説明

クレーン、クレーンセット、荷物吊上治具および支持台配置用器具

【課題】家屋内の限られたスペースで洗濯機等の荷物の昇降作業を少人数で容易に行うことを可能とする。
【解決手段】クレーンセット1はクレーン2とウェイト3とを備えている。クレーン2は、土台部21、土台部21から垂直上方向に延伸する支柱22、支柱22から水平方向に延伸するアーム23、アーム23に吊り下げられた洗濯機Wを昇降するための昇降機構24を備え、全体の質量が25キログラムである。ウェイト3は、各々18キログラムの質量の4つのブロックからなり、クレーン2の土台部21上に載置される。土台部21の洗濯機W側への水平方向の長さは40センチメートルであり、支柱22から土台部21が洗濯機W側に突出している部分である突出部211の長さは3センチメートルである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、洗濯機その他の荷物を昇降するのに適したクレーン、クレーンセット、荷物吊上治具および洗濯機を載置させる支持台を洗濯機下に配置するための支持台配置用器具に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、家庭電化製品の大型化に伴って、一般の家庭においても引っ越し等の何らかの理由により比較的重い荷物を昇降する必要が生ずることがある。それらの重い荷物の昇降には通常、困難が伴う。
【0003】
そのような困難が伴う大型家電品の昇降の例として、例えば、洗濯機下に配置された排水管の高圧洗浄作業に伴う洗濯機の昇降がある。具体的には、洗濯機を配置している防水パンに設けられている排水管を洗浄するためには、当該洗濯機の下に設けられている排水口に高圧洗浄水を供給するためのホースを差し込む等の作業が必要である。ただし、洗濯機下のスペースが狭くホースの差し込み作業ができない場合が多い。そのような場合には、洗濯機下に必要なスペースを確保するために洗濯機下に支持台を配置する必要があるが、この支持台の配置作業には洗濯機の昇降作業が伴う。
【0004】
上述した洗濯機の昇降作業を容易にするための装置として、特許文献1のリフト装置が提案されている。このリフト装置は、フォークを油圧アクチュエータで昇降駆動し、ドラム式洗濯機を簡単かつ安全に持ち上げることができるとしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】実登3140895号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
マンション等の屋内において、洗濯機は比較的狭い場所に置かれることが多い。したがって、当該洗濯機を昇降するための装置等は、作業時に場所をとらないものであることが望ましい。冷蔵庫等の他の荷物の昇降についても同様である。
【0007】
そこで、本発明は、狭い場所でも作業が可能な、洗濯機その他の荷物を昇降するための手段を提供することを目的とする。
【0008】
また、洗濯機等の荷物をロープ等により吊り上げて昇降する場合に、荷物がロープ等により受ける力の方向によっては、荷物の自重により荷物が損傷を受ける場合がある。そこで、本発明は、荷物がそのような損傷を受ける可能性を低減させるための手段を提供することを目的とする。
【0009】
また、上述した洗濯機のケースに限らず、荷物の下に支持台を配置する必要が生じた場合、例えばその荷物の周囲の3方が壁面で囲われていると、手を伸ばして荷物の下の奥の方に支持台を配置したり、また配置されている支持台を撤去したりすることが困難な場合がある。そこで、本発明は、そのような状況においても容易に支持台の配置および撤去を可能とするための手段を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、上記の目的に鑑みて想到されたものであり、
床面に載置される土台部と、
前記土台部から前記床面に対して垂直上方向に延伸する支柱と、
前記支柱から前記床面に対する垂直方向とは異なる方向に延伸するアームと、
前記アームに吊り下げられた荷物を昇降するための昇降機構と
を備えたクレーンであって、
前記土台部の、前記支柱から見て前記アームに吊り下げられた荷物側への水平方向の突出の長さが前記土台部の当該水平方向の長さの25パーセント以下である
クレーンを提供する(第1の実施形態)。
【0011】
また、上記の第1の実施態様において、
前記昇降機構は、
ワイヤーと、
前記ワイヤーの移動の経路を確定するプーリーと、
前記ワイヤーを引っ張る引張機構と
を有する
構成を採用してもよい(第2の実施態様)。
【0012】
また、上記の第1または2の実施態様において、
質量が20キログラム以上かつ30キログラム以下である
構成を採用してもよい(第3の実施態様)。
【0013】
また、上記の第1乃至3のいずれかの実施態様において、
前記支柱は前記床面に対する垂直方向の長さが可変であり、最長にした場合の長さが160センチメートル以下である
構成を採用してもよい(第4の実施態様)。
【0014】
