説明

クリーニング装置、プロセスユニットおよび画像形成装置

【課題】プレード部材と像担持体との摺接状態をまったく変更することなく、ブレード部材を振動源とする振動レベルを検知し、この検知結果に基づいて、自動的に騒音を抑制することができるようにする。
【解決手段】ブレード部材50を振動源とする振動レベルをブレードホルダ53に配置した振動検知部55で検知する。振動検知部55の検知結果に基づいて剛性変化手段57を作動させ、ブレードホルダ53の振動レベルが減少するように、ブレードホルダ53の剛性を制御手段56の駆動制御部56cで増減制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子写真方式のコピー機・FAX・プリンタなどにおいて発生するブレード部材と像担持体(感光体ドラム)との間の振動を原因とする騒音や画像劣化を低減し、安定したクリーニング特性を有するクリーニング装置、プロセスユニット、画像形成装置及びカラー画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電子写真方式の画像形成装置では、像担持体としての感光体ドラム上に形成された静電潜像上にトナーを供給し、このトナー像を転写材上に転写して印刷物を形成する一方、転写しきれなかった残留トナーを感光体ドラム上から除去するために、ブレード部材を感光体ドラムに摺接させて残留トナーを除去するクリーニング装置が広く使用されている。
【0003】
ブレード部材を使用するクリーニング装置は、像担持体との密着性を高めてトナー除去力を向上させるために、できるだけ高圧力でブレード部材を像担持体に押し付けることが多い。この場合、クリーニング作用を向上させる方法の1つとして、像担持体との当接部に滞留する転写残トナーを取り除くことが挙げられる。取り除く方法として、ブレード部材と像担持体との間に生じる摩擦力により生じる、ブレード部材の圧縮復元運動(スティックスリップ)を活性化させることが知られている。ブレード部材を像担持体に押し付けることにより、スティックスリップを起こす頻度が増え、ブレードの運動により滞留するトナーが像担持体上に漏出し、クリーニング性が向上する。しかし、圧力を高め過ぎるとブレード部材が振動し始め、この振動を起因としていわゆるビビリ音や、ブレード部材当接縁と像担持体との共振を起因として高音の異音が発生することがある。
【0004】
また、ブレード部材と感光体ドラムとの相対的な振動が増加すると、ブレード部材の摩擦により感光体ドラムを駆動する際に負荷変動が生じる。したがって、感光体ドラムの速度変動が増加してしまい、結果としてバンディングなどの画像劣化が発生するおそれがある。バンディングとは、出力される画像に速度変動周波数に応じた濃淡が発生する画像劣化現象のことをいい、感光体ドラムの速度変動が増大することが原因となっている。
【0005】
また、ブレード部材が共振により振動した場合、感光体ドラムとブレード部材の先端との間に空隙が生じることもある。この場合、当該空隙がトナーの粒子径よりも大きくなると、トナーのすり抜けが生じてクリーニング不良の原因になってしまう。
【0006】
従来、画像形成装置における前述した振動騒音対策として、特許文献1にはブレード部材とこれを支持するブレードホルダとの接合部に防振シートなどの振動吸収部材を配置する発明が開示されている。特許文献2には、像担持体とブレード部材のスティックスリップにより発生する振動周波数とブレード部材の共振周波数が一致または近傍に存在しないようにブレード部材の共振周波数を設定し、共振による振動増幅を回避することで低騒音化を図る発明が開示されている。特許文献3には、ブレードホルダやクリーニングフレームに錘を装着して振動騒音を抑制する発明が開示されている。特許文献4には、ブレードホルダがスティックスリップにより発生する振動周波数と共振しないように、ブレードホルダの厚さ、幅、長さなどを変化させたり、ブレード部材をブレードホルダに固定する位置、固定箇所の数・形状等を変更することでブレード部材の固有振動数を変更して振動を抑制する発明が開示されている。特許文献5には、ブレードホルダ上の振動を検知し、予め設定されたある閾値(60〜100dB)を越える振動ないし騒音が発生した際には、ブレードホルダの位置を移動させるなどしてブレード部材と像担持体の接触圧または接触角を変更し、これによって振動・騒音を低減する発明が開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1〜4発明は、ブレード部材自体を自励振動しにくいようにするものであるが、ブレード部材と像担持体との摺接状態は固定的でまったく変化しないわけではなく、周囲の温度や湿度の変化、あるいはブレード部材の劣化などの経時変化等によって摺接状態が変化する。摺接状態がこのように変化するとブレード部材の共振周波数が変化し、振動吸収部材が有効に機能しなくなったり、ブレード部材の非共振設定が役に立たなくなることがある。そうすると振動・騒音を抑制する作用が働かなくなり、画像劣化やクリーニング性能の悪化が生じるという課題がある。要するに、特許文献1〜4の発明による騒音対策は、製造時に分かっている騒音に対するものに限定され、環境変化や経時変化に伴って稼動現場で後発的に発生する振動・騒音については有効な解決手段になり得ない。このため、画像形成装置の設置時にはまったく騒音発生がなくても、その後にブレード部材付近から騒音が発生すると、ブレード部材を交換するか、あるいは制振用に追加部品を装着するなどの対策を人手に依存して取らなければならないという課題があった。
