説明

クリンチ又はチェーファー用ゴム組成物及び空気入りタイヤ

【課題】耐リムチェーフィング性能、破断伸び、操縦安定性及び低燃費性をバランス良く改善し、更に、タイヤのデモールド時におけるスピュー切れの発生を抑制できるクリンチ又はチェーファー用ゴム組成物、及びそれを用いた空気入りタイヤを提供することを目的とする。
【解決手段】ゴム成分100質量部に対して、酸化亜鉛を1.2〜2.9質量部、ステアリン酸を2.2〜4.0質量部含有し、上記ゴム成分100質量%中、ブタジエンゴムの含有量が15〜80質量%、イソプレン系ゴムの含有量が15〜50質量%であるクリンチ又はチェーファー用ゴム組成物に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、クリンチ又はチェーファー用ゴム組成物、及びそれを用いた空気入りタイヤに関する。
【背景技術】
【0002】
空気入りタイヤのビード部において、リムと接触する部分(チェーフィング部分)には、クリンチやチェーファーが設けられている。クリンチやチェーファーを製造するためのゴム組成物は、リムとの接触による摩耗(耐リムチェーフィング性能)、破断伸び、操縦安定性に優れることが要求される。また、近年では、自動車の低燃費化への要求がますます強くなり、タイヤにおける占有比率の高いトレッドを製造するためのゴム組成物だけでなく、クリンチやチェーファーを製造するためのゴム組成物に対しても、優れた低燃費性が要求されている。
【0003】
特許文献1では、ゴム成分中のスズ変性ポリブタジエンゴムなどの含有量と、酸化亜鉛の含有量とをそれぞれ調整することにより、低燃費性や耐亀裂成長性などが改善されたクリンチ用ゴム組成物が開示されている。また、特許文献2では、天然ゴムなどを含むゴム成分に対して、シリカ、シランカップリング剤及びケッチェンブラックを所定量配合することにより、体積固有抵抗が低減されたクリンチ用ゴム組成物が開示されている。しかし、耐リムチェーフィング性能、破断伸び、操縦安定性及び低燃費性をバランス良く改善する点については、未だ改善の余地がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−24913号公報
【特許文献2】特開2008−303295号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、前記課題を解決し、耐リムチェーフィング性能、破断伸び、操縦安定性及び低燃費性をバランス良く改善し、更に、タイヤのデモールド時におけるスピュー切れの発生を抑制できるクリンチ又はチェーファー用ゴム組成物、及びそれを用いた空気入りタイヤを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、ゴム成分100質量部に対して、酸化亜鉛を1.2〜2.9質量部、ステアリン酸を2.2〜4.0質量部含有し、上記ゴム成分100質量%中、ブタジエンゴムの含有量が15〜80質量%、イソプレン系ゴムの含有量が15〜50質量%であるクリンチ又はチェーファー用ゴム組成物に関する。
【0007】
上記ゴム組成物は、上記ゴム成分100質量部に対して、上記酸化亜鉛の含有量が1.3〜2.0質量部、上記ステアリン酸の含有量が2.5〜3.5質量部であり、更に、上記ゴム成分100質量部に対して、加硫促進剤を2.0〜5.0質量部含有することが好ましい。
【0008】
上記ゴム組成物は、上記ゴム成分100質量部に対して、硫黄を1.91〜2.70質量部含有することが好ましい。
【0009】
上記ゴム組成物は、上記ゴム成分100質量部に対して、カーボンブラックを1〜70質量部含有し、上記ブタジエンゴムが1,2−シンジオタクチックポリブタジエン結晶を含むブタジエンゴムであることが好ましい。
【0010】
本発明はまた、上記ゴム組成物を用いて作成したクリンチ及び/又はチェーファーを有する空気入りタイヤに関する。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、ブタジエンゴム及びイソプレン系ゴムを特定の比率で含有するゴム成分に対して、酸化亜鉛及びステアリン酸をそれぞれ所定量配合したクリンチ又はチェーファー用ゴム組成物であるので、耐リムチェーフィング性能、破断伸び、操縦安定性及び低燃費性がバランス良く改善された空気入りタイヤを提供できる。また、タイヤのデモールド時におけるスピュー切れの発生を抑制できるため、生産性にも優れている。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明のクリンチ又はチェーファー用ゴム組成物は、ゴム成分100質量部に対して、酸化亜鉛を1.2〜2.9質量部、ステアリン酸を2.2〜4.0質量部含有し、上記ゴム成分100質量%中、ブタジエンゴムの含有量が15〜80質量%、イソプレン系ゴムの含有量が15〜50質量%である。上記配合にすることにより、耐リムチェーフィング性能、破断伸び、操縦安定性及び低燃費性をバランス良く改善できる。更に、タイヤのデモールド時におけるスピュー切れの発生を抑制できる。
