説明

キー構造

【課題】変換キー等を別途有する必要が無く、チップの紛失や脱落が無いキー構造を提供する。
【解決手段】キー構造において、溝35が鍵本体15の少なくとも表裏いずれか一方の面に形成されているキー11と、鍵本体15の鍵基端21に接続して鍵操作時に鍵穴よりも外側に出る把持部17と、一方の面37の溝35に収容され杆基端部49が把持部17に配置される杆部43と、杆部43の杆先端部51を屈曲して形成され溝35への杆部43の装着で鍵本体15の鍵先端部41よりも突出する凸部45と、を設けた。凸部45は、フック状に形成され、フック先端部53が他方の面の前記溝35に係止されることが好ましい。杆基端部49には係着部47が設けられ、係着部47は把持部17に着脱自在であることが好ましい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シリンダー錠に用いられるキー構造に関する。
【背景技術】
【0002】
シリンダー錠の交換や、シリンダー錠のタンブラの位置変更を行う構造では、シリンダーの最奥にあるテールピースに対して押動を行って、変更が可能となる構造がある。特許文献1の可変レバータンブラ錠や、特許文献2の着脱可能なシリンダー錠では、押動を行うために、通常の施解錠操作で使う合鍵よりも長尺な専用のキーを用意する。
例えば、特許文献1の可変レバータンブラ錠では、合鍵の他に先端が長い変換キーを有する。長いキーを挿入し操作すると、タンブラ組み合わせの変更が可能となっている。また、特許文献2の着脱可能なシリンダー錠では、先端の長い着脱用鍵を別途有する。長いキーを挿入すると、内筒がキーととともに抜け、交換が可能となる仕組みになっている。そして、このような先端の長い鍵を容易に得るものとして、特許文献3のシリンダー錠の鍵では、合鍵の先端にチップを取り付け、鍵の長さを長くして、その変換操作を可能としている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−124995号公報
【特許文献2】特公平6−74684号公報
【特許文献3】特開2008−121202号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、先端が長い変換キーや着脱用鍵を別途有するのは鍵管理が煩雑となって実用的でない。また、合鍵の先端にチップを取り付ける構造のものでは、チップを保管中或いは携帯中に紛失したり、使用中にチップが脱落、シリンダー内で脱落するなどし、鍵穴内で脱落し内部から取り出しできない場合には、シリンダー錠が使用不能となったり、変換が不可能となったりする虞があった。
【0005】
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、その目的は、変換キー等を別途有する必要が無く、チップの紛失や脱落が無いキー構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
次に、上記の課題を解決するための手段を、実施の形態に対応する図面を参照して説明する。
本発明の請求項1記載のキー構造は、溝35が鍵本体15の少なくとも表裏いずれか一方の面に形成されているキー11と、
前記鍵本体15の鍵基端21に接続して鍵操作時に鍵穴23よりも外側に出る把持部17と、
一方の面37の前記溝35に収容され杆基端部49が前記把持部17に配置される杆部43と、
前記杆部43の杆先端部51を屈曲して形成され前記溝35への該杆部43の装着で前記鍵本体15の鍵先端部41よりも突出する凸部45と、
を具備することを特徴とする。
【0007】
このキー構造では、キー11の一方の面37の溝35に杆部43が収容されると、杆先端部51が凸部45となって、鍵先端部41から突出し、その突出分、鍵本体15が長くなり、鍵穴23の奥に設けられている通常時には操作されない錠変換機構63が操作可能となる。凸部45が、杆先端部51を屈曲して形成され、凸部45と一体の杆部43が溝35に装着されることで、凸部45のみ分離することがない。
【0008】
請求項2記載のキー構造は、請求項1記載のキー構造であって、
前記凸部45は、フック状に形成され、フック先端部53が他方の面39に係止されることを特徴とする。
【0009】
このキー構造では、一方の面37の溝35に装着された杆部43のフック先端部53が他方の面39に係止することで、キー自体への装着状態が確実なものとなるとともに、コ字状に曲がった凸部中央部55が偏芯することなくキー11の回転中心を通ることになる。