また、上記の第1乃至4のいずれかの実施態様において、
前記アームが前記支柱に固着されている位置と、前記昇降される荷物が前記アームに吊り下げられている位置との間の長さが可変である
構成を採用してもよい(第5の実施態様)。
【0015】
また、上記の第1乃至5のいずれかの実施態様において、
前記土台部は、前記アームが前記支柱から延伸する方向の長さが50センチメートル以下である
構成を採用してもよい(第6の実施態様)。
【0016】
また、本発明は、
上記の第1乃至6のいずれかの実施態様にかかるクレーンと、
前記クレーンが備える前記土台部のうち前記支柱から見て前記アームに吊り下げられた荷物側とは反対側の部分に載置されるウェイトと
を備える
クレーンセットを提供する(第7の実施態様)。
【0017】
また、上記の第7の実施態様において、
前記ウェイトは、質量が80キログラム以下である
構成を採用してもよい(第8の実施態様)。
【0018】
また、上記の第7または8の実施態様において、
前記ウェイトは、互いに分離可能な複数のブロックで構成される
構成を採用してもよい(第9の実施態様)。
【0019】
また、本発明は、
互いに平行に配置された第1のバーおよび第2のバーと、一方の端部の下面が前記第1のバーの上面と連結し、かつ他方の端部の下面が前記第2のバーの上面に連結する第3のバーとを有する第1の部品と、
前記第1のバーと前記第2のバーとの間に形成される空間に配置される矩形状の第2の部品と、
前記第1のバーおよび前記第2のバーが水平となるように配置された前記第1の部品の上面側から下面側に伸び、前記第1のバーもしくは前記第2のバーの外側面に接する荷物吊上用ベルトと、
前記荷物吊上用ベルトの先端に設けられた荷物吊上用フックと
を備える
荷物吊上治具を提供する(第10の実施態様)。
【0020】
また、本発明は、
荷物を床面より高い位置で保持するために当該荷物の下に配置されるべき支持台を、当該荷物の下に配置するために使用される器具であって、
使用者が握持するための棒状体である幹部と、
前記幹部の先端から、当該先端が向かう方向に二股に分かれるように延伸する枝部と、
を備える
支持台配置用器具を提供する(第11の実施態様)。
【発明の効果】
【0021】
本発明の第1の実施態様にかかるクレーンによれば、土台部における支柱から荷物側への水平方向の突出の長さが土台部全体の水平方向の長さの25パーセント以下なので、突出の長さが土台部全体の長さに対し長い既存のクレーンと比較して、荷物の吊り上げに要するアームの荷物側への突き出しの長さを短くすることができ、その結果、屋内等の狭いスペースにおける作業が容易になる。
【0022】
本発明の第2の実施態様にかかるクレーンによれば、昇降機構がワイヤーとプーリーと引張機構とを有しているので、例えば、支柱の長さやアームの角度を変更するための機構を設けなくとも、荷物の昇降を行うことができる。そのため、クレーンの軽量化が可能となる。
【0023】
本発明の第3の実施態様にかかるクレーンにおいては、質量が20キログラム以上かつ30キログラム以下であるので、例えば一般的な作業者が一人でも運搬することができる。
【0024】
本発明の第4の実施態様にかかるクレーンによれば、支柱の床面に対する垂直方向の長さが可変なので、荷物もしくは天井の高さに合わせて望ましい支柱の高さを実現することができる。
【0025】
本発明の第5の実施態様にかかるクレーンによれば、アームにおける支柱に固着されている部分の位置と荷物が吊り下げられる部分の位置との間の距離を自在に変えられるので、荷物からクレーンまでの望ましい距離を実現した上で作業を行うことができる。
【0026】
本発明の第6の実施態様にかかるクレーンによれば、クレーンが荷物に向かう方向の土台部の長さが50センチメートル以下と短いため、室内におけるクレーンの取り回しが容易である。なぜなら、一般的なマンション等において、ユーザが洗濯機等を操作するためにそれらの機器の配置スペースの手前に設けられたスペースの奥行きは最短でも75センチメートル程度であるためである。
【0027】
本発明の第7の実施態様にかかるクレーンセットによれば、土台部の上に載置されるウェイトを備えているので、土台部における支柱から荷物側への水平方向の突出の長さが短くても、装置全体の重心を取ることができる。
【0028】
本発明の第8の実施態様にかかるクレーンセットにおいては、ウェイトの質量が80キログラム以下なので、ウェイトの運搬において作業者が特段の運搬装置等を用いる必要がない。
【0029】
本発明の第9の実施態様にかかるクレーンセットにおいては、ウェイトが互いに分離可能な複数のブロックで構成されるので、例えば1名の作業者が複数回に分けて個々のブロックを運搬することができ、作業者の負担が軽減される。
【0030】