【0013】
クリンチ又はチェーファー用ゴム組成物において、耐リムチェーフィング性能、破断伸び、操縦安定性及び低燃費性をバランス良く改善しようすると、タイヤモールドに設置したベントピース(スピュー穴)で形成される細長いスピューが、タイヤのデモールド時(タイヤが金型から外れる際)に切れ易くなる場合がある。デモールド時にスピューが切れてしまうと、スピュー穴が塞がってしまうため、次のタイヤを加硫した際、生カバーと金型の隙間のトラップエアーが流れる余地がなくなり、金型から生カバーへの熱伝導が効率良く進まず、生焼け現象と呼ばれる外観不良が発生する。生焼け現象が発生すると、バフ修正、再ペイント、焼付け修理などの工程が必要となり、生産性を阻害する。また、スピュー穴の清掃は、タイヤモールドを一旦プレスから取り外し、電気スクリューや高圧水を用いて行うため、生産性を大きく阻害する。従って、生産性の点から、タイヤのデモールド時におけるスピュー切れの発生を抑制することが重要である。
【0014】
タイヤのデモールド時にスピュー切れが発生する理由として、以下の2点が考えられる。
(1)リバージョンによる複素弾性率(E)や破断伸びの低下
(2)スピュー穴での滑り性不足
【0015】
以下、理由(1)について説明する。
スピューは、周囲を金属に囲まれており、タイヤの本体部分より温度が高くなっているため、リバージョンが発生し易い。そのため、耐リムチェーフィング性能などを向上させようとして、酸化亜鉛を減量したり、ステアリン酸を増量すると、リバージョンが発生して、Eや破断伸びが低下すると考えられる。また、クリンチやチェーファーは、良好な操縦安定性を確保するため、サイドウォールよりも高いEが必要とされるが、Eを高くすると、破断伸びが低下する傾向がある。
【0016】
以下、理由(2)について説明する。
クリンチ又はチェーファー用ゴム組成物は、押出し物をリールで巻き取る際、ポリエチレンやポリエチレンナフタレート(PEN)の中敷フィルムと密着する必要があり、また、該ゴム組成物は、耐リムチェーフィング性能を確保するため、カーボンブラックを多量に配合しており、混練りし易くするという観点からも、C5系石油樹脂などのレジン(粘着付与レジン)やオイルの含有量が多い。そのため、スピュー穴内でスピューが滑りにくくなっていると考えられる。
【0017】
以上説明したように、操縦安定性、耐リムチェーフィング性能、低燃費性などが改善されたクリンチ又はチェーファー用ゴム組成物は、設計上、スピュー切れが発生し易いと言える。これに対し、本発明では、ブタジエンゴム及びイソプレン系ゴムを特定の比率で含有するゴム成分に対して、酸化亜鉛及びステアリン酸をそれぞれ所定量配合しているため、耐リムチェーフィング性能、破断伸び、操縦安定性及び低燃費性をバランス良く改善しながら、上述のスピュー穴での滑り性不足の問題を解消し、タイヤのデモールド時におけるスピュー切れの発生を抑制することができる。
【0018】
本発明のゴム組成物は、ブタジエンゴム(BR)を含有する。BRとしては特に限定されないが、高シスBR、希土類元素系触媒を用いて合成されたBR(希土類系BR)、スズ変性BR、1,2−シンジオタクチックポリブタジエン結晶を含有するBR(SPB含有BR)を好適に使用できる。
【0019】
高シスBRは、シス含量(ゴムのブタジエン部分に対するシス1,4−結合の含有率)が90質量%以上のBRであり、該シス含量は、好ましくは95質量%以上、より好ましくは97質量%以上である。高シスBRを用いることで、耐リムチェーフィング性能、破断伸び、操縦安定性及び低燃費性がバランス良く得られる。
なお、シス含量は、赤外吸収スペクトル分析法によって測定できる。
【0020】
希土類系BRは希土類元素系触媒を用いて合成されたブタジエンゴムであり、シス含量が高く、かつビニル含量が低いという特徴を有している。希土類系BRを用いることで、低燃費性、耐リムチェーフィング性能、破断伸びを大きく改善できる。
【0021】
希土類系BRの合成に使用される希土類元素系触媒としては、公知のものを使用でき、例えば、ランタン系列希土類元素化合物、有機アルミニウム化合物、アルミノキサン、ハロゲン含有化合物、必要に応じてルイス塩基を含む触媒が挙げられる。なかでも、ランタン系列希土類元素化合物としてネオジム(Nd)含有化合物を用いたNd系触媒が特に好ましい。
【0022】
ランタン系列希土類元素化合物としては、原子番号57〜71の希土類金属のハロゲン化物、カルボン酸塩、アルコラート、チオアルコラート、アミド等が挙げられる。なかでも、前述のとおり、Nd系触媒の使用が高シス含量、低ビニル含量のBRが得られる点で好ましい。
