱自在に取り付けできる。
【0035】
副収納体29aの右下端部には側板14a’の曲面と前後方向にかけて密接する当接凹部31に形成されており、この側板14a’の曲面と副収納体29aの当接凹部31が当接されることにより、フレーム28aに上方から嵌合凹部30が嵌合された副収納体29aを安定させることができる。
【0036】
また、副収納体29aの内部には、側板14a’の直上に配置される副収納部S2と、該副収納部S2の内側に配置される副収納部S3と、が仕切り板32を挟んで左右に形成されており、該副収納部S2は、その上面に形成された前後方向に延びる出入口23a’ により外部と連通されているとともに、副収納部S3は、左面上部から上面までを連続して開口した出入口23b’により外部と連通されている。
【0037】
このように構成された副収納体29aを側板14a’の上方に渡設されたフレーム28aに取り付けることにより、側板14a’の形状に関わらず、既存の側板14a’上方に副収納部の少なくとも一部である副収納部S2を簡単に設けることができるので、デッドスペースであった側板14a’の上方空間26’を、例えば菜箸33aや図示しないスプーン、フォーク等を縦向きに収納するスペースとして有効に活用できる。また、副収納体29aは引出収納部10’の本体に対して着脱自在に設けられているため、清掃の際や不要な場合には簡単に取り外すことができる。
【0038】
また、副収納部S2の出入口23a’は、少なくともその一部が側板14a’の直上に形成されているため、副収納部S2に収納物を収納する際や、収納物の一部が出入口23a’から突出しても、主収納部S1に収納された収納物の邪魔になることがない。
【0039】
また、その内側に前後方向に延びる細長の副収納部S3を一体に形成しておくことで、図6に示すように、薄状収納物の一例である俎板33bや食器皿34(図5参照)等を側板14a’に沿うように起立姿勢で収納することができる。尚、副収納部S2と副収納部S3とは仕切り板32を介して区画されていたが、一体に設けられていてもよい。
【実施例3】
【0040】
次に、実施例3に係る引出収納部につき、図7を参照して説明する。尚、前記実施例に示される構成部分と同一構成部分に付いては同一符号を付して重複する説明を省略する。
【0041】
図7は、実施例3における引出収納部を示す斜視図である。
【0042】
図7に示すように、引出収納部10’’は、底板13、側板14a,14b、後板15、前板16’とで構成されており、上述と同様に、例えば食器や食材等を収納するためにシステムキッチンの所定箇所に設けられる。更にこの前板16’は、正面側が開口した略箱状の枠体39と、この枠体39の下端に回動可能に枢支され枠体39の開口を開閉するフロントパネル36と、から主として成る。そして、フロントパネル36の正面に取付けられた把手17を前後方向に回動させることにより開閉して収納物を収納可能な収納部の他の一例としてのドアポケット35が、フロントパネル36と枠体39とで囲まれた主収納部S1’として形成されている。
【0043】
このフロントパネル36の背面は、特に図示しないが、調理器具や調味料等を収納可能なポケットが取り付けられており、フロントパネル36を開閉することで出し入れすることができる。
【0044】
また、前板16’のフロントパネル36によって開閉される内側正面には、フロントパネル36の背面に取り付けられたポケットに対向して、調理器具等を吊持可能な小孔を多数備えた吊持収納部37が設けられており、その左右端は上下方向に長いスリット38が形成されている。
【0045】
更に、フロントパネル36の背面左右端に、側面視略扇状の側板14a’’,14b’’が固着されており、フロントパネル36を枠体39に対して前後に回動させることで、この側板14a’’,14b’’が前後に開閉するとともに、吊持収納部37が開閉可能となっている。
【0046】
そして、この側板14a’’,14b’’も内部が中空状に形成されて、主収納部S1’とは別個に副収納部S2が設けられており、該側板14a’’,14b’’の上面、すなわち副収納部S2の上面には出入口23’’が長手方向にわたり複数形成されており、この出入口23’’に包丁25を挿入し、フロントパネル36を閉めることで、包丁25をドアポケット35内部に収納することができる。尚、このときの包丁25の柄はスリット38内の側板14a’’,14b’’の上方空間に位置するので、デッドスペースである側板14a’’,14b’’の上方空間を活用することができる。
【0047】
また、フロントパネル36を開いた際には、包丁25が予め傾斜された状態となっているので、使用者は出入口23’’から容易に包丁25を出し入れすることができる。