本発明の第10の実施態様にかかる荷物吊上治具によれば、荷物がその自重によって荷物吊上用ベルトから受ける力のうち、荷物の横方向の成分が第1の部品の抗力により打ち消されるため、例えば荷物が横方向に潰れるおそれが軽減されるとともに、荷物の上面で荷物と接する第2の部品が荷物の重心位置に応じて回転しようとする場合、第2の部品と第1の部品とが互いにずれて安定な位置に移動可能であるため、第2の部品に余計な力が加わることが回避され、荷物の上面に傷がつくおそれが軽減される。
【0031】
本発明の第11の実施態様にかかる支持台配置用器具によれば、使用者が手で握る幹部と当該幹部の一端から延伸し支持台の形状にフィットする枝部とを備えているので、狭いスペースでも少し離れたところから容易に支持台を配置することができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】図1は、本発明の実施形態にかかるクレーンセットが洗濯機を吊り上げている状態を表した外観図である。
【図2】図2は、本発明の実施形態にかかる荷物吊上治具の外観図である。
【図3】図3は、本発明の実施形態にかかる支持台配置用器具の使用方法を説明する図である。
【図4】図4は、本発明の実施形態の一変形例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
(実施形態)
以下、本発明の具体例である実施形態を、図面を用いて説明する。
【0034】
図1は、本実施形態にかかるクレーンセット1が洗濯機Wを吊り上げている状態を表した外観図である。
【0035】
クレーンセット1は、クレーン2と、ウェイト3とから構成される。クレーン2は、土台部21と、土台部21から垂直上方向に延伸する支柱22と、支柱22の上端に固着されるアーム23と、アーム23の先端から吊り下げられた洗濯機Wを昇降するための昇降機構24とを備えている。
【0036】
土台部21は、例えば、スチール製であり、上から見た場合にアーム23と平行な方向に細長い長方形板状である。当該長方形の長手方向の長さは、40センチメートルであり、当該長手方向と垂直な方向の長さは35センチメートルである。当該板の厚さは、4センチメートルである。
【0037】
土台部21は、下面が床面に接し、吊り下げられる洗濯機Wを含めた装置全体の重心を取る役割の一端を担っている。
【0038】
なお、土台部21は例えばスチール製であるとしたが、強度上の問題がなければ、スチール以外の金属もしくは強化プラスチック等であってもよい。
【0039】
また、土台部21の大きさは、装置全体の重心を取る目的および狭いスペースにおいて邪魔にならないという目的を達することができる限り、上述したものに限られない。ただし、多くのマンション等の洗濯機配置スペース手前の空間の広さに鑑みて、上述の長方形の長手方向の長さが50センチメートル以下であることが望ましい。また、土台部21の形状は、洗濯機Wを昇降する際にウェイト3等を載せて装置全体の重心を取ることができる限り長方形板状でなくてもよいが、本体の軽量化および必要となるウェイト3等の軽量化を考慮すると、支柱22からアーム23が伸びる方向が長手方向となる形状であることが望ましい。
【0040】
支柱22は、例えば、スチール製であり、土台部21の長手方向の一端に近くかつ長手方向と垂直な方向の中心に近い位置から床面に対して垂直上方向に延伸している。すなわち、土台部21において、支柱22は昇降される洗濯機Wの側の端近くから床面に対して垂直上方向に延伸することになる。このため、洗濯機Wの昇降において洗濯機Wと支柱22との距離を可能な限り短くすることができると同時に、土台部21の支柱22から見て洗濯機Wと反対側のスペースを広く確保することが可能となる。その効果等については後述する。
【0041】
なお、支柱22の下側の一端は、例えば、フランジのような形をしており土台部21にネジ留めされている。土台部21と支柱22との固着方法はこれに限られないが、ネジ留めに代表されるように、容易に土台部21と支柱22との分解が可能である方法であれば、クレーン2を家屋内のような限られたスペースに少人数で搬入したりそこから撤去したりする際に好都合な場合があり、望ましい。
【0042】
支柱22は、例えば、垂直方向の長さが90センチメートル以上かつ150センチメートル以下の範囲で可変であるが、本実施形態では120センチメートルで使用する例を示している。具体的には、例えば、支柱22は、土台部21から延伸する中空管状の第1の支柱221と、第1の支柱221の内側に差し込まれる第2の支柱222とにより構成される。第2の支柱222には、異なる高さ位置において水平方向に貫通するように複数の孔(図示略)が設けられており、ユーザは望ましい高さ位置の孔に第1の支柱221の直径よりも十分に長いピン(図示略)を差し入れた後、当該ピンが第2の支柱222の孔から両方向外側に突出する部分を第1の支柱221の上面に載せることによって、第2の支柱222の高さ位置を決める。このようにして、ユーザは支柱22全体の長さを望ましい長さに調節することができる。
【0043】
さらに、例えば第1の支柱221の上端付近に、第2の支柱222に差し入れられたピンが載る位置を上下に調整可能とする機構を設けることにより、より細かく支柱22の長さを調整可能としてもよい。