【0010】
請求項3記載のキー構造は、請求項1又は2記載のキー構造であって、
前記杆基端部49に係着部47が設けられ該係着部47が前記把持部17に着脱自在であることを特徴とする。
【0011】
このキー構造では、例えばピアノ線等の線材からなる杆部43に係着部47が固定され、この係着部47が把持部17に着脱自在となることで、単体では把持しにくい杆部43の取り扱いが容易となる。
【0012】
請求項4記載のキー構造は、請求項3記載のキー構造であって、
前記係着部47は、前記把持部17とともに摘まれることを特徴とする。
【0013】
このキー構造では、把持表面61に係着部47が装着されることで、係着部47と把持部17とが一体に、すなわち、杆部43及び凸部45とが一体に操作可能となる。
【0014】
請求項5記載のキー構造は、請求項3又は4記載のキー構造であって、
前記把持部17には、
前記係着部47と係合する係合凹部33と、
前記係合凹部33と前記溝35とを連通して前記杆部43を収容する接続溝65と、が形成されていることを特徴とする。
【0015】
このキー構造では、杆部43が溝35と接続溝65とに収容され、係着部47が把持部17の係合凹部33に装着されることで、変換用アダプター13における鍵本体15からの突出部分が係着部47のみとなる。
【0016】
請求項6記載のキー構造は、請求項3,4,5のいずれか1つに記載のキー構造であって、
前記係着部47は、前記把持部17の把持表面61よりも突出し、且つ鍵先端部41に向かって徐々に高くなる滑止面67を有することを特徴とする。
【0017】
このキー構造では、把持部17を掴んで鍵本体15を鍵穴23へ挿入し、さらに、奥の錠変換機構63を押し回しする際の反力が確実に受け止められるようになる。
【発明の効果】
【0018】
本発明に係る請求項1記載のキー構造によれば、キーの一方の面の溝に杆部が収容されて、杆先端部が凸部となって鍵先端部から突出するとともに、杆基端部が把持部に配置されることで、突出した凸部で鍵本体部が長くなり、鍵穴奥の錠変換機構部の操作が可能となる。そして凸部は杆部と一体であり、溝に装着されるので、従来のような鍵先端に取り付けるチップの紛失や脱落などの問題点を防止して、変換キー等を別途必要とせずにシリンダー錠の交換やタンブラ位置変更などの操作を可能としている。
【0019】
請求項2記載のキー構造によれば、一方の面の溝に装着された杆部のフック先端部が、他方の面に係止することで、キー自体への装着状態が確実なものとなるとともに、偏芯することなく凸部が鍵本体の回転中心を通ることになり、凸部を回転対称で且つ高強度に配設できる。
【0020】
請求項3記載のキー構造によれば、杆部に固定された係着部を把持部に着脱自在とすることで、杆部をキーに対して容易に着脱できる。また、係着部を備えることで、単体では把持しにくい杆部の取り扱いが容易となる。
【0021】
請求項4記載のキー構造によれば、操作時には把持部に装着された係着部が摘まれるので、杆部の離脱を防止しながら、凸部による錠変換機構への操作入力を確実にできる。
【0022】
請求項5記載のキー構造によれば、杆部が溝と接続溝とに収容され、すなわち、杆部と係着部とを接続する杆部部位が接続溝に入り、係着部が把持部の係合凹部に装着されることで、鍵本体の表裏面からの突出部分が係着部のみとなり、鍵穴への挿入には支障がなく、また、見栄えよくなる。
【0023】
請求項6記載のキー構造によれば、係着部が把持表面から浮上することで、係着部へ摘み力が容易に印加でき、把持部の操作性、係着部の保持性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】(a)は本発明に係るキー構造を備えたキーの平面図、(b)はその正面図である。
【図2】(a)は図1に示したキーの側面図、(b)は図1(a)の背面図である。
【図3】(a)は変換用アダプターの斜視図、(b)は係合凹部の形成されたキーの平面図である。
【図4】図3におけるA−A断面図と装着前の変換用アダプターの側面図である。
【図5】本発明に係るキー構造を備えたキーが使用されるシリンダー錠の断面図である。