【0023】
有機アルミニウム化合物としては、AlR(式中、R、R、Rは、同一若しくは異なって、水素又は炭素数1〜8の炭化水素基を表す。)で表されるものを使用できる。アルミノキサンとしては、鎖状アルミノキサン、環状アルミノキサンが挙げられる。ハロゲン含有化合物としては、AlX3−k(式中、Xはハロゲン、Rは炭素数1〜20のアルキル基、アリール基又はアラルキル基、kは1、1.5、2又は3を表す。)で表されるハロゲン化アルミニウム;MeSrCl、MeSrCl、MeSrHCl、MeSrClなどのストロンチウムハライド;四塩化ケイ素、四塩化錫、四塩化チタン等の金属ハロゲン化物が挙げられる。ルイス塩基は、ランタン系列希土類元素化合物を錯体化するのに用いられ、アセチルアセトン、ケトン、アルコール等が好適に用いられる。
【0024】
希土類元素系触媒は、ブタジエンの重合の際に、有機溶媒(n−ヘキサン、シクロヘキサン、n−ヘプタン、トルエン、キシレン、ベンゼン等)に溶解した状態で用いても、シリカ、マグネシア、塩化マグネシウム等の適当な担体上に担持させて用いてもよい。重合条件としては、溶液重合又は塊状重合のいずれでもよく、好ましい重合温度は−30〜150℃であり、重合圧力は他の条件に依存して任意に選択してもよい。
【0025】
希土類系BRは、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)が好ましくは1.2以上、より好ましくは1.5以上である。1.2未満であると、加工性が悪化する傾向がある。該Mw/Mnは、好ましくは5以下、より好ましくは4以下である。5を超えると、耐リムチェーフィング性能の改善効果が少なくなる傾向がある。
【0026】
希土類系BRのMwは、好ましくは30万以上、より好ましくは50万以上であり、また、好ましくは150万以下、より好ましくは120万以下である。更に、希土類系BRのMnは、好ましくは10万以上、より好ましくは15万以上であり、また、好ましくは100万以下、より好ましくは80万以下である。MwやMnが下限未満であると、耐リムチェーフィング性能、低燃費性が低下する傾向がある。上限を超えると、加工性の悪化が懸念される。
なお、本発明において、Mw、Mnは、ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)を用い、標準ポリスチレンより換算した値である。
【0027】
希土類系BRのシス含量は、好ましくは90質量%以上、より好ましくは93質量%以上、更に好ましくは95質量%以上である。90質量%未満であると、耐リムチェーフィング性能、低燃費性が低下するおそれがある。
【0028】
希土類系BRのビニル含量は、好ましくは1.8質量%以下、より好ましくは1.0質量%以下、更に好ましくは0.5質量%以下、特に好ましくは0.3質量%以下である。1.8質量%を超えると、耐リムチェーフィング性能が低下するおそれがある。
なお、ビニル含量は、赤外吸収スペクトル分析法によって測定できる。
【0029】
スズ変性BRは、リチウム開始剤により1,3−ブタジエンの重合後、スズ化合物を添加することにより得られるものであり、BR分子の末端がスズ−炭素結合で結合されているものが好ましい。スズ変性BRを用いることで、低燃費性を大きく改善できる。
【0030】
リチウム開始剤としては、アルキルリチウム、アリールリチウム、アリルリチウム、ビニルリチウム、有機スズリチウム、有機窒素リチウム化合物などのリチウム系化合物が挙げられる。リチウム系化合物をBRの開始剤とすることで、高ビニル、低シス含量のスズ変性BRを作製できる。
【0031】
スズ化合物としては、四塩化スズ、ブチルスズトリクロライド、ジブチルスズジクロライド、ジオクチルスズジクロライド、トリブチルスズクロライド、トリフェニルスズクロライド、ジフェニルジブチルスズ、トリフェニルスズエトキシド、ジフェニルジメチルスズ、ジトリルスズクロライド、ジフェニルスズジオクタノエート、ジビニルジエチルスズ、テトラベンジルスズ、ジブチルスズジステアレート、テトラアリルスズ、p−トリブチルスズスチレンなどが挙げられる。
【0032】
スズ変性BR中において、スズ原子の含有量は50ppm以上、好ましくは60ppm以上である。50ppm未満では、カーボンブラックの分散促進効果が小さくなる傾向がある。また、該スズ原子の含有量は3000ppm以下、好ましくは2500ppm以下、より好ましくは250ppm以下である。3000ppmを超えると、混練り物のまとまりが悪く、エッジが整わないため、混練り物の押出し加工性が悪化する傾向がある。
【0033】
スズ変性BRの分子量分布(Mw/Mn)は2以下、好ましくは1.5以下である。Mw/Mnが2を超えると、カーボンブラックの分散性、tanδが悪化する傾向がある。分子量分布の下限は特に限定されないが、1以上であることが好ましい。