【0044】
支柱22を可変にできる利点は、天井の高さと洗濯機Wの高さに合わせて、望ましい支柱22の高さを選択できるということである。
【0045】
なお、支柱22は例えばスチール製であるとしたが、強度上の問題がなければ、スチール以外の金属もしくは強化プラスチック等であってもよい。
【0046】
また、支柱22の垂直方向の長さは、上述の一例に限られないが、例えば一般的な家屋内においての使用を考慮するならば、最長にした場合の長さが160センチメートル以下で可変であることが望ましい。なお、望ましい支柱22の高さを常に確保できる空間で用いられるのであれば、支柱22の垂直方向の長さは可変でなくてもよい。
【0047】
ここで、土台部21における支柱22から見てアーム23に吊り下げられた洗濯機W側への水平方向の突出部211の長さは、洗濯機Wを含めた装置全体の重心を取る目的からは長いことが望ましい。しかし、以下に述べる理由から、本実施形態にかかるクレーンセット1では、敢えて突出部211の長さを3センチメートルと極めて短く設定している。この場合、突出部211の水平方向の長さ(3センチメートル)は土台部21の水平方向の長さ(40センチメートル)の7.5パーセントである。
【0048】
突出部211の長さを短くしている第1の理由は、洗濯機Wを配置している洗濯機用の防水パンPの際まで支柱22を近づけ、洗濯機Wの吊り上げに要するアーム23の長さを短くすることを可能とするためである。アーム23を短くできれば、クレーンセット1の取り回しが容易になるだけでなく、洗濯機Wを吊り下げた状態でクレーンセット1の重心を取るために要するウェイト3等の質量を軽減することが可能となる。
【0049】
突出部211の長さを短くしている第2の理由は、土台部21の支柱22からみて洗濯機Wと反対側の部分の長さを長くすることによって、洗濯機Wを吊り下げた状態でクレーンセット1の重心を取るためにウェイト3等を土台部21に載せるスペースを広く確保すると同時に、必要なウェイト3等の質量を軽減することを可能とするためである。
【0050】
なお、一般的なドラム式の洗濯機Wの質量は、概ね75キログラム程度である。また、現在一般的に普及している洗濯機用の防水パンのサイズは3種類ほどあるが、防水パンPの大きさは、上から見た場合に縦幅および横幅ともに64センチメートルであるものとする。
【0051】
また、突出部211の長さ、すなわち土台部21における支柱22の側面から昇降される洗濯機Wの側の端までの長さを例えば3センチメートルとしたが、狭いスペースでもクレーンセット1を配置することができるという目的に照らし、当該長さは土台部21の水平方向の長さの25パーセント以下(土台部21の水平方向の長さが40センチメートルであれば10センチメートル以下)であれば3センチメートルに限られない。なお、突出部の長さの土台部全体の長さに対する比率としては、小さい方が望ましく、例えば25パーセント以下の中でも20パーセント以下がより効果的であり、20パーセント以下の中でも15パーセント以下がより効果的であり、15パーセント以下の中でも10パーセント以下がより効果的であり、10パーセント以下の中でも5パーセント以下がより効果的であり、理想的には0パーセント(すなわち突出部211がない)であることが望ましい。
【0052】
アーム23は、例えば、支柱22の上端にネジ留めによって固着され横方向に延伸している。ネジ留めの方法としては、例えば、支柱22の上端に備えられたフランジに2本のU字状雄ネジを取り付け、その内側にアーム23を挿入して下側から4個の雌ネジを捩じり込むことによりアーム23を締め付けて固着させる方法が考えられる。ただし、これによって本発明が限定されるものではない。
【0053】
アーム23は、例えば、スチール製であり、吊り下げられるべき洗濯機Wの側の先端から当該洗濯機Wを吊り下げている。
【0054】
なお、アーム23は、支柱22に固着された位置から横方向に延伸するものとしたが、横方向でなくとも斜め方向であってもよい。また、アーム23は、支柱22の上端でなくとも、支柱22の一部分に固着されていればよい。
【0055】
アーム23の長手方向の長さは、例えば、60センチメートルである。図1の例では、アーム23は、洗濯機W側を前方とした場合、支柱22から前方に約40センチメートル、後方に約20センチメートル、各々延伸する位置で、支柱22の上端に固着されている。
【0056】
アーム23が支柱22の上端に固着されている位置は、ネジを緩めることにより移動することが可能である。これにより、アーム23の支柱22に固着されている位置と洗濯機Wが吊り下げられる位置との間の長さを自在に変化させることができる。また、ネジを大きく緩めるか、取り外すことにより、支柱22とアーム23とは分解が可能である。そのため、家屋内等の限られたスペースに少人数でクレーン2を搬入したり、そこからクレーン2を撤去したりする際に必要であれば、支柱22とアーム23との組み立て・分解を容易に行うことができる。
【0057】