【図6】鍵穴と本発明に係るキー構造を備えたキーとの位置関係を表した正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1(a)は本発明に係るキー構造を備えたキーの平面図、(b)はその正面図である。
本実施の形態に係るキー構造は、所謂合鍵がキーであり表裏面が対称形状であるリバーシブルキー11となる。このリバーシブルキー11は、変換用アダプター13を着脱自在に備えることで、専用の変換キーを不要としている。つまり、合鍵と変換キーとが兼用できるようになっている。
【0026】
リバーシブルキー11は、挿入方向前方の鍵本体15と、挿入方向後方の把持部17とを連接してなる。鍵本体15の側縁には鍵違いを形成するディンプル19(図2参照)が形成される。把持部17は、鍵本体15の鍵基端21に接続して鍵操作時に鍵穴23(図6参照)よりも外側に出る。把持部17と鍵本体15との境にはショルダー部25が形成される。ショルダー部25は、シリンダー錠27(図6参照)の鍵穴23が開口する内筒29の前端面31に当接する。
【0027】
図2(a)は図1に示したキー11の側面図、(b)は図1(a)の背面図、図3(a)は変換用アダプター13の斜視図、(b)は係合凹部33の形成されたキー11の平面図である。
リバーシブルキー11は、鍵本体15の表裏面に溝35が回転対称位置で形成されている。本実施の形態では、一方の面37と他方の面39とのそれぞれに一対の溝35が形成される。この溝35はそれぞれが鍵違いを形成するために中途部分が複数箇所屈曲したもの、直線のもの等任意のものとすることができる。但し、図1(b)に示した鍵先端部41における少なくとも一対の溝35の位置は回転対称位置となっている。なお、ここで、回転対称位置とはリバーシブルキー11を回転中心に一定の角度、本実施の形態では180度だけ、別言すると、鍵本体15の表裏面のどちらの面から見ても変わらない位置を言うもので、図1(b)においては、左上と右下、右上と左下の各溝の位置である。
【0028】
リバーシブルキー11に変換機能を付与するための変換用アダプター13は、杆部43と、凸部45と、係着部47と、を有する。杆部43は、一方の面37の溝35に収容され杆基端部49が把持部17に配置される。杆部43の素材としては、真直性のある金属素材が好ましく、例えばピアノ線を好適に用いることができる。また、杆部43は、溝35に沿う屈曲した形、或いは近似した形に成形されたものであってもよく、所定の強度を有し溝35内に納まるものであれば、合成樹脂やセラミックス等の非金属であってもよい。
【0029】
凸部45は、杆部43の杆先端部51に設けられるもので、本実施の形態では杆先端部51を屈曲して形成され、溝35への杆部43の装着で鍵本体15の鍵先端部41よりも突出する。つまり、ショルダー部25から凸部45までの長さLが変換キーとしての長さとなる。
【0030】
凸部45は、フック状に形成され、フック先端部53が他方の面39に係止、本実施の形態では他方の面39の溝35に係止される。一方の面37の溝35に装着された杆部43のフック先端部53が他方の面39の溝35に係止することで、コ字状に曲がった凸部中央部55がリバーシブルキー11の回転中心を通ることになる。また、フック先端部53が他方の面39の溝35に係止することで、凸部45が鍵本体15の回転中心を通ることになり、凸部45を略回転対称で且つ高強度に配設できる。
【0031】
なお、凸部45は、図2(b)に示すように、他方の面39の溝35の進入開口部57を塞がないようにしてフック先端部53を係止する。つまり、タンブラピン59(図6参照)が溝35に進入するためキーウェイと干渉しないように配置される。なお、本キー構造では、変換用アダプター13がリバーシブルキー11に装着されることで、リバーシブルキー11のリバーシブル使用はできなくなる場合もある。
【0032】
変換用アダプター13は、杆基端部49に、係着部47が設けられ、係着部47が把持部17に着脱自在となっている。例えばピアノ線等の線材からなる杆部43に係着部47が固定され、この係着部47が把持部17に着脱自在となることで、単体では把持しにくい杆部43の取り扱いが容易となっている。つまり、この係着部47を把持部17に着脱自在とすることで、杆部43をリバーシブルキー11に対して容易に着脱できるようになっている。
【0033】