【0008】
また、特許文献5の発明は、ブレード部材と像担持体の接触圧または接触角を変更することで騒音を低減するので、仮に騒音を低減できたとしてもブレード部材によるトナー除去のための最適設定が失われてクリーニング性能が低下する可能性がある。
【0009】
本発明は、プレード部材と像担持体との摺接状態をまったく変更することなく、ブレード部材を振動源とする振動レベルを検知し、この検知結果に基づいて、ブレードホルダの剛性を増減変化させることによって、自動的に騒音を抑制することができるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
すなわち、以下の1ないし9の発明によって、上記課題は解決される。
1.像担持体の表面に残留するトナーを除去するクリーニング装置であって、
前記像担持体の表面と当接して前記トナーを除去するブレード部材と、
前記ブレード部材を保持するブレードホルダと、
前記ブレード部材を振動源とする振動レベルを検知する振動検知手段と、
前記ブレードホルダの剛性を変化させる剛性変化手段と、
前記振動検知手段の検知結果に基づいて前記剛性変化手段を作動させ前記ブレードホルダの振動レベルが減少するように前記ブレードホルダの剛性を増減制御する制御手段と、
を有するクリーニング装置。
2.前記制御手段は、前記振動検知手段の検知結果が、所定の振動レベル未満であるとき前記剛性変化手段を非作動とし、所定の振動レベル以上であるとき前記剛性変化手段を作動させる前記1のクリーニング装置。
3.前記振動検知手段を前記ブレードホルダの長手方向に沿って複数配置し、少なくとも1つの振動検知手段の検知結果が所定の振動レベル以上であるとき前記剛性変化手段を作動させる前記2のクリーニング装置。
4.前記剛性変化手段を、
前記ブレードホルダに沿って配置した構造部材と、
前記ブレードホルダと前記構造部材との間の隙間内に配置され、前記隙間を増減する方向に伸縮自在な支持部材と、
前記ブレードホルダと前記中間部材とを互いに拘束し、前記支持部材の伸長に抗して前記ブレードホルダと前記中間部材の間の最大隙間を規制する規制部材と、
で構成した前記1から3のクリーニング装置。
5.前記支持部材を前記ブレードホルダの長手方向に複数配置した前記4のクリーニング装置。
6.前記支持部材を前記ブレードホルダの所定の振動モードにおける振動の腹に対応する位置に配置した前記4のクリーニング装置。
7.前記1から6のいずれかのクリーニング装置を備えたプロセスユニット。
8.前記1から6のいずれかのクリーニング装置を備えた画像形成装置。
9.前記7のプロセスユニットを複数備えたカラー画像形成装置。
【発明の効果】
【0011】
本発明は、プレード部材と像担持体との摺接状態をまったく変更することなく、ブレード部材を振動源とする振動レベルを検知する振動検知手段の検知結果に基づいて、制御手段により剛性変化手段を作動させ、これによりブレードホルダの振動レベルが減少するようにブレードホルダの剛性を増減制御するので、画像形成装置の使用開始当初から発生する振動は勿論のこと、画像形成装置の使用開始後の環境変化や経時変化によって後発的に発生する振動であっても、当該振動に応じてブレードホルダの剛性を適宜変化させることによってブレードホルダの固有振動数をブレード部材の自励振動を起こさないように変化させることができるので、像担持体に対するブレード部材のスティックスリップによる自励振動を主因とする騒音の発生を効果的に抑制することができる。また、ブレード部材のスティックスリップによる自励振動を抑制することでブレード部材の挙動が安定化し、これにより像担持体の負荷変動ないし速度変動を低減し、またクリーニング性の向上によりブレード部材をすり抜ける残トナーの割合を大幅低減することができ、現像特性と転写性の向上で高画質の画像形成ができる。また、ブレード部材の挙動安定化によりブレードエッジの劣化低減ないし老朽化低減にも効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明に係る画像形成装置の概略構成図である。
【図2】本発明に係るプロセスユニットの概略構成図である。
【図3】本発明に係るクリーニング装置の概略構成図である。
【図4】本発明に係るクリーニング装置の変形例の概略構成図である。