上記のようにネジ留めによりアーム23が支柱22から前方に突き出る長さを調整する方法に代えて、もしくはそれに加えて、アーム23の突き出しの長さを連続的に変更可能な長さ調整機構をクレーン2に備えさせてもよい。そのような長さ調整機構の一例として、例えば、アーム23の下面にラック(平歯車とかみあう直線歯形の歯車)を設け、支柱22に対しアーム23をその長手方向に移動可能なように取り付け、支柱22の上端部付近にアーム23のラックと噛み合うように平歯車を設けることが考えられる。そのような長さ調整機構を設けた場合、ユーザは当該平歯車を回転させることにより、例えば荷物を吊り下げた状態であっても、アーム23を支柱22から前方に延伸させたり、後方に後退させたりすることができる。
【0058】
また、アーム23が支柱22に固着されている位置を動かさなくとも、アーム23において洗濯機Wが吊り下げられる位置を当該洗濯機Wの側の先端にするか当該先端よりも手前にするか選択することによって、上述と同様の効果を得ることができる。
【0059】
また、アーム23は、昇降機構24の一部を吊り下げるためのフック231を、吊り下げられた洗濯機Wとは反対側の端付近に備えている。
【0060】
また、アーム23は例えばスチール製であるとしたが、強度上の問題がなければ、スチール以外の金属もしくは強化プラスチック等であってもよい。
【0061】
昇降機構24は、例えば、昇降される洗濯機Wに取り付ける荷物吊上治具241と、荷物吊上治具241に一端を取り付けられるワイヤー242と、ワイヤー242の移動の経路を確定しその移動を容易にする3個のプーリー2431、2432、2433と、ワイヤー242の荷物吊上治具241に取り付けられる一端とは別の一端に取り付けられる鎖244と、洗濯機Wを昇降するために鎖244を引っ張る引張機構245とを有する。
【0062】
荷物吊上治具241は、例えば、H形状の第1の部品2411と、第1の部品2411の内側に配置される矩形状の第2の部品2412と、第1の部品2411の上面側から両側面にぶら下げられる2本の荷物吊上用ベルト2413と、荷物吊上用ベルト2413の先端の各々に設けられたフック2414とを有する。
【0063】
図2は、荷物吊上治具241の外観図である。図2(a)は荷物吊上治具241の上面図、図2(b)は荷物吊上治具241を構成する第1の部品2411および第2の部品2412を組み合わせる前の状態を示す図、図2(c)は荷物吊上治具241を構成する第1の部品2411および第2の部品2412を組み合わせた後の状態を示す図である。
【0064】
図2に示されるように、第1の部品2411は、互いに平行に配置された2本の第1のバー24111と、当該2本の第1のバー24111の各々の長手方向中心位置の上面に載るように配置され、端部が第1のバー24111と各々ネジ留めもしくは溶接された第2のバー24112とを有する。2本の第1のバー24111の間隔は、ネジ留め等により自由に調節することが可能である。
【0065】
第2のバー24112の中心部分には、フック24113が備えられており、そのフック24113にワイヤー242の一端を取り付けることが可能となっている。具体的には、フック24113にワイヤー242の一端に取り付けられたフック2421が引っ掛けられ、両者が係着される。
【0066】
洗濯機Wを昇降する際には、第2のバー24112の両側において第1のバー24111と垂直な方向に2本の荷物吊上用ベルト2413がぶら下げられる。その2本の荷物吊上用ベルト2413の先端部分には各々に1個ずつ、すなわち合計4個のフック2414が設けられている。
【0067】
4個のフック2414の各々は、洗濯機Wを昇降する際に、例えば、当該洗濯機Wの側面に設けられている運搬用の凹みに掛けられる。
【0068】
なお、荷物吊上用ベルト2413には、例えばラチェットバックル等が取り付けられ、締め上げが可能となっている。作業者は、フック2414を洗濯機W側面の凹みに引っ掛けた状態で荷物吊上用ベルト2413の長さを短く締め上げる。洗濯機Wの昇降時に荷物吊上用ベルト2413に余計な弛みが出ることを防ぐためである。
【0069】
第1の部品2411、より具体的には第1のバー24111があることによって、洗濯機Wを昇降する際に荷物吊上用ベルト2413が洗濯機Wに横方向の負荷をかけることを防いでいる。すなわち、荷物吊上用ベルト2413は、洗濯機を昇降する際に第1の部品2411を介して上向きに引き上げる力のみを洗濯機Wにかけることになる。
【0070】
第2の部品2412は、ネジ留め等により、荷物吊上用ベルト2413と平行な方向および垂直な方向の長さがともに可変となっている。これによって、第2の部品2412の大きさは、洗濯機Wの上面とほぼ同じ大きさに調節することができる。なお、2本の第1のバー24111の間隔は、第2のバー24112に対するネジ留め等により、第2の部品2412の幅方向の長さに応じて変更される。
【0071】
また、第2の部品2412は、使用時に第1の部品2411の内側、すなわち第2のバー24112の下側に保持される。具体的には、第2の部品2412は、2本の第1のバー24111によって両側から適当な力で締め付けられた状態で使用され、以下に説明するような利点を有する。