【0034】
スズ変性BRのビニル含量は、生産性が優れるという点から、5質量%以上が好ましく、7質量%以上がより好ましい。また、耐リムチェーフィング性が優れるという点から、50質量%以下が好ましく、20質量%以下がより好ましい。
【0035】
SPB含有BRはタイヤ工業において汎用されているものを使用でき、1,2−シンジオタクチックポリブタジエン結晶がBRと化学結合し、分散しているものが好ましい。含まれるSPB結晶により、操縦安定性、耐リムチェーフィング性を大きく改善できる。また、スピュー穴の中でゴム組成物中のSPB結晶が整列することで、ゴム組成物の硬さや強度が向上し、タイヤのデモールド時のスピュー切れの発生をより抑制できる。
【0036】
1,2−シンジオタクチックポリブタジエン結晶の融点は、好ましくは180℃以上、より好ましくは190℃以上である。180℃未満では、操縦安定性、耐リムチェーフィング性を充分に改善できないおそれがある。また、該融点は、好ましくは220℃以下、より好ましくは210℃以下である。220℃を超えると、ゴム組成物中での分散性が悪化する傾向がある。
【0037】
SPB含有BR中において、1,2−シンジオタクチックポリブタジエン結晶の含有量は、2.5質量%以上、好ましくは10質量%以上である。2.5質量%未満では、操縦安定性、耐リムチェーフィング性を充分に改善できないおそれがある。また、該1,2−シンジオタクチックポリブタジエン結晶の含有量は20質量%以下、好ましくは18質量%以下である。20質量%を超えると、BRがゴム組成物中に分散し難く、加工性が悪化する傾向がある。
【0038】
ゴム成分100質量%中のBRの含有量は、15質量%以上、好ましくは50質量%以上である。15質量%未満であると、充分な耐リムチェーフィング性能を確保できないおそれがある。また、BRの含有量は、80質量%以下、好ましくは70質量%以下である。80質量%を超えると、破断伸びが低下する傾向がある。
【0039】
本発明のゴム組成物は、イソプレン系ゴムを含有する。イソプレン系ゴムとしては、天然ゴム(NR)、高純度天然ゴム(HPNR:Highly Purified Natural Rubber)、イソプレンゴム(IR)、液状イソプレンゴム(L−IR)などが挙げられる。なかでも、良好な破断伸びが得られるという点から、NRが好ましい。
【0040】
NRとしては、例えば、SIR20、RSS♯3、TSR20など、タイヤ工業において一般的なものを使用できる。
【0041】
ゴム成分100質量%中のイソプレン系ゴムの含有量は、15質量%以上、好ましくは20質量%以上である。15質量%未満であると、充分な破断伸びを確保できないおそれがある。また、イソプレン系ゴムの含有量は、50質量%以下、好ましくは48質量%以下である。50質量%を超えると、耐リムチェーフィング性能が低下する傾向がある。
【0042】
本発明のゴム組成物において、BR及びイソプレン系ゴム以外に使用できるゴム成分としては、例えば、スチレンブタジエンゴム(SBR)、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)などのジエン系ゴムが挙げられる。
【0043】
本発明のゴム組成物は、酸化亜鉛を含有する。酸化亜鉛は、硫黄を一旦吸着し、加硫反応を緩やかに進行させる効果があり、リバージョンを抑制することができる。酸化亜鉛としては特に限定されず、タイヤ工業において汎用されているものを使用でき、例えば、酸化亜鉛1〜3号などが挙げられる。
【0044】
酸化亜鉛の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、1.2質量部以上、好ましくは1.3質量部以上である。1.2質量部未満では、リバージョンを充分に抑制できず、スピュー切れが発生し易くなる傾向がある。該含有量は、2.9質量部以下、好ましくは2.0質量部以下、より好ましくは1.8質量部以下である。2.9質量部を超えると、充分な耐リムチェーフィング性能を確保できないおそれがある。
【0045】
本発明のゴム組成物は、ステアリン酸を含有する。ステアリン酸を配合することで、加硫反応が活性化され、適切な架橋密度、更には、高いEを得ることができる。また、スピュー穴でのスピューの滑り性を改善できる。ステアリン酸としては特に限定されず、タイヤ工業において汎用されているものを使用できる。
【0046】
ステアリン酸の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、2.2質量部以上、好ましくは2.5質量部以上である。2.2質量部未満では、適切な架橋密度を得ることができず、スピュー切れが発生し易くなる傾向がある。該含有量は、4.0質量部以下、好ましくは3.5質量部以下、より好ましくは3.2質量部以下である。4.0質量部を超えると、配合量に見合った効果が得られない傾向がある。また、ステアリン酸がゴム生地表面にブルーム(結晶析出)し、ポリエチレンやPENの中敷フィルムとの密着性が低下するおそれがある。更に、加硫後の破断伸びが低下する傾向がある。