係着部47は、把持部17とともに摘まれる。把持表面61に係着部47が装着されることで、係着部47と把持部17とが一体に、すなわち、杆部43と凸部45とが一体に操作可能となる。操作時には把持部17に装着された係着部47が摘まれるので、杆部43の離脱を防止しながら、凸部45による錠変換機構63(図5参照)への操作入力を確実にできる。
【0034】
把持部17には、係着部47と係合する係合凹部33と、係合凹部33と溝35とを連通して杆部43を収容する接続溝65とが形成されている(図4参照)。係着部47は、図2(a)に示すように、把持部17の把持表面61よりも突出し、且つ鍵先端部41に向かって徐々に高くなる滑止面67を有する。係着部47は、滑止面67を備えることで、把持部17を掴んで鍵本体15を鍵穴23へ挿入し、さらに、奥の錠変換機構63を押し回しする際の反力が確実に受け止められるようになっている。すなわち、リバーシブルキー11とともに鍵本体15に沿って鍵穴23に挿入される杆部43を介して、その先端の凸部45を鍵穴23外から係着部47にて錠変換機構63を操作するような状態である。
【0035】
次に、上記構成を有するキー構造の作用を説明する。
図4は図3におけるA−A断面図と装着前の変換用アダプターの側面図、図5は本発明に係るキー構造を備えたキー11が使用されるシリンダー錠27の断面図、図6は鍵穴23と本発明に係るキー構造を備えたキー11との位置関係を表した正面図である。
キー構造を有したリバーシブルキー11は、図4に示すように、鍵本体15の一方の面37に形成された溝35に、変換用アダプター13の杆部43が装着される。同時に、変換用アダプター13は係着部47が把持部17に装着される。また、フック先端部53が他方の面39の溝35に係止され、容易に外れてしまうことなく確実に装着となる。本実施の形態では、まずフック先端部53側を鍵先端部41の他方の面39に掛けながら杆部43を一方の面37の溝35に沿わせて装着し、そして鍵基端21の接続溝65に沿わせて係着部47を把持部17の係合凹部33に嵌め、装着となる。
【0036】
これにより、合鍵に後付けで組み付けることで全長の長い変換キーに仕様変更されることになる。変換キーに仕様変更されたリバーシブルキー11は、図5に示したシリンダー錠27の錠変換機構63を作動させるためのクラッチ板69を押すことができる。また、フック先端部53が他方の面39の溝35に係止されていることで、操作中に偏芯などで杆部43が溝35から外れるようなこともなく、確実にクラッチ板69を押すことが可能となる。さらに杆部43の杆基端部49側を把持した状態であり、脱落などの不具合が無い。
【0037】
なお、シリンダー錠27は、リバーシブルキー11を挿入し、内筒29を所定のセット回転角度範囲に回転することで、第1タンブラ71と第2タンブラ73との連結を解除し、その状態で、リバーシブルキー11を抜去し、任意の専用キーを挿入して、施解錠操作回転範囲まで逆回転することにより、第1タンブラ71と第2タンブラ73とを、任意の専用キーに応じた異なる組合せ配置へ変更して連結することができる。これにより、キー変更が行われる。この結果、シリンダー錠27を交換せずに、多大な費用を費やすことなく、鍵変更を可能にすることができる。また、錠変更は、新たに使用したいキーを鍵穴23へ挿入するのみで可能となるので、変更作業を極めて容易に行うことができる。このことから、賃貸マンションなどにおいて、入居者が交替した場合に、旧入居者の使用していたキー(合鍵)を使用不能とすることが可能となる。なお、このシリンダー錠27の詳細については、例えば本出願人が先に出願した特開2007−23692に開示されている。
【0038】
変換用アダプター13を装着したリバーシブルキー11は、杆部43が溝35に収容され、係着部47が把持部17の係合凹部33に装着されることで、変換用アダプター13における鍵本体表裏面からの突出部分が係着部47のみとなる。杆部43と係着部47とを接続する杆部部位(杆基端部49)が接続溝65に入り、鍵本体15の表裏面から突出せず、見栄えをよくしている。また、このことは変換用アダプター13の保持性も安定させている。
【0039】
変換用アダプター13を装着したリバーシブルキー11は、係着部47が把持表面61から浮上する形状としたことで、係着部47へ摘み力が容易に印加でき、把持部17の操作性、係着部47の保持性を高めている。
【0040】