【図5】本発明に係るクリーニング装置の剛性変化手段の概略斜視図である。
【図6】本発明に係るクリーニング装置の剛性変化手段の概略側面図である。
【図7A】クリーニング装置のブレード部材から鳴き騒音が発生している場合の振動レベルの計測図である。
【図7B】剛性変化手段を駆動させた後の振動レベルの計測図である。
【図8】剛性変化手段を制御する制御手段のフローチャートである。
【図9】本発明に係るクリーニング装置の剛性変化手段の変形例を示す概略斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明に係る実施の一形態について図面を参照して説明する。
【0014】
図1は、本発明の実施の一形態に係る画像形成装置の概略構成図である。図1に示す画像形成装置は、画像形成ユニットとしての4つのプロセスユニット1Y,1C,1M,1Bkを備えている。各プロセスユニット1Y,1C,1M,1Bkは、カラー画像の色分解成分に対応するイエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの異なる色のトナーを収容している以外は同様の構成となっている。具体的には、各プロセスユニット1Y,1C,1M,1Bkは、像担持体としての感光体ドラム2と、感光体ドラム2の表面を帯電する帯電装置3と、感光体ドラム2上にトナー画像を形成する現像装置4と、感光体ドラム2の表面を清掃するクリーニング装置5と、感光体ドラム2の表面に潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布装置6を備えている。また、各プロセスユニット1Y,1C,1M,1Bkは、画像形成装置本体10に対して一体的に着脱可能に構成されている。プロセスユニットはイエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの順で説明したが、この順番に特定されるものではなく、どの順番で並置してもよい。
【0015】
この装置で使用するトナーは、形状が球形で均一化した小粒径の重合トナーを使用するものとする。本発明では感光体表面に良好な潤滑剤塗布層を形成することができるため、ブレード部材の挙動安定化によるクリーニング性の向上が図れ、これによりブレード部材をすり抜ける残トナーの割合を大幅に低減することができ、形状が球形で均一化した小粒径の重合トナーによる現像特性と転写性の向上で高画質の画像形成ができる。
【0016】
画像形成装置本体10の上部には、各色のトナーを充填したトナーボトル7が設けてある。トナーボトル7内の各色トナーは、図示しないトナー移送管を介して対応する現像装置4へ移送されるようになっている。各プロセスユニット1Y,1C,1M,1Bkの下方には、各感光体ドラム2の表面を露光する露光装置8が配設されている。露光装置8からは、各感光体ドラム2へレーザ光が照射されるようになっている。各プロセスユニット1Y,1C,1M,1Bkの上方には、転写装置9が配設されている。転写装置9は、転写体としての無端状のベルトから構成される中間転写ベルト11を有する。中間転写ベルト11は、複数の支持ローラ12,13,14,15によって張架されている。複数の支持ローラ12,13,14,15のうちの1つが駆動ローラとなっており、その駆動ローラが回転することにより、中間転写ベルト11は図の矢印に示す方向に走行するようになっている。
【0017】
4つの感光体ドラム2に対向した位置に、一次転写手段としての4つの一次転写ローラ16が配設されている。この一次転写ローラ16は導電性弾性ローラであり、中間転写ベルト11の裏面から感光体ドラム2に対して押し当てられるように配置されている。この一次転写ローラ16には一次転写バイアスとして定電流制御されたバイアスが印加されている。各一次転写ローラ16と各感光体ドラム2とによって中間転写ベルト11を挟み込んだ箇所には、一次転写ニップが形成されている。
【0018】
また、中間転写ベルト11の図の右側の外周面に、二次転写手段としての二次転写ローラ17が当接している。この二次転写ローラ17とこれに対向する支持ローラ12とによって中間転写ベルト11を挟み込んだ箇所には、二次転写ニップが形成されている。支持ローラ12には二次転写バイアス用の電源が接続される。支持ローラ12にトナーと同極性の電圧を印加することで、トナーが中間転写ベルト11から記録用紙側へ向かう電圧が生じるため、トナー像を記録用紙に転写させることが出来る。なお、二次転写ローラ17を導電性弾性ローラとし、この二次転写ローラ17に二次転写バイアス用の電源を接続して二次転写ローラ17に転写バイアスを印加し、中間転写ベルト11上のトナー像を記録用紙へ二次転写する形態でも問題は無い。また、転写バイアス用の電源のうち、一方を支持ローラ12に、もう一方を二次転写ローラ17に接続する構成でも問題は無い。
【0019】