【0047】
本発明のゴム組成物は、加硫促進剤を含有することが好ましい。加硫促進剤としては特に限定されず、タイヤ工業において汎用されているものを使用でき、例えば、N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(TBBS)、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(CBS)、N,N’−ジシクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(DZ)、メルカプトベンゾチアゾール(MBT)、ジベンゾチアゾリルジスルフィド(MBTS)、ジフェニルグアニジン(DPG)などが挙げられ、TBBSを好適に使用できる。
【0048】
加硫促進剤の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは2.0質量部以上、より好ましくは2.5質量部以上、更に好ましくは2.8質量部以上である。2.0質量部未満であると、酸化亜鉛の含有量を少なくしている背景から、加硫反応を充分に活性化できないおそれがある。また、加硫促進剤の含有量は、好ましくは5.0質量部以下、より好ましくは4.0質量部以下である。5.0質量部を超えると、耐リムチェーフィング性能が低下する傾向がある。
【0049】
本発明のゴム組成物は、硫黄を含有することが好ましい。硫黄としては特に限定されず、タイヤ工業において汎用されているものを使用でき、例えば、粉末硫黄、沈降硫黄、コロイド硫黄、不溶性硫黄、高分散性硫黄などが挙げられ、不溶性硫黄を好適に使用できる。
【0050】
硫黄の含有量は、良好な破断伸びが得られるという点から、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは1.91質量部以上、より好ましくは2.00質量部以上である。また、硫黄の含有量は、良好な耐リムチェーフィング性能が得られるという点から、好ましくは2.70質量部以下、より好ましくは2.50質量部以下である。
なお、硫黄として不溶性硫黄を用いる場合、硫黄の含有量は、オイル分を除いた純硫黄分の含有量を示す。
【0051】
本発明のゴム組成物は、カーボンブラックを含むことが好ましい。これにより、良好な通電性(導電性)を確保し、自動車に蓄積された静電気を、タイヤリム→クリンチ→サイドウォール→トレッド→路面の順に効率よく放出することができる。カーボンブラックとしては特に限定されず、タイヤ工業において汎用されているものを使用できる。
【0052】
カーボンブラックの窒素吸着比表面積(NSA)は、好ましくは25m/g以上、より好ましくは30m/g以上であり、好ましくは100m/g以下、より好ましくは80m/g以下、更に好ましくは75m/g以下である。下限未満であると、補強性が低く、充分な耐リムチェーフィング性能が得られないおそれがあり、上限を超えると低燃費性が悪化する傾向がある。同様の理由から、カーボンブラックのヨウ素吸着量は、好ましくは15mg/g以上、より好ましくは25mg/g以上であり、好ましくは90mg/g以下、より好ましくは70mg/g以下、更に好ましくは65mg/g以下である。
なお、カーボンブラックのNSAは、JIS K 6217−2:2001によって求められ、ヨウ素吸着量は、JIS K6217−1:2008のA法によって求められる。
【0053】
カーボンブラックの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは1質量部以上、より好ましくは40質量部以上、更に好ましくは50質量部以上である。1質量部未満では、充分な通電性を確保できないおそれがある。該含有量は、好ましくは70質量部以下、より好ましくは68質量部以下である。70質量部を超えると、低燃費性、加工性が悪化する傾向がある。
【0054】
カーボンブラックとして、黒鉛化カーボンブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラックなどの高ストラクチャーの導電性カーボンブラックを用いてもよい。これにより、少量(ゴム成分100質量部に対して1〜10質量部程度)で高い通電性を確保することが可能となり、低燃費性をより改善できる。導電性カーボンブラックの市販品としては、デグッサ社製のPrintex XE2Bなどが挙げられる。
【0055】