【0072】
すなわち、先ず第2の部品2412を洗濯機Wの上面に合わせて配置し、その配置した第2の部品2412に第1の部品を合わせて位置決めすることにより、荷物吊上用治具241全体の位置を適切なものとすることができる。また、洗濯機Wを昇降する際に、洗濯機Wが重心位置に従いいずれかの方向に傾こうとする場合がある。その場合、荷物吊上用ベルト2413により傾きが固定されている第1の部品2411と、洗濯機Wと一体となって傾こうとする第2の部品2412とが互いに摺動することにより洗濯機Wの上面にかかる不要な負荷が軽減される。その結果、洗濯機Wが損傷を受けるおそれが低減される。さらに、第2の部品2412が内側から支持することにより、第1の部品2411が荷物吊上用ベルト2413から受ける負荷で変形することを防ぐ。
【0073】
なお、荷物吊上治具241が直接、洗濯機Wに載せられると、荷物吊上治具241により洗濯機Wの表面に細かい傷がつくおそれがあるため、荷物吊上治具241と洗濯機Wとの間に段ボール紙等の緩衝材を挟むことが望ましいが、これによって本発明が限定されるものではない。
【0074】
ワイヤー242は、荷物吊上治具241に取り付けられた一端から始まり、アーム23における吊り下げられた洗濯機Wの側の一端に取り付けられた第1のプーリー2431を通り、アーム23における支柱22の上端が接する部分の付近に取り付けられた第2のプーリー2432を通り、支柱22に沿って支柱22の下側まで伸び、支柱22の下端付近に取り付けられた第3のプーリー2433を通って終端に至る。
【0075】
ワイヤー242の終端は、鎖244の一端に取り付けられている。具体的には、鎖244の一端に設けられたフック2441にワイヤー242の一端に設けられたフック2422が引っ掛けられて、両者が係着されている。
【0076】
鎖244は、ワイヤー242の終端に取り付けられた一端のある支柱22の下端付近から上向きに伸びて引張機構245の内側を通っている。そして、引張機構245を通り抜けた先の終端は、フリーの状態になっている。
【0077】
引張機構245は、フック2451を備えている。フック2451は、アーム23の吊り下げられた洗濯機Wとは反対側の端付近に具備されているフック231に引っ掛けられる。そのようにして両者は係着され、引張機構245はぶら下げられている。
【0078】
また、引張機構245は、引張機構フック2451以外に、内側に鎖244を通す通路を有する枠と、当該枠に固着されており一方向にのみ回転して鎖244の移動を強制もしくは規制する円盤状部品と、当該円盤状部品を手動で回転させるための把持部2452と、当該回転の方向を決定するスイッチとを有している。
【0079】
上述の枠の内側において上述の円盤状部品の歯車部分が鎖244と噛み合っており、通常の状態では引っ張りの負荷をかけても鎖244が移動しないようになっている。そして、把持部2452を手で握って上下に動かすと、当該歯車部分が回転し鎖244が引張機構245の内側で一方向にのみ移動する。
【0080】
なお、引張機構245が有するスイッチを切り替えることによって、上述の歯車部分の回転の方向すなわち鎖244が移動する方向を逆にすることができる。スイッチで、歯車部分に引っ掛ける爪を逆方向に切り替える構造になっているからである。
【0081】
また、昇降機構24の荷物吊上用ベルト2413を除いた構成部品は、例えば、スチールその他の金属製であり、荷物吊上用ベルト2413は、例えば、ナイロン製である。ただし、これによって本発明が限定されるものではない。
【0082】
クレーン2の質量は、例えば、25キログラムである。このような軽量のクレーン2を構成したことで、比較的に少ない人数の作業者でクレーン2を運搬することができ、結果として作業コストを削減できる。
【0083】
ウェイト3は、例えば、質量18キログラムの互いに分離可能なブロックを4個組み合わせて使用する。具体的には、洗濯機Wを昇降する際に、当該洗濯機Wを含めた装置全体の重心を取る目的で、土台部21における吊り下げられるべき洗濯機Wとは反対側の上面にウェイト3を配置する。
【0084】
ウェイト3を上述のブロックに分割したことにより、ウェイト3を運ぶことが容易となり作業効率を上げることができる。
【0085】
なお、上述のブロックは、例えば、プラスチック製のケースに砂等の重りを入れたものであるが、本発明はこれによって限定されるものではない。また、本発明において、当該ブロックの質量は18キログラムに限られず、使用する数も4個に限られない。ウェイト3の質量は軽量であればあるほど作業者の負荷は減る。クレーン2の質量が上述したものである場合、一般的な作業者およびドラム式洗濯機の質量を考慮すると、ウェイト3の質量は80キログラム以下であることが望ましい。
【0086】