【0048】
このように副収納部S2は、ドアポケット35のように、フロントパネル36と枠体39とで囲まれた主収納部S1’とは別個に設けられるものであってもよい。
【0049】
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
【0050】
例えば、前記第1実施例では、側板14a,14bをアルミやステンレス等の板材の曲げ加工により形成された部材であり、その内部は中空となっているとしたが、例えば木材や樹脂等の肉厚の部材でもよく、副収納部S2を出入口23から連通する穴として形成してもよく、更にその穴自体を包丁25を前方に向けて傾斜するように形成してもよい。
【0051】
また、前記実施例では、側板14a,14bの上端面または直上に出入口23が形成されていたが、外面等に設けられていてもよい。
【0052】
また、副収納部S2は、必ずしも側板14a,14bの長手方向にわたり連続的に設けられていなくてもよく、例えば側板の前部付近にのみ設けられていてもよい。
【0053】
また、副収納部S2は、側板14a,14bの内部または直上にその少なくとも一部が設けられていれば、必ずしも収納部の全体が側板14a,14bの内部または直上に設けられていなくてもよい。
【0054】
また、出入口23を介して副収納部S2に収納する収納物は、包丁25、俎板33b、食器34に限らず、他の調理器具、盛付容器等であっても構わない。
【0055】
また、前記第2実施例では、副収納部S2がフレーム28a,28bに取り付けられているが、例えば、フレーム28a,28bがない場合でも、副収納部S2を側板14a’,14b’、後板15、前板16のいずれか一つ、または複数と着脱自在に取り付けできる構造であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】本発明の実施例1におけるシステムキッチンの全体像を示す斜視図である。
【図2】引出収納部を示す斜視図である。
【図3】図2における引出収納部を示すA−A破断断面図である。
【図4】図2における引出収納部を示すB−B側面断面図である。
【図5】実施例2における引出収納部を示す斜視図である。
【図6】引出収納部に取り付けられた副収納部を示す一部破断断面図である。
【図7】実施例3における引出収納部を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0057】
1 システムキッチン
10 引出収納部(収納部)
14a,14b 側板
15 後板
16,16’ 前板
17 把手
23,23’ 出入口
25 包丁(収納物)
26,26’ 上方空間
27 傾斜支持部材(傾斜支持手段)
30 嵌合凹部
31 当接凹部
35 ドアポケット(収納部)
S1 主収納部
S2 副収納部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
キャビネットの本体の内部に収納された収納位置と該収納位置から前記本体の外方に向けて引き出された引出位置との間で前後方向に移動自在に設けられ、上面が開口する略箱状に形成されてなる収納部であって、
前記収納部の左右側面を構成する左右一対の側板のうち少なくとも一方の側板の内部若しくは直上に、主収納部とは別個の副収納部の少なくとも一部が設けられていることを特徴とするキャビネット収納部。
【請求項2】
前記副収納部は、前記側板の長手方向にわたり延設されていることを特徴とする請求項1に記載のキャビネット収納部。
【請求項3】
前記副収納部における物品の出入口の少なくとも一部は、前記側板の上端面もしくはその直上に配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載のキャビネット収納部。
【請求項4】
前記副収納部には、該副収納部内に収納された収納物を前後方向に傾斜した状態で保持する傾斜支持手段が設けられていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のキャビネット収納部。
【請求項5】
前記副収納部は、前記側板に対して着脱自在に設けられていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のキャビネット収納部。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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