本発明のゴム組成物は、シリカを含んでもよい。これにより、低燃費性を大きく改善できる。また、破断伸びを大きく改善し、スピュー切れの発生をより抑制できる。シリカとしては特に限定されず、タイヤ工業において汎用されているものを使用できる。また、シリカは、シランカップリング剤と併用してもよい。
【0056】
本発明のゴム組成物がシリカを含有する場合、シリカの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは1質量部以上、より好ましくは5質量部以上である。1質量部未満では、シリカを配合した効果が充分に得られないおそれがある。該含有量は、好ましくは20質量部以下、より好ましくは12質量部以下である。20質量部を超えると、耐リムチェーフィング性能が悪化する傾向がある。
【0057】
カーボンブラックの一部をシリカで置換したり、NSAの低いカーボンブラックを使用すると、耐リムチェーフィング性能が低下する傾向がある。従って、このような場合は、SPB含有BRと併用して、良好な耐リムチェーフィング性能を確保することが好ましい。
【0058】
本発明のゴム組成物は、ワックスを含むことが好ましい。ゴム表面にブルームしたワックスにより、スピュー穴内でスピューを滑り易くし、スピュー切れの発生をより抑制できる。ワックスとしては特に限定されず、タイヤ工業において汎用されているものを使用でき、例えば、n−アルカン主体の石油系ワックスや、天然由来のワックスなどを使用できる。
【0059】
ワックスの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.5質量部以上、より好ましくは0.8質量部以上、更に好ましくは1.0質量部以上である。0.5質量部未満では、ワックスを配合した効果が充分に得られないおそれがある。該含有量は、好ましくは3.0質量部以下、より好ましくは2.0質量部以下、更に好ましくは1.8質量部以下である。3.0質量部を超えると、ワックスのブルーム量が多くなり、外観不良(白色化)が発生しやすくなるおそれがある。
【0060】
本発明のゴム組成物には、前記成分以外にも、ゴム組成物の製造に一般に使用される配合剤、例えば、各種老化防止剤、オイル、レジン(粘着付与レジン)、離型剤などを適宜配合できる。
【0061】
オイル、レジンを配合することで、良好な粘着性が得られる。オイルとしては、例えば、プロセスオイル、アロマオイル、植物油脂などを使用でき、レジンとしては、例えば、C5系石油樹脂、液状クマロンインデン樹脂、固体クマロンインデン樹脂などを使用できる。
【0062】
オイル及びレジンの合計含有量は、押出し後のゴム組成物をリールで巻き取る際、ポリエチレンやポリエチレンナフタレート(PEN)の中敷フィルムとの密着性が良好であるという点から、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは2質量部以上、より好ましくは5質量部以上である。また、スピュー穴での滑り性が良好であるという点から、好ましくは12質量部以下、より好ましくは10質量部以下である。
【0063】
また、オイルの一部をレジンで置換することで、破断伸びが向上し、スピュー切れの発生を抑制する効果を高めることができ、良好な耐リムチェーフィング性能も得られる。オイル及びレジンを併用する場合、オイルの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは1〜7質量部であり、レジンの含有量は、好ましくは1〜5質量部である。レジンの含有量が5質量部を超えると、粘着性が高くなり過ぎて、成形加工性、生産性が低下する傾向がある。
【0064】
レジンの軟化点は、良好な破断伸びが得られるという点から、好ましくは50℃以上、より好ましくは80℃以上であり、良好な成形加工性、生産性が得られるという点から、好ましくは150℃以下、より好ましくは120℃以下である。
なお、本明細書において、軟化点とは、JIS K6220:2001に規定される軟化点を環球式軟化点測定装置で測定し、球が降下した温度である。
【0065】
離型剤を配合することで、スピュー穴内でスピューを滑り易くし、スピュー切れの発生をより抑制できる。離型剤としては、脂肪酸金属塩と脂肪酸アミドとの混合物などを好適に使用できる。離型剤の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.1〜10質量部、より好ましくは0.5〜3質量部である。
【0066】
本発明のゴム組成物の製造方法としては、公知の方法を用いることができ、例えば、前記各成分をオープンロール、バンバリーミキサーなどのゴム混練装置を用いて混練し、その後加硫する方法などにより製造できる。
【0067】
本発明のゴム組成物は空気入りタイヤのクリンチやチェーファーに使用でき、具体的には、特開2009−137437号公報の図2などに示された部材に使用される。なお、チェーファーは、織物及び該織物を被覆するトッピングゴムからなるキャンバスチェーファーであってもよいし、織物を含まず、ゴム組成物のみからなるラバーチェーファーであってもよい。