一次転写工程後、感光体ドラム2の表面には転写しきれなかったトナーが僅かに残留する。感光体ドラム用クリーニング装置5は、前記残留トナーを掻き取るための弾性を有する板状のブレード部材50を備え、ブレード部材50の先端エッジを感光体ドラム2表面に摺接させてクリーニングする。また、中間転写ベルト11の図の左端の外周面には、中間転写ベルト11の表面を清掃するベルトクリーニング装置18が配設されている。
【0020】
画像形成装置本体10の下部には、記録媒体としての記録用紙Pを収容した給紙トレイ19や、給紙トレイ19から記録用紙Pを搬出する給紙ローラ20等が設けてある。また、画像形成装置本体10内には、給紙トレイ19から上方へ記録用紙Pを案内するための搬送経路Rが形成されている。この搬送経路Rにおいて、給紙ローラ20を配設した位置から二次転写ローラ17を配設した位置に至る途中には、記録用紙Pの搬送タイミングを計るための一対のレジストローラ21が配設されている。また、二次転写ローラ17の配設位置の上方には、記録用紙P上の画像を定着させるための定着装置22を配設している。さらに、定着装置22の上方には、画像形成装置本体10の上面を凹ませて形成したストック部23に記録用紙Pを排出するための一対の排紙ローラ24が配設されている。
【0021】
以下、図1を参照して上記画像形成装置の基本的動作について説明する。
作像動作が開始されると、各プロセスユニット1Y,1C,1M,1Bkの感光体ドラム2が図示しない駆動装置によって図の時計回りに回転駆動され、各感光体ドラム2の表面が帯電装置3によって所定の極性に一様に帯電される。帯電された各感光体ドラム2の表面には、露光装置8からレーザ光がそれぞれ照射されて、それぞれの感光体ドラム2の表面に静電潜像が形成される。このとき、各感光体ドラム2に露光する画像情報は所望のフルカラー画像をイエロー、シアン、マゼンタ及びブラックの色情報に分解した単色の画像情報である。このように感光体ドラム2上に形成された静電潜像に、各現像装置4によってトナーが供給されることにより、静電潜像はトナー画像として現像化(可視画像化)される。
【0022】
中間転写ベルト11を張架する駆動ローラが回転駆動することにより、中間転写ベルト11が図の矢印で示す方向に走行する。また、各一次転写ローラ16に、トナーの帯電極性と逆極性の定電圧又は定電流制御された電圧が印加される。これにより、各一次転写ローラ16と各感光体ドラム2との間の一次転写ニップにおいて転写電界が形成される。そして、各プロセスユニット1Y,1C,1M,1Bkの感光体ドラム2に形成された各色のトナー画像が、上記一次転写ニップにおいて形成された転写電界によって、中間転写ベルト11上に順次重ね合わせて転写される。かくして中間転写ベルト11はその表面にフルカラーのトナー画像を担持する。また、トナー画像の転写を終えた各感光体ドラム2の表面に、潤滑剤塗布装置6によって潤滑剤が塗布され、次いで、クリーニング装置5によって各感光体ドラム2の表面に残留するトナーが除去される。
【0023】
また、作像動作が開始されると、給紙ローラ20の回転を開始し、給紙トレイ19に収容された記録用紙Pが搬送経路Rに送り出される。搬送経路Rに送り出された記録用紙Pは、レジストローラ21によって一旦停止される。その後、レジストローラ21の駆動を再開し、記録用紙Pを、上記中間転写ベルト11上のトナー画像とタイミングを合わせて、二次転写ローラ17と中間転写ベルト11との間の二次転写ニップに送る。このとき二次転写ローラ17には、中間転写ベルト11上のトナー画像のトナー帯電極性と逆極性の転写電圧が印加されており、これにより二次転写ニップに転写電界が形成されている。そして、記録用紙Pと中間転写ベルト11上のトナー画像とが二次転写ニップに到達した際、二次転写ニップに形成された転写電界によって、中間転写ベルト11上のトナー画像が記録用紙P上に一括して転写される。また、転写後の中間転写ベルト11上に残留するトナーは、ベルトクリーニング装置18によって除去される。トナー画像が転写された記録用紙Pは定着装置22へと搬送され、そこでトナー画像が記録用紙Pに定着される。その後、記録用紙Pは排紙ローラ24によってストック部23へと排出される。
【0024】
以上の説明は、記録用紙上にフルカラー画像を形成するときの画像形成動作であるが、4つのプロセスユニット1Y,1C,1M,1Bkのいずれか1つを使用して単色画像を形成したり、2つ又は3つのプロセスユニットを使用して、2色又は3色の画像を形成したりすることも可能である。
【0025】
図2は、上記プロセスユニット1Y,1C,1M,1Bkの概略構成図である。以下、図2に基づいて、各プロセスユニット1Y,1C,1M,1Bkの構成を説明する。図2に示すように、帯電装置3は、感光体ドラム2に対向して配設された帯電部材としての接触式の帯電ローラ30と、この帯電ローラ30が感光体ドラム2と対向する面と反対側の面に当接するように配置された帯電クリーニングローラ31とによって構成されている。帯電ローラ30は感光体ドラム2に対して接触式とすることでオゾンの発生を抑制することができる。帯電ローラ30は感光体ドラム2に対して微小ギャップをもって対向させてもよく、これにより帯電ローラ30の表面に対して感光体ドラム2からのトナー等の汚れが付着しにくくなり、帯電ローラ30の汚れを抑制してその長寿命化が図ることができる。