このように、キー構造では、リバーシブルキー11の一方の面37の溝35に杆部43が収容されると、杆先端部51が凸部45となって、鍵先端部41から突出し、その突出分、鍵本体15が長くなり、鍵穴23の奥に設けられている通常時には操作されない錠変換機構63が操作可能となる。凸部45は、杆先端部51を屈曲して形成され、凸部45と一体の杆部43が溝35に装着されていることで、凸部45のみ分離することがない。
【0041】
したがって、上記実施の形態に係るキー構造によれば、変換キー等を別途必要とせず、またチップの紛失や脱落も防止できる。
【0042】
なお、上記実施の形態では、キーとして表裏面にそれぞれ溝35が形成されたリバーシブルキー11について述べたが、表裏いずれか一方の面のみに溝を有するキーであっても、上述同様の杆部43を備えた変換用アダプター13を用いることで全長の長い変換キーに仕様変更が可能であり、その溝35の形状についても、上記した通り鍵違いのための屈曲部分の有無に関わることなく、すなわち溝が屈曲する形状や挿入ガイドのための長手方向に真直に形成される構成であっても、上記同様の効果を得られるものである。
【0043】
また、上記キーでは、表裏各面に一対の溝を有する構成であるが、溝は、1本であっても、或いは3本以上であっても良く、いずれかの溝に変換用アダプター13が装着されることとすれば良い。
【0044】
さらに、この溝はキー挿入時のガイドのためや鍵違いのためのものではなく、変換用アダプターを装着するために有し形成されることとしても良い。すなわち、杆部43を収容するためにキーの面に溝が形成される構成でも良く、装着することでキーの全長が長くなり、且つ面から突出することがない。
【0045】
また、上記したキーの形状は、溝35で鍵違いを構成するとともに、縁部分にディンプル19を備えるものであるが、キーの縁部分に山谷形状を形成して鍵違いとなるキーとしても、変換用アダプターを具備し、この変換用アダプターを装着するための溝を面に有する構成であれば、同様の効果を得られるもので、すなわち、キーの鍵違いを実現するための外形状は限定されるものではなく、キーの面に杆部が納まる溝を備えるものであれば、上記した本発明の効果が得られるものである。
【符号の説明】
【0046】
11…キー(リバーシブルキー)
15…鍵本体
17…把持部
21…鍵基端
23…鍵穴
33…係合凹部
35…溝
37…一方の面
39…他方の面
41…鍵先端部
43…杆部
45…凸部
47…係着部
49…杆基端部
51…杆先端部
53…フック先端部
61…把持表面
65…接続溝
67…滑止面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
溝が鍵本体の少なくとも表裏いずれか一方の面に形成されているキーと、
前記鍵本体の鍵基端に接続して鍵操作時に鍵穴よりも外側に出る把持部と、
一方の面の前記溝に収容され杆基端部が前記把持部に配置される杆部と、
前記杆部の杆先端部を屈曲して形成され前記溝への該杆部の装着で前記鍵本体の鍵先端部よりも突出する凸部と、
を具備することを特徴とするキー構造。
【請求項2】
請求項1記載のキー構造であって、
前記凸部は、フック状に形成され、フック先端部が他方の面に係止されることを特徴とするキー構造。
【請求項3】
請求項1又は2記載のキー構造であって、
前記杆基端部に係着部が設けられ該係着部が前記把持部に着脱自在であることを特徴とするキー構造。
【請求項4】
請求項3記載のキー構造であって、
前記係着部は、前記把持部とともに摘まれることを特徴とするキー構造。
【請求項5】
請求項3又は4記載のキー構造であって、
前記把持部には、
前記係着部と係合する係合凹部と、
前記係合凹部と前記溝とを連通して前記杆部を収容する接続溝と、が形成されていることを特徴とするキー構造。
【請求項6】
請求項3,4,5のいずれか1つに記載のキー構造であって、
前記係着部は、前記把持部の把持表面よりも突出し、且つ鍵先端部に向かって徐々に高くなる滑止面を有することを特徴とするキー構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−144886(P2012−144886A)
【公開日】平成24年8月2日(2012.8.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−3094(P2011−3094)
【出願日】平成23年1月11日(2011.1.11)
【出願人】(390037028)美和ロック株式会社 (868)