【0068】
本発明の空気入りタイヤは、上記ゴム組成物を用いて通常の方法によって製造できる。すなわち、ゴム組成物を未加硫の段階でクリンチやチェーファーの形状に合わせて押し出し加工し、タイヤ成形機上にて通常の方法にて成形し、他のタイヤ部材とともに貼り合わせ、未加硫タイヤを形成する。この未加硫タイヤを加硫機中で加熱加圧してタイヤを製造できる。
【0069】
タイヤ製造時に使用するタイヤモールドにおいて、スピュー穴は、トレッド、サイドウォール、ビード(クリンチ、チェーファー)を含む広範囲に数十〜数百個設置される。トレッドエッジ部、サイドウォールの最大幅付近、ビードヒール部などの、生カバー(加硫前のカバー)と金型の隙間に空気が残り易い部分には、スピュー穴が多く設置される。
【0070】
スピュー穴の径が大きすぎると、スピューが折れ曲がった際、リムとタイヤとが密着できなくなり、エアーシールを阻害するおそれがある。一方、径が細過ぎると、デモールド時にスピューが切れ易くなる。そのため、スピュー穴の直径は0.3〜2.0mmであることが好ましい。なお、スピュー穴の長さ(深さ)は、12mm程度であればよい。また、スピュー穴を設置する間隔は、ビード部の場合、生カバーと金型との形状差にもよるが、10cm間隔程度であればよい。
【0071】
本発明の空気入りタイヤは、乗用車用タイヤ、商用車(ライトトラック)用タイヤ、トラック・バス用タイヤ、産業車両用タイヤ等として好適に用いられ、特に乗用車用タイヤ、商用車用タイヤとして好適に用いられる。
【実施例】
【0072】
実施例に基づいて、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらのみに限定されるものではない。
【0073】
以下、実施例及び比較例で使用した各種薬品について、まとめて説明する。
NR:TSR20
IR:JSR(株)製のIR2200
BR1(高シスBR):宇部興産(株)製のBR150B(シス含量:97質量%)
BR2(希土類系BR):ランクセス(株)製のCB24(Nd系触媒を用いて合成したBR、シス含量:96質量%、ビニル含量:0.7質量%、ML1+4(100℃):45、Mw/Mn:2.69、Mw:50万、Mn:18.6万)
BR3(スズ変性BR):日本ゼオン(株)製のBR1250H(リチウム開始剤を用いて重合したスズ変性BR、ビニル含量:10〜13質量%、Mw/Mn:1.5、スズ原子の含有量:250ppm)
BR4(SPB含有BR):宇部興産(株)製のVCR617(SPB含有BR、SPBの含有量:17質量%、SPBの融点:200℃、沸騰n−ヘキサン不溶物の含有量:15〜18質量%)
カーボンブラック1:三菱化学(株)製のダイアブラックN351H(NSA:69m/g、ヨウ素吸着量:57mg/g)
カーボンブラック2(導電性カーボンブラック):デグッサ社製のPrintex XE2B(ヨウ素吸着量:1125mg/g)
シリカ:デグッサ社製のウルトラシルVN3(NSA:175m/g、ヨウ素吸着量:165mg/g)
オイル:H&R(株)製のVivaTec500(TDAEオイル)
レジン:丸善石油化学(株)製のマルカレッツT−100AS(C5系石油樹脂:ナフサ分解によって得られるC5留分中のオレフィン、ジオレフィン類を主原料とする脂肪族系石油樹脂)(軟化点:100℃)
離型剤:ストラクトール社製のWB16(脂肪酸金属塩(脂肪酸カルシウム)と脂肪酸アミドとの混合物)
酸化亜鉛:三井金属鉱業(株)製の亜鉛華2種
ステアリン酸:日油(株)製の椿
ワックス:大内新興化学工業(株)製のサンノックN
老化防止剤6PPD:住友化学(株)製のアンチゲン6C(N−フェニル−N’−(1,3−ジメチルブチル)−p−フェニレンジアミン)
10%オイル含有不溶性硫黄:日本乾溜工業(株)製のセイミサルファー(二硫化炭素による不溶物60%以上の不溶性硫黄、オイル分:10質量%)
加硫促進剤TBBS:大内新興化学工業(株)製のノクセラーNS(N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド)
【0074】
実施例及び比較例
表1、2に示す配合に従って、1.7Lバンバリーミキサーを用いて、硫黄及び加硫促進剤以外の薬品を混練りした。次に、ロールを用いて、得られた混練り物に硫黄及び加硫促進剤を添加して練り込み、未加硫ゴム組成物を得た。
得られた未加硫ゴム組成物を170℃で12分間プレス加硫し、加硫ゴム組成物を得た。
得られた未加硫ゴム組成物をクリンチ及びチェーファーに用いて未加硫タイヤを作製し、170℃で12分間加硫することで、試験用タイヤ(サイズ:225/70R16 117/115)を得た。
【0075】