【0026】
帯電ローラ30は、感光体ドラム2に対して直流電圧に交流電圧を重畳したAC帯電を行う。AC帯電を行うことにより、帯電電流が十分に流れ、微小なギャップ変動に起因する帯電電位のバラツキなどの影響が抑制され、均一な帯電により像担持体帯電電位が安定して高画質な画像が得られる。
【0027】
現像装置4は、現像剤を収容した現像ケース40と、この現像ケース40に回転自在に支持され、かつ該現像ケースに形成された開口を通して感光体ドラム2に対向して配置された現像ローラ41と、その現像ローラ41上の現像剤量を規制する現像ブレード42と、現像ケース40内の現像剤を現像ローラ41に搬送する搬送スクリュー43とを有している。現像剤としてトナーとキャリアを有する二成分系現像剤を用いている。
【0028】
クリーニング装置5は、感光体ドラム2上の残留トナーを除去するブレード部材50と、除去されたトナーを図示しない廃トナーボトルに搬送する廃トナー回収コイル51とを有する。また、感光体ドラム2の回転方向に対しクリーニング装置5の下流側に潤滑剤塗布装置6が配設されている。感光体ドラム2の回転方向に対して潤滑剤塗布装置6のさらに下流側には、展延ブレード35が配置されている。
【0029】
次に、図2を参照して、上記プロセスユニット1Y,1C,1M,1Bkの動作について説明する。作像動作が開始されると、感光体ドラム2が図2の時計回りに回転駆動され、このとき帯電電圧を印加された帯電ローラ30によって感光体ドラム2が所定の極性に帯電される。また、帯電ローラ30は、帯電クリーニングローラ31によって清掃される。その後、図示しない露光装置からの露光によって形成された感光体ドラム2上の静電潜像が現像ローラ41との対向位置に移動し、そこで現像ローラ41から静電潜像にトナーが供給される。詳しくは、図2の反時計回り回転する現像ローラ41に担持された現像剤が、現像ブレード42によって所定の厚さに規制された後、現像ローラ41と感光体ドラム2との間の現像領域に運ばれて、ここで現像剤中のトナーが感光体ドラム2上の静電潜像に静電的に移行して、当該静電潜像がトナー画像として可視像化される。そして、感光体ドラム2上のトナー画像は、感光体ドラム2の上部位置に移動し、ここで中間転写ベルトに転写される。
【0030】
上記トナー画像が転写された後、図2の時計回りに回転するブラシローラ61によって、感光体ドラム2の表面に潤滑剤が塗布される。その後、感光体ドラム2の表面に残留するトナーがブレード部材50によって除去され、除去された残留トナーは、廃トナー回収コイル51によって図示しない廃トナーボトルに搬送される。
【0031】
次に、図3を参照して本発明のクリーニング装置5の詳細について説明する。このクリーニング装置5は、図2のプロセスユニットの筐体に固定されたブレードホルダ53を有する。このブレードホルダ53に前記ブレード部材50を取り付けている。ブレード部材50は弾性を有する板状であって、例えば厚さが1.0mm〜2.0mmで反発弾性が30%〜50%である。ブレード部材50を感光体ドラム2に当接させた時の接触角は例えば7〜15°、当接圧力は20N/m〜30N/m、感光体ドラムの表面摩擦係数は0.25〜0.45である。ブレードホルダ53上には振動検知手段としての振動検知部55が配置され、この振動検知部55によって、画像形成装置の稼動中のブレードホルダ53の振動レベルを計測するようになっている。図3では振動検知部55をブレードホルダ53上に配置したが、このように配置する他、振動検知部55はブレード部材50を振動源とした振動レベルを検知する任意の場所に配置可能である。例えばブレードホルダ53を支持するプロセスユニットの筐体や感光ドラムの内部に振動検知部55を配置することも可能である。あるいは、振動検知部55を前述した場所の複数箇所に分散配置してもよい。
【0032】
ブレードホルダ53は、振動減衰効果の高い例えばABS樹脂等で成形したものを使用することができ、さらに振動減衰特性を高めるために当該樹脂に必要に応じてガラス系の材料等を混合してもよい。本発明はブレードホルダ53に剛性変化手段57を付設するが、図3ではこの剛性変化手段57を概念的にのみ示し、具体例は図5と図6に図示する。
【0033】