上述したように、クレーンセット1はクレーン2およびウェイト3のいずれも軽量化を図っているため、例えば一般的なドラム式洗濯機(概ね75キログラム)を吊り上げようとしても、そのままではクレーンセット1はその重心を取ることができない。そのため、作業者がウェイト3の上に乗った状態で、クレーンセット1を用いた洗濯機の吊り上げ作業を行う。これにより、ウェイト3によっては不足する質量が作業員の質量により補われ、洗濯機が吊り上げられた状態においても、クレーンセット1は重心を取ることができる。
【0087】
以下、作業の手順について、簡単に説明する。
【0088】
クレーン2を、洗濯機Wの前のスペースに正しい角度で配置する。具体的には、突出部211の端を上述の防水パンPの端と平行になるようにして極めて近くまで寄せる。このとき、アーム23の先端すなわち洗濯機Wを吊り下げる位置が洗濯機Wの上面の中心付近にくることに注意する。この位置が大きくずれるとバランスよく洗濯機Wを持ち上げることができないからである。
【0089】
次に、荷物吊上治具241を洗濯機Wに取り付ける。取り付け方は、上述の通りである。さらに、引張機構245からワイヤー242を引き出して、ワイヤー242の一端を荷物吊上治具241に取り付ける。
【0090】
そして、ウェイト3を土台部21の上面に載せる。さらに、作業者がウェイト3の上に乗る。
【0091】
異常がなければ、作業者が把持部2452を握って上下に往復運動をする。洗濯機Wが15センチメートルほど持ちあがったら、把持部2452の往復運動を止める。
【0092】
1人の作業者が洗濯機Wの下側の4つの角部の下にある防水パンPの四隅に、4つの支持台Sをそれぞれ配置する。支持台Sの大きさは、例えば、洗濯機Wの足が接する部分の四角形断面において縦幅および横幅がともに15センチメートルであり、高さは10センチメートルである。そして、支持台Sは、防水パンPに接する部分の断面積が洗濯機Wの足が接する部分の断面積よりも小さくなっていて、上に行くにしたがってあるところで階段状に断面積が変化して大きくなるようになっている。以下、支持台Sの断面積が小さい部分を「台座部」、断面積が大きい部分を「つば部」と呼ぶ。
【0093】
支持台Sを洗濯機Wの奥側に配置する際に、作業者は支持台配置用器具4を使用すると便利である。なぜなら、洗濯機Wの下に生じた狭いスペースに作業者が手を差し入れて支持台Sを配置しようとすると、手が届かない等の困難が伴うためである。
【0094】
図3に示されるように、支持台配置用器具4は、握持するための棒状体である幹部41と、幹部41の一の端部から二股に分かれるように延伸するコの字形状の枝部42とを備えている。枝部42は、使用時に支持台Sの台座部を内側に挟み込むようになっている。なお、本実施形態における枝部42は支持台Sの台座部の形状に応じてコの字形状を有しているが、枝部の形状は支持台の台座部の形状に応じて様々に変更され得る。
【0095】
作業者は、支持台配置用器具4が水平になるようにして幹部41の後端付近を握り、支持台Sの台座部の側面を枝部42で挟み込むように支持台配置用器具4を支持台Sに押し当てる。その状態で、支持台Sのつば部を枝部42が下方から持ち上げるように、支持台配置用器具4を持ち上げる。作業者は、そのように持ち上げた支持台Sを望みの位置に下ろした後、支持台配置用器具4を支持台Sから抜き去る。このようにして、作業者は支持台Sの配置を容易に行うことができる。
【0096】
作業者は、4つの支持台Sを適切な位置に配置した後、引張機構245のスイッチを切り替えて、再び把持部2452を上下に往復運動する。これにより、クレーン1に吊り下げられている洗濯機Wが下がる。作業者は、洗濯機Wが支持台Sの上に載って安定すると、把持部2452の往復運動を止める。
【0097】
これにより、洗濯機Wの下に十分な空間が確保されるので、作業者は例えば高圧洗浄用のホースを防水パンPの排水口に差し込んで排水管の洗浄を行うことができる。なお、排水管の洗浄作業が終了後、支持台Sを撤去する必要がある場合には、作業者は上述した作業と同様の作業により洗濯機Wを吊り上げ、支持台Sを撤去した後、洗濯機Wを元の位置に降ろす。
【0098】
上記のように、クレーンセット1によれば、例えば家屋内において大型家電品の昇降を、2名程度という少人数で、かつ容易に行うことができる。
【0099】
(変形例)
上述した実施形態は本発明の技術的思想の範囲内で様々に変形可能である。以下に、そのような変形例を示す。
【0100】
図4は、本変形例にかかるクレーン2の外観図である。ただし、上述の実施形態にかかるクレーン2と同じ構成要素については、簡略化して図示している。
【0101】
本変形例は、昇降機構24が、上記の実施形態におけるワイヤー242、3個のプーリー2431、2432、2433、鎖244および引張機構245の代わりに、支柱上昇機構246を備え、アーム23が吊り下げられる洗濯機Wの側の先端に荷物吊上治具241に取り付ける荷物吊上用鎖232を備えている構成を採用する。
【0102】
支柱上昇機構246は、支柱22の上下方向中心付近に設けられ、ネジの回転運動を第2の支柱222の上下運動に変換する機構である。作業者は、当該ネジを例えば電動式の回転器具等を用いて回転させることにより、第2の支柱222を上昇および下降させることができる。