得られた加硫ゴム組成物及び試験用タイヤを下記により評価し、結果を表1、2に示した。
【0076】
(粘弾性試験)
(株)岩本製作所製の粘弾性スペクトロメータVESを用いて、温度70℃、周波数10Hz、初期歪10%及び動歪2%の条件下で、上記加硫ゴム組成物の複素弾性率E(MPa)及び損失正接tanδを測定した。Eが大きいほど剛性が高く、操縦安定性に優れることを示し、tanδが小さいほど発熱しにくく、低燃費性に優れることを示す。
【0077】
(転がり抵抗)
転がり抵抗試験機を用い、JIS標準中心リム、内圧(230kPa)、荷重(3.43kN)、速度(80km/h)で、JIS D 4234:2009に従い、上記試験用タイヤの転がり抵抗を測定し、以下の計算式から転がり抵抗の改善率(転がり抵抗の低下率)を算出した。
転がり抵抗の改善率=(比較例1の転がり抵抗−各配合の転がり抵抗)/(比較例1の転がり抵抗)×100
【0078】
(引張試験)
上記加硫ゴム組成物からなる3号ダンベル型試験片を用いて、JIS K 6251:2010「加硫ゴム及び熱可塑性ゴム−引張特性の求め方」に準じて、室温にて引張試験を実施し、破断伸びEB(%)を測定した。EBが大きいほど、破断伸びに優れることを示す。EBが245以上であれば実用上問題ない。
【0079】
(リムチェーフィング摩耗試験)
JIS規格の最大荷重(最大内圧条件)の230%荷重の条件下で、上記試験用タイヤを速度20km/hで600時間ドラム走行させた後、リムフランジ接触部の摩耗深さを測定した。そして、以下の計算式により、各配合の耐リムチェーフィング性能を指数表示した。指数が大きいほど、耐リムチェーフィング性能に優れることを示す。指数が90以上であれば実用上問題ない。
(耐リムチェーフィング性能指数)=(比較例1の摩耗深さ)/(各配合の摩耗深さ)×100
【0080】
(スピュー切れ評価)
上記試験用タイヤのデモールド時にクリンチ及びチェーファーに発生したスピュー切れの数をタイヤ本数100本以上についてカウントし、以下の計算式により、各配合のスピュー切れの発生数を指数表示した。指数が大きいほど、スピュー切れが発生しにくいことを示す。指数が90以上であれば実用上問題ない。
(スピュー切れ発生指数)=(比較例1のスピュー切れ発生数)/(各配合のスピュー切れ発生数)×100
【0081】
【表1】

【0082】
【表2】

【0083】
表1、2から、BR及びイソプレン系ゴムを特定の比率で含有するゴム成分に対して、酸化亜鉛及びステアリン酸をそれぞれ所定量配合した実施例では、比較例1と比較して、耐リムチェーフィング性能、破断伸び、操縦安定性及び低燃費性がバランス良く改善され、更に、スピュー切れの発生も抑制された。
【0084】
一方、酸化亜鉛及びステアリン酸の少なくとも一方の含有量が特定の範囲外である比較例2〜15は、比較例1と比較して、低燃費性や操縦安定性は比較的良好であったが、他の性能が実用上問題のあるレベルまで低下しており、性能のバランスが悪かった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゴム成分100質量部に対して、酸化亜鉛を1.2〜2.9質量部、ステアリン酸を2.2〜4.0質量部含有し、
前記ゴム成分100質量%中、ブタジエンゴムの含有量が15〜80質量%、イソプレン系ゴムの含有量が15〜50質量%であるクリンチ又はチェーファー用ゴム組成物。
【請求項2】
前記ゴム成分100質量部に対して、前記酸化亜鉛の含有量が1.3〜2.0質量部、前記ステアリン酸の含有量が2.5〜3.5質量部であり、
更に、前記ゴム成分100質量部に対して、加硫促進剤を2.0〜5.0質量部含有する請求項1記載のクリンチ又はチェーファー用ゴム組成物。
【請求項3】
前記ゴム成分100質量部に対して、硫黄を1.91〜2.70質量部含有する請求項1又は2記載のクリンチ又はチェーファー用ゴム組成物。
【請求項4】
前記ゴム成分100質量部に対して、カーボンブラックを1〜70質量部含有し、
前記ブタジエンゴムが1,2−シンジオタクチックポリブタジエン結晶を含むブタジエンゴムである請求項1〜3のいずれかに記載のクリンチ又はチェーファー用ゴム組成物。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれかに記載のゴム組成物を用いて作成したクリンチ及び/又はチェーファーを有する空気入りタイヤ。

【公開番号】特開2013−28783(P2013−28783A)
【公開日】平成25年2月7日(2013.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−17255(P2012−17255)
【出願日】平成24年1月30日(2012.1.30)
【出願人】(000183233)住友ゴム工業株式会社 (3,458)
【Fターム(参考)】