振動検知部55の出力は、ブレードホルダ53の剛性を増減制御する制御手段56に入力される。この制御手段56は、A/D変換部を含むFFT(Fast Fourier Transform:高速フーリエ変換)処理部56aと、振動ピーク判定部56bと、駆動制御部56cからなり、振動検知部55の出力がA/D変換により離散化してFFT処理部56aに入力され、このFFT処理部56aで、得られた振動データの周波数変換が行われ、FFT処理データから振動ピーク判定部56bにおいて騒音が発生しているかどうかの判定を行う。騒音が発生している場合、図7Aに示すように周波数変換した振動データ上には特定の周波数の強い振動ピークPKが検知される。そこで、予め設定しておいた振動レベルのある閾値(音圧レベルで例えば60〜100dB)を超えるようなピークが計測された場合は騒音が発生したと判断する。その場合には駆動制御部56cがブレードホルダ53の剛性を変化させるために剛性変化手段57を駆動させ、ブレードホルダ53の固有振動数を変化させる。これによりスティックスリップによる自励振動を主因とする騒音の発生が抑制され、図7Bに示すように振動レベルのピークが解消される。
【0034】
振動検知部55としては圧電素子などを使用することが可能である。圧電素子は、圧力を加えることにより電圧が発生したり、逆に電圧を与えると変形したりする性質を有するものである。圧電素子であれば検知部を比較的小さくすることが可能であり、設置位置についても制限が少なく、ブレードホルダ53の任意の箇所にエポキシ樹脂等の接着剤を使用して容易に取り付け可能である。圧電素子以外では、加速度センサやレーザを用いた振動検出も可能である。
【0035】
振動検知部55の取り付け位置は、ブレード部材を振動源とする振動レベルを検知可能な位置であれば特に制約されない。しかし、ブレード部材50を振動源とする振動は、単純な曲げ振動である場合以外に、ブレード部材50の長手方向に対して、複雑な振動状態を示すことがある。このような場合、振動検知部の位置によりそれぞれ振動状態が異なるため、あるポイントにおける振動だけでは、ブレード部材50全体の振動を把握できない不具合が生じる場合もある。
【0036】
例えば、振動検知部55の取り付け位置がブレードホルダ53の振動モードの振動の「節」にあたる場合、振動検知部55の検知感度が極端に鈍感になってしまう可能性がある。このような振動検知不良を回避するためには、図4に示すように振動検知部55をブレードホルダ53の長手方向に複数個取り付ければよい。このように複数個の振動検知部55を取り付けることにより、一部の振動検知部55の取り付け位置が特定の振動モードの振動の「節」にあたったとしても、残りの振動検知部55がブレード部材50を振動源とした振動レベルを正常かつ高感度に検知するので、前述の特定の振動モードにおいても振動検知感度を下げることなく、多くの振動モードに対して高い感度で振動を検知することができる。
【0037】
本発明は、振動検知部55の検知結果をブレードホルダ53の剛性変化にフィードバックするために、ブレードホルダ53の剛性を変える剛性変化手段57を有する。図5と図6は剛性変化手段57の具体的構成例を示したもので、ブレードホルダ53に沿って構造部材57aを配置している。構造部材57aはブレード部材50側に配置してもよいが、ブレード部材50と反対側に配置してもよい。なお、図5と図6では振動検知部55を省略している。
【0038】
この構造部材57aは円柱状の支持部材57bを介してブレードホルダ53に保持されると共に、ブレードホルダ53との間の最大隙間を規制するように、紐部材57cによってブレードホルダ53に連結されている。支持部材57bと紐部材57cは簡略化のために最少単位で図示するが、基本的には後述の図9のようにブレードホルダ53の長手方向に複数配置する。支持部材57bと紐部材57cを複数配置することにより、ブレードホルダ53と構造部材57aを形態的に安定化することができる。
【0039】
支持部材57bの上下両端は、ブレードホルダ53と構造部材57aの双方に対して接着剤等で接着するか、あるいは一端は接着し他端はピボット継手等で相手部材に連結する構成としてもよい。支持部材57bには、ブレードホルダ53と構造部材57aとの間の隙間を増減する方向に伸縮できるようにアクチュエータが組み込まれている。そして、このアクチュエータを駆動制御部からの制御信号によって駆動することで支持部材57bが垂直方向に伸縮するようになっている。
【0040】
支持部材57bを伸縮させるアクチュエータとしては、例えば圧電素子やステッピングモータを使用することができる。圧電素子は、前述の振動検知部55に使用する場合は圧力を加えることにより電圧が発生する性質を利用したが、アクチュエータとして使用する場合は電圧を与えると変形(伸縮)する性質を利用する。すなわち、支持部材57bの端部又は中間に圧電素子を配置し、この圧電素子に電圧を与えたり与えなかったりして支持部材57bを伸縮させる。
【0041】
ステッピングモータを使用する場合は、当該モータによって回転可能なネジとナットの組み合わせで構成する。具体的には、ステッピングモータを構造部材57aに配置し、ナットはブレードホルダ53に配置することができる。駆動時には、ステッピングモータでネジを回転させることでブレードホルダ53側のナットを上下に駆動する。これにより、構造部材57aとブレードホルダ53の間の隙間を変化させることができ、ブレードホルダ53全体としての剛性を変化させることができる。