【0103】
このような構成を備えるクレーン2によれば、ワイヤーやプーリーを用いたクレーンと比較し部品点数を少なくすることができる。従って、例えばクレーン2を分解および組立が可能な構造とした場合、その分解・組立が容易となる。
【0104】
上述した変形例は、本願発明にかかるクレーンをワイヤー式のジブクレーン以外の方式で実現した一例である。本願発明にかかるクレーンは、土台部、支柱およびアームを基本構成要素とするクレーンであれば、いずれの方式のものであってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0105】
本発明にかかるクレーン等は、例えば、洗濯機に代表される大型家電品の下に支持台を配置する場合や、引っ越し作業における家具の移動、倉庫等の狭いスペースでの荷物の昇降作業等、様々な分野およびシチュエーションにおいて利用され得る。
【符号の説明】
【0106】
1…クレーンセット、2…クレーン、3…ウェイト、4…支持台配置用器具、21…土台部、22…支柱、23…アーム、24…昇降機構、41…幹部、42…枝部、211…突出部、221…第1の支柱、222…第2の支柱、231…フック、232…荷物吊上用鎖、241…荷物吊上治具、242…ワイヤー、244…鎖、245…引張機構、246…支柱上昇機構、2411…第1の部品、2412…第2の部品、2413…荷物吊上用ベルト、2414…フック、2421…フック、2422…フック、2431…プーリー、2432…プーリー、2433…プーリー、2441…フック、2451…フック、2452…把持部、24111…第1のバー、24112…第2のバー、24113…フック。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
床面に載置される土台部と、
前記土台部から前記床面に対して垂直上方向に延伸する支柱と、
前記支柱から前記床面に対する垂直方向とは異なる方向に延伸するアームと、
前記アームに吊り下げられた荷物を昇降するための昇降機構と
を備えたクレーンであって、
前記土台部の、前記支柱から見て前記アームに吊り下げられた荷物側への水平方向の突出の長さが前記土台部の当該水平方向の長さの25パーセント以下である
クレーン。
【請求項2】
前記昇降機構は、
ワイヤーと、
前記ワイヤーの移動の経路を確定するプーリーと、
前記ワイヤーを引っ張る引張機構と
を有する
請求項1に記載のクレーン。
【請求項3】
質量が20キログラム以上かつ30キログラム以下である
請求項1または2に記載のクレーン。
【請求項4】
前記支柱は前記床面に対する垂直方向の長さが可変であり、最長にした場合の長さが160センチメートル以下である
請求項1乃至3のいずれかに記載のクレーン。
【請求項5】
前記アームが前記支柱に固着されている位置と、前記昇降される荷物が前記アームに吊り下げられている位置との間の長さが可変である
請求項1乃至4のいずれかに記載のクレーン。
【請求項6】
前記土台部は、前記アームが前記支柱から延伸する方向の長さが50センチメートル以下である
請求項1乃至5のいずれかに記載のクレーン。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれかに記載のクレーンと、
前記クレーンが備える前記土台部のうち前記支柱から見て前記アームに吊り下げられた荷物側とは反対側の部分に載置されるウェイトと
を備える
クレーンセット。
【請求項8】
前記ウェイトは、質量が80キログラム以下である
請求項7に記載のクレーンセット。
【請求項9】
前記ウェイトは、互いに分離可能な複数のブロックで構成される
請求項7または8に記載のクレーンセット。
【請求項10】
互いに平行に配置された第1のバーおよび第2のバーと、一方の端部の下面が前記第1のバーの上面と連結し、かつ他方の端部の下面が前記第2のバーの上面に連結する第3のバーとを有する第1の部品と、
前記第1のバーと前記第2のバーとの間に形成される空間に配置される矩形状の第2の部品と、
前記第1のバーおよび前記第2のバーが水平となるように配置された前記第1の部品の上面側から下面側に伸び、前記第1のバーもしくは前記第2のバーの外側面に接する荷物吊上用ベルトと、
前記荷物吊上用ベルトの先端に設けられた荷物吊上用フックと
を備える荷物吊上治具。
【請求項11】
荷物を床面より高い位置で保持するために当該荷物の下に配置されるべき支持台を、当該荷物の下に配置するために使用される器具であって、
使用者が握持するための棒状体である幹部と、
前記幹部の先端から、当該先端が向かう方向に二股に分かれるように延伸する枝部と、
を備える
支持台配置用器具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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