【0042】
紐部材57cとしては布ひもや金属製ワイヤなどを用いることができる。紐部材57cは、支持部材57bのアクチュエータ駆動によってブレードホルダ53が変形するのを防ぐために、できるだけ支持部材57bの近傍に設置するのが望ましい。
【0043】
本発明の剛性変化手段57は、図5、図6に図示する構成に限定されるものではない。例えば、ブレードホルダ53の長手方向に異方性部材を回動自在に配置し、この異方性部材をステッピングモータなどで回動させてその断面主軸が適当な方向を向くようにすることによって、ブレードホルダ53の振動方向に対する剛性を変化させるようにしてもよい。
【0044】
次に、図8に基づいて、画像形成装置が稼動している際の制御手段56の実際の制御の流れを説明する。まず、ブレードホルダ53上に備え付けられた振動検知部55によってブレードホルダ53の振動レベルを計測する(ステップS1)。ここで得られる振動データは時間領域でのものであり、このままではどの程度の振動が発生しているのかを判定するのが困難である。そこで、得られた振動データをFFT装置によってFFT変換することで周波数領域での振動データに変換する(ステップS2)。そしてこのデータから、振動ピーク判定部56bにおいて騒音が発生しているかどうかの判定を行う。
【0045】
周波数領域で見た振動データ上に、予め設定しておいた閾値(例えば音圧レベルで60〜100dB)を超えるような大きい振動ピークが存在する場合(ステップS3)、騒音を抑制するために、駆動制御部56cによって剛性変化手段57が動作し(ステップS4)、ブレードホルダ53の剛性を所定量だけ増加させる。これによってブレードホルダ53の固有振動数が変化し、騒音が抑制される(ステップS5)。ブレードホルダ53の剛性を所定量だけ増加させると、剛性変化手段57はいったん非作動となる。
【0046】
次に、ステップS5からステップS1に戻ってもう一度振動レベルを計測を行い、ステップS2、ステップS3により騒音レベルが閾値を下回っていない場合には更なる剛性変化を行うようにステップS4で再度駆動制御を行う。これにより剛性変化手段57は再度駆動される。このようにして、騒音レベルが一定値を下回るまでピーク判定と駆動制御を繰り返す。なお、ブレード部材50の振動状態が安定するのを待つために、ステップS5からステップS1に再帰する前に遅延タイマを経由させてもよい。
【0047】
騒音が発生している場合、ブレードホルダ53には特定の周波数成分を強く含んだ振動があることがわかっている。この振動は、ブレード部材50と感光体ドラム2の間のスティックスリップ振動によって誘発されたブレードホルダ53の自励振動であると考えられている。FFT装置によって得られた周波数領域での振動データを見てみると、騒音が発生している状態では、ブレードホルダ53の固有振動数に対応する周波数成分の強いピークが存在する。振動ピーク判定部56bでは予め振動レベルについてある閾値を設定しておき、これを超えるような強い振動ピークが存在すると騒音が発生していると判断する。
【0048】
振動ピーク判定部56bによって騒音が発生していると判断され、駆動制御部56cと剛性変化手段57によってブレードホルダ53の剛性が変化した場合、これに伴ってブレードホルダ53の固有振動数がシフトする。これにより、ブレード部材50の振動によるブレードホルダ53の自励振動の励起が抑制され、存在していた振動ピークが低減される。そして、振動ピークが閾値以下になった場合は振動ピーク判定部56bにより騒音が無くなったと判定される。
【0049】
画像形成装置の通常稼動時では支持部材57bは縮んだ状態にあり、ブレードホルダ53と構造部材57aは比較的緩い拘束によって結合している。画像形成装置の稼動中に振動検知部が所定の閾値を超える振動レベルの発生を検知すると、駆動制御部56cからの指示で支持部材57bのアクチュエータが駆動し、支持部材57bが鉛直方向に伸張する。ブレードホルダ53と構造部材57aは紐部材57cによって互いに拘束されているので、この状態で支持部材57bが伸張することで、ブレードホルダ53と構造部材57aとの間の支持部材57bによる保持強度が通常の状態よりも強くなる。このように、支持部材57bの伸長によってブレードホルダ53全体の剛性が増大することになる。
【0050】
図9のように支持部材57bの数を増やしてブレードホルダ53の長手方向に複数設置した場合、ブレードホルダ53と構造部材57aの間の保持強度の変化量を大きくすることができる。これによって、剛性の変化量が大きくなり、固有振動数のシフト範囲も大きくなるので、騒音発生抑制効果も大きくなることが期待できる。なお、図9では振動検知部55を省略している。
【0051】
対策すべき騒音の周波数が定まっている場合、シミュレーションなどの解析を行うことで、騒音が発生する際にブレードホルダ53がどのような形状の振動モードを取るか、予め予測することができる。この予測をした上で、振動モードの「腹」にあたる部分、すなわち振動振幅の最も大きい箇所に支持部材57bを設置するようにしてもよい。その場合、想定した振動モードの「腹」部分の変形が効果的に抑制されるため、特定のモードの振動に対して高い振動抑制効果を発揮させることが可能である。
【0052】
本発明に係る潤滑剤塗布装置を備える画像形成装置は、図1に示すカラー画像形成装置に限らず、モノクロ画像形成装置や、複写機、プリンタ、ファクシミリ、あるいはこれらの複合機等であってもよい。
【符号の説明】
【0053】
1Y,1C,1M,1Bk プロセスユニット
2 感光体ドラム
3 帯電装置
4 現像装置
5 クリーニング装置
6 潤滑剤塗布装置
7 トナーボトル
8 露光装置
9 転写装置
10 画像形成装置本体
11 中間転写ベルト
12,13,14,15 支持ローラ
16 一次転写ローラ
17 二次転写ローラ
18 ベルトクリーニング装置
19 給紙トレイ
20 給紙ローラ
21 レジストローラ
22 定着装置
23 ストック部
24 排紙ローラ
30 帯電ローラ
31 帯電クリーニングローラ
35 展延ブレード
40 現像ケース
41 現像ローラ
42 現像ブレード
43 搬送スクリュー
50 ブレード部材
51 廃トナー回収コイル
53 ブレードホルダ
55 振動検知部
56 制御手段
56a FFT処理部
56b 振動ピーク判定部
56c 駆動制御部
57 剛性変化手段
57a 構造部材
57b 支持部材
57c 紐部材
61 ブラシローラ
【先行技術文献】
【特許文献】
【0054】
【特許文献1】特開2009−042496号公報
【特許文献2】特開2005−215163号公報
【特許文献3】特開2010−72524号公報
【特許文献4】特開2007−114606号公報
【特許文献5】特開2010‐145430号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
像担持体の表面に残留するトナーを除去するクリーニング装置であって、
前記像担持体の表面と当接して前記トナーを除去するブレード部材と、
前記ブレード部材を保持するブレードホルダと、
前記ブレード部材を振動源とする振動レベルを検知する振動検知手段と、
前記ブレードホルダの剛性を変化させる剛性変化手段と、
前記振動検知手段の検知結果に基づいて前記剛性変化手段を作動させ前記ブレードホルダの振動レベルが減少するように前記ブレードホルダの剛性を増減制御する制御手段と、
を有するクリーニング装置。
【請求項2】
前記制御手段は、前記振動検知手段の検知結果が、所定の振動レベル未満であるとき前記剛性変化手段を非作動とし、所定の振動レベル以上であるとき前記剛性変化手段を作動させる請求項1のクリーニング装置。
【請求項3】
前記振動検知手段を前記ブレードホルダの長手方向に沿って複数配置し、少なくとも1つの振動検知手段の検知結果が所定の振動レベル以上であるとき前記剛性変化手段を作動させる請求項2のクリーニング装置。
【請求項4】
前記剛性変化手段を、
前記ブレードホルダに沿って配置した構造部材と、
前記ブレードホルダと前記構造部材との間の隙間内に配置され、前記隙間を増減する方向に伸縮自在な支持部材と、
前記ブレードホルダと前記中間部材とを互いに拘束し、前記支持部材の伸長に抗して前記ブレードホルダと前記中間部材の間の最大隙間を規制する規制部材と、
で構成した請求項1から3のクリーニング装置。
【請求項5】
前記支持部材を前記ブレードホルダの長手方向に複数配置した請求項4のクリーニング装置。
【請求項6】
前記支持部材を前記ブレードホルダの所定の振動モードにおける振動の腹に対応する位置に配置した請求項4のクリーニング装置。
【請求項7】
請求項1から6のいずれか1項に記載のクリーニング装置を備えたプロセスユニット。
【請求項8】
請求項1から6のいずれか1項に記載のクリーニング装置を備えた画像形成装置。
【請求項9】
請求項7に記載のプロセスユニットを複数備えたカラー画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7A】
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【図7B】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−155267(P2012−155267A)
【公開日】平成24年8月16日(2012.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−16474(P2011−16474)
【出願日】平成23年1月28日(2011.1.28)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】